JP2005503774A - グループbストレプトコッカスの抗原および対応dnaフラグメント - Google Patents

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Abstract

【化1】
Figure 2005503774

本発明は、抗原、より特にグループBストレプトコッカス(GBS)(S. agalactiae)の抗原に関し、これはストレプトコッカス性感染の予防、診断および/または処置に有用であり得る。

Description

【0001】
発明の分野
本発明は、抗原、BグループStreptococcus(GBA)(S. agalactiae)のより特定のポリペプチドであって、GBS感染を予防、診断、および/または処置するために使用し得るものに関する。
【0002】
発明の背景
ストレプトコッカスは、グラム陽性細菌であって、それらの細胞表面上に見出されるグループ特異的炭水化物抗原AないしOによって分類される。ストレプトコッカスグループはさらに、タイプ特異的カプセル多糖類高原によって区別される。いくつかの血清型は、GBSについて同定された:Ia、Ib、II、III、IV、V、VI、VII、およびVIII。GBSはまた、「Cタンパク質」(アルファ、ベータ、ガンマおよびデルタ)として知られる抗原性タンパク質を含み、そのいくつかは、クローン化された。
【0003】
GBSは通常のヒト膣および結腸フローラの共通構成菌であるが、この病原体は、新生児および幼児、妊娠母体、いくつかの非妊娠成人ならびに酪農家畜の乳腺炎における感染の主要な原因として長く認識される。GBSに暴露された妊娠母体は、分娩後感染のリスクがあり、そして感染を、それらの赤子に子供が産道を経由して通過するように移動し得る。
【0004】
幼児のGBS感染は、非常に早期の幼児に限定される。近似的に80%の幼児感染が、生命の最初の日に起こり、いわゆる早期開始疾患である。後期開始感染は、1週および2ないし3月齢の間の幼児に起こる。新生児のGBS疾患の臨床症候群は、敗血症、髄膜炎、肺炎、ぼうそう炎、骨髄炎、敗血症性関節炎、心内膜炎、および後頭蓋炎を含む。GBSのための急性病気に加えて、それはそれ自体高価であり、新生児のGBS感染は死亡、不安定性、およびまれな例では、感染の再発という結果となる。生物は抗生物質に感受性であるが、新生児の敗血症および幼児の髄膜炎の高攻撃率および急速開始は、高死亡および罹病率という結果となる。
【0005】
妊娠女性間で、GBSは温和な尿管感染ないし生命をおびやかす敗血症および髄膜炎であって、また骨髄炎、心内膜炎、羊膜炎、子宮内膜炎、傷感染(帝王切開後および会陰切開術後)、ぼうそう炎、筋膜炎を含む臨床病気を引き起こす。
【0006】
非妊娠成人間で、侵入性GBS疾患の臨床提示は、一次的細菌症の形態、しかしまた皮膚および銃組織感染、肺炎、尿路性敗血症、心内膜炎、腹膜炎、髄膜炎、蓄膿症の形態をとる。皮膚または柔組織感染は、ぼうそう炎、感染性辺縁性潰瘍、骨髄炎、敗血症性関節炎および褥瘡(ducubiti)または傷の感染を含む。リスクのあるヒト間で、衰弱性宿主、例えば慢性疾患、例えば真正糖尿病およびがん、または老人性ヒトを有するヒトがある。
【0007】
GBS感染はまた、動物で起こり得、そして酪農家畜の乳腺炎を引き起こす。
【0008】
型特異的多糖類は、宿主で免疫原性があまりないとわかり、そして多糖類が期限する特定の血清型に限定される。さらにカプセル多糖類は、T細胞非依存性応答、すなわちIgG生産を誘起する。結果的にカプセル多糖類抗原は、GBS感染に対する保護のためのワクチン構成要素として非好適である。
【0009】
その他は、マウスおよびウサギモデルで免疫原性特性を実証したCタンパク質ベータ抗原上に焦点があった。このタンパク質は、高アフィニティと相互作用するおよびヒトIgAのFc領域を有する非免疫原性対応におけるその望ましくない特性のために、ヒトワクチンとして非好適であるとわかった。Cタンパク質アルファ抗原は、ほとんどのGBS介在条件について原因となる血清型でありうGBSのタイプIII血清型にまれであり、そしてしたがって、ワクチン構成要素としてほとんど使用されない。
【0010】
GBS抗原についてかなえられない必要性が残存し、これはGBS感染の予防および/または治療のためのワクチン構成要素として使用し得る。
【0011】
発明の要約
1側面では、本発明は、配列番号2から選択される配列を含む第二ポリペプチドに少なくとも80%同一性を有するポリペプチドをコードする単離ポリヌクレオチド、またはそのフラグメントまたはアナログを提供する。
【0012】
1側面では、本発明は、配列番号2を含むポリペプチド、またはそのフラグメントまたはアナログに関する。
【0013】
別の側面では、発明のポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチド、医薬組成物、発現制御領域に作動可能に連結されたポリヌクレオチドを含むベクターならびに、当該ベクターでトランスフェクトした宿主細胞および当該宿主細胞を、発現に好適な条件下で培養することを含むポリペプチドを生産する方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1−1】図1は、血清型IIIグループBストレプトコッカス株COH1からのBVH−A4遺伝子のDNAを示す(配列番号1)。配列の下線部は、リーダーペプチドをコードする領域を示す。
【図1−2】図1−2は、血清型IIIグループBストレプトコッカス株COH1からのBVH−A4遺伝子のDNAを示す(配列番号1)。配列の下線部は、リーダーペプチドをコードする領域を示す。
【図2】図2は、血清型IIIグループBストレプトコッカス株COH1からのBVH−A4タンパク質のアミノ酸配列を示す(配列番号2)。下線部配列は、22アミノ酸残基リーダーペプチドを示す。
【0015】
発明の詳細な記載
本発明は、ストレプトコッカス性ポリペプチドをコードする精製および単離ポリペプチドであって、ストレプトコッカス性感染を予防、診断および/または処置するために使用し得るものを提供する。
【0016】
1側面にしたがって、本発明は、配列番号2から選択される配列を含む第二ポリペプチドに少なくとも80%同一性を有するポリペプチドをコードする単離ポリヌクレオチドまたはそのフラグメントまたはアナログを提供する。
【0017】
1側面にしたがって、本発明は、配列番号2から選択される配列を含む第二ポリペプチドに少なくとも90%同一性を有するポリペプチドをコードする単離ヌクレオチドまたはそのフラグメントまたはアナログを提供する。
【0018】
1側面にしたがって、本発明は、配列番号2から選択される配列を含む第二ポリペプチドに少なくとも95%同一性を有するポリペプチドをコードする単離ヌクレオチドまたはそのフラグメントまたはアナログを提供する。
【0019】
1側面では、発明は、配列番号2を含むポリペプチドまたはそのフラグメントまたはアナログに関する。
【0020】
1側面では、発明は、配列番号2を含むポリペプチドのエピトープを有する部分をコードするポリヌクレオチドまたはそのフラグメントまたはアナログを提供する。
【0021】
1側面では、発明は、配列番号2を含むポリペプチドのエピトープを有する部分またはそのフラグメントまたはアナログに関する。
1側面では、発明は、配列番号2を含む第二ポリペプチドに少なくとも80%同一性を有するポリペプチドをコードする単離ポリヌクレオチドを提供する。
【0022】
1側面では、発明は、配列番号2を含む第二ポリペプチドに少なくとも90%同一性を有するポリペプチドをコードする単離ポリヌクレオチドを提供する。
【0023】
1側面では、発明は、配列番号2を含む第二ポリペプチドに少なくとも95%同一性を有するポリペプチドをコードする単離ポリヌクレオチドを提供する。
【0024】
1側面では、発明は、配列番号2を含むポリペプチドに関する。
1側面では、発明は、配列番号2を含むポリペプチドのエピトープを有する部分をコードするポリヌクレオチドを提供する。
【0025】
1側面では、発明は、配列番号2を含むポリペプチドのエピトープを有する部分に関する。
【0026】
1側面では、発明は、
(a)配列番号2から選択される配列を含む第二ポリペプチドに少なくとも80%同一性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチドまたはそのフラグメントまたはアナログ、
(b)配列番号2から選択される配列を含む第二ポリペプチドに少なくとも95%同一性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチドまたはそのフラグメントまたはアナログ、
(c)配列番号2から選択される配列を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチドまたはそのフラグメントまたはアナログ
(d)配列番号2から選択される配列を含むポリペプチドについて結合特異性を有する抗体を生成できるポリペプチドをコードするポリヌクレオチドまたはそのフラグメントまたはアナログ、
(e)配列番号2から選択される配列を含むポリペプチドのエピトープを有する部分をコードするポリヌクレオチドまたはそのフラグメントまたはアナログ、
(f)配列番号1から選択される配列を含むポリヌクレオチドまたはそのフラグメントまたはアナログ、
(g)(a)、(b)、(c)、(d)、(e)または(f)に相補的であるポリヌクレオチド、
から選択されるポリヌクレオチドを含む単離ポリヌクレオチドを提供する。
【0027】
1側面では、発明は、
(a)配列番号2から選択される配列を含む第二ポリペプチドに少なくとも80%同一性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、
(b)配列番号2から選択される配列を含む第二ポリペプチドに少なくとも95%同一性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、
(c)配列番号2から選択される配列を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
(d)配列番号2から選択される配列を含むポリペプチドについて結合特異性を有する抗体を惹起できるポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、
(e)配列番号2から選択される配列を含むポリペプチドのエピトープを有する部分をコードするポリヌクレオチド、
(f)配列番号1から選択される配列を含むポリヌクレオチド、
(g)(a)、(b)、(c)、(d)、(e)または(f)に相補的であるポリヌクレオチド、
から選択されるポリヌクレオチドを含む単離ポリヌクレオチドを提供する。
【0028】
1側面では、発明は、
(a)配列番号2を含む第二ポリペプチドに少なくとも80%同一性を有するポリペプチド、またはそのフラグメントまたはアナログ
(b)配列番号2を含む第二ポリペプチドに少なくとも95%同一性を有するポリペプチド、またはそのフラグメントまたはアナログ
(c)配列番号2から選択される配列を含むポリペプチド、またはそのフラグメントまたはアナログ
(d)配列番号2を含むポリペプチドについて結合特異性を有する抗体を惹起できるポリペプチド、またはそのフラグメントまたはアナログ
(e)配列番号2を含むポリペプチドのエピトープを有する部分、またはそのフラグメントまたはアナログ
(f)(a)、(b)、(c)、(d)または(e)のポリペプチド、ここでN末端Met残基が欠失している、
(g)(a)、(b)、(c)、(d)、(e)または(f)のポリペプチド、ここで分泌アミノ酸配列が欠失している、
を提供する。
【0029】
1側面では、発明は、
(a)配列番号2を含む第二ポリペプチドに少なくとも80%同一性を有するポリペプチド、
(b)配列番号2を含む第二ポリペプチドに少なくとも95%同一性を有するポリペプチド
(c)配列番号2を含むポリペプチド
(d)配列番号2を含むポリペプチドについて結合特異性を有する抗体を惹起できるポリペプチド
(e)配列番号2を含むポリペプチドのエピトープを有する部分
(f)(a)、(b)、(c)、(d)または(e)のポリペプチド
(g)(a)、(b)、(c)、(d)、(e)または(f)のポリペプチド、
ここで分泌アミノ酸配列は欠失している。
から選択されるポリペプチドを含む単離ポリペプチドを提供する。
【0030】
当業者は、本発明が、本特許出願にここに記載されるように、本発明がDNA分子、すなわちアナログ、例えばそのようなポリペプチドの突然変異体、変異体、ホモログ、および誘導体をコードする、ポリヌクレオチドおよびそれらの相補的配列を含むことを認識する。本発明はまた、本発明のDNA分子に対応するRNA分子を含む。DNAおよびRNA分子に加えて、本発明は、対応するポリペプチドおよびそのようなポリペプチドに特異的に結合するモノ特異的抗体を含む。
【0031】
さらなる実施態様では、本発明にしたがうポリペプチドは、抗原性である。
さらなる実施態様では、本発明にしたがうポリペプチドは、免疫原性である。
さらなる実施態様では、本発明にしたがうポリペプチドは、宿主の免疫応答性を誘起できる。
【0032】
さらなる実施態様では、本発明はまた、前定義のような本発明のポリペプチドに結合特異性を有する抗体を惹起することのできるポリペプチドに関する。
【0033】
「結合特異性を有する」抗体は、選択されたポリペプチドを認識し結合するが、サンプル、例えば生物学的サンプル中の他の分子を実質的に認識し結合しない抗体である。特異的結合は、選択されたポリペプチドが抗原として使用されるELISAアッセイを使用して測定できる。
【0034】
本発明にしたがって、生物学的研究における「保護」は、生存曲線、率または期間の有意な増加によって定義される。それぞれ生存曲線を比較するためLog順位試験を使用する、および生存率および死亡ヘの日数を比較するためフィッシャーの直接法を使用する統計学的分析は、P値を計算し、そして2群の間の相違が統計定に有意であるか決定するために有用であり得る。0.05のP値は有意でないとみなされる。
【0035】
本発明の追加的側面では、本発明のポリペプチドの、またはそのアナログの抗原性/免疫原性フラグメントを提供する。
【0036】
本発明のフラグメントは、1または2以上のそのようなエピトープ性領域を含み、またはそれらの抗原性/免疫原性特性を保持するそのような領域に十分に類似するべきである。こうして、本発明に従うフラグメントについて、同一性の程度は恐らく無関係であり、なぜならこれらがここに記載のような、ポリペプチドの特定部分またはそのアナログに100%同一であり得るからである。本発明はさらに、本発明のポリペプチド配列に由来する少なくとも10連続アミノ酸残基を有するフラグメントを提供する。1実施態様では、少なくとも15連続アミノ酸残基。1実施態様では、少なくとも20連続アミノ酸残基。
【0037】
当業者は、本発明のポリペプチドのアナログがまた、本発明の文脈で用途、すなわち抗原性/免疫原性材料としての用途を見出すことを認識する。こうして、例えば1または2以上の付加、欠失、置換またはその他を含むタンパク質またはポリペプチドは、本発明に含まれる。
【0038】
ここで使用するように、本発明のポリペプチドの「フラグメント」、「アナログ」または「誘導体」は、天然または非天然であり得る、1または2以上のアミノ酸残基が保存(同類)または非保存アミノ酸残基(好ましくは保存)で置換されている、これらのポリペプチドを含む。1実施態様では、本発明のペプチドの誘導体およびアナログは、図に示されるこれらの配列またはそのフラグメントと約80%同一性を有する。すなわち、残基の80%は同じである。さらなる実施態様では、ポリペプチドは80%より大きい同一性を有する。さらなる実施態様では、ポリペプチドは85%より大きい同一性を有する。さらなる実施態様では、ポリペプチドは、90%より大きい同一性を有する。さらなる実施態様では、ポリペプチドは、95%より大きい同一性を有する。さらなる実施態様では、ポリペプチドは99%より大きい同一性を有する。さらなる実施態様では、本発明のポリペプチドのアナログは、約20より少ないアミノ酸残基置換、修飾または欠失を有し、そしてより好ましくは10より少ない。
【0039】
これらの置換は、ポリペプチドの2次構造および水治療的(hydropathic)性質への最小影響を有するものである。好ましい置換は、保存として当業界で知られるものであり、すなわち置換された残基は、物理的または化学的特性、例えば疎水性、大きさ、荷電または官能基をともに持つ。これらは、置換、例えばAtlas of Protein Sequence and Structure 5, 1978中Dayhoff, MによっておよびEMBO J. 8, 779-785, 1989中Argos, P.によって記載されるものを含む。例えば、以下の群のいずれかに属する、天然または非天然であるアミノ酸は、保存的変化を表す:
【表1】
Figure 2005503774
好ましい置換はまた、対応するL−アミノ酸についてのD−エナンチオマーの置換を含む。
【0040】
代替的アプローチでは、アナログは、融合タンパク質でありえ、例えば、所望のポリペプチドに効率的にタグ付加することによって、精製をより容易にする部分を取り込むことを含む。「タグ」を除去することは必要であり得、または融合ポリペプチドそれ自体が有用であるのに十分な抗原性を保持する場合に当てはまり得る。
【0041】
パーセンテージ相同性は、同一性のパーセンテージ、またアミノ酸型の類似性のパーセンテージまたは保存の合計として定義される。
【0042】
1実施態様では、発明のポリペプチドのアナログは、図に示すこれらの配列とまたはそのフラグメントと約80%同一性を有する。すなわち、残基の80%は同じである。さらなる実施態様では、ポリペプチドは、85%より大きい同一性を有する。さらなる実施態様では、ポリペプチドは、90%より大きい同一性を有する。さらなる実施態様では、ポリペプチドは、99%より大きい同一性を有する。さらなる実施態様では、発明のポリペプチドは、約20より少ないアミノ酸残基置換、修飾または欠失を有し、そしてより好ましくは10より少ない。
【0043】
1実施態様では、発明のポリペプチドのアナログは、図に示すこれらの配列、またはそのフラグメントと約80%相同性を有する。さらなる実施態様では、ポリペプチドは、85%より大きい相同性を有する。さらなる実施態様では、ポリペプチドは、90%より大きい相同性を有する。さらなる実施態様では、ポリペプチドは、95%より大きい相同性を有する。さらなる実施態様では、ポリペプチドは、99%より大きい相同性を有する。さらんる実施態様では、発明のポリペプチドのアナログは、約20より少ないおよびより好ましくは10より少ないアミノ酸残基置換、修飾または欠失を有する。
【0044】
プログラム、例えばCLUSTAL(登録商標)プログラムを使用し、アミノ酸配列を比較することができる。このプログラムは、アミノ酸配列を比較し、そして適当なようにいずれかの配列中にスペースを挿入することによって至適アラインメントを見出す。至適アラインメントのためにアミノ酸同一性または相同性を計算することが可能である。BLASTx(登録商標)のようなプログラムは、類似配列の最長のストレッチをアラインメントし、そしてフィットに値を割り当てる。こうして、類似性のいくつかの領域が見出される比較であって、それぞれが異なるスコアを有するものを取得することが可能である。同一性分析の両方の型を本発明で企図する。
【0045】
代替的アプローチでは、アナログまたは誘導体は、例えば望まれるタンパク質またはポリペプチドに効率的にタグ付加することによって、精製をより容易にさせる部分を取りこませる融合ポリペプチドであり得、「タグ」を除去することが必要であり得、またはそれは融合ポリペプチドそれ自体が有用であるのに十分な抗原性を保持する場合であり得る。
【0046】
抗原性ポリペプチドをスクリーニングし、エピトープ性領域、すなわちポリペプチドの抗原性または免疫原性の原因となるこれらの領域を同定することが可能であることが周知である。そのようなスクリーニングを実施するための方法が、当業界で周知である。こうして、本発明のフラグメントは、1または2以上のそのようなエピトープ性領域を含むべきであり、またはそれらの抗原性/免疫原性特性を保持するそのような領域に十分に類似であるべきである。
【0047】
こうして、本発明のフラグメントのために、同一性の程度は恐らく重要でなく、なぜなら、これらはここに記載のようなポリペプチド、アナログの特定の部分に100%同一であり得るからである。
こうして、アナログ、誘導体およびフラグメントとに重要であるのは、これらが、これらが誘導されるタンパク質またはポリペプチドの抗原性/免疫原性の少なくともある程度を保有することである。
【0048】
またポリペプチドは、それに混合された、ポリペプチド生物学的または薬理学的特性を変化させる他の化合物、すなわち半減期を増加させるためポリエチレングリコール(PEG);精製の容易さのためリーダーまたは分泌アミノ酸配列;prepro−またはpro−配列;および(多)糖類を含む。
【0049】
さらに、アミノ酸領域が多型性であると見出される場合のこれらの状況では、ことなるストレプトカッカス菌株の異なるエピトープをより効率的に模倣する1または2以上の特定のアミノ酸を変化することが望ましくあり得る。
【0050】
さらに、本発明のポリペプチドは、末端、−NHアシル化(例えばアセチル化、またはチオグリコール酸アミド化、末端カルボキシアミド化、例えばアンモニアまたはメチルアミンによる)によって修飾し、支持体または他の分子ヘの連結または結合のための、安定性、増加された疎水性を提供できる。
【0051】
またポリペプチドフラグメントおよびアナログのへテロおよびホモポリペプチドマルチマーを企図する。これらのポリマー性形態は、例えば架橋剤、例えばアビジン/ビオチン、グルタルアルデヒド(gluteraldehyde)またはジメチルスーパーイミデートで架橋された1または2以上のポリペプチドを含む。そのようなポリマー性形態はまた、組み換えDNA技法によって生成されたマルチシストロン性mRNAから生産された、2または3以上のタンデムまたは逆連続配列を含むポリペプチドを含む。さらなる実施態様では、本発明はまた、本出願の図に定義のような1または2以上のポリペプチドそのフラグメントまたはアナログを含むを含むキメラポリペプチドに関する。
【0052】
さらなる実施態様では、本発明はまた、配列番号2、またはそのフラグメントまたはアナログから選択される配列を有する、2または3以上のポリペプチドを含むキメラポリペプチドに関する。ただし、該ポリペプチドがキメラポリペプチドを形成するように連結されることを条件とする。
【0053】
さらなる実施態様では、本発明はまた、配列番号2から選択された配列を有する2または3以上のポリペプチドを含むキメラポリペプチドに関する。ただし、ポリペプチドがキメラポリペプチドを形成するように連結されることを条件とする。
【0054】
好ましくは、本発明のポリペプチドのフラグメント、アナログまたは誘導体は、少なくとも1つの抗原性領域、すなわち少なくとも1つのエピトープを含む。
【0055】
抗原性ポリマー(すなわち合成マルチマー)の形成を達成するために、ビスハロアセチル基、ニトロアリールハライドなどを有するポリペプチドを利用し得、ここで該試薬は、チオ基に特異的である。したがって、異なるポリペプチドの2つのメルカプト基の間の連結は、一重結合であり得、または少なくとも2、典型的には少なくとも4、かつ16を超えないが、通常は約14を超えないの炭素原子連結基からなり得る。
【0056】
特定の実施態様では、本発明のポリペプチドフラグメントおよびアナログは、メチオニン(Met)出発残基を含まない。好ましくは、ポリペプチドは、リーダーまたは分泌配列(シグナル配列)を取りこまない。本発明のポリペプチドのシグナル部分は、確立された分子生物学的技法にしたがって決定し得る。一般に、目的のポリペプチドは、ストレプトコッカス性培養物から単離され、そしてその後に配列決定され、成熟タンパク質の当初残基そしてしたがって成熟ポリペプチドの配列を決定し得る。
【0057】
ポリペプチドは、それらの開始コドン(メチオニンまたはバリン)なしに、そして/または組み換え体ポリペプチドの生産および精製に資するためのこれらのリーダーペプチドなしに生産および/または使用することができることが理解される。リーダーペプチドをコードする配列なく遺伝子をクローニングすることは、E. coliの細胞質へポリペプチドを制限し、そしてこれらの回収を容易化することが知られる(Glick, B.R. and Pasternak, J.J.(1998)Manipulation of gene expression in prokaryotes. In''Molecular biotechnology: Principles and applications of recombinant DNA'' 2nd edition, ASM Press, Washington DC, p.109-143)。
【0058】
本発明の別の側面では、また(i)本発明のポリペプチドを、担体、希釈剤またはアジュバントとともに含む事項の組成物、(ii)本発明のポリペプチドおよび担体、希釈剤またはアジュバントを含む医薬組成物、(iii)本発明のポリペプチドおよび担体、希釈剤またはアジュバントを含むワクチン、(iv)宿主において、ストレプトコッカスに対する免疫応答を誘導する方法であって、免疫応答、例えばストレプトコッカスへの保護的免疫応答を誘起するのに免疫原的に有効量の本発明のポリペプチドを投与することによる方法、および(v)ストレプトコッカス感染を予防および/または処置するための方法であって、必要のある宿主に本発明のポリペプチドの予防または治療的量を投与することによる方法、を提供する。
【0059】
本発明のさらなる側面にしたがってまた、(i)本発明のポリヌクレオチドを、担体、希釈剤またはアジュバントといっしょに含む事項の組成物、(ii)本発明のポリペプチドおよび担体、希釈剤またはアジュバントを含む医薬組成物、(iii)宿主の、ストレプトコッカスに対する免疫応答を誘導するための方法であって、宿主に、免疫応答、例えばストレプトコッカスへの保護的免疫応答を誘起するための本発明のポリヌクレオチドの免疫原性有効量を投与することによる方法、および特に、(iv)ストレプトコッカス感染を予防および/または処置するための方法であって、必要のある宿主に本発明のポリペプチドの予防または治療的量を投与することによる方法、を提供する。
【0060】
免疫化の前に、本発明のポリペプチドをまた、担体タンパク質、例えば破傷風毒素、ジフテリア毒素、B型肝炎ウイルス表面抗原、小児麻痺ウイルスVP1抗原または任意の他のウイルスまたは細菌性毒素または抗原またはより強い免疫応答の発生を刺激するための任意の好適なタンパク質へカップリングまたはコンジュゲートできる。このカップリングまたはコンジュゲーションを、化学的または遺伝子的に実施できる。ペプチド−担体コンジュゲーションのより詳細な記載は、Van Regenmortel, M.H.V.,Briand J.P., Muller S., Plaue S.. 《Synthetic Plypeptides as antigens》 in Laboratory Techniques in Biochemistry and Molecular Biology, Vol. 19(ed.) Burdou, R. H. & Van Knippenberg P.H.(1988), Elsevier New Yorkに利用可能である。
【0061】
さらなる側面にしたがって、1または2以上の本発明のストレプトコッカス性ポリペプチドを、薬学的に許容されるアジュバントとの混合物として含む医薬組成物を提供する。好適なアジュバントは、(1)水中油型エマルジョン製剤、例えばMF59(登録商標)、SAF(登録商標)、Ribi(登録商標);(2)フロイントの完全または不完全アジュバント;(3)塩、すなわちAlK(SO、AlNa(SO、AlNH(SO、Al(OH)、AlPO、シリカ、カオリン;(4)サポニン誘導体、例えばStimulon(登録商標)またはそれから生成された粒子例えばISCOM(免疫刺激複合体);(5)サイトカイン、例えばインターロイキン、インターフェロン、マクロファージコロニー刺激因子(M−CSF)、腫瘍壊死因子(TNF);(6)他の物質例えばカーボンポリヌクレオチド、すなわちポリICおよびポリAU、解毒化コレラ毒素(CTB)および粘膜性免疫の誘導のためのE.coli熱不安定性毒素を含む。アジュバントのより詳細な記載は、M.Z.I Khan et al.によるPharmaceutical Research, vol. 11, No. 1 (1994). pp2-11中のレビューおよびまた Gupta et al., によるVaccine, vol. 13, No. 14, pp1263-1276(1995)の別のレビューおよび引用によりここに全体を含めるWO99/24578に利用可能である。好ましいアジュバントは、QUILA(登録商標)、QS21(登録商標)、Alhydrogel(登録商標)およびAdjuphos(登録商標)を含む。
【0062】
本発明の医薬組成物を、注射、急速点滴、鼻咽喉吸収、皮膚吸収によって非経腸にまたは口内または経口投与し得る。
【0063】
本発明の医薬組成物を、ストレプトコッカス性感染および/またはストレプトコッカス性感染によって仲介される疾患または症状の処置または予防のために使用し、引用によりここに含める、P.R. Murray(Ed, in chef), E.J. Baron, M.A.Phaller, F.C.Tenover and R.H. Yolken. Manual of Clinical Microbiology, ASM Press, Washington, D.C. sixthe edition, 1995, 1482に記載される通りである。1実施態様では、本発明の医薬組成物を、咽頭炎、丹毒および膿痂疹、しょう紅熱、および侵入性疾患、例えば菌血症および壊死性筋膜炎およびまた毒性ショックの予防または処置のために使用する。1実施態様では、本発明の医薬組成物を、ストレプトコッカス感染および/またはストレプトコッカス感染、特にグループAストレプトコッカス(Streptococcus pyogenes)、グループBストレプトコッカス(GBSまたはS. agalactinae)、S. pneumoniae、S. dysgalactinae、S. uberis、S. nocardia並びにStaphylococcus aureusによって仲介される疾患または症状の処置または予防のために使用する。さらなる実施態様では、該ストレプトコッカス感染は、S. pyogenesである。
【0064】
さらなる実施態様では、本発明はストレプトコッカス感染に感受性の宿主においてストレプトコッカス感染の予防または処置のための方法であって、当該宿主に本発明の組成物の治療または予防的量を投与することを含む方法を提供する。
【0065】
さらなる実施態様では、発明は、GBS感染へ感受性の宿主におけるGBS感染の予防または処置のための方法であって、当該宿主に、発明の組成物の予防または治療適量を投与することを含む方法を提供する。
【0066】
本出願で使用するように、用語「宿主」は、哺乳動物を含む。さらなる実施態様では、哺乳動物は、酪農家畜の員である。さらなる実施態様では、哺乳動物は予測母である。さらなる実施態様では、該動物はヒトである。さらなる実施態様は、妊娠女性である。さらなる実施態様では、宿主は非妊娠成人である。さらなる実施態様では、宿主は新生児または幼児である。
【0067】
特定の実施態様では、医薬組成物をストレプトコッカス感染のリスクのあるこれらの宿主、例えば幼児、年輩および免疫妥協宿主に投与する。
【0068】
医薬組成物は好ましくは、約0.001ないし100μg/kg(抗原/体重)およびより好ましくは、0.01ないし10μg/kgおよび最も好ましくは0.1ないし1μg/kgの単位用量形態で、免疫化の間約1ないし6週間間隔の間隔で1ないし3回である。
【0069】
医薬組成物は好ましくは、約0.1μgないし10mg、そしてより好ましくは1μgないし1mgそして最も好ましくは10ないし100μgの単位用量形態で、免疫化の間約1ないし6週間間隔の間隔で1ないし3回である。
【0070】
さらなる側面にしたがって、配列番号2のアミノ酸配列またはそのフラグメントまたはアナログによって特徴付けられるポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを提供する。
【0071】
1実施態様では、ポリヌクレオチドは、本発明のポリペプチドをコードするオープンリーディングフレーム(ORF)を含み得る、配列番号1に示されるものである。
【0072】
図に示されるポリヌクレオチド配列が本発明のポリペプチドをなおもコードする縮重コドンで変化させ得ることが認識される。よって、発明はさらに、配列間の80%同一性を有する上にここに記載のポリヌクレオチド配列(またはその相補物)にハイブリダイズするポリヌクレオチドを提供する。1実施態様では、配列間の少なくとも85%同一性。1実施態様では、配列間の少なくとも90%同一性。1実施態様では、ポリヌクレオチドはストリンジェント条件下でハイブリダイズし、少なくとも95%同一性を有する。さらなる実施態様では、97%同一性より大きい。
【0073】
ハイブリダイゼーションのための好適なストリンジェント条件は、当業者によって容易に決定できる(例えば、Sambrook et al., (1989)Molecular cloning: A Laboratory Manual, 2nd Ed, Cold Spring Harbor, N.Y.; Current Protocols in Molecular Biology, (1999) Editea by Ausbel F.M. te al.,john Wiley & Sons, Inc., N.Y.)。
【0074】
さらなる実施態様では、本発明は、
(a)ポリペプチドをコードするDNA配列または
(b)ポリペプチドをコードするDNA配列の相補物
にストリンジェント条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドを提供し、ここで当該ポリペプチドは、配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログを含む。
【0075】
さらなる実施態様では、本発明は、
(a)ポリペプチドをコードするDNA配列または
(b)ポリペプチドをコードするDNA配列の相補物
にストリンジェント条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドを提供し、ここで当該ポリペプチドは配列番号2を含む。
【0076】
さらなる実施態様では、本発明は、
(a)ポリペプチドをコードするDNA配列または
(b)ポリペプチドをコードするDNA配列の相補物
にストリンジェント条件でハイブリダイズするポリヌクレオチドを提供し、ここで当該ポリペプチドは、配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログを含むポリペプチドからの少なくとも10連続アミノ酸残基を含む。
【0077】
さらなる実施態様では、本発明は、
(a)ポリペプチドをコードするDNA配列または
(b)ポリペプチドをコードするDNA配列の相補物
にストリンジェント条件でハイブリダイズするポリヌクレオチドを提供し、ここで当該ポリペプチドは、配列番号2を含むポリペプチドからの少なくとも10連続アミノ酸残基を含む。
【0078】
さらなる実施態様では、ポリヌクレオチドは、配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログに示される本発明のポリペプチドをコードするものである。
【0079】
さらなる実施態様では、ポリヌクレオチドは、本発明のポリペプチドをコードする配列番号1に示されるものまたはそのフラグメントまたはアナログである。
【0080】
さらなる実施態様では、ポリヌクレオチドは、配列番号2に示される本発明のポリペプチドをコードするものである。
【0081】
さらなる実施態様では、ポリヌクレオチドは本発明のポリペプチドをコードする配列番号1に示されるものである。
【0082】
当業者によって容易に認識されるように、ポリヌクレチドはDNAおよびRNAの両方を含む。
【0083】
本発明はまた、本出願に記載のポリヌクレオチドに相補的なポリヌクレチドを含む。
【0084】
さらなる側面では、本発明のポリペプチドまたはそのフラグメント、アナログまたは誘導体をコードするポリヌクレオチドを、DNA免疫化方法で使用し得る。すなわち、これらを、注射すると複製可能および発現可能であるベクターに取りこませ、それによってインビボで抗原性ポリペプチドを生産し得る。例えばポリヌクレオチドを、真核細胞で機能的であるCMVプロモーターの制御下でプラスミドベクターに取り込ませ得る。好ましくはベクターを筋肉内に注射する。
【0085】
さらなる側面にしたがって、組み換え技法による本発明のポリペプチドを生産するための方法を提供し、ここで当該ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを宿主細胞へ発現させること、および発現されたポリペプチド産物を回収することによる。代替的にポリペプチドを、確立された合成的化学技法、すなわち完全ポリペプチドを生産するためにライゲートされる、オリゴペプチドの溶液相または固相合成にしたがって生産することができる(ブロックライゲーション)。
【0086】
ポリヌクレオチドおよびポリペプチドの取得および評価のための一般方法は、以下の引用文献に記載される:引用によりここに含めるSambrook et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual 2nd ed, Cold Spring Harbor, N.Y., 1989; Current Protocols in Molecular Biology, Edited by Ausubel F. M. et al., Johon Wiley and Sons, Inc. New York; PCR Cloning Protocols, from Molecular Cloning to Genetic Engineering, Edited by White B.A., Humana Press, Totowa, New Jersey, 1997, 490 pages ;Protein Purification, Principles and Practices, Scopes R. K., Springer-Verlag, New York, 3rd Edition, 1993, 380 pages; Current Protocols in Immunology, Edited by Coligan J.E. et al., John Wiley & Sons Inc., New York。
【0087】
発明は、ポリペプチドの生産方法であって、当該ポリペプチドの発現に好適な条件下で発明の宿主細胞を培養することを含む方法を提供する。
【0088】
組み換え体生産のために、宿主細胞を、ポリペプチドをコードするベクターでトランスフェクトし、それからプロモーターを活性化する、形質転換体を選択するまたは遺伝子を増幅するために適当に修飾された栄養培地で培養する。好適なベクターは、選択された宿主で生存可能および複製可能であるものであり、そして染色体的、非染色体的および合成DNA配列、例えば細菌性プラスミド、ファージDNA、バキュロウイルス、コウボプラスミド、プラスミドおよびファージDNAの組み合わせに由来するベクターを含む。ポリペプチド配列を、制限酵素を使用して適当な部位えベクターに取りこませ得、その結果それはプロモーター、リボゾーム結合部位(コンセンサス領域またはシャインダルガノ配列)、および所望によりオペレーター(制御エレメント)に作動可能に連結されている。所定の宿主およびベクターに適当である発現制御領域の個々の構成要素を、確立された分子生物学原理にしたがって選択できる(引用によりここに含めるSambrook et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual 2nd ed, Cold Spring Harbor, N.Y., 1989; Current Protocols in Molecular Biology, Edited by Ausubel F.M. et al., Johon Wiley and Sons, Inc. New York)。好適なプロモーターは限定しないが、LTRまたはSV40プロモーター、E. coli lac、tacまたはtrpプロモーターおよびファージラムダPプロモーターを含む。ベクターは好ましくは複製開始点並びに選択マーカー、すなわちアンプリコン抵抗性遺伝子を取りこむ。好適な細菌性ベクターは、pET、pQE70、pQE60、pQE−9、pD10 phargescript、psiX174、pbluescript SK、pbsks、pNH8A、pNH16a、pNH18A、pNH46A、ptrc99a、pkk223-3、pkka233-3、pDR540、pRIT5、および真核ベクターpBlueBacIII、pWLNEO、pSV2CAT、pOG44、PXT1、pSG、pSVK3、pBPV、pMSGおよびpSVLを含む。宿主細胞は、細菌性、すなわちE. coli、Bacillus subtilis、Streptomyces;真菌性すなわちAspergillus niger、Aspergillus nidulins;コウボすなわちSaccharomycesまたは真核性すなわちCHO、COSであり得る。
【0089】
培養でポリペプチドを発現すると、細胞を典型的には、遠心分離によって収集し、次いで物理学的または化学的手段によって分解し(もし発現されたポリペプチドが、培地中に分泌されていないならば)、そして得られた粗抽出物が保持され、所望のポリペプチドを単離する。粗培地または細胞溶解物からのポリペプチドの精製を、ポリペプチドの特性に依存して確立された技法によって達成し得、すなわち硫酸アンモニウムまたはエタノール沈降、酸抽出、アニオンまたはカチオン荷電クロマトグラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィーおよびレクチンクロマトグラフィーを使用する。最終精製を、HPLCを使用して達成し得る。
【0090】
ポリペプチドを、リーダーまたは分泌配列を有してまたは有しないで発現させ得る。前者の場合、リーダーを、翻訳後プロセシングを使用して除去し(引用によりここに含めるUS4431739;US4425437およびUS4338397参照)または発現されたポリペプチドを精製するに続いて化学的に除去し得る。
【0091】
さらなる側面にしたがって、本発明のストレプトコッカス性ポリペプチドを、ストレプトコッカス感染、特にS. pyogenes感染についての診断試験において使用し得る。いくつかの診断方法、例えば生物学的サンプル中のストレプトコッカス生物を検出することが可能であり、以下の手法に従う:
a)宿主から生物学的サンプルを取得する
b)抗体または本発明のストレプトコッカスポリペプチドと反応性のそのフラグメントと、生物学的サンプルをインキュベートし混合物を形成する、および
c)混合物中の特異的に結合した抗体または結合フラグメントを検出し、それはストレプトコッカスの存在を指摘する。
【0092】
代替的に、当該抗体を含むまたは含むと疑われる生物学的サンプル中のストレプトコッカス抗原に特異的な抗体の検出方法は、以下のように実施され得る:
a)宿主から生物学的サンプルを取得する、
b)1または2以上の本発明のストレプトコッカスポリペプチドまたはそのフラグメントを、生物学的サンプルとインキュベートし、混合物を形成する、および
c)混合物中の特異的に結合した抗原または結合フラグメントを検出し、それはストレプトコッカスの存在を指摘する。
当業者は、この診断試験が、免疫的試験、例えばエライザアッセイ(ELISA)、放射性免疫アッセイまたはラテックス接合アッセイを含む幾つかの形態をとり、タンパク質に特異的な抗体が生物中に存在するか本質的に決定し得る。
【0093】
本発明のポリペプチドをコードするDNA配列をまた使用し、そのような細菌を含むまたと疑われる生物学的サンプル中のストレプトコッカスの存在を検出することにおける使用のためのDNAプローブを設計し得る。この発明の検出方法は
a)宿主から生物学的サンプルを取得する、
b)本発明のポリペプチドまたはそのフラグメントをコードするDNA配列を有する1または2以上のDNAプローブを、生物学的サンプルとインキュベートし、混合物を形成する、および
c)混合物中の特異的に結合したDNAプローブを検出し、それはストレプトコッカスの存在を指摘する、
を含む。
【0094】
この発明のDNAプローブはまた、例えばPCRを使用して、サンプル中のストレプトコッカスすなわちグループBストレプトコッカス核酸を、例えばストレプトコッカス感染を診断する方法として、使用しうる。プローブは、慣行技法を使用して合成し得、そして固相上に固定化し得、または検出可能標識で標識し得る。この適用のための好ましいDNAプローブは、発明のグループBストレプトコッカスポリペプチドの少なくとも約6連続ヌクレオチドに相補的な配列を有するオリゴマーである。さらなる実施態様では、好ましいDNAプローブは、発明のグループBストレプトコッカスポリペプチドの少なくとも約15連続ヌクレオチドに相補的な配列を有するオリゴマーである。さらなる実施態様では、好ましいDNAプローブは、発明のグループBストレプトコッカスポリペプチドの少なくとも約30連続ヌクレオチドに相補的な配列を有するオリゴマーである。さらなる実施態様では、好ましいDNAプローブは、発明のグループBストレプトコッカスポリペプチドの少なくとも約50連続ヌクレオチドに相補的な配列を有するオリゴマーである。
【0095】
宿主中のストレプトコッカスの検出のためのさらなる診断方法は、
a)本発明のポリペプチドまたはそのフラグメントと反応性の抗体を、検出可能標識で標識すること
b)該標識した抗体または標識されたフラグメントを、宿主に投与すること、および
c)宿主中の特異的に結合した標識された抗体または標識されたフラグメントを検出し、それはストレプトコッカスの存在を指摘する、
を含む。
【0096】
代替的に、当該抗体を含むか含むと疑われる生物学的サンプル中のストレプトコッカス抗原に特異的な抗体の検出方法は、以下のように実施しうる:
(a)宿主から生物学的サンプルを取得する、
(b)発明の1または2以上のストレプトコッカスポリペプチドまたはそのフラグメントを、生物学的サンプルとインキュベートし、混合物を形成する、
(c)混合物中の特異的に結合した抗原または結合フラグメントを検出し、これはストレプトコッカスに特異的な抗体の存在を指摘する。
当業者は、診断試験が、免疫学的試験例えば酵素連結免疫吸着検定(ELISA)、放射免疫検定、またはラテックスアグルチナーションアッセイを含むいくつかの形態をとりうることを認識し、タンパク質に特異的な抗体が生物中に存在するか、本質的に決定する。
発明のポリペプチドをコードするDNA配列はまた、そのような細菌を含むことが疑われる生物学的サンプル中のストレプトコッカスの存在を検出することにおける使用のためのDNAプローブを設計するために使用しうる。この発明の検出方法は、
(a)宿主から生物学的サンプルを取得する、
(b)発明のポリペプチドをコードするDNA配列を有する1または2以上のDNAプローブをまたはそのフラグメントを、生物学サンプルをインキュベートし、混合物を形成する、
(c)混合物中の特異的に結合したDNAプローブを検出し、これがストレプトコッカス細菌の存在を指摘する。
【0097】
1側面にしたがって、本発明は、ストレプトコッカス性感染の処置および/または予防のための抗体の使用(用途)を提供する。
【0098】
本発明のさらなる側面は、診断のため、および特にストレプトコッカス感染の処置における特異的抗体の生産のための免疫原として本発明のストレプトコッカスポリペプチドの使用である。好適な抗体は、適当なスクリーニング方法を使用して、例えば特定の抗体の、試験モデルでストレプトコッカス感染に対して受動的に保護する能力を測定することによって決定し得る。動物モデルの1例は、ここでの例で記載するマウスモデルである。抗体は全体抗体または抗原に結合するそのフラグメントであり得、そして任意の免疫グロブリンクラスに属し得る。該抗体またはフラグメントは、動物起源の、具体的には哺乳動物起源の、より具体的にはマウス、ラットまたはヒト起源のものであり得る。それは天然抗体またはそのフラグメント、または望まれれば、組換え抗体または抗体フラグメントであり得る。用語組換え抗体または抗体フラグメントは、分子生物学的技法を使用して生産された抗体または抗体フラグメントを意味する。抗体または抗体フラグメントは、ポリクローナルまたは好ましくはモノクローナル抗体であり得る。それは、S. pyogenesポリペプチドに付随するエピトープのある数に特異的であり得るが、好ましくは1つに特異的である。
【0099】
本発明のさらなる側面は、受動的免疫化のための本発明のポリペプチドに指向化された(directed)抗体の使用である。本出願で記載された抗体を使用し得る。
【0100】
本発明のさらなる側面は、免疫化の方法であって、ここに本発明のポリペプチドによって惹起された(raised)抗体を、受動的免疫化を提供するのに十分量で宿主に投与する。
【0101】
さらなる実施態様では、本発明は、ストレプトコッカス性感染の予防または治療的処置のための医薬の製造における医薬組成物の使用を提供する。
【0102】
更なる実施態様では、本発明は、ストレプトコッカス感染の検出または診断のための本発明のポリペプチドを含むキットを提供する。
【0103】
特に定義しない場合、ここの全ての技術および科学用語は、本発明の属する当業者によって普通に理解されるのと同じ意味を有する。すべての刊行物、特許出願、特許および他のここに述べた引用は、引用により全体を含める。抵触の場合は、定義を含む本明細書が制御する。加えて材料、方法および例は、例示のみであり、限定を意図しない。
【0104】
実施例1
この例は、グループBストレプトコッカス性BVH−A4遺伝子の同定を例示する。
【0105】
染色体DNAを、種々のグループBストレプトコッカス株から、以前記載のように(Jayaro BM et al. 1991. J. Clin. Microbiol. 29:2774-2778)単離した。λZAPExpressゲノムライブラリーを、血清型IIIグループBストレプトコッカス株COH1(Children's Hospital and Medical Centeer, Seattle, WA, USA)から精製した染色体DNAを使用して、製造者の指示(Stratagene, La Jolla, CA)にしたがって、通常ヒト血清のプールで、構築した。簡単には、精製した染色体DNAを、tsp509I制限酵素で部分的に消化し、そして得られたフラグメントを、1%アガロースゲルで(Bio-Rad)で電気泳動した。5-10kbサイズ範囲のフラグメントを、ゲルから抽出し、そしてλZAPExpressベクターのEcoRIアームにライゲートし、そしてベクターをGigapackIIパーケージングエキストラクト(Stratagene)を使用してエンカプシデートした。組み替え体ファージを使用し、E. coli XL1-Blue MRF'[Δ(mcrA)183Δ(mcrCB-hsdSMR-mrr)173 endA1 supE44 thi-1recA1 gyrA96 relA1 lac (F' probAB LacIqZΔM15 Tn10[TetR])]に感染させ、これを次いでLBアガー上にプレート化した。得られたファージを、Hybond-C ニトロセルロースメンブレン(Amersham Pharmacia Biotech, Baie d'Urfee, Canada)であって10mMのイソプロピル−β−チオガラクトピラノシド(IPTG:ICN Biomedicals Inc., Costa Mesa,CA)であらかじめ含浸させたもの上にリフトした。メンブレンを、3%スキムミルクと燐酸バッファー生食水(PBS)を使用してブロックし、そして次いで、プールしたヒト血清、ペルオキシダーゼ標識したヤギ抗ヒト免疫グロブリン抗血清(Jackson Immunoresearch Laboratories Inc., West Grove, PA)および基質とインキュベートした。陽性プラークを、単離、2回精製し、そして組み替え体pBK-CMVプラスミド(Stratagene)をExAssist ヘルパーファージ(Stratagene)で製造者の指示に従って切除した。クローン化インサートを含むファージミドベクターを使用するイムノブロットは、プールしたヒト血清がクローンA1についての100kDaの近似的分子量を有するタンパク質バンドと反応することを示した。このクローンを次いで、BVH−A4として同定した。このインサートの配列を、Taq Dye Deoxy Terminator Cycle配列決定キットと、Applied Biosystems Inc.(Foster City, CA)automated sequencer model 377Aを、製造者の推奨にしたがって使用して決定した。
【0106】
実施例2
この例は、グループBストレプトコッカス性BVH−A4遺伝子のクローニングを例示する。
グループBストレプトコッカス性BVH−A1のコード領域(配列番号1)遺伝子であって、リーダーペプチドをコードする領域を欠くものを、PCR(DNA Thermal Cycler GeneAmp PCR システム2400 Perkin Elmer, San Jose,CA)によって、血清型IIIグループBストレプトコッカス株COH1から、制限部位NcoI(CCATGG)およびNotI(GCGGCCGC)の付加のための塩基伸張を含んだオリゴヌクレオチドプライマーを使用して増幅した。オリゴヌクレオチドプライマー(表1)はDMAR800およびOCRR588を使用し、BVH−A4遺伝子を増幅した。PCR産物を、QiagenからのQIAquickゲル抽出キットを、製造者の指示(Chatsworth, CA)にしたがって使用してアガロースゲルから精製し、そしてNcoIおよびNotI(Pharmacia Canada Inc, Baie d'Urfee, Canada)で消化した。pET-21d(+)ベクター(Novagen, Madison WI)をNcoIおよびNotIで消化し、そしてQIAgen(Chatswoeth, CA)からのQIAquickゲル抽出キットを使用してアガロースゲルから精製した。NcoI-NotI PCR産物を、NcoI-NotI pET-21d(;)発現ベクターにライゲートした。ライゲートした産物を、Simanisの方法(Hanahan, D. DNA Cloning, 1985, D.M. Glover(ed),pp. 109-135)にしたがってE. coli株DH5α[Φ80dlacZΔM15Δ(lacZYA-argF)U169 end A1 recA1 hsdR17(rK-mK+)deoR thi-1 supE44 λ-gyrA96 relA1](Gibco BRL, Gaithersburg, MD)内に形質転換した。BVH−A4遺伝子を含む組み替え体pET-21d(+)プラスミド(rpET21d(+))を、QIAgenプラスミドキット(Chatsworth, CA)を使用して精製し、そしてDNAインサートを、配列決定した(Taq Dye Deoxy Terminator Cycle Sequencing kit, ABI, Foster City, CA)。
【0107】
BVH−A4遺伝子をコードするオープンリーディングフレーム(ORF)(配列番号1)は、3168bpを含み、そして7.97の予測されたpIおよび118,151.59Daの予測された分子量の1055アミノ酸残基ポリペプチドを含むことを実証した。Spscanソフトウェア(Wisconsin Sequence Analysis Package; Genetics Computer Group)を使用する精製されたアミノ酸残基配列(配列番号2)の分析は、22アミノ酸残基シグナルペプチド(MTKKHLKTLALALTTVSVVTYS)の存在を示唆し、それはセリンおよびグルタミン残基の間に位置する切断部位で終わる。
【0108】
表1.グループBストレプトコッカスBVH−A4遺伝子のPCR増幅のため使用したオリゴヌクレオチドプライマー
【表2】
Figure 2005503774
【0109】
実施例3
この例は、他のグループB株からのグループBストレプトコッカスBVH−A4遺伝子のPCR増幅を記載する。
BVH−A4(配列番号1)遺伝子のPCR増幅によって存在を確認するために、以下の11の血清学的に明瞭なグループBストレプトコッカス株を使用した:C388/90(血清型Ia/c)、ATCC12401(血清型Ib)、ATCC27591(血清型Ic)、NCS246(血清型II/R)、NCS954(血清型III)、NCS97SR331(血清型IV)、NCS535(血清型V)、NCS9842(血清型VI)、NCS7271(血清型VII)、NCS970886(血清型VIII)、ATCC27956(ウシ単離株)。E. coli株XL-1-Blue MEF'をこれらの実験で陰性コントロールとして使用した。染色体DNAを、それぞれのグループBストレプトコッカス株から、以前記載のように(Jayaro BM et al., 1991. J. Clin. Microbiol. 29:2774-2778)単離した。
【0110】
BVH−A4(配列番号1)遺伝子を、PCR(DNA Thermal Cycler GeneAmp PCR system 2400 Perkin Elmer, San Jose,CA)によって、11このグループBストレプトコッカス株、およびコントロールE. coli株から精製したゲノムDNAから、表1に提示したオリゴヌクレオチドを使用して増幅した。オリゴヌクレオチドプライマーOCRR587およびOCRR588を使用し、BVH−A4(配列番号1)遺伝子を増幅した。PCRを、35サイクルの30秒間94℃、30秒間の55℃、および150秒間の72℃および30分間の72℃の最終伸張期間で実施した。PCR産物を、1%アガロースゲルでサイズ分画化し、そして臭化エチジウム染色によって可視化した。これらのPCR増幅の結果は、表2に提示する。増幅産物の分析は、BVH−A4(配列番号1)遺伝子が、試験した11このグループBストレプトコッカス株のすべてのゲノムに存在したことを明らかにした。そのような産物は、コントロールE. coliDNAをこれらのオリゴヌクレオチドプライマーで同一のPCR増幅の対象としたときに、検出されなかった。
【0111】
表2.PCR増幅によってBVH−A4遺伝子の同定
【表3】
Figure 2005503774
【表4】
Figure 2005503774
【0112】
実施例4
この例は、CMVプラスミドpCMV−GH中のグループBストレプトコッカスBVH−A4遺伝子のクローニングを例示する。
【0113】
グループBストレプトコッカスBVH−A4(配列番号1)であってリーダーペプチドを欠くもののDNAコード領域を、ヒト成長ホルモン(hGH)遺伝子の相下流に挿入し、これはプラスミドベクターpCMV-GH(Tang et al., Nature, 1992,356:152)中のサイトメガロウイルス(CMV)プロモーターの転写制御下であった。CMVプロモーターは、E. coliでは非機能性であるが、真核細胞のプラスミドを投与すると活性である。ベクターはまた、アンピシリン抵抗性遺伝子を取り込んだ。
【0114】
BVH−A4(配列番号1)遺伝子であってそのリーダーペプチド領域を欠くもののコード領域を、制限部位BamHI(GGATCC)およびSalI(GTCGAC)の付加のための塩基伸張物を含んだオリゴヌクレオチドプライマーを使用して、血清型IIIグループBストレプトコッカス株COH1のゲノムDNAから、PCR(DNA Thermal Cycler GeneAmp PCR system 2400 Perkin Elmer, San Jose, CA)によって増幅した。オリゴヌクレオチドプライマーDMAR752およびDMAR753を使用し、BVH−A4(配列番号1)遺伝子を増幅した。PCR産物を、制限酵素(Pharmacia Canada Inc, Baie d'Urfee, Canada)で消化した、QIAgen(Chatsworth, CA)からのQIAquickゲル抽出キットを使用して、アガロースゲルから精製した。pCMV-GHベクター(Dr. Stephen A. Johnston, Department of Biochemistry, The University of Texas, Dallas, Texas)を、BamHIおよびSalIで消化して、そしてQIAgen(Chatsworth, CA)からのQIAquickゲル抽出キットを使用して、アガロースゲルから精製した。BamHI-SalI DNAフラグメントを、BamHI-SalI pCMV-GHベクターにライゲートし、CMVプロモーターの制御下のhGH-BVH−A4融合タンパク質を創出した。ライゲートした産物を、Simanisの方法(Hanahan, D. DNA Cloning, 1985,D.M. Glover(ed),pp.109-135)にしたがって、E. coli株DH5α[Φ80dlacZΔM15 Δ(lacZYA-argF)U169 endA1 recA1 hsdR17(rK-mK+)deoR thi-1 supE44 λ-gyrA96 relA1](Gibco BRL, Gaithersburg, MD)内に形質転換した。組み替え体pCMVプラスミドを、QIAgenプラスミドキットを使用して、精製し、そしてDNAインサートのヌクレオチド配列を、DNA配列決定によって確認した。
【0115】
実施例5
この例は、グループBストレプトコッカスBVH−A4タンパク質抗原への免疫応答を誘起するDNAの使用を例示する。
メスBALB/cマウス(Charles River, St-Constant, Quebec, Canada)を、顆粒球−マクロファージコロニー−刺激因子(GM−CSF)−発現プラスミドpCMV−GH−GM−CSF(Laboratory of Dr. Stephen A. Johnston, Department of Biochemistry, The University of Texas, Dallas, Texas)の50μgの存在下、組み替え体pCMV−GHコードBVH−A4(配列番号1)遺伝子の50μgで、2または3週間間隔で、100μlの筋肉内注射3回によって免疫化した。コントロールとして、マウスの群に、pCMV−GH−GM−CSFの50μgの存在下、pCMV−GHの50μgを注射した。血液サンプルを、それぞれの免疫化に先立ち、および第三注射の7日後に眼窩洞から収集し、そして血清抗体応答を、精製BVH−A4−His・タグ組み替え体タンパク質を、コーティング抗原として使用するELISAによって決定した。
【0116】
実施例6
この例は、組み替え体グループBストレプトコッカスBVH−A4タンパク質の生産および精製を例示する。
配列番号1に対応するBVH−A4遺伝子を有する組み替え体pET−21d(+)プラスミドを使用し、エレクトロポレーションによって形質転換した(Gene Pulser II装置, BIO-RAD Labs, Mississauga, Canada)E.coli 株BL21(DE3)(F-ompT hsdSB(r- Bm- B)gal dcm(DE3))(Novagen, Madison, WI)。E.coliのこの株において、組み替え体タンパク質の発現を制御するT7プロモーターは、遺伝子が、イソプロピル−β−d−チオ−ガラクトピラノシド(IPTG)によって誘導可能であるlacプロモーターの制御下である、T7 RNAポリメラーゼ(λDE3プロファージ)によって特異的に認識される。形質転換体BL21(DE3)/rpETを、A600が値0.6に達するまで、mlあたり100μgのカルベニシリン(Sigma-Aldrich Canada Ltd., Oakville, Canada)を含むLBブロス(ペプトン10μg/L、コウボエキス5g/L、NaCl10g/L)中で250rpmのアジテーションで37℃で成長させた。グループBストレプトコッカスBVH−A4-His・タグ組み替え体タンパク質の生産を誘導するために、細胞を、1mMの最終濃度のIPTGの存在下、3追加的時間インキュベートした。500mlカルチャーから誘導した細胞を、遠心分離によってペレット化し、-70℃で冷凍した。
【0117】
IPTG−誘導性BL21(DE3)/rpET21d(+)の可溶性細胞質性フラクションからの組み替え体タンパク質の精製を、His・結合金属キレート樹脂上に固定化した二価カチオン(Ni2+)に結合するHis・タグ配列(6連続ヒスチジン残基)の特性に基づくアフィニティクロマトグラフィーによってなした。簡単には、IPTGで誘導した500mLカルチャーから取得したペレット化した細胞を、1mMのPMSFを含むリシスバッファー(20mMトリス、500mM NaCl、10mMイミダゾール、pH7.9)中に際縣濁し、超音波をかけ、12000xgで20分間遠心分離し、細胞残骸を除いた。上清をNi−NTAアガロースカラム(Qiagen, Missisauga, Ontario, Canada)上に沈着させた。グループBストレプトコッカスBVH−A4−His・タグ組み替え体タンパク質を、250mMのイミダゾール-500mMのNaCl−20mMのTrispH7.9で溶出した。サンプルからの塩およびイミダゾールの除去は、4℃のPBSに対する透析によってなした。E.coliの可溶性フラクションから取得した組み替え体タンパク質の量は、MicroBCAによって評価した(Pierce, Rockford, Illinois)。
【0118】
実施例7
この例は、グループBストレプトコッカス株の表面のグループBストレプトコッカスBBH−A4タンパク質の抗体に対するアクセスビリチーを例示する。
細菌を、0.5%コウボエキス(Difco Laboratories)および0.5%ペプトンエキス(Merck, Darmstadt, Germany)を有するTodd Hewitt(TH)ブロス(Difco Laboratories, Detroit MI)を、8%CO2環境で37℃で成長させ、0.600(〜10CFI/ml)のOD490nmを与えた。抗−BVH−A4またはコントロール血清の希釈品を、次いで、添加し、そして、細胞に結合させ、これを2時間4℃でインキュベートした。サンプルを、ブロッキングバッファー[2%ウシ血清アルブミン(BSA)を含む燐酸バッファー生食水(PBS)]で4回洗浄し、それからブロッキングバッファー中に希釈したヤギフルオレセイン(FITC)−コンジュゲート性抗−マウスIgG+IgMの1mLを添加した。室温の60分の追加的インキュベーション後、サンプルを、ブロッキングバッファーで4回洗浄し、そして4℃で18-24時間PBSバッファー中の0.25%ホルムアルデヒドで固定した。細胞を、PBSバッファーで2回洗浄し、そしてPBSバッファーの500μL中に再縣濁した。細胞を、フローサイトメトリーによって(Epics(登録商標)XL;Beckman Coulter, Inc.)によって分析するまで、4℃で暗黒で保持した。
【0119】
実施例8
この例は、ウサギハイパー免疫血清でのマウスの受動的免疫化によって誘導された胎児グループBストレプトコッカスに対する保護を例示する。
ニュージーランドウサギ(Charles River laboratories, St-Constant, Canada)に、実施例6に記載のように生産および精製し、Alhydrogelアジュバント(Superfos Biosector a/s)に吸着した、BVH−A4−His・タグタンパク質の50μgおよび100μgで多重部位に皮下に注射した。ウサギを、BVH−A4−His・タグタンパク質で3週間に3回免疫化した。血液サンプルを第三注射後3週間に収集した。血清中に存在する抗体を、40%飽和硫酸アンモニウムを使用する沈降によって精製した。10匹のメスCD−1マウス(Charles River)の群に、BVH−A4−His・タグ免疫化ウサギまたは非関連コントロール組み替え体タンパク質で免疫化したウサギから収集した精製血清の500μlで静脈内に注射した。18時間後、マウスを、グループBストレプトコッカス株C388/90(Ia/c)の近似的に8x10CFUでチャレンジした。グループBストレプトコッカス性チャレンジ接種のサンプルを、血液アガープレート上にプレート化し、CFUを決定し、そしてチャレンジ用量を確認した。死亡を、14日の期間にわたり記録した。
【0120】
実施例9
この例は、免疫化によって誘導された胎児グループBストレプトコッカス性感染に対する保護を例示する。
【0121】
メスCD−1マウスの群を、QuilAアジュバント(Cedarlane Laboratories Ltd, Hornby, Canada)の10μgの存在下、実施例6に記載のように、生産および精製したいずれかのBVH−A4−His・タグタンパク質の20μgで3週間間隔で3回皮下に免疫化した。コントロールマウスを、PBS中の単独のQuilAアジュバントで注射した。血液サンプルを、それぞれの免疫化に第1日、22日および43日に先立ち、および第三注射の7日後(第50日)に眼窩洞から収集した。2週間後、マウスを、グループBストレプトコッカス株C388/90(Ia/c)の近似的に8x10CFUでチャレンジした。グループBストレプトコッカスチャレンジ接種のサンプルを、血液アガープレート上にプレート化し、CFUを決定し、チャレンジ用量を確認した。死亡を、14日の期間確認した。

Claims (35)

  1. (a)配列番号2から選択される配列を含む第二ポリペプチドに少なくとも80%同一性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチドまたはそのフラグメントまたはアナログ、
    (b)配列番号2から選択される配列を含む第二ポリペプチドに少なくとも95%同一性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチドまたはそのフラグメントまたはアナログ、
    (c)配列番号2から選択される配列を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチドまたはそのフラグメントまたはアナログ
    (d)配列番号2から選択される配列を含むポリペプチドについて結合特異性を有する抗体を惹起できるポリペプチドをコードするポリヌクレオチドまたはそのフラグメントまたはアナログ、
    (e)配列番号2から選択される配列を含むポリペプチドのエピトープを有する部分をコードするポリヌクレオチドまたはそのフラグメントまたはアナログ、
    (f)配列番号1から選択される配列を含むポリヌクレオチドまたはそのフラグメントまたはアナログ、
    (g)(a)、(b)、(c)、(d)、(e)または(f)に相補的であるポリヌクレオチド、
    から選択されるポリヌクレオチドを含む単離ポリヌクレオチド。
  2. (a)配列番号2から選択される配列を含む第二ポリペプチドに少なくとも80%同一性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、
    (b)配列番号2から選択される配列を含む第二ポリペプチドに少なくとも95%同一性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、
    (c)配列番号2から選択される配列を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
    (d)配列番号2から選択される配列を含むポリペプチドについて結合特異性を有する抗体を惹起できるポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、
    (e)配列番号2から選択される配列を含むポリペプチドのエピトープを有する部分をコードするポリヌクレオチド、
    (f)配列番号1から選択される配列を含むポリヌクレオチド、
    (g)(a)、(b)、(c)、(d)、(e)または(f)に相補的であるポリヌクレオチド、
    から選択されるポリヌクレオチドを含む単離ポリヌクレオチド。
  3. 当該ポリヌクレオチドがDNAである、請求項1のポリヌクレオチド。
  4. 当該ポリヌクレオチドがDNAである、請求項2のポリヌクレオチド。
  5. 当該ポリヌクレオチドがRNAである、請求項1のポリヌクレオチド。
  6. 当該ポリヌクレオチドがRNAである、請求項2のポリヌクレオチド。
  7. (a)ポリペプチドをコードするDNA配列または
    (b)ポリペプチドをコードするDNAの相補物
    のいずれかにストリンジェント条件下でハイブリダイズする単離ポリヌクレオチドであって、ここで当該ポリペプチドが、配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログを含む、ポリヌクレオチド。
  8. (a)ポリペプチドをコードするDNA配列または
    (b)ポリペプチドをコードするDNAの相補物
    のいずれかにストリンジェント条件下でハイブリダイズする請求項1のポリヌクレオチドであって、ここで当該ポリペプチドが、配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログを含む、ポリヌクレオチド。
  9. (a)ポリペプチドをコードするDNA配列または
    (b)ポリペプチドをコードするDNA配列の相補物
    にストリンジェント条件下でハイブリダイズする請求項2のポリヌクレオチドであって、ここで、当該ポリペプチドが配列番号2を含む、ポリヌクレオチド。
  10. (a)ポリペプチドをコードするDNA配列または
    (b)ポリペプチドをコードするDNA配列の相補物
    にストリンジェント条件下でハイブリダイズする請求項1のポリヌクレオチドであって、ここで、当該ポリペプチドが配列番号2またはそのフラグメントまたはアナログを含むポリペプチドからの少なくとも10連続アミノ酸残基を含む、ポリヌクレオチド。
  11. (a)ポリペプチドをコードするDNA配列または
    (b)ポリペプチドをコードするDNA配列の相補物
    にストリンジェント条件下でハイブリダイズする請求項2のポリヌクレオチドであって、ここで、当該ポリペプチドが配列番号2を含むポリペプチドからの少なくとも10連続アミノ酸残基を含む、ポリヌクレオチド。
  12. 当該DNAが発現制御領域に作動可能に連結される、請求項1のポリヌクレオチドを含むベクター。
  13. 当該DNAが発現制御領域に作動可能に連結される、請求項2のポリヌクレオチドを含むベクター。
  14. 請求項12のベクターでトランスフェクトした宿主細胞。
  15. 請求項13のベクターでトランスフェクトした宿主細胞。
  16. 請求項14の宿主細胞を、当該ポリペプチドの発現好適な条件下で培養することを含む、ポリペプチドを生産する方法。
  17. 請求項15の宿主細胞を、当該ポリペプチドの発現好適な条件下で培養することを含む、ポリペプチドを生産する方法。
  18. (a)配列番号2を含むアミノ酸配列を有する第二ポリペプチドに少なくとも80%同一性を有するポリペプチド、またはそのフラグメントまたはアナログ
    (b)配列番号2を含むアミノ酸配列を有する第二ポリペプチドに少なくとも95%同一性を有するポリペプチド、またはそのフラグメントまたはアナログ
    (c)配列番号2から選択される配列を含むポリペプチド、またはそのフラグメントまたはアナログ
    (d)配列番号2を含むポリペプチドについて結合特異性を有する抗体を精製できるポリペプチド、またはそのフラグメントまたはアナログ
    (e)配列番号2を含むポリペプチドのエピトープを有する部分、またはそのフラグメントまたはアナログ
    (f)(a)、(b)、(c)、(d)または(e)のポリペプチド、ここでN末端Met残基が欠失している、
    (g)(a)、(b)、(c)、(d)、(e)または(f)のポリペプチドであって、ここで分泌アミノ酸配列が欠失している、ポリペプチド
    から選択されるポリペプチドを含む単離ポリペプチド。
  19. (a)配列番号2を含むアミノ酸配列を有する第二ポリペプチドに少なくとも80%同一性を有するポリペプチド、
    (b)配列番号2を含むアミノ酸配列を有する第二ポリペプチドに少なくとも95%同一性を有するポリペプチド
    (c)配列番号2を含むアミノ酸配列を有するポリペプチド
    (d)配列番号2を含むポリペプチドについて結合特異性を有する抗体を惹起できるポリペプチド
    (e)配列番号2を含むポリペプチドのエピトープを有する部分
    (f)(a)、(b)、(c)、(d)または(e)のポリペプチド、ここでN末端Met残基は欠失している、
    (g)(a)、(b)、(c)、(d)、(e)または(f)のポリペプチド、ここで分泌アミノ酸配列は欠失している、
    から選択されるポリペプチドを含む単離ポリペプチド。
  20. 配列番号2から選択される配列を有する2または3以上のポリペプチドまたはそのフラグメントまたはアナログを含むキメラポリペプチド;ただしポリペプチドは、キメラポリペプチドを形成す量に連結されることを条件とする。
  21. 配列番号2から選択される配列を有する2または3以上のポリペプチドを含むキメラポリペプチド;ただしポリペプチドは、キメラポリペプチドを形成す量に連結されることを条件とする。
  22. 請求項18ないし21のいずれかのポリペプチドおよび薬学的に許容される担体、希釈剤またはアジュバントを含む医薬組成物。
  23. GBS感染に感受性の宿主におけるGBS細菌性感染の予防または治療的処置の方法であって、当該宿主に、予防または治療的量の、請求項22の組成物を投与することを含む方法。
  24. 宿主が、新生児または幼児である、請求項23の方法。
  25. 当該感染が敗血症、髄膜炎、肺炎、ぼうそう炎、骨髄炎、敗血症性関節炎、心内膜炎、または喉頭蓋炎を引き起こす、請求項24の方法。
  26. 該宿主が妊娠女性である請求項23の方法。
  27. 当該感染が、また骨髄炎、心内膜炎、羊膜炎、子宮内膜炎、傷感染(帝王切開後および会陰切開術後)、ぼうそう炎または筋膜炎を含む、温和な尿管感染ないし生命を脅かす敗血症および髄膜炎を引き起こす、請求項26の方法。
  28. 該宿主が非妊娠成人である、請求項23の方法。
  29. 当該感染が、一次的菌血症、皮膚または柔組織感染、肺炎、尿路性敗血症、心内膜炎、腹膜炎、髄膜炎または蓄膿症を引き起こす、請求項28の方法。
  30. 該宿主が酪農家畜の員である、請求項23の方法。
  31. 当該感染が乳腺炎を引き起こす、請求項30の方法。
  32. GBS感染に感受性の宿主におけるGBS細菌性感染の診断方法であって、
    (a)宿主から生物学的サンプルを取得すること、
    (b)請求項18ないし21のいずれかにしたがうポリペプチドと反応性の、抗体またはそのフラグメントを、該生物学的サンプルをインキュベートし、混合物を形成すること、および
    (c)ストレプトコッカスの存在を指摘する混合物中の、特異的に結合した抗体、または結合フラグメントを検出すること、
    を含む方法。
  33. GBS感染に感受性の宿主におけるGBS細菌性感染の診断方法であって、
    (a)宿主から生物学的サンプルを取得すること、
    (b)請求項18ないし21のいずれかにしたがうポリペプチドまたはそのフラグメントと反応性の、抗体またはそのフラグメントを、該生物学的サンプルをインキュベートし、混合物を形成すること、および
    (c)ストレプトコッカスに特異的な抗体の存在を指摘する混合物中の、特異的に結合した抗体、または結合フラグメントを検出すること、
    を含む方法。
  34. ストレプトコッカス性感染の予防または治療的処置のための医薬の製造における、請求項22の医薬組成物の使用。
  35. ストレプトコッカス性感染の検出または診断のための請求項18ないし21のいずれかのポリペプチドを含むキット。
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