JP2004536249A - 改善された温度制御性を有する形状記憶合金のアクチュエータ - Google Patents

改善された温度制御性を有する形状記憶合金のアクチュエータ Download PDF

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Abstract

SMAアクチュエータ(20)が、剛部材とSMAワイヤとを備えていて、そのSMAアクチュエータにおいて、アクチュエータのSMAワイヤの改善された制御性が、ワイヤの少なくとも中央部分に近接したヒートシンクにより提供されている。選択的にヒートシンクは、剛部材に取りつけられたワイヤの端が、ヒートシンクに近接しないように、サイズ化され配置されている。ヒートシンクが外部の場合、ヒートシンクは選択的に冷却要素を備えていて、その冷却要素は、アクチュエータの加熱サイクル時にヒートシンクとしてパッシブに作動し、かつアクチュエータの冷却サイクル時にアクティブな冷却要素として作動している。SMAアクチュエータが、所定の収縮限界と電力供給回路とを有しており、電力供給回路がスイッチを具備しており、そのスイッチは、アクチュエータが所定の収縮限界より収縮している場合通常閉となっていて、アクチュエータが所定限界に達することにより開となるようになっている。本アクチュエータの改善された温度制御性は、アクチュエータの迅速な応答性(より短いサイクル時間)のためにより大きな冷却速度を提供していて、さらにアクチュエータの作動寿命の延長をも提供している。

Description

【技術分野】
【0001】
(a)発明の技術分野
本発明は、形状記憶合金(SMA)のアクチュエータに関する。詳しくは、SMAアクチュエータ、とくに改善された応答の速い温度制御性と作動寿命の長い、小型SMAアクチュエータに関する。
【背景技術】
【0002】
(b)関連技術の説明
公知である形状記憶効果を示す種類の材料が1950年代に発見された。例えば非特許文献1を参照のこと。これらの材料は、熱可塑性のマルテンサイト変態を示すものであって;材料は、所定の変態温度以下で柔軟性がある。というのは、マルテンサイト相において容易に変形できるからである。材料の温度が、変態温度より上昇すると、材料は、オーステナイト相になり、当初の形状に復元し、その時大きな力を発生する。そのような材料の例は、ほぼ50:50の原子パーセント比のチタニウム−ニッケル(TiNi)合金であって、安定性を向上するため、あるいはマルテンサイト−オーステナイト変態温度を変化させるために、わずかな量の他の材料が選択的に含まれていて;これらのことは、形状記憶効果を示すために、公式化されそして処理することができる。他のそのような合金は、β−黄銅として知られている、Cu/Al/Ni合金及びCu/Al/Zn合金を含んでいる。そのような合金は、一般に形状記憶合金(SMA)と呼ばれ、直径が37μmから1mm以上のワイヤ形状で、多くの供給元から商業的に入手可能である。例えば非特許文献2参照のこと。
【0003】
SMAワイヤは、マルテンサイト相において長手軸方向に沿って容易に伸長できるように処理されている、従って原子結晶構造を再配列した、形状記憶合金のワイヤのことである。SMAワイヤは、一たん伸長されると、オーステナイト変態温度以上に加熱されるまで、その状態にとどまり、そのオーステナイト変態温度点において、結晶構造は、初期(記憶された)のオーステナイト構造へ復元される。この復元は、ワイヤを初期の形状に復帰させるだけでなく、合金及びその処理に依存しているけれど、一般に断面積1mm2当り50kgfオーダの大きな力を発生する。断面積当りの利用可能な大きな力のために、SMAワイヤは一般に小径で生産されている。例えば100μm径のワイヤは約250gの力を発生する。さらに大きな力を得ようとするためには、より径の大きなワイヤ又は複数のワイヤが必要とされる。
【0004】
SMAは、1950年代以来知られるようになってきたが、形状記憶特性をもたせる物理的なプロセスの本来的な制限のために、商業的なアクチュエータへの用途は限定されるものであることが判明してきた。商業的な用途に欠けている点は以下のファクターの組合せであって:
【0005】
(1)変位制限
TiNi SMAは、熱可塑性マルテンサイトからオーステナイト変態の間に、長さで高々8%収縮する。しかしながら、TiNi SMAは、このひずみレベルにおいて、破損するまでにわずかのサイクルにしか耐えられない。適切なサイクル寿命のためには、最大ひずみは3〜5%の範囲である。例として適切なサイクル寿命のアクチュエータにおいて、1cmの変位を発生させるためには25cmを越えるSMAワイヤの長さが必要とされる。
【0006】
(2)最小曲げ半径
長いSMAワイヤを小さなスペースに納めるためのわかりやすい解決方法は、ある種のプーリ装置を使用することである。残念なことに、SMAワイヤは急カーブに沿わせると損傷する可能性がある。一般に、SMAワイヤはワイヤ径の50倍未満の曲げ半径で曲げるべきではないとされている。例として、250μm径のワイヤは、長期サイクル寿命のためには、約1.25cmの最小曲げ半径が推奨されている。ここで使用する用語“最小曲げ半径”は、SMAワイヤは曲げることができて、損傷することなくオーステナイト−マルテンサイトサイクルを繰返すことができる最小半径を意味している。多数の小さなプーリの追加は装置を機械的に複雑なものとし、重要な場所にSMAを使用する魅力の一つがなくなってしまう。さらに、最小曲げ半径の要求は、アクチュエータサイズの最小限界となっている。
【0007】
(3)サイクル時間
SMAワイヤは、一般に電流を流すことにより抵抗で加熱されている。そしてワイヤは、初期位置へ復元される以前に、Ms変態温度以下に冷却されねばならない。もしこの冷却が空気だけの対流により行なわれると、アクチュエータが再使用できるまでに多くの時間を要する。前述した250μmのワイヤは、空気の自然対流において、最高のサイクル時間でも約5秒以上である。従って、例として、SMA駆動の混虫、Stiquito〔非特許文献3〕は、3〜10cm/minの歩行速度を達成しただけである。冷却速度はワイヤ表面積の体積に対する比率に依存しているので、ワイヤ径の変更がサイクル時間に影響し、小径ワイヤのサイクル時間は短い。
【0008】
SMAアクチュエータが、Stiquito若しくは同様の玩具に、又はアクチュエータが一定でサイクルされる他の環境で使用されるような、繰返しオン−オフサイクルを受ける場合、サイクル時間の問題は重大なものとなる。続いて、SMA要素周囲の空気とコンポーネントのいずれもとが、外部周囲温度以上に加熱され、SMA要素が熱を放散し、かつマルテンサイト状態へ冷却する能力の低減を招いている。
【0009】
完全収縮を達成するための急速加熱が、SMAワイヤ、特にワイヤの中央部分の温度における、Af変態温度からの著しい超過をもたらすときに、作動寿命(サイクル回数)は、これに反して冷却を調節できないことにより影響を受けている。
【0010】
これらの制限を克服するために、SMAをベースにしたアクチュエータの設計者達は、一般に長い直線ワイヤ又はコイルを使用してきた。例えば非特許文献4〜7参照。明らかなことではあるが、多くの用途、とくに小型が必要とされる用途において、長い直線ワイヤを使用することは現実的ではない。コイルは、ストロークの発生を著しく増大するけれども、大容積でかつ利用可能な力が著しく減少(力はピッチ角度 −コイル全体としての軸とコイル一巻の軸との間の角度− の正弦に比例し、かつ小角度であるほど小さくなる)していて;力の低下を補償するために、結果としてのアクチュエータの応答性を低減する大径ワイヤが使用され、多くの用途に対してアクチュエータを不適切なものとしている。
【0011】
非特許文献8及び特許文献1に開示されているような、機械的に変位を増大するために使用される他の機構は、利用可能な力に関して同一の制限があって、大径ワイヤの必要性がありサイクル時間に関する問題を提起している。
【0012】
SMAアクチュエータを変態温度に加熱する共通の方法は、パルス巾変調(PWM)である。この方法において、固定電圧がプリセットピリオドの百分率に対して作用される。単一ピリオドにおけるオンタイムとオフタイムの百分率(デューティーサイクルと呼ばれる)は変更すると、SMAに供給される電力量の総量を制御することができる。この計画は、デジタル装置において容易に実行できることから、一般に普及しているものであって、アクチュエータを駆動するために必要とされるものは単一のトランジスタがすべてであって、デジタル−アナログコンバータ及び関連するアンプの必要性もない。
【0013】
PWM信号を発生する組込型ハードウエアを含んでいる、多くの市販のマイクロコントローラがあることから、PWM制御は、コントローラにおける電算機のオーバーヘッドを低減するのに特に魅力のあるものとなっていて;さらに、PWM出力は、時に安価なD−A変換機構としての音声チップ(“声の出る”挨拶状等に使用されるような)に使用されており、この低コストのチップを本発明におけるSMAアクチュエータ用コントローラとして適切なものにしている。ある用途において、完全なPWM制御は必要とされていなくて、安価なタイマーチップが必要とされるデジタル信号の発生に使用されてもよい。また、温度信号が利用可能な場合、PWM制御は平均電流の低下を低減している。というのは、SMA要素の過加熱を防止するために、電流制限抵抗器は必要ないからである。さらに、SMAワイヤにおける電流は、(すべての固体導電体のように)ワイヤの表面に集中する傾向があって、“ホットスポット”と不均一な加熱分布とのリスクがあり、ワイヤの寿命を縮めている。付加電圧をパルス化することは、SMAワイヤにおける熱伝導がより均一な加熱分布をもたらすことを可能にしている。さらに、従来形DC制御装置において、SMA電流はほぼ一定で、かつ比較的小さい。というのは、電流が電流制限抵抗器により決定され、その値は、SMA要素が完全に収縮した際の過加熱を回避するために選択されているからである。PWM方法あるいは抵抗型フィードバックを用いたパルス化方法において、SMA要素の初期加熱に高デューティーサイクルを使用することができて、迅速な初期移動をもたらしている。SMA要素が所定位置に達した場合、デューティーサイクルを低減することができて、SMA要素を所定の状態に維持するのに十分な電力を供給することができる。
【0014】
SMAにおけるマルテンサイト(低温)相からオーステナイト(高温)相への変態は、特定温度において瞬時に生じるものではなくて、むしろある温度範囲にわたって漸増的に進行するものである。図1は、典型的なSMAワイヤの変位と温度との間の関係を示していて、SMAワイヤは、引張応力下に置かれていて、かつマルテンサイト状態で膨脹されており、加熱されて収縮し、かつオーステナイト状態に変態し、さらに冷却されると再膨脹し引張応力下のマルテンサイト状態に復元する。図1は、オーステナイト開始As温度及びオーステナイト終了Af温度と、マルテンサイト開始Ms温度及びマルテンサイト終了Mf温度とをそれぞれ示している。ΔTで示す温度範囲において、合金はオーステナイトとマルテンサイトの混合体で構成されている。理解されるように、As以下で長さの実質的な変化はなくて、かつ、SMAが加熱される際にAf以上でさらなる長さの実質的変化はない。同様に、冷却の際にMs以上での長さの実質的な変化はなくて、Mf以下でさらなる長さの実質的な変化はない。しかしながら、通常、長さ−温度曲線において実質的なヒステリシスがある。また、SMAワイヤの最大収縮には、ワイヤをAf以上の温度に加熱することが必要であり、かつ最大再膨脹にはワイヤをMs以下の温度に冷却する必要がある。このことは、実際的にそのようなワイヤは、最大収縮/最大再膨脹を達成するために、Msを十分に下廻る温度からAfを十分に上廻る温度への温度範囲で作動されることを必要としている。
【0015】
本節及び本出願において引用したすべての書面における開示は、参考として本出願に包含するもので、ここに提示いたします。
【特許文献1】
米国特許第4806815号明細書
【非特許文献1】
K. Otsuka, C.M. Wayman著「形状記憶合金」英国ケンブリッジ(cambridge)のケンブリッジ大学出版(Cambridge University Press)、1998年、ISBN 0−521−4487X
【非特許文献2】
Dynalloy Corp.,著「フレキシノールアクチュエータワイヤの技術的特性」米国92715カリフォルニア州のDynalloy社の技術情報パンフレット
【非特許文献3】
J.M. Conrad, J.W. Mills著「“Stiquito”:簡単で安価なロボットを用いた先進的実験」米国カリフォルニア州ロスアラモス(Los Alamitos)のIEEEコンピュータ協会出版、ISBN 0−8186−7408−3
【非特許文献4】
M. Hashimoto, M. Takeda, H. Sagawa, I. Chiba, K. Sato著「形状記憶合金のロボットアクチュエータへの応用」J.ロボットシステム(J. Robotic System)、2 (1), 3-25, 1985年
【非特許文献5】
K. Kuribayashi著「TiNi合金ワイヤを使用したジョイント機構の新しいアクチュエータ」インターナショナル、ジャーナル、ロボット、(Int. J. Robotics)4 (4), 47-58, 1986年
【非特許文献6】
K. Ikuta著「マイクロ/小型形状記憶合金アクチュエータ」、IEEEロボットオートメーション(IEEE Robotics and Automation)3, 2151-2161, 1990年
【非特許文献7】
K. Ikuta, M. Tsubamoto, S. Hirose著「電気抵抗フィードバックを備えた形状記憶合金サーボアクチュエータとアクティブエンドスコープへの応用」ロボットと情報に関するIEEE国際会議議事録(Proc. IEEE Int. Conf. on Robotics and Information)、427-430, 1988年
【非特許文献8】
D. Grant, V. Hayward著「形状記憶合金の可変制御構造体」IEEEコントロールシステム(IEEE Control System)、17 (3), 80-88, 1997年
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
改善された応答性の速い(サイクル時間のより短い)温度制御性と、改善された作動寿命(多数のサイクルを実行可能な)とを備えたSMAアクチュエータを開発することが所望されている。
【課題を解決するための手段】
【0017】
発明の概要
第一実施態様において、本発明は、剛部材とSMAワイヤとを備えているSMAアクチュエータを提供するものであって、そのSMAアクチュエータにおいて、アクチュエータのSMAワイヤの改善された制御性が、ワイヤの少なくとも中央部分に近接したヒートシンクにより提供されている。剛部材が高い熱伝導率(金属の場合のような)の場合、ヒートシンクは剛部材自身であってもよくて、従ってワイヤは、ワイヤの少なくとも中央部分において剛部材に近接していなければならない。アクチュエータは一般に“積層プレート”アクチュエータである。
第二実施態様において、ヒートシンクは、剛部材に取りつけられたワイヤの端が、ヒートシンクに近接しないように、サイズ化され配置されている。
第三実施態様において、本発明は、冷却要素を備えた外部ヒートシンクを有している形状記憶合金アクチュエータで、その冷却要素は、アクチュエータの加熱サイクル時にヒートシンクとしてパッシブに作動し、かつアクチュエータの冷却サイクル時にアクティブな冷却要素として作動している。
第四実施態様において、本発明は所定の収縮限界と電力供給回路とを有するSMAアクチュエータを提供するものであって、電力供給回路がスイッチを具備しており、そのスイッチは、アクチュエータが所定の収縮限界より収縮している場合通常閉となっていて、アクチュエータが所定限界に達することにより開となるようになっている。
【0018】
本アクチュエータの改善された温度制御性は、ワイヤの過加熱及びその結果としての疲労を回避することができるので、アクチュエータの迅速な応答性(より短いサイクル時間)のためにより大きな冷却速度を提供していて、さらにアクチュエータの作動寿命の延長をも提供している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の詳細な説明
定義及び一般パラメータ
“形状記憶合金”あるいは“SMA”は、熱可塑性マルテンサイト変態を示す合金のことであって、マルテンサイト相において変形し、合金がオーステナイト相にもどると変形が復元するようなものである。室温で使用に適切な本発明におけるSMAは、予想され周囲温度より多少高いオーステナイト−マルテンサイト変態範囲であるマルテンサイト変態完了(Mf)温度30〜50℃であって、従って、SMAは加熱されなくてもマルテンサイト相にとどまっており、80〜100℃のオーステナイト変態完了(Af)温度は一般的なエンジニアリングプラスチックに適している温度より十分に低いものであって、マルテンサイト−オーステナイト変態を達成するのに必要とされる加熱量(例えばSMAへの電気エネルギ入力)を最小にするようになっている。そのような合金は、市販で容易に利用可能である。低温(例えば0℃より低い)又は高温(100℃より高い)の周囲温度で作動するようになっているアクチュエータのために、他の変態温度を備えた合金が、選択されてもよくて、本技術及び本開示をもってすれば、当業者においては、所望される目的に応じた適切なSMAを選択することは困難ではないであろう。
【0020】
SMAワイヤのようなSMA要素が、Mf温度より低温で、ひずみ復元可能な範囲で変形し、かつAf温度より高温に加熱される場合、SMAは初期の未変形形状へ復元する。しかしながらSMA要素を再度Mf温度より低温に再冷却しても、変形された形状に自然に復元することはできない−すなわち形状記憶作用は一方向の作用である。従ってSMA要素が、Mf温度より低温に再冷却されたとき、変形形状に復元するためには、SMA要素に負荷あるいは付勢力(bias)を作用する必要がある。本発明のSMAアクチュエータに関連して、本件はこれ以上詳述しないけれど、付勢力は、アクチュエータのSMA要素がMf温度より低温に冷却されたとき、マルテンサイトに変形された状態に復元するべくアクチュエータに作用されるか、作用されてもよい。
【0021】
この付勢力は一定に作用していて、例えば、ばねにより作用されていてもよくて(一定に作用している付勢力はアクチュエータの収縮の増加と共に力の増加をもたらしている)、アクチュエータが、加熱されたときアクチュエータの移動をもたらすようにばねの力に打ち勝たねばならない。又はこの付勢力は間欠的に作用されてもよくて、例えば対向しているアクチュエータにより作用されていてもよい(一般的に、一方のアクチュエータが加熱され、かつ他方のアクチュエータが加熱されないけれど、各々は正確な制御のために異なる度合に加熱されてもよい)。一定の付勢力は経済的なものであるが、以下の欠点があって、アクチュエータの力の一部は付勢ばねにより吸収され、アクチュエータが外部負荷へ作用するために利用する力を低減していて、またばねの付勢はアクチュエータのストロークに非常に大きな制限を与えていて;対向しているアクチュエータの付勢力はより大きな力の利用性がある。というのは対向しているアクチュエータは、加熱されていない場合移動するのにわずかな力を要するだけで、かつ、両者が異なって駆動される場合より大きいポジションセンシティビティー(position sensitivity)を提供するからであるが、制御の複雑さ及び消費電力の増大によりコストが高いものとなる。
【0022】
代りに一定に作用する付勢力は、アクチュエータの収縮に対して力が一定の場合のものと、アクチュエータの収縮に対して力が減少する場合のものとがあって、前者は、アクチュエータが垂直に取りつけられ、かつアクチュエータから懸垂された質量が付勢力を提供している場合であって、この場合の付勢力は、ばね付勢を使用する場合に比較してより大きなアクチュエータストロークを可能にしている。後者は、特に興味のあるもので、アクチュエータの最下限の収縮を可能にし、かつ、アクチュエータが駆動されかつ駆動解除されるとき、アクチュエータの最大収縮速度及び最大膨脹速度をも提供する。漸減する付勢力を提供する適切な技術は、アクチュエータがレバー(カムのような)を作動するものであって、アクチュエータの収縮の増加に伴なって、アクチュエータに対するレバーアームは、増加し、及び/又はアクチュエータの集中の増大に伴なって、付勢力に対するレバーアームは減少する。これらの種々のタイプの付勢力技術は公知な技術である。
【0023】
本出願で使用されるSMA“ワイヤ”は、細長い形状のSMA材料、すなわち長手軸に沿って、収縮し/細長くなっているケーブルを表わしている。従って、用語“ワイヤ”は、円形断面を意味するものではなくて、一般的には円形断面であるけれど、楕円形、正方形、長方形等の断面を含んでいる。非円形断面のSMAワイヤの直径は、(ワイヤの断面積に4/πを乗算した値)の平方根である。
【0024】
SMAワイヤセグメントの“ストローク”は、セグメントにおける最大膨脹長さと最小収縮長さとの間の距離の変化を表わしている。SMAアクチュエータの“ストローク”は、アクチュエータの最大膨脹長さと、最小収縮長さとの間の距離の変化を表わしている。もしワイヤ又はアクチュエータが、ワイヤ/アクチュエータの、収縮及び/又は膨脹のどちらかを制限するためにリミット停止板(一つ以上)を含んでいるなら、“ストローク”は、リミット停止板(一つ以上)の間の距離であって、リミット停止板(一つ以上)がない場合の“ストローク”よりも小さい。
【0025】
“ストローク多重型”SMAアクチュエータは、アクチュエータストロークが、膨脹あるいは収縮方向におけるアクチュエータの外形長さにおけるSMAワイヤの、収縮あるいは膨脹よりも大きいSMAアクチュエータのことである。
【0026】
“積層プレート”SMAアクチュエータは以下のようなものであって、一連の剛な細長い平面部材(“プレート”)が、一枚づつ重ねで配列されていて、各部材の端部の一方(第一端部)がSMAワイヤにより、一枚上の部材の非対応端部(第二端部)へ接続されている。そのようなアクチュエータは、本出願を最もよく例示しているものである。本発明の典型的な積層プレートアクチュエータにおいて、プレートは金属製であり、従って熱的、電気的な伝導性があり、それ故プレートは、積層内においてお互いに絶縁層により隔離されている。
【0027】
“近接”は以下のことを意味するものであって、SMAワイヤとヒートシンクとの間の距離は、SMAの伝導冷却及び輻射冷却が、ヒートシンクなしに、初期においてはヒートシンクと同温度における自由空気において受けるワイヤの冷却を著しく(少なくとも25%好ましくは少なくとも50%)上廻るようになっている。適切な間隔は、ワイヤ径で測定して、ワイヤ径の十倍、好ましくは八倍以下で、より好ましくは五倍以下で、最も好ましくは四倍以下である。所定の最少間隔は、通常SMAワイヤのヒートシンクへの予期せぬ接触を防止するのに必要とされるものであって、もしヒートシンクが導電性のものであるなら、約50〜100μm(ワイヤの径とは無関係に)であり、特に適切な間隔はワイヤ径の1〜4倍、例えば約3倍である。直径75μmのSMAワイヤに対する、適切な間隔は、750μm以下、好ましくは600μm以下、より好ましくは400μm以下最も好ましくは300μm以下である。特に適切な間隔は、100〜300μmの間、例えば200μmである。
【0028】
“ヒートシンク”は一般的な意味、即ち、冷却される対象物に接触又は少なくとも近接して配置された熱伝導性材料の質量を意味している。適切な材料は一般に金属、アルミニウム及びその合金と、銅及びその合金(例えば黄銅、真ちゅう、又は“洋白”若しくは“洋銀”のような銅/亜鉛/ニッケル合金等)とのような特に高伝導性のものである。ヒートシンクが導電性の場合、ヒートシンクは予期せぬ接触を防止するためにSMAワイヤと電気的に絶縁されるべきであることが所望されていて、このことは例えば絶縁ラッカー層等で行なわれてもよくて;(1)これは必要がないかも知れないが、(2)もしヒートシンクを絶縁するなら、SMAワイヤからヒートシンクへの熱伝達を最大にするために、絶縁層の厚さは可能な限りうすくしなければならない。
【0029】
前述したように、ヒートシンクはアクチュエータの剛部材及びSMAワイヤから離間している、即ちアクチュエータの外部の部材であってもよくて、その場合、ヒートシンクは、アクチュエータサイクルのうちでSMAワイヤの冷却が所望されるときに、作動可能なアクティブな冷却要素であってもよい。そのようなアクティブな冷却要素はペルチェ継手(Peltier junction)であって、冷却は、電気が二つの異種金属からなる継手を流れることにより行なわれる。ペルチェ継手要素は公知の技術である。もしアクティブな冷却要素がペルチェ継手の場合、継手を逆方向に作動することも可能で、熱をヒートシンクへ、従ってSMAワイヤへ加えることができる。ペルチェ継手のような、アクティブな冷却又は加熱/冷却要素をSMAアクチュエータと共に使用するために(例えば、アクチュエータが作動されるときにヒートシンクを加熱するために、及び/又はアクチュエータが作動解除される場合アクチュエータを冷却するために、要素を駆動するべく)必要とされる、電気回路とスイッチとは、当業者においては容易に理解されるであろう。
【0030】
しかしながら、ワイヤを部材に近接して配置することにより、SMAの剛部材の熱容量をヒートシンクとして使用することが可能であって;この技術は、外部ヒートシンクの必要性がないことによる構造の単純さ及びコストを低減していることと、かつワイヤが収縮膨脹するのでヒートシンクは移動し再配列し、従ってワイヤにとって常時最適なものとなっていることとの利点をもたらしていて;このことが本出願の特徴であり以下に詳述する。
【0031】
ヒートシンクに近接している“ワイヤの少なくとも中央部分”は、SMAワイヤの剛部材への取付点間における、SMAワイヤの長さの少なくとも20%、好ましくは少なくとも40%、より好ましくは少なくとも60%、最も好ましくは少なくとも70%を意味している。もし本発明の第二実施態様、すなわち、剛部材に取りつけられるワイヤの端末部分がヒートシンクに近接していないように、ヒートシンクが寸法化され配置されているなら、ワイヤの好ましくは少なくとも端末1mm、より好ましくは少なくとも端末1〜3mmは、ヒートシンクに近接していなくて;残りがヒートシンクに近接している。長いアクチュエータにおいて、ワイヤの剛部材への取付点に隣接しているワイヤの端末1〜2mmの部分が剛部材〔金属製剛部材を想定〕の伝導により冷却されているという事実からして、収縮ロスは重要なものではないけれど;アクチュエータが小型化されて、SMAワイヤ各々の作動長さが1〜5cm未満、より好ましくは1〜3cm未満のオーダになると、よりすぐれた温度調節の作用が、SMAワイヤの有効作動長さを十分に増加することができる。
【0032】
例えば、作動長さ4cmのアクチュエータワイヤを有している全長4.5cmのアクチュエータが、取付点に隣接している各ワイヤの末端2mmの部分が無駄となり、この部分が決してAfに加熱されないとすると、ワイヤの有効作動長さの損失は10%になる。本発明の第二実施態様において、端末の無駄を2mmから1mmにすると、作動長さは5%回復する。もしアクチュエータが、2.5cmの長さで、作動長さ2cmのアクチュエータワイヤを備えていると、第二実施態様なしの損失は20%で、本発明の第二実施態様を援用すると10%回復する。ワイヤは一般に作動長さの3〜4%だけの収縮範囲にわたって作動されることを考慮すると、アクチュエータが短くなるに従って、本発明の第二実施態様のような温度制御の改善が重要度を増している。SMAワイヤの収縮を最大化する方法は、アクチュエータを短縮するようにワイヤを可能な限りAfを大きく上廻って加熱するべきであり、端末を加熱するために、SMAワイヤへの電力の増加を所望することは、ワイヤ長の中央部の過加熱を招くかも知れなくて、即座ではないとしても多くのサイクルの後には、ワイヤが損傷される。従って、本発明の第一実施態様と第二実施態様との組合せが、SMAワイヤの有効作動長さを最大化し、一方ワイヤの過加熱のリスクを最小化し、従ってアクチュエータにおけるSMAの使用を最適化している。
【0033】
SMA技術において公知なように、単位長さあたりの冷却するべきワイヤの質量は、ワイヤの断面積に比例していて(ワイヤ径の二乗の函数)、一方冷却速度はワイヤの表面積に比例している(ワイヤ径の函数)。実際のところ、この冷却速度はワイヤ自身の熱伝導により複雑なものとなっているけれど、SMAワイヤのAf温度からMf温度への冷却速度は、ほぼワイヤ径の減少に比例して遅くなってゆく。このことがSMAアクチュエータのサイクルタイムを低減している。というのは、Mf温度からAf温度への加熱時間は、かならず、急速な加熱速度を達成するべく十分な電力が使用されることによりもたらされる、冷却時間より非常に短いからである。例えば、第一サイクルに対して、ワイヤ径250μmのアクチュエータは、6〜7sより遅いサイクルタイムであるけれど、ワイヤ径50μmのアクチュエータは約1s未満のサイクルタイムであり、さらに、ワイヤ径37μmのアクチュエータは約0.4sのサイクルタイムである。
【0034】
多重ストローク型SMAの基本構造は、複数の平行で同心的に配列された剛(即ち非SMA)部材から構成されていて、その剛部材がお互いに対して自由に滑動し、各々はSMAワイヤによりお互いに接続されていて、アクチュエータのストロークが個々のSMAワイヤのストロークの合計にほぼ等しくなるようになっている。
【0035】
“積層プレート”アクチュエータにおいて、アクチュエータは、お互いに絶縁されかつSMAワイヤにより接続された、−セットの積層された平行なプレートから構成されている。その構造を図2に示す。
【0036】
図2は、全体として符号20で付番された積層プレートアクチュエータを概略的に示している。積層プレートは、二本のSMAワイヤ212及び223で接続された三枚の剛な導電プレート21〜23を具備している。ワイヤ212は、取付点21Aでプレート21へ、取付点22Bでプレート22へ接続されていて、一方ワイヤ223は、取付点22Aでプレート22へ、取付点23Bでプレート23へ接続されている。熱可塑性プラスチック(例えば、ポリ(エチレンテレフタレート)のようなポリエステル、ナイロンのようなポリアミド、KAPTON(登録商標)のようなポリマイド等)のような高分子材料のシート、プレート間に配置された好ましくは、低摩擦高分子材料(例えばポリ(テトラフルオロエチレン)のようなフッ素化されたポリマ)のようなものにより、又はプレートに塗布された高分子材料コーティングのようなものにより、プレート21〜23はお互いに離間されかつ電気的と絶縁されていて、従って、プレートはお互いに対して容易に滑動できるようになっている。プレート21は、穴211で示す外部取付点を、ワイヤ取付点21Aに隣接した端部に備えていて、一方、プレート23は、穴231で示す外部取付点をワイヤ取付点23Bに隣接した端部に備えている。電圧が、プレート21及び23における点の間でアクチュエータへ作用される場合、SMAワイヤ212及び223は、加熱され収縮する。従って外部取付点211及び231が移動して共に近接する。アクチュエータのストロークは、ほぼワイヤ212及び223の収縮量の合計であり、従って各ワイヤ個々の収縮量の二倍であるけれども、作用する力は各ワイヤにより作用される力に比較してそれほど小さくない。アクチュエータのストロークを増大することは、プレート数とワイヤ数を増加することにより簡単に達成される。そのようなアクチュエータの原理を示す本図において、SMAワイヤと剛プレートとの間における特定されたスペースの関係(又は“近接”)は何も意味するものではない。
【0037】
図2に示すアクチュエータの変形が、図3,4,5A及び5Bに示されていて、本発明の第一実施態様を説明する。
【0038】
図3は、アクチュエータ用の“I−ビーム”形又は“ドッグボーン”形プレートを示す。全体として符号30で付番されたプレートは、細長いシャフト31と端部32,33とを有している。外部取付点32A及び33Aは、例えば補強用鋼線等が接続される穴であってもよくて、プレートの一方あるいは両端部に備えられていてもよい。一般にアクチュエータの力を外部負荷へ伝達するために、最上段のプレートの一方の端部と最下段のプレートの他方の端部とだけが、外部へ接続されている。ワイヤ取付点32B及び33Bも、端部32及び33に備えられている。これらは、便宜的に端部の側面に取りつけるように図示されているが、都合のよいところどこに取りつけてもよい。同様にワイヤ取付点が端部の他の側面取りつけられてもよくて、したがって二本のワイヤを一対のプレート各々の間にリンクすることが可能であり、かつアクチュエータから利用可能な力を倍にしている。図4,5A及び5Bに示すように、SMAワイヤと剛プレートとの間における特定されたスペースの関係(又は“近接”)は何も意味するものではない。さらに後者の図に示された、アクチュエータを形成するためにプレートを保持する場合なので、比較的大きなスペースとなっていることが予想される。
【0039】
図4は、全体を40で付番されたアクチュエータを示す斜視図であって、アクチュエータは六枚の積層プレート41〜46と、五本のSMAワイヤ411〜456とを有している。本図において、ワイヤがたるんで図示されていて、アクチュエータがその膨脹位置で図示されている。プレート41〜46は、黄銅のような導電材料で作られていて、絶縁層(図示されていない)により離間されて、ケース47の中に保持されており、そのケースはプレートを平行に移動するべく拘束している。SMAワイヤ用のヒートシンクとして作用しているケース47は、その目的のために前述した金属あるいは合金のような適切な材料で作られていて、ケースの内側における、絶縁ラッカあるいは他の絶縁層のようなもので、プレートから電気的に絶縁されている。電力は、点41A(ワイヤ412がプレート41に取りつけられている)と46B(ワイヤ456がプレート41に取りつけられている)との間で、又はプレートが導電性であることからプレート41のいずれの場所と46のいずれの場所との間で作用されていて、回路は六枚のプレートと五本のワイヤとのすべてを通電して完結されている。
【0040】
図5A及び5Bはそのようなアクチュエータの側面図であって、図5Aは、(図4のように)アクチュエータの膨脹位置で示され、図5Bはアクチュエータの収縮位置で示されていて、矢印が収縮方向を示している。ここでは、収縮が対称的に図示されているので、プレートの端部は整列しているけれど、これは要求仕様ではない。このアクチュエータのストロークは、いずれのワイヤ個々の収縮のほぼ五倍であって、一方アクチュエータにより作用できる力は、いずれのワイヤにより作用される力に比較してそれほど下廻っていない。
【0041】
アクチュエータ(本発明のすべてのSMAアクチュエータと同じく)はSMAワイヤが加熱されるときの収縮により作動され、従って、アクチュエータは図5Bに示すように長さが短くなっており、当業者においては、取付点41Aを有している端部から、プレートの対向端部における延長部411を用いて、プレート41のようなプレート一枚を膨脹させることが可能であることは容易に理解されるであろう。図5A及び5Bにおいて、取付点46Bと延伸部411との相対位置を比較することにより、アクチュエータが収縮した場合、延伸部411は取付点46Bを十分に越えて延伸することが容易に理解されるだろう。従って、最外プレートの一方の適切な延伸と、対向する最外プレートの締めつけとにより、アクチュエータは、所定の使用に所望されるように、収縮にもとずき負荷を引くかわりに押すことができる。
【0042】
図3−5Bの変形において、前述したように、SMAワイヤは端部の一方の側面だけに図示されてきたが、作動力を二倍にするために、端部の他方の側面に第二セットのワイヤを備えることも可能である。前述したように、プレート数とワイヤ数とはアクチュエータのストロークを増大するために必要に応じて増加されてもよい。
【0043】
プレート数を増加した際に、多層プレートアクチュエータを作動するために必要とされる合計電圧を最小化するために利用出来る実施態様は奇数枚のプレート(偶数本数のワイヤ)を使用することであって、最外プレート間(プレートの抵抗がワイヤの抵抗に比較して十分に小さいと仮定すると、アクチュエータの抵抗はすべてのワイヤの抵抗の合計である)にアクチュエータに電圧が作用されるかわりに、最外プレートとを電気的にリンクし、そしてこれらの二枚の最外プレートと中央プレートとの間(アクチュエータの抵抗がすべてのワイヤの抵抗の合計の四分の一である)に電圧か作用される。このことが、一定の電流をアクチュエータに流すために、より低い供給電圧の使用を可能にしている。もし最外プレートを電気的にリンクしないで、最外プレートの一方と中央プレートとの間に電圧を作用すると、アクチュエータの半分だけが駆動されるだけである。
【0044】
当然のことであるが、各SMAワイヤを個別に駆動するように、又はワイヤの選択したいずれの一部の本数(例えば、前節における二分の一の代りに三分の一のワイヤ)を駆動するように、アクチュエータ用の電力回路を変更することも可能であって、そのような変更も本発明に含まれるものである。
【0045】
ケース47は、ワイヤがケースに“近接”(前に規定した)するようにプレート周囲に配置することにより、ワイヤのヒートシンクとして作用する。
【0046】
図6は、本発明のSMAアクチュエータ用の剛部材(“プレート”)の平面図であって、SMAワイヤと剛部材との間の、剛部材がヒートシンクとして作用するスペース関係を示している。簡単に理解するために、ワイヤスペースに関連する以外の剛部材の形状(例えばアクチュエータへの電力供給、お互いに対するプレートの移動等に関連する形態、その一部は図3−5Bに示されている)は図6−8Bに示されていない。
簡単に理解するために、SMAワイヤ61は同一の剛部材の両端部62A及び62Bに取りつけて図示されていて、このことは図7−8Bも同様であるけれけども;当然のことであるが、実際のアクチュエータにおいて、各ワイヤは二枚の隣接する剛部材の間に取りつけられ、剛部材をお互いに対して移動するようになっている(図4−5Bと図9とに示すように)。SMAワイヤ61と剛部材62との間の距離“d”は、SMAワイヤがワイヤに最も近い剛部材の直線エッジ63に“近接”(前述で規定した)するようになっていて;実際のアクチュエータにおいて、SMAワイヤは剛部材の最も近いエッジに“近接”していて、ワイヤは、その剛部材間に接続されている。このように、ワイヤの温度は、剛部材のヒートシンク作用により制御されていて;ワイヤ中央区画における超過温度が回避され、かつ電力が作用されていない場合ワイヤの冷却速度は速められ、本発明の第一実施態様の利点となっている。このことはサイクルタイムにおける利点となっていて、過加熱の最小化にもとずく作動寿命における利点になることが予想される(ワイヤの加熱用に採用された制御方法にもとずいて− もし加熱が収縮曲線だけの形状で制御されると、利点は大きくないけれど、もし加熱がワイヤ温度検出方法にもとずいて行なわれるなら、利点はより大きくなるであろう)。
【0047】
SMAワイヤ61が、剛部材62に端部62A及び62Bにおいて導電的に(圧着のようなものにより)取りつけられているので、SMAワイヤからの空気を介して直線端部63における剛部材62への伝導による熱損失がないばかりか、ワイヤの端末から剛部材62の端部62A及び62Bへの直接伝導による熱損失、及び空気を介して端部62A及び62Bへの伝導による熱損失もない。従って、電力がワイヤに供給される場合、ワイヤに沿って温度勾配があり、ワイヤの端末は中央区画より低温になっている。ワイヤの中央区画における過加熱を生ずることなく、ワイヤの端末をAf温度に加熱出来ないことにもとずく、SMAワイヤの“作動長さ”(アクチュエータの駆動時において、ワイヤの損傷なしに完全収縮が可能なワイヤの長さ)の損失は、各端末において約2mmであり、当然のことであるが、剛部材62と、特にワイヤが接続されている端部62A及び62Bとの熱容量に依存している。
【0048】
図7は、本発明のSMAアクチュエータ用の剛部材(“プレート”)の平面図であって、SMAワイヤと剛部材との間の、剛部材がヒートシンクとして作用するスペース関係を示していて、本発明の第二形態が示されている。SMAワイヤ71と剛部材72との間の距離“d”は、SMAワイヤがワイヤの中央部分にわたってワイヤに最も近い剛部材の直線エッジ73に“近接”(前述で規定した)するようになっていて、例えば、75μmのワイヤは剛部材の近接エッジから150μmと300μmとの間である。このように、ワイヤの温度は、剛部材のヒートシンク作用により制御されていて;ワイヤ中央区画における超過温度が回避され、かつ電力が作用されていない場合ワイヤの冷却速度は速められ、本発明の第一実施態様の利点となっている。端面73の各端部において剛部材に切り欠かれた凹部74のために、ワイヤから空気を介してプレートへの熱伝達は、これらの端部において減少していて、このことが図6で説明した作動長さの端部損失を低減している。各凹部74の深さ“t”は、ワイヤが、凹部の下端部75において剛部材に“近接”しないようになっていて、例えば、ヒートシンクとして作用する剛部材の冷却効果を低減するために、ワイヤは、各凹部の下端部からワイヤ径の少なくとも十倍、より好ましくは少なくとも十五倍(例えば70μmのワイヤに対して少なくとも750mm、より好ましくは1000mm)離れている。さらに、各凹部の幅“w”は、前述した端部冷却効果が現実的な程度に低減されるようになっている。適切な幅“w”は長方形凹部74に対して、少なくとも1mmから約3mm迄であって、1〜2mmが一般的である。
【0049】
図8Aは、本発明のSMAアクチュエータ用のもう一つの剛部材(“プレート”)の平面図であって、SMAワイヤと剛部材との間の、剛部材がヒートシンクとして作用するスペース関係を示していて、本発明の第二形態が示されている。SMAワイヤ81と剛部材82との間の距離“d”は、SMAワイヤがワイヤの中央部分にわたってワイヤに最も近い剛部材の直線エッジ83に“近接”(前述で規定した)するようになっている。このように、ワイヤの温度は、剛部材のヒートシンク作用により制御されていて;ワイヤ中央区画における超過温度が回避され、かつ電力が作用されていない場合ワイヤの冷却速度は速められ、本発明の第一実施態様の利点となっている。端面83の各端部において剛部材に切り欠かれた凹部84のために、ワイヤから空気を介してプレートへの熱伝達は、これらの端部において減少していて、このことが図6で説明した作動長さの端部損失を低減している。各凹部84の深さ“t”は、ワイヤが、凹部の下端部85において剛部材に“近接”しないようになっていて、例えば、ヒートシンクとして作用する剛部材の冷却効果を低減するために、ワイヤは、各凹部の下端部から少なくとも750mm、より好ましくは1000mm離れている。さらに、各凹部の幅“w”は、前述した端部冷却効果が現実的な程度に低減されるようになっている。適切な幅“w”は台形凹部84各々の上部に対して、少なくとも2mmから約4mm迄であって、3mmが一般的である。一方各凹部の底部における幅は、一般に図7における長方形凹部74の下端部と同一であって、例えば1〜2mm、好ましくは1〜1.5mmである。剛部材における凹部の幅は、SMAワイヤの径の大小と、剛部材における厚さの及び熱伝導度の大小とに応じてスケールアップあるいはスケールダウンされていて、ワイヤと剛部材とにおけるこれらの変化に従って、空気を介して剛部材へのワイヤの冷却が、変化するようになっている。しかし幅は相対的に小さなスケールとなっている。というのは幅は、SMAワイヤと剛部材との取付点における直接的な熱伝導により部分的に決定されるからである。
【0050】
図8Bは、図8Aと同様な、本発明のSMAアクチュエータ用のもう一つの剛部材(“プレート”)の平面図であって、SMAワイヤ811が、ワイヤ中央部にわたってワイヤに最も近い剛部材812のエッジ813に“近接”(前述で規定した)するようになっていて、図8Aにおける台形凹部84の代りに丸味のある凹部814が図示されている。
【0051】
距離“d”と、凹部の形状、深さ“t”、幅“w”及び構造とは、以下のように設計されている。ワイヤ及び剛部材の寸法と、それらの熱的特性を知り、周囲温度及びワイヤの所望する運転温度のような所定の運転パラメータを仮定して:
(1)ワイヤと剛部材との間の継手(圧着)におけるワイヤの冷却を計算する;
(2)最初に選択した剛部材形状(例えば図7の形状)に対し、剛部材と、剛部材の両端部と、ワイヤへ最も近い剛部材のエッジとへの空気を介してのワイヤの冷却を計算する;
(3)以上からワイヤの温度分布を決定する;
(4)剛部材の別の形状により、ワイヤに沿った最低の温度差を達成することを目的として、繰返し剛部材形状を修正しワイヤの温度分布を決定する。
【0052】
本発明におけるSMAアクチュエータの剛部材に対する適切な形状の設計は、SMAアクチュエータの当業者により、かつ本出願において参照している文書を含めて、そのような当業者に利用可能な技術及び情報と、本開示とのエンジニアリングにより、容易に実行することができるであろう。
【0053】
ヒートシンクが、アクチュエータのプレートを囲んでいるケースでもなく、アクチュエータ自身のプレートでもなくて、完全にアクチュエータの外部である場合、本発明の第一実施態様において要求されているすべては、ヒートシンクはアクチュエータのSMAワイヤに“近接”していなければならないことであって、そのような構造は本説明において自明のことであり、図面が必要であるとは思えない。ヒートシンクのデザインにおいてもし所望するなら、アクチュエータワイヤに対面していないヒートシンクの側面に、冷却フィンあるいは他の熱放散形状を取りつけることにより効率を向上するために、考慮しうる自由度はある。しかしながら、完全に外部のヒートシンクを使用することは、完成アクチュエータの複雑さを増しサイズを大きくすることになる。外部ヒートシンクの一つの利点は、ペルチェ継手要素(Peltier junction element)のような、アクティブな冷却効果を有するヒートシンクの使用が可能となることであって、そのペルチェ継手要素は冷却サイクル中にSMAワイヤに対して準周囲温度雰囲気を提供することができる。ペルチェ継手要素の制御はSMAアクチュエータの制御に統合されていて、従って、SMAワイヤへの電力が停止した時に、電力はペルチェ継手要素に供給され、SMAワイヤの冷却時間を最小化するようになっている。もし冷却要素がペルチェ継手要素なら、アクチュエータの駆動時にワイヤからの熱損失を最小化しかつアクチュエータのサイクル速度を速めるために、継手を反転方向に作動させて、ヒートシンクを加熱従ってSMAワイヤを加熱することが可能となる。
【実施例】
【0054】
実施例−小型のストローク多重型アクチュエータ
図9は、本実施形態のプレートとワイヤとの、全体を符号91で示すアセンブリ、及びプレートが組立てられるフレーム92の分解図である。このプレートはフレームに平行アレーに積層され、プレート911が最下段で、連続してプレート912〜916が積層され、そしてプレート917が最上段である。各プレートは、剛であるけれど柔軟な材料で作られていて、その柔軟さはその材料を圧着継手911A〜916Aと912B〜917Bそれぞれとにおいて、ワイヤを損傷することなく(SMAワイヤの過圧縮は脆性と変態特性の変化をもたらす)、SMAワイヤ921〜926へ圧着可能にするのに十分なものである。プレート用に適切な材料は半硬度のカートリッジ黄銅又は半硬度の“洋銀”合金である。他のワイヤ取付方法が使用されてもよいが、圧着は、簡単で、経済的で、かつ組立てたアクチュエータのサイズを大きくしない、魅力的な方法である。最下段プレート911は、最上段プレート917に対して最大トラベルを有しているアクチュエータのプレートであって、取付点911Cと圧着継手911Dとを備えており、その取付点911Cが負荷への外部継手用のものであり、アクチュエータは、収縮するとき取付点911Cにおいてけん引するようになっていて、その圧着継手911Dは電力リード線(図示されていない)取付用のものである。中段プレート914も電力リード線(図示されていない)取付用の圧着継手914Dを備えている。最上段プレート917は、例えば外部構造体へのアクチュエータの取付のために使用される取付点917Cを備えていて、さらに電力リード線(図示されていない)取付用の圧着継手917Dも備えている。ベース92は、熱可塑性プラスチック例えばエンジニアリング熱可塑性プラスチックのような、いずれの適切な非導電材料あるいは絶縁材料で作られていてもよくて、二本の離間したピン92B及び92Cが突出しているベースプレート92Aで構成されている。
【0055】
プレート911〜916各々はスロット(付番されていない)を備えていて、一方、最上段プレート917は二つの穴(付番されていない)を備えており、プレートは911〜917の順番でベースプレートに配列されていて、各々のプレート対の間には絶縁層(ポリマシートのような絶縁材料の独立したピースであってもよいし、あるいはプレートの片面あるいは両面に塗布された絶縁層であってもよい)が備えられており、ピン92B及び92Cが、プレート911〜916におけるスロットと、プレート917における穴とを貫通している。図7又は8のプレートに示すように、プレートが圧着継手911A〜917Bに隣接した凹部(付番されていない)を有していて、図6〜8に示すように、ワイヤ921〜926は、これらのエッジに“近接”するように対応するプレートのエッジから離間していて;本発明における第一実施態様及び第二実施態様は図9及び10に示すアクチュエータに利用可能である。いずれの簡単な方法により、プレートはピンに保持されているので、プレートはベースプレートに平行になっていて;とくに簡便な方法は、ピンがプレートを保持するように、プレート917の上方へ突出しているピン92B,92Cの端部を熱変形(“固定する(stalre)”)させることであって、その方法は、プラスチックコンポネントのアセンブリに対しての公知な方法であって、VELOBIND(登録商標)固ばくシステムに例示のような方法である。
【0056】
図10は組立てたアクチュエータの側面図である。各々の、プレート911〜917及び圧着継手911A〜917Bが図示されているが、わかりやすくするために、ワイヤは図示していない。プレート911〜917は、200μm厚さの半硬度の洋銀(55.25%銅、27.17%Zn、17.22%Ni、0.26%Mn及び0.02%Pbから構成されている合金;米国イリノイ州エルムハースト(Elmhurst)のABCメタル社製の770合金)で作られていて、SMAワイヤを損傷なく正確に圧着することを可能にし、しかもプレートに十分な剛性を付与している。250μmのPET(DuPont Teijin MYLAR(登録商標)A)絶縁材シート931〜936がプレート間に配列されていて、プレート同士を電気的に絶縁し、かつアクチュエータが収縮膨脹するときに、プレート911〜916が低摩擦で滑動することを可能にしている。ワイヤは、90℃の変態温度を有する、75μmのDynalloy FLEXINOL(商標)TiNi合金であって、たるみを回避するために10gの予荷重引張で取りつけられていて、そうしないとアクチュエータの不作動を招くことになる。圧着継手間の距離(各ワイヤセグメントの長さ)は27mmであり;プレートは圧着継手において図8Bと同様な凹部を有していて、その凹部は、深さ1.0mm、凹部の下部における幅約1.2mm、及び凹部の上部における幅約3.0mmである。
【0057】
ワイヤは、プレートに圧着され、アクチュエータが組立てられたときにプレートのエッジ近傍から約200μmのところに位置するようになっている。フレーム用の適切な材料は、充填剤入りナイロン6/6(NYLATRON(登録商標)GS)又はポリカーボネート等のようなエンジニアリング熱可塑性プラスチックである。結果的にアクチュエータは、高さ6.1mm、幅5.3mm、膨脹長さ38.6mm(最下段プレートの取付点から最上段の対向端部における電力リード線用圧着継手まで)そして収縮長さ34.6mmであって4mmのストローク(12%のストローク/長さ比)となっている。完成したアクチュエータの重量は1.1gである。アクチュエータは、70gの収縮力と、4gの復元力と、500gを越える制限力とを有している。4.0Vにおけるピーク電流は470mAである。ピン92Bと92Cとは、プレートにおけるスロットと相互作用していて、機械式ストッパとして作用するようになっており、アクチュエータの最大膨脹及び収縮とプレートのトラベルとを制限していて、特にプレート91には荷重が作用されているかも知れない。このように、(1)アクチュエータで作用可能な力よりはるかに大きな超過膨脹外力の作用が、SMA要素を超過ストレスにすることができなくて;(2)アクチュエータはその能力の限界まで収縮しないので、SMA要素において公知である、SMA要素が経年化し復元性を失った場合でさえ、アクチュエータはリミットストッパ間の全範囲にわたって移動することを保証している。
【0058】
本発明のさらなる特徴は、アクチュエータの最大膨脹と最大収縮とを検出するために、アクチュエータが、電気式センサを備えていてもよいことで、例えばアクチュエータの最大収縮を検出するセンサは、電力をSMAワイヤに供給する、回路におけるスイッチへ接続されていてもよくて、アクチュエータが収縮の通常範内で作動している場合、スイッチはアクチュエータへ電力を通電し、アクチュエータが最大収縮に達した場合、電力を切る。
【0059】
この機能、特にアクチュエータをデジタル制御するようになっている機能を提供する例示の回路が図11に示されている。
【0060】
図11においてアクチュエータが全体として符号1101で概略的に示されている。アクチュエータ1101は、図9及び10に示すタイプの、七枚プレートのアクチュエータであって、最下段プレート1111は最大移動範囲のプレートであり(即ち負荷へ接続されたプレート)、他のプレートは図示されていない。電力は、最下段プレート1111と最上段プレートとを、最下段プレート1111へのワイヤ1111Aと、最上段プレートへのワイヤ1117Aとにより、概略的に+Vで示す電源へ接続することにより、アクチュエータへ供給されていて;一方中段(第四段)プレートは、ワイヤ1114AによりMOSFET1150のドレインを介して接地されている。従ってこの回路において、二つのアクチュエータの半割が、前述したように最上段プレートと最下段プレートとの間に通電される高電圧というよりは、むしろ低電圧で平行して作動されている。導電性のあるプレート1111が、接点1111Cからプレート(電気回路において1111Bとして示す)を介して接地1111Dへの電気的回路を備えている。アクチュエータが完全に膨脹、即ち0%収縮の場合、接点1111Dがピン1102へ接触し、0%信号が+V(デジタル的に高い)となって、外部制御回路(図示されていない)により0%位置の検出が可能となり;同様にアクチュエータが完全に収縮、即ち100%収縮の場合、接点1111Cがピン1103へ接触し、100%信号が+V(デジタル的に高い)となって、外部制御回路により100%位置の検出が可能となる。
【0061】
CTRL信号が作用されるとき、MOSFET1105のゲートにおいて電圧が上昇し、MOSFET1105が作動されそして電力がアクチュエータ1101にプレート1111/1117とプレート1114との間で供給され、従ってアクチュエータ1101は駆動されさらにSMAワイヤの、従ってアクチュエータ1101自身の収縮がもたらされる。収縮が始まると、接点1111Dはピン1102から離間し、0%信号がデジタル的に低下する。アクチュエータ1101が完全に収縮したとき、接点1111Cはピン1103に接触し、100%信号がデジタル的に高くなり;トランジスタ1106も作動し、従ってMOSFET1105のゲートにおいて電圧が低下し、アクチュエータ1101への電力が切られる。アクチュエータが冷却され再度膨脹するとき、接点1111Cがピン1103から離間し、MOSFET1105が再度作動し、アクチュエータは再収縮する。従って、CTRL信号が作用している限り、アクチュエータは、100%収縮へ収縮し、続いて100%収縮に非常に近くにおいてサイクルする。抵抗1109を介しての1104と1107とは回路を流れる電流を制御している。図9及び10に示し、かつ明細書において前述したアクチュエータにおいて、100%収縮近傍での収縮と再膨脹とのサイクル数は約50Hzであって、従って、消費電力が自己制御されている場合、アクチュエータ1101は完全に収縮されたままに見える。そのようなアクチュエータにおいて、適切なMOSFETはIRLML2502であって、適切なトランジスタはMMBT3904であり、一方適切な抵抗値は10kΩである。これらは、ピン1102及び1103と共に、アクチュエータの中空部分の中の下方に取りつけられたフレキシブルな回路の表面に取りつけられていてもよくて、従ってアクチュエータ及び制御回路のサイズを最小化している。
【0062】
図11に示すような回路を援用する利点は二つある。
第一に、回路は、アクチュエータがその所定位置まで収縮するや否や、アクチュエータへの電力を切る。このことは、制御信号が作用していようがいまいが、一たんアクチュエータが収縮の所定リミットに達すると、アクチュエータはもはや電力を消費せずに、アクチュエータが停止されようとしているかあるいはさらに収縮しようとしているときに、他の方法では発生してしまう電力消費を最小化することを保証している。さらに、所定の収縮が達成されている時でさえも、電力の連続通電によるSMAワイヤの過加熱はされないで、ストレスの低減とSMAワイヤの最高温度の低減とが、疲労を減少させ、かつアクチュエータの作動寿命(サイクル回数)の最大化をも保証している。
【0063】
第二に、回路はアクチュエータを、可能な限り長期間所望する収縮度合にとどめ、かつ最小電力消費を保持し、さらにSMAワイヤの最小温度に保持することを保証している。制御信号が作用し続ける限り、かつアクチュエータが完全に収縮され続ける限り、電力はアクチュエータに供給されアクチュエータの収縮をもたらしている。アクチュエータが完全に収縮すると、電力は切られる。しかしながら、SMAワイヤが冷却され再膨脹するやいなや、アクチュエータが再膨脹し、電力が通電しアクチュエータが再作動される。続いてアクチュエータが再収縮し、アクチュエータへの電力を切り、さらに続く。オン−オフサイクルは十分に速いものであって、SMAワイヤは、アクチュエータを最大収縮に保持するために十分な、一定温度に到達する。その到達温度は、例えば、Afより低い温度であって、アクチュエータの疲労を最小限にし作動寿命を最大化している。さらに、SMAワイヤが最大収縮に達するのに必要な温度になるだけなので、一たん制御信号が切られると、SMAワイヤは、Afにまで加熱された場合に比較してより迅速に冷却され、このことがアクチュエータのサイクル時間を減少させている(サイクル速度を速めている)。
【0064】
本実施態様における温度制御の利点が、SMAアクチュエータの作動を説明する観点からだけで説明されてきたが、当業者において以下のことは明らかであって;この形態は、この形態により達成可能な利点が必要とされ所望される、すべてのSMAアクチュエータに応用することができて、すべてのSMAアクチュエータにおいて、所望される収縮がアクチュエータの最大収縮未満に制限されていて、アクチュエータが長期間作動(収縮)され続けることを所望されており、さらにアクチュエータの迅速なサイクル及び/又は長寿命が所望されていることと;提示された以外の方法が検出及び切換を達成するために使用されてもよいことと;である。例えば、この制御技術は;アクチュエータから遠隔ではあるけれどアクチュエータに操作可能に接続されている(例えば負荷へ接続され、アクチュエータがその負荷へ接続されている)、センサ/スイッチの使用により実行されてもよくて;さらに、図11に関連して説明したトランジスタ回路によるというよりは、むしろ単なる電気回路と、アクチュエータの最大収縮で閉となる単なるスイッチとにより実行されてもよい。従って本発明の第四実施態様は、本発明の第一実施態様だけ、又は第一及び第二実施態様、又は他の実施態様を有している、本発明のSMAアクチュエータに容易に応用することができる。
【0065】
本発明のSMAアクチュエータ用の、検出及び制御機能を含めて種々の機能を実行する必要があるソフトウェアは、SMAアクチュエータ及び関連エレクトロニクスにおける当業者により、かつ本出願において参照している文書を含めて、そのような当業者に利用可能な技術及び情報と、本開示との利用により、容易に実行することができるであろう。
【0066】
本発明のいくつかの実施態様が提示され、各々はSMAアクチュエータへ利用される場合、それ自身の利点を提供するので、一つだけの実施態様特徴とするSMAアクチュエータは、その実施態様を利用しないアクチュエータにまさる利点を提供している。もし一つ以上の実施態様が所定のアクチュエータに利用されるなら、利用された実施態様の利点が付加されてゆくということは明瞭であろう。従って本発明の一つ以上の実施態様を利用したSMAアクチュエータは、より少ない実施態様しか利用しないアクチュエータに比較して、より多くの利点を提供することができる。
【0067】
本発明の範囲と精神とを逸脱することなく、本発明における種々の修正と変更とがあることは、当業者において明瞭であろう。本発明は特定の好適な実施態様を用いて説明されてきたが、特許請求の範囲に規定した本発明が、そのような特定の実施態様に限定されるものではないことは理解されるべきである。当業者においては明瞭な、発明を実施するための最良の形態において説明した種々の修正は、本開示及び特許請求の範囲内であることを意図しているものである。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】図1は、一般的なSMA要素の温度に対する長さのグラフである。
【図2】図2は、積層プレートSMAアクチュエータの斜視図であって、SMAワイヤと剛性部材の配置を示している。
【図3】図3は、積層プレートSMAアクチュエータ用の一枚の剛性部材であって、本発明の第一実施態様における一つの形態を示している。
【図4】図4は、図3の剛性要素を使用している積層プレートSMAアクチュエータの一つの形態の斜視図である。
【図5A】図5Aは、図4のアクチュエータの膨脹状態における側面図である。
【図5B】図5Bは、図5Aのアクチュエータの収縮状態におけるものである。
【図6】図6は、本発明のSMAアクチュエータ用の剛性要素を示していて、本発明の第一実施態様におけるもう一つの形態を示している。
【図7】図7は、本発明のSMAアクチュエータ用の他の剛性要素を示していて、本発明の第一及び第二実施態様における他の形態を示している。
【図8A】図8Aは、本発明のSMAアクチュエータ用の他の剛性要素を示していて、本発明の第一及び第二実施態様における他の形態を示している。
【図8B】図8Bは、本発明のSMAアクチュエータ用の他の剛性要素を示していて、本発明の第一及び第二実施態様における他の形態を示している。
【図9】図9は、本発明の他のSMAアクチュエータにおける、剛性部材及びSMAワイヤとベースとを示していて、本発明の第一及び第二実施態様における他の形態を示している。
【図10】図10は、図9の部材/ワイヤアセンブリを使用して組立てたアクチュエータの側面図である。
【図11】図11は、本発明の実施態様の線図であって、アクチュエータがアクチュエータへの電力を停止するためにスイッチを有しているもので、アクチュエータが所定の収縮限界に達した際のものである。

Claims (20)

  1. 少なくとも三枚の平行で細長い剛部材を具備する、ストローク多重型の形状記憶合金(SMA)のアクチュエータにおいて;該剛部材各々が、長手軸を有していて、かつお互いに対して該長手軸に平行に滑動可能であって;該剛部材各々は、SMAワイヤによりお互いに接続されていて、該アクチュエータのストロークが、該SMAワイヤのストロークの合計にほぼ等しくなるようになっており;該SMAの少なくとも中央部分がヒートシンクに近接している;ストローク多重型の形状記憶合金(SMA)のアクチュエータ。
  2. 該剛部材が平行なプレートである、請求項1に記載のアクチュエータ。
  3. 該剛部材が、お互いに電気的に絶縁された、積層された平行な伝導性のプレートである、請求項2に記載のアクチュエータ。
  4. 各々の二枚の該プレートが、高分子材料の層により離間されている、請求項3に記載のアクチュエータ。
  5. 該プレートが、上段プレートと下段プレートと少なくとも一枚の中段プレートとから構成されていて;該プレート各々は、第一端部と第二端部とを有しており、該プレートすべての該第一端部がお互いに下から上へほぼ整列していて、かつ該プレートすべての該第二端部はお互いに下から上へほぼ整列しており;第一SMAワイヤが、該下段プレートの該第一端部へ隣接して接続された第一端末と、該下段プレート真上の該中段プレートの該第二端部へ隣接して接続された第二端末とを有していて、第二SMAワイヤが、該上段プレートの真下の該中段プレートの該第一端部へ隣接して接続された第一端末と、該上段プレートの該第二端部へ隣接して接続された第二端末とを有しており、さらに、もし一枚より多い中段プレートがある場合、SMAワイヤが、該中段プレート各々の該第一端部へ隣接して接続された第一端末と、該中段プレート各々の真上の該中段プレートの該第二端部へ隣接して接続された第二端末とを有している;請求項4に記載のアクチュエータ。
  6. 該SMAワイヤ各々の該中央部分と、該ヒートシンクとの間の距離が、該SMAワイヤの直径の10倍以下である、請求項1に記載のアクチュエータ。
  7. 該SMAワイヤ各々の該中央部分と、該ヒートシンクとの間の距離が、該SMAワイヤの直径の8倍以下である、請求項6に記載のアクチュエータ。
  8. 該SMAワイヤ各々の該中央部分と、該ヒートシンクとの間の距離が、該SMAワイヤの直径の1〜4倍以下である、請求項7に記載のアクチュエータ。
  9. 該SMAワイヤ各々の、少なくとも20%の該中央部分が、該ヒートシンクに近接している、請求項1に記載のアクチュエータ。
  10. 該SMAワイヤ各々の、少なくとも40%の該中央部分が、該ヒートシンクに近接している、請求項9に記載のアクチュエータ。
  11. 該SMAワイヤ各々の、少なくとも70%の該中央部分が、該ヒートシンクに近接している、請求項10に記載のアクチュエータ。
  12. 該SMAワイヤ各々の該端末各々の少なくとも1mmの該端末が、該ヒートシンクに近接していない、請求項1に記載のアクチュエータ。
  13. 該SMAワイヤ各々の該端末各々の少なくとも1.5mmの該端末が、該ヒートシンクに近接していない、請求項11に記載のアクチュエータ。
  14. 該ヒートシンクが、該アクチュエータの該剛部材で構成されている、請求項1に記載のアクチュエータ。
  15. 該ヒートシンクが、該アクチュエータの平行な伝導性の該プレートで構成されている、請求項4に記載のアクチュエータ。
  16. 該プレート各々が、該プレートの端部へ隣接して該プレートへ接続されたSMAワイヤに最も近い、該長手軸に平行なエッジを有していて、該エッジは、該SMAワイヤ各々の少なくとも60%の中央部分が該エッジに近接するようになっていて、さらに該エッジは、該プレートへの該SMAワイヤ取付点に隣接した凹部を有しており、該プレートの該SMAワイヤ取付点から、該SMAワイヤの少なくとも先端の1mmの間は、該SMAワイヤは該エッジに近接しないようになっている、請求項15に記載のアクチュエータ。
  17. 該ヒートシンクが、該アクチュエータの外部である請求項1に記載のアクチュエータ。
  18. 該ヒートシンクが、アクティブな冷却要素である請求項17に記載のアクチュエータ。
  19. 所望する収縮限界と電力供給回路とを有している請求項1に記載のアクチュエータであって;該電力供給回路は、該アクチュエータを収縮させるべく該アクチュエータに電力を供給するものであり、スイッチを具備していて、該スイッチは、該アクチュエータが該所望する収縮限界より収縮した場合一般に閉であり、該アクチュエータが該所望する収縮限界に達することにより開となる;所望する収縮限界と電力供給回路とを有している請求項1に記載のアクチュエータ。
  20. 所望する収縮限界と電力供給回路とを有しているSMAのアクチュエータであって;該電力供給回路は、該アクチュエータを収縮させるべく該アクチュエータに電力を供給するものであり、スイッチを具備していて、該スイッチは、該アクチュエータが該所望する収縮限界より収縮した場合一般に閉であり、該アクチュエータが該所望する収縮限界に達することにより開となる;所望する収縮限界と電力供給回路とを有しているSMAのアクチュエータ。
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