JP2004537622A - 固体状態重合速度を速める方法 - Google Patents

固体状態重合速度を速める方法 Download PDF

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Abstract

低分子量のポリエステル粒子の、固体状態の処理条件下での重合速度を速めるプロセスであり、与えられた質量の粒子について、重合の進行が結晶化の進行より優先される。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、低分子量のポリエステル粒子の固体状態の重合に関し、特に、固体状態の処理条件下でかかる粒子の重合速度を速める方法であり、与えられた質量の粒子について重合の進行が結晶化の進行より優先される。その結果、選択したポリマー分子量に達するのに必要とされる固体状態での反応時間が大幅に短縮される。
【背景技術】
【0002】
高粘度、すなわち、高分子量のポリエステルポリマーを固体相にて低分子量出発プレポリマー粒子の融点より低い温度で不活性ガスブランケットまたは真空下で作成することは知られている。米国特許公報(特許文献1)によれば、固体状態重合を実施する温度またはそれ以上の温度を用いる結晶化工程より固体状態重合が先に行われれば、固定状態重合(SSP)中の粘着性のために粒子が凝集する傾向を減じる、さらには排除することができる。
【0003】
米国特許公報(特許文献2)には、質量操作に好適なサイズ範囲の均一な結晶低分子量ポリエステル粒子を形成する方法が記載されている。約15%を超える結晶化度を有する、かかる粒子またはペレットは、固体状態重合のプレポリマーフィーストックとして用いると特に利点がある。粒子を形成した後10分以内にSSP反応器に粒子を導入することができる。また、SSP反応器に供給する前に無期限にペレットを保管することも可能である。
【0004】
さらに結晶化やアニーリングをせずに固定状態で直接重合することのできる均一な結晶低分子量ポリエステル粒子を生成する能力があるものの、これらの粒子の分子量を増やすために従来から公知のSSP技術を用いるのに必要とされる一般に長い処理時間、すなわち、30時間まで、またはそれ以上を、商業的な使用にとって最低必要なレベルまで短縮する必要がある。
【0005】
【特許文献1】
米国特許第4,064,112号明細書
【特許文献2】
米国特許第5,540,868号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、粒子加熱、すなわち、状態調節に関して特定のパラメータを観察することにより、低分子量ポリエステルプレポリマー粒子の固体状態の処理条件下での重合速度を大幅に速めることができる、という知見に基づくものである。本発明に従って説明してある処理条件によれば、与えられた質量の粒子内で、固体状態での低分子量ポリエステルプレポリマー粒子の重合の進行を結晶化の進行より優先させる。所望の高分子量範囲に達するのに、与えられた低分子量プレポリマーについての重合反応時間が大幅に短縮される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、
(a)粒子を熱伝達媒体と接触させて、前記粒子を約205℃〜240℃の範囲の温度まで10分未満で加熱した結果、前記粒子が100℃〜205℃の温度範囲になる時間を最短にする工程と、
(b)前記粒子を、高温で、かつ約0.05しかない固体の質量に対するガスの質量の比で、不活性ガスの連続移動ストリームにさらすことにより、工程(a)の前記粒子のために到達した温度を少なくとも1時間維持して、前記粒子の重合の進行が、結晶化の進行より優先されるようにする工程と、
(c)工程(b)で維持された質量比より少ないが、工程(a)と工程(b)の固体の質量に対する不活性ガスの質量の合計比が0.6以上である固体の質量に対する不活性ガスの質量比において、前記粒子を不活性ガスの向流移動するストリームにさらす工程とを含む固体状態で低分子量ポリエステルプレポリマーを重合する改善された方法である。
【0008】
本発明の好ましい実施形態において、低分子量ポリエステル粒子は、ほぼ結晶である、すなわち、約15%を超える結晶化度含量を有しており、これは、ポリエチレンテレフタレート(PET)については、約1.36g/ccを超える密度に対応している。さらに、熱伝達媒体は、高温の不活性ガスのストリームであり、粒子を、工程(a)で、固体の質量に対するガスの質量の比4:1〜15:1で接触させて、温度を即時に上昇させて、ポリエステル粒子を10分未満少なくとも205℃の温度に到達させる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、固体状態で低分子量ポリエステルプレポリマーを重合する改善された方法である。他の態様において、本発明は、固体状態で低分子量ポリエステルポリマー粒子の重合速度を速める方法である。
【0010】
本発明によるSSP反応器へのフィードストックを含むポリエステルポリマー粒子は、ほぼ結晶の粒子またはペレットである。本発明の一実施形態によれば、それらは、従来形成されたほぼアモルファスの非溶融ポリエステルペレットを、ほぼ周囲温度で熱衝撃処理することにより得られる、または、その教示がここに参考文献として組み込まれる米国特許公報(特許文献2)に記載されたプロセスに従って、ほぼアモルファスの溶融ポリエステル液滴に熱衝撃を即時に与えることにより液滴から生成することができる。熱衝撃を加える間、ポリマー液滴またはペレットを、少なくとも約3秒間にわたって約Tmax〜Tminの温度に晒す。一例を挙げると、ポリエチレンテレフタレート(PET)のペレットを作成するときは、ほぼ結晶のPETペレットを、PETオリゴマーのほぼアモルファス(結晶含量が10%未満)溶融物から少なくとも250℃の温度T1で形成することができる。次に、少なくとも3秒間、少なくとも80℃〜150℃までのTmin〜約180℃〜220℃のTmaxの範囲内の温度にある固体、好ましくは金属の表面と接触させることにより、溶融液滴を結晶化する。このようにして得られたほぼ結晶のPETポリマーペレットまたは粒子は、約5〜約35の重合度、平均の見かけの結晶子サイズが9nm以上、融点が270℃以下を有している。しかしながら、本発明による改善された固体状態重合方法は、ほぼ結晶の低分子量プレポリマー粒子を形成する方法に限定されない。
【0011】
「ほぼ結晶のポリエステル」とは本明細書で用いるとき、例えば、PETについては約1.36g/ccを超える、一般的には1.39g/ccを超える密度にそれぞれ対応して、結晶化度含量が約15%を超える、一般的には30%を超えることを意味する。「ほぼ結晶」または「結晶」という用語は、本明細書において、当該の大半のポリエステルがそうであるように、「半結晶」と一般的に呼ばれるものも含むものとする。結晶化度の量はDSCにより求めることができる。例えば、ほぼ結晶のPETのJ/gで表される合計融解熱は、純粋な結晶PETの合計融解熱として140J/gを用いるとき、少なくとも約20〜約35である。融解熱が高くなればなるほど、より結晶のポリマーであることを示す。ポリエステル材料またはペレット試料内のパーセント結晶化度は、存在する結晶子の融解熱(J/g)を「純粋な」結晶ポリエステルの融解熱と比べることにより求めることができる。
【0012】
固体状態での重合には、プレポリマーポリエステルペレットに熱環境を与えて、不活性ガスブランケットまたは真空下でのポリマーの融点未満の高温をペレットが得られるようにする。粒子は、最低量の重合のために、十分な時間、例えば、30時間まで、またはそれ以上にわたって選択した温度内に保たなければならず、得られた粒子が実際に有用となるように、例えば、下流処理に有用な高分子量とする。
【0013】
本発明による固体状態での重合には、ペレットに特定の順序で一連の熱環境を与えて、100℃〜205℃の温度範囲で費やす時間を最低とし、ペレットが少なくとも250℃、好ましくは230℃の最低温度を即時に達成するようにする。すなわち、100℃〜205℃の温度範囲で、ペレットが費やす時間は10分以下、好ましくは5分以下とする。それが得られると、粒子はさらに結晶化する傾向なしに重合される。すなわち、前記粒子の重合の進行が結晶化の進行より優先される。100℃〜205℃の温度範囲で粒子が費やした時間は、5〜10分の範囲を超え、これに対応して、重合に必要な合計時間が長くなる。粒子は、所望の量の重合が生じるのに十分な時間にわたって熱的環境内に保持しなければならないが、固体状態での重合に必要な、実際の、すなわち、合計の時間は、結晶化度が重合より優先されて生じるときに、必要な時間にわたって実際に短縮される。
【0014】
本明細書で用いる「ペレット」および「粒子」という用語は、広範囲のサイズの、あらゆる形状または構成の、不規則または規則的な与えられたポリエステル材料の不連続な単位または塊のことを意味する。「ペレット」および/または「粒子」という用語は狭い範囲であるが、本明細書で用いる用語には、広い意味の文言の粒子およびペレットが含まれる。粒子の好ましい形態および/またはサイズは、直径0.05mm〜0.3mmの真球粒子、最大断面が0.1mm〜0.6mmの半球粒子、または直径0.05mm〜0.3mmおよび長さ0.1cm〜0.6cmの直円柱である。ペレットは、好ましくは、最も経済的で効率的な装置で生成されるため、ペレットは30kgを超える商業的な量で簡便に生成および収集することができる。ペレットは、商業的な量で、作成してすぐ同じ施設で用いたり、後の使用のために保管したり、輸送のためにパッケージングしてもよい。
【0015】
本発明に有用なこの種のポリエステルは、通常、1種類以上の二酸またはジエステル成分と、1種類以上のジオール成分とを含んでいる。本発明の方法は、大半の芳香族または脂肪族環含有(例えば、フェニルまたはシクロヘキシル含有)ポリエステルに有用である。例えば、ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)、ポリ(エチレンナフタレート)(PEN)、ポリ(ブチレンナフタレート)(PBN)、ポリ(トリメチレンテレフタレート)(3G−T)およびポリ(トリメチレンナフタレート)(3G−N)、ポリ(シクロヘキシルテレフタレート)(PCT)等が挙げられる。通常、約25℃を超えるガラス転移温度Tgおよび約200℃〜約320℃の融点Tmのポリエステルが本発明の方法に最も好適である。
【0016】
数種類の有用なポリエステルのおおよそのTgおよびTmを摂氏温度で以下に挙げておく。
【0017】
【表1】
Figure 2004537622
【0018】
本発明に関るポリエステルについて好適な二酸またはジエステル成分としては、通常、4〜36個の炭素原子を有するアルキルジカルボン酸、6〜38個の炭素原子を有するアルキルジカルボン酸のジエステル、8〜20個の炭素原子を含有するアリールジカルボン酸、10〜22個の炭素原子を含有するアリールジカルボン酸のジエステル、9〜22個の炭素原子を含有するアルキル置換アリールジカルボン酸または11〜22個の炭素原子を含有するアルキル置換アリールジカルボン酸のジエステルが挙げられる。好ましいアルキルジカルボン酸は4〜12個の炭素原子を含有している。かかるアルキルジカルボン酸の代表例としては、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸等が挙げられる。好ましいアルキルジカルボン酸のジエステルは6〜12個の炭素原子を含有している。かかるアルキルジカルボン酸のジエステルの代表例はアゼライン酸である。好ましいアリールジカルボン酸は8〜16個の炭素原子を含有している。アリールジカルボン酸の代表例としては、テレフタル酸、イソフタル酸およびオルトフタル酸が挙げられる。好ましいアリールジカルボン酸のジエステルは10〜18個の炭素原子を含有している。アリールジカルボン酸のジエステルの代表例としては、ジエチルテレフタレート、ジエチルイソフタレート、ジエチルまたはオルトフタレート、ジメチルナフタレート、ジエチルナフタレート等が挙げられる。好ましいアルキル置換アリールジカルボン酸は、9〜16個の炭素原子を含有し、好ましいアルキル置換アリールジカルボン酸のジエステルは11〜15個の炭素原子を含有する。
【0019】
本発明に用いるポリエステルのジオール成分は、2〜12個の炭素原子を含有するグリコール、4〜12個の炭素原子を含有するグリコールエーテルおよび構造式HO−(AO)nH(式中、Aは2〜6個の炭素原子を含有するアルキレン基であり、nは2〜400の整数である)を有するポリエーテルグリコールが好適に挙げられる。通常、かかるポリエーテルグリコールの分子量は約400〜4000である。
【0020】
好ましいグリコールは、通常、2〜8個の炭素原子を含有し、中でも好ましいグリコールエーテルは4〜8個の炭素原子を含有する。ジオール成分として用いることのできるグリコールの代表例としては、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−プロピレングリコール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−イソブチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール等が挙げられる。
【0021】
本発明のポリエステルまたはオリゴマーは分岐していても分岐していなくてもよく、ホモポリマーであってもコポリマーであってもよい。
【0022】
特に商業的に有用なものは、約10重量%までのコモノマーにより変性されたものと定義される「変性ポリエステル」である。特に断りのない限り、「ポリエステル」という用語は、変性または未変性ポリエステルポリマーを意味する。同様に、特定のポリエステルについて言及するとき、例えば、PETは、未変性または変性PETを意味する。コモノマーとしては、ジエチレングリコール(DEG)、トリエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、イソフタル酸(IPA)、2,6−ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸およびこれらの混合物が挙げられる。ポリ(エチレンテレフタレート)について頻繁に用いられるコモノマーは0〜5重量%のIPAと0〜3重量%のDEGを含む。
【0023】
本発明に有用な商業的なペレットを含むポリエステルプレポリマーまたはオリゴマーは、任意で、モノマー、オリゴマーまたはこれらの組み合わせから予備重合することができる。この任意の予備重合工程は、当業者であれば容易に理解される公知の方法および装置を用いて実施してもよい。ポリエステルの重合は業界では周知である。ポリエステルは、二酸またはジエステルを、ジオールと混合して、モノマーを生成し、このモノマーを加熱して重合することにより溶融物として形成されることが多い。低分子量ポリエステルを得る簡便な重合方法は、パイプライン反応器を用いて重合反応を実施するものである。
【0024】
重合を実施して、所望の程度の重合とする。通常、低分子量プレポリマーペレットを作成するのに用いるポリエステルの重合度は約2〜約40である。重合度(DP)とは、ポリマー鎖中の繰り返し単位の平均数を意味するため、必ずしも整数ではない。例えば、ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)の繰り返し単位は次のものである。
【0025】
【化1】
Figure 2004537622
【0026】
ポリマーのDPは、適正な基準を用いてゲル浸透クロマトグラフィーにより求めることができる。重合度は、用いるペレット形成手段および最終ペレットに予測される用途に影響される。通常、ペレット形成手段が造粒機であるときは、PETのDPは約5〜35であるのが好ましい。造粒機は、オリフィスを備えた外側容器を含む市販の液滴形成手段である。外側容器が内側容器周囲で回転して、均一な量のポリマー溶融物を液滴とする。液滴をコンベヤーで集め、液滴が固化するのに十分な時間にわたって冷却する。
【0027】
重合度は、ポリエステルの分子量を表す一つのやり方に過ぎない。分子量の他の尺度は、ポリマーの固有粘度(IV)である。例えば、DP2〜40のポリ(エチレンテレフタレート)ポリマーのIVは、1容積部のトリフルオロ酢酸と3容積部の塩化メチレンの溶液で試験したときに約0.05〜約0.4dl/gでなければならない。
【0028】
IVは以下の実施例に従って求めることができる。例えば、PETのような0.050gのポリエステルを清浄な乾燥した瓶に入れて秤量し、容量ピペットを用いて10mlの溶剤を加える。瓶を閉じ(溶剤の蒸発を防ぐために)、30分間またはPETが溶融するまで振とうする。溶液を50番キャノン−フェンスケ粘度計の大きな管に注いで、25℃の水浴に入れて、その温度に平衡させる。上下マーク間の降下時間を三回測定する。0.4秒以内で一致しなければならない。同様の測定を溶剤のみの粘度計で行う。IVを式IV=In[(溶液時間/溶剤時間)/0.5]により計算する。
【実施例】
【0029】
一連の3回の実験を行って、SSP反応速度に与える結晶化度の影響を調べた。実験には、対照実験(試験1)、加熱および予備処理工程が対照例(試験2)より早い実験、およびSSPにおける結晶化を抑制するためにコモノマーを用いた実験が含まれる。(試験3)。対照実験は、得られた分子量より結晶化が優先された条件下であった。特に、結晶化の速度論が反応の速度論より優先される温度範囲で制御実験を実施した。
【0030】
他の実験におけるよりも高いイソフタル酸(IPA)とジエチレングリコール(DEG)のレベルを用いて、試験3でのPETにおける結晶化を抑制した。連続SSPプロセスを用いて試験1および2を行った。したがって、試料は各処理工程から集めることができた。粒子を流動化するバッチSSPプロセスを用いて試験3を行った。従って、始めと終わりの試料のみを集めることができ試験3から分析した。
【0031】
3つの試験の出発材料の組成は以下の通りであった。
【0032】
【表2】
Figure 2004537622
【0033】
各試験材料を、流動床ヒーター、第1段階の反応、第2段階の反応、および静的床または流動床冷却器のいずれかを用いるSSP(固体状態重合リアクタ)で処理した。各試験の処理条件を以下の表2に示す。
【0034】
【表3】
Figure 2004537622
【0035】
各試験についての融解熱および固有粘度および各処理工程生成物を以下に示す。
【0036】
【表4】
Figure 2004537622
【0037】
表3に示す通り、これらの試験における最終IVは、生成物の融解熱とは逆に相関しており、固体ポリマーの結晶化の量の尺度である。実際、最低のフィードストックIVでの試験は、最高の最終IVまで固体状態で重合された。しかしながら、速い反応速度を得るための処理設定を用いた試験2は、試験1および3の1800分と1440分という滞留時間に比べて720分という合計滞留時間(第1段階の反応プラス第2段階の反応)しかなかった。
【0038】
データを調べる他のやり方は、表4に示すように融解熱における変化当たりのIVの変化を用いることである。
【0039】
【表5】
Figure 2004537622
【0040】
表4のデータによれば、試験2および3は、結晶化の速度よりも4.5〜6.5倍速い反応速度である。試験1のポリマーペレットは、結晶化が進みすぎ重合が阻止されたため、目標IVに達しなかった。
【0041】
図を参照すると、図2に、表2に記載した処理工程についての融解熱の関数として構築されたIVを示す。グラフによれば、試験1からのポリマーは、他の2つの試験よりも結晶化度が高く、試験2は本発明の方法によってより高い反応速度が達成されたのが示されている。
【0042】
図1を参照すると、グラフは数平均重合度(DPn)と温度が結晶化成長速度に与える影響を示している。ポリマー鎖の長さが長くなるにつれて、結晶化速度が遅くなる。グラフによれば、温度が約175℃を超えて増大するにつれて、結晶化速度が大幅に減少することも明らかである。試験2の処理条件が、225〜230℃の範囲へ固体温度が即時に動いた。これらの温度だと、結晶化速度は175℃に比べると非常に低い。これらの温度だとまた、反応の固有運動速度が非常に速い。従って、固体温度が約230℃まで即時に増大する結果となる処理条件だと、反応の進行が、結晶化の進行よりも優先される。
【0043】
試験3は、PETの結晶化速度を抑制するためにコモノマーを用いた。高いコモノマー含量ポリマーは結晶化速度が遅い。結晶化速度を抑えることにより、表4に示すように速い反応速度が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】重合度(DPn)の関数としての結晶平均直径成長速度と、低分子量ポリエステルプレポリマー粒子を加熱する際に適用される温度との関係を示すグラフ。
【図2】実施例1により観察される結晶化度が固有粘度上昇(dl/g)に与える影響を示すグラフ。

Claims (8)

  1. (a)粒子を熱伝達媒体と接触させて、前記粒子を約205℃〜240℃の範囲の温度まで10分未満で加熱した結果、前記粒子が100℃〜205℃の温度範囲になる時間を最短にする工程と、
    (b)前記粒子を、高温で、かつ少なくとも約0.05の固体の質量に対するガスの質量の比で、不活性ガスの連続移動ストリームにさらすことにより、工程(a)の前記粒子のために到達した温度を少なくとも1時間維持して、前記粒子の重合の進行が、結晶化の進行より優先されるようにする工程と、
    (c)工程(b)で維持された質量比より少ないが、工程(a)と工程(b)の固体の質量に対する不活性ガスの質量の合計比が0.6以上である固体の質量に対する不活性ガスの質量比において、前記粒子を加熱された不活性ガスの向流移動するストリームにさらす工程と
    を含むことを特徴とする固体状態で低分子量ポリエステルプレポリマーを重合する方法。
  2. 前記低分子量ポリエステルプレポリマー粒子の結晶化度の体積分率が少なくとも約15%、および固有粘度が少なくとも約0.20dl/gであることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 工程(a)に従って前記粒子を高温で不活性ガスのストリームと接触させるのを流動床で行い、前記粒子を少なくとも230℃〜240℃の範囲の温度まで5分未満で加熱し、前記粒子の温度が5分未満にわたって100℃〜220℃の温度範囲にあることを特徴とする請求項2記載の方法。
  4. 工程(b)に導入される前記加熱粒子の前記温度を235℃〜240℃の範囲の値に上げて維持することを特徴とする請求項2記載の方法。
  5. 工程(b)に導入される前記加熱粒子の前記温度を235℃〜240℃の範囲の値に上げて維持することを特徴とする請求項3記載の方法。
  6. 前記熱伝達媒体が高温の不活性ガスストリームであり、前記粒子が、ガスの質量対固体の質量の比が4:1〜15:1の範囲で接触することを特徴とする請求項1記載の方法。
  7. 前記熱伝達媒体が高温の不活性ガスストリームであり、前記粒子が、ガスの質量対固体の質量の比が4:1〜15:1の範囲で接触することを特徴とする請求項4記載の方法。
  8. 前記熱伝達媒体が高温の不活性ガスストリームであり、前記粒子が、ガスの質量対固体の質量の比が4:1〜15:1の範囲で接触することを特徴とする請求項5記載の方法。
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