JP2004525100A - 炭酸塩及び重炭酸塩組合せ物を含有する非腸溶剤皮プロトンポンプ阻害薬の医薬組成物 - Google Patents

炭酸塩及び重炭酸塩組合せ物を含有する非腸溶剤皮プロトンポンプ阻害薬の医薬組成物 Download PDF

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Abstract

第IA族金属の重炭酸塩及び第IA族金属の炭酸塩を含有する医薬適合性の担体中の、非腸溶剤皮プロトンポンプ阻害薬による、胃酸異常症の治療方法並びに第IA族金属の重炭酸塩及び第IA族金属の炭酸塩を含有する医薬適合性の担体中の、非腸溶剤皮プロトンポンプ阻害薬の医薬組成物が開示される。現在好ましいプロトンポンプ阻害薬はランソプラゾールであり、現在好ましい重炭酸塩は重炭酸ナトリウムであり、そして現在好ましい炭酸塩は炭酸ナトリウムである。この組成物は、高用量の重炭酸ナトリウムを含有するプロトンポンプ阻害薬配合物に付随する、望ましくないおくびを減少させる速効性の配合物である。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、第IA族金属の重炭酸塩及び第IA族金属の炭酸塩を含有する医薬適合性の担体中の非腸溶剤皮プロトンポンプ阻害薬による、胃酸異常症の治療方法、並びに第IA族金属の重炭酸塩及び第IA族金属の炭酸塩を含有する医薬適合性の担体中の非腸溶剤皮プロトンポンプ阻害薬の医薬組成物に関する。現在好ましいプロトンポンプ阻害薬はランソプラゾール(lansoprazole)であり、現在好ましい重炭酸塩は重炭酸ナトリウムであり、そして現在好ましい炭酸塩は炭酸ナトリウムである。この組成物は、高用量の重炭酸ナトリウムを含有するプロトンポンプ阻害薬配合物に付随する、望ましくないおくびを減少させる速効性の配合物である。
【背景技術】
【0002】
ランソプラゾールは、胃酸分泌を阻害する置換ベンズイミダゾールである。これは、プロトンポンプ阻害薬(PPI)と呼ばれる化合物の種類に入る。PPIの重要な作用機構は、胃壁細胞中に存在する酵素であるH/K−アデノシン三リン酸(酸ポンプ又はプロトンポンプとしても知られている)の阻害である。これらの薬物は、壁細胞内で、プロトンポンプのスルフヒドリル基を不活性化する活性スルフェンアミド代謝物質にまで代謝され、そうして水素イオン分泌を減少させる。ランソプラゾールは、低いpHで劣った水溶解度を有する親油性弱塩基である。これは低いpH溶液中で不安定であり、急速な酸触媒作用分解を受けるけれども、これは中性又は高いpHでは比較的安定である。
【0003】
上記のランソプラゾールのpH感受性のために、胃環境のpHが酸性であり、腸領域のpHが相対的にアルカリ性であるので、有効用量薬物送達が問題となる。経口投薬後に治療的に活性であるべき薬物について、これは、胃液中に存在する酸から保護されなくてはならない。更に、この薬物は、元のままの吸収可能な形態で上部小腸領域に到達し、そこで該薬物は急速に吸収されて、酸産生を減少できなくてはならない。
【0004】
腸溶性皮膜は、酸不安定性薬物を胃分解から保護する、極めて最も一般的な方法である。この方法に於いて、薬物粒子又は剤形は、低いpHの胃環境中では溶解しないが、小腸のアルカリ性環境中で溶解するポリマーで被覆されている。現在、ランソプラゾールは、固体剤形で硬質ゼラチンカプセル中に充填された腸溶剤皮顆粒として投薬されている(B.Delhotal Landesら、「ランソプラゾールの臨床薬物動力学(Clinical Pharmacokinetics of Lansoprazole)」、Clin.Pharmacokinet.、第28(6)巻、1995年)。この腸溶性皮膜はpH>6で溶解する。
【0005】
炭酸ナトリウム及び重炭酸ナトリウムを含有する腸溶剤皮プロトンポンプ阻害薬の錠剤化した発泡性の剤形は、国際特許出願WO第97/25030号及び米国特許第6,132,770号に開示されている。更に、米国特許第5,840,737号には、第IA族金属の重炭酸塩を含有する担体中のオメプラゾール又はその他の置換ベンズイミダゾールの水溶液/懸濁液を含有する医薬組成物が開示されている。
【0006】
しかしながら、腸溶剤皮製剤に付随する幾つかの問題点が存在する。これらの製剤は、液体として配合することが困難であり、飲み込む際に困難性を有する小児科の患者又は患者集団に不便を感じさせるかもしれない。更に、腸溶性皮膜は、薬物が吸収のために利用できる前に、溶解しなくてはならない。腸溶性皮膜の溶解はpH依存性であり、そして個人の胃腸管のpHプロフィールは、異なった時間で変化し得るものであり、多数の生理学的要因(例えば、食事した状態又は絶食した状態)に依存性であるので、腸溶性皮膜のための溶解時間が変動したり個人の薬物動力学プロフィールが変動したりすることになり得る。
【0007】
経口投薬用の酸不安定薬物は、また、胃液のpHを中和することによって胃酸性から保護することができる。従来の液体配合物には、制酸性組合せ物から構成されたコアを開示している国際特許出願WO第94/02140号並びにオメプラゾール、界面活性剤、充填材、医薬適合性のアルカリ性試薬及びバインダーを含有する腸溶剤皮配合物を開示している米国特許第6,096,340号のように、安定な配合物を作るために酸中和剤及び腸溶剤皮PPIが含有されている。
【0008】
経鼻胃管による、8.4%の重炭酸ナトリウム溶液/懸濁液との腸溶剤皮オメプラゾール、他のプロトンポンプ阻害薬(ベンズイミダゾール化合物)の共投薬が、Phillipsら、「ストレス関連粘膜損傷の予防法のための単純化されたオメプラゾール懸濁液の有望な研究(A Prospective Study of Simplified Omeprazole Suspension for the Prophylaxis of Stress−Related Mucosal Damage)」、Crit.Care Med.、1996年、第24巻、第11号及びSharmaら、「オメプラゾールのアルカリ性懸濁液の料理様式による投薬の胃内酸性度への影響(The Effects on Intragastric Acidity of Per−Gastronomy Administration of an Alkaline Suspension of Omeprazole)」、Aliment Pharmacol.Ther.、第13巻、第1091−1095頁(1999年)により開示されている。投薬の前に、腸溶性皮膜を重炭酸ナトリウム溶液中に溶解させるために、腸溶剤皮薬物顆粒が、乳白色の懸濁液が得られるまで十分な時間、重炭酸ナトリウム溶液と共に振盪された。上記の方法に於いては、オメプラゾールの各用量と共に大量の重炭酸ナトリウムを投薬しなくてはならない。しかしながら、重炭酸ナトリウムは、胃液中で中和の際に、ガスを発生し、おくびになるので、大量の重炭酸ナトリウムを経口で使用する際に大きな欠点がある(例えば、米国特許第5,840,737号参照)。これは、胃食道逆流症を患っている患者にとって有害である。
【0009】
共投薬される重炭酸ナトリウムの量を減少させるための試みに於いて、Phillipsら(国際特許出願WO第00/26185号)は、胃環境内で、有効な酸中和を与え、腸溶剤皮オメプラゾールを分解から保護するために、僅か10ミリリットルの8.4%重炭酸ナトリウム溶液で十分であることを見出した。しかしながら、より一層有効であるPPI投薬の方法についての要求はなお存在する。特に、腸溶性皮膜に付随する困難性を回避し、なお更に、固体又は液体配合物のために十分な安定性を与える方法が、特に有益である。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、胃酸異常症の治療が必要な患者に、医薬適合性の担体中の、治療的に有効量の少なくとも1種の非腸溶剤皮プロトンポンプ阻害薬を投薬する工程を含む胃酸異常症の治療方法であって、該医薬適合性の担体に、第IA族金属の重炭酸塩及び第IA族金属の炭酸塩が含有されている方法に関する。
【0011】
本発明は、また、医薬適合性の担体中の少なくとも1種の非腸溶剤皮プロトンポンプ阻害薬を含む医薬組成物であって、該医薬適合性の担体に、第IA族金属の重炭酸塩及び第IA族金属の炭酸塩が含有されている医薬組成物に関する。
【0012】
本発明の方法又は医薬組成物に於いて、重炭酸塩の第IA族金属若しくは炭酸塩の第IA族金属又は両方は、ナトリウム又はカリウムであってよい。非腸溶剤皮プロトンポンプ阻害薬は、置換ベンズイミダゾール又はその薬学的に許容される塩であってよく、そして置換ベンズイミダゾールは、ランソプラゾール又はその薬学的に許容される塩であってよい。重炭酸塩の炭酸塩に対するモル比は、好ましくは、1対1である。現在好ましい重炭酸塩は重炭酸ナトリウムであり、そして現在好ましい炭酸塩は炭酸ナトリウムである。医薬適合性の担体には、約125mgから約1000mgの重炭酸ナトリウム及び約125mgから約1000mgの炭酸ナトリウムが含有されていてよい。
【0013】
本発明は、また、胃酸異常症の治療が必要な患者に、医薬適合性の担体中の、治療的に有効量の非腸溶剤皮ランソプラゾール又はその薬学的に許容される塩を投薬する工程を含む胃酸異常症の治療方法であって、該医薬適合性の担体に、重炭酸ナトリウムに対して炭酸ナトリウムが等モル比で含有されている方法に関する。
【0014】
本発明は、また、a)腸溶性皮膜を有しないランソプラゾール、b)第IA族金属の重炭酸塩及びc)第IA族金属の炭酸塩から本質的になる非腸溶剤皮ランソプラゾール組成物に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明は、第IA族金属の重炭酸塩及び第IA族金属の炭酸塩を含有する医薬適合性の担体中の、非腸溶剤皮プロトンポンプ阻害薬による、胃酸異常症の治療方法並びに第IA族金属の重炭酸塩及び第IA族金属の炭酸塩を含有する医薬適合性担体中の、非腸溶剤皮プロトンポンプ阻害薬の医薬組成物に関する。現在好ましいプロトンポンプ阻害薬はランソプラゾールであり、現在好ましい重炭酸塩は重炭酸ナトリウムであり、そして現在好ましい炭酸塩は炭酸ナトリウムである。この組成物は、高用量の重炭酸ナトリウムを含有するプロトンポンプ阻害薬配合物に付随する、望ましくないおくびを減少させる速効性の配合物である。この組成物及び方法の詳細な説明は下記の通りである。
【0016】
組成物
この組成物には、プロトンポンプ阻害薬並びに炭酸塩及び重炭酸塩の組合せ物が含まれる。金属カチオンは、炭酸塩及び重炭酸塩について同じものであってよく又は炭酸塩の金属カチオンが重炭酸塩の金属カチオンとは異なるものであってよい。炭酸塩の重炭酸塩に対するモル比は、約75:25から約25:75又は好ましくは約60:40から約40:60であってよい。炭酸塩及び重炭酸塩の最も好ましい組合せ物は、「カルビカルブ(carbicarb)」と呼ばれる、炭酸ナトリウムと重炭酸ナトリウムとの等モル混合物である。プロトンポンプ阻害薬配合物中の重炭酸塩をカルビカルブで置き換えることは、ある種の利点を有する。即ち、1)カルビカルブは、胃酸による中和の際の二酸化炭素副生物の減少につながる、2)重炭酸イオンよりも高い炭酸イオンの酸中和能力のために、胃酸中和のために必要な組合せ物はより少なくてすむ。二酸化炭素副生物の減少は、投薬後の望ましくないおくびが減少し、そして、必要な中和剤がより少なくてすむので、より小さい丸薬を配合できることを意味するので、これらの利点は、一層有効なプロトンポンプ阻害薬配合物に転換し得ることである。更に、本発明者等は、使用すべきカルビカルブの量が、胃の状態に依存しており、投薬すべきプロトンポンプ阻害薬の量には無関係であることを見出した。殆どの組成物に於いて、プロトンポンプ阻害薬の各用量で、250mgから2000mgのカルビカルブが十分である。
【0017】
本明細書で使用されるとき、語句「第IA族金属」は、リチウム、カリウム及びナトリウムを表わす。
【0018】
語句「重炭酸塩」は、式MHCO (式中、Mは上記定義されたような第IA族金属である)の化合物を指す。現在好ましい重炭酸塩は、重炭酸ナトリウム、NaHCOである。
【0019】
語句「炭酸塩」は、式(MCO −2(式中、Mは上記定義されたような第IA族金属である)の化合物を指す。現在好ましい炭酸塩は、炭酸ナトリウム、NaCOである。
【0020】
プロトンポンプ阻害薬には、オメプラゾール、ランソプラゾール、パントプラゾール(pantoprazole)、パリプラゾール(pariprazole)及びレミノプラゾール(leminoprazole)のような、置換ベンズイミダゾールが含まれる。
【0021】
現在好ましいプロトンポンプ阻害薬は、下記
【0022】
【化1】
Figure 2004525100
に示されるランソプラゾールである。
【0023】
本発明のプロトンポンプ阻害薬は、無機酸又は有機酸から誘導される薬学的に許容される塩の形態で使用することができる。語句「薬学的に許容される塩」は、健康医学判断(sound medical judgment)の範囲内で、不都合な毒性、刺激、アレルギー性応答等々無しに、ヒト及び下等動物の組織と接触させて使用するために適しており、妥当な利点/危険比に釣り合っているこれらの塩を意味する。薬学的に許容される塩は、当該技術分野においてよく知られている。例えば、S.M.Bergeらは、J.Pharmaceutical Sciences、1977年、第66巻、第1頁以降に、薬学的に許容される塩を詳細に記載している。この塩は、本発明の化合物の最終単離及び精製の間にインシトゥ(in situ)で調製することができるか又は遊離塩基官能基を適切な有機酸と反応させることによって別に調製することができる。代表的な酸付加塩には、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、クエン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、ショウノウスルホン酸塩、ジグルコン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、フマル酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩(イセチオン酸塩)、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、リン酸塩、グルタミン酸塩、重炭酸塩、p−トルエンスルホン酸塩及びウンデカン酸塩が含まれるが、これらに限定されない。また、塩基性窒素含有基を、メチル、エチル、プロピル及びブチルのクロリド、ブロミド及びヨージドのような低級アルキルハライド;ジメチル、ジエチル、ジブチル及びジアミル硫酸エステルのような硫酸ジアルキルエステル;デシル、ラウリル、ミリスチル及びステアリルのクロリド、ブロミド及びヨージドのような長鎖ハライド;ベンジル及びフェネチルブロミドのようなアリールアルキルハライド並びにその他のもののような試薬で四級化することができる。それによって、水又は油−溶解性又は分散性生成物が得られる。薬学的に許容される酸付加塩を生成するために使用することができる酸の例には、塩酸、臭化水素酸、硫酸及びリン酸のような無機酸並びにシュウ酸、マレイン酸、コハク酸及びクエン酸のような有機酸が含まれる。
【0024】
塩基性付加塩は、本発明の化合物の最終的単離及び精製の間にインシトゥ(in situ)で、カルボン酸含有単位を、薬学的に許容される金属カチオンの水酸化物、炭酸塩若しくは重炭酸塩のような適切な塩基と又はアンモニア若しくは有機第一級、第二級若しくは第三級アミンと反応させることによって調製することができる。薬学的に許容される塩には、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム及びアルミニウム塩等々のようなアルカリ金属又はアルカリ土類金属をベースとするカチオン並びにアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、エチルアンモニウム等々を含む無毒性第四級アンモニア及びアミンカチオンが含まれるが、これらに限定されない。塩基付加塩の形成のために有用である他の代表的有機アミンには、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペリジン、ピペラジン等々が含まれる。
【0025】
本明細書に開示されたプロトンポンプ阻害薬は、腸溶剤皮のものではない。それに反して、経口投薬用の市販のプロトンポンプ阻害薬は、腸溶剤皮のものである。ランソプラゾールの現在市販されている剤形は、TAPファーマシューティカルズ社(TAP Pharmaceuticals,Inc.)から入手できる遅延放出性カプセルであるプレバシッド(PREVACID)である。遅延放出性カプセルには、腸溶剤皮がポリマーである、腸溶剤皮ランソプラゾールが含まれる。典型的な腸溶剤皮は、とりわけ、酢酸フタル酸セルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸コハク酸ヒドロキシメチルセルロース及びメタクリル酸/アクリル酸コポリマー(ユードラギット(EUDRAGIT))から製造される。
【0026】
従来のプロトンポンプ阻害薬の作用の開始は、約1.5時間から2時間である。腸溶性皮膜が存在すると、この開始が更に遅延する。本発明の組成物には腸溶性皮膜が含まれておらず、速効性酸中和剤が含まれているので、作用の開始のための時間の長さは短くなる。したがって、本発明の組成物は速効性配合物である点で有利である。
【0027】
上記のように、炭酸塩及び重炭酸塩の組合せ物の量は、使用されるプロトンポンプ阻害薬の量に依存しない。しかしながら、この非腸溶剤皮プロトンポンプ阻害薬の用量範囲は、約0.5mg/日から約100mg/日の範囲内である。標準的な一日用量は、典型的には、錠剤、懸濁剤又は溶液剤として投薬されるとき、10mg/日から60mg/日の非腸溶剤皮プロトンポンプ阻害薬である。
【0028】
方法
医薬適合性の担体中の非腸溶剤皮プロトンポンプ阻害薬を含む医薬組成物は、種々の胃腸状態の治療のために使用することができる。
【0029】
本明細書で使用されるとき、語句「胃酸異常症」には、とりわけ、活性十二指腸潰瘍、胃潰瘍、胃食道逆流症(GERD)、重いびらん性食道炎、劣った応答性系統的(poorly responsive systematic)GERD及びゾリンジャー・エリソン症候群のような病的分泌過多状態が含まれる。胃酸異常症は、攻撃的因子と呼ばれる、酸及びペプシン産生の間の平衡失調、並びに防御的因子と呼ばれる、粘液、重炭酸塩及びプロスタグランジン産生の間の平衡失調によって起こされる異常症である。
【0030】
本明細書で使用されるとき、本発明の化合物の語句「治療的に有効量」は、全ての医学治療に適用できる妥当な利点/危険比で、疾患を治療するための化合物の十分な量を意味する。しかしながら、本発明の化合物及び組成物の全1日用量は、健康医学判断の範囲内で主治医によって決定されるであろうことが理解される。全ての特別の患者についての特定の治療的に有効な用量レベルは、治療する疾患及び疾患の重症度、使用する特定の化合物の活性、使用する特定の組成物、患者の年令、体重、一般的健康状態、性及び食事、投薬の時間、投薬の経路及び使用する特定の化合物の排泄速度、治療の期間、使用する特定の化合物と組み合わせて又は同時に使用される医薬並びに医学技術分野で公知である同様の要因を含む種々の要因に依存する。例えば、所望の治療効果を達成するために必要なものよりも低いレベルで化合物の投薬を開始すること及び所望の効果が達成されるまで用量を徐々に増加させることは、完全に当該技術の範囲内である。
【0031】
この非腸溶剤皮プロトンポンプ阻害薬は、個々の患者の臨床状態、投薬の部位及び方法、投薬のスケジュール並びに医師に公知のその他の要因を考慮に入れて、良好な医学診療に従って投薬及び投与される。したがって、本発明に於ける目的のための「治療的に有効量」は、当該技術分野で公知であるようなこのような考慮事項によって容易に決定することができる。この量は、これらに限定されないが、胃pHの上昇、減少した胃腸出血、輸血の必要性に於ける減少、改善された生存率、より迅速な回復又は症状の改善若しくは除去を含む改良及び当業者によって適切な測定値として選択されるような他の指標を達成するのに有効でなくてはならない。
【0032】
本明細書で使用されるとき、語句「医薬適合性の担体」は、とりわけ、ラクトース、デンプン、スクロース、グルコース、メチルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウム、マンニトール又はソルビトールのような無毒性の化合物を指す。
【0033】
この非腸溶剤皮プロトンポンプ阻害薬並びに炭酸塩及び重炭酸塩の組合せ物は、固体又は液体剤形で投薬することができる。固体剤形を実施例4に示し、液体剤形を実施例5に示す。
【0034】
経口投与のための液体剤形には、医薬適合性の乳剤、溶液剤、懸濁剤、シロップ剤及びエリキシル剤が含まれる。活性化合物に加えて、液体剤形には、例えば、水又はエチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(特に、綿実油、粉砕ナッツ油、トウモロコシ油、胚芽油(germ oil)、オリーブ油、ひまし油及びゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール及びソルビタンの脂肪酸エステル並びにこれらの混合物のような、他の溶媒、可溶化剤及び乳化剤のような当該技術分野で一般的に使用されている不活性の希釈剤が含有されていてよい。
【0035】
不活性の希釈剤の他に、経口組成物にはまた、湿潤剤、乳化及び懸濁化剤、甘味化剤、矯味・矯臭剤及び芳香付与剤のような佐剤が含有されていてよい。
【0036】
本発明の方法に於いて、この非腸溶剤皮プロトンポンプ阻害薬は、種々の方法で投薬することができる。配合物は、チョコレート、ルートビア及びその他のような矯味・矯臭剤を添加することによって、口に合うように製造することができる。
【0037】
更に、本発明は、顆粒の代わりに微粉状にした非腸溶剤皮プロトンポンプ阻害薬を使用するか又は顆粒の代わりに粉末を使用することによって、製造することができる。微粉状化は、より小さい直径を有する粒子を製造するために利用される。微粉状化は、固体薬物粒子を、サイズが小さくなるようにする方法である。溶解速度は固体の表面積に直接比例し、粒子サイズを小さくすることによって表面積が増加するので、粒子サイズを小さくすることによって溶解速度が増大する。
【0038】
微粉状化は、表面積を増加して粒子凝集を引き起こす結果となり、微粉状化の利点を無にするかもしれず、費用のかかる工程であるけれども、これは、オメプラゾールのような比較的水不溶性の薬物の溶解速度を増加させる顕著な利点を有する。
【0039】
本発明で利用される非腸溶剤皮プロトンポンプ阻害薬の薬理学的配合物は、患者に経口で投与することができる。
【0040】
これらの実施例は、本発明の好ましい実施態様及び利用性を説明するために示され、明細書に付属する特許請求の範囲に特段異なって記載されていない限り、本発明を限定することを意味しない。
【実施例1】
【0041】
カルビカルブ溶液の重炭酸ナトリウム溶液に優る優位性を明らかにするために、それぞれによって生成したガスの比較量を研究した。インビトロ(in vitro)でのカルビカルブによる及び重炭酸ナトリウムによるシミュレート化胃液(SGF)の中和によって生成したガスを定量するために、標準的CO分析技術を利用した(USP24−NF19ベータ、米国薬局方(The United States Pharmacopeia)2000、第306頁参照)。
【0042】
試験される水溶液は、出発材料炭酸ナトリウム(無水物、マリンクロッドト社(Mallinckrodt)から入手可能)及び重炭酸ナトリウム(マリンクロッドト社から入手可能)から製造した。8.4%重炭酸ナトリウム溶液及び8.4%カルビカルブ溶液(等モル量の重炭酸ナトリウム及び炭酸ナトリウムを含有する)を、下記のようにして試験した。
【0043】
被検物ガスを、500mLのエルレンマイヤーフラスコ内で、450mLのシミュレート化胃液(SGF)を50mLのカルビカルブ溶液と反応させることにより又は45mLのシミュレート化胃液を5mLの重炭酸ナトリウム溶液と反応させることにより発生させた。そうしないと発生したガスの体積が、オルザットガス分析装置内で決定するためには多すぎるので、後者の場合には反応剤の体積を減少させた。
【0044】
シミュレート化胃液(SGF)を作るために、1gの塩化ナトリウムを500mLのメスフラスコに移した。1.6gのペプシンを添加した後、25mLの2N塩酸を添加し、かき混ぜて混合した。次いで、得られた溶液を、水で適切な体積まで希釈することができた。
【0045】
20分間の時間内に発生したガスの量を、標準的分析技術により、オルザットガラス製蒸気吸収分析装置内で測定した。各溶液について、2回の試験を行った。発生したCOの体積を、生成したガスの初期体積(mL)と残留するガスの最終体積(mL)とに於ける差から計算した。
【0046】
表1に、SGF−重炭酸ナトリウム反応に比較して、SGF−カルビカルブ反応においては、平均で、発生した全ガスに於いて14倍の減少及び発生したCOの体積に於いて2倍の減少が存在したことが示される。
【0047】
【表1】
Figure 2004525100
【実施例2】
【0048】
カルビカルブ溶液に対する重炭酸ナトリウム溶液の胃酸中和能力を決定し、そして比較するために、下記の実験を実施した。
【0049】
試験される水溶液は、出発材料炭酸ナトリウム(無水物、マリンクロッドト社から入手可能)及び重炭酸ナトリウム(マリンクロッドト社から入手可能)から製造した。8.4%重炭酸ナトリウム溶液及び8.4%カルビカルブ溶液(等モル量の重炭酸ナトリウム及び炭酸ナトリウムを含有する)を、下記のようにして試験した。
【0050】
50mLのシミュレート化胃液(SGF、実施例1に記載した手順に従って調製した)を、エルレンマイヤーフラスコの中にピペットで入れた。次いで、4滴のメチルレッド、次いで4滴のフェノールフタレインを、このフラスコに添加した。溶液のpHを、pH電極でモニターした。試験される溶液を、5mLビュレットに添加した。次いで、フラスコ中の胃媒体を、(色変化及びpH読みにより示されるような)pH6.5の0.2pH単位以内の終点にまで、試験溶液で滴定した。次いで、滴定を、(色変化及びpH読みにより示されるような)pH8.0の0.2pH単位以内の終点にまで再開した。
【0051】
終点には、胃媒体の中に4.71mLの重炭酸ナトリウムの添加で到達した(表2)。同様に、終点には、胃媒体の中に3.32mLのカルビカルブ溶液の添加で到達した(表2)。二つの滴定の直接比較(表2)は、シミュレート化胃液の中和のために、(同じ濃度で)より多くの重炭酸ナトリウム溶液が必要であったことを示している。したがって、胃内で所定量の胃液を中和するために必要なカルビカルブはより少量となる。
【0052】
【表2】
Figure 2004525100
【実施例3】
【0053】
ランソプラゾールは酸中で分解し、塩基中で安定である。この研究は、1)シミュレート化胃液(SGF)中でランソプラゾールがどれだけ速く分解するか並びに2)SGF中のランソプラゾールの分解を遅延させるために、高pH緩衝剤(炭酸ナトリウム及び重炭酸ナトリウムの等モル混合物であるカルビカルブ)を使用できるか否かを決定するために実施した。全ての実験は、室温(22℃±2℃)で行った。
【0054】
PPI試験サンプルには、ランソプラゾール(30mg)、マンニトール(60mg)、メグルミン(30mg)及び水酸化ナトリウム(3mg)が含有されていた。
【0055】
最初に、50.0mLのシミュレート化胃液(SGF、実施例1に記載した手順に従って調製した)、PPI試験サンプル及び攪拌棒を、0、5、15、30、45及び60分として(連続して)標識を付けた6個の別々の100mLのビーカーのそれぞれに添加した。次いで、5.0mLの2N水酸化ナトリウム溶液を、0分のビーカーに混合しながら添加した。残りの5個のビーカーのそれぞれに、10.0mLの8.4%カルビカルブ溶液を添加し、攪拌して混合した。適切な時間間隔(個々のビーカー番号に対応する)で、5.0mLの2N水酸化ナトリウム溶液を添加して、反応を停止した。得られた溶液の一部を、pH10希釈剤で希釈した。次いで、得られた溶液の10μLを、分析のためのクロマトグラフィーシステムの中に注入した。
【0056】
その結果を表3に示す。60分間で、水で再構成された薬物の98%が分解した。比較に於いて、カルビカルブ溶液で構成された薬物の3.5%のみが分解した。
【0057】
ランソプラゾールは、シミュレート化胃液(SGF)の中にカルビカルブと共に投薬したとき、少なくとも60分間安定であった(<5%分解)。カルビカルブは、シミュレート化胃液(SGF)の酸性度を中和し、それによって、ランソプラゾールの安定性及びそれゆえの臨床有用性を確実にする。
【0058】
【表3】
Figure 2004525100
【実施例4】
【0059】
カルビカルボを含有するランソプラゾールの顆粒配合物も製造し、試験した。この顆粒配合物の安定性を、実施例3の手順に従って試験した。この実施例のためのランソプラゾールの顆粒配合物は、下記のようにして製造した。
【0060】
60gのスクロース(スペリオル・コーヒー社(Superior Coffee)、イリノイ州ベンセンビル(Bensenville))を、水(HPLCグレード、フィッシャー・サイエンティフィック社(Fisher Scientific)、ペンシルベニア州ピッツバーグ(Pittsburgh))中にゆっくり加熱しながら溶解させて、60%溶液を形成した。次いで、46.93gの炭酸ナトリウム(フィッシャー・サイエンティフィック社、ペンシルベニア州ピッツバーグ)及び37.17gの重炭酸ナトリウム(フィッシャー・サイエンティフィック社、ペンシルベニア州ピッツバーグ)を、一緒に十分に混合した。続いて、35gのこの混合物(カルビカルブ)、7.5gのラクトース及び1.5gのランソプラゾール(武田薬品工業株式会社、日本国大阪市)を、乳鉢に移し、激しく混合した。
【0061】
6mLの60%スクロース溶液を、乳棒を用いて混合しながら乳鉢に徐々に添加して、緊密で湿潤した塊を形成した。この緊密な塊を10メッシュの篩に通し、得られた顆粒を50℃で12時間乾燥させた。
【0062】
実施例3に記載した手順による試験において、その結果は、ランソプラゾールが、顆粒としてカルビカルブと共に配合したとき、シミュレート化胃液中で少なくとも60分間安定であったことを示した。
【実施例5】
【0063】
下記のようにして、実施例4の手順に従って形成された顆粒配合物を水と混合して、経口投与用の懸濁剤を形成した。
【0064】
ランソプラゾール、カルビカルブ、ラクトース及びスクロース溶液を含有する緊密な塊を、実施例3に於いて前記したようにして製造した。この緊密な塊を20メッシュの篩に通し、得られた顆粒を50℃で12時間乾燥させた。30mgのランソプラゾールを含有する顆粒を、等重量の矯味・矯臭剤顆粒と共に琥珀色の容器に移した。
【0065】
10mLの水(HPLCグレード、フィッシャー・サイエンティフィック社、ペンシルベニア州ピッツバーグ)を、この容器にゆっくり振盪させながら添加して、懸濁剤を再構成した。得られたランソプラゾールの懸濁剤を、実施例3に前記したようにして、シミュレート化胃液中の安定性について試験した。
【0066】
前の実施例に於けるように、ランソプラゾール懸濁液は、ランソプラゾール/カルビカルブ顆粒から再構成したとき、シミュレート化胃液中で少なくとも60分間安定であった。
【0067】
更に、実施例4及び5で製造した顆粒を、密閉した容器中で22℃で21日間保持した。次いで、これらを、効能及び関連物質の存在について試験し、配合物中のランソプラゾールが、研究の結論として安定であることが見出された。
【0068】
引用した全ての文献は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0069】
本発明は、前記の説明及び実施例の方法により示される。前記の説明は、多くの変形が、それらを考慮して当業者に明らかになるので、非限定例示として意図される。付属する特許請求の範囲及びその精神内にある全てのこのような変形は、したがって受け入れられることが意図される。
【0070】
本明細書に記載した本発明の組成物、方法の操作及び配置に於ける変更を、別添の特許請求の範囲に定義されたような本発明の概念及び範囲から逸脱することなく行うことができる。

Claims (29)

  1. 胃酸異常症の治療が必要な患者に、医薬適合性の担体中の、治療的に有効量の少なくとも1種の非腸溶剤皮プロトンポンプ阻害薬を投薬する工程を含む胃酸異常症の治療方法であって、該医薬適合性の担体に、第IA族金属の重炭酸塩及び第IA族金属の炭酸塩が含有されている方法。
  2. 該重炭酸塩の該第IA族金属がナトリウムである、請求項1に記載の方法。
  3. 該炭酸塩の該第IA族金属がナトリウムである、請求項1に記載の方法。
  4. 該重炭酸塩の該第IA族金属がカリウムである、請求項1に記載の方法。
  5. 該炭酸塩の該第IA族金属がカリウムである、請求項1に記載の方法。
  6. 該非腸溶剤皮プロトンポンプ阻害薬が、置換ベンズイミダゾール又はその薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の方法。
  7. 該置換ベンズイミダゾールがランソプラゾール又はその薬学的に許容される塩である、請求項6に記載の方法。
  8. 該第IA族金属の該重炭酸塩の該第IA族金属の該炭酸塩に対するモル比が1対1である、請求項1に記載の方法。
  9. 該第IA族金属の該重炭酸塩が重炭酸ナトリウムである、請求項2に記載の方法。
  10. 該第IA族金属の該炭酸塩が炭酸ナトリウムである、請求項3に記載の方法。
  11. 該医薬適合性の担体に、約125mgから約1000mgの重炭酸ナトリウムが含有されている、請求項9に記載の方法。
  12. 該医薬適合性の担体に、約125mgから約1000mgの炭酸ナトリウムが含有されている、請求項10に記載の方法。
  13. 胃酸異常症の治療が必要な患者に、医薬適合性の担体中の、治療的に有効量の非腸溶剤皮ランソプラゾール又はその薬学的に許容される塩を投薬する工程を含む胃酸異常症の治療方法であって、該医薬適合性の担体に、重炭酸ナトリウムに対して等モル比の炭酸ナトリウムが含有されている方法。
  14. 該医薬適合性の担体に、約125mgから約1000mgの炭酸ナトリウム及び約125mgから約1000mgの重炭酸ナトリウムが含有されている、請求項13に記載の方法。
  15. 医薬適合性の担体中の少なくとも1種の非腸溶剤皮プロトンポンプ阻害薬を含む医薬組成物であって、該医薬適合性の担体に、第IA族金属の重炭酸塩及び第IA族金属の炭酸塩が含有されている医薬組成物。
  16. 該重炭酸塩の該第IA族金属がナトリウムである、請求項15に記載の組成物。
  17. 該炭酸塩の該第IA族金属がナトリウムである、請求項15に記載の組成物。
  18. 該重炭酸塩の該第IA族金属がカリウムである、請求項15に記載の組成物。
  19. 該炭酸塩の該第IA族金属がカリウムである、請求項15に記載の組成物。
  20. 該非腸溶剤皮プロトンポンプ阻害薬が、置換ベンズイミダゾール又はその薬学的に許容される塩である、請求項15に記載の組成物。
  21. 該ベンズイミダゾールがランソプラゾール又はその薬学的に許容される塩である、請求項20に記載の組成物。
  22. 該第IA族金属の該重炭酸塩の該第IA族金属の該炭酸塩に対するモル比が1対1である、請求項15に記載の組成物。
  23. 該第IA族金属の該重炭酸塩が重炭酸ナトリウムである、請求項16に記載の組成物。
  24. 該第IA族金属の該炭酸塩が炭酸ナトリウムである、請求項17に記載の組成物。
  25. 該医薬適合性の担体に、約125mgから約1000mgの炭酸ナトリウム及び約125mgから約1000mgの重炭酸ナトリウムが含有されている、請求項15に記載の組成物。
  26. a)腸溶剤皮を有しないランソプラゾール、
    b)第IA族金属の重炭酸塩及び
    c)第IA族金属の炭酸塩
    から本質的になる、非腸溶剤皮ランソプラゾール組成物。
  27. 該第IA族金属の該重炭酸塩が重炭酸ナトリウムである、請求項26に記載の組成物。
  28. 該第IA族金属の該炭酸塩が炭酸ナトリウムである、請求項26に記載の組成物。
  29. 約125mgから約1000mgの炭酸ナトリウム及び約125mgから約1000mgの重炭酸ナトリウムを有する請求項26に記載の組成物。
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