JP2004529460A - 最小負荷域または部分負荷域において燃料電池を作動するための方法 - Google Patents

最小負荷域または部分負荷域において燃料電池を作動するための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、最小負荷域または部分負荷域において、PEMまたはDMFC型燃料電池を作動するための方法に関する。本発明によれば、燃料電池反応が生じる電池表面の大きさは、反応媒質を電池表面に供給するために作用する供給チャネルの開閉によって変更される。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前提部分に基づいて、最小負荷域または部分負荷域において、PEM(陽子電解質膜)またはDMFC(直接メタノール型燃料電池)型燃料電池を作動するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
多数の電池を有する燃料電池システムでは、最小負荷域または部分負荷域において電池から電池に反応媒質を分散し、電池内部に反応媒質を分散することに関する問題を生じる。これらの負荷域で必要とされるより少ない量の反応媒質のために、作動電池表面が供給不足の状態であるため、電池の故障を生じる。さらに、少量の反応媒質によって生じる低流量のために、十分な水を燃料電池から排出することが不可能であることから、作動電池表面に結露問題が生じる。より低い負荷域におけるこれらの電池の故障を避けるために、燃料電池システムは一般に、より高い負荷域で作動されることから、必要量より大量の反応媒質を有する。
【0003】
さらに、DMFC型燃料電池システムの場合には、メタノールの漏出が低負荷域で生じる。その過程において、燃料メタノールは、作動電池表面(膜)にわたって拡散し、この負荷動作において効率が減少するという結果となる。
【0004】
【非特許文献1】
ラルミニー(Larminie)/ディックス(Dicks)共著「燃料電池システムの説明(Fuel Cell Systems Explained)」ワイリー(Wiley)2001年、p.37以降
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、従来技術の欠点を減少させることができ、より低い負荷域においてより高い効率を有する燃料電池の安定した作動を実現することができる、燃料電池を作動するための方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本目的は、請求項1に記載された方法によって実現される。有利な構成については、従属請求項の主題を成している。
【0007】
本発明によれば、燃料電池反応が生じる電池表面の大きさは、反応媒質の一方または両方を電池表面に供給するために用いられる供給通路の開閉によって変更される。具体的に言えば、供給通路は、燃料電池の流体ディストリビュータプレート(バイポーラプレートとも言う)に形成される通路領域に展開する。流体ディストリビュータプレートのこのような通路領域では、供給された反応媒質は、電池表面に移動される。
【0008】
本発明による方法を用いて、反応体の通路領域または酸化剤の通路領域のいずれかを開閉することが可能である。しかし、さらに、2つの反応媒質の通路領域を開閉することも可能である。
【0009】
本発明によれば、電池表面の大きさは、燃料電池の一定の負荷状態に必要な反応体および/または酸化剤の量に適合させることができる。これにより、燃料電池がより低い負荷域で作動するときに、反応媒質の供給不足が電池表面の一定の領域に生じないようにする。本発明によれば、反応媒質は開放された供給通路によってのみ流れることから、燃料電池は燃料電池のより低い負荷状態に必要な少量の反応媒質を最適に供給することを意味している。これは、安定した燃料電池の作動および燃料電池の効率の増大という結果となる。
【0010】
他の利点は、DMFC型燃料電池におけるメタノールの漏出が、本発明により必要な量の反応媒質に対する電池表面を適合させることによって低減されることである。
【0011】
本発明の他の利点は、異なる負荷状態における電圧の広がりを低減することができるという事実にある。
【0012】
負荷状態は、電力が燃料電池または燃料電池スタックから選択されている燃料電池または燃料電池スタックの作動状態を意味するものと理解されたい。したがって、負荷は、起動している電力に対応する。電力(P)、電流(I)、電圧(U)は、式P=U・Iによって互いに関連付けられる。
【0013】
「電圧の広がり」なる語は、全負荷における電圧とゼロ負荷(燃料電池アイドリングモード)における電圧との差を意味するものと理解されたい。異なる負荷状態における異なる電圧の原因は、燃料電池の特性である電流密度/電圧特性曲線(略してi−U特性曲線と呼ぶ。これに関連して、たとえば、非特許文献1を参照)である。電流密度(i)は、単位面積(A)当たりの電流であり、i=I/Aである。
【0014】
低負荷では、低電流密度iに対応する低電流Iのみが流れる。標準的なi−U特性曲線によれば、低電流密度iにおいて高電圧が存在する。i=0の場合には、この電圧は最高値、いわゆる起電力(EMF)に達する。負荷が増大して電流密度が増大するにつれて、電圧が降下する。これは、さまざまな過電圧によって生じる。
【0015】
従来技術の燃料電池または燃料電池スタックの場合には、燃料電池の電気化学作動表面全体が作動されることが一般的である。この場合には、今度は燃料供給を増大させることによって実現されるP=U・Iに基づいて、燃料電池の電流生成を増大させることによって、より高い電力需要が通常満たされる。i−U特性曲線によれば、電圧が降下する。
【0016】
しかし、パワーエレクトロニクスのある種の電子素子は急激な電圧の変化によって損傷を受ける恐れがあるため、燃料電池または燃料電池スタックから電力の除去を一般に制御するパワーエレクトロニクスの場合には、相当の電圧の広がりは不都合である。さらに、標準的なパワーエレクトロニクスは、ほぼ一定の電圧でより効率的に作動するため、燃料電池の効率の向上に寄与する。
【0017】
本発明によれば、燃料電池スタックからの電力需要は、個別の燃料電池の側における電流の生成を増大することによってではなく、むしろ、燃料電池の作動する表面積を増大させることによって満たされる。これにより、電圧降下を生じることなく、燃料電池による電流の生成を増大させることができる。これは、低い電圧の広がりで相当の負荷の広がりを実現することができる。
【0018】
また、低減した電力需要において、燃料電池における電気化学的に作動する表面の大きさを縮小することも可能である。これは、従来技術の場合のように、電流生成を減少させるときに、電圧が望ましくない高レベルまで上昇しないようにするという利点がある。高電圧には、2つの欠点があると考えられる。第一に、パワーエレクトロニクスのある種の素子が損傷を受ける可能性があることである。第二に、特に高電圧(たとえば、imaxが燃料電池の最大電流密度であるとき、i<<imaxの設定)では、燃料電池に用いられる一部の材料の分解電圧に達するか、または超える可能性があり、これらの材料に望ましくない電気化学的腐食を生じることになる。
【0019】
本発明によれば、電力需要が減少すると、燃料は、燃料電池の一定の領域から除去され、これらの領域における電流および電圧がゼロとなるのに対し、他の領域ではほぼ一定に作動され続けるため、電流および中間電圧を生成する。したがって、損傷を与えるような高電圧が避けられる。
【0020】
さらなる利点は、本発明による方法を用いて、電力のほぼ一定の除去のために、燃料電池スタックの低出力電圧を設定することが可能であり、パワーエレクトロニクスにおける過度の高電圧および電気化学的腐食に関する上述の不都合な影響を避けることができることである。
【0021】
また、本発明による方法は、燃料電池スタックアレイにおいて並列に接続される燃料電池スタックに用いられるとき、個別の燃料電池スタックの出力電圧を同一の目標値に適合させることができるという利点がある。これにより、個別の燃料電池スタック間の望ましくない逆流を避けることができる。
【0022】
また、有利なことに、冷媒を誘導するために用いられる燃料電池の冷却空間に通じる供給通路を開閉することも可能である。これにより、電池表面との熱的接触において作動する冷却表面の大きさを変化させる。
【0023】
本発明の有利な実施形態において、電池表面に通じる供給通路は、1つ以上の移動可能な多孔板によって開閉される。この場合の多孔板は、供給通路の配置に適合するように設計される開口部を有する。多孔板を移動することによって、多孔板における開口部を供給通路に合致するように移動することが可能である。この場合には、供給通路は開いており、対応する通路領域および電池表面に反応媒質を供給することが可能である。開口部に応じて予め決定されている多数の供給通路は、多孔板によって同時に開閉することができる。したがって、電池表面の大きさは、供給通路の開閉によって調整され、これにより燃料電池の必要な負荷域における反応媒質の量に適合させる。
【0024】
本発明のさらに有利な実施形態において、電池表面に通じる供給通路は、回転遮断スライドによって閉鎖される。したがって、回転遮断スライドを回転させることによって、供給通路を開閉することができる。
【0025】
また、有利なことに、電池表面から一方または両方の反応媒質を排出するための排出通路を閉鎖することも可能である。これにより、閉鎖した供給通路によって既に閉鎖された電池表面に排出通路から反応媒質が逆流しないようにする。さらに、有利なことに、冷媒のために排出通路を閉鎖することも可能である。
【0026】
本発明による装置の好ましい実施形態は、燃料または酸化剤が燃料電池スタックに供給される1つ以上のポートの内部に導入されるために、対応するカットアウトを有するプラスチック管を提供する。管は、スタック端部で、たとえば滑り軸受を用いて取り付けられ、一方の端部には駆動装置が設けられる。燃料電池への供給通路の0〜約90%を遮断するために、この駆動装置は、管を0°〜約90°、あるいはポートの設計に応じて180°まで回転することができる必要がある。これにより、燃料電池において、100%〜約5%の電力降下を生じる。
【0027】
本発明による方法を用いて、電池表面の大きさをその総寸法の5%〜100%の範囲に設計することが可能である。これにより、10%未満の燃料電池負荷域であっても、(特にDMFCの場合には、メタノール漏出を低減することによって)高い効率で燃料電池の安定した作動を実現することができる。
【0028】
本発明はまた、最小負荷域または部分負荷域において、PEMまたはDMFC型燃料電池スタックを作動するための方法に関し、この方法では、一方または両方の反応媒質を電池表面に供給するために用いられる供給通路の開閉によって、燃料電池反応が生じる電池表面の大きさを変更する。
【0029】
具体的にはDMFCの場合に、本方法により、燃料電池スタックを安定して作動することができ、燃料電池スタックの効率を増大させることができる。
【0030】
本発明による方法の有利な変形は、ゼロ負荷、すなわちi=0で一方または両方の反応媒質の供給を遮断し、同時に燃料電池スタックを電気的に短絡することである。
【0031】
これは、たとえば、アイドリング電圧などは、ゼロ負荷で、用いられる材料の分解電圧を超える可能性があり、高電圧を形成することができないという利点があるため、スタックの素子の電気化学的腐食を防止することが可能である。
【0032】
ゼロ負荷における上述のアイドリング電圧の原因は、燃料電池スタックが負荷を受けて作動した後、反応媒質が依然として個別の燃料電池に存在し、電気化学的に反応し続けることによって、アイドリング電圧を設定することである。
【0033】
したがって、本発明の方法によれば、燃料電池スタックの場合には、存在する電圧を低減するために、負荷が存在した後、ゼロ負荷で短絡することが好ましく、電気化学的反応が続かないようにするために、一方または両方の反応媒質の供給を遮断することが好ましい。
【0034】
たとえば、短絡回路線および排出抵抗器におけるスイッチなどの適切な装置によって、短絡回路を実行することができる。
【0035】
本発明による方法の他の有利な変形は、一方または両方の反応媒質の供給をゼロ負荷、すなわちi=0において遮断し、同時に燃料電池スタックが電気的に短絡されるのみならず、一方または両方の反応媒質の排出も遮断することである。
【0036】
特に水素が燃料として用いられる場合には、そうでなければ出力側からの供給が可能であるために、供給通路および排出通路の同時遮断を必要とする場合がある。これは、別の燃料が出力側から吸引されることによって、反応している水素が真空を生成することができるためである。特に、純酸素が用いられている場合には、同じことが陰極側についても言える。改質油気体、たとえば50〜60重量%の水素成分および空気によって作動する場合には、気体における不活性成分のレベルは、確実にこの影響を著しく低減する。
【0037】
また、一方または両方の反応媒質の供給および/または排出に対する遮断は、供給通路および/または排出通路のすべてを閉鎖することによって実行されるのであれば好ましい。
【0038】
これは、ゼロ負荷における遮断をきわめて迅速かつ不必要な燃料消費を生じることなく行うことができ、燃料電池スタックの効率をさらに増大するという利点がある。
【0039】
排出通路の開閉のためには、供給通路の開閉に用いられるのと同一の手段を提供することが原則として可能である。
【0040】
本発明は、図面に基づき、実施例を参照してさらに詳細に以下に説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
図1は、移動可能な多孔板1によって、本発明による方法を実行するための第1の具体的な実施形態を示している。この図は、燃料電池スタック4による側面からの断面図を示している。燃料電池スタック4は、複数の流体ディストリビュータプレート3を積み重ねることによって形成される。通路領域(図示せず)は、作動電池表面(図示せず)に反応媒質を分散するために用いられ、流体ディストリビュータプレート3の中に形成される。作動電池表面は、具体的には膜電極接合体(略してMEAとも呼ぶ)を意味するものと理解される。MEAは、陽極と、陰極と、陽極と陰極との間に配置された陽子移動電解質膜と、を具備している。陽極から陰極への陽子の移動は、陽子移動電解質膜(PEM)によって保証される。この場合には、MEAは、供給通路2から反応媒質を供給する流体ディストリビュータプレート3の間に配置される。
【0042】
供給通路2および対応する通路領域へのアクセスは、多孔板1によって閉鎖される。多孔板1は、流体ディストリビュータプレート3および供給通路2に垂直に配置される。多孔板1は、供給通路2の配置に適合するように設計される開口部5を有する。多孔板1を移動することによって、多孔板1における開口部5を供給通路2と整列することが可能であり、その結果、対応する通路領域および作動電池表面を供給することも可能となる。多孔板1における開口部5が供給通路2と整列していない場合には、対応する通路領域は閉鎖され、作動電池表面には反応媒質が供給されない。
【0043】
図1の左側の図は、多孔板1の配置を示しており、個々の多孔板1の開口部5が、供給通路2と一致するように配置される。したがって、燃料電池4の個々の流体ディストリビュータプレート3における通路領域全体が開放され、反応媒質を供給されることができる。
【0044】
図1の中央の図において、左側の多孔板1は、多孔板1の開口部5が対応する供給通路2(点線によって示す)と整列されないような態様に移動されている。示されている抄録において、供給通路2の1/3が閉鎖され、反応媒質がそれらに流れ込んでいない。
【0045】
図1の右側の図は、さらなる供給通路2が第2の多孔板1を移動することによって閉鎖される。したがって、この図では、示されている供給通路の1/3のみが開放され、反応媒質を個別の流体ディストリビュータプレート3の通路および作動電池表面に供給することができる。
【0046】
図2は、本発明による方法を実行するための他の具体的な実施形態を示している。この場合には、回転遮断スライド6が平面図に示されている。供給通路2は回転遮断スライド6に連結され、供給通路2の開放は回転遮断スライド6の回転によって連続的に開閉されている。開放された供給通路2を通って作動電池表面を供給することが可能である。
【0047】
複数の供給通路2は、図2に示された回転遮断スライド6の外管7から燃料電池の通路領域および作動電池表面(図示せず)に分岐している。予め決定された角度範囲にわたって形成される内管8の弧部分は、回転スライド6の外管7の内側に配置される。内管8の弧部分の外側半径は外管7の内側半径に対応し、内管8は外管7の内側に回転可能に取り付けられる。内管8の弧部分を回転することによって、燃料電池の通路領域に通じる供給通路2を開閉することが可能である。内管8の弧部分がこの供給通路2を覆うときには、供給通路2が閉鎖されている。内管8の弧部分が回転されることによって供給通路2の開口部を過ぎて移動される場合には、供給通路2が開放されている。
【0048】
当然のことながら、図1および図2において説明された供給通路の実施形態もまた、排出通路に関しても実現されることができる。
【0049】
図3は、最大電力の10%未満の負荷域のみを想定した場合、燃料電池の電力に関するDMFC燃料電池の効率を示している。図3は、低電力領域における減少した作動電池表面積が燃料電池の効率にどのような影響を及ぼすかを示している。
【0050】
図において、Aは検討中の低電力領域における電池表面全体に反応媒質が流れ込む燃料電池の効率の曲線を示している。この場合には、効率は、最大電力の約8%未満の電力で著しく低下する。対照的に、縮小された作動電池表面積の場合の効率は、著しく向上している。
【0051】
曲線Bは、作動電池表面の2/3に反応媒質が供給されている燃料電池に関する効率の外形を示している。燃料電池の電力が約8%未満では、この燃料電池の効率は、曲線Aによって示されるような燃料電池の効率より著しく高く、5%未満の電力で著しく降下するだけである。
【0052】
作動電池表面積が作動電池表面の総表面積の1/3にまで縮小される場合には(曲線C)、約7%未満の電力でこのタイプの燃料電池の効率は、曲線Aによって示されている効率より著しく高く、約5%未満の電力の場合には、曲線Bによって示されている効率よりはるかに高い。この燃料電池の効率(曲線C)は、2%の電力で減少するだけである。
【0053】
作動電池表面を低減する本発明による方法を用いて、燃料電池の低負荷域において、著しく高い効率を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】3つの異なる作動位置における移動可能な多孔板によって、本発明による方法を実行するための第1の具体的な実施形態を示している。
【図2】回転遮断スライドによって本発明による方法を実行するための他の具体的な実施形態を示している。
【図3】減少した作動電池表面に対する全電池表面作動に関して、低負荷域におけるDMFC型燃料電池の効率の比較例を示している。

Claims (14)

  1. 最小負荷域または部分負荷域においてPEMまたはDMFC型燃料電池を作動するための方法であって、燃料電池反応が生じる電池表面の大きさが、一方または両方の反応媒質を前記電池表面に供給するために用いられる供給通路の開閉によって変更されることを特徴とする燃料電池の作動方法。
  2. 前記燃料電池が冷媒を誘導するための冷却空間を具備し、前記電池表面に熱的に接触している作動冷却面の大きさが、前記冷媒を供給するために用いられる供給通路の開閉によって変化することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記電池表面に通じている前記供給通路(2)が、1つ以上の移動可能な多孔板(1)によって開閉されることを特徴とする請求項1あるいは2に記載の方法。
  4. 前記電池表面に通じている前記供給通路(2)が、回転遮断スライド(6)によって開閉されることを特徴とする請求項1あるいは2に記載の方法。
  5. 前記電池表面の大きさを総寸法の5%〜100%の間で変更することができることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記電池表面から一方または両方の前記反応媒質を排出するための排出通路が閉鎖されることを特徴とする請求項3あるいは4に記載の方法。
  7. 前記冷却面から前記冷媒を排出するための排出通路が閉鎖されることを特徴とする請求項3あるいは4に記載の方法。
  8. 最小負荷域または部分負荷域においてPEMまたはDMFC型燃料電池を作動するための方法であって、燃料電池反応が生じる電池表面の大きさは、一方または両方の反応媒質を前記電池表面に供給するため、または前記電池表面から排出するために用いられる供給通路の開閉によって変更されることを特徴とする燃料電池の作動方法。
  9. ゼロ負荷、すなわちi=0で、一方または両方の前記反応媒質の供給が遮断され、燃料電池スタックが電気的に短絡されることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 一方または両方の前記反応媒質の供給および排出の両方が遮断されることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 一方または両方の前記反応媒質の供給および/または排出に対する遮断が、前記供給および/または排出通路のすべてを閉鎖することによって実現されることを特徴とする請求項9あるいは10に記載の方法。
  12. 最小負荷域または部分負荷域においてPEMまたはDMFC燃料電池を作動するための装置であって、燃料電池反応が生じる電池表面の大きさを変更するために、一方または両方の反応媒質を前記電池表面に供給するために用いられる供給通路の開閉のための手段が設けられることを特徴とする燃料電池の作動装置。
  13. 前記電池表面に熱的に接触している作動冷却面の大きさを変更するために、前記燃料電池の冷却空間に前記冷媒を供給するために用いられる供給通路の開閉のための手段が設けられることを特徴とする請求項11に記載の装置。
  14. これらの開閉のための手段が、1つ以上の多孔板(1)または回転スライド(6)であることを特徴とする請求項11あるいは12に記載の装置。
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