JP2005000937A - 内面溝付き管の製造方法及び装置 - Google Patents

内面溝付き管の製造方法及び装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005000937A
JP2005000937A JP2003165420A JP2003165420A JP2005000937A JP 2005000937 A JP2005000937 A JP 2005000937A JP 2003165420 A JP2003165420 A JP 2003165420A JP 2003165420 A JP2003165420 A JP 2003165420A JP 2005000937 A JP2005000937 A JP 2005000937A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tube
plug
die
processed
grooved
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003165420A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadao Otani
忠男 大谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Cable Ltd filed Critical Hitachi Cable Ltd
Priority to JP2003165420A priority Critical patent/JP2005000937A/ja
Publication of JP2005000937A publication Critical patent/JP2005000937A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Metal Extraction Processes (AREA)

Abstract

【課題】長尺な内面溝付き管を欠陥を招くことなく安価に量産することが可能な内面溝付き管の製造方法及び装置を提供する。
【解決手段】平滑管10の内部には、管軸に平行な溝4aが外周面に所定間隔に形成された溝形成部4を有する溝付きフローティングプラグ3が配設され、この溝付きフローティングプラグ3に対向させて、平滑管10の外部には平滑管10の引き抜き加工時に回転駆動されるダイス2が配置される。ダイス2を回転させながら平滑管10の引き抜きを行い、平滑管10の減縮加工及び内面溝付け加工を行うことで、管軸に平行な内面溝11aが内面に形成された内面溝付き管11が得られる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内面溝付き管の製造方法及び装置に関し、特に、管軸に平行な内面溝を有し、伝熱管や漏洩検知管の原管に用いるに最適な内面溝付き管の製造方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、空気調和設備では熱交換器が用いられている。熱交換器のタイプの1つにシェルチューブ型があり、多数の金属管(伝熱管)を円胴内に並列的に配置し、それぞれの金属管内に水等の媒体が流される。金属管には、直管、フィン付き管、伝熱特性を高めるために内面に螺旋溝等を設けた溝付き管(内面溝付き管)が用いられる。
【0003】
図3は、従来の内面溝付き管製造装置を示す。この内面溝付き管製造装置は引き抜き法に属するものであり、先端に螺旋状溝を有するプラグを回転自在にして金属管(平滑管)内に挿入し、更に、平滑管を介してプラグの外側にダイスを配置し、プラグをマンドレルで回転させながら平滑管を引き抜くことにより管内面に螺旋状溝を形成することができる(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
図3の内面溝付き管製造装置100は、地上に水平に設置されたベース部101と、平滑管200を所望の外径及び内面溝を有する内面溝付き管201に加工するダイス(図示せず)が内部に設置された加工部102と、ベース部101上の端部に設置された位置調整装置103と、先端に不図示のプラグが取り付けられると共に平滑管200に挿入されるマンドレル104と、位置調整装置103に取り付けられると共にマンドレル104の端部を回転自在に支持する回転支承部105と、内面溝付き管201の先端部を水平方向へ牽引する台車106と、ベース部101内の台車106の走行範囲の両端位置に配設されたスプロケット107a,107bと、このスプロケット107aと107bの間に懸架されたエンドレスのチェーン108と、このチェーン108の所定位置と台車106とを連結する爪109とを備えて構成されている。ここで、台車106と、スプロケット107aと107bと、チェーン108と、爪109とにより、引き抜き装置が構成される。
【0005】
図4は、加工部102及び回転支承部105の詳細構成を示す。加工部102にはプラグ110が配設されており、このプラグ110はマンドレル104の先端に取り付けられている。プラグ110は、外周面に螺旋状の溝110aが形成されており、この溝形状が平滑管200の内面に転写されることにより、内面溝201aが平滑管200の内面に形成される。プラグ110には、平滑管200を挟んだ状態で、その外側にダイス111が配設されている。ダイス111は、不図示のダイスカバーに収納されている。このダイスカバーは、ベース部101に固定されている。
【0006】
マンドレル104の後端部は回転支承部105の本体内に介在しており、円板状のストッパ104aが取り付けられ端部は、回転支承部105においてスラストベアリング105aにより回転自在に支承されている。ストッパ104aは、内面溝付き管201の引き抜き時に、マンドレル104が内面溝付き管201内に引き込まれるのを防止している。回転支承部105の本体の中心部にはマンドレル基部105aが取り付けられており、このマンドレル基部105aは位置調整装置103に支持されている。内面溝201aが平滑管200内に均一に形成されるようにするためには、マンドレル104と平滑管200が同軸になるように位置決めされる必要があるが、その調整は回転支承部105によって行われる。
【0007】
図3及び図4の構成において、平滑管200の先端はダイス111に挿入され、ダイス111によって縮径され、図示の左側から引き出される。このとき、台車106はスプロケット107bの上側位置に戻されており、平滑管200の先端が台車106に連結される。ついで、プラグ110を装着済みのマンドレル104が、図示の右側から平滑管200内に挿入される。この状態でスプロケット107a,107bを回転させると、チェーン108が回転し、それに伴って台車106が左方向へ移動する。その過程で平滑管200は徐々にダイス111から引き抜かれる。
【0008】
平滑管200の引き抜きに伴ってダイス111により平滑管200が縮径される際、プラグ110の外周面に設けられている螺旋溝に平滑管200の内面が圧接し、プラグ110の溝形状が平滑管200の内面に転写され、内面溝付き管201が製造される。
【0009】
また、ダイスと溝付きプラグを同軸に配置し、ダイスに挿通させた平滑管の引き抜きを行うと同時にダイスを回転させ、その過程でプラグの外表面が平滑管の内面に圧接し、プラグの溝形状が平滑管の内面に転写されるようにした製造方法も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0010】
図5は、従来の内面溝付き管の製造装置の他の構成を示す。この内面溝付き管製造装置300は、螺旋溝が外周面に形成されたプラグ301と、連結棒302を介してプラグ301に連結されたフローティングプラグ303と、平滑管304の肉厚相当の隙間を設けてプラグ301の周囲に配設された加工ボール305と、平滑管304の肉厚相当の隙間を設けてフローティングプラグ303の周囲に配設されたダイス306と、加工ボール305の後方に設置されたダイス307とを備えて構成されている。
【0011】
図5において、プラグ301、連結棒302、及びフローティングプラグ303は、平滑管304に挿入され、平滑管304は図5の左側から右側へ引き出される。平滑管304は、最初にフローティングプラグ303とダイス306の間を通過するときに所定の外径サイズに減縮加工(管の外径を縮小する加工をいう)され、ついでプラグ301と回転している加工ボール305の間を通過するときに更に小さいサイズに減縮される。このとき、プラグ301の外周面には螺旋状の溝301aが形成されているため、加工ボール305によってプラグ301に押圧された平滑管304の内面には、プラグ301の溝301aが転写され、内面溝308aが形成された内面溝付き管308が製造される。内面溝付き管308は、更に、ダイス307によって所定の外径サイズに減縮される。図5に示した内面溝付き管の製造装置は、上記した他の製造装置では達成できなかった長尺薄肉管の内面溝加工が可能になる。
【0012】
【特許文献1】
特開昭49−31863号公報
【特許文献2】
特公昭56−122612号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の内面溝付き管の製造装置によると、図3及び図4の構成(特許文献1の構成)では、内面溝付き管の長さがマンドレル及び引き抜き装置の大きさに制約されるため、長尺材の加工が困難である。また、管内のプラグ面と被加工材(平滑管304)の接触面積が大きいために摩擦力が大きくなり、したがって、薄肉材では引抜き力が被加工材の引張強さより大きくなるため、破断し易くなる。
【0014】
更に、特許文献2の構成によると、マンドレルで溝付きプラグを保持しているため、マンドレルの長さに制限され、長尺材の加工には限度がある。例えば、100m〜1000mの長尺材の内面溝付き管を製造することはできない。
【0015】
また、図5の構成によると、加工ボール305の回転によって溝形成を行うため、回転速度を上げるには限界があり、加工速度を大きくすることができないため、生産性を上げることができない。また、図3の構成に比べ、装置構成が複雑になる。
【0016】
したがって、本発明の目的は、長尺な内面溝付き管を欠陥を招くことなく安価に量産することが可能な内面溝付き管の製造方法及び装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の目的を達成するため、第1の特徴として、管軸に平行な溝が外周面の円周方向に複数本設けられた溝形成部を有するフローティングプラグを被加工管の内部に配設し、前記フローティングプラグに対向させて前記被加工管の外部にダイスを配設し、前記ダイスを回転させながら前記被加工管の引き抜きを行い、前記被加工管の減縮及び内面溝付け加工を行うことを特徴とする内面溝付き管の製造方法を提供する。
【0018】
この方法によれば、ダイスを回転させながら被加工管の引き抜きを行うことで、被加工管の表面の摩擦力が低減でき、更に、溝形成部の溝形状が管軸に平行な溝であるために、溝切りに伴う内面摩擦が低減できることにより、被加工管の引き抜き時における被加工管の通過性が向上し、破断等の欠陥を招くことなく、高速に内面溝付き管を製造することができる。また、マンドレルを用いないため、長尺の内面溝付き管の製造が可能になる。
【0019】
本発明は、上記の目的を達成するため、第2の特徴として、フローティングプラグを被加工管の内部に配設し、前記フローティングプラグに対向させて前記被加工管の外部に第1のダイスを配設し、管軸に平行な溝が外周面の円周方向に複数本形成されていると共に、連結棒によって前記フローティングプラグに連結された状態で前記被加工管の内部にプラグを配設し、前記プラグに対向させて前記被加工管の外部に第2のダイスを配設し、前記第1及び第2のダイスを回転させながら前記被加工管の引き抜きを行い、前記被加工管の減縮及び内面溝付け加工を行うことを特徴とする内面溝付き管の製造方法を提供する。
【0020】
この方法によれば、第1及び第2のダイスを回転させながら、フローティングプラグ及び溝付きのプラグを介して被加工管の引き抜きを行うことで、被加工管の表面の摩擦力が低減でき、更に、プラグの溝形状が管軸に平行な溝であるために、溝切りに伴う内面摩擦が低減できることにより、被加工管の引き抜き時における被加工管の通過性が向上し、破断等の欠陥を招くことなく、高速に内面溝付き管を製造することができる。また、マンドレルを用いないため、長尺の内面溝付き管の製造が可能になる。
【0021】
本発明は、上記の目的を達成するため、第3の特徴として、管軸に平行な溝が外周面の円周方向に複数本形成されていると共に、被加工管の内部に配設される溝付きフローティングプラグと、前記溝付きフローティングプラグに対向させて前記被加工管の外部に配設されると共に、前記被加工管の引き抜き加工時に回転駆動されるダイスとを備えることを特徴とする内面溝付き管の製造装置を提供する。
【0022】
この構成によれば、被加工管を挟んで溝付きフローティングプラグとダイスを対向配置し、ダイスを回転させながら被加工管の引き抜きを行うことで、被加工管の表面の摩擦力が低減でき、更に、溝形成部の溝形状が管軸に平行な溝であるために、溝切りに伴う内面摩擦が低減され、被加工管の引き抜き時における被加工管の通過性が向上し、破断等の欠陥を招くことなく、高速に内面溝付き管を製造することができる。また、マンドレルを有しない構造であるため、長尺の内面溝付き管の製造が可能になる。
【0023】
本発明は、上記の目的を達成するため、第4の特徴として、被加工管の内部に配設されるフローティングプラグと、前記フローティングプラグに対向させて前記被加工管の外部に配設されると共に、前記被加工管の引き抜き加工時に回転駆動される第1のダイスと、連結棒によって前記フローティングプラグに連結された状態で前記被加工管の内部に配設されると共に、管軸に平行な溝が外周面の円周方向に複数本形成されたプラグと、前記プラグに対向させて前記被加工管の外部に配設されると共に、前記被加工管の引き抜き加工時に回転駆動される第2のダイスとを備えることを特徴とする内面溝付き管の製造装置を提供する。
【0024】
この構成によれば、被加工管を挟んで第1及び第2のダイスに、フローティングプラグ及び溝付きのプラグを対向配置し、第1及び第2のダイスを回転させながら、フローティングプラグ及び溝付きのプラグを介して被加工管の引き抜きを行うことで、被加工管の表面の摩擦力が低減でき、更に、プラグの溝形状が管軸に平行な溝であるために、溝切りに伴う内面摩擦が低減できることにより、被加工管の引き抜き時における被加工管の通過性が向上し、破断等の欠陥を招くことなく、高速に内面溝付き管を製造することができる。また、マンドレルを有しない構造であるため、長尺の内面溝付き管の製造が可能になる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る内面溝付き管の製造装置を示す。この構成は、引き抜き法に属するものであり、平滑管の内面に管軸に平行な溝が形成された内面溝付き管を製造することができる。このように、溝のねじれ角が0、すなわち管軸と平行な溝を持つ内面溝付き管は、漏洩検知管の原管、極細径の伝熱管等の用途に適している。
【0026】
内面溝付き管製造装置1は、加工時に回転するダイス2と、被加工管としての平滑管10に挿入された状態でダイス2に対向配置される溝付きフローティングプラグ3とを備えて構成されている。溝付きフローティングプラグ3は、後端(平滑管10の出側端)に溝形成部4を有し、この溝形成部4には管軸に平行な平行溝4aが円周方向に一定間隔、一定深さ、及び一定幅に形成されている。なお、ダイス2には、ダイス2を回転自在に保持するホルダ、及びダイス2を回転させる駆動部が付属するが、ここでは図示を省略している。駆動部は、例えば、モータ、減速ギア機構、及び制御部を備えて構成される。
【0027】
図1において、平滑管10は図の左側からダイス2に挿入され、この平滑管10内には、溝形成部4を後端にして溝付きフローティングプラグ3が挿入される。平滑管10を図の右側から引き抜きながら、回転するダイス2により平滑管10を溝付きフローティングプラグ3に押圧することにより、溝付きフローティングプラグ3に形成されている溝形成部4の平行溝4aが平滑管10の内面に転写される。これにより、内面溝11aが形成された内面溝付き管11を得ることができる。
【0028】
一般に、フローティングプラグの先端部は傾斜面を有しているため、この傾斜面と被加工管の内面との間には摩擦抵抗が生じる。更に、図1の構成によって螺旋溝のようなねじれ角がある溝を加工するためには、溝付きフローティングプラグ3を回転させる必要があり、この回転に対する抗力が働くため、ねじれ角の有る溝を持つ内面溝付き管11の加工は困難である。そこで、本実施の形態の溝付きフローティングプラグ3では、図1に示すように、溝形成部4の平行溝4aは管軸に平行な溝形状とし、上記した問題が生じないようにしている。
【0029】
このように、第1の実施の形態によれば、ダイス2を回転させることで、減縮加工に伴う平滑管10の表面の摩擦が低減される。また、平行溝4aが形成された溝形成部4を備える溝付きフローティングプラグ3を用いたことで、平滑管10の引き抜きから溝切りにいたる工程の内面摩擦が低減し、ダイス2の引き抜き時における平滑管10の通過性が向上する。この結果、構成を複雑化することなく、内面溝付き管11を管の破断等のトラブルを生じることなく、生産の高速化、すなわち量産性の向上が可能になる。
【0030】
そして、溝付きフローティングプラグとしたことで、部品数を最少限にすることができるため、ランニングコストの低減が図れると共に、保守点検を容易することができる。特に、近年、需要に応じて製造する内面溝付き管の種類を速やかに変更できることが望まれているが、第1の実施の形態によれば、製造変更に対して柔軟かつ短時間に対応することが可能になる。
【0031】
特に、漏洩検知管の原管、あるいは炭酸ガスを冷媒とした給湯機用伝熱管では、管内圧が高圧になるため、耐圧強度を確保するために細径で厚肉の伝熱管が求められているが、本発明によれば、これらの内面溝付き管を経済的に提供することができる。
【0032】
〔第2の実施の形態〕
図2は、本発明の第2の実施の形態に係る内面溝付き管の製造装置を示す。上記第1の実施の形態の構成では、溝付きフローティングプラグ3がフローティング状態になっていることから、長尺材の加工が可能である。図1の構成においても、図3と同様に、溝付きフローティングプラグ3をマンドレルで把持すれば、大きなねじれ角の内面溝を有する内面溝付き管の加工も可能になる。しかし、マンドレルを構成要素にしたことで、溝付加工は短尺材に限定されることになる。また、マンドレルの使用は、客先の変更等によって溝形状に変更が生じた場合、治具変更等のための作業に時間がとられ、需要に迅速に対応することが難しくなる。
【0033】
そこで、第2の実施の形態では、フローティングプラグ23と溝付きのプラグ24を連結棒25で連結している。これにより、大きなねじれ角を有する長尺の内面溝付き管11の加工が可能になる。
【0034】
第2の実施の形態における内面溝付き管製造装置20は、加工時に回転する第1のダイス21と、このダイス21の後段に配置されると共にダイス21より小さい内径を有して回転する第2のダイス22と、平滑管10に挿入された状態でダイス21に対向配置されるフローティングプラグ23と、平滑管10に挿入された状態でフローティングプラグ23に同軸に配置されると共に、管軸に平行な平行溝24aが円周方向に一定間隔に形成されているプラグ24と、このプラグ24とフローティングプラグ23を連結する連結棒25とを備えて構成されている。
【0035】
本実施の形態においても、ダイス21,22には、ダイス2を回転自在に保持するホルダ、及びダイス21,22を個別に回転させる駆動部が付属するが、ここでは図示を省略している。駆動部は、例えば、モータ、減速ギア機構、及び制御部を備えて構成される。
【0036】
図2の構成においては、平滑管10はダイス21,22を通過するように図の左側から挿入される。更に、平滑管10には、プラグ24を先端側にして、連結棒25によって連結されたプラグ24とフローティングプラグ23が挿入される。この状態で、平滑管10を図の右側から引き抜きながら、回転するダイス21により平滑管10をフローティングプラグ23に押圧することにより、プラグ24の外周面に形成されている平行溝24aが平滑管10の内面に内面溝11aとして転写される。これにより、内面溝付き管11が得られる。
【0037】
図2の内面溝付き管製造装置20では、プラグ24による第1の減縮加工、及びフローティングプラグ23による第2の減縮加工のそれぞれにおいて加工力が必要になるため、深い溝の形成には適さないものの、管の内表面積を増すことができるので、伝熱管等を安価に製造するのに適している。なお、第2のダイス22と第1のダイス21の回転は、どちらか一方でも良いが、摩擦力をより小さくするためには、第1及び第2のダイス21,22の両方を回転させるのが望ましい。
【0038】
上記実施の形態において、平行溝4a及び平行溝24aは、一定間隔、同一幅、同一深さに形成するものとしたが、これに限定されるものではなく、不同一間隔、相互に異なる幅、相互に異なる深さであってもよい。また、摩擦の影響が表れない程度であれば、平行溝4a,24aに代えて、ねじれ角を設けた溝にしてもよい。
【0039】
【発明の効果】
以上より明らかなように、本発明の内面溝付き管の製造方法及び装置によれば、回転するダイスと、管軸に平行な溝が形成された溝形成部を有するフローティングプラグとを対向配置し、前記ダイスと前記フローティングプラグの間に被加工管を介挿し、前記ダイスを回転させながら被加工管の引き抜きを行うようにしたので、ダイスの回転及び管軸に平行な溝によってダイスと被加工管の間の摩擦抵抗が軽減し、破断等を招くことなく内面溝付き管を高速に加工することができる。また、マンドレルを必要としないため、長尺の内面溝付き管の製造が可能になる。特に、漏洩検知管の原管、炭酸ガスを冷媒とした給湯機用伝熱管等のように、耐圧強度が要求される内面溝付き管を経済的に製造することができる。
【0040】
更に、本発明の他の内面溝付き管の製造方法及び装置によれば、回転する第1,第2のダイスを所定間隔に配置し、被加工管を介して第1のダイスに対向させてフローティングプラグを配置し、更にフローティングプラグに連結棒により連結されると共に被加工管を介して第2のダイスにプラグを対向配置し、第1,第2のダイスを回転させながら2段階の減縮を行って被加工管の引き抜きを行うようにしたので、ダイスの回転及び管軸に平行な溝によってダイスと被加工管の間の摩擦抵抗が軽減し、破断等を招くことなく内面溝付き管を高速に加工することができる。また、マンドレルを必要としないため、長尺の内面溝付き管の製造が可能になる。特に、漏洩検知管の原管、炭酸ガスを冷媒とした給湯機用伝熱管等のように、耐圧強度が要求される内面溝付き管を経済的に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る内面溝付き管の製造装置を示す正面断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る内面溝付き管の製造装置を示す正面断面図である。
【図3】従来の内面溝付き管製造装置を示す模式図である。
【図4】図3の加工部及び回転支承部の詳細構成を示す正面断面図である。
【図5】従来の内面溝付き管の製造装置の他の構成を示す正面断面図である。
【符号の説明】
1,20 内面溝付き管製造装置
2 ダイス
3 溝付きフローティングプラグ
4 溝形成部
4a 平行溝
10 平滑管
11,20 内面溝付き管
11a 内面溝
21 第1のダイス
22 第2のダイス
23 フローティングプラグ
24 プラグ
24a 平行溝
25 連結棒
100 内面溝付き管製造装置
101 ベース部
102 加工部
103 位置調整装置
104 マンドレル
104a ストッパ
105a スラストベアリング
105b マンドレル基部
106 台車
107a,107b スプロケット
108 チェーン
109 爪
110 プラグ
110a,301a 溝
111 ダイス
200,304 平滑管
201,308 内面溝付き管
201a,308a 内面溝
301 プラグ
302 連結棒
303 フローティングプラグ
305 加工ボール
306,307 ダイス

Claims (4)

  1. 管軸に平行な溝が外周面の円周方向に複数本設けられた溝形成部を有するフローティングプラグを被加工管の内部に配設し、
    前記フローティングプラグに対向させて前記被加工管の外部にダイスを配設し、
    前記ダイスを回転させながら前記被加工管の引き抜きを行い、前記被加工管の減縮及び内面溝付け加工を行うことを特徴とする内面溝付き管の製造方法。
  2. フローティングプラグを被加工管の内部に配設し、
    前記フローティングプラグに対向させて前記被加工管の外部に第1のダイスを配設し、
    管軸に平行な溝が外周面の円周方向に複数本形成されていると共に、連結棒によって前記フローティングプラグに連結された状態で前記被加工管の内部にプラグを配設し、
    前記プラグに対向させて前記被加工管の外部に第2のダイスを配設し、
    前記第1及び第2のダイスを回転させながら前記被加工管の引き抜きを行い、前記被加工管の減縮及び内面溝付け加工を行うことを特徴とする内面溝付き管の製造方法。
  3. 管軸に平行な溝が外周面の円周方向に複数本形成されていると共に、被加工管の内部に配設される溝付きフローティングプラグと、
    前記溝付きフローティングプラグに対向させて前記被加工管の外部に配設されると共に、前記被加工管の引き抜き加工時に回転駆動されるダイスとを備えることを特徴とする内面溝付き管の製造装置。
  4. 被加工管の内部に配設されるフローティングプラグと、
    前記フローティングプラグに対向させて前記被加工管の外部に配設されると共に、前記被加工管の引き抜き加工時に回転駆動される第1のダイスと、
    連結棒によって前記フローティングプラグに連結された状態で前記被加工管の内部に配設されると共に、管軸に平行な溝が外周面の円周方向に複数本形成されたプラグと、
    前記プラグに対向させて前記被加工管の外部に配設されると共に、前記被加工管の引き抜き加工時に回転駆動される第2のダイスとを備えることを特徴とする内面溝付き管の製造装置。
JP2003165420A 2003-06-10 2003-06-10 内面溝付き管の製造方法及び装置 Pending JP2005000937A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003165420A JP2005000937A (ja) 2003-06-10 2003-06-10 内面溝付き管の製造方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003165420A JP2005000937A (ja) 2003-06-10 2003-06-10 内面溝付き管の製造方法及び装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005000937A true JP2005000937A (ja) 2005-01-06

Family

ID=34091905

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003165420A Pending JP2005000937A (ja) 2003-06-10 2003-06-10 内面溝付き管の製造方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005000937A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010131617A (ja) * 2008-12-03 2010-06-17 Sumitomo Metal Ind Ltd フローティングプラグを用いた超薄肉継目無金属管の製造方法
CN108555046A (zh) * 2018-05-16 2018-09-21 宁波金田铜管有限公司 一种超密度内螺纹直槽铜管及其工艺模具

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010131617A (ja) * 2008-12-03 2010-06-17 Sumitomo Metal Ind Ltd フローティングプラグを用いた超薄肉継目無金属管の製造方法
CN108555046A (zh) * 2018-05-16 2018-09-21 宁波金田铜管有限公司 一种超密度内螺纹直槽铜管及其工艺模具

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6169538B2 (ja) 内面螺旋溝付管の製造方法および製造装置
JP2008087004A (ja) 内面溝付管の製造方法,製造装置及び内面溝付管
US4995252A (en) Method and apparatus for internally enhancing heat exchanger tubing
JP2005000937A (ja) 内面溝付き管の製造方法及び装置
CN1164503A (zh) 无缝金属带的制造方法
JP2003126916A (ja) 螺旋溝付管の製造方法およびその製造装置
JP6316698B2 (ja) 内面螺旋溝付管およびその製造方法と熱交換器
KR101852828B1 (ko) 내면 나선 홈이 형성된 관의 제조 방법 및 내면 나선 홈이 형성된 관의 제조 장치
JPH11319934A (ja) 内面溝付管の製造方法及びその装置
JPS59209430A (ja) 螺旋溝付管の製造方法
JP2009090315A (ja) 内面溝付管の製造装置及び製造方法
JPH0890013A (ja) 傾斜圧延装置
JPH035882B2 (ja)
JPS6012131B2 (ja) 金属管内外面加工装置
JP6316696B2 (ja) 内面螺旋溝付管およびその製造方法と熱交換器
JP2014140897A (ja) 内面螺旋溝付管およびその製造方法と熱交換器と製造装置
JPS61125592A (ja) 伝熱管及びその製造装置
JP6316697B2 (ja) 内面螺旋溝付管およびその製造方法
JP2018091610A (ja) 伝熱管、熱交換器および伝熱管の製造方法
JP2017159371A (ja) 内面螺旋溝付管の製造方法および製造装置
JP4441143B2 (ja) テーパー管の製造装置
JPS5997724A (ja) 内面溝付管の製造方法及びその装置
JPS63303640A (ja) スパイラルフィン付金属管の製造方法
JPS60187425A (ja) 内面溝付金属管の加工装置
JPS6323862B2 (ja)