JP2647547B2 - 撮像装置及び固体撮像素子の駆動装置 - Google Patents

撮像装置及び固体撮像素子の駆動装置

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、例えば、ビデオカメラ等で用いる固体撮像
素子等の撮像装置並びに固体撮像素子の駆動装置に関す
るものである。
[従来の技術] 従来、ビデオカメラ等で露出補正と呼ばれる機能を実
現するための手段として、撮像素子に入射する光量を直
接制御する絞り羽根等を用いるものや、撮像素子の電荷
蓄積時間を制御する、いわゆる電子シヤツタ機能を用い
るものがあつた。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記の従来例のうち、絞り羽根等を用
いる手法では、絞り羽根及びその周辺の機構部材が必要
であるために、ビデオカメラの大型化や高コスト化を招
くという問題点があり、また電子シヤツタ機能を用いる
手法では、撮像画の動きが不自然になるという問題点が
あつた。
以下、上記問題点のうち、電子シヤツタ機能を用いる
手法における問題点を更に詳しく述べる。
第6図はインターライントランスフア型CCDの概念図
で、1は光電変換をするセンサ部、2は垂直転送レジス
タ、4は水平転送レジスタ、5は出力アンプである。図
中のA−A′線に沿つた断面図及びポテンシヤル図が第
7図である。
第7図中、6は画素分離用のチヤンネルストツプ(C
S)、7はセンサ部1に蓄積された電荷を垂直転送レジ
スタ2に移すためのリードアウトゲート(ROG)、8は
サブストレート、9は酸化膜である。
以下、従来の電子シヤツタ時の動作を第7図及び第8
図を用いて説明する。第8図は、標準テレビジヨン信号
の1フイールド分における図であり、φROGはリードア
ウトゲート7に印加されるパルスで、論理レベル“H"の
ときに、リードアウトゲート7のポテンシヤルが下が
り、センサ部1の電荷を垂直転送レジスタ2に移す。除
去パルスφSUBは、サブストレート8に印加されるパル
スであり、“H"のときにセンサ部1に蓄積された電荷を
φSUB端子を通して外部に掃き出す(除去する)。
上記従来例では第8図において、φROGが垂直帰線期
間中にあり、φSUBは、水平帰線期間中にある。時刻t0
にセンサ部1の電荷を読み出した後、次の期間が始まる
が、時刻t1までの水平帰線期間中に、φSUB=“H"とな
るので、t0からt1までの電荷はセンサ部1には残つてい
ない。時刻t1からt2までの間はφSUB=“L"なので、こ
の期間の電荷はセンサ部1に蓄積され、時刻t2のφROG
=“H"パルスで、垂直転送レジスタ2に移される。結
局、この場合の露光時間は(t2−t1)となる。
よつて、電子シヤツタとしての機能は十分に果たすも
のの、従来の電子シヤツタ機能を露出補正として用いる
場合、特に露光時間を連続して可変し用いようとする
と、それぞれの露光時間における動解像度の差がそのま
ま画面上に現われ、1フイールド毎に動解像度が変化す
るというような非常に見苦しい画面になることがあると
いう問題点があつた。
したがつて、本発明は上述の問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、動解像度の一定
した、さらには、被写体の条件に適した露出補正のでき
る電子シヤツタ機能を実現する撮像装置及び固体撮像素
子の駆動装置を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明
の撮像装置は複数回離散的に蓄積を行うことにより所定
期間の総合的蓄積時間を得る駆動モードを有するととも
に、前記複数回の蓄積の間隔、各蓄積の期間、蓄積タイ
ミングを各々独立に制御するための制御手段を有する様
にしたものである。
また、本発明の固体撮像素子の駆動装置は、光信号を
受けて光電変換を行い、情報の蓄積を行うセンシング手
段と、該センシング手段から情報を読み込む第1の記憶
手段と、該第1の記憶手段からの情報を記憶する第2の
記憶手段と、前記センシング手段の情報を除去する除去
手段とを有し、1フイールド期間内に2回以上間欠的に
前記センシング手段の情報を前記除去手段によつて除去
させることにより、情報蓄積時間を制御する固体撮像素
子の駆動装置であつて、1フイールド期間内で、垂直同
期信号より第1の所定時間T1後に前記除去手段の動作
を、第2の所定時間T2毎に順次行わせ、前記除去手段の
動作毎に、該動作の終了より第3の所定時間T3後に、前
記センシング手段からの情報を前記第1の記憶手段へ順
次読み込ませ、前記第1の所定時間T1、前記第2の所定
時間T2、前記第3の所定時間T3をそれぞれ独立に、ある
いは関連して変化、制御する事により、前記センシング
手段の1フイールド期間内の実質上の蓄積時間を制御す
る様にしたものである。
[作用] 上記の構成において、本発明は、所定期間内で、離散
的に情報の蓄積を行うため、所定期間内全体にわたっ
て、まんべんなく画像情報を取り入れることが可能とな
り、画面ごとの動解像度の変化が少なくなる様に作用す
る。また、蓄積の間隔、蓄積の期間、蓄積開始タイミン
グを各々独立に制御することにより、被写体の条件に適
した露出制御を行うことが可能となる。
[実施例] 以下、本発明の好適な一実施例について図面を参照し
て詳細に説明する。
第2図は、本実施例に用いるCCDセンサの概念図であ
る。このセンサはフレームインチーライントランスフア
型CCDと呼ばれるもので、第6図に示したインターライ
ントランスフア型CCDとの相違点は記憶部3(第2の記
憶手段)があることである。記憶部3の記憶セルの数
は、センサ部1(センシング手段)のセルの数と同じで
ある。センサ部1からの電荷は垂直転送レジスタ2(第
1の記憶手段)に移された後、垂直帰線期間中に記憶部
3に転送され、その後、所定のタイミングで水平転送レ
ジスタ4に移され、出力アンプ5を通して読み出されて
行く。
また、第2図のA−A′線に沿う断面図及びポテンシ
ヤル図は、第7図と同様であり、前述の電荷掃き出しの
機構及びセンサ部1から垂直転送レジスタ2への電荷読
出しの機構も同様である。
第1図は、本実施例の動作を説明する図で、第2図に
示すCCDセンサ自体で露出補正をするときの駆動の仕方
を説明するものである。
時刻F1で、直前までセンサ部1に蓄積されていた電荷
は、センサ部1より垂直転送レジスタ2に送られ、さら
に垂直転送レジスタ2からは1フイールド分の電荷が垂
直帰線期間中に高速に記憶部3に送られる(図中の垂直
転送期間)。その後、図に示す様に、φSUB除去パルス
は時刻S1,S2,…,Smと1フイールドにm回第2の所定時
間T2の間隔で発生され、センサ部1に蓄積された電荷は
φSUB除去パルス発生毎に外部に掃き出される(除去さ
れる)。
又、φROG転送パルスは時刻F1より1フイールドの途
中から時刻R1,R2,…,RnとφSUB除去パルスと同一の第2
の所定時間T2の間隔で発生される。最初のパルスR1の直
前のφSUBパルスは図示する如く、時刻F1より第1の所
定時間T1だけ遅れた関係になつている。φSUB除去パル
スとφROG転送パルスの時間差である第3の所定時間T3
が、図示する如く実際のセンサの蓄積期間a1,a2,…,an
となる。つまり、1フイールド期間内において、細かな
蓄積期間a1,a2,…,anにセンサ部1に蓄積された電荷
は、時刻R1,R2,…,Rnに順次垂直転送レジスタに転送さ
れ、蓄積される。したがつて、1フイールド期間内の細
かな蓄積期間にセンサ部1に発生した電荷の総和が、垂
直転送レジスタ内で加算され、ミツクスされた後、一度
に高速で垂直転送され記憶部3に蓄積される事となる。
ここで、φSUB除去パルスの発生タイミングS1,S2,…,
Sm及びφROG転送パルスの発生タイミングR1,R2,…,Rn
は、標準テレビジヨン信号の水平帰線期間の中あるいは
近傍に設定されている。これは、φSUB除去パルスある
いは、φROG転送パルスを上記以外のタイミングで発生
させると画面上にノイズとして見えてしまうからであ
る。
その後、記憶部3に蓄積された電荷が、所定のタイミ
ングで水平転送レジスタ4に移され、出力アンプ5を通
して出力信号として取り出される過程は、第6図のイン
ターライントランスフア型CCDと同様である。
第3図は、CCD11から取り出された出力信号を処理す
る過程を示したブロツク図である。CCD11から取り出さ
れた出力信号はプロセス回路12でγ補正、ニー補正、自
動利得補正等の補正を受け、エンコードされて映像信号
Voutとして出力される。一方、プロセス回路12の出力中
の輝度信号Yは、平均化回路13を介してとなって演算
回路14に入力され演算処理される。演算回路14はCCDド
ライバー16を介してCCD11の駆動タイミングつまりT1〜T
3をコントロールする。
なお、モード設定回路15は、被写体の条件に合わせた
複数のモードを有し、そのうちの一つを選択して切り替
える働きをする。ここで、複数のモードとは、たとえば
二つのモードからなり、一つは動きの速い被写体に適用
される動モードであり、もう一つは、動きの遅い被写体
に適用される静モードである。演算回路14は、モード設
定回路15からの選択信号を受けて、T1,T2,T3を所定の値
に設定する。ドライバー回路16は演算回路14で設定され
たT1,T2,T3の設定値にしたがつて、CCD11を駆動する。
次に、T1,T2,T3を被写体の条件によつて変化させる方
法について説明する。
第4図は、演算回路14のアルゴリズムの一例をフロー
チヤートに示したものである。まず、動モードか、静モ
ードかを判断し、動モードに対しては、T1=t1,T2=t2,
T3=t3、静モードに対しては、T1=t1′,T2=t2′,T3=
t3の様にT1,T2,T3を設定する。ただし、t1,t1′,t2,t
2′は固定値であり、かつ、t1′<t1,t2<t2′である。
これは、動きの大きな被写体に対してT1を小さく設定す
ると、ストロボアクシヨンのように像がぶれてしまうの
で、T1を大きくして、1フイールド期間内でのセンサ部
1の蓄積開始から、蓄積終了までの時間を短くして、ぶ
れを小さくしようとするからである。
次に、平均化された輝度信号のレベルが基準値Y1よ
り大ならば、すなわちある程度以上明るい被写体の場合
には、T3=t3′(t3′<t3)とする。また、が基準値
Y2(Y2<Y1)より小さいときには、T2=t2″(ここでt
2″=1/2・t2)としてトータルの蓄積時間を倍にする。
その後プログラムの最初に戻り、上述の動作を繰り返
す。
第5図は、演算回路14のアルゴリズムによって設定さ
れるT1,T2,T3を各モードについてタイミングチヤートに
表したものである。まず、動モードでは、(a)は、Y1
<の場合、すなわち、被写体がある程度以上明るい場
合であつて、T1=t1,T2=t2,T3=t3′となり、蓄積時間
T3が小さく設定される。(b)は、Y2≦≦Y1の場合、
つまり通常の明るさの場合であつて、T1,T2,T3は、アル
ゴリズムの初めに設定された状態のまま、T1=t1,T2=t
2,T3=t3となる。(c)は、Y2>の場合、つまり被写
体が暗い場合であつて、T1=t1,T2=t2″,T3=t3とな
り、蓄積間隔T2が小さく設定される。静モードについて
はアルゴリズムの最初の設定が、T1=t1′,T2=t2′,T3
=t3′となる以外は、動モードの場合と同様である。し
たがつて、(d)のY1<のときには、T1=t1′,T2=t
2′,T3=t3′となり、(e)のY2≦≦Y1のときには、
T1=t1′,T2=t2′,T3=t3となり、(f)のY2>のと
きには、T1=t1′,T2=t2″,T3=t3となる。
以上説明した方式では1フイールドの初めの蓄積開始
までの第1の所定時間T1、細かな蓄積間隔である第2の
所定時間T2、細かな蓄積時間である第3の所定時間T3を
それぞれ、あるいは組み合わせて変化させる事により、
1フイールドの総和としてのトータルの蓄積時間をコン
トロールする事が出来る。即ち被写体の明るさによつ
て、また、被写体の条件、環境によつて変化、制御して
使用することが出来る。言いかえると、同じ露光時間を
うるにも前述の如く被写体に応じて使い分け可能とな
る。
また、特に、T1を大きく取ることにより、1フイール
ド期間内における蓄積開始から蓄積終了までの時間が短
くなり、動きの早い被写体に対しても動解像度が低下し
にくく、かつ、画面によつて動解像度が変化しない電子
シヤツタ機能が実現可能となる。
さらに、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で上記
実施例を修正もしくは変形したものに適用可能である。
例えば、本実施例では、1フイールド期間が1/60秒の
場合について説明したが、この時間に限定されるもので
はない。また、二次元センサーばかりでなく、一次元セ
ンサーに適用しても良い。
[発明の効果] 以上説明した様に、本発明は、所定期間内で、離散的
に情報の蓄積を行うため、所定期間内全体にわたって、
まんべんなく画像情報を取り入れることが可能となり、
画面ごとの動解像度の変化が少なくなるという効果があ
る。また、蓄積の間隔、蓄積の時間、蓄積開始タイミン
グを各々独立に制御することにより、被写体の条件に適
した露出補正を行うことが可能になるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例の動作を説明する図、 第2図は同実施例で用いるフレームインターライントラ
ンスフア型CCDの概念図、 第3図は、CCDの出力信号を処理する過程を表したブロ
ツク図、 第4図は、演算回路のアルゴリズムのフローチヤートに
示した図、 第5図は、演算回路のアルゴリズムによって設定される
T1,T2,T3を各モードについてタイミングチヤートに表し
た図、 第6図はインターライントランスフア型CCDの概念図、 第7図は第6図のA−A′線に沿う断面図及びポテンシ
ヤル図、 第8図は従来の電子シヤツタの動作を説明する図であ
る。 図中、1……センサ部(センシング部)、2……垂直転
送レジスタ(第1の記憶手段)、3……記憶部(第2の
記憶手段)である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数回離散的に蓄積を行うことにより所定
    期間の総合的蓄積時間を得る駆動モードを有するととも
    に、前記複数回の蓄積の間隔、各蓄積の期間、蓄積開始
    タイミングを各々独立に制御するための制御手段を有す
    る撮像装置。
  2. 【請求項2】光信号を受けて光電変換を行い、情報の蓄
    積を行うセンシング手段と、該センシング手段から情報
    を読み込む第1の記憶手段と、該第1の記憶手段からの
    情報を記憶する第2の記憶手段と、前記センシング手段
    の情報を除去する除去手段とを有し、1フイールド期間
    内に2回以上間欠的に前記センシング手段の情報を前記
    除去手段によつて除去させることにより、情報蓄積時間
    を制御する固体撮像素子の駆動装置であつて、 1フイールド期間内で、垂直同期信号より第1の所定時
    間T1後に前記除去手段の動作を、第2の所定時間T2毎に
    順次行わせ、 前記除去手段の動作毎に、該動作の終了より第3の所定
    時間T3後に、前記センシング手段からの情報を前記第1
    の記憶手段へ順次読み込ませ、前記第1の所定時間T1、
    前記第2の所定時間T2、前記第3の所定時間T3をそれぞ
    れ独立に、あるいは関連して変化、制御する事により、
    前記センシング手段の1フイールド期間内の実質上の蓄
    積時間を制御する事を特徴とする固体撮像素子の駆動装
    置。
  3. 【請求項3】前記センシング手段から前記第1の記憶手
    段へ情報を移動させるタイミング及び、前記センシング
    手段の情報を除去するタイミングが、標準テレビジョン
    信号の水平帰線期間の中、あるいは近傍であることを特
    徴とする請求項第2項に記載の固体撮像素子の駆動装
    置。
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