JP2004535920A - ガス流の可燃成分の回収法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、可燃成分と酸素とを含有するガス流中の可燃成分を、可燃成分を溶剤中に選択的に吸収させることにより回収する方法に関し、吸収時に気相が溶剤の連続液相に分散していることを特徴とする。本発明の好ましい態様は、触媒の存在下にアルコール溶剤中でプロペンを過酸化水素を用いてエポキシ化に関する方法であり、この方法では、未反応プロペン、プロペン酸化物および過酸化水素の分解によって生じる酸素を含有するガス流を反応混合物から分離し、前記方法により、前記ガス流中の可燃成分を回収している。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、可燃成分を選択的に溶剤へ吸収させることにより、可燃成分と酸素とを含有するガス流の可燃成分を回収する方法に関する。本発明は、特に、過酸化物成分を用いた酸化反応において、酸化反応中に過酸化物が分解されて酸素が蓄積するために生じる流出ガスから、可燃成分を回収する方法に関する。本発明は特にオレフィンのエポキシ化法の後処理工程に適している。
【0002】
過酸化化合物、特に過酸化水素を用いた酸化を含む多くの方法では、気体混合物が形成され、この混合物には、過酸化化合物の分解により生じる分子酸素に加えて、多くの有機可燃成分が含まれる。安全面の理由から、これらの方法は、酸素含量が爆発限界を下回る状態で実施されなければならない。生成化合物または反応の最初の工程にリサイクルできる成分等の有価化合物を含むので、経済的な理由から、流出ガス流の可燃成分を回収する必要性が大きい。これを受けて、適切な溶剤に選択的に吸収させることにより可燃成分を回収することを提案する。
【0003】
溶剤へ有機可燃成分が吸収されるため、吸収ユニット内の気相の酸素含量が増加する。その結果、吸収ユニットに流入するガス流が着火組成物でなかったとしても、吸収過程において着火性を帯びることになる。従って、安全の面から、不活性ガスを吸収ユニットへ導入し、任意の条件下に、吸収ユニット内で着火組成物が形成されるのを阻止する。
【0004】
例えば、EP−A−719768には、オレフィンを過酸化水素でエポキシ化する方法が記載され、この際、オレフィンと過酸化水素の分解によって生じた酸素との気体混合物が液体エポキシ化反応混合物から分離され、オレフィンは気体混合物から液体吸着剤へ吸収され、不活性ガスが酸素へ十分量で添加されることにより可燃性ガス組成物の形成が阻止される。EP−A−719768の実施例によれば、吸収液体は吸収ゾーンの上部へ導入され、気体のパージ流は吸収ゾーンの下部へ導入されて、向流状態になっている。しかし、液相または気相が連続相であるかどうかについては記載がない。
【0005】
EP−A−583828には、酸化エチレンの直接酸化法におけるエチレンの回収方法が記載されている。この方法によれば、直接酸化生成物は、3つの異なる工程で後処理される。第3工程では、例えばパラフィン等の高分子量有機液体を用いて、未反応のエチレンを吸収により回収している。吸収を実施するこのデータからは、気相が連続液相中に分散しているのかどうかが明らかではない。これに対し、接触面がトレー、構造化パッキングまたはランダムダンプパッキングで形成されてという情報は、吸収カラムにパッキングを使用すると気相と液相との間にある接触面が増加しないことから、当業者には、気相が連続層であり液相が分散相であることが分かる。
【0006】
同様に、ヨーロッパ特許明細書00102542.8には、オレフィンの過酸化水素によるエポキシ化により発生し、酸化オレフィン、未反応オレフィンおよび酸素を含む、流出ガス流の後処理法が記載されており、この際、流出ガス流はエポキシ化工程で使用されたのと同じ溶剤を含む吸収ユニットと接触し、オレフィンおよび酸化オレフィンで負荷された溶剤流は吸収ユニットから抜き取られ、酸素を含む流出ガス流が放出する。さらに、不活性ガス流を吸収ユニットへ導入し、このとき不活性ガスは流出ガス流中の酸素と一緒に吸収ユニットに残存する。導入される不活性ガスの量は、反応工程で残される流出ガス流の量および組成の関数として有利に選択されるので、吸収ユニットに残る流出ガス流は着火組成物ではない。従ってこの方法は、吸収ユニット内のいずれの工程にも着火組成物が存在しないように実施される。
【0007】
この方法には大きな欠点が存在する。不活性ガスの添加により、吸収ユニット中の全ガス流は著しく増加する。これにより、吸収効率は減少し、反応ゾーンの流出ガス流に由来する有価な有機成分を思い通りに分離するには、より大きな吸収ユニットおよびより多くの吸収溶剤が必要となる。
【0008】
従って、本発明の課題は、前記した欠点を有さず、全工程が確実に安全な、可燃成分と酸素とを含有するガス流の可燃化合物を回収する方法を提供することである。
【0009】
この課題は、溶剤中に可燃成分を選択的に吸収させて、可燃成分と酸素とを含有するガス流中の可燃成分を回収する方法により解決され、該方法では、吸収時に気相が溶剤の連続液相に分散していることを特徴とする。
【0010】
本発明では意外にも、たとえ吸収時に可燃成分と酸素とを含んだ気相が溶剤の連続液相に分散し、その後、気相から可燃成分が枯渇して気相中の酸素濃度が前記の爆発限界を上回ったとしても、気相が溶剤の連続液相に微細に分散されているので気相が吸収ユニット内で依然として着火できないことが見出された。結果、吸収ユニットに導入する前または吸収ユニット内の吸収ゾーンで、不活性ガスを添加する必要はない。すなわち、吸収ユニットに導入する前または吸収ゾーン内のいずれでも不活性ガスを添加しないのが望ましい。こうして、気相が不活性ガスを僅かしか含まないか全く含まないので、吸収工程の効率が非常に高まる。従って、吸収ユニットの大きさを小さくすることができ、これがコストの削減につながり、リサイクルされるかまたは後処理工程に課される溶剤の量を大幅に削減できるという効果を伴って、吸収流、すなわち溶剤は、より少ない体積で使用すればよくなり、全体的に方法の経済性が向上する。
【0011】
しかし、吸収ゾーンへの導入前または吸収ゾーン中に不活性ガスを導入しないにもかかわらず、酸素含量が爆発限界を上回ったとしても気相は着火できないので、方法の安全性は保証される。
【0012】
吸収ユニットは気泡塔として機能するのが好ましい。
【0013】
好ましい形態において、吸収溶剤の連続層に分散する気泡は、直径が10ミリメートル以下、有利に2〜10ミリメートル、特に有利にせいぜい5ミリメートルである。
【0014】
本発明の特に好ましい形態において、吸収ユニットの下部で吸収ユニットへガス流を導入し、ガス流を吸収ユニットへ導入した位置よりも上部で液体溶剤相を吸収ユニットへ導入し、液体溶剤相はガス流を吸収ユニットへ導入する位置よりも下部で吸収ユニットから排出させる。その結果、吸収ユニットを通過するガス流および溶剤は向き合って流れていることになる。吸収ユニットは気泡塔として機能するのが好ましい。
【0015】
分散した気相と連続液体溶剤相との流速は、液相が連続層であり気相が分散しているという条件が維持される範囲内で広く変化してよい。気相の断面あたりの流速は有利に10〜100m3/m2h、より有利に20〜60m3/m2hであり、液相の断面あたりの流速は有利に50〜200m3/m2h、より有利に100〜150m3/m2hである。
【0016】
本発明の好ましい形態において、環状ノズルを装備した吸収ユニットへガス流を導入して、気相を連続液相へ微細に分散させる。吸収ユニットの大きさならびに気相と連続溶剤相の流れ条件は、連続液相中に分散する気泡が10ミリメートル以下、有利には2〜10ミリメートル、特に有利にはせいぜい5ミリメートルとなるように選択される。このように定義した気泡の大きさへ制御できるように、いくつかの方法を単独でまたは組み合わせて実施してよい。例えば、環状ノズルのオリフィスの横断面を0.2〜2mmの範囲で選択してよく、かつ/または篩トレーを0.2〜2mmのオリフィス断面を有する定義された間隔で吸収ユニット内に配置してよく、かつ/または液相と気相との流速を前記定義のように調節する。篩トレーを用いる場合、吸収ユニットの横断面に対する篩トレーの独立横断面の比は、有利に多孔板を通過する気相の流速が0.5〜2m/sとなるように調節されているのが好ましい。
【0017】
本発明の方法で使用し得る吸収ユニットは、熱交換器および/または気体分散装置を有していてよい。熱交換器は、吸収ユニットの温度の制御、特に吸収熱を除くのに有用である。気体分散装置は、気体の分散と気相と連続溶剤相間の物質移動を改善するために存在してよい。気体分散装置として篩トレーを使用するのが好ましく、降下管を有する篩トレーを使用するのが特に好ましい。
【0018】
安全の面から、吸収ユニット内の液面高さより上にある頭隙部分に不活性ガスを導入するのが好ましい。これにより、液体溶剤相を流れ出たガス流は酸素濃度が爆発限界を下回る程度にまで希釈される。液体溶剤相を流出後、気相はもう微細に分散していないので、吸収中に可燃成分の分解により酸素濃度が爆発限界を上回る場合、気体混合物は着火性となる。
【0019】
酸素含量が10体積%未満であり、酸素との可燃混合物を形成しない任意の不活性ガスが適している。有利な不活性ガスは、窒素、一般的な燃焼法で得られる二酸化炭素または水蒸気、あるいはそれらの混合物である。
【0020】
本発明の好ましい態様では、吸収ユニットへの導入前にガス流中にまたは吸収ユニット内の吸収ゾーンに不活性ガスを導入しないかまたは非常に僅かな限られた量を導入することにより、吸収ユニットの大きさと溶剤の体積を減少させている。吸収前にガス流中に導入されるまたは吸収ゾーンに導入される不活性ガスの好ましい最大限界量は、ガス流中に存在する酸素に対して5:1である。しかし、吸収過程で吸収ゾーンには不活性ガスを導入しないのが好ましい。
【0021】
別の態様では、吸収ユニット内の液面高さより上にある頭隙の体積が、ディスプレーサーにより減少し、吸収ユニットは排気ライン中に圧力放出装置とフレームバリヤーとを装備している。この場合、吸収過程における安全性を十分に保証しつつ、頭隙に導入される不活性ガスの量を大幅に減少させることができる。
【0022】
酸素を上手く回収でき、回収された成分からの分離が容易な、可燃成分を溶解できる任意の液体を、吸収ユニット内の連続相として使用してよい。従って、一般的な有機溶剤、例えばアルコール、芳香族および脂肪族炭化水素またはケトンを使用してよい。吸収前の、ガス流が発生する工程でも使用される溶剤を用いるのが好ましい。溶剤流は反応ゾーンへ直接リサイクルされるか、または反応工程より下流の後処理工程へ通されるのが好ましい。
【0023】
本発明の方法では、酸素が発生する反応工程で放出されかつ可燃性材料を含有するガス流を処理して、有価な可燃成分を回収する。ガス流は、過酸化化合物を使用する酸化法の気体流出物であるのが特に有利である。本発明の方法は特に、オレフィン、およびオレフィンの過酸化水素によるエポキシ化で流出する気体流出物に由来するオレフィン酸化物の回収に適している。
【0024】
従って、本発明はまた、触媒の存在下にアルコール性溶剤中でプロペンを過酸化水素によりエポキシ化する方法に関し、この際、未反応のプロペン、プロペン酸化物、および過酸化水素の分解によって得られる酸素を含有するガス流を反応混合物から分離し、前記方法を利用して前記ガス流中の可燃成分を回収する。
【0025】
特に好ましい態様では、エポキシ化工程で用られるのと同じアルコール性溶剤を回収工程で使用する。好ましいアルコールはメタノールである。
【0026】
本発明の回収方法において使用される吸収ユニット内の圧力は広い範囲で変化させることができ、有利に常圧から50barの間であるのが好ましく、プロペンおよびプロペン酸化物を吸収する場合には、圧力は有利に4〜30bar、特に有利に10〜25barである。
【0027】
本発明を添付の図面により詳細に説明する。
【0028】
図1は、本発明に適する吸収ユニットの断面図を示す図である。
【0029】
図2は、本発明の好ましい吸収ユニットの断面図を示す図である。
【0030】
図1は環状吸収ユニットを示しており、図中、可燃成分と酸素とを含有するガス流1は、吸収ユニットの下部末端に近い位置にある注入口から吸収ユニットへ導入される。吸収ゾーン内に連続液相を形成する溶剤流用の注入口2は吸収ユニットの上部末端近くに位置する。可燃成分を吸収した溶剤の排出口3は吸収ユニットの底部に位置する。吸収ユニットの上部末端には、吸収ユニットから流出させる前に気体を希釈して酸素濃度を爆発限界以下にするための不活性ガスを導入するための注入口4が存在する。酸素、少量の可燃成分、および場合により不活性ガスを含有する排出ガス流5は、吸収ユニットの頭頂部に存在する排出口を通って吸収ユニットから流出される。
【0031】
好ましい態様を示す図2では、ガス流1を環状ノズル9の系を介して吸収ユニットへ導入し、連続液相中に気相を十分に分散させる。吸収ユニット内の吸収ゾーンには、降下管を装備した複数の篩トレー6が取り付けられており、連続相と分散気体との間の物質移動を向上させ、吸収を高めている。吸収ユニットの上部末端の液面高さより上にある頭隙の体積はディスプレーサー7を組み込むことで減少し、フレームバリヤー8は気体排出ライン中に位置している。
【0032】
本発明を実施例により詳細に説明する。
【0033】
例1
直径76ミリメートルで長さ1000ミリメートルの管にベンゼンを満たし、温度を70℃に維持した。下部末端において、4barの圧力で、1時間あたり200リットルの流速で純酸素を注入した。環状吸収ユニット内の気相部分は、液面高さの増加分から判断して、5体積%であった。ベンゼンが揮発性であるので、立ち昇る気相はベンゼンで負荷され、すぐに着火性の組成物となる。グローワイヤーを液面高さの10センチメートル下まで挿入し、500ワットの電気パルスをかけることにより、気相を着火させてみた。しかし、分散気相の着火は起こらなかった。
【0034】
例2
例1を繰り返すが、酸素の流速は1時間あたり170リットルとし、同時に液相中の分散気相部分は25体積%であった。しかしこの実験でも同様に、分散気相の着火は起こらなかった。
【0035】
実施例から、可燃材料と酸素とを爆発範囲内の比で含有する気相は、気相が連続液相中に微細に分散している限り、発火できないことを示している。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】図1は、本発明に適する吸収ユニットの断面図を示す図である。
【0037】
【図2】図2は、本発明の好ましい吸収ユニットの断面図を示す図である。
【符号の説明】
【0038】
1 ガス流
2 溶剤流の注入口
3 可燃成分を吸収した溶剤の排出口
4 不活性ガスの注入口
5 排出ガス流
6 篩トレー
7 ディスプレーサー
8 フレームバリヤー
9 環状ノズル
【0001】
本発明は、可燃成分を選択的に溶剤へ吸収させることにより、可燃成分と酸素とを含有するガス流の可燃成分を回収する方法に関する。本発明は、特に、過酸化物成分を用いた酸化反応において、酸化反応中に過酸化物が分解されて酸素が蓄積するために生じる流出ガスから、可燃成分を回収する方法に関する。本発明は特にオレフィンのエポキシ化法の後処理工程に適している。
【0002】
過酸化化合物、特に過酸化水素を用いた酸化を含む多くの方法では、気体混合物が形成され、この混合物には、過酸化化合物の分解により生じる分子酸素に加えて、多くの有機可燃成分が含まれる。安全面の理由から、これらの方法は、酸素含量が爆発限界を下回る状態で実施されなければならない。生成化合物または反応の最初の工程にリサイクルできる成分等の有価化合物を含むので、経済的な理由から、流出ガス流の可燃成分を回収する必要性が大きい。これを受けて、適切な溶剤に選択的に吸収させることにより可燃成分を回収することを提案する。
【0003】
溶剤へ有機可燃成分が吸収されるため、吸収ユニット内の気相の酸素含量が増加する。その結果、吸収ユニットに流入するガス流が着火組成物でなかったとしても、吸収過程において着火性を帯びることになる。従って、安全の面から、不活性ガスを吸収ユニットへ導入し、任意の条件下に、吸収ユニット内で着火組成物が形成されるのを阻止する。
【0004】
例えば、EP−A−719768には、オレフィンを過酸化水素でエポキシ化する方法が記載され、この際、オレフィンと過酸化水素の分解によって生じた酸素との気体混合物が液体エポキシ化反応混合物から分離され、オレフィンは気体混合物から液体吸着剤へ吸収され、不活性ガスが酸素へ十分量で添加されることにより可燃性ガス組成物の形成が阻止される。EP−A−719768の実施例によれば、吸収液体は吸収ゾーンの上部へ導入され、気体のパージ流は吸収ゾーンの下部へ導入されて、向流状態になっている。しかし、液相または気相が連続相であるかどうかについては記載がない。
【0005】
EP−A−583828には、酸化エチレンの直接酸化法におけるエチレンの回収方法が記載されている。この方法によれば、直接酸化生成物は、3つの異なる工程で後処理される。第3工程では、例えばパラフィン等の高分子量有機液体を用いて、未反応のエチレンを吸収により回収している。吸収を実施するこのデータからは、気相が連続液相中に分散しているのかどうかが明らかではない。これに対し、接触面がトレー、構造化パッキングまたはランダムダンプパッキングで形成されてという情報は、吸収カラムにパッキングを使用すると気相と液相との間にある接触面が増加しないことから、当業者には、気相が連続層であり液相が分散相であることが分かる。
【0006】
同様に、ヨーロッパ特許明細書00102542.8には、オレフィンの過酸化水素によるエポキシ化により発生し、酸化オレフィン、未反応オレフィンおよび酸素を含む、流出ガス流の後処理法が記載されており、この際、流出ガス流はエポキシ化工程で使用されたのと同じ溶剤を含む吸収ユニットと接触し、オレフィンおよび酸化オレフィンで負荷された溶剤流は吸収ユニットから抜き取られ、酸素を含む流出ガス流が放出する。さらに、不活性ガス流を吸収ユニットへ導入し、このとき不活性ガスは流出ガス流中の酸素と一緒に吸収ユニットに残存する。導入される不活性ガスの量は、反応工程で残される流出ガス流の量および組成の関数として有利に選択されるので、吸収ユニットに残る流出ガス流は着火組成物ではない。従ってこの方法は、吸収ユニット内のいずれの工程にも着火組成物が存在しないように実施される。
【0007】
この方法には大きな欠点が存在する。不活性ガスの添加により、吸収ユニット中の全ガス流は著しく増加する。これにより、吸収効率は減少し、反応ゾーンの流出ガス流に由来する有価な有機成分を思い通りに分離するには、より大きな吸収ユニットおよびより多くの吸収溶剤が必要となる。
【0008】
従って、本発明の課題は、前記した欠点を有さず、全工程が確実に安全な、可燃成分と酸素とを含有するガス流の可燃化合物を回収する方法を提供することである。
【0009】
この課題は、溶剤中に可燃成分を選択的に吸収させて、可燃成分と酸素とを含有するガス流中の可燃成分を回収する方法により解決され、該方法では、吸収時に気相が溶剤の連続液相に分散していることを特徴とする。
【0010】
本発明では意外にも、たとえ吸収時に可燃成分と酸素とを含んだ気相が溶剤の連続液相に分散し、その後、気相から可燃成分が枯渇して気相中の酸素濃度が前記の爆発限界を上回ったとしても、気相が溶剤の連続液相に微細に分散されているので気相が吸収ユニット内で依然として着火できないことが見出された。結果、吸収ユニットに導入する前または吸収ユニット内の吸収ゾーンで、不活性ガスを添加する必要はない。すなわち、吸収ユニットに導入する前または吸収ゾーン内のいずれでも不活性ガスを添加しないのが望ましい。こうして、気相が不活性ガスを僅かしか含まないか全く含まないので、吸収工程の効率が非常に高まる。従って、吸収ユニットの大きさを小さくすることができ、これがコストの削減につながり、リサイクルされるかまたは後処理工程に課される溶剤の量を大幅に削減できるという効果を伴って、吸収流、すなわち溶剤は、より少ない体積で使用すればよくなり、全体的に方法の経済性が向上する。
【0011】
しかし、吸収ゾーンへの導入前または吸収ゾーン中に不活性ガスを導入しないにもかかわらず、酸素含量が爆発限界を上回ったとしても気相は着火できないので、方法の安全性は保証される。
【0012】
吸収ユニットは気泡塔として機能するのが好ましい。
【0013】
好ましい形態において、吸収溶剤の連続層に分散する気泡は、直径が10ミリメートル以下、有利に2〜10ミリメートル、特に有利にせいぜい5ミリメートルである。
【0014】
本発明の特に好ましい形態において、吸収ユニットの下部で吸収ユニットへガス流を導入し、ガス流を吸収ユニットへ導入した位置よりも上部で液体溶剤相を吸収ユニットへ導入し、液体溶剤相はガス流を吸収ユニットへ導入する位置よりも下部で吸収ユニットから排出させる。その結果、吸収ユニットを通過するガス流および溶剤は向き合って流れていることになる。吸収ユニットは気泡塔として機能するのが好ましい。
【0015】
分散した気相と連続液体溶剤相との流速は、液相が連続層であり気相が分散しているという条件が維持される範囲内で広く変化してよい。気相の断面あたりの流速は有利に10〜100m3/m2h、より有利に20〜60m3/m2hであり、液相の断面あたりの流速は有利に50〜200m3/m2h、より有利に100〜150m3/m2hである。
【0016】
本発明の好ましい形態において、環状ノズルを装備した吸収ユニットへガス流を導入して、気相を連続液相へ微細に分散させる。吸収ユニットの大きさならびに気相と連続溶剤相の流れ条件は、連続液相中に分散する気泡が10ミリメートル以下、有利には2〜10ミリメートル、特に有利にはせいぜい5ミリメートルとなるように選択される。このように定義した気泡の大きさへ制御できるように、いくつかの方法を単独でまたは組み合わせて実施してよい。例えば、環状ノズルのオリフィスの横断面を0.2〜2mmの範囲で選択してよく、かつ/または篩トレーを0.2〜2mmのオリフィス断面を有する定義された間隔で吸収ユニット内に配置してよく、かつ/または液相と気相との流速を前記定義のように調節する。篩トレーを用いる場合、吸収ユニットの横断面に対する篩トレーの独立横断面の比は、有利に多孔板を通過する気相の流速が0.5〜2m/sとなるように調節されているのが好ましい。
【0017】
本発明の方法で使用し得る吸収ユニットは、熱交換器および/または気体分散装置を有していてよい。熱交換器は、吸収ユニットの温度の制御、特に吸収熱を除くのに有用である。気体分散装置は、気体の分散と気相と連続溶剤相間の物質移動を改善するために存在してよい。気体分散装置として篩トレーを使用するのが好ましく、降下管を有する篩トレーを使用するのが特に好ましい。
【0018】
安全の面から、吸収ユニット内の液面高さより上にある頭隙部分に不活性ガスを導入するのが好ましい。これにより、液体溶剤相を流れ出たガス流は酸素濃度が爆発限界を下回る程度にまで希釈される。液体溶剤相を流出後、気相はもう微細に分散していないので、吸収中に可燃成分の分解により酸素濃度が爆発限界を上回る場合、気体混合物は着火性となる。
【0019】
酸素含量が10体積%未満であり、酸素との可燃混合物を形成しない任意の不活性ガスが適している。有利な不活性ガスは、窒素、一般的な燃焼法で得られる二酸化炭素または水蒸気、あるいはそれらの混合物である。
【0020】
本発明の好ましい態様では、吸収ユニットへの導入前にガス流中にまたは吸収ユニット内の吸収ゾーンに不活性ガスを導入しないかまたは非常に僅かな限られた量を導入することにより、吸収ユニットの大きさと溶剤の体積を減少させている。吸収前にガス流中に導入されるまたは吸収ゾーンに導入される不活性ガスの好ましい最大限界量は、ガス流中に存在する酸素に対して5:1である。しかし、吸収過程で吸収ゾーンには不活性ガスを導入しないのが好ましい。
【0021】
別の態様では、吸収ユニット内の液面高さより上にある頭隙の体積が、ディスプレーサーにより減少し、吸収ユニットは排気ライン中に圧力放出装置とフレームバリヤーとを装備している。この場合、吸収過程における安全性を十分に保証しつつ、頭隙に導入される不活性ガスの量を大幅に減少させることができる。
【0022】
酸素を上手く回収でき、回収された成分からの分離が容易な、可燃成分を溶解できる任意の液体を、吸収ユニット内の連続相として使用してよい。従って、一般的な有機溶剤、例えばアルコール、芳香族および脂肪族炭化水素またはケトンを使用してよい。吸収前の、ガス流が発生する工程でも使用される溶剤を用いるのが好ましい。溶剤流は反応ゾーンへ直接リサイクルされるか、または反応工程より下流の後処理工程へ通されるのが好ましい。
【0023】
本発明の方法では、酸素が発生する反応工程で放出されかつ可燃性材料を含有するガス流を処理して、有価な可燃成分を回収する。ガス流は、過酸化化合物を使用する酸化法の気体流出物であるのが特に有利である。本発明の方法は特に、オレフィン、およびオレフィンの過酸化水素によるエポキシ化で流出する気体流出物に由来するオレフィン酸化物の回収に適している。
【0024】
従って、本発明はまた、触媒の存在下にアルコール性溶剤中でプロペンを過酸化水素によりエポキシ化する方法に関し、この際、未反応のプロペン、プロペン酸化物、および過酸化水素の分解によって得られる酸素を含有するガス流を反応混合物から分離し、前記方法を利用して前記ガス流中の可燃成分を回収する。
【0025】
特に好ましい態様では、エポキシ化工程で用られるのと同じアルコール性溶剤を回収工程で使用する。好ましいアルコールはメタノールである。
【0026】
本発明の回収方法において使用される吸収ユニット内の圧力は広い範囲で変化させることができ、有利に常圧から50barの間であるのが好ましく、プロペンおよびプロペン酸化物を吸収する場合には、圧力は有利に4〜30bar、特に有利に10〜25barである。
【0027】
本発明を添付の図面により詳細に説明する。
【0028】
図1は、本発明に適する吸収ユニットの断面図を示す図である。
【0029】
図2は、本発明の好ましい吸収ユニットの断面図を示す図である。
【0030】
図1は環状吸収ユニットを示しており、図中、可燃成分と酸素とを含有するガス流1は、吸収ユニットの下部末端に近い位置にある注入口から吸収ユニットへ導入される。吸収ゾーン内に連続液相を形成する溶剤流用の注入口2は吸収ユニットの上部末端近くに位置する。可燃成分を吸収した溶剤の排出口3は吸収ユニットの底部に位置する。吸収ユニットの上部末端には、吸収ユニットから流出させる前に気体を希釈して酸素濃度を爆発限界以下にするための不活性ガスを導入するための注入口4が存在する。酸素、少量の可燃成分、および場合により不活性ガスを含有する排出ガス流5は、吸収ユニットの頭頂部に存在する排出口を通って吸収ユニットから流出される。
【0031】
好ましい態様を示す図2では、ガス流1を環状ノズル9の系を介して吸収ユニットへ導入し、連続液相中に気相を十分に分散させる。吸収ユニット内の吸収ゾーンには、降下管を装備した複数の篩トレー6が取り付けられており、連続相と分散気体との間の物質移動を向上させ、吸収を高めている。吸収ユニットの上部末端の液面高さより上にある頭隙の体積はディスプレーサー7を組み込むことで減少し、フレームバリヤー8は気体排出ライン中に位置している。
【0032】
本発明を実施例により詳細に説明する。
【0033】
例1
直径76ミリメートルで長さ1000ミリメートルの管にベンゼンを満たし、温度を70℃に維持した。下部末端において、4barの圧力で、1時間あたり200リットルの流速で純酸素を注入した。環状吸収ユニット内の気相部分は、液面高さの増加分から判断して、5体積%であった。ベンゼンが揮発性であるので、立ち昇る気相はベンゼンで負荷され、すぐに着火性の組成物となる。グローワイヤーを液面高さの10センチメートル下まで挿入し、500ワットの電気パルスをかけることにより、気相を着火させてみた。しかし、分散気相の着火は起こらなかった。
【0034】
例2
例1を繰り返すが、酸素の流速は1時間あたり170リットルとし、同時に液相中の分散気相部分は25体積%であった。しかしこの実験でも同様に、分散気相の着火は起こらなかった。
【0035】
実施例から、可燃材料と酸素とを爆発範囲内の比で含有する気相は、気相が連続液相中に微細に分散している限り、発火できないことを示している。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】図1は、本発明に適する吸収ユニットの断面図を示す図である。
【0037】
【図2】図2は、本発明の好ましい吸収ユニットの断面図を示す図である。
【符号の説明】
【0038】
1 ガス流
2 溶剤流の注入口
3 可燃成分を吸収した溶剤の排出口
4 不活性ガスの注入口
5 排出ガス流
6 篩トレー
7 ディスプレーサー
8 フレームバリヤー
9 環状ノズル
Claims (18)
- 可燃成分と酸素とを含有するガス流中の可燃成分を、溶剤に可燃成分を選択的に吸収させることにより回収する方法において、吸収中に気相が溶剤の連続液相に分散していることを特徴とする、可燃成分の回収法。
- 方法が連続法であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- 連続相中に分散する気泡が直径10mm以下、有利にはせいぜい5mmであることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
- 吸収ユニットの下部でガス流を吸収ユニットへ導入し、ガス流を吸収ユニットへ導入する位置よりも上の位置で液体溶剤相を吸収ユニットへ導入し、ガス流と溶剤とは向流状態で吸収ユニットを通過し、液体溶剤相はガス流を吸収ユニットへ導入する位置よりも下の位置で吸収ユニットから排出されることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
- 吸収ユニットが気泡塔として機能することを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
- 連続液相の液面高さより上にある頭隙の体積がディスプレーサーにより減少していることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
- 酸素濃度が爆発程度を下回る程度にまで、不活性ガスで液体溶剤相から流出するガス流を希釈することを特徴とする、請求項4から6までのいずれか1項に記載の方法。
- 不活性ガスが、窒素、水蒸気、二酸化炭素またはそれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
- ガス流を環状ノズル系を介して吸収ユニットへ導入することを特徴とする、請求項4から8までのいずれか1項に記載の方法。
- 連続液相中に分散した気泡が10mm以下、有利にはせいぜい5mmの直径を有するように、吸収ユニット中の流れ条件を選択することを特徴とする、請求項4から9までのいずれか1項に記載の方法。
- 吸収ユニットが、熱交換器および/または気体分散装置を含むことを特徴とする、請求項4から10までのいずれか1項に記載の方法。
- 篩トレーが吸収ユニット内に設置されていることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
- ガス流が、過酸化化合物を用いる酸化法における気体流出物であることを特徴とする、請求項1から12までのいずれか1項に記載の方法。
- 溶剤が、アルコール、脂肪族炭化水素および芳香族炭化水素ならびにケトンから選択されることを特徴とする、請求項1から13までのいずれか1項に記載の方法。
- 触媒の存在下にアルコール性溶剤中で過酸化水素を用いてプロペンをエポキシ化する方法において、未反応のプロペン、プロペン酸化物および過酸化水素の分解により生じる酸素を含有するガス流を反応混合物から分離し、請求項1から14までのいずれか1項に記載の方法で前記ガス流中の可燃成分を回収することを特徴とする、過酸化水素を用いたプロペンのエポキシ化法。
- エポキシ化工程と同一のアルコール性溶剤を回収工程で使用することを特徴とする、請求項15に記載の方法。
- 溶剤がメタノールであることを特徴とする、請求項16に記載の方法。
- 回収された可燃成分を含む液体溶剤相を、エポキシ化工程にリサイクルするかまたはエポキシ化工程より下流の後処理工程に通過させることを特徴とする、請求項16または17に記載の方法。
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