JP2005002360A - 真空アーク蒸着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低アーク電流運転の場合や陰極が高融点材料から成る場合でも、真空アーク蒸発源においてアーク放電を安定に維持することができるようにする。
【解決手段】この真空アーク蒸着装置は、真空アーク蒸発源12用のアーク電源として、真空アーク蒸発源12に三角波状のアーク電流Iを供給するアーク電源30を備えている。アーク電源30は、方形波電圧Vを出力する方形波電源32と、この方形波電源32と真空アーク蒸発源12との間に直列に接続されたインダクタ38とを備えて成る。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば自動車部品、機械部品、工具、金型等の基体の表面に、例えば潤滑性や硬度等に優れた薄膜を形成すること等に用いられる真空アーク蒸着装置に関し、より具体的には、当該装置を構成する真空アーク蒸発源にアーク電流を供給するアーク電源の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の真空アーク蒸着装置は、例えば特許文献1にも記載されているように、基体を収納する真空容器と、真空アーク放電によって陰極を蒸発させて陰極物質を含むプラズマを生成して基体に薄膜を形成する真空アーク蒸発源と、この真空アーク蒸発源にアーク電流を供給するアーク電源とを備えている。アーク電源は、従来は直流電源であり、このアーク電源から真空アーク蒸発源に直流のアーク電流が供給される。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−206162号公報(段落0002〜0011、図6)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の真空アーク蒸着装置には、次のような課題がある。
【0005】
(1)基体に対する成膜速度を下げる等の目的で、真空アーク蒸発源に供給するアーク電流を小さくする場合、真空アーク蒸発源においてアーク放電が不安定になってアーク放電が途切れやすくなるので、低アーク電流運転の場合にアーク放電を安定に維持することが難しい。
【0006】
(2)真空アーク蒸発源の陰極が高融点材料(例えば、Ti 、Cr 、Mo 、Ta 、W等のいわゆる高融点金属やC(炭素)等)から成る場合、これらは融点が非常に高くて蒸発させにくいので、高アーク電流を供給してもアーク放電を安定に維持することが難しい。
【0007】
そこでこの発明は、低アーク電流運転の場合や陰極が高融点材料から成る場合でも、真空アーク蒸発源においてアーク放電を安定に維持することができるようにすることを主たる目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る真空アーク蒸着装置は、アーク電源として、真空アーク蒸発源に三角波状のアーク電流を供給するアーク電源を備えていることを特徴としている(請求項1に対応)。
【0009】
上記構成によれば、三角波状のアーク電流の周波数、ピーク値(最大値)、下限値(最小値)等によって、真空アーク蒸発源におけるアーク放電の状態、ひいては陰極の加熱・蒸発の状態を多様に制御することが可能になる。
【0010】
例えば、三角波状のアーク電流のピーク値を、真空アーク蒸発源においてアーク放電を十分に継続(持続)することができる値にし、同アーク電流の下限値を、一旦点弧したアーク放電が消えない程度の小さな値にすることができる。これは、アーク放電が一旦点弧すれば、陰極付近にアークの火種がしばらく残っているので、その間はアーク電流を下げてもアーク放電は消えにくいからである。アーク電流は、このようなピーク値と下限値との間を脈動しながら所定の周波数で繰り返すことになる。
【0011】
従って、三角波状のアーク電流の平均値について見れば、当該平均値を従来の直流のアーク電流値より小さくしても、アーク放電を安定に維持することができる。即ち、実質的に低アーク電流での運転の場合でも、アーク放電を安定に維持することができる。
【0012】
また、陰極が前述したような高融点材料から成る場合、三角波状のアーク電流の平均値を例えば従来の直流のアーク電流値と同程度にしても、三角波状のアーク電流のピーク値は従来の直流のアーク電流値よりも大きくなるので、このピーク値付近では、陰極を十分に加熱して蒸発させることができる。アーク電流の下限値付近でのアーク放電については上述のとおりである。従って、陰極が高融点材料から成る場合でも、アーク放電を安定に維持することができる。
【0013】
前記アーク電源は、方形波電圧を出力する方形波電源と、この方形波電源と前記真空アーク蒸発源との間に直列に接続されたインダクタとを用いて簡単に構成することができる(請求項2に対応)。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明に係る真空アーク蒸着装置の一実施形態を示す概略図である。この装置では、図示しない真空排気装置によって真空排気される真空容器2内に、成膜しようとする基体6を保持するホルダ8が設けられており、これらには、必要に応じて、バイアス電源10から例えば−50V〜−500V程度の負のバイアス電圧を印加することができるようにしている。但し、ホルダ8および基体6にバイアス電圧を印加せずに、それらを接地電位にする場合もある。真空容器2は、この例では電気的に接地されている。
【0015】
真空容器2内には、必要に応じて、不活性ガスや、真空アーク蒸発源12の陰極14から蒸発する陰極物質と反応する反応性ガス等から成るガス4が導入される。
【0016】
この真空容器2の壁面に、ホルダ8上の基体6に向けて、真空アーク蒸発源12が取り付けられている。この真空アーク蒸発源12は、陽極(この例では真空容器2がそれを兼ねているが、陽極を別途設置する場合もある)と陰極14との間で真空アーク放電を生じさせて、当該アーク放電によって陰極14を蒸発させて陰極物質(即ち、陰極を構成する物質)を含むプラズマ18を生成して基体6の表面に薄膜を形成するものである。陽極兼用の真空容器2と陰極14との間は、絶縁物20によって絶縁されている。
【0017】
真空アーク蒸発源12は、更に、上記アーク放電の点弧を行うトリガ電極22と、それをフィードスルー24を介して真空容器2外から、矢印Bに示すように、陰極14の放電面16に対して前後方向に駆動する駆動装置26とを備えている。トリガ電極22は、電気的には、電流制限抵抗28を介して、真空容器2等と同様にグラウンドに接続されている。
【0018】
真空アーク蒸発源12には、より具体的にはその陰極14と陽極兼用の真空容器2との間には、当該真空アーク蒸発源12にアーク放電時のアーク電流Iを供給するアーク電源30が接続されている。
【0019】
真空アーク蒸発源12用のアーク電源は、従来は(例えば前記特許文献1の図6中のアーク電源22参照)直流電源であり直流のアーク電流を供給するものであったが、この発明ではそうではない。この発明におけるアーク電源30は、真空アーク蒸発源12に三角波状のアーク電流Iを供給するものである。
【0020】
アーク電源30は、この実施形態では、方形波電圧Vを出力する方形波電源32と、この方形波電源32と真空アーク蒸発源12との間に直列に接続されたインダクタ38とを備えて成る。インダクタ38は、例えばコイルであり、この例では、方形波電源32の負出力端34と陰極14との間に直列に接続されている。方形波電源32の接地端36は接地されている。但し、インダクタ38を上記箇所に接続する代わりに、方形波電源32の接地端36と真空容器2(即ちグラウンド)との間に直列に接続しても良く、そのようにしても電気回路上は実質的に同じである。つまり、方形波電源32から出力される方形波電圧Vは、インダクタ38を直列に介して、陰極14側が相対的に負に、陽極兼用の真空容器2側が相対的に正になるように真空アーク蒸発源12に印加される。
【0021】
上記方形波電源32から出力する方形波電圧Vと、真空アーク蒸発源12に供給されるアーク電流Iとの波形の例を図2に示す。なお、方形波電圧Vは、その向きを図1に示すように下向きに取っているので、図2では一見すると正電圧のように見えるけれども、実際は負電圧である。この方形波電圧Vの周期をT、パルス幅をT、パルス繰返し数をN(=1/T)、デューティ比をD(=T/T)とする。
【0022】
方形波電源32から方形波電圧Vを出力していても、真空アーク蒸発源12においてアーク放電が発生していない時はアーク電流Iは流れず、トリガ電極22を用いてアーク放電を点弧した後は図2に示すように三角波状のアーク電流Iが流れる。これは、インダクタ38を直列接続しているので、方形波電圧Vの立ち上り時は、インダクタ38にエネルギーを蓄積しながらアーク電流Iが流れるのでアーク電流Iは徐々に立ち上がり、方形波電圧Vの立ち下り後は、インダクタ38に蓄積されていたエネルギーが放出されるのでアーク電流Iは徐々に立ち下がり、これらが繰り返されるからである。
【0023】
このようにして、方形波電源32とインダクタ38との組み合わせという簡単な構成によって、真空アーク蒸発源12に三角波状のアーク電流Iを供給することができる。その周波数は、方形波電圧Vのパルス繰返し数Nと同じである。この三角波状のアーク電流Iのピーク値(最大値)をIA1、下限値(最小値)をIA2とすると、これらIA1、IA2の大きさは、方形波電圧Vの大きさ、パルス繰返し数N、パルス幅T(換言すればデューティ比D)およびインダクタ38のインダクタンス等によって制御することができる。
【0024】
上記のようにして、真空アーク蒸発源12において真空アーク放電を生じさせることによって、陰極14の前方に、イオン化された陰極物質を含むプラズマ18が生成される。そしてこのプラズマ18中のイオン化した陰極物質は、上記バイアス電圧等によって基体6に引き寄せられて堆積して、基体6の表面に、当該陰極物質から成る薄膜が形成される。その場合、真空容器2内にガス4として反応性ガス(例えば窒素ガス)を導入しておくと、それと陰極物質とが反応して、基体6の表面に化合物(例えば窒化物)薄膜が形成される。
【0025】
この真空アーク蒸着装置によれば、アーク電源30から真空アーク蒸発源12に供給する三角波状のアーク電流Iの周波数(これは前述したように方形波電源32から出力する方形波電圧Vのパルス繰返し数Nに等しい)、ピーク値IA1、下限値IA2等によって、真空アーク蒸発源12におけるアーク放電の状態、ひいては陰極14の加熱・蒸発の状態を多様に制御することが可能になる。
【0026】
例えば、三角波状のアーク電流Iのピーク値IA1を、真空アーク蒸発源12においてアーク放電を十分に継続(持続)することができる値にし、同アーク電流Iの下限値IA2を、一旦点弧したアーク放電が消えない程度の小さな値にすることができる。これは、アーク放電が一旦点弧すれば、陰極14付近にアークの火種がしばらく残っているので、その間はアーク電流Iを下げてもアーク放電は消えにくいからである。つまり、三角波状のアーク電流Iのピーク値IA1に制約はないが、下限値IA2は一旦点弧したアーク放電が消えない値以上にする必要がある。アーク電流Iは、このようなピーク値IA1と下限値IA2との間を脈動しながら所定の周波数で繰り返すことになる。
【0027】
従って、この真空アーク蒸着装置によれば、次の(1)〜(5)に示すような作用効果が得られる。
【0028】
(1)低アーク電流運転の場合でもアーク放電を安定に維持することができる。
即ち、三角波状のアーク電流Iの平均値について見れば、当該平均値を従来の直流のアーク電流値より小さくしても、上述した理由から、アーク放電を安定に維持することができる。従って、実質的に低アーク電流での運転の場合でも、アーク放電を安定に維持することができる。この効果は、陰極14が前述したような高融点材料から成る場合にも得られる。
【0029】
(2)陰極14が高融点材料から成る場合でもアーク放電を安定に維持することができる。
即ち、陰極14が前述したような高融点材料から成る場合、三角波状のアーク電流Iの平均値を例えば従来の直流のアーク電流値と同程度にしても、三角波状のアーク電流Iのピーク値IA1は従来の直流のアーク電流値よりも十分に大きくなるので、このピーク値IA1付近では、陰極14を十分に加熱して蒸発させることができる。アーク電流Iの下限値IA2付近でのアーク放電については上述のとおりである。従って、陰極14が高融点材料から成る場合でも、アーク放電を安定に維持することができる。更に、次の(3)で述べるように、三角波状のアーク電流Iの場合は陰極14のごく表層のみを効率良く蒸発させることができるという作用を奏し、これも、陰極14が高融点材料から成る場合でもアーク放電を安定に維持することに寄与する。
【0030】
(3)基体6に対する成膜速度を向上させることもできる。
アーク電源30を構成する方形波電源32から出力する方形波電圧Vのパルス繰返し数Nと、基体6に対する成膜速度との関係を測定した結果の一例を図3に示し、その元になったデータを要約して表1に示す。このとき、陰極14の材質はCr 、陰極14と基体6との間の距離は210mm、同間の雰囲気は0.53PaのAr 、基体6のバイアス電圧は0V(即ち接地電位)、方形波電圧Vの大きさは−500V、方形波電圧Vのデューティ比Dは5.5%、インダクタ38のインダクタンスは383μHとした。パルス繰返し数Nが三角波状のアーク電流Iの周波数と同じであることは前述のとおりである。
【0031】
【表1】
Figure 2005002360
【0032】
この表1および図3から分かるように、三角波状のアーク電流Iのピーク値IA1と直流のアーク電流値とを同等の約25Aにした場合、三角波状のアーク電流Iの方が成膜速度が大きく、しかもそのパルス繰返し数Nを大きくするほど成膜速度は大きくなり、20kppsの場合は直流の場合の約2倍になる。即ち、方形波電圧Vのパルス繰返し数Nを2kpps〜20kppsにすると、換言すれば三角波状のアーク電流Iの周波数を2kHz〜20kHzにすると、直流のアーク電流の場合よりも成膜速度は明らかに大きくなる。
【0033】
これは、直流のアーク電流の場合は、陰極14の表層部はアークスポットによって深い所まで溶かされてエネルギーの無駄が多いのに対して、三角波状のアーク電流Iの場合は、高周波による電流の表皮効果と同様の効果が得られて、陰極14のごく表層のみを溶かして効率良く蒸発させることができるからであり、しかもこの作用は、パルス繰返し数Nが大きくなるほど顕著になるからであると考えられる。
【0034】
方形波電圧Vのデューティ比Dは、上記実施例では5.5%であるが、それに限られるものではなく、必要に応じて、例えば2%〜10%程度にしても良い。それより更に大きくしても良い。
【0035】
(4)陰極14から発生するドロップレット(粗大粒子)を低減することができる。
即ち、上記(3)で述べたように、直流のアーク電流の場合は、陰極14の表層部は深い所まで溶かされるので、大きな固まりが蒸発して大きなドロップレットを発生しやすいのに対して、三角波状のアーク電流Iの場合は、陰極14のごく表層のみが蒸発させられるので、大きな固まりが発生するのを防止して、ドロップレットの発生を低減することができる。この効果は、パルス繰返し数Nが大きい方が顕著になる。ドロップレットの発生を低減することによって、基体6の表面に形成する薄膜の平滑性、緻密性および密着性を良くすることができる。
【0036】
(5)基体6に形成する薄膜の膜質を制御することができる。
前述したように、アーク電源30から真空アーク蒸発源12に供給する三角波状のアーク電流Iの周波数、ピーク値IA1、下限値IA2等によって、真空アーク蒸発源12におけるアーク放電の状態、ひいては陰極14の加熱・蒸発の状態を多様に制御することができるので、基体6に形成する薄膜の膜質を制御することができる。膜質とは、例えば、薄膜の平滑性、緻密性、密着性である。上記(4)で述べたドロップレット低減作用の制御も、この制御の一形態として行うことができる。
【0037】
その場合、アーク電流Iのピーク値IA1および下限値IA2は、この実施形態では、方形波電源32から出力する方形波電圧Vの大きさ、そのパルス繰返し数N、パルス幅T(換言すればデューティ比D)、インダクタ38のインダクタンス等によって制御することができる。例えば、ピーク値IA1と下限値IA2との差を大きくすることも小さくすることもできる。差を大きくすれば、陰極14の脈動的蒸発の程度がより大きくなる。つまり、アーク電源30を方形波電源32とインダクタ38とを用いて構成することによって、真空アーク蒸発源12に三角波状のアーク電流Iを簡単に供給することができると共に、この三角波状のアーク電流Iの周波数、ピーク値IA1、下限値IA2等の多様な制御を簡単に行うことができ、ひいては膜質の制御等も簡単に行うことができる。
【0038】
【発明の効果】
以上のように請求項1に記載の発明によれば、真空アーク蒸発源に三角波状のアーク電流を供給するアーク電源を備えているので、次のような効果を奏する。
【0039】
(1)低アーク電流運転の場合でもアーク放電を安定に維持することができる。
(2)陰極が高融点材料から成る場合でもアーク放電を安定に維持することができる。
(3)基体に対する成膜速度を向上させることもできる。
(4)陰極から発生するドロップレットを低減することができる。
(5)基体に形成する薄膜の膜質を制御することができる。
【0040】
請求項2に記載の発明によれば、アーク電源を方形波電源とインダクタとを用いて構成しているので、真空アーク蒸発源に三角波状のアーク電流を簡単に供給することができると共に、この三角波状のアーク電流の周波数、ピーク値、下限値等の多様な制御を簡単に行うことができ、ひいては膜質の制御等も簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る真空アーク蒸着装置の一実施形態を示す概略図である。
【図2】図1中の方形波電圧Vおよびアーク電流Iの波形の例を示す図である。
【図3】図1中の方形波電圧Vのパルス繰返し数と成膜速度との関係を測定した結果の一例を示す図である。
【符号の説明】
2 真空容器
6 基体
12 真空アーク蒸発源
14 陰極
30 アーク電源
32 方形波電源
38 インダクタ

Claims (2)

  1. 基体を収納する真空容器と、真空アーク放電によって陰極を蒸発させて陰極物質を含むプラズマを生成して前記基体に薄膜を形成する真空アーク蒸発源と、この真空アーク蒸発源にアーク電流を供給するアーク電源とを備える真空アーク蒸着装置において、前記アーク電源として、前記真空アーク蒸発源に三角波状のアーク電流を供給するアーク電源を備えていることを特徴とする真空アーク蒸着装置。
  2. 前記アーク電源が、方形波電圧を出力する方形波電源と、この方形波電源と前記真空アーク蒸発源との間に直列に接続されたインダクタとを備えて成る請求項1記載の真空アーク蒸着装置。
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