JP2004530794A - 冷間加工用鋼材 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明は、冷間加工用鋼材、すなわち、材料の冷温条件での材料の加工に使われる鋼材に関する。この鋼材を使用する典型的な例は、剪断加工(切断)や打抜加工(パンチング)、ネジ切り、例をあげると、ダイの回転のためのねじ山やタップのねじ山、冷間押し出し成形用工作器具、粉末のプレス、深絞り加工および機械用ナイフのための道具である。本発明は、さらに冷間加工工具の製造ためのこの鋼材の使用、この鋼材の製造方法およびこの鋼材で作られた工具に関する。
【背景技術】
【0002】
いくつかの要求が、用途に適当な硬度、高い耐摩耗性および高い靭性をもった、冷間加工用の鋼材に生じている。最適な工具として、高い耐摩耗性および良好な強靭性の両方の特性が不可欠である。
【0003】
VANADISTM4は、出願人によって、製造・販売されている、高品質な工具のための耐摩耗性および強靭性の極めて良好な組み合わせを提供する、粉末冶金冷間加工用の鋼材である。この鋼材は、重量%で、下記の称呼組織を有している。1.5C、1.0Si、0.4Mn、8.0Cr、1.5Mo、4.0V、残り鉄および不可避不純物。この鋼材は、粘着摩耗(adhesive wear)および/またはチッピングが支配的な課題である用途、すなわち、オーステナイト系のステンレス鋼、柔炭素鋼、アルミニウム、銅等のような、柔らかい/粘着性を持った加工材料、および、同様に極厚な加工材料に対して特に適している。この鋼材が使用できる冷間加工工具の典型的な例は、上記の前文の中で言及されたものである。一般的に言って、スウェーデンの特許457 356号の対象である、VANADISTM4は、良い耐磨耗性、高い圧力強度、良い焼入れ性、非常に良い靭性、熱処理を受けたときの非常に良い寸法安定性および良い焼戻し耐性に特徴づけられ、上述の特性は高性能冷間加工鋼材の重要な特性である。
【0004】
出願人は、さらに WO 01/25499で、重量%で、以下の化学組成、1.0−1.9のC、0.5−2.0のSi、0.1−1.5のMn、4.0−5.5のCr,2.5−4.0の(Mo+W/2)、しかしながらWの最大は1.0、2.0−4.5の(V+Ni/2),しかしながらNiの最大は1.0、残りは鉄および不純物を有し、かつこの鋼材の焼入れと焼戻しされた条件で、、5−12容量%のMC−カーバイドを含み、その少なくとも50容量%が寸法が3μmよりも大きいが25μmよりも小さい微細構造を有する鋼を設計した。この微細構造は、インゴット溶射成形によって得られる。この組成と微細構造は、適切な強靭性と耐摩耗性と含む冷間圧延のための圧延機に適当な鋼材特性を与える。さらに、インゴット鋳込法によって従来の方法で製造された高速度鋼は、EP 0 630 984A1に示されている。記載された一例によれば、鋼材は0.69のC、0.80のSi、0.30のMn、5.07のCr、4.03のMo、0.98のV、0.041のN、残りは鉄、を含んでいた。特許文献の中で示される微細構造も、この鋼材は、全体で、焼入れおよび焼戻し後、0.3容量%のM2CおよびM6Cタイプのカーバイド、および0.8容量%のMC−カーバイドを含んでいた。後者のそれは、本質的に球形状で、インゴット鋳込法を含む従来の方法で製造された高バナジウム鋼に典型的な大きなサイズをもっていた。この鋼材は、「塑性加工」にふさわしいと言われている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上に言及された鋼材、VANADISTM4は、約15年以来ずっと製造されており、その卓越した特性により、高性能冷間加工鋼材の市場で指導的地位に達している。VANADISTM4よりも更に良い強靭性を持ち、その一方で、他の特性が、VANADISTM4と比較して維持あるいは改良された、高性能冷間加工鋼材を提供することが出願人の現在の目的である。原則として、この鋼材の使用される分野は、VANADISTM4と同じである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的は、鋼材が重量%で、この中の、以下の化学組成すなわち、1.25−1.75の(C+N)、しかしながら少なくともCは0.5%、0.1−1.5%のSi、0.1−1.5%のMn、4.0−5.5(%)のCr、2.5−4.5%の(Mo+W/2)、しかしながらWの最大は0.5%、3.0−4.5%の(V+Nb/2)、しかしながら、Nbの最大は0.5%、最大0.3%のS、残りが鉄および不可避不純物を有すること、および鋼材の焼入れおよび焼戻しされた条件での微細構造が、鋼材のマトリックスに均等に分布した、6−13容量%のバナジウム−リッチな、MX−カーバイド、ナイトライド、および/またはカーボナイトライド、ここで、Xは炭素および/または窒素であり、前記カーバイド、ナイトライドおよびまたはカーボナイトライドの少なくとも90容量%は、鋼材の研究された断面で、3.0μmよりも小さい、より好ましくは2.5μmよりも小さい、等価直径、Deq、を有し、および、全体で最大1容量%の他の、たぶん存在する、カーバイド、ナイトライド、および/またはカーボナイトライドを含んでいる鋼材によって達成することができる。カーバイドは、圧倒的に丸いまたは丸まった形をもっているが、個別には、長尺カーバイドが生じる可能性がある。等価直径、Deqは、この文中では、Deq=2(A/π)1/2と定義され、ここでAは、研究された断面におけるカーバイド粒子の表面積である。典型的には、少なくとも98容量%のMX−カーバイド、ナイトライドおよび/またはカーボナイトライドは、Deq<3.0μmを有する。普通は、カーバイド/ナイトライド/カーボナイトライドもまた、高い程度に、回転楕円体化されているので、研究された断面で3.0μmを越える実長をもったカーバイドは存在しない。
【0007】
焼入れされた条件で、マトリックスは、基本的に、固溶体中で、0.3−0.7、好ましくは0.4−0.6%のCを含むマルテンサイトのみを含む。鋼材は、焼入れと焼戻し後54−66 HRCの硬度を有する。
【0008】
ソフトな焼きなまし条件において、この鋼材は、8−15容量%のバナジウムに富んだMX−カーバイド、ナイトライドおよび/またはカーボナイトライドで、その少なくとも90容量%は、3.0μmより小さい、好ましくは2.5μmより小さい等価直径をもち、そして、最大3容量%の他のカーバイド、ナイトライドおよび/又はカーボナイトライドを含んだフェライトマトリックスを有する。
【0009】
もし、他に述べられていなければ、常に、重量%は化学組成に関して適用され、容量%は鋼材の構成要素に関して適用される。
個々の合金元素とそれらの相互関係、この鋼材の構造とその熱処理に関する限り、下記が適合する。
【0010】
炭素は、鋼材中に、鋼材の焼入れ、焼戻し条件で、窒素、バナジウムおよび、存在の可能性のあるニオブおよび、ある程度他の金属と結合して、6−13容量%、好ましくは7−11容量%のMX−カーバイド、ナイトライド、またはカーボナイトライドを形成するために、そしてまた、鋼材の焼入れされた条件で、鋼材のマトリックスに0.3−0.7、好ましくは0.4−0.6重量%の量の固溶体が存在するため十分な量が存在すべきである。適切には、鋼材のマトリックス中の溶解した炭素の含有量は、約0.53%である。この鋼材のマトリックスに溶解された炭素プラス、カーバイド、ナイトライドまたはカーボナイトライドと結合した炭素を含む、この鋼材中の炭素と窒素との総合計の量、すなわち%(C+N)は、少なくとも1.25、好ましくは1.35%、であるがC+Nの最大含有量は1.75%、好ましくは最大1.6%までであろう。
【0011】
本発明の最初の好ましい実施例によれば、この鋼材は、環境および/または供給される原材料から入りこむ、存在が避けられない量、すなわち最大で約0.12%、好ましくは最大で約0.10%よりも多い窒素を含まない。思いつく実施例によれば、しかしながら、この鋼材は、鋼材の製造で使われた粉末鋼材の固相の窒化を介して供給されるかもしれない、多量の、意図的に追加された窒素の含有量を含むことができる。この場合、C+Nの主な部分は、この場合、前述のMX−粒子は、主として窒素がバナジウムとともに実質的な構成要素であるバナジウム炭窒化物、または、更に、純粋なバナジウム窒化物を構成する窒素で構成され、それに対し、炭素は、この鋼材の焼入れと焼戻しされた条件でこの鋼材のマトリックスに溶解した構成要素としてのみ存在する。
【0012】
ケイ素は、この鋼材の製造から残留物として、少なくとも0.1%の量、普通は少なくとも0.2%の量が存在する。ケイ素は、鋼材中の炭素の活性を増加させて、したがって、鋼材に適切な硬度を与えることに寄与する。ケイ素の含有量が高すぎる場合、固溶硬化により、脆化問題が生じ、この理由で、この鋼材の最大のシリコン含有率は、1.5%、好ましくは、最大で1.2%、最適には最大0.9%である。
【0013】
マンガン、クロムおよびモリブデンは、鋼に適切な焼入れ性を与えるために十分な量が鋼材に存在すべきである。マンガンは、さらにマンガン硫化物を形成してこの鋼材中に存在する硫黄と結合する機能をもっている。したがって、マンガンは、0.1−1.5%の量、好ましくは、0.1−1.2の量、最適には、0.1−0.9%存在すべきである。クロムは、第1にモリブデンと、しかしまたマンガンと結合してこの鋼材に所要の焼入れ性を与えるために少なくとも4.0%の量、好ましくは少なくとも4.5%存在すべきである。しかしながら、望まれないクロムカーバイドがこの鋼材に形成されないために、クロム含有量は5.5%、好ましくは5.2%を超えてはいけない。
【0014】
モリブデンは、鋼材を特徴づけるマンガンおよびクロムの制限のある含有量にもかかわらず、鋼材に所要の焼入れ性を与えるために、少なくとも2.5%の量が存在しなければならない。好ましくは、鋼材は、少なくとも3.0%、最適には2.8%のモリブデンを含んでいなければならない。最大で、鋼材は、鋼材が望ましい量のMC−カーバイドの代わりに望ましくないM6C−カーバイドを含まないように、4.5%、好ましくは最大4.0%のモリブデンを含むことができる。更に、より高い含有量のモリブデンは、鋼材の製造に関連する酸化のためにモリブデンの望ましくないロスを引き起こす。基本的に、モリブデンは、タングステンによって完全にあるいは部分的に置き換えることができるが、モリブデンと比較して2倍あるいはそれ以上のタングステンが必要とされ、これが欠点である。さらに、鋼材の生産に関連して、あるいは鋼材で作られる品物の生産に関連して生産されるいかなるスクラップも、鋼材がかなりの量のタングステンを含んでいる場合、リサイクルに対して価値が少なくなるであろう。したがって、タングステンは、最大で0.5%、好ましくは最大で0.3%、最適には最大で0.1%を超えて存在すべきでない。最も都合の良いことは、鋼材は、もっとも好ましい実施例従って、鋼材の製造と関連して使われる原材料から残留する元素の形である不純物よりも多くは許容されるべきでない、意図的なタングステンを、追加して含むべきでない。
【0015】
バナジウムは、焼入れ、焼戻しされた鋼材の使用条件で、合計6−13%、好ましくは7−11容量%の前述のMX-カーバイド、ナイトライドおよび/またはカーボナイトライドを炭素と窒素と共に形成するために、少なくとも3.0%、しかし4.5%を超えない量、好ましくは少なくとも3.4%で最大、4.0%を含まなければいけない。原則として、バナジウムは、ニオブと置き換えることができるが、これはバナジウムと比較しての2倍のニオブが必要で、これが、欠点である。さらに、ニオブは、カーバイド、ナイトライドおよび/またはカーボナイトライドが、純粋なバナジウムカーバイド、ナイトライドおよび/またはカーボナイトライドよりもとげとげしい形をして、より大きいので、破断またはシッピング(shippings)を起こし、したがって、材料の強靭性を減少するという影響がある。したがって、ニオブは、0.5%、好ましくは最大で0.3%、最適には最大で0.1%を超過する量存在してはいけない。都合の良いことは、鋼材は意図的に追加のニオブを含むことができない。鋼材の中で最も好ましい実施例では、したがって、鋼材の生産に関連して使用される原材料からの残留する元素の形で避けることのできない不純物としてのみニオブは許容されるべきである。
【0016】
第1の実施例によれば、硫黄は、0.03%よりも多くない量の不純物として存在することができる。しかしながら、鋼材の機械加工性を改善するために、1つの実施例によれば、鋼材は最大で0.3%まで、好ましくは最大で0.15%の量の硫黄を意図的に追加して含むことが考えられる。
【0017】
鋼の生産では、最初に、意図した量の、炭素、ケイ素、マンガン、クロム、モリブデン、ことによるとタングステン、バナジウム、ことによるとニオブ、ことによると不純物レベル以上の硫黄、避けられない程度の窒素、残余の鉄および不純物を含んでいる溶融した鋼材のバルクを準備する。この溶融材料から、粉末が、窒素ガス噴霧を使って製造される。ガス噴霧で成形される液滴は、非常に急速に冷却され、その結果形成されたバナジウムカーバイドおよび/またはバナジウムとニオブカーバイドとの混合物は、成長する十分な時間が与えられないが、極端に薄く、―マイクロメーターの数分の1のみの厚さで―残っている、そして、顕著に不規則な形をとる。これはカーバイトが、小滴が粉末粒を成形するために完全に凝固する前に、急速に凝固する小滴中の樹枝状の網の目に溶融材料が含まれて残っている領域に沈殿するという事実による。鋼材が避けられない不純物レベル以上の窒素を含んでいる場合、窒素の供給は、粉末の窒化により、例えば SE 462 837に記述されているやり方で行なうことができる。
【0018】
粉末が窒化される場合、窒化に先立って行なわれるふるい分け後、粉末は、気体が抜かれたカプセルに充填され、閉じられ、そして、それ自身知られているやり方で、高温と高圧;950−1200℃および90−150MPa;典型的には、約1150℃および100MPa、で、高温静圧圧縮(HIP−ing)にさらされ、その結果、粉末は完全に濃密体を形成して固まる。
【0019】
HIP−ing(高温静圧圧縮)操作を通じて、カーバイド/ナイトライド/カーボナイトライドは、粉末の中でよりもはるかに規則的な形を得る。大多数は、ボリュームに関して、最大約1.5μmで丸い形をしている。個々の粒子は、さらに引き伸ばされ、そして、幾分か長い、最大約2.5μmである。この変形は、恐らく、一方では、粉末中の非常に薄い粒子の崩壊と他方では結合による。
【0020】
鋼材は、HIP-ed(高温静圧圧縮された)条件でで使用することができる。通常は、しかしながら、鋼材は、HIP-ing(高温静水圧圧縮)の後に鍛造および/または熱間圧延を通じて熱間加工される。これは、約1050℃と1150℃の間の開始温度、好ましくは約1100℃で行われる。これは、一層の結合および、とりわけカーバイド/ナイトライド/カーボナイトライドの球状化(球状化処理)を引き起こす。少なくともカーバイドの90容量%は、鍛造および/または熱間圧延の後、最大2.5μmのサイズ、好ましくは最大2.0μmサイズを有する。
【0021】
鋼材は、切断工具によって機械加工されることができるために、それは最初は、軟化焼鈍すべきである。これは、カーバイド/ナイトライド/カオボナイトライドの成長を抑制するために、950℃未満の温度、好ましくは約900℃で実行される。軟化焼鈍をされた材料は、したがって、少なくとも90容量%が3.0μmよりも小さい等価直径、好ましくはまた、2.5μmよりも小さい等価直径を有する、8−15容量%のMX-カーバイド、ナイトライドおよび/またはカーボナイトライドと、最大で3容量%の他のカーバイド、ナイトライドおよび/またはカーボナイトライドを含むフェライトマトリックス中にMX−粒子が非常に微細に分散して付していることによって特徴づけられる。
【0022】
カッティングタイプの機械加工によってその最終形を得る場合、工具は、焼入れ、焼戻しされる。オーステナイト化は、MX−カーバイド、ナイトライドおよびカーボナイトライドの望まれない大きな溶解を避けるために、940℃と1150℃の間の温度、好ましくは1100℃よりも低い温度で行なわれる。適切なオーステナイト化温度は、1000−1040℃である。焼戻しは、200と250℃の間の温度での低温焼戻しとして、あるいは、500と560℃の間の温度での高温焼戻しとして、200と560℃の間の温度で行うことができる。MX−カーバイド、ナイトライドおよびカーボナイトライドは、焼戻しに伴って、二次的に沈殿することができるように、オーステナイト化である程度の割合で熔融される。最終結果は、本発明で典型的な微細構造、すなわち焼戻しマルテンサイトからなり、その焼戻しマルテンサイト中には、6−13容量%、好ましくは7−11容量%のMX−カーバイド、ナイトライドおよび/またはカーボナイトライド、ここにMは、基本的にバナジウムからなり、Xは、炭素および窒素からなり、好ましくは実質的に炭素であり、そのカーバイド、ナイトライドおよびカーボナイトライドの少なくとも90容量%は、最大2.5μmの等価直径、好ましくは2.0μmの等価直径であり、焼戻しマルテンサイト中に、全体で最大1容量%の、存在の可能性のある他のタイプのカーバイド、ナイトライドおよびカーボナイトライドがある微細構造である。焼戻しに先立って、マルテンサイトは、固溶体中に炭素を、0.3−0.7、好ましくは0.4−0.6%含んでいる。
【0023】
発明のさらなる特徴および態様は、添付の特許請求の範囲と以下の実行された実験の記載から明白である。
【0024】
行なわれたテストの説明
試験された鋼材の化学成分が表1で記述されている。表において、いくつかの鋼材で示されているタングステンの含有量は、鋼材の生産のために使用される原材料からの残留物として存在し、それゆえに避けられない不純物である。いくつかの鋼材に示される硫黄もまた、不純物である。鋼材は、正常な不純物レベルを超過せず、表中で記載されない、他の不純物も含んでいる。残余は、鉄である。表1では、鋼材BおよびCが、本発明による化学組成を持っている。鋼材A、D、EおよびFは、参考例の材料であるり、特に、VANADISTM4タイプのものである。
【0025】
【表1】
【0026】
一般的な、熔融冶金技術にしたがって調製された、表1による化学成分をもった鋼材A−Fの熔融鋼材のバルク。熔融金属流の窒素ガス噴霧によって熔融材料から製造された金属粉末。形成された小滴は、非常に急速に冷却された。鋼材Bの微細構造が、検査された。構造は図1に示される。この図から明白なように、鋼材は樹枝状結晶の網の目の中に熔融材料を含む残存する領域に沈殿された非常に不規則な形で、非常に薄いカーバイドを含んでいる。
【0027】
HIP-ed(高温静圧圧縮)された材料もまた、小規模で鋼材AとBの粉末から製造された。各鋼材A、Bの粉末10kgがメタルシート状のカプセルに充填され、閉じられ、排気され、約1150℃まで加熱されその後、1150℃、100Mpaの圧力でHIP-ed(高温静圧圧縮)された。HIP-ing操作で、粉末のはじめに得られたカーバイド構造は、破壊され同時にカーバイドとして合体された。HIP-ed(高温静圧圧縮)された鋼材Bのために得られた結果は、図2から明白である。HIP-ed(高温静圧圧縮)された条件の鋼材は、回転楕円形に近い形状の、より規則的形状をしている。それらは依然として非常に小さい。大部分は90容量%よりも多い、最大で2μm、好ましくは最大約20μmの等価直径を有する。
【0028】
その後、カプセルは、50×50mmの寸法に1100℃の温度で鍛造された。本発明の材料の鋼材Bと参考例の材料の鋼材Aの鍛造後の材料構造は、図3および図4の各々から明白である。本発明の材料では、基本的に回転楕円形(球状)の形状をしたMC−カーバイドは、非常に小さく、等価直径の寸法で、最大でやっと約2.0μmである。他のタイプの非常に少数のカーバイド、特に、モリブデンリッチなカーバイド、おそらく、M6Cタイプは、本発明の鋼材中で検知できるかも知れない。これらのカーバイドの合計の量は、1容量%未満である。参考例の材料である図4における鋼材Aは、 MC−カーバイドとクロムリッチなタイプM7C3の容量割合は、ほぼ等しい大きさである。さらに、カーバイドの寸法は、本発明の鋼材中のものよりも本質的に大きかった。
【0029】
その後、実規模実験が行なわれた。上記と同じ方法で、表1の鋼材C−Fに従った化学成分を持った鋼材の粉末が製造された。2トンの質量がある素材は、それ自体知られている方法におけるHIP-ing(高温静圧圧縮)によって本発明の鋼材Cの鋼材が製造された。したがって、粉末は、密封され、排気され、約1150℃に加熱されるカプセルに充填され、そして、その温度で、約100MPaの圧力で高温静圧圧縮される。参考例の鋼材D、EおよびFは、出願人のタイプVANADISTM4の鋼材が生産慣習によってHIP−ed素材が製造された。素材は、その後、鍛造され、そして約1100℃で、下記の寸法に圧延された。鋼材Cは、200×80mm、鋼材Dは,152×102mmそして、鋼材Eは、φ125mm。
【0030】
試料は、約900℃でソフトアニールされた後、材料から採取された。焼入れと焼戻しに関する熱処理は、表2に記載される。鋼材CとFとの微細構造は、鋼材の焼入れと焼戻しの条件で検査され、図5と図6に示される。本発明の鋼材、図5は、焼戻しされたマルテンサイトから構成された、マトリックス中に9.5容量%のMC−カーバイドを含んでいた。MC−カーバイド以外の、いかなるカーバイドおよび/またはカーボナイトライドも、検出することが困難であった。とにかく、そのような可能性のある、更なるカーバイド、例えば、M7C3−カーバイドは、1容量%よりも少ない。時折発生する、2.0μmよりも大きい等価直径を持ったカーバイドは、鋼材の焼入れと焼戻しの条件で本発明の鋼材中で検出することができる、しかし、2.5μmよりも大きいカーバイドは一つもない。
【0031】
参考例の材料、図6における鋼材Fは、鋼材の焼入れと焼戻し条件で合計で約13容量%のカーバイド、そのうち約6.5容量%がMC−カーバイド、約6.5容量%がM7C3−カーバイドを含んでいた。
【0032】
表2に示された、熱処理後得られた硬度は、また表2記載されている。本発明に従った、鋼材Cは焼入れと焼戻し条件で、59.8HRCの硬度を達成したが、同時に、参考例の鋼材DとEとは、それぞれ、58.5と61.7HRCの硬度を得た。
【0033】
異なるオーステナイト化温度と焼戻しの温度とで達成された、鋼材CとDの硬度もまた調査された。結果は、図7と図8のカーブから明白である。図7において、本発明の鋼材Cは、オーステナイト化する温度にほとんど依存しない硬度を持っている。比較的に低温であるオーステナイト化温度1020℃でもっとも適当なオーステナイト化温度になるので、非常に有利である、これに対して、参考例の鋼材は、最大の硬度を達成するのに、約1060−1070℃に加熱する必要がある。
【0034】
図8から明白なように、本発明の鋼材Cは、さらに参考例の鋼材Dよりも本質的によい焼戻し耐性を持っている。明白な二次硬化は、500−550℃の間の温度で焼戻しすることによって達成することができる。鋼材は、さらに、約200−250℃で低温焼戻しの可能性を与える。
【0035】
鋼材CおよびDの衝撃靭性が検査された。LT2方向の吸収された衝撃エネルギー(J)は本発明に従う鋼材Cについて102Jであり、すなわち参照材料の鋼材について得られた硬度60Jと比較して極めて大きく改良されていた。試験片は、切削され磨かれた、表2に従った硬度に焼入れされた7×10mm、長さ55mmの寸法をもった、非切り欠きテスト棒から構成された。
【0036】
摩耗テストにおいて、φ15mmで長さ20mmの寸法をもった試験片が使われた。このテストは、磨耗研磨剤としてSi02を使った、ピン ツウ ピンテストによって行われた。本発明の鋼材Cは、参考材料の鋼材Eよりも低い8.3mg/min.の低い磨耗速度をもっていた。鋼材Eの摩耗速度はより高い10.8mg/min.で、すなわち、材料の耐磨耗性はより低かった。
【0037】
【表2】
【0038】
本発明の鋼材CおよびVANADISTM4タイプの鋼材の、実規模で製造された焼入れ性が試験された。
【0039】
オーステナイト化温度、TA、は、両方の場合ともに1020℃であった。
試料は、異なる冷却速度で冷却され、その速度は、オーステナイト化する温度、TA=1020℃から室温まで、窒素ガスによって、多かれ少なかれ激しい冷却によってコントロールされた。
【0040】
800℃から500℃の冷却に必要とされる時間は、冷却速度の変更を受けた割合を変えて試験片の硬度と同様に測定された。結果は、表3に記載される。図9は、800℃から500℃に冷却するための時間対硬度を示す。
【0041】
試験された鋼材の焼入性曲線を示すこの図から明らかなように、本発明の鋼材Cは、参考例の鋼材のカーブよりも十分に高いレベルに位置し、これは、本発明の鋼材Cが基本的に参考例の鋼材よりもよりよい焼入れ性を持つことを意味する。
【0042】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明による鋼材の生産のために使用されるタイプの金属粉末の非常に大きな倍率での微細構造を示す。
【図2】小さな倍率で同じ鋼材の、HIP-ing(高温静圧圧縮)後の微細構造を示す。
【図3】図2と同じ鋼材の鍛造後のものを示す。
【図4】参考例の材料の、HIP-ing(高温静圧圧縮)および鍛造後の微細構造を示す。
【図5】本発明による鋼材の焼入れ、焼戻し後の微細構造を示す。
【図6】参考例の材料の焼入れ、焼戻し後の微細構造を示す。
【図7】本発明による鋼材と参考例の材料の硬度対オーステナイト化温度を示す図である。
【図8】本発明による鋼材および参考例の材料の硬度対焼戻し温度をそれぞれ示す
【図9】本発明の鋼材と参考例の鋼材の焼入性曲線を示す。
Claims (25)
- 重量%で次の化学組織
1.25−1.75%の(C+N)、しかしながらCは少なくとも0.5%、
0.1−1.5%のSi、
0.1−1.5%のMn、
4.0−5.5%のCr、
2.5−4.5%の(Mo+W/2)、しかしながらWは最大0.5%、
3.0−4.5%の(V+Nb/2)、しかしながらNbは最大0.5%、
最大0.3%のS、
残りは鉄および不可避不純物、
を有し、かつ、
鋼材の焼入れおよび焼戻しされた条件での微細構造が、鋼材のマトリックスに均等に分布した、6−13容量%のバナジウム−リッチな、MX−カーバイド、ナイトライド、および/またはカーボナイトライド、ここで、Xは炭素および/または窒素あり、前記カーバイド、ナイトライドおよびまたはカーボナイトライドの少なくとも90容量%は、3μmよりも小さい等価直径、Deq、を有しする、および、全体で最大1容量%の他の、たぶん存在する、カーバイド、ナイトライド、および/またはカーボナイトライドを含む、
ことを特徴とする冷間加工鋼材。 - 鋼材の焼入れされた条件で、鋼材のマトリックスが、固溶体中に0.3−0.7、より好ましくは0.4−0.7%のCを含んだ、マルテンサイトのみから基本的に構成されていることを特徴とする請求項1の鋼材。
- 少なくとも98容量%の前記MX−カーバイド、ナイトライドおよび/またはカーボナイトライドが、3.0μmより小さい、好ましくは、2.0μmよりも小さい等価直径、Deqを有することを特徴とする請求項1記載の鋼材。
- 焼入れおよび焼戻し後に、54−66HRC、好ましくは58−63HRCの硬度を有することを特徴とする請求項2記載の鋼材。
- 焼入れおよび焼戻し後に、60−63HRCの硬度を有することを特徴とする請求項4記載の鋼材。
- 実質的にMがバナジウムからなり、Xが、炭素および/または窒素である、7−11容量%のMX−カーバイド、ナイトライドおよび/またはカーボナイトライドを含むことを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の鋼材。
- 1.35−1.60%の(C+N)を含んでいることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の鋼材。
- 1.45−1.50%(C+N)を含んでいることを特徴とする請求項7記載の鋼材。
- 最大で0.12のNを含むことを特徴とする請求項8記載の鋼材。
- 0.1−1.2、好ましくは、0.2−0.9のSiを含んでいることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の鋼材。
- 0.1−1.3、好ましくは、0.1−0.9のMnを含んでいることを特徴とする請求項10記載の鋼材。
- 4.0−5.2のCr、好ましくは、 少なくとも 4.5 %のCrを含んでいることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の鋼材。
- 3.0−4.0%の(Mo+W/2)を含んでいることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1項に記載の鋼材。
- 最大で0.3%のW、好ましくは最大で0.1%のWを含んでいることを特徴とする請求項13記載の鋼材。
- 3.4−4.0の(V+Nb/2)を含んでいることを特徴とする請求項1ないし14のいずれか1項に記載の鋼材。
- 最大で0.3のNb、好ましくは最大で0.1%のNbを含むことを特徴とする請求項15記載の鋼材。
- 最大で、0.15%のSを含むことを特徴とする請求項1ないし16のいずれか1項に記載の鋼材。
- 最大で、0.02%のSを含むことを特徴とする請求項17記載の鋼材。
- 溶融金属から粉末を製造し、その粉末を固められた塊に高温静圧圧縮することを含む冶金学的に製造された粉末であることを特徴とする請求項1ないし18のいずれか1項に記載のの鋼材。
- 高温静圧圧縮が、950と1200℃の間の温度で、90と150MPaの間の圧力で行われることを特徴とする請求項19記載の鋼材。
- 高温静圧圧縮後、それが1050と1150℃の間の温度で開始する熱加工されていることを特徴とする請求項19または20記載の鋼材。
- 940と1150℃の間の温度から焼入れされ、200と250℃の間の温度で焼戻しされた、または、500と560℃の温度の間で焼戻しされたことを特徴とする請求項20または21記載の鋼材。
- 少なくとも90容量%のMX−カーバイド、ナイトライドおよび/またはカーボナイトライドが、鋼材の高温静圧圧縮、熱加工、ソフトアニール、焼入れおよび焼戻し後に最大2μmの伸長を有することを特徴とする請求項1ないし22のいずれか1項に記載の鋼材。
- 前出のいずれかの請求項に記載の化学組成と、ソフトアニールされた条件のもとで、8−15容量%の、少なくともその90容量%が、3.0μmよりも小さく、そして好ましくは2.0μmよりも小さい等価直径を有する、MX−カーバイド、ナイトライドおよび/またはカーボナイトライドと最大3.0容量%の他のカーバイド、ナイトライドおよび/またはカーボナイトライドを含むフェライトマトリックスを有することを特徴とする冷間加工鋼材。
- 材料の冷間条件での金属加工材料の剪断、切断、および/または打抜(パンチング)加工のための、または金属の圧縮のための工具の製造に用いる請求項1ないし24のいずれか1項に記載の鋼材の使用。
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