JP2004524273A - 反応蒸留による芳香族炭化水素の水素化方法 - Google Patents

反応蒸留による芳香族炭化水素の水素化方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、反応する物質が反応塔(4)内に固定されている少なくとも1種の触媒(5)上を通過するようになっている反応塔(4)内で、非置換の単環または多環の芳香族炭化水素または少なくとも1個のアルキル基、アミノ基、水酸基またはこれらの2種以上の組み合わせにより置換された単環または多環の芳香族炭化水素を、対応する脂環式炭化水素を生成するために、上記触媒(5)の存在下で気体水素によって水素化する方法であって、得られた脂環式炭化水素を上記反応塔(4)の側方排出口(14)から、または塔底部(6)からライン(8)を通して、または側方排出口(14)からと塔底部(6)からライン(8)を通しての両方から排出することを特徴とする方法を提供する。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非置換のまたは少なくとも1個のアルキル基、アミノ基、水酸基、またはこれらの2種以上の組み合わせにより置換された単環または多環の芳香族炭化水素を対応する脂環式炭化水素を生成するために水素化する方法に関する。特に本発明は、反応する物質が反応塔に固定されている触媒上を向流方向に通過するようになっている反応塔内で、反応蒸留によりベンゼンをシクロヘキサンに水素化する方法に関する。
【0002】
【従来技術】
例えばベンゼンをシクロヘキサンに水素化する方法は数多く知られている。これらの方法の大部分は、気相または液相中で粒状ニッケルおよび白金触媒上で水素化を行なう方法である(例えば、US3597489号公報、GB1444499号公報およびGB992104号公報参照)。典型的には、ベンゼンの大部分がまず主反応器内でシクロヘキサンに水素化され、シクロヘキサンへの転化は後続の1個以上の反応器内で完了する。
【0003】
激しい発熱を伴う水素化反応は、高選択性を確保しつつ完全な転化を達成するためには、圧力、温度および滞留時間を精密に制御して実行する必要がある。特に、比較的高温になると生成しやすいメチルシクロペンタンがあまり生成しないようにする必要がある。典型的なシクロヘキサンの仕様では、ベンゼンの残留量は100ppm未満であり、メチルシクロペンタンの含有量は200ppm未満である必要がある。n−パラフィン(n−ヘキサン、n−ペンタン等)が含まれているのも問題である。これらの望ましくない化合物も比較的高い水素化温度条件で生成しやすく、生成したシクロヘキサンからはメチルシクロペンタンの場合と同様に複雑な分離工程によって分離する必要がある。この分離は、例えば抽出法や精留法によって、またはGB1341057号公報に記載されているようなモレキュラーシーブを使用する方法によって実行することができる。水素化のために使用する触媒もまた、望ましくないメチルシクロペンタンの生成の程度に大きく影響する。
【0004】
上述の先行技術では水素化をできるだけ低温で行なうのが望ましい。しかしながら、使用する水素化触媒の種類によっては経済的な空時収量を得るために必要な触媒の充分に高い水素化活性が比較的高い温度以上でしか得られない、という事実によって上述の要請が制限される。
【0005】
ベンゼンの水素化のために使用されるニッケルおよび白金触媒はいくつかの問題点を有している。ニッケル触媒はベンゼン中のイオウ含有不純物に極めて敏感である。そのため、非常に純粋なベンゼンを水素化のために使用しなければならないか、またはGB1104275に記載されているように、より高いイオウ含有量に耐える白金触媒を主反応器内で使用することによりニッケル触媒が導入されている後続反応器を保護しなければならない。他の方法としては、レニウムで触媒をドープする方法(GB1155539号公報)、またはイオン交換体を使用して触媒を製造する方法(GB1144499号公報)がある。しかしながら、このような触媒の製造は複雑であり高価である。水素化はラネーニッケル上で行なうこともできる(US3202723号公報)が、この方法の問題点は触媒が容易に燃焼してしまうことである。均一ニッケル触媒を水素化のために使用することもできる(EP−A−0668257号公報)。しかしながら、これらの触媒は非常に水に敏感であるため、水素化の前に使用するベンゼンを排水塔内で水残留量が1ppm未満になるまで乾燥しなければならない。均一触媒の別の問題点は、触媒を妥当な価格で再生することができない点である。
【0006】
白金触媒はニッケル触媒よりも問題点が少ないが、製造費用が極めて高価である。白金触媒を使用する場合もニッケル触媒を使用する場合も非常に高い水素化温度が必要であり、従って望ましくない副生成物が多く生成する可能性がある。
【0007】
ベンゼンからのシクロヘキサンのルテニウム触媒上での水素化は工業的に実行されていないが、特許文献にこの用途のためにルテニウム含有触媒を使用する方法が開示されている。
【0008】
SU319582号公報では、Pd、PtまたはRhでドープされた懸濁Ru触媒がベンゼンからのシクロヘキサンの製造のために使用されている。しかしながら、この触媒はPd、PtまたはRhを使用しているため極めて高価である。さらに懸濁触媒の後処理および回収が複雑であり高価である。
【0009】
SU403658号公報では、CrドープRu触媒がシクロヘキサンの製造のために使用されている。水素化は180℃で行なわれるが、望ましくない副生成物が多く生成する。
【0010】
US3917540号公報は、シクロヘキサン製造用のAl担持触媒を開示している。これらの触媒は、活性金属として元素周期律表の第VIII族に属する貴金属、アルカリ金属とテクネチウムまたはレニウムを含む。Al担体の形状は球状、微粒子状などである。この触媒の問題点は、選択性が99.5%に過ぎないという点である。
【0011】
最後にUS3244644号公報は、ベンゼンの水素化に適しているというη−Al担持ルテニウム水素化触媒を開示している。これらの触媒は最大0.635cm(1/4inch)の大きさの粒子形態を有しており、少なくとも5%の活性金属を含んでいる。しかしながら、η−Alの製造は複雑で高価である。
【0012】
上述の粒状触媒または懸濁触媒に加えて、水素化反応のために使用可能である触媒活性層を備えた規則充填物形態の一体式の担持触媒も公知である。
【0013】
例えばEP−B−0564830号公報は、活性成分として元素周期律表の第VIII族に属する元素を含むことができる一体式の担持触媒を開示している。
【0014】
EP−A−0803488号公報は、in situで例えばモノリスのような担体に蓄積させた均一ルテニウム化合物を含む触媒の存在下での芳香環に少なくとも1個の水酸基またはアミノ基が結合している芳香族化合物の反応方法、例えば水素化方法を開示している。水素化は50bar以上の圧力および好ましくは150〜220℃の温度の条件で行なわれる。
【0015】
WO96/27580号公報は、触媒蒸留により単環または多環の不飽和化合物を水素化する方法を開示しており、この場合の反応器は反応混合物が低い水素分圧で沸騰するような圧力で操作される。
【0016】
WO98/09930は、触媒の存在下での触媒蒸留により、混合炭化水素流内で芳香族化合物を選択的に水素化する方法を開示している。
【0017】
最後の2つの刊行物における方法では、満足できる空時収量を得るためには13.8〜17.2barの圧力と135〜190℃の温度が必要である。両方の刊行物の方法において、目的の生成物が常に排出されているかまたは塔頂部で採集されている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
芳香族化合物の水素化に関する文献に記載された方法の全てにおいて、激しい発熱を伴なう水素化反応は、高選択的に完全な転化を達成するために、精密な温度と滞留時間の制御を必要とする。特に、高温で生成しやすいメチルシクロペンタンの多くの生成を抑制する必要がある。水素化において生成するメチルシクロペンタンのような副生成物は、上述の先行技術の方法では生成物中の不純物となる。このため、例えば高純度シクロヘキサンの製造に当っては、後続の蒸留工程が必要になる。この蒸留工程は資本費用に直接関連する。
【0019】
従って、本発明の目的は、芳香族炭化水素を水素化して対応する脂環式炭化水素を製造するための経済的な方法、特にベンゼンを水素化してシクロヘキサンを製造するための経済的な方法であって、高選択的に高純度の脂環式炭化水素を温和な反応条件下でかつ高空時収量で得ることができる方法を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
発明者等は、上述の目的は、反応する物質が反応塔内に固定されている少なくとも1種の触媒上を通過するようになっている反応塔内で、非置換の単環または多環の芳香族炭化水素または少なくとも1個のアルキル基、アミノ基、水酸基またはこれらの2種以上の組み合わせにより置換された単環または多環の芳香族炭化水素を、対応する脂環式炭化水素を生成するために、上記触媒の存在下で気体水素によって水素化する方法であって、得られた脂環式炭化水素を上記反応塔の側方排出口または塔底部または側方排出口および塔底部の両方から排出することを特徴とする方法によって達成されることを発見した。
【0021】
反応する物質どおしは、上記反応塔内に固定されている触媒上を向流方向に通過するのが好ましい。
【0022】
目的の生成物である脂環式炭化水素が反応塔の側方排出口から排出される場合には、沸点がより低い成分(以下、「低沸点成分」と表す。)が反応塔の塔頂部から排出される。対応して、生成物の脂環式炭化水素の沸点より高い沸点を有する成分(以下、「高沸点成分」と表す。)は反応塔の塔底部から排出される。すなわち、操作の形態は芳香族炭化水素中に存在する副生成物または反応中に形成される副生成物のそれぞれに依存して調整される。例えば、低沸点成分を塔頂部から排出し、対応して高沸点成分を塔底部から排出し、脂環式炭化水素を側方排出口から得る。
【0023】
高沸点成分である副生成物または第2成分が存在しない場合には、目的の生成物を塔底部から排出する。
【0024】
もちろん、本発明では、目的の生成物である脂環式炭化水素を反応塔の側方排出口と塔底部の両方から得るような操作の形態も可能である。
【0025】
本発明では、脂環式炭化水素を反応塔の側方排出口から得るかまたは塔底部から得るかは、反応塔内の還流比によっておよび/または反応塔へのエネルギー導入量によって制御する。側方排出口では、生成物は液体の形態で排出されるのが好ましい。
【0026】
意外にも、本発明の方法によるとベンゼン、トルエン、キシレンおよびアニリン(これらの炭化水素は非限定的な例示である)のような芳香族炭化水素が先行技術の方法に比較して顕著に低圧および低温の条件で対応する脂環式炭化水素に高選択的に水素化可能であり、空時収量も高く、しかも1つの装置内で高純度で脂環式炭化水素が得られることがわかっている。
【0027】
本発明の方法では、水素化を20bar未満の圧力および200℃未満の温度で行なうのが好ましい。
【0028】
特に好ましい形態では、水素化を13bar未満の圧力および150℃未満の温度で行なう。
【0029】
さらに好ましくは、水素化を1〜20bar、好ましくは5〜13barの範囲の圧力および/または50〜200℃、好ましくは80〜150℃の範囲の温度で行なう。
【0030】
本発明では反応系が沸騰状態にあるから、本発明の方法における反応混合物の温度は圧力によって簡単に制御可能である。
【0031】
本発明の方法では、圧力は水素化の間の水素分圧が0.1〜20barの範囲、好ましくは5〜13barの範囲になるように調整される。
【0032】
本発明の方法では、反応塔内の不均一触媒上で接触水添が行われる。
【0033】
【発明の実施の形態】
本発明の方法では、原則としてこの用途のために好適な触媒の全てを使用することができる。具体的な例を挙げると、Chem.Eng.Technol.16(1993),pp279〜289に記載されているような触媒活性イオン交換体で構成された成形体が使用できる。この場合の触媒は、ラシヒリング形状、鞍状、または蒸留技術において公知の他の形状であってもよい。蒸留技術における内部部品と形状が類似した触媒活性成形体の他の例としては、Sulzer社製のKATAPAK触媒および触媒担体およびMontz社製のMULTIPAK触媒が挙げられる。これらの触媒の幾何学的形状は、例えばSulzer社製BX、CY、DX、MELAPAKまたはMontz社製A3、BSHのような蒸留技術において周知のクロスチャネル構造に対応する形状である。粗面化処理を施された金網の形態ではあるが、同様の構造はDE−A−19624130号公報に開示されている。
【0034】
金網のポケットに埋設されており約0.2〜0.6mの径および0.3mの長さの俵型に巻き上げられた触媒(例えばイオン交換体)を使用することもできる。これらの俵の1個以上を蒸留搭に搭載する。このような触媒に関する他の情報はUS4215011号公報およびInd.Eng.Chem.Res.(1997),36,pp3821〜3832に記載されており、これらの文献の記載内容は本明細書に参考として組み入れられる。
【0035】
活性金属を含有する不均一触媒を使用することもできる。使用することができる活性金属は、原則として元素周期律表の第VIII族に属する遷移金属の全てである。白金、ロジウム、パラジウム、コバルト、ニッケル、ルテニウムまたはこれらの2種以上の混合物を活性金属として使用するのが好ましい。活性金属としてルテニウムを使用するのが特に好ましい。
【0036】
同様に原則として元素周期律表の第Iおよび第VII族に属する遷移金属の全てを使用することができるが、なかでも銅および/またはレニウムを使用するのが好ましい。
【0037】
ルテニウムを単独で使用するのが特に好ましい。水素化用金属としてルテニウムを使用する利点は、白金、パラジウムまたはロジウムのような非常に高価な水素化用金属を使用するのに比較して、触媒製造が極めて廉価になりうる点である。
【0038】
本発明の方法において好適に使用されるルテニウム触媒は、触媒層の形態または触媒活性蒸留充填物の形態またはこれらの組み合わせの形態で反応塔内に配置される。触媒層または蒸留充填物の形態は、既に当業者に公知である。
【0039】
担体材料としての金属材料の例としては、鉄、銅、ニッケル、銀、アルミニウム、ジルコニウム、タンタルおよびチタンのような純金属、または、例えば鋼およびステンレス鋼のような合金、例えばニッケル鋼、クロム鋼、モリブデン鋼が挙げられる。さらに黄銅、燐青銅、モネルメタル、ニッケル銀または上述の材料の2種以上の混合物を使用することもできる。
【0040】
セラミックス材料の例としては、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、二酸化ジルコニウム、コーディェライトおよび/またはステアタイトが挙げられる。
【0041】
合成担体材料の例としては、例えばポリアミド、ポリエステル、ポリエーテル、ポリビニル化合物、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレンのようなポリオレフィン、ポリケトン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、エポキシ樹脂、アルデヒド樹脂、ユリアアルデヒド樹脂および/またはメラミンアルデヒド樹脂のようなプラスチックが挙げられる。担体としてカーボンを使用することもできる。
【0042】
編組メッシュ、メリヤスメッシュ、カーボンファイバーの織布またはフェルト、ポリマーの織布またはメリヤス布の形態の構造化担体を使用するのが好ましい。使用可能な金属の編組メッシュとしては、鉄、ばね鋼、黄銅、燐青銅、純ニッケル、モネルメタル、アルミニウム、銀、ニッケル銀、ニッケル、クロムニッケル、クロム鋼、ステンレス、酸耐性および高温耐性のクロムニッケル鋼およびチタンのような編組み可能な金属線で構成された編組メッシュが挙げられる。
【0043】
無機材料で構成された編組メッシュ、例えばAlおよび/またはSiOのようなセラミックス材料で構成された編組メッシュを使用することもできる。
【0044】
ポリマー製の合成ワイヤおよび織布もまた本発明の一形態において使用することができる。
【0045】
織物の充填物で構成された一体式担体は、気体と液体の断面積あたりの多大な流量に耐えかつ摩耗の程度が少ないので特に好ましい。特に好ましい形態では、空気中で加熱した後冷却すると好適にも表面が粗面化するステンレス鋼で構成された金属製の構造化担体または一体式担体が使用される。特定の偏析温度以上においてステンレス鋼の表面である種の合金成分が増加し、酸素の存在下で酸化されて付着力に優れた粗面化した酸化表面層が形成されるようなステンレス鋼を使用すると、特に上述の特性が認められる。上述の合金成分としては、例えばアルミニウムまたはクロムが挙げられ、これらの合金成分から対応するAlまたはCrの表面層が形成される。このようなステンレス鋼の例としては、ドイツ規格DIN17007に従った材料番号で示すと、材料番号1.4767、1.4401、1.4301、2.4610、1.4765、1.4847および1.4571のステンレス鋼が挙げられる。これらの鋼は、400〜1100℃の温度で空気中1〜20時間加熱した後に室温に冷却することにより、好ましく熱的に粗面化される。
【0046】
好ましい形態では、使用する不均一触媒は、同時に蒸留充填物として作用するルテニウム被覆編組メッシュである。本発明の方法の別の好ましい形態では、蒸留充填物はルテニウム被覆金属糸を含み、この金属糸としては材料番号1.4301または1.4767のステンレス鋼の糸を使用するのが特に好ましい。
【0047】
当業者に公知なように、触媒のための単一または複数の助触媒を使用することもできる。助触媒としては、例えばアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウムおよびバリウム;銅、銀、および/または金、亜鉛、錫、ビスマス、アンチモン、モリブデン、タングステンのような貨幣金属;および/またはイオウおよび/またはセレンのような他の助触媒が挙げられる。
【0048】
活性金属および可能な助触媒の担持の前に、構造化担体または一体式担体を1種以上の酸化物で被覆することができる。被覆は物理的手段、例えばスパッタリングによって行なうことができる。この場合には、ある種の元素および/または元素化合物が高真空状態の酸化雰囲気中で担体材料上にスパッタリングされる。好適な元素としては、例えばチタン、ケイ素、ジルコニウム、アルミニウムおよび亜鉛が挙げられる。詳細はEP−B−0564830に開示されており、この文献の記載内容は参考として本明細書に組み入れられる。
【0049】
場合によっては、同様にEP−B−0564830に記載されている高真空蒸着(例えば電子ビーム蒸着)を使用することもできる。
【0050】
構造化担体は、活性金属および助触媒を担持する前または担持した後で、一体式の触媒を形成するために、例えば歯付ローラーによって成形しまたは巻き上げることができる。
【0051】
本発明において使用される触媒は、上述の担体の1つに元素周期律表の第VIII族に属する少なくとも1種の遷移金属と所望の少なくとも1種の助触媒とを担持することにより工業的に製造することができる。
【0052】
上述の担体に対する活性金属および所望の助触媒の担持は、減圧下で活性金属を蒸発させた後に担体上に連続的に凝縮させる方法によって行なうことができる。この他、活性金属および所望の助触媒を含有する溶液で担体を含浸処理して活性金属を担持する方法がある。さらに、化学的手段、例えば化学蒸着法(CVD)によって担体に活性金属および所望の助触媒を担持することもできる。このようにして製造された触媒は直接使用することができ、または使用前に熱処理および/またはか焼することができ、事前に還元状態にするかまたは非還元状態かのいずれかで使用することができる。
【0053】
所望により、担体を活性金属および所望の助触媒の担持前に前処理する。前処理は、例えば活性成分の担体への付着性を改良する必要がある場合に有効である。前処理の例としては、付着促進剤による担体の被覆、または機械的な方法(例えば研削、サンドブラスト)による粗面化、または一般的には空気中での加熱、プラズマエッティングのような化学的な方法による粗面化が挙げられる。
【0054】
好ましい形態として、活性金属として元素周期律表の第VIII族に属する少なくとも1種の遷移金属を単独でまたは元素周期律表の第Iまたは第VII族に属する少なくとも1種の遷移金属とともに含み、これらの活性金属が少なくとも50nmの平均細孔径を有しておりかつBET表面積が30m/g以下である担体に担持されており、活性金属の量が触媒の総質量に対して0.01〜30質量%の量であるような触媒(触媒1)を使用する、本発明の水素化方法を提供する。より好ましくは、この触媒における担体の平均細孔径は少なくとも0.1μmであり、BET表面積は15m/g以下である(触媒1a)。
【0055】
別の好ましい形態として、活性金属として元素周期律表の第VIII族に属する少なくとも1種の遷移金属を単独でまたは元素周期律表の第Iまたは第VII族に属する少なくとも1種の遷移金属とともに含み、担体に担持された活性金属の量が触媒の総質量に対して0.01〜30質量%であり、担体の細孔体積の10〜50%が50〜10000nmの範囲の孔径を有するマクロ細孔の細孔体積で占められており、担体の細孔体積の50〜90%が2〜50nmの範囲の孔径を有するメソ細孔の細孔体積で占められている(但し、マクロ細孔の細孔体積とメソ細孔の細孔体積の合計は100%である。)ような触媒(触媒2)を使用する、本発明の水素化方法を提供する。
【0056】
担体としては、原則として、マクロ細孔のみを有する担体の全てとマクロ細孔とメソ細孔の両方および/またはミクロ細孔を有する担体の全てを使用することができる。
【0057】
本明細書に関する限り、“マクロ細孔”および“メソ細孔”の語句は、Pure Appl.Chem.,45,p79(1976)に定義された意味で使用しており、“マクロ細孔”とは孔径が50nm以上である細孔を意味し、“メソ細孔”とは孔径が2〜50nmの範囲の細孔を意味する。“ミクロ細孔”についても上述の文献で定義されており、孔径が2nm未満である細孔を意味する。
【0058】
活性金属の含有量は、使用する触媒の総質量に対して一般には約0.01〜約30質量%であり、好ましくは約0.01〜約5質量%であり、特に好ましくは約0.1〜約5質量%である。以下の好ましい触媒1および2における好ましく使用される活性金属の含有量は、それぞれの触媒の説明部分に記載する。
【0059】
好ましい触媒1および2を以下に示す。以下の記載は活性金属としてルテニウムを使用した例に基づいているが、以下の詳細な記載は本明細書に示した他の使用可能な活性金属を用いた場合にも当てはまる。
【0060】
触媒1
本発明において使用される触媒1は、元素周期律表の第VIII族に属する少なくとも1種の遷移金属と所望により元素周期律表の第Iまたは第VII族に属する少なくとも1種の遷移金属とを好適な担体に担持することにより、工業的に製造することができる。
【0061】
担持は、金属塩の水溶液、例えばルテニウム塩の水溶液、で担体を含浸処理することにより行なうことができる。含浸処理は、適当な金属塩溶液を担体上に噴霧する方法や他の好適な方法によって行うことができる。元素周期律表の第I、第VIIおよび第VIII族に属する遷移金属元素の好適な金属塩としては、対応する金属の硝酸塩、ニトロシル硝酸塩、ハロゲン化物、炭酸塩、カルボン酸塩、アセチルアセトナート、クロロ錯体、ニトリト錯体またはアミン錯体が挙げられ、硝酸塩およびニトロシル硝酸塩が好ましい。
【0062】
活性金属として元素周期律表の第VIII族に属する遷移金属に加えて他の金属を担体に担持するような触媒の場合には、複数の金属塩または金属塩溶液を同時にまたは連続して適用することができる。
【0063】
金属塩溶液で被覆されたまたは含浸処理された担体を、続いて好適には100〜150℃の温度で乾燥し、所望により200〜600℃、好ましくは350〜450℃の温度でか焼する。2回以上に分けて含浸処理する場合には、各含浸工程の後に上述のような乾燥および所望のか焼を行なう。活性成分を担持する順番に関しては、特に制限なく選択することができる。
【0064】
被覆処理、乾燥処理および所望のか焼処理を行った担体を、次に遊離水素を含有するガス流中で、約30〜約600℃、好ましくは約150〜450℃で処理して活性化する。このためのガス流は50〜100体積%のHと0〜50体積%のNから構成されているのが好ましい。
【0065】
単一または複数の金属塩溶液は、触媒の総質量に対する活性金属の総含有量が約0.01〜約30質量%、好ましくは約0.01〜約5質量%、特に好ましくは約0.01〜約1質量%、極めて好ましくは約0.05〜約1質量%になるように担体に適用する。
【0066】
触媒1における金属の総表面積は、触媒1gあたり好ましくは約0.01〜約10m、より好ましくは約0.05〜約5m、特に好ましくは約0.05〜約3mである。金属の表面積は、J.Lemaitreらにより“Characterization of Heterogeneous Catalysts” Ed. Francis Delanney,Marcel Dekker,New York(1984),pp310〜324に記載されている化学吸着法によって測定する。
【0067】
本発明で使用される触媒1では、活性金属の表面積の触媒担体の表面積に対する割合は約0.05未満であるのが好ましく、下限は約0.0005である。
【0068】
本発明で使用する触媒を製造するために使用することができる担体材料は、マクロ細孔を有しており、平均細孔径が少なくとも約50nm、好ましくは少なくとも約100nm、特に好ましくは少なくとも約500nmであり、BET表面積が約30m/g以下、好ましくは約15m/g以下、より好ましくは約10m/g以下、特に好ましくは約5m/g以下、極めて好ましくは約3m/g以下である担体材料である。担体の平均細孔径は約100nm〜約200μmの範囲が好ましく、約500nm〜約50μmの範囲がより好ましい。担体のBET表面積は約0.2〜約15m/gの範囲が好ましく、約0.5〜約10m/gの範囲がより好ましく、約0.5〜約5m/gの範囲が特に好ましく、約0.5〜約3m/gの範囲が極めて好ましい。
【0069】
担体の表面積は、BET法のN吸着によって特にDIN66131に従って測定する。平均細孔径および孔径分布は、Hgポロシメトリーにより特にDIN66133に従って測定する。
【0070】
担体の孔径分布はほぼ二峰性を示すのが好ましく、本発明の特別の形態の担体は、約600nmと約20μmの値に最大値を示す二峰性の孔径分布を示す。
【0071】
表面積が1.75m/gであり孔径分布が二峰性を示す担体が極めて好ましい。この好適な担体の細孔体積は約0.53ml/gであるのが好ましい。
【0072】
使用することができるマクロ細孔を有する担体材料の例としては、マクロ細孔を有する活性炭、炭化ケイ素、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛またはこれらの2種以上の混合物が挙げられ、酸化アルミニウムおよび二酸化ジルコニウムを使用するのが特に好ましい。触媒1およびその製造に関する詳細はDE−A−19624484に記載されており、この文献の記載内容の全てが本明細書に参考として組み入れられる。
【0073】
本発明で使用することができかつ触媒1の好適な形態にあたる触媒1aの製造に使用することができる担体材料は、マクロ細孔を有しており、平均細孔径が少なくとも0.1μm、好ましくは少なくとも0.5μmであり、表面積が15m/g未満、好ましくは10m/g未満、特に好ましくは5m/g未満、極めて好ましくは3m/g未満である担体材料である。使用する担体の平均細孔径は0.1〜200μmの範囲が好ましく、0.5〜50μmの範囲が特に好ましい。担体の表面積は0.2〜15m/gが好ましく、0.5〜10m/gがより好ましく、0.5〜5m/gが特に好ましく、0.5〜3m/gが極めて好ましい。この触媒も上述したような二峰性の細孔径分布および対応する好ましい細孔体積を有する。触媒1aに関する詳細はDE−A−19604791に記載されており、この文献の記載内容は本明細書に参考として組み入れられる。
【0074】
触媒2
本発明において使用される触媒2は、上述した担体に元素周期律表の第VIII族に属する少なくとも1種の遷移金属を活性成分として含む。活性成分としてルテニウム、パラジウムおよび/またはロジウムを使用するのが好ましい。
【0075】
本発明において使用される触媒2は、好適な担体に活性金属としての元素周期律表の第VIII族に属する少なくとも1種の遷移金属と所望により元素周期律表の第Iまたは第VII族に属する少なくとも1種の遷移金属とを担持することにより、工業的に製造することができる。担持は、金属塩の水溶液、例えばルテニウム塩の水溶液、で担体を含浸処理することにより行なうことができる。含浸処理は、適当な金属塩溶液を担体上に噴霧する方法や他の好適な方法によって行うことができる。金属塩溶液の製造のための好適な金属塩としては、対応する金属の硝酸塩、ニトロシル硝酸塩、ハロゲン化物、炭酸塩、カルボン酸塩、アセチルアセトナート、クロロ錯体、ニトリト錯体またはアミン錯体が挙げられ、硝酸塩およびニトロシル硝酸塩が好ましい。
【0076】
複数の活性金属を担体に担持するような触媒の場合には、複数の金属塩または金属塩溶液を同時にまたは連続して適用することができる。
【0077】
金属塩溶液で被覆されたまたは含浸処理された担体を、続いて好適には100〜150℃の温度で乾燥し、所望により200〜600℃、好ましくは350〜450℃の温度でか焼する。被覆処理を行った担体を、次に遊離水素を含有するガス流中で30〜600℃、好ましくは100〜450℃、特に好ましくは100〜300℃で処理して活性化する。このためのガス流は50〜100体積%のHと0〜50体積%のNから構成されているのが好ましい。
【0078】
複数の活性金属を担体に担持しかつ各活性金属の適用を連続的に行う場合には、それぞれの適用または含浸処理の後に担体を100〜150℃の温度で乾燥し、所望により200〜600℃の温度でか焼することができる。適用する金属塩溶液の順番は、特に制限なく選択することができる。
【0079】
金属塩溶液は、触媒の総質量に対する活性金属の総含有量が0.01〜30質量%、好ましくは0.01〜10質量%、特に好ましくは0.01〜5質量%、極めて好ましくは0.3〜1質量%になるように担体に適用する。
【0080】
この触媒における金属の総表面積は、触媒1gあたり好ましくは0.01〜10m、より好ましくは0.05〜5m、特に好ましくは0.05〜3mである。金属の表面積は、J.Lemaitreらにより“Characterization of Heterogeneous Catalysts” Ed. Francis Delanney,Marcel Dekker,New York(1984),pp310〜324に記載されている化学吸着法によって測定する。
【0081】
本発明で使用される触媒2では、活性金属の表面積の触媒担体の表面積に対する割合は約0.3未満であり、約0.1未満であるのが好ましく、約0.05以下であるのが特に好ましく、下限は約0.0005である。
【0082】
本発明で使用される触媒2の製造のために使用することができる担体材料は、マクロ細孔およびメソ細孔を有している。
【0083】
この場合に本発明で使用することができる担体は、細孔体積の約5〜約50%、好ましくは約10〜約45%、より好ましくは約10〜約30%、特に好ましくは約15〜約25%が約50nm〜約10000nmの範囲の細孔径を有するマクロ細孔の細孔体積で占められており、細孔体積の約50〜約95%、好ましくは約55〜約90%、特に好ましくは約70〜約90%、極めて好ましくは約75〜約85%が約2〜約50nmの範囲の細孔径を有するメソ細孔の細孔体積で占められているような細孔分布を有している。但し、マクロ細孔の細孔体積とメソ細孔の細孔体積の合計量は100%である。
【0084】
本発明で使用される担体の細孔体積の総量は、約0.05〜1.5cm/g、好ましくは0.1〜1.2cm/g、特に好ましくは約0.3〜1.0cm/gである。本発明で使用される担体の平均細孔径は、約5〜20nm、好ましくは約8〜約15nm、特に好ましくは約9〜約12nmである。
【0085】
担体の表面積は約50〜約500m/gであるのが好ましく、約200〜約350m/gであるのがより好ましく、約250〜約300m/gであるのが特に好ましい。
【0086】
担体の表面積は、BET法のN吸着によって特にDIN66131に従って測定する。平均細孔径および孔径分布は、Hgポロシメトリーにより特にDIN66133に従って測定する。
【0087】
上述の孔径分布を有していれば原則として触媒製造分野で公知の担体材料の全てを使用することができるが、活性炭、炭化ケイ素、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛またはこれらの2種以上の混合物を使用するのが好ましく、酸化アルミニウムおよび二酸化ジルコニウムを使用するのが特に好ましい。触媒2に関する詳細はDE−A−19624485に記載されており、この文献の記載内容の全てが本明細書に参考として組み入れられる。
【0088】
本発明の方法において使用することができる触媒、その構造および製造に関する詳細はさらにDE19917051に記載されており、この文献の記載内容の全てが本明細書に参考として組み入れられる。
【0089】
反応において形成される低沸点成分の副生成物は、反応蒸留の間に反応塔の塔頂部から、おそらく出発物質との共沸混合物として蒸留されて反応系から除去される。同様に、形成された高沸点成分の副生成物は塔底部から分離除去される。激しい発熱反応の結果放出されたエネルギーは、蒸留のために使用される。
【0090】
ベンゼンとトルエンまたはキシレンのようなベンゼンの置換誘導体との両方を本発明の方法によって対応する飽和炭化水素に転化することができる。
【0091】
本発明の方法では、原則として、非置換のまたは少なくとも1個のアルキル基、アミノ基、水酸基、またはこれらの2種以上の組み合わせにより置換された単環または多環の芳香族炭化水素の全てを使用することができ、これらの芳香族炭化水素は単独でまたは2種以上の混合物として使用することができるが、単独で使用するのが好ましい。アルキル基の長さには特に制限がないが、アルキル基の炭素原子数は一般には1〜30個、好ましくは1〜18個、特に好ましくは1〜4個である。
【0092】
その上、少なくとも1個の水酸基と好ましくは少なくとも1個の置換または非置換のC〜C10−アルキル基および/またはアルコキシ基が1個の芳香環に結合している芳香族化合物を本発明で水素化して対応する脂環式化合物を形成することができ、これらの化合物の2種以上の混合物を使用することもできる。
【0093】
芳香族化合物は単環芳香族化合物であっても多環芳香族化合物であってもよい。これらの芳香族化合物は、1個の芳香環に結合している少なくとも1個の水酸基を含み、このような化合物の最も簡単なものはフェノールである。これらの芳香族化合物は芳香環1個あたり1個の水酸基を有しているのが好ましい。これらの芳香族化合物は、単一または複数の芳香環について1個以上のアルキル基および/またはアルコキシ基、好ましくはC〜C10−アルキル基および/またはアルコキシ基、特に好ましくはC〜C10−アルキル基、特にメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル基で置換されていてもよい。アルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ基のようなC〜C−アルコキシ基が好ましい。単一または複数の芳香環、アルキル基およびアルコキシ基は、ハロゲン、特に弗素原子、または他の好適な不活性置換基で置換されていてもよい。
【0094】
本発明で水素化することができる化合物は、単一または複数の水酸基が結合しているのと同じ芳香環上に結合していてもよい少なくとも1個、好ましくは1〜4個、特に好ましくは1個、のC〜C10−アルキル基を含んでいるのが好ましい。好ましい化合物は、アルキル基が水酸基に対してo−、m−またはp−位に結合していてもよい(モノ)アルキルフェノールである。特に好ましいのは、4−アルキルフェノールともいわれるトランス−アルキルフェノールであり、この場合のアルキル基は1〜10個の炭素原子を有しているのが好ましく、t−ブチル基であるのが特に好ましい。4−t−ブチルフェノールが好ましい。本発明で使用することができる多環芳香族化合物としては、例えばβ−ナフトールおよびα−ナフトールが挙げられる。
【0095】
少なくとも1個の水酸基と好ましくは少なくとも1個の置換または非置換のC〜C10−アルキル基および/またはアルコキシ基が1個の芳香環に結合している芳香族化合物は、アルキレン基、好ましくはメチレン基を介して接続している複数の芳香環を有していてもよい。接続しているアルキレン基、好ましくはメチレン基、は1個以上のアルキル置換基を有していてもよく、アルキル置換基はC〜C20−アルキル基、好ましくはC〜C10−アルキル基、特に好ましくはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルまたはt−ブチル基であることができる。
【0096】
複数の芳香環のそれぞれが、各自に結合している少なくとも1個の水酸基を有していてもよい。このような化合物の例としては、4位でアルキレン基、好ましくはメチレン基、を介して結合しているビスフェノールが挙げられる。
【0097】
本発明の方法では、C〜C10−アルキル基、好ましくはC〜C−アルキル基、で置換されているフェノールまたはこれらの2種以上の混合物を水素化するのが好ましい。この場合のアルキル基は芳香族基で置換されていてもよい。
【0098】
本発明の方法における別の好ましい形態では、p−t−ブチルフェノール、ビス(p−ヒドロキシフェニル)ジメチルメタンまたはこれらの混合物が水素化される。
【0099】
本発明の方法はまた、少なくとも1個のアミノ基が1個の芳香環に結合している芳香族化合物を水素化して対応する脂環式化合物を得るために使用することができる。これらの化合物の2種以上の混合物を使用することもできる。この芳香族化合物は単環の芳香族化合物であっても多環の芳香族化合物であってもよい。この芳香族化合物は1個の芳香環に結合している少なくとも1個のアミノ基を含む。これらの芳香族化合物は芳香族アミンまたはジアミンであるのが好ましい。この芳香族化合物は、単一または複数の芳香環またはアミノ基が1個以上のアルキル基および/またはアルコキシ基、好ましくはC〜C20−アルキル基、特にメチル、エチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ基で置換されていてもよい。単一または複数の芳香環、アルキル基およびアルコキシ基は、ハロゲン原子、特に弗素原子、または他の好適な不活性置換基で置換されていてもよい。
【0100】
少なくとも1個のアミノ基が1個の芳香環に結合している芳香族化合物は、アルキレン基、好ましくはメチレン基、を介して接続している複数の芳香環を有していてもよい。接続しているアルキレン基、好ましくはメチレン基、は1個以上のアルキル置換基を有していてもよく、この場合のアルキル置換基はC〜C20−アルキル基、好ましくはC〜C10−アルキル基、特に好ましくはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、s−ブチルまたはt−ブチル基であることができる。
【0101】
芳香環に結合しているアミノ基もまた、1個以上の上述のアルキル基で置換されていてもよい。
【0102】
特に好ましい化合物は、アニリン、ナフチルアミン、ジアミノベンゼン、ジアミノトルエンおよびビス−p−アミノフェニルメタンまたはこれらの混合物である。
【0103】
特に、本発明の方法は、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン、ジフェニルメタン、トリベンゼン、テトラベンゼン、ペンタベンゼンおよびヘキサベンゼン、トリフェニルメタン、アルキル置換ナフタレン、ナフタレン、アルキル置換アントラセン、アントラセン、アルキル置換テトラリン、テトラリンおよびアニリンの水素化のために使用するのが特に好ましい。本発明の方法によりベンゼンをシクロヘキサンに水素化するのが好ましい。
【0104】
芳香族炭化水素の水素化は反応塔内を並流方向に通過している水素含有ガスと単一または複数の液体芳香族炭化水素によって行なうことができるが、本発明の水素化は、上述の触媒の1種を搭載した反応塔内で、水素含有ガスを単一または複数の液体芳香族炭化水素と向流方向に通過させて行なうのが好ましい。この場合には、液相を反応塔の塔頂部から下方に通過させることができ、気相を塔底部から上方に通過させることができる。水素化は2段階以上の段階法で行なうのが好ましい。本明細書に記載した触媒は少なくとも1段階で使用する。
【0105】
水素化用ガスとして、遊離水素を含有しかつ有害量のCOのような触媒毒を含まないガスであればいずれをも使用することができる。例えば、リフォーマーからの排ガスを使用することができる。水素化用ガスとして純水素を使用するのが好ましい。
【0106】
本発明の水素化は溶媒または希釈剤の有無に関わらず行なうことができる。即ち、水素化を溶液中で行なう必要はない。
【0107】
溶媒または希釈剤として、適当な溶媒または希釈剤を使用することができる。使用する溶媒または希釈剤が水素化される芳香族炭化水素と均一な溶液を形成することができさえすれば、溶媒または希釈剤の選択は問題にならない。
【0108】
使用する溶媒または希釈剤の量は特に限定がなく要求に応じて自由に選定することができるが、水素化される芳香族炭化水素の10〜70質量%の濃度の溶液が形成されるような量を使用するのが好ましい。
【0109】
本発明の方法において溶媒を使用する場合には、水素化によって形成された生成物、即ち、生成した対応する脂環式炭化水素、を好ましい溶媒として所望により他の溶媒または希釈剤と共に使用してもよい。この場合に、本発明の方法において生成した生成物の一部を未だ水素化されていない芳香族炭化水素と混合することができる。
【0110】
新規な本発明の方法は、先行技術の方法と比較して数多くの利点を有している。反応蒸留は、化学反応と出発物質/生成物の分留とを1つの装置内で組み合わせたものである。この方法は反応方法に関して工業的な利点を有しており、エネルギー消費量を低下させる方法である。その上、反応および蒸留を別々の装置で行なう場合に比較して資本費用を廉価にしうる。
【0111】
さらに、本発明の方法では先行技術に開示されている温度および圧力よりも顕著に低い温度および圧力で芳香族炭化水素を高選択的に水素化して対応する脂環式炭化水素を得ることができ、しかも高空時収量で得ることができる。触媒は比較的低圧および低温の条件でさえ高活性を有している。脂環式炭化水素は高純度で得られる。低圧条件下でさえ、脂環式炭化水素を高空時収量で得ることができる。その上、水素化を助剤となる化学物質を添加することなく優れた選択性で行なうことができる。
【0112】
以下に、ベンゼンからシクロヘキサンを製造する例について図を参照しながら説明する。
【0113】
図1に示す本発明の方法では、反応は反応塔4内の上述したような不均一触媒5上での反応蒸留によって行われる。ベンゼンのための供給部1が反応塔4の上部3に開口しており、水素のための供給部2が反応塔4の下部に開口している。この方法では反応する物質どおしが反応塔4を向流方向に通過する。ベンゼンは不均一触媒5上で反応してシクロヘキサンを生成し、同時に蒸留が行なわれる。シクロヘキサンはこの系の高沸点成分にあたり、塔底部6に収集され、ライン8を通して排出される。
【0114】
ベンゼンとシクロヘキサンは低沸点の共沸化合物を形成するため、本発明の方法における濃度曲線は、塔底部6にベンゼンが存在せずかつ高濃度のベンゼンまたはベンゼン/シクロヘキサン共沸化合物の領域が不均一触媒5上に存在するように設定される。
【0115】
反応において形成される副生成物は低沸点成分であり、おそらくベンゼンまたはシクロヘキサンとの共沸化合物として上部の凝縮器9内に凝集する。塔頂部から排出されたベンゼンを含む流の大部分は循環物10として反応塔4に返還され、副生成物を含有する塔頂部から排出された流の一部7が放出される。その上、ベンゼン中に存在する低沸点不純物も、不均一触媒5を備えた反応域以前で簡単に分離して塔頂部からの流の一部7によって放出することができる。
【0116】
反応塔4の塔頂部で得られた未反応水素11は、比較的低沸点を示す成分と共に反応塔4から排出され、所望により支流12の排出の後にコンプレッサー13によって反応塔4の塔底部6に循環される。
【0117】
本発明の方法を図2に示す装置を使用して実施する場合には、目的の生成物である脂環式炭化水素、この場合にはシクロヘキサン、は反応塔の下部3bに配置された側方排出口14を介して排出される。この形態では、高沸点成分が塔底部6のライン8を介して得られる。図1との比較において、図2では反応塔の上部を記号3aで示したが、他の記号の意味は図1における記号と一致している。
【0118】
【実施例】
本発明の実施例を以下に説明する。
【0119】

触媒A
この触媒は、本発明における触媒2に対応する、メソ細孔とマクロ細孔を有するAl球体上に担持された0.5%のルテニウムを含む市販の触媒である。
【0120】
触媒B
この触媒は、事前にルテニウムで被覆された金属製の編組メッシュから製造された触媒充填物である。製造方法はEP−A−0564830に記載されており、この文献の記載内容は参考として本明細書に組み入れられる。
【0121】
水素化方法の実施
実験装置は、2つの塔域からなる積層型蒸留搭(長さ1m;径50mm)と撹拌器を備えた容量2lの加熱式ステンレス反応フラスコを含んでいた。蒸留搭の下部(0.5m)には、一方の実験では上述の触媒Aが充填され、他方の実験では上述の触媒Bが充填された。蒸留搭の上部には、両方の実験においてMontz社製B1−750蒸留充填物が充填された。ベンゼンをポンプによって蒸留搭の最上部に供給した。水を蒸留フラスコに供給した。このようにして、触媒上での反応する物質どおしの向流方向の流れを確保した。
【0122】
水素と生成した副生成物は反応塔から分離され、分縮器中で凝集した。凝縮物は、循環物用の分離器を通して貯蔵部の方に流した。残留排出ガス流は冷却トラップを通し、続いてガスメーターで体積を測定した。
【0123】
装置には圧力調整器が備えられており、実験系の圧を20barに調整した。
【0124】
経時的な物質収支がわかるように、実験の間中導入流と排出流の全てを連続的に測定して記録した。
【0125】
上述の試験の代わりに、同じ装置を使用して下降流方式による比較実験を行なった。
【0126】
実験条件および実験結果を表1に示す。
【0127】
【表1】
Figure 2004524273

【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、生成した脂環式炭化水素を反応塔の塔底部から得る本発明の方法を実行するための蒸留装置に関する流路系の簡略図である。
【図2】
図2は、生成した脂環式炭化水素を反応塔の側方排出口から得る本発明の方法を実行するための蒸留装置に関する流路系の簡略図である。
【符号の説明】
1 ベンゼン供給部
2 水素供給部
3、3a 反応塔上部
3b 反応塔下部
4 反応塔
5 不均一触媒
6 塔底部
7 塔頂部から排出された流の一部
8 ライン
9 凝縮器
10 循環物
11 未反応水素
12 支流
13 コンプレッサー
14 側方排出口

Claims (11)

  1. 反応する物質が反応塔内に固定されている少なくとも1種の触媒上を通過するようになっている反応塔内で、非置換の単環または多環の芳香族炭化水素または少なくとも1個のアルキル基、アミノ基、水酸基またはこれらの2種以上の組み合わせにより置換された単環または多環の芳香族炭化水素を、対応する脂環式炭化水素を生成するために、前記触媒の存在下で気体水素によって水素化する方法であって、
    得られた脂環式炭化水素を前記反応塔の側方排出口または塔底部または側方排出口および塔底部の両方から排出することを特徴とする方法。
  2. 反応する物質どおしが反応塔内に固定されている触媒上を向流方向に通過することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 水素化を20bar未満の圧力および200℃未満の温度で行なうことを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 水素化を13bar未満の圧力および150℃未満の温度で行なうことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 不均一触媒を使用することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. ルテニウム触媒を使用することを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  7. 反応塔内の触媒層の形態のルテニウム触媒および/または反応塔内の蒸留充填物の形態のルテニウム触媒、好ましくは無機性または有機性の糸を含むルテニウム被覆蒸留充填物の形態のルテニウム触媒、を使用することを特徴とする、請求項5または6に記載の方法。
  8. 水素化を1〜20bar、好ましくは5〜13barの範囲の圧力および/または50〜200℃、好ましくは80〜150℃の範囲の温度で行なうことを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 水素化の間の水素分圧が0.1〜20barの範囲、好ましくは5〜13barの範囲であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 不必要な副生成物を反応蒸留の間に塔頂部から排出して分離することを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
  11. シクロヘキサンをベンゼンから製造するか、メチルシクロへキサンをトルエンから製造するか、ジメチルシクロヘキサンをキシレンから製造するか、またはシクロヘキシルアミンをアニリンから製造することを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
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