JP2004533492A - 実質的に水素の存在しない雰囲気下、コバルト含有吸着剤を用いる炭化水素原料ストリームからの硫黄化合物の除去 - Google Patents

実質的に水素の存在しない雰囲気下、コバルト含有吸着剤を用いる炭化水素原料ストリームからの硫黄化合物の除去 Download PDF

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Abstract

炭化水素原料ストリーム、特にナフサ範囲で沸騰するものを、コバルトと、モリブデンおよびタングステンよりなる群から選択される一種以上の第VI族金属とが耐火性担体に担持されてなる吸着剤と接触させることによって、前記原料ストリームから硫黄化合物を除去する方法が開示される。本発明はまた、ナフサ原料ストリームを先ず選択的水素化脱硫に付し、オレフィンをあまり飽和させずに硫黄を除去する方法に関する。生成物ストリームはメルカプタンを含んで製造されるが、これが本発明のコバルト含有吸着剤を用いることによって除去される。

Description

【0001】
発明の分野
本発明は、炭化水素原料ストリーム、特にナフサ範囲で沸騰するそれを、コバルトと、モリブデンおよびタングステンよりなる群から選択される一種以上の第VI族金属とが耐火性担体に担持されてなる吸着剤と接触させることにより、その原料ストリームから硫黄化合物を除去する方法に関する。本発明はまた、ナフサ原料ストリームを先ず選択的な水素化脱硫に付し、オレフィンをあまり飽和せずに硫黄を除去する方法に関する。メルカプタンを含む生成物ストリームが製造されるが、このメルカプタンは、本発明のコバルト含有吸着剤を用いることによって除去される。
【0002】
発明の背景
石油原料ストリームに硫黄化合物が存在することは、それらが腐食および環境の問題をもたらすため極めて望ましくない。これらの化合物はまた、これらの燃料油を用いるエンジンの性能低減の原因でもある。精製された炭化水素流体を、以前に石油原油等のサワーな炭化水素流体の輸送に用いられたパイプラインで輸送することは、過去には慎重を欠くことと考えられていた。重要な問題は、ガソリンやディーゼル燃料油等の精製された炭化水素流体が、元素状硫黄等の汚染物質を拾い上げることである。パイプライン輸送された場合、ガソリンは約10〜80mg/Lの元素状硫黄を拾い上げ、ディーゼル燃料油は約1〜20mg/Lの元素硫黄を拾い上げる。元素状硫黄は、真鍮バルブ、ゲージ、2サイクルエンジンの銀ベアリングケージおよびインタンク燃料ポンプの銅製整流子等の装置に対して、特に腐食作用を有する。
【0003】
米国において、ガソリン中の許容可能な最高の硫黄レベルは350wppmである。2004年には、モーターガソリン中の硫黄レベルは30wppm未満に規制される。自動車による環境への排出物は、最大の大気汚染物質源である。
【0004】
製油所には、より低硫黄のガソリンを製造するための多くの選択肢がある。例えば、精製する原油をより低硫黄のものとしたり、製油所ストリームを水素化して、汚染物質を吸着や吸収等の処理により除去することができる。
【0005】
水素化脱硫は、硫黄化合物を炭化水素ストリームから除去するための従来の方法である。典型的な水素化脱硫方法においては、硫黄成分を適切な触媒の存在下に水素ガスと反応させて硫化水素を形成することによって、硫黄成分の一部を炭化水素原料ストリームから除去する。反応器の生成物は冷却されてガスと液相に分離され、硫化水素を含むオフガスは、クラウスプラントに排出されて更に処理される。FCCガソリン(米国の精油所ガソリンにおける主要硫黄源)を処理する水素化脱硫方法は、望ましくない高い水素消費速度(オレフィン飽和による)と、相当なオクタン低下の両方の特徴がある。またこれらの方法は、約3000psig未満の圧力と共に約425℃未満の高温、等のような過酷な条件を必要とする。
【0006】
また、多大なオレフィン飽和とオクタンロスを回避するために、選択的かつ過酷な水素化脱硫方法も開発された。これらの方法は、例えば米国特許第4,049,452号、同第4,149,965号、同第5,525,211号、同第5,243,975号および同第5,866,749号に開示されている。しかし、これらの方法および他の方法において、HSは水素化脱硫反応器において保持されるオレフィンと反応して、メルカプタンを形成する。ナフサ原料ストリーム中の硫黄およびオレフィンの量にもよるが、これらの戻り反応生成物であるメルカプタンの濃度は、典型的にはメルカプタン硫黄、場合によっては更に全硫黄についても燃料油規格を越えるものとなる。従って、これらのメルカプタンの除去は、特にモーガスプール材に関しての、硫黄レベルに関する将来の燃料油規格を満足するのに重要である。
【0007】
Gonzalesらの「Can You Make Low−Sulfur Fuel and Remain Competitive」(HartのFuel Technology and Manegement、11月/12月、1996年)には、キャット原料の脱硫により、分解ナフサ中の硫黄レベルを500wppmまで低減しうることが示される。しかしこれは、特に精油所がより高いガソリンへの転化を利用出来ない場合、キャット原料を脱硫する結果として高価な選択肢となる。200wppmより低い硫黄レベルは、軽質分解ナフサの水素化脱硫により達成可能である。しかしこれは、オレフィンの水素添加による高い水素消費とオクタンロスのため、キャット原料の脱硫にも増して高価である。従って、水素化された分解ナフサは、異性化工程を経ていくらかのオクタンを取り戻す必要がある。
【0008】
Merox法等のアルカリ抽出法は、炭化水素原料ストリームからメルカプタン化合物の形態にある硫黄を抽出することが可能である。Merox方法は1959年に工業界に報告された。The Oil & Gas J.(第57巻、第44号、第73〜8頁、1959年)には、Merox法についての考察が含まれ、またいくつかの先行技術の方法についても含まれる。Merox法では、アルカリに可溶な触媒または担体に担持された触媒を用いて、酸素およびアルカリの存在下にメルカプタンを二硫化物に酸化する。メルカプタンは腐食性の化合物であり、工業標準銅片試験を満足するためには、これを抽出または転化しなければならない。アルカリ溶液に可溶のナトリウムメルカプタンが形成される。メルカプタン化合物を含むアルカリ溶液は加温され、次いで混合塔で触媒の存在下に空気酸化され、メルカプタン化合物は対応する二硫化物に転化される。アルカリ溶液に不溶な二硫化物は、分離して、メルカプタン抽出のためにリサイクルすることができる。処理された炭化水素ストリームは通常、水洗に送られて、ナトリウム含有量が低減される。
【0009】
しかし、このようなアルカリ抽出法は、軽質メルカプタン化合物(例えばC〜Cメルカプタン)の形態にある硫黄(これは典型的には、FCCガソリンに存在する硫黄の約10%未満を占めているにすぎない)しか抽出できない。アルカリ抽出に伴う問題には、廃アルカリ(有害廃棄物に分類される)等の有害な液体廃棄物ストリームの生成、酸化工程から得られる汚染空気流出物から生じる異臭ガスストリームおよび二硫化物ストリームの廃棄が含まれる。Merox処理の問題には更に、ナトリウムおよび水に汚染された生成物を取り扱うことに伴う問題点が含まれる。アルカリ抽出は、より軽質低沸点のメルカプタンしか除去できず、硫化物およびチオフェン等の他の硫黄成分は、処理された生成物ストリーム中に残る。また、同じくFCCガソリン中に見出される酸素化合物(例えばフェノール、カルボン酸、過酸化物)および窒素化合物(例えばアミンまたはニトリル)は、Merox方法によっては認めうるほどに影響されない。
【0010】
吸着は、比較的低レベルの汚染物質の除去において費用効率のよい方法であることがしばしばある。Salem,A.B.らは、直留ナフサと分解ナフサの50/50混合物について、80℃で活性炭を用いて硫黄レベルを65%(500wppmから175wppmに)低減したことと、80℃でゼオライト13Xを用いて硫黄レベルを30%低減したことを報告している(「Removal of Sulfur Compounds from Naphtha Solutions Using Solid Adsorbents」 Chemical Engineering and Technology、6月20日、1997年)。また、米国特許第5,807,475号には、NiまたはMo交換されたゼオライトXおよびYを、硫黄化合物を炭化水素ストリームから除去するのに用いうることが教示されている。典型的な吸着方法は、汚染物質が原料から吸着される吸着サイクル、およびこれに続く汚染物質が吸着剤から除去される脱着サイクルを有する。
【0011】
限界があるとはいえ、上記の方法により、製油所の炭化水素原料ストリーム中の硫黄レベルを、殆どの場合、以前には許容されていたレベルにまで低減するための十分な手段が提供される。しかしこれらの処理は、ヘテロ原子汚染物質を、実質的により低いレベル(政府規制により現在必要とされている、または間もなく必要とされる)にまで経済的に低減するのに適切なものではない。従って、これらのより厳しい規制を満足しうる方法に対する技術的な必要性がある。
【0012】
発明の概要
本発明によれば、硫黄化合物含有炭化水素ストリームから硫黄化合物を除去する方法であって、
実質的に水素の存在しない雰囲気下、硫黄化合物含有炭化水素ストリームを、Coと、MoおよびWよりなる群から選択される少なくとも一種の第VI族金属とが無機担体に担持されてなる吸着剤と、150℃未満の温度を含む条件下で接触させる工程
を含むことを特徴とする硫黄化合物を除去する方法が提供される。
【0013】
また本発明によれば、硫黄化合物含有ナフサストリームから硫黄を除去する方法であって、
(a)オレフィンおよび有機硫黄化合物の形態の硫黄を含む前記ナフサストリームを水素化脱硫して、初期温度で水素化脱硫流出物を形成する工程であって、前記水素化脱硫流出物は、初期圧力で硫黄が低減されたナフサ、HSおよびメルカプタンの高温混合物を含む工程;および
(b)実質的に添加水素の存在しない雰囲気下、前記混合物を、Coと、MoおよびWよりなる群から選択される少なくとも一種の第VI族金属とが無機担体に担持されてなる吸着剤と、約150℃未満の温度を含む条件下で接触させる工程を含む方法が提供される。
【0014】
本発明の好ましい実施形態においては、工程(a)および(b)の間に、前記水素化脱硫流出物の少なくとも一部に関し、メルカプタンの少なくとも一部を破壊し、より多くのHSと、硫黄が更に低減された減圧ナフサとを形成するための減圧時間をかけて、前記のような系を急速に減圧する工程が提供される。
【0015】
他の好ましい実施形態においては、炭化水素ストリームは、ナフサ沸点範囲の石油ストリームである。
【0016】
更に他の好ましい実施形態においては、無機担体は、アルミナ、シリカおよび大細孔ゼオライトよりなる群から選択される。
【0017】
更に他の好ましい実施形態においては、吸着剤は、約0.5〜約20重量%のCoと、約1〜約40重量%のMoおよび/またはWとを含む。
【0018】
更に他の好ましい実施形態においては、吸着剤は、Hで前処理される。
【0019】
他の好ましい実施形態においては、吸着剤は、HSおよびHの混合物で前処理される。
【0020】
発明の詳細な説明
本発明は、炭化水素原料ストリーム中、好ましくはおよそナフサ(ガソリン)範囲からおよそ留出油沸点範囲の間で沸騰する石油原料ストリーム中の硫黄化合物の量を低減する方法を含む。本発明により処理される好ましいストリームは、ガソリン沸点範囲ストリームとも呼ばれるナフサ沸点範囲ストリームである。ナフサ沸点範囲ストリームは、常圧で約10〜約230℃で沸騰するいかなる精製ストリームをも、一種以上含んでいてよい。ナフサストリームには一般に、分解ナフサが含まれ、これには典型的には、流動接触分解装置ナフサ(FCC接触ナフサ)、コーカーナフサ、水素化分解装置ナフサ、残油水素化装置ナフサ、脱ブタン化天然ガソリン(DNG)およびナフサ沸点範囲ストリームの製造に用いることができる他の素材から得たガソリン混合成分が含まれる。FCC接触ナフサやコーカーナフサは、接触および/または熱分解反応の生成物であるため、通常よりオレフィン性の高いナフサである。これらは、本発明に従って処理されるより好ましいストリームである。例えば、好ましいナフサストリームは、典型的には60体積%以下のオレフィン性炭化水素を含み、また硫黄レベルも3000wppmと高く、それ以上(例えば7000wppm)になることすらある。ナフサ原料、好ましくは分解ナフサ原料には一般に、パラフィン、ナフテンおよび芳香族のみならず、開鎖および環状オレフィン、ジエン並びにオレフィン性側鎖を有する環状炭化水素等の不飽和化合物も含まれる。典型的な分解ナフサ原料のオレフィン含有量は、5〜60体積%という広い範囲でありうるが、より典型的には10〜40体積%である。本発明の実施に際し、ナフサ原料のオレフィン含有量は少なくとも15体積%、より好ましくは少なくとも25体積%であることが好ましい。ナフサ原料の硫黄含有量は、典型的には、全原料組成物を基準として1重量%未満、より典型的には0.05〜約0.7重量%である。しかし、キャット分解ナフサや、本発明の選択的な脱硫方法の原料として有用な他の高硫黄含有量ナフサについては、硫黄含有量は0.1〜0.7重量%の広範囲であってもよく、より典型的には約0.15〜約0.7重量%であり、更に0.2〜0.7重量%および0.3〜0.7重量%さえ好ましい。原料の窒素含有量は、一般に約5〜約500wppm、より典型的には約20〜約200wppmであるが、好ましい方法は原料中の窒素の存在には影響されない。
【0021】
脱硫される典型的なナフサ原料中の有機硫黄化合物には、メルカプタン硫黄化合物(RSH)、硫化物(RSR)、二硫化物(RSSR)、チオフェンおよびその他の環状硫黄化合物、並びに芳香族単環および縮合環化合物が含まれる。ナフサ原料中に存在するメルカプタンは、典型的には1〜3個の炭素原子(C〜C)を有する。選択的水素化脱硫法において、原料中のメルカプタンは、水素と反応してHSおよびパラフィンを形成することによって除去される。水素化脱硫反応器内で有機硫黄化合物の除去によって製造されるHSは、オレフィンと反応して新しいメルカプタン(即ち戻りメルカプタン)を形成すると考えられる。水素化脱硫生成物に存在するメルカプタンは一般に、原料中に見出されるものより高い炭素数を有することが見出されている。反応器で形成され、脱硫生成物中に存在するこれらの戻りメルカプタンには、典型的にはC+メルカプタンが含まれる。他者は、1)原料を前処理してジオレフィンを飽和すること、2)水素化生成物を抽出スイートニングすること、および3)酸化剤、アルカリ塩基および触媒を用いて生成物をスイートニングすること等の手段によって、水素化脱硫ナフサ生成物のメルカプタンおよび/または全硫黄を低減することを提案している。
【0022】
留出油範囲で沸騰する炭化水素原料ストリームの例には、ディーゼル燃料油、ジェット燃料油、加熱油および潤滑油が含まれるが、これらに限定されない。このようなストリームは、典型的には約150〜約600℃、好ましくは約175〜約400℃の沸点範囲を有する。これらのストリームを先ず水素化し、硫黄含有量を好ましくは約1000wppm未満、より好ましくは約500wppm未満、最も好ましくは約200wppm未満、特に約100wppm未満、理想的には約50wppm未満に低減することが好ましい。できるだけ多くのオクタンを保持しつつ、できるだけ多くの硫黄を除去することによって、これらのタイプの原料ストリームを品質向上することが非常に望ましい。これは本発明を実施することによって達成されるが、それは主として、水素が吸着サイクル中に実質的に存在せず、従って生じるオレフィン飽和が最小となるからである。
【0023】
これらの原料ストリームには、典型的には、その腐食性および常により厳しくなる環境規制のため除去する必要のある硫黄化合物が含まれる。このような原料に含まれる硫黄化合物の例には、元素硫黄や、脂肪族性、ナフテン性および芳香族性メルカプタン、硫化物、二硫化物、多硫化物、並びにチオフェンおよびそのより高級な同族体および類縁体が含まれるが、これらに限定されない。
【0024】
原料ストリームがナフサストリームであり、これを先ず選択的に水素化脱硫する場合には、水素化脱硫に用いられる温度、圧力および処理ガス比の範囲には、一般に知られ、また一般に水素化脱硫に用いられるものが含まれる。本発明の方法の温度、圧力および処理ガス比の広い範囲と好ましい範囲を、典型的な先行技術の範囲と比較して下記表1に示す。
【0025】
【表1】
Figure 2004533492
【0026】
好ましい運転条件により、少ないオレフィン飽和(オクタンロス)で、有利に水素化脱硫することによって選択性が向上される。
【0027】
ナフサストリームの選択的水素化脱硫に適切な触媒には、少なくとも一種の第VIII族金属触媒成分(Co、NiおよびFe等)を、単独に、または第VI、IA、IIAおよびIB族金属よりなる群から選択される少なくとも一種の金属成分と組み合わせて、あらゆる適切な高表面積の無機金属酸化物担体物質(アルミナ、シリカ、チタニア、マグネシア、シリカ−アルミナ等が挙げられるが、これらに限定されない)に担持されて含む触媒が含まれる。第VIII族金属成分には、典型的にはCo、NiまたはFe、より好ましくはCoおよび/またはNi、最も好ましくはCoの成分と、少なくとも一種の第VI族金属触媒成分(好ましくはMoまたはW、最も好ましくはMo)が含まれ、これらはアルミナ等の高表面積の担体成分と複合化されるか、またはそれに担持される。本明細書に引用される周期律表の族はいずれも、Sargent−Welchの元素周期律表(1968年にSargent−Welch Scientific Companyが著作権を取得)に見出される族を意味する。いくつかの触媒には、一種以上のゼオライト成分が用いられる。PdまたはPtの貴金属成分もまた用いられる。少なくとも部分的に不活性化された触媒でも(過酷に不活性化された触媒さえも)、硫黄除去に関しより選択的であり、飽和に起因するオレフィンロスもより少ないことが見出された。
【0028】
本発明の実施に際し、水素化脱硫触媒は、少なくとも一種の第VIII族金属である第VIII族非貴金属触媒成分と、少なくとも一種の第VIB族金属とを、適切な触媒担体に担持して含むことが好ましい。好ましい第VIII族金属にはCoおよびNiが含まれ、好ましい第VIB族金属にはMoおよびWが含まれる。高表面積の無機金属酸化物担体物質、例えばアルミナ、シリカ、チタニア、マグネシア、シリカ−アルミナ等が好ましいが、これらに限定されるものではなく、アルミナ、シリカおよびシリカ−アルミナが特に好ましい。金属の濃度は、典型的には通常の水素処理触媒に存在するものであり、全触媒重量を基準として、金属酸化物の約1〜30重量%、より典型的には触媒金属成分の酸化物の約10〜25重量%とすることができる。触媒は、周知である従来の方法により予備硫化または現場で硫化してもよい。
【0029】
一実施形態において、その高度の脱硫および硫黄除去に関する高い選択性のため、CoOおよびMoOを担体に担持して含む低金属充填のHDS触媒(Co/Mo原子比は0.1〜1.0)が特に好ましい。低金属充填とは、触媒が、全触媒重量を基準として12重量%以下、好ましくは10重量%以下、より好ましくは8重量%以下の触媒金属成分(酸化物として計算)を含むことを意味する。このような触媒には、(a)全触媒の約1〜10重量%、好ましくは2〜8重量%、より好ましくは4〜6重量%のMoOの濃度;および(b)全触媒重量を基準として0.1〜5重量%、好ましくは0.5〜4重量%、より好ましくは1〜3重量%のCoOの濃度が含まれる。また触媒は、(i)0.1〜1.0、好ましくは0.20〜0.80、より好ましくは0.25〜0.72のCo/Mo原子比;(ii)60〜200Å、好ましくは75〜175Å、より好ましくは80〜150Åの中間細孔直径;(iii)0.5×10−4〜3×10−4、好ましくは0.75×10−4〜2.4×10−4、より好ましくは1×10−4〜2×10−4gMoO/mのMoO表面濃度;および(iv)2.0mm未満、好ましくは1.6mm未満、より好ましくは1.4mm未満の平均粒子サイズ直径を有する。また、最も好ましい触媒は、酸素化学吸着試験によって測定される金属硫化物エッジ面積(本明細書に引用して含まれる「Structure and Properties of Molybdenum Sulfide:Correlation of O Chemisorption with Hydrodesulfurization Activity」(S.J.Tausterら、Journal of Catalysis、第63巻、第515〜519頁、1980年)に開示されている)が大きい。酸素化学吸着試験には、エッジ面積測定が含まれる。この場合、酸素のパルスがキャリアーガスストリームに添加されており、触媒床に急速に浸透する。従って、金属硫化物エッジ面積は、酸素化学吸着によって測定して約761〜2800、好ましくは1000〜2200、より好ましくは1200〜2000μmol酸素/gMoOである。アルミナは好ましい担体である。金属硫化物エッジ面積の高い触媒として、マグネシアを用いることもできる。触媒担体物質または成分に含まれる汚染物質(触媒の調製中に存在する可能性のあるFe、硫酸塩、シリカおよび種々の金属酸化物等)は、好ましくは1重量%未満である。触媒は、このような汚染物質を含まないことが好ましい。一実施形態において、触媒はまた、5重量%未満、好ましくは0.5〜4重量%、より好ましくは1〜3重量%の添加剤を担体中に含んでいてもよく、この添加剤は、リンおよび第IA族金属(アルカリ金属)の金属または金属酸化物よりなる群から選択される。
【0030】
あらゆる適切な通常の手段、例えば、第VIBおよびVIII族金属の熱分解可能な塩を用いる含浸や、イオン交換等当業者に知られるその他の方法により、一種以上の触媒金属を、担体上に組み込み沈積させることができるが、含浸法が好ましい。適切な含浸水溶液には硝酸塩、アンモニア化酸化物、ギ酸塩、酢酸塩等が含まれるが、これらに限定されない。触媒金属の水素添加成分の含浸は、初期湿潤、水性または有機媒体からの含浸、複合化によって用いることができる。典型的には、初期湿潤の含浸(このとき、各含浸後に乾燥した後焼成することを行っても行わなくてもよい)が用いられる。焼成は、空気中で、一般には260〜650℃で達成されるが、典型的には425〜590℃である。
【0031】
本明細書で用いるのに適切な吸着剤は、コバルトと、モリブデンおよびタングステンよりなる群から選択される一種以上の第VI族金属とを、適切な耐火性担体に担持してなる吸着剤である。CoO換算のコバルトの濃度は約0.5〜約20重量%、好ましくは約2〜約20重量%、より好ましくは約4〜約15重量%である。第VI族金属の濃度は約1〜約40重量%、好ましくは約5〜30重量%、より好ましくは約20〜30重量%である。全ての金属の重量%は担体に対するものである。「担体に対する」とは、%が担体の重量を基準とすることを意味する。例えば、担体が100gである場合、「20重量%のCo」とは、20gのCoO金属が担体上にあることを意味する。
【0032】
適切な耐火性担体にはアルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ、粘土、チタニア、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、炭素、ジルコニア、珪藻土、酸化ランタニド(酸化セリウム、酸化ランタン、酸化ネオジム、酸化イットリウムおよび酸化プラセオジムを含む)、クロミア、酸化トリウム、ウラニア、ニオビア、タンタラ、酸化錫、酸化亜鉛およびアルミニウムホスフェート等の金属酸化物が含まれる。大細孔ゼオライトもまた用いることができる。本発明に従って用いうるゼオライトには、天然および合成ゼオライトの両方が含まれる。このようなゼオライトには、グメリナイト、チャバザイト、ダチアルダイト、クリノプチロライト、フォージャサイト、ホイランダイト、レヴィナイト、エリオナイト、カンクリナイト、スコレサイト、オフレタイト、モルデナイトおよびフェリエライトが含まれる。合成ゼオライトには、ゼオライトX、Y、L、ZK−4、ZK−5、E、H、J、M、Q、T、Z、アルファおよびベータ、ZSMタイプ、並びにオメガが含まれる。好ましくは、フォージャサイトと、特にゼオライトYおよびゼオライトXであり、より好ましくは、単位胞サイズが直径で6オングストローム以上のもの、最も好ましくは10オングストローム以上のものである。ゼオライト中のアルミニウムもケイ素成分も、他の骨格成分と置き換えられていてもよい。例えば、アルミニウム部分の少なくとも一部がホウ素、ガリウム、チタンまたはアルミニウムより重い三価金属組成物に置き換えられていてもよい。ケイ素部分の少なくとも一部を置き換えるのに、ゲルマニウムを用いてもよい。好ましい担体はアルミナ、シリカ、アルミナ−シリカおよび大細孔ゼオライトである。
【0033】
あらゆる適切な通常の手段、例えば、金属の熱分解可能な塩を用いる含浸や、イオン交換等当業者に知られるその他の方法により、金属を担体上に沈積させ、または組み込むことができる。含浸法が好ましい。適切な含浸水溶液には、塩化コバルト、硝酸コバルトまたはモリブデン酸アンモニウムが含まれるが、これらに限定されない。金属の担体への含浸は、典型的には初期湿潤技術を用いて行われる。担体を予備焼成し、添加する水の量を、担体のすべてをちょうど湿潤する量となるように決定する。水溶液が、所定の担体塊上に沈積される金属成分の全量を含む量となるように、含浸水溶液を添加する。含浸は、含浸の間に介在する乾燥工程を含めて、各金属について別々に行ってもよく、単一の共含浸工程を用いてもよい。次いで、焼成に備えて飽和された担体を分離し、水を除去し、乾燥してもよい。焼成は一般に約250〜約650℃で行われ、より好ましくは約425〜約590℃である。
【0034】
吸着に関しては、本発明は、硫黄化合物を含む原料を、吸着剤物質の床を含む吸着域中に適切な条件で導入することによって行われる。適切な条件には、約150℃未満、好ましくは約−30〜約150℃、より好ましくは約10〜約100℃の温度が含まれる。適切な圧力は、およそ大気圧〜約500psig、好ましくはおよそ大気圧〜約250psigである。吸着剤物質の床は固定床、スラリー床、流動床または沸騰床をはじめとするいかなる適切な配置であってもよい。吸着剤物質は固定床として配置されることが好ましい。
【0035】
吸着剤は、硫黄化合物を吸着剤から脱着する何らかの適切な物質によって再生することができる。典型的な脱着剤には窒素、水素と硫化水素の混合物および有機溶剤(芳香族性および非芳香族性のいずれも)が含まれる。脱着剤はまた、精油所ストリームであってもよい。従来の技術(例えば水素化脱硫または蒸留)によって、硫黄化合物から容易に分離することができる脱着剤を用いることが好ましい。選択された分離技術が蒸留である場合、脱着剤の沸点は、硫黄化合物とは、少なくとも約5℃、好ましくは少なくとも約10℃異なっているべきである。好ましい脱着剤には窒素および水素と硫化水素の混合物が含まれる。
【0036】
以下の実施例は本発明を例証するために示されるものであり、いかなる意味においても本発明を限定するものとして解釈されることはないものとする。
【0037】
実施例1
4フィートのガラスカラム(5/8インチOD×3/8インチID)に、アルミナ担持コバルト/モリブデン吸着剤を高さ3.5フィートまで充填した。吸着剤(以後「吸着剤A」とする)は20.4重量%のMoOと5重量%のCoOを含み、残りはアルミナである。吸着剤は240m/gの表面積を有した。吸着剤Aは、1/16インチの押出し成形物の形態で用い、これを1インチの綿栓の頂部に乗せた。合計60.2グラム(85cc)の吸着剤Aをガラスカラムに充填した。生成物のロスを最少にするため、カラムの底部6インチを約0℃に冷却した。カラムに先ずヘキサンを注いで、これを排出し、次いで760wppmの硫黄を含む軽質キャットナフサ(LCN)で満たした。LCNを、重力により約24cc/hrでカラムに供給し、約0.3hr−1(v/v/hr)の液空間速度(LHSV)を維持した。試料を採取して、硫黄の破過曲線を測定した。結果を下記表2に示す。
【0038】
【表2】
Figure 2004533492
【0039】
表2は、吸着剤Aでは、運転10時間後でも硫黄の破過(生成物の硫黄レベルが原料と同じになる)が起こらなかったことを示している。
【0040】
実施例2(吸着剤Bの調製)
101グラムのCoClを500mlの脱イオン水に溶解し、CoCl溶液を形成した。このCoCl溶液100mlを、頂部にコルク栓および温度計を取り付けた1000mlフラスコ中の57グラムの高シリカフォージャサイト(Si/Al>1.5)(UOPからHiSiV−1000として入手可能である)(1/16インチ押出し成形物)に添加した。減圧ホース接続口に窒素導入管を通した。このCo−HiSiV−1000吸着剤を「吸着剤B」とする。これには、吸着剤の全重量を基準として4.8重量%のCoOが含まれる。
【0041】
1000mlフラスコおよび内容物を、75〜90℃に保持されたホットプレート上に8時間置いた。この時間中、管を通して十分な窒素をバブリングし、混合物を撹拌した。8時間後、押出し成形物を500mlの脱イオン水で5回洗浄し、90℃の減圧オーブン中で一夜乾燥し、次いでマッフル炉中、350℃で3時間空気焼成した。
【0042】
実施例3
4フィートのガラスカラム(5/8インチOD×3/8インチID)に、吸着剤Bを高さ3.5フィートまで充填し、1インチの綿栓の頂部に乗せた。合計52グラム(85cc)の吸着剤Bをガラスカラムに充填した。生成物のロスを最少にするため、カラムの底部6インチを約0℃に冷却した。カラムに先ずヘキサンを注いで、これを排出し、次いで760wppmの硫黄を含む軽質キャットナフサ(LCN)で満たした。LCNを、重力により約24cc/hrでカラムに供給し、約0.3hr−1(v/v/hr)の液空間速度(LHSV)を維持した。試料を採取して、硫黄の破過データを得た。結果を下記表3に示す。
【0043】
【表3】
Figure 2004533492
【0044】
表3のデータは、吸着剤Bでは、運転10時間後でも硫黄の破過が起こらなかったことを示している。
【0045】
実施例4
2フィートの316SSカラム(1.1インチID)に、1インチのステンレス製スチールウール栓二個の間に挟んで、吸着剤A(1/20インチ押出し成形物)を高さ5インチまで充填した。合計60グラム(85cc)の吸着剤Aを金属カラムに充填した。吸着剤Aを、空気中400℃で約2時間焼成した。カラムを周囲温度まで冷却した後、吸着剤にヘキサンを注ぎ、次いで85wppmの硫黄を含むPULで満たした。ポンピングによりPULを約60cc/hrでカラムを通して上向きに流し、約0.8hr−1の液空間速度を維持した。カラムは周囲温度で運転した。ロスを最少にするため、カラムからの生成物を0℃に冷却した。定期的に試料を採取して、硫黄の破過曲線を確かめた。硫黄の破過曲線を用いて、吸着剤Aの硫黄吸着容量を計算した。結果を下記表4に示す。
【0046】
実施例5
2フィートの316SSカラム(1.1インチID)に、1インチのステンレス製スチールウール栓二個の間に挟んで、Al吸着剤(14/28メッシュの押出し成形物)を高さ5インチまで充填した。合計60グラム(85cc)のAl吸着剤を金属カラム中に充填した。Al吸着剤を、空気中400℃で約2時間焼成した。カラムを周囲温度まで冷却した後、吸着剤にヘキサンを注ぎ、次いで77wppmの硫黄を含むPULで満たした。ポンピングによりガソリンを約60cc/hrでカラムを通して上向きに流し、約0.8hr−1の液空間速度(LHSV)を維持した。カラムは周囲温度(約22℃)で運転した。ロスを最少にするため、カラムからの生成物を0℃に冷却した。定期的に試料を採取して、硫黄の破過曲線を確かめた。硫黄の破過曲線を用いて、Alの硫黄吸着容量を計算した。結果を次の表4に示す。
【0047】
【表4】
Figure 2004533492
【0048】
表4に示されるように、吸着剤Aの硫黄除去性能および硫黄容量は、Al自体よりかなり高い(即ち、硫黄容量で64%の増加)。
【0049】
実施例6
吸着剤Aの試料を、空気中400℃で約2時間焼成した。3フィートの316SSカラム(0.62インチID)の頂部に、高温の吸着剤A(1/20インチの押出し成形物)を高さ16インチまで充填した。残留する水を除去するため、カラムの底部に4Åモレキュラーシーブを高さ16インチまで充填した。二つの床は、1インチのステンレス製スチールウール栓二個の間に挟んだ。次いで、カラムを窒素でパージした。合計62グラム(85cc)の吸着剤Aと85ccの4Åモレキュラーシーブを、金属カラムに充填した。ポンピングによりPULを約935cc/hrでカラムを通して上向きに流し、約11hr−1の液空間速度(LHSV)を維持した。カラムは周囲温度(約22℃)で運転した。ロスを最少にするため、カラムからの生成物を0℃に冷却した。定期的に試料を採取して、硫黄の破過曲線を確かめた。硫黄の破過曲線を用いて、吸着剤Aの硫黄吸着容量を計算した。結果を下記表5に示す。
【0050】
実施例7
Alに担持されたMo吸着剤を、次のように調製した。72グラムの14/28メッシュのγ−Al(Alcoa HiQ/G250、1/16インチ押出し成形物)を粉砕し、14および28メッシュの篩に掛けた。85グラムのモリブデン酸アンモニウムを十分量の脱イオン水に添加して、200ccの溶液を調製した。溶液を撹拌し、濁った過飽和混合物を得た。次いでこの溶液を、14/28メッシュのAlを入れた皿にデカントして入れ、一夜浸漬した。次いで、過剰の液をデカントして出した。残った固形物をオーブン中で乾燥し、455℃で2時間焼成した。
【0051】
3フィートの316SSカラム(0.62インチID)の頂部に、高温のAlに担持されたMo吸着剤を高さ16インチまで充填した。残留する水を除去するため、カラムの底部に4Åモレキュラーシーブを高さ16インチまで充填した。事前の試験で、ガソリン中の硫黄化合物が、4Åモレキュラーシーブにより除去されることは全くないことが示されている。二つの床は、1インチのステンレス製スチールウール栓二個の間に挟んだ。次いで、カラムを窒素でパージした。合計64グラム(85cc)のAlに担持されたMo吸着剤と85ccの4Åモレキュラーシーブを、金属カラムに充填した。ポンピングによりPULを約935cc/hrでカラムを通して上向きに流し、約11hr−1の液空間速度(LHSV)を維持した。カラムは周囲温度で運転した。ロスを最少にするため、カラムからの生成物を0℃に冷却した。定期的に試料を採取して、硫黄の破過曲線を確かめた。硫黄の破過曲線を用いて、Alに担持されたMoの硫黄吸着容量を計算した。
【0052】
【表5】
Figure 2004533492
【0053】
上記表5に示されるように、吸着剤Aの硫黄除去性能および硫黄容量は、Alに担持されたMo自体よりかなり高い(即ち、硫黄容量で82%の増加)。
【0054】
実施例8
2フィートの316SSカラム(1.1インチID)に、1インチのステンレス製スチールウール栓二個の間に挟んで、吸着剤Aを高さ5インチまで充填した。合計60グラム(85cc)の吸着剤Aを金属カラムに充填した。吸着剤Aを、空気中400℃で約2時間焼成した。ロスを最少にするため、カラムからの生成物を0℃に冷却した。カラムに先ずヘキサンを注ぎ、次いで77wppmの硫黄を含むプレミアム無鉛ガソリン(PUL)で満たした。ポンピングによりPULを約60cc/hrでカラムを通して上向きに流し、約0.8hr−1の液空間速度(LHSV)を維持した。カラムは周囲温度(約22℃)で運転した。定期的に試料を採取して、硫黄の破過曲線を確かめた。
【0055】
実施例9
吸着剤を、空気中400℃で2時間処理した後、300℃で2時間水素処理したことを除いて、実施例8の手順に従った。
【0056】
空気中で前処理した吸着剤Aと、水素で前処理した吸着剤Aについて、破過曲線を本明細書の図1に示す。吸着剤Aの硫黄容量を計算したところ、原料の硫黄ラインと、破過曲線の間の面積に比例していた。本明細書の図1に示されるように、水素で前処理した吸着剤Aでは、原料のラインと破過曲線の間の面積は、空気で前処理した吸着剤Aについてのそれよりもはるかに大きい。
【0057】
下記表6において、空気中(実施例8)および水素中(実施例9)で前処理した吸着剤Aの硫黄容量が比較されている。示されるように、水素中で吸着剤Aを前処理することにより、空気の場合と比較して硫黄容量が約80%増加する(即ち、吸着剤100ポンド当たり硫黄0.18から0.32ポンド)。
【0058】
【表6】
Figure 2004533492
【0059】
実施例10
3フィートの316SSカラム(0.62インチID)に、1インチのステンレス製スチールウール栓二個の間に挟んで、吸着剤Aを高さ16インチまで充填した。合計60グラム(85cc)の吸着剤A(14および28メッシュの範囲の粒子サイズを有する)を、高温でカラムに充填し、次いで乾燥窒素でパージした。77wppmの硫黄を含むPULを、先ずポンピングにより高さ16インチの4Åモレキュラーシーブ床を含むカラムを通して上向きに流して原料中の水を除去し、次いでポンピングにより吸着剤Aのカラムを通して上向きに流した。流速は約16cc/分に維持し、これにより吸着剤Aのカラムを通る質量束速度は2usgpm/ftとなった。両カラムとも周囲温度で運転した。生成物を約0℃に冷却して、蒸発によるロスを最少にした。運転中に多くの試料を採取し、硫黄の破過曲線を確かめた。事前の試験で、4Åモレキュラーシーブ床は原料から硫黄化合物を全く吸収しないことが示されている。
【0060】
実施例11
カラム中の吸着剤Aを、10mol%HS/Hを用いて2〜3scf/hrで前処理したことを除いて、実施例10の手順に従った。前処理工程においては、カラム温度を100℃で約15分間保持し、次いで10℃/15分で300℃に昇温し、最終的に300℃で20分間保持した。吸着剤Aを周囲温度に冷却した後、PULと接触させた。
【0061】
実施例12
前処理において、HSおよびHの代わりにHを単独で用いたことを除いて、実施例10の手順に従った。
【0062】
乾燥吸着剤A(実施例10)およびHS/H(実施例11)中で前処理された乾燥吸着剤Aについて、破過曲線を本明細書の図2に示す。吸着剤A試料の平衡硫黄容量を計算した。下記表7には、吸着剤A試料を空気中で乾燥されたものと、HS/H中で前処理したものについて、平衡硫黄容量が比較されている。示されるように、HS/H中で吸着剤Aを前処理することにより、硫黄容量が約70%増加する(即ち、吸着剤100ポンド当たり硫黄0.20から0.33ポンド)。
【0063】
【表7】
Figure 2004533492
【0064】
(実施例12)中と、HS/H(実施例11)中で前処理された乾燥吸着剤Aについて、破過曲線を本明細書の図3に示す。吸着剤A試料の平衡硫黄容量を計算し、下記表8に示す。ここでは、吸着剤A試料をH中で前処理したものと、HS/H中で前処理したものにつき、平衡硫黄容量が比較されている。示されるように、乾燥吸着剤AをHS/H中で前処理することにより、H前処理の場合と比較して硫黄容量が約25%増加される(即ち、吸着剤100ポンド当たり硫黄0.27から0.33ポンド)。
【0065】
【表8】
Figure 2004533492
【0066】
実施例13
吸着剤Aの試料を粉砕して微粉末とし、次いで400℃で1時間焼成した。5グラムの焼成吸着剤Aと50グラムのPUL(77wppmの硫黄を含む)を、窒素パージした1リットルのガラス内張り金属容器に充填した。容器に栓をし、窒素で50psigに加圧した。容器およびその内容物を周囲温度で4時間保持し、20分毎に攪拌して吸着剤Aとガソリンの良好な接触を確実にした。
【0067】
実施例14
容器およびその内容物を、強制空気オーブン中70℃で4時間保持し、20分毎に攪拌して吸着剤AおよびPULの良好な接触を確実にしたことを除いて、実施例13を繰返した。
【0068】
実施例15
50グラムのPUL(77wppmの硫黄を含む)を、窒素パージした1リットルのガラス内張り金属容器中に充填した。容器に栓をし、窒素で50psigに加圧した。容器およびその内容物を、強制空気オーブン中70℃で4時間保持し、20分毎に攪拌した。実施例13、14および15の結果を、下記表9にまとめた。
【0069】
【表9】
Figure 2004533492
【0070】
上記表8に示されるように、温度を20℃から70℃に昇温することは、吸着剤Aの硫黄除去性能に対して殆ど影響しない。データはまた、硫黄が容器の壁により除去されることは全くないことを示している。
【0071】
米国特許第5,157,201号には、触媒(即ち、アルミナに担持された酸化コバルト、酸化モリブデン)を用いて、「特に添加された水素の存在しない条件下に、約50〜約75℃の温度…で、炭化水素ストリーム(「エチレン;プロピレン;ブテン;エチレン、プロピレンおよびブテンの混合物;エチレン、プロピレン、ブテンとエタン、プロパンおよびブタンとの混合物よりなる群から選択されるオレフィン」)から硫黄種を吸着」して、「結果的に、少なくとも一種の硫黄種の量が低減されて含まれる、実質的にオレフィンからなる炭化水素ストリームを形成する」との教示がある。米国特許第5,157,201号の表1には、温度が50℃から75℃に上昇されると、本発明とは対照的に、硫黄除去性能がかなり増加することが示されている。このかなりの増加は、吸着よりむしろ吸収に起因する可能性がある。吸収はC/C/Cストリーム中の低分子硫黄種と、Co−Mo−Alの反応を含むが、吸着は反応を「含まず」、むしろ、ガソリン等のナフサストリーム中のより高分子量の硫黄種と、Co−Mo−Alの間に生じている可能性のある、二成分間の物理的引力を含む。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本明細書の実施例8および9による、吸着剤の硫黄除去に対する水素前処理の効果を示すグラフである。
【図2】
本明細書の実施例10および11による、吸着剤の硫黄除去に対するHS/H前処理の効果を示すグラフである。
【図3】
本明細書の実施例12および13による、吸着剤の硫黄除去に対するH前処理対HS/H前処理の比較を示すグラフである。

Claims (9)

  1. 硫黄化合物含有炭化水素ストリームから硫黄化合物を除去する方法であって、
    実質的に水素の存在しない雰囲気下、硫黄化合物含有炭化水素ストリームを、Coと、MoおよびWよりなる群から選択される少なくとも一種の第VI族金属とが無機耐火性担体に担持されてなる吸着剤と、150℃未満の温度を含む条件下で接触させる工程
    を含むことを特徴とする硫黄化合物を除去する方法。
  2. 前記炭化水素ストリームは、10〜600℃で沸騰するものから選択され、更にナフサストリームおよび留出油ストリームよりなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の硫黄化合物を除去する方法。
  3. 前記吸着剤におけるCoOとしての前記Coの含有量は、0.5〜20重量%であることを特徴とする請求項1に記載の硫黄化合物を除去する方法。
  4. 前記吸着剤における前記第VI族金属の含有量は、1〜40重量%であることを特徴とする請求項3に記載の硫黄化合物を除去する方法。
  5. 前記担体は、アルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ、粘土、チタニア、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、炭素、ジルコニア、珪藻土、酸化ランタニド(酸化セリウム、酸化ランタン、酸化ネオジム、酸化イットリウムおよび酸化プラセオジムを含む)、クロミア、酸化トリウム、ウラニア、ニオビア、タンタラ、酸化錫、酸化亜鉛および大細孔ゼオライトよりなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の硫黄化合物を除去する方法。
  6. 前記炭化水素ストリームは、10〜100℃で前記吸着剤と接触することを特徴とする請求項1に記載の硫黄化合物を除去する方法。
  7. 前記吸着剤は、前記炭化水素ストリームと接触する際に固定床配置にあることを特徴とする請求項1に記載の硫黄化合物を除去する方法。
  8. 前記吸着剤は、水素によって前処理されることを特徴とする請求項1に記載の硫黄化合物を除去する方法。
  9. 前記吸着剤が、水素と硫化水素の混合物によって前処理されることを特徴とする請求項1に記載の硫黄化合物を除去する方法。
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