JP2004535826A - 壁体が変形可能である装置を備えたバイオリアクタ - Google Patents

壁体が変形可能である装置を備えたバイオリアクタ Download PDF

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Abstract

リアクタ壁で規定されたリアクタ室およびリアクタ開口からなり、任意で、気体および/または液体を供給するため、サンプルを取り出すため、微生物または細胞を供給するため、測定プローブを導入するため、添加物または殺菌剤を添加するため、および/またはバイオリアクタを空にするために、リアクタ開口を貫通する手段を備えており、リアクタ開口を封じるための手段を備えており、リアクタ室内に膨張可能な渦流発生器が少なくとも1個設けられているバイオリアクタ。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、微生物、細胞あるいは無細胞発現系などの培養に使用するバイオリアクタまたは培養容器に関する。バイオリアクタは、生物学的または生化学的反応が行われる種々の分野で使用され、特にバイオテクノロジ、食品技術および環境保護の分野で使用される。
【背景技術】
【0002】
培養技術は、特に(新規に遺伝子を組み合わせた)微生物および細胞の培養の領域において、最近の20年間で大幅に進歩した。その目的は、細胞および微生物の培養に関し、最大の収量が得られる可能な限り経済的な生産手法の提供、およびその改良にある。制約要因は、栄養素の内容ではなく、気体および液体の供給ならびに混合を確保するための培養容器の技術装置である。多くの場合、培養は10mlサイズの小さい培養容器への接種に始まり、高度な技術装置を備えた1,000mにもおよぶシステムで続けられる。手法の改良は、大規模なシステムについて行われているが、コストの理由から、可能な範囲で小さな培養容器についても行われる。しかしながら、小さな培養容器における手法の改良は、培養容器およびその技術的装備が大きく異なっているため、多くの場合、培地の組成最適化にのみ関し、量および栄養補給の間隔に関するものではない。培養条件が大きく異なり全く比べることができないため、規模を拡大する際、再最適化が常に必要である。
【0003】
0.001m〜1,000mの大きさの培養設備における従来技術の装置(リアクタ)は、有効容積が1リットル〜数100立方メートルの大きさであるガラス製、または多くの場合ステンレス鋼製の反応容器である。生産規模において、これらはバイオテクノロジ、食品技術および排水浄化の生物学的または生化学的反応を、制御しつつ実行するために用いられる。3つの主要な構成要素は、次のとおりである。
【0004】
a)反応容器
多くの場合、容器は、攪拌器の回転軸および攪拌翼が組み込まれた攪拌器つき容器であり、渦流発生器(シケイン)を備えている、または備えていない。さらに、培地の混合は、空気またはポンプによって生じる外部または内部での液体の循環によって行うことができる。気体の供給は、空気排出チューブまたは空気排出リングを通して行う。測定プローブは、側方あるいはカバーに設けた貫通口を通して導入される。
【0005】
b)供給装置
反応条件の維持は、反応容器の近傍に設けた供給装置によって行われる。供給装置には、攪拌器の駆動部、温度調節部、pH調整または基質の投与ならびに曝気の制御のための投与部が、その他の設備とともに含まれる。
【0006】
c)測定および制御装置
反応容器および供給装置の近傍のスイッチ箱に、測定および制御装置、あるいは電子データ処理システム(EDP)に支援されたプロセス制御システムが収容されており、リアクタ内の反応条件の維持および記録を行う。
【0007】
生産において培養設備を経済的に運転するため、前試験を極めて多数行い、最適な反応条件を決定しなければならない。高度な技術的および経済的努力により、これら前試験(例えば培地の最適化)のために培養設備を使用することはなく、後述の培養容器、主として三角フラスコが振盪されつつ使用される。
【0008】
実際に使用され知られている従来技術の培養容器は、次のとおりである。微生物用として使用される培養容器は、体積10ml〜5,000mlのサイズであり、温度調節された条件下で、適当な振盪器あるいは磁気攪拌器の上で振盪される。数ある培養容器の中で最も広く用いられている培養容器は、10ml〜1,000mlのサイズの三角フラスコ(フィッシャー・サイエンティフィック社(Fisher Scientific)のカタログ、249頁〜を参照)である。これらは、培養容器の曝気が行われないため純粋な2相系である。攪拌器の循環動によって、反応液中に多くの場合層流である循環流が生じるが、循環流では乏しい混合しか得られない。反応液の乱流混合を作り出すため、ガラス中に渦流発生器(シケイン)を押し込んでなる三角フラスコを使用できるが、液体中のガス交換は、ガス交換が液体と上部空間(上方の空気)との境界で拡散が抑制された状態でのみ生じるため、依然として限定的である。第3の相(気体)の追加は欠けている。3相系と比べた有効性は1%を下回る。使用されなかった導入空気の再供給は、静的なフィルタ・システムを通した拡散により、あるいは鋼製キャップの下での拡散により実現されるが、これもまた限定的な効果しかないやり方である。液体の制御された投与も、測定プローブの導入も、不可能である。三角フラスコの形状(細い首)に起因して、反応室内に静的な構造物を組み込むことも、大幅に制約される。大型のリアクタの能力を模擬することはほぼ不可能であり、それゆえ、反応を記録したり大型のリアクタへと規模を拡大したりするために必要な所定の再現性のある反応条件を、実現することができない。
【0009】
さらに、培養ビンの形態であるいわゆる気泡塔(フィッシャー・サイエンティフィック社のカタログ、248頁を参照)も使用され、ガラスの底部が多孔板で置き換えられており、そこから空気が培養ビン中に吹き込まれる。この種の気体供給(3相系)は、前記した2相系よりも効率的であるが、上方へと向かう吹き込み方向(気泡が液体中を最短距離で通過する)ゆえ、接触時間が短くなりかつ発泡が促進されることから曝気速度が制限され、新盪や攪拌による循環流がなく、渦流発生器(シケイン)がないことから、反応液の混合の効率も低くなってしまう(インフォース社(Infors)のホームページ、www.Infors.ch/d/d5a.htm)。このように、多くの場合、上方へと向かう層状の液体の動きしか作り出されないため、流れの特性に関し気泡塔は全く好ましいものではない。側面のガラス製の引き込み口により、必要に応じ、pH値を測定するためのpHプローブを導入でき、反応液サンプルの取り出しを行うことができる。
【0010】
細胞の培養の分野において、攪拌「スピンナ」、すなわちカバーから磁気攪拌棒が吊り下げられているガラス容器が用いられる(フィッシャー・サイエンティフィック社のカタログ、251頁を参照)。攪拌棒は、容器の直下に置かれた磁気攪拌器により、下方から駆動される。構造物としての渦流発生器(シケイン)または曝気システムは存在せず、また、三角フラスコに類似した形状ゆえ設けることは不可能である。従って、攪拌棒の作り出す循環流が、きわめて非効率的かつ大抵は層状の流れであり、混合に乏しいという欠点を有している。側面のガラス製の引き込み口により、必要に応じ、pH値を測定するためのpHプローブを導入でき、反応液サンプルの取り出しを行うことができる。
【0011】
要約すると、培養容器の使用には、以下の問題および欠点が存在する。
・大型の培養設備とは比較にならない
・気体および液体の最適な供給ができない
・プロセスの記録化ができない
・再現性がない
【0012】
近年、いくつかの会社(例えば、インフォース社、www.Infors.ch/d/d5a.htmや、デー・アー・エス ゲー・イー・ぺー社(Das GIP GmbH)、www.dasgip.de)が、「組み合わせによる解決策」を提供しており、供給装置およびEDP支援の測定および制御ユニットによって、いくつかの小型の培養設備または最大16個の培養容器を運転している。これにより、経済的支出および技術的労苦を減らすことができ、並行プロセスによって前試験の時間を減らすことができる。しかしながら、ここでも、主として培養容器が理由で、反応条件を培養設備の反応条件と比較することができないという欠点があり、最適化が全く不充分である。培養器においては、酸素の供給速度が振盪三角フラスコの100倍も大になることがあり、生物の代謝条件が全く異なることになり、前もって最適化した培地の組成および生成速度に影響を及ぼす。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
したがって、本発明の目的は、最適かつ再現性のある培養結果をもたらし、特に拡大が容易であり、すなわち高価な再最適化を必要とすることなく生産規模のための反応条件を得ることができる研究室規模のバイオリアクタまたは培養容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記の技術的課題を解決するため、本発明は、生物学的または(生)化学的反応のための振盪培養容器または攪拌培養容器内へと導入される膨張または展張可能な装置、あるいは培養容器それ自身となる装置を教示する。装置は、乱流による混合を作り出すための適当な装置、および/または気体供給のための適当な装置、および/または培養容器内へと投与をおこなうための適当な装置、および/または内部に測定用トランスデューサを固定するための適当な装置(プローブ鞘)を備えている。用途に応じて特別にあつらえた展張または膨張が可能な挿入物を従来の培養容器の中へと組み入れる、あるいは用途に応じて特別にあつらえた展張または膨張が可能な挿入物が培養容器そのものとなることにより、手法の改良および最適な気体供給および投与の条件下での模擬が初めて可能になり、細胞培養の気泡なし曝気、および流加あるいは透析培養などの特別で複雑な手法が可能になる。前培養の収量は大きく増加し、本発明の装置で行うプロセスは、測定および制御ならびにプロセス制御に関し、生産プロセスと比較可能である。
【0015】
本発明による構造は、振盪器の循環動を利用し渦流発生器(シケイン)で乱流による効率的な反応液の混合をもたらし、同時に、効率的な曝気(気体が下方に向かって流出し、気泡が下向きから循環する動きへと移行し、渦流発生器で乱流となって混ぜられ、発泡の傾向が最小である)を可能にし、投入部の設置、サンプル取り出しおよび測定プローブの導入を可能にするが、この本発明による構造は、従来技術における研究室規模の容器のいずれにも使用されていない。さらに、新規な特徴は、本発明の装置をあらゆる種類の容器に狭い開口から導入できるようにし、あらゆる種類の容器にあわせて調節するための、膨張または展張の技術である。このようにして、本発明により、従来技術の容器を数倍も超えて、最小の労力で極めて効率的かつ所望のとおりに最適化された培養容器を使用することができる。
【0016】
本発明は、培養容器のための本発明による装置が、培養設備に類似した反応、測定および制御の条件を確立することができるので、従来技術に関して説明した規模拡大の問題を解決することができ、前試験の結果を、後の生産と速やかに比較することができる。これにより、新規な生産手法を開発しようとする際に、時間およびコストの面で劇的なメリットがもたらされ、さらに前培養の収量を大きく増加させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明は、任意の培養容器(例えば、細首フラスコ)に挿入される膨張または展張が可能な挿入物として用いられる装置であって、膨張または展張の結果得られる形状およびフィルムの切断によって、任意の培養容器に合わせて調節されており、反応容器内の反応条件を初めて最適なやり方で設計でき、大型の培養設備の反応条件と簡単なやり方で比較できるようにする装置からなる。膨張または展張をしていない状態の装置から最終構造まで、体積の増加は100倍にもなることができる。したがって、装置の取り扱いおよび保管が目に見えて簡単になる。
【0018】
本発明は、培養容器内にいくつかの機能を備えることができる(必須ではない)。構造の概観は、添付の線図1に示されている。
【0019】
渦流発生器(シケイン):
装置は、伸張性または非伸張性の合成または天然ポリマからなり、少なくとも1個、好ましくは2個、最大で16個のシケインが、振盪装置または攪拌器によって作り出される循環流に対し、0〜180°、好ましくは70〜110°、特に好ましくは90°である所定の角度で取り付けられる。これにより、シケインの部分で反応液の乱流混合が生じる。乱流を増すため、シケインに孔(ノズル効果)(孔の寸法は、シケインの直径の1から20%、好ましくは2〜10%、特に好ましくは5%)および/またはアンダーカット、すなわち容器の壁から一定の距離(距離は、シケインの直径の1から20%、好ましくは2〜10%、特に好ましくは5%)を設けてもよい。シケインは、所望の容器形状にあわせて切断したフィルムから作られ、該フィルムは、上部で膨張用ホース(PK in)へと変化している。シケインの最適径は、培養容器の直径の10〜30%、好ましくは10〜20%、特に好ましくは15%である。装置をよりうまく固定するため、容器の底部に、直径が2〜16mm、好ましくは4mmの同様に膨張可能な固定リング、あるいは容器の形状にあわせて調整された2重T字形の固定片が配置されている。この固定リングまたは固定片は、各シケインの圧力補償ももたらす。安定性を向上させるため、いくつかのシケインが、同様に膨張可能である1つ、あるいはいくつかの横木で接続される。これらの横木は、反応液によってあまりに大きい流れに逆らう力が引き起こされた場合に、シケインの「折り返り」を防止する。シケインをさらに丈夫なものとするため、シケインのフィルムの背面にレールを溶着してもよく、あるいは再使用可能な挿入物を、装置を固定するために用いてもよい。渦流発生器は、反応の開始に先立って一開口を封じられ、他方の開口で圧力が0.1〜3bar、好ましくは0.5barのプロセス気体、好ましくは空気によって膨張され、その後、圧力によって作られた形状を保つため他方の開口が封じられる。
【0020】
さらに、渦流発生器により、細胞の培養にしばしば必要とされる反応液の気泡なし曝気および脱気が可能になる。ここでは、曝気/脱気が反応室(後述)内に流入する空気によっては行われず、この用途のためには好ましくはシリコーンである渦流発生器のプラスチック・フィルムまたは所定の部分を通しての、渦流発生器の空洞から反応液内への気体の拡散、または反応液からの気体の拡散によって生じる。この用途においては、膨張用および出口用の開口は封じられず、膨張用の開口からガスが連続的に供給され、出口開口の減圧弁によって、0.2〜3bar、好ましくは0.5barを下回る圧力に常時保たれる。気泡なし曝気のさらに他の特別な形態は、他を同じ構成としつつ、気体を液体で置き換えることである。いくつかの液体は、水よりもきわめて高い気体溶解度を有する。例えばパーフルオロハイドロカーボン類はきわめて高い酸素溶解度を有するが、このような液体を気体の搬送用として用いると、反応液に対する拡散の勾配が作られ、例えばOなど所望の気体が反応液へと拡散し、逆の場合には、例えばCOなど反応液中で作られたガスが反応液の外へと拡散する。さらに、渦流発生器のフィルムまたは部品を、或る分子サイズの物質を透過させるポリマで作ることもできる。この方法では、反応液への物質の供給あるいは反応液からの物質の排出は、前記したように、渦流発生器の形状を保つための液体から生じる。一例として、邪魔なラクテートを除きつつ行う細胞培養のグルコースの再供給をここに挙げる。
【0021】
1個の培養容器にいくつかの装置ユニットが使用される場合、例えば、或る装置ユニットで気泡なしの曝気を行い、別の装置ユニットによって一体のモレキュラーシーブを通して基質の供給を行い、両装置ユニットが、本発明による渦流発生器の機能を実行するようにできる。
【0022】
拡散プロセスにおいて利用可能な交換面を増すため、装置の滑らかな表面を、絨毛、繊維、ひだ、薄膜あるいはその他の幾何形状によって増加させてもよい。
【0023】
装置を通る流体の流れの温度を調節する場合、装置は熱交換器として働き、他の通常の温度調節装置の代わりとして、培養容器の温度を正確に調節することができる。
【0024】
曝気システム:
渦流発生器を形成するためのフィルムに、1〜5mm、好ましくは2mmのダクトが溶着によって渦流発生器の近傍に作りつけられ、該ダクトの上部、カバーの通路にシステムの滅菌曝気のための滅菌フィルタを設けることができ、該ダクトの下方は培養容器の底部に向けられ、反応液内で終わっている。下部の開口は、下方の横木に取り付けられる。このダクトを通して、第3相すなわち気体(PI in)が反応室へと供給される。溶着によってダクトを形成する代わりに、適当なホースを溶着することもできる。
【0025】
サンプリング・システム:
曝気システムと同様の方法で、適当な寸法を有するダクトが、渦流発生器の近傍に溶着で作りつけられ、該ダクトは、培養容器の底部で終わり、カバーの通路の向こう側で開いている。このダクトを通して、反応液の一部を、使い捨てシリンジによりいつでも望むときに取り出すことができる(サンプルout)。
【0026】
溶着によってダクトを形成する代わりに、適当なホースを溶着することもできる。
【0027】
空気取り出しシステム:
曝気システムと同様の方法で、適当な寸法を有するダクトが、渦流発生器の近傍に溶着によって作りつけられ、該ダクトは、培養容器上方の空気室で終わり、カバーの通路の向こう側で開いている。このダクトを通して、例えば反応のガス交換速度を測定するため、放出された空気を反応液上方の空気室から取り出すことができる。溶着によってダクトを形成する代わりに、適当なホースを溶着することもできる。
【0028】
投与部:
曝気システムと同様の方法で、適当な寸法を有する3つのダクトが、反対側の渦流発生器の所に溶着によって作りつけられ、これらのダクトを通して、例えば基質、アルカリ液、発泡低減剤などの任意の液体を、反応液中に投与することができる。カバーの通路の外側に、任意の投与装置を接続することができ、ダクトは、液面のすぐ上またはすぐ下にある上方の横木で終わっている。溶着によってダクトを形成する代わりに、適当なホースを溶着することもできる。
【0029】
プローブ鞘:
プローブ鞘は、カバーの開口の通路に取り付けられ、ハトメによって横木に取り付けられた筒である。直径は2〜25mm、好ましくは8mmである。この鞘によって、例えばpHプローブ、pOプローブ、濁度測定、液体体積のための水位センサあるいは気泡検出など、適当な測定プローブを、素早く反応液中に入れることができる。装置との間の封止はOリングによって、あるいはプローブを溶着することにより、行うことができる。プローブを反応液に直接接触させると望ましくない場合には、膜によってプローブを反応液から隔てることができる。膜は、測定対象である物質の拡散を許容するものでなくてはならず、しかしながら、反応液に対する無菌的分離をもたらすものである。これにより、例えば、滅菌反応液中の溶解酸素の測定を、滅菌していないpOプローブで行うことが可能になる。
【0030】
本発明の一実施の形態を、反応体積が500mlである1,000mlの三角フラスコについて説明する。しかし、この説明を、異なる形状および体積(10〜5,000ml)を有する他の容器に、単純に適用できることは言うまでもない。概略の構成は図1に示されている。
【0031】
0.1〜4mm、好ましくは0.5〜2mm、特に好ましくは1mmの厚さを有するプラスチック・フィルムから、図2の切断図による2つの対称な部品およびそれぞれの固定リング、ならびに2つの横木を切り出す。プラスチック材料および接続方法(熱シール、冷間シール、接着、溶着、超音波溶着)の選択は、前処理(例えば、滅菌処理)や反応液の特性によって決まるが、プラスチック材料としてはポリウレタンが好ましく、接続方法としては熱シールが好ましい。温度安定性ならびに前処理および反応液特性に対する化学的安定性を備えており、適当な技法で互いに接続することができるあらゆるプラスチック材料が使用できる。
【0032】
挿入物は、膨張可能なプラスチック部品として、風船の形状と同様の一部品とすることもできる。さらに、装置を培養容器のための挿入物として用いるのみならず、展張または膨張が可能な装置で、培養容器の壁面および形状を構成することもできる。これにより、ポリマ製の膨張あるいは展張可能な培養容器が得られ、本発明による装置の特徴を明らかにする。このようにして、2〜20,000mlの体積を有する挿入物あるいは完結した培養容器を、本発明によって製造することができる。
【0033】
培養容器として、反応容積が500mlである1,000mlの三角フラスコを使用する。フラスコの栓(カプセンベルグ・キャップ、Kapsenberg cap)に、本発明による装置への供給管を通すため、対応する穴を開け、供給管を導入して接着剤でしっかりと封止する。フラスコを反応液で満たし、装置を膨らませていない状態で、カバーの開口から培養容器内に入れる。その後、フラスコを栓で封じる。反応を滅菌状態で行おうとする場合には、滅菌可能な空気フィルタを、気体供給管(PL in)および放出ガス排出管(放出ガスout)に配置し、装置のその他の供給および排出管ならびにプローブ鞘を封止して、容器一式をオートクレーブで滅菌する。続いて、培養しようとする微生物の純粋菌株を加えることにより、フラスコの接種を行う。培養容器を、振盪装置に設置する。本発明によれば、渦流発生器は、入り口開口Pkinを通して空気で膨らまされ、培養容器内で所定の形状をとる。その後、渦流発生器の入り口および出口開口が封じられ、膨張した状態が保たれる。気体供給部の滅菌フィルタに、流量計によって制御された気体供給が接続される。今や、例えば使い捨てのシリンジなどのサンプリング・システムによって、外部での分析のため、反応液の一部を取り出すことができる。空気排出部に、放出空気中のCOおよびOを分析するための分析器を接続することができる。投与部には、アルカリ液、消泡剤あるいは基質などのプロセス試薬を投与するため、投与ポンプが接続される。プローブ鞘には、滅菌条件下で、例えばオリオン(Orion)pH 9126型などのpH電極が、前もってナトリウムのアルカリ液中で照射殺菌され導入される。pHプローブは、反応液に対してOリングで封止され、pH測定に必要なプローブのダイアフラムのみが反応液と接触する。さらに、プローブは、pH測定装置に接続される。引き続いて、生物学的および(生)化学的反応が、培養に固有の条件下で行われる。培養の間、本発明の装置は、プロセス条件に関し、高度な技術による培養設備と比較ができる培養の実行を可能にし、さらに、下表の測定値の記録、制御および計算を可能にする。
【0034】
【表1】
Figure 2004535826
)培養容器を振盪装置から外し、適当な環境下で開放してサンプル採取することにより可能である。この間、反応は中断される。
【0035】
計算の公式は、各文献に充分に記載されている。特に、オンラインで測定されるパラメータ、およびそこから計算されるパラメータは、培養容器における結果と後の生産用培養設備での結果とを比較するために、欠くことのできない条件である。本発明によれば、装置の構成によってこれらのパラメータの算出ができるだけでなく、その構成ゆえに、単純な培養容器で、後に生産用培養設備で得られるような大規模でのこれらのパラメーターを得ることができる。例えば、相対的な物質移動係数KLAは、リアクタにとって重要な比較および規模拡大のパラメータの1つである。KLA値が大きくなると、ガス交換面積Aと酸素移動係数KLの積が大きくなる。仮にこの値が異なるリアクタ間でも一定に保たれているならば、反応液への気体の供給および反応液からの気体の放出、すなわちリアクタが同等である。このための条件は、比較しようとする全てのリアクタが、これらKLA値を実現することである。高い物質交換速度すなわち高い収量を可能にするので、短時間かつ効率的なプロセスのためは高いKLA値が望ましい。異なる培養容器およびリアクタのKLA値を比較する場合、振盪周波数および曝気速度に依存し下記の範囲となる(相対比較)。
【0036】
リスト2
Figure 2004535826
【0037】
本発明の装置により、同様の比較が、酸素供給速度やCO放出速度など、他のパラメータについても実現される。従来の技術と比較し、後の生産規模において得られるような最適な反応条件が可能になり、従って、生物学的および生化学的3相系の手法開発の分野において、大幅な効率向上およびコスト削減が可能になる。
【実施例1】
【0038】
本発明による装置を、厚さ0.5mmのポリプロピレン製フィルムから製作する。図1の線に沿って、一方の切断片に接着剤(例えば、ユー・ハー・ユー社(UHU)のエンドフェスト・プラス・300(endfest plus 300)、2液型エポキシ樹脂接着剤)を均一に塗布し、その上にもう一方の切断片を正確に配置する。投与ダクトの入り口および出口開口を接着してしまわないよう、また膨張可能部品の境界が正確にかつしっかりと接着されるよう、注意を払わなければならない。12時間の乾燥時間の後、固定リングの下部を貼り付けることができる。同様に、2つの横木(この切断形状では膨張可能ではない)が接着剤で取り付けられ、曝気および投与部のための投与ダクト、ならびにプローブ鞘のためのハトメが、横木に取り付けられる。さらに12時間の乾燥時間の後、装置は使用できる状態になる。専門の製造業者であれば、本発明による装置を、ガスで形成可能なプラスチックの本体の一部品として製造することができる。培養容器として、栓(Kapsenberg cap)を備える1,000mlの三角フラスコ(細首)を使用する。図1に従い、栓には、装置の各供給管のために通路開口を設け、各ダクトを栓を通して導入し、接着剤(例えば、ユー・ハー・ユー社のエンドフェスト・プラス・300、2液型エポキシ樹脂接着剤)でしっかりと接着する。12時間の乾燥時間の後、500mlの培地を培養容器に入れ、それから、装置を膨らませていない状態で培養容器の中に挿入し、全ての供給管をホース・クランプで封じる。キャップを取り付けた後、培養容器をオートクレーブで滅菌処理することができる。ダクトを通すため、栓にアダプタや接続部品を設けてもよい。比較参照用の培養容器として、本発明の装置を備えておらず、シケインも備えていない三角フラスコ(比較参照例1)、およびシケインを備えているが本発明の装置は備えていない三角フラスコ(比較参照例2)を用いた。これら両者にも、500mlの培地を入れ、栓で封じてオートクレーブで滅菌処理した。
【0039】
培地の組成
Figure 2004535826
【0040】
培地の成分は、通常の専門店で同じ品質で手に入れることができる。グルコースおよび塩化マグネシウムは、適当に分けて別個に殺菌し、その後無菌条件下で添加した。
【0041】
3つの培養容器を殺菌し冷ました後、微生物の純粋菌株をそれぞれ1ミリリットル、無菌条件で接種した。純粋菌株は、ドイツ培養菌コレクション(German culture collection)(DSM、ハノーバー市)で入手可能な大腸菌K12株(E.coli,K12)のチューブから、このチューブの中身を10mlの標準1培地(メルク社(Merck)、ダルムシュタッド市)で、37℃で12時間にわたって滅菌下で培養して生成した。純粋菌株の光学濃度は、接種の時点において1.2OD(546nm)であった。
【0042】
この実施例は、乱流混合を有する3相系を2相系と比較し、本発明による装置の従来技術に対する優位性を示すものである。したがって、この実施例では、投与部および空気排出部は使用しなかった。
【0043】
本発明による装置を、入り口Pkinを通じて0.5barの空気で最終形状となるまで膨らませ、圧力すなわち形状を保つため、入り口をホース・クランプで封じた。3つの培養容器全てを、振盪器(ビー・ブラウン社(B.Braun)のセルトマート(CERTOMAT) BS−T)に設置した。本発明による装置の入り口PLinに曝気ユニット(入り口圧力0.5bar、毎時5リットルの空気流)を接続し、連続的に通気した。3つの培養容器を、37℃で16時間、250rpmの振盪周波数で培養した。菌株の成長(すなわちシステムの効果)を測定するため、1時間毎に培養液から培養液の一部を取り出し、546nmでの光学濃度(OD)を光度計で測定した。光度計の非線形性を補正するため、OD=1.0を始めに、対応する希釈を行った。
【0044】
表2および図3は、本発明によるバイオリアクタで培養された微生物の成長が、明らかに優れていることを示している。図3は、OD値を対数軸で示したものである(表2も参照)。本発明は、比較参照例1に比べ5.7倍優れたOD値を示し、比較参照例2に比べ3.7倍優れたOD値を示した。光学濃度は、生物の成長速度を直接に代表し、物質交換速度を直接ではないが代表するので、測定可能なパラメータとして、本発明によって達成される効率向上をはっきりと示している。
【実施例2】
【0045】
本発明による装置の製造を、実施例1と同様のやり方で行う。培養容器として、栓(Kapsenberg cap)を備える三角フラスコ(細首)を使用する。栓には、装置の図1の各供給管のために通路開口を設け、各ダクトを栓を通して導入し、接着剤(例えば、ユー・ハー・ユー社のエンドフェスト・プラス・300、2液型エポキシ樹脂接着剤)でしっかりと接着する。12時間の乾燥時間の後、450mlの培地を培養容器に入れ、それから、装置を膨らませていない状態で培養容器の中に挿入し、全ての供給管をホース・クランプで封じる。栓を取り付け、滅菌可能な較正済みのpH電極をプローブ鞘に入れた後、培養容器をオートクレーブで滅菌処理することができる。比較参照用(比較参照例3)として、インフォース社の小型培養設備:型式LAB−FORSを使用した。これは、同様に作り付けのシケインを備える3相系を代表するが、振盪はされず、攪拌機構を備えている。実施例1で説明した培養容器と対照的に、この小型培養設備は考えうる最小の培養設備ユニットを代表している。このシステムで得られたデータは、生産規模へのプロセスの規模拡大のために用いることができる。この実施例は、本発明による装置が単純な培養容器に用いられたときに、この高度な技術による培養設備システムの性能を達成でき、超えることができることを示すことを目的としている。培養設備に450mlの培地を入れ、製造者の指示のとおりにオートクレーブで滅菌した。
【0046】
培地の組成
Figure 2004535826
【0047】
培地の成分は、通常の専門店で同じ品質で手に入れることができる。塩化マグネシウムは、適当に分けて別個に殺菌し、その後無菌条件下で添加した。基質の供給としてグルコース(50mlに20g)を用い、アルカリ液の供給として25%のアンモニア溶液(供給容器を滅菌処理した後、滅菌条件下でアンモニアを加えた)、容量50mlを用い、および消泡剤供給として10%のシリコン・オイル(ダウ・コーニング社)、容量50mlを用いた。
【0048】
2つの培養容器を殺菌し冷ました後、微生物の純粋菌株をそれぞれ1ミリリットル、無菌条件で接種した。純粋菌株は、ドイツ培養菌コレクション(DSM、ハノーバー市)で入手可能な大腸菌K12株のチューブから、このチューブの中身を10mlの標準1培地(メルク社、ダルムシュタッド市)で、37℃で12時間にわたって滅菌下で培養して生成した。純粋菌株の光学濃度は、接種の時点において1.36OD(546nm)であった。本発明による装置を実施例1で説明したとおり準備し、振盪器(ビー・ブラウン社のセルトマート BS−T)に設置し、入り口PLinに曝気ユニット(入り口圧力1bar、毎時15リットルの空気流)を接続し、連続的に通気した。pH電極を、pH測定および制御装置に接続する。投与部に、基質供給、アルカリ供給および消泡剤供給を接続する。放出空気管である放出空気outには、システムのKLA値を計算できるよう、放出空気のOおよびCO量を測定するための測定装置を接続する。この実験において、振盪周波数は350rpmである。容器は37℃に温度調整する。比較参照用の培養設備、比較参照例3は、製造者の指定に従って、pH測定および制御装置、基質投与、アルカリ投与および消泡剤投与に接続し、さらに空気放出部をOおよびCO測定装置に接続する。攪拌機構の速度は600rpmであり、曝気のための空気流は毎時15リットルである。培養装置は、37℃に温度調節する。
【0049】
両者における投与パラメータ
基質の投与 毎時2.5mlで連続(1時間当たりグルコース1g)
アルカリ投与 pH値を、所望の値であるpH>7.0に制御
消泡剤の投与 必要な場合、すなわち培養液が過剰に発泡した時のみ
【0050】
両者を、それぞれ20時間培養した。菌株の成長(すなわちシステムの効果)を測定するため、1時間毎に培養液から培養液の一部を取り出し、546nmでの光学濃度(OD)を光度計で測定した。光度計の非線形性を補償するため、OD=1.0を始めに、対応する希釈を行った。KLA値を、動的手法(バンディオパドヒェイ、ハンフリーおよびタグチ、バイオテクノロジとバイオエンジニアリング、1967年、第9巻、533頁、Bandyopadhyay, B., Humphrey, A., and Taguchi, H., 1967, Biotechnol. and Bioeng. 9, 533)に従って算出した。
【0051】
表3および図4は、本発明による装置が従来技術の培養設備と比較できるものであること、または従来技術の培養設備よりも優れていることを、はっきりと示している。表3aおよび図4aは、OD値を対数軸で示したものである。実施例1と同じく、光学濃度はリアクタの効率の指標として使用できる。動的手法で算出したKLA値の比較から、2つの方法の間の、プロセス工学および生物学的条件の比較可能性が極めてよく示されている。
【0052】
KLA値 比較参照用の培養 比較参照例3 210±24(l/h)
KLA値 本発明 218±27(l/h)
【0053】
成長曲線および絶対的なOD値は、事実上同じ(本発明の方が少しだけ高い)であり、2つのシステムの間の優れた比較可能性を証明するものであり、すなわち、本発明による装置が、現在まで使用されてきた通常の培養容器よりもはるかに優れており、高価な培養設備システムに少なくとも匹敵するものであることを示している。
【0054】
本発明は、以下の特徴、すなわち培養容器の曝気のためにも使用することができる搬送用流体を製造する方法および装置と、組み合わせることができる。搬送用の流体には、投与する流体を定量的かつ所定のやり方で混ぜることができる。ポンプやその他の高価な部品を使用することなく、培養容器の反応液中および培養容器の雰囲気中に、所定の制御された条件を作り出すことができ、同時に、投与される流体の特性を最適なやり方で利用されるようにできる。本発明は、いくつかの培養容器の並行運転に特によく適している。本発明は、培養容器内で生物学的および生化学的反応が行われる全ての分野に適用できるが、特に、バイオテクノロジ、食品技術、環境保護の分野に適用できる。
【0055】
【表2】
Figure 2004535826
Figure 2004535826
【0056】
【表3】
Figure 2004535826
Figure 2004535826
【0057】
該方法は、投与しようとする1つまたは複数の流体を、1つまたは複数の搬送用すなわち輸送用流体に所定の濃度で混ぜ、該搬送用流体を、培養容器の反応培地または上部空間へと、所定の量および/または所定の単位時間供給することを特徴とする。
【0058】
該装置は、以下の実施例および特許請求の範囲に記載するように、投与しようとする1つ以上の流体を1つ以上の搬送用流体に混合し1つ以上の培養容器へと供給するための装置によって特徴づけられる。
【0059】
以下に一例として、液体体積が500mlである1,000mlの培養容器について、本発明の各モジュールおよび特性を説明する。なお、数(詳しくは関連する記載を参照)は容積1ml〜50mの培養容器にあわせて調節することができ、ノズルおよび投与部の断面積もそれぞれ調節できることを、特に強調しておく。
【0060】
a)気体が装置の輸送用媒体である場合
本発明の装置の気体供給モジュールは、下記の主要な構成要素からなる(図1)。
・加圧気体導入口
・三方弁DV1、または導入弁と排出弁
・気体容器B1
・ガス・フィルタF1
・圧力補償ダクトDG1
【0061】
培養容器に比べ0.1〜10bar、好ましくは0.2〜1bar、特に好ましくは0.5barの陽圧が入力されている加圧気体導入口が、内径が0.5〜8mm、好ましくは0.5〜2mm、特に好ましくは1mmの耐圧ホースで、三方弁DV1へと接続されている(図1参照)。三方弁DV1は、培養容器の液体体積の1〜40%、好ましくは1〜10%、特に好ましくは5%の容器容積を有する気体容器B1が、加圧された空気やその他の気体で満たされるように配置されている。内蔵されているピストンにより、気体容器の注入体積を、容器容積の0%から100%まで変化させることができる。気体容器への圧力補給が終わった後、弁DV1は、もう一方の位置、すなわち気体容器ー培養容器へと切り替えられる。補給された圧力によって培養容器へと向かう気体流が作り出され、任意設置のエア・フィルタの後方へと導かれ、後述のモジュールを通って、最終的に培養容器の上方空間または反応液中へと流出する。三方弁DV1の後方で分岐している圧力補償細管が、気体供給モジュールと液体供給モジュールの圧力を同じにする。気体供給モジュールの出口に、運搬用媒体の濾過のためのフィルタを設けてもよい。本発明によるこの装置は、培養容器に、設定され、従って定量可能である「気体部分」を、簡単なやり方で断続的に供給する。容器の容積が小さくなり、弁のクロック速度が速くなるにつれ、この断続的な気体流は連続的な気体流により近くなる。以下の表は、容器の容積が反応液の液体体積の5%(容器容積が25ml、反応液体積が500mlの例)であり、曝気速度VFは、1時間当たりの気体体積(volume/h)を反応液の体積で割った商である。
【0062】
【表4】
Figure 2004535826
【0063】
好気性の生物学的および(生)化学的反応において、VF値は通常5〜60(l/h)の間である。これは、本発明によるこのモジュールにより、ほぼ「連続的」な気体流で容易に実現でき、複雑な機械的または電気的な流量測定および制御が不要である。ガス交換は、気泡と液体との境界面で拡散によって生じるため、気体を最適に利用しつつ微生物の培養に最適かつ連続的な気体供給を行うためには、いわゆる「気体の持続(gas hold−up)」、すなわち反応液中の気泡の持続時間が重要である。「気体の持続」が弁DV1のクロック速度と等しいとき、気体の最適な利用と最適な曝気速度が、同時に実現される。液体から気泡が消えたときに、常に気体が投与される。
【0064】
通過する気体の量の変化は、気体容器の可変容積によって実現できる。さらに、本発明によるモジュールの構造によれば、培養液への最適な供給に必要である量のみの気体が常に投与されるため、発泡の傾向を抑制できる。
【0065】
b)液体が輸送用媒体である場合
気体供給モジュールの代わりに、液体を輸送用媒体として使用することもできる。この場合、気体供給モジュールは、制御つきの液体ポンプで置き換えられ、該液体ポンプが、吸入管で培養容器の反応液に接続され、反応液を循環させる、あるいは液体ポンプ用の貯留容器から液体を吸い上げる(図2)。駆動ポンプ・モジュールは、以下の主要な構成要素からなる。
・液体ポンプ
・吸入管
・培養容器へと向かう圧力管
・フィルタ(任意)
【0066】
液体を輸送用媒体として用いると、例えば細胞培養培地へのCOの投与や最小限の量の物質の投与など、気泡を避けつつ気体を濃縮すると効率的である場合に有用である、たとえば、触媒の投与や生物活性成分の投与がここにあげられる。活性成分は、多くの場合、きわめて高価であり、濃縮された状態でのみ長期にわたって安定である。本発明によれば、これらを液体モジュールにより、最も少ない量(後述)かつ任意の組み合わせで投与できる。
【0067】
c)液体供給モジュール
液体供給モジュールは、以下の主要な構成要素からなる(図1)。
・液体貯留容器
・圧力補償細管から分岐した圧力補償管
・クロック・バルブおよびベンチュリ・ノズルへの供給管
・クロック・バルブ
・ベンチュリ・ノズル
【0068】
液体供給源は、培養容器内の反応液へと投与される液体で満たされているが、供給源の少なくとも2%の気体容積が、圧力補償のために残されている必要がある。輸送用媒体が液体である場合、気体による残り空間および細管による圧力補償は必要がない(図2)。その代わり、負圧を防止するため、供給源は外部の大気圧力で通気される。液体供給源は、装置に対してあらゆる位置に、吊り下げ、立てて、横にして取り付けでき、圧力補償管の端部は、液体供給源に存在する気体容積内になければならない。液体供給源の体積は、反応液の液体体積に比べ0.5〜50%、好ましくは5%である。液体供給源は、管でクロック・バルブV1へと接続され、クロック・バルブV1はベンチュリ・ノズルVD1へと接続される。気体供給モジュールまたは駆動ポンプがベンチュリ・ノズルを通る輸送用媒体の流れを供給すると、ベンチュリ・ノズルの側方導入口に、他の圧力補償されたシステムに比べ、負圧が作り出される。同時にクロック・バルブV1を開放することにより、液体が液体供給源からノズル内のガス流に向かって吸い込まれる。液体が吸い込まれる量は、次のパラメータに関係する。
【0069】
表5
・ノズル寸法
・圧力およびノズルを通過する気体流
・供給管およびクロック・バルブの断面積
・液体の粘度
・温度
【0070】
したがって、液体が吸い込まれる量を定量的かつ再現性よく較正できる。このため、表2の変化することのないパラメータのもとで、バルブV1のサイクル時間のみを変化させることにより、液体を取り分けて輸送用媒体に定量的に投与することができる。ノズルの出口において、吸い込まれた液体と輸送用媒体とは均一に混合されている。気体供給モジュールまたは駆動モジュール(図5および6)と培養容器モジュールの間に、いくつかの液体供給モジュール、好ましくは4つのモジュールを配置することができる。配置は、並列(好ましい)でもよく、直列でもよい。このようにして、いかなる液体も投与しない場合から、数種の異なる液体を同時に投与する場合まで、輸送用媒体にこれら液体を定量的に投与することが可能であり、これら液体を任意の量で組み合わせ、培養容器への入り口までに均一に混合することができる。生物学的培養において、酸およびアルカリによるpH値の滴定、および気泡低減手段の添加の他、特にいわゆる「流加」法がよく行われる。ここでは、例えば炭素や窒素源など、1つあるいはいくつかの基質が培養液に制御されたやり方で投与される。本発明の装置によれば、きわめて簡単な方法で、投与する液体の組成を変化させることができる。例えば、サイクル時間を変えるだけで、時間または各培養に特定の制御パラメータに応じて、基質に時間的変化を与えることができ、あるいはさらなる液体モジュールから、成長因子、ミネラル、ビタミンなど、追加の栄養素を混ぜることができる。
【0071】
d)気体投与供給モジュール
気体投与供給モジュール(図7および8)は、以下の主要な構成要素からなる。
・注入容積がピストンによって調節可能な気体容器B2
・気体導入口
・三方弁
【0072】
三方弁は、気体導入口と気体容器B2の間に取り付けられる。容器は気体で満たされ、注入容積は内蔵されたピストンによって変化できるが、その容積は定量的に知ることができる。気体の投与を行なおうとする時、三方弁がベンチュリ・ノズルへと規定のサイクル時間切り換えられるが、ベンチュリ・ノズルに輸送用媒体によって作り出された負圧が存在することを思い出すべきである。気体導入口の導入圧力、気体容器の注入容積および三方弁のサイクル時間が既知であり、したがって、定量的な気体の投与が実現できる。気体供給モジュールまたは駆動モジュール(図1および2)と培養容器モジュールとの間に、いくつかの気体投与モジュール、好ましくは2つのモジュールを配置することができる。配置は、並列(好ましい)でもよく直列でもよい。このようにして、いかなる気体も投与しない場合から、数種の異なる気体を同時に投与する場合まで、輸送用媒体にこれら気体を定量的に投与することが可能であり、これら気体を任意の量で組み合わせ、培養容器への入り口までに均一に混合することができる。気体モジュールを液体モジュールの代わりに、あるいは液体モジュールと任意に組み合わせて用いることができる。生物学的培養において、pH値の調整のためにしばしばCOが用いられるが、このモジュールによれば、反応液中に気泡を避けつつ容易かつ定量的に投与することができる。さらに、気体の投与によって、培養容器内に人工の雰囲気を作り出し、かつ制御することができ、生物学的培養に都合がよい。たとえば、より高いCO濃度を好む植物細胞の培養(基質として)や、窒素または硫黄雰囲気での嫌気生物の育成が挙げられる。
【0073】
e)培養容器モジュール
培養容器モジュールは、以下の主要な構成要素からなる。
・注入された反応液、反応液上方の気体空間(上部空間)およびカバーを有する培養容器KG1
・輸送用媒体の供給管
・培養容器の上部空間への供給管を有する入り口弁EV1
・反応液への供給管を有する入り口弁EV2
・反応液中の通気ノズルBD1
・培養容器上部空間のエジェクタ・ノズルAD1
【0074】
培養容器のカバーに設けた入り口弁によって、輸送用媒体を培養容器の空気空間(上部空間)に投与するのか、反応液中に投与するのかを選択できる。上部空間への入り口弁EV1は、空気空間に取り付けられた微粒化ノズルAD1へと続いており、輸送用媒体を再び微粒化する。微粒化された輸送用媒体および投与物一式は、反応液の表面へと均一に降りていく。この微細な分配により、輸送用媒体および投与物と反応液との速やかな混合が引き起こされ、投与された液体のより効率的な使用につながる。このようなやり方で投与すると、消泡剤の効率は10倍も向上し、これに対応して消泡剤の消費を少なくできる。さらに、気泡軽減のため投与される液体なしで、気体流のみを使用することもできる。気泡は単純に、ガス流によって「吹き降ろされ」る。これによる効果は大抵、気泡軽減にすでに充分であり、前述のように引き続いて消泡剤を投与する必要がない。消泡剤は、培養そのものに、また後の精製プロセスに悪い影響を与える可能性があり、生物学的分解性に乏しく容易に処分することができないので、消泡剤を避けることは、生物学的プロセスにおいて最も大きな目的である。例えば、嫌気培養など反応液の表面の曝気が必要な場合、あるいは反応液に速やかに効果を発揮する液体が投与される場合、前述したような上部空間への投与が主に使用される。一例として、酸またはアルカリによるpH値の滴定、および上述の方法での泡の軽減がここに挙げられる。入り口弁EV2は、反応液中に配置されたベンチュリ・ノズルBD1へと続いている。輸送用媒体(および投与物)は、通気ノズルBD1を通って反応液へと流れる。作り出された負圧によって反応液がノズルの側方の入り口に吸い込まれ、反応液がノズルの出口部において効率的に混合される。微生物(例えば組織細胞)をノズル中のせん断力にさらしたくない場合、側方の入り口開口は、フィルタ膜で封止できる。反応液の混合時間を劇的に短縮する混合効果、および明らかに速くなったガス交換速度に加え、従来技術による曝気に比べ極めて微細な気泡が(輸送用媒体である気体で)作られる。このより微細な気泡が、気泡と反応液との間のガス交換のための境界面積、すなわちガス交換速度を増加させ、かつ大きな気泡よりも長い時間反応液中に残るので、「気体の持続」を増加させ、したがって、やはりガス交換速度を向上させる。気体をより効率的に利用することができ、培養の種類により、妥当であれば、培養容器の振盪または攪拌を不要にできる。さらに、微小な気泡によって発泡の傾向を最小にできる。この方法でエアロゾルを投与する場合、例えば気体流中の基質など、短い混合時間は、反応液へのより速く均一な分配につながる。混合が乏しいことに起因する基質の勾配を防ぐことができ、培養液に所望のやり方で均一に供給できる。
【0075】
この形式の実施は、機能モジュールを、全く新しい分野への適用のために適したやり方で結合し、従来の高価で複雑な技術を簡潔かつコンパクトな装置に結実するという利点を有する。本発明の装置を、無菌条件下でのバイオテクノロジ関連のプロセスのために用いることが可能になる。これにより、各部門が従来技術の装置では今まで不可能であった制御機能を利用できるようになる。一例として、生物学的手法の培地およびプロセスを最適化するために用いられる複数の培養容器、通常は16個の容器までの、新規な並行培養を説明する(デー・アー・エス ゲー・イー・ぺー社、www.dasgip.de)。ここでは、種々のパラメータが培養結果にもたらす影響を、生産条件に近い条件下で調査すること、および測定および制御に関し、すでに望まれている生産設備の条件、すなわち効果的な曝気および種々の液体の投与となるよう意図している。すでに述べたように、このような並行培養は、96台のポンプ、96個のレギュレータ、および16個の制御された供給部を必要とし、それ故、技術的に、経済的に、実際上実現不可能であり、それにもかかわらず、培養容器として気泡塔を用いた場合でさえも、工業的設備の測定および制御条件と合致しない。現在の傾向は、より短時間で多くの結果を再現性があり定量化可能な形(記録可能)で得るため、培養容器のさらなる小型化および数の増加にある。これはもはや従来の技術の装置では実現不可能であるが、本発明によれば実現可能である。機能モジュールはあらゆるサイズで製造でき、したがって培養容器のサイズに適合させることができ、培養容器の体積は、1ml〜50立方メートルの間とすることができる。液体体積が1ml〜500mlである培養容器では、液体および気体供給ならびに弁制御装置を含む装置一式を、培養容器の首部に取り付けることができる。制御EDPとのデータ交換は、赤外線のインターフェイスで行われる。培養容器へと向かう供給管は1つだけ必要であり、該供給管は気体供給管および動力供給からなる。さらなる装置の小型化は、機能部品および供給管を、例えば鋼やプラスチック材料などの対応する材料上にエッチングする、切る、成形することによって行なうことができ、バルブの機能は、ピストンによって動作する挿入されたシール、あるいは他の任意の小型バルブで実現される。本発明による装置は、培養容器内の構造物、例えば、「振盪または攪拌3相系の最適化された曝気および投与のための培養容器のための構造としての装置」(出願番号は追って提出)と組み合わせこともできる。この組み合わせによって、高性能な培養容器が作り出され、高性能培養設備の測定および制御技術全体およびプロセス・パラメータを、簡潔なやり方でほぼ任意の規模で再現し模擬することができる。
【実施例3】
【0076】
Figure 2004535826
三方弁DV1:リー社(The Lee Company)、型式LHDA12311115H
クロック・バルブV1、V2:リー社、型式LFVA123021 0H
入り口弁EV1、EV2:リー社、型式LFVA123021 0H
ベンチュリ・ノズルVD1、VD2:スプレーイング・システムス社(Spraying Systems)、型式
通気ノズルBD1:スプレーイング・システムス社、型式
エジェクタ・ノズルAD1:スプレーイング・システムス社、型式
空気容器B1:ブラウン・メルスンゲン社(Braun Melsungen)、ルアー・ロック(Luer Lock)を備えた50mlの使い捨てシリンジ
空気フィルタ F1:ザルトリウス社(Sartorius)、使い捨て無菌フィルタ、0.2μm
液体供給:フランジ・キャップおよびゴム製シールを備えた25mlの使い捨てアンプル
ホース:内径1mmのポリ四ふっ化エチレン製ホース
接続具:ルアー・ロック
泡検出:反応液への質量接続を有する絶縁針
弁制御装置:ブラウン・メルスンゲン社のDCU 3 システム
【0077】
培地の成分は、通常の専門店で同じ品質で手に入れることができる。グルコースおよび塩化マグネシウムは、適当に分けて別個に殺菌し、その後無菌条件下で添加した。培養容器を500mlの培地で満たし、オートクレーブで殺菌した。ノズルを備えた上部空間および反応液への供給管は、カバー穴を通して案内され、容器と一緒に封止され同様に殺菌された。本発明による装置への分離は、入り口弁の出口で行われた。液体供給として、24mlのグルコース溶液(100g/l)および24mlの消泡剤(ダウ社(Dow)のシリコン・オイル、10%懸濁液)をそれぞれ別個に殺菌して用いた。本発明による装置を、各構成要素に他の固定手段が設けられていない限り、図5のとおりルアー・ロック接続具およびポリ四ふっ化エチレン 製ホースで組み立て、作業板上に固定した。空気フィルタ出口と出口バルブの出口の間の動力部分、および液体供給の供給および排出管は、10mの苛性ソーダで浄化し(2時間)、無菌の0.1mのリン酸塩緩衝液pH7.2で洗浄した。培養容器を殺菌し冷ました後、微生物の純粋菌株をそれぞれ1ミリリットル、無菌条件で接種した。純粋菌株は、ドイツ培養菌コレクション(DSM、ハノーバー市)で入手可能な大腸菌K12株のチューブから、このチューブの中身を10mlの標準1培地(メルク社、ダルムシュタッド市)で、37℃で12時間にわたって滅菌下で培養して生成した。純粋菌株の光学濃度は、接種の時点において0.9OD(546nm)であった。装置は、培養容器への入り口弁および気体供給モジュールの入り口弁に接続された。液体供給1には、グルコース溶液が接続され、第2の液体供給には消泡剤が接続された。液体供給は、立てた向きで使用した。圧力付加のための接続として短い使い捨ての注射針、液体取り除きのために長い注射針を使用し、ゴム製のシールを無菌の方法で通した。加圧空気導入口に、0.5barの陽圧を有する加圧空気が接続された。気体容器の容積は、25mlに調節した。装置一式および培養容器を、インキュベータ内で37℃の温度にした。気体流単独で培養に充分な気体が供給されたので、培養容器の振盪は行わなかった。本発明による装置の弁は、制御ユニットDCU3に接続され、表3に示すように調節された。
【0078】
表6
気体供給:
注入および気体流が毎分15回のクロック速度、VF45すなわち22.5リットルの空気に相当、入り口弁EV1を閉じ、EV2を開き、すなわち気体流は反応液中へ。
液体供給1、基質:
クロック・バルブV1、毎分4回、0.2秒間の開放、同時に気体流の培養容器への接続として、DV1を培養容器に向けて開き、EV2を開き、毎時1mlのグルコース投与に相当。
液体供給2、消泡剤:
クロック・バルブV2を通常は閉じた。トランスデューサ針が、泡の信号を示したとき、次のアルゴリズムを実行する。すなわち、入り口弁EV2を閉じ、入り口弁EV1を開き、すなわち上部空間通気の開始。8秒後に、トランスデューサ針の泡信号がなしであれば、入り口弁EV1を閉じ、入り口弁EV2を開いて、通常の動作に戻る。泡信号が依然として存在していれば、そのときは、気体供給の各クロック信号と同時に、クロック・バルブV2を1秒間開き、消泡剤(18.7ml/h)が気体供給の気体流に混ぜられる。さらに16秒たっても泡信号が存在する場合、培養液に再び気体を供給するため、さらに弁EV2も開かれる。この条件が、トランスデューサ針の信号がなくなるまで維持される。その後、通常の動作に戻る。
【0079】
24時間後、微生物の培養を止め、546nmでの光学濃度(OD)を光度計で測定した。ODは約90で、高性能な培養設備において期待される値に相当し、本発明の装置の可能性を証明した。供給された基質は、この時点で完全に消費された。消泡剤については、約2mlの消費が測定され、これは従来の培養設備がこのような結果を得るために必要とする量(制御アルゴリズムにもよるが、約12ml)よりも、明らかに少ない。
【0080】
この実施例の実行において、特に下記の内容を明確に観測することができた。
・本発明による装置の、コンパクトでかつ簡潔な出来映え
・「パルス」による通気システムと通気ノズルとの組み合わせの有効性
・極めて微細な気泡の生成
・本システムの混合時間の短さ
・本発明の構成による泡軽減性能
・液体の正確かつ均一な投与
【0081】
高性能の培養設備に対応するこれらの結果が、振盪および攪拌なしで達成されたものであることを、再度強調しておく。挿入物との組み合わせや、振盪器や攪拌器によって、性能はさらに向上する。
【0082】
要約すると、1つまたは複数の流体または流体混合物を1つまたは複数の培養容器へ定量的に投与するための方法であって、所定の内部容積を有する加圧気体容器からクロック・バルブを通して定量的かつ不連続的に取り出される搬送用流体を使用することを特徴とする方法が開示された。
【0083】
さらなる実施の形態は、搬送用気体または搬送用気体混合物を使用すること、搬送用気体または搬送用気体混合物を使用すること、投与する流体を、1つあるいは複数のベンチュリ・ノズルを通して定量的に搬送用流体へと混ぜること、よりよく混ざるように、培養容器内の反応培地への供給を、ベンチュリ・ノズルを通して行うこと、微生物がベンチュリ・ノズルへと吸い込まれないように、反応培地中のベンチュリ・ノズルの側方の導入口にフィルタ等を設けること、培養容器の上部空間に供給管を向けること、上部空間の入り口に、例えばエジェクタ・ノズルなどの微粒化装置をもうけること、培養容器への供給を、反応培地への供給から上部空間への供給に、あるいはその逆に切り換えること、搬送用気体または搬送用気体混合物を、陽圧によって気体容器から取り出すこと、プロセス中に気体容器内の圧力が、供給管を通して気体を1回または数回取り出した後、再度、1回または数回増加すること、これらを、直列または並列、好ましくは並列に接続された種々のベンチュリ・ノズルを通して、搬送用流体へと同時にあるいは任意の順序で混ぜることを任意に組み合わせてなる。
【0084】
さらに、生物学的および(生)化学的反応のための容器で使用する気体または液体あるいはそれらの混合物を投与するための装置であって、搬送用流体を生成するための少なくとも1つの図5の気体供給モジュール、または図6の駆動ポンプ・モジュール、クロックバルブを有するベンチュリ・ノズルおよび圧力補償細管を備えた液体供給、あるいは気体の投与供給、および培養容器の反応液中または上部空間で終わっている供給管からなることを特徴とする装置を開示する。ガス供給モジュールまたは駆動ポンプ・モジュールは、供給管を通って培養容器へと向かう搬送用流体の連続的あるいは非連続的な流れを作り出す。さらなる改良は、気体容器B1の容積が、培養容器の容積の1〜40%の間であること、気体容器の容積を、ピストンによって全容積の0〜100%の範囲で変えることができること、バルブのクロック速度を、気泡の「気体の持続」にあわせて調節し、好ましくは等しくでき、通過する気体の量が請求項3に記載のピストンを調節することにより行われること、図1による液体供給モジュールまたは気体供給モジュールが少なくとも1つ、三方弁と培養容器の間に取り付けられること、液体供給モジュールが、少なくとも1つのベンチュリ・ノズルおよび液体容器からなり、圧力の補償が、気体容器へと接続された圧力補償用細管または外部雰囲気への接続によっておこなわれること、液体供給は、装置に対して任意の位置に、吊り下げて、立てて、寝かせて取り付けることができ、全容積の少なくとも2%の空気空間を常に有しており、そこで圧力補償が行われること、気体投与供給が、少なくとも1つの気体供給口、三方弁または2つの弁、内容積が可変の気体容器(請求項15に類似)からなり、バルブの開口がベンチュリ・ノズルの側方の導入口に接続されていること、装置の構成部品の寸法、すなわち本発明の特性を、容積が1ミリリットル〜50リットルの培養容積にあわせて調節できること、本発明の装置により、反応液とのよりよい混合および交換速度が得られ、培養の種類によって、振盪あるいは攪拌が不要になること、この種の不連続な通気および気体供給によって、反応液における気泡発生の傾向を抑制できること、反応液中または培養容器の上部空間への気体/液体投与の組み合わせによって、反応液との混合時間をより短くでき、濃度の勾配(例えば、基質)を最小にできること、特に、培養容器の上方空間への投与によって、投与した液体の特性をより効果的に利用できること、この装置を用いることにより、消泡剤の消費を最小限にできることによって特徴付けられる任意の組み合わせにある。この目的のため、反応液中への気体流は短時間でオフにされ、上方空間への投与のためのエジェクタ・ノズルへと切り換えられる。流れ出る空気が、泡を液体の表面へと「吹き」戻す。多くの場合、この効果は気泡の発生を抑制するのに充分であり(成果が上がらない場合、請求項25の投与が行われるが、本発明の方法との組み合わせにより、消泡剤の消費を従来技術の10%にまでに低減することができる)、このようにして投与された液体あるいはいくつかの液体の組み合わせは、例えば時間に依存したバクテリア菌株へのファージの添加、または細胞培養液への成長因子の添加、あるいはCOによるpH調整など、反応液に効果を及ぼし、このようにして投与された気体は、培養容器の上部空間に、例えば嫌気雰囲気や高CO濃度雰囲気など、所定の組成の人工的環境を作るために使用され、本発明の装置は、動力源および輸送用媒体の供給源にのみ接続すればよく、全ての測定および制御のパラメータは、赤外線インターフェイスを介して制御EDPシステムと交換される。全てまとめると、これは、細胞の培養のためのバイオリアクタであって、培養容器、1つまたは複数の気体供給源および/または1つまたは複数の液体供給源、ならびに培養容器に気体または液体を添加する気体および/または液体の供給装置からなり、供給装置と気体供給源または液体供給源の間に、気体供給源または液体供給源からの気体および/または液体を混合するための混合装置、特にはベンチュリ・ノズルが設けられているバイオリアクタを意味する。気体と液体を混合してエアロゾルにできる。混合装置と気体供給源または液体供給源との間には、制御可能な弁、特にはクロック・バルブを設けることができる。さらに、これは、前記バイオリアクタを運転するための方法であって、気体または液体が搬送用の媒体として使用され、気体または液体が混合装置で搬送用媒体へと混ぜられ、混合によって得られた流体の比率が所定のものであり、制御または調整が可能である方法に関する。混合によって得られた流体を、所定の質量流量で培養容器に添加することができる。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本発明の構造の概観を示す図である。
【図2】本発明の実施形態における挿入物の部品の断面図である。
【図3】比較参照例1、比較参照例2、本発明のOD値を示すグラフである。
【図4】比較参照例3、本発明のOD値を示すグラフである。
【図5】輸送媒体が気体の場合の本発明の各モジュールの構成を示す図である。
【図6】輸送媒体が液体の場合の本発明の各モジュールの構成を示す図である。
【図7】輸送媒体が気体の場合の気体の投与を示す図である。
【図8】輸送媒体が液体の場合の気体の投与を示す図である。

Claims (35)

  1. 容器に挿入することができる通気および/または投与のための装置、または通気および/または投与のための容器を備えた装置であって、少なくとも1つの渦流発生器(シケイン)、少なくとも1つの固定部、および少なくとも1つの気体または液体供給管からなり、容器内への挿入後にのみ、または容器と一緒に使用の直前にのみ、最終の形状となることを特徴とする装置。
  2. 使用時、すなわち最終形態における体積の増加が、最大100倍、好ましくは最大30倍、特に好ましくは最大10倍である請求項1記載の装置。
  3. 固定リングの形態である固定片、または容器の形状にあわせた2重T字の固定片が、最終形状となったときに、好ましくは容器の底部の近傍に位置して装置を固定することを特徴とする請求項1または2記載の装置。
  4. 伸張性または非伸張性の合成または天然ポリマからなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の装置。
  5. 使用されるポリマが、全体としてあるいは部分的に、気体を通さないものである、あるいは特定の気体を通すものである請求項1〜4のいずれか1項に記載の装置。
  6. 前記ポリマが、全体としてあるいは部分的に、特に装置の内部空間と反応液との間において、或る分子サイズの範囲の物質のみを通す請求項1〜5のいずれか1項に記載の装置。
  7. 風船を変形させた形式である1個のフィルム状部品からなる請求項1〜6のいずれか1項に記載の装置。
  8. 形状を得るべく互いに接着または溶着される複数のフィルム状部品からなる請求項1〜6のいずれか1項に記載の装置。
  9. 装置が、培養容器の壁体および形状をも構成し、従って膨張式または展張式の培養容器が構成されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の装置。
  10. 容器内での最終形状、または容器と一緒の最終形状が、膨張によって得られることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の装置。
  11. 最終形状が、少なくとも0.2barの陽圧の下での液体または気体の連続的な通過流によって得られ、通過する流体が、全体として連続的に容器内のシステムに供給される、部分的に供給される、または供給されないことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の装置。
  12. 容器内での最終形状、または容器と一緒の最終形状が、展張によって得られることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の装置。
  13. 少なくとも1個、最大で16個の渦流発生器を有することを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の装置。
  14. 1個または複数個の渦流発生器が、それぞれ1個または複数個の横木によって固定されることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の装置。
  15. 渦流発生器に穴が設けられ、かつ/または、渦流発生器と容器壁面との距離が渦流発生器の直径の1〜20%であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の装置。
  16. 容器の壁面へと向けられた部分が、溶着によって組み付けられたレールによって補強されていることを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の装置。
  17. 気体または液体が、反応液の下側3分の1へ、流出方向を下方に向けて供給されることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載の装置。
  18. 測定プローブを導入するための鞘が、測定すべき物質を通す膜によって、反応液から隔てられていることを特徴とする請求項1〜17のいずれか1項に記載の装置。
  19. 前記鞘を、特に前記横木に固定できることを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項に記載の装置。
  20. 容器内の反応液および/または反応液の上方の気体空間を外部へと接続するため、内部にダクトが溶着によって作りつけられている、あるいは内部にホースが置かれていることを特徴とする請求項1〜19のいずれか1項に記載の装置。
  21. 反応液に向かう面が、薄膜、絨毛、繊維、ひだなどによって大きくされていることを特徴とする請求項1〜20のいずれか1項に記載の装置。
  22. 培養容器内に取り付けられる再使用可能な挿入物としての、請求項1〜21のいずれか1項に記載の装置の使用。
  23. 同一または互いに異なる複数個の装置の1個の容器内での使用であって、該複数個の装置が請求項1〜21のいずれか1項に記載の装置である使用。
  24. 容積2〜20,000mlの反応容器内での、または容積2〜20,000mlの反応容器としての、請求項1〜21のいずれか1項に記載の装置の使用。
  25. 生物学的および/または生化学的反応のための培養容器内での、または生物学的および/または生化学的反応のための培養容器としての使用であって、好ましくは2相または3相系における使用であって、好ましくは微生物の培養のための使用であって、好ましくは無菌条件下の使用である請求項24記載の使用。
  26. 反応液中に液体および/または気体を供給し、反応液から液体および/または気体を放出するため、および反応液の上方の気体空間に液体および/または気体を供給し、反応液の上方気体空間から液体および/または気体を放出するための、
    請求項1〜21のいずれか1項に記載の装置の使用。
  27. プロセス・パラメータの測定データの包括的記録のため、および方法、培地ならびに規模拡大の最適化および模擬のための、請求項1〜21のいずれか1項に記載の装置の使用。
  28. 気泡なし曝気および脱気のため、および/または或る分子サイズの範囲の分子の規定された供給および放出のための、請求項1〜21のいずれか1項に記載の装置の使用。
  29. 物質移動係数KLAを、大型の培養装置の範囲にまで増加させるための、請求項1〜21のいずれか1項に記載の装置の使用。
  30. 反応液を、通過する気体または通過する液体で温度調節するための、請求項1〜21のいずれか1項に記載の装置の使用。
  31. 特に請求項1〜21のいずれか1項に記載のバイオリアクタであって、リアクタ壁で限られたリアクタ室およびリアクタ開口からなり、任意で、気体および/または液体を供給するため、サンプルを取り出すため、微生物または細胞を供給するため、測定プローブを導入するため、添加物または殺菌剤を添加するため、および/またはバイオリアクタを空にするために、リアクタ開口を貫通する手段を備えており、リアクタ開口を封じるための手段を備えており、リアクタ室内に膨張可能な渦流発生器が少なくとも1個設けられているバイオリアクタ。
  32. 膨張可能な渦流発生器が、リアクタ壁から離れた構造体であり、つぶした状態でリアクタ開口を通して挿入可能であり、その後に膨らまされる請求項31記載のバイオリアクタ。
  33. リアクタ壁が、変形可能な材料からなり、リアクタ壁が、渦流発生器を備えた構造体を構成する請求項31記載のバイオリアクタ。
  34. 多数の渦流発生器が設けられ、該多数の渦流発生器が、膨らんだ状態においてお互いを固定することで、リアクタ壁が機械的に安定な反応室を形成する請求項33記載のバイオリアクタ。
  35. 請求項31記載の手段が、渦流発生器に接続されるホース管として適用される請求項31〜34のいずれか1項に記載のバイオリアクタ。
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