JP2004530394A - フレームトランスファ型ccdセンサを用いて取り込まれたデジタル画像のスミアを低減させる装置および方法 - Google Patents
フレームトランスファ型ccdセンサを用いて取り込まれたデジタル画像のスミアを低減させる装置および方法 Download PDFInfo
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Abstract
推定スミア信号を用いて、スミアの原因となる電子画像の画像信号内の成分を除去(1106)し、電子画像内のスミアを低減させる装置および方法。推定スミア信号は、画像信号のスミア成分に相当する。推定スミア信号は、露光期間後に電荷を電子画像センサ(202)に収集することによって生成される(1104)。推定スミア信号は、画像信号を取得した後に生成される場合がある。あるいは、推定スミア信号は、画像信号の取得と同時に生成される場合もある。
【選択図】図1
【選択図】図1
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、概してデジタル撮像の分野に関し、詳しくはフレームトランスファ型電荷結合素子(CCD)センサを用いて取り込まれたデジタル画像のスミアを低減させる装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラは、従来のフィルムカメラと異なり、電子画像センサを用いて対象シーンをデジタルで取り込む。従って、電子画像センサはデジタルカメラにとってフィルムのような働きをする。一般に、電子画像センサは、電荷結合素子(CCD)センサまたは相補型金属酸化物半導体(CMOS)センサである。しかしながら、CCDセンサは、比較的感度が高く、ノイズが少ない特性を持つため、高画質が必要とされる用途で幅広く採用されている。
【0003】
フレームインターライントランスファ型CCDセンサ、インターライントランスファ型CCDセンサ、およびフレームトランスファ型CCDセンサなど、多数の異なるタイプのCCDセンサがある。本明細書で対象とするCCDセンサは、フレームトランスファ型CCDセンサである。デジタル写真で用いられる従来のフレームトランスファ型CCDセンサは、画素領域のCCDアレイと、シリアルレジスタとを含む。CCDアレイは画像領域と記憶領域とを有する。CCDアレイの画素領域は、互いに直交して延びる分離埋め込み部とゲート電極によって画定される。CCDアレイは、入射光の照度に応じて電荷を画素領域に蓄積し、その蓄積電荷をシリアルレジスタに転送して読み出すのに用いられる。しかしながら、CCDアレイの記憶領域は、不透明なマスクで覆われ、光子により誘導される電荷の蓄積が防止されている。したがって、記憶領域は、画像領域の蓄積電荷を、読み出しのためにシリアルレジスタへ転送することだけに使用される。記憶領域によって、画像領域に蓄積された電荷を露光状態から迅速に退避させることが可能になる。
【0004】
従来のフレームトランスファ型CCDセンサを有するデジタルカメラは、次のような方法で画像をデジタルで取り込む。まず、CCDアレイの画像領域に存在する電荷を除去する。これにより、露光時間が始まる。露光時間中は、入射光に応答して画像領域の画素領域に電荷が蓄積される。露光時間終了時に、画像領域内の蓄積電荷をCCDアレイの記憶領域へ高速に転送する。そして、転送された電荷を行単位でシリアルレジスタを通して比較的低速に読み出す。
【0005】
通常、デジタルカメラは、静止画取り込みモードまたはビデオモードのいずれかで動作する。静止画取り込みモードは、対象シーンの静止画像を取り込むのに使用される。ビデオモードは、露光調節やフォーカス調節を行なうための情報を得るのに使用される。さらに、ビデオモードは、最終画像のリアルタイムプレビューをユーザに提示するのにも使用される。
【0006】
静止画取り込みモードでは、デジタルカメラの機械式シャッターを用いて、露光期間を終了させている。機械式シャッターは、CCDアレイの画像領域に電荷がそれ以上蓄積されないようにする。しかしながら、ビデオモードの場合、フレームレートが大きいため、機械式シャッターの使用は実用的でない。従って、ビデオモード中は、機械式シャッターが使用されない。そのため、露光期間が終了した後であっても、蓄積電荷がCCDアレイの画像領域からCCDアレイの記憶領域へ転送されている間に、光子によって誘導された電荷が蓄積され続ける場合がある。この電荷の余分な蓄積によって、取り込み画像中に「スミア」が現れる場合がある。この「スミア電荷」の相対的大きさは、蓄積電荷を1行分だけシフトさせて、その蓄積電荷をCCDアレイの記憶領域へ転送するのに要する時間(水平線時間)に対する、露光時間の比に反比例する。スミアは、露光時間が短く、光が強いときに最も顕著に現れる。スミアは、フレーム転送速度(すなわちCCDアレイの画像領域からCCDアレイの記憶領域への電荷の垂直転送速度)を増大させることによって、低減させることができる。しかしながら、従来のフレームトランスファ型CCDセンサの場合、ゲート電極のRC時定数によって、フレーム転送速度が約1MHzまでに制限されている。したがって、従来のフレームトランスファ型CCDセンサを用いて取り込まれたデジタル画像に関しては、スミアが現れることが未だに深刻な問題になっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の問題を考慮すると、フレームトランスファ型CCDセンサを用いた電子取り込み画像におけるスミアを低減させる装置および方法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
推定スミア信号を用いて、電子画像の画像信号に含まれるスミアの原因となる成分を除去し、電子画像のスミアを低減させる装置および方法。推定スミア信号は、画像信号のスミア成分に相当する。推定スミア信号は、露光時間後に電子画像センサの電荷を収集することによって生成される。推定スミア信号は、画像信号を取得した後に続けて生成することができる。あるいは、推定スミア信号は画像信号の取得と同時に生成することもできる。
【0009】
本発明による、電子画像センサを用いて取り込まれた画像中のスミアを低減させる方法は、画像成分およびスミア成分を一部に含む画像信号を生成するステップと、電子画像センサに蓄積された電荷に基づいて推定スミア信号を生成するステップとを含む。画像信号は対象シーンの電子画像を表す。画像信号の画像成分は、露光時間中に電子画像センサに収集された電荷に相当する。画像信号のスミア成分は、露光時間後に電子画像センサに収集された電荷に相当する。スミア信号は、画像信号のスミア成分を表す。本方法は、推定スミア信号を用いて画像信号からスミア成分を実質的に除去し、電子画像のスミアを低減させるステップ、をさらに含む。
【0010】
画像信号を生成するステップは、露光期間の開始時点から電荷を電子画像センサに収集することを含む場合がある。さらに、推定スミア信号を生成するステップは、露光期間の終了時点から電荷を電子画像センサに収集することを含む場合がある。一実施形態において、推定スミア信号を生成するステップと画像信号を生成するステップは、順番に実施される。
【0011】
他の実施形態において、推定スミア信号を生成するステップと画像信号を生成するステップは、同時に実施される場合がある。この実施形態の場合、推定スミア信号を生成するステップは、露光時間の終了時点から電荷を電子画像センサの選択部分に収集してサンプルスミア信号を得ることを含む場合がある。この電子画像センサの選択部分は、画像センサの感光性画素の選択行にする場合がある。この実施形態の場合、本方法は、感光性画素の選択行の隣接行から得たサンプルスミア信号を補間して推定スミア信号を得るステップをさらに含む場合がある。
【0012】
本発明による装置は、感光性画素のアレイおよびスミア除去装置を有する電子画像センサを含む。この電子画像センサは、対象シーンの電子画像を表す画像信号を生成するように構成される。電子画像センサは電荷結合素子を含む場合がある。電子画像センサによって生成される画像信号の一部は、画像成分とスミア成分とを含む。画像信号の画像成分は、露光期間中に電子画像センサに収集された電荷に相当する。画像信号のスミア成分は、露光期間後に電子画像センサに収集された電荷に相当する。電子画像センサは更に、画像信号のスミア成分を表すサンプルスミア信号を生成するように構成される。本装置のスミア除去装置は、サンプルスミア信号を用いて画像信号からスミア成分を実質的に除去し、電子画像のスミアを低減させるように構成される。
【0013】
一実施形態において、電子画像センサは、画像信号の集合とサンプルスミア信号の集合とを順番に生成するように構成される。この実施形態の場合、スミア除去装置は、画像信号からサンプルスミア信号を減算することにより画像信号からスミア成分を実質的に除去するための減算装置を有する。
【0014】
他の実施形態において、電子画像センサは、画像信号とサンプルスミア信号を同時に生成するように構成される場合がある。この実施形態の場合、電子画像センサは、サンプルスミア信号だけを生成するように構成された特定の感光性画素を含む。それらの特定の感光性画素は、電子画像センサの画素の選択行に配置される場合がある。この実施形態の場合、スミア除去装置は、電子画像センサの画素の選択行に隣接する画素の行から得られたサンプルスミア信号から推定スミア信号を生成するための、補間装置を含む場合がある。また、スミア除去装置は、それらの電子画像センサの隣接画素行間に位置する電子画像センサの画素行に関する画像信号から推定スミア信号を減算し、該画像信号からスミア成分を実質的に除去するための、減算装置を更に含む場合がある。
【0015】
本発明の他の態様は、本発明の原理を例として示す添付の図面と併せて以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1は、本発明の第1の実施形態によるデジタル撮像装置100を示す。このデジタル撮像装置は、フレームトランスファ型電荷結合素子(CCD)センサを用いて、対象シーンの電子画像を表す画像信号を蓄積電荷の形で電気的に取り込む。このデジタル撮像装置は、ビデオモード動作中に、取り込んだ画像信号のスミア成分を除去し、プレビューおよびオートフォーカス用に実質的にスミアのないビデオフレームを生成するように動作する。
【0017】
図1に示すように、デジタル撮像装置100は、制御手段106に接続されたレンズ102および機械式シャッター104を有する。制御手段は、対象シーンに焦点を合わせるため、レンズを調節するように動作する。さらに、制御手段は、機械式シャッターを開閉し、積分時間すなわち露光期間を制御して、静止画像を取り込む。デジタル撮像装置は、画像取得装置108、相関二重サンプリング(CDS)装置110、アナログ/デジタル変換器(ADC)112、スミア除去回路114、デジタル信号処理(DSP)回路116、記憶装置118、閲覧装置120、およびマイクロコントローラ122を更に含む。
【0018】
デジタル撮像装置100の画像取得装置108は、対象シーンの電子画像を得るため、画像信号を生成する。静止画取り込みモードの場合、この電子画像は、個々の静止画像である。ビデオモードの場合、この電子画像はビデオフレームである。次に、画像取得装置は、処理のため、それらの画像信号を順次出力する。後で詳細に説明するように、画像取得装置は、ビデオモード動作中に画像信号のスミア成分を除去するのに用いるスミア信号も生成する。
【0019】
図2に移り、デジタル撮像装置100の画像取得装置108のブロック図を示す。図2に示すように、画像取得装置は、フレームトランスファ型CCD構造に従って構成されたCCDセンサ202を含む。CCDセンサは、画像領域204、記憶領域206、およびシリアルレジスタ208を含む。CCDセンサの画像領域と記憶領域は、同様の構造になっている。しかしながら、記憶領域は不透明な保護物で覆われている。したがって、機械式シャッター104を開いても、画像領域だけしか光に曝されることはない。記憶領域の高さは、画像領域の高さに比べて低い場合がある。しかしながら、記憶領域の幅は画像領域の幅と同じである。
【0020】
CCDの画像領域および記憶領域204、206は、平行なゲート電極210、212、214、216、218、220、222、224、226、および平行な分離埋め込み部230を有する。例示の実施形態において、ゲート電極はポリシリコンから形成され、分離埋め込み部はp+領域である。平行なゲート電極は水平方向に延び、平行な分離埋め込み部は垂直方向に延びる。図2では少数のゲート電極および分離埋め込み部しか図示していないが、CCDの画像領域および記憶領域は、ゲート電極および分離埋め込み部をさらに含む。ゲート電極および分離埋め込み部は、感光性画素232で図示されているような感光性画素を画定する。この例の実施形態の場合、画素232は、分離埋め込み部230B、230Cと、4つのゲート電極212A、212B、212C、212Dとによって画定された、CCDセンサ202の一部である。感光性画素に含まれるゲート電極の数は、フレームトランスファ型CCDセンサの電荷転送の相方式を示す。従って、CCDセンサ202は4相の電荷転送方式である。しかしながら、CCDセンサは、2相や3相の電荷転送方式など、他の電荷転送方式にしてもよい。それらの代替方式の場合、CCDセンサの感光性画素は、電荷転送を行なうための相数に対応した数のゲート電極によって画定される。例示の実施形態では、CCDセンサの感光性画素が4つのゲート電極によって画定されている。したがって、4つのゲート電極からなる電極集合210、212、214、216、218、220、222、224および226はそれぞれ、CCDセンサの感光性画素の1行に対応する。例えば、4つのゲート電極210A、210B、210Cおよび210Dは、CCDセンサの感光性画素の1行に対応する。
【0021】
画素取得ユニット108は、タイミング発生器234、水平駆動回路236、垂直駆動回路238、および増幅器240を更に含む。タイミング発生器は、タイミング信号を水平駆動回路と垂直駆動回路に供給する。垂直駆動回路は、タイミング信号に応答して、CCDセンサ202の画像領域204と記憶領域206の両方にあるゲート電極210、212、214、216、218、220、222、224、および226に対し、4本の共通電気線242、244、246および248を通してゲート電圧を加える。図2に示すように、CCDセンサの各ゲート電極は、垂直駆動回路238に接続された4本の共通電気線のうちの1本に接続される。ゲート電極210A、212A、214A、216A、218A、220A、222A、224A、および226Aは、電気線242に接続される。ゲート電極210B、212B、214B、216B、128B、220B、224B、および226Bは、電気線244に接続される。ゲート電極210C、212C、214C、216C、218C、220C、222C、224C、および226Cは、電気線246に接続される。同様に、ゲート電極210D、212D、214D、216D、218D、220D、222D、224D、および226Dは、電気線248に接続される。このように、4つ目毎に位置するゲート電極は全て同じ電気線に接続される。分かりやすくするため、フレームトランスファ型CCDセンサデバイスに一般に存在するその他の従来の構成要素については、本明細書では図示も説明もしない。
【0022】
露光時間中は、垂直駆動回路238がゲート電極210B、210C、212B、212C、214B、214C、216B、216C、218B、218C、220B、220C、222B、222C、224B、224C、226B、および226Cに高い電圧を加え、CCDセンサ202の感光性画素に電位の井戸を作りだす。CCDセンサの画像領域204だけしか光に曝されないので、画像領域の感光性画素だけが入射光に応答して電荷を蓄積する。露光期間の後、垂直駆動回路238は全ゲート電極に対し、位相の同期した電圧をそれぞれ加え、画像領域204の蓄積電荷をCCDセンサの記憶領域206を通してシリアルレジスタ208へ垂直に転送する。4相の電荷転送方式についてはデジタル撮像の技術分野でよく知られているので、本明細書では説明しない。まず、蓄積電荷を記憶領域へ高速に転送する。次に、転送された電荷をシリアルレジスタを通して行単位で順番にアナログ画像信号として読み出す。シリアルレジスタが蓄積電荷の行を順番に読み出すのに必要な電圧は、水平駆動回路236から供給する。例示の実施形態では、垂直駆動回路が0ボルトまたは12ボルトを供給し、水平駆動回路が0ボルトまたは5ボルトを供給する。次に、シリアルレジスタから得られたアナログ画像信号を増幅器240で増幅し、CDS装置110へ転送する。
【0023】
静止画取り込みモードの場合、露光期間の終了時に機械式シャッター104を閉じる。従って、機械式シャッターにより、CCDセンサ202の画像領域204における光子によって誘導された電荷のそれ以上の蓄積が防止される。しかしながら、ビデオモードの場合、機械式シャッターは使用されない。その主たる理由は、電力の消費があり、また、映像操作時にシャッターが受ける磨耗の速度が速まるからである。したがって、ビデオモード中は、CCDセンサの画像領域が光から保護されない。そのため、画像領域204の蓄積電荷を記憶領域206へ転送する際、露光期間中に蓄積された電荷の一部に、光子によって誘導された余分な電荷が混入する。本明細書では、光子によって誘導されたそれらの余分な電荷を「スミア電荷」と呼ぶ。スミア電荷の影響は出力画像内にこすり汚れのような外観が生じることであり、特に、取り込まれたシーンの中に強い光源等の明るい部分があると、そのような外観が生じる。スミアは、ユーザに提示されるプレビュー画像の質を低下させる。さらに、スミアがあると、デジタル撮像装置100は間違った距離に焦点調節する可能性がある。このように、スミアは、ビデオ動作中にデジタル撮像装置にとって深刻な問題を引き起こす。
【0024】
デジタル撮像装置100は、画像信号のスミア成分、すなわち最終画像電荷に含まれるスミア電荷を、実質的に除去することによってこのスミアの問題を解決する。画像取得装置108は、取り込んだ電子画像の各々について、露光時間ゼロで電荷を取得する。露光時間がゼロであるから、得られる電荷は露光期間後の電荷蓄積によるものだけであり、この電荷は取り込んだ電子画像の画像電荷に含まれるスミア電荷に等しい。それらの電荷は、本明細書で「スミア電荷」と呼ばれることもあり、後で画像信号のスミア成分を除去するのに用いられる。
【0025】
次に図1に戻り、デジタル撮像装置100の他の構成要素について説明する。CDS装置110は、画像取得装置108から得られたアナログ信号すなわち蓄積電荷に含まれるノイズを低減させるように動作する。そして、そのノイズの低減された信号をADC112に送信する。ADCは、そのノイズの低減された信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する。次に、そのデジタル信号はスミア除去回路114によって受信され、そこで露光時間ゼロで蓄積されたスミア電荷から得られたデジタル信号を用いて、そのデジタル画像信号のスミア成分が除去される。図3に示すように、スミア除去回路114は、ルータ302、画像メモリ304、スミアメモリ306、および減算装置308を含む。ルータは、ADC112から得られたデジタル信号を、画像メモリまたはスミアメモリのいずれかに送信する。通常露光期間中に蓄積された電荷、すなわち画像電荷のデジタル信号は、画像メモリに送信される。本明細書では、それらの画像電荷のデジタル信号をデジタル画像信号と呼ぶ。ゼロ露光期間中に蓄積された電荷、すなわちスミア電荷のデジタル信号は、スミアメモリに送信される。本明細書では、それらのスミア電荷のデジタル信号をデジタルスミア信号と呼ぶ。スミア除去回路の減算装置308は、デジタル画像信号からデジタルスミア信号を減算することにより、デジタル画像信号のスミア成分を除去する。そして、得られた画像信号をDSP回路116に転送する。図1ではスミア除去回路を独立した構成要素として図示しているが、スミア除去回路はDSP回路に組み込まれる場合もある。
【0026】
デジタル撮像装置100のDSP回路116は、スミアの除去された画像信号のモザイクを解除するように動作する。さらに、DSP回路は1以上の画像処理技術を実施し、取り込まれた画像の品質を向上させる場合がある。その後、その取り込まれた画像は、閲覧装置120に表示したり、記憶装置118に格納したりする場合があり、それら両方を行なう場合もある。一例として、閲覧装置はLCDディスプレイであり、記憶装置はフラッシュメモリである場合がある。また、この取り込まれた画像は、マイクロコントローラ122において、制御手段106を用いてレンズ102を自動焦点調節するのに用いられる場合もある。マイクロコントローラは、画像取得装置108およびスミア除去回路114を含む、デジタル撮像装置の様々な構成要素を制御する。
【0027】
図4を参照してデジタル撮像装置100の動作を説明する。ステップ402で、CCDセンサ202の画像領域204に存在する電荷を除去することにより、露光期間が始まる。画像領域は、画像領域のゲート電極210、212、214、216、218および220の電圧を瞬間的に0ボルトに設定することによって消去することができる。次にステップ404で、露光期間の終了時点まで、入射光に応答して電荷が画像領域に蓄積される。この蓄積電荷は対象シーンの電子画像を表す。ステップ406で、CCDセンサに対してフレームシフトを実施し、CCDセンサの画像領域204の蓄積電荷をCCDセンサの記憶領域206へ転送する。その際、その蓄積電荷にスミア電荷が混入する場合がある。次にステップ408で、得られた電荷をCCDセンサからシリアルレジスタ208を通して行単位でアナログ画像信号として読み出す。次にステップ410で、そのアナログ画像信号を増幅し、相関二重サンプリングしてデジタル画像信号に変換する。ステップ412で、そのデジタル画像信号をスミア除去回路114の画像メモリ304に格納する。このようにして、スミア成分を有する画像信号を取得し、格納する。
【0028】
次に、取得した画像のスミア成分に対応するスミア信号を得る。ステップ414で、CCDセンサ202の画像領域204に存在する電荷をもう一度除去する。画像領域を消去した後、ステップ416で、即座にCCDセンサに対してフレームシフトを実行する。従って、スミア信号を得るための露光時間はゼロになる。その結果、得られる電荷は、露光期間後の電荷蓄積によるものであり、これがスミア電荷である。次にステップ418で、得られた電荷をCCDセンサからシリアルレジスタを通して行単位でアナログスミア信号として読み出す。次にステップ420で、そのアナログスミア信号を増幅し、相関二重サンプリングしてデジタルスミア信号に変換する。ステップ422で、そのデジタルスミア信号をスミア除去回路114のスミアメモリ306に格納する。
【0029】
次にステップ424で、スミア除去回路114の減算装置308を用いて、格納された画像信号から格納されたスミア信号を減算することにより、画像信号からスミア成分を除去する。スミア信号は画像信号のスミア成分と実質的に等しいので、デジタル信号からスミア信号を減算することにより、画像信号のスミア成分が効果的に除去される。スミアの除去された画像信号は、実質的にスミアを含まないビデオフレームを生成する。このビデオフレームは、デジタル撮像装置100のレンズ102を自動焦点調節したり、閲覧装置120上にプレビュー画像を表示したりするのに用いることができ、両方に用いることもできる。
【0030】
第2の実施形態において、デジタル撮像装置100は、図5および図6に示すように、画像取得装置108およびスミア除去回路114とは異なる画像取得装置502およびスミア除去回路602を用いる。第1の実施形態のデジタル撮像装置と同様に、第2の実施形態のデジタル撮像装置も、画像信号のスミア成分を除去することによって取り込み電子画像内のスミアを低減させる。しかしながら、この第2の実施形態の場合、画像信号とスミア信号を、順番にではなく同時に取得する。すなわち、画像信号とスミア信号は1つの露光期間中に取得される。以下では、第2の実施形態のデジタル画像装置の動作について詳細に説明する。
【0031】
図5に示すように、画像取得装置502は、図2の画像取得装置108の構成要素を全て含む。画像取得装置502は、CCDセンサ202、水平駆動回路236、垂直駆動回路238、タイミング発生器234、および増幅器240を含む。しかしながら、画像取得装置502のCCDセンサ202は、CCDセンサ202の画像領域202における一行おきの感光性画素の行がスミア信号の取得だけに使用されるように構成される。従って、ゲート電極212、216、および220に対応する感光性画素の行は、スミア信号の取得にしか使用されない。本明細書では、それらの行をスミア行と呼ぶ。ゲート電極210、214および218に対応する画像領域内の残りの行は、画像信号の取得だけに使用される。本明細書では、それらの行を画像行と呼ぶ。
【0032】
CCDセンサ202の画像行とスミア行は、構造的には同じである。しかしながら、画像行のゲート電極210、214および218は、スミア行のゲート電極212、216および220とは異なる、垂直駆動回路238から延びる電気線に接続される。各画像行の4つのゲート電極は、電気線242、244、246および248に接続される。各スミア行の4つのゲート電極は、電気線242、248、504および506に接続される。電気線242および248はCCDセンサの全ての行で共用されるため、画像取得装置502は、図2の画像取得装置108と比較して、垂直駆動回路238から延びる2本の電気線504および506を更に含むことになる。
【0033】
ビデオ動作中、画像取得装置502は、次のような方法で画像信号とスミア信号の両方を取得する。まず、CCDセンサ202の画像領域204に存在する電荷を除去する。露光期間中は、垂直駆動回路238によって、電気線244および246だけに高い電圧(例えば12ボルト)を加える。残りの電気線242、248、504および506の電圧は0ボルトに維持する。その結果、画像行だけに電荷を蓄積させることができる。露光期間の終了時にフレームシフトを実施し、CCDセンサの画像領域204に蓄積された電荷を記憶領域206へ転送する。このフレームシフトは、垂直駆動回路238を用いてCCDセンサのゲート電極に位相の同期した電圧を加えることによって実施される。この転送の際、CCDセンサの画像領域にスミア電荷が蓄積される。従って、画像行から得られる蓄積電荷は、このスミア電荷の分だけ増加することになる。しかしながら、スミア行にはフレームシフト前に蓄積された電荷が存在しないため、スミア行から転送される電荷は、露光期間後に蓄積されたスミア電荷だけしか含まない。次に、CCDセンサの記憶領域に転送された電荷をシリアルレジスタ208を通して行単位で順番にアナログ信号として読み出す。第1の実施形態と同様に、このアナログ信号を増幅器240で増幅してCDS装置110へ送信し、そこでアナログ信号のノイズを低減させる。次に、ADC112を用いてそのノイズの低減されたアナログ信号をデジタル信号に変換してスミア除去回路602へ送信し、そこでデジタルスミア信号を用いてデジタル画像信号のスミア成分を除去する。
【0034】
図6に示すように、第2の実施形態によるスミア除去回路602は、ルータ604、シングルラインバッファ606、および減算装置608を含む。ルータはCCDセンサ202のスミア行から得られたスミア信号をシングルラインバッファ606へ送信するように構成され、スミア信号はシングルラインバッファ606に一時的に格納される。また、ルータは更に、CCDセンサの画像行から得られた画像信号を減算装置608へ送信するように構成され、そこで画像信号からシングルラインバッファに格納されたスミア信号が減算される。CCDセンサのスミア行および画像行から電荷が行単位で読み出されるため、スミア除去回路602は、CCDセンサの各画像行についてCCDセンサの隣接するスミア行から得られたスミア電荷を表すデジタルスミア信号を受信する。CCDセンサの特定の画像行について、その隣接スミア行から得られたスミア信号は、その画像信号のスミア成分を近似する信号になる。したがって、それらの隣接スミア行から得られたスミア信号を用いることによって、画像信号のスミア成分が実質的に除去される。スミア成分を除去した後、スミアの除去された画像信号は、さらなる処理のためにDSP回路116へ送信される。スミア除去回路602は、図3のスミア除去回路114と同様にDSP回路に組み込まれる場合がある。
【0035】
図7を参照して第2の実施形態によるデジタル撮像装置100の動作を説明する。ステップ702で、CCDセンサ202の画像領域204に存在する電荷を除去する。画像領域は、画像領域のゲート電極210、212、214、216、218、および220の電圧を瞬間的に0ボルトに設定することにより消去することができる。次に、ステップ704で、露光期間の終了時点まで、入射光に応答して電荷が画像領域の画像行に蓄積される。画像行の感光性画素に蓄積された電荷は対象シーンの電子画像を表す。ステップ706で、CCDセンサに対してフレームシフトを実施し、CCDセンサの画像領域に蓄積された電荷をCCDセンサの記憶領域へ転送する。その際、余分な光子によって誘導された電荷(すなわちスミア電荷)がその蓄積電荷に混入する場合がある。さらに、CCDセンサの画像行の蓄積電荷をCCDセンサの記憶領域に転送している間は、画像領域のスミア行にも、スミア電荷が蓄積される。次にステップ708で、CCDセンサの画像行およびスミア行から、得られた電荷をシリアルレジスタ208を通して行単位でアナログ画像信号およびアナログスミア信号として読み出す。次にステップ710で、それらのアナログ信号を増幅し、相関二重サンプリングしてデジタル画像信号およびデジタルスミア信号に変換する。
【0036】
次にステップ712で、CCDセンサのスミア行から得られたデジタルスミア信号をスミア除去回路602のシングルラインバッファ606に一時的に格納する。ステップ714で、CCDセンサ202内の次の画像行から得られたデジタル画像信号から、格納したスミア信号を減算することにより、当該次の画像行について、スミアの除去された画像信号を得る。ステップ712およびステップ714は、CCDセンサから得られる全ての信号が処理されるまで繰り返す。
【0037】
代替構成において、スミア除去回路602のシングルラインバッファ606は、スミア信号ではなく、CCDセンサ202の画像行から得られた画像信号を一時的に格納する場合がある。従って、この構成の場合、CCDセンサの画像行から得られた画像信号のスミア成分を除去するのに、CCDセンサの隣接スミア行から得られる次のスミア信号が用いられる。
【0038】
第2の実施形態によるデジタル撮像装置100で重要な点は、画像取得装置502のCCDセンサ202のうちの半分が、ビデオ動作中にスミア信号を得るのに用いられることである。従って、同じ解像度のビデオフレームを取り込むためには、CCDセンサの大きさを従来のCCDセンサの2倍にする必要がある。一代替実施形態において、デジタル撮像装置は、CCDセンサがもっと少数のスミア行しか使用しないように構成される場合がある。例えば図8に示すように、CCDセンサの画像領域は、4つの連続した画像行804毎に1行のスミア行802を有する場合がある。この例の実施形態の場合、一対の隣接するスミア行を用いて、それら2つの隣接スミア行間にある画像行に関する画像信号のスミア成分を推定する。従って、スミア行802Aおよび802Bは、画像行804aに関する画像信号のスミア成分を推定するのに使用される。同様に、スミア行802Bおよび802Cは画像行804bに関する画像信号のスミア成分を推定するのに使用され、スミア行802Cおよび802Dは画像行804cに関する画像信号のスミア成分を推定するのに使用される。
【0039】
この代替実施形態の場合、デジタル撮像装置100は図9に示すようなスミア除去回路902を含む。スミア除去回路902は、ルータ904、マルチラインバッファ906、補間装置908、および減算装置910を含む。ルータは、ADC112から得られたデジタル信号を、その信号が画像信号であるかスミア信号であるか応じて、補間ユニット908またはマルチラインバッファ906のいずれかへ送信するように動作する。CCDセンサ202の2つの隣接するスミア行(例えばスミア行802Aと802B)から得られたスミア信号は、補間ユニット908に送信される一方、それら2つの隣接するスミア行間にあるCCDセンサの画像行(例えば画像行804a)から得られた画像信号は、マルチラインバッファ906に送信される。次に、補間装置は、それら2つの隣接するスミア行から得られたスミア信号を補間して、2つの隣接するスミア行間の画像行から得られた画像信号のスミア成分を表す推定スミア信号を生成する。1つの方法として、この推定スミア信号には、隣接するスミア行から得られた2つスミア信号の平均を用いる場合がある。従って、この方法の場合、隣接するスミア行間の画像行から得られた各画像信号について、同じ推定スミア信号が使用される。他の方法では、隣接するスミア行間の画像行から得られた画像信号のそれぞれについて推定スミア信号を生成する場合がある。この方法の場合、2つの対応するスミア信号を補間することにより、4つの異なる推定スミア信号を生成する。例えば、それら4つの推定スミア信号は、2つの対応するスミア信号によって定義された直線上に位置する場合がある。
【0040】
次に、その推定スミア信号と、2つの隣接したスミア行間の画像行から得られた画像信号とをスミア除去回路902の減算装置910に送信し、そこで画像信号から推定スミア信号を減算し、画像信号のスミア成分を除去する。そして、そのスミアの除去された画像信号をさらなる処理のためにDSP回路116へ送信する。
【0041】
図10を参照して、この代替実施形態によるデジタル撮像装置100の動作を説明する。ステップ1002で、CCDセンサ202の画像領域204に存在する電荷を除去する。画像領域は、画像領域のゲート電極の電圧を瞬間的に0ボルトに設定することによって消去することができる。次にステップ1004で、露光期間の終了時点まで、入射光に応答して電荷が画像領域の画像行に蓄積される。この蓄積電荷は対象シーンの電子画像を表す。ステップ1006で、CCDセンサに対してフレームシフトを実施し、CCDセンサの画像領域の蓄積電荷をCCDセンサの記憶領域206に転送する。その際、光子によって誘導された余分な電荷(すなわちスミア電荷)がその蓄積電荷に混入する場合がある。さらに、CCDセンサの画像領域の蓄積電荷をCCDセンサの記憶領域に転送している間は、画像領域のスミア行にも、スミア電荷が蓄積する。次にステップ1008で、CCDセンサの画像行およびスミア行から、得られた電荷をシリアルレジスタ208を通して行単位でアナログスミア信号として読み出す。次にステップ1010で、そのアナログ信号を増幅し、相関二重サンプリングしてデジタル画像信号およびデジタルスミア信号に変換する。
【0042】
次にステップ1012で、CCDセンサ202の2つの隣接するスミア行から得られたデジタルスミア信号を、スミア除去回路902の補間ユニット908に送信する。ステップ1014で、2つの隣接するスミア行間にあるCCDセンサの画像行から得られたデジタル画像信号を、スミア除去回路902のマルチラインバッファ906に送信する。ステップ1016で、それらのスミア信号を補間することにより、又はそれらの平均をとることにより、推定スミア信号を生成する。ステップ1018で、デジタル画像信号から推定スミア信号を減算して、スミアの除去された画像信号を生成する。CCDセンサ202から得られた全ての信号が処理されるまで、ステップ1012〜ステップ1018を繰り返す。
【0043】
図11を参照して、フレームトランスファ型CCDセンサを用いて取り込まれた画像内のスミアを低減させる方法を説明する。ステップ1102で、対象シーンの画像を表す画像信号を生成する。この画像信号は、画像成分とスミア成分とを含む。画像成分は露光期間中にCCDセンサで収集された電荷に相当し、スミア成分は露光期間後にCCDセンサで収集された電荷に相当する。次にステップ1104で、画像信号のスミア成分を表す推定スミア信号を生成する。この推定スミア信号は、露光期間後にCCDセンサに蓄積された電荷に基づいて生成される。ステップ1106で、推定スミア信号を用いて、画像信号のスミア成分を実質的に除去する。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の第1の実施形態によるデジタル撮像装置のブロック図である。
【図2】第1の実施形態によるデジタル撮像装置の画像取得装置のブロック図である。
【図3】第1の実施形態によるデジタル撮像装置のスミア除去回路のブロック図である。
【図4】第1の実施形態によるデジタル撮像装置の動作の流れ図である。
【図5】本発明の第2の実施形態によるデジタル撮像装置の画像取得装置のブロック図である。
【図6】第2の実施形態によるデジタル撮像装置のスミア除去回路のブロック図である。
【図7】第2の実施形態によるデジタル撮像装置の動作のフロー図である。
【図8】代替実施形態による例示的なCCDセンサ構成である。
【図9】代替実施形態によるデジタル撮像装置のスミア除去回路のブロック図である。
【図10】代替実施形態によるデジタル撮像装置の動作のフロー図である。
【図11】本発明によるスミアを低減させる方法のフロー図である。
【0001】
本発明は、概してデジタル撮像の分野に関し、詳しくはフレームトランスファ型電荷結合素子(CCD)センサを用いて取り込まれたデジタル画像のスミアを低減させる装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラは、従来のフィルムカメラと異なり、電子画像センサを用いて対象シーンをデジタルで取り込む。従って、電子画像センサはデジタルカメラにとってフィルムのような働きをする。一般に、電子画像センサは、電荷結合素子(CCD)センサまたは相補型金属酸化物半導体(CMOS)センサである。しかしながら、CCDセンサは、比較的感度が高く、ノイズが少ない特性を持つため、高画質が必要とされる用途で幅広く採用されている。
【0003】
フレームインターライントランスファ型CCDセンサ、インターライントランスファ型CCDセンサ、およびフレームトランスファ型CCDセンサなど、多数の異なるタイプのCCDセンサがある。本明細書で対象とするCCDセンサは、フレームトランスファ型CCDセンサである。デジタル写真で用いられる従来のフレームトランスファ型CCDセンサは、画素領域のCCDアレイと、シリアルレジスタとを含む。CCDアレイは画像領域と記憶領域とを有する。CCDアレイの画素領域は、互いに直交して延びる分離埋め込み部とゲート電極によって画定される。CCDアレイは、入射光の照度に応じて電荷を画素領域に蓄積し、その蓄積電荷をシリアルレジスタに転送して読み出すのに用いられる。しかしながら、CCDアレイの記憶領域は、不透明なマスクで覆われ、光子により誘導される電荷の蓄積が防止されている。したがって、記憶領域は、画像領域の蓄積電荷を、読み出しのためにシリアルレジスタへ転送することだけに使用される。記憶領域によって、画像領域に蓄積された電荷を露光状態から迅速に退避させることが可能になる。
【0004】
従来のフレームトランスファ型CCDセンサを有するデジタルカメラは、次のような方法で画像をデジタルで取り込む。まず、CCDアレイの画像領域に存在する電荷を除去する。これにより、露光時間が始まる。露光時間中は、入射光に応答して画像領域の画素領域に電荷が蓄積される。露光時間終了時に、画像領域内の蓄積電荷をCCDアレイの記憶領域へ高速に転送する。そして、転送された電荷を行単位でシリアルレジスタを通して比較的低速に読み出す。
【0005】
通常、デジタルカメラは、静止画取り込みモードまたはビデオモードのいずれかで動作する。静止画取り込みモードは、対象シーンの静止画像を取り込むのに使用される。ビデオモードは、露光調節やフォーカス調節を行なうための情報を得るのに使用される。さらに、ビデオモードは、最終画像のリアルタイムプレビューをユーザに提示するのにも使用される。
【0006】
静止画取り込みモードでは、デジタルカメラの機械式シャッターを用いて、露光期間を終了させている。機械式シャッターは、CCDアレイの画像領域に電荷がそれ以上蓄積されないようにする。しかしながら、ビデオモードの場合、フレームレートが大きいため、機械式シャッターの使用は実用的でない。従って、ビデオモード中は、機械式シャッターが使用されない。そのため、露光期間が終了した後であっても、蓄積電荷がCCDアレイの画像領域からCCDアレイの記憶領域へ転送されている間に、光子によって誘導された電荷が蓄積され続ける場合がある。この電荷の余分な蓄積によって、取り込み画像中に「スミア」が現れる場合がある。この「スミア電荷」の相対的大きさは、蓄積電荷を1行分だけシフトさせて、その蓄積電荷をCCDアレイの記憶領域へ転送するのに要する時間(水平線時間)に対する、露光時間の比に反比例する。スミアは、露光時間が短く、光が強いときに最も顕著に現れる。スミアは、フレーム転送速度(すなわちCCDアレイの画像領域からCCDアレイの記憶領域への電荷の垂直転送速度)を増大させることによって、低減させることができる。しかしながら、従来のフレームトランスファ型CCDセンサの場合、ゲート電極のRC時定数によって、フレーム転送速度が約1MHzまでに制限されている。したがって、従来のフレームトランスファ型CCDセンサを用いて取り込まれたデジタル画像に関しては、スミアが現れることが未だに深刻な問題になっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の問題を考慮すると、フレームトランスファ型CCDセンサを用いた電子取り込み画像におけるスミアを低減させる装置および方法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
推定スミア信号を用いて、電子画像の画像信号に含まれるスミアの原因となる成分を除去し、電子画像のスミアを低減させる装置および方法。推定スミア信号は、画像信号のスミア成分に相当する。推定スミア信号は、露光時間後に電子画像センサの電荷を収集することによって生成される。推定スミア信号は、画像信号を取得した後に続けて生成することができる。あるいは、推定スミア信号は画像信号の取得と同時に生成することもできる。
【0009】
本発明による、電子画像センサを用いて取り込まれた画像中のスミアを低減させる方法は、画像成分およびスミア成分を一部に含む画像信号を生成するステップと、電子画像センサに蓄積された電荷に基づいて推定スミア信号を生成するステップとを含む。画像信号は対象シーンの電子画像を表す。画像信号の画像成分は、露光時間中に電子画像センサに収集された電荷に相当する。画像信号のスミア成分は、露光時間後に電子画像センサに収集された電荷に相当する。スミア信号は、画像信号のスミア成分を表す。本方法は、推定スミア信号を用いて画像信号からスミア成分を実質的に除去し、電子画像のスミアを低減させるステップ、をさらに含む。
【0010】
画像信号を生成するステップは、露光期間の開始時点から電荷を電子画像センサに収集することを含む場合がある。さらに、推定スミア信号を生成するステップは、露光期間の終了時点から電荷を電子画像センサに収集することを含む場合がある。一実施形態において、推定スミア信号を生成するステップと画像信号を生成するステップは、順番に実施される。
【0011】
他の実施形態において、推定スミア信号を生成するステップと画像信号を生成するステップは、同時に実施される場合がある。この実施形態の場合、推定スミア信号を生成するステップは、露光時間の終了時点から電荷を電子画像センサの選択部分に収集してサンプルスミア信号を得ることを含む場合がある。この電子画像センサの選択部分は、画像センサの感光性画素の選択行にする場合がある。この実施形態の場合、本方法は、感光性画素の選択行の隣接行から得たサンプルスミア信号を補間して推定スミア信号を得るステップをさらに含む場合がある。
【0012】
本発明による装置は、感光性画素のアレイおよびスミア除去装置を有する電子画像センサを含む。この電子画像センサは、対象シーンの電子画像を表す画像信号を生成するように構成される。電子画像センサは電荷結合素子を含む場合がある。電子画像センサによって生成される画像信号の一部は、画像成分とスミア成分とを含む。画像信号の画像成分は、露光期間中に電子画像センサに収集された電荷に相当する。画像信号のスミア成分は、露光期間後に電子画像センサに収集された電荷に相当する。電子画像センサは更に、画像信号のスミア成分を表すサンプルスミア信号を生成するように構成される。本装置のスミア除去装置は、サンプルスミア信号を用いて画像信号からスミア成分を実質的に除去し、電子画像のスミアを低減させるように構成される。
【0013】
一実施形態において、電子画像センサは、画像信号の集合とサンプルスミア信号の集合とを順番に生成するように構成される。この実施形態の場合、スミア除去装置は、画像信号からサンプルスミア信号を減算することにより画像信号からスミア成分を実質的に除去するための減算装置を有する。
【0014】
他の実施形態において、電子画像センサは、画像信号とサンプルスミア信号を同時に生成するように構成される場合がある。この実施形態の場合、電子画像センサは、サンプルスミア信号だけを生成するように構成された特定の感光性画素を含む。それらの特定の感光性画素は、電子画像センサの画素の選択行に配置される場合がある。この実施形態の場合、スミア除去装置は、電子画像センサの画素の選択行に隣接する画素の行から得られたサンプルスミア信号から推定スミア信号を生成するための、補間装置を含む場合がある。また、スミア除去装置は、それらの電子画像センサの隣接画素行間に位置する電子画像センサの画素行に関する画像信号から推定スミア信号を減算し、該画像信号からスミア成分を実質的に除去するための、減算装置を更に含む場合がある。
【0015】
本発明の他の態様は、本発明の原理を例として示す添付の図面と併せて以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1は、本発明の第1の実施形態によるデジタル撮像装置100を示す。このデジタル撮像装置は、フレームトランスファ型電荷結合素子(CCD)センサを用いて、対象シーンの電子画像を表す画像信号を蓄積電荷の形で電気的に取り込む。このデジタル撮像装置は、ビデオモード動作中に、取り込んだ画像信号のスミア成分を除去し、プレビューおよびオートフォーカス用に実質的にスミアのないビデオフレームを生成するように動作する。
【0017】
図1に示すように、デジタル撮像装置100は、制御手段106に接続されたレンズ102および機械式シャッター104を有する。制御手段は、対象シーンに焦点を合わせるため、レンズを調節するように動作する。さらに、制御手段は、機械式シャッターを開閉し、積分時間すなわち露光期間を制御して、静止画像を取り込む。デジタル撮像装置は、画像取得装置108、相関二重サンプリング(CDS)装置110、アナログ/デジタル変換器(ADC)112、スミア除去回路114、デジタル信号処理(DSP)回路116、記憶装置118、閲覧装置120、およびマイクロコントローラ122を更に含む。
【0018】
デジタル撮像装置100の画像取得装置108は、対象シーンの電子画像を得るため、画像信号を生成する。静止画取り込みモードの場合、この電子画像は、個々の静止画像である。ビデオモードの場合、この電子画像はビデオフレームである。次に、画像取得装置は、処理のため、それらの画像信号を順次出力する。後で詳細に説明するように、画像取得装置は、ビデオモード動作中に画像信号のスミア成分を除去するのに用いるスミア信号も生成する。
【0019】
図2に移り、デジタル撮像装置100の画像取得装置108のブロック図を示す。図2に示すように、画像取得装置は、フレームトランスファ型CCD構造に従って構成されたCCDセンサ202を含む。CCDセンサは、画像領域204、記憶領域206、およびシリアルレジスタ208を含む。CCDセンサの画像領域と記憶領域は、同様の構造になっている。しかしながら、記憶領域は不透明な保護物で覆われている。したがって、機械式シャッター104を開いても、画像領域だけしか光に曝されることはない。記憶領域の高さは、画像領域の高さに比べて低い場合がある。しかしながら、記憶領域の幅は画像領域の幅と同じである。
【0020】
CCDの画像領域および記憶領域204、206は、平行なゲート電極210、212、214、216、218、220、222、224、226、および平行な分離埋め込み部230を有する。例示の実施形態において、ゲート電極はポリシリコンから形成され、分離埋め込み部はp+領域である。平行なゲート電極は水平方向に延び、平行な分離埋め込み部は垂直方向に延びる。図2では少数のゲート電極および分離埋め込み部しか図示していないが、CCDの画像領域および記憶領域は、ゲート電極および分離埋め込み部をさらに含む。ゲート電極および分離埋め込み部は、感光性画素232で図示されているような感光性画素を画定する。この例の実施形態の場合、画素232は、分離埋め込み部230B、230Cと、4つのゲート電極212A、212B、212C、212Dとによって画定された、CCDセンサ202の一部である。感光性画素に含まれるゲート電極の数は、フレームトランスファ型CCDセンサの電荷転送の相方式を示す。従って、CCDセンサ202は4相の電荷転送方式である。しかしながら、CCDセンサは、2相や3相の電荷転送方式など、他の電荷転送方式にしてもよい。それらの代替方式の場合、CCDセンサの感光性画素は、電荷転送を行なうための相数に対応した数のゲート電極によって画定される。例示の実施形態では、CCDセンサの感光性画素が4つのゲート電極によって画定されている。したがって、4つのゲート電極からなる電極集合210、212、214、216、218、220、222、224および226はそれぞれ、CCDセンサの感光性画素の1行に対応する。例えば、4つのゲート電極210A、210B、210Cおよび210Dは、CCDセンサの感光性画素の1行に対応する。
【0021】
画素取得ユニット108は、タイミング発生器234、水平駆動回路236、垂直駆動回路238、および増幅器240を更に含む。タイミング発生器は、タイミング信号を水平駆動回路と垂直駆動回路に供給する。垂直駆動回路は、タイミング信号に応答して、CCDセンサ202の画像領域204と記憶領域206の両方にあるゲート電極210、212、214、216、218、220、222、224、および226に対し、4本の共通電気線242、244、246および248を通してゲート電圧を加える。図2に示すように、CCDセンサの各ゲート電極は、垂直駆動回路238に接続された4本の共通電気線のうちの1本に接続される。ゲート電極210A、212A、214A、216A、218A、220A、222A、224A、および226Aは、電気線242に接続される。ゲート電極210B、212B、214B、216B、128B、220B、224B、および226Bは、電気線244に接続される。ゲート電極210C、212C、214C、216C、218C、220C、222C、224C、および226Cは、電気線246に接続される。同様に、ゲート電極210D、212D、214D、216D、218D、220D、222D、224D、および226Dは、電気線248に接続される。このように、4つ目毎に位置するゲート電極は全て同じ電気線に接続される。分かりやすくするため、フレームトランスファ型CCDセンサデバイスに一般に存在するその他の従来の構成要素については、本明細書では図示も説明もしない。
【0022】
露光時間中は、垂直駆動回路238がゲート電極210B、210C、212B、212C、214B、214C、216B、216C、218B、218C、220B、220C、222B、222C、224B、224C、226B、および226Cに高い電圧を加え、CCDセンサ202の感光性画素に電位の井戸を作りだす。CCDセンサの画像領域204だけしか光に曝されないので、画像領域の感光性画素だけが入射光に応答して電荷を蓄積する。露光期間の後、垂直駆動回路238は全ゲート電極に対し、位相の同期した電圧をそれぞれ加え、画像領域204の蓄積電荷をCCDセンサの記憶領域206を通してシリアルレジスタ208へ垂直に転送する。4相の電荷転送方式についてはデジタル撮像の技術分野でよく知られているので、本明細書では説明しない。まず、蓄積電荷を記憶領域へ高速に転送する。次に、転送された電荷をシリアルレジスタを通して行単位で順番にアナログ画像信号として読み出す。シリアルレジスタが蓄積電荷の行を順番に読み出すのに必要な電圧は、水平駆動回路236から供給する。例示の実施形態では、垂直駆動回路が0ボルトまたは12ボルトを供給し、水平駆動回路が0ボルトまたは5ボルトを供給する。次に、シリアルレジスタから得られたアナログ画像信号を増幅器240で増幅し、CDS装置110へ転送する。
【0023】
静止画取り込みモードの場合、露光期間の終了時に機械式シャッター104を閉じる。従って、機械式シャッターにより、CCDセンサ202の画像領域204における光子によって誘導された電荷のそれ以上の蓄積が防止される。しかしながら、ビデオモードの場合、機械式シャッターは使用されない。その主たる理由は、電力の消費があり、また、映像操作時にシャッターが受ける磨耗の速度が速まるからである。したがって、ビデオモード中は、CCDセンサの画像領域が光から保護されない。そのため、画像領域204の蓄積電荷を記憶領域206へ転送する際、露光期間中に蓄積された電荷の一部に、光子によって誘導された余分な電荷が混入する。本明細書では、光子によって誘導されたそれらの余分な電荷を「スミア電荷」と呼ぶ。スミア電荷の影響は出力画像内にこすり汚れのような外観が生じることであり、特に、取り込まれたシーンの中に強い光源等の明るい部分があると、そのような外観が生じる。スミアは、ユーザに提示されるプレビュー画像の質を低下させる。さらに、スミアがあると、デジタル撮像装置100は間違った距離に焦点調節する可能性がある。このように、スミアは、ビデオ動作中にデジタル撮像装置にとって深刻な問題を引き起こす。
【0024】
デジタル撮像装置100は、画像信号のスミア成分、すなわち最終画像電荷に含まれるスミア電荷を、実質的に除去することによってこのスミアの問題を解決する。画像取得装置108は、取り込んだ電子画像の各々について、露光時間ゼロで電荷を取得する。露光時間がゼロであるから、得られる電荷は露光期間後の電荷蓄積によるものだけであり、この電荷は取り込んだ電子画像の画像電荷に含まれるスミア電荷に等しい。それらの電荷は、本明細書で「スミア電荷」と呼ばれることもあり、後で画像信号のスミア成分を除去するのに用いられる。
【0025】
次に図1に戻り、デジタル撮像装置100の他の構成要素について説明する。CDS装置110は、画像取得装置108から得られたアナログ信号すなわち蓄積電荷に含まれるノイズを低減させるように動作する。そして、そのノイズの低減された信号をADC112に送信する。ADCは、そのノイズの低減された信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する。次に、そのデジタル信号はスミア除去回路114によって受信され、そこで露光時間ゼロで蓄積されたスミア電荷から得られたデジタル信号を用いて、そのデジタル画像信号のスミア成分が除去される。図3に示すように、スミア除去回路114は、ルータ302、画像メモリ304、スミアメモリ306、および減算装置308を含む。ルータは、ADC112から得られたデジタル信号を、画像メモリまたはスミアメモリのいずれかに送信する。通常露光期間中に蓄積された電荷、すなわち画像電荷のデジタル信号は、画像メモリに送信される。本明細書では、それらの画像電荷のデジタル信号をデジタル画像信号と呼ぶ。ゼロ露光期間中に蓄積された電荷、すなわちスミア電荷のデジタル信号は、スミアメモリに送信される。本明細書では、それらのスミア電荷のデジタル信号をデジタルスミア信号と呼ぶ。スミア除去回路の減算装置308は、デジタル画像信号からデジタルスミア信号を減算することにより、デジタル画像信号のスミア成分を除去する。そして、得られた画像信号をDSP回路116に転送する。図1ではスミア除去回路を独立した構成要素として図示しているが、スミア除去回路はDSP回路に組み込まれる場合もある。
【0026】
デジタル撮像装置100のDSP回路116は、スミアの除去された画像信号のモザイクを解除するように動作する。さらに、DSP回路は1以上の画像処理技術を実施し、取り込まれた画像の品質を向上させる場合がある。その後、その取り込まれた画像は、閲覧装置120に表示したり、記憶装置118に格納したりする場合があり、それら両方を行なう場合もある。一例として、閲覧装置はLCDディスプレイであり、記憶装置はフラッシュメモリである場合がある。また、この取り込まれた画像は、マイクロコントローラ122において、制御手段106を用いてレンズ102を自動焦点調節するのに用いられる場合もある。マイクロコントローラは、画像取得装置108およびスミア除去回路114を含む、デジタル撮像装置の様々な構成要素を制御する。
【0027】
図4を参照してデジタル撮像装置100の動作を説明する。ステップ402で、CCDセンサ202の画像領域204に存在する電荷を除去することにより、露光期間が始まる。画像領域は、画像領域のゲート電極210、212、214、216、218および220の電圧を瞬間的に0ボルトに設定することによって消去することができる。次にステップ404で、露光期間の終了時点まで、入射光に応答して電荷が画像領域に蓄積される。この蓄積電荷は対象シーンの電子画像を表す。ステップ406で、CCDセンサに対してフレームシフトを実施し、CCDセンサの画像領域204の蓄積電荷をCCDセンサの記憶領域206へ転送する。その際、その蓄積電荷にスミア電荷が混入する場合がある。次にステップ408で、得られた電荷をCCDセンサからシリアルレジスタ208を通して行単位でアナログ画像信号として読み出す。次にステップ410で、そのアナログ画像信号を増幅し、相関二重サンプリングしてデジタル画像信号に変換する。ステップ412で、そのデジタル画像信号をスミア除去回路114の画像メモリ304に格納する。このようにして、スミア成分を有する画像信号を取得し、格納する。
【0028】
次に、取得した画像のスミア成分に対応するスミア信号を得る。ステップ414で、CCDセンサ202の画像領域204に存在する電荷をもう一度除去する。画像領域を消去した後、ステップ416で、即座にCCDセンサに対してフレームシフトを実行する。従って、スミア信号を得るための露光時間はゼロになる。その結果、得られる電荷は、露光期間後の電荷蓄積によるものであり、これがスミア電荷である。次にステップ418で、得られた電荷をCCDセンサからシリアルレジスタを通して行単位でアナログスミア信号として読み出す。次にステップ420で、そのアナログスミア信号を増幅し、相関二重サンプリングしてデジタルスミア信号に変換する。ステップ422で、そのデジタルスミア信号をスミア除去回路114のスミアメモリ306に格納する。
【0029】
次にステップ424で、スミア除去回路114の減算装置308を用いて、格納された画像信号から格納されたスミア信号を減算することにより、画像信号からスミア成分を除去する。スミア信号は画像信号のスミア成分と実質的に等しいので、デジタル信号からスミア信号を減算することにより、画像信号のスミア成分が効果的に除去される。スミアの除去された画像信号は、実質的にスミアを含まないビデオフレームを生成する。このビデオフレームは、デジタル撮像装置100のレンズ102を自動焦点調節したり、閲覧装置120上にプレビュー画像を表示したりするのに用いることができ、両方に用いることもできる。
【0030】
第2の実施形態において、デジタル撮像装置100は、図5および図6に示すように、画像取得装置108およびスミア除去回路114とは異なる画像取得装置502およびスミア除去回路602を用いる。第1の実施形態のデジタル撮像装置と同様に、第2の実施形態のデジタル撮像装置も、画像信号のスミア成分を除去することによって取り込み電子画像内のスミアを低減させる。しかしながら、この第2の実施形態の場合、画像信号とスミア信号を、順番にではなく同時に取得する。すなわち、画像信号とスミア信号は1つの露光期間中に取得される。以下では、第2の実施形態のデジタル画像装置の動作について詳細に説明する。
【0031】
図5に示すように、画像取得装置502は、図2の画像取得装置108の構成要素を全て含む。画像取得装置502は、CCDセンサ202、水平駆動回路236、垂直駆動回路238、タイミング発生器234、および増幅器240を含む。しかしながら、画像取得装置502のCCDセンサ202は、CCDセンサ202の画像領域202における一行おきの感光性画素の行がスミア信号の取得だけに使用されるように構成される。従って、ゲート電極212、216、および220に対応する感光性画素の行は、スミア信号の取得にしか使用されない。本明細書では、それらの行をスミア行と呼ぶ。ゲート電極210、214および218に対応する画像領域内の残りの行は、画像信号の取得だけに使用される。本明細書では、それらの行を画像行と呼ぶ。
【0032】
CCDセンサ202の画像行とスミア行は、構造的には同じである。しかしながら、画像行のゲート電極210、214および218は、スミア行のゲート電極212、216および220とは異なる、垂直駆動回路238から延びる電気線に接続される。各画像行の4つのゲート電極は、電気線242、244、246および248に接続される。各スミア行の4つのゲート電極は、電気線242、248、504および506に接続される。電気線242および248はCCDセンサの全ての行で共用されるため、画像取得装置502は、図2の画像取得装置108と比較して、垂直駆動回路238から延びる2本の電気線504および506を更に含むことになる。
【0033】
ビデオ動作中、画像取得装置502は、次のような方法で画像信号とスミア信号の両方を取得する。まず、CCDセンサ202の画像領域204に存在する電荷を除去する。露光期間中は、垂直駆動回路238によって、電気線244および246だけに高い電圧(例えば12ボルト)を加える。残りの電気線242、248、504および506の電圧は0ボルトに維持する。その結果、画像行だけに電荷を蓄積させることができる。露光期間の終了時にフレームシフトを実施し、CCDセンサの画像領域204に蓄積された電荷を記憶領域206へ転送する。このフレームシフトは、垂直駆動回路238を用いてCCDセンサのゲート電極に位相の同期した電圧を加えることによって実施される。この転送の際、CCDセンサの画像領域にスミア電荷が蓄積される。従って、画像行から得られる蓄積電荷は、このスミア電荷の分だけ増加することになる。しかしながら、スミア行にはフレームシフト前に蓄積された電荷が存在しないため、スミア行から転送される電荷は、露光期間後に蓄積されたスミア電荷だけしか含まない。次に、CCDセンサの記憶領域に転送された電荷をシリアルレジスタ208を通して行単位で順番にアナログ信号として読み出す。第1の実施形態と同様に、このアナログ信号を増幅器240で増幅してCDS装置110へ送信し、そこでアナログ信号のノイズを低減させる。次に、ADC112を用いてそのノイズの低減されたアナログ信号をデジタル信号に変換してスミア除去回路602へ送信し、そこでデジタルスミア信号を用いてデジタル画像信号のスミア成分を除去する。
【0034】
図6に示すように、第2の実施形態によるスミア除去回路602は、ルータ604、シングルラインバッファ606、および減算装置608を含む。ルータはCCDセンサ202のスミア行から得られたスミア信号をシングルラインバッファ606へ送信するように構成され、スミア信号はシングルラインバッファ606に一時的に格納される。また、ルータは更に、CCDセンサの画像行から得られた画像信号を減算装置608へ送信するように構成され、そこで画像信号からシングルラインバッファに格納されたスミア信号が減算される。CCDセンサのスミア行および画像行から電荷が行単位で読み出されるため、スミア除去回路602は、CCDセンサの各画像行についてCCDセンサの隣接するスミア行から得られたスミア電荷を表すデジタルスミア信号を受信する。CCDセンサの特定の画像行について、その隣接スミア行から得られたスミア信号は、その画像信号のスミア成分を近似する信号になる。したがって、それらの隣接スミア行から得られたスミア信号を用いることによって、画像信号のスミア成分が実質的に除去される。スミア成分を除去した後、スミアの除去された画像信号は、さらなる処理のためにDSP回路116へ送信される。スミア除去回路602は、図3のスミア除去回路114と同様にDSP回路に組み込まれる場合がある。
【0035】
図7を参照して第2の実施形態によるデジタル撮像装置100の動作を説明する。ステップ702で、CCDセンサ202の画像領域204に存在する電荷を除去する。画像領域は、画像領域のゲート電極210、212、214、216、218、および220の電圧を瞬間的に0ボルトに設定することにより消去することができる。次に、ステップ704で、露光期間の終了時点まで、入射光に応答して電荷が画像領域の画像行に蓄積される。画像行の感光性画素に蓄積された電荷は対象シーンの電子画像を表す。ステップ706で、CCDセンサに対してフレームシフトを実施し、CCDセンサの画像領域に蓄積された電荷をCCDセンサの記憶領域へ転送する。その際、余分な光子によって誘導された電荷(すなわちスミア電荷)がその蓄積電荷に混入する場合がある。さらに、CCDセンサの画像行の蓄積電荷をCCDセンサの記憶領域に転送している間は、画像領域のスミア行にも、スミア電荷が蓄積される。次にステップ708で、CCDセンサの画像行およびスミア行から、得られた電荷をシリアルレジスタ208を通して行単位でアナログ画像信号およびアナログスミア信号として読み出す。次にステップ710で、それらのアナログ信号を増幅し、相関二重サンプリングしてデジタル画像信号およびデジタルスミア信号に変換する。
【0036】
次にステップ712で、CCDセンサのスミア行から得られたデジタルスミア信号をスミア除去回路602のシングルラインバッファ606に一時的に格納する。ステップ714で、CCDセンサ202内の次の画像行から得られたデジタル画像信号から、格納したスミア信号を減算することにより、当該次の画像行について、スミアの除去された画像信号を得る。ステップ712およびステップ714は、CCDセンサから得られる全ての信号が処理されるまで繰り返す。
【0037】
代替構成において、スミア除去回路602のシングルラインバッファ606は、スミア信号ではなく、CCDセンサ202の画像行から得られた画像信号を一時的に格納する場合がある。従って、この構成の場合、CCDセンサの画像行から得られた画像信号のスミア成分を除去するのに、CCDセンサの隣接スミア行から得られる次のスミア信号が用いられる。
【0038】
第2の実施形態によるデジタル撮像装置100で重要な点は、画像取得装置502のCCDセンサ202のうちの半分が、ビデオ動作中にスミア信号を得るのに用いられることである。従って、同じ解像度のビデオフレームを取り込むためには、CCDセンサの大きさを従来のCCDセンサの2倍にする必要がある。一代替実施形態において、デジタル撮像装置は、CCDセンサがもっと少数のスミア行しか使用しないように構成される場合がある。例えば図8に示すように、CCDセンサの画像領域は、4つの連続した画像行804毎に1行のスミア行802を有する場合がある。この例の実施形態の場合、一対の隣接するスミア行を用いて、それら2つの隣接スミア行間にある画像行に関する画像信号のスミア成分を推定する。従って、スミア行802Aおよび802Bは、画像行804aに関する画像信号のスミア成分を推定するのに使用される。同様に、スミア行802Bおよび802Cは画像行804bに関する画像信号のスミア成分を推定するのに使用され、スミア行802Cおよび802Dは画像行804cに関する画像信号のスミア成分を推定するのに使用される。
【0039】
この代替実施形態の場合、デジタル撮像装置100は図9に示すようなスミア除去回路902を含む。スミア除去回路902は、ルータ904、マルチラインバッファ906、補間装置908、および減算装置910を含む。ルータは、ADC112から得られたデジタル信号を、その信号が画像信号であるかスミア信号であるか応じて、補間ユニット908またはマルチラインバッファ906のいずれかへ送信するように動作する。CCDセンサ202の2つの隣接するスミア行(例えばスミア行802Aと802B)から得られたスミア信号は、補間ユニット908に送信される一方、それら2つの隣接するスミア行間にあるCCDセンサの画像行(例えば画像行804a)から得られた画像信号は、マルチラインバッファ906に送信される。次に、補間装置は、それら2つの隣接するスミア行から得られたスミア信号を補間して、2つの隣接するスミア行間の画像行から得られた画像信号のスミア成分を表す推定スミア信号を生成する。1つの方法として、この推定スミア信号には、隣接するスミア行から得られた2つスミア信号の平均を用いる場合がある。従って、この方法の場合、隣接するスミア行間の画像行から得られた各画像信号について、同じ推定スミア信号が使用される。他の方法では、隣接するスミア行間の画像行から得られた画像信号のそれぞれについて推定スミア信号を生成する場合がある。この方法の場合、2つの対応するスミア信号を補間することにより、4つの異なる推定スミア信号を生成する。例えば、それら4つの推定スミア信号は、2つの対応するスミア信号によって定義された直線上に位置する場合がある。
【0040】
次に、その推定スミア信号と、2つの隣接したスミア行間の画像行から得られた画像信号とをスミア除去回路902の減算装置910に送信し、そこで画像信号から推定スミア信号を減算し、画像信号のスミア成分を除去する。そして、そのスミアの除去された画像信号をさらなる処理のためにDSP回路116へ送信する。
【0041】
図10を参照して、この代替実施形態によるデジタル撮像装置100の動作を説明する。ステップ1002で、CCDセンサ202の画像領域204に存在する電荷を除去する。画像領域は、画像領域のゲート電極の電圧を瞬間的に0ボルトに設定することによって消去することができる。次にステップ1004で、露光期間の終了時点まで、入射光に応答して電荷が画像領域の画像行に蓄積される。この蓄積電荷は対象シーンの電子画像を表す。ステップ1006で、CCDセンサに対してフレームシフトを実施し、CCDセンサの画像領域の蓄積電荷をCCDセンサの記憶領域206に転送する。その際、光子によって誘導された余分な電荷(すなわちスミア電荷)がその蓄積電荷に混入する場合がある。さらに、CCDセンサの画像領域の蓄積電荷をCCDセンサの記憶領域に転送している間は、画像領域のスミア行にも、スミア電荷が蓄積する。次にステップ1008で、CCDセンサの画像行およびスミア行から、得られた電荷をシリアルレジスタ208を通して行単位でアナログスミア信号として読み出す。次にステップ1010で、そのアナログ信号を増幅し、相関二重サンプリングしてデジタル画像信号およびデジタルスミア信号に変換する。
【0042】
次にステップ1012で、CCDセンサ202の2つの隣接するスミア行から得られたデジタルスミア信号を、スミア除去回路902の補間ユニット908に送信する。ステップ1014で、2つの隣接するスミア行間にあるCCDセンサの画像行から得られたデジタル画像信号を、スミア除去回路902のマルチラインバッファ906に送信する。ステップ1016で、それらのスミア信号を補間することにより、又はそれらの平均をとることにより、推定スミア信号を生成する。ステップ1018で、デジタル画像信号から推定スミア信号を減算して、スミアの除去された画像信号を生成する。CCDセンサ202から得られた全ての信号が処理されるまで、ステップ1012〜ステップ1018を繰り返す。
【0043】
図11を参照して、フレームトランスファ型CCDセンサを用いて取り込まれた画像内のスミアを低減させる方法を説明する。ステップ1102で、対象シーンの画像を表す画像信号を生成する。この画像信号は、画像成分とスミア成分とを含む。画像成分は露光期間中にCCDセンサで収集された電荷に相当し、スミア成分は露光期間後にCCDセンサで収集された電荷に相当する。次にステップ1104で、画像信号のスミア成分を表す推定スミア信号を生成する。この推定スミア信号は、露光期間後にCCDセンサに蓄積された電荷に基づいて生成される。ステップ1106で、推定スミア信号を用いて、画像信号のスミア成分を実質的に除去する。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の第1の実施形態によるデジタル撮像装置のブロック図である。
【図2】第1の実施形態によるデジタル撮像装置の画像取得装置のブロック図である。
【図3】第1の実施形態によるデジタル撮像装置のスミア除去回路のブロック図である。
【図4】第1の実施形態によるデジタル撮像装置の動作の流れ図である。
【図5】本発明の第2の実施形態によるデジタル撮像装置の画像取得装置のブロック図である。
【図6】第2の実施形態によるデジタル撮像装置のスミア除去回路のブロック図である。
【図7】第2の実施形態によるデジタル撮像装置の動作のフロー図である。
【図8】代替実施形態による例示的なCCDセンサ構成である。
【図9】代替実施形態によるデジタル撮像装置のスミア除去回路のブロック図である。
【図10】代替実施形態によるデジタル撮像装置の動作のフロー図である。
【図11】本発明によるスミアを低減させる方法のフロー図である。
Claims (10)
- 電子画像センサ(202)を用いて取り込まれた画像のスミアを低減させる方法であって、
対象シーンの電子画像を表す画像信号であって該画像信号がその一部に、露光期間中に前記電子画像センサに収集された電荷に対応する画像成分と、前記露光期間後に前記電子画像センサに収集された電荷に対応するスミア成分とを含む、画像信号を生成するステップ(1102)と、
前記電子画像センサに蓄積された電荷に基づいて前記画像信号のスミア成分を表す推定スミア信号を生成するステップ(1104)と、
前記推定スミア信号を用いて前記画像信号から前記スミア成分を実質的に除去し、前記電子画像のスミアを低減させるステップ(1106)と、
からなる方法。 - 前記画像信号を生成するステップ(1102)が、露光期間の開始時点から前記電子画像センサ(202)に電荷を収集することを含み、前記推定スミア信号を生成するステップ(1104)が、露光期間の終了時点から前記電子画像センサに電荷を収集することを含む、請求項1の方法。
- 前記推定スミア信号を生成するステップ(1104)と前記画像信号を生成するステップ(1102)が、順番に実施される、請求項2の方法。
- 前記推定スミア信号を生成するステップ(1104)と前記画像信号を生成するステップ(1102)が、同時に実施される、請求項2の方法。
- 前記推定スミア信号を生成するステップ(1104)が、露光期間の終了時点から前記電子画像センサ(202)の選択部分(212B,212C,220B,220C)に電荷を収集してサンプルスメア信号を得ることを含む、請求項1、2または4の方法。
- 電子画像のスメアを低減させる装置であって、
感光性画素(232)のアレイを有する電子画像センサ(202)であって、前記電子画像センサが対象シーンの電子画像を表す画像信号を生成するように構成され、前記画像信号がその一部に、露光期間中に前記電子画像センサに収集された電荷に対応する画像成分と、前記露光期間後に前記電子画像センサに収集された電荷に対応するスミア成分とを含み、前記電子画像センサ(202)が前記画像信号の前記スミア成分を表すサンプルスミア信号を生成するように更に構成される、電子画像センサと、
前記電子画像センサに接続され、前記サンプルスミア信号を用いて前記画像信号から前記スミア成分を実質的に除去して前記電子画像のスミアを低減させる、スミア除去装置(114,602,902)と、 - 前記電子画像センサ(202)は、前記画像信号の集合と前記スミア信号の集合とを順番に生成するように構成される、請求項6の装置。
- 前記電子画像センサ(202)は、前記画像信号の集合と前記スミア信号の集合とを同時に生成するように構成される、請求項6の装置。
- 前記電子画像センサ(202)は、前記サンプルスミア信号の生成だけを行なうように構成された特定の感光性画素を含む、請求項8の装置。
- 前記特定の感光性画素が前記電子画像センサ(202)の選択された画素行に配置され、前記サンプルスミア信号の生成だけを行なう、請求項9の装置。
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