JP2005001408A - 車両用空調装置 - Google Patents

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    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/00642Control systems or circuits; Control members or indication devices for heating, cooling or ventilating devices
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Abstract

【課題】万一蒸発器から冷媒が漏洩しても、漏出冷媒の車室内への流入を防止可能な車両用空調装置を提供する。
【解決手段】車両用空調装置は、車室内に位置して冷媒流路に蒸発器24が介挿され、前記蒸発器24は、複数の冷却チューブ58を有するとともに、前記冷却チューブ58の隣接する端部同士を相互に連通させて前記冷却チューブ58に対する冷媒の給排をなす分配タンク44,46を有した蒸発器本体28と、前記分配タンク44,46をそれぞれ囲み、内部が第1及び第2気密室64,66として形成された第1及び第2カバー部材30,32,100と、前記気密室64,66内の圧力に基づいて開弁される安全弁72を有し、前記気密室64,66内の圧力が所定値を超えて上昇したときに、前記気密室64,66と前記車室の外部との間を前記安全弁72を通じて連通させる冷媒開放手段74とを含む。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用空調装置に関し、より詳しくは、地球温暖化係数の小さい冷媒を用いるのに好適した車両用空調装置に関する。
【0002】
【関連する背景技術】
車両用空調装置は、車室及びエンジンルームの双方に亘って設けられた冷媒の循環流路を有し、循環流路の車室内の部位には熱交換器として蒸発器が介挿されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1が開示する積層型熱交換器は、冷媒を流す複数の冷却チューブと冷却フィンとを互いに積層して構成したものであって、両側の冷却フィンに接合されたサイドプレートがこれらの冷却フィンの変形や浸食を防止するので、長期に亘り優れた熱交換率を発揮する。
【0003】
各冷却チューブは、所定形状の2枚のプレートを、それらの周縁にてろう付けして貼り合わせて成形されているが、その一方では、冷却チューブの隣接する端部同士がろう付け接合され、冷却チューブに対して冷媒の給排を行う分配タンクが一体に形成されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−249488号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、地球環境への配慮から、地球温暖化係数の小さい冷媒を用いた車両用空調装置の開発が進められている。具体的には、この種の冷媒としては、R152a等の新代替フロンガス又はCO、HC等のノンフロンガスがあげられる。しかしながら、特許文献1の積層型熱交換器を蒸発器として備える空調装置に上述の冷媒を適用した場合、以下の問題が生じる。
【0006】
すなわち、特許文献1の積層型熱交換器は、外部からの衝撃や冷媒の圧力に耐えるべく十分な強度及び耐圧を有しているものの、万一、自身の内部流路から冷媒が漏洩したときに、漏洩した冷媒が車室内に流入することを防止する手段までは有しておらず、車室内に冷媒が流入する可能性を排除することができない。冷媒としてのR152a、HC等のガスは、ガソリンに比べて引火性は低いものの可燃性であることから、この種のガスの車室内への流入は避けなければならない。
【0007】
本願発明は、上記した問題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、万一蒸発器から冷媒が漏洩しても、車室内へ漏出冷媒の流入を防止することができる車両用空調装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、請求項1の発明では、冷媒が循環する冷媒流路に、車室内に位置して蒸発器を介挿した車両用空調装置において、前記蒸発器は、複数の冷却チューブを有するとともに、前記冷却チューブの隣接する端部同士を相互に連通させて前記冷却チューブに対する冷媒の給排をなす分配タンクを有した蒸発器本体と、前記分配タンクをそれぞれ囲み、内部が第1及び第2気密室として形成された第1及び第2カバー部材と、前記気密室内の圧力に基づいて開弁される安全弁を有し、前記気密室内の圧力が所定値を超えて上昇したときに、前記気密室と前記車室の外部との間を前記安全弁を通じて連通させる冷媒開放手段とを含むことを特徴としている。
【0009】
上記した構成によれば、複数の冷却チューブが周囲の空気を冷却可能であり、蒸発器は良好な冷却効率を有する。一方、万一、分配タンクから冷媒が漏れたとしても、漏出冷媒は第1気密室及び/又は第2気密室内に閉じ込められ、冷媒漏出量が多く第1気密室及び/又は第2気密室内の圧力が所定値を超えて上昇したときには、冷媒開放手段が安全弁を通じて車室の外部に漏出冷媒を放出するので、車室内への漏出冷媒の流入を防止することができる。
【0010】
請求項2の発明では、前記タンクの一端間を接続する給排タンクと、前記給排タンクを囲み、内部が前記第1及び第2気密室に連通する第3気密室として形成された第3カバー部材とを更に含むことを特徴としている。
上記した構成によれば、万一、給排タンクから冷媒が漏れたとしても、漏出冷媒は第1、第2及び第3気密室内に閉じ込められ、第1、第2及び第3気密室内の圧力が所定値を超えて上昇したときには、冷媒開放手段が安全弁を通じて車室の外部に漏出冷媒を放出するので、車室内への漏出冷媒の流入を防止することができる。
【0011】
請求項3の発明では、前記冷媒開放手段は、前記安全弁と前記車両の外部とを連通するホースを有することを特徴とし、ホースを通じて漏出冷媒を車外へ確実に排出することができる。
請求項4の発明では、前記冷却チューブは2つのプレートをろう付けにより貼り合わせて成形され、前記ろう付け部は接着剤で被覆されていることを特徴とし、蒸発器における冷却チューブからの冷媒の漏洩を防止することができるとともに、接着剤の有する蓄熱性により冷却効率を向上することができる。
【0012】
請求項5の発明では、前記蒸発器は、前記冷却チューブが冷却フィンを介して一方向に積層された積層型蒸発器であることを特徴とし、熱交換率に関して改良が積み重ねられてきた積層型蒸発器を、漏出冷媒の車室内への流入を防止しながら使用することができる。
請求項6の発明では、前記冷媒は可燃性冷媒であることを特徴とし、車室内への漏出冷媒の流入が防止されているので、地球温暖化係数の小さな可燃性冷媒を冷媒として用いても、乗員の安全性を確保することができる。
【0013】
請求項7の発明では、前記気密室に熱媒体が充填されていることを特徴とし、圧縮機の作動時に蒸発器を冷媒が流れると、気密室に充填された熱媒体が冷却されて低温状態になり、蒸発器周辺の空気が熱媒体によっても冷却されるので、冷房効率を向上することができる。
請求項8の発明では、前記気密室内は真空状態にあることを特徴とし、蒸発器の周縁が真空状態の気密室によって断熱され、蒸発器を通過する風が効果的に冷却されるので、冷房効率を向上することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。
図1は、一実施例の車両用空調装置10の概略構成を示している。空調装置10は、車両のエンジンルーム12から車室14に亘って延びる冷媒循環流路を備え、この循環流路内を流れる冷媒により車室14内の温度を所望の設定温度に調整可能である。
【0015】
循環流路には、冷媒の流れる方向でみて、圧縮機16、凝縮器18、レシーバ20、膨張弁22及び蒸発器24が順次介挿されている。
エンジンルーム12内に配置された圧縮機16は、電磁クラッチ(図示せず)を介してエンジン26の駆動力によって作動され、吸引した冷媒を圧縮した状態で放出して冷媒の流動を生成する。
【0016】
凝縮器18は、送風ファン(図示せず)の送風を受けて、圧縮機から供給された冷媒を空冷して凝縮し、レシーバ20は凝縮した冷媒の気液を分離して、余剰な冷媒をその内部に貯留しながら液相の冷媒のみを下流側に流出させる。
膨張弁22は、本実施例ではブロック型膨張弁であり、膨張弁22は蒸発器24の上流側及び下流側にて循環流路に介挿されている。膨張弁22は蒸発器24内に液相の冷媒を噴出し、蒸発器24内で気化した冷媒は、再び膨張弁22内を通じて圧縮機16に吸引される。
【0017】
図2は、蒸発器24を具体的に示しており、蒸発器24は、積層型熱交換器からなる蒸発器本体28及びこの本体28の一側縁を除く周縁に取付けられた3つのカバー30,32,34からなる。蒸発器本体28の背面近傍には冷房ファン(図示せず)が配置され、この冷房ファンは図2中の矢印の向きに流れる風を成形し、この風は蒸発器本体28を通過し、そして、その正面から流出する。
【0018】
蒸発器本体28には、図3に示したようにその一側面にサイドタンク40を備え、このサイドタンク40は上下方向に延びている。サイドタンク40内には冷媒の流路として、互いに平行な内部流路36,36が区画して形成されており、これら内部流路36,36は蒸発器本体28の厚み方向に離間している。
サイドタンク40の略中央には、冷媒導入出用の入出力ヘッド52が取付けられ、入出力ヘッド52は本体28の背面側の内部流路36に連通する出力ポート54と、本体28の正面側の内部流路36に連通する入力ポート56とを有している。
【0019】
サイドタンク40にはその側方に扁平な冷却チューブ58が多数積層され、各冷却チューブ58はサイドタンク40内の2本の内部流路36と同様に互いに区画された2本の内部流路を有する。
各冷却チューブ58における各内部流路の上端及び下端はそれぞれ筒部に形成され、これら上下の筒部は隣接する冷却チューブの対応する筒部に気密を存して接続され、2個ずつのアッパタンク44及びロアタンク46をそれぞれ形成する。アッパタンク44,44はサイドタンク40における内部流路36,36の上端にそれぞれ接続され、ロアタンク46、46はサイドタンク40における内部流路36,36の下端にそれぞれ接続されている。
【0020】
隣接する冷却チューブ58間には冷却フィン60が配置され、従って、冷房ファンによって蒸発器本体28の背面から正面に向かって流れる風は、冷却フィン60を通して蒸発器本体28を通過する。
なお、好適例として、サイドタンク40に隣接する冷却フィン60及び蒸発器本体28の他側面の冷却フィン60には、それぞれサイドプレート62が取付けられている。また、図示しないけれども、蒸発器本体28には、入力ポート56から流入した冷媒が、冷却チューブ58の全ての内部流路を通じて出力ポート54まで効率的に流れるよう、適当な箇所に連通路及び隔壁が形成されている。
【0021】
図4を参照すると、3つのカバー30,32,34のうち、蒸発器本体28の上下端縁に沿って取り付けられたアッパカバー30及びロアカバー32は、それぞれ、アッパタンク44,44及びロアタンク46,46の外周を囲繞する気密室64,66を形成しており、また、残る1つのサイドカバー34は、サイドタンク40の外面68とともにサイド気密室70を形成し、気密室64,66間はサイド気密室70に連通している。これら気密室64,66及びサイド気密室70内には、サイドタンク40、アッパ及びロアタンク44,46及び冷却チューブ58の内部流路を流れる冷媒圧力よりも低圧の熱媒体、例えば蓄熱剤(蓄冷剤)やブライン等が充填されている。
【0022】
サイドカバー34の下端部には安全弁として圧力破断弁72が取り付けられ、圧力破断弁72は、一連の気密室64,66,70内の圧力が所定値を超えたときに開弁する。圧力破断弁72の外側の吐出口にはホース74が接続され、このホース74は、車外、例えばホイールハウス内やエンジンルーム12床下まで延びている。
【0023】
なお、より詳しくは、図5に示されるようにサイドタンク40は、1対の成形プレート76,78をろう付けによって互いに接合して成形されている。成形プレート76,78には、成形プレート76,78同士を接合するためのつば部が周縁に形成されるとともに、成形プレート76,78を互いに接合したときに内部流路36,36を形成する2つの膨出部80,80,82,82が長手方向に沿って形成されている。成形プレート78にはアッパ及びロアタンク44,46、つまり、冷却チューブ58の筒部に接続される4つの筒部84,84,84,84が立設されている。
【0024】
各冷却チューブ58も、サイドタンク40の場合と同様に、1対の成形プレート86,86を互いにろう付けによって接合して成形されている(図6参照)。各成形プレート86には、成形プレート86同士を接合するためのつば部90が周縁に形成されるとともに、成形プレート86同士が互いに接合したときに、その内部流路を形成する2つの膨出部94,94が長手方向に沿って形成されている。各成形プレート86には、アッパ及びロアタンク44,46の一部となる4つの筒部98,98,98,98が形成されている。
【0025】
そして、アッパ及びロアタンク44,46は、隣接する冷却チューブ58の筒部98の先端を互いにろう付け接合して成形され、サイドタンク40とアッパ及びロアタンク44,46との間もまた、これらの筒部84,98間をろう付け接合することにより相互に接続されている。
更に、各冷却チューブ58にはその成形プレート86の外面に上下にカバー板100がそれぞれ取付けられている。これらカバー板100は、筒部98よりも長手方向中央側に位置付けられ、気密室64,66の壁67として機能し、成形プレート86よりも幅広である。カバー板100の先端は、隣接する冷却チューブ58の成形プレート86の外面に接合している。従って、上下のカバー板100は、成形プレート86の長手方向にみて冷却フィン60と筒部98との間を仕切っており、アッパカバー30及びロアカバー32とともに気密室64,66を形成している。
【0026】
アッパ及びロアタンク44,44,46,46を覆うアッパカバー30及びロアカバー32については、互いに同じ形状を有することから、アッパカバー30を例に説明する。
アッパカバー30は、アッパタンク44,44に沿ってサイドタンク40から蒸発器本体28の他端側まで延びる箱状をなし、アッパタンク44,44側の側面及びサイドタンク40側の端面が開口している。図7に示したように、アッパカバー30において互いに対向する一対の側壁106,106は、冷却チューブ58の幅と略同じ長さだけ互いに離間し、開口縁をなすその先端107,107がカバー板100にろう付け接合されるとともに、その内面108,108が冷却チューブ58の側縁にろう付け接合されている。更に、アッパカバー30の開口端109とは反対側の端壁も、その先端がカバー板100にろう付け接合されている。
【0027】
サイドカバー34は、蒸発器本体28の側面に沿って延びる箱状をなし、サイドタンク40の外面68側の側面が開口している。その両端部117,117にアッパ及びロアカバー30,32を接合するために、サイドカバー34は外面68よりも長く形成され、サイドカバー34における両端117,117近傍の開口はアッパ及びロアカバー30,32の開口端109,109と合致するよう形成されている(図3参照)。従って、サイドカバー34の互いに対向する一対の側壁111,111は、図5に示したように、開口縁をなすその先端113,113の一部が成形プレート76の外面68にろう付け接合されるとともに、残りの部分がサイドカバー34の両端壁115,115の先端とともにアッパ及びロアカバー30,32の開口端109,109にろう付け接合されている。
【0028】
従って、アッパカバー30、ロアカバー32及びサイドカバー34は、冷却チューブ58のカバー板110及びサイドタンク40の外面68とともに、その内部に一連の気密室64,66及びサイド気密室68を形成し、アッパタンク44,44、ロアタンク46,46及びサイドタンク40を囲んでいる。
なお、入出力ヘッド52は、サイドカバー34から気密を存して突出している(図3参照)。
【0029】
上記した構成を有する空調装置10によれば、通常の冷房動作時、圧縮機16が駆動されて循環流路内を冷媒が流れると、膨張弁22から蒸発器24へ供給される冷媒は、入力ポート56から蒸発器24内に流入する。蒸発器24内に流入した冷媒は、サイドタンク40、アッパタンク44,44及びロアタンク46,46を通じて冷却チューブ58の全ての内部流路を流れ、そして、出力ポート54及び膨張弁22を介して圧縮機16に吸引される。ここにおいて、蒸発器24内を流れる間に冷媒が気化して、その気化熱が蒸発器24を通過して流れる空気から奪われるが、アッパ、ロア及びサイドカバー30,32,34はいずれも蒸発器本体28の周縁に取付けられているのみなので、空気は冷却フィン60及び冷却チューブ58によって直接に冷却される。その故、蒸発器24を通過する空気が効率的に冷却され、車室14内を十分に冷房することができる。
【0030】
そして、蒸発器24の気密室64,66及びサイド気密室70内には熱媒体が充填されているので、一旦熱媒体が低温状態になれば、熱媒体も蒸発器24周辺の空気を冷却することから、車室14内を省電力にて冷房することができる。また、エンジン26が自動的にストップするエコロジーカー等に空調装置10を適用した場合には、圧縮機16が停止中であっても、圧縮機16作動時に冷却された熱媒体によって蒸発器24周辺の空気が冷却されるので、ある程度冷却された空気を車室14内に送風することができる。
【0031】
一方、上記した構成を有する空調装置10によれば、万一、蒸発器24内、特に、アッパ及びロアタンク44,46の接合部から冷媒が漏洩したとしても、漏出冷媒はアッパ、ロア及びサイドカバー30,32,34により形成される気密室64,66及びサイド気密室70内に閉じ込められるので、漏出冷媒が車室14内に直接に流入することが防止される。
【0032】
そして、冷媒の漏出量が多く気密室64,66及びサイド気密室70内の圧力が所定値を超えたときには圧力破断弁72が開弁し、漏出冷媒は熱媒体とともに圧力破断弁72の弁口及びホース74を通じて車外へと放出されるので、高価なセンサや電磁弁等を用いることなく、漏出冷媒の車室14流入を確実且つ安価に防止することができる。
【0033】
つまり、空調装置10によれば、積層型熱交換器の高い性能を損なうことなく、その安全性を高めることができる。
本発明は、上記した一実施例に限定されることはなく、種々変形が可能であって、例えば、蒸発器本体28の周縁全てにカバーを取付けてもよいし、或いはアッパ及びロアカバー30,32のみを取付けてもよい。
【0034】
また、上記した一実施例において、図8に示したように、冷却チューブ58やサイドタンク40のろう付け接合部であって、蒸発器24において露出する箇所、特に、冷却チューブ58のつば部90の外側に、接着剤等を用いてシール部110を形成すれば、冷媒の漏洩をより確実に防止することができるとともに、接着剤の蓄熱作用によって冷却効率も高めることができる。なおこの場合、蒸発器本体28の正面及び背面をそれぞれ接着剤の液面に浸漬すれば、露出する全ての接合部を接着剤で効率的に被覆することができる。
【0035】
そして、上記した一実施例において、有色の熱媒体を気密室64,66及びサイド気密室70に充填しておけば、万一、冷媒が漏洩して熱媒体が車外に放出されたときに、乗員は車両周辺の着色に気付いて冷媒漏出を容易に発見することができ、その後速やかに必要な対策を講じることができる。
更に、上記した一実施例において、熱媒体を充填する代わりに気密室64,66及びサイド気密室70を真空状態にしておけば、気密室64,66及びサイド気密室70がその断熱効果によって蒸発器本体28への周囲からの伝熱を低減するので、車室14内を効率的に冷房することができる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の車両用空調装置によれば、蒸発器は、複数の冷却チューブが周囲の空気を直接に冷却可能であり、良好な冷却効率を有する一方、万一、アッパタンクやロアタンクから冷媒が漏れたとしても、漏出冷媒は気密室及びサイド気密室に閉じ込められ、冷媒漏出量が多く気密室及びサイド気密室の圧力が所定値を超えて上昇したときには、安全弁を通じて車室の外部に漏出冷媒が放出されるので、車室内への漏出冷媒の流入を防止することができる。
【0037】
従って、本発明の車両用空調装置は地球温暖化係数の小さい可燃性冷媒に好適する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の車両用空調装置の概略構成を示した図である。
【図2】図1の空調装置に用いられた蒸発器の斜視図である。
【図3】図2の蒸発器の分解斜視図である。
【図4】図2中、IV−IV線に沿う断面図である。
【図5】図4中、V−V線に沿う断面図である。
【図6】図2の蒸発器を構成する冷却チューブの分解斜視図である。
【図7】図4中、VII−VII線に沿う断面図である。
【図8】図2の蒸発器の変形例における、図4中、VIII−VIII線に沿う断面図である。
【符号の説明】
24 蒸発器
28 蒸発器本体
30 アッパカバー(カバー部材)
32 ロアカバー(カバー部材)
34 サイドカバー(カバー部材)
40 サイドタンク(給排タンク)
44 アッパタンク(分配タンク)
46 ロアタンク(分配タンク)
58 冷却チューブ
60 冷却フィン
64 気密室(第1気密室)
66 気密室(第2気密室)
70 サイド気密室(第3気密室)
72 圧力破断弁(安全弁)
74 ホース(冷媒開放手段)
100 カバー板(カバー部材)

Claims (8)

  1. 冷媒が循環する冷媒流路に、車室内に位置して蒸発器を介挿した車両用空調装置において、
    前記蒸発器は、
    複数の冷却チューブを有するとともに、前記冷却チューブの隣接する端部同士を相互に連通させて前記冷却チューブに対する冷媒の給排をなす分配タンクを有した蒸発器本体と、
    前記分配タンクをそれぞれ囲み、内部が第1及び第2気密室として形成された第1及び第2カバー部材と、
    前記気密室内の圧力に基づいて開弁される安全弁を有し、前記気密室内の圧力が所定値を超えて上昇したときに、前記気密室と前記車室の外部との間を前記安全弁を通じて連通させる冷媒開放手段と
    を含むことを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記蒸発器は、
    前記タンクの一端間を接続する給排タンクと、
    前記給排タンクを囲み、内部が前記第1及び第2気密室に連通する第3気密室として形成された第3カバー部材と
    を更に含むことを特徴とする請求項1記載の車両用空調装置。
  3. 前記冷媒開放手段は、前記安全弁と前記車両の外部とを連通するホースを有していることを特徴とする請求項1又は2記載の車両用空調装置。
  4. 前記冷却チューブは2つのプレートをろう付けにより貼り合わせて成形され、前記ろう付け部が接着剤で被覆されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の車両用空調装置。
  5. 前記蒸発器は、前記冷却チューブが冷却フィンを介して一方向に積層された積層型蒸発器であることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の車両用空調装置。
  6. 前記冷媒は可燃性冷媒であることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の車両用空調装置。
  7. 前記気密室には熱媒体が充填されていることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の車両用空調装置。
  8. 前記気密室内は真空状態にあることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の車両用空調装置。
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