JP2004538350A - シクロヘキシル又はフェニルが置換されたシリル基を側鎖で備えるポリ(p−フェニレンビニレン)誘導体、これを含む電界発光素子及び同誘導体の製造方法 - Google Patents

シクロヘキシル又はフェニルが置換されたシリル基を側鎖で備えるポリ(p−フェニレンビニレン)誘導体、これを含む電界発光素子及び同誘導体の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、各種電界発光素子に適用可能な発光高分子に関し、より詳しくは、下記式(I)で表わすシクロヘキシル又はフェニルが置換されたシリル基を側鎖で備えるポリ(p-フェニレンビニレン)の新規の誘導体(I)を提供する。
(I)
【化1】
Figure 2004538350

式中、Rはシクロヘキシル又はフェニルが置換されたシリル基であり、mは1〜4の定数である。
本発明の発光高分子は、優秀な熱的性質と発光効率を発揮し、シリル置換体の電子特性によって緑色の発光波長領域で発光するので、電界発光素子の原料として非常に優れる。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、各種電界発光素子に適用可能な発光高分子に関し、より詳しくはシクロヘキシル又はフェニルが置換されたシリル基を側鎖で備えるポリ(p-フェニレンビニレン)の新規の誘導体に関する。
【背景技術】
【0002】
高分子電界発光素子において、発光材料としては一般的にポリ(1,4-フェニレンビニレン)(PPV)、ポリパラペニレン(PPP)、ポリチオペン(PT)、ポリフルオレン(PF)などのような共役高分子が一般的である。この中、PPVとその誘導体は、電界発光素子の発光材料として最も多く使用されている。PPVはそれ自体が発光層として使用されるのみならず、正孔輸送特性が良いため、多層薄膜素子において正孔輸送層としても多く使用されている。
【0003】
特に、シリル基が置換されたPPV誘導体は、Wudl等によって報告されたポリ[2-(3-エピ-コレスタノール)-5-ジメチルテシルシリル-1,4-フェニレンビニレン](CS-PPV)以来、関心の対象になっている。シリル基が置換されたPPVは高い光発光量子効率、優れた溶解度、フィルム上における均質性等を含む多くの優れた特性を有している。しかし、現在まで主に使用されるアルキルシリル又はアルコキシ置換PPVは、溶解度は優れている一方、ガラス転移温度(Tg)においてはPPV自体よりも低くなる傾向を有している。
【0004】
電界発光素子の動作寿命は、使用される高分子のガラス転移温度と熱的安定性に直接的に関連があるため、機械的強度(高いTg)が優れながら溶解度面においても優れた高分子の開発が現時点では何よりも重要である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願発明者等は、前記のように従来のPPV及びその誘導体が有する限界を解決するために、機械的強度(高いTg)及び溶解度面において優れ、発光特性が良好な新規のPPV誘導体を提供する。
【0006】
即ち、本願発明は、優れた熱的特性と発光効率を発揮し、シリル置換体の電子特性によって緑色の発光波長領域で発光するので、電界発光素子の原料として非常に優れた新規の発光高分子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の発光高分子は、下記の一般式(I)で表される。
(I)
【化1】
Figure 2004538350
式中、Rはシクロヘキシル又はフェニルが置換されたシリル基であり、mは1〜4の定数である。
【0008】
前記発光高分子は、フェニレン骨格とエチレン架橋が連続的に交代で形成された完全に共役化された構造であることを特徴とする。
【0009】
式中、nの値は当業者の必要によって可変的であるため、特に限定されないが、機械的特性等を含む諸性能の発揮のために3,000以下の範囲とすることが好ましい。
【0010】
前記一般式(I)で表される発光高分子の側鎖で導入されるシリル基は、特に限定されないが、側鎖で導入されたシリル基にシクロヘキシル又はフェニル置換体と共にC1乃至C20の線形又は分岐形アルキル基を有することも本発明に含まれる。
【0011】
前記シクロヘキシル又はフェニルが置換されたシリル基を含む発光高分子(I)は、従来のアルキル基又はアルコキシ基を含む高分子とは異なり緑色の発光波長領域において発光が可能であるが、これはシリル基が電子供与能力が欠如されており、シクロヘキシル基とフェニル基のバルキー(bulky)な立体障害が高分子の主鎖内の同一平面性(coplanarity)を破壊することに起因する。
【発明の効果】
【0012】
光発光効率と電界発光性能を改善するためには、ガラス転移温度と熱的安定性などを含む機械的特性及び溶解度の面において優れることが要求される。特に、電界発光素子の動作寿命は、ガラス転移温度(Tg)と使用される高分子の熱的安定性と直接的な関連がある。前記本発明の発光高分子は、シクロヘキシル又はフェニルが置換されたシリル基を高分子の測鎖で導入することによって、高分子の流動性を相当程度に抑制することによって、高いガラス転移温度特性を備える発光高分子の製造を可能になる。
【0013】
本発明の好ましい実施例として、前記発光高分子(I)の群に含まれるポリ[{2-(ジメチルシクロヘキシルシリル)-1,4-フェニレンビニレン}](以下、DMCyS-PPVと略称する)及びポリ[{2-(ジメチルフェニルシリル)-1,4-フェニレンビニレン}](以下、DMPS-PPVと略称する)の場合、ガラス転移温度がそれぞれ126℃、127℃(図4参照)で、従来の他の発光高分子より機械的な特性において非常に優れていることを分かる。
【0014】
又、前記発光高分子(DMCyS-PPV、DMPS-PPV)の熱的安定性は、熱重量測定法によって熱重量を測定した結果、400℃においても5%以下の重量損失のみを現わすことによって従来の発光高分子より非常に安定的であることを分かる(図3参照)。
【0015】
又、前記発光高分子(I)は、機械的特性だけでなくシリル基の存在によって一般的な有機溶媒、例えばクロロホルム、クロロベンゼン、テトラヒドロフラン(THF)、1,2-ジクロロエタン、トルエン等によって完全に溶解することができる特性を備える。
【0016】
前記のような特性の存在によって本発明の前記発光高分子(I)は、溶液相又は固体フィルム相ですべて高い発光能を発揮することができる。
【0017】
光発光能の改善のために要求される薄膜の無晶形性は、本発明の前記発光高分子(I)によって容易に達成することができる。即ち、前記発光高分子(I)は、従来のアルコキシやノーマルアルキル基が置換された発光高分子に比べて大きな図体を有するシクロヘキシル又はフェニルシリル置換体が導入されることによって、高分子主鎖の平面性を減少させる。従って、高分子鎖のパッキングが更に妨害を受けることによって無晶形の高分子薄膜を容易に形成することができる。
【0018】
特に、量子効率の面において前記溶液相高分子は、従来のアルコキシ、アルキル基側鎖を有するポリ(p-フェニレンビニレン)又はポルフルオレンに比べて格段に優れるか同等の水準であり、固体フィルム相の高分子の場合にも、従来のポリ(p-フェニレンビニレン)の誘導体等に比べて優れた特徴がある。
【0019】
又、前記発光高分子(I)は、電子の受容と転送面において優れているので、従来のアルコキシ側鎖を有する発光高分子に比べて電界発光性能においても優れている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
前記発光高分子(I)は、下記の一般式(II)で表される化合物を単量体として重合工程を通じて製造する。
(II)
【化2】
Figure 2004538350
式中、Rはシクロヘキシル又はフェニルが置換されたシリル基であり、mは1〜4の定数であり、Aはハロゲン族元素である。
【0021】
図1は、前記発光高分子(I)の好ましい一側面としてのDMCyS-PPV及びDMPS-PPVの製造工程を示している。
【0022】
単量体である2-ジメチルシクロヘキシルシリル-1,4-ビス(ブロモメチル)ベンゼン(2)(又は、2-ジメチルフェニルシリル-1,4-ビス(ブロモメチル)ベンゼン(5))は、最初の2-ブロモ-p-キシレンとクロロジメチルシクロヘキシルシランとの反応によって、中間体である2-ジメチルシクロヘキシルシリル-p-キシレン(1)(又は、2-ジメチルフェニルシリル-p-キシレン(4))を製造した後、ブロム化反応を経て製造することができる。
【0023】
次の工程で、前記単量体を重合する方法としては、ハロゲン前駆体経路を利用するか、Gilch重合経路(ハロゲン化水素離脱反応)を利用することができる。ハロゲン前駆体経路を利用する場合、別途の後続工程によって加熱除去反応工程が要求される。これとは異なり、Gilch重合経路による重合を実施する場合、直接的に前記発光高分子(I)を製造することができる。
【0024】
本発明は、前記の製造工程を通じて製造された発光高分子(I)を所定の高分子発光層に適用した電界発光素子を含む。
【0025】
前記電界発光素子は、図2に示すように、基板(10)の上部に半透明電極(20)、前記高分子発光層(50)、金属電極(70)が順次に形成された単一層の電界発光素子又は電界発光効率を極大化するための(正孔と電子の均衡的な注入)多層電界発光素子として正孔と電子注入を容易にするための正孔注入層(30)と電子注入層(60)を導入した電界発光素子を含む。
【0026】
前記正孔注入層(30)は、電界発光素子の性能を改善するためのもので、例えば、ポリ(スチレンスルホン酸)(PSS)がドーピングされたポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)で形成することができる。
【0027】
又、電子注入層(60)は、金属電極(70)から高分子LUMOへの電子注入障壁を減少させるための絶縁層として、例えば、LiFなどを含むアルカリ金属化合物で形成することができる。
【0028】
前記図2の電界発光素子は、一般的に半透明電極層(20)(又は正孔注入層(30)と高分子発光層(50)を構成する発光高分子のHOMOとの間に比較的高いエネルギー障壁が存在して電子又は正孔輸送能力に制約を受ける。
【0029】
本発明は、前記のような制約を緩和するために、発光高分子と所定の電子又は正孔輸送高分子を混合して高分子発光層(50)を形成した電界発光素子を含む。又、本発明は正孔注入層(30)又は半透明電極層(20)と高分子発光層の間に正孔輸送層(40)を導入した電界発光素子を含む。前記正孔輸送高分子として好ましくは、ポリ(9-ビニールカバーゾル)(PVK)を含む。
【実施例】
【0030】
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明する。ただし、本発明の特許請求の範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
【0031】
〈実施例1〉 2-ジメチルシクロヘキシルシリル-p-キシレン(5)の製造
2-ブロモ-p-キシレン(10.0g、54.0mmol)を無水THFに入れて、溶解した溶液に80℃で5モル%1,2-ジブロモエタンで活性化させた後、清浄なマグネシウム片(2.27g、93.5mmol)をゆっくり添加した。マグネシウム片が完全に溶解した時、クロロジメチルシクロヘキシルシラン(13.4ml、71.5mmol)を加えた。混合液を加熱した後、6時間の間還流させ、薄い塩酸水溶液で反応を終了させた。THF層は分離させ数回に亙って水で洗浄し、溶媒は回転蒸発濃縮器を利用して除去した。残留物は真空蒸溜して無色の液状化合物(収率:38%、5.2g)を得た。
【0032】
1H-NMR (CDCl3、ppm):7.23 (m, 1H), 7.06(m, 2H), 2.4(s, 3H), 2.3(s, 3H), 1.72-1.61(m, 5H), 1.28-1.08(m, 6H); 13C-NMR (CDCl3、ppm):140.43, 136.60, 135.79, 133.72, 129.66, 128.89, 28.19, 27.71, 26.95, 25.72, 22.84, 21.10, -3.75. Anal. Calcd for C16H26Si:C, 77.97; H, 10.63. Found: C, 77.23; H, 9.89.
【0033】
〈実施例2〉 2-ジメチルシクロヘキシルシリル-1,4-ビス(ブロモメチル)ベンゼン(6)の製造
2-ジメチルシクロヘキシルシリル-p-キシレン(7.0g、 28.4mmol)を四塩化炭素(80ml)に入れて、溶解した溶液にN-ブロモスクシンイミド(10.7g, 59.6mmol)を添加して開始剤でベンゾイルパーオキサイドを添加した。反応混合液は、窒素雰囲気下の80℃で4時間の間加熱して還流させた。反応液の表面にスクシンイミドが観察される時を標識として反応を終了させた。有機層は水と塩水で洗浄し、無水マグネシウムスルフェートを利用して乾燥させた。溶媒を蒸発させた後、黄色を帯るオイルを得、ヘキサンを溶離液とするシリカ充填カラムクロマトグラフィーを通じて無色オイルの形態であるブロム化化合物の生成(収率:47%、5.4g)を確認した。
【0034】
1H-NMR (CDCl3、ppm):7.42-7.24(m, 2H), 7.26-7.22(m, H), 4.58(s, 2H), 4.47(s, 2H), 1.71-1.59(m, 5H), 1.27-0.90(m, 6H);13C-NMR (CDCl3、ppm): 143.41, 138.36, 136.70, 135.84, 132.07, 130.22, 41.44, 40.41, 28.11, 27.50, 27.31, 14.11, -4.11. Anal. Calcd for C16H24Br2Si: C, 47.54; H, 5.98. Found:C, 47.88;H, 5.78.
【0035】
〈実施例3〉 2-ジメチルフェニルシリル-p-キシレン(7)の製造
2-ブロモ-p-キシレン(10.0g、54.0mmol)を無水THFに入れて、溶解した溶液に80℃で5モル%1,2-ジブロモエタンで活性化させた後、清浄なマグネシウム片(2.23g、92.0mmol)をゆっくり添加した。マグネシウム片が完全に溶解した時、クロロジメチルフェニルシラン(15.4ml、92.0mmol)を加えた。混合液を加熱した後、6時間の間還流させ、薄い塩酸水溶液で反応を終了させた。THF層は分離させて数回に亙って水で洗浄し、溶媒は回転蒸発濃縮器を利用して除去した。残留物は真空蒸溜して無色の液状化合物(収率:48%、6.2g)を得た。
【0036】
1H-NMR (CDCl3、ppm): 7.52(m, 2H), 7.36(m, 4H), 7.14(d, 1H), 7.08(d, 1H), 2.35(s, 3H), 2.24(s, 3H), 0.60(s, 6H);13C-NMR (CDCl3) 140.90, 139.05, 135.99, 135.80, 133.94, 133.53, 130.28, 129.83, 128.83, 127.76, 22.60, 21.08, -1.36. Anal. Calcd for C16H20Si: C, 79.93;H, 8.38. Found:C, 78.80;H, 8.09.
【0037】
〈実施例4〉 2-デ−メチルフェニルシルリル-1,4-ビス(ブロモメチル)ベンゼン(8)の製造
2-ジメチルフェニルシリル-p-キシレン(7.0g、29.0mmol)を四塩化炭素(100ml)に入れて、溶解した溶液にN-ブロモスクシンイミド(11.5g、64.0mmol)を添加して開始剤でベンゾイルパーオクサイドを添加した。反応混合液は、窒素雰囲気下の80℃で4時間の間加熱して還流させた。反応液の表面にスクシンイミドが観察される時を標識として反応を終了させた。有機層は水と塩水で洗浄し、無水マグネシウムスルフェートを利用して乾燥させた。溶媒を蒸発させた後、黄色を帯るオイルを得、ヘキサンを溶離液とするシリカ充填カラムクロマトグラフィーを通じて無色オイルの形態であるブロム化化合物の生成(収率:52%、6.0g)を確認した。
【0038】
1H-NMR (CDCl3,、ppm): 7.51-7.42(m, 5H), 7.38-7.24(m, 3H), 4.46(s, 2H), 4.36(s, 2H), 0.64(s, 6H);13C-NMR (CDCl3、ppm): 143.82, 137.76, 136.95, 133.93, 131.68, 130.87, 129.79, 129.45, 128.85, 128.16, 33.62, 33.14, -1.05. Anal. Calcd for C16H18Br2Si: C, 48.26;H, 4.56. Found:C, 47.88; H, 4.78.
【0039】
〈実施例5〉 重合反応I(DMCyS-PPVの製造)
(1) 前駆体高分子11の合成(ハロゲン前駆体経路)
窒素雰囲気下のアセトン/氷槽(bath)で冷凍させた無水THF(3ml)に実施例2による2-ジメチルシクロヘキシルシリル-1,4-ビス(ブロモメチル)ベンゼン(0.5g、1.23mmol)を溶解させて撹拌した溶液に無水THF(3ml)に溶解させたカリウムtert−ブトキシド(131mg、1.10mmol)溶液を添加して粘性があるスカイブルーの溶液を得た。反応混合液の温度は、10分後常温に調整し、その後2時間の間撹拌した。氷で冷却されたメタノール(25ml)に前記反応混合液を一滴ずつ滴下させてDMCyS-PPVの前駆体高分子である高分子11を沈澱させた。混合物を濾過して得られた残留物である高分子11は、その後真空乾燥させた。次いで無水クロロホルムに溶解して、さらに過量のメタノールを利用して前記高分子11を再沈澱させた。混合液を濾過した後、残留物を回収した。前記の工程をさらに2回繰り返し実施した後、スカイブルーの固体高分子11(収率:45%、0.18g)を得た。
【0040】
1H-NMR (CDCl3,、ppm): 7.79-6.65(br m, vinyl H and Ar H), 5.75-4.95(br m, CHBr), 3.71-2.89(br m,ArCH2), 2.35-0.80(br m, CH and CH2 of cyclohexyl), 0.75〜-0.17(br m, -Si(CH3)2).
【0041】
(2) DMCyS-PPVの製造(Gilch重合経路)
エンド−キャッパー(end-capper)でtert−ブチルベンジルブロミド(29mg、0.123mmol)を溶解させたTHF溶液(30ml)に実施例2による単量体6(0.5g、1.23mmol)を溶解した後、0℃まで冷却させた。開始剤でカリウムtert-ブトキシド 3.69mmol(1M in THF)を前記溶液に添加した。反応溶液は緑色に変化し、添加工程の間、粘性を表わすことが観察された。粘性が高くなった溶液を0℃において3時間の間撹拌した。次いでメタノール(300ml)に反応溶液をゆっくり添加して激しく撹拌して黄色の沈澱物を回収し、これをクロロホルムに溶解した後メタノール/アセトン(1/1)溶液でさらに二度再沈澱させた。不純物と低分子量の高分子はメタノールからソックスレー(Soxhlet)抽出器によって24時間の間抽出し、20℃において真空乾燥させ黄色の繊維状の最終化合物(収率:57%、0.17g)を得た。
【0042】
FT-IR(KBr) max/cm−1: 3059, 2924, 2845, 1489, 1449, 1252, 1142, 1102, 1070, 1000, 960, 889, 842, 802, 763, 645. 1H-NMR (CDCl3、ppm): 7.88-6.80(br m, 5H, Ar H and vinylic H), 1.98-1.33(br s, 5H, CH and CH2 of cyclohexyl), 1.31-0.78(br s, 6H, CH2 of cyclohexyl), 0.71-0.40(br s, 6H, -Si(CH3)2). Anal. Calcd for (C16H22Si)n: C, 79.25; H, 9.16. Found:C, 79.01;H, 9.78.
【0043】
分子量測定
Glich重合経路によって生成された発光高分子DMCyS-PPVの分子量をゲル浸透クロマトグラフィーを利用して測定した(溶離液:THF、標準:ポリスチレン)。測定結果、数平均分子量(Mn)は351,000(Mw/Mn=4.1)で従来の他のアルキルシリル置換PPVよりも非常に高く現われた。
【0044】
〈実施例6〉 重合反応II(DMPS-PPVの製造)
(1) 前駆体高分子12の合成(ハロゲン前駆体経路)
窒素雰囲気下のアセトン/氷槽(bath)で冷却させた無水THF(3ml)に実施例4による2-ジメチルフェニルシリル-1,4-ビス(ブロモメチル)ベンゼン(0.5g、1.26mmol)を溶解させた溶液に無水THF(3ml)に溶解させたカリウムtert-ブトキシド(134mg、1.13mmol)溶液を添加して粘性のあるスカイブルーの溶液を得た。反応混合液の温度は、10分後に常温に調節し、その後、2時間の間撹拌した。氷で冷却されたメタノール(25ml)に前記反応混合液を一滴ずつ滴下してDMPS-PPVの前駆体高分子である高分子12を沈澱させた。混合物をろ過して得られた残留物である高分子12は、真空下乾燥させた。次いで無水クロロホルムに溶解し、更に過量のメタノールを利用して前記高分子12を再沈澱させた。混合液をろ過した後、残留物を回収した。さらに前記の工程をさらに2度実施した後、スカイブルーの固体高分子12(収率:50%、0.20g)を得た。
【0045】
1H-NMR (CDCl3、ppm): 7.67-6.69(br m, ArH and vinyl H), 6.12-5.75, 5.65-5.32, 5.25-4.85, 4.84-4.61(br m, CHBr), 3.67-2.86(br m, ArCH2), 0.89-0.25(br m -Si(CH3)2)。
【0046】
(2) DMPS-PPVの製造(Gilch重合経路)
エンド−キャッパーでtert-ブチルベンジルブロミド(30mg、0.126mmol)を溶解させたTHF溶液(30ml)に実施例4による単量体8(0.5g、1.26mmol)を溶解した後、0℃まで冷却させた。開始剤でカリウムtert−ブトキシド 3.78mmol(1M in THF)を前記溶液に添加した。反応溶液は緑色に変化し、添加工程の間、粘性を表わすことが観察された。粘性が高くなった溶液を0℃において3時間の間撹拌した。次いでメタノール(300ml)に反応溶液をゆっくり添加して激しく撹拌して黄色の沈澱物を回収し、これをクロロホルムに溶解させた後、メタノール/アセトン(1/1)溶液で、更に2度再沈澱させた。不純物と低分子量の高分子は、メタノールからソックスレー抽出器によって24時間の間抽出し、20℃以下において真空乾燥させ黄色の纎維状の最終化合物(収率:60%、0.18g)を得た。
【0047】
FT-IR(KBr) max/cm−1: 3074, 3043, 3011, 2956, 1481, 1426, 1252, 1110, 1063, 961, 905, 810, 771, 731, 692, 645, 582, 463. 1H-NMR (CDCl3、ppm): 7.98-6.82(br m, 10H, Ar H and vinylic H), 0.98-0.10(br s, 6H, -Si(CH3)2). Anal. Calcd for (C16H16Si)n: C, 81.28; H, 6.84. Found: C, 80.88; H, 6.78.
【0048】
分子量
Glich重合経路によって生成された発光高分子DMPS-PPVの分子量をゲル浸透クロマトグラフィーを利用して測定した(溶離液:THF、標準:ポリスチレン)。測定結果、数平均分子量(Mn)は292,000(PDI(Mw/Mn)=3.9)で従来の他のアルキルシリル置換PPVよりも非常に高く現われた(表1参照)。
【0049】
〈試験例1〉 機械的特性
熱的安定性
Glich重合経路によって生成された発光高分子DMCyS-PPVとDMPS-PPVを対象にして公知の熱重量測定法により熱的安定性を測定した(表1)。測定結果、400℃においても重量損失が5%未満を示し、5%の重量損失温度(TID)は、それぞれ428℃、435℃で一般的なアルキルシリル置換PPVsより熱的安定性が非常に高いことを確認した(図3参照)。
【0050】
ガラス転移温度
前記発光高分子の機械的強度は、窒素雰囲気下で公知の時差走査熱量(DSC)測定法によって測定した(図4)。測定結果、ガラス転移温度(Tg)は、DMCyS-PPVとDMPS-PPVがそれぞれ126℃、127℃で公知のアルコキシ置換MEH-PPV(65℃)とノールマルアルキルシリル置換PPVs(60〜80℃)より高く表われ、ポリフルオレン誘導体(75〜125℃)に匹敵する程の結果を示した。
【0051】
【表1】
Figure 2004538350
【0052】
〈試験例2〉 光発光の特性実験
(1) UV吸収スペクトル
Glich重合経路によって生成された発光高分子DMCyS-PPVとDMPS-PPVを対象にして液相及び固体相で公知の方法によりUV吸収スペクトルを測定した。
【0053】
液相ではクロロホルムを溶媒にして完全溶解されたものを利用し、固体相では薄膜形態に製造して測定した(図5)。液相における測定結果、最大のUV吸収は、DMCyS-PPVとDMPS-PPVがそれぞれ414、418nm付近で現われ、固体相では液相に比べて長波長の方向に移動する様相を呈した。
【0054】
また、DMPS-PPV薄膜は、DMCyS-PPV薄膜に比べて最大吸収ピークがやや長波長の方向に移動することを観察することができた。このような事実はDMCyS-PPVがDMPS-PPVに比べてπ電子の非偏在化が一層妨害されていることを示唆する。
【0055】
(2) 光発光(PL)スペクトル
図6は、前記発光高分子を利用して液相及び固体相における最大吸収波長に対応する励起波長に従って記録した光発光(PL)スペクトルを示す。液相におけるDMCyS-PPVとDMPS-PPVのPLスペクトルによると、最大ピークはそれぞれ491nm、493nmで現れることを確認することができる。固体相における最大放出ピークは、液相における結果と類似しているが、より長波長の方向に偏移されていることを観察することができ、さらに、DMPS-PPVはDMCyS-PPVよりやや長波長の方向に偏移されていることを観察することができる(最大放出ピーク:DMCyS-PPV(510nm付近)、DMPS-PPV(513nm付近)、ショルダーピーク(shoulder peak):DMCyS-PPV(545nm付近)、DMPS-PPV(547nm付近))。このような結果は前記UV吸収スペクトルにおける結果と一致することが確認される。
【0056】
図6に図示した公知のPPV及びアルコキシ置換MEH-PPVとのPLスペクトルを対比すると、本発明の発光高分子は前記公知の発光高分子に比べて短波長偏移の特性を有していることを確認することができる。
【0057】
(3) 量子効率測定
前記本発明の発光高分子の量子効率は液相(クロロホルム溶液)においては、薄いキニン硫酸塩(1×10−5M in 1N H2SO4)を利用し、固体相においては光学密集配列及びジフェニルアントラセン(10−3未満の濃度でPMMAフィルムに分散)を標準として測定した。
【0058】
測定結果量子収率は、液相においてはDMCyS-PPVとDMPS-PPVがそれぞれφsol=0.88、0.86を示し、固体相においてははそれぞれφfilm=0.82、0.83を示し、従来の他のPPV誘導体に比べて非常に高いことを確認することができる(表2参照)。
【0059】
【表2】
Figure 2004538350
【0060】
〈試験例3〉 電気化学的特性実験
(1) 電気化学的特性
電気化学的特性は、公知の循環電圧電流法(CV)によってアルゴンの保護下に常温で50mV/sのスキャン速度(scan rate)で0.1Mテトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレート(Bu4NBF4)溶液(溶媒:アセトニトリル)で実施した。白金電極に本発明による発光高分子フィルムをコーティングして試験片電極として使用した。また補助電極としては白金線が、又、基準電極としては銀/0.10M窒酸銀電極が使用された。
【0061】
測定結果を図7に示した。陰極スキャンの間、DMPS-PPVは可逆的なn−ドーピング工程を示した。陰極ピーク電位(Epc)及び陽極ピーク電位(Epa)は、−1.68V、−1.89Vであり、n−ドーピング工程の還元開始電位(Ered)は、略−1.75Vであった。DMCyS-PPVも還元開始電位は前記DMPS-PPVとは類似しているが、−1.81Vで多少低く観察された。このような事実はDMCyS-PPVが電界発光素子の陰極から電子を収容するにおいて電子親和度面でおいて多少劣ることを意味する。
【0062】
また、陽極スキャンの間、DMCyS-PPVとDMPS-PPVは、全て類似に非可逆的なp−ドーピング工程を示し、ピーク電位はそれぞれ1.47、1.27Vであり、酸化開始電位(Eox)は1.25V、1.16VでDMCyS-PPVが多少高く表わしている。
【0063】
前記発光高分子は、従来のアルコキシ置換MEH-PPVと比べる時、全て陰極反応において非常に低いピーク電流を示している。このような結果は、従来のアルコキシ置換PPV誘導体に比べて本発明の発光高分子が電子を収容するか、伝送することにおいてより優れていることを示している。
【0064】
固体相のIP(EHOMO)とEA(ELUMO)は前記酸化及び還元開始電位から得られることができる(表3)(EHOMOとELUMOは真空状態におけるHOMO及びLUMOのエネルギーを意味する)。前記表3の結果によると、本発明の発光高分子は、EA値が従来の他のPPV誘導体に比べて高い数値を示しているが、これは陰極である金属電極から電子注入が正孔注入に比べて容易であることを示す。
【0065】
【表3】
Figure 2004538350
【0066】
電界発光素子において、従来の他のPPV誘導体(アルキルシリル又はアルコキシ置換)は、空気中で安定した金属陰極を利用すると、正孔主導特性と注入された正孔及び電子の不均衡が問題になるが、前記のように本発明の発光高分子は、正孔注入が遅延される特性があり、正孔及び電子の均衡を図ることができるので、より向上された電界発光素子を製造することができる。
【0067】
(2) 電界発光(EL)スペクトル
図8は、ITO/高分子発光層/Al電極層で構成される素子から得た電界発光(EL)スペクトルである。これによると、DMCyS-PPVとDMPS-PPVはそれぞれ、510nm、515nmで放出バンドを形成していることを示している。前記の領域は緑色発光領域に該当する。
【0068】
(3) 電流−電圧及び発光密度−電圧特性
図9は、ITO/高分子発光層/Al電極層で構成される単一層及びITO/PVK/高分子発光層/Al電極層で構成される二重層電界発光素子の(a)電流−電圧、(b)発光密度−電圧特性曲線を示している。すべての高分子フィルム層は80nmの厚にして測定した。
【0069】
前記図9の結果によると、単一層電界発光素子におけるDMCyS-PPV、DMPS-PPVはそれぞれ11と13Vでそれぞれ54と91cd/m程度の最大光度を示し、又、DMPS-PPVの外部量子効率と電力效率は0.025%と0.047 lm/Wで従来のMEH-PPV(外部效率:2×10−3%)と比べ、非常に高いことを確認することができるばかりでなく、DMCyS-PPVとDMPS-PPVの駆動電圧はそれぞれ7Vと6Vでこれは従来のオクチルシリル置換DMOS-PPVのそれ(10V以上)と比べて相対的に低いことを示している。
【0070】
素子性能の向上は、二重層の電界発光素子においてより顕著に現われた。二重層素子の駆動電圧は単一層素子に比べて2〜3V高いが、最大光度、外部量子效率、電力効率面においては格段に優れた効果を示している。
【0071】
ITO/PVK/DMPS-PPV/Al電極層で構成された素子は14Vで最大光度220cd/mを示し、外部量子效率及び電力效率は、それぞれ0.075%及び0.187 lm/Wを示した。単一層及び二重層で構成された電界発光素子の外部量子及び電力效率を図10のグラフに示した。
【0072】
(4) 多層電界発光素子
電界発光素子の性能を向上させるために30nmのPEDOT:PSS層をITOとPVK層の間に挿入し、2nm厚さのLiF層をDMPS-PPV層とAl層の間に挿入して多層電界発光素子を作製した。前記でPEDOT:PSS層は、現在広く使用される正孔注入層であり、LiF層は絶縁層として提供される.
【0073】
図11によると、前記多層電界発光素子の最大光度は、5V駆動電圧で370mA/cmで2450cd/mを発揮することを示している。
【0074】
以上、前記のような結果を総合するとき、本発明による発光高分子を適用した素子の性能は、従来のPPV誘導体よりも非常に優れることを確認することができる。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本発明の発光高分子は優秀な熱的性質と発光效率を発揮して、シリル置換体の電子特性によって緑色の発光波長領域で発光するので電界発光素子の原料として非常に優れる。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明に係る発光高分子の製造工程図である。
【図2】本発明の発光高分子を高分子発光層に適用した電界発光素子の構造図である。
【図3】本発明に係る発光高分子を対象にして熱的安定性を熱重量測定法によって測定した結果を示すグラフである。
【図4】本発明に係る発光高分子を対象にして時差走査熱量(DSC)測定法によって測定した熱流を示すグラフである。
【図5】本発明に係る発光高分子を対象にしたUV吸収スペクトルを表わすグラフである。
【図6】本発明に係る発光高分子を対象にした光発光(PL)スペクトルを表わすグラフである。
【図7】本発明に係る発光高分子を対象にして電気化学的特性の測定を循環電圧電流法(CV)によって実施した結果のグラフである。
【図8】ITO/高分子発光層/Al電極層で構成されるEL素子から得た電界発光(EL)スペクトルを表わすグラフである。
【図9】ITO/高分子発光層/Al電極層で構成される単一層、及びITO/PVK/高分子発光層/Al電極層で構成される二重層電界発光素子の電流−電圧(a)、発光密度−電圧(b)の特性曲線図である。
【図10】本発明に係る単一層及び二重層で構成された電界発光素子の外部量子及び電力効率を示すグラフである。
【図11】本発明に係る多層電界発光素子の電流−発光−電圧の特性曲線図である。
【符号の説明】
【0077】
10: 基板
20:半透明電極
30:正孔注入層
40:正孔輸送層
50:高分子発光層
60:電子注入層
70:金属電極

Claims (12)

  1. 下記の一般式(I)で表される発光高分子。
    (I)
    Figure 2004538350
    式中、Rはシクロヘキシル又はフェニルが置換されたシリル基であり、mは1〜4の定数である。
  2. 前記シリル基は、C1乃至C20の線形又は分岐形アルキル基を含むことを特徴とする請求項1記載の発光高分子。
  3. 下記の一般式(II)で表される化合物を単量体として重合させて製造する前記一般式(I)の発光高分子の製造方法。
    (II)
    Figure 2004538350
    式中、Rはシクロヘキシル又はフェニルが置換されたシリル基であり、mは1〜4の定数であり、Aはハロゲン族元素である。
  4. 前記重合は、ハロゲン前駆体経路又はGilch重合経路によることを特徴とする請求項3記載の発光高分子の製造方法。
  5. 前記Aはブロムであることを特徴とする請求項3記載の発光高分子の製造方法。
  6. 請求項1の発光高分子で形成される高分子発光層を含む電界発光素子。
  7. 基板の上部に半透明電極、前記高分子発光層、金属電極が順次形成された請求項6記載の電界発光素子。
  8. 基板の上部に半透明電極、正孔注入層、前記高分子発光層、電子注入層及び金属電極が順次形成された請求項6記載の電界発光素子。
  9. 前記正孔注入層は、ポリ(スチレンスルホン酸)がドーピングされたポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)である請求項8記載の電界発光素子。
  10. 前記電子注入層は、アルカリ金属化合物で形成されることを特徴とする請求項8記載の電界発光素子。
  11. 前記高分子発光層は、前記高分子と電子又は正孔輸送高分子を混合して形成される請求項6乃至10のいずれかに記載の電界発光素子.
  12. 前記正孔輸送高分子は、ポリ(9-ビニルカバーゾル)である請求項11記載の電界発光素子。
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