JP2005001011A - 把持装置 - Google Patents

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Tatsunari Ito
辰成 伊藤
Keiji Matsunaga
圭司 松永
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Star Seiki Co Ltd
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Abstract

【課題】鎧重ね状に集積されたワークを確実に把持することができる把持装置を提供する。
【解決手段】本体に対し、長手方向へ所定の距離で摺動するように支持された軸部材21と、該軸部材21を移動させる直線作動部材17と、軸部材21に対して揺動するように支持されると共に可動把持部材29が設けられた揺動部材と、一端部が揺動部材に揺動可能に支持されると共に他端部が本体に揺動可能に支持されるアーム部材と、掬取り部材29に相対して本体に設けられる固定把持部材31を備える。直線作動部材17の作動に伴って直線移動しながら揺動する可動把持部材29を固定把持部材31に近接させることによりワークを掬い取って把持可能にする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、ワークを掬い取って把持する把持装置に関する。
【0002】
【従来技術】
従来、例えば実用新案文献1に示すハンドリング装置にあっては、産業用ロボットの可動アームの先端に取付けられるハンドリング装置において、少なくとも正三角形状の各辺と一致するように配置されたガイド部材と、各ガイド部材に対し、長手方向へ移動可能に支持された可動部材と、各可動部材に対し、その移動方向と直交する方向へ等しい距離で延びる爪部と、各可動部材に対し、その移動方向と一致する方向に向けて取付けられるラックギャと、各ラックギャに対して等しく噛み合されるピニオンギャを有した電動モータとを備え、前記電動モータの駆動に伴って夫々の可動部材を各ガイド部材の一方から他方へ等しく移動させることにより各爪部の先端相互を近接する方向へ移動してワークを把持している。
【0003】
【実用新案文献1】
実公平4−53911号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したハンドリング装置は、開放した少なくとも一対の爪部をワークの両側に位置させた状態で、各爪部を互いに近づく方向へ移動して把持する構造であるため、例えば互いに傾斜して一部が重なり合う、所謂鎧重ね状に集積された多数のワークの内からワークを1個づつ把持して取出すことが困難であった。
【0005】
即ち、例えば各種食材を容器に箱詰めして弁当を製造する際にあっては、上記したハンドリング装置では、例えばハンバーグやコロッケ等のような多数の食材を互いに傾斜して一部が重なり合うように鎧重ね状に集積して収容したコンテナ内から食材を1個づつ取出すことができなかった。
【0006】
本発明は、上記した従来の欠点を解決するために発明されたもので、その課題とする処は、鎧重ね状に集積されたワークを確実に把持することができる把持装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、本体に対し、長手方向へ所定の距離で摺動するように支持された軸部材と、該軸部材を移動させる直線作動部材と、軸部材に対して揺動するように支持されると共に可動把持部材が設けられた揺動部材と、一端部が揺動部材に揺動可能に支持されると共に他端部が本体に揺動可能に支持されるアーム部材と、掬取り部材に相対して本体に設けられる固定把持部材を備え、直線作動部材の作動に伴って直線移動しながら揺動する可動把持部材を固定把持部材に近接させることによりワークを掬い取って把持可能としたことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施形態】
以下に実施形態を示す図に従って本発明を説明する。
図1及び図2において、本発明の把持装置1は、例えば複数のアーム3を旋回移動してワークとしての、例えば上面側にソースがかけられたコロッケやハンバーグ等の食材5を所定の位置間にて移送する多関節形ロボット(図示せず)のアーム3先端部に取付けられる。
【0009】
アーム3の先端部に固定される把持装置1の固定板7は両側に垂下壁7aが一体形成され、各垂下壁7aには取付けブラケット9が揺動可能に支持される。即ち、取付けブラケット9の側板9aには回動軸としての支持ねじ11を挿通するねじ穴(図示せず)及びねじ穴を中心とし、所定の周方向長さからなる円弧状で、固定ねじ13を挿通するスリット9bが形成され、スリット9bの周方向長さの範囲で支持ねじ11を揺動中心として取付けブラケット9が揺動するように支持される。
【0010】
また、取付けブラケット9の各側板9a下部には取付板15が取付けられ、該取付板15の上面にはエアーシリンダや電磁ソレノイド等の直線作動部材17が取付けられている。
【0011】
取付板15の両側には図示する前後一対で、例えばポリアミド樹脂等の合成樹脂からなる支持板19の上部が固定され、各支持板19には直線作動部材17の軸線方向へ所定の長さで延出する長孔19aが形成される。そして各長孔19aには軸部材21の軸端部が摺動可能に夫々支持され、該軸部材21は直動部材17のロッド17aに固定された連結部材23の係合部23aに係脱可能に取り付けられる。該連結部材23は、例えばポリアミド樹脂等の合成樹脂により形成される。
【0012】
軸部材21には揺動フレーム25が揺動可能に支持され、該揺動フレーム25には一端部が支持板19に揺動可能に支持されたアーム27の他端部が揺動可能に支持される。該アーム27は後述する掬取り板29の揺動角度(掬取り角)に応じた長さからなる。また、揺動フレーム25の下部には図示する前後方向へ延出する可動把持部材としての掬取り板29が固定されている。
【0013】
一方、支持板19の図示する右側には図示する前後方向へ延出して掬取り板29に相対可能な固定把持部材としての固定板31が図示する左右方向へ位置調整可能に取付けられている。
【0014】
即ち、支持板19の図示する右側下面には図示する左右方向に長孔33aを有した取付板33が長孔33aを挿通するねじ35により位置調整可能に取付けられ、長孔33a内の所定の位置に移動した際にねじ35をねじ止めすることにより固定させる。上記した固定板31は図示する前後方向へ延出する四角枠フレームに縦桟及び横桟を固定した網構造からなり、食材5に対する接触面積を少なくしている。
【0015】
次に、上記のように構成された把持装置1による把持作用を説明する。
トレイ37上に収容される多数の食材5は互いに一部が傾いて重なり合った、所謂鎧重ね状に載置されている。そして支持ねじ11及び固定ねじ13を緩めた状態で支持ねじ11を中心に取付けブラケット9を、食材5相互の傾きにほぼ一致する角度で揺動させた後に支持ねじ11及び固定ねじ13をそれぞれねじ締めして固定させる。
【0016】
次に、上記状態にてアーム3を旋回駆動して把持装置1をトレイ37における所定位置の食材5の上方へ移動させる。このとき、把持装置1の固定板31は食材5の上面に対して近接した状態で相対している。また、掬取り板29はほぼ垂直状態になっている。(図3参照)
【0017】
この状態にて直線作動部材17を作動して軸部材21を長孔19aに沿って下方へ移動させると、揺動フレーム25は下方へ移動しながら連結されたアーム27により固定板31へ揺動する。これにより掬取り板29は食材5の下面側に進入しながら揺動することにより食材5を掬い取った後、固定板31との協働により食材5を把持する。(図4参照)
【0018】
上記状態にてアーム3を上方へ移動して食材5を把持した把持装置1を上方へ移動してトレイ37から食材5を取出した後に、該アーム3を旋回移動して把持装置1を所定の取出し位置に設けられた容器39上へ移動させる。そして該取出し位置にて直線作動部材17を復動して軸部材21を長孔19aに沿って上方へ移動させることにより掬取り板29及び固定板31による食材5の把持を解除して食材5を容器39上に取出す。
【0019】
掬取り板29及び固定板31による食材5の把持を解除する際、固定板31は食材5に圧接する固定板31が網目構造であるため、掬取り板29に比べて接触面積が少なくなって食材5から容易に剥がれることになる。このため、食材5は掬取り板29に乗った状態で所定の取出し位置に位置した状態で、自重により掬取り板29から滑り落ちて取出される。(図5参照)
【0020】
特に、例えばハンバーグ等の食材5にあっては、鎧重ね状に集積した食材5の上面に高濃度のソース等がかけられているため、固定板31に対する粘着力が高くなり、把持を解除する際には固定板31から食材5が剥がれ難くなる。本実施形態にあっては、固定板31が網目構造からなって食材5に対する接触面積が少ないため、このような食材5を把持して取出す際に把持を解除した際に、容易に固定板31から剥がすことができる。
【0021】
本実施形態は、掬取り板29を直線移動させながら揺動させることにより鎧重ね状に集積された食材5を掬い取って確実に把持することができる。
【0022】
また。固定板31が網構造になっているため、把持を解除した際には固定板31から容易に食材を剥がして取出すことができる。
【0023】
上記説明は、固定板31を網目構造としたが、本発明は固定把持部材に対して可動把持部材を直線移動させながら揺動させることによりワークを掬い取って把持することを要旨とするものであり、上記のように構成することはあくまで実施形態の一例にすぎない。
【0024】
また、上記説明は、ワークを食材として説明したが、本発明が把持対象とする部材は食材に限定されず、成形品、各種部品等のいずれであってもよいことは勿論である。
【0025】
【発明の効果】
本発明は、鎧重ね状に集積されたワークを確実に把持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】把持装置の全体斜視図である。
【図2】把持装置の分解斜視図である。
【図3】把持開始前の状態を示す説明図である。
【図4】把持状態を示す説明図である。
【図5】把持解除状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1−把持装置、9−取り付けブラケット、17−直線作動部材、21−軸部材、25−揺動フレーム、29−可動把持部材としての掬取り板、31−固定把持部材としての固定板

Claims (7)

  1. 本体に対し、長手方向へ所定の距離で摺動するように支持された軸部材と、該軸部材を移動させる直線作動部材と、軸部材に対して揺動するように支持されると共に可動把持部材が設けられた揺動部材と、一端部が揺動部材に揺動可能に支持されると共に他端部が本体に揺動可能に支持されるアーム部材と、掬取り部材に相対して本体に設けられる固定把持部材を備え、直線作動部材の作動に伴って直線移動しながら揺動する可動把持部材を固定把持部材に近接させることによりワークを掬い取って把持可能とした把持装置。
  2. 請求項1の本体は、被固定物に対し、所望の角度で揺動可能に支持されて固定可能な把持装置。
  3. 請求項1の軸部材は、本体に設けられた長孔内を直線作動部材の軸線方向へ摺動するように支持された把持装置。
  4. 請求項1のアーム部材は、可動把持部材による掬取り角度に応じたアーム長とした把持装置。
  5. 請求項1の固定把持部材は、本体に対し、可動把持部材側へ移動可能に固定される把持装置。
  6. 請求項1の固定把持部材は、少なくともワークが接触する側が網状に形成される把持装置。
  7. 取付け板に対して一端部が回動可能に支持されると共に他端部がスリットを摺接するねじにより揺動可能に支持されて固定される本体と、本体に所定の長さで延出して設けられる長孔に軸線方向へ摺動可能に支持される軸部材と、本体に固定されると共にそのロッドが軸部材に対して係脱可能に係合されるシリンダと、基端部が軸部材に揺動可能に支持されると共に先端部に掬取り板が設けられる揺動部材と、本体に一端部が揺動可能に支持されると共に掬取り板に他端部が揺動可能に支持されるアームと、本体に対し、掬取り板側へ移動可能に固定される把持板からなる把持装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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