JP2004537592A - フルオロリンカーおよび酵素によって活性化される薬剤抱合体のリンカーとしてのその使用 - Google Patents

フルオロリンカーおよび酵素によって活性化される薬剤抱合体のリンカーとしてのその使用 Download PDF

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Abstract

本発明は式(1)、R−HN−CH−CF−(CH−CR−CO−Rで表される化合物を提供する。式中、lは0、1または2であり、Rは不安定なアミノ保護基であり、Rはヒドロキシ基または活性化されたエステルの残基またはハロゲン原子であり、RおよびRは独立に水素原子またはC〜Cアルキル鎖である。その調製、および選択的抗癌活性を付与された、これらのリンカーをベースとする水溶性抱合体も提供する。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、アミノジフルオロアルカン酸誘導体、その調製、および酵素によって活性化される薬剤抱合体のリンカーとしてのその使用に関する。詳しくは、本発明は式(1)で表される化合物を提供する。
【0002】
−HN−CH−CF−(CH−CR−CO−R
(1)
[式中、
−lは0、1または2であり、
−Rは不安定なアミノ保護基であり、Rはヒドロキシ、活性化されたエステルの残基またはハロゲン原子であり、かつ、
−同一であるかまたは異なっている、RおよびRは独立に水素またはC〜Cアルキルである]
好ましくは、lは1であり、RおよびRは水素原子であり、不安定なアミノ保護基はt−ブトキシカルボニル(BOC)、9−フルオレニルメトキシカルボニル(FMOC)、トリフェニルシリル、ジフェニルメチレンおよびトリフェニルメチルから選択され、活性化されたエステル残基はp−ニトロフェノール、N−ヒドロキシスクシンイミドおよび塩素などのハロゲン原子から選択される。
【0003】
本発明のさらなる目的は、式(2)で表される化合物である。
【0004】
W−[−HN−Y−CO−]−S−HN−CH−CF−(CH−CR−CO−D
(2)
[式中、
−Dはエステル結合を介して結合している第二または第三ヒドロキシル基を有する薬剤の残基であり、
−RおよびRは、同一であるかまたは異なっており、独立に水素またはC〜Cアルキルであり、
−Sは腫瘍部位で活性型で発現された酵素によってその部位で選択的に切断され得るペプチドであり、
Yは非置換の、またはヒドロキシルで置換されているC〜C12直鎖または分枝アルキレン鎖であり、
pは0または1であり、
Wは水溶性ポリマーまたは水溶性低分子量化合物である]
本発明はまた、式(2)の化合物の調製方法および哺乳類の悪性腫瘍、主に固形腫瘍を治療するためのその使用を提供する。
【0005】
薬剤と直接結合している直鎖または分枝非αアミノ酸残基は、エステル結合に血漿安定性を付与するのに決定的に重要であり、他方、式(2)の化合物中のアミノ基に対してβ位にフッ素原子を導入することにより、酵素の基質Sがタンパク質分解された後、薬剤放出が可能となる。実際、本発明者らは4−アミノブチリックアシッド、5−アミノペンタン酸、4−アミノ−3,3’−ジメチルブチリックアシッド、6−アミノヘキサン酸などC〜C炭素骨格の直鎖または分枝非αアミノ酸が、次式HN−X−D(式中、Xは前記の非αアミノ酸のアシル残基であり、かつ、Dは先に定義の通り)の対応する薬剤抱合体のエステル結合に血漿安定性を付与するが、アミノ基のpKaが高い(>7.5)ために薬剤放出が可能にならないことを見出した。こうした条件では、5または6員環ラクタムの形成および活性薬剤の放出をもたらす内部の化学的転位は生じ得ない。他方、アミノ基に対してβ位にフッ素原子が存在すると、アミノ基のpKa値が低下し、7より低いpHでも薬剤放出が可能となる。
【0006】
したがって、式(2)の薬剤抱合体中の基質Sのタンパク質分解による切断後に生じる、次式HN−CH−CF−(CH−CR−CO−D(式中、l、RおよびRは前記で定義の通り)の化合物は、式(3)の4〜7員環ラクタムの形成および活性薬剤Dの作用部位での放出をもたらす。
【0007】
【化1】
Figure 2004537592
[式中、l、RおよびRは前記で定義の通り]
したがって、本発明は式(1)および(2)の化合物を提供する。後者はリンカーLが存在することで血漿中で安定化され、マトリックメタロプロテイナーゼ(主に、ゼラチナーゼ)などの酵素によってその特異的基質Sがタンパク質分解によって消化された後に化合物(3)に転位し、活性薬剤Dの、特に腫瘍部位での放出が可能となる。
【0008】
薬剤、詳しくは、細胞傷害性のものなどの抗癌剤の悪性部位での選択的放出は、抗癌剤の望まれない末梢毒性および治療効率の低さを克服するものと期待される。腫瘍部位で活性型で過剰発現された酵素は酵素基質Sと結合している薬剤の選択的放出を媒介し得る。数種のプロテイナーゼが基底膜構成要素を分解することによって腫瘍浸潤および転移のプロセスと関係していることは十分に知られている(Cancer Bulletin、39:142、1987)。これら酵素の重要なクラスに、IV型コラゲナーゼ/ゼラチナーゼなどの、マトリックスメタロプロテイナーゼがある(Biochim.Biophys.Acta、907:191、1987)。マトリックスメタロプロテイナーゼ、特に、MMP2またはゼラチナーゼAの腫瘍分泌と実験上の転移との間の相関が報告されている(J.Natl.Cancer Inst.、81:556、1987;Cancer Res.、47:4869、1987)。
【0009】
したがって、式(2)の酵素によって活性化される抗腫瘍薬抱合体は、マトリックスメタロプロテイナーゼなどの酵素による基質Sの切断、前記で定義した次式HN−CH−CF−(CH−CR−CO−Dの中間体を形成するための残存するアミノ酸のタンパク質分解による消化、および化合物(3)へのその内部の化学的転位を意味する複数の機構を介して腫瘍部位で活性な薬剤を放出すると推定される。
【0010】
本発明のもう1つの態様は、一般式(2)の新規薬剤抱合体を投与することを含む、固形腫瘍を治療する方法を提供することである。
【0011】
可溶化剤Wは水溶性ポリマーまたは低分子量化合物である。
【0012】
例えば、ポリピロールカルボキサミドナフタレン誘導体などの水溶性低分子量がWO9626950に記載されている。
【0013】
好ましくは、Wはポリグルタミン酸、カルボキシル化デキストラン、カルボキシル化ポリエチレングリコール、またはヒドロキシプロピルメタクリロイルアミドをベースとしたポリマーなどの水溶性ポリマーを表す。最も好ましくは、WはN−(2−ヒドロキシプロピル)メタクリロイルアミド(HPMA)をベースとしたポリマーである。
【0014】
最も好ましくは、Yは−(CH−を表し、pは1である。
【0015】
は腫瘍部位で活性型で発現された酵素によってその部位で選択的に切断されるように設計されたどのペプチドも表すが、以下の実施例では、Sの意味を限定することなく、ゼラチナーゼによって選択的に切断されるペプチド配列を報告する。例えば、Sは4〜5個の天然または合成アミノ酸を含む配列を表し得る。より好ましくは、Sは本発明者らの先のPCT国際出願、2001年7月9日のEP/01/07883にすでに記載されている配列のうちの1つを表す:Met(O)−Gly−Cys(Bn)−Leu、Met(O)−Gly−Cys(Bn)−Gly、Met(O)−Gly−Cys(Bn)−Gly−Leu、Met(0)−Gly−Cys(Bn)−Trp−Gly、Met(O)−Gly−Cys(Bn)−pFF−Gly、Met(O)−Gly−Cys(Bn)−Gly−Gly、Met(O)−Gly−Cys(Bn)−Leu−Gly、Smc−Gly−Cys(Bn)−Leu、Smc−Gly−Cys(Bn)−Trp、Smc−Gly−Cys(Bn)−pFF、Smc−Gly−Cys(Bn)−Gly、Smc−Gly−Cys(Bn)−Trp−Gly、Smc−Gly−Cys(Bn)−pFF−Gly、Smc−Gly−Cys(Bn)−Gly−Gly、Smc−Gly−Cys(Bn)−Leu−Gly、Smc−Gly−Leu−Trp、Smc−Gly−Tha−Trp、Smc−Gly−Met−Trp、Smc−Gly−Tha−Trp−Gly、Smc−Gly−Met−Trp−Gly、Leu−Gly−Cys(Bn)−Leu、Leu−Gly−Cys(Bn)−Gly、Leu−Gly−Cys(Bn)−Leu−Gly、Leu−Gly−Cys(Bn)−Gly−Gly、Leu−Gly−Leu−Leu、Leu−Gly−Leu−Trp、Leu−Gly−Leu−Leu−GlyまたはLeu−Gly−Leu−Trp−Gly。
【0016】
最も好ましいペプチド配列Sは:
Met(O)−Gly−Cys(Bn)−Leu、Met(O)−Gly−Cys(Bn)−Gly、Met(O)−Gly−Cys(Bn)−Gly−Gly、Met(O)−Gly−Cys(Bn)−Leu−Gly、Smc−Gly−Cys(Bn)−Leu、Smc−Gly−Cys(Bn)−Gly、Smc−Gly−Cys(Bn)−Gly−Gly、Smc−Gly−Cys(Bn)−Leu−Gly、Leu−Gly−Cys(Bn)−Leu、Leu−Gly−Cys(Bn)−Gly、Leu−Gly−Cys(Bn)−Leu−Gly、Leu−Gly−Cys(Bn)−Gly−Gly、Leu−Gly−Leu−LeuまたはLeu−Gly−Leu−Leu−Glyである。
【0017】
ここで、Met(O)はメチオニンスルホキシドであり、Cys(Bn)はS−ベンジルシステインであり、SmcはS−メチルシステインであり、Thaはチエニルアラニンであり、pFFはp−フルオロフェニルグリシンである。
【0018】
好ましくは、Dは、薬剤がそれによりエステル結合を介してリンカーと結合している、第二または第三ヒドロキシル基を有する抗腫瘍薬の残基である。好ましい、第二または第三ヒドロキシル基を有する抗腫瘍薬としては、カンプトテシン、アントラサイクリン、タキサン、ビンカアルカロイド、細胞傷害性ヌクレオシド、ポドフィロトキシンのクラスに属する薬剤が挙げられる。それらのクラスの代表的なものとしては、カンプトテシン、7−エチル−10−ヒドロキシカンプトテシン、9−アミノカンプトテシン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、4’−エピドキソルビシン、4−デメトキシダウノルビシン、3’−(2−メトキシモルホリノ)ドキソルビシン、4−デアセチルビンブラスチン、4−デアセチルビンクリスチン、ビンデシン、パクリタキセル、ドセタキセル、エトポシドが挙げられる。本発明のその他の抗腫瘍薬としては、腫瘍細胞周期阻害剤または腫瘍増殖および転移に関与している酵素の阻害剤が挙げられる。最も好ましくは、Dは7−エチル−10−ヒドロキシカンプトテシン(4)の残基を表す。
【0019】
【化2】
Figure 2004537592
【0020】
本発明はまた、式IIの化合物を
−HM−CH−CH−(CH−CR−COOR
II
[式中、RおよびRは前記で定義の通りであり、R はN保護基であり、R はC〜Cアルキル、フェニルまたはフェニル−C〜Cアルキルである]
DASTなどのフッ化剤と反応させ、次いで、
式IIIで表される、得られた化合物からN保護基およびエステル残基を除去し、
−HN−CH−CF−(CH−CR−COOR
III
[式中、R 、R 、R、Rおよびlは前記で定義の通り]
次いで、式IVで表される、得られたアミノ酸誘導体に、先に定義した不安定なN保護基Rおよび場合によっては、前記で定義された活性化エステル残基Rを導入して
N−CH−CF−(CH−CR−COOH
IV
[式中、R、Rおよびlは前記で定義の通り]
式(1)の所望の化合物を得ることを含む、式(1)の化合物の調製方法を提供する。N保護基Rは通常、フタロイル保護基C(CO)などのかなり安定な基である。
【0021】
例えば、式(1’d)(式中、Rはt−ブトキシなどのアミノ保護基であり、Rはp−ニトロフェノールなどの活性化されたエステルの残基であり、RおよびRは双方とも水素原子であり、lは1である)で表される化合物は、フタロイルなどの二官能性基で保護されている、式(7’)のアミノ保護5−アミノ−4−オキソ−ペンタン酸のエチルエステルを、DASTなどのフッ化剤と反応させることによって調製する。次いで、得られるジフルオロ誘導体(1’a)からアミノ保護基およびエステル基も除去すると、5−アミノ−4,4’−ジフルオロペンタン酸(1’b)が得られ、このアミノ基を酸不安定性t−ブトキシカルボニル基、化合物(1’c)で保護し、カルボキシルを活性化してp−ニトロフェニルエステル、化合物(1’d)とする。式(7’:R=R=H)の化合物は5−アミノレブリン酸(5’)から出発して調製してもよく、知られている合成手順に従って、これをまずN−フタロイル誘導体、化合物(6’)に、次いで、エチルエステル(7’)に変換する。式(7)の化合物(式中、RおよびRもアルキル鎖または水素原子を表す)のより一般的な調製方法は、Baoquing LiらによってBioorg.Med.Chem.Lett、9:2629頁(1999)に記載されたようにN−フタロイルグリシン(8)をメルドラム酸(Meldrum’s acid)と縮合させ、次いで、得られる付加物(9)をベンジルアルコールで処理してβ−ケトエステル(10)を形成し、これを、水素化ナトリウムの存在下で、一般式R−CR−COOR(式中、Rはハロゲン原子、好ましくは臭素であり、RおよびRは前記で定義のとおりであり、Rはアルキル残基、好ましくはメチルまたはエチルである)で表される、適したα−ハロエステル誘導体でアルキル化し、次いで、水素化してベンジルエステル基を除去し、脱炭酸して(7)を形成することであり得る。例えば、一般式R−CR−COORのα−ハロエステル誘導体には、市販の
プロパン酸、2−ブロモ−、エチルエステル(R=H、R=CH、R=C)、
プロパン酸、2−ブロモ−2−メチル−、メチルエステル(R=R=R=CH)、
ブタン酸、2−ブロモ−2−メチル−、エチルエステル(R=CH、R=R=C)、
ブタン酸、2−ブロモ−、メチルエステル、(R=H、R=C、R=CH)、
ペンタン酸、2−ブロモ−、エチルエステル(R=H、R=nC、R=C)、
ブタン酸、2−ブロモ−3−メチル−、エチルエステル(R=H、R=iC、R=C)、
プロパン酸、2−ブロモ−2−メチル−、エチルエステル(R=R=CH、R=C)、
ブタン酸、2−ブロモ−2−メチル−、メチルエステル(R=CH、R=C、R=CH)、
ブタン酸、2−ブロモ−2−メチル−、メチルエステル、(R=CH、R=C、R=CH)、
ペンタン酸、2−ブロモ−2−メチル−エチルエステル(R=CH、R=nC、R=C)、
ブタン酸、2−ブロモ−2−エチル−エチルエステル(R=R=R=C)、
ペンタン酸、2−ブロモ−、メチルエステル(R=H、R=nC、R=CH)、
ヘキサン酸、2−ブロモ−、エチルエステル(R=H、R=nC、R=C)、
ブタン酸、2−ブロモ−2,3−ジメチル−、エチルエステル(R=CH、R=iC、R=C)、
ペンタン酸、2−ブロモ−4−メチル−、エチルエステル(R=H、R=iC、R=C
ペンタン酸、2−ブロモ−3−メチル−、エチルエステル(R=H、R=CHCHC、R=C)のα−ブロモエチルまたはメチルエステル誘導体(R=BrかつR=CまたはCH)がある。
【0022】
注目されるのは、化合物(7)における両アミノ水素原子をフタロイル部分などで保護することの重要性である。
【0023】
実際、本発明者らは、一官能性アミノ保護基ではDASTの存在下で4,4’−ジフルオロ誘導体を形成できず、未決定の化合物の混合物が生じるということを見出した。化合物(7)中に存在するフタロイルアミノ保護基は、反応条件でかなり安定であり、所望の化合物の形成が可能となる。
【0024】
例えば、塩基性水性媒質中で、例えば、炭酸ナトリウムの存在下で、5−アミノレブリン酸(5’)をN−エトキシカルボニルフタルイミドと反応させるとアミノ保護フタロイル誘導体(6’)が得られ、これはDean−Stark装置中でエタノール/トルエンとp−トルエンスルホン酸などの触媒を用いた還流でエチルエステル(7’)に容易に変換する。ケトンのC−4位でのフッ素化は、J.Am.Chem.Soc.107、735頁(1985)に記載されたように、−10〜10℃の温度で、好ましくは4℃で1〜7日間、二塩化メチレンなどの非プロトン溶媒中で、4〜7当量のジエチルアミノスルファートリフルオリド(DAST)を用いて実施する。次いで、得られた4,4’−ジフルオロ誘導体(1’a)を強酸条件で、例えば、6Nの塩酸などの鉱酸を用いて還流で加水分解してアミノ保護基を除去する。かかる条件では、エチルエステル基も加水分解し、5−アミノ−4,4’−ジフルオロ−ペンタン酸(1’b)が塩酸塩として回収され、それが0〜5℃の温度、好ましくは4℃でトリエチルアミンなどの有機塩基の存在下でジ−t−ブチルジカーボネートで処理することによって酸不安定性N−BOC誘導体(1’c)に迅速に変換する。薬剤のヒドロキシル基とのカップリング反応に用いる、活性化されたエステル誘導体、例えば、p−ニトロフェニルエステル、化合物(1’d)は、ジシクロヘキシルカルボジイミドなどの縮合剤の存在下でp−ニトロフェノールと反応させると形成される。
【0025】
もう1つの実施例では、フタロイルグリシン(8)を、0〜40℃温度で24〜72時間、好ましくは24時間、1,1’−カルボニルジイミダゾールなどの縮合剤の存在下で、ジメチルホルムアミドなどの極性有機溶媒に溶かした10%モル過剰のメルドラム酸と反応させて中間体(9)を得る。この反応は室温で24時間実施することが好ましい。次いで、化合物(9)を還流で18時間ベンジルアルコールと反応させるとベンジルN−フタロイル−4−アミノ−3−オキソ−ブチルレート(10)が得られ、これを先に記載したものと同一条件下で、一般式R−CR−COORの適したα−ハロエステル誘導体を用いてアルキル化する。
【0026】
これらの反応をスキームIに示す。
【0027】
【化3】
Figure 2004537592
【0028】
本発明はまた、式(18)で表される化合物を、
H−[−HN−Y−CO−]−S−HN−CH−CF−(CH−CR−CO−D
(18)
[式中、Y、p、S、l、R、RおよびDは前記で定義の通り]
化合物(18)とのカップリングに適した官能基を有する、ポリマーまたは水溶性分子Wとの化合物を反応させることを含む、式(2)の化合物の調製方法を提供する。化合物(18)との結合に適したWの官能基は、カルボキシル基、またはp−ニトロフェニルエステルやイミダゾイルエステルなどの活性化されたカルボキシル基を含む。式(18)の化合物および対応する塩誘導体(18’)も本発明によって提供される。酸性条件下で式(16)の誘導体からN保護基を除去し、
−[−HN−Y−CO−]−S−HN−CH−CF−(CH−CR−CO−D
(16)
[式中、R、Y、p、S、S、l、R、RおよびDは前記で定義の通り]
−場合によっては、緩塩基処理によって一般式(18’)の得られる化合物を対応する遊離アミノ型誘導体(18)に変換することによる、式(18)の化合物の調製方法も提供する。
【0029】
好都合には、式(16)の化合物を本発明の式(1)の新規化合物から出発し、種々の合成法に従って調製することができる。
【0030】
一方法は、
(a)先に定義されたような、Rがアミノ保護基、好ましくはt−ブトキシカルボニルであり、Rが好ましくは脱離基、より好ましくはp−ニトロフェノールである、式(1)の化合物を、場合によっては縮合剤の存在下で、薬剤Dのヒドロキシル基と反応させて式(11)の化合物を形成すること、
−HN−CH−CF−(CH−CR−CO−D
(11)
[式中、R、l、R、RおよびDは前記で定義の通り]
(b)得られる化合物からアミノ保護基Rを除去して式(12)の化合物を得ること、および
N−CH−CF−(CH−CR−CO−D
(12)
[式中、l、R、RおよびDは前記で定義の通り]
(c)得られた化合物を式(13)または(14)の誘導体と反応させて、
−S−R(13)
−[−HN−Y−CO−]−S−R(14)
[式中、Y、p、S、RおよびRは前記で定義の通りであり、Sは配列Sの第1のアミノ酸を表す]
それぞれ式(15)および(16)の誘導体(後者は先に定義された通り)を得ること、次いで
−S−HN−CH−CF−(CH−CR−CO−D
(15)
[式中、R、Y、p、S、l、R、RおよびDは前記で定義の通り]
(d)式(15)の化合物からアミノ保護基を除去して誘導体(17)を得ること、次いで
H−S−HN−CH−CF−(CH−CR−CO−D
(17)
[式中、R、S、l、R、RおよびDは前記で定義の通り]
(e)式(17)の前記化合物を式(19)の化合物と反応させて前記で定義された同じ誘導体(16)を得ることを含み、
−[−HN−Y−CO−]−S0−1−R
(19)
[式中、R、R、Ypは先に定義の通りであり、S0−1はSと結合させると前記で定義されたペプチド残基Sを形成するペプチドを表す]
(f)あるいは、化合物(17)を式(20)の誘導体と反応させて、
−S−R
(20)
[式中、RおよびRは前記で定義の通りであり、Sは残基Sの第2のアミノ酸を表す]
式(21)の化合物を形成し、
−S−S−HN−CH−CF−(CH−CR−CO−D
(21)
[式中、R、S、S、l、R、RおよびDは前記で定義の通り]
得られた化合物を加水分解して遊離アミノ型(22)を得、
H−S−S−HN−CH−CF−(CH−CR−CO−D
(22)
[式中、S、S、l、R、RおよびDは前記で定義の通り]
得られた化合物を式(23)で表される化合物と反応させて、前記で定義された式(16)の同じ誘導体を得ることもできる。
【0031】
−[−HN−Y−CO−]−S0−2−R
(23)
[式中、R、R、Y、pは前記で定義の通りであり、S0−2はS−Sと結合させると前記で定義されたペプチド前記Sを形成するペプチド配列Sの残基を表す]
式(16)の化合物を調製するより一般的な方法は、式(24)の化合物を、場合によっては縮合剤の存在下で、式(25)で表される化合物と反応させることを含む。
【0032】
H−S−HN−CH−CF−(CH−CR−CO−D(24)
−[−HN−Y−CO−]−S−R(25)
[式中、l、Y、D、p、R、R、RおよびRは前記で定義の通りであり、S、Sは独立に、互いに結合させると前記で定義されたペプチド残基Sを形成することを特徴とする、アミノ酸またはペプチド残基である]
およびSがそれぞれSおよびS0−1を表す場合には、式(24)および(25)は式(17)および(19)と同じ意味をもつことができる。
【0033】
もう1つの場合に、SおよびSがそれぞれジペプチドS−Sおよび残基S0−2であるとき、式(24)および(25)は化合物(22)および(23)を表すことができる。
【0034】
はGly、Leu、Trp、pFFを表し、SはCys(Bn)、Gly、Trp、pFF、Tha、Metを表すことが好ましい。
【0035】
0−1はMet(O)−Gly−Cys(Bn)、Met(O)−Gly−Cys(Bn)−Gly、Smc−Gly−Cys(Bn)、Smc−Gly−Cys(Bn)−Gly、Smc−Gly−Cys(Bn)−Leu、Leu−Gly−Cys(Bn)SE、Leu−Gly−Cys(Bn)−Leu、Leu−Gly−Leu、Leu−Gly−Leu−Leuを表し、かつ、S0−2はMet(O)−Gly、Met(O)−Gly−Cys(Bn)、Smc−Gly、Smc−Gly−Cys(Bn)、Leu−Gly、Leu−Gly−Cys(Bn)、Leu−Gly−Leuを表すことが好ましい。
【0036】
はMet(O)−Gly、Smc−GlyまたはLeu−Glyを表し、SはCys(Bn)−Leu、Cys(Bn)−Gly、Cys(Bn)−Gly−Leu、Cys(Bn)−Trp−Gly、−Cys(Bn)−pFF−Gly、Cys(Bn)−Gly−Gly、Cys(Bn)−Leu−Gly、Cys(Bn)−Trp、Cys(Bn)−pFF、Leu−Trp、Tha−Trp、Met−Trp、Tha−Trp−Gly、Met−Trp−Gly、Leu−Leu、Leu−Leu−GlyまたはLeu−Trp−Glyを表すことが好ましい。
【0037】
がLeuであり、S0−2がMet(O)−Gly−Cys(Bn)であることがより好ましい。
【0038】
本発明はまた、式(17)、(18)、(22)および(24)の化合物、ならびにそれぞれ(17’)、(18’)、(22’)および(24’)で表すことができるその水溶性酸性塩を提供する。
【0039】
塩誘導体を形成するためには、適切などの酸を用いてもよいが、これらの酸性塩誘導体は塩酸塩またはトリフルオロ酢酸塩の形態であることが好ましい。例えば、式(18’)の塩は対応する遊離塩基と同一構造を有するが適切な酸部分と会合している。
【0040】
式(13)、(14)、(19)、(20)、(23)および(25)の化合物の調製はペプチド調製のための知られている手順に従う。例えば、Wang樹脂などの固体樹脂に結合されている鎖を伸ばすために、アミノ保護されたアミノ酸を逐次付加することによる固相合成を用いることによる。N保護基はFmocとすることが好ましい。したがって、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)などの有機塩基の存在下、塩化メチレンなどの非プロトン有機溶媒中でN保護されたアミノ酸のC末端を樹脂に結合させる。脱保護/カップリングサイクルの標準的な反復によって鎖の伸長を完成させる。Fmoc保護基をN−メチル−2−ピロリドン中20%ピペリジンで除去し、カップリングステップはN−メチル−2−ピロリドン中TBTU、HOBt、DIPEAを用いて実施することが好ましい。樹脂の切断は、塩化メチレン、酢酸、トリフルオロ酢酸(3/1/1v/v)または塩化メチレン、トリフルオロアセチック(99/1v/v)の混合物を用いて行うことができる。
【0041】
式(18)の化合物の調製は、本発明者らの先のPCT国際公開WO99/17805およびWO99/17804、ならびに米国特許第5,773,552号および同5,618,790号に記載されたものと同様の合成手順に従う。
【0042】
式(18)の化合物、薬剤抱合体(2)を調製するための中間体の調製を以下の合成スキームに示す。例えば、スキーム2では7−エチル−10−ヒドロキシ−20−O−[6−アミノヘキサノイル−(メチオニル−スルホキシド)−グリシル−(S−ベンジル−システイニル)−ロイシル−(5−アミノ−4,4’−ジフルオロ−ペンタノイル)]−カンプトテシン(18a)の調製を示す。この合成方法は7−エチル−10−ヒドロキシ−カンプトテシン(4)へのN保護されたアミノ酸の逐次結合を含む。詳しくは、アルゴン下、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)などの活性化剤の存在下、ジメチルスルホキシドなどの無水非プロトン溶媒中で、(4)をモル過剰の、例えば2.5モル当量までの4−ニトロフェニル、t−ブトキシカルボニル−5−アミノ−4,4’−ジフルオロ−ペンタノエート(1’d)と反応させる。このようにして、保護されているアミノ酸を、化合物(4)の、ヒドロキシル化された位置C−10およびC−20の両方に導入する。この反応は、通常、8〜48時間で達成できる。この反応は、通常、15〜40℃の温度で実施する。C−10位の置換基をモルホリンや1−アミノ−プロリノールなどの第二級アミンの存在下で除去してC−20で一置換されたN−Boc誘導体(11a)を得る。アミノ保護基を10°〜30℃の温度で10分〜6時間、好ましくは室温で30分間、酢酸中の1NのHClなどで酸処理することによって除去して、7−エチル−10−ヒドロキシ−20−O−(5−アミノ−4,4’−ジフルオロ−ペンタノイル)カンプトテシン誘導体(12’a)を塩の形態で得ることもできる。1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラ−フルオボレート(TBTU)、ジイソプロピルアミン(DIPEA)などの縮合剤の存在下、無水非プロトン溶媒、好ましくはジメチルホルムアミド中で、化合物(12’a)をモル過剰の、例えば2モル当量までのN−t−ブトキシカルボニル−ロイシンと反応させることによって第2のアミノ酸ロイシンを導入することもできる。この反応は、通常、8〜48時間で達成できる。この反応は、通常、15〜40℃の温度で実施する。化合物(21a)のN保護基の、モルホリンでの処理とそれに続く酸性置換によって7−エチル−10−ヒドロキシ−20−O−[ロイシル−(5−アミノ−4,4’−ジフルオロ−ペンタノイル)カンプトテシンが酸性塩の形態(22’a)で得られる。この化合物を、ロイシンの結合について先に記載したのと同条件で、順にN−t−ブトキシカルボニル−(6−アミノヘキサノイル−メチオニルスルホキシド−グリシル−(S−ベンジル−システイン)で処理し、アミノ保護基を除去した後に最終中間体(18’a)がトリフルオロアセテート塩誘導体などの塩の形態で得られる。
【0043】
【化4】
Figure 2004537592
【0044】
先に例示したように、本発明はまた、式(2)の化合物、好ましくは酵素によって活性化される薬剤抱合体の水溶性ポリマーも提供する。これは、式(18)化合物を、化合物(18)とカップリングするのに適した官能基を有する化合物Wと縮合させることによって調製する。化合物W、好ましくはポリマーの、化合物(18)との結合に適した官能基は、カルボキシル基、またはp−ニトロフェニルエステルやイミダゾリルエステルなどの活性化されたカルボキシル基を含む。
【0045】
本発明の範囲を限定するものではないが、以下では、水溶性ポリマーWがN−(2−ヒドロキシプロピル)メタクリロイルアミド(HPMA)ベースのものである、式(2)の高分子薬剤抱合体の実施例を報告する。かかる場合には、酵素によって活性化される高分子薬剤抱合体(2)は
(i)式(26)で表されるN−(2−ヒドロキシプロピル)メタクリロイルアミドユニット85〜97mol%
【0046】
【化5】
Figure 2004537592
【0047】
(ii)式(27)で表されるユニット3〜15mol%
【0048】
【化6】
Figure 2004537592
[式中、Y、p、l、S、R、RおよびDは前記で定義の通り]
【0049】
(iii)式(28)で表されるN−メタクリロイルグリシンまたはN−(2−ヒドロキシプロピル)メタクリロイル−グリシンアミドユニット0〜12mol%
【0050】
【化7】
Figure 2004537592
[式中、Rはヒドロキシ基または次式−NH−CH−CH(OH)−CHの残基を表す]
からなる、可溶性ポリマーWを含む。
【0051】
この高分子薬剤抱合体(2)はまた以下のように表すこともできる。
【0052】
[(26)];[(27)];[(28)]、ここで、(26)、(27)および(28)は前記で定義された式のユニットであり、xは85〜97mol%であり、yは3〜15mol%であり、かつ、zは0〜12mol%である。
【0053】
前記で定義された、この、酵素によって活性化される高分子薬剤抱合体(2)は式(26)で表されるN−(2−ヒドロキシプロピル)メタクリロイルアミドユニットを90%以上、より好ましくは90%の割合で含むことが好ましい。この抱合体はまた、式(27)で表される3〜10mol%のメタクリロイル−グリシル−誘導体ユニットを、より好ましくは10mol%のかかるユニットを含むこともできる。
【0054】
(2)は式(28)の残基を含まない、すなわち、zは0であることが好ましい。
【0055】
かかる場合には、式(2)の酵素によって活性化される薬剤抱合体の水溶性ポリマーの調製方法は、一般式(18)の化合物を、本質的に
(i)前記で定義された式(26)によって表されるN−(2−ヒドロキシプロピル)メタクリロイルアミドユニット85〜97mol%、および
(ii)式(29)で表されるN−メタクリロイル−グリシルユニット3〜15mol%からなる活性化されたポリマーW’と反応させること、および
【0056】
【化8】
Figure 2004537592
[式中、Rは活性エステルの残基である]
場合によっては、残存する活性エステル基を1−アミノ−2−プロパノ−ルと置換することを含む。
【0057】
式W1のポリマーは、Makromol.Chem.178:2159頁 1977にすでに記載されている。式(2)の酵素によって活性化される薬剤抱合体の水溶性ポリマーを調製するための、式(29)中のRが活性エステルの残基を表すポリマー(W1)と式(18)の化合物間の反応は、ジメチルスルホキシドなどの無水の極性有機溶媒中で実施することが好ましい。反応は、通常、15〜30℃の温度で、好ましくは室温で15時間実施することができ、次いで、残った活性エステル基のアミノ分解は、1−アミノ−2−プロパノ−ルの存在下、室温で0.5〜1時間実施することができる。抱合体は酢酸エチルで沈殿させ、エタノールで溶解し、酢酸エチルで沈殿させるのが適切である。
【0058】
例えば、乾燥ジメチルスルホキシド中15%(w/v)の濃度で提供される、式(28)のRがp−ニトロフェノールなどの活性エステルの残基を表す、7−エチル−10−ヒドロキシ−カンプトテシンとポリマーW1の、酵素によって活性化される水溶性抱合体の調製物を、DIPEAまたはトリエチルアミンなどの第三アミンの存在下、室温で15時間、式(18a)の化合物、3%(w/v)で処理する。次いで、DMF中0.1%(w/v)1−アミノ−2−プロパノールを加え、反応混合物を8時間室温に維持する。得られた高分子薬剤抱合体(2a)を酢酸エチルで沈殿させ、回収し、酢酸エチルで洗浄し、次いで、無水エタノールで10%(w/v)の濃度に溶解し、スルホン酸樹脂で処理し、濾過し、酢酸エチルで再度沈殿させることができる。
【0059】
この方法をスキーム3に示す。
【0060】
【化9】
Figure 2004537592
【0061】
本発明の高分子抱合体中の活性薬剤含量は、HPLCまたは吸光度分光分析によって求める。
【0062】
式(2)の酵素によって活性化される薬剤抱合体の水溶性ポリマーは、分子量5.000〜45.000、好ましくは10.000〜25.000の範囲にある。本発明の式(2)の化合物およびその他の化合物は水溶性であり、かつ、遊離型の薬剤と比べて抗腫瘍活性の増強および毒性の低下を示す。それらは白血病および大腸、結腸直腸、卵巣、乳房、前立腺、肺、腎臓などの固形腫瘍およびメラノーマ腫瘍の治療でも有用である。したがって、治療有効量の本発明の高分子抱合体をヒトに投与することを含む方法によって、ヒトを治療することができる。したがって、ヒト患者の症状が改善され得る。
【0063】
使用する投薬量の範囲は、投与経路および治療される患者の年齢、体重および症状によって異なる。式(xx)の高分子薬剤抱合体は通常、非経口経路、例えば、筋内、静脈内によって、またはボーラス注入によって投与する。適した用量範囲は、体表面積m当たり活性薬剤相当物1〜1000mg、例えば、10〜500mg/mである。
【0064】
酵素によって活性化される薬剤抱合体(2)の水溶性ポリマーは、製薬上の担体または賦形剤とともに医薬組成物に製剤することができる。一般に、それらは、例えば、注射用水または生理食塩水に溶解することによって非経口投与用に処方する。
【0065】
酵素アッセイ
式(2)の酵素によって活性化される薬剤抱合体の水溶性ポリマーの、バッファー中、および数種のタンパク質分解酵素(マトリックスメタロプロテイナーゼ、MMP、セリンプロテアーゼ(エラスターゼ)の存在下、および血漿中でのin vitro分解を調べた。
【0066】
化合物(2)を10mMの標準濃度で滅菌蒸留水に溶解にした。濃度はポリマー含有パーセンテージ(5〜10重量%薬剤)によって薬剤相当物として算出した。化合物(2)は0.15MのNaCl、10μMのCaCl、0.01mMの酢酸Zn、および0.05%のC12を含有する50mMのTris/HCl pH7.4バッファー中でアッセイした。化合物(2)を、濃度を5〜1000μMに変更して37℃でバッファー中で5分間平衡化した。反応は酵素(MMP)を50μMの最終濃度まで添加することによって開始した。酵素反応は、0.05%のTFAバッファー(pH2.5)を添加することによって高分子薬剤抱合体の加水分解を5%内で停止させ、次いでaquaporeのOD300カラムを通してRP−HPLCによって分析した。
【0067】
反応産物の定量はRP−HPLCによって行った。例えば、ISS200自動サンプラー、シリーズ200LCポンプ、LC240蛍光検出器からなるPerkin Elmer HPLC、あるいは717プラス自動サンプラー、モデル600ポンプ、モデル474フルオリメーターからなるWaters HPLCを用いて。
【0068】
本発明者らは、本発明の式(2)の化合物が、ゼラチナーゼの存在下で抗腫瘍薬Dを選択的に放出し、血漿中およびその他のタンパク質分解酵素の存在下で実質的に安定であり、対応する遊離型の薬剤のものよりも高い抗腫瘍効力を示すことを見出した。
【0069】
以下の実施例により本発明を例示するが、本発明を限定するものではない。
【実施例1】
【0070】
N−フタロイル−5−アミノ−4−オキソ−ペンタン酸(6’)
5−アミノレブリン酸塩酸塩(5’;9.4g、56mmol)を水(65ml)に溶解し、N−エトキシカルボニルフタルイミド(12.3g、56mmol)および炭酸ナトリウム(8.9g、84mmol)を加えた。反応混合物を室温で攪拌下で4時間維持し、次いで、濾別し、白色固体を水で洗浄し、廃棄した。水層を4Nの塩化水素水溶液でpH1〜2に合わせた結果、生成物の沈殿が生じる。標題化合物を含有する固体を濾過し、少量の水で洗浄し、乾燥させて化合物(6’;6.7g)を得た。収率46%。kieselgelプレート(Merck)、溶出系二塩化メチレン/メタノール(9:1v/v)でのTLC Rf=0.45。
【0071】
【化10】
Figure 2004537592
【実施例2】
【0072】
エチルN−フタロイル−5−アミノ−4−オキソ−ペンタノエート(7’)
実施例1に記載されたように調製した、N−フタロイル−5−アミノ−4−オキソ−ペンタン酸(6’;6.8g、26mmol)をトルエン(200ml)、無水エタノール(20ml)に溶解し、p−トルエンスルホン酸一水和物(1g、5.2mmol)を加え、Dean−Stark装置を取り付けた丸底首つきフラスコ中で2時間還流した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣を酢酸エチルで希釈した。
【0073】
有機層を重炭酸ナトリウム水溶液(3×100ml)およびブラインで1回洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を蒸発させると、標題化合物(7’、7.5g)が定量的収率で単離された。kieselgelプレート(Merck)、溶出系二塩化メチレン/メタノール(95:5v/v)でのTLC Rf=0.85。
【実施例3】
【0074】
ベンジルN−フタロイル−4−アミノ−3−オキソ−ブチルレート(10)
フタロイルグリシン(8;20.5g;100mmole)およびメルドラム酸(17.28g;120mmole)をジメチルホルムアミド(200ml)に溶解し、1,1’−カルボニルジイミダゾール(19.44g;120mmole)を加え、室温で攪拌下、24時間維持した。その後、溶媒を減圧下で除去し、残渣をエチルエーテル(500ml)に取り、焼結ガラス漏斗上に回収した。この固体を同一溶媒(3×200ml)で洗浄して、中間体(9;44g)を得た。
【0075】
FD−MS:m/z330。
【0076】
【化11】
Figure 2004537592
【0077】
化合物(9)をアセトニトリル(400ml)に溶解し、ベンジルアルコール(56ml)を用いて還流で18時間処理した。冷却した後、室温でn−ヘキサン(1L)を加えた。得られた沈殿をまず二塩化メチレン(200ml)で溶解し、次いで、n−ヘキサン(200ml)の存在下でシリカゲル(50g)に吸着させた。シリカゲルに吸着された化合物を、溶媒を蒸発させた後、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにかけた。溶出系は順に、副生成物を除去するための、n−ヘキサンとエチルエーテルの混合物(1:1v/v)、次いで、標題化合物(10;21g)を回収するための、二塩化メチレンとアセトンの混合物(95:5v/v)とした。これをn−ヘキサンから結晶化させた。kieselgelプレート(Merck)、溶出系ジエチルエーテル/n−ヘキサン(2:1v/v)でのTLC Rf=0.4。
【0078】
FD−MS:m/z336。
【0079】
【化12】
Figure 2004537592
【実施例4】
【0080】
エチルN−フタロイル−5−アミノ−4−オキソ−ペンタノエート(7’)
パラフィン中80%水素化ナトリウム(2.2g;74mmole)を乾燥テトラヒドロフラン(150ml)に懸濁し、0℃に冷却し、化合物(10;21g;62mmole)の乾燥テトラヒドロフラン(250ml)溶液を滴下した。1時間後、反応混合物にエチルブロモアセテート(8.2ml;80mmole)の乾燥テトラヒドロフラン(75ml)溶液を加えた。この反応混合物を0℃で2時間攪拌下におき、次いで、乾燥ジメチルホルムアミド(100ml)を加え、室温で24時間維持した。その後、反応混合物を4℃に冷却し、1Nの塩酸水溶液(450ml)で処理し、酢酸エチル(1L)で抽出した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で溶媒を除去した。残渣を攪拌下、メタノール(150ml)で溶解し、Pd/C10%(5g)を加え、4℃に冷却し、シクロヘキサジエン(90ml)を加えた。この反応混合物を15時間50℃とし、次いで、室温に冷却し、濾過した。減圧下で溶媒を除去し、残渣を、溶出系としてまずn−ヘキサン/ジエチルエーテルの混合物、1:1v/v、次いで塩化メチレンとメタノールの混合物1:2v/vを用いた、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにかけて、標題化合物(7’;9.4g)を得た。kieselgelプレート(Merck)、溶出系ジエチルエーテル/n−ヘキサン(15:10v/v)でのTLC Rf=0.21。
【0081】
FD−MS:m/z307。
【0082】
【化13】
Figure 2004537592
【実施例5】
【0083】
エチルN−フタロイル−5−アミノ−4,4’−ジフルオロ−ペンタノエート(1’a)
実施例2または4に記載されたように調製した、化合物(7’;6.7g;23mmole)を二塩化メチレン(20ml)に溶解し、4℃に冷却し、ジエチルアミノスルファートリフルオリド、DAST(17ml;123mmole)で処理した。この反応混合物を室温で3日間放置し、次いで、水と氷に注ぎ入れ、塩化メチレン(500ml)で抽出した。有機相を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で溶媒を除去した。残渣を、溶出系として二塩化メチレンおよびアセトンを用いた、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにかけた。回収された化合物(1’a;3.4g)をジエチルエーテル/n−ヘキサン(1:1v/v)から結晶化させた。kieselgelプレート(Merck)、溶出系ジエチルエーテル/n−ヘキサン(2:1v/v)でのTLC Rf=0.38。
【0084】
FD−MS:m/z312。
【0085】
【化14】
Figure 2004537592
【実施例6】
【0086】
t−ブトキシカルボニル−5−アミノ−4,4’−ジフルオロ−ペンタン酸(1’c)
実施例5に記載されたように調製した、化合物(1’a;4.4g;14mmole)を6Nの塩酸水溶液(200ml)を用いて還流で8時間処理した。次いで、減圧下で溶媒を除去し、4℃に冷却した、化合物(1’b)を含有する残渣を、トリエチルアミンの10%メタノール溶液で溶解し、ジ−t−ブチルジカーボネート(12.3g;56mmole)を加えた。2時間後、減圧下で溶媒を除去し、1Nの塩酸水溶液(150ml)で残渣を懸濁し、酢酸エチル(500ml)で抽出した。有機相を分離し、水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で溶媒を除去した。油状残渣を、溶出系として塩化メチレンとメタノールの混合物(97:3v/v)を用いた、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにかけて、標題化合物(1’c;2.6g)を得た。kieselgelプレート(Merck)、溶出系塩化メチレン/メタノール(9:1v/v)でのTLC Rf=0.41。
【0087】
FD−MS:m/z252。
【0088】
【化15】
Figure 2004537592
【実施例7】
【0089】
4−ニトロフェニル、t−ブトキシカルボニル−5−アミノ−4,4’−ジフルオロ−ペンタノエート(1’d)
実施例6に記載されたように調製した、化合物(1’c;2.5g、10mmole)とp−ニトロフェノール(1.6g;12mmole)の混合物をテトラヒドロフラン(40ml)に溶解し、0℃に冷却し、ジシクロヘキシルカルボジイミド(2.4g;12mmole)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液を滴下した。この反応混合物を0℃にて攪拌下で4時間、次いで、室温で4時間および4℃で一晩維持した。その後、反応混合物を濾過し、溶液を蒸発乾固させた。この残渣を酢酸エチル(100ml)に取り、4℃で2時間冷却し、再濾過した。減圧下で溶媒を除去し、残渣を、二塩化メチレンで溶出する、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにかけて、標題化合物(1’d;3.6g)を得た。kieselgelプレート(Merck)、溶出系二塩化メチレン/アセトン(9:1v/v)でのTLC Rf=0.56。
【実施例8】
【0090】
7−エチル−10−ヒドロキシ−20−O−[5’−アミノ−4’,4’−ジフルオロペンタノイル]−カンプトテシンヒドロクロリド(12’a)
7−エチル−10−ヒドロキシカンプトテシン(4;1.68g;4mmol)を無水ジメチルスルホキシド(20ml)に溶解し、実施例7に記載されたように調製した、5−N−t−ブトキシカルボニル−5−アミノ−4,4’−ジフルオロペンタン酸p−ニトロフェニルエステル(1’d;3.6g;10mmol)およびジメチルアミノピリジン(1.4g;12mmol)を加えた。この反応混合物を室温で攪拌下、アルゴン雰囲気中に24時間維持した。その後、モルホリン(1.9g;20mmole)を加え、反応混合物を室温で攪拌下で2時間維持した。次いで、二塩化メチレン(400ml)および0.5N塩酸水溶液(100ml)を加えた。有機相を分離し、水(2×200ml)で洗浄し、減圧下で有機溶媒を除去し、残渣を、溶出系として二塩化メチレンとアセトンの混合物(9:1v/v)を用いた、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにかけて、7−エチル−10−ヒドロキシ−20−O−[5’−N−t−ブトキシカルボニル−アミノ−4,4’−ジフルオロペンタノイル]−カンプトテシン(lla;1.8g)を得た。kieselgelプレート(Merck)、溶出系二塩化メチレン/アセトン(9:1v/v)でのTLC Rf=0.21。
【0091】
FD−MS:m/z628。
【0092】
【化16】
Figure 2004537592
【0093】
化合物(11a;1.8g)を酢酸中、1Nの塩酸溶液(30ml)に溶解し、室温に2時間放置した。この反応混合物を小容量に濃縮し、標題化合物(12’a;1.6g)をエチルエーテルから沈殿させた。kieselgelプレート(Merck)、溶出系二塩化メチレン/メタノール(9:1v/v)でのTLC Rf=0.39。
【0094】
FD−MS:m/z528。
【0095】
【化17】
Figure 2004537592
【実施例9】
【0096】
7−エチル−10−ヒドロキシ−20−O−[ロイシル−(5−アミノ−4,4’−ジフルオロペンタノイル)]−カンプトテシンヒドロクロリド(22’a)
実施例8に記載されたように調製した、化合物(12’a;1.6g、2.8mmol)、N−t−ブトキシカルボニル−ロイシン(1.4g;5.6mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)(0.83g、5.6mmol)、O−(ベンゾトリアゾール−1イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオボレート(TBTU)(1.8g、5.6mmol)をDMF(30ml)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)(2.9ml、16.8mmol)を加えた。この反応混合物を室温で攪拌下で一晩維持した。次いで、モルホリン(2.4ml、20mmol)を加え、混合物を6時間攪拌した。その後、減圧下で溶媒を留去し、残渣を塩化メチレン(200ml)で溶解し、0.5NのHCl水溶液(200ml)および水(2×100ml)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで、減圧下で溶媒を除去した。残渣を、溶出系として二塩化メチレンとアセトンの混合物(8:2v/v)を用いた、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにかけて、7−エチル−10−ヒドロキシ−20−O−[N−t−ブトキシカルボニル−ロイシル−(5’−アミノ−4,4’−ジフルオロペンタノイル)]−カンプトテシン(21a;2g)を得た。kieselgelプレート(Merck)、溶出系二塩化メチレン/メタノール(97:3v/v)でのTLC Rf=0.18。化合物(21a;2g)を酢酸中1Nの塩酸(30ml)に溶解し、室温に2時間放置した。その後、反応混合物を小容量に濃縮し、ジエチルエーテルで沈殿させた後、標題化合物(22’a;1.7g)を回収した。kieselgelプレート(Merck)、溶出系二塩化メチレン/メタノール(8:2v/v)でのTLC Rf=0.56。
【0097】
FD−MS:m/z641。
【0098】
【化18】
Figure 2004537592
【実施例10】
【0099】
7−エチル−10−ヒドロキシ−20−O−[(6−アミノヘキサノイル)−メチオニルスルホキシド−グリシル−(S−ベンジル−システイニル)−ロイシル−(5’−アミノ−4,4’−ジフルオロペンタノイル)]−カンプトテシントリフルオロアセテート(18’a)
実施例9に記載されたように調製した、化合物(22’a;0.75g;1.1mmol)、N−t−ブトキシカルボニル−(6−アミノヘキサノイル−メチオニルスルホキシド−グリシル−(S−ベンジル−システイン)(1.4g、2.2mmol)、1−ヒドロキシ−ベンゾ−トリアゾール(HOBt)(0.33g、2.2mmol)、O−(ベンゾトリアゾール−1イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオボレート(TBTU)(0.7g、2.2mmol)をDMF(20ml)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)(2.2ml、13mmol)を加えた。この反応混合物を室温で攪拌下で一晩維持した。次いで、乾燥ピペラジン(0.43g、5mmol)を加え、この混合物を室温で1時間攪拌した。その後、反応混合物を酢酸エチル(200ml)で希釈し、0.5Nの塩酸水溶液(100ml)、冷水(2×100ml)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で溶媒を除去した。残渣を、溶出系として二塩化メチレンとメタノールの混合物(97:3v/v)を用いた、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにかけて、7−エチル−10−ヒドロキシ−20−O−[N−t−ブトキシカルボニル−(6−アミノヘキサノイル)−メチオニルスルホキシド−グリシル−(S−ベンジル−システイニル)−ロイシル−(5’−アミノ−4,4’−ジフルオロペンタノイル)]−カンプトテシン(16a;1g)を得た。kieselgelプレート(Merck)、溶出系二塩化メチレンおよびメタノール(9:1v/v)でのTLC Rf=0.27。化合物(16a;1g)をトリフルオロ酢酸水の混合物(95:5v/v;20ml)に溶解し、攪拌下で1時間放置した。その後、メタノール(5ml)を加え、ジエチルエーテルで沈殿させた後、標題化合物(18’a;1g)を回収した。kieselgelプレート(Merck)、溶出系二塩化メチレン/メタノール/酢酸/水(80:20:7:3v/v)でのTLC Rf=0.35。
【0100】
FD−MS:m/z1151。
【0101】
【化19】
Figure 2004537592
【実施例11】
【0102】
N−(2−ヒドロキシプロピル)メタクリロイルアミドおよび7−エチル−10−ヒドロキシ−20−O−[メタクリロイル−グリシル−6−アミノヘキサノイル−(メチオニル−スルホキシド)−グリシル−(S−ベンジル−システイニル)−ロイシル−(5−アミノ−4,4’−ジフルオロペンタノイル)]−カンプトテシンとN−(2−ヒドロキシプロピル)メタクリロイルグリシンアミドの共重合体(2a)
ポリマー(W1;3.17g;p−ニトロフェニルの1.62百万当量)の無水ジメチルスルホキシド(16ml)溶液に、実施例10に記載されたように調製した、化合物(18’a;1g;0.81mmol)およびトリエチルアミン(0.225ml、1.62mmol)を加えた。この反応混合物を室温で攪拌下、アルゴン雰囲気中で24時間維持した。次いで、1−アミノ−2−プロパノールの3%ジメチルホルムアミド溶液(4.23ml)を加え、攪拌を8時間続けた。その後、攪拌下でこの反応混合物に酢酸エチル(600ml)を加えた。沈殿を回収し、酢酸エチル(3×30ml)で洗浄し、エタノール(30ml)で溶解し、DOWEX50スルホン酸で30分間処理した。この溶液を濾過し、酢酸エチルで沈殿させた。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄し、恒量に乾燥させて、標題化合物(2a:3.73g)を得た。分子量20.800、多分散性1.48、7−エチル−10−ヒドロキシ−カンプトテシンの含量6.6%(w/w%)。

Claims (23)

  1. 式(1)で表される化合物。
    −HN−CH−CF−(CH−CR−CO−R
    (1)
    [式中、
    lは0、1または2であり、
    は不安定なアミノ保護基であり、Rはヒドロキシ、活性化されたエステルの残基またはハロゲン原子であり、かつ、同一であるかまたは異なっており、RおよびRは独立に水素またはC〜Cアルキルである]
  2. lが1であり、RおよびRが水素原子であり、Rがt−ブトキシカルボニル、9−フルオレニルメトキシカルボニル、トリフェニルシリル、ジフェニルメチレンおよびトリフェニルメチル基から選択され、Rがp−ニトロフェノールまたはN−ヒドロキシスクシンイミド残基または塩素原子である請求項1に記載の化合物。
  3. 式(2)で表される化合物。
    W−[−HN−Y−CO−]−S−HN−CH−CF−(CH−CR−CO−D
    (2)
    [式中、
    Dは、エステル結合を介して結合している第二または第三ヒドロキシル基を有する薬剤の残基であり、
    およびRは、同一であるかまたは異なっており、独立に水素またはC〜Cアルキルであり、
    lは0、1または2であり、
    は、腫瘍部位で活性型で発現された酵素によってその部位で選択的に切断され得るペプチドであり、
    Yは、非置換の、またはヒドロキシルで置換されている、C〜C12直鎖または分枝アルキレン鎖であり、
    pは0または1であり、
    Wは水溶性ポリマーまたは水溶性低分子量化合物である]
  4. Yが−(CH−を表し、pが1であり、Wがポリピロールカルボキサミドナフタレン誘導体、ポリグルタミン酸、アカルボキシル化デキストラン、カルボキシル化ポリエチレングリコール、またはヒドロキシプロピルメタクリロイルアミドをベースとするポリマーを表す請求項3に記載の化合物。
  5. WがN−(2−ヒドロキシプロピル)メタクリロイルアミドをベースとする水溶性ポリマーである請求項3に記載の化合物。
  6. ペプチドSが4〜5個の天然または合成アミノ酸配列を含む請求項3から5のいずれか一項に記載の化合物。
  7. が次式の配列を表す請求項3から6のいずれか一項に記載の化合物。
    Met(O)−Gly−Cys(Bn)−Leu、Met(O)−Gly−Cys(Bn)−Gly、Met(O)−Gly−Cys(Bn)−Gly−Leu、Met(0)−Gly−Cys(Bn)−Trp−Gly、Met(O)−Gly−Cys(Bn)−pFF−Gly、Met(O)−Gly−Cys(Bn)−Gly−Gly、Met(O)−Gly−Cys(Bn)−Leu−Gly、Smc−Gly−Cys(Bn)−Leu、Smc−Gly−Cys(Bn)−Trp、Smc−Gly−Cys(Bn)−pFF、Smc−Gly−Cys(Bn)−Gly、Smc−Gly−Cys(Bn)−Trp−Gly、Smc−Gly−Cys(Bn)−pFF−Gly、Smc−Gly−Cys(Bn)−Gly−Gly、Smc−Gly−Cys(Bn)−Leu−Gly、Smc−Gly−Leu−Trp、Smc−Gly−Tha−Trp、Smc−Gly−Met−Trp、Smc−Gly−Tha−Trp−Gly、Smc−Gly−Met−Trp−Gly、Leu−Gly−Cys(Bn)−Leu、Leu−Gly−Cys(Bn)−Gly、Leu−Gly−Cys(Bn)−Leu−Gly、Leu−Gly−Cys(Bn)−Gly−Gly、Leu−Gly−Leu−Leu、Leu−Gly−Leu−Trp、Leu−Gly−Leu−Leu−GlyまたはLeu−Gly−Leu−Trp−Gly。
  8. が次式の配列を表す請求項3から7のいずれか一項に記載の化合物。
    Met(O)−Gly−Cys(Bn)−Leu、Met(O)−Gly−Cys(Bn)−Gly、Met(O)−Gly−Cys(Bn)−Gly−Gly、Met(O)−Gly−Cys(Bn)−Leu−Gly、Smc−Gly−Cys(Bn)−Leu、Smc−Gly−Cys(Bn)−Gly、Smc−Gly−Cys(Bn)−Gly−Gly、Smc−Gly−Cys(Bn)−Leu−Gly、Leu−Gly−Cys(Bn)−Leu、Leu−Gly−Cys(Bn)−Gly、Leu−Gly−Cys(Bn)−Leu−Gly、Leu−Gly−Cys(Bn)−Gly−Gly、Leu−Gly−Leu−LeuまたはLeu−Gly−Leu−Leu−Gly
  9. 抗腫瘍薬Dがカンプトテシン、アントラサイクリン、タキサン、ビンカアルカロイド、細胞傷害性ヌクレオシドまたはポドフィロトキシンのクラスに属する細胞傷害性薬剤である請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物。
  10. 抗腫瘍薬Dがカンプトテシン、7−エチル−10−ヒドロキシ−カンプトテシン、9−アミノカンプトテシン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、4’−エピドキソルビシン、4−デメトキシダウノルビシン、3’−(2−メトキシモルホリノ)ドキソルビシン、4−デアセチルビンブラスチン、4−デアセチル−ビンクリスチン、ビンデシン、パクリタキセル、ドセタキセル、エトポシドである請求項9に記載の化合物。
  11. 式IIで表される化合物を
    −HN−CH−CH−(CH−CR−COOR
    II
    [式中、RおよびRおよびlは請求項1で定義の通りであり、R はN保護基であり、かつ、R はC〜Cアルキル、フェニル、またはフェニル−C〜Cアルキルである]
    フッ化剤と反応させ、次いで、
    式IIIで表される、得られる化合物からN保護基およびエステル残基を除去し、
    −HN−CH−CF−(CH−CR−COOR
    III
    [式中、R 、R 、R、Rおよびlは前記で定義の通り]
    次いで、式IVで表される、得られたアミノ酸誘導体に、請求項1で定義される不安定なN保護基Rおよび場合によっては請求項1で定義される活性化エステル残基Rを導入して
    N−CH−CF−(CH−CR−COOH
    IV
    [式中、R、Rおよびlは前記で定義の通り]
    式(1)の所望の化合物を得ることを含む請求項1で定義された式(1)の化合物の調製方法。
  12. N保護基R がフタロイル保護基であり、フッ化剤がDASTである請求項11に記載の方法。
  13. 式(18)で表される化合物を、
    H−[−HN−Y−CO−]−S−HN−CH−CF−(CH−CR−CO−D
    (18)
    [式中、Y、p、S、l、R、RおよびDは請求項3で定義の通り]
    化合物(18)とのカップリングに適した官能基を有する、ポリマーまたは水溶性分子Wと反応させることを含む請求項3で定義された式(2)の化合物の調製方法。
  14. ポリマーWの化合物(18)との結合に適した官能基がカルボキシル基または活性化されたカルボキシル基を含む請求項13に記載の方法。
  15. 請求項13に記載の式(18)の抗腫瘍誘導体または式(18’)の対応する塩誘導体。
  16. 式(16)の誘導体から酸性条件下でN保護基を除去すること、および
    −[−HN−Y−CO−]−S−HN−CH−CF−(CH−CR−CO−D
    (16)
    [式中、R、Y、p、S、l、R、RおよびDは請求項3で定義の通り]
    場合によっては、緩塩基処理によって一般式(18’)の得られる化合物を対応する遊離アミノ型誘導体(18)に変換することを含む請求項15に記載の式(18)の化合物または塩(18’)の調製方法。
  17. N保護基Rがt−ブトキシカルボニル、9−フルオレニルメトキシカルボニル、トリフェニルシリル、ジフェニルメチレンまたはトリフェニルメチル基を表す請求項16に記載の方法。
  18. (i)式(26)で表されるN−(2−ヒドロキシプロピル)メタクリロイルアミドユニット85〜97mol%
    Figure 2004537592
    (ii)式(27)で表されるユニット3〜15mol%、および
    Figure 2004537592
    [式中、Y、p、l、S、R、RおよびDは請求項3で定義の通り]
    (iii)式(28)で表されるN−メタクリロイル−グリシンまたはN−(2−ヒドロキシプロピル)メタクリロイル−グリシンアミドユニット0〜12mol%
    Figure 2004537592
    [式中、Rはヒドロキシ基または次式−NH−CH−CH(OH)−CHの残基を表す]
    からなる薬剤抱合体である請求項3に記載の化合物。
  19. 請求項15に記載の式(18)の化合物またはその塩を、本質的に
    (i)請求項18に記載の式(26)によって表されるN−(2−ヒドロキシプロピル)メタクリロイルアミドユニット85〜97mol%、および
    (ii)式(29)で表されるN−メタクリロイル−グリシルユニット3〜15mol%
    Figure 2004537592
    [式中、Rは活性エステルの残基である]
    からなる活性化されたポリマーW’から本質的になる活性化された水溶性ポリマー(W’)と反応させると、および残存する活性エステル基を1−アミノ−2−プロパノ−ルで場合によって置換することを含む請求項18に記載の薬剤抱合体の調製方法。
  20. 製薬上許容される賦形剤または担体と、有効成分として請求項3から10または18のいずれか一項に記載の高分子抱合体または請求項15に記載の式(18)もしくは(18’)の化合物とを含む医薬組成物。
  21. 治療によってヒトまたは動物の身体を処置する方法に用いられる請求項3から10または18のいずれか一項に記載の高分子抱合体または請求項15に記載の式(18)もしくは(18’)の化合物。
  22. 白血病または固形腫瘍を治療する医薬の製造における請求項3から10または18のいずれか一項に記載の高分子抱合体または請求項15に記載の式(18)もしくは(18’)の化合物の使用。
  23. 充実腫瘍が大腸、結腸直腸、卵巣、乳房、前立腺、肺または腎臓の腫瘍またはメラノーマである請求項22に記載の使用。
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