JP2004532702A - 医療検査用x線装置及びその画像の質を改善する方法 - Google Patents
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Abstract
本発明はX線ビーム4を検査される対象物2に向けて放射するX線源3を有する医療検査のためのX線装置10に関する。X線検出器5が対象物を通過したX線を受けるために設けられ、対象物の画像を形成するための画像処理手段6に接続されている。散乱線の影響を除くためにX線コリメータ手段9がX線源と対象物との間に配置される。X線コリメータ手段は、ビームを細くするための孔を少なくとも1つ持つ横断移動可能な要素9を有する。本発明は、また、以下のステップによるX線装置による画像の質を改善する方法に関する:a)X線コリメータ手段9により形成される少なくとも1つの手段によりビームを細くし;b)対象物を細いビームに曝すために該領域をビームを通して動かし;c)各ピクセルの検出器5により受けられる最も高い強度値に基づいて対象物の画像を形成する。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、検査される対象にX線ビームを放射するX線源と、対象物を通過したX線を受けるX線検出器と、対象物の画像を生成するためのX線検出器に接続された画像処理手段と、X線ビームをコリメートするための対象物とX線源との間に配置されたX線コリメータを有する医療検査用X線装置に関する。
【0002】
本発明は、また、そのようなX線装置の画像の質を改善する方法に関する。
【0003】
この分野で知られているこのようなX線装置においては、画像の品質は散乱放射線の影響を受ける。この散乱放射線は、1次即ちフォーカル放射線が低密度の材料と反応するときに生じる。通常、対象物は人体で、この場合、水と骨が低密度の材料の例となる。散乱放射線は特定の方向を持たず、得られる画像には有害とならない。それは、“フォグ”を引き起こし、画像のコントラストを低下させる。
【0004】
これまでの画像の質を改善するX線装置及びその方法は米国特許第5 878 108 号に記載されている。上述の問題は対象物の背後とX線検出器の前に対散乱グリッドを配置することにより処理されている。更に、その後、記録された画像は数学的画像処理方法を使用して散乱放射線の影響を補正している。
【0005】
すでに知られている画像の質を改善するX線装置及びその方法は、検出された画像情報がフォグにより分散され、重要な画像情報が失われるという欠点を持っている。後に行われる補正は最終的に得られる画像に必然的なエラーを生じる。
【0006】
本発明の目的は、前述に従うX線装置と異なる方法で散乱放射線の影響を減ずることにより画像の質を改善する方法を提供することにある。
【0007】
そこで、本発明によるX線装置は、X線コリメータ手段が、少なくとも1つのビームを細くするための領域と、その領域を、対象物を細くされたビームに曝すためにビームを通して移動させる手段を有し、画像処理手段が各ピクセルの検出器が受けられる最も高い強度値に基づいて対象物の画像を形成するようにされていることを特徴としている。
【0008】
本発明の方法は、以下のステップにより上述の問題を解決する:
a)X線コリメータ手段により形成された少なくとも1つの領域によりビームを細くし;
b)、対象物を細くされたビームに対して曝すため前記領域をビームを通して移動させ;
c)各ピクセルの検出器により受けられた最も高い強度の値に基づいて画像を形成する。
【0009】
ビームを細くすることにより、検出器に到達する散乱放射線が効果的に減少する。このようにして、問題が生じる位置において処理される。その領域がビームを通して移動されるため、それが検査される対象物の(部分)全体をカバーすることができる。1次X線は、通常、対象物を通過した後は散乱X線より高い強度を有するため、1次X線からの情報のみが有効的に検出され処理される。従って、後の複雑な数学的処理を必要とすることなく、画像の質は顕著に改善される。
【0010】
第1の好ましい実施例においては、その領域はビームを通して横断可能とされる。X線装置の全体の制御に同期したその領域の横断的な移動はきわめて容易で比較的低コストに実現できる。
【0011】
本発明のX線装置の具体的な実施例においては、前記領域はスリットの形状をしている。スリットの形状それ自体はビーム絞りとしては良く知られている。スリット有する好適な対象物は全てのサイズで入手可能であり、使用目的に応じて容易に製造可能である。
【0012】
X線装置の第2の好ましい実施例においては、前記領域はビームを通して回転可能である。X線装置の全体の制御に同期した前記領域の回転運動も、また、きわめて容易で比較的低コストで実現できる。
【0013】
回転できる領域は、半径方向の移動の速度が異なっても、細められたビームが領域の全体の長さにわたり有効的に同じ幅を持つことを保証するようにすることが好ましい。
【0014】
回転運動は、X線コリメータ手段が孔を有する回転可能なディスクからなるX線装置により優雅に実現できる。
【0015】
本発明は、添付図面により更に説明され、ここで:
図1Aは本発明によるX線装置の第1の好ましい実施例を示す概略図であり;
図1Bは第1の好ましい実施例のX線コリメータ手段の機能を示す概略図であり、
図2Aは本発明によるX線装置の第2の好ましい実施例を示す概略図であり;
図2Bは第2の好ましい実施例のX線コリメータ手段の機能を示す概略図である。
全ての図において、同じ要素は同じ参照符号が付されている。
【0016】
図1は通常は患者である対象物2の医学的検査のためのX線装置1を示す。X線装置1はX線ビーム4を対象物2に向けて放射するX線源3を有する。X線検出器5が対象物を通過するX線4を受けるために設けられている。対象物2内の局所的なX線の吸収の差により、X線検出器5のX線感知面上にX線画像が形成される。X線画像に基づいて電子画像を形成するため、画像処理手段6がX線検出器5に接続される。電子画像は、例えば、表示スクリーン7上に表示及び/又は後の使用のために記憶される。制御手段8がX線装置1の異なる要素を同期させる。この種のX線装置はこの分野では周知である。
X線装置1において、X線コリメータ手段9が、X線4をコリメートするためにX線源と対象物2との間に設けられている。本発明によれば、X線コリメータ手段9はビーム4を細くするための少なくとも1つの領域11を有する。示された実施例においては、この領域は要素9の孔11により形成される。要素9は、図1に示されるように如何なる形状でもよい。
【0017】
孔11は4で示されるように、X線の一部のみを通過させる。X線4は対象物2を通過し、1次即ちフォーカルビームを形成するX線4aと散乱ビーム4bとなる。X線4aは対象物2についての関連情報を有し、X線4bは不必要なもので得られる画像に対して有害にもなるものである。全てにX線は検出器5により検出され画像処理手段6に送られる。画像処理手段は、各ピクセルの検出器により受けられた最も高い強度の値に基づいて対象物画像が形成されるように設けられる。好ましくは、各ピクセルについてすでに記憶された値と各ピクセルの新しい強度値とを比較し、新しい値が前の値より高いときのみ記憶することにより実現される。これが可能な検出器はこの分野ではすでに知られており、電子回路又はソフトウエア環境において、“トップ ディテクタ”として参照されている。
【0018】
図1BはX線コリメータ手段9の機能の概略を示す。孔11を有するプレート形要素9がビーム4を通して移動できるようにされている。この示された実施例では、移動は横断的で、説明の便宜上、矢印Aの方向によってのみ示される。横断は検出器の形状及び/又は方向に合致すれば、あらゆる方向で行うことができる。
【0019】
プレート形コリメータ9は全てのX線を効果的に遮蔽する材料で造られるのが好ましい。孔11を通るX線のみが対象物2に到達する。孔11をビームを通して移動することにより、対象物2(又はその関連部分)はX線に部片毎に曝される。このようにして動的に対象物をスキャンするための細いビームが形成される。コリメータ手段9の移動は制御手段8の制御の下に行われる。この移動を実現するための多くの方法は当業者にとって明らかであろう。このケースの孔11はスリット形状である。しかしながら、ビームの断面の全てを孔により必ずカバーするように制御装置が設けられていれば、矩形又は円形のような他の適当な形状も使用できる。
【0020】
反散乱グリッドがX線検出器の前に設けられている場合には、孔の方向はグリッドの線に対して直交するのが好ましいことに留意すべきである。
【0021】
図2Aは本発明のX線装置の第2の好ましい実施例の概略図である。X線装置10はX線コリメータ手段の実施例が複数の孔12を有する回転可能なディスクである点でX線装置1と異なっている。
【0022】
図2BはこれらのX線コリメータ手段19の機能の概略説明図である。
【0023】
ディスク19は、例えば矢印Bの方向又は他の方向にビーム4を通して回転する。ディスク19の回転は制御手段8の制御の下に行われる。この動きを実現するための多くの方法は当業者に明らかであろう。
【0024】
このケースの孔12は扇形の形状を有している。しかしながら、他の適当な形状、スリット形状、矩形或いは円形でも使用することができる。孔の数は変えることができる。他の実施例においては、ディスクはディスクの直径を横切って延びる1つの孔とすることができる。好ましくはディスクの直径はビームの直径の略2倍とするのが好ましい。好ましくは、制御手段はビームの断面の全てを孔により必ずカバーするようにして設けられる。
【0025】
ディスク19は、好ましくは、X線の全てを効果的にブロックする材料で造られる。孔12を通るX線のみが対象物2に到達する。孔12をビームを通して動かすことにより、対象物(又は関連する部分)は部片ごとにX線に曝される。再び、このように、細いビームが対象物を動的にスキャンするために形成される。
【0026】
通常、この領域は検出器の入口で測定されるとき、5cmの幅を持つ。望ましい200ミリセカンドの照射時間が与えられると、これは9インチの画像増幅装置に対して略1秒の記録時間で毎秒25cmの速度の移動となる。望ましい照射時間は画像検出器のX線感度と1次ビームの強度に依存する。
【0027】
上述のものに代えて、X線コリメータ装置はいわゆる‘ダイナミック ビーム アテニュータ’(DBA)により形成することができる。即ち、このDBAはX線吸収流体で充填された細管からなるX線フィルターである。細管内のX線吸収流体のX線吸収のレベルはその管によるX線の吸収の測定値を確定する。そのレベルは電子的力を作用させる選択された細管の数により制御される。DBAはここに参照として組み入れられる、本出願人と同じ出願人による米国特許第5,666,396号により詳細に説明されている。
【0028】
各細管又は細管のグループは分けて制御されるため、当業者は、DBAにおいて、対象物を細いビームに照射するためにその領域をビームを通して動かすため少なくとも1つの領域を形成することができるであろう。したがって、前記領域が機械要素の孔のようにX線に対して横断するとき、DBAは、X線コリメータ装置として機能する。それに代えてDBAは前記領域がX線コリメータ/通過するX線をフィルタリングするフィルタの組合せとして機能させることもできる。既に述べた実施例で組み合わせて使用しなければならない追加的なフィルタはもはや余分なものとなった。
【0029】
本発明は、画像の質を改善するため、下記のステップを実行することにより上述の装置の使用を明らかにするものであることを留意すべきである。
【0030】
a)X線コリメータ手段を使用して形成された少なくとも1つの領域によりビームを細め;
b)対象物を細いビームに曝すために前記領域をビームを通して移動させ、
c)各ピクセルの検出器により受けられる最も高い強度値に基づいて対象物の画像を形成する。
【0031】
本発明は、もちろん、上述の或いは上述の記載と図面を参照とした添付クレームの範囲内に入るものである実施例に示されたものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1A】本発明によるX線装置の第1の好ましい実施例を示す概略図である。
【図1B】第1の好ましい実施例のX線コリメータ手段の機能を示す概略図である。
【図2A】本発明によるX線装置の第2の好ましい実施例を示す概略図である。
【図2B】第2の好ましい実施例のX線コリメータ手段の機能を示す概略図である。
【0001】
本発明は、検査される対象にX線ビームを放射するX線源と、対象物を通過したX線を受けるX線検出器と、対象物の画像を生成するためのX線検出器に接続された画像処理手段と、X線ビームをコリメートするための対象物とX線源との間に配置されたX線コリメータを有する医療検査用X線装置に関する。
【0002】
本発明は、また、そのようなX線装置の画像の質を改善する方法に関する。
【0003】
この分野で知られているこのようなX線装置においては、画像の品質は散乱放射線の影響を受ける。この散乱放射線は、1次即ちフォーカル放射線が低密度の材料と反応するときに生じる。通常、対象物は人体で、この場合、水と骨が低密度の材料の例となる。散乱放射線は特定の方向を持たず、得られる画像には有害とならない。それは、“フォグ”を引き起こし、画像のコントラストを低下させる。
【0004】
これまでの画像の質を改善するX線装置及びその方法は米国特許第5 878 108 号に記載されている。上述の問題は対象物の背後とX線検出器の前に対散乱グリッドを配置することにより処理されている。更に、その後、記録された画像は数学的画像処理方法を使用して散乱放射線の影響を補正している。
【0005】
すでに知られている画像の質を改善するX線装置及びその方法は、検出された画像情報がフォグにより分散され、重要な画像情報が失われるという欠点を持っている。後に行われる補正は最終的に得られる画像に必然的なエラーを生じる。
【0006】
本発明の目的は、前述に従うX線装置と異なる方法で散乱放射線の影響を減ずることにより画像の質を改善する方法を提供することにある。
【0007】
そこで、本発明によるX線装置は、X線コリメータ手段が、少なくとも1つのビームを細くするための領域と、その領域を、対象物を細くされたビームに曝すためにビームを通して移動させる手段を有し、画像処理手段が各ピクセルの検出器が受けられる最も高い強度値に基づいて対象物の画像を形成するようにされていることを特徴としている。
【0008】
本発明の方法は、以下のステップにより上述の問題を解決する:
a)X線コリメータ手段により形成された少なくとも1つの領域によりビームを細くし;
b)、対象物を細くされたビームに対して曝すため前記領域をビームを通して移動させ;
c)各ピクセルの検出器により受けられた最も高い強度の値に基づいて画像を形成する。
【0009】
ビームを細くすることにより、検出器に到達する散乱放射線が効果的に減少する。このようにして、問題が生じる位置において処理される。その領域がビームを通して移動されるため、それが検査される対象物の(部分)全体をカバーすることができる。1次X線は、通常、対象物を通過した後は散乱X線より高い強度を有するため、1次X線からの情報のみが有効的に検出され処理される。従って、後の複雑な数学的処理を必要とすることなく、画像の質は顕著に改善される。
【0010】
第1の好ましい実施例においては、その領域はビームを通して横断可能とされる。X線装置の全体の制御に同期したその領域の横断的な移動はきわめて容易で比較的低コストに実現できる。
【0011】
本発明のX線装置の具体的な実施例においては、前記領域はスリットの形状をしている。スリットの形状それ自体はビーム絞りとしては良く知られている。スリット有する好適な対象物は全てのサイズで入手可能であり、使用目的に応じて容易に製造可能である。
【0012】
X線装置の第2の好ましい実施例においては、前記領域はビームを通して回転可能である。X線装置の全体の制御に同期した前記領域の回転運動も、また、きわめて容易で比較的低コストで実現できる。
【0013】
回転できる領域は、半径方向の移動の速度が異なっても、細められたビームが領域の全体の長さにわたり有効的に同じ幅を持つことを保証するようにすることが好ましい。
【0014】
回転運動は、X線コリメータ手段が孔を有する回転可能なディスクからなるX線装置により優雅に実現できる。
【0015】
本発明は、添付図面により更に説明され、ここで:
図1Aは本発明によるX線装置の第1の好ましい実施例を示す概略図であり;
図1Bは第1の好ましい実施例のX線コリメータ手段の機能を示す概略図であり、
図2Aは本発明によるX線装置の第2の好ましい実施例を示す概略図であり;
図2Bは第2の好ましい実施例のX線コリメータ手段の機能を示す概略図である。
全ての図において、同じ要素は同じ参照符号が付されている。
【0016】
図1は通常は患者である対象物2の医学的検査のためのX線装置1を示す。X線装置1はX線ビーム4を対象物2に向けて放射するX線源3を有する。X線検出器5が対象物を通過するX線4を受けるために設けられている。対象物2内の局所的なX線の吸収の差により、X線検出器5のX線感知面上にX線画像が形成される。X線画像に基づいて電子画像を形成するため、画像処理手段6がX線検出器5に接続される。電子画像は、例えば、表示スクリーン7上に表示及び/又は後の使用のために記憶される。制御手段8がX線装置1の異なる要素を同期させる。この種のX線装置はこの分野では周知である。
X線装置1において、X線コリメータ手段9が、X線4をコリメートするためにX線源と対象物2との間に設けられている。本発明によれば、X線コリメータ手段9はビーム4を細くするための少なくとも1つの領域11を有する。示された実施例においては、この領域は要素9の孔11により形成される。要素9は、図1に示されるように如何なる形状でもよい。
【0017】
孔11は4で示されるように、X線の一部のみを通過させる。X線4は対象物2を通過し、1次即ちフォーカルビームを形成するX線4aと散乱ビーム4bとなる。X線4aは対象物2についての関連情報を有し、X線4bは不必要なもので得られる画像に対して有害にもなるものである。全てにX線は検出器5により検出され画像処理手段6に送られる。画像処理手段は、各ピクセルの検出器により受けられた最も高い強度の値に基づいて対象物画像が形成されるように設けられる。好ましくは、各ピクセルについてすでに記憶された値と各ピクセルの新しい強度値とを比較し、新しい値が前の値より高いときのみ記憶することにより実現される。これが可能な検出器はこの分野ではすでに知られており、電子回路又はソフトウエア環境において、“トップ ディテクタ”として参照されている。
【0018】
図1BはX線コリメータ手段9の機能の概略を示す。孔11を有するプレート形要素9がビーム4を通して移動できるようにされている。この示された実施例では、移動は横断的で、説明の便宜上、矢印Aの方向によってのみ示される。横断は検出器の形状及び/又は方向に合致すれば、あらゆる方向で行うことができる。
【0019】
プレート形コリメータ9は全てのX線を効果的に遮蔽する材料で造られるのが好ましい。孔11を通るX線のみが対象物2に到達する。孔11をビームを通して移動することにより、対象物2(又はその関連部分)はX線に部片毎に曝される。このようにして動的に対象物をスキャンするための細いビームが形成される。コリメータ手段9の移動は制御手段8の制御の下に行われる。この移動を実現するための多くの方法は当業者にとって明らかであろう。このケースの孔11はスリット形状である。しかしながら、ビームの断面の全てを孔により必ずカバーするように制御装置が設けられていれば、矩形又は円形のような他の適当な形状も使用できる。
【0020】
反散乱グリッドがX線検出器の前に設けられている場合には、孔の方向はグリッドの線に対して直交するのが好ましいことに留意すべきである。
【0021】
図2Aは本発明のX線装置の第2の好ましい実施例の概略図である。X線装置10はX線コリメータ手段の実施例が複数の孔12を有する回転可能なディスクである点でX線装置1と異なっている。
【0022】
図2BはこれらのX線コリメータ手段19の機能の概略説明図である。
【0023】
ディスク19は、例えば矢印Bの方向又は他の方向にビーム4を通して回転する。ディスク19の回転は制御手段8の制御の下に行われる。この動きを実現するための多くの方法は当業者に明らかであろう。
【0024】
このケースの孔12は扇形の形状を有している。しかしながら、他の適当な形状、スリット形状、矩形或いは円形でも使用することができる。孔の数は変えることができる。他の実施例においては、ディスクはディスクの直径を横切って延びる1つの孔とすることができる。好ましくはディスクの直径はビームの直径の略2倍とするのが好ましい。好ましくは、制御手段はビームの断面の全てを孔により必ずカバーするようにして設けられる。
【0025】
ディスク19は、好ましくは、X線の全てを効果的にブロックする材料で造られる。孔12を通るX線のみが対象物2に到達する。孔12をビームを通して動かすことにより、対象物(又は関連する部分)は部片ごとにX線に曝される。再び、このように、細いビームが対象物を動的にスキャンするために形成される。
【0026】
通常、この領域は検出器の入口で測定されるとき、5cmの幅を持つ。望ましい200ミリセカンドの照射時間が与えられると、これは9インチの画像増幅装置に対して略1秒の記録時間で毎秒25cmの速度の移動となる。望ましい照射時間は画像検出器のX線感度と1次ビームの強度に依存する。
【0027】
上述のものに代えて、X線コリメータ装置はいわゆる‘ダイナミック ビーム アテニュータ’(DBA)により形成することができる。即ち、このDBAはX線吸収流体で充填された細管からなるX線フィルターである。細管内のX線吸収流体のX線吸収のレベルはその管によるX線の吸収の測定値を確定する。そのレベルは電子的力を作用させる選択された細管の数により制御される。DBAはここに参照として組み入れられる、本出願人と同じ出願人による米国特許第5,666,396号により詳細に説明されている。
【0028】
各細管又は細管のグループは分けて制御されるため、当業者は、DBAにおいて、対象物を細いビームに照射するためにその領域をビームを通して動かすため少なくとも1つの領域を形成することができるであろう。したがって、前記領域が機械要素の孔のようにX線に対して横断するとき、DBAは、X線コリメータ装置として機能する。それに代えてDBAは前記領域がX線コリメータ/通過するX線をフィルタリングするフィルタの組合せとして機能させることもできる。既に述べた実施例で組み合わせて使用しなければならない追加的なフィルタはもはや余分なものとなった。
【0029】
本発明は、画像の質を改善するため、下記のステップを実行することにより上述の装置の使用を明らかにするものであることを留意すべきである。
【0030】
a)X線コリメータ手段を使用して形成された少なくとも1つの領域によりビームを細め;
b)対象物を細いビームに曝すために前記領域をビームを通して移動させ、
c)各ピクセルの検出器により受けられる最も高い強度値に基づいて対象物の画像を形成する。
【0031】
本発明は、もちろん、上述の或いは上述の記載と図面を参照とした添付クレームの範囲内に入るものである実施例に示されたものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1A】本発明によるX線装置の第1の好ましい実施例を示す概略図である。
【図1B】第1の好ましい実施例のX線コリメータ手段の機能を示す概略図である。
【図2A】本発明によるX線装置の第2の好ましい実施例を示す概略図である。
【図2B】第2の好ましい実施例のX線コリメータ手段の機能を示す概略図である。
Claims (7)
- 検査される対象物に向けてX線ビームを放射するX線源と、対象物を通過したX線を受けるX線検出器と、前記対象物の画像を形成するため前記X線検出器に接続される画像処理手段と、X線源と対象物の間に配置されX線ビームをコリメートするX線のコリメータ手段とを有し、前記X線コリメータ手段は、ビームを細くするための少なくとも1つの領域と、前記対象物を前記細いビームに曝すため前記領域を動かす手段とを有し、前記画像処理手段は各ピクセルのための検出器により受けられる最大の強度の値に基づいて画像を形成するようにされたことを特徴とする医療検査のためのX線装置。
- 前記領域はビームを横断することができる請求項1によるX線装置。
- 前記領域はスリット形状である請求項1又は2によるX線装置。
- 前記領域はビームを通して回転可能である請求項1によるX線装置。
- 前記領域は扇形の形状である請求項4によるX線装置。
- 前記X線コリメータ手段は少なくとも1つの孔を持つ回転可能のディスクである請求項4又は5によるX線装置。
- 検査される対象物に向けてX線ビームを放射するX線源と、対象物を通過したX線を受けるX線検出器と、前記対象物の画像を形成するため前記X線検出器に接続される画像処理手段と、X線源と対象物の間に配置されX線ビームをコリメートするX線のコリメータ手段とを有するX線装置の画像の質を改善する方法であって、
a)X線コリメータ手段により形成される少なくとも1つの領域によりビームを細くし;
b)前記対象物を細くしたビームに曝すため前記領域をビームを通して移動し;
c)各ピクセルのための検出器により受けられる最大強度の値に基づいて前記対象物の画像を形成する、
ステップを有するX線装置の画像を改善する方法。
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