JP2004536837A - 葉酸含有パーソナルケア製品 - Google Patents

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Abstract

液晶マトリックス中に溶解された高い濃度の葉酸を組込んでいる水中油エマルジョンからなるパーソナルケア製品は、過角化症の肌、およびあるいくつかの慢性表皮欠陥、および特に局所的過角化症の染みの触知性および可視性を減少させることが発見された。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、水中油エマルジョン、化粧品用途のための前記水中油エマルジョン、前記エマルジョンの調製方法、前記水中油エマルジョン用プレミックス、および2チャンバーディスペンサーに関する。
【背景技術】
【0002】
葉酸欠乏症は、西側世界では特に青少年および高齢者に一般的なビタミン欠乏症であると報告されている。食事における葉酸塩の欠乏は、DNAを合成する能力および細胞分裂の通常の速度の維持の低下を生じる結果になる可能性がある。妊娠中の不適切な葉酸塩摂取は、新生児の神経管作用と関連付けられている。さらに最近になって、葉酸塩はまた、ガンおよび心臓血管病の発症に関与していた。
【0003】
葉酸塩が、RNAおよびDNA合成、ならびに生体において発生する数多くのメチル化反応に必要とされる一炭素単位を供給することは、十分に立証されている。葉酸欠乏症は、染色体損傷、DNA低メチル化、およびウラシルのDNAへの誤取り込み(misincorporation)を生じる結果になることが証明されている。
【0004】
ヒトの代謝におけるその重要な役割、および不適切な供給の可能性に鑑みて、米国食品栄養委員会(US Food and Nutrition Board)は、成人の推奨される葉酸塩摂取量を、以前の1日あたり200マイクログラムから、1日あたり400マイクログラムに増やすことを提案した。
【0005】
葉酸欠乏症の発生の蔓延の理由は、基本構成要素から葉酸塩を合成する酵素がヒトには存在しないからであり、したがって食事による摂取への全面的依存がある。果物および野菜は、比較的高いレベルの葉酸塩を含んでいるが、これらのレベルは、望まれる1日の必要量に対して低い。さらには自然発生の葉酸塩は、食品保存および食品加工の間、例えば野菜の調理の間に容易に破壊される不安定な化合物である。自然発生の葉酸塩は、水中溶解性があり、その結果、野菜の加工は、滲出の結果として葉酸塩の損失を生じる(J Sci Food Agric 80:795〜824(2000))。このようにして、葉酸塩の少なくとも実質的な部分は、加工に用いられる水とともに捨てられる。
【0006】
十分に高いレベルの葉酸塩の摂取は、比較的大きい部分の新鮮な果物および野菜の消費による。しかしながら多くの個人の食行動から見て、このことはあまり可能性がなく、食事への葉酸塩の補充が強く奨められる。これは通常、合成葉酸(プテロイルグルタミン酸)の別個の消費によって行なわれる。葉酸塩の枯渇は、天然葉酸塩に富む食事後3週間以内に回復されることが知られている。消費された天然葉酸塩または合成葉酸の食事による余剰量は、通常の異化経路を経て除去され、分解生成物は究極的には排出される。いくつかの科学評論誌は、葉酸が大部分の状況下で経口消費に対して安全であると結論付けている。
【0007】
葉酸塩の化学的性質によって、このビタミンは、その水中溶解性の結果としてのみならず、酸素への暴露の結果としても、最も失われやすいものの1つになる。葉酸塩はまた、UV線への暴露の時にも破壊されうると示唆する予備的証拠が存在する。例えば試験管内で、強い日光刺激に暴露されたヒト血漿は、葉酸塩の急速な損失を示す。さらには、長い波長の紫外線に暴露され、日光によって皮がむけた患者は、異常に低い血清葉酸塩レベルを有することが分かった(「サイエンス(Science)」1978:201:625−626)。したがって日光、および特にUV照射への暴露は、皮膚のDNA修復系の付随的無効作用とともに、皮膚の表面層の葉酸塩レベルを低下させると予測することができる。健康な被験者のDNA修復系が、高線量のUB−Bによって引起こされるなだれのようなDNA損傷に対処する難しさは、DNA修復酵素フォトリアーゼの局所添加の有利な効果によって最近例証された(PNAS2000:97:1790−1795)。あるいくつかの過酷な条件下、皮膚の現存する防御系がほとんど適切でなくなり、このことは、損傷したDNA修復系を、例えば不適切な葉酸塩レベルの結果として、非常に望ましくないものにすると結論することができるであろう。経口摂取された葉酸塩の最終結果に関して入手しうる広範な情報にもかかわらず、局所的に使用された葉酸塩または葉酸の効果について記載している科学的報告書はない。局所的に使用された葉酸塩または葉酸が、皮膚に浸透して皮下葉酸塩レベルに加わるかどうかは、知られてさえいない。
【0008】
葉酸塩またはその合成先駆物質の葉酸はまた、ビタミンB9としても知られ、したがってこれらの化合物はB−ビタミン群に属する。葉酸塩(すなわちビタミンB9)は、DNAおよびRNA合成に必要とされる一炭素メカニズムにおいて重要な役割を果たす(R.A.ジェイコブ(Jacob)、「栄養およびガンにおける進歩2(Advances in Nutrition and Cancer 2)」;ザピア(Zappia)らによる編集、クルワー・アカデミック/プレナム・パブリッシャーズ(Kluwer Academic/Plenum Publishers)、ニューヨーク、1999)。葉酸塩の酵素経路の反応平衡において、B−ビタミン群のほかのメンバー、例えばビタミンB12(シアノバラミン)およびビタミンB6(ピリドキシン)も、同様に重要な役割を果たす。
【0009】
経口摂取された葉酸はまず、テトラヒドロフォレートに脱メチル化されるまで、代謝的に不活性な形態に転換される。後者の工程において、ビタミンB12は決定的な役割を果たし、葉酸塩のように、ビタミンB12欠乏症もまた、不適切なDNA代謝と関連があり、染色体損傷を増加させている(J Sci Food Agric 80:795−824(2000))。ビタミンB6は、ホモシステインのシステインへの酵素的形質転換のコファクターとして関わっており、したがってビタミンB6不足もまた、DNAおよびRNA合成に影響を与えると予測することができる(J Sci Food Agric 80:795−824(2000))。
【0010】
ビタミンB6およびB12よりも直接的でなく関わっているが、ビタミンB3(ナイアシン)も、DNAの代謝に影響を与えることが知られている。極めて最近になって、ビタミンB3は、ヒトにおけるDNA複製および修復を調節するタンパク質のためのADP−リボース単位を供給すると証明することができた(ジェイコブ、R.A.「栄養およびガンにおける進歩2」;クサピア(Xappia)らによる編集、クルワー・アカデミック/プレナム・パブリッシャーズ、ニューヨーク、1999)。
【0011】
ほかのB−ビタミン、例えばビタミンB5(パントテン酸)およびビタミンB8(ビオチンまたはビタミンH)は、DNAの代謝に対して既知の直接効果を有していないが、パーソナルケア製品中に組込まれるならば、いくつかの有利な局所作用を示す。例えばビタミンB5(またはその先駆物質パンテノール)の証明されている効果は、皮膚の保湿、およびスキンケア製品に0.5%以上のレベルで組込まれた場合の抗炎症作用を包含する。
【0012】
ヘアケアおよびネイルケア製品に対するその他の利点も報告されている(G.エルレマン(Erlemann)およびR.メルクレ(Merkle)、「石鹸、オイル、油脂、ワックス(Seifen,Ole,Fette,Wachse)」、第117巻、No.10(1991))。ビタミンB8は、細胞発生および脂質代謝のプロセスと関連している。パーソナルケア製品において、これは一般的に、ケラチン生成細胞形成に対する有利な効果が起こりうるように、毛髪および爪の状態を促進するために添加される。
【0013】
核酸の代謝に対するこれらの効果および細胞形成に対するこれらの刺激的役割に加えて、局所的に使用されたビタミンは、例えばあるいくつかの望ましい微生物株の発生に関して、皮膚の微生物フロラを正常化しうることも知られている。
【0014】
自然発生葉酸塩ならびに葉酸およびその他の上記B−ビタミンはすべて、水溶性化合物として列挙されていることに注目することが重要である(「ビタミン、顔料、および成長因子のバイオテクノロジー(Biotechnology of Vitamins,Pigments and Growth Factors)」;E.J.バンダム(Vandamme)版;ISBN 1−85166−325−8)。この水溶性は、これらのビタミンを組込んでいるパーソナルケア製品の調製に対して重要な結果を有する。
【0015】
技術的に言えば、多くのパーソナルケア製品は、少なくとも2つの相互に不混和性の液体(例えば水と油)+単一の両親媒性生成物またはその混合物からなる多相系である。これらの不混和性液体の少なくとも1つは、ほかの液体(連続相)中に細かく分割された状態(分散相)で存在する。これらの両親媒性生成物は通常、「乳化剤」と呼ばれる。
【0016】
多相系は通常、両親媒性生成物の自己会合によって安定化される。この自己会合は、親水性−疎水性反発力が最小限にされるような程度までの、これらの両親媒性生成物の構造化アグロメレーションを特徴とする。これらの両親媒性生成物の自己会合は、3つの形態、すなわち球形、管状、またはプレート様構造として発生しうる。一般的な形態は、用いられる両親媒性生成物の幾何学形状による(J.N.イスラエラクビリ(Israelachvili)、D.J.ミッチェル(Mitchell)、B.W.ニンハム(Ninham)、J.Chem.Soc.、Faraday Trans.2、72、1525、(1976);D.R.J.クライマンズ(Clymans)、H.M.ブランド(Brand)、「世界の化粧品およびトイレトリー製造(Cosmetics and Toiletries Manufacturing Worldwide)」、1995、「ポリマー乳化剤;多相系の安定性に基づいた従来の乳化剤の代替物(Polymeric Emulsifiers;an Alternative to Traditional Emulsifiers based on Stability of Multi−Phase Systems)」、ISBN 0.9519830.4.0)。
【0017】
自己会合を通して得られた球形および管状構造は通常、「ミセル」と呼ばれる。このようなミセルは、洗浄活性製品、例えばシャンプー、洗剤等に多く見られ、本発明の範囲内では関連性がない。
【0018】
両親媒性生成物のプレート様自己集合は、パーソナルケア製品に多く見られるエマルジョンの好ましい成分である。このようなプレート様構造は、分散小滴を物理的に分離し、したがってエマルジョンを安定させる頭−尾/尾−頭配向両親媒性分子の二重層を特徴とする。これらの二重層プレート様構造は、異方性を示す液晶体として同定される。この液晶二重層の異方性は、偏光および200〜400倍の倍率を用いる光学顕微鏡によって証明することができる。液晶構造がエマルジョン中に存在する場合、これは「マルタ十字(Maltese crosses)」または「油状ストリーク」の存在によって明らかになる。形成された液晶二重層の定量化は、先進的方法を用いて可能であるが、通常、顕微鏡を通してマルタ十字または油状ストリークの濃度を目視評価することによって行なわれる(K.シノダ(Shinoda)ら、J.Colloid Interface Sci.、80、304(1981);H.クニエダ(Kunieda)、およびS.E.フライバーグ(Friberg)、Bull.Chem.Soc.日本、54、1010(1981))。
【0019】
単独の液晶二重層の機械的強度は通常、形成されたエマルジョンの長期安定性を確保するには不十分である(タルワット・タドロス(Tharwat Tadros)、「エマルジョン:技術、構造、成分、配合(Emulsions:Technology,Structure,Ingredients,Formulations)」、フェアラーク・ヒュア・ヘーミッシェ・インドゥストリー(Verlag fur Chemische Industrie)、H.ジオルコウスキー(Ziolkowsky)GmbH、ISBN 3−87846−196−8)。エマルジョンの機械的強度を高めるために、コンシステンシー向上剤、例えば脂肪酸、またはヒドロキシ脂肪酸、または脂肪アルコール、または12〜22個の炭素原子を有するヒドロキシ脂肪アルコールが用いられる。
【0020】
最終エマルジョンのかなり長い貯蔵安定性を結果として生じる機械的強度のさらなる改良のために、液晶二重層は、適切なレオロジー添加剤、通常はハイドロコロイドで覆われている。液晶二重層とハイドロコロイドとの間のこれらによる相互作用は、ファンデルワールス相互作用に基づいている。適切なハイドロコロイドは、多糖類、例えば樹木および低木滲出液、例えばアラビアゴム、発酵生成物、例えばキサンタンガム、種子抽出物、例えばグアールガム、海草抽出物、例えばアルギネート、植物由来物質、例えばペクチン、デンプン、セルロース、またはセルロース誘導体、例えばヒドロキシエチルセルロースである。同様に、合成レオロジー添加剤、例えばアクリルホモポリマーおよびコポリマー、および改質粘土例えばスメクタイト、ヘクトライト、ベントナイト、水和シリカ、およびヒュームドシリカが有用である。
【0021】
パーソナルケア製品および特にスキンケア製品は通常、連続水相中の油相の非常に安定なエマルジョンをベースとしている。このようないわゆる水中油(O/W)エマルジョンは一般的に、ハイドロコロイドならびにその他の水溶性成分、例えばB−ビタミン群に属する水溶性ビタミンを、水相中に溶解することによって調製される。適切な乳化剤は油相中に溶解され、ついでこの油相は、適切なホモジナイザー、例えばローター−ステーターミキサーを高速で用いて、水相へ(通常高温で)添加される。この方法は、添加される様々な水溶性ビタミンの良好なバイオアベイラビリティーを保証する安定エマルジョンを生じる。本発明者らは、この方法が、葉酸をエマルジョン中に組込むのに適していないことを発見した。その理由は、必要とされる濃度では、葉酸を安定かつバイオアベイラブル形態で組込むことができないからである。
【0022】
年齢を重ねると、表皮は、いくつかのタイプの不完全部を示すことがある。例えば全般的なまたは局部化された過角化症、または乾燥肌、およびパサパサの肌である。さらには様々な種類の化学的刺激物質または潜在的マイトジェン、例えばUV照射への以前の暴露の作用は、表皮欠陥または不完全部として可視性になることがある。ここで本発明者らは、このような欠陥または不完全部を、表面的で、局部化され、非急性、非感染性、および可視性、触知性、またはその両方であるものと規定する。これらの欠陥は、例えば不規則な色素沈着またはいぼ状(verruceous)成長によって引起こされた異常な色を有する小さい染み(spot)、または紅色症(erythrosis)、ならびに斑点、母斑、潰瘍、鱗屑(scale)、および局部的過角化症を包含しうる。欠陥はまた、頭皮にも発生することがある。しかしながら欠陥は、最も頻繁には、皮膚の暴露された部分、したがって可視部分、例えば顔、腕、および脚に発生するか、または発生すると考えられる。老化肌との心理的関連性のために、これらの欠陥は、美的でない不完全部と考えられる。したがってこのような不完全部、より一般的には過角化症の肌の可視性および触知性を緩和するためのニーズが存在する。
【0023】
L−アルギニンまたはこれの誘導体および葉酸を含む局所調製物が、国際特許出願WO95/15148号に記載されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
本発明者らは、葉酸を、水中油エマルジョン、好ましくは多数の液晶体の存在を特徴とする水中油エマルジョン中に実質的溶解することができることを発見した。
【0025】
驚くべきことに、これらのエマルジョン、およびこれらのエマルジョンと任意にB−ビタミン群に属する少なくとも1つのビタミンとを組込んでいるパーナルケア製品は、表皮の欠陥の触知性または可視性を処理するため、または過角化症の肌の触知性または可視性を処理するために有用である。
【課題を解決するための手段】
【0026】
したがって本発明は、実質的に溶解した葉酸およびハイドロコロイドを含む、前文に記載されているタイプの水中油エマルジョンを提供する。ただし、この水中油エマルジョンは、L−アルギニンまたはその誘導体を含まないという条件がある。
【0027】
葉酸は好ましくは、0.01〜0.5重量%、好ましくは0.1〜0.3重量%の量で存在する。さらにはこのハイドロコロイドは好ましくは、カルボマー、キサンタン、またはセルロース誘導体からなる群から選択される。より好ましくはこのハイドロコロイドは、0.01〜2重量%、より好ましくは0.1〜0.5重量%の量で存在する。
【0028】
特別な実施態様において、本発明の水中油エマルジョンは、さらなる添加剤として、葉酸以外のB−ビタミン群に属する少なくとも1つのビタミンを含む。特にこの水中油エマルジョンは、さらなる添加剤として、好ましくはグルタメート、メチオニン、システイン、およびセリンからなる群から選択された1つ以上のアミノ酸、および/またはDNA修復酵素、および/またはクレアチニン、および/またはウレウムを、特に約0.1〜5重量%の量で含む。
【0029】
この水中油エマルジョンは、化粧品用途に特に適しており、より特別には局所使用に適し、好ましくは次の処理のうちの1つ以上に適している:
表皮欠陥の触知性および可視性を処理すること、
慢性的に過角化症の肌の触知性および可視性を処理すること、
UV照射の作用に対して皮膚を保護すること、およびUV照射による皮膚損傷を処理すること。
【0030】
本発明はさらに、本発明による水中油エマルジョンの調製方法であって、
a.化粧品として許容しうる油または化粧品として許容しうる油の混合物、少なくとも1つの化粧品として許容しうる乳化剤、および少なくとも1つの化粧品として許容しうる極性ワックスを、約50〜90℃、好ましくは60〜80℃の温度に加熱することによって、油相を調製する工程と、
b.少なくとも1つのハイドロコロイドの水中分散、およびこの分散液の約50〜90℃、好ましくは60〜80℃への加熱によって、水性ハイドロコロイド相を調製する工程と、
c.葉酸をpH0.5〜3に調節された水中に溶解するか、あるいは
葉酸の量の少なくとも3倍の量でクレアチニンを有する水中に溶解して、この溶液をpH約4〜7に酸性化するか、あるいは
葉酸の量の約10〜20倍の量でウレウムを含む水中に溶解し、約50〜90℃、好ましくは60〜80℃の温度に加熱することによって、水性葉酸相を調製する工程と、
d.攪拌下にこれら2つの水相をひとつにまとめ、ついで油相と激しく均質化して水中油エマルジョンを得るか、または工程bを削除し、ハイドロコロイドを直接油相中に分散させ、水性葉酸相と激しく均質化して水中油エマルジョンを得る工程と、
による方法も提供する。
【0031】
プロセス工程cにおいて、好ましくは使用されるクレアチニンの量は、水10g中の葉酸0.5gあたり少なくとも1グラムであり、使用されるウレウムの量は、水10g中の葉酸0.5gあたり少なくとも5グラムである。酸性化は好ましくは、クエン酸、酢酸、リン酸、または塩酸からなる群から選択される酸を用いることによって行なわれる。
【0032】
好ましくは、エステル油、鉱油、天然トリグリセリド、シリコーン油、またはこれらの混合物からなる群から選択される油を含む油相が調製される。より好ましくは、アルコキシル化脂肪アルコール、シリコーンポリエーテル、ポリグリセリンの脂肪酸エステル、または炭水化物、またはこれらの混合物からなる群から選択される乳化剤を含む油相が調製される。特に極性ワックスとして脂肪アルコールを含む油相が調製される。
【0033】
好ましくはこの水性ハイドロコロイド相は、カルボマー、キサンタン、またはセルロース誘導体からなる群から選択されるハイドロコロイドから調製される。
【0034】
本発明はまた、実質的にpH約0.5〜3の葉酸の溶液からなるか、または実質的に葉酸とクレアチニンとの溶液からなるか、または実質的に葉酸とウレウムとの溶液からなる、本発明による水中油エマルジョン用プレミックスも提供する。
【0035】
最後に本発明は、1つのチャンバーに本発明による水中油エマルジョン、2つ目のチャンバーに上記添加剤の1つ以上を有する2チャンバーディスペンサーを提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
パーソナルケア製品は、手入れのため、洗浄のため、または装飾のため、および皮膚、毛髪、爪、および粘膜の品質を維持および改善するために、皮膚、毛髪、爪、および粘膜に使用される製品である。多くのパーソナルケア製品は、エマルジョンをベースとしている。エマルジョンは、少なくとも2つの相互に不混和性の液体の系であって、これらの液体の少なくとも1つがその他の液体の少なくとも1つの中に細かく分割された状態で存在する系として規定される。エマルジョン中において、水または油は、用いられる1つまたは複数の乳化剤に応じて連続相であってもよい。本発明の範囲内では、水相が連続相であり、油相が分散相である水中油(O/W)エマルジョンが考察される。
【0037】
多くの油は、パーソナルケア製品のために意図されたO/Wエマルジョン中に組込むのに適している。これらの例は、2〜44個の炭素原子の線状または枝分かれモノ−またはジ−カルボン酸と、1〜22個の炭素原子の線状または枝分かれ飽和または不飽和アルコールとのモノ−またはジエステルである。さらには、2〜36個の炭素原子の脂肪族二官能性アルコールと1〜22個の炭素原子の一官能性脂肪族炭素酸とのエステルが適切である。12〜22個の炭素酸の脂肪酸のメチル−およびイソプロピルエステル、例えばメチルラウレエート(laureate)、オレエート、およびエルケート、ならびにイソプロピルパルミテート、ミリステート、ステアレート、およびイソプロピルオレエートも、適切な油を形成する。その他の適切なモノエステルは例えば、n−ブチルステアレート、n−ヘキシルラウレエート、n−デシルオレエート、イソオクチルステアレート、イソノニルパルミテート、2−エチルヘキシルパルミテート、2−エチルヘキシルラウレート、2−ヘキシルデシルステアレート、2−オクチルドデシルパルミテート、オリロレエートである。さらには飽和および不飽和脂肪酸の混合物から得られたエステル、または例えばホホバ油中に存在するような自然発生モノエステルである。ジ−n−ブチルアジペート、ジ−(2−ヘキシル(hehexyl)デシル)−スクシネート、エチレングリコールジオレエート、プロピレングリコール−ジ−(2−エチルヘキサノエート)、およびブタンジオール−ジ−イソステアレート、ならびに鉱油、シリコーン油、および自然発生油、例えばオリーブ油、ひまわり油、大豆油、キャノーラ油、およびパームオイルも用いることができる。
【0038】
O/Wエマルジョン中の乳化剤による液晶構造の最適な形成は、乳化剤または乳化剤の組合わせのHLB値10と一致していることは知られている(J.N.イスラエラクビリ、D.J.ミッチェル、B.W.ニンハム、J.Chem.Soc.、Faraday Trans.2、72、1525、(1976))。乳化剤の組合わせを用いる場合、現在の実施方法は、エマルジョンの油相中に親油性乳化剤(HLB<10)を、エマルジョンの水相中に親水性乳化剤(HLB>10)を組込むことである。液晶構造の調製に適した乳化剤の例には、次のものが含まれる。すなわち、エトキシル化/プロポキシル化脂肪アルコール、脂肪アルコールおよび多価アルコールのエーテル、例えばポリグリセロール−x(x=2〜20)、炭水化物、例えばソルビトール、フルクトース、グルコース、メチルグルコース、ポリグルコース(アルキルポリグルコシド)、脂肪酸と例えばグリセロールなどの適切な多価アルコールとのエステル、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、ポリエチレングリコール(n=1〜200)、ポリプロピレングリコール(n=1〜50)、エチレンオキシドのコポリマー、プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン、およびこれらの組合わせである。同様にいくつかの電荷を帯びた乳化剤は、液晶二層、例えばレシチンとケファリン(スクリン、イノシトール、コリン、またはモノエタノールアミンとの縮合物としての1,2−ジアシルグリセロホスフェート)、またはその他のリン脂質、またはスフィンゴリピド、または糖脂質を形成する。
【0039】
特定の乳化剤/乳化剤の組合わせによって、液晶二重層内への異質な化合物の組込みが可能になる。適切なバイオアベイラビリティーを保証するために、これらの異質な化合物は好ましくは液晶二重層中に溶解されるべきである。例えば特定のコルチコステロイドは、レシチンによって形成された二重層中に溶解することができることが証明されている。このようにして、良好なバイオアベイラビリティーと、このエマルジョンからのこれらのコルチコステロイドの徐放性とを組合わせることが可能であった。
【0040】
しかしながら、どの化合物を液晶二重層中に溶解することができるかを予測することは不可能である。さらには、どの乳化剤または乳化剤の組合わせが、O/Wエマルジョンの液晶二重層中の特定の化合物の溶解を可能にするのに必要とされるかを予測することも不可能である。一般的に言えば、「同類のものが同類のものを溶解する(like−dissolves−like)」の原理が当てはまると予想することができるであろう。したがって二層の構造がH−L...L−H(「H」は親水性部分を表わし、「L」が親油性部分を表わす)タイプのものであるような場合、親油性物質は、二層のコア中に溶解すると予想されるであろう。しかしながらいくつかの場合、逆のことも観察された。すなわち、相反性誘電体(conflicting dielectricum)を有する親水性物質は、特定の二重層中に分子的に溶解しうるが、一方、非相反性誘電体を有する物質はそうではない。液晶二層および基質のこれらの極性に加えて、いくつかのほかのパラメーター、例えば連続相の組成、分散相のアイデンティティ、相比、共界面活性剤の存在等が考慮に入れられた。残念ながら、液晶二重層中への異物の溶解の可能性に関して、予測値を有するための相関関係は証明されていない(S.E.フライバーグ(Friberg)およびP.ボソレル(Bothorel);「マイクロエマルジョン:構造および動力学(Microemulsions:Structure and Dynamics)」;CRCプレス、1987、1995、ISBN 0−8493−6598−8)。実際、どのパラメーターがO/Wエマルジョンの液晶二層中の異質な化合物の溶解性を決定するかは、現在知られていない。
【0041】
葉酸を液晶二重層中に溶解することができるO/Wエマルジョンの生成を可能にする乳化剤は、アルキルグルコシド、例えばラウリル、ミリスチル、セチル、セテアリル、ステアリル、アラキジル、およびベヘニルグルコシド;スクロースエステル、例えばスクロースココエート、ステアレート、およびジステアレート;ソルビタンエステル、例えばソルビタンパルミテートおよびステアレート;脂肪アルコールエトキシレート、例えばエトキシル化セチルアルコールおよびステアリルアルコール;ポリグリセリルエステル、および普通の脂肪酸および脂肪アルコールのエーテルを含む。溶解した葉酸を含むエマルジョンの形成を可能にする好ましい乳化剤は、ポリグリセリンまたは炭水化物の脂肪酸エステル、エトキシル化脂肪アルコール、およびシリコーンポリエーテルである。溶解した葉酸を含むエマルジョンの形成を可能にする最も好ましい乳化剤は、アルキルグルコシドである。本発明者らは、これらの好ましい乳化剤を用いて、添加された葉酸がエマルジョンの液晶層中に実質的に溶解されうることを発見した。実質的に溶解したとは、添加された葉酸の10%未満、好ましくは1%未満が、偏光と組合わせた光学顕微鏡(倍率200〜400×)によって判断された場合、最終エマルジョン中の微結晶として可視であるという意味である。本発明によるO/Wエマルジョンを調製するために、エマルジョンの形成に先立って、葉酸が適切に溶解されている液相が調製されることが重要である。化学ハンドブックによれば、葉酸は水中に不溶であるが、沸騰水中にまたはアルカリまたは酸性条件下に、ある程度まで溶解されうる。本発明者らは、水相が50〜90℃、好ましくは60〜80℃の処理温度および弱酸性条件下に調製されうることを発見した。これは、O/Wエマルジョン中への実質的に溶解した形態の比較的多量の葉酸の組込みを可能にする。さらに驚くべきことに、本発明者らは、尿素あるいはクレアチニンの水相中への組込みによって、実質的に溶解した葉酸を含むO/Wエマルジョンの調製を可能にするほぼ中性のpH条件下に、多量の葉酸の溶解が可能になることを発見した。例えば水10ミリリットル中に尿素8グラムを溶解することによって、わずかに酸性のpHにおいて葉酸0.5グラムの溶解が可能になり、8%の尿素と0.5%の実質的に溶解した葉酸とを含むO/Wエマルジョンを生じる;水10ml中へのクレアチニン1.7グラムの溶解によって、中性pHで葉酸0.5グラムの溶解が可能になり、1.7%クレアチニンと0.5%の実質的に溶解した葉酸とを含むO/Wエマルジョンを生じる。比較的高いレベルの尿素の組込みの追加の利点は、過角化症の肌に対する、文献に記載されている有利な副作用である。クレアチニンの組込みの追加の利点は、クレアチンとのそのpH依存性平衡である。後者の化合物は、UV照射によって受けたDNA損傷の修復および予防における、文献に記載されている利点を有する。
【0042】
最終O/Wエマルジョンの形成の成功は、葉酸の実質的な溶解を特徴とするのみならず、かなり大きい異方性を特徴とする。偏光を用いた顕微鏡による、首尾よく形成されたエマルジョンの目視検査は、多数の液晶体、例えばマルタ十字および/または油状ストリークを明らかにするであろう。多数とは、5〜10,000、好ましくは50〜1,000マルタ十字および/または油状ストリークが、200×の倍率でエマルジョンを見る時に、単一顕微鏡視野において可視であることを意味する。
【0043】
葉酸を、好ましい乳化剤を用いて液晶二重層中に実質的に溶解することができることを知れば、当業者なら、ほかの乳化剤も、形成された二重層構造の幾何学形状が適切であるならば用いることができることを理解するであろう。本発明によるO/Wエマルジョンは、0.1マイクログラム/gエマルジョン〜5ミリグラム/gエマルジョンの範囲の量で葉酸を組込むことができる。
【0044】
実質的に溶解した葉酸を含むO/Wエマルジョンの適切な貯蔵安定性を得るために、選択された乳化剤によって形成され、かつ葉酸を保持する液晶二重層は、適切なハイドロコロイドまたは適切なハイドロコロイド混合物によって強化されることが好ましい。適切なハイドロコロイドには、多糖類、例えば樹木および低木滲出液(カラヤゴム、トラガカントガム、アラビアゴム、ガッティ(ghatti)ガム等)、発酵生成物、例えばキサンタンガム、種子抽出物、例えばグアールガム(および誘導体)、イナゴマメガム、マルメロ種子ガム、オオバコ種子ガム、タマリンド種子ガム、海草抽出物、例えばアルギネート(およびこれらのエステル)、およびカラゲナン(様々な形態)、寒天、ペクチン、デンプン、セルロース誘導体、例えばメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースが含まれる。同様に合成ハイドロコロイド、例えばアクリルホモ−およびコポリマー、および変性粘土、例えばスメクタイト、ヘクトライト、ベントナイト、水和シリカ、およびヒュームドシリカが有用である。実質的に溶解された葉酸を組込んでいるO/Wエマルジョンを安定化するのに好ましいハイドロコロイドは、カルボマー、アルキル変性カルボマー、キサンタンガム、イナゴマメガム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびヒドロキシプロピルメチルセルロースである。これらのハイドロコロイドの必要とされる濃度は、選択されるハイドロコロイドの性質に応じて変えてもよいが、一般的には0.01〜2.00%である。
【0045】
したがって葉酸の高いバイオアベイラビリティーを示す安定O/Wエマルジョンは、水、油相、例えば鉱油、イソプロピルステアレート、イソプロピルパルミテート、カプリル/カプリントリグリセリド、シクロペンタシロキサン(1〜40%)、選択された乳化剤、例えばセテアリルグルコシド/セテアリルアルコール(0.5〜15%、好ましくは2.5%)、および葉酸(0.01〜0.5%、好ましくは0.1〜0.3%w/w)から調製することができる。エマルジョンを安定させるため、または最終パーソナルケア製品の性能を改良するためにほかの成分が添加される。例えばコンシステンシーエンハンサー、例えば12〜22個、好ましくは16〜18個の炭素原子の脂肪アルコールまたはヒドロキシ脂肪アルコール、適切なハイドロコロイド、例えばキサンタンガム(0.05〜0.8%)またはカルボマー(0.05〜0.5%)、皮膚の軟化および/または平滑化のための親油性化合物、例えば無機炭化水素、脂肪酸エステル、ポリジメチルシロキサン、植物油、エトキシル化またはプロポキシル化脂肪アルコール、安息香酸エステル等(0.1〜20%)、湿潤剤、例えばアルコールおよび/またはポリオール、例えばグリコール、グリセロール、ソルビトール、メチルグルコース、ポリグリセロール、または多糖類、およびこれらのエトキシレート/プロポキシレート(0.05〜20%)、化粧品として許容しうる保存料、例えば共保存料によって支持されたパラベンカクテル(0.1〜1.0%)、および化粧品活性物質、例えばビタミン、UVフィルター、例えばオクチルメトキシシンナメートまたは二酸化チタン、酵素、アミノ酸、例えばグルタメート、セリン、メチオニン、およびシステイン酵素、または植物抽出物(0.001〜10%)である。好ましい化粧品活性物質は、過角化症の肌の予防または処理に対して効果を有する化合物、例えば尿素およびサリチル酸である。最も好ましい化粧品添加剤は、DNA損傷の予防または処理に対して効果を有する化合物、例えばB−ビタミンのB3、B6、およびB12、クレアチン(ベルンバーグ(Berneburg),M、クエルテン(Kuerten),V、マツエ(Matsue),M、デクラーク(Declerc),L、およびクルトマン(Krutmann),J.(公告を受ける(submitted for publication))、またはDNA修復酵素、例えばフォトリアーゼまたはバクテリオファージT4エンドヌクレアーゼV(ジャン・クルトマン(Jean Krutmann)、Skin Pharmacol Appl Skin Physiol 2001;14:401−407)である。これらのDNA修復酵素と関連して、米国特許第6,117,433号に記載されている、必要量だけ取出し可能な装置の使用が特に好ましい。このエマルジョンは、30〜90℃、好ましくは55〜80℃の温度範囲、4.0〜9.0、好ましくは5.0〜6.5のpH範囲において作製することができる。
【0046】
適切に作製されている場合、得られたエマルジョンは、偏光を用いる顕微鏡を通して可視である多数のマルタ十字または油状ストリークによって証明されるような、多数の液晶体を含むであろう。葉酸は、エマルジョンの液晶マトリックス中へ適切に組込まれるならば、200〜400倍の倍率の光学顕微鏡によって判断される場合、実質的に溶解されているであろう。
【0047】
本発明によるO/Wエマルジョンの効果をテストするために、エマルジョンのサンプルは、個人のグループの皮膚に対して毎日長期間にわたって使用された。まったく予期せぬことに、若干のテストされた人がより柔らかい肌、および多様な表皮の欠陥の可視性および触知性の有意な減少を報告した。最も顕著なものは、小さい血管に対する効果であった。これらの欠陥は、不規則な色素沈着または紅色症、ならびにマイトジェン、例えばUV照射または化学的刺激物質への過剰暴露歴を有する個人の皮膚に見られる斑点、母斑、潰瘍、鱗屑、および過角化斑点症として知られている表皮障害を包含する。いくつかの場合、本発明による葉酸含有エマルジョンへの規則的暴露の結果として、いぼ状組織も減少することが同様に発見された。
【0048】
本発明による葉酸含有エマルジョンの化粧品としての有効性を高めるために、葉酸と相乗的に作用する追加ビタミンを、広範囲の活性を有するパーソナルケア製品を得るために添加することができる。好ましい相乗作用性ビタミンは、B−群の水溶性ビタミンであり、これは、ビタミンB12(シアノバラミン)、ビタミンB6(ピリドキソール)、ビタミンB3(ナイアシン)、ビタミンB5(パントテン酸またはその先駆物質パンテノール)、およびビタミンB8(ビオチン)を包含する。最も好ましいものは、ビタミンB3、B6、およびB12である。最終生成物中のこれらのビタミンの適切な濃度は、1〜100mg/gビタミンB3生成物、0.2〜20mg/gビタミンB6、0.2〜20マイクログラム/gビタミンB12、1〜100mg/gビタミンB5、0.03〜3mg/gビタミンB8である。葉酸とは対照的に、これらのB−ビタミンを液晶二重層中に組込む必要はない。すなわちこれらのビタミンは、製造プロセスにおいて水相とともに直接、したがって葉酸とは別に配合物に添加することができる。これらのビタミンは、単一添加物として、または様々なビタミンを組込む組合わせとして添加されてもよい。同様に水溶性化合物、例えば尿素、クレアチン、DNA修復酵素、およびアミノ酸のグルタメート、メチオニン、システイン、およびセリンの添加物は、最終生成物の性能の改善のために添加することができる。
【0049】
次の実施例は、本発明を例証する。
【実施例1】
【0050】
次の配合表は、葉酸がO/Wエマルジョンの液晶マトリックス中に組込まれている化粧品配合物の組成および生成を例証している。
【0051】
組成:
Figure 2004536837
相−B:
脱塩水 15.00%
INCI:アクア
ロディケア(RHODICARE)(登録商標)D 0.20%
INCI:キサンタンガム
相−C:
脱塩水 10.00%
INCI:アクア
クエン酸、10%溶液 0.55%
INCI:アクア、クエン酸
葉酸 0.15%
INCI:葉酸
相−D:
ミリトール(MYRITOL)(登録商標)318 8.00%
INCI:カプリル/カプリントリグリセリド
ダウコーニング(DOW CORNING)(登録商標)345 6.00%
INCI:シクロメチコーン
アルラモル(ARLAMOL)(登録商標)E 3.50%
INCI:PPG−15ステアリルエーテル
ラネット(LANETTE)(登録商標)22 2.00%
INCI:ベヘニルアルコール
アルラセル(ARLACEL)(登録商標)165 1.80%
INCI:グリセリルステアレート、PEG−100ステアレート
エストール(ESTOL)(登録商標)E04BW3752 1.50%
INCI:PEG−8蜜蝋
【0052】
アルラトン、アルラモル、およびエストールは、ユニケマ(Uniqema)の登録商標である。グルカムは、アマーコール(Amerchol)社気付(c/o)のユニオン・カーバイド(Union Carbide)の登録商標である。フェノニップおよびニパガードは、ニパ・ラボラトリーズ(NIPA Laboratories)の登録商標である。ロディケアは、ローディア(Rhodia)の登録商標である。ミリトールおよびラネットは、コグニス(Cognis)の登録商標である。ダウコーニングは、ダウケミカル(Dow Chemical)の登録商標である。葉酸は、ドイツ国ダルムシュタットのE.メルク(E−Merck,Darmstadt,Germany)から入手した。
【0053】
手順:
1.相Aを調製するために、アルラトン(2121)を水と混合し、85〜90℃に加熱した。ゲルが形成される。ゲルを60℃に冷却する。プロピレングリコールおよびグルカムE20を添加し、均質になるまで混合する。フェノニップおよびニパガードDCBを添加する。
2.相Bを調製するために、ロディケアDを水中に分散し、静かに攪拌しつつ60℃に加熱する。
3.ついで相Bを相Aに添加し、均質になるまで混合する。温度は、60℃に維持する。
4.相Cは、葉酸+10%クエン酸を80℃まで加熱し、ついで静かに攪拌しつつ60℃の温度で脱塩水を添加して調製する。ついで相Cを、静かに攪拌しつつ相(A+B)に添加する。ゲルは、顕微鏡(100〜400倍の倍率)によって、葉酸の結晶の不存在について監視する。
5.相Dは、60℃までの加熱および混合によって調製する。ついで相Dを、混合を行なわずに相(A+B+C)に添加する。混合物を20秒間均質化し、その後エマルジョンを、周囲温度に到達するまで攪拌する。
【0054】
生成物評価:
冷却後、得られたエマルジョンは、12.500cPsブルックフィールド粘度(S5;20rpm;20℃)およびpH6.15を有する。エマルジョンを、微結晶の不存在および「マルタ十字」の存在について顕微鏡で評価する。微結晶が存在するならば、この手順の工程4は、必要条件に至るまで実施されなかったので、混合する直前に、相Cおよび相(A+B)の温度を80℃に増加することが奨められる。あるいはまた、10%クエン酸の溶液は、pH0.5〜1.0で透明相Cを得るために、希釈リン酸または塩酸と代えてもよい。マルタ十字をまったくまたはほとんど見ることができないとすれば、液晶相は形成されなかったのである。
【実施例2】
【0055】
次の配合表は、葉酸が液晶マトリックス中に組込まれ、ビタミンB8およびプロビタミンB5がO/Wエマルジョンの水相に組込まれている化粧品配合物の組成および生成を例証している。
【0056】
組成:
Figure 2004536837
相−B
脱塩水 30.00%
INCI:アクア
カルボポル(CARBOPOL)(登録商標)ETD2020 0.20%
INCI:アクリレート/C10〜30アルキルアクリレートクロスポリマー
カルボポル(登録商標)ETD2050 0.20%
INCI:カルボマー
ロディケア(登録商標)D 0.10%
INCI:キサンタンガム
相−C
ダウコーニング(登録商標)345 10.00%
INCI:シクロメチコーン
ミリトール(登録商標)318 5.00%
INCI:カプリル/カプリントリグリセリド
アルラモル(登録商標)E 4.00%
INCI:PPG−15ステアリルエーテル
ブリジ(登録商標)72 2.50%
INCI:ステアレト−2
ラネット(登録商標)18 2.00%
INCI:ステアリルアルコール
エストール(登録商標)E04BW3752 2.00%
INCI:PEG−8蜜蝋
アルラセル(登録商標)165 1.80%
INCI:グリセリルステアレート、PEG−100ステアレート
相−D
脱塩水 10.00%
INCI:アクア
クエン酸、10%溶液 0.55%
INCI:アクア、クエン酸
葉酸 0.15%
INCI:葉酸
相−E
水酸化ナトリウム溶液、18% 0.10%
INCI:アクア、水酸化ナトリウム
相−F
プリセリン(PRICERINE)9099 5.00%
INCI:アクア、水酸化ナトリウム
ビタミンB8 0.10%
INCI:ビオチン
【0057】
ブリジ、アルラモル、プリセリン、およびエストールは、ユニケマの登録商標である。グルカムは、アマーコール社気付のユニオン・カーバイドの登録商標である。フェノニップおよびニパガードは、ニパ・ラボラトリーズの登録商標である。カルボポルは、BFグッドリッチ(Goodrich)の登録商標である。ミリトールおよびラネットは、コグニスの登録商標である。ダウコーニングは、ダウケミカルの登録商標である。葉酸は、ドイツ国ダルムシュタットのE.メルクから入手した。
【0058】
手順:
相Aを調製するために、ブリジ721を水と混合し、75〜80℃に加熱した。低粘性半透明溶液が形成されるであろう。この溶液を60℃に冷却する。プロピレングリコールとグルカムE20とを添加し、均質になるまで混合する。フェノニップおよびニパガードDCBを添加する。
1.相Bを調製するために、ロディケアDを水中に分散し、その後カルボポルETD2020およびカルボポル2050を分散する。この分散液を、静かに攪拌しつつ60℃に加熱する。
2.相Bを相Aに添加し、均質になるまで混合する。温度を60℃に維持する。
3.相Cは、葉酸+10%クエン酸を80℃に加熱し、ついで静かに攪拌しつつ60℃の温度で脱塩水を添加して調製する。相Cを、静かに攪拌しつつ相(A+B)に添加する。混合物を20秒間均質化し、その後エマルジョンを5分間攪拌し、相Dを添加する。エマルジョンの温度を、30分間攪拌しつつ60℃に維持する。
4. 水酸化ナトリウム溶液(相E)を添加して、存在するアクリル樹脂を中和する。
5.エマルジョンを45℃まで冷却し、相Fを静かに攪拌しつつ添加する。
6.エマルジョンを、静かに混合しつつ周囲温度まで冷却する。
7.エマルジョンを、葉酸の微結晶の不存在について監視する。
【0059】
生成物評価:
得られたエマルジョンは、10.300cPsブルックフィールド粘度(S5;20rpm;20℃)およびpH5.80を有する。エマルジョンを、微結晶の不存在および「マルタ十字」の発生について顕微鏡で評価する。微結晶が存在するならば、この手順の工程4は、必要条件に至るまで実施されなかったので、混合する直前に、相Cおよび相(A+B)の温度を80℃に増加することが奨められる。あるいはまた、10%クエン酸の溶液は、pH0.5〜1.0で透明相Cを得るために、希釈リン酸または塩酸と代えてもよい。マルタ十字をまったくまたはほとんど見ることができないとすれば、液晶相は形成されなかったのである。
【実施例3】
【0060】
次の配合表は、液晶マトリックス中への組込みに先立ってクレアチニン(「コスモケアー(Cosmocair)C250」;提案されているINCI名:2−イミノ−N−メチルヒダントイン)を用いて、葉酸が水相中に溶解されている化粧品配合物の組成および生成を例証している。
【0061】
組成:
相−A
脱塩水 78.7%
INCI:アクア
グリセロール 0.1%
葉酸 0.1%
コスモケアー(登録商標)C250(クレアチニン) 1.0%
(提案されている)INCI:2−イミノ−N−メチルヒダントイン
HCl(10%) 0.5%
保存料 q.s.
相−B
アビル(ABIL)(登録商標)ケア85 1.4%
INCI:ジメチコーンコポリオール;カプリル/カプリントリグリセリド
テギナシッド(TEGINACID)(登録商標)C 0.4%
INCI:セテアレト−25
テゴ(TEGO)(登録商標)アルカノール1618 6.0%
INCI:セテアリルアルコール
テギン(TEGIN)(登録商標)M 2.0%
INCI:グリセリルステアレート
アビル(登録商標)B8839 4.8%
INCI:シクロペンタシロキサン
相−C
テゴ(登録商標)カルボマー134 0.15%
INCI:カルボマー
鉱油 0.6%
【0062】
アビル(登録商標)、テギナシッド(登録商標)、テゴ(登録商標)、テギン(登録商標)、およびコスモケアー(登録商標)は、ドイツ国エッセン、ゴルトシュミットAG(Goldshmidt AG,Essen,Germany)の登録商標である。
【0063】
手順:
1.相Aと相Bとを70℃に加熱し、攪拌を行なわずに組合わせる。
2.激しい均質化の時に、エマルジョンが形成される。60℃で相Cを添加し、エマルジョンを短時間均質化する。
3.ついで混合物を、静かに攪拌しつつ30℃まで冷却する。40℃を超える温度においてNaOH(10%)を添加して、最終pH5.4を得る。
【0064】
生成物評価:
貯蔵寿命テストの間に例えばより高いレベルの葉酸およびクレアチンを用いた結果として、エマルジョンがわずかに安定に変わるならば、エマルジョンの安定性は、極性ワックスまたはハイドロコロイドまたはその両方の濃度を高めることによって改良することができる。
【0065】
ハイドロコロイド(この場合テゴ(登録商標)カルボマー)を含めずに調製された、上に特定された配合は、いくつかの冷凍/解凍サイクルに付されるならば、不均質エマルジョンを生じ、油分離は45℃で1〜2ヶ月間の貯蔵の時に見られる。
【実施例4】
【0066】
UV照射への過剰暴露歴を有する個人の、葉酸を含むO/Wエマルジョンを用いた処理
【0067】
UV照射への過剰暴露歴を有し、腋の下の皮膚に小さくて表面的な、わずかに硬化し、わずかに脱色した染みを有する、それぞれ84歳および51歳の二人の女性に、実施例1に示されている配合による製品を用いるよう依頼した。この製品の一般的な使用頻度は、一日一回ベースであり、1日あたり腕1本につき約1〜2グラムの製品を含んでいた。
【0068】
約4週間の使用後、腋の下を調べた。どちらの女性の場合も、これらの染みの触知性ならびに色彩が減少しており、周りの正常な皮膚の感触および顔色とはるかによく一致していることが分かった。
【0069】
これらの肯定的な発見事項の結果、若い方の女性が、脚に葉酸含有O/Wエマルジョンの使用を開始した。一日一回のエマルジョン使用の1ヶ月後、皮膚の表皮は、より柔らかい感触を示し、視覚的にあまり鱗屑がない(less scaly)という特徴を示した。
【実施例5】
【0070】
化学的刺激物質への暴露歴を有する個人の、液晶マトリックス中の葉酸、および水相中のビタミンB8およびプロビタミンB5を含むO/Wエマルジョンを用いた処理
【0071】
約30年前、ある限定された期間ベンゼジン粉末の処理の結果、片手に過角化症区域を有する48歳の男性に、実施例2に示されている配合によるエマルジョンを使用するよう依頼した。過角化症区域へのスキンケア製品の使用は、一日一回ベースであり、1日あたり約0.5グラムの製品を含んでいた。
【0072】
約3週間の使用後、過角化症区域の厚さは、有意に減少していることが分かった。製品の使用の停止後、過角化症の再発は観察されなかった。
【実施例6】
【0073】
いぼ状組織の発生(outgrowth)を有する個人の、葉酸を組込んでいるO/Wエマルジョンを用いた処理
【0074】
顔に小さいいぼの発生を有する52歳の男性に、実施例1に示されている配合によるエマルジョンを使用するよう依頼した。
【0075】
いぼ状区域へのこのスキンケア製品の使用は、一日一回ベースであり、1日あたり約0.3グラムの製品を含んでいた。
【0076】
約3週間の使用後、このいぼ(outgrowth)のサイズは、有意に減少していることが分かった。この処理の終了後、このいぼのサイズはほとんど増加しなかった。

Claims (23)

  1. 実質的に溶解した葉酸とハイドロコロイドとを含む水中油エマルジョンであって、L−アルギニンまたはその誘導体を含まないという条件がある水中油エマルジョン。
  2. 葉酸が、0.01〜0.5重量%、好ましくは0.1〜0.3重量%の量で存在する、請求項1に記載の水中油エマルジョン。
  3. 前記ハイドロコロイドが、カルボマー、キサンタン、またはセルロース誘導体からなる群から選択される、請求項1または2に記載の水中油エマルジョン。
  4. 前記ハイドロコロイドが、0.01〜2重量%、好ましくは0.1〜0.5重量%の量で存在する、請求項2または3に記載の水中油エマルジョン。
  5. さらなる添加剤として、葉酸以外のB−ビタミン群に属する少なくとも1つのビタミンを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の水中油エマルジョン。
  6. さらなる添加剤として、1つ以上のアミノ酸を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の水中油エマルジョン。
  7. さらなる添加剤として、グルタメート、メチオニン、システイン、およびセリンからなる群から選択されるアミノ酸を含む、請求項6に記載の水中油エマルジョン。
  8. さらなる添加剤として、DNA修復酵素を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の水中油エマルジョン。
  9. さらなる添加剤として、クレアチニンを含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の水中油エマルジョン。
  10. さらなる添加剤として、ウレウム(ureum)を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の水中油エマルジョン。
  11. 化粧品用途のための、請求項1〜10のいずれか一項に記載の水中油エマルジョン。
  12. 局所使用のための、請求項11に記載の化粧品。
  13. 次の処理:
    表皮の欠陥の触知性および可視性を処理すること、
    慢性的に過角化症の肌の触知性および可視性を処理すること、
    UV照射の作用に対して皮膚を保護すること、およびUV照射による皮膚損傷を処理すること、
    の1つ以上のための、請求項11または12に記載の化粧品の使用。
  14. 水中油エマルジョンの調製方法であって、
    a.化粧品として許容しうる油または化粧品として許容しうる油の混合物、少なくとも1つの化粧品として許容しうる乳化剤、および少なくとも1つの化粧品として許容しうる極性ワックスを、約50〜90℃、好ましくは60〜80℃の温度に加熱することによって油相を調製する工程と、
    b.少なくとも1つのハイドロコロイドの水中分散、およびこの分散液の約50〜90℃、好ましくは60〜80℃への加熱によって、水性ハイドロコロイド相を調製する工程と、
    c.葉酸をpH0.5〜3に調節された水中に溶解するか、あるいは葉酸の量の少なくとも3倍の量でクレアチニンを有する水中に溶解して、この溶液をpH約4〜7に酸性化するか、
    あるいは葉酸の量の約10〜20倍の量でウレウムを含む水中に溶解し、
    約50〜90℃、好ましくは60〜80℃の温度に加熱することによって、水性葉酸相を調製する工程と、
    d.攪拌下にこれら2つの水相をひとつにまとめ、ついで油相と激しく均質化して水中油エマルジョンを得るか、または工程bを削除し、ハイドロコロイドを直接油相中に分散させ、水性葉酸相と激しく均質化して水中油エマルジョンを得る工程と、
    による、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  15. エステル油、鉱油、天然トリグリセリド、シリコーン油、またはこれらの混合物からなる群から選択される油を含む油相を調製することを特徴とする、請求項14に記載の方法。
  16. アルコキシル化脂肪アルコール、シリコーンポリエーテル、ポリグリセリンの脂肪酸エステル、または炭水化物、またはこれらの混合物からなる群から選択される乳化剤を含む油相を調製することを特徴とする、請求項14または15に記載の方法。
  17. 極性ワックスとして脂肪アルコールを含む油相を調製することを特徴とする、請求項14〜16のいずれか一項に記載の方法。
  18. カルボマー、キサンタン、またはセルロース誘導体からなる群から選択されるハイドロコロイドから水性ハイドロコロイド相を調製することを特徴とする、請求項15〜17のいずれか一項に記載の方法。
  19. クエン酸、酢酸、リン酸、または塩酸からなる群から選択される酸によって、pH0.5〜3に酸性化された水中において水性葉酸相を調製することを特徴とする、請求項14〜18のいずれか一項に記載の方法。
  20. pH約0.5〜3の葉酸の溶液から実質的になる、請求項1〜12のいずれか一項に記載の水中油エマルジョン用プレミックス。
  21. 実質的に葉酸とクレアチニンとの溶液からなる、請求項1〜12のいずれか一項に記載の水中油エマルジョン用プレミックス。
  22. 実質的に葉酸とウレウムとの溶液からなる、請求項1〜12のいずれか一項に記載の水中油エマルジョン用プレミックス。
  23. 1つのチャンバーに請求項1〜4に記載の水中油エマルジョン、2つ目のチャンバーに請求項5〜10に記載の添加剤の1つ以上を有する、2チャンバーディスペンサー。
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