JP2004531039A - 色選択電極が設けられたカラー表示管 - Google Patents
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Abstract
現在のカラー表示管(1)、特に表示窓(3)の外側面が平坦又はほぼ平坦であるカラー表示管(1)では、シャドウマスク(13)のマイクロフォニイ運動が益々重大となってきている。本発明は、カラー表示管(1)の外部からの振動がシャドウマスク(13)に伝達されるのを防止するマスクフレーム(14)を提供する。このマスクフレームにより、シャドウマスク(13)が振動に感応しにくくし、色純度に対する性能を改善する。この目的は、マスクフレーム(14)の一部を形成するダイヤフラム部分(15)に切欠部(27)を設けることにより達成される。シャドウマスク(13)のスカート(19)は、各対の隣接切欠部(27)間に1つのスポット溶接(28)を設けることによりダイヤフラム部分(15)に連結するのが好ましい。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、コーナー区分及びこれらコーナー区分に結合されたダイヤフラム部分を有するフレームと、シャドウマスクとを持つ色選択電極を具えるカラー表示管に関するものである。
本発明は更に、カラー表示管に用いる色選択電極及びこの色選択電極に用いるダイヤフラム部分にも関するものである。
【0002】
上述した種類のカラー表示管は、米国特許第 5,003,218号明細書に開示されている。この米国特許明細書によるカラー表示管には、4つのダイヤフラム部分と4つのコーナー区分とより成るフレームを有する色選択電極が設けられており、これら4つのコーナー区分が表示窓のコーナーで懸垂されている。
【0003】
米国特許第 5,003,218号明細書に開示されているカラー表示管には色選択電極が設けられており、この色選択電極は、カラー表示管のネック部内に装着されている3つの電子銃から生ぜしめられる電子ビームがそれぞれ、表示窓の内側にある1色のエレクトロルミネッセンス材料のみを励起することを確実にするためのものである。この色選択は、例えば、カラー表示管内にシャドウマスクを設けることにより達成される。このシャドウマスクは多数の孔を有し、これらの孔は、殆どの場合、スロット状又はドット状のパターンに配置されている。色選択電極がカラー表示管内に安定的に配置されていない場合には、その僅かな位置ずれにより画質を劣化させる。例えば、色選択電極が僅かに変形すると、色選択電極のマスク効果が変化し、従って、電子ビームが表示窓上の適切なエレクトロルミネッセンス材料に当らなくなる。これらの位置決め誤差により表示管の変色を生ぜしめ、これによりカラー表示管の画質を劣化させる。
【0004】
従来のカラー表示管には、シャドウマスクがマイクロフォニイ(microphony)に感応し過ぎるという欠点がある。シャドウマスクは、外部からの衝撃により振動するおそれがあり、これにより位置合わせ誤差を生ぜしめ、輝度及び色純度を変化させるおそれがある。
【0005】
本発明の目的は、前述した種類のものに比べて色純度を改善し、その結果、表示窓における位置合わせ誤差を著しく減少させた色選択電極を有するカラー表示管を提供することにある。
【0006】
本発明によれば、前記ダイヤフラム部分が、表示窓に向う方向に延在するとともに複数の切欠部が設けられている面を有していることを特徴とするカラー表示管により、上述した目的を達成する。本発明は、色選択電極のフレームに対するシャドウマスクの位置的な安定を改善すれば、位置合わせ誤差が低減されるという認識を基に成したものである。このことは、スクリーンの方向に向いたダイヤフラム部分のエッジにある個数の切欠部を設けることにより、実現しうる。これらの切欠部は、シャドウマスクが装着されているダイヤフラム部分のエッジを弱める為、衝撃がシャドウマスクに伝達されにくくなる。その結果、シャドウマスクは振動を受けにくくなり、カラー画像性能が改善される。すなわち、カラー表示管が呈する輝度及び色純度の変化が少なくなる。
【0007】
本発明によるカラー表示管の好適例では、前記シャドウマスクが、複数のスポット溶接により各ダイヤフラム部分に結合されたスカートを有していることを特徴とする。シャドウマスクとダイヤフラム部分との間の連結をあまり強くしないことにより、色選択電極のフレームを振動させる外部からの衝撃はシャドウマスク自体にはあまり容易に伝達されない。この理由で、ダイヤフラム部分に結合されるシャドウマスクの部分であるスカートはスポット溶接を用いてダイヤフラム部分に連結する必要がある。
【0008】
他の例では、2つの隣接する切欠部間に、1つのみのスポット溶接が存在するようにする。
【0009】
本例によれば、シャドウマスクのマイクロフォニイ運動に対し良好な結果をもたらす。その理由は、2つのスポット溶接間に1つの切欠部がある為、ダイヤフラム部分の振動を吸収しうる為である。2つのスポット溶接が切欠部により分離されていない状態では、振動はより容易にシャドウマスクに伝達されるおそれがある。
【0010】
更に他の例では、各ダイヤフラム部分におけるスポット溶接の個数は、このダイヤフラム部分における切欠部の個数よりも1つ少なくする。
【0011】
本例によれば、ダイヤフラム部分の端部と、この端部から見て最初の切欠部との間にスポット溶接が存在しなくなる。
【0012】
特開平4−155730号公報には、本発明の切欠部と幾分類似している溝が設けられたマスクフレームが開示されている。この特開平4−155730号公報によれば、このマスクフレームは、熱膨張係数が比較的高い厚肉の軟鋼材より成る重いフレームである。このマスクフレームに、熱膨張係数が低いアンバー材より成るシャドウマスクが溶接されている。この熱膨張係数の差が、カラー表示管の製造に際しての熱処理中に問題を生ぜしめる。この理由で、シャドウマスクが溶接されているマスクフレームのエッジに溝が設けられ、製造処理中のマスクの重大な変形を防止しようとしているものである。2つの溝間には1つよりも多い溶接が見えている。
【0013】
この点が、マスクフレームが4つのダイヤフラム部分を有し、これらダイヤフラム部分が薄肉で軽量の材料から成り且つコーナー区分に結合されている本発明と著しく相違している点である。シャドウマスクとダイヤフラム部分との間に熱膨張係数のいかなる差も生じないようにするためには、これらの双方を同じ材料、例えば、アンバーから形成する。本発明の基本的着想は、ダイヤフラム部分に切欠部を設け、2つの隣接切欠部間に1つのスポット溶接が存在するようにこれらダイヤフラム部分にシャドウマスクを溶接することにより、カラー表示管のマイクロフォニイ運動を改善しうるという認識において見いだしたものである。
【0014】
本発明は、本発明によるカラー表示管に用いる色選択電極及びダイヤフラム部分にも関するものである。
【0015】
本発明の上述した観点及びその他の観点は、以下に説明する実施例から明らかとなるであろう。しかし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0016】
図1に示すカラー表示管1は、表示窓3と、ファンネル部4と、ネック部5とを有する排気ガラス容器2を具えている。表示窓3の内側には、種々の色(例えば、赤、緑及び青)で発光する蛍光体の、例えば、ライン又はドットのパターンを有するスクリーン6を配置することができる。この蛍光体パターンは、電子銃10により発生される3つの電子ビーム7、8及び9により励起される。これら電子ビーム7、8及び9はスクリーンに向う途中で偏向ユニット11により偏向され、これにより電子ビーム7、8及び9がスクリーン6を規則的に走査するようにする。
【0017】
電子ビーム7、8及び9は、スクリーン6に当る前に、色選択電極12を通過する。この色選択電極12はシャドウマスク13を有する。このシャドウマスク13は、これが電子ビームを横切って電子ビームが適切な色の蛍光体にのみ当るようにする実際の色選択部分である。このシャドウマスク13は、円形又は細長の孔を有する有孔マスクとするか、又はワイヤマスクとすることができる。更に、色選択電極12は、シャドウマスク13を支持するフレーム14を有する。このフレーム14の主たる部分は、特に、コーナー区分16と、これらコーナー区分16を相互連結するダイヤフラム部分15とである。一般には、シャドウマスク13には直立縁19が設けられており、この直立縁19はシャドウマスク13のスカートと称され、重複領域20においてダイヤフラム部分15に連結されている。
【0018】
色選択電極12は、表示窓3のコーナー領域18の直立縁に固定された支持素子17を用いることにより表示窓3から懸垂されている。カラー表示管1において色選択電極12を懸垂するこの方法を、以後コーナー懸垂と称する。
【0019】
図2に、色選択電極12の正面図を示す。この図2におけるコーナー区分16は2つの主たる部分、すなわち、ダイヤフラム部分15を相互連結する剛体部分21と、色選択電極12を表示窓3から懸垂する懸垂素子22とを有する。シャドウマスク13はダイヤフラム部分15に結合されている。このシャドウマスクの区分23を図2に示してあるが、これは一例にすぎない。
【0020】
図3は、本発明によるダイヤフラム部分15の一例を示す。このダイヤフラム部分15は表示窓3に対しほぼ平行な面24と、この面24に対しほぼ垂直で表示窓3に向う方向に延在する面25とを有する。面25は、スカート19の輪郭部を適切に受け入れるような形状となっており、このことは、シャドウマスク13が湾曲されている場合に特に重要なことである。面25のエッジ26は、最も一般的には溶接により、例えば、或る個数のスポット溶接によりスカート19に連結されている。
【0021】
本発明によれば、エッジ26に複数の切欠部27を設ける。好ましくはその後に、各対の隣接切欠部27間に1つのスポット溶接28が存在するように、スカート19をダイヤフラム部分15に溶接する。この構成によれば、カラー表示管1に外部から衝撃又は振動が与えられた場合に、これらが良好に吸収され、従って、シャドウマスク13自体は殆ど振動しなくなるという利点が得られる。ダイヤフラム部分15、特にそのエッジ26は、このエッジ26に切欠部27を付加することにより弱められている。その結果、振動に関しては、エッジ26の切欠部27により分離された隣接領域29間の結合が弱いものとなり、これら領域29間の振動の伝達、従って、シャドウマスク13への振動の伝達が阻止される。各領域29からシャドウマスク13への振動の伝達を制限するためには、シャドウマスク13を各領域29にあまりにもしっかりと連結しないようにする必要がある。この理由で、各領域29当り1つのみのスポット溶接28があるようにするのが好ましい。最後の切欠部27とエッジ26の端部との間に溶接が存在しないようにした場合、最良の結果が得られた。
【0022】
本発明によるダイヤフラム部分15を用いることにより、画質が良好になる。その理由は、シャドウマスク13を通過する電子ビーム7、8及び9の位置ずれを生じるおそれのあるシャドウマスク13の振動をこのダイヤフラム部分が制限する為である。スクリーン6の蛍光体上での電子ビーム7、8及び9の位置ずれは一般に、変色や輝度不足を生ぜしめる。
【0023】
実際には、ダイヤフラム部分15の構成及びこれらダイヤフラム部分へのシャドウマスク13の連結を行なう上述した方法によれば更に、オーバードーミングに対する対処を良好にする。動作中、シャドウマスク13はダイヤフラム部分15よりも熱くなり、これによりスカート19の膨張がエッジ26の膨張を越えるようになる。従って、シャドウマスクの輪郭が変化し、これにより電子ビームの位置ずれをも生ぜしめる。本発明によるダイヤフラム部分15を用いることにより、スカート19とエッジ26との膨張差を、切欠部27の存在により、より一層容易に補償しうるため、シャドウマスクの輪郭が殆ど変化しなくなる。
【0024】
表示窓3の寸法や、アスペクト比や、シャドウマスク13及びダイヤフラム部分15を形成する材料の選択のような、カラー表示管1の種類に応じて、切欠部27の位置及び個数や、これらの切欠部27の寸法(幅及び深さ)や、これらの切欠部27に対するスポット溶接28の位置を決定することは、適切な設計事項となるものである。
【0025】
3つの切欠部27及び2つのスポット溶接28を有する図3の例は、本発明を説明するだけのものであり、本発明はこの例に限定されるものではないことは言うに及ばない。
【0026】
以上要するに、現在のカラー表示管1では、特に表示窓3の外側面を平坦又はほぼ平坦としたカラー表示管1では、シャドウマスク13のマイクロフォニイ運動が益々重大となってきている。本発明は、カラー表示管1の外部からシャドウマスク13への振動の伝達を防止するマスクフレーム14を提供する。このフレームによれば、シャドウマスク13を振動に感応しにくくし、色純度に対する性能を改善する。この目的は、マスクフレーム14の一部を形成するとともに切欠部27を有するダイヤフラム部分15を設けることにより、達成される。シャドウマスク13のスカート19は、各対の隣接切欠部27間に1つのスポット溶接28を設けることにより、ダイヤフラム部分15に連結するのが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明によるカラー表示管を示す断面図である。
【図2】図1のカラー表示管内に装着する色選択電極の正面図である。
【図3】本発明によるダイヤフラム部分の一例を示す線図である。
【0001】
本発明は、コーナー区分及びこれらコーナー区分に結合されたダイヤフラム部分を有するフレームと、シャドウマスクとを持つ色選択電極を具えるカラー表示管に関するものである。
本発明は更に、カラー表示管に用いる色選択電極及びこの色選択電極に用いるダイヤフラム部分にも関するものである。
【0002】
上述した種類のカラー表示管は、米国特許第 5,003,218号明細書に開示されている。この米国特許明細書によるカラー表示管には、4つのダイヤフラム部分と4つのコーナー区分とより成るフレームを有する色選択電極が設けられており、これら4つのコーナー区分が表示窓のコーナーで懸垂されている。
【0003】
米国特許第 5,003,218号明細書に開示されているカラー表示管には色選択電極が設けられており、この色選択電極は、カラー表示管のネック部内に装着されている3つの電子銃から生ぜしめられる電子ビームがそれぞれ、表示窓の内側にある1色のエレクトロルミネッセンス材料のみを励起することを確実にするためのものである。この色選択は、例えば、カラー表示管内にシャドウマスクを設けることにより達成される。このシャドウマスクは多数の孔を有し、これらの孔は、殆どの場合、スロット状又はドット状のパターンに配置されている。色選択電極がカラー表示管内に安定的に配置されていない場合には、その僅かな位置ずれにより画質を劣化させる。例えば、色選択電極が僅かに変形すると、色選択電極のマスク効果が変化し、従って、電子ビームが表示窓上の適切なエレクトロルミネッセンス材料に当らなくなる。これらの位置決め誤差により表示管の変色を生ぜしめ、これによりカラー表示管の画質を劣化させる。
【0004】
従来のカラー表示管には、シャドウマスクがマイクロフォニイ(microphony)に感応し過ぎるという欠点がある。シャドウマスクは、外部からの衝撃により振動するおそれがあり、これにより位置合わせ誤差を生ぜしめ、輝度及び色純度を変化させるおそれがある。
【0005】
本発明の目的は、前述した種類のものに比べて色純度を改善し、その結果、表示窓における位置合わせ誤差を著しく減少させた色選択電極を有するカラー表示管を提供することにある。
【0006】
本発明によれば、前記ダイヤフラム部分が、表示窓に向う方向に延在するとともに複数の切欠部が設けられている面を有していることを特徴とするカラー表示管により、上述した目的を達成する。本発明は、色選択電極のフレームに対するシャドウマスクの位置的な安定を改善すれば、位置合わせ誤差が低減されるという認識を基に成したものである。このことは、スクリーンの方向に向いたダイヤフラム部分のエッジにある個数の切欠部を設けることにより、実現しうる。これらの切欠部は、シャドウマスクが装着されているダイヤフラム部分のエッジを弱める為、衝撃がシャドウマスクに伝達されにくくなる。その結果、シャドウマスクは振動を受けにくくなり、カラー画像性能が改善される。すなわち、カラー表示管が呈する輝度及び色純度の変化が少なくなる。
【0007】
本発明によるカラー表示管の好適例では、前記シャドウマスクが、複数のスポット溶接により各ダイヤフラム部分に結合されたスカートを有していることを特徴とする。シャドウマスクとダイヤフラム部分との間の連結をあまり強くしないことにより、色選択電極のフレームを振動させる外部からの衝撃はシャドウマスク自体にはあまり容易に伝達されない。この理由で、ダイヤフラム部分に結合されるシャドウマスクの部分であるスカートはスポット溶接を用いてダイヤフラム部分に連結する必要がある。
【0008】
他の例では、2つの隣接する切欠部間に、1つのみのスポット溶接が存在するようにする。
【0009】
本例によれば、シャドウマスクのマイクロフォニイ運動に対し良好な結果をもたらす。その理由は、2つのスポット溶接間に1つの切欠部がある為、ダイヤフラム部分の振動を吸収しうる為である。2つのスポット溶接が切欠部により分離されていない状態では、振動はより容易にシャドウマスクに伝達されるおそれがある。
【0010】
更に他の例では、各ダイヤフラム部分におけるスポット溶接の個数は、このダイヤフラム部分における切欠部の個数よりも1つ少なくする。
【0011】
本例によれば、ダイヤフラム部分の端部と、この端部から見て最初の切欠部との間にスポット溶接が存在しなくなる。
【0012】
特開平4−155730号公報には、本発明の切欠部と幾分類似している溝が設けられたマスクフレームが開示されている。この特開平4−155730号公報によれば、このマスクフレームは、熱膨張係数が比較的高い厚肉の軟鋼材より成る重いフレームである。このマスクフレームに、熱膨張係数が低いアンバー材より成るシャドウマスクが溶接されている。この熱膨張係数の差が、カラー表示管の製造に際しての熱処理中に問題を生ぜしめる。この理由で、シャドウマスクが溶接されているマスクフレームのエッジに溝が設けられ、製造処理中のマスクの重大な変形を防止しようとしているものである。2つの溝間には1つよりも多い溶接が見えている。
【0013】
この点が、マスクフレームが4つのダイヤフラム部分を有し、これらダイヤフラム部分が薄肉で軽量の材料から成り且つコーナー区分に結合されている本発明と著しく相違している点である。シャドウマスクとダイヤフラム部分との間に熱膨張係数のいかなる差も生じないようにするためには、これらの双方を同じ材料、例えば、アンバーから形成する。本発明の基本的着想は、ダイヤフラム部分に切欠部を設け、2つの隣接切欠部間に1つのスポット溶接が存在するようにこれらダイヤフラム部分にシャドウマスクを溶接することにより、カラー表示管のマイクロフォニイ運動を改善しうるという認識において見いだしたものである。
【0014】
本発明は、本発明によるカラー表示管に用いる色選択電極及びダイヤフラム部分にも関するものである。
【0015】
本発明の上述した観点及びその他の観点は、以下に説明する実施例から明らかとなるであろう。しかし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0016】
図1に示すカラー表示管1は、表示窓3と、ファンネル部4と、ネック部5とを有する排気ガラス容器2を具えている。表示窓3の内側には、種々の色(例えば、赤、緑及び青)で発光する蛍光体の、例えば、ライン又はドットのパターンを有するスクリーン6を配置することができる。この蛍光体パターンは、電子銃10により発生される3つの電子ビーム7、8及び9により励起される。これら電子ビーム7、8及び9はスクリーンに向う途中で偏向ユニット11により偏向され、これにより電子ビーム7、8及び9がスクリーン6を規則的に走査するようにする。
【0017】
電子ビーム7、8及び9は、スクリーン6に当る前に、色選択電極12を通過する。この色選択電極12はシャドウマスク13を有する。このシャドウマスク13は、これが電子ビームを横切って電子ビームが適切な色の蛍光体にのみ当るようにする実際の色選択部分である。このシャドウマスク13は、円形又は細長の孔を有する有孔マスクとするか、又はワイヤマスクとすることができる。更に、色選択電極12は、シャドウマスク13を支持するフレーム14を有する。このフレーム14の主たる部分は、特に、コーナー区分16と、これらコーナー区分16を相互連結するダイヤフラム部分15とである。一般には、シャドウマスク13には直立縁19が設けられており、この直立縁19はシャドウマスク13のスカートと称され、重複領域20においてダイヤフラム部分15に連結されている。
【0018】
色選択電極12は、表示窓3のコーナー領域18の直立縁に固定された支持素子17を用いることにより表示窓3から懸垂されている。カラー表示管1において色選択電極12を懸垂するこの方法を、以後コーナー懸垂と称する。
【0019】
図2に、色選択電極12の正面図を示す。この図2におけるコーナー区分16は2つの主たる部分、すなわち、ダイヤフラム部分15を相互連結する剛体部分21と、色選択電極12を表示窓3から懸垂する懸垂素子22とを有する。シャドウマスク13はダイヤフラム部分15に結合されている。このシャドウマスクの区分23を図2に示してあるが、これは一例にすぎない。
【0020】
図3は、本発明によるダイヤフラム部分15の一例を示す。このダイヤフラム部分15は表示窓3に対しほぼ平行な面24と、この面24に対しほぼ垂直で表示窓3に向う方向に延在する面25とを有する。面25は、スカート19の輪郭部を適切に受け入れるような形状となっており、このことは、シャドウマスク13が湾曲されている場合に特に重要なことである。面25のエッジ26は、最も一般的には溶接により、例えば、或る個数のスポット溶接によりスカート19に連結されている。
【0021】
本発明によれば、エッジ26に複数の切欠部27を設ける。好ましくはその後に、各対の隣接切欠部27間に1つのスポット溶接28が存在するように、スカート19をダイヤフラム部分15に溶接する。この構成によれば、カラー表示管1に外部から衝撃又は振動が与えられた場合に、これらが良好に吸収され、従って、シャドウマスク13自体は殆ど振動しなくなるという利点が得られる。ダイヤフラム部分15、特にそのエッジ26は、このエッジ26に切欠部27を付加することにより弱められている。その結果、振動に関しては、エッジ26の切欠部27により分離された隣接領域29間の結合が弱いものとなり、これら領域29間の振動の伝達、従って、シャドウマスク13への振動の伝達が阻止される。各領域29からシャドウマスク13への振動の伝達を制限するためには、シャドウマスク13を各領域29にあまりにもしっかりと連結しないようにする必要がある。この理由で、各領域29当り1つのみのスポット溶接28があるようにするのが好ましい。最後の切欠部27とエッジ26の端部との間に溶接が存在しないようにした場合、最良の結果が得られた。
【0022】
本発明によるダイヤフラム部分15を用いることにより、画質が良好になる。その理由は、シャドウマスク13を通過する電子ビーム7、8及び9の位置ずれを生じるおそれのあるシャドウマスク13の振動をこのダイヤフラム部分が制限する為である。スクリーン6の蛍光体上での電子ビーム7、8及び9の位置ずれは一般に、変色や輝度不足を生ぜしめる。
【0023】
実際には、ダイヤフラム部分15の構成及びこれらダイヤフラム部分へのシャドウマスク13の連結を行なう上述した方法によれば更に、オーバードーミングに対する対処を良好にする。動作中、シャドウマスク13はダイヤフラム部分15よりも熱くなり、これによりスカート19の膨張がエッジ26の膨張を越えるようになる。従って、シャドウマスクの輪郭が変化し、これにより電子ビームの位置ずれをも生ぜしめる。本発明によるダイヤフラム部分15を用いることにより、スカート19とエッジ26との膨張差を、切欠部27の存在により、より一層容易に補償しうるため、シャドウマスクの輪郭が殆ど変化しなくなる。
【0024】
表示窓3の寸法や、アスペクト比や、シャドウマスク13及びダイヤフラム部分15を形成する材料の選択のような、カラー表示管1の種類に応じて、切欠部27の位置及び個数や、これらの切欠部27の寸法(幅及び深さ)や、これらの切欠部27に対するスポット溶接28の位置を決定することは、適切な設計事項となるものである。
【0025】
3つの切欠部27及び2つのスポット溶接28を有する図3の例は、本発明を説明するだけのものであり、本発明はこの例に限定されるものではないことは言うに及ばない。
【0026】
以上要するに、現在のカラー表示管1では、特に表示窓3の外側面を平坦又はほぼ平坦としたカラー表示管1では、シャドウマスク13のマイクロフォニイ運動が益々重大となってきている。本発明は、カラー表示管1の外部からシャドウマスク13への振動の伝達を防止するマスクフレーム14を提供する。このフレームによれば、シャドウマスク13を振動に感応しにくくし、色純度に対する性能を改善する。この目的は、マスクフレーム14の一部を形成するとともに切欠部27を有するダイヤフラム部分15を設けることにより、達成される。シャドウマスク13のスカート19は、各対の隣接切欠部27間に1つのスポット溶接28を設けることにより、ダイヤフラム部分15に連結するのが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明によるカラー表示管を示す断面図である。
【図2】図1のカラー表示管内に装着する色選択電極の正面図である。
【図3】本発明によるダイヤフラム部分の一例を示す線図である。
Claims (6)
- コーナー区分及びこれらコーナー区分に結合されたダイヤフラム部分を有するフレームと、シャドウマスクとを持つ色選択電極を具えるカラー表示管において、前記ダイヤフラム部分が、表示窓に向う方向に延在するとともに複数の切欠部が設けられている面を有していることを特徴とするカラー表示管。
- 請求項1に記載のカラー表示管において、前記シャドウマスクが、複数のスポット溶接により各ダイヤフラム部分に結合されたスカートを有していることを特徴とするカラー表示管。
- 請求項2に記載のカラー表示管において、2つの隣接切欠部間には1つのみのスポット溶接が存在していることを特徴とするカラー表示管。
- 請求項3に記載のカラー表示管において、各ダイヤフラム部分におけるスポット溶接の個数は、このダイヤフラム部分における切欠部の個数よりも1つ少ないことを特徴とするカラー表示管。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載のカラー表示管に用いる色選択電極。
- 請求項5に記載の色選択電極に用いるダイヤフラム部分。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
EP01202409 | 2001-06-21 | ||
PCT/IB2002/002319 WO2003001553A1 (en) | 2001-06-21 | 2002-06-17 | Color display tube with color selection electrode |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004531039A true JP2004531039A (ja) | 2004-10-07 |
Family
ID=8180522
Family Applications (1)
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