JP2005002316A - 熱可塑性樹脂組成物、成形品及び積層体 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物、成形品及び積層体 Download PDF

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Abstract

【課題】 十分な量のマイナスイオンを効率よく発生し、耐衝撃性に優れる成形品を与える熱可塑性樹脂組成物、成形品及び積層体を提供する。
【解決手段】 本発明の熱可塑性樹脂組成物は、表面固有抵抗が1014〜10Ω/sqである熱可塑性樹脂(ポリオレフィン系樹脂、ゴム強化スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂等)と、マイナスイオン発生剤とを含有し、このマイナスイオン発生剤の含有量は、上記熱可塑性樹脂に含まれる全重合体100質量部に対し、0.1〜20質量部である。
【選択図】 図1


Description

本発明は、十分な量のマイナスイオンを効率よく発生し、耐衝撃性に優れる成形品を与える熱可塑性樹脂組成物、成形品及び積層体に関する。本発明の熱可塑性樹脂組成物は、各種製品のハウジング、ケース、カバー、容器等に好適である。
近年、マイナスイオンというものが着目されている。このマイナスイオンは、人体の周りに多く存在するほど、爽快感、疲労防止等の効果を与えるものといわれている。例えば、森林等はマイナスイオンが多く存在するため、森林浴によって、これらの効果が得られることが知られている。
マイナスイオンの製造方法としては、装置を用いて人工的に製造する方法、トルマリン等のマイナスイオン発生物質を含有する樹脂組成物(例えば、特許文献1、特許文献2等)からなる成形品から自然発生させる方法等がある。
特開平11−279422号公報 特開平11−166085号公報
しかしながら、マイナスイオンの製造装置は非常に高価であるという問題があり、また、トルマリン等のマイナスイオン発生物質を、表面固有抵抗の高い一般的な樹脂に添加しても、発生するマイナスイオンが樹脂中に吸着され、十分な量のマイナスイオンが外部に発生しないという問題がある。
本発明者らは、かかる現状に鑑み、鋭意検討した結果、十分な量のマイナスイオンを効率よく発生し、耐衝撃性に優れる成形品を与える熱可塑性樹脂組成物、成形品及び積層体を提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は以下の通りである。
1.表面固有抵抗が1014〜10Ω/sqである熱可塑性樹脂〔A〕と、マイナスイオン発生剤〔B〕とを含有し、このマイナスイオン発生剤〔B〕の含有量は、上記熱可塑性樹脂〔A〕に含まれる全重合体100質量部に対し、0.1〜20質量部であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
2.上記熱可塑性樹脂〔A〕は、ポリオレフィン系樹脂、ゴム強化スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂及びポリ塩化ビニル系樹脂から選ばれる少なくとも1種を含む上記1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
3.上記ゴム強化スチレン系樹脂は、ゴム質重合体(a)の存在下に、スチレン系化合物を含むビニル系単量体(b)を重合して得られるゴム強化ビニル系樹脂(A1)、又は、このゴム強化ビニル系樹脂(A1)とビニル系単量体の(共)重合体(A2)との混合物を含む上記2に記載の熱可塑性樹脂組成物。
4.上記熱可塑性樹脂〔A〕は、ポリアミドエラストマー系及びポリエステルエラストマー系から選ばれる少なくとも1種の帯電防止剤を含む上記1乃至3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
5.更に、難燃剤を含有し、この難燃剤の含有量は、上記熱可塑性樹脂〔A〕に含まれる全重合体100質量部に対し、0.1〜20質量部である上記1乃至4のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
6.ポリアミドエラストマー系及びポリエステルエラストマー系から選ばれる少なくとも1種の帯電防止剤を含む熱可塑性樹脂〔X〕と、マイナスイオン発生剤〔Y〕とを含有し、このマイナスイオン発生剤〔Y〕の含有量は、上記熱可塑性樹脂〔X〕に含まれる全重合体100質量部に対し、0.1〜20質量部であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
7.上記帯電防止剤の含有量は、上記熱可塑性樹脂〔X〕に含まれる全重合体に対して、0.1〜25質量%である上記6に記載の熱可塑性樹脂組成物。
8.上記熱可塑性樹脂〔X〕は、ゴム質重合体(a)の存在下に、スチレン系化合物を含むビニル系単量体(b)を重合して得られるゴム強化ビニル系樹脂(A1)、又は、このゴム強化ビニル系樹脂(A1)とビニル系単量体の(共)重合体(A2)との混合物からなるゴム強化スチレン系樹脂を含み、且つ、上記ゴム質重合体(a)の含有割合は、上記熱可塑性樹脂〔X〕に含まれる全重合体に対して1〜60質量%である上記6又は7に記載の熱可塑性樹脂組成物。
9.更に、難燃剤を含有し、この難燃剤の含有量は、上記熱可塑性樹脂〔X〕に含まれる全重合体100質量部に対し、0.1〜20質量部である上記6乃至8のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
10.上記1乃至9のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物を用いて得られたことを特徴とする成形品。
11.成形品が、ハウジング、ケース、カバー及び容器から選ばれたものである上記10に記載の成形品。
12.基部と、この基部の表面に配設され且つ上記1乃至9のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物を用いて形成された成形部と、を備えることを特徴とする積層体。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、マイナスイオン発生剤から十分な量のマイナスイオンを効率よく発生させることができ、耐衝撃性に優れる成形品を与えることができる。
所定の表面固有抵抗を有する熱可塑性樹脂として、ポリオレフィン系樹脂、ゴム強化スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂及びポリアミド系樹脂から選ばれる樹脂を用いた場合には、成形加工性が高く、且つ、耐衝撃性に優れる成形品を与えることができる。また、上記ゴム強化スチレン系樹脂が、ゴム質重合体(a)の存在下に、スチレン系化合物を含むビニル系単量体(b)を重合して得られるゴム強化ビニル系樹脂(A1)、又は、このゴム強化ビニル系樹脂(A1)とビニル系単量体の(共)重合体(A2)との混合物を含む場合には、特に十分な量のマイナスイオンを効率よく発生させることができ、耐衝撃性に優れる成形品を与えることができる。
上記熱可塑性樹脂が、ポリアミドエラストマー系及びポリエステルエラストマー系から選ばれる少なくとも1種の帯電防止剤を含む場合には、マイナスイオン発生剤から発生するマイナスイオンが成形品の内部において吸収されることなく、その外部に効率よく発生させることができる。
また、難燃剤を含有する場合には、難燃性に優れ、マイナスイオンの発生量及び耐衝撃性を大きく低下させることのない成形品を与えることができる。
本発明の成形品は、マイナスイオン発生剤から十分な量のマイナスイオンを効率よく発生させることができ、耐衝撃性に優れる。
以下、本発明を更に詳しく説明する。
本発明の第1の観点の熱可塑性樹脂組成物は、表面固有抵抗が1014〜10Ω/sqである熱可塑性樹脂〔A〕と、マイナスイオン発生剤〔B〕とを含有し、このマイナスイオン発生剤〔B〕の含有量は、上記熱可塑性樹脂〔A〕に含まれる全重合体100質量部に対し、0.1〜20質量部であることを特徴とする。尚、本明細書において、上記「全重合体」とは、上記熱可塑性樹脂〔A〕に含まれる重合体のすべてをいい、使用される帯電防止剤、添加剤等が重合体である場合には、これらは、上記「全重合体」に含まれる。
本発明に係わる熱可塑性樹脂〔A〕は、表面固有抵抗が1014〜10Ω/sq(好ましくは1013〜10Ω/sq、より好ましくは1013〜10Ω/sq)であるものであれば、その構成成分は特に限定されない。表面固有抵抗が1014〜10Ω/sqの熱可塑性樹脂である場合、好ましくは1014〜10Ω/sq、より好ましくは1013〜1010Ω/sqである。尚、一般的な樹脂を構成する重合体成分のみの表面固有抵抗は、通常、1016Ω/sq程度であり、上記熱可塑性樹脂〔A〕としては、以下に例示する樹脂成分を主とし、各種添加剤が配合され、上記範囲の表面固有抵抗を有する樹脂が好ましく用いられる。
上記熱可塑性樹脂〔A〕の主成分としては、ポリオレフィン系樹脂、ゴム強化スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂、各種の熱可塑性エラストマー、液晶ポリマー、ポリウレタン系樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、フッ素系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。また、これらのうち、ポリオレフィン系樹脂、ゴム強化スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂及びポリ塩化ビニル系樹脂が好ましく、なかでもゴム強化スチレン系樹脂が特に好ましい。
本発明に係わる熱可塑性樹脂〔A〕として、上記例示した樹脂を主として用いる場合、上記樹脂を構成する重合体成分が上記熱可塑性樹脂〔A〕全体に対して、70質量%以上含まれることが好ましい。より好ましい含有量は80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上である。
上記ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、エチレン・α−オレフィン系樹脂等、一般に成形用に用いられている樹脂であれば特に限定されない。例えば、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、中低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等のポリエチレン樹脂、酢酸ビニル単位の含有量が0.1〜25質量%のエチレン・酢酸ビニル共重合体、アクリル酸単位の含有量が0.1〜25質量%のエチレン・アクリル酸共重合体、ポリプロピレン、エチレン単位の含有量が0.5〜10モル%の結晶性エチレン・プロピレンランダム共重合体、ポリブテン等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記スチレン系樹脂としては、アクリロニトリル・スチレン樹脂、メタクリル酸メチル・スチレン共重合体等のスチレン系化合物等の(共)重合体等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、上記アクリル系樹脂としては、ポリメタクリル酸メチル、メタクリル酸メチル・メタクリル酸n−ブチル共重合体等の(メタ)アクリル酸エステル化合物の(共)重合体等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記ポリエステル系樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
ポリアミド系樹脂としては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12,ナイロン46等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、各種の熱可塑性エラストマーとしては、スチレン・ブタジエン系ブロック共重合体及びその水素化物等が挙げられる。
上記ゴム強化スチレン系樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ゴム質重合体(a)の存在下に、スチレン系化合物を含むビニル系単量体(b)を重合して得られるゴム強化ビニル系樹脂(A1)等を用いることができる。このゴム強化ビニル系樹脂(A1)は、このままゴム強化スチレン系樹脂として用いてもよいし、このゴム強化ビニル系樹脂(A1)と、他の熱可塑性重合体成分あるいは樹脂等と、を組み合わせ、ゴム強化スチレン系樹脂として用いてもよい。後者の場合の例としては、ゴム強化ビニル系樹脂(A1)とビニル系単量体の(共)重合体(A2)との混合物からなるもの等が挙げられる。
上記ゴム質重合体(a)としては、ポリブタジエン、スチレン・ブタジエン共重合体、ブタジエン・アクリロニトリル共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体等のジエン系(共)重合体並びにそれらの水素添加物、エチレン・プロピレン・(非共役ジエン)共重合体、エチレン・ブテン−1・(非共役ジエン)共重合体、イソブチレン・イソプレン共重合体等のエチレン・α−オレフィン共重合体、アクリルゴム、ポリウレタンゴム及びシリコーンゴム等の非ジエン系(共)重合体が挙げられる。更に、上記スチレン・ブタジエンブロック共重合体の水素添加物には、上記ブロック共重合体の水素添加物の他に、スチレンブロックとスチレン・ブタジエンランダム共重合体の水素添加物等が含まれる。上記ゴム質重合体(a)は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。本発明においては、ゴム強化スチレン系樹脂を乳化重合により得る場合には、ラテックス状のゴム質重合体が好ましい。
上記ラテックスを用いる場合の、ラテックス中のゴム質重合体(a)の重量平均粒子径は、好ましくは500〜30000Åであり、更に好ましくは1000〜20000Å、特に好ましくは1200〜8000Åである。重量平均粒子径が500Å未満では、本熱可塑性樹脂組成物を用いて得られる成形品の耐衝撃性が劣る傾向にあり、30000Åを超えると、成形品の表面外観性が劣る傾向にある。
上記ゴム質重合体(a)を製造する方法としては、平均粒子径の調整等を考慮し、通常、乳化重合法が好ましいが、この場合、平均粒子径は乳化剤の種類・量、開始剤の種類・量、重合時間、重合温度及び攪拌条件等の製造条件を適宜選択することにより調整することができる。また、粒子径分布の他の調整方法としては、異なる粒子径の上記ゴム質重合体(a)の少なくとも2種類をブレンドする方法でもよい。
上記ゴム強化ビニル系樹脂(A1)の形成に用いられるビニル系単量体(b)としてはスチレン系化合物が含まれればよく、それ以外では、例えば、(メタ)アクリル酸エステル化合物、シアン化ビニル化合物、マレイミド系化合物、酸無水物等をそれぞれ、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記スチレン系化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、ビニルトルエン、メチル−α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、臭素化スチレン等が挙げられる。これらのうち、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレンが好ましい。また、これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記(メタ)アクリル酸エステル化合物としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル等が挙げられる。これらのうち、メタクリル酸メチルが好ましい。
上記シアン化ビニル化合物としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられ、これらのうち、アクリロニトリルが好ましい。
上記マレイミド系化合物としては、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−(2−メチルフェニル)マレイミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)マレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等が挙げられる。これらのうち、N−フェニルマレイミドが好ましい。尚、マレイミド系化合物を導入する他の方法としては、例えば、無水マレイン酸を共重合し、その後イミド化する方法でもよい。
上記酸無水物としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等が挙げられる。
また、上記化合物以外に、必要に応じて、官能基含有ビニル系化合物を用いることができる。例えば、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、アクリルアミド、アクリル酸、メタクリル酸、ビニルオキサゾリン等を用いることができる。
上記ビニル系単量体(b)はスチレン系化合物を含むが、この場合の、スチレン系化合物(b1)と、それ以外のビニル系単量体(b2)との重合割合(b1)/(b2)は、これらの合計を100質量%とした場合、好ましくは(2〜95)質量%/(98〜5)質量%、より好ましくは(10〜90)質量%/(90〜10)質量%である。スチレン系化合物(b1)の使用量が少なすぎると、成形加工性が劣る傾向にあり、多すぎると、本熱可塑性樹脂組成物を用いて得られる成形品の耐熱性、耐薬品性が劣る傾向にある。
尚、前述のように、上記ゴム強化スチレン系樹脂は、ゴム強化ビニル系樹脂(A1)のみであってもよく、ゴム強化ビニル系樹脂(A1)と、ビニル系単量体の重合によって得られた(共)重合体(A2)との混合物であってもよい。この(共)重合体(A2)は、上記ゴム強化ビニル系樹脂(A1)の形成に用いたビニル系単量体(b)と全く同じ組成の成分を重合して得られる重合体であってもよいし、異なる組成で同じ種類の単量体を重合して得られる重合体であってもよいし、更には、異なる組成で異なる種類の単量体を重合して得られる重合体であってもよい。これらの各重合体が2種以上の含まれるものであってもよい。
また、上記(共)重合体(A2)としては、上記ビニル系単量体に、以下の化合物を共重合させて得られたものを用いることができる。その例としては、エポキシ基、ヒドロキシル基、アミノ基、アミド基、カルボキシル基、オキサゾリン基等の群から選ばれる少なくとも1種の官能基を含有するビニル系化合物が挙げられる。その例としては、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、アクリルアミド、アクリル酸、メタクリル酸、ビニルオキサゾリン等が挙げられる。
次に、ゴム強化ビニル系樹脂(A1)及び(共)重合体(A2)の製造方法について説明する。
上記ゴム強化ビニル系樹脂(A1)は、ゴム質重合体(a)の存在下に、ビニル系単量体(b)を、好ましくは乳化重合、溶液重合、塊状重合による方法で製造することができる。
乳化重合により製造する場合には、重合開始剤、連鎖移動剤(分子量調節剤)、乳化剤、水等が用いられる。
尚、ゴム強化ビニル系樹脂(A1)を製造するために用いられるゴム質重合体(a)及びビニル系単量体(b)は、反応系において、ゴム質重合体全量の存在下に、単量体成分を一括添加してもよいし、分割又は連続添加してもよい。また、これらを組み合わせた方法でもよい。更に、ゴム質重合体の全量又は一部を、重合途中で添加して重合してもよい。
上記重合開始剤としては、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド等で代表される有機ハイドロパーオキサイド類と含糖ピロリン酸処方、スルホキシレート処方等で代表される還元剤との組み合わせによるレドックス系、あるいは過硫酸カリウム等の過硫酸塩、ベンゾイルパーオキサイド(BPO)、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシラウレイト、t−ブチルパーオキシモノカーボネート等の過酸化物等が挙げられ、これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。更に、上記重合開始剤は、反応系に一括又は連続的に添加することができる。また、上記重合開始剤の使用量は、上記ビニル系単量体(b)全量に対し、通常、0.1〜1.5質量%、好ましくは0.2〜0.7質量%である。
上記連鎖移動剤としては、オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−ヘキシルメルカプタン、n−ヘキサデシルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、t−テトラデシルメルカプタン等のメルカプタン類、ターピノーレン、α−メチルスチレンのダイマー等が挙げられ、これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。上記連鎖移動剤の使用量は、上記ビニル系単量体(b)全量に対して、通常、0.05〜2.0質量%である。
乳化重合の場合に使用する乳化剤としては、高級アルコールの硫酸エステル、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム等の脂肪族スルホン酸塩、高級脂肪族カルボン酸塩、リン酸系等のアニオン性界面活性剤、ポリエチレングリコールのアルキルエステル型、アルキルエーテル型等のノニオン系界面活性剤等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。上記乳化剤の使用量は、通常、上記ビニル系単量体(b)全量に対して、0.3〜5.0質量%である。
乳化重合により得られたラテックスは、通常、凝固剤により凝固させ、重合体成分を粉末状とし、その後、これを水洗、乾燥することによって精製される。この凝固剤としては、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム等の無機塩、硫酸、塩酸等の無機酸、酢酸、乳酸等の有機酸等が用いられる。
溶液重合、塊状重合による製造方法は、公知の方法を採用することができる。
上記ゴム強化ビニル系樹脂(A1)のグラフト率(ゴム質重合体へグラフトした単量体の質量割合)は、好ましくは10〜200%、更に好ましくは15〜150%、特に好ましくは20〜100%である。上記ゴム強化ビニル系樹脂(A1)のグラフト率が10%未満では、本熱可塑性樹脂組成物を用いて得られる成形品の外観不良、衝撃強度の低下を招くことがある。また、200%を超えると、加工性が劣る。
ここで、グラフト率とは、上記ゴム強化ビニル系樹脂(A1)1グラム中のゴム成分をxグラム、上記ゴム強化ビニル系樹脂(A1)1グラムをメチルエチルケトンに溶解させた際の不溶分をyグラムとしたときに、次式により求められる値である。
グラフト率(%)={(y−x)/x}×100
また、上記ゴム強化ビニル系樹脂(A1)のアセトン可溶分の極限粘度〔η〕(メチルエチルケトン中、30℃で測定)は、好ましくは0.1〜1.0dl/g、更に好ましくは0.2〜0.9dl/g、特に好ましくは0.3〜0.7dl/gである。この範囲とすることにより、成形加工性(流動性)に優れ、本熱可塑性樹脂組成物を用いて得られる成形品の耐衝撃性も優れる。
尚、上記グラフト率(%)及び極限粘度〔η〕は、上記ゴム強化ビニル系樹脂(A1)を重合するときの、重合開始剤、連鎖移動剤、乳化剤、溶剤等の種類や量、更には重合時間、重合温度等を変えることにより、容易に制御することができる。
上記(共)重合体(A2)は、例えば、バルク重合、溶液重合、乳化重合及び懸濁重合等により得ることができる。
上記(共)重合体(A2)のアセトン可溶分の極限粘度〔η〕(メチルエチルケトン中、30℃で測定)は、好ましくは0.1〜1.0dl/g、より好ましくは0.15〜0.7dl/gである。極限粘度〔η〕が上記範囲内であると、成形加工性と耐衝撃性の物性バランスに優れる。尚、極限粘度〔η〕は、上記ゴム強化ビニル系樹脂(A1)と同様にして制御することができる。
上記ゴム強化スチレン系樹脂のアセトン可溶分の極限粘度〔η〕(メチルエチルケトン中、30℃で測定)は、好ましくは0.1〜0.8dl/g、より好ましくは0.15〜0.7dl/gである。極限粘度〔η〕が上記範囲内であると、成形加工性と耐衝撃性の物性バランスに優れる。
ここで、上記ゴム強化スチレン系樹脂が、上記ゴム強化ビニル系樹脂(A1)である場合、及び、このゴム強化ビニル系樹脂(A1)と、ビニル系単量体の重合によって得られた(共)重合体(A2)とからなる場合、のいずれにおいても、本熱可塑性樹脂組成物中のゴム質重合体(a)の含有量は、好ましくは1〜40質量%、より好ましくは3〜40質量%、更に好ましくは3〜35質量%、特に好ましくは5〜35質量%である。ゴム質重合体(a)の含有量が少なすぎると、本熱可塑性樹脂組成物を用いて得られる成形品の耐衝撃性が劣る傾向にあり、多すぎると、硬度、剛性が劣る傾向にある。
尚、本発明に係わる熱可塑性樹脂〔A〕としては、上記ゴム強化スチレン系樹脂のみを用いてもよいし、このゴム強化スチレン系樹脂と、更に、ビニル系単量体の重合によって得られた他の(共)重合体とを含有する混合樹脂を用いてもよい。
上記熱可塑性樹脂〔A〕がゴム強化スチレン系樹脂を含む場合の、熱可塑性樹脂〔A〕中のゴム質重合体(a)の含有割合は、好ましくは1〜40質量%であり、より好ましくは3〜40質量%、更に好ましくは3〜35質量%、特に好ましくは5〜35質量%である。上記ゴム質重合体(a)の含有量が少なすぎると、本熱可塑性樹脂組成物を用いて得られる成形品の耐衝撃性が劣る傾向にあり、一方、多すぎると、成形加工性、成形品の外観、耐熱性が劣る傾向にある。
上記例示した樹脂成分を主成分とする熱可塑性樹脂が、所定の表面固有抵抗を有するものとするために、通常、帯電防止剤、導電性材料等の添加剤が配合される。この帯電防止剤は、高分子及び低分子のいずれかに限定されず、公知のアニオン系帯電防止剤、カチオン系帯電防止剤、非イオン系帯電防止剤、両性帯電防止剤、錯体化合物、帯電防止性の可塑剤等を、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
高分子型帯電防止剤としては、ポリアミドエラストマー、ポリアミドイミドエラストマー、ポリエーテルアミドエラストマー、ポリエーテルエステルアミドエラストマー等のポリアミドエラストマー系、ポリエーテルエステルエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリエステルカーボネートエラストマー等のポリエステルエラストマー系、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンジアミン、ポリエーテル・ポリエステル・ポリアミドブロック共重合体等の非イオン性帯電防止剤;イオン性帯電防止剤;第4級アンモニウム塩型スチレン系重合体(ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド等)、第4級アンモニウム塩型アミノアルキル(メタ)アクリレート重合体(ポリジメチルアミノエチルメタクリレート4級アンモニウム塩化合物等)、第4級アンモニウム塩型ジアリルアミン重合体(ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド等)等のカチオン性界面活性剤;スルホン酸塩型スチレン系重合体(ポリスチレンスルホン酸ナトリウム等)等のアニオン系帯電防止剤等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記ポリアミドエラストマー系としては、炭素数6以上のアミノカルボン酸又はラクタム、あるいは、m+nが12以上のナイロンmn塩等からなるハードセグメント(s)と、ポリオール等からなるソフトセグメント(t)とから構成されるもの等が挙げられる。
上記の炭素数6以上のアミノカルボン酸としては、ω−アミノカプロン酸、ω−アミノエナン酸、ω−アミノカプリル酸、ω−アミノベルゴン酸、ω−アミノカプリン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸等が挙げられる。また、ラクタムとしては、カプロラクタム、ラウロラクタム等が挙げられる。
m+nが12以上のナイロンmn塩としては、ナイロン6,6、ナイロン6,10、ナイロン6,12、ナイロン11,6、ナイロン11,10、ナイロン12,6、ナイロン11,12、ナイロン12,10、ナイロン12,12等の塩が挙げられる。
上記ソフトセグメント(t)を形成するポリオールとしては、ポリエチレングリコール等のポリアルキレングリコール、ポリ(1,2−又は1,3−プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール等のポリ(アルキレンオキシド)グリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのブロック又はランダム共重合体、エチレンオキシドとテトラヒドロフランとのブロック又はランダム共重合体、ビスフェノールのアルキレンオキサイド付加物等が挙げられる。これらのうち、ポリエチレングリコールが好ましい。
また、上記ソフトセグメント(t)の数平均分子量は、好ましくは200〜6000、より好ましくは250〜4000である。尚、上記ポリ(アルキレンオキシド)グリコールの両末端を、アミノ化又はカルボキシル化したソフトセグメントをソフトセグメント(t)として用いてもよい。
上記セグメント(s)及び(t)から構成されるポリアミドエラストマー系において、ハードセグメント(s)の比率は、好ましくは10〜95質量%、より好ましくは20〜90質量%、更に好ましくは30〜80質量%である。この範囲とすることにより、十分な帯電防止性を示す成形体とすることができる。
上記ポリアミドエラストマー系として、好ましいものは、(ア)炭素数6以上のアミノカルボン酸又はラクタム、あるいは、炭素数6以上のジアミンとジカルボン酸の塩;(イ)数平均分子量が200〜6000のポリエチレングリコール;又は、(ウ)炭素数4〜20のジカルボン酸から形成されるポリエーテルエステルアミドである。
上記成分(ア)としては、カプロラクタム、1,2−アミノドデカン酸及びヘキサメチレンジアミン・アジピン酸塩が好ましい。
上記成分(イ)の数平均分子量が200〜6000、好ましくは250〜4000の範囲にあると、機械的性質と帯電防止効果の優れた成形体が得られる。
また、成分(ウ)のジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、ジフェニル−4,4−ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、3−スルホイソフタル酸ナトリウム等の芳香族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、ジシクロヘキシル−4,4−ジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、コハク酸、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸等が挙げられる。これらのうち、テレフタル酸、イソフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、セバシン酸、アジピン酸及びドデカンジカルボン酸が重合性、色調及び物性の点から好ましく用いられる。尚、これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記ポリアミドエラストマー系の還元粘度ηSP/C(ギ酸溶液中、0.5g/100ml、25℃で測定)は、好ましくは0.5〜3である。尚、このポリアミドエラストマーは、本発明の組成物の製造時及び成形加工時の熱劣化によって分子量低下を生起する場合があるが、最終製品中の還元粘度ηSP/Cは0.3以上であることが好ましい。
一方、上記ポリエステルエラストマー系は、ジカルボン酸化合物とジヒドロキシ化合物との重縮合、オキシカルボン酸化合物の重縮合ラクトン化合物の開環重縮合、あるいはこれらの各成分の混合物の重縮合等によって得られるポリエステルであり、ホモポリエステルであってもよいし、コポリエステルであってもよい。上記ジカルボン酸化合物としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルエタンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸等が挙げられる。尚。上記ジカルボン酸化合物は、これらの化合物のアルキル、アルコキシ又はハロゲン置換体等も含まれる。
また、上記ジカルボン酸化合物は、エステル形成可能な誘導体、例えば、ジメチルエステルのような低級アルコールエステルの形で使用することも可能である。これらのジカルボン酸化合物は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記ジヒドロキシ化合物としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ブテンジオール、ハイドロキノン、レゾルシン、ジヒドロキシジフェニルエーテル、シクロヘキサンジオール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等が挙げられる。尚、ポリオキシアルキレングリコール及びこれらのアルキル、アルコキシ又はハロゲン置換体等もジヒロドキシ化合物に含まれるものとする。これらのジヒドロキシ化合物は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、上記オキシカルボン酸化合物としては、オキシ安息香酸、オキシナフトエ酸、ジフェニレンオキシカルボン酸等が挙げられる。尚、上記オキシカルボン酸化合物は、これらのアルキル、アルコキシ又はハロゲン置換体等も含まれる。これらのオキシカルボン酸化合物は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
更に、ポリエステルエラストマーの製造のために、ε−カプロラクトン等のラクトン化合物を用いることもできる。
低分子型帯電防止剤としては、RCOOR(OH)、RN(CHCHOH)(R:アルキル基、R:アルキレン基、オキシエチレン基等)等の非イオン性帯電防止剤;RSONa、RSONa、(R:アルキル基)等のアニオン系帯電防止剤;R(R〜R:アルキル基、X:ハロゲン、NO、ClO等)等のカチオン系帯電防止剤;RCHCOO(R〜R:アルキル基)等の両性帯電防止剤;ホウ素系錯体化合物等の錯体化合物;C(COO(CHCHO)(R:アルキル基)等の帯電防止性可塑剤等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明においては、樹脂中により吸着されにくい非イオン系帯電防止剤が好ましく、更には、高分子型非イオン系帯電防止剤が好ましい。具体的には、ポリアミドエラストマー系及びポリエステルエラストマー系が好ましい。
非イオン系帯電防止剤が配合されてなる熱可塑性樹脂を用いた成形品は、発生するマイナスイオンが成形品の表面等に存在するプラスイオンにより中和されることなく、効率的にマイナスイオンを発生する。
上記帯電防止剤の含有割合は、上記熱可塑性樹脂〔A〕に含まれる全重合体に対して、好ましくは0.1〜25質量%、より好ましくは0.5〜20質量%、更に好ましくは1〜15質量%である。
上記帯電防止剤の種類及び含有量を調整することによって、上記熱可塑性樹脂〔A〕の表面固有抵抗を、好ましくは1014〜10Ω/sqとすることができる。
また、導電性材料としては、金属系充填剤(粉末、繊維状体等)、カーボン系充填剤等が挙げられる。
上記導電性材料の含有割合は、上記熱可塑性樹脂〔A〕に含まれる全重合体に対して、好ましくは1〜20質量%、より好ましくは2〜15質量%、更に好ましくは3〜10質量%である。
上記導電性材料の種類及び含有量を調整することによって、上記熱可塑性樹脂〔A〕の表面固有抵抗を、好ましくは1014〜10Ω/sqとすることができる。
上記帯電防止剤及び上記導電性材料の使用にあたっては、目的の表面固有抵抗を得るために、帯電防止剤のみの使用、導電性材料のみの使用、及び、両者の併用、のいずれを適用してもよい。
尚、本発明においては、熱可塑性樹脂〔A〕が、所定の表面固有抵抗を有するものとするために、上記帯電防止剤、導電性材料等の各種添加剤が予め含有されていなくてもよく、本熱可塑性樹脂組成物とする段階で、上記範囲の表面固有抵抗を有するように各種添加剤を配合することができる。
本発明に係わるマイナスイオン発生剤〔B〕としては、ラドン、ラジウム、ウラニウム等の放射線を放出してマイナスイオンを発生させる天然放射性鉱物であれば、公知のものを用いることができる。その例としては、フェルグソン石(組成:(Y,Er,Ce,Fe)(Nb,Ta,Ti)O)、モナズ石(組成:(Ce,La,Nd)PO)、バストネス石(組成:(Ce,La)(CO)F,(CeFCO))、ゼノタイム(組成:YPO)、コルンブ石(組成:(Fe,Mn)(Nb,Ta))、ベタホ石(組成:(Ca,Na,U)(Ti,Nb,Ta)(OH))、サマルスキー石(組成:(Y,Ce,U,Fe+3(Nb,Ta,Ti)16、ユークセン石(組成:(Y,Ca,Ce,U,Th)(Nb,Ta,Ti)、タンタル石(組成:(Fe+2,Mn)(Ta、Nb))、閃ウラン鉱(組成:UO)、方トリウム石(組成:ThO)、トロゴム石(組成:(Th,U)(SiO1−x(OH)4x、カルノー石(組成:K(UO・3HO)、ガドリン石(組成:YFe+2BeSi10、ジルコン(組成:ZrSiO)、変種ジルコン(組成:(Zr,Hf,Y)(Si,Nb,Ta)O)等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記マイナスイオン発生剤〔B〕の性状も特に限定されず、定形であっても、不定形であってもよい。好ましい形状は塊状(立方体、直方体、球形、略球形等)の粒子であるが、板状(円形、四角形、多角形等)であってもよいし、線状(直線、曲線等)等であってもよい。
上記マイナスイオン発生剤〔B〕の最大長さ(粒子である場合は平均粒子径)は、好ましくは0.1〜10μm、より好ましくは0.5〜5μmである。
上記マイナスイオン発生剤〔B〕の含有割合は、上記熱可塑性樹脂〔A〕に含まれる全重合体100質量部に対して、0.1〜20質量部であり、好ましくは0.5〜10質量部、より好ましくは1〜5質量部である。このマイナスイオン発生剤〔B〕の含有量が0.1質量部未満では、マイナスイオンが発生しにくくなる傾向にある。一方、20質量部を超えると、本熱可塑性樹脂組成物を用いて得られる成形品の耐衝撃性が劣り、外観不良が発生することがある。
本発明の熱可塑性樹脂組成物には、目的、用途に応じて、例えば、難燃剤、充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、抗菌剤、着色剤等の各種添加剤を含有させることができる。
本発明においては、難燃剤を含有した熱可塑性樹脂組成物とすることができ、有機系難燃剤、無機系難燃剤、反応系難燃剤等を用いることができる。
上記有機系難燃剤としては、ブロム化ビスフェノール系エポキシ樹脂、ブロム化ビスフェノール系フェノキシ樹脂、ブロム化ビスフェノール系ポリカーボネート樹脂、ブロム化ポリスチレン樹脂、ブロム化架橋ポリスチレン樹脂、ブロム化ビスフェノールシアヌレート樹脂、ブロム化ポリフェニレンエーテル、デカブロモジフェニルオキサイド、テトラブロモビスフェノールA及びそのオリゴマー、ブロム化アルキルトリアジン化合物等のハロゲン系難燃剤;トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリプロピルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリペンチルホスフェート、トキヘキシルホスフェート、トリシクロヘキシルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、ジクレジルフェニルホスフェート、ジメチルエチルホスフェート、メチルジブチルホスフェート、エチルジプロピルホスフェート、ヒドロキシフェニルジフェニルホスフェート等のリン酸エステルやこれらを各種置換基で変性した化合物、各種の縮合型のリン酸エステル化合物、リン元素と窒素元素を含むホスファゼン誘導体等のリン系難燃剤;ポリテトラフルオロエチレン等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記の縮合型のリン酸エステル化合物としては、下記一般式(I)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2005002316
(但し、R、R、R及びRは、アルキル基、フェニル基又はキシリル基であり、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。Xは、2価のレゾルシノール残基、ハイドロキノン残基又はビスフェノールA残基である。m、m、m及びmは、それぞれ互いに独立して0又は1であり、nは1〜5のいずれかである。尚、このリン酸エステル化合物がブレンド物の場合には、nは1〜5の平均値である。)
上記無機系難燃剤としては、水酸化アルミニウム、酸化アンチモン、水酸化マグネシウム、ホウ酸亜鉛、ジルコニウム系、モリブデン系、スズ酸亜鉛、グアニジン塩、シリコーン系、ホスファゼン系化合物等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記反応系難燃剤としては、テトラブロモビスフェノールA、ジブロモフェノールグリシジルエーテル、臭素化芳香族トリアジン、トリブロモフェノール、テトラブロモフタレート、テトラクロロ無水フタル酸、ジブロモネオペンチルグリコール、ポリ(ペンタブロモベンジルポリアクリレート)、クロレンド酸(ヘット酸)、無水クロレンド酸(無水ヘット酸)、臭素化フェノールグリシジルエーテル、ジブロモクレジルグリシジルエーテル等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記難燃剤を用いる場合のその含有量は、上記熱可塑性樹脂〔A〕に含まれる全重合体100質量部に対し、好ましくは0.1〜20質量部、より好ましくは1〜18質量部、更に好ましくは5〜15質量部である。
尚、本発明の熱可塑性樹脂組成物に難燃剤を配合する場合には、難燃助剤をともに用いることが好ましい。この難燃助剤としては、三酸化二アンチモン、四酸化二アンチモン、五酸化二アンチモン、アンチモン酸ナトリウム、酒石酸アンチモン等のアンチモン化合物や、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、水和アルミナ、酸化ジルコニウム、ポリリン酸アンモニウム、酸化スズ、酸化鉄等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記充填剤としては、ガラス繊維、炭素繊維、シリカ繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化硅素繊維、硼素繊維、チタン酸カリウムウィスカ−、ウォラストナイト、更にはステンレス、アルミニウム、チタン、銅、真鍮等の金属の無機系繊維状充填剤;ポリアミド、フッ素樹脂、アクリル樹脂等の有機系繊維状充填剤;カ−ボンブラック、シリカ、石英粉末、ガラスビ−ズ、ガラス粉、硅酸カルシウム、硅酸アルミニウム、カオリン、クレ−、硅藻土等の硅酸塩、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ等の金属酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウム等の硫酸塩、炭化硅素、窒化硅素、窒化硼素等の粒子状充填剤;タルク、マイカ、ガラスフレ−ク、金属箔等の板状充填剤等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
尚、上記充填剤のうち、導電性を有するものは、導電性材料として扱われる。
上記充填剤を用いる場合のその含有量は、上記熱可塑性樹脂〔A〕に含まれる全重合体100質量部に対し、好ましくは0.1〜30質量部、より好ましくは0.5〜20質量部、更に好ましくは1〜15質量部である。上記充填剤をこの範囲で含有した場合には、高剛性な成形品を得ることができる。
上記酸化防止剤としては、ヒンダードアミン類、ハイドロキノン類、ヒンダードフェノール類、硫黄含有化合物等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記酸化防止剤を用いる場合のその含有量は、上記熱可塑性樹脂〔A〕に含まれる全重合体100質量部に対し、好ましくは0.01〜10質量部、より好ましくは0.1〜5質量部、更に好ましくは0.2〜5質量部である。
上記老化防止剤としては、ナフチルアミン系、ジフェニルアミン系、p−フェニレンジアミン系、キノリン系、ヒドロキノン誘導体、モノフェノール系、ビス−、トリス−、ポリフェノール系、チオビスフェノール系、ヒンダードフェノール系、亜リン酸エステル系化合物等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記老化防止剤を用いる場合のその含有量は、上記熱可塑性樹脂〔A〕に含まれる全重合体100質量部に対し、好ましくは0.01〜10質量部、より好ましくは0.1〜5質量部、更に好ましくは0.2〜5質量部である。
上記紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン類、ベンゾトリアゾール類、サリチル酸エステル類、金属錯塩類等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記紫外線吸収剤を用いる場合のその含有量は、上記熱可塑性樹脂〔A〕に含まれる全重合体100質量部に対し、好ましくは0.01〜10質量部、より好ましくは0.05〜5質量部、更に好ましくは0.1〜5質量部である。
上記可塑剤としては、脂肪族二塩基酸エステル、フタル酸エステル、ヒドロキシ多価カルボン酸エステル、ポリエステル系可塑剤、脂肪酸エステル、エポキシ系可塑剤等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記可塑剤を用いる場合のその含有量は、上記熱可塑性樹脂〔A〕に含まれる全重合体100質量部に対し、好ましくは0.1〜20質量部、より好ましくは0.1〜15質量部、更に好ましくは0.5〜5質量部である。
上記滑剤としては、脂肪酸エステル、炭化水素樹脂、パラフィン、高級脂肪酸,オキシ脂肪酸、脂肪酸アミド、アルキレンビス脂肪酸アミド、脂肪族ケトン、脂肪酸低級アルコールエステル、脂肪酸多価アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコールエステル、脂肪族アルコール、多価アルコール、ポリグリコール、ポリグリセロール、金属石鹸、シリコーン、変性シリコーン等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記滑剤を用いる場合のその含有量は、上記熱可塑性樹脂〔A〕に含まれる全重合体100質量部に対し、好ましくは0.01〜15質量部、より好ましくは0.05〜10質量部、更に好ましくは0.05〜5質量部である。
上記抗菌剤としては、銀系ゼオライト、銀・亜鉛系ゼオライト等のゼオライト系抗菌剤、錯体化銀・シリカゲル等のシリカゲル系抗菌剤、ガラス系抗菌剤、リン酸カルシウム系抗菌剤、リン酸ジルコニウム系抗菌剤、銀・ケイ酸アルミン酸マグネシウム等のケイ酸塩系抗菌剤、酸化チタン系抗菌剤、セラミック系抗菌剤、ウィスカー系抗菌剤等の無機系抗菌剤、ホルムアルデヒド放出剤、ハロゲン化芳香族化合物、ロードプロパルギル誘導体、チオシアナト化合物、イソチアゾリノン誘導体、トリハロメチルチオ化合物、第四アンモニウム塩、ビグアニド化合物、アルデヒド類、フェノール類、ベンズイミダゾール誘導体、ピリジンオキシド、カルバニリド、ジフェニルエーテル、カルボン酸、有機金属化合物等の有機系抗菌剤、無機・有機ハイブリッド抗菌剤、天然抗菌剤のいずれをも用いることができる。
これらのうち、銀及び/又は亜鉛を含む抗菌剤が好ましい。
上記抗菌剤を用いる場合のその含有量は、上記熱可塑性樹脂〔A〕に含まれる全重合体100質量部に対し、好ましくは0.05〜10質量部、より好ましくは0.1〜10質量部、更に好ましくは0.1〜8質量部である。
上記着色剤としては、有機染料、無機顔料、有機顔料、カーボンブラック等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
尚、本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造にあたって、上記熱可塑性樹脂〔A〕の表面固有抵抗を調整するために配合される帯電防止剤や、上記必要に応じて配合される各種添加剤、更に、上記マイナスイオン発生剤〔B〕等は、それぞれ、単独で配合してもよいし、予め、混合したものを配合してもよい。また、熱可塑性樹脂〔A〕を構成する各重合体成分に含有されたものを配合してもよい。
本発明の第2の観点の熱可塑性樹脂組成物は、ポリアミドエラストマー系及びポリエステルエラストマー系から選ばれる少なくとも1種の帯電防止剤を含む熱可塑性樹脂〔X〕と、マイナスイオン発生剤〔Y〕とを含有し、このマイナスイオン発生剤〔Y〕の含有量は、上記熱可塑性樹脂〔X〕に含まれる全重合体100質量部に対し、0.1〜20質量部であることを特徴とする。
上記帯電防止剤は、第1の観点の熱可塑性樹脂組成物の説明で例示したものを1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。また、この帯電防止剤の含有割合は、上記熱可塑性樹脂〔X〕に含まれる全重合体に対して、好ましくは0.1〜25質量%、より好ましくは0.5〜20質量%、更に好ましくは1〜15質量%である。この帯電防止剤の含有割合が0.1質量%未満では、帯電防止性能が劣り、十分なマイナスイオン発生効果が得られない傾向にある。一方、25質量%を超えると、本熱可塑性樹脂組成物を用いて得られる成形品の耐衝撃性が劣るため、成形品の形状不良が発生することがある。
尚、上記帯電防止剤を用いるに際しては、必要に応じて、臭化リチウム、塩化リチウム等のリチウム化合物を併用することができる。このリチウム化合物を用いることによって、下記で説明する表面固有抵抗を所望の値に調節することができる。尚、上記リチウム化合物の使用量は、上記熱可塑性樹脂〔X〕に含まれる全重合体に対して、好ましくは0.001〜5質量%、更に好ましくは0.01〜3質量%である。
上記熱可塑性樹脂〔X〕は、重合体成分のみからなるものであってもよいし、各種添加剤が予め配合された樹脂であってもよい。重合体の主成分は、第1の観点の発明において例示したものとすることができ、ゴム質重合体(a)の存在下に、スチレン系化合物を含むビニル系単量体(b)を重合して得られるゴム強化ビニル系樹脂(A1)、又は、このゴム強化ビニル系樹脂(A1)とビニル系単量体の(共)重合体(A2)との混合物からなるゴム強化スチレン系樹脂を含むことが好ましい。
従って、上記熱可塑性樹脂〔X〕は、このゴム強化スチレン系樹脂のみであってもよいし、このゴム強化スチレン系樹脂に他の熱可塑性重合体成分あるいは樹脂が配合された樹脂であってもよいし、更には、このゴム強化スチレン系樹脂に各種添加剤が予め配合された樹脂であってもよい。
上記熱可塑性樹脂〔X〕がゴム強化スチレン系樹脂を含む場合の、熱可塑性樹脂〔X〕中のゴム質重合体(a)の含有割合は、好ましくは1〜40質量%であり、より好ましくは3〜40質量%、更に好ましくは3〜35質量%、特に好ましくは5〜35質量%である。上記ゴム質重合体(a)の含有量が少なすぎると、本熱可塑性樹脂組成物を用いて得られる成形品の耐衝撃性が劣る傾向にあり、一方、多すぎると、成形加工性、成形品の外観、耐熱性が劣る傾向にある。
上記熱可塑性樹脂〔X〕が上記帯電防止剤を含むことから、この熱可塑性樹脂〔X〕の表面固有抵抗は、好ましくは1014〜10Ω/sqとすることができる。この範囲にあることで、マイナスイオン発生剤から十分な量のマイナスイオンを効率よく発生する成形品を得ることができる。
上記マイナスイオン発生剤〔Y〕は、第1の観点の発明において、マイナスイオン発生剤〔B〕として例示したものを用いることができ、その含有割合は、上記熱可塑性樹脂〔X〕に含まれる全重合体100質量部に対して、0.1〜20質量部であり、好ましくは0.5〜10質量部、より好ましくは1〜5質量部である。このマイナスイオン発生剤〔Y〕の含有量が0.1質量部未満では、マイナスイオンが発生しにくい傾向にある。一方、20質量部を超えると、本熱可塑性樹脂組成物を用いて得られる成形品の外観不良が発生することがある。
第2の観点の熱可塑性樹脂組成物には、目的、用途に応じて、例えば、難燃剤、充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、抗菌剤、着色剤等の各種添加剤を含有させることができ、第1の観点の発明において例示したものを用いることができる。
本発明においては、第1の観点の発明と同様に、難燃剤を含有した熱可塑性樹脂組成物とすることができ、その含有量は、上記熱可塑性樹脂〔X〕に含まれる全重合体100質量部に対し、好ましくは0.1〜20質量部、より好ましくは1〜18質量部、更に好ましくは5〜15質量部である。
上記充填剤を用いる場合のその含有量は、上記熱可塑性樹脂〔X〕に含まれる全重合体100質量部に対し、好ましくは0.1〜30質量部、より好ましくは0.5〜20質量部、更に好ましくは1〜15質量部である。
また、上記酸化防止剤を用いる場合のその含有量は、上記熱可塑性樹脂〔X〕に含まれる全重合体100質量部に対し、好ましくは0.01〜10質量部、より好ましくは0.1〜5質量部、更に好ましくは0.2〜5質量部である。
上記老化防止剤を用いる場合のその含有量は、上記熱可塑性樹脂〔X〕に含まれる全重合体100質量部に対し、好ましくは0.01〜10質量部、より好ましくは0.1〜5質量部、更に好ましくは0.2〜5質量部である。
また、上記紫外線吸収剤を用いる場合のその含有量は、上記熱可塑性樹脂〔X〕に含まれる全重合体100質量部に対し、好ましくは0.01〜10質量部、より好ましくは0.05〜5質量部、更に好ましくは0.1〜5質量部である。
また、上記可塑剤を用いる場合のその含有量は、上記熱可塑性樹脂〔X〕に含まれる全重合体100質量部に対し、好ましくは0.1〜20質量部、より好ましくは0.1〜15質量部、更に好ましくは0.5〜5質量部である。
上記滑剤を用いる場合のその含有量は、上記熱可塑性樹脂〔X〕に含まれる全重合体100質量部に対し、好ましく0.01〜15質量部、より好ましくは0.05〜10質量部、更に好ましくは0.05〜5質量部である。
また、上記抗菌剤を用いる場合のその含有量は、上記熱可塑性樹脂〔X〕に含まれる全重合体100質量部に対し、好ましくは0.05〜10質量部、より好ましくは0.1〜10質量部、更に好ましくは0.1〜8質量部である。
尚、第2の観点の熱可塑性樹脂組成物の製造にあたって、上記必要に応じて配合される各種添加剤や、上記マイナスイオン発生剤〔Y〕は、それぞれ、単独で配合してもよいし、予め、混合したものを配合してもよい。また、熱可塑性樹脂〔X〕を構成する各重合体成分に含有されたものを配合してもよい。
第1及び第2の観点の熱可塑性樹脂組成物は、各種押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール等を用い、各成分を混練りすることによって得られる。混練りするに際しては、各成分を一括して混練りしてもよく、多段添加方式で混練りしてもよい。このようにして得られた樹脂組成物を用いて、射出成形、シート押出、真空成形、発泡成形、ブロー成形等によって各種形状を有する成形品を製造することができる。また、水、水溶液、有機溶媒等を分散媒とした塗料とすることもできる。
本発明の成形品は、その表面にレーザーを照射することによって、黒発色、白発色、多色等のレーザーマーキングをすることもできる。
本発明の成形品は、電気製品(テレビ、エアコン、VTR、オーディオ、掃除機、冷蔵庫等)、通信関連機器製品(電話機、ファックス等)、光学・精密機器製品(双眼鏡、カメラ、時計等)、電子機器製品(コンピュータ、パソコン、プリンター等)、自動車内装部品等の各種製品のハウジング、ケース、カバー等に好適に使用することができる。また、化粧品、日用品、食品、医療品等の容器等にも好適に使用することができる。
本発明の積層体は、基部と、この基部の表面に配設され且つ上記にて説明した熱可塑性樹脂組成物を用いて形成された成形部と、を備えることを特徴とする。
上記基部は、どんな材料から構成されるものであってもよく、有機材料であってもよいし、無機材料であってもよい。有機材料としては、公知の樹脂や、これらの樹脂のリサイクル材料等を用いることができる。また、無機材料としては、金属、合金、セラミックス等を用いることができる。
上記基部に有機材料を用いる場合の樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ABS樹脂、AES樹脂、ASA樹脂等のゴム強化スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリカーボネート/ABSアロイ、ポリスチレン等のスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、エチレン・酢酸ビニル樹脂、エチレン・ビニルアルコール樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、リサイクル材料の場合も同様に用いることができる。
上記基部の構成材料として、樹脂のリサイクル材料を用いる場合には、その含有量は、基部を構成する材料全体に対して、3〜80質量%とすることが好ましい。より好ましい含有量は5〜75質量%、更に好ましい含有量は5〜70質量%である。
尚、リサイクル材料は、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化樹脂を含んでもよい。この熱硬化樹脂を用いる場合には、粉砕機等により粒子状とし、充填剤等として用いることができる。この熱硬化樹脂の使用量は、熱可塑性樹脂100質量部に対して、好ましくは0.1〜70質量部である。
上記熱可塑性樹脂以外の基部の構成材料としては、充填剤以外に、酸化防止剤、帯電防止剤、滑剤、着色剤、難燃剤、難燃助剤等が挙げられる。
上記基部は、上記構成材料からなる中実体であってもよいし、発泡体であってもよい。上記基部が発泡体である場合の発泡倍率は、好ましくは1.05〜3.0倍、より好ましくは1.2〜2.0倍である。
また、上記基部の形状は、その表面に配設される成形部と積層体を確実に形成できる肉厚を有するものであれば特に限定されない。好ましい厚さは、1〜100mm、より好ましくは2〜50mmである。
一方、上記成形部は、上記にて説明した熱可塑性樹脂組成物を用いて形成され、上記基部の表面に配設される。上記成形部は、目的、用途により、所望の形状とすることができる。尚、上記成形部の厚さは、好ましくは0.01〜5mm、より好ましくは0.1〜3mmである。
本発明の積層体の1例を断面図として図1に示す。図1に示す積層体1は、基部11の上に、成形部12が配設されている。このような積層体の製造方法は特に限定されないが、例えば、基部を形成する材料と、成形部を形成する材料とを押出機から共押し出しして各部を溶融融着して積層体とする方法、各部を別々に形成した後、各部を加圧下に加熱し接合する方法等が挙げられる。尚、上記基部及び上記成形部は、目的、用途に応じて、その界面において少なくとも1部が接合されていればよい。
本発明の積層体としては、上記基部上に、上記熱可塑性樹脂組成物の1種のみから形成された成形部を備えるものであってもよいし、異なる2種以上のものから形成された成形部を備えるものであってもよい。また、積層数が3以上であってもよい。
本発明の積層体は、上記成形品の説明で例示した用途においても有用である。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。尚、実施例及び比較例において、部及び%は特に断らない限り質量基準である。
1.評価方法
本実施例において用いられる評価方法は以下の通りである。
(1)表面固有抵抗
ASTM D257に準じて測定した。単位は、Ω/sqである。
(2)マイナスイオン発生個数
縦210mm、横297mmの大きさの試験片を台紙に貼り付け、長さ290mm、内径60mmの筒を作製した。この筒をマイナスイオン測定装置(神戸電波社製、商品名「イオンテスターKST−900」)の所定の位置にセットし、筒の中を通過した空気のイオン濃度xを測定した。マイナスイオン発生個数は、試料測定の前後に測定した室内の空気のイオン濃度yと上記イオン濃度xとの差から、単位体積あたりの個数で求めた。
(3)耐衝撃性
シャルピー衝撃強度をもって評価した。ISO179に準拠し、シャルピー衝撃強度を測定した。単位は、kJ/mである。
(4)難燃性
UL94規格に準じ、長さ5インチ、幅1/2インチ、厚さ1/16インチの試験片を用い、垂直燃焼試験を行った。
2.熱可塑性樹脂
熱可塑性樹脂を構成する樹脂成分として、以下の樹脂(i)、(ii)、(iii)及び(iv)を用いた。
2−1.樹脂(i)
重量平均粒子径2800Åのポリブタジエンゴムラテックスの存在下に、スチレン及びアクリロニトリルを乳化重合させ、ポリブタジエンゴム40%、スチレン44%及びアクリロニトリル16%からなるゴム強化スチレン系樹脂(ABS樹脂)を得て、これを、樹脂(i)とした。
この樹脂(i)のグラフト率は55%、アセトン可溶分の極限粘度〔η〕(メチルエチルケトン中、30℃で測定)は、0.45dl/gであった。
2−2.樹脂(ii)
スチレン・アクリロニトリル・2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体〔重合比70/22/8(%)〕を用いた。極限粘度〔η〕(メチルエチルケトン中、30℃で測定)は、0.3dl/gであった。
2−3.樹脂(iii)
スチレン・アクリロニトリル共重合体〔重合比70/30(%)〕を用いた。極限粘度〔η〕(メチルエチルケトン中、30℃で測定)は、0.6dl/gであった。
2−4.樹脂(iv)
ポリブチレンテレフタレート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチックス社製、商品名「ノバデュラン7020」)を用いた。
3.マイナスイオン発生剤
シリカ・酸化ジルコニウム・無水リン酸・アルミナ含有混合物(洛東化成工業社製、商品名「マイナスイオン原体」)を用いた。
4.帯電防止剤
以下の製法で得たポリアミドエラストマー及びポリエステルエラストマーを用いた。
4−1.ポリアミドエラストマー
ε−カプロラクタムの開環重合により、融点が200℃であるポリアミド−6を得た。このポリアミド−6の両末端を、アジピン酸によりカルボン酸とした後、分子量1500のポリエチレングリコールを添加して、エステル化反応を行ってポリアミドエラストマーを得た。
4−2.ポリエステルエラストマー
テレフタル酸及び1,4−ブタンジオールを縮合重合し、融点が200℃のポリブチレンテレフタレートを得た。このポリブチレンテレフタレートの両末端を、アジピン酸によりカルボン酸とした後、分子量1500のポリエチレングリコールを添加してエステル化反応を行い、ポリエステルエラストマーを得た。
また、導電性材料として、炭素繊維(東邦テナックス社製、商品名「チョップドファイバーHTA−C6−UEL1」)を用いた。
5.難燃剤
リン系難燃剤(旭電化社製、商品名「アデカスタブFP−700」)を用いた。
6.実施例1〜9、及び、比較例1〜2(熱可塑性樹脂組成物の調製及び評価)
各成分を、表1に示す配合割合でミキサーにより5分間混合した後、50mmφ押出機でシリンダー設定温度180〜220℃で溶融混練押出し、ペレットを得た。得られたペレットを十分に乾燥し、評価用の試験片を得た。この試験片を用いて各種評価を上記記載の方法で行った。評価結果を表1に示す。
Figure 2005002316
7.実施例10(積層体の作製及び評価)
基部用のアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂と、成形部用の実施例1で調製した熱可塑性樹脂組成物とを、65mm単軸押出機(e1)で基部を、40mm単軸押出機(e2)で成形部を同時に押出成形する多層異型押出機を用い、上記(e1)のシリンダー温度を180〜200℃、上記(e2)のシリンダー温度を180〜210℃とし、また、ダイ金型を200℃として、板状積層体を作製した。積層体の大きさは、幅が250mm、厚さが10mmであり、基部の厚さは9mm、成形部の厚さは1mmである。得られた積層体について、成形部表面からのマイナスイオン発生個数を測定したところ、35個/ccであった。
8.実施例の効果
表1より、比較例1は、表面固有抵抗が本発明の範囲外で、高い例であり、マイナスイオンの発生量が十分ではない。また、比較例2は、マイナスイオン発生剤の含有量が本発明の範囲外で、多い例であり、耐衝撃性が劣る。一方、実施例1乃至9は、いずれも表面固有抵抗が1014〜10Ω/sqの範囲にあり、マイナスイオンの発生個数が十分であり、且つ耐衝撃性にも優れていた。また、難燃剤を含有した実施例6は、マイナスイオンの発生量の低下及び耐衝撃性の低下を招くことなく優れた性能を示した。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、十分な量のマイナスイオンを効率よく発生し、耐衝撃性に優れる成形品とすることができ、例えば、各種製品のハウジング、ケース、カバー、容器等に好適である。
本発明の積層体の1例を示す説明断面図である。
符号の説明
1;積層体、11;基部、12;成形部。

Claims (12)

  1. 表面固有抵抗が1014〜10Ω/sqである熱可塑性樹脂〔A〕と、マイナスイオン発生剤〔B〕とを含有し、該マイナスイオン発生剤〔B〕の含有量は、上記熱可塑性樹脂〔A〕に含まれる全重合体100質量部に対し、0.1〜20質量部であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
  2. 上記熱可塑性樹脂〔A〕は、ポリオレフィン系樹脂、ゴム強化スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂及びポリ塩化ビニル系樹脂から選ばれる少なくとも1種を含む請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. 上記ゴム強化スチレン系樹脂は、ゴム質重合体(a)の存在下に、スチレン系化合物を含むビニル系単量体(b)を重合して得られるゴム強化ビニル系樹脂(A1)、又は、該ゴム強化ビニル系樹脂(A1)とビニル系単量体の(共)重合体(A2)との混合物を含む請求項2に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  4. 上記熱可塑性樹脂〔A〕は、ポリアミドエラストマー系及びポリエステルエラストマー系から選ばれる少なくとも1種の帯電防止剤を含む請求項1乃至3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
  5. 更に、難燃剤を含有し、該難燃剤の含有量は、上記熱可塑性樹脂〔A〕に含まれる全重合体100質量部に対し、0.1〜20質量部である請求項1乃至4のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
  6. ポリアミドエラストマー系及びポリエステルエラストマー系から選ばれる少なくとも1種の帯電防止剤を含む熱可塑性樹脂〔X〕と、マイナスイオン発生剤〔Y〕とを含有し、該マイナスイオン発生剤〔Y〕の含有量は、上記熱可塑性樹脂〔X〕に含まれる全重合体100質量部に対し、0.1〜20質量部であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
  7. 上記帯電防止剤の含有量は、上記熱可塑性樹脂〔X〕に含まれる全重合体に対して、0.1〜25質量%である請求項6に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  8. 上記熱可塑性樹脂〔X〕は、ゴム質重合体(a)の存在下に、スチレン系化合物を含むビニル系単量体(b)を重合して得られるゴム強化ビニル系樹脂(A1)、又は、該ゴム強化ビニル系樹脂(A1)とビニル系単量体の(共)重合体(A2)との混合物からなるゴム強化スチレン系樹脂を含み、且つ、上記ゴム質重合体(a)の含有割合は、上記熱可塑性樹脂〔X〕に含まれる全重合体に対して1〜60質量%である請求項6又は7に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  9. 更に、難燃剤を含有し、該難燃剤の含有量は、上記熱可塑性樹脂〔X〕に含まれる全重合体100質量部に対し、0.1〜20質量部である請求項6乃至8のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
  10. 請求項1乃至9のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物を用いて得られたことを特徴とする成形品。
  11. 成形品が、ハウジング、ケース、カバー及び容器から選ばれたものである請求項10に記載の成形品。
  12. 基部と、該基部の表面に配設され且つ請求項1乃至9のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物を用いて形成された成形部と、を備えることを特徴とする積層体。

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