JP2004524341A - パラコート及び/又はジコートとアルギン酸塩と催吐剤及び/又は下剤とを含有してなる組成物 - Google Patents
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Abstract
パラコートの塩、ジコートの塩又はこれらの混合物を含有してなる組成物であって更に催吐剤及び/又は下剤をも含有してなる組成物を製造するに際して、pHで誘発されるゲル作用がヒトの胃液の酸性pHで生起するように、pHで誘発されるゲル化剤としてアルギン酸塩の使用。ゲル化剤は三ケイ酸マグネシウムの実質的な不在下で用いるのが好ましく、且つ2〜2000mPasの水中での1%溶液粘度を有するのが好ましい。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は組成物に関し、特に水性除草剤組成物に関し、詳しく言えばビピリジリウム除草剤の水性組成物に関する。本発明はまたかかる組成物においてゲル化剤としてアルギン酸塩の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
欧州特許EP 0467529号においては、10〜400g/lの三ケイ酸マグネシウムの懸濁液と混合して、パラコート又はジコートの塩あるいはこれらの混合物を少なくとも50g/lの濃度で含有する液体の水性除草剤組成物が記載されており、該組成物は更に催吐剤及び/又は下剤を含有している。三ケイ酸マグネシウムはヒトの胃液のpHでゲルを形成し、前記特許の明細書は更に(i)パラコート又はジコートの塩あるいはこれらの混合物を含有してなる除草剤成分と(ii)ヒトの胃液のpHでゲル化するゲル化剤と(iii)催吐剤及び/又は下剤とを含有してなる水性液体除草剤組成物であって、除草剤成分とゲル化剤との比率が1:1〜20:1である水性液体除草剤組成物を開示している。該発明の目的はビピリジリウム塩の摂取に続いて有害な作用の可能性を低減するものである。即ち、該発明の組成物の或る量を摂取するならば、胃液の酸性度(これは全く広い範囲内で変化するが、男性についてはpH約1.92の平均値及び女性についてはpH約2.59の平均値を有する)は該組成物を胃中でゲル化させる。胃内容物の粘度が増大すると胃内容排出速度を減速する。従って、ビピリジリウム除草剤はゲル中に捕捉されるものであり、胃から吸収性小腸へのゲルの移動は妨害されるものである。該組成物に存在する催吐剤は比較的迅速に吸収されしかも短時間で嘔吐によりビピリジリウム除草剤含有ゲルを吐出させるものであり、これによって防止されなければビピリジリウム化合物の吸収が行われる胃腸管へ摂取した除草剤が移動下降しないように防止する。好ましい組成物においては、下剤が該組成物中に存在して、催吐剤の作用にも拘らず胃から小腸に通過した吸収されなかったビピリジリウム除草剤を除去するのに助力する。EP 0467259号の発明のビピリジリウム組成物が摂取される場合には、ゲル化剤と催吐剤と包含される時は下剤との合した作用は胃腸管から血流中へビピリジリウム化合物を吸収の実質的に低減するものであり、これによって生成物の経口毒性を低減する。
【0003】
EP 0467259号に記載した組成物は工業上重要でないことが実際上判明した。貯蔵及び運搬中に該組成物全体に亘って均一に分散させて不溶性ゲル化剤、三ケイ酸マグネシウムの粒子を維持するのに役立つ増粘剤又は懸濁剤を包含させるのが必須であると見出された。然しながら、その大層な性状により増粘剤は組成物の粘度を増大し、高粘度の組成物に伴なう諸問題と、固体の無機ゲル化剤の沈降を最小とするのに粘度を増大させる必要性との間の釣合いを決定しなければならなかった。実際には、固体のゲル化剤の沈降は未だ尚過度に粘稠であると判明し、該組成物を注入し且つ計量する困難さと、該組成物を噴霧タンク中で水に有効に分散させる困難さと、空の容器をゆすぐ困難さとが得られることに関して、該組成物が比較的不十分な安定性を有する点で、該収支は不幸な妥協の産物であると判明した。分散した固体の無機ゲル化剤の沈降は三ケイ酸マグネシウム対催吐剤の濃度勾配を生じてしまい、こうして、組成物の容器の或る割合のみを何れか一時に用いるならば、噴霧タンクに存在する諸成分の相対的な割合は意図される割合に対応せず、従って無害化作用は最適なものとはほど遠くあり得る。好ましい増粘剤又は懸濁剤は商標名ケルザン(KELZAN)として販売されるキサンタンガムであり、これは実施例で用いた唯一の懸濁剤である。然しながら、別の適当な懸濁剤にはアルギン酸塩があるという簡単な見解は存在する。
【特許文献1】
欧州特許第0467529号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者が今般見出した所によれば、アルギン酸塩(alginates)それ自体はpH−感受性のゲル化剤として用いた時にはビピリジリウム塩組成物と共に用いるための驚くべき程に有効なpH−感受性のゲル化剤である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
即ち本発明によると、パラコートの塩、ジコートの塩又はこれらの混合物を含有してなる組成物であって更に催吐剤及び/又は下剤をも含有してなる組成物を製造するに際して、pHで誘発されるゲル作用がヒトの胃液の酸性pHで生起するようにpHで誘発されるゲル化剤としてアルギン酸塩の使用が提供される。
【0006】
アルギン酸塩を本質的に単独のゲル化剤として用いるのが好ましい。
【0007】
即ち第2の本発明の要旨によると、パラコートの塩、ジコートの塩又はこれらの混合物を含有してなりしかも更に催吐剤及び/又は下剤をも含有してなる水性除草剤組成物であってpHで誘発されるゲル作用がヒトの胃液の酸性pHで生起する水性除草剤組成物において、ゲル化剤が三ケイ酸マグネシウムの実質的な不在下で用いたアルギン酸塩であることを特徴とする水性除草剤組成物が提供される。
【0008】
本発明の水性組成物は、ビピリジリウムイオンとして表わして少なくとも40g/lのパラコート又はジコート又はこれらの混合物(ビピリジリウム塩としてここに記載して個々に又は組合わせて)を含有するのが好ましい。該組成物は、50g/l以上、例えば100g/l以上のビピリジリウムイオンを含有し得る。1L当り200g又はそれ以上を含有する組成物を製造し得るが、約250g/l又は300g/l以上のパラコートの濃度は不安定である傾向がある。一般に、該組成物は400g/l以上のビピリジリウムイオンを含有しない。
【0009】
本明細書で用いた如き用語「三ケイ酸マグネシウムの実質的な不在」とは該組成物の1リットル当り10g以下、より好ましくは該組成物の1リットル当り5g以下を意味する。少量の三ケイ酸マグネシウムの存在は本発明の組成物に不利に作用し得ないけれども、ゲル化剤として三ケイ酸マグネシウムを含有することに格別の利点がある訳ではない。本発明の1つの具体例においては、三ケイ酸マグネシウムは該組成物中に存在しない。本発明者が見出した所によれば、ゲル化剤としてアルギン酸を用い且つ10g/l以上の三ケイ酸マグネシウムを含有する組成物は希釈すると固体の沈着物を生起する傾向がある。
【0010】
本発明においてアルギン酸塩を用いる目的は欧州特許第0467529号で用いた懸濁剤又は増粘剤の目的とは根本的に異なることが了解されるであろう。本発明においては、ヒトの胃液のpHでのみゲル化して無害化作用を与える比較的低粘度の組成物を提供するのが望ましい。欧州特許第0467529号においては、懸濁剤は、組成物が「正常な」pHにする間に且つヒトの胃液の酸性pHで何らかのゲルが形成される前に組成物を増粘することにより固体の無機ゲル化剤を懸濁して保持することが必要とされる。
【0011】
本発明の組成物は欧州特許第0467529号に開示した匹敵しうる組成物と比較すると向上した安定性を一般に示す。何故ならば、有意な量の固体無機ゲル化剤の不在下では安定性を確保するのに該組成物を増粘する必要性が大幅に低減されるからである。かくして工業上許容し得る低粘度と容器からの良好な注型適性と組合せて優れた物理的安定性を有する組成物を達成できる。更には、本発明の組成物は血流中にビピリジリウム塩の体内浸透的な暴露が低減されることにより、欧州特許第0467529号に記載した組成物のそれと実質上同等な無害化作用を与える。非嘔吐性の化合物種の実験においては、本発明者が見出した所によれば、欧州特許第0467529号に記載される組成物の如き組成物と比較すると、本発明の好ましい組成物についてはパラコートイオンに関して催吐剤の驚くべき程に増大した吸収速度が観察され、これは嘔吐性の化合物種に対してその全無害化により追加の利点を提供するものである。
【0012】
本発明で用いた如き用語アルギン酸塩(アルギネート)は、海草から抽出されしかも1:4グリコシド結合により連結されたウロン酸単位、詳しく言えば1−4a,L−グルウロン酸と1−4b,D−マンノウロン酸とよりなる天然のブロックコポリマーの種類を意味する。アルギン酸塩の一般的構造式は以下の式1に例示される。
【0013】
マンノウロン酸残基/グルウロン酸残基の比率(M:G)は海藻供給源に応じて変化する。典型的にはアルギネートは「高度のG」又は「高度のM」であると分類される。ゲル強度はG−ブロックの平均長さと共に増大することが一般に見出されており、G−ブロックの平均長さが5〜15である時にゲル強度に顕著な作用があると報告されている〔オラブ スミドストロッド及びクルト インガー ドラジェットの「食品コロイド−タンパク質、脂質及び多糖類」(Food colloids-Proteins, Lipids and Polysaccharides)p.282〕。本発明者が見出した所によれば驚くべきことには、高度のGのアルギン酸塩は本発明の組成物で用い得るけれども、高度のMとして販売されるアルギン酸塩は優れた無害化作用を一般に提供する。以下に論じる如く、これは無害化が有効なゲルの形成に依存するものではなく、例えばビピリジリウム塩と催吐剤と用いるならば下剤との相対的な吸収度を含めて多数の因子に依存するという事実を示している。アルギン酸塩はナトリウム塩の形で販売されることが多いが、種々の工業品位は種々の割合の残留カルシウムイオンを含有し得る。本発明者が見出した所によればカルシウム含量は組成物の安定性には大きく影響しないが、低いカルシウム含量は向上した無害化作用を与える傾向がある。それ故アルギン酸塩(定義した如き)のカルシウム含量は2%以下であり、好ましくは1%以下であり、例えば0.1%〜1%特に0.2〜0.5%であるのが好ましい。
【0014】
アルギン酸塩の平均分子量は10,000〜250,000、例えば10,000〜200,000であるのが好ましく、10,000〜150,000であるのがより好ましい。アルギン酸塩の分子量が100,000〜200,000である時に優れた結果が得られる。
【0015】
アルギン酸塩の分子量は一定の設定条件下で水中のその溶液の粘度に反映される。好ましいアルギン酸塩は、No.3のスピンドルで60rpmでLV型式のブルックフィールド粘度計(ブルックフィールド エンジニアリング ラボラトリー社、スタウトン、マサチューセッツ)を用いて測定すると25℃で2〜2000mPas例えば2〜1,500mPas、特に2〜1000mPas好ましくは4〜450mPas例えば20〜400mPasの1%水溶液中での平均粘度(本明細書では「1%溶液粘度」と記載する)を有する。
【0016】
アルギン酸塩はヒトの胃液の酸性pHで誘発されるゲル形成を受け、本発明で用いるに典型的なアルギン酸塩は約pH3〜4のpHでゲルを形成する。ゲルの強度はアルギン酸塩に応じて変化するが、前述した如くゲル強度は本発明の組成物の無害化に影響する因子の1つであるに過ぎない。
【0017】
即ち第3の本発明の要旨によると、パラコートの塩、ジコートの塩又はこれらの混合物を含有してなりしかも更に催吐剤及び/又は下剤を含有してなる水性除草剤組成物において、pHで誘発されるゲル作用はヒトの胃液の酸性pHで生起し、ゲル化剤は2〜2000mPasのここに定義した通り水中の1%溶液粘度を有するアルギン酸塩である、水性除草剤組成物が提供される。
【0018】
天然(中性の)pHでの組成物の高粘度は大抵の用途には確かに望ましくなく、本発明の組成物の粘度(実施例1)の方法を用いて測定した通りの「組成物粘度」)は200mPas以下であり、例えば10〜100mPas、好ましくは20〜80mPasであるのが好ましい。然しながら、例えば300mPasまで又はそれ以上の粘度を有する高粘度の組成物も或る特別な用途には有用性を有し得ることは認められるであろう。組成物の粘度はもちろん存在する何れかの表面活性剤を含めてその内容物の全体に応じて左右されるものである。或る安定性を達成するのに十分な懸濁剤(ケルザン)の最適な釣合いを有するが噴霧タンクに注入又は混合するには余りにも粘稠ではない(実施例5の如き)欧州特許第0467259号の典型的な組成物は約160〜180mPasの粘度を有する。
【0019】
実施例1の方法を用いて測定した粘度に加えて斟酌すべき別の因子はきわめて低い剪断時の粘度であり、該粘度は組成物が容器から以下に上手に流出させるか及び空にした時の容器を如何に容易にゆすぎ落とすものであるかを決定する。本発明者が見出した所によれば、本発明の組成物は一般に欧州特許第0467259号の組成物よりも容器から容易に流出し且つより容易にゆすがれる。
【0020】
本発明の組成物で用いるに適当な市販されて入手しうるアルギン酸塩の例を次の表に示す:
特に好ましいアルギン酸塩は商標名マヌテックスRMで販売されるアルギン酸塩であり、これは高度のMで低カルシウムであり、しかも特に好ましい範囲の1%粘度を有するという望ましい特性を組合せて有する。マヌテックス、マヌゲル、ケルギン及びケルコゾルはISP Aginatesの商標名である。組成物中のアルギン酸塩の濃度は一般に3〜50g/l、例えば5〜15g/l、好ましくは5〜10g/lの範囲にある。より高濃度も所望ならば用い得るが工業的な実施に許容し得る粘度を越えて該組成物の粘度を増大させる傾向があり、然るに3g/l以下の濃度は十分な無害化を提供し得ない。
【0021】
所望ならば、組成物のpHは酢酸又は水酸化ナトリウムの如き慣用のpH調節剤を用いて約pH7(例えばpH4と9との間、例えばpH6.5と7.5との間)に調節し得る。
【0022】
所望ならば、アルギン酸塩に加えて別のpHで誘発されるゲル形成性のポリマーを包含することができあるいはアルギン酸塩の一部をかかるポリマーで置換し得る。かかる追加のポリマーの例にはポリビニルアルコール、部分的に水解したポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール及びペクチンがある。
【0023】
除草剤の生体性能を改良するのに1種又はそれ以上の表面活性剤又は助剤を組成物中に含有させるのが一般に望ましい。かかる表面活性剤は当業者には周知であり、カチオン系、非イオン系及びアニオン系化合物がある。これらの例は欧州特許第0467529号に挙げられているが、そこではアニオン系表面活性剤は余り好ましいものでないと記載されている。本発明者が見出した所によれば或る表面活性剤及び表面活性剤の組合せ体はアルギン酸塩の存在下では生体性能を改良するのみならず無害化作用をも増大させ得る。
【0024】
(a) 1種又はそれ以上のカチオン系又は非イオン系表面活性剤と
(b) 1種又はそれ以上のアニオン系表面活性剤との組合せ体が
生体性能の改良あるいは無害化又は安定性の促進の何れかにより特に有効であると見出された。表面活性剤の全濃度は組成物の1リットル当り25〜100g/lであるのが好ましく、より好ましくは50〜100g/l例えば50〜70g/lである。(a)群の表面活性剤と(b)群の表面活性剤との比率は好ましくは1:2〜10:1であり、より好ましくは1:1〜5:1である。典型的な比率は3:2である。
【0025】
即ち第4の本発明の要旨によると、パラコートの塩、ジコートの塩又はこれらの混合物を含有してなり、更に催吐剤及び/又は下剤をも含有してなる水性除草剤組成物において、pHで誘発されるゲル作用はヒトの胃液の酸性pHで生起し、ゲル化剤はアルギン酸塩であり、該組成物が(a)1種又はそれ以上のカチオン系又は非イオン系表面活性と(b)1種又はそれ以上のアニオン系表面活性剤とを含有してなる水性除草剤組成物が提供される。
【0026】
本発明の好ましい組成物は懸濁しなければならない固体成分を含有せずそれ故欧州特許第0467529号の組成物の安定性の問題を受けないけれども、該組成物のわずかな分離又は不均一な増粘は加速した貯蔵試験中に観察され得る。本発明の好ましい表面活性剤は長期の試験期間に亘って安定であると見出された。
【0027】
適当なアニオン系表面活性剤の例には、アルキルベンゼンスルホネート例えばナトリウム又はマグネシウム ドデシルベンゼンスルホネート(市販されて入手しうる例にはナンサ(NANSA)HS90/Sがある);アルキルエトキシカルボキシレート例えば一般式R(OCH2OCH2)nCO2H(式中RはC14〜C14アルキル基であり、nは6〜12である)のアルキルエトキシカルボキシレート(市販されて入手しうる例にはエンピコール(EMPICOL)CBF及びエンピコールCBLがある);ジナトリウムC15〜C20直鎖又は分枝鎖アルキルスルホサクシネート例えばジナトリウムラウリルスルホサクシネート及びジナトリウムイソデシルスルホサクシネート(市販されて入手しうる例にはエーロゾル(AEROSOL)A268がある;ナトリウムジ(C5〜C12直鎖又は分枝鎖)アルキルスルホサクシネート例えばナトリウムジオクチルスルホサクシネート(市販されて入手しうる例にはエーロゾルOTがある);ナトリウムアルキルスルホサクシネート例えばナトリウムラウリルスルホサクシネート(市販されて入手しうる例にはテキシン(TEXIN)128Pがある);ナトリウムナフタレンホルムアルデヒド縮合物(市販されて入手しうる例にはモルウェット(MORWET)D425がある);ナトリウムメチルオレオイルタウレート(市販されて入手しうる例にはアジノール(ADINOL)OT64がある);エステルカルボキシレート(市販されて入手しうる例にはエウラコル(EURACOL)M、TAがある);ホスフェートエステル(市販されて入手しうる例にはクロダホス(CRODAFOS)がある);TEA−PEG−3−コカミドサルフェート(市販されて入手しうる例にはゲナポール(GENAPOL)AMSがある)の塩がある。
【0028】
適当な非イオン系表面活性剤の例にはノニルフェノールエトキシレート(市販されて入手しうる例にはシンペロニック(SYNPERONIC)NP8がある);エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのブロックコポリマー(市販されて入手しうる例にはシンペロニックPE/F88がある);アルキルアミンエトキシレート(市販されて入手しうる例にはシンプロラム(SYNPROLAM)35X15、エトメーン(ETHOMEEN)C25又はT25及びノバミン(NOVAMINE)がある);エトキシル化した直鎖アルコール類(市販されて入手しうる例にはルブロール(LUBROL)17A17がある);別のアルコールエトキシレート類(市販されて入手しうる例にはシンペロニック(SYNPERONIC)A範囲(11,15,20等)、アトプラス(ATPLUS)245がある);及び脂肪酸エトキシレート(市販されて入手しうる例にはケマックス(CHEMAX)がある。アルキルアミンエトキシレートの如き表面活性剤は時としてカチオン系表面活性剤と分類されるのが認められるが、本発明の大抵の組成物における如く中性のpHでは該表面活性剤は非イオン性であると考えるのが適当である。
【0029】
適当なカチオン系表面活性剤の例にはアミンエトキシレート及びアルコキシル化したジアミン(市販されて入手しうる例にはジェファミン(JEFFAMINE)生成物がある)がある。
【0030】
前記表面活性剤の好ましい組合せ体にはアルキルベンゼンスルホネート(アニオン系);アルキルアミンエトキシレート(非イオン系);アルキルアミンエトキシレート(非イオン系)とナトリウムジアルキルスルホサクシネート(アニオン系);アルキルアミンエトキシレート(非イオン系)とジナトリウムアルキルスルホサクシネート;アルキルベンゼンスルホネート(アニオン系)とエトキシル化した直鎖アルコール(非イオン系);アルキルベンゼンスルホネート(アニオン系)とエチレンオキシドプロピレンオキシドブロックコポリマー(非イオン系);アルキルベンゼンスルホネート(アニオン系)とアルコールエトキシレート(非イオン系);及びアルキルベンゼンスルホネート(アニオン系)とナトリウムジアルキルスルホサクシネート(アニオン系)とアルキルアミンエトキシレート(非イオン系)の組合せ体がある。
【0031】
ビピリジリウム塩を無害化するのに該組成物の効能及び特にゲル化が生起する仕方は複雑であり、十分に解明されていない。然しながら、胃から吸収性の小腸への移動が妨害されるようにビピリジリウム塩をゲル中に捕捉するのが重要である。何故ならば粘稠な物質の胃内容排出速度は液体材料についてよりもずっと緩慢であるからである。対照的に、有意な量の除草剤が血流中に吸収され得る前に嘔吐によりビピリジリウム塩含有ゲルを吐出させるように催吐剤を出来るだけ迅速に吸収させるのが望ましい。下剤の硫酸マグネシウムは吸収されず、腸内容物の浸透圧を上昇させて水を腸腔中に流入させることによりその浸透下剤作用を及ぼす。組成物の無害化はゲル化、嘔吐及び便通の相乗作用である。本発明の範囲は何れか1つの特定の理論によって限定されると考えられるものでないけれども、本発明の組成物は比較的可動性の水性相に亘って分散したゲルの小球の形を取るゲル構造を低いpH値で有すると考えられる。この構造は、欧州特許第0467529号の組成物と比較すると、本発明の組成物は除草剤の吸収を有効に低減させて組合せるが催吐剤の吸収を減損しないという驚くべき所見を説明し得る。催吐剤はビピリジリウムイオンよりもずっと極性ではなくそれ故ゲルと種々に相互作用するものである。更には、催吐剤はビピリジル類よりもずっと親油性であるので胃内容物から粘膜中へより速い速度で拡散し、且つこの過程は組成物の諸成分によって妨害されないと考えられる。
【0032】
然しながら、何ら特定の理論にも拘らず、非嘔吐性の生物種(ラビット)についての試験が示す所によれば、パラコートイオンに対して催吐剤の驚くべき程に増大した吸収速度が欧州特許第0467529号に記載した組成物の如き組成物と比較すると本発明の好ましい組成物について見出される。
【0033】
パラコートは1,1'−ジメチル−4,4'−ビピリジリウムカチオンの普通名である。ジコートは1,1'−エチレン−2,2'−ビピリジリウムカチオンの普通名である。パラコートの塩及びジコートの塩はビピリジリウム核上の2個の正電荷を釣合わせるのに十分な負電荷を担持するアニオンを必ず含有する。
【0034】
ビピリジリウム第4級カチオンの特徴的な除草作用は組合せたアニオンの種類とは独自であるので、アニオンの選択は例えば経費に依存して便宜上の問題である。アニオンは都合の良い水溶解度の塩を生じるアニオンであるのが好ましい。一価又は多価であり得るアニオンの例には、アセテート、ベンゼンスルホネート、ベンゾエート、ブロミド、ブチレート、クロリド、シトレート、フルオロシリケート、フマレート、フルオロボレート、ヨージド、ラクテート、マレート、マレエート、メチルサルフェート、ニトレート、プロピオネート、ホスフェート、アリチレート、サクシネート、サルフェート、チオシアネート、タルトレート及びp−トルエンスルホネートのアニオンがある。除草性のビピリジリウム サルチオム(saltiom)カチオンの塩は多数の同様なアニオン又は相異なるアニオンの混合物から形成できる。便宜上及び経済上の理由で、パラコートはパラコートジクロリドとして普通製造販売され、然るにジコートはジコートジブロミドとして製造販売される。
【0035】
除草性ビピリジリウム第4級カチオンの塩の特徴的な除草活性はカチオンのみに在るので、但し書きがなければビピリジリウム第4級カチオンの量に関して活性成分の濃度及び施用率を記載するのが慣例である。
【0036】
所望ならば、パラコート又はジコートは別の農薬活性成分と組合せてしかも特に別の除草剤と組合せて本発明の組成物で用い得る。本発明の組成物に配合するのに有用なパラコート及びジコート用の典型的な混合共同剤にはアメトリン、ジウロン、アトラジン、グリホセート、ブタフェナシル、メトリブジン、プロメトリン、及びターブチラジンがある。本発明の組成物に配合し得るか又は本発明の組成物と共にタンク混合物として用い得る多数の他の可能な混合共同剤は当業者に見出されるものである。代表的な例には2,4−D、AC304415、アセトクロル、アクロニフェン、アラクロル、アミカルバゾン、アミノトリアゾール、アザフェニジン、BAS 145138、ベノキサコル、ベンタゾン、バイアロホス、ブロモキシニル、ブチレート、カルフェントラゾン−エチル、CGA276854、クロマゾン、クロピラリド、クロキントセット−メトキシル、クロランスラム、シアナジン、ジカムバ、ジクロルミド、ジクロスラム、ジフルフェンゾピル、ジメタナミド、フェンクロリム、フェントラジミド、フロルアスラム、フルフェナセット、フルメトスラム、フルミクロラック−ペンチル、フルミオキサジン、フルラゾール、フルロキシピル、フルチアセット−メチル、フルキソフェニム、ホラムスルフロン、フリルアゾール、グルホシメート、ハロスルフロン−メチル、ハロスルフロン−エチル、イマザモックス、イマザピル、イマザキン、イマゼタピル、ヨードスルフロン、イソプロパゾール、イソキサクロルトール、イソキサフルトール、MCPA、MCPB、MCPP、メフェンピル、メソトリオン、メトベンズロン、メトラクロル、メトスラム、MON4660、ニコスルフロン、NOA−402989、ペンジメタリン、プリミスルフロン、プロフルアゾール、プロスルフロン、ピリデート、リムスルフロン、S−ジメタナミド、セトキシジム、S−グルホシネート、シマジン、スルルタモン、S−メトラクロル、スルコトリオン、スルフェントラゾン、スルホセート、ターブトリン、チフェンスルフロン及びトリトスルフロンがある。
【0037】
種々の既知の催吐剤を本発明の組成物で用い得る。然しながら、好ましい催吐剤はビピリジリウム除草剤の組成物中に用いるのに英国特許第1507407号に記載された化合物であり、特に好ましい催吐剤は2−アミノ−6−メチル−5−オキソ−4−n−プロピル−4,5−ジヒドロ−5−トリアゾロ[1,5−a]−ピリミジンである。
【0038】
本発明の組成物で用いた催吐剤の量は、用いた特定型式の催吐剤に応じて変化するが、英国特許第1507407号に記載した種類の催吐剤を用いる時は、催吐剤の濃度は組成物の1リットル当り0.1〜5gであるのが好ましい。200g/lのビピリジリウム化合物を含有する組成物については、1.5〜2.0g/lの催吐剤濃度が好ましい。
【0039】
本発明の組成物が下剤を含有する時、これは硫酸マグネシウムであるのが好ましい。硫酸マグネシウムの濃度は組成物の1リットル当り10〜400g/lであるのが好ましく、10〜100g/lであるのがより好ましい。例えば400g/lまでのより高濃度の硫酸マグネシウムを用いることができ、増大した下剤作用を提供し続けるが、かかる高濃度の硫酸マグネシウムは組成物の安定性に悪影響を及ぼすかもしれない。
【0040】
本発明の組成物はまた着臭剤(警戒剤)の如き慣用の添加剤も含有でき、例えば英国特許第1406881号に記載される如くピリミジン誘導体又はn−バレリアン酸を含有できる。該組成物はこれに独特な色を与える顔料又は染料をも含有しうる。
【0041】
本発明の組成物は諸成分を混合することにより簡単に且つ都合良く製造できる。固体のアルギン酸塩をビピリジリウム塩の水溶液に添加するのが一般に好ましい。何故ならば、アルギン酸塩を先ず水中に混合し続いてビピリジリウム塩の水溶液を添加する時よりも更に均質な組成物が得られるからである。例えば、ビピリジリウム塩を、場合によっては催吐剤の存在下に水中に混合し、次いでアルギン酸塩を混合しながら添加する。下剤を添加し、続いて消泡剤、表面活性剤系、染料及び着臭剤を添加する。最後にしかも所望ならば、pHを中性に調節する。
【0042】
即ち諸成分の典型的な添加順序は次の通りである:
(a) 所望割合の催吐剤を含有するビピリジリウム塩の水性濃厚物を調製する(典型的には水中に例えば30〜40重量%のパラコートイオンを含有する);
(b) 必要ならば別量の水を添加して水の全量を所望量にわずかに足りない所にまでさせる(最終的な調節を斟酌する);
(c) アルギン酸塩を添加する;
(d) 下剤、消泡剤、表面活性剤、染料及び着臭剤(用いるならば)を添加する;
(e) 必要ならばpHを調節する;及び
(f) 必要ならば最終量の水を添加して全ての濃度を所望の値に調節する。該組成物は各段階に亘って攪拌するのが好ましい。
【0043】
前記の工程(b)で添加すべき水の量は工程(a)の供給原料として市販されて入手しうる水性濃厚物の当初濃度に左右されることは認められるであろう。
【0044】
即ち本発明の別の要旨によると、パラコートの塩、ジコートの塩又はこれらの混合物を含有する水溶液を形成する工程と、続いて固体のアルギン酸塩を前記溶液に添加する工程とからなる、パラコートの塩、ジコートの塩又はこれらの混合物を含有する水性除草剤組成物の製造方法が提供される。
【0045】
本発明を次の実施例により例示するが、実施例中の全ての部及び%は但し書きがなければ重量部及び重量%である。助剤の濃度は各々の場合用いた組成物の重量により与えてある。組成物中の助剤の濃度はそれが100%以下である時に与えてある。例えば生成物ナンサ(NANSA)HS90/Sはナトリウムドデシルベンゼンスルホネートの90重量%溶液として供給される。
【0046】
実施例1
次の組成を有する本発明の組成物を製造した。
【0047】
シンプロラム35X15は、R−N(CH2CH2O)xH(CH2CH2O)yH(但しxとyとの合計は15であり
、RはC13〜C15である)と記載しうる分子式を有するアルキルアミンエトキシレートである。
【0048】
マヌテックスRXは低いカルシウム含量(最大で0.4%)と200〜400mPasの1%溶液粘度とを有する高度Mのアルギン酸塩である。
【0049】
得られる組成物は25℃で300/sでパールフィジカハーケ(Paar Physica Haake)MC1+高剪断流動計を用いて測定すると44.0mPasの粘度(「組成物粘度」)を有する。該組成物の安定性は実施例7に与えてある。
【0050】
実施例2
次の組成を有する本発明の組成物を製造した:
エーロゾルOT-Bは85%のナトリウムジオクチルスルホサクシネートと15%のナトリウムベンゾエートとを含有する。得られる組成物は68.0mPasの組成物粘度を有した。該組成物の安定性は実施例7に示してある。
【0051】
実施例3
次の組成を有する本発明の組成物を製造した:
エーロゾルA-268はジナトリウムイソデシルスルホサクシネートである。得られた組成物は19.0mPasの組成物粘度を有した。該組成物の安定性は実施例7に与えてある。
【0052】
実施例4
次の組成を有する本発明の組成物を製造した:
ナンサHS90/Sはナトリウムドデシルベンゼンスルホネートである。
【0053】
マヌテックスRDは低いカルシウム含量(最大で0.4%)と4〜15mPasの1%溶液粘度とを有する高度Mのアルギン酸塩である。
【0054】
得られた組成物は91.1mPasの組成物粘度を有した。該組成物の安定性は実施例7に与えてある。
【0055】
実施例5
次の組成を有する本発明の組成物を製造した:
マヌゲルGMBは低いカルシウム含量(0.2〜0.5%)と100〜270mPasの1%溶液粘度とを有する高度Gのアルギン酸塩である。
【0056】
得られる組成物は418.0mPasの組成物粘度を有した。
【0057】
実施例6
次の組成を有する本発明の組成物を製造した:
得られた組成物は281.5mPasの組成物粘度を有した。
【0058】
実施例7
欧州特許第0467529号の実施例5の試料に本質的に対応する比較試料を調製した。
【0059】
実施例1〜4の組成物の安定性を比較の試料と対比した。試料は一定の温度(指示した通り25℃、40℃又は50℃)で4〜8週間貯蔵した。何れかのわずかな分離が認められた。実質的な分離は(分離した相の高さ/全組成物の高さ)×100(%)として測定した。
【0060】
実施例8
実施例1〜6の組成物は無害化作用を示し(一定の投与量でビピリジリウム塩に対する全身的な暴露の低減によりラビットで測定した通り)、これは欧州特許第0467529号の実施例5の組成物の無害化作用と大幅に同等でありしかも三ケイ酸マグネシウム又はアルギン酸塩ゲル化剤を含有しない対応の組成物よりも有意な程にずっと良好である。
【0061】
実施例9
次の組成を有する本発明の組成物を製造した:
得られた組成物は154.7mPasの組成物粘度を有した。
【0062】
実施例10
次の組成を有する本発明の組成物を製造した:
得られた組成物は123.0mPasの組成物粘度を有した。該組成物はそれぞれ−10℃及び54℃で2週間貯蔵した後でも安定であった。
【0063】
実施例11
次の組成を有する本発明の組成物を製造した:
得られた組成物は91.99mPasの組成物粘度を有した。該組成物はそれぞれ−10℃及び54℃で2週間貯蔵した後でも安定であった。
【0064】
実施例12
次の組成を有する本発明の組成物を製造した:
得られた組成物は84.07mPasの組成物粘度を有した。該組成物はそれぞれ−10℃及び54℃で2週間貯蔵した後でも安定であった。
【0065】
実施例13
次の組成を有する本発明の組成物を製造した:
得られた組成物は74.58mPasの組成物粘度を有した。該組成物はそれぞれ−10℃及び54℃で2週間貯蔵した後でも安定であった。
【0066】
実施例14
本発明の組成物の注型適性を欧州特許第0467259号の組成物の注型適性と比較した。CIPAC MT148方法に従うが、該方法は既知重量の500mLのメスシリンダーを400mLのマークまで充填することを伴なう。次いでメスシリンダーを秤量し、24時間静止のまま放置した。この期間後に、内容物を45°の角度で60秒間流出させ、次いで更に60秒間完全に倒立させた。次いでメスシリンダーを再秤量し(残留分%がその時算出できる)、400mLの蒸留水でゆすぎ、10回倒立させ、次いで前述の如く空にした。次いで最終重量を記録し、ゆすいだ残留分を算出した。4つの組成物の結果を以下に示す:
【0001】
本発明は組成物に関し、特に水性除草剤組成物に関し、詳しく言えばビピリジリウム除草剤の水性組成物に関する。本発明はまたかかる組成物においてゲル化剤としてアルギン酸塩の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
欧州特許EP 0467529号においては、10〜400g/lの三ケイ酸マグネシウムの懸濁液と混合して、パラコート又はジコートの塩あるいはこれらの混合物を少なくとも50g/lの濃度で含有する液体の水性除草剤組成物が記載されており、該組成物は更に催吐剤及び/又は下剤を含有している。三ケイ酸マグネシウムはヒトの胃液のpHでゲルを形成し、前記特許の明細書は更に(i)パラコート又はジコートの塩あるいはこれらの混合物を含有してなる除草剤成分と(ii)ヒトの胃液のpHでゲル化するゲル化剤と(iii)催吐剤及び/又は下剤とを含有してなる水性液体除草剤組成物であって、除草剤成分とゲル化剤との比率が1:1〜20:1である水性液体除草剤組成物を開示している。該発明の目的はビピリジリウム塩の摂取に続いて有害な作用の可能性を低減するものである。即ち、該発明の組成物の或る量を摂取するならば、胃液の酸性度(これは全く広い範囲内で変化するが、男性についてはpH約1.92の平均値及び女性についてはpH約2.59の平均値を有する)は該組成物を胃中でゲル化させる。胃内容物の粘度が増大すると胃内容排出速度を減速する。従って、ビピリジリウム除草剤はゲル中に捕捉されるものであり、胃から吸収性小腸へのゲルの移動は妨害されるものである。該組成物に存在する催吐剤は比較的迅速に吸収されしかも短時間で嘔吐によりビピリジリウム除草剤含有ゲルを吐出させるものであり、これによって防止されなければビピリジリウム化合物の吸収が行われる胃腸管へ摂取した除草剤が移動下降しないように防止する。好ましい組成物においては、下剤が該組成物中に存在して、催吐剤の作用にも拘らず胃から小腸に通過した吸収されなかったビピリジリウム除草剤を除去するのに助力する。EP 0467259号の発明のビピリジリウム組成物が摂取される場合には、ゲル化剤と催吐剤と包含される時は下剤との合した作用は胃腸管から血流中へビピリジリウム化合物を吸収の実質的に低減するものであり、これによって生成物の経口毒性を低減する。
【0003】
EP 0467259号に記載した組成物は工業上重要でないことが実際上判明した。貯蔵及び運搬中に該組成物全体に亘って均一に分散させて不溶性ゲル化剤、三ケイ酸マグネシウムの粒子を維持するのに役立つ増粘剤又は懸濁剤を包含させるのが必須であると見出された。然しながら、その大層な性状により増粘剤は組成物の粘度を増大し、高粘度の組成物に伴なう諸問題と、固体の無機ゲル化剤の沈降を最小とするのに粘度を増大させる必要性との間の釣合いを決定しなければならなかった。実際には、固体のゲル化剤の沈降は未だ尚過度に粘稠であると判明し、該組成物を注入し且つ計量する困難さと、該組成物を噴霧タンク中で水に有効に分散させる困難さと、空の容器をゆすぐ困難さとが得られることに関して、該組成物が比較的不十分な安定性を有する点で、該収支は不幸な妥協の産物であると判明した。分散した固体の無機ゲル化剤の沈降は三ケイ酸マグネシウム対催吐剤の濃度勾配を生じてしまい、こうして、組成物の容器の或る割合のみを何れか一時に用いるならば、噴霧タンクに存在する諸成分の相対的な割合は意図される割合に対応せず、従って無害化作用は最適なものとはほど遠くあり得る。好ましい増粘剤又は懸濁剤は商標名ケルザン(KELZAN)として販売されるキサンタンガムであり、これは実施例で用いた唯一の懸濁剤である。然しながら、別の適当な懸濁剤にはアルギン酸塩があるという簡単な見解は存在する。
【特許文献1】
欧州特許第0467529号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者が今般見出した所によれば、アルギン酸塩(alginates)それ自体はpH−感受性のゲル化剤として用いた時にはビピリジリウム塩組成物と共に用いるための驚くべき程に有効なpH−感受性のゲル化剤である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
即ち本発明によると、パラコートの塩、ジコートの塩又はこれらの混合物を含有してなる組成物であって更に催吐剤及び/又は下剤をも含有してなる組成物を製造するに際して、pHで誘発されるゲル作用がヒトの胃液の酸性pHで生起するようにpHで誘発されるゲル化剤としてアルギン酸塩の使用が提供される。
【0006】
アルギン酸塩を本質的に単独のゲル化剤として用いるのが好ましい。
【0007】
即ち第2の本発明の要旨によると、パラコートの塩、ジコートの塩又はこれらの混合物を含有してなりしかも更に催吐剤及び/又は下剤をも含有してなる水性除草剤組成物であってpHで誘発されるゲル作用がヒトの胃液の酸性pHで生起する水性除草剤組成物において、ゲル化剤が三ケイ酸マグネシウムの実質的な不在下で用いたアルギン酸塩であることを特徴とする水性除草剤組成物が提供される。
【0008】
本発明の水性組成物は、ビピリジリウムイオンとして表わして少なくとも40g/lのパラコート又はジコート又はこれらの混合物(ビピリジリウム塩としてここに記載して個々に又は組合わせて)を含有するのが好ましい。該組成物は、50g/l以上、例えば100g/l以上のビピリジリウムイオンを含有し得る。1L当り200g又はそれ以上を含有する組成物を製造し得るが、約250g/l又は300g/l以上のパラコートの濃度は不安定である傾向がある。一般に、該組成物は400g/l以上のビピリジリウムイオンを含有しない。
【0009】
本明細書で用いた如き用語「三ケイ酸マグネシウムの実質的な不在」とは該組成物の1リットル当り10g以下、より好ましくは該組成物の1リットル当り5g以下を意味する。少量の三ケイ酸マグネシウムの存在は本発明の組成物に不利に作用し得ないけれども、ゲル化剤として三ケイ酸マグネシウムを含有することに格別の利点がある訳ではない。本発明の1つの具体例においては、三ケイ酸マグネシウムは該組成物中に存在しない。本発明者が見出した所によれば、ゲル化剤としてアルギン酸を用い且つ10g/l以上の三ケイ酸マグネシウムを含有する組成物は希釈すると固体の沈着物を生起する傾向がある。
【0010】
本発明においてアルギン酸塩を用いる目的は欧州特許第0467529号で用いた懸濁剤又は増粘剤の目的とは根本的に異なることが了解されるであろう。本発明においては、ヒトの胃液のpHでのみゲル化して無害化作用を与える比較的低粘度の組成物を提供するのが望ましい。欧州特許第0467529号においては、懸濁剤は、組成物が「正常な」pHにする間に且つヒトの胃液の酸性pHで何らかのゲルが形成される前に組成物を増粘することにより固体の無機ゲル化剤を懸濁して保持することが必要とされる。
【0011】
本発明の組成物は欧州特許第0467529号に開示した匹敵しうる組成物と比較すると向上した安定性を一般に示す。何故ならば、有意な量の固体無機ゲル化剤の不在下では安定性を確保するのに該組成物を増粘する必要性が大幅に低減されるからである。かくして工業上許容し得る低粘度と容器からの良好な注型適性と組合せて優れた物理的安定性を有する組成物を達成できる。更には、本発明の組成物は血流中にビピリジリウム塩の体内浸透的な暴露が低減されることにより、欧州特許第0467529号に記載した組成物のそれと実質上同等な無害化作用を与える。非嘔吐性の化合物種の実験においては、本発明者が見出した所によれば、欧州特許第0467529号に記載される組成物の如き組成物と比較すると、本発明の好ましい組成物についてはパラコートイオンに関して催吐剤の驚くべき程に増大した吸収速度が観察され、これは嘔吐性の化合物種に対してその全無害化により追加の利点を提供するものである。
【0012】
本発明で用いた如き用語アルギン酸塩(アルギネート)は、海草から抽出されしかも1:4グリコシド結合により連結されたウロン酸単位、詳しく言えば1−4a,L−グルウロン酸と1−4b,D−マンノウロン酸とよりなる天然のブロックコポリマーの種類を意味する。アルギン酸塩の一般的構造式は以下の式1に例示される。
【0013】
マンノウロン酸残基/グルウロン酸残基の比率(M:G)は海藻供給源に応じて変化する。典型的にはアルギネートは「高度のG」又は「高度のM」であると分類される。ゲル強度はG−ブロックの平均長さと共に増大することが一般に見出されており、G−ブロックの平均長さが5〜15である時にゲル強度に顕著な作用があると報告されている〔オラブ スミドストロッド及びクルト インガー ドラジェットの「食品コロイド−タンパク質、脂質及び多糖類」(Food colloids-Proteins, Lipids and Polysaccharides)p.282〕。本発明者が見出した所によれば驚くべきことには、高度のGのアルギン酸塩は本発明の組成物で用い得るけれども、高度のMとして販売されるアルギン酸塩は優れた無害化作用を一般に提供する。以下に論じる如く、これは無害化が有効なゲルの形成に依存するものではなく、例えばビピリジリウム塩と催吐剤と用いるならば下剤との相対的な吸収度を含めて多数の因子に依存するという事実を示している。アルギン酸塩はナトリウム塩の形で販売されることが多いが、種々の工業品位は種々の割合の残留カルシウムイオンを含有し得る。本発明者が見出した所によればカルシウム含量は組成物の安定性には大きく影響しないが、低いカルシウム含量は向上した無害化作用を与える傾向がある。それ故アルギン酸塩(定義した如き)のカルシウム含量は2%以下であり、好ましくは1%以下であり、例えば0.1%〜1%特に0.2〜0.5%であるのが好ましい。
【0014】
アルギン酸塩の平均分子量は10,000〜250,000、例えば10,000〜200,000であるのが好ましく、10,000〜150,000であるのがより好ましい。アルギン酸塩の分子量が100,000〜200,000である時に優れた結果が得られる。
【0015】
アルギン酸塩の分子量は一定の設定条件下で水中のその溶液の粘度に反映される。好ましいアルギン酸塩は、No.3のスピンドルで60rpmでLV型式のブルックフィールド粘度計(ブルックフィールド エンジニアリング ラボラトリー社、スタウトン、マサチューセッツ)を用いて測定すると25℃で2〜2000mPas例えば2〜1,500mPas、特に2〜1000mPas好ましくは4〜450mPas例えば20〜400mPasの1%水溶液中での平均粘度(本明細書では「1%溶液粘度」と記載する)を有する。
【0016】
アルギン酸塩はヒトの胃液の酸性pHで誘発されるゲル形成を受け、本発明で用いるに典型的なアルギン酸塩は約pH3〜4のpHでゲルを形成する。ゲルの強度はアルギン酸塩に応じて変化するが、前述した如くゲル強度は本発明の組成物の無害化に影響する因子の1つであるに過ぎない。
【0017】
即ち第3の本発明の要旨によると、パラコートの塩、ジコートの塩又はこれらの混合物を含有してなりしかも更に催吐剤及び/又は下剤を含有してなる水性除草剤組成物において、pHで誘発されるゲル作用はヒトの胃液の酸性pHで生起し、ゲル化剤は2〜2000mPasのここに定義した通り水中の1%溶液粘度を有するアルギン酸塩である、水性除草剤組成物が提供される。
【0018】
天然(中性の)pHでの組成物の高粘度は大抵の用途には確かに望ましくなく、本発明の組成物の粘度(実施例1)の方法を用いて測定した通りの「組成物粘度」)は200mPas以下であり、例えば10〜100mPas、好ましくは20〜80mPasであるのが好ましい。然しながら、例えば300mPasまで又はそれ以上の粘度を有する高粘度の組成物も或る特別な用途には有用性を有し得ることは認められるであろう。組成物の粘度はもちろん存在する何れかの表面活性剤を含めてその内容物の全体に応じて左右されるものである。或る安定性を達成するのに十分な懸濁剤(ケルザン)の最適な釣合いを有するが噴霧タンクに注入又は混合するには余りにも粘稠ではない(実施例5の如き)欧州特許第0467259号の典型的な組成物は約160〜180mPasの粘度を有する。
【0019】
実施例1の方法を用いて測定した粘度に加えて斟酌すべき別の因子はきわめて低い剪断時の粘度であり、該粘度は組成物が容器から以下に上手に流出させるか及び空にした時の容器を如何に容易にゆすぎ落とすものであるかを決定する。本発明者が見出した所によれば、本発明の組成物は一般に欧州特許第0467259号の組成物よりも容器から容易に流出し且つより容易にゆすがれる。
【0020】
本発明の組成物で用いるに適当な市販されて入手しうるアルギン酸塩の例を次の表に示す:
特に好ましいアルギン酸塩は商標名マヌテックスRMで販売されるアルギン酸塩であり、これは高度のMで低カルシウムであり、しかも特に好ましい範囲の1%粘度を有するという望ましい特性を組合せて有する。マヌテックス、マヌゲル、ケルギン及びケルコゾルはISP Aginatesの商標名である。組成物中のアルギン酸塩の濃度は一般に3〜50g/l、例えば5〜15g/l、好ましくは5〜10g/lの範囲にある。より高濃度も所望ならば用い得るが工業的な実施に許容し得る粘度を越えて該組成物の粘度を増大させる傾向があり、然るに3g/l以下の濃度は十分な無害化を提供し得ない。
【0021】
所望ならば、組成物のpHは酢酸又は水酸化ナトリウムの如き慣用のpH調節剤を用いて約pH7(例えばpH4と9との間、例えばpH6.5と7.5との間)に調節し得る。
【0022】
所望ならば、アルギン酸塩に加えて別のpHで誘発されるゲル形成性のポリマーを包含することができあるいはアルギン酸塩の一部をかかるポリマーで置換し得る。かかる追加のポリマーの例にはポリビニルアルコール、部分的に水解したポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール及びペクチンがある。
【0023】
除草剤の生体性能を改良するのに1種又はそれ以上の表面活性剤又は助剤を組成物中に含有させるのが一般に望ましい。かかる表面活性剤は当業者には周知であり、カチオン系、非イオン系及びアニオン系化合物がある。これらの例は欧州特許第0467529号に挙げられているが、そこではアニオン系表面活性剤は余り好ましいものでないと記載されている。本発明者が見出した所によれば或る表面活性剤及び表面活性剤の組合せ体はアルギン酸塩の存在下では生体性能を改良するのみならず無害化作用をも増大させ得る。
【0024】
(a) 1種又はそれ以上のカチオン系又は非イオン系表面活性剤と
(b) 1種又はそれ以上のアニオン系表面活性剤との組合せ体が
生体性能の改良あるいは無害化又は安定性の促進の何れかにより特に有効であると見出された。表面活性剤の全濃度は組成物の1リットル当り25〜100g/lであるのが好ましく、より好ましくは50〜100g/l例えば50〜70g/lである。(a)群の表面活性剤と(b)群の表面活性剤との比率は好ましくは1:2〜10:1であり、より好ましくは1:1〜5:1である。典型的な比率は3:2である。
【0025】
即ち第4の本発明の要旨によると、パラコートの塩、ジコートの塩又はこれらの混合物を含有してなり、更に催吐剤及び/又は下剤をも含有してなる水性除草剤組成物において、pHで誘発されるゲル作用はヒトの胃液の酸性pHで生起し、ゲル化剤はアルギン酸塩であり、該組成物が(a)1種又はそれ以上のカチオン系又は非イオン系表面活性と(b)1種又はそれ以上のアニオン系表面活性剤とを含有してなる水性除草剤組成物が提供される。
【0026】
本発明の好ましい組成物は懸濁しなければならない固体成分を含有せずそれ故欧州特許第0467529号の組成物の安定性の問題を受けないけれども、該組成物のわずかな分離又は不均一な増粘は加速した貯蔵試験中に観察され得る。本発明の好ましい表面活性剤は長期の試験期間に亘って安定であると見出された。
【0027】
適当なアニオン系表面活性剤の例には、アルキルベンゼンスルホネート例えばナトリウム又はマグネシウム ドデシルベンゼンスルホネート(市販されて入手しうる例にはナンサ(NANSA)HS90/Sがある);アルキルエトキシカルボキシレート例えば一般式R(OCH2OCH2)nCO2H(式中RはC14〜C14アルキル基であり、nは6〜12である)のアルキルエトキシカルボキシレート(市販されて入手しうる例にはエンピコール(EMPICOL)CBF及びエンピコールCBLがある);ジナトリウムC15〜C20直鎖又は分枝鎖アルキルスルホサクシネート例えばジナトリウムラウリルスルホサクシネート及びジナトリウムイソデシルスルホサクシネート(市販されて入手しうる例にはエーロゾル(AEROSOL)A268がある;ナトリウムジ(C5〜C12直鎖又は分枝鎖)アルキルスルホサクシネート例えばナトリウムジオクチルスルホサクシネート(市販されて入手しうる例にはエーロゾルOTがある);ナトリウムアルキルスルホサクシネート例えばナトリウムラウリルスルホサクシネート(市販されて入手しうる例にはテキシン(TEXIN)128Pがある);ナトリウムナフタレンホルムアルデヒド縮合物(市販されて入手しうる例にはモルウェット(MORWET)D425がある);ナトリウムメチルオレオイルタウレート(市販されて入手しうる例にはアジノール(ADINOL)OT64がある);エステルカルボキシレート(市販されて入手しうる例にはエウラコル(EURACOL)M、TAがある);ホスフェートエステル(市販されて入手しうる例にはクロダホス(CRODAFOS)がある);TEA−PEG−3−コカミドサルフェート(市販されて入手しうる例にはゲナポール(GENAPOL)AMSがある)の塩がある。
【0028】
適当な非イオン系表面活性剤の例にはノニルフェノールエトキシレート(市販されて入手しうる例にはシンペロニック(SYNPERONIC)NP8がある);エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのブロックコポリマー(市販されて入手しうる例にはシンペロニックPE/F88がある);アルキルアミンエトキシレート(市販されて入手しうる例にはシンプロラム(SYNPROLAM)35X15、エトメーン(ETHOMEEN)C25又はT25及びノバミン(NOVAMINE)がある);エトキシル化した直鎖アルコール類(市販されて入手しうる例にはルブロール(LUBROL)17A17がある);別のアルコールエトキシレート類(市販されて入手しうる例にはシンペロニック(SYNPERONIC)A範囲(11,15,20等)、アトプラス(ATPLUS)245がある);及び脂肪酸エトキシレート(市販されて入手しうる例にはケマックス(CHEMAX)がある。アルキルアミンエトキシレートの如き表面活性剤は時としてカチオン系表面活性剤と分類されるのが認められるが、本発明の大抵の組成物における如く中性のpHでは該表面活性剤は非イオン性であると考えるのが適当である。
【0029】
適当なカチオン系表面活性剤の例にはアミンエトキシレート及びアルコキシル化したジアミン(市販されて入手しうる例にはジェファミン(JEFFAMINE)生成物がある)がある。
【0030】
前記表面活性剤の好ましい組合せ体にはアルキルベンゼンスルホネート(アニオン系);アルキルアミンエトキシレート(非イオン系);アルキルアミンエトキシレート(非イオン系)とナトリウムジアルキルスルホサクシネート(アニオン系);アルキルアミンエトキシレート(非イオン系)とジナトリウムアルキルスルホサクシネート;アルキルベンゼンスルホネート(アニオン系)とエトキシル化した直鎖アルコール(非イオン系);アルキルベンゼンスルホネート(アニオン系)とエチレンオキシドプロピレンオキシドブロックコポリマー(非イオン系);アルキルベンゼンスルホネート(アニオン系)とアルコールエトキシレート(非イオン系);及びアルキルベンゼンスルホネート(アニオン系)とナトリウムジアルキルスルホサクシネート(アニオン系)とアルキルアミンエトキシレート(非イオン系)の組合せ体がある。
【0031】
ビピリジリウム塩を無害化するのに該組成物の効能及び特にゲル化が生起する仕方は複雑であり、十分に解明されていない。然しながら、胃から吸収性の小腸への移動が妨害されるようにビピリジリウム塩をゲル中に捕捉するのが重要である。何故ならば粘稠な物質の胃内容排出速度は液体材料についてよりもずっと緩慢であるからである。対照的に、有意な量の除草剤が血流中に吸収され得る前に嘔吐によりビピリジリウム塩含有ゲルを吐出させるように催吐剤を出来るだけ迅速に吸収させるのが望ましい。下剤の硫酸マグネシウムは吸収されず、腸内容物の浸透圧を上昇させて水を腸腔中に流入させることによりその浸透下剤作用を及ぼす。組成物の無害化はゲル化、嘔吐及び便通の相乗作用である。本発明の範囲は何れか1つの特定の理論によって限定されると考えられるものでないけれども、本発明の組成物は比較的可動性の水性相に亘って分散したゲルの小球の形を取るゲル構造を低いpH値で有すると考えられる。この構造は、欧州特許第0467529号の組成物と比較すると、本発明の組成物は除草剤の吸収を有効に低減させて組合せるが催吐剤の吸収を減損しないという驚くべき所見を説明し得る。催吐剤はビピリジリウムイオンよりもずっと極性ではなくそれ故ゲルと種々に相互作用するものである。更には、催吐剤はビピリジル類よりもずっと親油性であるので胃内容物から粘膜中へより速い速度で拡散し、且つこの過程は組成物の諸成分によって妨害されないと考えられる。
【0032】
然しながら、何ら特定の理論にも拘らず、非嘔吐性の生物種(ラビット)についての試験が示す所によれば、パラコートイオンに対して催吐剤の驚くべき程に増大した吸収速度が欧州特許第0467529号に記載した組成物の如き組成物と比較すると本発明の好ましい組成物について見出される。
【0033】
パラコートは1,1'−ジメチル−4,4'−ビピリジリウムカチオンの普通名である。ジコートは1,1'−エチレン−2,2'−ビピリジリウムカチオンの普通名である。パラコートの塩及びジコートの塩はビピリジリウム核上の2個の正電荷を釣合わせるのに十分な負電荷を担持するアニオンを必ず含有する。
【0034】
ビピリジリウム第4級カチオンの特徴的な除草作用は組合せたアニオンの種類とは独自であるので、アニオンの選択は例えば経費に依存して便宜上の問題である。アニオンは都合の良い水溶解度の塩を生じるアニオンであるのが好ましい。一価又は多価であり得るアニオンの例には、アセテート、ベンゼンスルホネート、ベンゾエート、ブロミド、ブチレート、クロリド、シトレート、フルオロシリケート、フマレート、フルオロボレート、ヨージド、ラクテート、マレート、マレエート、メチルサルフェート、ニトレート、プロピオネート、ホスフェート、アリチレート、サクシネート、サルフェート、チオシアネート、タルトレート及びp−トルエンスルホネートのアニオンがある。除草性のビピリジリウム サルチオム(saltiom)カチオンの塩は多数の同様なアニオン又は相異なるアニオンの混合物から形成できる。便宜上及び経済上の理由で、パラコートはパラコートジクロリドとして普通製造販売され、然るにジコートはジコートジブロミドとして製造販売される。
【0035】
除草性ビピリジリウム第4級カチオンの塩の特徴的な除草活性はカチオンのみに在るので、但し書きがなければビピリジリウム第4級カチオンの量に関して活性成分の濃度及び施用率を記載するのが慣例である。
【0036】
所望ならば、パラコート又はジコートは別の農薬活性成分と組合せてしかも特に別の除草剤と組合せて本発明の組成物で用い得る。本発明の組成物に配合するのに有用なパラコート及びジコート用の典型的な混合共同剤にはアメトリン、ジウロン、アトラジン、グリホセート、ブタフェナシル、メトリブジン、プロメトリン、及びターブチラジンがある。本発明の組成物に配合し得るか又は本発明の組成物と共にタンク混合物として用い得る多数の他の可能な混合共同剤は当業者に見出されるものである。代表的な例には2,4−D、AC304415、アセトクロル、アクロニフェン、アラクロル、アミカルバゾン、アミノトリアゾール、アザフェニジン、BAS 145138、ベノキサコル、ベンタゾン、バイアロホス、ブロモキシニル、ブチレート、カルフェントラゾン−エチル、CGA276854、クロマゾン、クロピラリド、クロキントセット−メトキシル、クロランスラム、シアナジン、ジカムバ、ジクロルミド、ジクロスラム、ジフルフェンゾピル、ジメタナミド、フェンクロリム、フェントラジミド、フロルアスラム、フルフェナセット、フルメトスラム、フルミクロラック−ペンチル、フルミオキサジン、フルラゾール、フルロキシピル、フルチアセット−メチル、フルキソフェニム、ホラムスルフロン、フリルアゾール、グルホシメート、ハロスルフロン−メチル、ハロスルフロン−エチル、イマザモックス、イマザピル、イマザキン、イマゼタピル、ヨードスルフロン、イソプロパゾール、イソキサクロルトール、イソキサフルトール、MCPA、MCPB、MCPP、メフェンピル、メソトリオン、メトベンズロン、メトラクロル、メトスラム、MON4660、ニコスルフロン、NOA−402989、ペンジメタリン、プリミスルフロン、プロフルアゾール、プロスルフロン、ピリデート、リムスルフロン、S−ジメタナミド、セトキシジム、S−グルホシネート、シマジン、スルルタモン、S−メトラクロル、スルコトリオン、スルフェントラゾン、スルホセート、ターブトリン、チフェンスルフロン及びトリトスルフロンがある。
【0037】
種々の既知の催吐剤を本発明の組成物で用い得る。然しながら、好ましい催吐剤はビピリジリウム除草剤の組成物中に用いるのに英国特許第1507407号に記載された化合物であり、特に好ましい催吐剤は2−アミノ−6−メチル−5−オキソ−4−n−プロピル−4,5−ジヒドロ−5−トリアゾロ[1,5−a]−ピリミジンである。
【0038】
本発明の組成物で用いた催吐剤の量は、用いた特定型式の催吐剤に応じて変化するが、英国特許第1507407号に記載した種類の催吐剤を用いる時は、催吐剤の濃度は組成物の1リットル当り0.1〜5gであるのが好ましい。200g/lのビピリジリウム化合物を含有する組成物については、1.5〜2.0g/lの催吐剤濃度が好ましい。
【0039】
本発明の組成物が下剤を含有する時、これは硫酸マグネシウムであるのが好ましい。硫酸マグネシウムの濃度は組成物の1リットル当り10〜400g/lであるのが好ましく、10〜100g/lであるのがより好ましい。例えば400g/lまでのより高濃度の硫酸マグネシウムを用いることができ、増大した下剤作用を提供し続けるが、かかる高濃度の硫酸マグネシウムは組成物の安定性に悪影響を及ぼすかもしれない。
【0040】
本発明の組成物はまた着臭剤(警戒剤)の如き慣用の添加剤も含有でき、例えば英国特許第1406881号に記載される如くピリミジン誘導体又はn−バレリアン酸を含有できる。該組成物はこれに独特な色を与える顔料又は染料をも含有しうる。
【0041】
本発明の組成物は諸成分を混合することにより簡単に且つ都合良く製造できる。固体のアルギン酸塩をビピリジリウム塩の水溶液に添加するのが一般に好ましい。何故ならば、アルギン酸塩を先ず水中に混合し続いてビピリジリウム塩の水溶液を添加する時よりも更に均質な組成物が得られるからである。例えば、ビピリジリウム塩を、場合によっては催吐剤の存在下に水中に混合し、次いでアルギン酸塩を混合しながら添加する。下剤を添加し、続いて消泡剤、表面活性剤系、染料及び着臭剤を添加する。最後にしかも所望ならば、pHを中性に調節する。
【0042】
即ち諸成分の典型的な添加順序は次の通りである:
(a) 所望割合の催吐剤を含有するビピリジリウム塩の水性濃厚物を調製する(典型的には水中に例えば30〜40重量%のパラコートイオンを含有する);
(b) 必要ならば別量の水を添加して水の全量を所望量にわずかに足りない所にまでさせる(最終的な調節を斟酌する);
(c) アルギン酸塩を添加する;
(d) 下剤、消泡剤、表面活性剤、染料及び着臭剤(用いるならば)を添加する;
(e) 必要ならばpHを調節する;及び
(f) 必要ならば最終量の水を添加して全ての濃度を所望の値に調節する。該組成物は各段階に亘って攪拌するのが好ましい。
【0043】
前記の工程(b)で添加すべき水の量は工程(a)の供給原料として市販されて入手しうる水性濃厚物の当初濃度に左右されることは認められるであろう。
【0044】
即ち本発明の別の要旨によると、パラコートの塩、ジコートの塩又はこれらの混合物を含有する水溶液を形成する工程と、続いて固体のアルギン酸塩を前記溶液に添加する工程とからなる、パラコートの塩、ジコートの塩又はこれらの混合物を含有する水性除草剤組成物の製造方法が提供される。
【0045】
本発明を次の実施例により例示するが、実施例中の全ての部及び%は但し書きがなければ重量部及び重量%である。助剤の濃度は各々の場合用いた組成物の重量により与えてある。組成物中の助剤の濃度はそれが100%以下である時に与えてある。例えば生成物ナンサ(NANSA)HS90/Sはナトリウムドデシルベンゼンスルホネートの90重量%溶液として供給される。
【0046】
実施例1
次の組成を有する本発明の組成物を製造した。
【0047】
シンプロラム35X15は、R−N(CH2CH2O)xH(CH2CH2O)yH(但しxとyとの合計は15であり
、RはC13〜C15である)と記載しうる分子式を有するアルキルアミンエトキシレートである。
【0048】
マヌテックスRXは低いカルシウム含量(最大で0.4%)と200〜400mPasの1%溶液粘度とを有する高度Mのアルギン酸塩である。
【0049】
得られる組成物は25℃で300/sでパールフィジカハーケ(Paar Physica Haake)MC1+高剪断流動計を用いて測定すると44.0mPasの粘度(「組成物粘度」)を有する。該組成物の安定性は実施例7に与えてある。
【0050】
実施例2
次の組成を有する本発明の組成物を製造した:
エーロゾルOT-Bは85%のナトリウムジオクチルスルホサクシネートと15%のナトリウムベンゾエートとを含有する。得られる組成物は68.0mPasの組成物粘度を有した。該組成物の安定性は実施例7に示してある。
【0051】
実施例3
次の組成を有する本発明の組成物を製造した:
エーロゾルA-268はジナトリウムイソデシルスルホサクシネートである。得られた組成物は19.0mPasの組成物粘度を有した。該組成物の安定性は実施例7に与えてある。
【0052】
実施例4
次の組成を有する本発明の組成物を製造した:
ナンサHS90/Sはナトリウムドデシルベンゼンスルホネートである。
【0053】
マヌテックスRDは低いカルシウム含量(最大で0.4%)と4〜15mPasの1%溶液粘度とを有する高度Mのアルギン酸塩である。
【0054】
得られた組成物は91.1mPasの組成物粘度を有した。該組成物の安定性は実施例7に与えてある。
【0055】
実施例5
次の組成を有する本発明の組成物を製造した:
マヌゲルGMBは低いカルシウム含量(0.2〜0.5%)と100〜270mPasの1%溶液粘度とを有する高度Gのアルギン酸塩である。
【0056】
得られる組成物は418.0mPasの組成物粘度を有した。
【0057】
実施例6
次の組成を有する本発明の組成物を製造した:
得られた組成物は281.5mPasの組成物粘度を有した。
【0058】
実施例7
欧州特許第0467529号の実施例5の試料に本質的に対応する比較試料を調製した。
【0059】
実施例1〜4の組成物の安定性を比較の試料と対比した。試料は一定の温度(指示した通り25℃、40℃又は50℃)で4〜8週間貯蔵した。何れかのわずかな分離が認められた。実質的な分離は(分離した相の高さ/全組成物の高さ)×100(%)として測定した。
【0060】
実施例8
実施例1〜6の組成物は無害化作用を示し(一定の投与量でビピリジリウム塩に対する全身的な暴露の低減によりラビットで測定した通り)、これは欧州特許第0467529号の実施例5の組成物の無害化作用と大幅に同等でありしかも三ケイ酸マグネシウム又はアルギン酸塩ゲル化剤を含有しない対応の組成物よりも有意な程にずっと良好である。
【0061】
実施例9
次の組成を有する本発明の組成物を製造した:
得られた組成物は154.7mPasの組成物粘度を有した。
【0062】
実施例10
次の組成を有する本発明の組成物を製造した:
得られた組成物は123.0mPasの組成物粘度を有した。該組成物はそれぞれ−10℃及び54℃で2週間貯蔵した後でも安定であった。
【0063】
実施例11
次の組成を有する本発明の組成物を製造した:
得られた組成物は91.99mPasの組成物粘度を有した。該組成物はそれぞれ−10℃及び54℃で2週間貯蔵した後でも安定であった。
【0064】
実施例12
次の組成を有する本発明の組成物を製造した:
得られた組成物は84.07mPasの組成物粘度を有した。該組成物はそれぞれ−10℃及び54℃で2週間貯蔵した後でも安定であった。
【0065】
実施例13
次の組成を有する本発明の組成物を製造した:
得られた組成物は74.58mPasの組成物粘度を有した。該組成物はそれぞれ−10℃及び54℃で2週間貯蔵した後でも安定であった。
【0066】
実施例14
本発明の組成物の注型適性を欧州特許第0467259号の組成物の注型適性と比較した。CIPAC MT148方法に従うが、該方法は既知重量の500mLのメスシリンダーを400mLのマークまで充填することを伴なう。次いでメスシリンダーを秤量し、24時間静止のまま放置した。この期間後に、内容物を45°の角度で60秒間流出させ、次いで更に60秒間完全に倒立させた。次いでメスシリンダーを再秤量し(残留分%がその時算出できる)、400mLの蒸留水でゆすぎ、10回倒立させ、次いで前述の如く空にした。次いで最終重量を記録し、ゆすいだ残留分を算出した。4つの組成物の結果を以下に示す:
Claims (21)
- パラコートの塩、ジコートの塩又はこれらの混合物を含有してなる組成物であって更に催吐剤及び/又は下剤をも含有してなる組成物を製造するに際してpHで誘発されるゲル作用がヒトの胃液の酸性pHで生起するようにpHで誘発されるゲル化剤としてアルギン酸塩の使用。
- パラコートの塩、ジコートの塩又はこれらの混合物を含有してなりしかも更に催吐剤及び/又は下剤を含有してなる水性除草剤組成物であって請求項1のアルギン酸塩の使用を具体化する水性除草剤組成物であってpHで誘発されるゲル作用がヒトの胃液の酸性pHで生起する水性除草剤組成物において、ゲル化剤が三ケイ酸マグネシウムの実質的な不在下で用いたアルギン酸塩であることを特徴とする水性除草剤組成物。
- 1リットルあたり10g以下の三ケイ酸マグネシウムを含有する請求項2記載の水性除草剤組成物。
- パラコートの塩、ジコートの塩又はこれらの混合物を含有してなりしかも更に催吐剤及び/又は下剤を含有してなり、請求項1記載のアルギン酸塩の使用を具体化する水性除草剤組成物において、pHで誘発されるゲル作用はヒトの胃液の酸性pHで生起し、ゲル化剤は2〜2000mPasのここに定義した通り水中の1%溶液粘度を有するアルギン酸塩である、水性除草剤組成物。
- アルギン酸塩は20〜400mPasのここで定義した通り水中の1%溶液粘度を有する請求項4記載の水性組成物。
- アルギン酸塩は20〜1000mPasのここで定義した通り水中の1%溶液粘度を有する請求項5記載の水性組成物。
- アルギン酸塩は高度M(High M)と分類される請求項2〜6の何れかに記載の水性組成物。
- アルギン酸塩のカルシウム含量は1%以下である請求項2〜7の何れかに記載の水性組成物。
- 組成物中のアルギン酸塩の濃度は3〜50g/lである請求項2〜8の何れかに記載の水性組成物。
- pHはpH4〜pH9に調節する請求項2〜9の何れかに記載の水性組成物。
- ポリビニルアルコール、部分的に水解したポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール及びペクチンから選んだ、pHで誘発されるゲル形成性の追加のポリマーを含有してなる請求項2〜10の何れかに記載の水性組成物。
- 組成物は更に(a)1種又はそれ以上のカチオン系又は非イオン系表面活性剤と(b)1種又はそれ以上のアニオン系表面活性剤とを含有してなる請求項2〜11の何れかに記載の水性組成物。
- アニオン系表面活性剤はアルキルベンゼンスルホネート、アルキルエトキシカルボキシレート、ジナトリウムC5〜C12直鎖又は分枝鎖アルキルスルホサクシネート、ナトリウムジ(C5〜C20直鎖又は分枝鎖)アルキルスルホサクシネート、ナトリウムアルキルスルホサクシネート、ナトリウムナフタレンホルムアルデヒド縮合物、ナトリウムメチルオレオイルタウレート、エステルカルボキシレート、ホスフェートエステル及びコアミドサルフェートの塩から選択される請求項12記載の水性組成物。
- 非イオン系表面活性剤はノニルフェノールエトキシレート、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのブロックコポリマー、アルキルアミンエトキシレート、エトキシル化したアルコール類及び脂肪酸エトキシレート類から選択される請求項12記載の水性組成物。
- カチオン系表面活性剤はアミンエトキシレート及びアルコキシル化したジアミン類から選択される請求項12記載の水性組成物。
- 表面活性剤全濃度は組成物1リットル当り25〜100gである請求項12〜15の何れかに記載の水性組成物。
- 催吐剤は2−アミノ−6−メチル−5−オキソ−4−n−プロピル−4,5−ジヒドロ−5−トリアゾロ[1,5−a]−ピリミジンである請求項2〜17の何れかに記載の水性組成物。
- 下剤を用いるならば、これは硫酸マグネシウムである請求項2〜18の何れかに記載の水性組成物。
- 1リットル当り50g以上のビピリジリウムイオンを含有する請求項2〜19の何れかに記載の水性組成物。
- パラコートの塩、ジコートの塩又はこれらの混合物を含有する水溶液を形成する工程と、続いて固体のアルギン酸塩を前記溶液に添加する工程とからなる請求項2〜19の何れかに記載の組成物を製造する方法。
- 望ましくない植物又はそれの所在場所に、請求項2〜19の何れかに記載の水性組成物を有効量で施用することからなる、望ましくない植物種を枯死又は防除する方法。
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