JP2004525628A - 新規な天然の抗菌性ペプチド、該ペプチドをコードするヌクレオチド配列及びそれらの使用 - Google Patents

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Abstract

本発明は、新規なBin1bタンパク質及びBin1bタンパク質をコードするポリヌクレオチドを提供する。Bin1bタンパク質は天然の抗菌性ペプチドであり、精子の成熟化に関連している。本発明はさらに、Bin1bタンパク質及び核酸の製造法並びにそれらの使用を開示する。Bin1bタンパク質は、泌尿生殖器系の感染などの様々な障害を処置するために有用である。本発明はまた、Bin1bタンパク質を含有する医薬組成物を提供する。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、分子生物学及び免疫学、生殖生物学、並びに医学に関する。詳細には、本発明は、ラットの精巣上体頭部において特異的に発現する新規な天然の抗菌性ペプチド、すなわち、Bin1bタンパク質、それをコードするポリヌクレオチド、並びにそれらの調製及び使用に関する。Bin1bタンパク質は雄性の生殖能力(特に精子の成熟化)に関連する。
【背景技術】
【0002】
ヒトのゲノムを配列決定することにより、コード配列が明らかにされる。どの領域が遺伝子であるか。機能は何であるか。どの遺伝子が生物学的機能のために必要であるか。遺伝子は正常な生命においてどのように共同しているか。どの誤りが疾患の原因であるか。困難で、興味をかき立てる、有益、かつ利益をもたらし得るこの解読作業により、機能ゲノミクスの時代に入っている。
【0003】
新しい世紀の変わり目において、科学者は、生殖生物学の成果は大きいが、新しい技術が利用されずに、また分子機構が研究されずに、更には異なる研究分野が組み合わせられずに、組織及び細胞に限定される古典的な方法が使用されるだけであるならば、発達の見込みは悲観的であると考えている。雌性生殖には関心が集中しているが、雄性生殖にはほとんど関心が払われていない。生殖原理に関する基礎研究は無視され、その結果、受胎調節のための理想的な医学及び技術並びにヒト生殖の十分な知識が得られていない。生殖生物学は21世紀において大転換をもたらす2つの変化に遭遇している。1つは、基礎研究を強化し、そして分子生物学、分子免疫学及び細胞生物の新しい方法を使用することによってヒトの生殖及び先天的欠損症に対する機構を研究することである。もう一方は、雄性生殖生物学の研究を強化し、それにより男性避妊薬を開発することである。
【0004】
中国は世界人口の22%を有しているが、世界の耕作地の7%及び世界の淡水の6%を有するにすぎない。たとえ増加率が0.01%であるとしても、毎年、1300万人の人口が増大する。不完全で、ときには副作用を有する避妊法が、多くの場合、女性によって使用されている。安全な不妊手段もまた女性によって用いられている。WHOの統計によれば、四川省では1/12の男性が精管結紮しているにすぎない。実際には、男性及び女性の両方が避妊の責任を有する。雄性生殖の調節は人口及び人間特性にとって重要である。これは、(1)健康な男性は10個/日の精子を50年にわたって産生し、女性は1個/月の卵子を40年にわたって産生し、(2)精子は環境の影響を受けやすく、(3)精子の数及び性状は、その50年の最後では40%低下し、(4)45歳未満の5%〜10%の男性が原発性不妊症を有する、からである。この片寄りを正すためには、研究を強化し、男性の避妊手段を開発することが必要である。ヒトの生殖が健康であることは世界的に重要であることが十分に知られている。避妊は人口危機に対する一時的な措置にすぎず、後の世代は身体的及び精神的に健康な生活を探し求めなければならない。受胎調節医薬品の設計はこの新しい要求に適合しなければならない。1999年9月9日〜10日、NIH本部でのNICHDにより開催された「21世紀の男性避妊」のセミナーにおいて、状況が研究され、目的が提出され、そして協力及び資金援助を含む活動が決められた[内分泌学及び代謝の動向(Trends in Endocrinology and Metabolism)、2000、11(2):66〜69]。
【0005】
精母細胞は、精巣において、有糸分裂、減数分裂及び分化を受け、精子を形成する。その後、精子は精巣上体に入り、頭部及び体部において徐々に成熟し、そして射精まで尾部に留まる。精子の運動能、アクロソーム機能の形成、代謝の変換を含む一連の成熟化変化は精子自身によって達成されない。精子は、精巣上体を通過するとき、精巣上体の微小環境と相互作用することによって徐々に成熟する。精巣上体は、精巣及び精管をつなぐ狭いジグザグ状の長い経路である。精巣上体の種々の部分における細胞は異なる遺伝子及び産物を発現し、異なるタンパク質及び分子を放出している。異なる液成分、イオン強度及びpHは、次第に変化する微小環境を形成し、精子と相互作用して、精子表面タンパク質の部分的な変化又は修飾、例えば、リン酸化、エステル化、アシル化、カルボキシル化及びグリコシル化などをもたらす。精子は、成熟化のための機能及び免疫学的防御を徐々に得る。これらにより、精子が卵子に向かって雌性生殖器管を通過するまで、精巣上体内の精子が保護される。
【0006】
精巣上体の成熟化、貯蔵性及び防護は下記の性質を有しており、したがって、精巣上体は受胎調節に対する理想的な標的である。
【0007】
(1)その機能は単純である。干渉する医薬品は、重篤な副作用を生じさせないと考えられる。
【0008】
(2)精巣上体はホルモンに対する最終的な器官であり、内分泌機能を有していない。精巣上体の医薬品は、通常、ホルモン分泌を行わせない。
【0009】
(3)精巣上体に入る前に、精子は完全に分化しており、転写は停止している。成熟化には、タンパク質の修飾が含まれるが、DNAの複製は含まれない。医薬品は、DNAの変異及びDNA疾患を生じさせないと考えられる。
【0010】
(4)精巣上体の研究は強調されておらず、有望な可能性を有する。
【0011】
精巣上体の様々な部分における微小環境を形成させる機構は、1つ又は2つの遺伝子及びタンパク質によって決定されず、一群の共同する産物によって決定される。精子の成熟化に関連する精巣上体の遺伝子発現の開始及びプロセスについてはほとんど知られていない。その研究は、精子成熟化の分子機構を明らかにし、ゲノムコードを解読し、精子に関連する不妊症に対する基礎を明らかにし、かつ精子の成熟化を阻止する男性避妊薬の開発に対するための新しい経路を提供するために役立つ。
【0012】
1970年代以降、精巣上体に関する研究は、主に下記の3つの面に集中していた:
【0013】
(1)いくつかの結果が、2次元電気泳動により、精巣上体の異なる部分での内腔タンパク質、又は異なる部分での精子の異なる成熟化膜タンパク質を比較することによって、或いはタンパク質に対するポリクローナル抗体を使用する免疫アッセイでそれらを比較することによって、タンパク質レベルで得られている。しかし、その開発技術は、分離技術又は分析技術の感度が低いために満足できるものではない。Dacheux研究室(フランス)は、200を超えるタンパク質がブタ及びヒツジの精巣上体の内腔から確認されたことを報告している。このことは、精巣上体に対する研究がそれ他の器官よりも困難でないことを示している。しかし、15個の精巣上体特異的なcDNAがクローン化されているだけである。
【0014】
(2)精子の成熟化における精巣上体の既知の役割は、精巣上体の特定の機能が、いくつかの既知タンパク質に関連するかどうかを明らかにするために使用することができる。例えば、精巣上体は、酸素フリー・ラジカルによって引き起こされる損傷から精子を保護することが知られている。精巣上体の異なる部分における6個のアンチオキシダーゼのmRNAが検出されている。E−GPX及びE−SODが、それぞれ頭部及び体部において最も多い量のmRNAを有している。このことは、精巣上体の異なる部分は、異なるアンチオキシダーゼを必要とすることを示している。しかし、そのような研究は、既知の知識に限られており、新しい機能の遺伝子又は産物を見出すためにはほとんど役立っていない。さらに、保護的な免疫学的微小環境を形成する精巣上体には多くの免疫細胞及び免疫抑制分子が存在する。しかし、形成及び調節に対する分子及び細胞機構は不明である。
【0015】
(3)分子生化学技術は1990年代以降急速に発達しており、精巣上体において特異的に発現する新しい遺伝子をサブトラクション・ハイブリダイゼーションなどによってmRNAレベルで見つけることができる。ドイツの研究室では、6個の新しいmRNAが、cDNAライブラリーのサブトラクション・スクリーニングによってヒト精巣上体において見出された。しかし、ヒトの精巣上体やヒトの他の材料は、利用が制限されるために、それらの機能は徹底的には研究されなかった。したがって、実験室動物が種々の手段によって研究されている。
【0016】
したがって、雄性生殖及び精巣上体に関連する新しい天然タンパク質を開発することが差し迫って求められている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明の1つの目的は、新規な抗菌性ペプチドである、Bin1b、並びにそのフラグメント、類似体及び誘導体を提供することである。
【0018】
本発明の別の目的は、そのようなポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを提供することである。
【0019】
本発明のさらに別の目的は、そのようなポリペプチド及びポリヌクレオチドの製造方法及び使用を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0020】
第1の態様において、本発明は、配列番号2又は配列番号3のアミノ酸配列を有するポリペプチドを含む単離されたラットBin1bポリペプチド、その保存的な変異体、その活性なフラグメント、及びその活性な誘導体を提供する。好ましくは、前記ポリペプチドは、配列番号2又は配列番号3のアミノ酸配列を持っている。
【0021】
第2の態様において、本発明は、下記のヌクレオチド配列に対して、少なくとも70%の相同性を有するヌクレオチド配列を含む単離されたポリヌクレオチドを提供する:
(a)配列番号2又は配列番号3のBin1bポリペプチドをコードするヌクレオチド;
(b)(a)のポリヌクレオチドに対して相補的なポリヌクレオチド。
前記ポリヌクレオチドは、配列番号2又は配列番号3のアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするものが好ましく、(a)配列番号1の57〜260、(b)配列番号1の105〜260、及び(c)配列番号1の1〜336からなる群から選択されるものがより好ましい。
【0022】
第3の態様において、本発明は、上記ポリヌクレオチドを含むベクター、及びそのようなベクター又はポリヌクレオチドで形質転換された宿主細胞を提供する。
【0023】
第4の態様において、本発明は、Bin1bタンパク質の活性を有するポリペプチドを製造するための方法であって、
(a)上記の形質転換された宿主細胞を発現条件のもとで培養し、
(b)Bin1bタンパク質の活性を有するポリペプチドを培養物から単離する、ことを含む方法を提供する。
【0024】
第5の態様において、本発明は、Bin1bタンパク質と特異的に結合する抗体を提供する。また、上記ポリヌクレオチドの連続した15〜1757のヌクレオチドを含む核酸分子も提供される。
【0025】
第6の態様において、本発明は、Bin1b活性を刺激し、促進し、弱める、或いはBin1b発現を阻害する、化合物、及びこのような化合物をスクリーニングし、調製する方法を提供する。当該化合物は、好ましくは、Bin1bをコードする配列又はそのフラグメントのアンチセンス配列である。
【0026】
第7の態様において、本発明は、サンプル中のBin1bタンパク質を検出するための方法であって、サンプルをBin1bタンパク質に対して特異的な抗体と接触させ、サンプル中のBin1bタンパク質の存在を示す抗体複合体の形成を観測する、ことを含む方法を提供する。
【0027】
第8の態様において、本発明は、Bin1bの異常な発現に関連する疾患又はその感受性を決定するための方法であって、Bin1bをコードする配列の変異を検出することを含む方法を提供する。
【0028】
第9の態様において、本発明は、Bin1b及びBin1bをコードする配列の使用、例えば、Bin1bのアゴニスト及びアンタゴニストのスクリーニング、並びにペプチド・フィンガープリンティングにおけるそれらの使用を提供する。Bin1bをコードする配列及びそのフラグメントは、PCRにおけるプライマーとして、又はハイブリダイゼーション及びミクロアレイにおけるプローブとして使用することができる。
【0029】
第10の態様において、本発明は、安全かつ有効な量のBin1bタンパク質又はそのアゴニスト若しくはアンタゴニストと、製薬上許容可能な担体とを含む医薬組成物を提供する。本発明の医薬組成物は、例えば、泌尿生殖器感染などの疾患を処置するために使用することができる。
【0030】
第11の態様において、本発明は、抗菌性において有効な量のBin1bポリペプチドを含む殺菌剤を提供する。
【0031】
本発明のそれ以外の態様は、本発明の教示に照らして当業者には明らかである。
【0032】
本発明者らは、ディファレンシャル・ディスプレー及びサブトラクション・ハイブリダイゼーションによって、ラット及びサルの精巣上体の様々な部分において特異的に発現する遺伝子をスクリーニングしたが、サルの研究に関してはノースカロライナ大学と協同で行なった。本発明者らは、既知の特異的な遺伝子を同定しただけでなく、特異的に発現する遺伝子の全長cDNAクローンをいくつか得ている(ラット精巣上体頭部において2個、サル精巣上体頭部において4個、サル精巣上体体部において4個、そしてサル精巣上体尾部において3個)。
【0033】
Bin1bは、ラットの精巣上体頭部において特異的に発現するものであり、上記のうちの1つである。その全長cDNAクローン及びゲノムDNAクローンを得た。そのヌクレオチド配列及びアミノ酸配列は、AF217088及びAF217089の受託番号でNIHのGenbankに登録されたが、これらは本明細書の出願後に公開されるであろう。Bin1b遺伝子は非常に特異的に発現しており、ラットの精巣上体頭部の上皮細胞においてだけ発現している。
【0034】
Bin1b遺伝子は、性的に成熟したラットで最大に発現し、老齢のラットでは低下しており、このことが、Bin1bが生殖に関連することを示している。アンドロゲンは、Bin1bの発現を上方制御する。Bin1bの発現は、ホルモンによって影響され得るので、精子の成熟化を調節するための男性避妊薬を設計することができる。さらに、Bin1bは、ラットの精巣上体で見出されたβ−ディフェンシン・ファミリーにおける最初の天然の抗菌性ペプチドである。Bin1bは、泌尿生殖器感染を治療するための天然薬物に発展していくことが見込まれる。
【0035】
(発明の詳細な説明)
本明細書中で使用されるとき、用語「Bin1bタンパク質」、用語「Bin1bポリペプチド」又は用語「抗菌性ペプチドBin1b」は、交換可能であり、これらは、天然の抗菌性ペプチドBin1bのアミノ酸配列(配列番号2又は配列番号3)を含むタンパク質又はポリペプチドを示す。この用語には、開始Met残基を有するBin1b又は開始Met残基を有しないBin1b、シグナルペプチドを有するBin1b又はシグナルペプチドを有しないBin1bが含まれる。成熟型Bin1bが配列番号3に示される。
【0036】
本明細書中で使用されるとき、用語「単離された」とは、本来の環境から単離されている物質をいう。天然に存在する物質の場合、本来の環境は、自然環境である。例えば、生細胞中で天然に存在する状態にあるポリヌクレオチド及びポリペプチドは単離又は精製されていない。しかし、この同じポリヌクレオチド及びポリペプチドが、それらに天然の状態で付随する他の成分から隔てられている場合、それらは単離又は精製されている。「単離」及び「精製」には、組換えBin1bタンパク質を他のタンパク質及び糖類などから分離することが含まれる。
【0037】
本明細書中で使用されるとき、用語「単離されたBin1bタンパク質又はポリペプチド」とは、Bin1bポリペプチドが、他のタンパク質、脂質、炭水化物、又は自然界でBin1bポリペプチドと会合する任意の他の物質を本質的には含有していないことを意味する。当業者は、標準的なタンパク質精製技術によってBin1bタンパク質を精製することができる。
【0038】
本発明のポリペプチドは、組換えポリペプチド、天然ポリペプチド又は合成ポリペプチドであってもよく、好ましくは組換えポリペプチドである。本発明のポリペプチドは精製された天然産物又は化学合成された産物であってもよい。或いは、本発明のポリペプチドは、組換え技術を使用して、細菌細胞、酵母細胞、高等植物細胞、昆虫細胞及び哺乳動物細胞などの、原核生物宿主又は真核生物宿主から製造することができる。組換え製造において使用される宿主によって、ポリペプチドはグリコシル化されてもよく、又はグルコシル化されなくてもよい。ポリペプチドは、開始Met残基を含んでもよく、又は開始Met残基を含まなくてもよい。
【0039】
本発明はさらに、Bin1bのフラグメント、誘導体及び類似体を含む。本明細書中で使用されるとき、用語「フラグメント」、用語「誘導体」及び用語「類似体」は、本質的に、天然のBin1bタンパク質と同じ生物学的機能又は生物学的活性を保持するポリペプチドを意味する。ポリペプチドのフラグメント、誘導体及び類似体には、下記のものを挙げることができる:
(i)1個又は2個以上のアミノ酸残基が保存型アミノ酸残基又は非保存型アミノ酸残基(好ましくは保存型アミノ酸残基)で置換されているもの、
(ii)1個又は2個以上のアミノ酸残基が置換基を含むもの、
(iii)成熟型ポリペプチドが、ポリペプチドの半減期を増大させる化合物(例えば、ポリエチレングリコール)などの別の化合物に融合しているもの、或いは
(iv)リーダー配列若しくは分泌配列、又はポリペプチド若しくはプロタンパク質を精製するために使用される配列などのさらなるアミノ酸が成熟型ポリペプチドに融合しているもの(例えば、IgCフラグメントとともに形成される融合タンパク質)。
そのようなフラグメント、誘導体及び類似体は、本明細書中の教示に基づいて当業者には知られている。
【0040】
具体的なBin1b類似体としては、他の哺乳動物(例えば、ウシ、ヒツジ、ウサギ、イヌ、サル、ヒトなど)における相同的なタンパク質である。これらの相同的なタンパク質をコードする配列は、本明細書中の開示された配列に基づくハイブリダイゼーション又は増幅によって得ることができ、そのようなタンパク質は、従来の組換え技術を使用して得ることができる。
【0041】
本発明において、用語「Bin1bポリペプチド」は、配列番号2又は配列番号3のアミノ酸配列を含む、Bin1bタンパク質の活性を有するポリペプチドを意味する。この用語はまた、Bin1bの同じ機能を有する変異体を含む。このような変異体は、いくつかのアミノ酸(典型的には1個〜20個、好ましくは1個〜10個、より好ましくは1個〜5個、最も好ましくは1個〜3個)の欠失、挿入及び/又は置換、そしてC末端及び/又はN末端における1個又は2個以上のアミノ酸(典型的には20個未満、好ましくは10個未満、より好ましくは5個未満)の付加を含むが、これらに限定されない。例えば、タンパク質の機能は、アミノ残基が類似のアミノ残基により置換されたとき、通常、変化しない。さらに、C末端及び/又はN末端における1個又は数個のアミノ酸の付加は、通常、タンパク質の機能を変化させない。この用語にはまた、Bin1bタンパク質の活性なフラグメント及び誘導体が含まれる。
【0042】
ポリペプチドの変異体には、相同的な配列体、保存的な変異体、対立遺伝子変異体、天然の変異体、誘導された変異体、高ストリンジェント又は低ストリンジェントな条件のもとでBin1bのDNAにハイブリダイゼーションするDNAによってコードされるタンパク質、並びにBin1bポリペプチドに対して惹起された抗血清によって回収されるポリペプチドが含まれる。本発明はまた、Bin1bポリペプチド又はそのフラグメントを含む他のポリペプチド(例えば、融合タンパク質)を提供する。実質的に全長のポリペプチドのほかに、Bin1bポリペプチドの可溶性フラグメントもまた含まれる。一般に、これらのフラグメントは、Bin1bポリペプチドの少なくとも15個、典型的には少なくとも25個、好ましくは少なくとも35個、より好ましくは少なくとも40個、の連続したアミノ酸を含む。
【0043】
本発明はまた、Bin1bポリペプチドの類似体を提供する。類似体は、アミノ酸配列の違い若しくは配列に影響を及ぼさない修飾によって、又はその両方によって、天然に存在するBin1bポリペプチドとは異なり得る。このようなポリペプチドには、遺伝子的変異体(天然型及び誘導型の両方)が含まれる。誘導型の変異体は、様々な技術によって、例えば、放射線照射若しくは変異原への暴露を使用するランダム変異誘発によって、又は部位特異的変異誘発若しくは他の知られている分子生物学的技術によって作製することができる。また、そのような天然に存在するL−アミノ酸以外の残基(例えば、D−アミノ酸)、又は天然に存在しないアミノ酸、すなわち、合成されたアミノ酸(例えば、β−アミノ酸又はγ−アミノ酸)を含む類似体も含まれる。本発明のポリペプチドは、本明細書中上記された代表的なポリペプチドに限定されないことが理解される。
【0044】
修飾(これは、通常、一次構造を変化させない)には、ポリペプチドのインビボ又はインビトロでの化学的な誘導、例えば、アセチル化又はカルボキシル化が含まれる。また、グリコシル化による修飾、例えば、その合成若しくはプロセシングが行われているときにポリペプチドのグリコシル化パターンを改変することによって行われる修飾、或いはさらなるプロセシング・ステップにおいてポリペプチドのグリコシル化パターンを改変することによって行われる修飾(例えば、哺乳動物のグリコシル化酵素又は脱グリコシル化酵素などのポリペプチドをグリコシル化酵素にさらすことによって行われる修飾)も含まれる。また、リン酸化されたアミノ酸残基(例えば、ホスホチロシン、ホスホセリン、ホスホトレオニン)を有する配列、並びにタンパク質分解的な分解に対する抵抗性を改善するために、又は溶解性を最適化するために修飾された配列も含まれる。
【0045】
本発明において、「Bin1bの保存的変異体」とは、配列番号2又は配列番号3のアミノ酸配列と比較したとき、実質的に同じ性質又は類似する性質を有するアミノ酸で、多くても10個、好ましくは多くても8個、より好ましくは5個、最も好ましくは多くても3個、のアミノ酸を置換することによって形成されるポリペプチドを意味する。好ましくは、このような保存的変異体は、表1に従った置換によって形成される。
【0046】
【表1】
【0047】
本発明のポリヌクレオチドは、DNAの形態及びRNAの形態であってもよい。DNAには、一本鎖又は二本鎖でのcDNA、ゲノムDNA及び合成DNAなどが含まれる。一本鎖DNAは、コード鎖又は非コード鎖であってもよい。成熟ポリペプチドに対するコード配列は、配列番号1に示されるコード配列と同一であってもよく、又は縮重配列であってもよい。本明細書中で使用されるとき、用語「縮重配列」は、配列番号2又は配列番号3の配列を含むタンパク質をコードする配列で、配列番号1におけるコード領域とは異なるヌクレオチド配列を有する配列を意味する。
【0048】
成熟ポリペプチドをコードする配列には、成熟ポリペプチドのみをコードする配列、成熟ポリペプチドをコードする配列+異なる付加的コード配列、成熟ポリペプチドに対するコード配列+非コード配列及び任意の付加的コード配列が含まれる。
【0049】
用語「ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド」には、前記ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、並びに付加的配列及び/又は非コード配列を含むポリヌクレオチドが含まれる。
【0050】
本発明はさらに、同じアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの変異体、そのフラグメント、類似体及び誘導体に関する。ポリヌクレオチドの変異体は、天然に存在する対立遺伝子変異体又は天然に存在しない変異体であってもよい。そのようなヌクレオチド変異体には、置換変異体、欠失変異体及び挿入変異体が含まれる。この分野では知られているように、対立遺伝子変異体は、コードされるポリペプチドの機能を実質的に変化させることがなく、1個又は2個以上のヌクレオチドの置換、欠失及び挿入が存在し得るポリヌクレオチドの置換形態である。
【0051】
本発明はさらに、配列間に少なくとも50%、好ましくは少なくとも70%、より好ましくは少なくとも80%の相同性が存在する場合、本明細書中上記に記載される配列にハイブリダイゼーションするポリヌクレオチドに関する。本発明は特に、本発明のポリヌクレオチドにストリンジェントな条件のもとでハイブリダイゼーションするポリヌクレオチドに関する。本明細書中で使用されるとき、用語「ストリンジェントな条件」は下記の条件を意味する:
(1)0.2xSSC、0.1%SDS、60℃などの低イオン強度及び高温でのハイブリダイゼーション及び洗浄;
(2)50%(v/v)ホルムアミド、0.1%ウシ血清/0.1%フィコールなどの変性剤を添加した後の42℃でのハイブリダイゼーション;又は
(3)少なくとも95%(好ましくは97%)の相同性を有する2つの配列のハイブリダイゼーション。
さらに、ハイブリダイゼーションするポリヌクレオチドは、配列番号2の成熟ポリペプチドと同じ生物学的な機能又は活性を保持するポリペプチドをコードする。
【0052】
本発明はまた、本明細書中上記の配列とハイブリダイゼーションする核酸フラグメントに関する。本明細書中で使用されるように、「核酸フラグメント」の長さは少なくとも15bpであり、好ましくは30bpで、より好ましくは50bpで、最も好ましくは少なくとも100bpである。これらのフラグメントは、Bin1bをコードするポリヌクレオチドを測定及び/又は単離するために、核酸の様々な増幅技術(例えば、PCR)において使用することができる。
【0053】
全長のBin1bヌクレオチド配列又はそのフラグメントは、PCR増幅、組換え法及び合成法によって調製することができる。PCR増幅の場合、前記配列を、本明細書中に開示されたヌクレオチド配列(特に、ORF)に基づいてプライマーを設計し、そして市販の、又はこの分野における日常的な技術により調製されたcDNAライブラリーをテンプレートとして使用することによって得ることができる。配列が長いときには、通常、2回以上のPCR増幅を行い、増幅されたフラグメントを正しく連結することが必要である。
【0054】
配列が一旦得られると、組換え法によって多数の配列を製造することができる。通常、前記配列は、宿主細胞に形質転換されるベクターにクローン化される。配列は、増幅された宿主細胞から従来の技術を使用して単離することができる。
【0055】
さらに、Bin1b配列は短いので、配列を合成することができる。典型的には、長い配列を得るために、数個の小さいフラグメントが合成され、一緒に連結される。
【0056】
本発明のタンパク質をコードするDNA配列又はそのフラグメント若しくは誘導体を化学合成することは完全に実施可能である。さらに、変異を化学合成によってタンパク質配列に導入することができる。
【0057】
PCRによるDNA/RNAの増幅(Saiki他、サイエンス(Science)、1985、230:1350〜1354)が、Bin1b遺伝子を得るために好ましくは使用される。特に、全長のcDNAを得ることが困難であるときには、RACEが好ましくは使用される。PCRにおいて使用されるプライマーは、本明細書中に開示される配列情報に従って適宜選択し、従来の方法によって合成することができる。増幅されたDNA/RNAフラグメントは、従来の方法、例えば、ゲル電気泳動によって単離及び精製することができる。
【0058】
本発明はさらに、本発明のポリヌクレオチドを含むベクター、Bin1bタンパク質をコードするベクター又は配列で形質転換されている遺伝子操作宿主細胞、並びに組換え技術によるBin1bポリペプチドの製造方法に関する。
【0059】
組換えBin1bポリペプチドは、本発明のポリヌクレオチド配列を使用して従来の組換えDNA技術(サイエンス(Science)、1984、224:1431)によって発現又は製造することができる。一般には、下記のステップが含まれる:
(1)Bin1bポリペプチドをコードするポリヌクレオチド又はこのポリヌクレオチドを含有するベクターで適切な宿主細胞をトランスフェクション又は形質転換するステップ;
(2)宿主細胞を適切な培地で培養するステップ;
(3)タンパク質を培地又は細胞から単離又は精製するステップ。
【0060】
本発明においては、Bin1bをコードするポリヌクレオチド配列を、組換え発現ベクターに挿入することができる。用語「発現ベクター」とは、細菌プラスミド、バクテリアファージ、酵母プラスミド、植物ウイルス若しくは哺乳動物細胞ウイルス(アデノウイルス、レトロウイルスなど)、又はこの分野で知られている任意の他の伝達体を意味する。プラスミド又はベクターが宿主内で複製することができ、かつ宿主内で安定である限り、任意のプラスミド又はベクターを使用して、組換え発現ベクターを構築することができる。発現ベクターの重要な特徴の1つは、発現ベクターが、典型的には、複製起点、プロモーター、マーカー遺伝子、並びに翻訳調節部位を含むということである。
【0061】
知られている様々な方法を、Bin1bのDNA配列及び適切な転写/翻訳調節部位を含有する発現ベクターを構築するために使用することができる。これらの方法には、インビトロ組換えDNA技術、DNA合成技術、インビボ組換え技術などが含まれる。DNA配列は、mRNAの合成を行わせるために、発現ベクターにおいて適切なプロモーターに有効に連結される。例示的なプロモーターには、大腸菌のlacプロモーター又はtrpプロモーター;ファージのPプロモーター;真核生物プロモーター(CMV前初期プロモーター、HSVチミジンキナーゼ・プロモーター、初期SV40プロモーター及び後期SV40プロモーター、レトロウイルスのLTR、そして原核生物細胞、真核生物細胞又はウイルスにおける遺伝子発現を制御する他の既知のプロモーターを含む)がある。発現ベクターは、翻訳を開始するためのリボソーム結合部位、転写ターミネーターなどをさらに含むことができる。
【0062】
発現ベクターは、好ましくは、形質転換された宿主細胞を選択するための表現型を提供する1つ又は2つ以上の選択マーカー遺伝子、例えば、真核生物細胞についてはデヒドロ葉酸レダクターゼ、ネオマイシン耐性遺伝子及びGFP(緑色蛍光タンパク質)を、そして大腸菌についてはテトラサイクリン耐性遺伝子又はアンピシリン耐性遺伝子を含む。
【0063】
前記DNA配列及び適切なプロモーター又は調節エレメントを含有するベクターは、タンパク質を発現させるために、適切な宿主細胞に形質転換することができる。
【0064】
「宿主細胞」には、原核生物細胞(例えば、細菌細胞);原始的な真核生物細胞(例えば、酵母);進化した真核生物細胞(例えば、哺乳動物細胞)が含まれる。代表的な例としては、細菌細胞、例えば、大腸菌、ストレプトミセス属細菌、ネズミチフス菌;菌類細胞、例えば、酵母;植物細胞;昆虫細胞、例えば、ショウジョウバエS2又はSf9;動物細胞、例えば、CHO、COS又はボーズ黒色腫などがある。
【0065】
高等真核生物におけるポリヌクレオチドの転写は、エンハンサー配列をベクターに挿入することによって増進する。エンハンサーは、プロモーターに作用して遺伝子の転写を増進させるDNAのシス作用エレメント(通常、約10bp〜300bp)である。例としては、複製起点の後期側の100bp〜270bpにあるSV40エンハンサー、複製起点の後期側にあるポリオーマ・エンハンサー、及びアデノウイルス・エンハンサーが含まれる。
【0066】
当業者は、適切なベクター、プロモーター、エンハンサー及び宿主細胞を選択する方法を明確に知っている。
【0067】
DNAによる宿主細胞の組換え形質転換は、当業者に知られている従来の技術によって行うことができる。宿主が原核生物(例えば、大腸菌)である場合、DNAの取り込みが可能なコンピーテント細胞を、指数増殖期の後に集められ、その後、既知の手順を用いるCaCl法によって処理された細胞から調製することができる。或いは、MgClを使用することができる。形質転換はまた、エレクトロポレーションによっても行うことができる。宿主が真核生物である場合には、例えば、リン酸カルシウム共沈殿、従来の機械的な手段(マイクロインジェクション等)、エレクトロポレーション、又はリポソーム媒介トランスフェクションなどのDNAのトランスフェクション方法を使用することができる。
【0068】
形質転換体は、通常、Bin1bポリペプチドを発現させるために培養される。使用される宿主細胞によって、培養培地を様々な従来の培地から選択することができる。宿主細胞は、宿主細胞が適切な細胞密度に増殖するまで、その増殖に好適な条件のもとで培養される。その後、選択されたプロモーターが、適切な手段(例えば、温度変化又は化学的誘導)によって誘導され、細胞はさらなる期間培養される。
【0069】
上記の方法において、組換えポリペプチドは、細胞内に含めてもよく、細胞膜上に発現させてもよく、或いは分泌させてもよい。所望の場合、物理的性質、化学的性質及び他の性質を、組換えタンパク質を単離及び精製するために、様々な単離方法において利用することができる。これらの方法は、当業者には十分に知られており、従来の再生処理、タンパク質沈殿による処理(例えば、塩沈殿)、遠心分離、浸透圧作用による細胞溶解、超音波処理、超遠心分離、分子ふるいクロマトグラフィー又はゲルクロマトグラフィー、吸着クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、HPLC、及び任意の他の液体クロマトグラフィー、並びにそれらの組合せを含むが、これらに限定されない。
【0070】
組換えBin1bポリペプチドは、泌尿生殖器感染を治療すること、そしてBin1bのアゴニスト又はアンタゴニストとして抗体又はポリペプチド又はリガンドをスクリーニングすること(これらに限定されない)を含む様々な用途を有する。発現したBin1bタンパク質は、ポリペプチドライブラリーをスクリーニングして、Bin1bタンパク質を阻害又は活性化する治療上有益なポリペプチド分子を見出すために使用することができる。
【0071】
別の態様において、本発明はまた、Bin1bのDNAによってコードされるポリペプチド又はそのフラグメントに対して特異的であるポリクローナル抗体及びモノクローナル抗体(mAb)、好ましくはmAbを含む。「特異性」により、Bin1b遺伝子産物又はそのフラグメントに結合する抗体が意味される。好ましくは、抗体は、Bin1b遺伝子産物又はそのフラグメントには結合するが、抗原的に非関連の他の分子を実質的に認識せず、またそのような分子には実質的に結合しない。Bin1bに結合してBin1bタンパク質を阻止する抗体、及びBin1bの機能に影響を及ぼさない抗体は、本発明に含まれる。
【0072】
本発明は、完全なモノクローナル抗体又はポリクローナル抗体、及び免疫学的に活性な抗体フラグメント(例えば、Fab’フラグメント又は(Fab)フラグメント)、抗体重鎖、抗体軽鎖、又はキメラ抗体を含む。
【0073】
本発明における抗体は、この分野で知られている様々な方法によって調製することができる。例えば、精製されたBin1b遺伝子産物又はその抗原性フラグメントを、ポリクローナル抗体を産生させるために動物(例えば、ウサギ、マウス及びラット)に投与することができる。同様に、Bin1b又はその抗原性フラグメントを発現する細胞を、動物を免疫化して抗体を産生させるために使用することができる。様々なアジュバント(例えば、フロイント・アジュバント)を、免疫化を高めるために使用することができる。
【0074】
mAbは、ハイブリドーマ技術を使用して調製することができる(Kohler他、ネイチャー(Nature)、256、495、1975;Kohler他、ユーロピアン・ジャーナル・オブ・イムノロジー(Eur.J.Immunol.)、6:511、1976;Kohler他、ユーロピアン・ジャーナル・オブ・イムノロジー(Eur.J.Immunol.)、6:292、1976;Hammerling他、モノクローナル抗体及びT細胞ハイブリドーマ(Monoclonal Antibodies and T Cell Hybridomas)、Elsevier、N.Y.、1981)。抗体は、Bin1bの機能を阻止する抗体、及びBin1bの機能に影響を及ぼさない抗体を含む。抗体は、日常的な免疫学技術により、組換え法によって調製されるか又はペプチド合成機によって合成されるBin1b遺伝子産物のフラグメント又は機能的領域を使用して、製造することができる。修飾されていないBin1b遺伝子産物に結合する抗体は、原核生物細胞(例えば、大腸菌)によって産生された遺伝子産物で動物を免疫化することによって製造することができ、そしてその翻訳後修飾形態に結合する抗体は、真核生物細胞(例えば、酵母又は昆虫細胞)によって産生された遺伝子産物で動物を免疫化することによって得ることができる。
【0075】
Bin1bに対する抗体は、生検試料におけるBin1bタンパク質の存在を検出するために免疫組織化学的方法において使用することができる。mAbは、Bin1bの位置及び分布を追跡するために、放射能標識して、体内に注射することができる。
【0076】
Bin1bタンパク質と作用する物質、例えば、受容体、阻害剤、アゴニスト及びアンタゴニストを、Bin1bタンパク質を使用して、様々な従来の技術によってスクリーニングすることができる。
【0077】
本発明のBin1bタンパク質、抗体、阻害剤、アゴニスト又はアンタゴニストは、治療において投与されたとき、種々の異なる効果をもたらす。通常、これらの物質は、非毒性で、不活性かつ製薬上許容可能な水性担体とともに配合される。pHは、配合された物質の性質及び処置される疾患に従って変化し得るが、典型的には約5〜8であり、好ましくは6〜8である。配合された医薬組成物は、筋肉内投与、静脈内投与、皮下投与、皮内投与又は局所投与(これらに限定されない)を含む従来の経路で投与される。
【0078】
Bin1bポリペプチドは、様々な障害(例えば、泌尿生殖器感染)を治療するために直接使用することができる。Bin1bタンパク質は、他の医薬品と組み合わせて、例えば、ペニシリンを含む抗生物質と組み合わせて投与することができる。
【0079】
本発明はまた、安全かつ有効な量のBin1bタンパク質を、製剤上許容可能な担体と組み合わせて含む医薬組成物を提供する。そのような担体としては、食塩水、緩衝溶液、グルコース、水、グリセリン、エタノール、又はそれらの組合せが含まれるが、それらに限定されない。薬剤処方は、送達方法に好適なものでなければならない。医薬組成物は、生理学的な食塩水又はグルコース又は補助物質を含有する他の水溶液を使用して従来の方法によって調製される注射液の形態であってもよい。錠剤又はカプセルの形態にある医薬組成物を日常的な方法によって調製することができる。医薬組成物、例えば、注射液、液剤、錠剤及びカプセルは、無菌条件のもとで製造されなければならない。有効成分が、治療効果的な量で、例えば、1日あたり体重1kgについて約1ug〜5mgで投与される。そのうえ、本発明のポリペプチドは、他の治療剤と一緒に投与することができる。
【0080】
医薬組成物を使用するとき、安全かつ有効な量のBin1bタンパク質又はそのアンタゴニスト若しくはアゴニストが哺乳動物に投与される。典型的には、安全かつ有効な量は、ほとんどの場合、少なくとも約1ug/kg体重で、約8mg/kg体重よりも少なく、好ましくは約10ug/kg体重〜1mg/kg体重である。明らかなことではあるが、正確な量は、送達方法、患者の健康状態などの様々な要因に依存するが、通常の医師の判断の範囲に含まれる。
【0081】
Bin1bタンパク質と結合し得るポリペプチド分子は、固体マトリックスに結合したアミノ酸の様々な組合せからなるランダム・ポリペプチド・ライブラリーをスクリーニングすることによって得ることができる。
【0082】
本発明はさらに、Bin1bタンパク質レベルの定量的測定及びin situ測定を行うための診断アッセイを提供する。このようなアッセイは、この分野では知られており、FISHアッセイ及び放射免疫アッセイを含む。アッセイで検出されるBin1bタンパク質のレベルは、疾患におけるBin1bタンパク質の重要性を明らかにするため、並びにBin1b関連疾患を判定するために使用することができる。
【0083】
Bin1bタンパク質に対して特異的な抗体を利用することによってサンプル中のBin1bタンパク質を検出する方法は、サンプルをBin1bタンパク質に対して特異的な抗体と接触させるステップ;サンプル中のBin1bタンパク質の存在を示す抗体複合体の形成を観測するステップを含む。
【0084】
Bin1bタンパク質をコードするポリヌクレオチドは、Bin1b関連疾患の診断及び処置において使用することができる。診断においては、Bin1bをコードするポリヌクレオチドを、Bin1bを発現しているか否かを検出するために使用することができ、更に疾患の場合においては、発現が正常であるか異常であるかを検出するために使用することができる。Bin1bのDNA配列は、Bin1bの発現を検出するために、生検サンプルとのハイブリダイゼーションにおいて使用することができる。ハイブリダイゼーション法には、サザン・ブロッティング、ノーザン・ブロッティング及びインシトゥー・ブロッティングなどが含まれ、これらは、公知で洗練された技術である。対応するキットが市販されている。本発明のポリヌクレオチドの一部分又は全体を、組織における遺伝子の特異的な発現を分析するため、及び遺伝子を診断するために、プローブとして使用し、マイクロアレイ又はDNAチップに固定することができる。Bin1bに特異的なプライマーは、Bin1bの転写物を検出するために、RT−PCR及びインビトロ増幅において使用することができる。
【0085】
Bin1b遺伝子の変異の検出は、Bin1b関連疾患を診断するために有用である。Bin1bの変異形態には、野生型Bin1bのDNA配列と比較して、部位変異、転座、欠失、再編成及び任意の他の変異が含まれる。従来の方法、例えば、サザン・ブロッティング、DNA配列決定、PCR及びインシトゥー・ブロッティングを、変異を検出するために使用することができる。そのうえ、変異はタンパク質の発現を変化させることがあるので、ノーザン・ブロッティング及びウエスタン・ブロッティングを、遺伝子の変異を間接的に明らかにするために使用することができる。
【0086】
本発明の配列はまた染色体同定のためにも有益である。簡単に記載すると、様々な配列を、PCRプライマー(好ましくは15bp〜35bp)をBin1bのcDNAから調製することによって染色体にマッピングすることができる。それから、これらのプライマーは、個々のヒト染色体を含有する体細胞ハイブリッドのPCRスクリーニングのために使用される。プライマーに対応する遺伝子を含有する細胞ハイブリッドのみが、増幅されたフラグメントをもたらす。
【0087】
配列が一旦正確な染色体位置にマッピングされると、染色体における配列の物理的位置を遺伝子地図データと相関させることができる。そのようなデータは、例えば、(ジョーンズ・ホプキンス大学ウエルチ医学図書館からオン・ラインで得られる)ヒトでのメンデル遺伝(Mendelian Inheritance in Man)において見出される。それで、同じ染色体領域にマッピングされている遺伝子と疾患との関係が、連鎖解析によって確認される。
【0088】
Bin1bは、泌尿生殖器系の疾患を治療するために、そして男性避妊を開発するための方法を提供し、したがって、非常に大きな潜在能力を持つ応用力を有する。
【0089】
本発明は下記の実施例によってさらに例示される。これらの実施例は、本発明を例示することを意図するだけであり、本発明の範囲を限定することを意図しない。下記の実施例における実験方法に関して、それらは、別途示されない限り、日常的な条件のもとで、例えば、Sambrook他により、分子クローン:実験室マニュアル(Molecule Clone: A Laboratory Manual)(New York:Cold Spring Harbor Laboratory Press、1989)に記載される条件のもとで、又は製造者によって指示されるように行われる。
【実施例1】
【0090】
Bin1bに特異的なcDNAフラグメントの発見
Liang,P.他[P.Liang及びA.B.Pardee、サイエンス(Science)、257、967(1992)]によって記載される手順に主に従って、RNase非含有DNase消化により残留する染色体DNAを除いて、総RNAを、成体Sprague−Dawleyラットの精巣上体の頭部及び体部及び尾部の各領域から単離した。沈殿後、逆転写を、2ugの単離された全DNAを用いて行なったが、2.5uMの下流プライマーT11CAを400単位のMMLV逆転写酵素(Gibco,BRL)とともに使用した。逆転写産物の1/20をテンプレートとして使用して、PCRを、2.5uMの上流プライマー502(5’−TGGATTGGTC−3’)及び0.5uMの下流プライマーT11CAを用いて、10mM Tris−HCl(pH9.0)、1.5mM MgCl、50mM KCl、0.1%トリトンX−100、4uMの各dNTP、1uCiの32P−dATP及び3単位Taqポリメラーゼを含有する20ulの液中で行った。PCR条件は、94℃で5分間、その後、94℃で30秒間、40℃で60秒間及び72℃で50秒間のサイクルを40回繰り返し、72℃で10分間で最終的な伸長を行なった。PCR産物を沈殿させ、0.2mm厚の6%配列決定用ゲルで分画した。
【0091】
頭部領域に由来するRNAにだけ特異的に示されたバンド(約340bp)をBin1bと名付け(図1)、そしてこのバンドを切り出し、沸騰した蒸留水中に15分間置いた。溶出したDNAをエタノール沈殿し、4uMに代えて40uMの各dNTPを使用し、かつ放射性同位体を含まないことを除いて上記に記載されるのと同じ条件で再び増幅した。得られた340bpのDNAフラグメントを、pBluescriptSKプラスミドにクローン化した。52個のクローンを、リバース・ノーザンによってスクリーニングして、頭部領域において特異的なハイブリダイゼーション・シグナルを有するクローンをBin−1bと名付けた。Bin1bの全長cDNAを、前記フラグメントに基づいて5’−RACEによってクローン化した。
【実施例2】
【0092】
全長Bin1bcDNAのクローニング及び特徴づけ
プライマーを、5’末端を伸長させるために、得られたcDNAフラグメントに基づいて設計した。2つの5’−RACE法を使用して、全長のcDNAを得た。
【0093】
最初の方法は、オリゴDNA−1本鎖cDNA連結を使用する、A.N.Apte及びP.D.Siebert[逆転写酵素PCR(Reverse Transcriptase PCR)、J.W.Larrick、P.D.Siebert編(Horwood、London、1995)、232頁〜244頁]によって報告される従来の方法であった。
【0094】
もう1つの方法は、オリゴDNA−RNA連結[これは、5’−キャッピング部位を確実に得るために、K.Maruyama、S.Sugano、ジーン(Gene)、138、171(1994)からの改変である]を用いる方法であった。オリゴDNAが、全RNAと連結するために、オリゴRNAの代わりに使用された。手順は下記の通りであった:
【0095】
ラット精巣上体頭部に由来する全RNA(50ug)を、400単位の細菌アルカリホスファターゼ(BAP)を用いて37℃で30分間、更に65℃で30分間インキュベーションして消化した。その後、BAPを、プロテイナーゼK(50ng/μl)を用いて37℃で30分間消化した。精製後、10ugのRNAを、2単位のタバコ酸性ピロホスファターゼ(TAP)を用いて37℃で2時間さらに処理して、フェノール/クロロホルムで抽出し、エタノール沈殿した。未処理のRNA、BAP処理されたRNA、及びTAP処理されたRNA(それぞれ、0.75ug、約3pmol)を1.25pmolのDNAオリゴヌクレオチド7209(5’−AATGGTACCGT−GACGTGGTCC−3’)(配列番号5)と混合し、50mM Tris−HCl(pH8.0)、10mM MgCl、1mM塩化コバルトヘキサミン、25%PEG8000及び1mMアデノシン三リン酸からなる10ul液中で、17℃で18時間、T4RNAリガーゼ(1.2ユニット/ul)を用いて連結した。SuperscriptIIワン・ステップRT−PCRシステム(Gibco,BRL)を使用して、200mMのオリゴDNA#7209(5’−AATGGTACCGTGACGTGGTCC−3’、配列番号5)及び200mMのBin1b遺伝子特異的プライマー(GSP)(5’−TGGCCCCGCTGCATGAAGCAC−3’、配列番号6)を含有する20ul液中で、0.2ulの連結産物とRT−PCR反応を行った。
RT−PCR反応は下記の通りであった。
50℃で30分間、94℃で2分間、その後、94℃で5秒間、60℃で15秒間及び72℃で45秒間のサイクルを35回繰り返し、72℃で5分間の最終的な伸長反応を行なった。
2回目のPCRを、50mM Tris−HCl(pH8.3)、1〜3mM MgCl、ウシ血清アルブミン(250ug/ml)、0.5%フィコール400、1mMタルタラジン、200uMのdNTP、500nMのBin1b GSP、500nMのオリゴDNA#7209、及び0.4単位のTaqポリメラーゼを含有する10ul液中で、0.2ulのRT−PCR産物を用いて行った。
PCR反応はキャピラリー管において下記のように行われた。
94℃で1分間、その後、94℃で0秒間、60℃で0秒間及び77℃で15秒間のサイクルを60回繰り返し、77℃で5分間の最終的な伸長反応を行なった。
PCR産物を、pBluescriptSKTベクターにクローン化して、配列決定した。このようにして、Bin1bの3’フラグメント及び5’フラグメントが得られた。
【0096】
プライマーが、cDNAフラグメントの両末端について設計された(5’−GGACACCCAGTCATCAGTCA−3’(配列番号7)及び5’−CAGCAAGTGTTTATTGAGCA−3’(配列番号8))。RT−PCR産物をテンプレートとして使用して、Bin1bの全長cDNAクローンをPCRによって得た。配列を、異なる週齢の6匹のラットにおいて確認した。Bin1bの全長cDNAは、16アミノ酸のシグナルペプチドをN末端に有する68aaのペプチド(これはBin1bタンパク質を名付けられた)(配列番号2)をコードする385bp(配列番号1及び図2A)であった。推定される成熟タンパク質は、45個のアミノ酸を含有する(別の7個のアミノ酸がプロBin1bの成熟化のときに除かれた)。
【0097】
blast検索の結果により、Bin1bのコード配列(180〜241)が、ヒト精子抗原HE2(673bp)の非コード配列(456〜518)と83%の相同性を有することが示された。Bin1bによってコードされるペプチドは哺乳動物のβ−ディフェンシンとある程度の類似性を示した(図2B)。
【0098】
Bin1bのゲノムDNAを、類似するPCR法によってクローン化した(配列番号4、図2A)。Bin1bのゲノムDNAは、1つのイントロンにより隔てられた2つのエキソンを含有した。これはβ−ディフェンシン遺伝子ファミリーにおいて特徴的であった。
【0099】
ヒトHE2のいくつかの異性体及びチンパンジーにおけるその相同体EP2がいくつかの研究室によって報告されていた。それらのいくつかは低い発現であったが、Bin1bとの大きな配列相同性を有した(図2C)。
【実施例3】
【0100】
Bin1bタンパク質の発現
Bin1bペプチドのサイズが、インビトロでの転写及び翻訳によって、約31kDであることが確認され、理論的予測と一致した。
【0101】
プラスミドpSPT18−Bin1b(図3C)を、68アミノ酸のORF(7799ダルトン)をコードするBin1bの全長cDNA(75bpのポリAテールを含む)を、pSPT18(Promega)の(T7プロモーターの下流の)EcoRI部位とHindIII部位との間で、クローニングすることによって構築した。プラスミドをHindIIIで完全に消化した。反応は、35S−Metによって標識されたTNT T7共役網状赤血球溶解系を用いて行われ、次いで、Schagger及びVon Jagowによって記載されるように16.5%トリシン−SDS−PAGEによって分析した。結果が図3Aに示された。結果を、プラスミドDNAを有しない陰性対照並びにルシフェラーゼのSP6及びT7と比較した(図3B)。
【実施例4】
【0102】
Bin1bの融合発現及び抗体調製
Bin1bのcDNAのフラグメント(126〜281)を融合発現ベクターpQE−40(QIAGEN)にクローン化した。陽性クローンを、製造者によって記載されるように、1mMのIPTGで誘導し、Ni−NTAアガロース(Qiagen)によって精製した(QiaExpressionist(Qiagen)を参照のこと)。
【0103】
精製された融合タンパク質DHFR−Bin1bは、31kDである(図4)。ウサギを、その精製タンパク質で免疫化し、DHFR−1bに対する抗血清を産生させた。しかし、Bin1bに対する抗血清の力価はまだ改善されなければならなかった。
【実施例5】
【0104】
Bin1bの組織分布
Bin1bの組織分布分析を、Church及びGilbert(1984)の方法に従ってノーザン・ブロットにより行った。総RNAを、Sprague−Dawleyラットの精巣上体頭部、精巣、腹側前立腺、肝臓、心臓、脾臓、肺、腎臓、胸腺、副腎、凝固腺、精嚢、視床下部、線条体、下垂体、海馬、小脳、大脳皮質及び精巣上体頭部からそれぞれ抽出した。それぞれ20ugの総RNAを1.2%ホルムアルデヒド・アガロース・ゲル電気泳動で分離し、Hybond−N+メンブラン(Amersham Pharmacia Biotech)に転写した。Bin1bプローブを、Prime−a−Geneシステム・キット(Promega)によって標識した。ハイブリダイゼーションの結果は、Bin1bがラットの精巣上体頭部でのみ発現していることを示した(図5A)。in situハイブリダイゼーションは、精巣上体におけるBin1bの正確な局在化を決定するために使用した。
【実施例6】
【0105】
精巣上体におけるBin1bmRNAの局在性
本実施例では、従来のin situハイブリダイゼーションが、Bin1bをマッピングするために使用された。顕微鏡観察により、Bin1bが精巣上体頭部中央の上皮に局在化することが示された(図5B〜E)。
【実施例7】
【0106】
ラット成長時におけるBin1bの発達による変化
Bin1bの発達による変化を、実施例5の場合と同じノーザン・ブロットによって分析した。RNAを、15日齢ラットの精巣上体頭部、並びに30日齢、45日齢、60日齢、120日齢、270日齢及び720日齢のラットの精巣上体の頭部、体部及び尾部から抽出した。
【0107】
結果は、Bin1bの発現が性的成熟期間(性的に活性な期間を含む)において最大であり、それ以降は徐々に減少することを示した(図5F)。このことにより、Bin1bが精子の成熟化と関連し得ること、そしてBin1bが雄性避妊のために調節され得ることが示された。
【実施例8】
【0108】
Bin1bの発現はホルモンなどの小分子によって調節される。
本実施例では、EDSラットモデルに対する研究により、Bin1bの発現がアンドロゲンによって部分的に上方制御されることが示された。
【0109】
成体Sprague−Dawleyに、DMSO−HO(1:3、v/v)中EDS(7.5mg/100g体重)を腹腔内注射した。ラットは、1日目、3日目、7日目、14日目、21日目、28日目及び42日目に屠殺された。EDS注射を受けなかったラットは、陰性対照として使用された。20ugの全RNAをラットの精巣上体頭部から抽出して、1.2%ホルムアルデヒド・アガロース・ゲル電気泳動によって分画し、Hybond−N+メンブランにブロットして、Bin1bのcDNAの3’末端の位置を示すプローブ及び18sリボソームRNAプローブを用いてハイブリダイゼーションした。
【0110】
アンドロゲンの分泌がEDSの注射直後に減少したが、注射後約2週間で回復した。Bin1bの発現は、アンドロゲンのレベルにおける変化と比較すると、アンドロゲンによって上方制御された(図6A及び図6B)。
【0111】
小さいホルモン分子によるBin1b発現の調節によって精子の成熟化を抑制することが可能であり、これにより、男性避妊薬を開発するための新しい方法について道が開かれた。
【実施例9】
【0112】
Bin1bは天然の抗菌性ペプチドである
上記の研究により、Bin1bがβ−ディフェンシン遺伝子ファミリーのメンバーであり、精子の成熟化に関与することが示された。抗菌活性は、本実施例において確認された。
【0113】
Bin1bの抗菌活性を、精巣上体頭部上皮の初代培養物の分泌物を用いて試験した。合計で100コロニー形成単位(CFU)の大腸菌を、精巣上体頭部及び精巣上体尾部から別々に得られた上皮細胞の頂端区画に、添加した。培地を、CFU計数のために16時間後に集めた。強い抗菌活性が、頭部培養物から集められた培地において検出されたが、尾部培養物では検出されなかった。このことにより、精巣上体頭部の細胞からの分泌物が、抗菌活性を有することが確認された(図7A)。
【0114】
Bin1bは精巣上体頭部で発現してものの、抗菌活性がBin1bによって実際にもたらされたことを確認するために、本発明者らはBin1bのアンチセンスRNAを設計し、大腸菌を加える24時間前に培養物に加えて、Bin1bの発現を阻止した。頭部培養物の抗菌力が大きく弱められた。このことにより、Bin1bの抗菌活性が証明された(図7B)。
【0115】
これらの結果は、Bin1bがβ−ディフェンシン・ファミリーにおける新規な天然の抗菌性ペプチドであったことを示している。
【実施例10】
【0116】
Bin1bの発現が炎症によって上方制御された。
精巣上体における精子の蓄積をもたらす精管の結紮に起因する炎症を生じたとき、精巣上体頭部におけるBin1bのmRNAが、結紮前の正常なレベルの3倍に増大した。精巣上体尾部では変化が見られなかった(図7C)。このことは、Bin1bの発現が炎症によって上方制御されたことを示している。
【0117】
本明細書中に引用されている文書はすべて、そのそれぞれが個々に組み込まれているかのように参考として本発明に組み込まれる。さらに、本発明の上記の教示において、当業者は本発明に対するいくつかの変化又は改変を行うことができること、そしてこれらの均等物はなおも、本明細書の添付された請求項によって規定される本発明の範囲に含まれることが理解される。
【0118】
下記の図面は、様々な実施形態を例示しているが、特許請求項に規定される本発明の範囲を限定しない。
【図面の簡単な説明】
【0119】
【図1】ラット精巣上体の頭部(1)、体部(2)及び尾部(3)のDD−RT−PCRを示す図である。サンプルは正確性のために二連で処理した。Bin1bが、矢印により示されるように頭部領域において特異的に発現している。
【図2A】Bin1bの配列及び構造的特徴を示す図である。Bin1bのゲノムDNA配列(Genbankアクセション番号:AF217089)である。これは、Bin1bの全長cDNA(AF217088)の両端に位置するプライマー(上流プライマー:5’−GGACACCCAGTCATCAGTCACAT−3’(配列番号9)及び下流プライマー:5’−TTTGGGGTGCTTCCAGGTCTCT−3’(配列番号10))を、テンプレートとしてのラットゲノムDNAとともに使用するPCRによってクローン化される。2つのエキソン:大文字;コード領域:斜影部;ポリAシグナル:太字の大文字;イントロン:小文字;スプライシング部位:太字の小文字;推定されるシグナルペプチド:下線が付されたアミノ酸。潜在的なN末端は、そのコンセンサス・パターン(GIRNTV)が太字の斜体大文字である、四角で囲まれるミリストイル化G残基であり、そして丸で囲まれるS残基は、そのコンセンサス・パターン(SIK)が太字の斜体大文字であるPKCによってリン酸化され得る。停止コドンがによって示される。
【図2B】Bin1bと様々なβ−ディフェンシンとの配列類似性を示す図である。β−ディフェンシンにおける保存された6個のシステイン残基には斜影が付けられている。ウシ由来のBNBD9(AAB25872)、BNBD3(AAB25866)、BNBD7(AAB25870)、TAP(P25068)、LAP(Q28880)、EBD(O02775);ヒト由来のHBD1(Q09753)、HBD2(O15263)、HBD3(NP061131);チンパンジー由来のEP2E(AF263555_1)、CBD1(AF188607_1)、CBD2(AF209855_1);マウス由来のMBD1(AAB72003)、MBD2(CAB42815)、MBD3(AF092929_1)、MBD4(AF155882_1);ラット由来のRBD1(AAC28071)、RBD2(AAC28072);ヤギ由来のGBD1(CAA76811)、GBD2(CAA08905);ヒツジ由来のSBD1(O19038)、SBD2(O19039);ブタ由来のPBD1(O62697);Gal1(P46156)、Gal1a(P46157)及びGal2(P46158)、これらは、それぞれ、ニワトリのガリナシン1、1β及び2である;THP1(P80391)及びTHP2(P80392)、これらは、それぞれ、七面鳥の異好性ペプチド1及び2である。EP2Eは、Bin1bのチンパンジー相同体の1つであるが、β−ディフェンシン・ファミリーのメンバーであるとはその原著者らによって見なされていなかった。
【図2C】Bin1bとその霊長類相同体とのアラインメントを示す図である。Bin1bと比較したとき、その霊長類相同体のEP2D(AF263554_1)及びHE2β1(AF168617_1)は伸びたN末端及びC末端を有するが、EP2E(AF262555_1)は伸びたC末端を有するだけである。HE2β1は図ではHE2b1として示される。
【図3】Bin1b全長cDNAのインビトロでの転写及び翻訳アッセイを示す図である。図3A:Bin1b全長cDNAのインビトロでの転写及び翻訳アッセイ。レーン1及びレーン2は二連のサンプルである。図3B:陰性対照(プラスミドDNAなし)並びにシフェラーゼのSP6対照及びT7対照が3Aと同じ系でアッセイされるが、分子量が異なるために12%SDS−PAGEゲルで泳動される。レーン1:陰性対照(プラスミドDNAなし)。レーン2:シフェラーゼSP6対照。レーン3:シフェラーゼT7対照。図3C:pSPT18−Bin1bの構築。
【図4】Bin1bの組換え融合発現を示す図である。融合タンパク質DHFR−Bin1bは、矢印により示されるように31KDである。NI:非誘導、I:誘導後、CL:透明な溶解物、FT:非吸着部、W:洗浄緩衝液、E1:溶出1、E2:溶出2、M:マーカー。
【図5】Bin1bの局在化及び発達による調節を示す図である。図5A:ノーザン分析によるBin1bの組織分布。図5B:インシトゥー・ハイブリダイゼーションによる精巣上体におけるBin1bの領域分布。Bin1bはラット精巣上体の頭部領域の中央(Mid)に存在する。Ins:初期セグメント。図5C:アンチセンス・プローブを使用するBin1bの細胞局在化。Bin1bは精巣上体の主細胞(Prc)に存在する。図5D:センス・プローブ。図5E:陽性対照としての18sプローブ。(F)全寿命期間(15日〜720日)中のラット精巣上体におけるBin−1bのmRNAの発現プロフィル(1、2及び3は、それぞれ、頭部、体部及び尾部の各領域に由来するmRNAを表す)。
【図6】エチレンジメタンスルホナート(EDS)処置後におけるラット精巣上体頭部の総RNAのノーザン・ブロット分析を示す図である。図6A:ノーザン・ブロット分析の写真。図6Bは、Bin1bの発現がアンドロゲンによってアップレギュレーションされることを示す。””の線は、EDS注射後の様々な時間間隔におけるラットの血清中テストステロンのレベルを表す。””の線は、18sレベルによって補正されているラットBin1b発現の変化を表す。
【図7】Bin1bの抗菌活性及び炎症に応答するその発現アップレギュレーションを示す図である。図7A:頭部培養物及び尾部培養物における抗菌活性の比較。100コロニー形成単位(CFU)の大腸菌が試験の16時間前に培養物に加えられた。図7B:頭物培養物の抗菌活性に対するBin1bのアンチセンスの作用。培養物は、アンチセンス・オリゴ又はセンス・オリゴ(5ug/μl)で20時間トランスフェクションされた。図7C:精管を2週間結紮することによって炎症を生じさせたラット精巣上体の、尾部領域ではなく、頭部領域において増強されたBin1bのmRNA。

Claims (10)

  1. 配列番号2又は配列番号3のアミノ酸配列を含む、単離されたポリペプチド。
  2. 該ポリペプチドの配列が、配列番号2又は配列番号3である、請求項1に記載のポリペプチド。
  3. (a)配列番号2又は配列番号3のアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするヌクレオチド配列、
    (b)(a)のヌクレオチド配列に対して相補的なポリヌクレオチド、
    からなる群から選択されるヌクレオチド配列に対して、少なくとも70%の相同性を有するヌクレオチド配列を含む、単離されたポリヌクレオチド。
  4. 配列番号2又は配列番号3のアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする、請求項3に記載のポリヌクレオチド。
  5. 請求項3に記載のポリヌクレオチドを含有する、ベクター。
  6. 請求項5に記載のベクターを含む、遺伝子操作された宿主細胞。
  7. (a)請求項6に記載の宿主細胞を、発現条件のもとで培養し、
    (b)Bin1bタンパク質の活性を有するポリペプチドを培養物から単離する
    ことを含む、Bin1bタンパク質の活性を有するポリペプチドを製造するための方法。
  8. 請求項1に記載のBin1bポリペプチドと特異的に結合する抗体。
  9. 安全かつ有効な量の請求項1に記載のポリペプチドと、製薬上許容可能な担体とを含む医薬組成物。
  10. 抗菌的に有効な量の、請求項1に記載のポリペプチドを含む殺菌剤。
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