JP2004531235A - Streptococcuspyogenesポリペプチドおよび対応するdnaフラグメント - Google Patents

Streptococcuspyogenesポリペプチドおよび対応するdnaフラグメント Download PDF

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Abstract

【化1】
Figure 2004531235

本発明は抗原、より特にStreptococcus pyogenes(またグループAStreptococcus(GASと呼ばれる)細菌性病原体の抗原であって予防、治療および/または診断のためのワクチン成分として有用であるものに関する。

Description

【0001】
発明の分野
本発明は、Streptococcus pyogenes(グループAストレプトコッカス)のポリペプチドに関し、これを使用し、ストレプトコッカス性感染を予防、診断および/または処置し得る。
【0002】
発明の背景
Streptococciは、細胞表面で見出される、群特異的炭水化物抗原AないしOによって分化されるグラム陽性細菌である。S. pyogenes単離株はさらに、型特異的Mタンパク質抗原によって区別される。分子量および配列の両方において高度に変化し得る重要な感染性因子である。実際に、80より多いMタンパク質型が、抗原性差異に基づいて同定された。
【0003】
S. pyogenesは、咽頭炎、丹毒および膿痂疹、猩紅熱および侵入性疾患、例えば菌血症および壊死性筋膜炎を含む、多くの広範な感染型の原因菌である。近年の侵入性疾患の再帰が、北アメリカおよびヨーロッパの国を含む多くの国で報告された。該生物は抗生物質に感受性であるが、高攻撃率および腐敗症の急速な開始は、高発症および死亡率という結果となる。
【0004】
S. pyogenes感染から宿主を保護するワクチンを開発するため、努力が感染性因子、例えば型特異的Mタンパク質に焦点があった。しかし、Mタンパク質のアミノ末端部分が、ヒト心筋、トロポミオシン、ミオシン、およびビメンチンと反応した交差反応性抗体を誘導し、これが自己免疫性疾患に関係し得ることが見出された。その他は、種々の血清型からのMタンパク質のアミノ末端ペプチドを含む複合ハイブリッドタンパク質を生産するための組み換え技法を使用した。しかし、すべてのS. pyogenes血清型を含む安全なワクチンは、生産および標準化するのに高度に複合的である。
【0005】
血清型特異的抗原に加えて、他のS. pyogenesタンパク質が、ワクチン候補としての興味を生じた。C5aペプチダーゼ、これは少なくともS. pyogenes40血清型によって発現されるものは、マウスで免疫原性であることが示されたが、鼻咽腔転移増殖(colonization)のレベルを減少させる能力は限定的であった。他の研究者はまた、感染の病原性において重要な役割を演ずるようであるストレプトコッカスピロゲニックエキソトキシン(pyrogenic exotoxins)に焦点が合った。これらのタンパク質での免疫化は、毒性ショックの致命的症状を防止したが、定着化(colonization)を防止しなかった。
【0006】
オクラホマ大学は、S. pyogenes菌株M1 GASのためのゲノム配列決定プロジェクトを設けた(http://dnal/chem.ou.edu/strep.html)。
【0007】
したがって、S. pyogenes感染の予防および/または治療のため使用されるワクチン成分であり得るS. pyogens抗原の満たされない必要性が残存する。
【0008】
発明の要約
1側面にしたがって、本発明は、配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログを含む第2ポリペプチドに少なくとも70%同一性を有するポリペプチドをコードする単離ポリヌクレオチドを提供する。
【0009】
1側面にしたがって、本発明は、アミノ酸配列配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログを含むポリペプチドに関する。
【0010】
他の側面では、本発明のポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチド、医薬組成物、発現制御領域に作動可能に連結される本発明のポリヌクレオチドを含むベクター、並びに当該ベクターでトランスフェクトされた宿主細胞および当該宿主細胞を、発現に好適な条件下で培養することを含むポリペプチドを生産するための方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、血清型M1S. pyoegenes菌株ATCC700294由来のBVH−P7遺伝子のDNA配列を示す;配列番号1。配列の下線部分は、リーダーペプチドをコードする領域を示す。
【図2】図2は、血清型M1S. pyogenes菌株ATCC700294由来のアミノ酸配列BVH−P7タンパク質を示す;配列番号2。下線の配列は、21アミノ酸残基のリーダーペプチドを示す。
【図3−1】図3−1は、Spy74、Spy70、Spy69、Spy68、Spy60、ATCC12357、ATCC700294S. pyogenes菌株由来のBVH−P7オープンリーディングフレームの推定アミノ酸配列の、MacVector配列分析ソフトウェア(バージョン6.5)からのプログラムClustal Wを使用することによる比較を示す。アラインメントの下で、*および.文字がそれぞれ同一および類似のアミノ酸残基を示すコンセンサスラインがある。
【図3−2】図−23は、Spy74、Spy70、Spy69、Spy68、Spy60、ATCC12357、ATCC700294S. pyogenes菌株由来のBVH−P7オープンリーディングフレームの推定アミノ酸配列の、MacVector配列分析ソフトウェア(バージョン6.5)からのプログラムClustal Wを使用することによる比較を示す。アラインメントの下で、*および.文字がそれぞれ同一および類似のアミノ酸残基を示すコンセンサスラインがある。
【図3−3】図3−3は、Spy74、Spy70、Spy69、Spy68、Spy60、ATCC12357、ATCC700294S. pyogenes菌株由来のBVH−P7オープンリーディングフレームの推定アミノ酸配列の、MacVector配列分析ソフトウェア(バージョン6.5)からのプログラムClustal Wを使用することによる比較を示す。アラインメントの下で、*および.文字がそれぞれ同一および類似のアミノ酸残基を示すコンセンサスラインがある。
【図3−4】図3−4は、Spy74、Spy70、Spy69、Spy68、Spy60、ATCC12357、ATCC700294S. pyogenes菌株由来のBVH−P7オープンリーディングフレームの推定アミノ酸配列の、MacVector配列分析ソフトウェア(バージョン6.5)からのプログラムClustal Wを使用することによる比較を示す。アラインメントの下で、*および.文字がそれぞれ同一および類似のアミノ酸残基を示すコンセンサスラインがある。
【0012】
発明の詳細な記載
本発明は、ストレプトコッカス性感染を診断、予防、および/または処置するために使用し得るストレプトコッカス性ポリペプチドをコードする精製され、かつ単離されたポリヌクレオチドを提供する。
【0013】
1側面にしたがって、本発明は、配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログを含む第2ポリペプチドに少なくとも70%同一性を有するポリペプチドをコードする単離ポ頴ヌクレオチドを提供する。
【0014】
1側面にしたがって、本発明は、配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログを含む第2ポリペプチドに少なくとも80%同一性を有するポリペプチドをコードする単離ポリヌクレオチドを提供する。
【0015】
1側面にしたがって、本発明は、配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログを含む第2ポリペプチドに少なくとも90%同一性を有するポリペプチドをコードする単離ポリヌクレオチドを提供する。
【0016】
1側面にしたがって、本発明は、配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログを含む第2ポリペプチドに少なくとも95%同一性を有するポリペプチドをコードする単離ポリヌクレオチドを提供する。
【0017】
1側面にしたがって、本発明は、配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログを含むアミノ酸配列によって特徴付けられるポリペプチドに関する。
1側面にしたがって、本発明は、配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログを含むポリペプチドのエピトープを有する部分をコードするポリヌクレオチドを提供する。
【0018】
1側面にしたがって、本発明は、配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログを含むポリペプチドのエピトープを有する部分に関する。
【0019】
1側面にしたがって、本発明は、配列番号2を含む第2ポリペプチドに少なくとも70%同一性を有するポリペプチドをコードする単離ポリヌクレオチドを提供する。
【0020】
1側面にしたがって、本発明は、配列番号2を含む第2ポリペプチドに少なくとも80%同一性を有するポリペプチドをコードする単離ポリヌクレオチドを提供する。
【0021】
1側面にしたがって、本発明は、配列番号2を含む第2ポリペプチドに少なくとも90%同一性を有するポリペプチドをコードする単離ポリヌクレオチドを提供する。
【0022】
1側面にしたがって、本発明は、配列番号2を含む第2ポリペプチドに少なくとも95%同一性を有するポリペプチドをコードする単離ポリヌクレオチドを提供する。
【0023】
1側面にしたがって、本発明は、配列番号2を含むアミノ酸配列によって特徴付けられるポリペプチドに関する。
【0024】
1側面にしたがって、本発明は、配列番号2を含むポリペプチドのエピトープを有する部分をコードするポリヌクレオチドを提供する。
【0025】
1側面にしたがって、本発明は、配列番号2を含むポリペプチドのエピトープを有する部分に関する。
【0026】
1側面にしたがって、本発明は、
(a)配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログから選択される配列を含む第2ポリペプチドに少なくとも70%同一性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、
(b)配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログから選択される配列を含む第2ポリペプチドに少なくとも95%同一性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、
(c)配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログから選択される配列を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、
(d)配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログから選択される配列を含むポリペプチドに結合特異性を有する抗体を生成することのできるポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
(e)配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログから選択される配列を含むポリペプチドのエピトープを有する部分をコードするポリヌクレオチド、
(f)配列番号1またはそのフラグメントまたはアナログから選択される配列を含むポリヌクレオチド
(g)(a)、(b)、(c)、(d)、(e)または(f)のポリヌクレオチドに相補的であるポリヌクレオチド
から選択されるポリペプチドを含む単離ポリヌクレオチドを提供する。
【0027】
1側面にしたがって、本発明は、
(a)配列番号2から選択される配列を含む第2ポリペプチドに少なくとも70%同一性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
(b)配列番号2から選択される配列を含む第2ポリペプチドに少なくとも95%同一性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
(c)配列番号2から選択される配列を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
(d)配列番号2から選択される配列を含むポリペプチドについて結合特異性を有する抗体を惹起する(raise)ことのできるポリペプチドをコードするヌクレオチド
(e)配列番号2から選択される配列を含むポリペプチドのエピトープを有する部分をコードするポリヌクレオチド
(f)配列番号1から選択される配列を含むポリヌクレオチド
(g)(a)、(b)、(c)、(d)、(e)または(f)のポリヌクレオチドに相補的であるポリヌクレオチド
から選択されるポリヌクレオチドを含む単離ポリヌクレオチドを提供する。
【0028】
1側面にしたがって、本発明は、
(a)配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログを含む第2ポリペプチドに少なくとも70%同一性を有するポリペプチド
(b)配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログを含む第2ポリペプチドに少なくとも95%同一性を有するポリペプチド、
(c)配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログを含むポリペプチド
(d)配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログを含むポリペプチドに結合特異性を有する抗体を惹起することのできるポリペプチド
(e)配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログを含むポリペプチドのエピトープを有する部分
(f)(a)、(b)、(c)、(d)、(e)または(f)のポリペプチド、ここで該N末端メチオニン残基は欠失している、
(g)(a)、(b)、(c)、(d)、(e)または(f)のポリペプチド、ここで該分泌アミノ酸配列は欠失している、
から選択されるポリペプチドを含む単離ポリペプチドを提供する。
【0029】
1側面にしたがって、本発明は、
(a)配列番号2を含む第2ポリペプチドに少なくとも70%同一性を有するポリペプチド、
(b)配列番号2を含む第2ポリペプチドに少なくとも95%同一性を有するポリペプチド
(c)配列場号2を含むポリペプチド
(d)配列番号2を含むポリペプチドに結合特異性を有する抗体を惹起することのできるポリペプチド
(e)配列番号2を含むポリペプチドのエピトープを有する部分
(f)(a)、(b)、(c)、(d)、(e)または(f)のポリペプチド、ここで該N末端メチオニンは、欠失している、
(g)(a)、(b)、(c)、(d)、(e)または(f)のポリペプチド、ここで該分泌アミノ酸配列は欠失している、
から選択されるポリペプチドを含む単離ポリペプチドを提供する。
【0030】
当業者は、本発明が、本特許出願にここに記載されるように、本発明がDNA分子、すなわちアナログ、例えばそのようなポリペプチドの突然変異体、変異体、ホモログ、および誘導体をコードする、ポリヌクレオチドおよびそれらの相補的配列を含むことを認識する。本発明はまた、本発明のDNA分子に対応するRNA分子を含む。DNAおよびRNA分子に加えて、本発明は、対応するポリペプチドおよびそのようなポリペプチドに特異的に結合するモノ特異的抗体を含む。
【0031】
さらなる実施態様では、本発明にしたがうポリペプチドは、抗原性である。
さらなる実施態様では、本発明にしたがうポリペプチドは、免疫原性である。
さらなる実施態様では、本発明にしたがうポリペプチドは、宿主の免疫応答性を誘起できる。
【0032】
さらなる実施態様では、本発明はまた、前定義のような本発明のポリペプチドに結合特異性を有する抗体を惹起することのできるポリペプチドに関する。
【0033】
「結合特異性を有する」抗体は、選択されたポリペプチドを認識し結合するが、サンプル、例えば生物学的サンプル中の他の分子を実質的に認識し結合しない抗体である。特異的結合は、選択されたポリペプチドが抗原として使用されるELISAアッセイを使用して測定できる。
【0034】
本発明にしたがって、生物学的研究における「保護」は、生存曲線、速度または期間の有意な増加によって定義される。それぞれ生存曲線を比較するためLog順位試験を使用する、および生存率および死亡ヘの日数を比較するためフィッシャーの直接法を使用する統計学的分析は、P値を計算し、そして2群の間の相違が統計定に有意であるか決定しりために有用であり得る。0.05のP値は有意でないとみなされる。
【0035】
本発明の追加的側面では、本発明のポリペプチドの、またはそのアナログの抗原性/免疫原性フラグメントを提供する。
【0036】
本発明のフラグメントは、1または2以上のそのようなエピトープ性領域を含み、またはそれらの抗原性/免疫原性特性を保持するそのような領域に十分に類似するべきである。こうして、本発明に従うフラグメントについて、同一性の程度は恐らく無関係であり、なぜならこれらがここに記載のような、ポリペプチドの特定部分またはそのアナログに100%同一であり得るからである。本発明はさらに、本発明のポリペプチド配列に由来する少なくとも10連続アミノ酸残基を有するフラグメントを提供する。1実施態様では、少なくとも15連続アミノ酸残基。1実施態様では、少なくとも20連続アミノ酸残基。
【0037】
主要な問題は、再び、フラグメントが抗原性/免疫原性特性を保持することである。
当業者は、本発明のポリペプチドのアナログがまた、本発明の文脈で用途、すなわち抗原性/免疫原性材料としての用途を見出すことを認識する。こうして、例えば1または2以上の付加、欠失、置換またはその他を含むタンパク質またはポリペプチドは、本発明に含まれる。
【0038】
ここで使用するように、本発明のポリペプチドの「フラグメント」、「アナログ」または「誘導体」は、天然または非天然であり得る、1または2以上のアミノ酸残基が保存(同類)または非保存アミノ酸残基(好ましくは保存)で置換されている、これらのポリペプチドを含む。1実施態様では、本発明のペプチドの誘導体およびアナログは、図に示されるこれらの配列またはそのフラグメントと約70%同一性を有する。すなわち、残基の70%は同じである。さらなる実施態様では、ポリペプチドは80%より大きい同一性を有する。さらなる実施態様では、ポリペプチドは85%より大きい同一性を有する。さらなる実施態様では、ポリペプチドは、90%より大きい同一性を有する。さらなる実施態様では、ポリペプチドは、95%より大きい同一性を有する。さらなる実施態様では、ポリペプチドは99%より大きい同一性を有する。さらなる実施態様では、本発明のポリペプチドのアナログは、約20より少ないアミノ酸残基置換、修飾または欠失を有し、そしてより好ましくは10より少ない。
【0039】
これらの置換は、ポリペプチドの2次構造および水治療的(hydropathic)性質への最小影響を有するものである。好ましい置換は、保存として当業界で知られるものであり、すなわち置換された残基は、物理的または化学的特性、例えば疎水性、大きさ、荷電または官能基をともに持つ。これらは、置換、例えばAtlas of Protein Sequence and Structure 5, 1978中Dayhoff, MによっておよびEMBO J. 8, 779-785, 1989中Argos, P.によって記載されるものを含む。例えば、以下の群のいずれかに属する、天然または非天然であるアミノ酸は、保存的変化を表す:
【表1】
Figure 2004531235
好ましい置換はまた、対応するL−アミノ酸についてのD−エナンチオマーの置換を含む。
【0040】
代替的アプローチでは、本発明のポリペプチドのアナログは、図3に開示の置換を含む。
代替的アプローチでは、アナログは、例えば、望まれるポリペプチドに効率的にタグを付加することによる、精製をより容易にさせる部分を含む、融合タンパク質であり得る。それは「タグ」を除去することが必要であり得、またはそれは融合ポリペプチドが有用であるのに十分な抗原性をそれ自体保持する場合であり得る。
【0041】
相同性のパーセンテージは、アミノ酸型の、同一性のパーセンテージ加えて類似性または保存のパーセンテージとして定義される。
【0042】
ある実施態様では、本発明のアナログまたはポリペプチドは、図に示されるこれらの配列またはそのフラグメントと約70%同一性を有する。すなわち、残基の70%は同じである。さらなる実施態様では、ポリペプチドは、75%より大きい相同性を有する。さらなる実施態様では、ポリペプチドは80%より大きい相同性を有する。さらなる実施態様では、ポリペプチドは、85%より大きい相同性を有する。さらなる実施態様では、ポリペプチドは、90%より大きい相同性を有する。さらなる実施態様では、ポリペプチドは、95%より大きい相同性を有する。さらなる実施態様では、ポリペプチドは、99%より大きい相同性を有する。さらなる実施態様では、本発明のポリペプチドのアナログは、約20より少ないアミノ酸残基置換、修飾または欠失を有し、そしてより好ましくは10より少ない。
【0043】
プログラム、例えばCLUSTALプログラムを使用し、アミノ酸配列を比較することができる。このプログラムは、アミノ酸配列を比較し、そして適当なようにいずれかの配列中にスペースを挿入することによって至適アラインメントを見出す。至適アラインメントのためにアミノ酸同一性または類似性(アミノ酸型の、同一性加えて保存)を計算することが可能である。BLASTxのようなプログラムは、類似配列の最長のストレッチをアラインメントし、そしてフィットに値を割り当てる。こうして、類似性のいくつかの領域が見出される比較であって、それぞれが異なるスコアを有するものを取得することが可能である。同一性分析の両方の型を本発明で企図する。
【0044】
代替的アプローチでは、アナログまたは誘導体は、例えば望まれるタンパク質またはポリペプチドに効率的にタグ付加することによって、精製をより容易にさせる部分を取りこませる融合ポリペプチドであり得、「タグ」を除去することが必要であり得、またはそれは融合ポリペプチドそれ自体が有用であるのに十分な抗原性を保持する場合であり得る。
【0045】
抗原性ポリペプチドをスクリーニングし、エピトープ性領域、すなわちポリペプチドの抗原性または免疫原性の原因となるこれらの領域を同定することが可能であることが周知である。そのようなスクリーニングを実施するための方法が、当業界で周知である。こうして、本発明のフラグメントは、1または2以上のそのようなエピトープ性領域を含むべきであり、またはそれらの抗原性/免疫原性特性を保持するそのような領域に十分に類似であるべきである。
【0046】
こうして、本発明のフラグメントのために、同一性の程度は恐らく重要でなく、なぜなら、これらはここに記載のようなポリペプチド、アナログの特定の部分に100%同一であり得るからである。
こうして、アナログ、誘導体およびフラグメントとに重要であるのは、これらが、これらが誘導されるタンパク質またはポリペプチドの抗原性/免疫原性の少なくともある程度を保有することである。
【0047】
またポリペプチドは、それに混合された、ポリペプチド生物学的または薬理学的特性を変化させる他の化合物、すなわち半減期を増加させるためポリエチレングリコール(PEG);精製の容易さのためリーダーまたは分泌アミノ酸配列;prepro−またはpro−配列;および(多)糖類を含む。
【0048】
さらに、アミノ酸領域が多型性であると見出される場合のこれらの状況では、ことなるストレプトカッカス菌株の異なるエピトープをより効率的に模倣する1または2以上の特定のアミノ酸を変化することが望ましくあり得る。
【0049】
さらに、本発明のポリペプチドは、末端、−NHアシル化(例えばアセチル化、またはチオグリコール酸アミド化、末端カルボキシアミド化、例えばアンモニアまたはメチルアミンによる)によって修飾し、支持体または他の分子ヘの連結または結合のための、安定性、増加された疎水性を提供できる。
【0050】
またポリペプチドフラグメントおよびアナログのへテロおよびホモポリペプチドマルチマーを企図する。これらのポリマー性形態は、例えば架橋剤、例えばアビジン/ビオチン、グルタルアルデヒド(gluteraldehyde)またはジメチルスーパーイミデートで架橋された1または2以上のポリペプチドを含む。そのようなポリマー性形態はまた、組み換えDNA技法によって生成されたマルチシストロン性mRNAから生産された、2または3以上のタンデムまたは逆連続配列を含むポリペプチドを含む。さらなる実施態様では、本発明はまた、本出願の図に定義のような1または2以上のポリペプチドそのフラグメントまたはアナログを含むを含むキメラポリペプチドに関する。
【0051】
さらなる実施態様では、本発明はまた、配列番号2、またはそのフラグメントまたはアナログから選択される配列を有する、2または3以上のポリペプチドを含むキメラポリペプチドに関する。ただし、該ポリペプチドがキメラポリペプチドを形成するように連結されることを条件とする。
【0052】
さらなる実施態様では、本発明はまた、配列番号2から選択された配列を有する2または3以上のポリペプチドを含むキメラポリペプチドに関する。ただし、ポリペプチドがキメラポリペプチドを形成するように連結されることを条件とする。
【0053】
好ましくは、本発明のポリペプチドのフラグメント、アナログまたは誘導体は、少なくとも1つの抗原性領域、すなわち少なくとも1つのエピトープを含む。
【0054】
抗原性ポリマー(すなわち合成マルチマー)の形成を達成するために、ビスハロアセチル基、ニトロアリールハライドなどを有するポリペプチドを利用し得、ここで該試薬は、チオ基に特異的である。したがって、異なるポリペプチドの2つのメルカプト基の間の連結は、一重結合であり得、または少なくとも2、典型的には少なくとも4、かつ16を超えないが、通常は約14を超えないの炭素原子連結基からなり得る。
【0055】
特定の実施態様では、本発明のポリペプチドフラグメントおよびアナログは、メチオニン(Met)出発残基を含まない。好ましくは、ポリペプチドは、リーダーまたは分泌配列(シグナル配列)を取りこまない。本発明のポリペプチドのシグナル部分は、確立された分子生物学的技法にしたがって決定し得る。一般に、目的のポリペプチドは、ストレプトコッカス性培養物から単離され、そしてその後に配列決定され、成熟タンパク質の当初残基そしてしたがって成熟ポリペプチドの配列を決定し得る。
【0056】
ポリペプチドは、それらの開始コドン(メチオニンまたはバリン)なくおよび/または組み換え体ポリペプチドの生産および精製に資するためのこれらのリーダーペプチドなく生産および/または使用することができることが理解される。リーダーペプチドをコードする配列なく遺伝子をクローニングすることは、E. coliの細胞質へポリペプチドを制限し、そしてこれらの回収を容易化することが知られる(Glick, B.R. and Pasternak, J.J.(1998)Manipulation of gene expression in prokaryotes. In''Molecular biotechnology: Principles and applications of recombinant DNA'' 2nd edition, ASM Press, Washington DC, p.109-143)。
【0057】
本発明の別の側面では、また(i)本発明のポリペプチドを、担体、希釈剤またはアジュバントとともに含む事項の組成物、(ii)本発明のポリペプチドおよび担体、希釈剤またはアジュバントを含む医薬組成物、(iii)本発明のポリペプチドおよび担体、希釈剤またはアジュバントを含むワクチン、(iv)宿主において、ストレプトコッカスに対する免疫応答を誘導する方法であって、免疫応答、例えばストレプトコッカスへの保護的免疫応答を誘起するのに免疫原的に有効量の本発明のポリペプチドを投与することによる方法、および(v)ストレプトコッカス感染を予防および/または処置するための方法であって、必要のある宿主に本発明のポリペプチドの予防または治療的量を投与することによる方法、を提供する。
【0058】
本発明のさらなる側面にしたがってまた、(i)本発明のポリヌクレオチドを、担体、希釈剤またはアジュバントといっしょに含む事項の組成物、(ii)本発明のポリペプチドおよび担体、希釈剤またはアジュバントを含む医薬組成物、(iii)宿主の、ストレプトコッカスに対する免疫応答を誘導するための方法であって、宿主に、免疫応答、例えばストレプトコッカスへの保護的免疫応答を誘起するための本発明のポリヌクレオチドの免疫原性有効量を投与することによる方法、および特に、(iv)ストレプトコッカス感染を予防および/または処置するための方法であって、必要のある宿主に本発明のポリペプチドの予防または治療的量を投与することによる方法、を提供する。
【0059】
免疫化の前に、本発明のポリペプチドをまた、担体タンパク質、例えば破傷風毒素、ジフテリア毒素、B型肝炎ウイルス表面抗原、小児麻痺ウイルスVP1抗原または任意の他のウイルスまたは細菌性毒素または抗原またはより強い免疫応答の発生を刺激するための任意の好適なタンパク質へカップリングまたはコンジュゲートできる。このカップリングまたはコンジュゲーションを、化学的または遺伝子的に実施できる。ペプチド−担体コンジュゲーションのより詳細な記載は、Van Regenmortel, M.H.V.,Briand J.P., Muller S., Plaue S.. <<Synthetic Plypeptides as antigens>> in Laboratory Techniques in Biochemistry and Molecular Biology, Vol. 19(ed.) Burdou, R. H. & Van Knippenberg P.H.(1988), Elsevier New Yorkに利用可能である。
【0060】
さらなる側面にしたがって、1または2以上の本発明のストレプトコッカス性ポリペプチドを、薬学的に許容されるアジュバントとの混合物として含む医薬組成物を提供する。好適なアジュバントは、(1)水中油型エマルジョン製剤、例えばMF59(登録商標)、SAF(登録商標)、Ribi(登録商標);(2)フロイントの完全または不完全アジュバント;(3)塩、すなわちAlK(SO、AlNa(SO、AlNH(SO、Al(OH)、AlPO、シリカ、カオリン;(4)サポニン誘導体、例えばStimulon(登録商標)またはそれから生成された粒子例えばISCOM(免疫刺激複合体);(5)サイトカイン、例えばインターロイキン、インターフェロン、マクロファージコロニー刺激因子(M−CSF)、腫瘍壊死因子(TNF);(6)他の物質例えばカーボンポリヌクレオチド、すなわちポリICおよびポリAU、解毒化コレラ毒素(CTB)および粘膜性免疫の誘導のためのE.coli熱不安定性毒素を含む。アジュバントのより詳細な記載は、M.Z.I Khan et al.によるPharmaceutical Research, vol. 11, No. 1 (1994). pp2-11中のレビューおよびまた Gupta et al., によるVaccine, vol. 13, No. 14, pp1263-1276(1995)の別のレビューおよび引用によりここに全体を含めるWO99/24578に利用可能である。好ましいアジュバントは、QUILA(登録商標)、QS21(登録商標)、Alhydrogel(登録商標)およびAdjuphos(登録商標)を含む。
【0061】
本発明の医薬組成物を、注射、急速点滴、鼻咽喉吸収、皮膚吸収によって非経腸にまたは口内または経口投与し得る。
【0062】
本発明の医薬組成物を、ストレプトコッカス性感染および/またはストレプトコッカス性感染によって仲介される疾患または症状の処置または予防のために使用し、引用によりここに含める、P.R. Murray(Ed, in chef), E.J. Baron, M.A.Phaller, F.C.Tenover and R.H. Yolken. Manual of Clinical Microbiology, ASM Press, Washington, D.C. sixthe edition, 1995, 1482に記載される通りである。1実施態様では、本発明の医薬組成物を、咽頭炎、丹毒および膿痂疹、しょう紅熱、および侵入性疾患、例えば菌血症および壊死性筋膜炎およびまた毒性ショックの予防または処置のために使用する。1実施態様では、本発明の医薬組成物を、ストレプトコッカス感染および/またはストレプトコッカス感染、特にグループAストレプトコッカス(Streptococcus pyogenes)、グループBストレプトコッカス(GBSまたはS. agalactinae)、S. pneumoniae、S. dysgalactinae、S. uberis、S. nocardia並びにStaphylococcus aureusによって仲介される疾患または症状の処置または予防のために使用する。さらなる実施態様では、該ストレプトコッカス感染は、S. pyogenesである。
【0063】
さらなる実施態様では、本発明はストレプトコッカス感染に感受性の宿主においてストレプトコッカス感染の予防または処置のための方法であって、当該宿主に本発明の組成物の治療または予防的量を投与することを含む方法を提供する。
【0064】
本出願で使用するように、用語「宿主」は、哺乳動物を含む。さらなる実施態様では、該動物はヒトである。
特定の実施態様では、医薬組成物をストレプト感染のリスクのあるこれらの宿主、例えば幼児、年輩および免疫妥協宿主に投与する。
【0065】
医薬組成物は好ましくは、約0.001ないし100μg/kg(抗原/体重)およびより好ましくは、0.01ないし10μg/kgおよび最も好ましくは0.1ないし1μg/kgの単位用量形態で、免疫化の間約1ないし6週間間隔の間隔で1ないし3回である。
【0066】
医薬組成物は好ましくは、約0.1μgないし10mg、そしてより好ましくは1ないし1mgそして最も好ましくは10ないし100μgの単位用量形態で、免疫化の間約1ないし6週間間隔の間隔で1ないし3回である。
【0067】
さらなる側面にしたがって、配列番号2のアミノ酸配列またはそのフラグメントまたはアナログによって特徴付けられるポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを提供する。
【0068】
1実施態様では、ポリヌクレオチドは、本発明のポリペプチドをコードするオープンリーディングフレーム(ORF)を含み得る、配列番号1に示されるものである。
【0069】
図に示されるポリヌクレオチド配列が本発明のポリペプチドをなおもコードする縮重コドンで変化させ得ることが認識される。よって、本発明はさらに、配列間の50%同一性、1実施態様では配列間の少なくとも70%同一性、1実施態様では配列間の少なくとも75%同一性、1実施態様では配列間の少なくとも80%同一性、1実施態様では配列間の少なくとも85%同一性、1実施態様では配列間の少なくとも90%同一性を有する、前記のここのポリヌクレオチド配列(またはその相補的配列)にハイブリダイズするポリヌクレオチドを提供する。さらなる実施態様では、ポリヌクレオチドは、ストリンジェント条件下でハイブリダイズ可能、すなわち少なくとも95%同一性を有するものである。更なる実施態様では、97%同一性より高い。
【0070】
ハイブリダイゼーションのための好適なストリンジェント条件は、当業者によって容易に決定できる(例えば、Sambrook et al., (1989)Molecular cloning: A Laboratory Manual, 2nd Ed, Cold Spring Harbor, N.Y.; Current Protocols in Molecular Biology, (1999) Editea by Ausbel F.M. te al.,john Wiley & Sons, Inc., N.Y.)。
【0071】
さらなる実施態様では、本発明は、
(a)ポリペプチドをコードするDNA配列または
(b)ポリペプチドをコードするDNA配列の相補物
にストリンジェント条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドを提供し、ここで当該ポリペプチドは、配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログを含む。
【0072】
さらなる実施態様では、本発明は、
(a)ポリペプチドをコードするDNA配列または
(b)ポリペプチドをコードするDNA配列の相補物
にストリンジェント条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドを提供し、ここで当該ポリペプチドは配列番号2を含む。
【0073】
さらなる実施態様では、本発明は、
(a)ポリペプチドをコードするDNA配列または
(b)ポリペプチドをコードするDNA配列の相補物
にストリンジェント条件でハイブリダイズするポリヌクレオチドを提供し、ここで当該ポリペプチドは、配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログを含むポリペプチドからの少なくとも10連続アミノ酸残基を含む。
【0074】
さらなる実施態様では、本発明は、
(a)ポリペプチドをコードするDNA配列または
(b)ポリペプチドをコードするDNA配列の相補物
にストリンジェント条件でハイブリダイズするポリヌクレオチドを提供し、ここで当該ポリペプチドは、配列番号2を含むポリペプチドからの少なくとも10連続アミノ酸残基を含む。
【0075】
さらなる実施態様では、ポリヌクレオチドは、配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログに示される本発明のポリペプチドをコードするものである。
【0076】
さらなる実施態様では、ポリヌクレオチドは、本発明のポリペプチドをコードする配列番号1に示されるものまたはそのフラグメントまたはアナログである。
【0077】
さらなる実施態様では、ポリヌクレオチドは、配列番号2に示される本発明のポリペプチドをコードするものである。
【0078】
さらなる実施態様では、ポリヌクレオチドは本発明のポリペプチドをコードする配列番号1に示されるものである。
【0079】
当業者によって容易に認識されるように、ポリヌクレチドはDNAおよびRNAの両方を含む。
【0080】
本発明はまた、本出願に記載のポリヌクレオチドに相補的なポリヌクレチドを含む。
【0081】
さらなる側面では、本発明のポリペプチドまたはそのフラグメント、アナログまたは誘導体をコードするポリヌクレオチドを、DNA免疫化方法で使用し得る。すなわち、これらを、注射すると複製可能および発現可能であるベクターに取りこませ、それによってインビボで抗原性ポリペプチドを生産し得る。例えばポリヌクレオチドを、真核細胞で機能的であるCMVプロモーターの制御下でプラスミドベクターに取り込ませ得る。好ましくはベクターを筋肉内に注射する。
【0082】
さらなる側面にしたがって、組み換え技法による本発明のポリペプチドを生産するための方法を提供し、ここで当該ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを宿主細胞へ発現させること、および発現されたポリペプチド産物を回収することによる。代替的にポリペプチドを、確立された合成的化学技法、すなわち完全ポリペプチドを生産するためにライゲートされる、オリゴペプチドの溶液相または固相合成にしたがって生産することができる(ブロックライゲーション)。
【0083】
ポリヌクレオチドおよびポリペプチドの取得および評価のための一般方法は、以下の引用文献に記載される:引用によりここに含めるSambrook et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual 2nd ed, Cold Spring Harbor, N.Y., 1989; Current Protocols in Molecular Biology, Edited by Ausubel F. M. et al., Johon Wiley and Sons, Inc. New York; PCR Cloning Protocols, from Molecular Cloning to Genetic Engineering, Edited by White B.A., Humana Press, Totowa, New Jersey, 1997, 490 pages ;Protein Purification, Principles and Practices, Scopes R. K., Springer-Verlag, New York, 3rd Edition, 1993, 380 pages; Current Protocols in Immunology, Edited by Coligan J.E. et al., John Wiley & Sons Inc., New York。
【0084】
組み換え体生産のために、宿主細胞を、ポリペプチドをコードするベクターでトランスフェクトし、それからプロモーターを活性化する、形質転換体を選択するまたは遺伝子を増幅するために適当に修飾された栄養培地で培養する。好適なベクターは、選択された宿主で生存可能および複製可能であるものであり、そして染色体的、非染色体的および合成DNA配列、例えば細菌性プラスミド、ファージDNA、バキュロウイルス、コウボプラスミド、プラスミドおよびファージDNAの組み合わせに由来するベクターを含む。ポリペプチド配列を、制限酵素を使用して適当な部位えベクターに取りこませ得、その結果それはプロモーター、リボゾーム結合部位(コンセンサス領域またはシャインダルガノ配列)、および所望によりオペレーター(制御エレメント)に作動可能に連結されている。所定の宿主およびベクターに適当である発現制御領域の個々の構成要素を、確立された分子生物学原理にしたがって選択できる(引用によりここに含めるSambrook et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual 2nd ed, Cold Spring Harbor, N.Y., 1989; Current Protocols in Molecular Biology, Edited by Ausubel F.M. et al., Johon Wiley and Sons, Inc. New York)。好適なプロモーターは限定しないが、LTRまたはSV40プロモーター、E. coli lac、tacまたはtrpプロモーターおよびファージラムダPプロモーターを含む。ベクターは好ましくは複製開始点並びに選択マーカー、すなわちアンプリコン抵抗性遺伝子を取りこむ。好適な細菌性ベクターは、pET、pQE70、pQE60、pQE−9、pD10 phargescript、psiX174、pbluescript SK、pbsks、pNH8A、pNH16a、pNH18A、pNH46A、ptrc99a、pkk223-3、pkka233-3、pDR540、pRIT5、および真核ベクターpBlueBacIII、pWLNEO、pSV2CAT、pOG44、PXT1、pSG、pSVK3、pBPV、pMSGおよびpSVLを含む。宿主細胞は、細菌性、すなわちE. coli、Bacillus subtilis、Streptomyces;真菌性すなわちAspergillus niger、Aspergillus nidulins;コウボすなわちSaccharomycesまたは真核性すなわちCHO、COSであり得る。
【0085】
培養でポリペプチドを発現すると、細胞を典型的には、遠心分離によって収集し、次いで物理学的または化学的手段によって分解し(もし発現されたポリペプチドが、培地中に分泌されていないならば)、そして得られた粗抽出物が保持され、所望のポリペプチドを単離する。粗培地または細胞溶解物からのポリペプチドの精製を、ポリペプチドの特性に依存して確立された技法によって達成し得、すなわち硫酸アンモニウムまたはエタノール沈降、酸抽出、アニオンまたはカチオン荷電クロマトグラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィーおよびレクチンクロマトグラフィーを使用する。最終精製を、HPLCを使用して達成し得る。
【0086】
ポリペプチドを、リーダーまたは分泌配列を有してまたは有しないで発現させ得る。前者の場合、リーダーを、翻訳後プロセシングを使用して除去し(引用によりここに含めるUS4431739;US4425437およびUS4338397参照)または発現されたポリペプチドを精製するに続いて化学的に除去し得る。
【0087】
さらなる側面にしたがって、本発明のストレプトコッカス性ポリペプチドを、ストレプトコッカス感染、特にS. pyogenes感染についての診断試験において使用し得る。いくつかの診断方法、例えば生物学的サンプル中のストレプトコッカス生物を検出することが可能であり、以下の手法に従う:
a)宿主から生物学的サンプルを取得する
b)抗体または本発明のストレプトコッカスポリペプチドと反応性のそのフラグメントと、生物学的サンプルをインキュベートし混合物を形成する、および
c)混合物中の特異的に結合した抗体または結合フラグメントを検出し、それはストレプトコッカスの存在を指摘する。
【0088】
代替的に、当該抗体を含むまたは含むと疑われる生物学的サンプル中のストレプトコッカス抗原に特異的な抗体の検出方法は、以下のように実施され得る:
a)宿主から生物学的サンプルを取得する、
b)1または2以上の本発明のストレプトコッカスポリペプチドまたはそのフラグメントを、生物学的サンプルとインキュベートし、混合物を形成する、および
c)混合物中の特異的に結合した抗原または結合フラグメントを検出し、それはストレプトコッカスの存在を指摘する。
当業者は、この診断試験が、免疫的試験、例えばエライザアッセイ(ELISA)、放射性免疫アッセイまたはラテックス接合アッセイを含む幾つかの形態をとり、タンパク質に特異的な抗体が生物中に存在するか本質的に決定し得る。
【0089】
本発明のポリペプチドをコードするDNA配列をまた使用し、そのような細菌を含むまたと疑われる生物学的サンプル中のストレプトコッカスの存在を検出することにおける使用のためのDNAプローブを設計し得る。この発明の検出方法は
a)宿主から生物学的サンプルを取得する、
b)本発明のポリペプチドまたはそのフラグメントをコードするDNA配列を有する1または2以上のDNAプローブを、生物学的サンプルとインキュベートし、混合物を形成する、および
c)混合物中の特異的に結合したDNAプローブを検出し、それはストレプトコッカスの存在を指摘する、
を含む。
【0090】
本発明のDNAプローブはまた、例えばストレプトコッカス感染を診断する方法として、ポリメラーゼ連鎖反応を使用して、サンプル中の循環するストレプトコッカス、すなわちS. pyogenes核酸を検出するために使用し得る。プローブを、慣行技法を使用して合成し得、そして固相上に固定化し、または検出可能標識で標識し得る。この適用のための好ましいDNAプローブは、本発明のS. pyogenesポリペプチドの少なくとも約6連続ヌクレオチドに相補的な配列を有するオリゴマーである。
【0091】
宿主中のストレプトコッカスの検出のためのさらなる診断方法は、
a)本発明のポリペプチドまたはそのフラグメントと反応性の抗体を、検出可能標識で標識すること
b)該標識した抗体または標識されたフラグメントを、宿主に投与すること、および
c)宿主中の特異的に結合した標識された抗体または標識されたフラグメントを検出し、それはストレプトコッカスの存在を指摘する、
を含む。
【0092】
さらなる側面にしたがって、本発明は、ストレプトコッカス性感染の処置および/または予防のための抗体の使用(用途)を提供する。
【0093】
本発明のさらなる側面は、診断のため、および特にストレプトコッカス感染の処置における特異的抗体の生産のための免疫原として本発明のストレプトコッカスポリペプチドの使用である。好適な抗体は、適当なスクリーニング方法を使用して、例えば特定の抗体の、試験モデルでストレプトコッカス感染に対して受動的に保護する能力を測定することによって決定し得る。動物モデルの1例は、ここでの例で記載するマウスモデルである。抗体は全体抗体または抗原に結合するそのフラグメントであり得、そして任意の免疫グロブリンクラスに属し得る。該抗体またはフラグメントは、動物起源の、具体的には哺乳動物起源の、より具体的にはマウス、ラットまたはヒト起源のものであり得る。それは天然抗体またはそのフラグメント、または望まれれば、組換え抗体または抗体フラグメントであり得る。用語組換え抗体または抗体フラグメントは、分子生物学的技法を使用して生産された抗体または抗体フラグメントを意味する。抗体または抗体フラグメントは、ポリクローナルまたは好ましくはモノクローナル抗体であり得る。それは、S. pyogenesポリペプチドに付随するエピトープのある数に特異的であり得るが、好ましくは1つに特異的である。
【0094】
本発明のさらなる側面は、受動的免疫化のための本発明のポリペプチドに指向化された(directed)抗体の使用である。本出願で記載された抗体を使用し得る。
【0095】
本発明のさらなる側面は、免疫化の方法であって、ここに本発明のポリペプチドによって惹起された(raised)抗体を、受動的免疫化を提供するのに十分量で宿主に投与する。
【0096】
さらなる実施態様では、本発明は、ストレプトコッカス性感染の予防または治療的処置のための医薬の製造における医薬組成物の使用を提供する。
【0097】
更なる実施態様では、本発明は、ストレプトコッカス感染の検出または診断のための本発明のポリペプチドを含むキットを提供する。
【0098】
特に定義しない場合、ここの全ての技術および科学用語は、本発明の属する当業者によって普通に理解されるのと同じ意味を有する。すべての刊行物、特許出願、特許および他のここに述べた引用は、引用により全体を含める。抵触の場合は、定義を含む本明細書が制御する。加えて材料、方法および例は、例示のみであり、限定を意図しない。
【0099】
実施例1
この例は、BVH−P7遺伝子および対応するポリペプチドのクローニングおよび分子特徴を示す。
【0100】
S.pyogenes BVH-P7(配列番号1)遺伝子のコード領域を、血清型M1 S. pyogenes菌株ATCC/00294のゲノムDNAからPCRによって増幅する(Robocycler Gradient 96 Temperature cycler, Stratagene, Lajolla, CA)。表1に示す、制限部位NdeI(CATATG)およびNotI(GCGGCCGC)の付加のための塩基伸長物を含ませる以下のオリゴヌクレオチドプライマーを使用する:DMAR293およびDMAR294。PCR産物を、製造者の指示(Chatsworth, CA)にしたがって、QIAgenからのQIAquickゲル抽出キットを使用してアガロースゲルから精製し、そしてNdeIおよびNotIで消化する(Amersham Pharmacia Biotech Inc, Baie d'Urfe, Canada)。pET−21(+)ベクター(Novagen, Madison, WI)を、NdeIおよびNotIで消化し、そしてQIAgen(Chatsworth, CA)からのQIAquickゲル抽出キットを使用してアガロースゲルから精製した。NdeI−NotI PCR産物を、NdeI−NotI pET−21b(+)発現ベクターにライゲートさせた。ライゲートされた産物を、Simanisの方法(Hanahan, D. DNA Cloning, 1085, D.M. Glover(ed), pp.109-135)にしたがって
【化1】
Figure 2004531235
に移入した。BVH−P7遺伝子を含む組み換え体pET−21b(+)プラスミド(rpET21b(+))をQIAgenプラスミドキット(Chatsworth, CA)を使用して精製し、そしてDNAインサートを配列決定した(Taq Dye Deoxy Terminator Cycle Sequencing kit, ABI, Foster City, CA)。
【0101】
表1 PCR増幅またはS. pyogenes BVE-P7遺伝子のために使用されるオリゴヌクレオチドプライマー
【表2】
Figure 2004531235
【0102】
BVH−P7のオープンリーディングフレーム(ORF)停止コドン(TAA)を含む3027bpは、6.18の予測されたpIおよび111494.44Daの予測された分子量を有する1008アミノ酸残基ポリペプチドをコードする。PSORTIIソフトウェア(Real World Computing Partnership(http://psort.nibb.ac.jp)を使用する予測されたアミノ酸残基配列(配列番号2)の分析は、アスパラギンとグルタミン残基の間に位置する切断部位で終わる21アミノ酸残基シグナルペプチド
【化2】
Figure 2004531235
の存在を示唆した。アミノ酸残基配列の分析は、残基9746と981の間に位置する細胞壁アンカーモチーフ(LPXTGX)の存在をあきらかにした。
【0103】
BVH−P7(配列番号1)遺伝子のPCR増幅によって存在を確認するために、以下の4つの血清学的に明瞭なS. pyogenes菌株を使用した:血清型M1 S. pyogenes菌株ATCC700294および血清型M3 S.pyogenes菌株ATCC12384を、アメリカンタイプカルチャーコレクション(Rockville, MD)から取得した;血清型M6 S. pyogenes SPY67臨床的単離株は、Centre de recherche en infectiologie du Centre hospitalier de l' universite Laval, Sainte-Foyによって提供された;およびマウスから当初単離されたS. pyogenes菌株B514は、University of Alabama, BirminghamからSusan Hollingsheadによって提供された。E. coli菌株XL1−Blue MRFを、ネガティブコントロールとしてこれらの実験で使用した。染色体性DNAを、以前記載されたようにそれぞれのS. pyogenes菌株から単離した(Jayarao EM et al., 1991. J. Clin. Microbiol. 29:2774-2778)。BVH−P7(配列番号1)遺伝子を、4つのS. pyogenes菌株から精製されたゲノムDNAからPCR(Robocycler Gradient 96 Temperature cycler, Stratagene, Lajolla, Ca)によって、そしてコントロールE. coli菌株をオリゴヌクレオチドプライマーDMAR293およびDMAR294(表1)を使用して増幅した。PCRを、45秒間の95℃、45秒間の50℃および2分間の72℃の30サイクルおよび7分間の72℃の最終伸長期間で実施した。PCR産物を、1%アガロースゲル中でサイズ分画化し、そして臭化エチジウム染色によって可視化した。これらのPCR増幅の結果を表2に表す。増幅産物の分析は、BVH−P7(配列番号1)遺伝子が試験された4つのS. pyogenes菌株のすべてのゲノム中に存在した。そのような産物を、コントロールE. coli DNAがこれらのオリゴヌクレオチドプライマーと同一のPCR増幅に服するとき検出した。
【0104】
表2 4つの血清学的に明瞭なS. pyogenes菌株のゲノムにおける、PCR増幅によるS. pyogenes BVH-P7遺伝子の同定
【表3】
Figure 2004531235
【0105】
実施例2
この例は、CMVプラスミドpCMV−GHにおけるS. pyogenes BVH-P7遺伝子のクローニングを示す。
S.pyogenesタンパク質のDNAコード領域を、プラスミドベクターpCMV−GH(Tang et al., Nature, 1992, 356:152)のサイトメガロウイルス(CMV)プロモーターの転写制御下にあるヒト成長ホルモン(hGH)遺伝子の下流の相(phase)に挿入した。該CMVプロモーターは、E. coli細胞において非機能性プラスミドであるが、真核細胞においてプラスミドを投与すると活性である。該ベクターはまた、アンシピリン抵抗性遺伝子を取りこんだ。
【0106】
リーダーペプチド領域を欠くBVH−P7(配列番号1)遺伝子のコード領域を、表1に記載の、制限部位BamHI(GGATCC)およびSalI(GTCGAC)の付加のための塩基伸長物を含んだオリゴヌクレオチドプライマーDMAR480aおよびDMAR481aを使用して、血清型M1 S. pyogenes菌株ATCC700294のゲノムDNAからPCR(Robocycler Gradient 96 Temperature cycler, Stratagene, Lajolla, CA)によって増幅した。PCR産物を、QIAgen(chatsworth, CA)からのQIAquickゲル抽出キットを使用してアガロースゲルから精製し、制限酵素(Amersham Pharmacia Biotech Inc, Baied'Uefe, Canada)で消化した。pCMV−GHベクター(Laboratory of Dr. Stephen A. Johnston, Department of Biochemistry, The University of Texas, Dallas, Texas)を、BamHIおよびSalIで消化し、そしてQIAgen(Chatsworth, CA)からのQIAquickゲル抽出キットを使用してアガロースゲルから精製した。BamHI−SalI DNAフラグメントを、BamHI−SalI−pCMV−GHベクターにライゲートし、CMVプロモーターの制御下のhGH−BVH−P7融合タンパク質を創出した。ライゲートした産物を、Simanisの方法(Hanahan, D. DNA Cloning, 1985, D.M. Glover(ed), pp. 109-135)にしたがって、
【化3】
Figure 2004531235
に形質転換した。組み換え体pCMVプラスミドを、QIAgenプラスミドキット(Chatsworth, CA)を使用して精製しそしてDNAインサートのヌクレオチド配列を、DNA配列決定によって確認した。
【0107】
実施例3
この例は、S. pyogenes BVH-P7タンパク質抗原への免疫応答を誘起するDNAの使用を記載する。
8匹のメスBALB/cマウス(Charles River, St-Constant, Quebec, canada)の群を、50μgの顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)を発現するプラスミドpCMV−GH−GM−CSF(Laboratory of Dr. Stephen A. Johnston, Department of Biochemistry, The University of Texas, Dallas, Texas)の存在下の、BVH−P7(配列番号1)遺伝子をコードする組み換え体pCMV−GHの50μgでの2または3週間間隔での、100μl3回の筋肉内注射によって免疫化した。コントロールとして、マウスの群に、50μgのpCMV−GH−GM−CSFの存在下の50μgのpCMV−GHを注射した。血液サンプルを、それぞれの免疫化に先立ちおよび第3注射の7日後に眼窩洞(orbital sinus)から収集し、コート抗原としてBVH-P7 Hisタグ付加標識したS. pyogenes組み換え体タンパク質を使用してELISAによって決定した。このBVH-P7 Hisタグ付加標識したS. pyogenes組み換え体タンパク質の生産および精製を実施例4に提示する。
【0108】
実施例4
この例は、S. pyogenes BVH−P7組み換え体タンパク質の生産および精製を示す。
BVH−P7(配列番号1)遺伝子での組換え体pET−21b(+)プラスミドを使用し、エレクトロポレーション(Gene Pulser II apparratus, BIO-RAD Labs, Mississauga, Canada)によって、E. coli菌株Tuner(DE3)(F-ompT hsdSB(r- Bm- B)gel dcm lacYI(DE))(Novagen, Madison, WI)を形質転換した。E. coliのこの菌株において、組み換え体タンパク質の発現を制御するT7プロモーターは、遺伝子が、イソプロピル−β−d−チオ−ガラクトピラノシド(IPTG)によって誘導可能であるlacプロモーターの制御下である、T7 RNAポリメラーゼ(λDE3プロファージ上に存在する)によって特異的に認識される。形質転換体Tuner(DE3)/rpET21(+)を、mlあたり100μgのカルベニシリン(Sigma-Aldrich Canada Ltd., Oakville, Canada)を含むLB培地(ペプトン10g/L、コウボエキス5g/L、NaCl10g/L)中で250rpmで撹拌しつつ37℃で、A500が0.6の値に達するまで成長させた。BVH−P7 Hisタグ付加S. pyogenes組み換え体タンパク質の生産を誘導するために、細胞を0.1mMの最終濃度のIPTGの存在下もう3時間インキュベートした。500ml培養物から誘導された細胞を、遠心分離によってペレット化し、そして−70℃で凍結した。
【0109】
不溶性分画またはIPTGで誘導したTuner(DE3)/rpET21b(+)からのBVH−P7 Hisタグ付加組換え体タンパク質の精製を、His・Tag配列(6連続ヒスチジン残基)の、His・Bind金属キレート化樹脂上に固定化された2価カチオンに結合する特性に基づいてアフィニティークロマトグラフィーによって実施した。簡単には、IPTGで誘導された500mL培養物から取得されたペレット化細胞を、6M グアニジン−HClを含む溶解バッファー(20mM Tris、500mM NaCl、10mM イミダゾール、pH7.9)中に再懸濁し、超音波処理し、そして12000Xgで20分間遠心分離し、細胞残骸を除去した。上清を、Ni−NTAアガロース樹脂(Qiagen, Mississauga, Ontario, Canada)と45分間4℃でインキュベートした。BVH-P7Hisタグ付加S. pyogenes組み換え体タンパク質を、6M グアニジノ−HClおよび250mM イミダゾール−500mM NaCl−20mM Tris、pH7.9を含む溶液で樹脂から溶出させた。サンプルからの塩およびイミダゾールの除去を、10mM Trisおよび0.9% NaCl、pH7.9で終夜4℃に対する透析によってなした。組み換え体タンパク質の量を、MicroBCA(Pierce, Rockford, Illinois)によって評価した。
【0110】
実施例5
この例は、ヒト血清および、S. pyogenes抗原性調製品での免疫化後のマウスから収集した血清でのBVH−P7 Hisタグ付加S. pyogenes組み換え体タンパク質の反応性を示す。
表3に示すように、精製されたHisタグ付加BVH−P7組換え体タンパク質を、通常の血清の貯留物中に存在する抗体によるイムノブロットにおいて認識した。これは重要な結果であり、なぜならそれはS. pyogenesと通常接触するヒトが、そのタンパク質へ特異的である抗体を発生させることを明かに示すからである。これらの特定のヒト抗体は、S. pyogenes感染に対する保護を暗示し得る。加えて、イムノブロットはまた、マウスを致死チャレンジに対して保護する、膜タンパク質富化されたS. pyogenes抗原性調製品で、免疫化されたマウスから収集された血清が、BVH−P7 Hisタグ付加組換え体タンパク質を認識する抗体をまた発生させたことを明かにした。この結果は、このタンパク質が感染に対してマウスを保護したS. pyogenes 抗原性調製品中に存在すること、およびこのストレプトコッカス性タンパク質が、対応するHisタグ付加組換え体タンパク質と反応する抗体を誘導したことを指摘する。
【0111】
表3 ヒト血清および、BVH−P7 Hisタグ付加組換え体タンパク質でS. pyogenes抗原性調製品で免疫化後の、マウスから収集された血清のイムノブロットの反応性
【表4】
Figure 2004531235
実施例7に記載されたように生産および精製されたBVH−P7 Hisタグ付加組換え体タンパク質を使用し、イムノブロットを実施した。
BVH−P7 Hisタグ付加組換え体タンパク質の分子量を、SDS−PAGE後に評価した。
健康ヒトボランティアから収集された血清を一緒に貯留し、そして1/500に希釈しイムノブロットを実施した。
膜タンパク質富化S. pyogenes抗原性調製品で免疫化後収集されたマウス血清を貯留し、そして1/500希釈し、イムノブロットを実施した。これらのマウスは、致死S. pyogenesチャレンジに対して保護された。
【0112】
実施例6
この例は、インタクトのストレプトコッカス性細胞の表面のS. pyogenes BVH−P7タンパク質の抗体への接近可能性を示す。
細菌を、0.5%コウボエキス(Difco Laboratories)および0.5%ペプトンエキス(Merck, Darmstadt, Germany)を有するTood Hewitt(TH)培地(Difco Laboratories, Detroit, MI)中で、37℃で8%CO雰囲気中で成長させ、0.600のOD490nmを与えた(〜10CFU/ml)。抗BVH−P7またはコントロール血清の希釈品を次いで添加し、そして細胞に結合させ、これを2時間4℃でインキュベートした。サンプルをブロッキングバッファー(2%ウシ血清アルブミン(BSA)を含む燐酸バッファー生食水(PBS))で4回洗浄し、それからブロッキングバッファー中に希釈した1mlのヤギフルオレセイン(FITC)コンジュゲート抗マウスIgG+IgMを添加した。室温での追加的60分のインキュベーション後、サンプルをブロッキングバッファーで4回洗浄し、そしてPBSバッファー中の0.25%ホルムアルデヒドで18−24時間4℃で固定化した。細胞をPBSバッファーで2回洗浄し、そしてPBSバッファーの500μl中に再懸濁した。細胞を、フローサイトメトリー(Epics(登録商標)XL; Beckman Coulter, Inc.)によって分析するまで暗黒で4℃で保持した。サンプルあたり1万のインタクトなS. pyogenes細胞を分析し、そして結果を標識された細胞の存在および蛍光指数として表現した。蛍光指数を、コントロールマウス血清について取得された蛍光値によって割った、免疫血清でストレプトコッカス性細胞を標識した後得られたメジアン蛍光値として算出した。1の蛍光値は、インタクトのストレプトコッカス性細胞の表面の抗体の結合がないことを指摘した。
【0113】
BVH−P7 Hisタグ付加組換え体タンパク質で免疫化された8匹のマウスから収集した血清を、サイトフルオロメトリーによって分析し、そして結果を表4に表す。精製されたBVH−P7 Hisタグ付加タンパク質で免疫化されたマウスから収集された血清の全ては、試験した異種性(ATCC12384;血清型M3)S. pyogenes菌株上の、それらの対応する表面曝露エピトープを効率的に認識するBVH−P7に特異的抗体を含んだ。蛍光指数は10から18まで変化した。分析した10000このS. pyogenes細胞のうち97%より多くが、BVH−P7特異的抗血清中に存在する抗体で標識された。これらの血清をまた貯留し、そして以下のS. pyogenes菌株と反応させた:血清型M1 S. pyogenes菌株ATCC700294、血清型M3および血清型M18 S. pyogenes 菌株ATCC12357を、アメリカンタイプカルチャーコレクション(Rockville, MD, USA)から取得した;血清型M6 S. pyogenes SPY69およびM2 S. pyogenes SPY68臨床的単離株は、Centre de recherche en infectiologie du Centre hospitalier de 1'universite Laval, Sainte-Foyによって提供された。精製されたHisタグ付加組換え体BVH−P7タンパク質で免疫化後収集された血清の貯留物中に存在するBVH−P7−特異的抗体は、4から9までの間の蛍光指数を有するこれらのストレプトコッカス性菌株のそれぞれの細菌の表面に付着した。反対に、非免疫化または偽免疫化(sham-immunized)マウスから収集した貯留物または血清を使用したとき、ストレプトコッカス性細胞の標識は認められなかった。これらの観察は明白に、BVH−P7タンパク質が表面に接近可能であり、ここにそれは抗体によって容易に認識されることができることを実証する。抗S. pyogenes抗体は、S. pyogenes感染に対する保護において重要な役割を演ずることを示した。
【0114】
表4 S. pyogenes ATCC12384菌株(血清型M3)のインタクトの細胞の表面のBVH−P7特異的抗体の付着の評価
【表5】
Figure 2004531235
マウスS1ないしS8を皮下に、QuilAアジュバント(Cedarlane Laboratories, Hornby, Canada)の10μgと混合した20μgの精製されたBVH−P7組換え体タンパク質の20μgで3週間間隔で3回注射した。血清を1/50希釈した。
蛍光指数を、コントロールマウスについて取得された蛍光値によって分割された免疫血清でストレプトコッカス性細胞を標識した後取得されたメジアン蛍光値として算出した。1の蛍光値は、インタクトなストレプトコッカス性細胞の表面の抗体の結合がないことを示した。
分析した10000細胞からのストレプトコッカス標識した細胞の%
非免疫化または偽免疫化されたマウスから収集された血清を、貯留1/50希釈し、そしてこのアッセイのためのネガティブコントロールとして使用した。
20μgの精製されたストレプトコッカス性組換えMタンパク質、すなわち周知の表面タンパク質で免疫化されたマウスから取得された血清を、1/200希釈し、そしてアッセイのためのポジティブコントロールとして使用した。
【0115】
実施例7
この例は、ウサギハイパー免疫血清でのマウスの受動的免疫化によって誘導された胎児S. pyogenes 感染に対する保護を示す。
ニュージーランドウサギ(Charles River Laboratories, St-Constant, Canada)を皮下に、実施例4に記載のように生産および精製し、そしてAlhydrogelアジュバント(Superfos Biosector a/s)に吸着させたたBVH−P7 Hisタグ付加組換え体タンパク質の、50μgおよび100μgで多重部位に注射した。ウサギをBVH−P7 Hisタグ付加組換え体タンパク質で3週間間隔で3回免疫化した。血液サンプルを、第3注射の3週間後に収集した。該血清中に存在する抗体を、40%飽和硫酸アンモニウムを使用する沈降によって精製した。10匹のメスのCD−1マウス(Charles River)の群を静脈内に、BVH−P7 Hisタグ付加組換え体タンパク質で免疫化されたウサギ、または関連のないコントロール組み換え体タンパク質で免疫化されたウサギから収集された精製された血清の500μlで注射した。18時間後、マウスを近似的に2X10 CFUのタイプ3S. pyogenes菌株ATCC12384でチャレンジした。S. pyogens チャレンジ接種物のサンプルを、アガープレート上に置き、CFUを決定し、そしてチャレンジ用量を確認した。死亡を、5日の期間について記録した。
【0116】
実施例8
この例は、精製された組み換え体BVH−P7タンパク質での免疫化によって誘導される胎児S. pyogenes感染に対するマウスの保護を示す。
8匹のメスのBalb/c(Charles River, St-Constant, Quebec, Canada)の群を皮下に、10μgのQuilAアジュバント(Cedarlane Laboratories Ltd, Hornby, Canada)の存在下のアフィニティ精製されたBVH−P7 Hisタグ付加組換え体タンパク質の20μg、またはコントロールとしてPBS中のQuilAアジュバント単独で2週間間隔で3回免疫化した。血液サンプルを、それぞれの免疫化の前の第1、第14および28日に、第3注射の2週間後(第42日)に、眼窩洞(orbital sinus)から収集した。1週間後、マウスを、近似的に2x106 CFUのタイプ3S. pyogenes菌株ATCC12384でチャレンジした。S. pyogenes チャレンジ接種物のサンプルを、血液アガープレート上に置き、CFUを決定しそしてチャレンジ用量を確認した。精製組換え体BVH−P7タンパク質で免疫化された、8匹のマウスのうち4匹は、致死チャレンジに対して保護され、アジュバント単独を受容したマウスのわずか12%(1/8)と対比される(表1)。
【0117】
表5 組換え体BVH−P7タンパク質の、GAS菌株ATCC 12384(タイプ3)に対する保護を誘起する能力
【表6】
Figure 2004531235

Claims (29)

  1. (a)配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログから選択される配列を含む第2ポリペプチドに少なくとも70%同一性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、
    (b)配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログから選択される配列を含む第2ポリペプチドに少なくとも95%同一性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、
    (c)配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログから選択される配列を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、
    (d)配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログから選択される配列を含むポリペプチドに結合特異性を有する抗体を生成できるポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、
    (e)配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログから選択される配列を含むポリペプチドのエピトープを有する部分をコードするポリヌクレオチド、
    (f)配列番号1またはそのフラグメントまたはアナログから選択される配列を含むポリヌクレオチド、
    (g)(a)、(b)、(c)、(d)、(e)または(f)のポリヌクレオチドに相補的であるポリヌクレオチド、
    から選択されるポリヌクレオチドを含む単離ポリヌクレオチド。
  2. (a)配列番号2から選択される配列を含む第2ポリペプチドに少なくとも70%同一性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、
    (b)配列番号2から選択される配列を含む第2ポリペプチドに少なくとも95%同一性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、
    (c)配列番号2から選択される配列を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、
    (d)配列番号2から選択される配列を含むポリペプチドに結合特異性を有する抗体を惹起できるポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、
    (e)配列番号2から選択される配列を含むポリペプチドのエピトープを有する部分をコードするポリヌクレオチド、
    (f)配列番号1から選択される配列を含むポリヌクレオチド、
    (g)(a)、(b)、(c)、(d)、(e)または(f)のポリヌクレオチドに相補的であるポリヌクレオチド、
    から選択されるポリヌクレオチドを含む単離ポリヌクレオチド。
  3. 当該ポリヌクレオチドがDNAである請求項1のポリヌクレオチド。
  4. 当該ポリヌクレオチドがDNAである請求項2のポリヌクレオチド。
  5. 当該ポリヌクレオチドがRNAである請求項1のポリヌクレオチド。
  6. 当該ポリヌクレオチドがRNAである請求項2のポリヌクレオチド。
  7. ストリンジェント条件下で、
    (a)ポリペプチドをコードするDNA配列または
    (b)ポリペプチドをコードするDNA配列の相補物
    のいずれかにハイブリダイズする請求項1のポリヌクレオチドであって、
    ここで当該ポリペプチドが、配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログを含む、ポリヌクレオチド。
  8. ストリンジェント条件下で、
    (a)ポリペプチドをコードするDNA配列または
    (b)ポリペプチドをコードするDNA配列の相補物
    のいずれかにハイブリダイズする請求項2のポリヌクレオチドであって、
    ここで当該ポリペプチドが、配列番号2を含む、ポリヌクレオチド。
  9. ストリンジェント条件下で、
    (a)ポリペプチドをコードするDNA配列または
    (b)ポリペプチドをコードするDNA配列の相補物
    のいずれかにハイブリダイズする請求項1のポリヌクレオチドであって、
    ここで当該ポリペプチドが、配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログを含むポリペプチドからの少なくとも10連続アミノ酸残基を含む、ポリヌクレオチド。
  10. ストリンジェント条件下で、
    (a)ポリペプチドをコードするDNA配列または
    (b)ポリペプチドをコードするDNA配列の相補物
    のいずれかにハイブリダイズする請求項2のポリヌクレオチドであって、
    ここで当該ポリペプチドが、配列番号2を含むポリペプチドからの少なくとも10連続アミノ酸残基を含む、ポリヌクレオチド。
  11. 当該DNAが発現制御領域に作動可能に連結されている、請求項1のポリヌクレオチドを含むベクター。
  12. 当該DNAが、発現制御領域に作動可能に連結されている請求項3のポリヌクレオチドを含むベクター。
  13. 請求項11のベクターでトランスフェクトされた宿主細胞。
  14. 請求項12のベクターでトランスフェクトされた宿主細胞。
  15. 当該ポリペプチドの発現に好適な条件下で請求項13の宿主細胞を培養することを含む、ポリペプチドを生産するための方法。
  16. 当該ポリペプチドの発現に好適な条件下で請求項14の宿主細胞を培養することを含む、ポリペプチドを生産するための方法。
  17. (a)配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログを含むアミノ酸配列を有する第2ポリペプチドに少なくとも70%同一性を有するポリペプチド、
    (b)配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログを含むアミノ酸配列を有する第2ポリペプチドに少なくとも95%同一性を有するをポリペプチド、
    (c)配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログから選択される配列を含むポリペプチド、
    (d)配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログから選択される配列を有するポリペプチドに結合特異性を有する抗体を生成できるポリペプチド、
    (e)配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログから選択される配列を有するポリペプチドのエピトープを有する部分、
    (f)(a)、(b)、(c)、(d)、または(e)のポリペプチド、ここで該N末端Metは欠失している、
    (g)(a)、(b)、(c)、(d)、(e)または(f)のポリペプチド、ここで該分泌アミノ酸配列は欠失している、
    から選択されるポリペプチドを含む単離ポリペプチド。
  18. (a)配列番号2を含むアミノ酸配列を有する第2ポリペプチドに少なくとも70%同一性を有するポリペプチド、
    (b)配列番号2を含むアミノ酸配列を有する第2ポリペプチドに少なくとも95%同一性を有するポリペプチド、
    (c)配列番号2から選択される配列を含むポリペプチド
    (d)配列番号2から選択される配列を有するポリペプチドに結合特異性を有する抗体を生成できるポリペプチド、
    (e)配列番号2から選択される配列を有するポリペプチドのエピトープを有する部分、
    (f)(a)、(b)、(c)、(d)、または(e)のポリペプチド、ここで該N末端Metは欠失している、
    (g)(a)、(b)、(c)、(d)、(e)または(f)のポリペプチド、ここで該分泌アミノ酸配列は欠失している、
    から選択されるポリペプチドを含む単離ポリペプチド。
  19. 配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログから選択される配列を有する2または3以上のポリペプチドを含むキメラポリペプチド;ただし該ポリペプチドは、キメラポリペプチドを形成するように連結されていることを条件とする。
  20. 配列番号2から選択される配列を有する2または3以上のポリペプチドを含むキメラポリペプチド;ただし該ポリペプチドは、キメラポリペプチドを形成するように連結されていることを条件とする。
  21. 請求項17ないし20のいずれかのポリペプチド、および薬学的に許容される担体、希釈剤またはアジュバントを含む医薬組成物。
  22. 丹毒、咽頭炎および膿痂疹、猩紅熱、および侵入性疾患、例えば菌血症および壊死性筋膜炎およびまた毒性ショックに感受性の宿主における、丹毒、咽頭炎および膿痂疹、猩紅熱、および侵入性疾患、例えば菌血症および壊死性筋膜炎の予防的または治療的処置のための方法であって、当該宿主に予防または治療的量の請求項21の組成物を投与することを含む方法。
  23. Streptococcus pyogenes感染に感受性の宿主における、Sterptococcus pyogenes細菌性感性の予防または治療的処置のための方法であって、当該宿主に予防または治療的量の請求項21の組成物を投与することを含む方法。
  24. 該宿主が動物である、請求項22の方法。
  25. 該宿主がヒトである請求項22の方法。
  26. ストレプトコッカス性感染に感受性の宿主におけるストレプトコッカス性感染の診断のための方法であって、
    (a)宿主から生物学的サンプルを取得すること、
    (b)請求項17ないし20のいずれかのストレプトコッカス性ポリペプチドと反応性の抗体またはそのフラグメントを、該生物学的サンプルとインキュベートし、混合物を形成すること、
    (c)該混合物中の、特異的に結合した抗体または結合したフラグメントを検出し、これがストレプトコッカス性の存在を指摘すること、
    を含む方法。
  27. 生物学的サンプル中のストレプトコッカス抗原に特異的な抗体の検出のための方法であって、
    (a)宿主から生物学的サンプルを取得すること、
    (b)請求項17ないし20のいずれかの、1または2以上のストレプトコッカス性ポリペプチドを、生物学的サンプルとインキュベートし、混合物を形成すること、
    (c)該混合物中の、特異的に結合した抗体または結合したフラグメントを検出し、これがストレプトコッカスに特異的な抗体の存在を指摘すること
    を含む方法。
  28. ストレプトコッカス感染の予防または治療的処置のための医薬の製造における医薬組成物の使用。
  29. ストレプトコッカス性感染の検出または診断のための、請求項17ないし20のいずれかのポリペプチドを含むキット。
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