JP2004525147A - 糖を含有する熱活性化持続性コンディショニング用組成物とその使用方法 - Google Patents
糖を含有する熱活性化持続性コンディショニング用組成物とその使用方法 Download PDFInfo
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Abstract
少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物と;C3ないしC5単糖類;少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖とを含有する、少なくとも一のケラチン繊維を手入れし、トリートメントし又は持続的にコンディショニングするための、熱活性化されてもよい組成物、少なくとも一のケラチン繊維を加熱する、少なくとも一のケラチン繊維を手入れし、トリートメントし又は持続的にコンディショニングするための熱活性化されてよい方法、2工程の方法、及びキットが開示される。
Description
【発明の開示】
【0001】
本発明は、(i)少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物、及び(ii)C3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖を含有する組成物、これらの組成物を収容するキット、及びヒトのケラチン繊維を含む少なくとも一のケラチン繊維を手入れ、トリートメント又は持続的にコンディショニングするためのこれらの組成物の使用方法に関する。これらの組成物は、ケラチン繊維の手入れ、トリートメント及び持続的なコンディショニングに使用され得る。
【0002】
シャンプーは、毛髪を洗浄するために、アニオン性界面活性剤等の界面活性剤を一般的に含有する。アニオン性界面活性剤は、ごみや汚れを除去するばかりでなく、毛髪に本来存在する皮脂も除去することが知られている。よって、シャンプーにより、当該分野においては「きしみ(creak)」として知られているように、毛髪が光沢のないもの(dull)になり乾燥するおそれもある。このことによって、一般的に湿った又は乾燥した状態のいずれにおいても櫛で梳くことが極めて困難になり、ひとたび乾燥すれば、思ったように毛髪をスタイリングできなくなり、また毛髪が「風で乱れたような感じ(fly away)」となる原因である、望ましくない静電気的性質を有するおそれがあった。シャンプーした毛髪が不満足な状態であるため、多くの消費者は、これらの好ましくない特徴の少なくとも一つを改善するために、コンディショニング用組成物を使用している。
【0003】
従来技術のコンディショニング剤には、少なくとも一時的に毛髪を扱いやすくさせうるカチオン性ポリマーやカチオン性界面活性剤のようなカチオン性化合物が含まれる。例えば第4級化アンモニウム化合物が毛髪コンディショニング剤として使用され得る。これらの化合物は、アンモニウム窒素原子上の正電荷と毛髪繊維の表面上の負電荷との間のイオン性相互作用により、髪に直接付着(substantive)し得る。実際に、このイオン性相互作用により毛幹がコンディショニング剤で被覆され、個々の毛髪繊維がもつれたりマット状態になることが防止される。よって、これらカチオン性化合物は、毛髪のケラチン物質に吸着し及び/又は反応するその能力から、毛髪をコンディショニングするため、例えば湿った毛髪のもつれをほぐし、乾燥した毛髪を扱いやすくさせるための望ましい化合物とされる。
【0004】
コンディショニング剤は、シャンプー組成物とは区別される組成物に含有されていてもよいし、シャンプー組成物それ自体に導入されてもよい。例えば第4級化アンモニウム化合物は、通常室温で毛髪に適用されるシャンプー、コンディショナー及びトリートメント剤のような組成物に含まれている。しかしながら、これらのコンディショニング剤の効果は長続きしないことがある。通常、第4級化アンモニウム化合物と毛髪繊維との間のイオン結合は弱いので、第4級化アンモニウム化合物は毛髪から容易に洗い流されてしまう。これは、アニオン性界面活性剤が一般に高濃度で存在するシャンプー中において特にしかりである。そのような場合、シャンプー中のアニオン性界面活性剤とカチオン性コンディショニング剤は、シャンプー中に毛髪から容易に除去されるおそれがあり、及び/又はアニオン性界面活性剤の洗浄力とコンディショニング剤のコンディショニング力を低減させるおそれがある複合体を形成することが知られている。
【0005】
従って、実際には、ほとんどの消費者は、室温にてアニオン性界面活性剤ベースのシャンプーを適用して毛髪をクレンジングし、ついで毛髪をすすぎ、すすぎに続いてカチオン性化合物を含むコンディショニング用組成物を適用して毛髪をコンディショニングし、ついで毛髪を再度すすぐことを好んでいる。上で検討したように、これでは、次のシャンプーでコンディショニング剤のほとんどが毛髪から除去されうるため、毛髪は一時的にのみコンディショニングされる。よって、毛髪に持続性のあるコンディショニング効果を付与する組成物と方法が必要とされている。
【0006】
糖類及び糖誘導体は、毛髪の手入れ用組成物に添加される無数の化合物の一つのクラスである。毛髪の手入れ用組成物における糖類の文献記載の使用には、ナチュラルの毛髪の感触及び弾性を改善するためのグルコースの使用(HollenbergとMueller, SOFW J. 121(2)(1995));毛髪のダメージの予防及びダメージを受けた毛髪の修復のためのグルコースの使用(Hollenberg & Matzik, Seifen, Oele, Fette, Wachase 117(1)(1991));シャンプーにおけるグルコースの使用(ライオン・コーポレーション(Lion Corp.名義のJ04266812));水分保持のためのトレハロースの使用(資生堂(Shiseido Co. Ltd.)名義のJ06122614));糖を含有する、毛髪のランチオン化(lanthionization)のための組成物(アブロン社(Avlon Ind. Inc.)に譲渡されたUS5,348,737及び5,641,477);水分保持性を高め、皮膚及び毛髪が過度に粗くなり乾燥することを低減させるための化粧品用組成物におけるキシロビオースの導入(サントリー(Suntory Ltd.)に譲渡されたUS5,660,838);少なくとも一の単糖類又は二糖類を含有する毛髪の枝毛を再生させるための組成物(ヘンケル社(Henkel)に譲渡されたUS4,900,545);グルコース等のC5ないしC6炭水化物を含有する毛髪の強度、保持力及びボリュームを改善するための毛髪の手入れ用組成物;枝毛を防止するための毛髪のトリートメントにおけるフコースの使用(ゴールドウェル(Goldwell)GMBH名義のDE29709853);及び毛髪のダメージをコントロールし、髪梳き性を改善するためのシャンプーにおける糖類の使用(三口産業(Mikuchi Sangyo)KK名義のJ09059134)が含まれる。
【0007】
本質的に、糖類は、保湿から毛髪の成長を高めるといった無数の理由から毛髪に適用されている(呉羽化学(Kureha Chem. Ind. Co. Ltd.)名義のJ10279439)。しかしながら、明らかに、全ての糖類は必ずしも同じではなく、全ての糖類が、ケラチン繊維に適用した場合に必ずしも同じ特性を付与するものではない。
【0008】
本発明者らは、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物と、C3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖を含有する少なくとも一の組成物を少なくとも一のケラチン繊維に適用することを考えた。特に本発明者らは、このような組成物、及びそれらを少なくとも一のケラチン繊維に適用し、少なくとも一のケラチン繊維を加熱することを含むこれらの組成物の使用方法により、少なくとも一のケラチン繊維に持続性のあるコンディショニング効果が付与されることを見出した。本発明の組成物は、また、少なくとも一のケラチン繊維を手入れ又はトリートメントするために使用され得る。
【0009】
よって、これら及び他の利点の少なくとも一を達成するために、一側面では、本発明は、特に、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物と、C3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖を含有する、少なくとも一のケラチン繊維を持続的にコンディショニングするための組成物を提供する。好ましくは、前記少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物と少なくとも一の糖は、少なくとも一のケラチン繊維を持続的にコンディショニングするのに有効な量で存在する。また一実施態様では、組成物は熱活性化(加熱により活性化)される。
【0010】
他の実施態様では、本発明は、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物と、C3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖を少なくとも一のケラチン繊維に適用し、前記少なくとも一のケラチン繊維を加熱することを含む、少なくとも一のケラチン繊維を手入れ又はトリートメント又は持続的にコンディショニングするための方法であって、前記少なくとも一の糖及び少なくとも一の化合物が少なくとも一のケラチン繊維を手入れ又はトリートメントするのに有効な量で存在し、さらに前記組成物が加熱前又は加熱中に適用される方法に関する。
【0011】
さらに他の実施態様では、本発明は少なくとも一のケラチン繊維を手入れ、トリートメント又は持続的にコンディショニングするためのキットを提供する。本キットは少なくとも2つの区画を具備し、第1の区画は少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物を含有する第1の組成物を収容し、第2の区画はC3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖を収容する。一実施態様では、少なくとも一方の区画は、前記少なくとも一の化合物とは異なる、少なくとも一の付加的な糖を収容する。
【0012】
また他の実施態様では、本発明は、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物を含有する組成物を少なくとも一のケラチン繊維に適用し;該少なくとも一のケラチン繊維をすすぎ;C3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖を含有する組成物を、該少なくとも一のすすがれたケラチン繊維に適用し;該少なくとも一のケラチン繊維を加熱することを含む、少なくとも一のケラチン繊維を持続的にコンディショニングするための方法であって、少なくとも一の糖が、少なくとも一のすすがれたケラチン繊維を持続的にコンディショニングするのに有効な量で、C3ないしC5単糖類から選択される少なくとも一の糖を含有する組成物中に存在し、さらにC3ないしC5単糖類から選択される少なくとも一の糖を含有する組成物が加熱前又は加熱中に適用される方法を提供する。
【0013】
ここで使用される所定の用語を以下に定義する:
ここで使用される「少なくとも一の」とは、一又は複数であることを意味し、よって個々の成分、並びに混合物/組合せ物が含まれる。
ここで使用される「コンディショニング」とは、髪梳き性(combability)、操作容易性、水分保持性、光沢(luster)、輝き(shine)、柔軟性及びボリューム(body)の少なくとも一を毛髪に付与することを意味する。
ここで使用される「持続的にコンディショニング」とは、処理後、少なくとも6回シャンプーしても、処理された毛髪が、未処理の毛髪と比較して、よりコンディショニングされた状態を保持していることを意味する。コンディショニングの状態は、髪梳き仕事量(gm-in)についての、処理された毛髪と未処理の毛髪との髪梳きの容易性、及び/又は毛髪へのコンディショニング剤の直接付着性(substantivity)を測定し比較することにより評価することができる(例えば実施例8を参照)。
【0014】
「加熱」とは、高い温度(すなわち100℃以上)の使用を称する。一実施態様では、本発明の方法における加熱は、少なくとも一のケラチン繊維を熱源に直接接触させることにより、例えば少なくとも一のケラチン繊維をヒートスタイリングすることによりなされうる。限定するものではないが、少なくとも一のケラチン繊維と直接接触させるヒートスタイリングの例には、高い温度を使用するフラットアイロン施術(flat ironing)及びカーリング(例えば、毛髪をカーラーにセットして加熱する、及びカーラー用アイロン及び/又はホットローラーでカールする)が含まれる。他の実施態様では、本発明の方法における加熱は、少なくとも一のケラチン繊維と直接接触しない熱源により、該少なくとも一のケラチン繊維を加熱することによりなされ得る。限定するものではないが、少なくとも一のケラチン繊維と直接接触しない熱源の例には、ブロードライヤー、フードドライヤー、加熱キャップ及びスチーマーが含まれる。
【0015】
ここで使用される「熱活性化された」組成物とは、組成物の適用中又は適用後に加熱されない同じ組成物よりも、少なくとも一のケラチン繊維をより良好な状態にする組成物を称する。他の例には、適用中又は適用後に加熱されない同じ組成物よりも、少なくとも一のケラチン繊維をより良好に手入れ又はトリートメントする組成物が含まれる。
またここで定義される「ケラチン繊維」はヒトのケラチン繊維であってよく、例えば毛髪から選択され得る。
【0016】
ここで定義される「オリゴ糖類」とは、一般的に、同一でも異なっていてもよい、互いに結合した2ないし10の単糖類を含む化合物を称する。
ここで定義される「多糖類」とは、一般的に、同一でも異なっていてもよい、互いに結合した10を超える単糖単位を含む化合物を称する。
ここで定義される「ポリマー」には、ホモポリマー、及びコポリマー(ターポリマーを含む)が含まれる。
ここで使用される「第4級アンモニウム基」とは、第4級化可能なアミン基(例えば付加されたアミン類)と第4級化されたアンモニウム基の双方を称する。
【0017】
上述した一般的記載と以下の詳細な記載のいずれも例示的で例証のためのみのものであって、特許請求の範囲に記載の本発明を制限するものではないと理解されなければならない。以下に本発明の例示的な実施態様を詳細に記載する。
【0018】
上述したように、糖類はそれらの水分保持性のために、毛髪の手入れ用組成物及び他のトリートメント剤に使用されている。しかしながら、本発明者は予期しないことに、水分保持性に加えて、あるクラスの皮膜形成化合物とあるクラスの糖類とを組合せると、ケラチン繊維への使用を特に望ましいものにする他の特性があることを見出した。特に毛髪に関し、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物と、C3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖を含有する組成物は、毛髪を持続的にコンディショニングし、また毛髪の手入れ及びトリートメントに有用であることが見出された。さらにこれらの組成物は、少なくとも一のこのような化合物を含有する組成物でトリートメントした後に、少なくとも一のケラチン繊維をシャンプーしても、少なくとも一のケラチン繊維を持続的にコンディショニングし得る。これは、組成物が毛髪に適用され、ついで毛髪が加熱された場合に特にしかりである。
【0019】
よって、本発明は、特に、(i)少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物と、(ii)C3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖を含有する、少なくとも一のケラチン繊維を持続的にコンディショニングするための組成物を提供する。好ましくは、少なくとも一の化合物及び少なくとも一の糖は、少なくとも一のケラチン繊維をコンディショニングするのに有効な量で存在する。一実施態様では、組成物は熱活性化される。組成物は少なくとも一の付加的な糖をさらに含有してもよい。
【0020】
また本発明は、(i)少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物と、(ii)C3ないしC5単糖類;少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類;及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖を含有する組成物を少なくとも一のケラチン繊維に適用し、該少なくとも一のケラチン繊維を加熱することを含む、少なくとも一のケラチン繊維を手入れ又はトリートメントする方法を提供する。組成物は、加熱前又は加熱中に適用されてもよい。さらに、少なくとも一の化合物及び少なくとも一の糖は、実施態様に応じて、少なくとも一のケラチン繊維を手入れ又はトリートメントするのに有効な量で存在する。一実施態様では、組成物は、少なくとも一のケラチン繊維を手入れし、またトリートメントもする。組成物は少なくとも一の付加的な糖をさらに含有してもよい。
【0021】
さらに本発明は、(i)少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物と、(ii)C3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖を含有する組成物を少なくとも一のケラチン繊維に適用し;少なくとも一のケラチン繊維を加熱することを含む、少なくとも一のケラチン繊維を持続的にコンディショニングする方法を提供する。組成物は、加熱前又は加熱中に適用されてもよい。さらに、少なくとも一の化合物及び少なくとも一の糖は、実施態様に応じて、少なくとも一のケラチン繊維を持続的にコンディショニングするのに有効な量で存在する。組成物は少なくとも一の付加的な糖をさらに含有してもよい。
【0022】
また本発明は、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物を含有する組成物を少なくとも一のケラチン繊維に適用することを含む、少なくとも一のケラチン繊維を持続的にコンディショニングするための方法を提供する。ついで、該少なくとも一のケラチン繊維をすすぎ;C3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖を含有する組成物を、該少なくとも一のケラチン繊維に適用する。ついで、該少なくとも一のケラチン繊維を、C3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖を含有する組成物の適用前及び/又は適用中に加熱する。少なくとも一の糖は、少なくとも一のすすがれたケラチン繊維を持続的にコンディショニングするのに有効な量で、C3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖を含有する組成物中に好ましくは存在する。
【0023】
本発明において、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物は、水溶性化合物、脂溶性化合物、及び有機溶媒に溶解する化合物から選択され得る。少なくとも一の化合物の非限定的例は、CTFA国際化粧品成分辞書(International Cosmetic Ingredient Dictionary)、第8版(2000)の1703〜1706頁に列挙されているものである。
本発明において、少なくとも二の第4級アンモニウム基は同一でも異なっていてもよい。第4級化可能なアミン基は、第1級、第2級及び第3級アミンから選択され得る。例えば少なくとも二のアンモニウム基は、アンモニウム置換基(例えばアンモニウム末端基及びアンモニウムペンダント基)、第4級化可能なアミノ置換基(例えば、第4級化可能なアミノ末端基及び第4級化可能なアミノペンダント基)、少なくとも一の化合物の骨格の一部を形成するアンモニウム基、及び少なくとも一の化合物の骨格の一部を形成する第4級化可能なアミノ基から選択され得る。
【0024】
よって、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物は、例えば、(i)ここで記載された少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一のモノマー単位、場合によっては(ii)少なくとも一のモノマー(i)とは異なる少なくとも一の付加的なモノマー単位から誘導される、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有するポリマー;及び(i)ここで記載された少なくとも一の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一のモノマー、場合によっては(ii)少なくとも一のモノマー(i)とは異なる少なくとも一の付加的なモノマー単位から誘導される、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有するポリマーから選択され得る。本発明においては、少なくとも一のモノマー(i)とは異なる少なくとも一の付加的なモノマーは、ここで記載された少なくとも一の第4級アンモニウム基を有していても有していなくてもよい。
【0025】
ここで記載された少なくとも一の第4級アンモニウム基を有するモノマーの非限定的例は、少なくとも一の環状のカチオン性窒素含有環(例えば、ピリジニウム環、イミダゾリウム環及び第4級化されたピロリドン環)を含む第4級ビニルアンモニウムモノマー;及び第4級ジアリルアンモニウム塩、トリアルキルアクリロキシアルキルアンモニウム塩、トリアルキルメタクリロキシアルキルアンモニウム塩、モノアルキルアミノアルキルメタクリラート、モノアルキルアミノアルキルアクリラート、ジアルキルアミノアルキルメタクリラート、ジアルキルアミノアルキルアクリラートから選択される少なくとも一の基で置換されたビニルモノマーである。
【0026】
少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物の非限定的例は、(i)ここで記載された少なくとも一の第4級アンモニウム基を有するビニルモノマー、及び(ii)アクリルアミド、メタクリルアミド、アルキルアクリルアミド類、ジアルキルアクリルアミド類、アルキルメタクリルアミド類、ジアルキルメタクリルアミド類、アクリル酸アルキル、メタクリル酸アルキル、ビニルカプロラクトン、ビニルピロリドン、ビニルエステル、ビニルアルコール、無水マレイン酸、プロピレングリコール、及びエチレングリコールから選択される少なくとも一の付加的なモノマーから誘導されるコポリマーである。例えば、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物は、商品名ルビクアット(LUVIQUAT)(例えばルビクアットFC370)でBASFコーポレーションから商業的に入手可能な、(i)1-ビニル-2-ピロリドン、及び(ii)1-ビニル-3-メチルイミダゾリウム塩から誘導されるコポリマー(CTFA表示:ポリクオタニウム(polyquaternium)-16)、商品名ガフクアット(GAFQUAT)(例えばガフクアット755N)でガフ(Gaf)コーポレーション(ウェーン、N.J., USA)から商業的に入手可能な、(i)1-ビニル-2-ピロリドン、及び(ii)ジメチルアミノエチルメタクリラートから誘導されるコポリマー(CTFA表示:ポリクオタニウム-11)から選択されてもよい。さらに、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物の非限定的例は、エチレンイミンを重合し、場合によっては第4級化することにより調製可能な、第4級化されていてもよいポリ(エチレンイミン)、第4級化されていてもよいポリ-4-ビニルピリジン、ビニルアミンを重合し、場合によっては第4級化することにより作製可能な、第4級化されていてもよいポリ(ビニルアミン)である。
【0027】
本発明において、第4級化可能なアミン基を有するモノマーを重合し、ついで場合によっては第4級化反応によりアンモニウムに転換し、及び/又は重合前に第4級化してもよい。例えば、第4級化可能な第3級アミン基は、R'が短鎖のアルキルであり、Xが第4級化されたアンモニウムと水溶性の塩を形成するアニオンである、式R'Xの塩と反応させて第4級化させることができる。
【0028】
さらに、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物の非限定的例は、カチオン性のジアリル第4級アンモニウム含有ポリマー、例えばジメチルジアリルアンモニウムクロリドホモポリマー(CTFA表示:ポリクオタニウム-6)、(i)アクリルアミドと(ii)ジメチルジアリルアンモニウムクロリドから誘導されるコポリマー(CTFA表示:ポリクオタニウム-7);(i)ジメチルジアリルアンモニウムクロリドと(ii)アクリル酸ナトリウムから誘導されるコポリマー(CTFA表示:ポリクオタニウム-22);及び(i)ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、(ii)アクリルアミド、及び(iii)アクリル酸ナトリウムから誘導されるターポリマー(CTFA表示:ポリクオタニウム-39)である。
【0029】
少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物の他の非限定的例は、多糖類ポリマーの誘導体であり、例えばカチオン性セルロース誘導体、商品名ポリマーLM-200(登録商標)として入手可能な、ラウリルジメチルアンモニウム置換エポキシドと反応したヒドロキシエチルセルロースのポリマー性第4級化アンモニウム塩(CTFA表示:ポリクオタニウム-24)、トリメチルアンモニウム置換エポキシドと反応したヒドロキシエチルセルロース塩(CTFA表示:ポリクオタニウム-10)としてのポリマーであるポリマーJR(登録商標)、LR(登録商標)及びSR(登録商標)であって、アメルコール・コーポレーション(Amerchol Corp.)(エディソン, N.J., USA)から入手可能なカチオン性セルロースを含む。カチオン性多糖類誘導体の他の非限定的例には、カチオン性デンプン誘導体(例えばクロダ社(Croda)から入手可能な第4級化デンプン);カチオン性グアーガム誘導体(例えば、ジャガー(Jaguar)Rシリーズとして、セラニーズ・コーポレーション(Celanese Corp.)から入手可能なグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド);及び第4級窒素含有セルロースエーテルが含まれる。
【0030】
最後に、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物のさらなる非限定的例は、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有するシリコーンポリマーである。例えば、シリコーンポリマーは、少なくとも二の第4級アンモニウム基がポリマー骨格の一部を形成するか、及び/又は末端もしくはペンダントし得る、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有するシリコーンポリマーから選択される。このようなシリコーンポリマーの非限定的例は、商品名Q4-656としてダウ・コーニング・コーポレーション(Dow-Corning Corp.)から販売されているアミノ官能性シリコーンポリマー、シリコーンエマルションNo.939又は949、又はシリコーンエマルションNo.929の商品名でカチオン性の水性エマルションの形態をしたもの(ノンオキシノール(Nonoxynol)-10等の、エトキシル化アルキルフェノールといった、一般的に乳化補助剤、獣脂トリモニウムクロリド又はステアラルコニウムクロリド等の、長鎖脂肪酸第4級アンモニウム化合物といった、カチオン性界面活性剤で乳化したカチオン性の水性エマルション)で、ダウ・コーニング・コーポレーションから販売されているトリメチルシリルアモジメチコーン又はアモジメチコーンである。
【0031】
一実施態様では、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物はポリクオタニウム-10である。他の実施態様では、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物はポリクオタニウム-22であるが、さらに他の実施態様においては、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物は、ポリエチレンイミンである。またさらなる他の実施態様においては、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物は第4級化デンプンである。
【0032】
一実施態様では、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物は、少なくとも一の対イオンをさらに有する。本発明において、任意のアニオン性対イオンが、少なくとも二の第4級アンモニウム基として使用され得る。対イオンの非限定的例は、ハロゲン化物イオン、スルファートイオン、及びメチルスルファートイオン、アセタートイオン、トシラートイオン及びホスファートイオンである。
【0033】
本発明の少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物は、組成物の全重量に対して、一般的に0.01重量%〜10重量%の活性物質、例えば0.1重量%〜0.5重量%の活性物質としての範囲の量で存在し得る。当業者であれば、本発明の少なくとも一の化合物が商業的に入手可能であり、希釈溶液の形態で供給者から得られ得ると認識しているであろう。よって、ここで開示されている少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物の量は、活性物質の重量パーセントとして表される。さらに当業者であれば、少なくとも一の化合物の電荷密度は、pH及び少なくとも二の第4級アンモニウム基の等電点に依存していると認識するであろう。
【0034】
本発明のC3ないしC5単糖類は、任意のトリオース、テトロース及びペントースから選択され得る(学名:C3-トリオース、C4-テトロース、C5-ペントース、C6-ヘキソース)。さらに、C3ないしC5単糖類は、D形、L形及び上述した任意のもの混合物から選択することができる。C3ないしC5単糖類の非限定的例には、アルドペントース類(例えばキシロース、アラビノース、リキソース及びリボース)、ケトペントース(例えばリブロース及びキシルロース)、アルドテトロース類(例えばエリスロース及びトレオース(treose))、ケトテトロース類(例えばエリトルロース)、アルドトリオース類(例えばグリセルアルデヒド)及びケトトリオース類(例えばジヒドロキシアセトン)が含まれる。C3ないしC5単糖類は、アルデヒド基(アルドース類)、フラノース類及び他の環構造を有するC3ないしC5単糖類から選択され得る。C3ないしC5単糖類は置換されていても未置換であってもよい。
【0035】
C3ないしC5単糖類の誘導体は、本発明の少なくとも一の糖として使用され得る。例えば、アンモニア又は第1級アミンが糖のアルデヒド又はケトン基と反応して、イミン誘導体(すなわちC=N官能基を有する化合物)を形成し得る。これらのイミン化合物は、時折シッフ塩基と称される。C3ないしC5単糖類の誘導体の他の非限定的例は、C3ないしC5単糖類のヘミアセタール誘導体、C3ないしC5単糖類のヘミケタール誘導体、及びC3ないしC5単糖類の任意に酸化された誘導体である。これらの誘導体は、例えば、アルコールと糖のアルデヒド又はケトン基との反応により形成され得る。またC3ないしC5単糖類の他の典型的な誘導体には、限定されるものではないが、C3ないしC5単糖類から誘導されるオリゴ糖類、例えばキシロビオースが含まれ得る。上述したように、C3ないしC5単糖類から選択される少なくとも一の糖は置換されていても未置換であってもよい。よって、一実施態様において、C3ないしC5単糖類の誘導体は置換されていても未置換であってもよい。
【0036】
本発明において、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖は、飽和又は不飽和で、直鎖状、分枝状又は環状のC1ないしC22炭素鎖から選択され得る。少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖は置換されていてもよい。一実施態様では、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖はC16ないしC18炭素鎖から選択される。他の実施態様では、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖はC16炭素鎖とC18炭素鎖から選択される。C16炭素鎖の非限定的例は直鎖状のヘキサデシル鎖であり、C18炭素鎖の非限定的例は直鎖状のオクタデシル鎖である。
【0037】
さらに少なくとも一の糖は、糖の任意の位置において、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換され得る。例えば、一実施態様において、少なくとも一の糖は、少なくとも一の糖のC1位において少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されている。他の実施態様において、少なくとも一の糖は、少なくとも一の糖の少なくとも一のヒドロキシル基において、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されている。ここで使用されるように、少なくとも一の糖の少なくとも一のヒドロキシル基で置換されたとは、ヒドロキシル基それ自身による少なくとも一の置換(すなわち、少なくとも一の糖とC1ないしC22炭素鎖との間にエーテル架橋が形成)、及びヒドロキシル基が通常結合している炭素原子における置換を意味する。さらに、少なくとも一の糖は、ヒドロキシル基を担持しない環の炭素原子(すなわち、ヒドロキシル基以外の置換基を担持している環の炭素原子又は環のCH2)において、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されていてもよい。
【0038】
本発明の少なくとも一のC5ないしC7糖単位は、ペントース、ヘキソース及びヘプトースから選択され得る。さらに、少なくとも一のC5ないしC7糖単位は、それらのD形、L形及び上述した任意のもの混合物から選択することができる。C5ないしC7糖単位の非限定的例は、アルドペントース類(例えばキシロース、アラビノース、リキソース及びリボース)、ケトペントース類(例えばリブロース及びキシルロース)、アルドヘキソース類(例えばグルコース及びガラクトース)、ケトヘキソース類(例えばフルクトース及びソルボース)、及びヘプトース類(例えばアルドヘプトース類及びケトヘプトース類、例えばガラクトヘプツロース(galactoheptulose)及びグルコヘプツロース(glucoheptulose))である。少なくとも一のC5ないしC7糖単位は、アルデヒド基(アルドース類)、フラノース類及び他の環構造を有するものから選択され得る。さらに少なくとも一のC5ないしC7糖単位は、少なくとも一のアミノ基とは異なる少なくとも一の基で置換されていてもよい。
【0039】
C5ないしC7糖単位の誘導体は、本発明の少なくとも一のC5ないしC7糖単位として使用され得る。例えば、アンモニア又は第1級アミンが糖単位のアルデヒド又はケトン基と反応して、イミン誘導体(すなわちC=N官能基を有する化合物)を形成し得る。これらのイミン化合物は、しばしばシッフ塩基と称される。C5ないしC7糖単位の誘導体の他の非限定的例は、C5ないしC7糖単位のヘミアセタール誘導体、C5ないしC7糖単位のヘミケタール誘導体、及びC5ないしC7糖単位の任意に酸化された誘導体である。これらの誘導体は、例えばアルコールと糖単位のアルデヒド又はケトン基との反応により形成され得る。上述したように、C5ないしC7糖単位は、少なくとも一のアミノ基とは異なる少なくとも一の基でさらに置換されていてもよい。よって、一実施態様において、C5ないしC7糖単位の誘導体は少なくとも一のアミノ基とは異なる少なくとも一の基でさらに置換されていてもよい。
【0040】
本発明において、少なくとも一のアミノ基は置換されるか又は未置換のアミノ基から選択され得る。例えば少なくとも一のアミノ基はN-アセチルアミノ基から選択され得る。
【0041】
さらに、少なくとも一のC5ないしC7糖単位は、糖単位の任意の位置において、少なくとも一のアミノ基で置換され得る。例えば、一実施態様では、少なくとも一のC5ないしC7糖単位は、少なくとも一のC5ないしC7糖単位のC1位において少なくとも一のアミノ基で置換されている。他の実施態様では、少なくとも一のC5ないしC7糖単位は、少なくとも一のC5ないしC7糖単位のC2位において少なくとも一のアミノ基で置換されている。
【0042】
少なくとも一の化合物の非限定的例には、少なくとも一のアミノ基で置換されたC5単糖類、少なくとも一のアミノ基で置換されたC6単糖類、少なくとも一のアミノ基で置換されたC7単糖類、少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5単糖類を含有するポリマー、少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC6単糖類を含有するポリマー、少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC7単糖類を含有するポリマー、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を含有する糖タンパク質が含まれる。一実施態様において、少なくとも一の化合物は、少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位から誘導されるオリゴ糖類から選択される。
【0043】
少なくとも一のアミノ基で置換されたC5単糖類の非限定的例はペントサミン類である。一実施態様では、ペントサミン類は、アルドペントサミン類及びケトペントサミン類(例えばキシロサミン、アラビノサミン、リキソサミン、リボサミン、リブロサミン及びキシルロサミン)から選択される。
少なくとも一のアミノ基で置換されたC6単糖類の非限定的例には、ヘキソサミン類(例えばアルドヘキソサミン類及びケトヘキソサミン類)が含まれる。一実施態様では、例えばヘキソサミン類が、グルコサミン、ガラクトサミン、アロサミン(allosamine)、アルトロサミン(altrosamine)、マンノサミン、グロサミン(gulosamine)、イドサミン(idosamine)、ガラクトサミン及びタロサミン(talosamine)から選択される。他の実施態様では、少なくとも一の化合物はグルコサミンであり、他の実施態様ではガラクトサミンである。
少なくとも一のアミノ基で置換されたC7単糖類の非限定的例はヘプトサミン類である。例えばヘプトサミン類はアルドヘプトサミン類及びケトヘプトサミン類から選択され得る。
【0044】
本発明において、少なくとも一の糖は、組成物の全重量に対して、一般的に0.01重量%〜10重量%、例えば0.1重量%〜5重量%の範囲の量で組成物中に存在している。
【0045】
本発明の組成物、並びに本発明の方法では、C3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖とは異なる、少なくとも一の付加的な糖をさらに含有していてもよい。少なくとも一の付加的な糖は、例えば水分保持の助けとなるものであってよい。水分保持を補助する糖の効果は、75℃〜200℃の範囲の温度におけるDSCピークをモニターすることにより測定することができる。
【0046】
少なくとも一の付加的な糖は、任意の糖、炭水化物又は炭水化物部分から選択され得る。少なくとも一の付加的な糖の非限定的例は、限定されるものではないが、3ないし7の炭素を有する糖類、例えばペントース類(例えばリボース、アラビノース、キシロース、リキソース、リブロース及びキシルロース)及びヘキソース類(例えばアロース、アルトロース、グルコース、マンノース、グロース、イドース、ガラクトース、タロース、ソルボース、プシコース、フルクトース及びタガロース)を含む単糖類;オリゴ糖類、例えば二糖類(例えばマルトース、スクロース、セロビオース、トレハロース及びラクトース);及び多糖類、例えばデンプン、デキストリン、セルロース及びグリコーゲンである。他の実施態様において、少なくとも一の付加的な糖は、任意のアルドース類及びケトース類から選択される。さらに、少なくとも一の付加的な糖は置換されていても未置換であってもよい。
【0047】
さらに、少なくとも一の付加的な糖は置換されていてもよい。例えば、少なくとも一の付加的な糖は少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されていてもよい。一実施態様において、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖は、飽和又は不飽和で、直鎖状、分枝状又は環状のC1ないしC22炭素鎖から選択される。例えば、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖はC16ないしC18炭素鎖(例えばC16炭素鎖及びC18炭素鎖)から選択され得る。さらに例えば、C16炭素鎖は直鎖状のヘキサデシル鎖から選択され、C18炭素鎖は直鎖状のオクタデシル鎖から選択され得る。一実施態様において、少なくとも一の付加的な糖は、少なくとも一の付加的な糖のC1位において少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されている。
【0048】
本発明において、少なくとも一の付加的な糖は、組成物の全重量に対して、一般的に0.01重量%〜10重量%、例えば0.1重量%〜5重量%の範囲の量で組成物中に存在している。
【0049】
本発明の組成物並びに本発明の方法に使用されるものは、液体、油、ペースト、スティック、分散液、エマルション、ローション、ゲル又はクリームの形態であってよい。またこれらの本発明の組成物は、少なくとも一の溶媒をさらに含有していてもよい。少なくとも一の溶媒の非限定的例には、水及び有機溶媒が含まれる。有機溶媒の非限定的例にはエタノールが含まれる。
さらにこれらの組成物は、ケラチン繊維用の組成物に通常使用される添加剤から選択される少なくとも一の適切な添加剤をさらに含有してよい。少なくとも一の適切な添加剤の非限定的例には、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、香料、浸透剤、酸化防止剤、金属イオン封鎖剤、乳白剤、可溶化剤、エモリエント、着色料、遮蔽剤(例えばサンスクリーン剤及び紫外線フィルター)、防腐剤、タンパク質、ビタミン類、シリコーン類、ポリマー、例えば増粘ポリマー、植物性油、鉱物性油、合成油、及びケラチン繊維の手入れ及び/又はトリートメントのための組成物に従来から使用されている任意の他の添加剤が含まれる。
【0050】
言うまでもなく、当業者であれば、本発明の組成物の有利な特性が考慮される添加により悪影響を受けないか、又は実質的に受けないように留意して、少なくとも一の適切な添加剤を選択するであろう。
【0051】
本発明の組成物及び本発明の方法に使用される組成物は、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物;C3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖、及び場合によっては少なくとも一の付加的な糖を含有する一品組成物(one-part compositions)として、又は多成分トリートメント又はキットの形態で提供され得る。組成物の安定性及び考慮される用途に基づき、当業者であれば、組成物及び/又は多成分組成物を如何に保管し、混合すべきであるかを決定することができるであろう。例えば単純糖、例えばC3ないしC5単糖類は、4〜9の範囲のpHレベルで安定していることが知られている。pHの範囲がこれらのレベル以下又は以上の組成物においては、糖類を別個に保管し、適用時にのみ組成物に添加される。
【0052】
よって、本発明は、少なくとも2つの区画を具備し、第1の区画が少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物を含有する第1の組成物を収容し;第2の区画がC3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖を含有する第2の組成物を収容する、少なくとも一のケラチン繊維を手入れ、トリートメント又は持続的にコンディショニングするためのキットに関する。一実施態様では、少なくとも一の組成物は、C3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖とは異なる、少なくとも一の付加的な糖をさらに含有する。
【0053】
特に示さない限りは、成分量、反応条件を表し、本明細書及び請求項中に使用されている全ての数字は、「約」なる用語により、全ての例において変更されるものと理解されなければならない。従って、これに反する旨が示されていない限り、本明細書及び添付された特許請求の範囲に示された数的パラメータは、本発明で得ようとする所望の特性に応じて変化し得る近似値である。最低でも、また特許請求の範囲への均等論の適用を制限しようとするものではいが、各数的パラメータは、有効数字の数と通常の四捨五入操作を考慮して解釈されなければならない。
【0054】
本発明の広い範囲を定める数的範囲及びパラメータは近似値であるが、特定の実施例に示した数値は、可能な限り厳密に報告している。しかしながら、任意の数値は、本質的に、それぞれのテスト測定で見出される標準偏差から生じるある程度の誤差を本質的に含む。次の実施例は本発明の例証を意図しているものであって、その範囲を限定するものではない。
【実施例】
【0055】
特に示さない限りは、熱活性化された持続的なコンディショニングの測定に使用されるプロトコルは次の通りである:脱色された毛髪を少なくとも一のコンディショニング剤を含有する溶液(0.4g溶液/毛髪)で3分間処理し、ついでふき取り乾燥させた。処理された毛髪を1分間、フラットカーリングアイロンで加熱し、ついで、10%のSLES溶液(ラウリルエーテル硫酸ナトリウム)で6回シャンプーした。非加熱実験では、この工程を省略する。特に示さない限りは、全ての溶液は溶媒として水を含む。
湿った毛髪を梳くのに必要な力を、処理前、処理及び乾燥後、及びシャンプーサイクル後に測定した。各データポイントは2回の実験の平均を表す。
【0056】
実施例1.キシロースとポリクオタニウム-10との水溶液の熱活性化されたコンディショニング効果
上述したプロトコルに従い、毛髪を、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物(すなわちポリクオタニウム-10=アメルコール社のユーケア(UCARE)ポリマーJR125)及び/又はC3ないしC5単糖類から選択される少なくとも一の糖(すなわちキシロース)を含有する溶液又は水で処理した。各溶液の適用に続いて、毛髪を加熱した。湿った状態での髪梳き性テストの結果を表1に示す。
【表1】
データには、ポリクオタニウム-10のコンディショニング効果が、キシロースの存在下でさらに改善されていることが示されている。さらに、湿った状態での処理された毛髪を梳くのに必要な仕事量は、毛髪を6回シャンプーした後でさえ、未処理の毛髪を梳くのに必要な仕事量より低かった。よって、キシロース及びポリクオタニウム-10を適用し、続いて毛髪を加熱することにより、毛髪は持続的にコンディショニングされる結果となった。
【0057】
実施例2.キシロースとポリクオタニウム-10との水溶液の熱活性化されたコンディショニング効果
上述したプロトコルに従い、毛髪を、エタノールに2%のポリクオタニウム-10が溶解した溶液、又はエタノールに2%のポリクオタニウム-10(=アメルコール社のユーケア・ポリマーJR125)及び1%のキシロースが溶解した溶液で処理した。各溶液の適用に続いて、毛髪を加熱した。湿った状態での髪梳き性テストの結果を表2に示す。
【表2】
データには、エタノール溶液におけるポリクオタニウム-10のコンディショニング効果が、キシロースの存在下でさらに改善されていることが示されている。さらに、湿った状態での処理された毛髪を梳くのに必要な仕事量は、毛髪を6回シャンプーした後でさえ、未処理の毛髪を梳くのに必要な仕事量より低かった。よって、キシロース及びポリクオタニウム-10を含有するアルコール溶液を適用し、続いて毛髪を加熱することにより、毛髪は持続的にコンディショニングされる結果となった。
【0058】
実施例3.キシロースと組合せた少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物の電荷密度の効果
重量平均分子量は同じだが、カチオン性電荷密度を変えた、2%のポリクオタニウム-10化合物と1%キシロースを含有する溶液を調製した。上述したプロトコルに従い、毛髪を溶液で処理し、各溶液の適用に続いて加熱した。湿った状態での髪梳き性テストの結果を表3に示す。
【表3】
データには、ポリクオタニウム-10のコンディショニング効果が、キシロースの存在下でさらに改善されており、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物のカチオン性電荷密度の増加に応じて、毛髪の持続的なコンディショニング効果も増加していることが示されている。
【0059】
実施例4.キシロースと組合せた第4級化デンプンの熱活性化効果
上述したプロトコルに従い、毛髪を、水、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する化合物(すなわち第4級化デンプン)を含有する溶液、又はC3ないしC5単糖類から選択される少なくとも一の糖(すなわちキシロース)と第4級化デンプンを含有する溶液で処理した。各溶液の適用に続いて、毛髪を加熱処理した。湿った状態での髪梳き性テストの結果を表4に示す。
【表4】
データには、第4級化デンプンの持続的なコンディショニング効果が、キシロースの存在下でさらに改善されていることが示されている。
【0060】
実施例5.キシロースと組合せたポリエチレンイミンの熱活性化効果
上述したプロトコルに従い、毛髪を、ポリエチレンイミン(BASF社のルパソール(LUPASPL)PL)を含有する溶液、又はC3ないしC5単糖類から選択される少なくとも一の糖(すなわちキシロース)とポリエチレンイミンを含有する溶液で処理し、各溶液の適用に続いて加熱した。湿った状態での髪梳き性テストの結果を表5に示す。
【表5】
データには、ポリエチレンイミン(BASF社のルパソールPL)のコンディショニング効果が、キシロースの存在下でさらに改善されていることが示されている。
【0061】
実施例6-9及び13
実施例6-9及び13においては、実施例1-5のプロトコルを使用した。実施例6-9及び13の目的においては、湿った状態での髪を梳く力の報告された増加パーセントを次のようにして算出した:
湿った状態での髪を梳く仕事量の増加パーセントを次のようにして算出した:
増加パーセント=[(Wf/Wi)/Wi]x100
ここで、Wi=処理前の湿った状態での髪を梳く仕事量
Wf=適用及び加熱後の湿った状態での髪を梳く仕事量;又は適用及び加熱に続いて6回シャンプーした後の湿った状態での髪を梳く仕事量
増加パーセントが負であるということは、未処理の毛髪と比べて、処理後の髪梳き性が良好であることを示している。
【0062】
実施例6.ポリクオタニウム-22の熱活性化された場合の持続性
上述したプロトコルに従い、毛髪を、以下に示すような、ポリクオタニウム-22(カルゴン社(CALGON)のメルクアット(MERQUAT)280)を含有する溶液、又はキシロースとポリクオタニウム-22を含有する溶液で処理し、溶液の適用に続いて加熱処理した。湿った状態での髪梳き性テストの結果を表6に示す。
【表6】
データには、ポリクオタニウム-22の適用によるコンディショニング効果が、キシロースの存在、及び続く毛髪の加熱によりさらに改善され、より持続的であることが示されている。
【0063】
実施例7.少なくとも一の糖の濃度における熱活性化効果
上述したプロトコルに従い、毛髪を、水、又はポリクオタニウム-10(アメルコール社のユーケア・ポリマーJR-30M)と、様々な量のキシロースを含有する溶液で処理し、溶液の適用に続いて加熱処理した。湿った状態での髪梳き性テストの結果を表7に示す。
【表7】
データには、ポリクオタニウム-10の適用によるコンディショニング効果が、キシロースの濃度の増加につれてさらに改善され、より持続的であることが示されている。
【0064】
実施例8.熱活性化コンディショニングにおけるポリクオタニウム-10の直接付着性
上述したプロトコルに従い、毛髪を、以下に示すような、ポリクオタニウム-10(アメルコール社のユーケア・ポリマーJR-125)及び/又はキシロースを含有する溶液、又は水で処理し、溶液の適用に続いて加熱処理した。6回シャンプーした後の毛髪の材料見本をユニオン・ガーバイド社(Union Carbide)に送り、毛髪に対するポリクオタニウム-10の直接付着性を測定した。湿った状態での髪梳き性テストの結果を表8に示す。
【表8】
データには、ポリクオタニウム-10がキシロースの存在下にあり、適用に続いて毛髪が加熱されることにより、コンディショニング効果が改善され、より持続的であることが示されている。
【0065】
実施例9.アラビノースの存在下におけるポリクオタニウム-22の熱活性化効果
上述したプロトコルに従い、毛髪を、ポリクオタニウム-22(カルゴン社のメルクアット280)を含有する溶液、又はアラビノースとポリクオタニウム-22を含有する溶液で処理し、溶液の適用に続いて加熱処理した。湿った状態での髪梳き性テストの結果を表9に示す。
【表9】
データには、ポリクオタニウム-22の適用によるコンディショニング効果が、アラビノースの存在によりさらに改善され、より持続的であることが示されている。
【0066】
実施例10.熱活性化された持続的なコンディショニングにおけるポリクオタニウム-10の濃度効果
上述したプロトコルに従い、毛髪を、表10に示す溶液で処理した。湿った状態での髪梳き性テストの結果を表10に示す。
【表10】
データには、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物の濃度が増加すると、コンディショニング効果が改善され、より持続的であることが示されている。
【0067】
実施例11.C3単糖類を使用する熱活性化された持続的なコンディショニング
上述したプロトコルに従い、毛髪を、表11に示す溶液で処理した。湿った状態での髪梳き性テストの結果を表11に示す。
【表11】
データには、C3単糖類と組合せた場合、ポリクオタニウム-22(カルゴン社のメルクアット280)のコンディショニング効果が改善され、より持続的であることが示されている。
【0068】
実施例12.2つの工程により活性された持続的なコンディショニング
脱色された毛髪を、6%のポリクオタニウム-22を含有する溶液で処理し、ついで温水ですすいだ。ついで、1%のキシロースを含有する溶液を毛髪に適用し、ふき取り乾燥させ、1分間、フラットアイロンで加熱した。毛髪を2、4及び6回シャンプーした後に、髪梳き性テストを実施した。対照としてキシロースの代わりに水を使用した。湿った状態での髪梳き性テストの結果を表12に示す。
【表12】
データには、キシロース/加熱処理を、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物を含有する毛髪に適用すると、熱活性化された持続的なコンディショニングが達成されることが示されている。
【0069】
実施例13.ポリクオタニウム-10とキシリアンス(Xyliance)の持続性
熱活性化された持続的なコンディショニングの測定に使用されるプロトコルは次の通りである:脱色された毛髪を、0.5%(0.4g溶液/毛髪)のポリクオタニウム-10(アメルコール社のユーケア・ポリマーJR-30M)及び/又はソリアンス社(SOLIANCE)から販売されている0.5%のキシリアンス(少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類から選択される糖)を含有し、アルコール対水が80:20の溶液で3分間処理し、ついでふき取り乾燥させた。処理された毛髪を1分間、フラットカーリングアイロンで加熱し、ついで、10%のSLES溶液で6回洗髪した。
湿った毛髪を梳くのに必要な力を、処理及び乾燥後、及びシャンプーサイクル後に測定した。各データポイントは2回の実験の平均を表す。結果を表13に示す。
【表13】
データには、ポリクオタニウム-10のコンディショニング効果が、キシリアンスの存在下でさらに改善されていることが示されている。さらに、湿った状態での処理された毛髪を梳くのに必要な仕事量は、毛髪を6回シャンプーした後でさえ、ポリクオタニウム-10又はキシリアンス単独で処理された毛髪を梳くのに必要な仕事量より低かった。よって、キシリアンス及びポリクオタニウム-10を適用し、続いて毛髪を加熱することにより、毛髪は持続的にコンディショニングされる結果となった。
【0070】
実施例14.ポリクオタニウム-10とグルコサミンの持続性
熱活性化された持続的なコンディショニングの測定に使用されるプロトコルは次の通りである:脱色された毛髪を、0.5%(0.4g溶液/毛髪)のポリクオタニウム-10(アメルコール社のユーケア・ポリマーJR-30M)、又は0.5%のポリクオタニウム-10(アメルコール社のユーケア・ポリマーJR-30M)と0.5%のグルコサミンヒドロクロリド(少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する化合物)を含有する水溶液で3分間処理し、ついでふき取り乾燥させた。処理された毛髪を1分間、フラットカーリングアイロンで加熱し、ついで、10%のSLES溶液で6回洗髪した。
【表14】
データには、ポリクオタニウム-10のコンディショニング効果が、グルコサミンヒドロクロリドの存在下でさらに改善されていることが示されている。さらに、湿った状態での処理された毛髪を梳くのに必要な仕事量は、毛髪を6回シャンプーした後でさえ、ポリクオタニウム-10で処理された毛髪を梳くのに必要な仕事量より低かった。よって、グルコサミンヒドロクロリド及びポリクオタニウム-10を適用し、続いて毛髪を加熱することにより、毛髪は持続的にコンディショニングされる結果となった。
【0001】
本発明は、(i)少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物、及び(ii)C3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖を含有する組成物、これらの組成物を収容するキット、及びヒトのケラチン繊維を含む少なくとも一のケラチン繊維を手入れ、トリートメント又は持続的にコンディショニングするためのこれらの組成物の使用方法に関する。これらの組成物は、ケラチン繊維の手入れ、トリートメント及び持続的なコンディショニングに使用され得る。
【0002】
シャンプーは、毛髪を洗浄するために、アニオン性界面活性剤等の界面活性剤を一般的に含有する。アニオン性界面活性剤は、ごみや汚れを除去するばかりでなく、毛髪に本来存在する皮脂も除去することが知られている。よって、シャンプーにより、当該分野においては「きしみ(creak)」として知られているように、毛髪が光沢のないもの(dull)になり乾燥するおそれもある。このことによって、一般的に湿った又は乾燥した状態のいずれにおいても櫛で梳くことが極めて困難になり、ひとたび乾燥すれば、思ったように毛髪をスタイリングできなくなり、また毛髪が「風で乱れたような感じ(fly away)」となる原因である、望ましくない静電気的性質を有するおそれがあった。シャンプーした毛髪が不満足な状態であるため、多くの消費者は、これらの好ましくない特徴の少なくとも一つを改善するために、コンディショニング用組成物を使用している。
【0003】
従来技術のコンディショニング剤には、少なくとも一時的に毛髪を扱いやすくさせうるカチオン性ポリマーやカチオン性界面活性剤のようなカチオン性化合物が含まれる。例えば第4級化アンモニウム化合物が毛髪コンディショニング剤として使用され得る。これらの化合物は、アンモニウム窒素原子上の正電荷と毛髪繊維の表面上の負電荷との間のイオン性相互作用により、髪に直接付着(substantive)し得る。実際に、このイオン性相互作用により毛幹がコンディショニング剤で被覆され、個々の毛髪繊維がもつれたりマット状態になることが防止される。よって、これらカチオン性化合物は、毛髪のケラチン物質に吸着し及び/又は反応するその能力から、毛髪をコンディショニングするため、例えば湿った毛髪のもつれをほぐし、乾燥した毛髪を扱いやすくさせるための望ましい化合物とされる。
【0004】
コンディショニング剤は、シャンプー組成物とは区別される組成物に含有されていてもよいし、シャンプー組成物それ自体に導入されてもよい。例えば第4級化アンモニウム化合物は、通常室温で毛髪に適用されるシャンプー、コンディショナー及びトリートメント剤のような組成物に含まれている。しかしながら、これらのコンディショニング剤の効果は長続きしないことがある。通常、第4級化アンモニウム化合物と毛髪繊維との間のイオン結合は弱いので、第4級化アンモニウム化合物は毛髪から容易に洗い流されてしまう。これは、アニオン性界面活性剤が一般に高濃度で存在するシャンプー中において特にしかりである。そのような場合、シャンプー中のアニオン性界面活性剤とカチオン性コンディショニング剤は、シャンプー中に毛髪から容易に除去されるおそれがあり、及び/又はアニオン性界面活性剤の洗浄力とコンディショニング剤のコンディショニング力を低減させるおそれがある複合体を形成することが知られている。
【0005】
従って、実際には、ほとんどの消費者は、室温にてアニオン性界面活性剤ベースのシャンプーを適用して毛髪をクレンジングし、ついで毛髪をすすぎ、すすぎに続いてカチオン性化合物を含むコンディショニング用組成物を適用して毛髪をコンディショニングし、ついで毛髪を再度すすぐことを好んでいる。上で検討したように、これでは、次のシャンプーでコンディショニング剤のほとんどが毛髪から除去されうるため、毛髪は一時的にのみコンディショニングされる。よって、毛髪に持続性のあるコンディショニング効果を付与する組成物と方法が必要とされている。
【0006】
糖類及び糖誘導体は、毛髪の手入れ用組成物に添加される無数の化合物の一つのクラスである。毛髪の手入れ用組成物における糖類の文献記載の使用には、ナチュラルの毛髪の感触及び弾性を改善するためのグルコースの使用(HollenbergとMueller, SOFW J. 121(2)(1995));毛髪のダメージの予防及びダメージを受けた毛髪の修復のためのグルコースの使用(Hollenberg & Matzik, Seifen, Oele, Fette, Wachase 117(1)(1991));シャンプーにおけるグルコースの使用(ライオン・コーポレーション(Lion Corp.名義のJ04266812));水分保持のためのトレハロースの使用(資生堂(Shiseido Co. Ltd.)名義のJ06122614));糖を含有する、毛髪のランチオン化(lanthionization)のための組成物(アブロン社(Avlon Ind. Inc.)に譲渡されたUS5,348,737及び5,641,477);水分保持性を高め、皮膚及び毛髪が過度に粗くなり乾燥することを低減させるための化粧品用組成物におけるキシロビオースの導入(サントリー(Suntory Ltd.)に譲渡されたUS5,660,838);少なくとも一の単糖類又は二糖類を含有する毛髪の枝毛を再生させるための組成物(ヘンケル社(Henkel)に譲渡されたUS4,900,545);グルコース等のC5ないしC6炭水化物を含有する毛髪の強度、保持力及びボリュームを改善するための毛髪の手入れ用組成物;枝毛を防止するための毛髪のトリートメントにおけるフコースの使用(ゴールドウェル(Goldwell)GMBH名義のDE29709853);及び毛髪のダメージをコントロールし、髪梳き性を改善するためのシャンプーにおける糖類の使用(三口産業(Mikuchi Sangyo)KK名義のJ09059134)が含まれる。
【0007】
本質的に、糖類は、保湿から毛髪の成長を高めるといった無数の理由から毛髪に適用されている(呉羽化学(Kureha Chem. Ind. Co. Ltd.)名義のJ10279439)。しかしながら、明らかに、全ての糖類は必ずしも同じではなく、全ての糖類が、ケラチン繊維に適用した場合に必ずしも同じ特性を付与するものではない。
【0008】
本発明者らは、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物と、C3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖を含有する少なくとも一の組成物を少なくとも一のケラチン繊維に適用することを考えた。特に本発明者らは、このような組成物、及びそれらを少なくとも一のケラチン繊維に適用し、少なくとも一のケラチン繊維を加熱することを含むこれらの組成物の使用方法により、少なくとも一のケラチン繊維に持続性のあるコンディショニング効果が付与されることを見出した。本発明の組成物は、また、少なくとも一のケラチン繊維を手入れ又はトリートメントするために使用され得る。
【0009】
よって、これら及び他の利点の少なくとも一を達成するために、一側面では、本発明は、特に、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物と、C3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖を含有する、少なくとも一のケラチン繊維を持続的にコンディショニングするための組成物を提供する。好ましくは、前記少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物と少なくとも一の糖は、少なくとも一のケラチン繊維を持続的にコンディショニングするのに有効な量で存在する。また一実施態様では、組成物は熱活性化(加熱により活性化)される。
【0010】
他の実施態様では、本発明は、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物と、C3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖を少なくとも一のケラチン繊維に適用し、前記少なくとも一のケラチン繊維を加熱することを含む、少なくとも一のケラチン繊維を手入れ又はトリートメント又は持続的にコンディショニングするための方法であって、前記少なくとも一の糖及び少なくとも一の化合物が少なくとも一のケラチン繊維を手入れ又はトリートメントするのに有効な量で存在し、さらに前記組成物が加熱前又は加熱中に適用される方法に関する。
【0011】
さらに他の実施態様では、本発明は少なくとも一のケラチン繊維を手入れ、トリートメント又は持続的にコンディショニングするためのキットを提供する。本キットは少なくとも2つの区画を具備し、第1の区画は少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物を含有する第1の組成物を収容し、第2の区画はC3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖を収容する。一実施態様では、少なくとも一方の区画は、前記少なくとも一の化合物とは異なる、少なくとも一の付加的な糖を収容する。
【0012】
また他の実施態様では、本発明は、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物を含有する組成物を少なくとも一のケラチン繊維に適用し;該少なくとも一のケラチン繊維をすすぎ;C3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖を含有する組成物を、該少なくとも一のすすがれたケラチン繊維に適用し;該少なくとも一のケラチン繊維を加熱することを含む、少なくとも一のケラチン繊維を持続的にコンディショニングするための方法であって、少なくとも一の糖が、少なくとも一のすすがれたケラチン繊維を持続的にコンディショニングするのに有効な量で、C3ないしC5単糖類から選択される少なくとも一の糖を含有する組成物中に存在し、さらにC3ないしC5単糖類から選択される少なくとも一の糖を含有する組成物が加熱前又は加熱中に適用される方法を提供する。
【0013】
ここで使用される所定の用語を以下に定義する:
ここで使用される「少なくとも一の」とは、一又は複数であることを意味し、よって個々の成分、並びに混合物/組合せ物が含まれる。
ここで使用される「コンディショニング」とは、髪梳き性(combability)、操作容易性、水分保持性、光沢(luster)、輝き(shine)、柔軟性及びボリューム(body)の少なくとも一を毛髪に付与することを意味する。
ここで使用される「持続的にコンディショニング」とは、処理後、少なくとも6回シャンプーしても、処理された毛髪が、未処理の毛髪と比較して、よりコンディショニングされた状態を保持していることを意味する。コンディショニングの状態は、髪梳き仕事量(gm-in)についての、処理された毛髪と未処理の毛髪との髪梳きの容易性、及び/又は毛髪へのコンディショニング剤の直接付着性(substantivity)を測定し比較することにより評価することができる(例えば実施例8を参照)。
【0014】
「加熱」とは、高い温度(すなわち100℃以上)の使用を称する。一実施態様では、本発明の方法における加熱は、少なくとも一のケラチン繊維を熱源に直接接触させることにより、例えば少なくとも一のケラチン繊維をヒートスタイリングすることによりなされうる。限定するものではないが、少なくとも一のケラチン繊維と直接接触させるヒートスタイリングの例には、高い温度を使用するフラットアイロン施術(flat ironing)及びカーリング(例えば、毛髪をカーラーにセットして加熱する、及びカーラー用アイロン及び/又はホットローラーでカールする)が含まれる。他の実施態様では、本発明の方法における加熱は、少なくとも一のケラチン繊維と直接接触しない熱源により、該少なくとも一のケラチン繊維を加熱することによりなされ得る。限定するものではないが、少なくとも一のケラチン繊維と直接接触しない熱源の例には、ブロードライヤー、フードドライヤー、加熱キャップ及びスチーマーが含まれる。
【0015】
ここで使用される「熱活性化された」組成物とは、組成物の適用中又は適用後に加熱されない同じ組成物よりも、少なくとも一のケラチン繊維をより良好な状態にする組成物を称する。他の例には、適用中又は適用後に加熱されない同じ組成物よりも、少なくとも一のケラチン繊維をより良好に手入れ又はトリートメントする組成物が含まれる。
またここで定義される「ケラチン繊維」はヒトのケラチン繊維であってよく、例えば毛髪から選択され得る。
【0016】
ここで定義される「オリゴ糖類」とは、一般的に、同一でも異なっていてもよい、互いに結合した2ないし10の単糖類を含む化合物を称する。
ここで定義される「多糖類」とは、一般的に、同一でも異なっていてもよい、互いに結合した10を超える単糖単位を含む化合物を称する。
ここで定義される「ポリマー」には、ホモポリマー、及びコポリマー(ターポリマーを含む)が含まれる。
ここで使用される「第4級アンモニウム基」とは、第4級化可能なアミン基(例えば付加されたアミン類)と第4級化されたアンモニウム基の双方を称する。
【0017】
上述した一般的記載と以下の詳細な記載のいずれも例示的で例証のためのみのものであって、特許請求の範囲に記載の本発明を制限するものではないと理解されなければならない。以下に本発明の例示的な実施態様を詳細に記載する。
【0018】
上述したように、糖類はそれらの水分保持性のために、毛髪の手入れ用組成物及び他のトリートメント剤に使用されている。しかしながら、本発明者は予期しないことに、水分保持性に加えて、あるクラスの皮膜形成化合物とあるクラスの糖類とを組合せると、ケラチン繊維への使用を特に望ましいものにする他の特性があることを見出した。特に毛髪に関し、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物と、C3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖を含有する組成物は、毛髪を持続的にコンディショニングし、また毛髪の手入れ及びトリートメントに有用であることが見出された。さらにこれらの組成物は、少なくとも一のこのような化合物を含有する組成物でトリートメントした後に、少なくとも一のケラチン繊維をシャンプーしても、少なくとも一のケラチン繊維を持続的にコンディショニングし得る。これは、組成物が毛髪に適用され、ついで毛髪が加熱された場合に特にしかりである。
【0019】
よって、本発明は、特に、(i)少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物と、(ii)C3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖を含有する、少なくとも一のケラチン繊維を持続的にコンディショニングするための組成物を提供する。好ましくは、少なくとも一の化合物及び少なくとも一の糖は、少なくとも一のケラチン繊維をコンディショニングするのに有効な量で存在する。一実施態様では、組成物は熱活性化される。組成物は少なくとも一の付加的な糖をさらに含有してもよい。
【0020】
また本発明は、(i)少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物と、(ii)C3ないしC5単糖類;少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類;及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖を含有する組成物を少なくとも一のケラチン繊維に適用し、該少なくとも一のケラチン繊維を加熱することを含む、少なくとも一のケラチン繊維を手入れ又はトリートメントする方法を提供する。組成物は、加熱前又は加熱中に適用されてもよい。さらに、少なくとも一の化合物及び少なくとも一の糖は、実施態様に応じて、少なくとも一のケラチン繊維を手入れ又はトリートメントするのに有効な量で存在する。一実施態様では、組成物は、少なくとも一のケラチン繊維を手入れし、またトリートメントもする。組成物は少なくとも一の付加的な糖をさらに含有してもよい。
【0021】
さらに本発明は、(i)少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物と、(ii)C3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖を含有する組成物を少なくとも一のケラチン繊維に適用し;少なくとも一のケラチン繊維を加熱することを含む、少なくとも一のケラチン繊維を持続的にコンディショニングする方法を提供する。組成物は、加熱前又は加熱中に適用されてもよい。さらに、少なくとも一の化合物及び少なくとも一の糖は、実施態様に応じて、少なくとも一のケラチン繊維を持続的にコンディショニングするのに有効な量で存在する。組成物は少なくとも一の付加的な糖をさらに含有してもよい。
【0022】
また本発明は、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物を含有する組成物を少なくとも一のケラチン繊維に適用することを含む、少なくとも一のケラチン繊維を持続的にコンディショニングするための方法を提供する。ついで、該少なくとも一のケラチン繊維をすすぎ;C3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖を含有する組成物を、該少なくとも一のケラチン繊維に適用する。ついで、該少なくとも一のケラチン繊維を、C3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖を含有する組成物の適用前及び/又は適用中に加熱する。少なくとも一の糖は、少なくとも一のすすがれたケラチン繊維を持続的にコンディショニングするのに有効な量で、C3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖を含有する組成物中に好ましくは存在する。
【0023】
本発明において、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物は、水溶性化合物、脂溶性化合物、及び有機溶媒に溶解する化合物から選択され得る。少なくとも一の化合物の非限定的例は、CTFA国際化粧品成分辞書(International Cosmetic Ingredient Dictionary)、第8版(2000)の1703〜1706頁に列挙されているものである。
本発明において、少なくとも二の第4級アンモニウム基は同一でも異なっていてもよい。第4級化可能なアミン基は、第1級、第2級及び第3級アミンから選択され得る。例えば少なくとも二のアンモニウム基は、アンモニウム置換基(例えばアンモニウム末端基及びアンモニウムペンダント基)、第4級化可能なアミノ置換基(例えば、第4級化可能なアミノ末端基及び第4級化可能なアミノペンダント基)、少なくとも一の化合物の骨格の一部を形成するアンモニウム基、及び少なくとも一の化合物の骨格の一部を形成する第4級化可能なアミノ基から選択され得る。
【0024】
よって、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物は、例えば、(i)ここで記載された少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一のモノマー単位、場合によっては(ii)少なくとも一のモノマー(i)とは異なる少なくとも一の付加的なモノマー単位から誘導される、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有するポリマー;及び(i)ここで記載された少なくとも一の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一のモノマー、場合によっては(ii)少なくとも一のモノマー(i)とは異なる少なくとも一の付加的なモノマー単位から誘導される、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有するポリマーから選択され得る。本発明においては、少なくとも一のモノマー(i)とは異なる少なくとも一の付加的なモノマーは、ここで記載された少なくとも一の第4級アンモニウム基を有していても有していなくてもよい。
【0025】
ここで記載された少なくとも一の第4級アンモニウム基を有するモノマーの非限定的例は、少なくとも一の環状のカチオン性窒素含有環(例えば、ピリジニウム環、イミダゾリウム環及び第4級化されたピロリドン環)を含む第4級ビニルアンモニウムモノマー;及び第4級ジアリルアンモニウム塩、トリアルキルアクリロキシアルキルアンモニウム塩、トリアルキルメタクリロキシアルキルアンモニウム塩、モノアルキルアミノアルキルメタクリラート、モノアルキルアミノアルキルアクリラート、ジアルキルアミノアルキルメタクリラート、ジアルキルアミノアルキルアクリラートから選択される少なくとも一の基で置換されたビニルモノマーである。
【0026】
少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物の非限定的例は、(i)ここで記載された少なくとも一の第4級アンモニウム基を有するビニルモノマー、及び(ii)アクリルアミド、メタクリルアミド、アルキルアクリルアミド類、ジアルキルアクリルアミド類、アルキルメタクリルアミド類、ジアルキルメタクリルアミド類、アクリル酸アルキル、メタクリル酸アルキル、ビニルカプロラクトン、ビニルピロリドン、ビニルエステル、ビニルアルコール、無水マレイン酸、プロピレングリコール、及びエチレングリコールから選択される少なくとも一の付加的なモノマーから誘導されるコポリマーである。例えば、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物は、商品名ルビクアット(LUVIQUAT)(例えばルビクアットFC370)でBASFコーポレーションから商業的に入手可能な、(i)1-ビニル-2-ピロリドン、及び(ii)1-ビニル-3-メチルイミダゾリウム塩から誘導されるコポリマー(CTFA表示:ポリクオタニウム(polyquaternium)-16)、商品名ガフクアット(GAFQUAT)(例えばガフクアット755N)でガフ(Gaf)コーポレーション(ウェーン、N.J., USA)から商業的に入手可能な、(i)1-ビニル-2-ピロリドン、及び(ii)ジメチルアミノエチルメタクリラートから誘導されるコポリマー(CTFA表示:ポリクオタニウム-11)から選択されてもよい。さらに、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物の非限定的例は、エチレンイミンを重合し、場合によっては第4級化することにより調製可能な、第4級化されていてもよいポリ(エチレンイミン)、第4級化されていてもよいポリ-4-ビニルピリジン、ビニルアミンを重合し、場合によっては第4級化することにより作製可能な、第4級化されていてもよいポリ(ビニルアミン)である。
【0027】
本発明において、第4級化可能なアミン基を有するモノマーを重合し、ついで場合によっては第4級化反応によりアンモニウムに転換し、及び/又は重合前に第4級化してもよい。例えば、第4級化可能な第3級アミン基は、R'が短鎖のアルキルであり、Xが第4級化されたアンモニウムと水溶性の塩を形成するアニオンである、式R'Xの塩と反応させて第4級化させることができる。
【0028】
さらに、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物の非限定的例は、カチオン性のジアリル第4級アンモニウム含有ポリマー、例えばジメチルジアリルアンモニウムクロリドホモポリマー(CTFA表示:ポリクオタニウム-6)、(i)アクリルアミドと(ii)ジメチルジアリルアンモニウムクロリドから誘導されるコポリマー(CTFA表示:ポリクオタニウム-7);(i)ジメチルジアリルアンモニウムクロリドと(ii)アクリル酸ナトリウムから誘導されるコポリマー(CTFA表示:ポリクオタニウム-22);及び(i)ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、(ii)アクリルアミド、及び(iii)アクリル酸ナトリウムから誘導されるターポリマー(CTFA表示:ポリクオタニウム-39)である。
【0029】
少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物の他の非限定的例は、多糖類ポリマーの誘導体であり、例えばカチオン性セルロース誘導体、商品名ポリマーLM-200(登録商標)として入手可能な、ラウリルジメチルアンモニウム置換エポキシドと反応したヒドロキシエチルセルロースのポリマー性第4級化アンモニウム塩(CTFA表示:ポリクオタニウム-24)、トリメチルアンモニウム置換エポキシドと反応したヒドロキシエチルセルロース塩(CTFA表示:ポリクオタニウム-10)としてのポリマーであるポリマーJR(登録商標)、LR(登録商標)及びSR(登録商標)であって、アメルコール・コーポレーション(Amerchol Corp.)(エディソン, N.J., USA)から入手可能なカチオン性セルロースを含む。カチオン性多糖類誘導体の他の非限定的例には、カチオン性デンプン誘導体(例えばクロダ社(Croda)から入手可能な第4級化デンプン);カチオン性グアーガム誘導体(例えば、ジャガー(Jaguar)Rシリーズとして、セラニーズ・コーポレーション(Celanese Corp.)から入手可能なグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド);及び第4級窒素含有セルロースエーテルが含まれる。
【0030】
最後に、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物のさらなる非限定的例は、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有するシリコーンポリマーである。例えば、シリコーンポリマーは、少なくとも二の第4級アンモニウム基がポリマー骨格の一部を形成するか、及び/又は末端もしくはペンダントし得る、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有するシリコーンポリマーから選択される。このようなシリコーンポリマーの非限定的例は、商品名Q4-656としてダウ・コーニング・コーポレーション(Dow-Corning Corp.)から販売されているアミノ官能性シリコーンポリマー、シリコーンエマルションNo.939又は949、又はシリコーンエマルションNo.929の商品名でカチオン性の水性エマルションの形態をしたもの(ノンオキシノール(Nonoxynol)-10等の、エトキシル化アルキルフェノールといった、一般的に乳化補助剤、獣脂トリモニウムクロリド又はステアラルコニウムクロリド等の、長鎖脂肪酸第4級アンモニウム化合物といった、カチオン性界面活性剤で乳化したカチオン性の水性エマルション)で、ダウ・コーニング・コーポレーションから販売されているトリメチルシリルアモジメチコーン又はアモジメチコーンである。
【0031】
一実施態様では、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物はポリクオタニウム-10である。他の実施態様では、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物はポリクオタニウム-22であるが、さらに他の実施態様においては、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物は、ポリエチレンイミンである。またさらなる他の実施態様においては、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物は第4級化デンプンである。
【0032】
一実施態様では、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物は、少なくとも一の対イオンをさらに有する。本発明において、任意のアニオン性対イオンが、少なくとも二の第4級アンモニウム基として使用され得る。対イオンの非限定的例は、ハロゲン化物イオン、スルファートイオン、及びメチルスルファートイオン、アセタートイオン、トシラートイオン及びホスファートイオンである。
【0033】
本発明の少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物は、組成物の全重量に対して、一般的に0.01重量%〜10重量%の活性物質、例えば0.1重量%〜0.5重量%の活性物質としての範囲の量で存在し得る。当業者であれば、本発明の少なくとも一の化合物が商業的に入手可能であり、希釈溶液の形態で供給者から得られ得ると認識しているであろう。よって、ここで開示されている少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物の量は、活性物質の重量パーセントとして表される。さらに当業者であれば、少なくとも一の化合物の電荷密度は、pH及び少なくとも二の第4級アンモニウム基の等電点に依存していると認識するであろう。
【0034】
本発明のC3ないしC5単糖類は、任意のトリオース、テトロース及びペントースから選択され得る(学名:C3-トリオース、C4-テトロース、C5-ペントース、C6-ヘキソース)。さらに、C3ないしC5単糖類は、D形、L形及び上述した任意のもの混合物から選択することができる。C3ないしC5単糖類の非限定的例には、アルドペントース類(例えばキシロース、アラビノース、リキソース及びリボース)、ケトペントース(例えばリブロース及びキシルロース)、アルドテトロース類(例えばエリスロース及びトレオース(treose))、ケトテトロース類(例えばエリトルロース)、アルドトリオース類(例えばグリセルアルデヒド)及びケトトリオース類(例えばジヒドロキシアセトン)が含まれる。C3ないしC5単糖類は、アルデヒド基(アルドース類)、フラノース類及び他の環構造を有するC3ないしC5単糖類から選択され得る。C3ないしC5単糖類は置換されていても未置換であってもよい。
【0035】
C3ないしC5単糖類の誘導体は、本発明の少なくとも一の糖として使用され得る。例えば、アンモニア又は第1級アミンが糖のアルデヒド又はケトン基と反応して、イミン誘導体(すなわちC=N官能基を有する化合物)を形成し得る。これらのイミン化合物は、時折シッフ塩基と称される。C3ないしC5単糖類の誘導体の他の非限定的例は、C3ないしC5単糖類のヘミアセタール誘導体、C3ないしC5単糖類のヘミケタール誘導体、及びC3ないしC5単糖類の任意に酸化された誘導体である。これらの誘導体は、例えば、アルコールと糖のアルデヒド又はケトン基との反応により形成され得る。またC3ないしC5単糖類の他の典型的な誘導体には、限定されるものではないが、C3ないしC5単糖類から誘導されるオリゴ糖類、例えばキシロビオースが含まれ得る。上述したように、C3ないしC5単糖類から選択される少なくとも一の糖は置換されていても未置換であってもよい。よって、一実施態様において、C3ないしC5単糖類の誘導体は置換されていても未置換であってもよい。
【0036】
本発明において、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖は、飽和又は不飽和で、直鎖状、分枝状又は環状のC1ないしC22炭素鎖から選択され得る。少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖は置換されていてもよい。一実施態様では、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖はC16ないしC18炭素鎖から選択される。他の実施態様では、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖はC16炭素鎖とC18炭素鎖から選択される。C16炭素鎖の非限定的例は直鎖状のヘキサデシル鎖であり、C18炭素鎖の非限定的例は直鎖状のオクタデシル鎖である。
【0037】
さらに少なくとも一の糖は、糖の任意の位置において、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換され得る。例えば、一実施態様において、少なくとも一の糖は、少なくとも一の糖のC1位において少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されている。他の実施態様において、少なくとも一の糖は、少なくとも一の糖の少なくとも一のヒドロキシル基において、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されている。ここで使用されるように、少なくとも一の糖の少なくとも一のヒドロキシル基で置換されたとは、ヒドロキシル基それ自身による少なくとも一の置換(すなわち、少なくとも一の糖とC1ないしC22炭素鎖との間にエーテル架橋が形成)、及びヒドロキシル基が通常結合している炭素原子における置換を意味する。さらに、少なくとも一の糖は、ヒドロキシル基を担持しない環の炭素原子(すなわち、ヒドロキシル基以外の置換基を担持している環の炭素原子又は環のCH2)において、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されていてもよい。
【0038】
本発明の少なくとも一のC5ないしC7糖単位は、ペントース、ヘキソース及びヘプトースから選択され得る。さらに、少なくとも一のC5ないしC7糖単位は、それらのD形、L形及び上述した任意のもの混合物から選択することができる。C5ないしC7糖単位の非限定的例は、アルドペントース類(例えばキシロース、アラビノース、リキソース及びリボース)、ケトペントース類(例えばリブロース及びキシルロース)、アルドヘキソース類(例えばグルコース及びガラクトース)、ケトヘキソース類(例えばフルクトース及びソルボース)、及びヘプトース類(例えばアルドヘプトース類及びケトヘプトース類、例えばガラクトヘプツロース(galactoheptulose)及びグルコヘプツロース(glucoheptulose))である。少なくとも一のC5ないしC7糖単位は、アルデヒド基(アルドース類)、フラノース類及び他の環構造を有するものから選択され得る。さらに少なくとも一のC5ないしC7糖単位は、少なくとも一のアミノ基とは異なる少なくとも一の基で置換されていてもよい。
【0039】
C5ないしC7糖単位の誘導体は、本発明の少なくとも一のC5ないしC7糖単位として使用され得る。例えば、アンモニア又は第1級アミンが糖単位のアルデヒド又はケトン基と反応して、イミン誘導体(すなわちC=N官能基を有する化合物)を形成し得る。これらのイミン化合物は、しばしばシッフ塩基と称される。C5ないしC7糖単位の誘導体の他の非限定的例は、C5ないしC7糖単位のヘミアセタール誘導体、C5ないしC7糖単位のヘミケタール誘導体、及びC5ないしC7糖単位の任意に酸化された誘導体である。これらの誘導体は、例えばアルコールと糖単位のアルデヒド又はケトン基との反応により形成され得る。上述したように、C5ないしC7糖単位は、少なくとも一のアミノ基とは異なる少なくとも一の基でさらに置換されていてもよい。よって、一実施態様において、C5ないしC7糖単位の誘導体は少なくとも一のアミノ基とは異なる少なくとも一の基でさらに置換されていてもよい。
【0040】
本発明において、少なくとも一のアミノ基は置換されるか又は未置換のアミノ基から選択され得る。例えば少なくとも一のアミノ基はN-アセチルアミノ基から選択され得る。
【0041】
さらに、少なくとも一のC5ないしC7糖単位は、糖単位の任意の位置において、少なくとも一のアミノ基で置換され得る。例えば、一実施態様では、少なくとも一のC5ないしC7糖単位は、少なくとも一のC5ないしC7糖単位のC1位において少なくとも一のアミノ基で置換されている。他の実施態様では、少なくとも一のC5ないしC7糖単位は、少なくとも一のC5ないしC7糖単位のC2位において少なくとも一のアミノ基で置換されている。
【0042】
少なくとも一の化合物の非限定的例には、少なくとも一のアミノ基で置換されたC5単糖類、少なくとも一のアミノ基で置換されたC6単糖類、少なくとも一のアミノ基で置換されたC7単糖類、少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5単糖類を含有するポリマー、少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC6単糖類を含有するポリマー、少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC7単糖類を含有するポリマー、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を含有する糖タンパク質が含まれる。一実施態様において、少なくとも一の化合物は、少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位から誘導されるオリゴ糖類から選択される。
【0043】
少なくとも一のアミノ基で置換されたC5単糖類の非限定的例はペントサミン類である。一実施態様では、ペントサミン類は、アルドペントサミン類及びケトペントサミン類(例えばキシロサミン、アラビノサミン、リキソサミン、リボサミン、リブロサミン及びキシルロサミン)から選択される。
少なくとも一のアミノ基で置換されたC6単糖類の非限定的例には、ヘキソサミン類(例えばアルドヘキソサミン類及びケトヘキソサミン類)が含まれる。一実施態様では、例えばヘキソサミン類が、グルコサミン、ガラクトサミン、アロサミン(allosamine)、アルトロサミン(altrosamine)、マンノサミン、グロサミン(gulosamine)、イドサミン(idosamine)、ガラクトサミン及びタロサミン(talosamine)から選択される。他の実施態様では、少なくとも一の化合物はグルコサミンであり、他の実施態様ではガラクトサミンである。
少なくとも一のアミノ基で置換されたC7単糖類の非限定的例はヘプトサミン類である。例えばヘプトサミン類はアルドヘプトサミン類及びケトヘプトサミン類から選択され得る。
【0044】
本発明において、少なくとも一の糖は、組成物の全重量に対して、一般的に0.01重量%〜10重量%、例えば0.1重量%〜5重量%の範囲の量で組成物中に存在している。
【0045】
本発明の組成物、並びに本発明の方法では、C3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖とは異なる、少なくとも一の付加的な糖をさらに含有していてもよい。少なくとも一の付加的な糖は、例えば水分保持の助けとなるものであってよい。水分保持を補助する糖の効果は、75℃〜200℃の範囲の温度におけるDSCピークをモニターすることにより測定することができる。
【0046】
少なくとも一の付加的な糖は、任意の糖、炭水化物又は炭水化物部分から選択され得る。少なくとも一の付加的な糖の非限定的例は、限定されるものではないが、3ないし7の炭素を有する糖類、例えばペントース類(例えばリボース、アラビノース、キシロース、リキソース、リブロース及びキシルロース)及びヘキソース類(例えばアロース、アルトロース、グルコース、マンノース、グロース、イドース、ガラクトース、タロース、ソルボース、プシコース、フルクトース及びタガロース)を含む単糖類;オリゴ糖類、例えば二糖類(例えばマルトース、スクロース、セロビオース、トレハロース及びラクトース);及び多糖類、例えばデンプン、デキストリン、セルロース及びグリコーゲンである。他の実施態様において、少なくとも一の付加的な糖は、任意のアルドース類及びケトース類から選択される。さらに、少なくとも一の付加的な糖は置換されていても未置換であってもよい。
【0047】
さらに、少なくとも一の付加的な糖は置換されていてもよい。例えば、少なくとも一の付加的な糖は少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されていてもよい。一実施態様において、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖は、飽和又は不飽和で、直鎖状、分枝状又は環状のC1ないしC22炭素鎖から選択される。例えば、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖はC16ないしC18炭素鎖(例えばC16炭素鎖及びC18炭素鎖)から選択され得る。さらに例えば、C16炭素鎖は直鎖状のヘキサデシル鎖から選択され、C18炭素鎖は直鎖状のオクタデシル鎖から選択され得る。一実施態様において、少なくとも一の付加的な糖は、少なくとも一の付加的な糖のC1位において少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されている。
【0048】
本発明において、少なくとも一の付加的な糖は、組成物の全重量に対して、一般的に0.01重量%〜10重量%、例えば0.1重量%〜5重量%の範囲の量で組成物中に存在している。
【0049】
本発明の組成物並びに本発明の方法に使用されるものは、液体、油、ペースト、スティック、分散液、エマルション、ローション、ゲル又はクリームの形態であってよい。またこれらの本発明の組成物は、少なくとも一の溶媒をさらに含有していてもよい。少なくとも一の溶媒の非限定的例には、水及び有機溶媒が含まれる。有機溶媒の非限定的例にはエタノールが含まれる。
さらにこれらの組成物は、ケラチン繊維用の組成物に通常使用される添加剤から選択される少なくとも一の適切な添加剤をさらに含有してよい。少なくとも一の適切な添加剤の非限定的例には、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、香料、浸透剤、酸化防止剤、金属イオン封鎖剤、乳白剤、可溶化剤、エモリエント、着色料、遮蔽剤(例えばサンスクリーン剤及び紫外線フィルター)、防腐剤、タンパク質、ビタミン類、シリコーン類、ポリマー、例えば増粘ポリマー、植物性油、鉱物性油、合成油、及びケラチン繊維の手入れ及び/又はトリートメントのための組成物に従来から使用されている任意の他の添加剤が含まれる。
【0050】
言うまでもなく、当業者であれば、本発明の組成物の有利な特性が考慮される添加により悪影響を受けないか、又は実質的に受けないように留意して、少なくとも一の適切な添加剤を選択するであろう。
【0051】
本発明の組成物及び本発明の方法に使用される組成物は、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物;C3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖、及び場合によっては少なくとも一の付加的な糖を含有する一品組成物(one-part compositions)として、又は多成分トリートメント又はキットの形態で提供され得る。組成物の安定性及び考慮される用途に基づき、当業者であれば、組成物及び/又は多成分組成物を如何に保管し、混合すべきであるかを決定することができるであろう。例えば単純糖、例えばC3ないしC5単糖類は、4〜9の範囲のpHレベルで安定していることが知られている。pHの範囲がこれらのレベル以下又は以上の組成物においては、糖類を別個に保管し、適用時にのみ組成物に添加される。
【0052】
よって、本発明は、少なくとも2つの区画を具備し、第1の区画が少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物を含有する第1の組成物を収容し;第2の区画がC3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖を含有する第2の組成物を収容する、少なくとも一のケラチン繊維を手入れ、トリートメント又は持続的にコンディショニングするためのキットに関する。一実施態様では、少なくとも一の組成物は、C3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖とは異なる、少なくとも一の付加的な糖をさらに含有する。
【0053】
特に示さない限りは、成分量、反応条件を表し、本明細書及び請求項中に使用されている全ての数字は、「約」なる用語により、全ての例において変更されるものと理解されなければならない。従って、これに反する旨が示されていない限り、本明細書及び添付された特許請求の範囲に示された数的パラメータは、本発明で得ようとする所望の特性に応じて変化し得る近似値である。最低でも、また特許請求の範囲への均等論の適用を制限しようとするものではいが、各数的パラメータは、有効数字の数と通常の四捨五入操作を考慮して解釈されなければならない。
【0054】
本発明の広い範囲を定める数的範囲及びパラメータは近似値であるが、特定の実施例に示した数値は、可能な限り厳密に報告している。しかしながら、任意の数値は、本質的に、それぞれのテスト測定で見出される標準偏差から生じるある程度の誤差を本質的に含む。次の実施例は本発明の例証を意図しているものであって、その範囲を限定するものではない。
【実施例】
【0055】
特に示さない限りは、熱活性化された持続的なコンディショニングの測定に使用されるプロトコルは次の通りである:脱色された毛髪を少なくとも一のコンディショニング剤を含有する溶液(0.4g溶液/毛髪)で3分間処理し、ついでふき取り乾燥させた。処理された毛髪を1分間、フラットカーリングアイロンで加熱し、ついで、10%のSLES溶液(ラウリルエーテル硫酸ナトリウム)で6回シャンプーした。非加熱実験では、この工程を省略する。特に示さない限りは、全ての溶液は溶媒として水を含む。
湿った毛髪を梳くのに必要な力を、処理前、処理及び乾燥後、及びシャンプーサイクル後に測定した。各データポイントは2回の実験の平均を表す。
【0056】
実施例1.キシロースとポリクオタニウム-10との水溶液の熱活性化されたコンディショニング効果
上述したプロトコルに従い、毛髪を、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物(すなわちポリクオタニウム-10=アメルコール社のユーケア(UCARE)ポリマーJR125)及び/又はC3ないしC5単糖類から選択される少なくとも一の糖(すなわちキシロース)を含有する溶液又は水で処理した。各溶液の適用に続いて、毛髪を加熱した。湿った状態での髪梳き性テストの結果を表1に示す。
【表1】
データには、ポリクオタニウム-10のコンディショニング効果が、キシロースの存在下でさらに改善されていることが示されている。さらに、湿った状態での処理された毛髪を梳くのに必要な仕事量は、毛髪を6回シャンプーした後でさえ、未処理の毛髪を梳くのに必要な仕事量より低かった。よって、キシロース及びポリクオタニウム-10を適用し、続いて毛髪を加熱することにより、毛髪は持続的にコンディショニングされる結果となった。
【0057】
実施例2.キシロースとポリクオタニウム-10との水溶液の熱活性化されたコンディショニング効果
上述したプロトコルに従い、毛髪を、エタノールに2%のポリクオタニウム-10が溶解した溶液、又はエタノールに2%のポリクオタニウム-10(=アメルコール社のユーケア・ポリマーJR125)及び1%のキシロースが溶解した溶液で処理した。各溶液の適用に続いて、毛髪を加熱した。湿った状態での髪梳き性テストの結果を表2に示す。
【表2】
データには、エタノール溶液におけるポリクオタニウム-10のコンディショニング効果が、キシロースの存在下でさらに改善されていることが示されている。さらに、湿った状態での処理された毛髪を梳くのに必要な仕事量は、毛髪を6回シャンプーした後でさえ、未処理の毛髪を梳くのに必要な仕事量より低かった。よって、キシロース及びポリクオタニウム-10を含有するアルコール溶液を適用し、続いて毛髪を加熱することにより、毛髪は持続的にコンディショニングされる結果となった。
【0058】
実施例3.キシロースと組合せた少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物の電荷密度の効果
重量平均分子量は同じだが、カチオン性電荷密度を変えた、2%のポリクオタニウム-10化合物と1%キシロースを含有する溶液を調製した。上述したプロトコルに従い、毛髪を溶液で処理し、各溶液の適用に続いて加熱した。湿った状態での髪梳き性テストの結果を表3に示す。
【表3】
データには、ポリクオタニウム-10のコンディショニング効果が、キシロースの存在下でさらに改善されており、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物のカチオン性電荷密度の増加に応じて、毛髪の持続的なコンディショニング効果も増加していることが示されている。
【0059】
実施例4.キシロースと組合せた第4級化デンプンの熱活性化効果
上述したプロトコルに従い、毛髪を、水、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する化合物(すなわち第4級化デンプン)を含有する溶液、又はC3ないしC5単糖類から選択される少なくとも一の糖(すなわちキシロース)と第4級化デンプンを含有する溶液で処理した。各溶液の適用に続いて、毛髪を加熱処理した。湿った状態での髪梳き性テストの結果を表4に示す。
【表4】
データには、第4級化デンプンの持続的なコンディショニング効果が、キシロースの存在下でさらに改善されていることが示されている。
【0060】
実施例5.キシロースと組合せたポリエチレンイミンの熱活性化効果
上述したプロトコルに従い、毛髪を、ポリエチレンイミン(BASF社のルパソール(LUPASPL)PL)を含有する溶液、又はC3ないしC5単糖類から選択される少なくとも一の糖(すなわちキシロース)とポリエチレンイミンを含有する溶液で処理し、各溶液の適用に続いて加熱した。湿った状態での髪梳き性テストの結果を表5に示す。
【表5】
データには、ポリエチレンイミン(BASF社のルパソールPL)のコンディショニング効果が、キシロースの存在下でさらに改善されていることが示されている。
【0061】
実施例6-9及び13
実施例6-9及び13においては、実施例1-5のプロトコルを使用した。実施例6-9及び13の目的においては、湿った状態での髪を梳く力の報告された増加パーセントを次のようにして算出した:
湿った状態での髪を梳く仕事量の増加パーセントを次のようにして算出した:
増加パーセント=[(Wf/Wi)/Wi]x100
ここで、Wi=処理前の湿った状態での髪を梳く仕事量
Wf=適用及び加熱後の湿った状態での髪を梳く仕事量;又は適用及び加熱に続いて6回シャンプーした後の湿った状態での髪を梳く仕事量
増加パーセントが負であるということは、未処理の毛髪と比べて、処理後の髪梳き性が良好であることを示している。
【0062】
実施例6.ポリクオタニウム-22の熱活性化された場合の持続性
上述したプロトコルに従い、毛髪を、以下に示すような、ポリクオタニウム-22(カルゴン社(CALGON)のメルクアット(MERQUAT)280)を含有する溶液、又はキシロースとポリクオタニウム-22を含有する溶液で処理し、溶液の適用に続いて加熱処理した。湿った状態での髪梳き性テストの結果を表6に示す。
【表6】
データには、ポリクオタニウム-22の適用によるコンディショニング効果が、キシロースの存在、及び続く毛髪の加熱によりさらに改善され、より持続的であることが示されている。
【0063】
実施例7.少なくとも一の糖の濃度における熱活性化効果
上述したプロトコルに従い、毛髪を、水、又はポリクオタニウム-10(アメルコール社のユーケア・ポリマーJR-30M)と、様々な量のキシロースを含有する溶液で処理し、溶液の適用に続いて加熱処理した。湿った状態での髪梳き性テストの結果を表7に示す。
【表7】
データには、ポリクオタニウム-10の適用によるコンディショニング効果が、キシロースの濃度の増加につれてさらに改善され、より持続的であることが示されている。
【0064】
実施例8.熱活性化コンディショニングにおけるポリクオタニウム-10の直接付着性
上述したプロトコルに従い、毛髪を、以下に示すような、ポリクオタニウム-10(アメルコール社のユーケア・ポリマーJR-125)及び/又はキシロースを含有する溶液、又は水で処理し、溶液の適用に続いて加熱処理した。6回シャンプーした後の毛髪の材料見本をユニオン・ガーバイド社(Union Carbide)に送り、毛髪に対するポリクオタニウム-10の直接付着性を測定した。湿った状態での髪梳き性テストの結果を表8に示す。
【表8】
データには、ポリクオタニウム-10がキシロースの存在下にあり、適用に続いて毛髪が加熱されることにより、コンディショニング効果が改善され、より持続的であることが示されている。
【0065】
実施例9.アラビノースの存在下におけるポリクオタニウム-22の熱活性化効果
上述したプロトコルに従い、毛髪を、ポリクオタニウム-22(カルゴン社のメルクアット280)を含有する溶液、又はアラビノースとポリクオタニウム-22を含有する溶液で処理し、溶液の適用に続いて加熱処理した。湿った状態での髪梳き性テストの結果を表9に示す。
【表9】
データには、ポリクオタニウム-22の適用によるコンディショニング効果が、アラビノースの存在によりさらに改善され、より持続的であることが示されている。
【0066】
実施例10.熱活性化された持続的なコンディショニングにおけるポリクオタニウム-10の濃度効果
上述したプロトコルに従い、毛髪を、表10に示す溶液で処理した。湿った状態での髪梳き性テストの結果を表10に示す。
【表10】
データには、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物の濃度が増加すると、コンディショニング効果が改善され、より持続的であることが示されている。
【0067】
実施例11.C3単糖類を使用する熱活性化された持続的なコンディショニング
上述したプロトコルに従い、毛髪を、表11に示す溶液で処理した。湿った状態での髪梳き性テストの結果を表11に示す。
【表11】
データには、C3単糖類と組合せた場合、ポリクオタニウム-22(カルゴン社のメルクアット280)のコンディショニング効果が改善され、より持続的であることが示されている。
【0068】
実施例12.2つの工程により活性された持続的なコンディショニング
脱色された毛髪を、6%のポリクオタニウム-22を含有する溶液で処理し、ついで温水ですすいだ。ついで、1%のキシロースを含有する溶液を毛髪に適用し、ふき取り乾燥させ、1分間、フラットアイロンで加熱した。毛髪を2、4及び6回シャンプーした後に、髪梳き性テストを実施した。対照としてキシロースの代わりに水を使用した。湿った状態での髪梳き性テストの結果を表12に示す。
【表12】
データには、キシロース/加熱処理を、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物を含有する毛髪に適用すると、熱活性化された持続的なコンディショニングが達成されることが示されている。
【0069】
実施例13.ポリクオタニウム-10とキシリアンス(Xyliance)の持続性
熱活性化された持続的なコンディショニングの測定に使用されるプロトコルは次の通りである:脱色された毛髪を、0.5%(0.4g溶液/毛髪)のポリクオタニウム-10(アメルコール社のユーケア・ポリマーJR-30M)及び/又はソリアンス社(SOLIANCE)から販売されている0.5%のキシリアンス(少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類から選択される糖)を含有し、アルコール対水が80:20の溶液で3分間処理し、ついでふき取り乾燥させた。処理された毛髪を1分間、フラットカーリングアイロンで加熱し、ついで、10%のSLES溶液で6回洗髪した。
湿った毛髪を梳くのに必要な力を、処理及び乾燥後、及びシャンプーサイクル後に測定した。各データポイントは2回の実験の平均を表す。結果を表13に示す。
【表13】
データには、ポリクオタニウム-10のコンディショニング効果が、キシリアンスの存在下でさらに改善されていることが示されている。さらに、湿った状態での処理された毛髪を梳くのに必要な仕事量は、毛髪を6回シャンプーした後でさえ、ポリクオタニウム-10又はキシリアンス単独で処理された毛髪を梳くのに必要な仕事量より低かった。よって、キシリアンス及びポリクオタニウム-10を適用し、続いて毛髪を加熱することにより、毛髪は持続的にコンディショニングされる結果となった。
【0070】
実施例14.ポリクオタニウム-10とグルコサミンの持続性
熱活性化された持続的なコンディショニングの測定に使用されるプロトコルは次の通りである:脱色された毛髪を、0.5%(0.4g溶液/毛髪)のポリクオタニウム-10(アメルコール社のユーケア・ポリマーJR-30M)、又は0.5%のポリクオタニウム-10(アメルコール社のユーケア・ポリマーJR-30M)と0.5%のグルコサミンヒドロクロリド(少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する化合物)を含有する水溶液で3分間処理し、ついでふき取り乾燥させた。処理された毛髪を1分間、フラットカーリングアイロンで加熱し、ついで、10%のSLES溶液で6回洗髪した。
【表14】
データには、ポリクオタニウム-10のコンディショニング効果が、グルコサミンヒドロクロリドの存在下でさらに改善されていることが示されている。さらに、湿った状態での処理された毛髪を梳くのに必要な仕事量は、毛髪を6回シャンプーした後でさえ、ポリクオタニウム-10で処理された毛髪を梳くのに必要な仕事量より低かった。よって、グルコサミンヒドロクロリド及びポリクオタニウム-10を適用し、続いて毛髪を加熱することにより、毛髪は持続的にコンディショニングされる結果となった。
Claims (50)
- (a)少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物と;
(b)C3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖;
を含有する、特に少なくとも一のケラチン繊維を持続的にコンディショニングするための組成物。 - 前記少なくとも二の第4級アンモニウム基が同一でも異なっていてもよく、それぞれ、第4級化可能なアミン基及び第4級化されたアンモニウム基から選択される請求項1に記載の組成物。
- 前記第4級化可能なアミン基が、第1級アミン基、第2級アミン基及び第3級アミン基から選択される請求項2に記載の組成物。
- 前記少なくとも二の第4級アンモニウム基が同一でも異なっていてもよく、それぞれ第4級化されたアンモニウム置換基、第4級化可能なアミノ置換基、前記少なくとも一の化合物の骨格の一部を形成する第4級化されたアンモニウム基、及び前記少なくとも一の化合物の骨格の一部を形成する第4級化可能なアミノ基から選択される、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の組成物。
- 少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物が、
− (i)前記少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一のモノマー単位、場合によっては(ii)該少なくとも一のモノマー(i)とは異なる少なくとも一の付加的なモノマー単位から誘導される、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有するポリマー;及び
− (i)前記少なくとも一の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一のモノマー、場合によっては(ii)少なくとも一の付加的なモノマー単位から誘導される、少なくとも二の第4級アンモニウム基を有するポリマー、
から選択される、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の組成物。 - 前記少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物が、
− 少なくとも一のビニルモノマーから誘導される少なくとも二の第4級アンモニウム基を有するポリマー;
− 少なくとも二の第4級アンモニウム基を有するカチオン性のジアリル第4級アンモニウムポリマー;
− 少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する多糖類ポリマーの誘導体;及び
− 少なくとも二の第4級アンモニウム基を有するシリコーンポリマー;
から選択される、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の組成物。 - 前記少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物が、
− 第4級ジアリルアンモニウム塩、トリアルキルアクリロキシアルキルアンモニウム塩、トリアルキルメタクリロキシアルキルアンモニウム塩、モノアルキルアミノアルキルメタクリラート、モノアルキルアミノアルキルアクリラート、ジアルキルアミノアルキルメタクリラート、ジアルキルアミノアルキルアクリラートから選択される少なくとも一の基で置換された少なくとも一のビニルモノマーから誘導される少なくとも二の第4級アンモニウム基を有するポリマー;
− 少なくとも一の環状のカチオン性窒素含有環を含む少なくとも一の第4級ビニルアンモニウムモノマーから誘導される少なくとも二の第4級アンモニウム基を有するポリマー;
− (i)少なくとも一の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一のビニルモノマー、及び(ii)アクリルアミド、メタクリルアミド、アルキルアクリルアミド類、ジアルキルアクリルアミド類、アルキルメタクリルアミド類、ジアルキルメタクリルアミド類、アクリル酸アルキル、メタクリル酸アルキル、ビニルカプロラクトン、ビニルピロリドン、ビニルエステル、ビニルアルコール、無水マレイン酸、プロピレングリコール、及びエチレングリコールから選択される少なくとも一の付加的なモノマーから誘導される少なくとも二の第4級アンモニウム基を有するコポリマー;
− 少なくとも二の第4級アンモニウム基を有するカチオン性セルロース;
− 少なくとも二の第4級アンモニウム基を有するカチオン性デンプン誘導体;
− 少なくとも二の第4級アンモニウム基を有するカチオン性グアーガム誘導体;
− 少なくとも二の第4級アンモニウム基を有するセルロースエーテル;
から選択される、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の組成物。 - 前記少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物が、ポリクオタニウム-16;ポリクオタニウム-11;第4級化されたポリ(ビニルアミン);第4級化されたポリ-4-ビニルピリジン;第4級化されたポリ(エチレンイミン);ポリクオタニウム-6;ポリクオタニウム-7;ポリクオタニウム-22;ポリクオタニウム-39;ポリクオタニウム-10;ポリクオタニウム-24;第4級化デンプン;及びアモジメチコーンから選択される、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物が、少なくとも一の対イオンをさらに有する、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物が、組成物の全重量に対して0.01重量%〜10重量%の範囲の量で存在している、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記C3ないしC5単糖類が、ペントース類、テトロース類、トリオース類、フラノース類、及びそれらの誘導体から選択される、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記ペントース類が、キシロース、アラビノース、リキソース、リボース、リブロース及びキシルロースから選択される、請求項11に記載の組成物。
- 前記テトロース類が、エリスロース及びトレオースから選択される、請求項11に記載の組成物。
- 前記トリオース類が、アルドトリオース類、ケトトリオース類、グリセルアルデヒド及びジヒドロキシアセトンから選択される、請求項11に記載の組成物。
- 前記C3ないしC5単糖類が、C3ないしC5単糖類の誘導体から選択される、請求項1ないし14のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記C3ないしC5単糖類の誘導体が、C3ないしC5単糖類のイミン誘導体、C3ないしC5単糖類のヘミアセタール誘導体、C3ないしC5単糖類のヘミケタール誘導体、及びC3ないしC5単糖類の酸化誘導体から選択される、請求項15に記載の組成物。
- 前記C3ないしC5単糖類の誘導体が、C3ないしC5単糖類から誘導されるオリゴ糖類から選択される、請求項15に記載の組成物。
- 前記C3ないしC5単糖類から誘導されるオリゴ糖類がキシロビオースから選択される、請求項17に記載の組成物。
- 前記少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖が、飽和又は不飽和で、直鎖状、分枝状又は環状のC1ないしC22炭素鎖から選択される、請求項1ないし18のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖が、C16ないしC18炭素鎖から選択される、請求項1ないし19のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖が、直鎖状のヘキサデシル鎖及び直鎖状のオクタデシル鎖から選択される、請求項1ないし20のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記少なくとも一のアミノ基が未置換のアミノ基及び置換されたアミノ基から選択される、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記少なくとも一のC5ないしC7糖単位が、前記少なくとも一のアミノ基とは異なる少なくとも一の基でさらに置換されている、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する少なくとも一の化合物が、少なくとも一のアミノ基で置換されたC5単糖類、少なくとも一のアミノ基で置換されたC6単糖類、少なくとも一のアミノ基で置換されたC7単糖類、少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5単糖類を含有するポリマー、少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC6単糖類を含有するポリマー、少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC7単糖類を含有するポリマー、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を含有する糖タンパク質から選択される、請求項1ないし23のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記少なくとも一のアミノ基で置換されたC5単糖類がペントサミン類から選択される、請求項24に記載の組成物。
- 前記ペントサミン類が、キシロサミン、アラビノサミン、リキソサミン、リボサミン、リブロサミン及びキシルロサミンから選択される、請求項25に記載の組成物。
- 前記少なくとも一のアミノ基で置換されたC6単糖類がヘキソサミン類から選択される、請求項24に記載の組成物。
- 前記ヘキソサミン類が、グルコサミン、ガラクトサミン、アロサミン、アルトロサミン、マンノサミン、グロサミン、イドサミン、ガラクトサミン及びタロサミンから選択される、請求項27に記載の組成物。
- 前記少なくとも一のアミノ基で置換されたC7単糖類がヘプトサミン類から選択される、請求項24に記載の組成物。
- 前記少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する少なくとも一の化合物が、少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位から誘導されるオリゴ糖類から選択される、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記少なくとも一のC5ないしC7糖単位がフラノース及びその誘導体から選択される、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する少なくとも一の化合物がリキソシルアミンから選択される、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記少なくとも一の化合物及び少なくとも一の糖が、少なくとも一のケラチン繊維を持続的にコンディショニングするのに有効な量で存在している、請求項1ないし32のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記少なくとも一の糖が、組成物の全重量に対して0.01重量%〜10重量%の範囲の量で組成物中に存在している、請求項1ないし33のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物が、C3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖とは異なる少なくとも一の付加的な糖をさらに含有している、請求項1ないし34のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記少なくとも一の付加的な糖が、単糖類、オリゴ糖類及び多糖類から選択される、請求項34に記載の組成物。
- 前記単糖類がヘキソース類から選択される請求項36に記載の組成物。
- 前記少なくとも一の付加的な糖が、組成物の全重量に対して0.01重量%〜10重量%の範囲の量で組成物中に存在している、請求項35ないし37のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物が、液体、油、ペースト、スティック、分散液、エマルション、ローション、ゲル又はクリームの形態である、請求項1ないし38のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記少なくとも一のケラチン繊維が毛髪である、請求項1ないし39のいずれか1項に記載の組成物。
- アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、香料、浸透剤、酸化防止剤、金属イオン封鎖剤、乳白剤、可溶化剤、エモリエント、着色料、遮蔽剤、防腐剤、タンパク質、ビタミン類、シリコーン類、ポリマー、植物性油、鉱物性油及び合成油から選択される少なくとも一の適切な添加剤をさらに含有している、請求項1ないし40のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物が熱活性化される、請求項1ないし41のいずれか1項に記載の組成物。
- 請求項1ないし42のいずれか1項に記載の組成物を少なくとも一のケラチン繊維に適用し、
該少なくとも一のケラチン繊維を加熱することを含む、
該少なくとも一のケラチン繊維を手入れ又はトリートメント又は持続的にコンディショニングする方法。 - 少なくとも一のケラチン繊維を適用前に水で湿らせておくことをさらに含む、請求項43に記載の方法。
- 加熱に続いて、少なくとも一のケラチン繊維をシャンプーすることをさらに含む、請求項43又は44に記載の方法。
- シャンプーに続いて、少なくとも一のケラチン繊維をすすぐことをさらに含む、請求項45に記載の方法。
- 前記少なくとも一のケラチン繊維が毛髪である、請求項43ないし46のいずれか1項に記載の方法。
- 前記組成物を加熱前又は加熱中に適用する、請求項43ないし47のいずれか1項に記載の方法。
- 少なくとも2つの区画を具備し、
第1の区画が少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物を収容し;及び
第2の区画がC3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖を収容する;
少なくとも一のケラチン繊維を手入れ、トリートメント又は持続的にコンディショニングするためのキット。 - 少なくとも二の第4級アンモニウム基を有する少なくとも一の化合物を含有する組成物を少なくとも一のケラチン繊維に適用し;
該少なくとも一のケラチン繊維をすすぎ;
C3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖を含有する組成物を、該少なくとも一のすすがれたケラチン繊維に適用し;
該少なくとも一のケラチン繊維を加熱することを含む、少なくとも一のケラチン繊維を持続的にコンディショニングするための方法であって、
前記少なくとも一の糖が、好ましくは、少なくとも一のすすがれたケラチン繊維を持続的にコンディショニングするのに有効な量で、C3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖を含有する前記組成物中に存在し、
C3ないしC5単糖類、少なくとも一のC1ないしC22炭素鎖で置換されたC3ないしC5単糖類、及び少なくとも一のアミノ基で置換された少なくとも一のC5ないしC7糖単位を有する一つの化合物から選択される少なくとも一の糖を含有する前記組成物が加熱前又は加熱中に適用される方法。
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