JP2004533463A - 腎症の治療のためのグリコサミノグリカンの使用方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、グリコサミノグリカンの投与による、およびとりわけスロデキシドの投与によるHIV関連腎症の治療方法に関する。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は腎疾患の治療方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ヘパリンのようなグリコサミノグリカンは抗凝固および抗血栓療法で慣例的に使用される。
【0003】
スロデキシド(Sulodexide)は哺乳動物の腸粘膜から抽出されかつ非特許文献1により示されるとおり抗凝固薬活性およびヘパリンのものより低い硫酸化度を有する、天然起源のグリコサミノグリカン(GAG)である。スロデキシドの製造法は特許文献1(そっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)に記述される。
【0004】
スロデキシドは商標ヴェッセル デュー F[VESSEL DUE F](R)で欧州で市販され、そして、末梢閉塞性動脈疾患(POAD)、静脈下腿潰瘍の治癒、および間歇性跛行のような血栓の危険を伴う血管病変の治療に処方される。非特許文献2、非特許文献3、非特許文献4により記述されるところの心血管系病変、非特許文献5により記述されるところの脳血管系病変、および非特許文献6により記述されるところの下肢の静脈病変を参照されたい。
【0005】
非特許文献7および非特許文献8は、腎細胞の完全性および機能の援助におけるグリコサミノグリカンのありそうな役割の証拠を示した。
【0006】
非特許文献9は、糖尿病性腎症の病状における膜のグリコサミノグリカンの減少を示した。(非特許文献10)。この減少は、低下したヘパラン硫酸の産生および/もしくは硫酸化により媒介されるかもしれない(非特許文献11)。
【0007】
特許文献2は、糖尿病性腎症および糖尿病性ニューロパシーの治療へのグリコサミノグリカンの使用を開示する。特許文献3は、スロデキシドの投与による糖尿病性腎症の治療方法を開示する。
【0008】
ヒト免疫不全ウイルス関連腎症(HIVAN)は、HIV感染症のますます認識される合併症である。該疾患は主として黒色人種で生じる。HIVANは差し迫った疫病として記述されている。いずれの所定の時点でも、HIVウイルスに感染した患者の最低10%がHIVANの証拠を示すと推定される。
【0009】
HIVANの初期兆候は蛋白尿である。これは大きな比率に達する可能性があり、多くの患者が、1日あたりに彼らの尿中に排泄される10gより多いタンパク質を有するとして報告されている。蛋白尿の後に血清クレアチニンの急速な上昇が続く。典型的には、一旦蛋白尿が明らかになれば、患者は6ヶ月以内に正常血清クレアチニン(およそ1mg/dL)から腎不全まで進行することができる。
【0010】
組織学的には、HIVANの診断は、巣状、分節性もしくは全体的のいずれかの糸球体硬化症の存在により確認される。通常は間質浸潤もまた存在する。腎は典型的に大きく(大きさが約13〜15cm)、そして腎超音波でエコー源性である。
【0011】
HIVANはHIV疾患のいずれかの時点で明らかになる可能性があると考えられるが、しかし、HIVANを伴う大部分の患者は<200個の細胞/mlのCD4数を有し、これはHIVANが主としてHIV疾患の最終段階の症状発現であるかもしれないことを示唆する。予後は不良であり、末期の腎不全が、特別の治療の非存在下で、該疾患の発症から数週ないし数ヶ月以内に典型的に起こる。
【0012】
その後透析を必要とする患者について、死亡率は年あたり50%に近づく可能性がある。
【0013】
HIVANの治療は論争の多いままである。いくぶん勇気づける結果を伴い、HIVANの治療におけるHAART、ACE阻害薬、ステロイド、およびシクロスポリンさえの役割を調べたいくつかの試験が存在する。しかしながらこれらの試験のいずれも決定的でない。なぜなら今日まで無作為化症例対照試験が存在しないからである。試験の大部分は小規模かつ遡及的であり、そして多くが腎生検で証明されたHIVANを伴うおよび伴わない双方の患者を包含している。
【0014】
糖尿病性腎症およびHIVANは双方とも腎の病変である一方、二者の間に顕著な差異が存在する。糖尿病性腎症は、典型的にはゆっくり発展する疾患であり、腎症状態の開始から最終的な腎不全までの悪化はときに10年までかかる。これに反して、HIVAN患者における腎の悪化は非常に急速であるかもしれず、疾患の発症から最終的な腎不全までの悪化はわずか数週ないし数ヶ月しか続かない。
【0015】
糖尿病性およびHIV関連の腎症はまた、タンパク質およびアルブミン分泌レベルでも異なり、典型的には、HIVAN患者は糖尿病性腎症患者のものより約3〜5倍より大きいタンパク質分泌率を特徴とする。HIVANの古典的病理学的特徴は、崩壊する形態の巣状および分節性糸球体硬化症である一方、糖尿病性腎症は、糸球体基底膜の肥厚化、メサンギウム拡張、ならびに尿細管および間質の損傷を伴うより広まった糸球体硬化症を特徴とする。
【0016】
HIVANの別の独特の特徴は毛細血管腔の崩壊および閉塞である。
【0017】
HIVANの最も際だった特徴の1つは、糸球体および尿細管周囲毛細血管の内皮細胞の細胞質内の多数の管状細網封入体の存在である。
【特許文献1】
米国特許第3,936,351号明細書
【特許文献2】
米国特許第5,236,910号明細書
【特許文献3】
米国特許第5,496,807号明細書
【非特許文献1】
Radhakrishnamurthy,B.ら、Atherosclerosis、31:217−229,(1978)
【非特許文献2】
Harenberg,J.、Med.Res.Rev.、18:1−20、(1998)
【非特許文献3】
Crepaldi,G.ら、Atherosclerosis、81:233、(1990)
【非特許文献4】
Tramarin,R.ら、Medical Praxis、8:1、1987
【非特許文献5】
Sozzi,C.、Eur.Rev.Med.Pharmacol.Sci.、6:295、(1984)
【非特許文献6】
Cospite,M.ら、Acta Therapeutica、18:149、(1992)
【非特許文献7】
Kanway,Y.S.ら、Sem.Nephrol.5:307、(1985)
【非特許文献8】
Groggel,G.C.ら、Kidney int.、33:517、(1988)
【非特許文献9】
Canfield,J.P.ら、Lab.Invest.39:505、(1978)
【非特許文献10】
Jensen,T.Pathogenesis of diabetic vascular disease:evidence for the role of reduced heparan sulfate proteoglycan.Diabetes 46(Suppl.2):S98−S100、1997
【非特許文献11】
Raats,C.J.I.、J.van den BornとJ.H.M.Berden.Glomerular heparan sulfate alterations:mechanisms and relevance for proteinuria.Kidney Int.57:385−400、2000
【発明の概要】
【0018】
本発明は:HIV関連腎症の1種もしくはそれ以上の原因、症状もしくは合併症の阻害、低下もしくは除外において有効な、ある量のグリコサミノグリカン(GAG)を、こうした治療の必要な被験体に投与することを含んで成る、HIV関連腎症の症状もしくは合併症の予防、低下もしくは除外方法に関する。
【0019】
本発明はさらに、HIV関連腎症の症状もしくは合併症の予防、低下もしくは除外のための医薬の製造のためのグリコサミノグリカンの使用に関する。
【0020】
本発明はさらに、有効成分として最低1種のグリコサミノグリカンを含んで成る、HIV関連腎症の症状もしくは合併症の予防、低下もしくは除外のための製薬学的組成物に関する。
【0021】
好ましい一態様によれば、本発明のグリコサミノグリカンはスロデキシドである。
【0022】
本発明のとりわけ好ましい一態様によれば、スロデキシドは経口で投与される。
【発明の詳細な記述】
【0023】
本発明は、有効量のグリコサミノグリカンをこうした治療の必要な患者に投与することによる、HIV関連腎症の症状もしくは合併症の予防、低下もしくは除外方法を包含する。
【0024】
グリコサミノグリカン(GAG)の例は:ヘパリンおよびその製薬学的に許容できる塩;化学的もしくは酵素的解重合により得られる低分子量ヘパリン:例えばOおよび/もしくはN硫酸化もしくは脱硫酸化の反応により化学的に改変されたヘパリン;デルマタン硫酸およびその低分子量画分、ヒアルロナン、コンドロイチン硫酸、ヘパラン硫酸、ケラタン硫酸およびそれらの低分子量画分のような、治療分野で許容できるものである。グリコサミノグリカンはまた、上の2種もしくはそれ以上の組合せもしくは混合物も含んでよい。最も好ましくは、GAGはスロデキシドである。
【0025】
スロデキシドは、約80%のイズロニルグリコサミノグリカン硫酸(IGGS、迅速に移動するヘパリン画分である)および約20%のデルマタン硫酸を含んで成る。バリウム−プロパンジアミン系でのその電気泳動的移動度により決定される、迅速に移動する成分は、よりゆっくり移動する成分と一緒に商業的ヘパリン中で見出される。IGGSは、約7kDの低ないし中程度の分子量、ならびに、ゆっくり移動するヘパリン画分および分画されないヘパリンより低い抗凝固活性を有する。ヘパリンに比較して、IGGSは、同一の二量体成分を有するが、しかしより少量のイズロン酸2−O−硫酸および異なる量のグルコサミンN−アセチル化グルクロン酸二量体を伴う。
【0026】
本発明の情況における「スロデキシド」という用語は、約60%から約90%までのイズロニルグリコサミノグリカン硫酸および約10%ないし約40%の間のデルマタン硫酸を含んで成る組成物を指す。本発明の情況におけるこの用語は、スロデキシドの製薬学的に許容できる塩、溶媒和物、水和物および包接化合物もまた指す。
【0027】
本発明の情況における「HIV関連腎症の症状もしくは合併症の予防、低下もしくは除外」という用語は:それが起こる前のHIV関連腎症の予防(例えば、治療がCD4を担持する細胞の減少のようなHIVの初期の臨床表示の症状発現と共に開始する場合)、確立されたHIVANの完全な除外(例えば腎機能パラメータの正常への復帰により決定されるところの)、もしくはHIVANの存在する病状の重症度の低下により明示される疾患の望ましくない症状の低下を指す。望ましくない症状の低下は、例えば、治療の前の機能と比較しての腎機能の改善により決定されるかもしれない。こうした改善は、腎不全(透析もしくは移植を包含する)の発症の遅延、あるいは、例えば蛋白尿の増大の速度の低下、もしくは血清クレアチニンの上昇の速度の低下により、またはクレアチニンクリアランスもしくはGFRのパラメータの下落、または入院率もしくは死亡率を包含するHIVANにより引き起こされる最低1種の症状もしくは合併症の低下により決定されるところの腎機能の悪化の速度の低下において明らかとなり得る。
【0028】
本発明の投与方法は、経口、粘膜、非経口、筋肉内もしくは経皮であってよい。有効成分の投薬量は、投与様式、患者の齢、重量および患者の全身状態、ならびに疾患の重症度に依存してかなり変動することができる。
【0029】
例えば投与が非経口(筋肉内もしくは経皮)でありかつ有効成分がスロデキシドである場合、投薬量は、25〜400mg/日、好ましくは50〜100mg/日の範囲にあるはずである。
【0030】
好ましくは、製薬学的組成物は経口製剤の形態にある。それらの投与の容易さのため、錠剤およびカプセル剤は好ましく、かつ、最も有利な経口の投薬単位形態を表しており、ここでは、固体の製薬学的賦形剤が使用される。所望の場合は、錠剤を標準的水性もしくは非水性技術によりコーティングしてよい。
【0031】
好ましくは、本発明の方法で使用される経口の製薬学的組成物は、1日あたり単一、もしくは1から4回までの分割された投薬量で投与してよい。
【0032】
製薬学的組成物は、好ましくは、商業的に入手可能な形態のスロデキシドであるヴェッセル デュー F[VESSEL DUE F](R)(アルファ ヴァッセルマン(Alpha Wassermann)、イタリア)を含んで成る。製薬学的組成物の好ましい固体の投薬形態はコーティングもしくはコーティングされない錠剤もしくはカプセル剤であり、また、好ましい投薬形態は、1日あたり約20mgから1日あたり約1,000mgまで、好ましくは1日あたり約100mgから約400mgまで、最も好ましくは約200から約400mg/日までの範囲にわたる。
経口の投薬形態
経口投与に適する本発明の方法で使用される製薬学的組成物は、カプセル剤、カシェ剤、軟弾性ゼラチンカプセル剤、錠剤、カプレット剤もしくはエアゾルスプレー剤のような個別の製薬学的単位投与剤形として提示されてよく、それぞれは、粉末もしくは顆粒のような、または水性液体、非水性液体、水中油型乳剤もしくは油中水型液体乳剤中の溶液もしくは懸濁物として、予め決められた量の有効成分を含有する。水中油型乳剤のような投薬形態は、典型的には陰イオン性リン酸エステルもしくはラウリル硫酸塩のような界面活性剤を含んで成るが、しかし、陽イオン性もしくは非イオン性界面活性剤のような他の型の界面活性剤を本発明の組成物で使用してよい。一般に、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第18版、マック パブリッシング(Mack Publishing)、フィラデルフィア州イーストン(1990)を参照されたい。
【0033】
経口投与に適する本発明の製薬学的組成物は、当該技術分野で公知の慣習的方法を使用することにより軟弾性ゼラチンカプセルの単位投与剤形中の製薬学的組成物として処方してよい。例えば、Ebert、Pharm.Tech.、1(5):44−50、(1977)を参照されたい。腸溶性胃耐性フィルムにより被覆されかつグリコサミノグリカン、増粘剤および界面活性剤よりなる凍結乾燥物を含有するカプセル剤もしくは錠剤の形態の製薬学的組成物は、以前に米国特許第5,252,339号明細書(そっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)に記述された。
【0034】
軟弾性ゼラチンカプセルは、ゼラチンが可塑剤、例えばグリセリン、ソルビトールもしくは類似の多価アルコールの添加により可塑化される、硬ゼラチンカプセルのものよりいくぶんより厚い軟らかい球形のゼラチン殻を有する。使用されるゼラチンの種類ならびに可塑剤および水の量を変更することは、カプセル殻の硬度を変化させるかもしれない。軟ゼラチン殻は、真菌の成長を予防するためのメチルおよびプロピルパラベンならびにソルビン酸のような保存剤を含有してよい。有効成分は、植物もしくは鉱物油、ポリエチレングリコールおよびプロピレングリコールのようなグリコール、トリグリセリド、ポリソルベートのような界面活性剤またはそれらの組合せのような液体のベヒクルもしくは担体に溶解もしくは懸濁してよい。
【0035】
本発明の典型的な経口の投薬形態は、慣習的な製薬学的調合技術に従って最低1種の賦形剤との緊密な混合状態に有効成分(1種もしくは複数)を組み合わせることにより製造する。賦形剤は、投与に望ましい製剤の形態に依存して広範な形態をとることができる。例えば、経口の液体もしくはエアゾルの投薬形態での使用に適する賦形剤は、限定されるものでないが、水、グリコール、油、アルコール、着香料、保存剤および着色料を挙げることができる。固体の経口の投薬形態(例えば散剤、錠剤、カプセル剤およびカプレット剤)での使用に適する賦形剤の例は、限定されるものでないがデンプン、糖、微晶質セルロース、希釈剤、顆粒化剤、滑沢剤、結合剤および崩壊剤を挙げることができる。
【0036】
それらの投与の容易さのため、錠剤およびカプセル剤が最も有利な経口の投薬単位形態を表し、その場合は固体の賦形剤を使用する。所望の場合は、錠剤を標準的な水性もしくは非水性技術によりコーティングすることができる。こうした投薬形態は調剤の方法のいずれかにより製造することができる。一般に、製薬学的組成物および投薬形態は、有効成分を液体担体、微細に分割された固体担体もしくは双方と均一かつ緊密に混合すること、およびその後必要な場合は所望の体裁に生成物を造形することにより製造する。
【0037】
例えば、錠剤は圧縮もしくは成形により製造することができる。圧縮錠剤は、場合によっては賦形剤と混合された粉末もしくは顆粒のような自由に流動する形態の有効成分を適する機械中で圧縮することにより製造することができる。成形錠剤は、不活性の液体希釈剤で湿らされた粉末にされた化合物の混合物を適する機械中で成形することにより作成することができる。
【0038】
本発明の経口の投薬形態で使用することができる賦形剤の例は、限定されるものでないが結合剤、増量剤、崩壊剤および滑沢剤を挙げることができる。製薬学的組成物および投薬形態での使用に適する結合剤は、限定されるものでないが、トウモロコシデンプン、バレイショデンプンもしくは他のデンプン、ゼラチン、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸、他のアルギン酸塩、粉末にされたトラガカント、グアールガムのような天然および合成のガム、セルロースおよびその誘導体(例えばエチルセルロース、セルロースアセテート、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム)、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、アルファ化デンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えば番号2208、2906、2910)、微晶質セルロース、ならびにそれらの混合物を挙げることができる。
【0039】
適する形態の微晶質セルロースは、限定されるものでないが、アビセル[AVICEL](R)PH−101、アビセル[AVICEL](R)PH−103、アビセル[AVICEL](R)RC−581、アビセル[AVICEL](R)PH−105(FMCコーポレーション(FMC Corporation)、アメリカン ヴィスコース ディビション(American Viscose Division)、アビセル セールズ(Avicel Sales)、フィラデルフィア州マーカスフックから入手可能)として販売される物質、およびそれらの混合物を挙げることができる。特定の結合剤は、アビセル[AVICEL](R)RC−581として販売される微晶質セルロースおよびカルボキシメチルセルロースナトリウムの混合物である。適する無水もしくは低水分量の賦形剤もしくは添加物は、アビセル[AVICEL](R)PH−103およびスターチ(Starch)1500LMを包含する。
【0040】
本明細書に開示される製薬学的組成物および投薬形態での使用に適する増量剤の例は、限定されるものでないが、タルク、炭酸カルシウム(例えば顆粒もしくは粉末)、微晶質セルロース、粉末にされたセルロース、デキストレート(dextrates)、カオリン、マンニトール、ケイ酸、ソルビトール、デンプン、前ゼラチン化デンプンおよびそれらの混合物を挙げることができる。本発明の製薬学的組成物中の結合剤もしくは増量剤は、典型的には、製薬学的組成物もしくは投薬形態の約50から約99重量パーセントまでで存在する。
【0041】
製薬学的安定剤もまた、本発明の組成物を安定化するのに使用してよい。許容できる安定剤は、限定されるものでないが、L−システイン塩酸塩、グリシン塩酸塩、リンゴ酸、メタ重亜硫酸ナトリウム、クエン酸、酒石酸およびL−システイン二塩酸塩を挙げることができる。
【0042】
崩壊剤は、水性環境に曝露される場合に崩壊する錠剤を提供するために本発明の組成物中で使用する。あまりにも多くの崩壊剤を含有する錠剤は貯蔵中に崩壊するかもしれない一方、あまりにも少量を含有するものは所望の速度もしくは所望の条件下で崩壊しないかもしれない。従って、有効成分の放出後に有害に多すぎも少なすぎもしない十分な量の崩壊剤を、本発明の固体の経口の投薬形態を形成するのに使用すべきである。使用される崩壊剤の量は製剤の型に依存して変動し、そして当業者には容易に識別できる。典型的な製薬学的組成物は、約0.5から約15重量パーセントまでの崩壊剤、好ましくは約1から約5重量パーセントまでの崩壊剤を含んで成る。
【0043】
本発明の製薬学的組成物および投薬形態で使用することができる崩壊剤は、限定されるものでないが、寒天、アルギン酸、炭酸カルシウム、微晶質セルロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ポラクリリンカリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、バレイショもしくはタピオカデンプン、他のデンプン、前ゼラチン化デンプン、他のデンプン、粘土、他のアルギン、他のセルロース、ガム、およびそれらの混合物を挙げることができる。
【0044】
本発明の製薬学的組成物および投薬形態で使用することができる滑沢剤は、限定されるものでないが、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、鉱物油、軽油、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、ポリエチレングリコール、他のグリコール、ステアリン酸、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク、水素化植物油(例えばラッカセイ油、綿実油、ヒマワリ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油およびダイズ油)、ステアリン酸亜鉛、エチルオレエート、エチルラウレエート、アガーおよびそれらの混合物を挙げることができる。付加的な滑沢剤は、例えば、サイロイド(syloid)シリカゲル(エアロシル(AEROSIL)200、メリーランド州ボルティモアのW.R.グレース カンパニー(W.R.Grace Co.)により製造される)、合成シリカの凝固されたエアゾル(coagulated aerosol)(テキサス州プラノのデグサ カンパニー(Degussa Co.)により市販される)、カボシル(CAB−O−SIL)(マサチューセッツ州ボストンのカボット カンパニー(Cabot Co.)により販売される発熱性二酸化ケイ素製品)、およびそれらの混合物を包含する。全部で使用される場合、滑沢剤は、典型的には、それらが組み込まれる製薬学的組成物もしくは投薬形態の約1重量パーセント未満の量で使用する。
同時投与
本発明の治療方法はまた、GAGの投与と一緒の、好ましくはスロデキシドの投与と一緒の他の治療上有効な作用物質の同時投与も包含するかもしれない。本発明の方法の有効成分(GAGおよび好ましくはスロデキシド)と同時投与することができるこうした作用物質の例は:シクロスポリン、グルココルチコイド、(単独もしくはddIと組合せのAZTのような)抗HIV薬、ACE阻害薬、A2遮断薬、HAART(3TC、d4T、ネルフィナビルもしくは他者)、抗TGF−β剤、鎮痛薬、抗生物質(抗菌薬、抗結核薬、抗真菌薬、抗ウイルス薬、駆虫薬および他者を包含する)、抗癌化学療法、ならびにHIV患者を治療するのに使用されるいずれかの他の医薬である。
腎機能の評価
本発明の方法の有効性を評価するために、患者の腎機能の連続的測定値を測定しなければならない。腎機能の定量的評価および腎機能不全のパラメータは当該技術分野で公知であり、そして、例えばLevey,AS.Assesing the effectiveness of therapy to prevent the progression of renal disease.Am J Kidney Dis.22(1)に見出すことができる。
【0045】
腎機能/機能不全の決定のためのアッセイの例は
血清クレアチニンレベル;
クレアチニンクリアランス速度;
24時間尿中タンパク質分泌;
糸球体濾過率(GFR)
尿アルブミンクレアチニン比(ACR)
アルブミン排泄率(AER)
腎生検
である。
【実施例1】
【0046】
スロデキシドの投与によるHIVANの治療
75例の(HIV血清陽性により示される)HIV患者および主題となる(腎生検により見出される糸球体硬化症により決定されるところの)HIVANを試験する。該試験に包含される患者は、1.5mg/dLないし3.5mg/dLの間の血清クレアチニンおよび2g/24時間より高い蛋白尿を有する。
【0047】
患者を3群、すなわちプラセボ(朝および夕方)を投与される1群;1日に200mgのスロデキシドを投与される第二群(スロデキシドを朝およびプラセボを夕方);ならびに1日に400mgのスロデキシドを投与される第三群(200mgを朝および200mgを夜)に無作為に分割する。
【0048】
治療期間は24週である。
【0049】
患者は4週ごとに診療所に戻る。各診察の間に以下のパラメータをモニターする。
1)有害事象のモニタリング;
2)併用の医薬の評価;
3)試験薬のコンプライアンスのチェック(すなわち、患者は、彼らの試験薬の服用へのコンプライアンスの彼らのレベルについて質問されることができ、また、残存するゲルカプセルの数を計数されることができる);
4)生命徴候および体重を包含する慣例の身体検査;
5)腎の概要(profile)、肝の概要、骨の概要、CBC、PTおよびPTTを測定するための血液サンプル;
6)タンパク質/クレアチニン比(PCR)を測定するための尿サンプル。
【0050】
診察1および診察8で、クレアチニンクレアランスおよび血清TGFβタンパク質レベルを測定する。
【0051】
治療の終了の4週後に、患者は最終評価を受け、ここでは以下のパラメータをモニターする:
1.直前1ヶ月間に服用された併用医薬。
2.有害事象のモニタリング
3.体重および生命徴候を包含する身体検査
4.腎の概要、肝の概要、骨の概要、CBC、PTおよびPTTを測定するための血液サンプル
5.PCRを測定するための尿サンプル。
6.EKG。
7.胸部x線。
【0052】
一次有効性エンドポイントは、2つの投薬治療群を相互とおよびプラセボ治療された患者と比較する、基礎と24週の治療後との間の血清クレアチニンおよび尿PCR(タンパク質/クレアチニン比)の変化の率である。
【0053】
二次有効性エンドポイントは、スロデキシド治療群をそれぞれ相互とおよびプラセボ治療された患者と比較する、治療失敗(血清クレアチニンの倍加の結果としてコルチコステロイドの開始を必要とする患者と定義される)の率、腎不全(6mg/dLより大きい血清クレアチニン、透析の開始、腎移植または腎の原因からの死亡(高窒素血症、高カリウム血症もしくは非心起源の肺浮腫)により定義される)の率、高窒素血症死の率およびそれまでの時間、クレアチニンクリアランス、入院の率、ならびに死亡率である。
【0054】
データは共分散分析(ANCOVA)を使用して解析する。最終観察結果繰り越し法(a last observation carried foward technique)を利用して、報告された患者死亡の症例を包含する欠けているデータを取り扱うことができる。二次エンドポイントは、適切な場合はイェーツ(Yates)の補正、ANCOVAおよび対数順位検定を伴うχ2分析を使用して解析する。
結果:
以下は、診察1(治療前、治療は診察1の2週後の診察で開始した)、診察3(4週の治療後かつ診察から6週後)、ならびに診察4(8週の治療後かつ診察1の10週後)に測定されたところの最初の2例の登録患者の血清クレアチニンの結果である。
患者1(被験者番号101)血清クレアチニン(mg/dL)
診察1:2.06
診察3:2.42
診察4:2.80
診察3と治療の開始との間の変化:0.36
診察4と治療の開始との間の変化:0.74
患者2(被験者番号201)血清クレアチニン(mg/dL)
診察1:3.06
診察3:2.60
診察4:2.65
診察3と治療の開始との間の変化:−0.46
診察4と治療の開始との間の変化:−0.41
【実施例2】
【0055】
トランスジェニックマウスモデル
HIVANに類似の腎疾患を発症する20匹のトランスジェニックマウスを、Birdら、J.Am.Soc.Nephrol、1998の教示に従って使用する。野性型マウスを健康な個体についての対照として使用する。
【0056】
野性型もしくはトランスジェニックのマウスを、それぞれ2群、すなわち治療および対照に分割する。治療群には、100日の期間の間、3mg/kg/の量で飲用水中で投与されるスロデキシドを投与する。治療されないトランスジェニックもしくは野性型のマウスには、スロデキシドを投与しなかったが、しかしそれ以外は同一の条件下で飼育した。
【0057】
血清クレアチニン、尿中タンパク質排泄およびTGF−βの血漿濃度を異なる群間で比較する。腎生検もまた、100日の試験の終了時に全マウスで実施する。
【0058】
結果を、野性型の治療および未治療マウス、ならびに腎で疾患にかかった治療および未治療のトランスジェニックマウスについて比較する。
【0059】
該試験を、腎疾患の予防におけるスロデキシドの有効性を決定するために、腎機能不全の症状発現前の非常に若いトランスジェニックマウスについて反復する。
【0001】
本発明は腎疾患の治療方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ヘパリンのようなグリコサミノグリカンは抗凝固および抗血栓療法で慣例的に使用される。
【0003】
スロデキシド(Sulodexide)は哺乳動物の腸粘膜から抽出されかつ非特許文献1により示されるとおり抗凝固薬活性およびヘパリンのものより低い硫酸化度を有する、天然起源のグリコサミノグリカン(GAG)である。スロデキシドの製造法は特許文献1(そっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)に記述される。
【0004】
スロデキシドは商標ヴェッセル デュー F[VESSEL DUE F](R)で欧州で市販され、そして、末梢閉塞性動脈疾患(POAD)、静脈下腿潰瘍の治癒、および間歇性跛行のような血栓の危険を伴う血管病変の治療に処方される。非特許文献2、非特許文献3、非特許文献4により記述されるところの心血管系病変、非特許文献5により記述されるところの脳血管系病変、および非特許文献6により記述されるところの下肢の静脈病変を参照されたい。
【0005】
非特許文献7および非特許文献8は、腎細胞の完全性および機能の援助におけるグリコサミノグリカンのありそうな役割の証拠を示した。
【0006】
非特許文献9は、糖尿病性腎症の病状における膜のグリコサミノグリカンの減少を示した。(非特許文献10)。この減少は、低下したヘパラン硫酸の産生および/もしくは硫酸化により媒介されるかもしれない(非特許文献11)。
【0007】
特許文献2は、糖尿病性腎症および糖尿病性ニューロパシーの治療へのグリコサミノグリカンの使用を開示する。特許文献3は、スロデキシドの投与による糖尿病性腎症の治療方法を開示する。
【0008】
ヒト免疫不全ウイルス関連腎症(HIVAN)は、HIV感染症のますます認識される合併症である。該疾患は主として黒色人種で生じる。HIVANは差し迫った疫病として記述されている。いずれの所定の時点でも、HIVウイルスに感染した患者の最低10%がHIVANの証拠を示すと推定される。
【0009】
HIVANの初期兆候は蛋白尿である。これは大きな比率に達する可能性があり、多くの患者が、1日あたりに彼らの尿中に排泄される10gより多いタンパク質を有するとして報告されている。蛋白尿の後に血清クレアチニンの急速な上昇が続く。典型的には、一旦蛋白尿が明らかになれば、患者は6ヶ月以内に正常血清クレアチニン(およそ1mg/dL)から腎不全まで進行することができる。
【0010】
組織学的には、HIVANの診断は、巣状、分節性もしくは全体的のいずれかの糸球体硬化症の存在により確認される。通常は間質浸潤もまた存在する。腎は典型的に大きく(大きさが約13〜15cm)、そして腎超音波でエコー源性である。
【0011】
HIVANはHIV疾患のいずれかの時点で明らかになる可能性があると考えられるが、しかし、HIVANを伴う大部分の患者は<200個の細胞/mlのCD4数を有し、これはHIVANが主としてHIV疾患の最終段階の症状発現であるかもしれないことを示唆する。予後は不良であり、末期の腎不全が、特別の治療の非存在下で、該疾患の発症から数週ないし数ヶ月以内に典型的に起こる。
【0012】
その後透析を必要とする患者について、死亡率は年あたり50%に近づく可能性がある。
【0013】
HIVANの治療は論争の多いままである。いくぶん勇気づける結果を伴い、HIVANの治療におけるHAART、ACE阻害薬、ステロイド、およびシクロスポリンさえの役割を調べたいくつかの試験が存在する。しかしながらこれらの試験のいずれも決定的でない。なぜなら今日まで無作為化症例対照試験が存在しないからである。試験の大部分は小規模かつ遡及的であり、そして多くが腎生検で証明されたHIVANを伴うおよび伴わない双方の患者を包含している。
【0014】
糖尿病性腎症およびHIVANは双方とも腎の病変である一方、二者の間に顕著な差異が存在する。糖尿病性腎症は、典型的にはゆっくり発展する疾患であり、腎症状態の開始から最終的な腎不全までの悪化はときに10年までかかる。これに反して、HIVAN患者における腎の悪化は非常に急速であるかもしれず、疾患の発症から最終的な腎不全までの悪化はわずか数週ないし数ヶ月しか続かない。
【0015】
糖尿病性およびHIV関連の腎症はまた、タンパク質およびアルブミン分泌レベルでも異なり、典型的には、HIVAN患者は糖尿病性腎症患者のものより約3〜5倍より大きいタンパク質分泌率を特徴とする。HIVANの古典的病理学的特徴は、崩壊する形態の巣状および分節性糸球体硬化症である一方、糖尿病性腎症は、糸球体基底膜の肥厚化、メサンギウム拡張、ならびに尿細管および間質の損傷を伴うより広まった糸球体硬化症を特徴とする。
【0016】
HIVANの別の独特の特徴は毛細血管腔の崩壊および閉塞である。
【0017】
HIVANの最も際だった特徴の1つは、糸球体および尿細管周囲毛細血管の内皮細胞の細胞質内の多数の管状細網封入体の存在である。
【特許文献1】
米国特許第3,936,351号明細書
【特許文献2】
米国特許第5,236,910号明細書
【特許文献3】
米国特許第5,496,807号明細書
【非特許文献1】
Radhakrishnamurthy,B.ら、Atherosclerosis、31:217−229,(1978)
【非特許文献2】
Harenberg,J.、Med.Res.Rev.、18:1−20、(1998)
【非特許文献3】
Crepaldi,G.ら、Atherosclerosis、81:233、(1990)
【非特許文献4】
Tramarin,R.ら、Medical Praxis、8:1、1987
【非特許文献5】
Sozzi,C.、Eur.Rev.Med.Pharmacol.Sci.、6:295、(1984)
【非特許文献6】
Cospite,M.ら、Acta Therapeutica、18:149、(1992)
【非特許文献7】
Kanway,Y.S.ら、Sem.Nephrol.5:307、(1985)
【非特許文献8】
Groggel,G.C.ら、Kidney int.、33:517、(1988)
【非特許文献9】
Canfield,J.P.ら、Lab.Invest.39:505、(1978)
【非特許文献10】
Jensen,T.Pathogenesis of diabetic vascular disease:evidence for the role of reduced heparan sulfate proteoglycan.Diabetes 46(Suppl.2):S98−S100、1997
【非特許文献11】
Raats,C.J.I.、J.van den BornとJ.H.M.Berden.Glomerular heparan sulfate alterations:mechanisms and relevance for proteinuria.Kidney Int.57:385−400、2000
【発明の概要】
【0018】
本発明は:HIV関連腎症の1種もしくはそれ以上の原因、症状もしくは合併症の阻害、低下もしくは除外において有効な、ある量のグリコサミノグリカン(GAG)を、こうした治療の必要な被験体に投与することを含んで成る、HIV関連腎症の症状もしくは合併症の予防、低下もしくは除外方法に関する。
【0019】
本発明はさらに、HIV関連腎症の症状もしくは合併症の予防、低下もしくは除外のための医薬の製造のためのグリコサミノグリカンの使用に関する。
【0020】
本発明はさらに、有効成分として最低1種のグリコサミノグリカンを含んで成る、HIV関連腎症の症状もしくは合併症の予防、低下もしくは除外のための製薬学的組成物に関する。
【0021】
好ましい一態様によれば、本発明のグリコサミノグリカンはスロデキシドである。
【0022】
本発明のとりわけ好ましい一態様によれば、スロデキシドは経口で投与される。
【発明の詳細な記述】
【0023】
本発明は、有効量のグリコサミノグリカンをこうした治療の必要な患者に投与することによる、HIV関連腎症の症状もしくは合併症の予防、低下もしくは除外方法を包含する。
【0024】
グリコサミノグリカン(GAG)の例は:ヘパリンおよびその製薬学的に許容できる塩;化学的もしくは酵素的解重合により得られる低分子量ヘパリン:例えばOおよび/もしくはN硫酸化もしくは脱硫酸化の反応により化学的に改変されたヘパリン;デルマタン硫酸およびその低分子量画分、ヒアルロナン、コンドロイチン硫酸、ヘパラン硫酸、ケラタン硫酸およびそれらの低分子量画分のような、治療分野で許容できるものである。グリコサミノグリカンはまた、上の2種もしくはそれ以上の組合せもしくは混合物も含んでよい。最も好ましくは、GAGはスロデキシドである。
【0025】
スロデキシドは、約80%のイズロニルグリコサミノグリカン硫酸(IGGS、迅速に移動するヘパリン画分である)および約20%のデルマタン硫酸を含んで成る。バリウム−プロパンジアミン系でのその電気泳動的移動度により決定される、迅速に移動する成分は、よりゆっくり移動する成分と一緒に商業的ヘパリン中で見出される。IGGSは、約7kDの低ないし中程度の分子量、ならびに、ゆっくり移動するヘパリン画分および分画されないヘパリンより低い抗凝固活性を有する。ヘパリンに比較して、IGGSは、同一の二量体成分を有するが、しかしより少量のイズロン酸2−O−硫酸および異なる量のグルコサミンN−アセチル化グルクロン酸二量体を伴う。
【0026】
本発明の情況における「スロデキシド」という用語は、約60%から約90%までのイズロニルグリコサミノグリカン硫酸および約10%ないし約40%の間のデルマタン硫酸を含んで成る組成物を指す。本発明の情況におけるこの用語は、スロデキシドの製薬学的に許容できる塩、溶媒和物、水和物および包接化合物もまた指す。
【0027】
本発明の情況における「HIV関連腎症の症状もしくは合併症の予防、低下もしくは除外」という用語は:それが起こる前のHIV関連腎症の予防(例えば、治療がCD4を担持する細胞の減少のようなHIVの初期の臨床表示の症状発現と共に開始する場合)、確立されたHIVANの完全な除外(例えば腎機能パラメータの正常への復帰により決定されるところの)、もしくはHIVANの存在する病状の重症度の低下により明示される疾患の望ましくない症状の低下を指す。望ましくない症状の低下は、例えば、治療の前の機能と比較しての腎機能の改善により決定されるかもしれない。こうした改善は、腎不全(透析もしくは移植を包含する)の発症の遅延、あるいは、例えば蛋白尿の増大の速度の低下、もしくは血清クレアチニンの上昇の速度の低下により、またはクレアチニンクリアランスもしくはGFRのパラメータの下落、または入院率もしくは死亡率を包含するHIVANにより引き起こされる最低1種の症状もしくは合併症の低下により決定されるところの腎機能の悪化の速度の低下において明らかとなり得る。
【0028】
本発明の投与方法は、経口、粘膜、非経口、筋肉内もしくは経皮であってよい。有効成分の投薬量は、投与様式、患者の齢、重量および患者の全身状態、ならびに疾患の重症度に依存してかなり変動することができる。
【0029】
例えば投与が非経口(筋肉内もしくは経皮)でありかつ有効成分がスロデキシドである場合、投薬量は、25〜400mg/日、好ましくは50〜100mg/日の範囲にあるはずである。
【0030】
好ましくは、製薬学的組成物は経口製剤の形態にある。それらの投与の容易さのため、錠剤およびカプセル剤は好ましく、かつ、最も有利な経口の投薬単位形態を表しており、ここでは、固体の製薬学的賦形剤が使用される。所望の場合は、錠剤を標準的水性もしくは非水性技術によりコーティングしてよい。
【0031】
好ましくは、本発明の方法で使用される経口の製薬学的組成物は、1日あたり単一、もしくは1から4回までの分割された投薬量で投与してよい。
【0032】
製薬学的組成物は、好ましくは、商業的に入手可能な形態のスロデキシドであるヴェッセル デュー F[VESSEL DUE F](R)(アルファ ヴァッセルマン(Alpha Wassermann)、イタリア)を含んで成る。製薬学的組成物の好ましい固体の投薬形態はコーティングもしくはコーティングされない錠剤もしくはカプセル剤であり、また、好ましい投薬形態は、1日あたり約20mgから1日あたり約1,000mgまで、好ましくは1日あたり約100mgから約400mgまで、最も好ましくは約200から約400mg/日までの範囲にわたる。
経口の投薬形態
経口投与に適する本発明の方法で使用される製薬学的組成物は、カプセル剤、カシェ剤、軟弾性ゼラチンカプセル剤、錠剤、カプレット剤もしくはエアゾルスプレー剤のような個別の製薬学的単位投与剤形として提示されてよく、それぞれは、粉末もしくは顆粒のような、または水性液体、非水性液体、水中油型乳剤もしくは油中水型液体乳剤中の溶液もしくは懸濁物として、予め決められた量の有効成分を含有する。水中油型乳剤のような投薬形態は、典型的には陰イオン性リン酸エステルもしくはラウリル硫酸塩のような界面活性剤を含んで成るが、しかし、陽イオン性もしくは非イオン性界面活性剤のような他の型の界面活性剤を本発明の組成物で使用してよい。一般に、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第18版、マック パブリッシング(Mack Publishing)、フィラデルフィア州イーストン(1990)を参照されたい。
【0033】
経口投与に適する本発明の製薬学的組成物は、当該技術分野で公知の慣習的方法を使用することにより軟弾性ゼラチンカプセルの単位投与剤形中の製薬学的組成物として処方してよい。例えば、Ebert、Pharm.Tech.、1(5):44−50、(1977)を参照されたい。腸溶性胃耐性フィルムにより被覆されかつグリコサミノグリカン、増粘剤および界面活性剤よりなる凍結乾燥物を含有するカプセル剤もしくは錠剤の形態の製薬学的組成物は、以前に米国特許第5,252,339号明細書(そっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)に記述された。
【0034】
軟弾性ゼラチンカプセルは、ゼラチンが可塑剤、例えばグリセリン、ソルビトールもしくは類似の多価アルコールの添加により可塑化される、硬ゼラチンカプセルのものよりいくぶんより厚い軟らかい球形のゼラチン殻を有する。使用されるゼラチンの種類ならびに可塑剤および水の量を変更することは、カプセル殻の硬度を変化させるかもしれない。軟ゼラチン殻は、真菌の成長を予防するためのメチルおよびプロピルパラベンならびにソルビン酸のような保存剤を含有してよい。有効成分は、植物もしくは鉱物油、ポリエチレングリコールおよびプロピレングリコールのようなグリコール、トリグリセリド、ポリソルベートのような界面活性剤またはそれらの組合せのような液体のベヒクルもしくは担体に溶解もしくは懸濁してよい。
【0035】
本発明の典型的な経口の投薬形態は、慣習的な製薬学的調合技術に従って最低1種の賦形剤との緊密な混合状態に有効成分(1種もしくは複数)を組み合わせることにより製造する。賦形剤は、投与に望ましい製剤の形態に依存して広範な形態をとることができる。例えば、経口の液体もしくはエアゾルの投薬形態での使用に適する賦形剤は、限定されるものでないが、水、グリコール、油、アルコール、着香料、保存剤および着色料を挙げることができる。固体の経口の投薬形態(例えば散剤、錠剤、カプセル剤およびカプレット剤)での使用に適する賦形剤の例は、限定されるものでないがデンプン、糖、微晶質セルロース、希釈剤、顆粒化剤、滑沢剤、結合剤および崩壊剤を挙げることができる。
【0036】
それらの投与の容易さのため、錠剤およびカプセル剤が最も有利な経口の投薬単位形態を表し、その場合は固体の賦形剤を使用する。所望の場合は、錠剤を標準的な水性もしくは非水性技術によりコーティングすることができる。こうした投薬形態は調剤の方法のいずれかにより製造することができる。一般に、製薬学的組成物および投薬形態は、有効成分を液体担体、微細に分割された固体担体もしくは双方と均一かつ緊密に混合すること、およびその後必要な場合は所望の体裁に生成物を造形することにより製造する。
【0037】
例えば、錠剤は圧縮もしくは成形により製造することができる。圧縮錠剤は、場合によっては賦形剤と混合された粉末もしくは顆粒のような自由に流動する形態の有効成分を適する機械中で圧縮することにより製造することができる。成形錠剤は、不活性の液体希釈剤で湿らされた粉末にされた化合物の混合物を適する機械中で成形することにより作成することができる。
【0038】
本発明の経口の投薬形態で使用することができる賦形剤の例は、限定されるものでないが結合剤、増量剤、崩壊剤および滑沢剤を挙げることができる。製薬学的組成物および投薬形態での使用に適する結合剤は、限定されるものでないが、トウモロコシデンプン、バレイショデンプンもしくは他のデンプン、ゼラチン、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸、他のアルギン酸塩、粉末にされたトラガカント、グアールガムのような天然および合成のガム、セルロースおよびその誘導体(例えばエチルセルロース、セルロースアセテート、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム)、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、アルファ化デンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えば番号2208、2906、2910)、微晶質セルロース、ならびにそれらの混合物を挙げることができる。
【0039】
適する形態の微晶質セルロースは、限定されるものでないが、アビセル[AVICEL](R)PH−101、アビセル[AVICEL](R)PH−103、アビセル[AVICEL](R)RC−581、アビセル[AVICEL](R)PH−105(FMCコーポレーション(FMC Corporation)、アメリカン ヴィスコース ディビション(American Viscose Division)、アビセル セールズ(Avicel Sales)、フィラデルフィア州マーカスフックから入手可能)として販売される物質、およびそれらの混合物を挙げることができる。特定の結合剤は、アビセル[AVICEL](R)RC−581として販売される微晶質セルロースおよびカルボキシメチルセルロースナトリウムの混合物である。適する無水もしくは低水分量の賦形剤もしくは添加物は、アビセル[AVICEL](R)PH−103およびスターチ(Starch)1500LMを包含する。
【0040】
本明細書に開示される製薬学的組成物および投薬形態での使用に適する増量剤の例は、限定されるものでないが、タルク、炭酸カルシウム(例えば顆粒もしくは粉末)、微晶質セルロース、粉末にされたセルロース、デキストレート(dextrates)、カオリン、マンニトール、ケイ酸、ソルビトール、デンプン、前ゼラチン化デンプンおよびそれらの混合物を挙げることができる。本発明の製薬学的組成物中の結合剤もしくは増量剤は、典型的には、製薬学的組成物もしくは投薬形態の約50から約99重量パーセントまでで存在する。
【0041】
製薬学的安定剤もまた、本発明の組成物を安定化するのに使用してよい。許容できる安定剤は、限定されるものでないが、L−システイン塩酸塩、グリシン塩酸塩、リンゴ酸、メタ重亜硫酸ナトリウム、クエン酸、酒石酸およびL−システイン二塩酸塩を挙げることができる。
【0042】
崩壊剤は、水性環境に曝露される場合に崩壊する錠剤を提供するために本発明の組成物中で使用する。あまりにも多くの崩壊剤を含有する錠剤は貯蔵中に崩壊するかもしれない一方、あまりにも少量を含有するものは所望の速度もしくは所望の条件下で崩壊しないかもしれない。従って、有効成分の放出後に有害に多すぎも少なすぎもしない十分な量の崩壊剤を、本発明の固体の経口の投薬形態を形成するのに使用すべきである。使用される崩壊剤の量は製剤の型に依存して変動し、そして当業者には容易に識別できる。典型的な製薬学的組成物は、約0.5から約15重量パーセントまでの崩壊剤、好ましくは約1から約5重量パーセントまでの崩壊剤を含んで成る。
【0043】
本発明の製薬学的組成物および投薬形態で使用することができる崩壊剤は、限定されるものでないが、寒天、アルギン酸、炭酸カルシウム、微晶質セルロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ポラクリリンカリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、バレイショもしくはタピオカデンプン、他のデンプン、前ゼラチン化デンプン、他のデンプン、粘土、他のアルギン、他のセルロース、ガム、およびそれらの混合物を挙げることができる。
【0044】
本発明の製薬学的組成物および投薬形態で使用することができる滑沢剤は、限定されるものでないが、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、鉱物油、軽油、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、ポリエチレングリコール、他のグリコール、ステアリン酸、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク、水素化植物油(例えばラッカセイ油、綿実油、ヒマワリ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油およびダイズ油)、ステアリン酸亜鉛、エチルオレエート、エチルラウレエート、アガーおよびそれらの混合物を挙げることができる。付加的な滑沢剤は、例えば、サイロイド(syloid)シリカゲル(エアロシル(AEROSIL)200、メリーランド州ボルティモアのW.R.グレース カンパニー(W.R.Grace Co.)により製造される)、合成シリカの凝固されたエアゾル(coagulated aerosol)(テキサス州プラノのデグサ カンパニー(Degussa Co.)により市販される)、カボシル(CAB−O−SIL)(マサチューセッツ州ボストンのカボット カンパニー(Cabot Co.)により販売される発熱性二酸化ケイ素製品)、およびそれらの混合物を包含する。全部で使用される場合、滑沢剤は、典型的には、それらが組み込まれる製薬学的組成物もしくは投薬形態の約1重量パーセント未満の量で使用する。
同時投与
本発明の治療方法はまた、GAGの投与と一緒の、好ましくはスロデキシドの投与と一緒の他の治療上有効な作用物質の同時投与も包含するかもしれない。本発明の方法の有効成分(GAGおよび好ましくはスロデキシド)と同時投与することができるこうした作用物質の例は:シクロスポリン、グルココルチコイド、(単独もしくはddIと組合せのAZTのような)抗HIV薬、ACE阻害薬、A2遮断薬、HAART(3TC、d4T、ネルフィナビルもしくは他者)、抗TGF−β剤、鎮痛薬、抗生物質(抗菌薬、抗結核薬、抗真菌薬、抗ウイルス薬、駆虫薬および他者を包含する)、抗癌化学療法、ならびにHIV患者を治療するのに使用されるいずれかの他の医薬である。
腎機能の評価
本発明の方法の有効性を評価するために、患者の腎機能の連続的測定値を測定しなければならない。腎機能の定量的評価および腎機能不全のパラメータは当該技術分野で公知であり、そして、例えばLevey,AS.Assesing the effectiveness of therapy to prevent the progression of renal disease.Am J Kidney Dis.22(1)に見出すことができる。
【0045】
腎機能/機能不全の決定のためのアッセイの例は
血清クレアチニンレベル;
クレアチニンクリアランス速度;
24時間尿中タンパク質分泌;
糸球体濾過率(GFR)
尿アルブミンクレアチニン比(ACR)
アルブミン排泄率(AER)
腎生検
である。
【実施例1】
【0046】
スロデキシドの投与によるHIVANの治療
75例の(HIV血清陽性により示される)HIV患者および主題となる(腎生検により見出される糸球体硬化症により決定されるところの)HIVANを試験する。該試験に包含される患者は、1.5mg/dLないし3.5mg/dLの間の血清クレアチニンおよび2g/24時間より高い蛋白尿を有する。
【0047】
患者を3群、すなわちプラセボ(朝および夕方)を投与される1群;1日に200mgのスロデキシドを投与される第二群(スロデキシドを朝およびプラセボを夕方);ならびに1日に400mgのスロデキシドを投与される第三群(200mgを朝および200mgを夜)に無作為に分割する。
【0048】
治療期間は24週である。
【0049】
患者は4週ごとに診療所に戻る。各診察の間に以下のパラメータをモニターする。
1)有害事象のモニタリング;
2)併用の医薬の評価;
3)試験薬のコンプライアンスのチェック(すなわち、患者は、彼らの試験薬の服用へのコンプライアンスの彼らのレベルについて質問されることができ、また、残存するゲルカプセルの数を計数されることができる);
4)生命徴候および体重を包含する慣例の身体検査;
5)腎の概要(profile)、肝の概要、骨の概要、CBC、PTおよびPTTを測定するための血液サンプル;
6)タンパク質/クレアチニン比(PCR)を測定するための尿サンプル。
【0050】
診察1および診察8で、クレアチニンクレアランスおよび血清TGFβタンパク質レベルを測定する。
【0051】
治療の終了の4週後に、患者は最終評価を受け、ここでは以下のパラメータをモニターする:
1.直前1ヶ月間に服用された併用医薬。
2.有害事象のモニタリング
3.体重および生命徴候を包含する身体検査
4.腎の概要、肝の概要、骨の概要、CBC、PTおよびPTTを測定するための血液サンプル
5.PCRを測定するための尿サンプル。
6.EKG。
7.胸部x線。
【0052】
一次有効性エンドポイントは、2つの投薬治療群を相互とおよびプラセボ治療された患者と比較する、基礎と24週の治療後との間の血清クレアチニンおよび尿PCR(タンパク質/クレアチニン比)の変化の率である。
【0053】
二次有効性エンドポイントは、スロデキシド治療群をそれぞれ相互とおよびプラセボ治療された患者と比較する、治療失敗(血清クレアチニンの倍加の結果としてコルチコステロイドの開始を必要とする患者と定義される)の率、腎不全(6mg/dLより大きい血清クレアチニン、透析の開始、腎移植または腎の原因からの死亡(高窒素血症、高カリウム血症もしくは非心起源の肺浮腫)により定義される)の率、高窒素血症死の率およびそれまでの時間、クレアチニンクリアランス、入院の率、ならびに死亡率である。
【0054】
データは共分散分析(ANCOVA)を使用して解析する。最終観察結果繰り越し法(a last observation carried foward technique)を利用して、報告された患者死亡の症例を包含する欠けているデータを取り扱うことができる。二次エンドポイントは、適切な場合はイェーツ(Yates)の補正、ANCOVAおよび対数順位検定を伴うχ2分析を使用して解析する。
結果:
以下は、診察1(治療前、治療は診察1の2週後の診察で開始した)、診察3(4週の治療後かつ診察から6週後)、ならびに診察4(8週の治療後かつ診察1の10週後)に測定されたところの最初の2例の登録患者の血清クレアチニンの結果である。
患者1(被験者番号101)血清クレアチニン(mg/dL)
診察1:2.06
診察3:2.42
診察4:2.80
診察3と治療の開始との間の変化:0.36
診察4と治療の開始との間の変化:0.74
患者2(被験者番号201)血清クレアチニン(mg/dL)
診察1:3.06
診察3:2.60
診察4:2.65
診察3と治療の開始との間の変化:−0.46
診察4と治療の開始との間の変化:−0.41
【実施例2】
【0055】
トランスジェニックマウスモデル
HIVANに類似の腎疾患を発症する20匹のトランスジェニックマウスを、Birdら、J.Am.Soc.Nephrol、1998の教示に従って使用する。野性型マウスを健康な個体についての対照として使用する。
【0056】
野性型もしくはトランスジェニックのマウスを、それぞれ2群、すなわち治療および対照に分割する。治療群には、100日の期間の間、3mg/kg/の量で飲用水中で投与されるスロデキシドを投与する。治療されないトランスジェニックもしくは野性型のマウスには、スロデキシドを投与しなかったが、しかしそれ以外は同一の条件下で飼育した。
【0057】
血清クレアチニン、尿中タンパク質排泄およびTGF−βの血漿濃度を異なる群間で比較する。腎生検もまた、100日の試験の終了時に全マウスで実施する。
【0058】
結果を、野性型の治療および未治療マウス、ならびに腎で疾患にかかった治療および未治療のトランスジェニックマウスについて比較する。
【0059】
該試験を、腎疾患の予防におけるスロデキシドの有効性を決定するために、腎機能不全の症状発現前の非常に若いトランスジェニックマウスについて反復する。
Claims (24)
- HIV関連腎症(HIVAN)の1種もしくはそれ以上の原因、症状もしくは合併症の予防、低下もしくは除外において有効なある量のグリコサミノグリカンをこうした治療の必要な患者に投与することを含んで成る、患者におけるHIVANの症状もしくは合併症の予防、低下もしくは除外方法。
- グリコサミノグリカンが:
ヘパリンおよびその製薬学的に許容できる塩;化学的もしくは酵素的解重合により得られる低分子量ヘパリン:化学的に改変されたヘパリン;デルマタン硫酸およびその低分子量画分;ヒアルロナン、コンドロイチン硫酸、ヘパラン硫酸、ケラタン硫酸およびそれらの低分子量画分;または上の2種もしくはそれ以上の組合せもしくは混合物
から選択される、請求項1記載の方法。 - グリコサミノグリカンが、スロデキシド、またはスロデキシドの製薬学的に許容できる塩、溶媒和物、水和物もしくは包接化合物である、請求項1記載の方法。
- スロデキシドが非経口で投与される、請求項3記載の方法。
- スロデキシドが、約25mg/日から約400mg/日までの範囲で非経口で投与される、請求項4記載の方法。
- スロデキシドが経口で投与される、請求項3記載の方法。
- スロデキシドが経口で投与され、かつ、約20mg/日から約1,000mg/日までの範囲にわたる、請求項6記載の方法。
- スロデキシドが経口で投与され、かつ、約100mg/日から約400mg/日までの量の範囲にわたる、請求項7記載の方法。
- HIV関連腎症(HIVAN)の症状もしくは合併症の予防、低下もしくは除外のための医薬の製造のための最低1種のグリコサミノグリカンの使用。
- グリコサミノグリカンが:
ヘパリンおよびその製薬学的に許容できる塩;化学的もしくは酵素的解重合により得られる低分子量ヘパリン:化学的に改変されたヘパリン;デルマタン硫酸およびその低分子量画分;ヒアルロナン、コンドロイチン硫酸、ヘパラン硫酸、ケラタン硫酸およびそれらの低分子量画分;または上の2種もしくはそれ以上の組合せもしくは混合物
から選択される、請求項9記載の使用。 - グリコサミノグリカンが、スロデキシド、またはスロデキシドの製薬学的に許容できる塩、溶媒和物、水和物もしくは包接化合物である、請求項9記載の使用。
- 医薬が非経口投与に適する形態にある、請求項11記載の使用。
- 有効成分が25mgないし約400の投薬量にある、請求項12記載の使用。
- 医薬が経口投与に適する形態にある、請求項11記載の使用。
- 20mgないし約1,000mgの投薬形態の有効成分、請求項14記載の使用。
- 有効成分が100mgないし約400mgの投薬量にある、請求項15記載の使用。
- 製薬学的に許容できる担体、および有効成分としての最低1種のグリコサミノグリカンを含んで成る、HIV関連腎症(HIVAN)の症状もしくは合併症を予防、低下もしくは除外するための製薬学的組成物。
- グリコサミノグリカンが:
ヘパリンおよびその製薬学的に許容できる塩;化学的もしくは酵素的解重合により得られる低分子量ヘパリン:化学的に改変されたヘパリン;デルマタン硫酸およびその低分子量画分;ヒアルロナン、コンドロイチン硫酸、ヘパラン硫酸、ケラタン硫酸およびそれらの低分子量画分;または上の2種もしくはそれ以上の組合せもしくは混合物
から選択される、請求項17記載の製薬学的組成物。 - グリコサミノグリカンが、スロデキシド、またはスロデキシドの製薬学的に許容できる塩、溶媒和物、水和物もしくは包接化合物である、請求項17記載の製薬学的組成物。
- 非経口投与のための請求項19記載の製薬学的組成物。
- 25mgないし約400mgの間のスロデキシドを含んで成る、請求項20記載の製薬学的組成物。
- 経口投与のための請求項19記載の製薬学的組成物。
- 約20mgないし約1,000mgの間のスロデキシドを含んで成る、請求項22記載の製薬学的組成物。
- 約100mgないし約400mgの間のスロデキシドを含んで成る、請求項23記載の製薬学的組成物。
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