JP3847820B2 - 撮像装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、CCDのような撮像素子を有する撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、集積回路技術の向上によるメモリICの小型化、高容量化および低コスト化によって、撮像素子としてCDD(Charge Coupled Device :電荷結合素子)を用いたビデオカメラや電子カメラなどのディジタル化された撮像装置が数多く開発され販売されている。また、マルチメディア機器においては、ビデオ信号に規制されないディジタル画像データが求められている。例えば、ビデオ信号に規制されないデータを扱うようにしたディジタルカメラが実現されている。このようなディジタルカメラに使用するCCDなどの撮像素子は、ビデオ信号に規制されないことから比較的高い自由度で設計することが可能であるが、製品価格を抑制するためにはむしろビデオカメラ用の撮像素子をそのまま使用する方が好ましい。そこで、ディジタルカメラに使用したビデオムービーカメラ用撮像素子を、ビデオムービーカメラに使用したときとは異なる方法で駆動することによって、より高画質の画像データを得ることが提案されている。
【0003】
図9は、ビデオカメラ用CCDとして一般的なインターライン型CCDの概略構成を示す図である。補色市松色差順次方式の色フィルタ構成で各光電変換要素(画素)24が配列された光電変換部20は、入射した光のうち透過した4つの特定波長域の光(Mg,G,Cy,Ye)から電荷を発生する。垂直転送部(VCCD)21は、転送ゲート電極25に4つの電荷転送パルスV1 〜V4 が印加されることによって画素24のそれぞれに蓄えられた電荷を読み出し垂直方向に転送する。水平転送部22は、垂直転送部21から転送されてきた電荷を水平方向に転送する。フローティングディフュージョンアンプ(FDA)23は、水平転送部22から転送されてきた電荷を電圧信号に変換して出力する。
【0004】
図9に示すように、CCDからの撮像信号は、1フィールド期間毎に全ラインの画素を走査し、奇数フィールドと偶数フィールドとで1段ずらした画素ラインを垂直転送部21で加算して読み出すフィールドモード(フィールド加算読み出し、または擬似インタレース読み出し)、および1フィールド期間毎に1ラインおきの画素をインターレース走査して読み出すフレームモードのいずれかのモードによって読み出される。
【0005】
図10に、フィールドモードにおいて図9の転送ゲート電極25に印加される4つの電荷転送パルスV1 〜V4 のタイムチャートを示す。図10において、電荷転送パルスV1 〜V4 が中間電位VM と低電位VL とを繰り返すことによって電荷が転送される一方で、電荷転送パルスV1 および電荷転送パルスV3 が同時に高電位VH (読み出しパルス)になると、奇数ライン(Mg,G)の画素24および偶数ライン(Cy,Ye)の画素24から垂直転送部21へ蓄積電荷が読み出される。以後、1フィールド期間(1V)ごとに電荷転送パルスV1 および電荷転送パルスV3 が同時に高電位VH になり、全画素24から垂直転送部21への撮像信号の読み出しが行われる。このフィールドモードでは、上下の画素に蓄積された電荷が加算されるためにフレームモードに比べて垂直解像度が半分程度に減少する。
【0006】
図11に、フレームモードにおいて図9の転送ゲート電極25に印加される4つの電荷転送パルスV1 〜V4 のタイムチャートを示す。図11において、電荷転送パルスV1 〜V4 が中間電位VM と低電位VL とを繰り返すことによって電荷が転送される一方で、電荷転送パルスV1 が高電位VH (読み出しパルス)になると、奇数ライン(Mg,G)の画素24から垂直転送部21へ蓄積電荷が読み出される。次に、1フィールド期間経過後に、電荷転送パルスV3 が高電位VH (読み出しパルス)になると、偶数ライン(Cy,Ye)の画素24から垂直転送部21へ蓄積電荷が読み出される。以後、1フィールド期間ごとに電荷転送パルスV1 および電荷転送パルスV3 が交互に高電位VH になり、画素24から垂直転送部21への読み出しが行われる。
【0007】
以上説明したような、汎用的なビデオカメラ用のCCDは、フィールドモードでの駆動を前提としているため、フィールドモードで最適となるようにダイナミックレンジが設定されている。従って、このようなCCDを用いてフレーム読み出しを行うと、垂直転送部21の容量を有効に生かせないために、CCDのダイナミックレンジがフィールド読み出しのときよりも狭くなってしまう。つまり、画素24の1個分の最大電荷蓄積容量が垂直転送部21の転送ゲート電極25の1段分の最大電荷蓄積容量よりも小さいために、フレームモードでは転送ゲート電極25部分よりも先に画素24部分の電荷が飽和してしまい、フィールドモードよりも飽和レベルが低くなる。
【0008】
このように、汎用CCDでは、2画素分のダイナミックレンジに対して転送ゲート電極25の1段分のダイナミックレンジが対応しているので、フレームモードにおいてフィールドモードと同等のダイナミックレンジを確保することができず、ダイナミックレンジがほぼ半減してしまう。そのため、特に、垂直高解像度を実現するためにフレーム読み出しを行い静止画像を記憶する電子カメラでは、ダイナミックレンジの減少によって画質が劣化してしまう。例えば、コントラストの高い被写体を撮像すると、信号が飽和して高彩度部分が変色したり、高輝度部分のコントラストが消失したりする。また、最近、全画素を加算せずに1フィールド期間毎に同時に読み出すことのできるCCDが開発されてきている。このようなCCDでは上下の画素からの電荷が加算されず且つ1フィールド期間毎に全画素が読み出されるので、垂直解像度の低下やダイナミックレンジの減少という問題が生じないが、かなり高価であるために安価な撮像装置に用いることができない。
【0009】
一方、不要な蓄積電荷をシリコン基板に掃き捨てることのできる縦形オーバーフロードレイン(VOD:Vertical Overflow Drain )構造を採用することによって、CCDを高感度化、広ダイナミックレンジ化することが最近の主流になっている。図12に示す画素24の基板深さ方向のポテンシャル図により、VOD構造でシリコン基板に不要な蓄積電荷を掃き捨てる原理を説明する。図12において、CCD受光面から入射した光線により画素で発生した電荷は、受光面下部のシリコン基板の電位Vsub によって規定されるポテンシャル障壁内に蓄積される。ここで、シリコン基板の電位Vsub が高いほどポテンシャル障壁のレベルは低くなり(レベル1)、シリコン基板の電位Vsub が低いほどポテンシャル障壁のレベルは高くなる(レベル2)。そこで、シリコン基板の電位Vsub をVsub (2) からVsub (1) にすることによって、不要な蓄積電荷をシリコン基板に掃き捨てることが可能になる。これを応用することによって、シリコン基板の電位Vsub の制御によって電荷蓄積のオン・オフを規定する電子シャッタを設けることができる。
【0010】
このように、基板電位Vsub の高低によって画素に蓄積される電荷量が変化することに注目し、フレームモードでの基板電位Vsub をフィールドモードよりも低くすることで、フレームモードにおける画素の最大蓄積電荷量を増加させ、ダイナミックレンジを拡大することができる。つまり、フィールドモードでVsub (1) であった基板電位をフレームモードでVsub (2) (Vsub (1) >Vsub (2) )とすることで、ポテンシャル障壁に蓄積される電荷量、すなわちダイナミックレンジが拡大する。これによって、フレームモードでの光電変換部20と垂直転送部21との電荷飽和レベルのバランスが良くなって、トータルとしてCCDのダイナミックレンジを向上させることができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このようにフレームモードでの基板電位Vsub をフィールドモードよりも低くした場合、高輝度被写体を撮像した際に画素24に蓄積された電荷が電荷蓄積期間であるにもかかわらず垂直転送部21へ漏れこんでしまい、ブルーミングなどの弊害が生じてしまう。そこで、本出願人は、この問題を解決するために、基板電位Vsub だけでなく転送ゲート電極25の電荷転送パルスV1 〜V4 の中間電位VM のレベルを各モード毎に切り換え可能とし、フレームモードでの中間電位VM のレベルをフィールドモードに比べて低い電位に設定することによって、各画素24の電荷蓄積容量を拡大し且つ蓄積電荷が垂直転送部21へ漏れこまないようする発明を提案し、既に出願した(特願平6−137318号、平成6年6月20日出願)。これを図13で簡単に説明する。
【0012】
図13は、図9に示すようなCCDの光電変換部20および垂直転送部21の水平方向のポテンシャル図である。図13において、フレームモードでの電荷転送パルスV1 〜V4 の中間電位VM のレベルをVM (2) とし、フィールドモードでの電荷転送パルスV1 〜V4 の中間電位VM のレベルをVM (1) (VM (1) >VM (2) )とした。2つのモードでの中間電位VM のレベルをこのように設定することにより、光電変換部20と垂直転送部21との境界にあるポテンシャル障壁がフィールドモードよりもフレームモードで高くなる。従って、フレームモードでの電荷蓄積容量のレベル(レベル2)がフィールドモードでの電荷蓄積容量のレベル(レベル1)よりも高くなるので、上記のように基板電位Vsub を変更しても、フレームモードにおける蓄積電荷の垂直転送部21への漏れこみを防止することができ、結果としてブルーミングなどの弊害が抑制される。
【0013】
しかしながら、たとえフィールドモードよりもフレームモードで電荷転送パルスV1 〜V4 の中間電位VM および基板電位Vsub が低くなるようにしたとしても、中間電位VM が低くなることによって中間電位VM と低電位VL との電位差が小さくなるために、フレームモードにおける垂直転送部21での電荷の転送効率が低下してしまう。この転送効率の低下によって、画質が劣化するという問題が生じていた。
【0014】
なお、電荷転送パルスV1 〜V4 の中間電位VM のレベルだけでなく、低電位VL のレベルについてもフレームモードでフィールドモードよりも低くすることによって、垂直転送部21の電荷転送効率の低下を防止することも考えられる。しかし、この場合、各レベル設定用の回路の規模が大きくなってしまい、安価で小型の撮像装置を得ることができないという問題、および低電位VL の最低電位を設定しなければならないために撮像素子自体の設計見直しが必要になって汎用の安価な撮像素子が使用できなくなってしまうという問題が生じていた。
【0015】
そこで、本発明の目的は、静止画像を撮像するフレームモードにおいてフィールドモードと同程度に広いダイナミックレンジを有し、ブルーミングなどの弊害が生じず、且つ電荷の転送効率の高い安価な撮像装置を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の撮像装置は、半導体基板部の上に形成された複数の光電変換要素からなる光電変換部と、前記光電変換部からの電荷を一方向に転送する垂直転送部と、前記垂直転送部からの電荷を前記一方向と交差する方向に転送する水平転送部とからなるインターライン型CCD撮像素子を有する撮像装置であって、前記撮像素子が、1フィールド期間ごとに水平方向の全ラインの前記光電変換要素を走査して上下2ラインを加算して読み出すフィールドモードと、1フィールド期間ごとに水平方向の1ラインおきの前記光電変換要素をインターレース走査して読み出すフレームモードとの2つのモードで駆動され、前記垂直転送部には、前記光電変換要素から前記垂直転送部へ電荷を読み出すための読み出し電位VH と、電荷を垂直方向に順次転送するための転送電位VM 、VL (VH >VM >VL )とを有する電荷転送パルスが印加される撮像装置において、前記フレームモードでの前記半導体基板部の電位Vsub が、前記フレームモードで前記電荷転送パルスが最初に前記読み出し電位VH となってからその後に前記垂直転送部内での電荷の転送が始まるまでの期間内の第1の所定時刻において、前記フィールドモードでの前記半導体基板部の電位Vsub (1) よりも低い電位Vsub (2) からこれよりも高い電位に切り換えられ、前記フレームモードでの前記転送電位VM が、前記フレームモードで前記電荷転送パルスが最初に前記読み出し電位VH となってからその後に前記垂直転送部内での電荷の転送が始まるまでの期間内の前記第1の所定時刻よりも後の第2の所定時刻において、前記フィールドモードでの前記転送電位VM (1) よりも低い電位VM (2) からこれよりも高い電位に切り換えられるように構成されている。
【0017】
請求項2の撮像装置は、前記フレームモードの前記第1の所定時刻以降の前記半導体基板部の電位Vsub が、前記フィールドモードでの前記半導体基板部の電位Vsub (1) に等しい値である。
【0018】
請求項3の撮像装置は、前記フレームモードでの前記第2の所定時刻以降の前記転送電位VM が、前記フィールドモードでの前記転送電位VM (1) に等しい値である。
【0019】
請求項4の撮像装置は、前記フレームモードにおいて、前記撮像素子を所定時間露光してから、前記電荷転送パルスを最初に前記読み出し電位VH とする前に前記撮像素子への光線を前記撮像素子の前段に設けた遮光手段で遮光するように構成されている。
【0021】
請求項5の撮像装置は、前記フィールドモードでの撮像を所定期間行った後に前記フレームモードでの撮像を行うように構成されている。
【0022】
請求項6の撮像装置は、前記フィールドモードで得られた撮像信号をファインダに供給するとともに、前記フレームモードで得られた撮像信号を記録媒体に記録するように構成されている。
【0023】
請求項7の撮像装置は、前記撮像素子が縦形オーバーフロードレイン構造を有している。
【0024】
請求項8の撮像装置は、前記フレームモードでの駆動を連続して行うことによって得られた一連の撮像信号を記録媒体に連続して記憶させることができるように構成されている。
【0025】
請求項1の発明によると、フレームモードで電荷転送パルスが最初に読み出し電位VH となってから、半導体基板部の電位Vsub および転送電位VM をフィールドモードよりも低い電位からこれよりも高い電位に切り換えるようにしたので、光電変換要素で発生した蓄積電荷が半導体基板部に逃げることを防止でき、フレームモードでのダイナミックレンジの低下を抑制することができる。
また、垂直転送部内での電荷の転送が始まるまでに、転送電位VM をフィールドモードよりも低い電位からこれよりも高い電位に切り換えるようにしたので、垂直転送部での電荷の転送効率が低下することがなく、画質の劣化も生じない。また、半導体基板部の電位Vsub の電位を切り換えてから転送電位VM を切り換えるようにしたので、読み出しの行われなかったラインの光電変換要素で発生した蓄積電荷が垂直転送部に漏れこむことなく確実に半導体基板部に流れこむ。従って、読み出しの行われたラインの光電変換要素からの電荷と読み出しの行われなかったラインの光電変換要素からの電荷とが垂直転送部において混合されることがなくなるので、特に高輝度被写体およびその周辺に偽輪郭が生じたり、ブルーミングによる疑似信号が生じて画質が低下することがなくなる。
【0026】
請求項2の発明によると、多数の電位を設定するための回路を設ける必要がなくなる。
【0027】
請求項3の発明によると、フレームモードとフィールドモードとで等しい転送効率を得ることができるとともに、多数の電位を設定するための回路を設ける必要がなくなる。
【0028】
請求項4の発明によると、撮像素子を所定時間露光してから電荷転送パルスを最初に読み出し電位VH とする前に撮像素子への光線を遮光手段で遮光するようにしたので、余計な電荷が光電変換要素で発生することがなくなる。従って、さらに画質を向上させることができる。
【0030】
請求項5の発明によると、フィールドモードでの撮像を所定期間行った後にフレームモードでの撮像を行うので、最もよいタイミングでフレームモードでの撮像を行うことができる。
【0031】
請求項6の発明によると、フィールドモードで得られた撮像信号をファインダに供給するとともに、フレームモードで得られた撮像信号を記録媒体に記録するので、高解像度の静止画像を最もよいタイミングで記録媒体に記録することができる。
【0032】
請求項7の発明によると、撮像素子が縦形オーバーフロードレイン構造を有しているので、電荷を光電変換要素から半導体基板部へ効率よく抜き取ることができる。
【0033】
請求項8の発明によると、フレームモードでの駆動を連続して行うことによって得られた一連の撮像信号を記録媒体に連続して記憶させることができるので、連写撮影を容易に行うことができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施形態につき図面を参照して説明する。
【0035】
図1は、本発明の第1実施形態のディジタルカメラの概略構成を示すブロック図である。図1において、光学レンズ31は、被写体からの光を撮像素子33の撮像面に結像する。シャッタ32は、機械的なものであり、撮像素子33に入射する光線の入射時間を制御する。撮像素子33は、図9に示すような補色市松色差順次方式の色フィルタ構成で配列されたインターライン型CDDであり、被写体からの光の光信号を電気信号に変換する。タイミング信号発生回路(TG)34は、撮像素子33を動作させるために必要なタイミング信号を発生する。駆動電圧設定回路35は、撮像素子33を駆動するための駆動電圧を発生する。撮像素子駆動回路36は、タイミング信号発生回路34からの信号を撮像素子33の駆動に必要なレベルに増幅する。
【0036】
前置処理回路37は、内部に撮像素子33の出力ノイズ除去のためのCDS(相関2重サンプリング)回路やAGC(自動利得制御)回路を含む回路である。A/D変換器38は、前置処理回路37から出力されるアナログ信号をディジタル信号に変換する。撮像信号処理回路39は、ディジタル化された信号を撮像信号処理する。記録媒体インターフェイス(I/F)41は、記録媒体40に記録のための信号を送る。操作部42は、カメラの撮像開始や撮像素子33の読み出しモードを撮影者が制御するためのものである。設定切換回路43は、操作部42によって設定された撮像素子33の読み出しモードに応じて、基板電位Vsub および電荷転送パルスV1 〜V4 の中間電位VM を切り換えるための制御信号と、タイミング信号発生回路34の信号タイミングの設定のための信号を出力する。EVF(ビューファインダ)44は、撮像信号処理回路39からの画像信号をディスプレイに表示する。バスコントローラ45は、ディジタル信号を一時記憶するバッファメモリ46とのデータの送受を行う。
【0037】
次に、撮像素子33の構造について、図2および図3を参照して説明する。図3は、図9のCCDの部分拡大図であり、図2(a)は、図3のI−I線での断面図である。図2(a)には、1つの光電変換要素(画素)24と、これに隣接する垂直転送部(VCCD)21とが示されており、N型シリコン基板71上の画素24部分には、下方から、P- 層72、P- 層72とともにフォトダイオード(PD)を構成するN層73、P +層74およびシリコン酸化膜75が順次形成されている。また、N型シリコン基板71上の垂直転送部21部分には、下方から、P- 層72、P層76、信号電荷の通路となるN層78、シリコン酸化膜75および電荷転送パルスV1 〜V4 が印加される遮光性の転送ゲート電極25が順次形成されている。また、P +層74は、垂直転送部21に隣接する一端部分が他端部分よりも深く形成されることによって、チャネルストッパ77を構成している。
【0038】
図2(b)は、図2(a)のII−II線に沿ったポテンシャルを示す図であり、図12と図13とを組み合わせた図である。図2(b)の斜線部で示す画素24のPN接合部に蓄積される電荷蓄積容量は、シリコン基板71の電位Vsub と、転送ゲート電極25に印加される電荷転送パルスV1 〜V4 の中間電位VM とで決められる。つまり、シリコン基板71の電位Vsub が高くなるほど電荷が蓄積されるPN接合部のシリコン基板71側のポテンシャル障壁が低くなり、画素24の電荷蓄積容量が減少する。また、中間電位VM が高くなるほど電荷が蓄積されるPN接合部の垂直転送部21側のポテンシャル障壁が低くなり、画素24の電荷蓄積容量が減少する。
【0039】
また、図3に示すように、電荷転送パルスV1 、V3 が印加される転送ゲート電極25は、その端部において画素24と接しており、画素24から垂直転送部21へ信号電荷を読み出すための読み出しゲート電極としても機能する。そこで、電荷転送パルスV1 、V3 には、通常の電荷の垂直転送のための電位VM 、VL よりも高い電位VH を読み出しパルスとして印加する。
【0040】
次に、本実施形態のディジタルスチルカメラの動作について、電荷転送パルスV1 〜V4 などのタイミングを示す図4、および図4の電荷転送パルスV1 〜V4 の部分拡大図を含む図5などを参照して説明する。
【0041】
まず、撮影者が操作部42の第1スイッチをオンすることにより、EVF44に画像を映し出すためのファインダモードが起動され、撮像信号の読み出し速度を速くすることのできるフィールドモードによる撮像動作が始まる。すると、絞り(図示せず)が制御されてシャッタ32が開放状態となり、タイミング信号発生回路34で制御される撮像素子33の電子シャッタが2クロック連続で開いてから電荷転送パルスV1 、V3 が高電位VH になるまで撮像素子33が露光される。そして、この読み出しパルスによって、撮像素子33から1フィールド期間(1V)ごとに加算された撮像信号が読み出される。読み出された信号は、前置処理回路37でCDS処理やゲインコントロールなどの信号処理を施される。この際、ゲインコントロール回路のゲインは、撮像素子33の感度で決められるので、カメラの製造時に設定される。前置処理回路37の出力信号は、A/D変換器38でディジタル信号に変換され、バスコントローラ45を経て撮像信号処理回路39に供給される。撮像信号処理回路39で処理された信号は動画像としてEVF44に出力され、撮影者は撮像範囲や被写体の状況を確認することができる。
【0042】
このファインダモードでの動作はフィールド読み出しで行われるので、撮像素子33の基板電位Vsub の値を図2のVsub (1) にするとともに、電荷転送パルスV1 〜V4 の中間電位VM の値を図2のVM (1) にする。これによって、ファインダモード時のダイナミックレンジおよび垂直転送効率を最適化することができる。
【0043】
図4に、撮像素子33の電荷転送パルスV1 〜V4 、基板電位Vsub (電子シャッタの開閉タイミングを示す)、シャッタ32の開閉制御信号、および基板電位Vsub と中間電位VM との切り換え信号のタイミングチャートを示す。ファインダモードにおいてはシャッタ32は常に開いており、基板に高電位の電子シャッタ開パルスを印加して画素24に蓄積された電荷を基板に逃がしてから電荷転送パルスV1 、V3 が高電位VH になるまでが撮像素子33の露光時間になる。そして、1フィールド期間(1V)毎に電荷転送パルスV1 、V3 が同時に高電位VH となり、水平方向の全ラインの画素24を走査し、上下2ラインを加算して全画素の読み出しが行われる。また、上述のように、撮像素子33の基板電位Vsub はVsub (1) であり、電荷転送パルスV1 〜V4 の中間電位VM の値はVM (1) になっている。
【0044】
ここで、フィールドモードにおける駆動電圧設定回路35の動作について、駆動電圧設定回路35の部分的な等価回路図である図6を参照して説明する。フィールドモードでは、設定切換回路43からの制御信号がLレベル(レベル1)であるので、トランジスタTr1 がオフになってトランジスタTr2 のベース電位は抵抗R3 、R4 および電圧V1 で決められる電位となる。このトランジスタTr2 のベース電位がトランジスタTr2 のベース−エミッタ間レベルVbe分だけ低下し、出力端子から基板電位Vsub (1) または中間電位VM (1) として出力される。
【0045】
次に、撮影者が操作部42の第2スイッチをオンすることにより、記録媒体40に画像を記録するための記録媒体記憶モードが起動され、フレーム読み出しによる撮像動作が始まる。この記録媒体記憶モードでの動作はフレーム読み出しで行われるので、まず、撮像素子33の基板電位Vsub の値を図2のVsub (2) にするとともに、電荷転送パルスV1 〜V4 の中間電位VM の値を図2のVM (2) にする。そして、すぐ後に、基板に高電位の電子シャッタ開パルスを印加してから撮像素子33への露光が始まる。その後、約1フィールド期間経過後にシャッタ32が閉じられることによって露光が終了する。露光終了後に電荷転送パルスV3 を高電位VH にして偶数ラインの画素(Cy,Ye)24を読み出す。また、これと前後して(後で図5にて詳述する)、撮像素子33の基板電位Vsub の値をVsub (1) にするとともに、電荷転送パルスV1 〜V4 の中間電位VM の値をVM (1) にする。さらに、電荷転送パルスV3 を高電位VH にし、それから1フィールド期間経過後に電荷転送パルスV1 を高電位VH にして奇数ラインの画素(Mg,G)を読み出す。
【0046】
図7は、フレームモードで読み出された撮像信号のバッファメモリ46への記憶の概念図である。図7(a)に示すように、偶数ラインの画素(Cy,Ye)24から読み出された信号は、1ラインおきにメモリマップ上に記憶される。そして、偶数ラインの画素の記憶が終わると、図7(b)に示すように奇数ラインの画素(Mg,G)24が1ラインおきにメモリマップ上に記憶される。
【0047】
ここで、フレームモードにおける駆動電圧設定回路35の動作について、再び図6を参照して説明する。フレームモードでは、設定切換回路35からの制御信号がHレベル(レベル2)であるので、トランジスタTr1 がオンになってトランジスタTr2 のベース電位は抵抗R3 、R4 および電圧V1 のほか、トランジスタTr1 および抵抗R2 で決められる電位となる。このときトランジスタTr2 のベース−グランド間の抵抗値が小さくなるため、トランジスタTr2 のエミッタ電位は、基板電位Vsub (1) または中間電位VM (1) よりも低いレベルの基板電位Vsub (2) または中間電位VM (2) として出力端子から出力される。
【0048】
次に、フレームモードにおける電荷転送パルスV3 を高電位VH にするタイミングと、基板電位Vsub および電荷転送パルスV1 〜V4 の中間電位VM のレベル2からレベル1への切り換えのタイミングとの関係について、図5を参照して説明する。図5は、図4のうちフレームモードにおける基板電位Vsub および電荷転送パルスV1 〜V4 の中間電位VM のレベル2からレベル1への切り換え部分の拡大した様子、設定切換回路43からの基板電位Vsub および中間電位VM の切換制御信号のタイミングチャートである。
【0049】
また、図5において、t1 は電荷転送パルスV3 が高電位VH になる直前において電荷転送パルスV3 が低電位VL から中間電位VM になって電荷転送パルスによる電荷転送が停止する時刻、t2 は電荷転送パルスV3 の高電位VH の開始時刻、t3 は電荷転送パルスV3 の高電位VH の終了時刻、t4 は基板電位Vsub の切換制御信号がレベル2からレベル1へ切り換えられて基板電位Vsub の実際の電位の変化が始まる時刻、t5 は中間電位VM の切換制御信号がレベル2からレベル1へ切り換えられて中間電位VM の実際の電位の変化が始まる時刻、t6 は電荷転送パルスV3 が高電位VH になった直後において電荷転送パルスV3 が中間電位VM から低電位VL になって電荷転送パルスによる電荷転送が再開する時刻である。また、期間t1 〜t6 では電荷転送パルスV1 、V3 の電位が交互に変化しないため、電荷は垂直転送部21内を転送されない。なお、期間t1 〜t6 の長さは、予めタイミング信号発生回路34によって制御可能に設定されている。
【0050】
本実施形態のディジタルスチルカメラでは、図5に示すように、電荷転送パルスV3 が高電位VH (読み出し電位)となって偶数ラインの画素24から電荷が読み出された後の時刻t4 に、基板電位Vsub および中間電位VM の切換制御信号がレベル2からレベル1へ切り換えられ、これによって、基板電位Vsub および中間電位VM の実際の電位も短時間でレベル2からレベル1へ切り換えられる。このように、本実施形態のディジタルカメラでは、フレームモードで電荷転送パルスV3 が最初に読み出し電位VH となった以降にシリコン基板71の電位Vsub および中間電位VM をレベル2からレベル1に切り換えるようにしたので、切り換えたときには既に画素24にはほとんど電荷が存在しないことになり、画素24で発生した蓄積電荷がシリコン基板71に逃げることを防止できる。従って、この切り換えによってフレームモードでのダイナミックレンジが低下することがない。なお、この切り換えは、電荷転送パルスV3 が高電位VH となる時刻t2 以降に行えば、画素24で発生した蓄積電荷がシリコン基板71に逃げることがない。
【0051】
また、垂直転送部21内での電荷の転送が始まる時刻t6 までに、中間電位VM をVM (2) からこれよりも電位の高いVM (1) に切り換えられるので、垂直転送部21での電荷の転送はフィールドモードのときと同じ効率で行うことができる。つまり、垂直転送部21での電荷の転送効率が低下することがなく、良好な画質を保つことができる。
【0052】
また、シリコン基板71の電位Vsub の電位が切り換えられてから中間電位VM が切り換えられるので、シリコン基板71の電位Vsub および中間電位VM の切り換えが行われても、読み出しの行われなかった奇数ラインの画素(Mg,G)24で発生した蓄積電荷がシリコン基板71側に流れこみ、垂直転送部21に漏れこむことがない。従って、読み出しの行われた偶数ラインの画素(Cy,Ye)24からの電荷と、読み出しの行われなかった奇数ラインの画素(Mg,G)24からの電荷とが垂直転送部21において混合されることがなくなるので、特に高輝度被写体およびその周辺に偽輪郭が生じたり、ブルーミングによる疑似信号が生じて画質が低下することがない。
【0053】
例えば、電荷転送パルスV3 が高電位VH となった時刻t2 以降に、まず中間電位VM をVM (2) からVM (1) に切り換えてからシリコン基板71の電位Vsub をVsub (2) からVsub (1) に切り換えるようにすると、読み出しの行われた偶数ラインの画素(Cy,Ye)24と垂直転送部21との間のポテンシャル障壁が、この画素24とシリコン基板71側とのポテンシャル障壁よりも早く低くなってしまう。そのため、この画素24から、蓄積された電荷のうち垂直転送部21側のポテンシャル障壁を超える分の電荷が垂直転送部21に漏れこむこととなる。このときの電荷の漏れこみは、中間電位VM とシリコン基板71の電位Vsub とを同時に切り換えることによっても完全に防止することができず、電荷の一部は垂直転送部21に漏れこんでしまい、その漏れ量を制御することができない。いずれにしても、このように画素24から垂直転送部21に電荷が漏れこむことにより、撮像信号が不正確となって画質が大幅に劣化する。
【0054】
また、本実施形態のディジタルスチルカメラでは、時刻t4 以降のシリコン基板71の電位Vsub をフィールドモードと同じ電位であるVsub (1) に設定するので、電位を設定するための別の回路を設ける必要がなくなり、時刻t5 以降の中間電位VM をフィールドモードと同じ電位であるVM (1) に設定するので、フィールドモードとフレームモードとで等しい転送効率を得ることができる。
【0055】
本実施形態のディジタルカメラでは、最初に電荷転送パルスV3 を高電位VH にして、多くの撮像シーンにおいて相対的に信号レベルの高い偶数フィールドの画素(Cy,Ye)24を読み出してから、次に電荷転送パルスV1 を高電位VH にして奇数フィールドの画素(G,Mg)24を読み出す。つまり、4種類の色に対応する画素のうち、蓄積電荷が飽和する頻度が高い画素24が水平方向に配列されたラインがフレームモードで最初に読み出され、次に蓄積電荷が飽和する頻度が比較的低い画素24が水平方向に配列されたラインが読み出される。このような順序で画素24を読み出すことによって、時刻t5 で中間電位VM がVM (1) に設定されて画素24と垂直転送部21との間のポテンシャル障壁が低くなっても、画素24、特に未だ読み出されていない奇数フィールドの画素(G,Mg)24から電荷が垂直転送部21に漏れこんでしまうことがほとんどなくなる。従って、画像に悪影響の生じる可能性がきわめて低くなる。
【0056】
なお、本実施形態のディジタルカメラでは、図3に示すように、電荷転送パルスV3 を高電位VH にして画素24からの読み出しを行う前にシャッタ12を閉じてそれ以降撮像素子1への光線を遮光するので、画素24からの読み出しを行った後に余計な電荷が画素24に発生せず、暗電流のみが流れる。従って、垂直転送部21に電荷が漏れこむことによって画質が劣化するのをより確実に防止することができる。
【0057】
以上のように、シリコン基板71の電位Vsub および中間電位VM をレベル2からレベル1へ切り換えるにあたっては、図5のキャパシタC1 の値を変更することによって、この部分の時定数を制御し、切り換えのタイミングが上述の条件を満たすようにする。このキャパシタC1 は、各設定電位出力の交流インピーダンスを下げてその電位レベルを安定させるための素子である。このキャパシタC1 の影響で各レベル設定切り換え制御信号発生後、実際に印加電位が切り替わるまでには遅延が生じる。また、このキャパシタC1 以外の回路素子によっても遅延が生じる。従って、各設定電位切り換えのタイミングは以上の遅延分を考慮してなるべく早く行い、その分回路の時定数を大きくして電位の安定化を図ることが望ましい。
【0058】
以上のようにして撮像素子33から得られた撮像信号は、前置処理回路37、A/D変換器38および撮像信号処理回路39で所定の処理をされ、フレーム映像出力として記録媒体I/F41で特定フォーマットへの変換処理がされた後、記録媒体40に静止画像として記録される。
【0059】
なお、時刻t4 以降のシリコン基板71の電位Vsub は、フィールドモードと同じ電位に設定する必要は必ずしもなく、時刻t4 以前よりも高く設定して蓄積電荷をシリコン基板71に逃がすことができればよい。また、時刻t5 以降の中間電位VM は、フィールドモードと同じ電位に設定する必要は必ずしもなく、時刻t5 以前よりも高く設定して電荷転送効率の低下による画質の劣化が防止できればよい。
【0060】
本実施形態のディジタルカメラでは、フィールドモードでの撮像を所定期間行った後にフレームモードでの撮像を行うので、スイッチの切り替えによって最もよいタイミングでフレームモードでの撮像を行うことができる。特に、フィールドモードで得られた撮像信号をEVF44に供給するとともに、フレームモードで得られた撮像信号を記録媒体40に記録するので、高解像度の静止画像を最もよいタイミングで記録媒体40に記録することができる。また、撮像素子33が縦形オーバーフロードレイン構造を有しているので、画素24に蓄積された電荷を画素24からシリコン基板へ効率よく抜き取ることができる。
【0061】
なお、本実施形態では、シリコン基板71の電位Vsub および中間電位VM の切り換えのタイミングを制御することによって、その切り換えのタイミングが時刻t2 〜t6 に収まるように制御したが、逆に電荷転送パルスのタイミングを制御することによって、上述の条件を満足するようにしてもよい。
【0062】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
【0063】
図8は本実施形態のディジタルカメラの信号のタイミングチャートである。本実施形態では、フレームモードでの駆動を連続して行うことによって得られた一連の撮像信号を記録媒体40に連続して記憶させる、いわゆる連写撮影を行う。
【0064】
連写撮影では、短い時間に多くの画像撮影を行って記録媒体40に信号を記憶させるために、フィールドモードで構図などを決めて本撮影の開始命令を与えると、フレームモードでの撮影だけを繰り返して連続的に行うように動作する。つまり、図8に示すように、第1フィールドおよび第2フィールドを第1実施形態と同様のシーケンスで読み出して第1回撮影が完了すると、任意の時間経過後にシリコン基板71の電位Vsub および中間電位VM をレベル1からレベル2へ切り換え且つシャッタ32を開放することによって、第2回撮影のための露光開始準備を行う。そして、電子シャッタ開パルスが印加されて第2回撮影の露光が開始される。さらに、第1回撮影と同様の撮影動作が行われる。以下、第3回撮影以降においても、同様の動作が繰り返されることによって連写撮影が実行される。
【0065】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、フレームモードで電荷転送パルスが最初に読み出し電位VH となってから、半導体基板部の電位Vsub および転送電位VM をフィールドモードよりも低い電位からこれよりも高い電位に切り換えるようにしたので、光電変換要素で発生した蓄積電荷が半導体基板部に逃げることを防止でき、フレームモードでのダイナミックレンジの低下を抑制することができる。また、垂直転送部内での電荷の転送が始まるまでに、転送電位VM をフィールドモードよりも低い電位からこれよりも高い電位に切り換えるようにしたので、垂直転送部での電荷の転送効率が低下することがなく、画質の劣化も生じない。また、半導体基板部の電位Vsub の電位を切り換えてから転送電位VM を切り換えるようにしたので、読み出しの行われなかったラインの光電変換要素で発生した蓄積電荷が垂直転送部に漏れこむことなく確実に半導体基板部に流れこむ。従って、読み出しの行われたラインの光電変換要素からの電荷と読み出しの行われなかったラインの光電変換要素からの電荷とが垂直転送部において混合されることがなくなるので、特に高輝度被写体およびその周辺に偽輪郭が生じたり、ブルーミングによる疑似信号が生じて画質が低下することがなくなる。従って、フレームモードにおいてフィールドモードと同程度にダイナミックレンジが広く、ブルーミングによって画質が劣化することがなく、且つ電荷の転送効率の高い安価な撮像装置を得ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の撮像装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施形態の撮像装置に用いられる撮像素子について説明するための図である。
【図3】本発明の第1実施形態の撮像装置に用いられる撮像素子について説明するための図である。
【図4】本発明の第1実施形態の撮像装置の動作を説明するための信号のタイミング図である。
【図5】図4のタイミング図をより詳細に説明するための図である。
【図6】図1の駆動電圧設定回路35の等価回路図である。
【図7】図1のバッファメモリ46への記録状態を示す図である。
【図8】本発明の第2実施形態の撮像装置の動作を説明するための信号のタイミング図である。
【図9】インターライン型CCDの概略構成を示す図である。
【図10】フィールドモードにおいて図9の転送ゲート電極25に印加される4つの電荷転送パルスV1 〜V4 のタイムチャートである。
【図11】フレームモードにおいて図9の転送ゲート電極25に印加される4つの電荷転送パルスV1 〜V4 のタイムチャートである。
【図12】縦形オーバーフロードレイン(VOD)構造のCCD撮像素子の画素の基板深さ方向のポテンシャル図である。
【図13】CCD撮像素子の光電変換部および垂直転送部の水平方向のポテンシャル図である。
【符号の説明】
20 光電変換部
21 垂直転送部(VCCD)
22 水平転送部(HCCD)
23 フローティングディフュージョンアンプ(FDA)
24 光電変換要素(画素)
25 転送ゲート電極
31 光学レンズ
32 シャッタ
33 撮像素子
34 タイミング信号発生回路(TG)
35 駆動電圧設定回路
36 撮像素子駆動回路
37 前置処理回路
38 A/D変換器
39 撮像信号処理回路
40 記録媒体
41 記録媒体インターフェイス(I/F)
42 操作部
43 設定切換回路
44 EVF(ビューファインダ)
45 バスコントローラ
46 バッファメモリ
1 〜V4 電荷転送パルス
L 電荷転送パルスの低電位
M 電荷転送パルスの中間電位
H 電荷転送パルスの高電位(読み出し電位)
sub 基板電位

Claims (8)

  1. 半導体基板部の上に形成された複数の光電変換要素からなる光電変換部と、前記光電変換部からの電荷を一方向に転送する垂直転送部と、前記垂直転送部からの電荷を前記一方向と交差する方向に転送する水平転送部とからなるインターライン型CCD撮像素子を有する撮像装置であって、前記撮像素子が、1フィールド期間ごとに水平方向の全ラインの前記光電変換要素を走査して上下2ラインを加算して読み出すフィールドモードと、1フィールド期間ごとに水平方向の1ラインおきの前記光電変換要素をインターレース走査して読み出すフレームモードとの2つのモードで駆動され、前記垂直転送部には、前記光電変換要素から前記垂直転送部へ電荷を読み出すための読み出し電位VH と、電荷を垂直方向に順次転送するための転送電位VM 、VL (VH >VM >VL )とを有する電荷転送パルスが印加される撮像装置において、
    前記フレームモードでの前記半導体基板部の電位Vsub が、前記フレームモードで前記電荷転送パルスが最初に前記読み出し電位VH となってからその後に前記垂直転送部内での電荷の転送が始まるまでの期間内の第1の所定時刻において、前記フィールドモードでの前記半導体基板部の電位Vsub (1) よりも低い電位Vsub (2) からこれよりも高い電位に切り換えられ、
    前記フレームモードでの前記転送電位VM が、前記フレームモードで前記電荷転送パルスが最初に前記読み出し電位VH となってからその後に前記垂直転送部内での電荷の転送が始まるまでの期間内の前記第1の所定時刻よりも後の第2の所定時刻において、前記フィールドモードでの前記転送電位VM (1) よりも低い電位VM (2) からこれよりも高い電位に切り換えられるように構成されていることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記フレームモードの前記第1の所定時刻以降の前記半導体基板部の電位Vsub が、前記フィールドモードでの前記半導体基板部の電位Vsub (1) に等しい値であることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記フレームモードでの前記第2の所定時刻以降の前記転送電位VM が、前記フィールドモードでの前記転送電位VM (1) に等しい値であることを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
  4. 前記フレームモードにおいて、前記撮像素子を所定時間露光してから、前記電荷転送パルスを最初に前記読み出し電位VH とする前に前記撮像素子への光線を前記撮像素子の前段に設けた遮光手段で遮光するように構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の撮像装置。
  5. 前記フィールドモードでの撮像を所定期間行った後に前記フレームモードでの撮像を行うように構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の撮像装置。
  6. 前記フィールドモードで得られた撮像信号をファインダに供給するとともに、前記フレームモードで得られた撮像信号を記録媒体に記録するように構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の撮像装置。
  7. 前記撮像素子が縦形オーバーフロードレイン構造を有していることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の撮像装置。
  8. 前記フレームモードでの駆動を連続して行うことによって得られた一連の撮像信号を記録媒体に連続して記憶させることができるように構成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の撮像装置。
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