JP2004525860A - 併用化学療法剤の毒性を低下させる方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】慢性の心筋障害及びうっ血性心不全の発生の可能性がない抗癌剤ドキソルビシンの提供。
【解決手段】4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソール及びドキソルビシンの併用。
【解決手段】4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソール及びドキソルビシンの併用。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、腫瘍学の領域及び改良された化学療法の処方に関する。
【0002】
【従来の技術】
タキソール(Taxol(商標))(パクリタキセル(paclitaxel))は、生体内で優れた抗腫瘍活性を有することが示されている。タキソールは、乳癌、卵巣癌及び肺癌を含む種々の癌の治療に使用されている。
【0003】
癌の治療におけるドキソルビシン(DOX)即ちアントラサイクリンの臨床上の使用は、特に累積の投与量が約500mg/m2を超えたとき、慢性の心筋障害及びうっ血性心不全の発生の可能性により制限される。DOXとパクリタキセル(PTX)とを併用すると、約500mg/m2より少ないアントラサイクリンの累積投与量で心臓性の外傷が許容できない発生率で生ずることを示している。心臓毒性のこれらの増加のために、DOXの累積投与量は、アントラサイクリンがPTXとの併用で投与されるとき、約360mg/m2に低下されなければならない。また、ドセタキセル(docetaxel(DCT))との併用療法がDOXの心臓毒性を増大させないことを示す報告がある。しかし、これらの研究において注目すべきことは、非常にわずかな患者が約360−400mg/m2より多いDOXの累積投与量にさらされている。
【0004】
DOXの側鎖のカルボニル基の2個の電子の還元が、アントラサイクリンをドキソルビシノール(doxorubicinol(DOXol))と呼ばれるジヒドロキシ(二価アルコール)代謝物に転換する。この反応は、サイトゾル中に存在するNADPHオキシドレダクターゼにより触媒化される。DOXolが心臓毒性の重要なメディエータであるかもしれないという証拠が増えてきている。DOXのテトラサイクリン環中のキノン部分の1個の電子の還元が、酸素を還元してフリーラジカルにすることにより、酸化して元のアントラサイクリンを再発生させるセミキノンを生じさせる。この反応は、ミクロソームNADPHチトクロームP−450レダクターゼ及びミトコンドリアNADHデヒドロゲナーゼを含む数種のレダクターゼにより触媒化される。アントラサイクリン誘発心臓毒性のフリーラジカルの役割は論議をよんでいるが、これらの種は、DOXolの同時形成により相乗化されるとき、さらに明確な役割を果たすものと思われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
腫瘍学の領域で経験する人々が理解するように、改良された有効性及び安全性を有する併用化学療法の処方が必要とされる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、その必要がある患者に4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソール及びドキソルビシンを投与することからなる癌を治療する方法が提供される。驚くべきことに、4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールが心臓毒性代謝物であるドキソルビシン副生物の形成を刺激しないことが分かった。本発明の1つの態様では、4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソール及びドキソルビシンが、任意の順序で逐次患者に投与される。別の態様では、4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソール及びドキソルビシンは併用して投与される。好ましくは、薬剤は、先ず投与されるドキソルビシンに逐次投与される。
【0007】
また本発明により提供されるのは、化学療法的に有効な量の4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソール及びドキソルビシンからなる化学療法用組成物である。本発明の他の態様では、化学療法用組成物は、製薬上許容できる担体内に配置される。別の態様では、それぞれの薬剤である4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソール及びドキソルビシンは、別々に処方されて組成物の逐次的な投与を助けることができる。
【0008】
製薬組成物は、所望の抗癌作用を得るのに好適な任意の経路及び任意の量で投与できる。1つの態様では、4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソール及びドキソルビシンは、約30分−24時間に及ぶ点滴(infusion)間の間隔で患者に別々に点滴され、約1時間の間隔が好ましい。薬剤の静脈内投与も好ましい。
【0009】
図1は、有毒な副生物へのドキソルビシンの代謝転換を示す概略図である。
【0010】
図2A〜2Cは、パクリタキセル(PTX)(図2A);ドセタキセル(DCT)(図2B);及び4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソール(図2C)の構造を示す。
【0011】
図3は、PTX及びDCTが心臓サイトゾル中のDOXol形成を刺激することを示すグラフである。4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールは、テストされた濃度でDOXol生成を刺激しなかった。*P=<0.05。
【0012】
図4A及び4Bは、PTX及びDCTが、ドキソルビシノロン(以下DOXolアグリコン)へのドキソルビシン(以下DOXアグリコン)の転換を刺激することを示すグラフである(図4A)。4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールは、この転換を刺激することができなかった(図4B)。*P=<0.025対コントロール。
【0013】
図5A及び5Bは、PTX及びDCTがともに、DOXとインキュベートされたときヒトの心臓から単離されたデオキシコレート可溶化ミクロソームによりNADPH酸化を刺激することを示すグラフである(図5A)。4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールは、テストされた最高のレベルでのみこの酸化を刺激した(図5B)。*P=<0.05対コントロール。
【0014】
図6は、DOXがスーパーオキシドアニオン形成を増大することを示すグラフである。10μMのPTXまたはDCTを含むことは、スーパーオキシドアニオン形成を有意に増大させたが、4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールではそうでなかった。*P=<0.025対DOX;**P=NS対DOX。
【0015】
4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールが心臓のDOXol及びフリーラジカルを増加させるかどうかについて知るために、系統だった研究が行われた。PTX、DCT及び4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールの並立的な比較をした。研究は、ドキソルビシン(DOX)誘発心臓毒性の投与量依存発生率がパクリタキソール(PTX)により増加するが、ドセタキソール(DCT)ではそうではないことを示している。しかし、DOX−DCT併用による低下した心臓毒性作用は、DOXのより少ない累積投与量を投与することにより可能である。DOX−タキサンの相互作用のメカニズム及びアナログ特異性を明らかにするために、ヒトの心筋における毒性種へのDOXの代謝転換に対するPTX、DCT及び新しいタキサン4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールの作用の評価を行った。DOX代謝は、大動脈冠状動脈バイパス移植中に配置される心筋のサンプルの細胞レベル下のフラクションにおいて評価された。心臓毒性の急性及び慢性の相(それぞれ酸素フリーラジカル、アグリコン性アルコール代謝物ドキソルビシノロン、及びグリコシド性アルコール代謝物ドキソルビシノール)を仲介するDOX代謝物の形成を測定した。PTX及びDCT(1μM)は、それぞれドキソルビシノール及びドキソルビシノロンへのDOX及びドキソルビシノンの細胞質転換を増加させる[ドキソルビシノール:0.46±0.04から1.1±0.2及び1.2±0.2nモル/mg蛋白/4時間;ドキソルビシノロン:0.8±0.1から1.4±0.2及び1.3±0.2nモル/mg蛋白/4時間;n=3、p<0.05]。PTX及びDCT(10μM)も酸素によるDOXのレドックスサイクル及びミクロソームフラクション中のスーパーオキシドアニオンラジカルの必然の発生を増加させる(それぞれ1.6±0.1から2.2±0.2及び2.4±0.2nモル/mg蛋白/分;n=4−10、P<0.05)。同様な条件下、4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールは、ドキソルビシノール、ドキソルビシノロンまたはスーパーオキシドアニオンラジカルを増加させなかった。下記のように、市販のタキサンPTX及びDCTは、4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールではないが、ヒトの心筋の有毒なDOX代謝物のレベルを増大させる可能性をともにする。DOX及びPTXまたはDCTにより治療された患者において心臓の監視を勧めているが、これらの発見は、4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールとDOXとを組み合わせるとき、より心臓毒性の可能性が低いことを示唆している。有利には、より多い蓄積投与量のドキソルビシンは、ドキソルビシンとPTXまたはDCTとの組み合わせに比べて4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールとの組み合わせで使用できる。
【0016】
DOX代謝の酵素は、極めて種に関連する。動物モデルの研究に伴う見落としの可能性を避けるために、生体外のヒト心臓アッセイを利用した。アッセイは、DOXolを発生するサイトゾルフラクション及びフリーラジカルへDOXを転換するミクロソームフラクションの両者の単離を含む。
【0017】
4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールを合成する材料及び方法は、PCT/US93/12173及びヨーロッパ特許0604910B1(これら特許のそれぞれの全記述は、本明細書で参考として引用される)で提供される。心臓毒性副生物の形成を刺激する能力が低下した4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールの製薬上許容できる塩は、本発明の範囲内にある。塩酸塩またはナトリウム塩を含むがそれらに限定されないこれらの塩は、当業者に周知の方法に従って製造できる。
【0018】
本発明の化学療法剤の投与方法も開示されている。ドキソルビシン及び4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールは、同時に患者に投与されるか、またはそれらは任意の順序で逐次的に投与できる。好ましい態様では、アントラサイクリンであるドキソルビシンが最初に投与される。約30分から24時間のおよその期間後、4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールを投与する。本発明の化学療法用組成物の投与に好適な投与量は、以下に示される。
【0019】
逐次的にまたは同時に投与されるにせよ、組成物は、癌の治療に有効な任意の量または任意の投与経路により投与できる。従って、用語「化学療法的に有効な」は、本明細書で使用されるとき、所望の抗癌作用をもたらすのに充分な量の本発明の化合物をいう。必要な正確な量は、患者に応じて、または化学療法化合物の投与の態様などにより変化する。
【0020】
本発明は、4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソール及びドキソルビシンの両者からなる化学療法用組成物をまた提供する。別の態様では、本発明の化学療法用製薬組成物は、製薬上許容できる担体媒体または補助剤と組み合わされた、活性成分として上記の化合物の1つを含む。従って、この態様では、4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソール及びドキソルビシンは、別々に処方される。
【0021】
本発明の製薬組成物は、錠剤、カプレット、ピルまたは糖衣錠を含む投与用の種々の形態で製造されるか、または好適な容器例えばカプセルに充填されるか、あ懸濁物の場合には瓶に充填される。本明細書で使用するとき、「製薬上許容できる担体媒体」は、所望の特別な投与形態に好適な、任意かつすべての溶媒、希釈剤、他の液体媒体、分散または懸濁助剤、表面活性成分、保存剤、固体結合剤、潤滑剤などを含む。「Remington´s Pharmaceutical Scinece」15版、E.W.Martin(Mack Publishing Co.Easton PA 1975)は、製薬組成物を処方するのに使用される種々の媒体または担体、並びにその製造の周知の技術を開示している。任意の従来の担体媒体が、例えば任意の望ましくない生物学的作用を生成するか、またはそれ以外に製薬組成物の任意の他の成分の1つ以上と有害なやり方で相互反応することにより、本発明の化合物と共存できない場合を除いて、その使用は、本発明の範囲内にあると考えられる。
【0022】
本発明の製薬的に併用する組成物では、活性剤は、担体媒体及び補助剤の1つ以上を含む組成物の全重量に基づいて、少なくとも約0.1重量%そして約95重量%以下の量で存在できる。好ましくは、活性剤の割合は、組成物の約1重量%と約75重量%との間で変化する。腸溶性または非経口の投与に好適な製薬上の有機または無機の固体または液体の担体媒体を使用して組成物を製造できる。ゼラチン、乳糖、澱粉、マグネシウム、ステアレート、タルク、植物及び動物の脂肪及び油、ガム、ポリアルキレングリコールまたは薬剤用の他の周知の助剤または希釈剤は、すべて担体媒体として好適である。
【0023】
本明細書で記述された化学療法組成物は、好ましくは、投与の容易さ及び投与物の均一性のために投与物単位の形に処方される。「投与物単位の形」は、本明細書で使用されるとき、治療されるべき患者用の化学療法用組成物の物理的に分離した単位をいう。各投与物は、それ自体でまたは選択された製薬担体媒体と組み合わせての何れかで、所望の治療効果を生成するように計算された量の活性材料を含まねばならない。代表的には、ドキソルビシンを含むアントラサイクリンは、剤の約40−約200mgに及ぶ投与物単位で投与され、約40−150mgの範囲が好ましい。代表的には、4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールを含むタキサンは、剤の約50−380mgに及ぶ投与物単位で投与され、約50−300mgの範囲が好ましい。本発明の化学療法用併用組成物は、筋肉内注射、腹腔内注射、静脈内点滴などにより、経口的、非経口的に投与できる。静脈内投与が特に好ましい。本発明の化学療法用組成物は、代表的には、種々の持続時間の静脈内点滴により投与され、1−24時間の点滴が好ましい。
【0024】
本発明の化学療法用組成物は、所望の治療効果を得るために、毎月1回以上投与される。本発明の好ましい態様では、化学療法剤は、静脈内点滴により逐次投与され、ドキソルビシンが好ましくは始めに投与される。化合物の投与間の異なる間隔が選択できる。これらの間隔は、約30分から24時間の間に及び、1時間が好ましい。
【0025】
併用化学療法処方の生物学的研究は、心臓の細胞フラクションで行われた。驚くべきことに、ヒトの心臓のサイトゾル中のアントラサイクリンとのインキュベーション時に、4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールがドキソルビシンの心臓毒性の代謝物及び副生物の生成を刺激しないことが分かった。これらの研究のテスト方法及び結果は以下に示される。
【0026】
ヒトの心臓サイトゾル中のタキサンを添加または無添加したときのDOX代謝及びDOXol形成の再構成
【0027】
ヒトの心筋を、大動脈−冠状動脈のバイパス移植をした患者から得る。すべてのサンプルは、心臓−肺バイパス用のカニュレーション中摘出された右心房の外側から外科医により通常通り処理された。−80℃で貯蔵された後、15−20個のサンプルのプールを、連続するホモゲネーション、超遠心分離及び105000g上清の1晩の65%硫酸アンモニウム沈澱によりサイトゾル調製について処理される。次に、サイトゾルを100mMのトリスHCl−40mMのKClpH8.9について透析し、同じ緩衝液により3mg蛋白/mLに希釈し、そして100mMのジチオスレイトールで室温で15分間インキュベートして細胞質アコニターゼの[4Fe−4S]クラスターの非変性分解を促進する。この処理は、DOXolと[4Fe−4S]クラスターとの反応がこの代謝物をDOXへ戻すかもしれないために、必要である。それゆえ、かなりな量のDOXolが、もしそれらがそれらのアッセイ前に[4Fe−4S]クラスターと反応したならば、検出されないままであろう。未反応ジチオスレイトールは、次いで連続する(1.5×10cm)セファロース6Bカラムによるゲル濾過、65%硫酸アンモニウムによる蛋白再沈澱、及び0.3M NaCl、pH7.0によるエキシテンシブ透析により除かれた。ドキソルビシン代謝は、0.3M NaCl(pH7.0)37℃中のサイトゾル(0.15mg蛋白)、NADPH(100μM)及びDOX(25μM)を含む0.5mLのインキュベーション中で再構成された。指示されたように、エタノールに溶解したタキサン(1−50μM)を含ませた。タキサンのないエタノール(5μL)の一部を適切ならば含ませて、すべてのインキュベーション中10μLの最終体積に調節した。4時間後、DOX及びDOXolを2mLのCHCl3/CH3OH(1:1)により抽出し、両方の次元で移動相としてCHCl3/CH3OH/CH3COOH/H2O(80:20:14:6)を使用して、(20×20cm)0.25mM F524シリカゲルプレート上の既に確認した二次元TLCにより分離した。ドキソルビシノールは、DOXのNaBH4還元後精製された(S)(R)−DOXolまたはStreptomyces peucetiusからの(S)DOXolによる共クロマトグラフィにより同定された。指示されたように、インキュベーションは、DOXをDOXアグリコンにより置換しそしてDOXolアグリコンの形成を測定することにより調製された。後者は、それぞれ第一の次元及び第二の次元でCHCl3/CH3OH/CH3COOH(100:2:5)及びCH3COOC2H5−CH3CH2OH−CH3COOH−H2O(80:10:5:5)を使用することによりDOXアグリコンから分離された。DOXアグリコンは、DOXの加熱酸加水分解後精製された。
【0028】
ヒトの心臓のミクロソーム中のタキサンの添加または無添加のDOX代謝及びフリーラジカル形成の再構成
【0029】
ヒトの心筋のホモジネートからの105000gのペレットを、デオキシコレートにより可溶化し、そして0.3M NaCl、pH7.0、37℃中の10μMのDOX、1−10μMのタキサン及び0.1mMのNADPHにより0.025mg prot/mLの最終濃度で再構成する。
【0030】
NADPHチトクロームP−450レダクターゼからDOXのキノン基への電子の流れは、NADPH酸化をモニターすることにより検出される。酸素によるセミキノンのレドックスカップリングは、チトクロームc(25μM)のスーパーオキシドディスムターゼ阻害可能な還元によりスーパーオキシドアニオンラジカルの形成をモニターすることにより検出される。これらのアッセイは、スキャーター及び濁度のためのコンピュータによる補正を備えたHewlett Packerd 8453A UV/VIS/NIR分光計で行われる。
【0031】
【実施例】
実施例 1 PTX及びDCTは有毒なドキソルビシン代謝物の形成を刺激する PTX及びDCTの両者は、[4Fe−4S]欠如ヒト心臓サイトゾル中でDOXol形成を刺激する。図3で示されるように、濃度レスポンス曲線は鐘状であり、タキサンがアントラサイクリンレダクターゼのアロステリックモジュレータとして作用することを示唆している。刺激を許容する濃度の範囲は、PTXの場合には、より広くなり勝ちであるが、2つのタキサンによる最大の刺激は、実験のこのセットで同じである。4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールは、テストされた濃度のすべてでDOXol形成を刺激しなかった。
【0032】
図4に示されるように、PTX及びDCTは、またDOXolアグリコンへのDOXアグリコンの転換を刺激可能であった。また、濃度レスポンス曲線は鐘形であり、2つのタキサンは達成可能な全刺激とこの刺激を許容する濃度の範囲との両者に関して殆ど同じであった(パネルA)。4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールは、DOXアグリコンからのDOXolアグリコンの形成を刺激しないことが分かった(パネルB)。
【0033】
実施例 2 タキサンによるNADPH酸化の刺激
PTX及びDCTは、DOXによりインキュベートされたヒトの心臓のデオキシコレート可溶化ミクロソームによるNADPH酸化を刺激できた。この系では、濃度レスポンス曲線は、鐘形ではないが、刺激はそれが平坦になるまで増大した(図5A)。4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールは、テストされた最高の濃度でのみNADPH酸化を刺激したが、これは統計上有意ではなかった(図5B)。テストされたタキサンのいずれも、DOXの不存在下でNADPH酸化に影響しなかった。
【0034】
図6に示されるように、DOXは、デオキシコレート可溶化ミクロソームによるスーパーオキシドアニオン形成を増大でき、そのキノン基の還元−酸化を経てNADPHチトクロームP−450レダクターゼから分子状酸素への電子をそらすその能力と一致した。10μMのPTXまたはDCTの混在は、スーパーオキシド形成に有意な増加を生じさせ、それは同様な条件下NADPH酸化を刺激するこれら2つのタキサンの能力と一致した。また、4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールは、これらの設定において有意な刺激を何ももたらさず、それはNADPH酸化に対する有意な作用のないことと一致した。
【0035】
本明細書で示された結果は、PTX及びDCTの両者がヒトの心臓においてDOX代謝を刺激し、スーパーオキシドアニオンのような潜在的な心臓毒性のDOXol、DOXolアグリコン、及び酸素フリーラジカルの形成を増大させることを示す。これらの知見は、DOX−PTXの組み合わせの心臓毒性の増加を説明する分子の相関関係を提供し、そして増大した心臓毒性が、もしDOXの蓄積投与量が約360−400mg/m2より多く増加するならば、DOX−DCT処方後にも生ずるだろうことを示唆している。対照的に、4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールは、DOX代謝に対するこの作用を欠いているようにみえる。従って、4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールは、DOXとの組み合わせた化学療法処方で使用される優れたタキサンを提供する。
【0036】
本発明の或る好ましい態様は、上記で記載されそして特に例示されているが、本発明がこれらの態様に限定されることを目的とするものではない。種々の変化が、特許請求の範囲に示された範囲及び趣旨から逸脱することなく本発明に行うことができる。
【0037】
【非特許文献1】
Gehl J,Boesgaard M,Paaske T,Vittrup Jensen B,Dombernowsky P,Combined doxorubicin and paclitaxel in advanced breast cancer:effective and cardiotoxic. Ann Oncol 1996;7:687−93.
【0038】
【非特許文献2】
Gianni L,Munzone E,Capri G,Fulfaro F,Tarenzi E,Villani F et al.Paclitaxel by 3−hour infusion in combination with bolus doxorubicin in women with untreated metastatic breast cancer:high antitumor efficacy and cardiac effects in a dose−finding and sequence−finding study J Clin Oncol 1995;13:2688−99.
【0039】
【非特許文献3】
Gianni L,Dombernowsky P,Sledge G,Amadori G,Martin M,Baynes R et al.Cardiac function following combination therapy with Taxol7 and Doxorubicin for advanced breast cancer. Proc Annu Meet Am Soc Clin Oncol 1998;17:115a(abstract 444).
【0040】
【非特許文献4】
Nabholtz JM,Smylie M,Mackey JR,Noel D,Paterson AH,al−Tweigeri T et al.Docetaxel/doxorubicin/cyclophospamide in the treatment of metastatic breast cancer. Oncology 1997;11(Suppl 8):37−41.
【0041】
【非特許文献5】
Olson RD,Mushlin PS.Doxorubicin cardiotoxicity:analysis of prevailing hypotheses. FASEB J 1990;4:3076−86.
【0042】
【非特許文献6】
Minotti G,Cairo G,Monti E,Role of iron in anthracycline cardiotoxicity:new tunes for an old song? FASEB J 1999;13:199−212.
【0043】
【非特許文献7】
Boucek RJ Jr,Olson RD,Brenner DE,Ogumbumni ME,Inui M,Fleischer S.The major metabolite of doxorubicin is a potent inhibitor of membrane−associated ion pumps:a correlative study of cardiac muscle with isolated membrane fractions. J Biol Chem 1987;262:15851−56.
【0044】
【非特許文献8】
Minotti G,Recalacti S,Liberi G,Calafiore AM,Mancuso C,Preziosi P et al.The secondary alcohol metabolite of doxorubicin irreversibly inactivates acontase/iron regulatory protein−1 in cytosolic fractions from human myocaridium. FASEB J 1998;12:541−51.
【0045】
【非特許文献9】
Minotii G,Cavaliere AF,Mordente A,Rossi M,Schiavello R,Zamparelli R.et al.Secondary alcohol metabolites mediate iron delocalization in cytosolic fractions of myocardial biopsies exposed to anticancer anthracyclines.J Clin Invest 1995;95:1595−1605.
【0046】
【非特許文献10】
Powis G,Free radical formation by antitumor quinones.Free Radic Biol Med 1989;6:63−101.
【図面の簡単な説明】
【図1】
有毒な副生物へのドキソルビシンの代謝転換を示す概略図である。
【図2】
Aはパクリタキセル(PTX)の構造を示す。Bはドセタキセル(DCT)の構造を示す。Cは4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールの構造を示す。
【図3】
PTX及びDCTが心臓サイトゾル中のDOXol形成を刺激することを示すグラフである。4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールは、テストされた濃度でDOXol生成を刺激しなかった。*P=<0.05。
【図4】
AはPTX及びDCTが、ドキソルビシノロン(以下DOXolアグリコン)へのドキソルビシン(以下DOXアグリコン)の転換を刺激することを示すグラフである。Bは4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールは、この転換を刺激することができなかったことを示すグラフである。*P=<0.025対コントロール。
【図5】
AはPTX及びDCTがともに、DOXとインキュベートされたときヒトの心臓から単離されたデオキシコレート可溶化ミクロソームによりNADPH酸化を刺激することを示すグラフである。Bは4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールは、テストされた最高のレベルでのみこの酸化を刺激したことを示すグラフである。*P=<0.05対コントロール。
【図6】
DOXがスーパーオキシドアニオン形成を増大することを示すグラフである。10μMのPTXまたはDCTを含むことは、スーパーオキシドアニオン形成を有意に増大させたが、4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールではそうでなかった。*P=<0.025対DOX;**P=NS対DOX。
【発明の属する技術分野】
本発明は、腫瘍学の領域及び改良された化学療法の処方に関する。
【0002】
【従来の技術】
タキソール(Taxol(商標))(パクリタキセル(paclitaxel))は、生体内で優れた抗腫瘍活性を有することが示されている。タキソールは、乳癌、卵巣癌及び肺癌を含む種々の癌の治療に使用されている。
【0003】
癌の治療におけるドキソルビシン(DOX)即ちアントラサイクリンの臨床上の使用は、特に累積の投与量が約500mg/m2を超えたとき、慢性の心筋障害及びうっ血性心不全の発生の可能性により制限される。DOXとパクリタキセル(PTX)とを併用すると、約500mg/m2より少ないアントラサイクリンの累積投与量で心臓性の外傷が許容できない発生率で生ずることを示している。心臓毒性のこれらの増加のために、DOXの累積投与量は、アントラサイクリンがPTXとの併用で投与されるとき、約360mg/m2に低下されなければならない。また、ドセタキセル(docetaxel(DCT))との併用療法がDOXの心臓毒性を増大させないことを示す報告がある。しかし、これらの研究において注目すべきことは、非常にわずかな患者が約360−400mg/m2より多いDOXの累積投与量にさらされている。
【0004】
DOXの側鎖のカルボニル基の2個の電子の還元が、アントラサイクリンをドキソルビシノール(doxorubicinol(DOXol))と呼ばれるジヒドロキシ(二価アルコール)代謝物に転換する。この反応は、サイトゾル中に存在するNADPHオキシドレダクターゼにより触媒化される。DOXolが心臓毒性の重要なメディエータであるかもしれないという証拠が増えてきている。DOXのテトラサイクリン環中のキノン部分の1個の電子の還元が、酸素を還元してフリーラジカルにすることにより、酸化して元のアントラサイクリンを再発生させるセミキノンを生じさせる。この反応は、ミクロソームNADPHチトクロームP−450レダクターゼ及びミトコンドリアNADHデヒドロゲナーゼを含む数種のレダクターゼにより触媒化される。アントラサイクリン誘発心臓毒性のフリーラジカルの役割は論議をよんでいるが、これらの種は、DOXolの同時形成により相乗化されるとき、さらに明確な役割を果たすものと思われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
腫瘍学の領域で経験する人々が理解するように、改良された有効性及び安全性を有する併用化学療法の処方が必要とされる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、その必要がある患者に4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソール及びドキソルビシンを投与することからなる癌を治療する方法が提供される。驚くべきことに、4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールが心臓毒性代謝物であるドキソルビシン副生物の形成を刺激しないことが分かった。本発明の1つの態様では、4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソール及びドキソルビシンが、任意の順序で逐次患者に投与される。別の態様では、4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソール及びドキソルビシンは併用して投与される。好ましくは、薬剤は、先ず投与されるドキソルビシンに逐次投与される。
【0007】
また本発明により提供されるのは、化学療法的に有効な量の4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソール及びドキソルビシンからなる化学療法用組成物である。本発明の他の態様では、化学療法用組成物は、製薬上許容できる担体内に配置される。別の態様では、それぞれの薬剤である4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソール及びドキソルビシンは、別々に処方されて組成物の逐次的な投与を助けることができる。
【0008】
製薬組成物は、所望の抗癌作用を得るのに好適な任意の経路及び任意の量で投与できる。1つの態様では、4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソール及びドキソルビシンは、約30分−24時間に及ぶ点滴(infusion)間の間隔で患者に別々に点滴され、約1時間の間隔が好ましい。薬剤の静脈内投与も好ましい。
【0009】
図1は、有毒な副生物へのドキソルビシンの代謝転換を示す概略図である。
【0010】
図2A〜2Cは、パクリタキセル(PTX)(図2A);ドセタキセル(DCT)(図2B);及び4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソール(図2C)の構造を示す。
【0011】
図3は、PTX及びDCTが心臓サイトゾル中のDOXol形成を刺激することを示すグラフである。4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールは、テストされた濃度でDOXol生成を刺激しなかった。*P=<0.05。
【0012】
図4A及び4Bは、PTX及びDCTが、ドキソルビシノロン(以下DOXolアグリコン)へのドキソルビシン(以下DOXアグリコン)の転換を刺激することを示すグラフである(図4A)。4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールは、この転換を刺激することができなかった(図4B)。*P=<0.025対コントロール。
【0013】
図5A及び5Bは、PTX及びDCTがともに、DOXとインキュベートされたときヒトの心臓から単離されたデオキシコレート可溶化ミクロソームによりNADPH酸化を刺激することを示すグラフである(図5A)。4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールは、テストされた最高のレベルでのみこの酸化を刺激した(図5B)。*P=<0.05対コントロール。
【0014】
図6は、DOXがスーパーオキシドアニオン形成を増大することを示すグラフである。10μMのPTXまたはDCTを含むことは、スーパーオキシドアニオン形成を有意に増大させたが、4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールではそうでなかった。*P=<0.025対DOX;**P=NS対DOX。
【0015】
4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールが心臓のDOXol及びフリーラジカルを増加させるかどうかについて知るために、系統だった研究が行われた。PTX、DCT及び4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールの並立的な比較をした。研究は、ドキソルビシン(DOX)誘発心臓毒性の投与量依存発生率がパクリタキソール(PTX)により増加するが、ドセタキソール(DCT)ではそうではないことを示している。しかし、DOX−DCT併用による低下した心臓毒性作用は、DOXのより少ない累積投与量を投与することにより可能である。DOX−タキサンの相互作用のメカニズム及びアナログ特異性を明らかにするために、ヒトの心筋における毒性種へのDOXの代謝転換に対するPTX、DCT及び新しいタキサン4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールの作用の評価を行った。DOX代謝は、大動脈冠状動脈バイパス移植中に配置される心筋のサンプルの細胞レベル下のフラクションにおいて評価された。心臓毒性の急性及び慢性の相(それぞれ酸素フリーラジカル、アグリコン性アルコール代謝物ドキソルビシノロン、及びグリコシド性アルコール代謝物ドキソルビシノール)を仲介するDOX代謝物の形成を測定した。PTX及びDCT(1μM)は、それぞれドキソルビシノール及びドキソルビシノロンへのDOX及びドキソルビシノンの細胞質転換を増加させる[ドキソルビシノール:0.46±0.04から1.1±0.2及び1.2±0.2nモル/mg蛋白/4時間;ドキソルビシノロン:0.8±0.1から1.4±0.2及び1.3±0.2nモル/mg蛋白/4時間;n=3、p<0.05]。PTX及びDCT(10μM)も酸素によるDOXのレドックスサイクル及びミクロソームフラクション中のスーパーオキシドアニオンラジカルの必然の発生を増加させる(それぞれ1.6±0.1から2.2±0.2及び2.4±0.2nモル/mg蛋白/分;n=4−10、P<0.05)。同様な条件下、4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールは、ドキソルビシノール、ドキソルビシノロンまたはスーパーオキシドアニオンラジカルを増加させなかった。下記のように、市販のタキサンPTX及びDCTは、4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールではないが、ヒトの心筋の有毒なDOX代謝物のレベルを増大させる可能性をともにする。DOX及びPTXまたはDCTにより治療された患者において心臓の監視を勧めているが、これらの発見は、4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールとDOXとを組み合わせるとき、より心臓毒性の可能性が低いことを示唆している。有利には、より多い蓄積投与量のドキソルビシンは、ドキソルビシンとPTXまたはDCTとの組み合わせに比べて4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールとの組み合わせで使用できる。
【0016】
DOX代謝の酵素は、極めて種に関連する。動物モデルの研究に伴う見落としの可能性を避けるために、生体外のヒト心臓アッセイを利用した。アッセイは、DOXolを発生するサイトゾルフラクション及びフリーラジカルへDOXを転換するミクロソームフラクションの両者の単離を含む。
【0017】
4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールを合成する材料及び方法は、PCT/US93/12173及びヨーロッパ特許0604910B1(これら特許のそれぞれの全記述は、本明細書で参考として引用される)で提供される。心臓毒性副生物の形成を刺激する能力が低下した4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールの製薬上許容できる塩は、本発明の範囲内にある。塩酸塩またはナトリウム塩を含むがそれらに限定されないこれらの塩は、当業者に周知の方法に従って製造できる。
【0018】
本発明の化学療法剤の投与方法も開示されている。ドキソルビシン及び4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールは、同時に患者に投与されるか、またはそれらは任意の順序で逐次的に投与できる。好ましい態様では、アントラサイクリンであるドキソルビシンが最初に投与される。約30分から24時間のおよその期間後、4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールを投与する。本発明の化学療法用組成物の投与に好適な投与量は、以下に示される。
【0019】
逐次的にまたは同時に投与されるにせよ、組成物は、癌の治療に有効な任意の量または任意の投与経路により投与できる。従って、用語「化学療法的に有効な」は、本明細書で使用されるとき、所望の抗癌作用をもたらすのに充分な量の本発明の化合物をいう。必要な正確な量は、患者に応じて、または化学療法化合物の投与の態様などにより変化する。
【0020】
本発明は、4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソール及びドキソルビシンの両者からなる化学療法用組成物をまた提供する。別の態様では、本発明の化学療法用製薬組成物は、製薬上許容できる担体媒体または補助剤と組み合わされた、活性成分として上記の化合物の1つを含む。従って、この態様では、4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソール及びドキソルビシンは、別々に処方される。
【0021】
本発明の製薬組成物は、錠剤、カプレット、ピルまたは糖衣錠を含む投与用の種々の形態で製造されるか、または好適な容器例えばカプセルに充填されるか、あ懸濁物の場合には瓶に充填される。本明細書で使用するとき、「製薬上許容できる担体媒体」は、所望の特別な投与形態に好適な、任意かつすべての溶媒、希釈剤、他の液体媒体、分散または懸濁助剤、表面活性成分、保存剤、固体結合剤、潤滑剤などを含む。「Remington´s Pharmaceutical Scinece」15版、E.W.Martin(Mack Publishing Co.Easton PA 1975)は、製薬組成物を処方するのに使用される種々の媒体または担体、並びにその製造の周知の技術を開示している。任意の従来の担体媒体が、例えば任意の望ましくない生物学的作用を生成するか、またはそれ以外に製薬組成物の任意の他の成分の1つ以上と有害なやり方で相互反応することにより、本発明の化合物と共存できない場合を除いて、その使用は、本発明の範囲内にあると考えられる。
【0022】
本発明の製薬的に併用する組成物では、活性剤は、担体媒体及び補助剤の1つ以上を含む組成物の全重量に基づいて、少なくとも約0.1重量%そして約95重量%以下の量で存在できる。好ましくは、活性剤の割合は、組成物の約1重量%と約75重量%との間で変化する。腸溶性または非経口の投与に好適な製薬上の有機または無機の固体または液体の担体媒体を使用して組成物を製造できる。ゼラチン、乳糖、澱粉、マグネシウム、ステアレート、タルク、植物及び動物の脂肪及び油、ガム、ポリアルキレングリコールまたは薬剤用の他の周知の助剤または希釈剤は、すべて担体媒体として好適である。
【0023】
本明細書で記述された化学療法組成物は、好ましくは、投与の容易さ及び投与物の均一性のために投与物単位の形に処方される。「投与物単位の形」は、本明細書で使用されるとき、治療されるべき患者用の化学療法用組成物の物理的に分離した単位をいう。各投与物は、それ自体でまたは選択された製薬担体媒体と組み合わせての何れかで、所望の治療効果を生成するように計算された量の活性材料を含まねばならない。代表的には、ドキソルビシンを含むアントラサイクリンは、剤の約40−約200mgに及ぶ投与物単位で投与され、約40−150mgの範囲が好ましい。代表的には、4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールを含むタキサンは、剤の約50−380mgに及ぶ投与物単位で投与され、約50−300mgの範囲が好ましい。本発明の化学療法用併用組成物は、筋肉内注射、腹腔内注射、静脈内点滴などにより、経口的、非経口的に投与できる。静脈内投与が特に好ましい。本発明の化学療法用組成物は、代表的には、種々の持続時間の静脈内点滴により投与され、1−24時間の点滴が好ましい。
【0024】
本発明の化学療法用組成物は、所望の治療効果を得るために、毎月1回以上投与される。本発明の好ましい態様では、化学療法剤は、静脈内点滴により逐次投与され、ドキソルビシンが好ましくは始めに投与される。化合物の投与間の異なる間隔が選択できる。これらの間隔は、約30分から24時間の間に及び、1時間が好ましい。
【0025】
併用化学療法処方の生物学的研究は、心臓の細胞フラクションで行われた。驚くべきことに、ヒトの心臓のサイトゾル中のアントラサイクリンとのインキュベーション時に、4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールがドキソルビシンの心臓毒性の代謝物及び副生物の生成を刺激しないことが分かった。これらの研究のテスト方法及び結果は以下に示される。
【0026】
ヒトの心臓サイトゾル中のタキサンを添加または無添加したときのDOX代謝及びDOXol形成の再構成
【0027】
ヒトの心筋を、大動脈−冠状動脈のバイパス移植をした患者から得る。すべてのサンプルは、心臓−肺バイパス用のカニュレーション中摘出された右心房の外側から外科医により通常通り処理された。−80℃で貯蔵された後、15−20個のサンプルのプールを、連続するホモゲネーション、超遠心分離及び105000g上清の1晩の65%硫酸アンモニウム沈澱によりサイトゾル調製について処理される。次に、サイトゾルを100mMのトリスHCl−40mMのKClpH8.9について透析し、同じ緩衝液により3mg蛋白/mLに希釈し、そして100mMのジチオスレイトールで室温で15分間インキュベートして細胞質アコニターゼの[4Fe−4S]クラスターの非変性分解を促進する。この処理は、DOXolと[4Fe−4S]クラスターとの反応がこの代謝物をDOXへ戻すかもしれないために、必要である。それゆえ、かなりな量のDOXolが、もしそれらがそれらのアッセイ前に[4Fe−4S]クラスターと反応したならば、検出されないままであろう。未反応ジチオスレイトールは、次いで連続する(1.5×10cm)セファロース6Bカラムによるゲル濾過、65%硫酸アンモニウムによる蛋白再沈澱、及び0.3M NaCl、pH7.0によるエキシテンシブ透析により除かれた。ドキソルビシン代謝は、0.3M NaCl(pH7.0)37℃中のサイトゾル(0.15mg蛋白)、NADPH(100μM)及びDOX(25μM)を含む0.5mLのインキュベーション中で再構成された。指示されたように、エタノールに溶解したタキサン(1−50μM)を含ませた。タキサンのないエタノール(5μL)の一部を適切ならば含ませて、すべてのインキュベーション中10μLの最終体積に調節した。4時間後、DOX及びDOXolを2mLのCHCl3/CH3OH(1:1)により抽出し、両方の次元で移動相としてCHCl3/CH3OH/CH3COOH/H2O(80:20:14:6)を使用して、(20×20cm)0.25mM F524シリカゲルプレート上の既に確認した二次元TLCにより分離した。ドキソルビシノールは、DOXのNaBH4還元後精製された(S)(R)−DOXolまたはStreptomyces peucetiusからの(S)DOXolによる共クロマトグラフィにより同定された。指示されたように、インキュベーションは、DOXをDOXアグリコンにより置換しそしてDOXolアグリコンの形成を測定することにより調製された。後者は、それぞれ第一の次元及び第二の次元でCHCl3/CH3OH/CH3COOH(100:2:5)及びCH3COOC2H5−CH3CH2OH−CH3COOH−H2O(80:10:5:5)を使用することによりDOXアグリコンから分離された。DOXアグリコンは、DOXの加熱酸加水分解後精製された。
【0028】
ヒトの心臓のミクロソーム中のタキサンの添加または無添加のDOX代謝及びフリーラジカル形成の再構成
【0029】
ヒトの心筋のホモジネートからの105000gのペレットを、デオキシコレートにより可溶化し、そして0.3M NaCl、pH7.0、37℃中の10μMのDOX、1−10μMのタキサン及び0.1mMのNADPHにより0.025mg prot/mLの最終濃度で再構成する。
【0030】
NADPHチトクロームP−450レダクターゼからDOXのキノン基への電子の流れは、NADPH酸化をモニターすることにより検出される。酸素によるセミキノンのレドックスカップリングは、チトクロームc(25μM)のスーパーオキシドディスムターゼ阻害可能な還元によりスーパーオキシドアニオンラジカルの形成をモニターすることにより検出される。これらのアッセイは、スキャーター及び濁度のためのコンピュータによる補正を備えたHewlett Packerd 8453A UV/VIS/NIR分光計で行われる。
【0031】
【実施例】
実施例 1 PTX及びDCTは有毒なドキソルビシン代謝物の形成を刺激する PTX及びDCTの両者は、[4Fe−4S]欠如ヒト心臓サイトゾル中でDOXol形成を刺激する。図3で示されるように、濃度レスポンス曲線は鐘状であり、タキサンがアントラサイクリンレダクターゼのアロステリックモジュレータとして作用することを示唆している。刺激を許容する濃度の範囲は、PTXの場合には、より広くなり勝ちであるが、2つのタキサンによる最大の刺激は、実験のこのセットで同じである。4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールは、テストされた濃度のすべてでDOXol形成を刺激しなかった。
【0032】
図4に示されるように、PTX及びDCTは、またDOXolアグリコンへのDOXアグリコンの転換を刺激可能であった。また、濃度レスポンス曲線は鐘形であり、2つのタキサンは達成可能な全刺激とこの刺激を許容する濃度の範囲との両者に関して殆ど同じであった(パネルA)。4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールは、DOXアグリコンからのDOXolアグリコンの形成を刺激しないことが分かった(パネルB)。
【0033】
実施例 2 タキサンによるNADPH酸化の刺激
PTX及びDCTは、DOXによりインキュベートされたヒトの心臓のデオキシコレート可溶化ミクロソームによるNADPH酸化を刺激できた。この系では、濃度レスポンス曲線は、鐘形ではないが、刺激はそれが平坦になるまで増大した(図5A)。4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールは、テストされた最高の濃度でのみNADPH酸化を刺激したが、これは統計上有意ではなかった(図5B)。テストされたタキサンのいずれも、DOXの不存在下でNADPH酸化に影響しなかった。
【0034】
図6に示されるように、DOXは、デオキシコレート可溶化ミクロソームによるスーパーオキシドアニオン形成を増大でき、そのキノン基の還元−酸化を経てNADPHチトクロームP−450レダクターゼから分子状酸素への電子をそらすその能力と一致した。10μMのPTXまたはDCTの混在は、スーパーオキシド形成に有意な増加を生じさせ、それは同様な条件下NADPH酸化を刺激するこれら2つのタキサンの能力と一致した。また、4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールは、これらの設定において有意な刺激を何ももたらさず、それはNADPH酸化に対する有意な作用のないことと一致した。
【0035】
本明細書で示された結果は、PTX及びDCTの両者がヒトの心臓においてDOX代謝を刺激し、スーパーオキシドアニオンのような潜在的な心臓毒性のDOXol、DOXolアグリコン、及び酸素フリーラジカルの形成を増大させることを示す。これらの知見は、DOX−PTXの組み合わせの心臓毒性の増加を説明する分子の相関関係を提供し、そして増大した心臓毒性が、もしDOXの蓄積投与量が約360−400mg/m2より多く増加するならば、DOX−DCT処方後にも生ずるだろうことを示唆している。対照的に、4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールは、DOX代謝に対するこの作用を欠いているようにみえる。従って、4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールは、DOXとの組み合わせた化学療法処方で使用される優れたタキサンを提供する。
【0036】
本発明の或る好ましい態様は、上記で記載されそして特に例示されているが、本発明がこれらの態様に限定されることを目的とするものではない。種々の変化が、特許請求の範囲に示された範囲及び趣旨から逸脱することなく本発明に行うことができる。
【0037】
【非特許文献1】
Gehl J,Boesgaard M,Paaske T,Vittrup Jensen B,Dombernowsky P,Combined doxorubicin and paclitaxel in advanced breast cancer:effective and cardiotoxic. Ann Oncol 1996;7:687−93.
【0038】
【非特許文献2】
Gianni L,Munzone E,Capri G,Fulfaro F,Tarenzi E,Villani F et al.Paclitaxel by 3−hour infusion in combination with bolus doxorubicin in women with untreated metastatic breast cancer:high antitumor efficacy and cardiac effects in a dose−finding and sequence−finding study J Clin Oncol 1995;13:2688−99.
【0039】
【非特許文献3】
Gianni L,Dombernowsky P,Sledge G,Amadori G,Martin M,Baynes R et al.Cardiac function following combination therapy with Taxol7 and Doxorubicin for advanced breast cancer. Proc Annu Meet Am Soc Clin Oncol 1998;17:115a(abstract 444).
【0040】
【非特許文献4】
Nabholtz JM,Smylie M,Mackey JR,Noel D,Paterson AH,al−Tweigeri T et al.Docetaxel/doxorubicin/cyclophospamide in the treatment of metastatic breast cancer. Oncology 1997;11(Suppl 8):37−41.
【0041】
【非特許文献5】
Olson RD,Mushlin PS.Doxorubicin cardiotoxicity:analysis of prevailing hypotheses. FASEB J 1990;4:3076−86.
【0042】
【非特許文献6】
Minotti G,Cairo G,Monti E,Role of iron in anthracycline cardiotoxicity:new tunes for an old song? FASEB J 1999;13:199−212.
【0043】
【非特許文献7】
Boucek RJ Jr,Olson RD,Brenner DE,Ogumbumni ME,Inui M,Fleischer S.The major metabolite of doxorubicin is a potent inhibitor of membrane−associated ion pumps:a correlative study of cardiac muscle with isolated membrane fractions. J Biol Chem 1987;262:15851−56.
【0044】
【非特許文献8】
Minotti G,Recalacti S,Liberi G,Calafiore AM,Mancuso C,Preziosi P et al.The secondary alcohol metabolite of doxorubicin irreversibly inactivates acontase/iron regulatory protein−1 in cytosolic fractions from human myocaridium. FASEB J 1998;12:541−51.
【0045】
【非特許文献9】
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【0046】
【非特許文献10】
Powis G,Free radical formation by antitumor quinones.Free Radic Biol Med 1989;6:63−101.
【図面の簡単な説明】
【図1】
有毒な副生物へのドキソルビシンの代謝転換を示す概略図である。
【図2】
Aはパクリタキセル(PTX)の構造を示す。Bはドセタキセル(DCT)の構造を示す。Cは4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールの構造を示す。
【図3】
PTX及びDCTが心臓サイトゾル中のDOXol形成を刺激することを示すグラフである。4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールは、テストされた濃度でDOXol生成を刺激しなかった。*P=<0.05。
【図4】
AはPTX及びDCTが、ドキソルビシノロン(以下DOXolアグリコン)へのドキソルビシン(以下DOXアグリコン)の転換を刺激することを示すグラフである。Bは4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールは、この転換を刺激することができなかったことを示すグラフである。*P=<0.025対コントロール。
【図5】
AはPTX及びDCTがともに、DOXとインキュベートされたときヒトの心臓から単離されたデオキシコレート可溶化ミクロソームによりNADPH酸化を刺激することを示すグラフである。Bは4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールは、テストされた最高のレベルでのみこの酸化を刺激したことを示すグラフである。*P=<0.05対コントロール。
【図6】
DOXがスーパーオキシドアニオン形成を増大することを示すグラフである。10μMのPTXまたはDCTを含むことは、スーパーオキシドアニオン形成を有意に増大させたが、4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールではそうでなかった。*P=<0.025対DOX;**P=NS対DOX。
Claims (17)
- 4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソール及びドキソルビシンの組合せからなることを特徴とする癌の治療剤。
- 該4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソール及びドキソルビシンが逐次投与されるように分かれて存在する請求項1の治療剤。
- 該4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソール及びドキソルビシンが同時に投与されるように合体して存在する請求項1の治療剤。
- 該ドキソルビシンが最初に投与され、次に4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールが投与されるものである請求項2の治療剤。
- 4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールが最初に投与され、次にドキソルビシンを投与されるものである請求項2の治療剤。
- 該ドキソルビシンの投与量単位が約40−200mgである請求項1の治療剤。
- 該ドキソルビシンの投与量単位が約40−150mgである請求項1の治療剤。
- 該4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールの投与量単位が約50−380mgである請求項1の治療剤。
- 該4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソールの投与量単位が約50−300mgである請求項1の治療剤。
- 該4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソール及びドキソルビシンが約30分−約24時間の間隔で逐次患者に点滴されるものである請求項1の治療剤。
- 該4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソール及びドキソルビシンが約1時間の間隔で逐次患者に投与されるものである請求項1の治療剤。
- 該4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソール及びドキソルビシンが、静脈内投与、筋肉内投与、腹腔内注射及び経口投与からなる群から選ばれる投与手段を経て投与されるものである請求項1の治療剤。
- 該4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソール及びドキソルビシンが静脈内に投与されるものである請求項1の治療剤。
- 該癌が、乳癌、卵巣癌及び肺癌からなる群から選ばれる請求項1の治療剤。
- 化学療法的に有効な量の4−デスアセチル−4−メチルカーボネートタキソール及びドキソルビシンを含むことを特徴とする化学療法用併用組成物。
- 製薬上許容できる担体中の請求項15の化学療法用併用組成物。
- 化学療法による治療を必要とする患者における癌の化学療法による治療用である請求項16の組成物。
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