JP2004522184A - 対称面を有する光学レンズ、特に眼鏡レンズのbスプラインの最適化 - Google Patents
対称面を有する光学レンズ、特に眼鏡レンズのbスプラインの最適化 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】少なくとも1つの対称面を有する光学レンズ、特に眼鏡レンズの非トロイダル面を最適化する方法を提供するものである
【解決手段】少なくとも1つの対称面を有する非トロイダル面を、少なくとも1つの対称面によって分離される少なくとも2つの領域に分割すること;Bスプライン関数の1組の係数によってこの面の分離領域(表示領域)の1つを表示すること;Bスプライン補間により、表示領域のサジタル高さを計算すること;少なくとも1つの対称面での係数又は座標を鏡像変換することによって少なくとも1つの他の領域でのサジタル高さを計算すること;及び表示領域の1組のBスプライン係数を変化させることによってのみ、非トロイダル面を最適化することの組み合わせを特徴とする。
【解決手段】少なくとも1つの対称面を有する非トロイダル面を、少なくとも1つの対称面によって分離される少なくとも2つの領域に分割すること;Bスプライン関数の1組の係数によってこの面の分離領域(表示領域)の1つを表示すること;Bスプライン補間により、表示領域のサジタル高さを計算すること;少なくとも1つの対称面での係数又は座標を鏡像変換することによって少なくとも1つの他の領域でのサジタル高さを計算すること;及び表示領域の1組のBスプライン係数を変化させることによってのみ、非トロイダル面を最適化することの組み合わせを特徴とする。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つの対称面を有する光学レンズ、特に眼鏡レンズの面、特に非トロイダル面を最適化する方法に関するものである。
【0002】
本発明の範囲で、(一般的な意味での)「非トロイダル面」は、2つの異なる主経線を有する面と理解され、その少なくとも一方の形状は、円形であることとは異なる。眼鏡レンズの頂点での2つの主経線の曲率は、等しくても良く、その結果円形状からの主経線の非トロイダル偏差は、単に結像誤差の補正に役立つ。当然に、眼鏡レンズの頂点での2つの主経線の曲率が、結果として生じる非点収差が対応する眼の乱視を補正することに役立つように、異なることも可能である。
【背景技術】
【0003】
非球面(又は非トロイダル面)を製造する数値制御機械により、かつ特にいわゆる使用位置の非球面を最適化するコンピュータにより達成された著しい進歩(及びコスト減少)のため、個別に最適化された、すなわち特定の眼鏡装用者のために特別に計算された眼鏡レンズを製造することがすでにかつて提案された。
【0004】
単に例として、特許文献1に注意を喚起する。この公報には、個別の装用位置のために計算された多焦点レンズの代替案として、平均的装用位置のために考え出された多焦点面が正面に使用され、かつ点又は軸対称のない一般的非球面又は非トロイダル面が眼側面に使用されることが提案されている。このために、眼側面は、個別の使用条件を考慮するように、特別に計算される。眼側面の幾何学的形状は、特定の眼鏡の処方によって規定される屈折度数を示すだけでなく、一定の装用位置に対して計算されたプログレッシブ面の使用の結果生じる像欠陥を、異なる装用位置において、異なる瞳孔間距離、異なる装用時前傾角、異なる頂点距離等で、補正するように決定され得る。
【0005】
しかしながら、処方面としての点又は軸対称のない一般的非球面の使用は、当然に他方の面が一般的球面であるプログレッシブ眼鏡レンズのコストを実質的に増大させる。
【0006】
従って、少なくとも1つの対称面を有する非トロイダル面は、特定の平均的装用状況に対して意図された多焦点面が、異なる装用位置で使用される時に生じる像欠陥を補正する処方面として使用されることが提案された。
【0007】
これに関して、特定の処方によって要求され得る乱視屈折力を提供するだけでなく、個別の装用位置によって引き起こされる像欠陥を補正する、個別の眼側非トロイダル面が使用される、本出願人、すなわちオプティッシュ.ヴエルケ.ゲー.ローデンストック社により「Multigressiv(II)」という名称で製造され、かつ市場に出される眼鏡レンズに例として注意を喚起する。更に、特許文献2及びそこに言及された文献にも注意を喚起するが、更にそれらを、ここではこれ以上詳しく記載しない全ての詳細の説明に関して、特別に参照する。
【0008】
非トロイダル面の計算のために、非トロイダル面が表示され、かつ最適化され得る、種々の方法が提案された。例として挙げるべきものは、水平母線を有する非トロイダル面、2、1及び0の対称面を有する経線母線を有する非トロイダル面、又はスプラインにより表される完全に非対称な非トロイダル面である。これに関して、特許文献3に注意を喚起するが、更にそれに対し、ここでは詳細に記載しない全ての用語の説明に関して、特別に注意を喚起する。
【0009】
達成されるべき最適化の対象が、現実に非対称的な性質である時に、対称は、常に制限的である。しかしながら、例えば、製造上の理由で(すでに言及したような)ある種の場合において、非対称面の代わりに対称面を計算し、かつ製造することが好適であり得る。
【0010】
このようにして、眼鏡レンズMultigressiv IIの最適化のために、スプラインによって表示されない1つの対称面を有する非トーラス(atorus)が、使用され、かつBスプライン関数によって表示され、かつ最適化され得る非対称非トーラスは使用されない。
【0011】
他方で、Bスプラインの使用は、従来の最適化に使用される関数のそれよりも好適であろう。なぜならば、非トーラス、特に対称非トーラスの従来の表示に反して、Bスプラインの局所性質(制限的キャリヤ)は、僅かに占められる行列の構造のために、最適化実行時間を減少させるために使用され得るからである。Bスプラインにより、下位の区分的補間が、実際に行われ、すなわち補間は、間隔の幾つかの支点に沿って常になされ、補間多項式が一緒に用いられ、少なくとも一次及び二次次導関数は、シーム(seam)位置で常に連続的である。補間式をその導関数と共に使用することも可能である。
【0012】
しかしながら、一般的な場合、Bスプラインは、‐言及した理由により、時には望ましい(対称面をもたらさず、その結果先行技術において、1つ又は複数の対称面を有する面を表示し、かつ最適化するBスプラインの使用は、考慮されなかった)。
【0013】
【特許文献1】ドイツ連邦共和国特許出願公開第4210008号明細書
【特許文献2】ドイツ連邦共和国特許出願公開第19511613号明細書
【特許文献3】米国特許第6012813号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
従って、本発明は、一般的意味で非トロイダルであり、かつBスプラインによって表示される面は、規定された対称条件が最適化後でも維持されるように最適化される、非トロイダル面、特に眼鏡レンズの処方面を最適化する方法を提供する目的に基づく。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明に従ったこの目的の達成は、特許請求の範囲の請求項1に示される。本発明の方法の更なる改良は、請求項2及びそれに続く請求項の要旨である。
【0016】
本発明の基本概念は、Bスプラインを、対称にすることを可能にし、その結果最適化後でも、1、2又はそれ以上の対称面を有する面を表す。このため、かつ好適には、それぞれの対称面によって決定される非トロイダル面の部分のみが、Bスプライン補間及び関連する最適化方法によって最適化される必要がある。
【0017】
このようにして、本発明によれば、光学レンズ、特に眼鏡レンズの(一般的意味での)非トロイダル面を最適化する方法が提供され、面は少なくとも1つの対称面を有し、この方法は、次の特徴:
‐少なくとも1つの対称面を有する非トロイダル面を、少なくとも1つの対称面によって分離される少なくとも2つの領域に分割すること;
‐Bスプライン関数の1組の係数によってこの面の分離領域(表示領域)の1つを表示すること;
‐Bスプライン補間により、表示領域のサジタル高さを計算すること;
‐少なくとも1つの対称面での係数又は座標を鏡像変換することによって少なくとも1つの他の領域でのサジタル高さを計算すること;及び
‐表示領域の1組のBスプライン係数を変化させることによってのみ、非トロイダル面を最適化すること、の組み合わせを特徴とする。
【0018】
本発明により表示され、かつ最適化される面は、一般的意味で非トロイダル面である。このことは、この面の2つの主経線が球形経線でなく、かつ同一に設計される必要がないことを意味する。この意味において一般的に非トロイダルであるこの面は、乱視眼の非点収差を補償するために適した面非点収差を有しても良いが、必要はでない。2つの主経線の異なる形状の結果生じる非点収差は、さもなければ乱視のない眼のための眼鏡レンズの望まない非点収差を補償するためにのみ役立っても良い。
【0019】
上記に示したように、生理的に好適なだけでなく、簡単かつそれ故に容易に計算可能な面を導く、Bスプラインを使用する時でさえ、本発明による方法により、所定の対称要件を満たし、かつそれにより例えば製造に関して、完全な非対称面への優位性を有する面を得ることが可能である。
【0020】
これにより、1、2又はそれ以上の対称面を有する、規定されたような面を計算することが可能である。
【0021】
1つの対称面のみが使用される場合、面が分割される2つの領域が半球であることが好ましい。異なる方法で置かれると、対称面は、未完成の丸い眼鏡レンズ生地の幾何学的中心を通過する。当然に、眼鏡レンズの頂点又は中心を通過しない対称面を有する眼鏡レンズを計算することも可能である。
【0022】
しかしながら、ある種の処方値も、2つの対称面を有する非トロイダル面を有する眼鏡レンズによって最適には満たされても良い。ここでは、対称面数の増大により、計算の作業量が著しく減少し得ることが特に明白になる。
【0023】
2つの対称面を有する面の計算の場合に、この面が2つの対称面によって分離される4つの領域に分割されることは、更に好適である。4つの領域の1つ(表示領域)は、その時Bスプライン関数の1組の係数によって表示される。表示領域のサジタル高さは、Bスプライン補間によって計算される。他の3つの領域のサジタル高さは、第1及び第2対称面の各々、及び総合して両方の対称面での係数又は座標を鏡像変換して計算される。2つの対称面を有する面の場合でも、非トロイダル面が表示領域の1組のBスプライン係数を変化させることによってのみ最適化される。
【0024】
2組の対称性が使用される場合、面が分割される4つの領域が四分円であることは更に好適である。
【0025】
対称面数に関係なく、いかなる場合でも使用されるBスプラインが、二次元であることが好ましい。二次元スプライン関数により、1つの対称面の場合に最適化されるべき係数行列は、nz/2行及びns/2列を有し、かつ2つの対称面の場合に、nz/4行及びns/4列[但し、nz及びnsは、それぞれBスプラインによる全面の表示に必要である(必要になるであろう)行及び列の数である]を有する。
【0026】
面を最適化するために、表示領域の1組のBスプライン係数は、(企業の考えにより選択されていても良い)選択された像欠陥が各像欠陥に設定された限界未満に減少するまで周期的反復によって適切に変化する。その代わりに、又は加えて、複数の像欠陥から形成される評価関数が、使用されても良い。面はその時、(それぞれの)評価関数が(個別に)設定された限界未満に減少するまで最適化される。
【0027】
非トロイダル面を最適化する好ましい可能性は、単に複数の点(面を表示し、かつ反復問題が生じる評価点)の像欠陥又は評価関数を計算することからなる。特に、評価点は、等距離格子を形成しても良い(但し必要はない)。
【0028】
本発明による方法による計算作業量は、本発明の非トロイダル面を計算する時に「予め最適化された」面から出発することにより更に減少する。このために、最適化される面は、第1想定Bスプライン係数行列(出発係数行列)から出発するBスプライン面として計算される。この処置方法で、評価点での所望の値から結像性質の実際の値を差し引くことによってBスプライン面の評価点で像欠陥を決定することが好ましい。さらに、この処置方法で、評価点での選択された又は全ての像欠陥を加重及び加算することにより、レンズの光学性質を表す評価関数の値を決定することは、好適である。
【0029】
更に、評価関数の値及び適切なアルゴリズムを使用して、評価関数の減少方向を調節する変数のベクトルを決定することが可能である。かかる適切なアルゴリズムは、例えばガウス‐ニュートン法、準ニュートン法、又は類似する方法でも良い。
【0030】
そのために、特に、変数の計算されたベクターがBスプライン係数行列に適切にコピーされるように処置することが可能であり、その結果、この方法で更なるBスプライン係数行列が、更なる最適化サイクルの基礎として利用できる。1組のBスプライン係数を変化させることによる最適化は、評価関数が十分に最小限に抑えられるまで、反復によって行われる。
【0031】
詳細な処置方法に関係なく、三次スプライン又は四等のスプラインがBスプラインとして使用され得る。
【0032】
更に、評価点が、少なくとも1つの対称面の近傍に位置することが好ましい。
【0033】
非トロイダル面が、水平又は垂直軸とは異なる円柱軸を有する眼の乱視を補正するためにも役に立つべきであるならば、少なくとも1つの対称面が円柱軸に垂直であるか、又は平行であることが好ましい。このことは、対応する方法で、傾斜プリズムに当てはまる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下において、本発明は、図面を参照し、実施態様を用いて、一般的な発明思想を制限することなく例によって記載されるが、文中での明白に記載されない本発明の全詳細の開示に関して、図面に特別に注意を喚起する。
【0035】
以下において、最適化される面は、二次元Bスプラインによって表され、その係数行列は、nz行及びns列を有することが想定される。補間問題が与えられる点は、等距離格子の形状で存在する。二次元Bスプラインは、例えばカール・デ・ボーア(Carl de Boor)の本「ア・プラクティカル・ガイド・トゥ・スプラインズ(A Practical Guide to Splines)」、アプライド・マセマティカル・サイエンシズ(Applied Mathematical Sciences)27、シュプリンガー‐フェアラーク(Springer-Verlag)、1987年に記載されている。
【0036】
最適化において、面を表示するBスプライン係数は、評価関数を最小限に抑える目的で変化する。評価関数(メリット関数)は、例えばいわゆる評価位置で生じるある種の像欠陥を加重及び加算することにより、眼鏡レンズの光学特性を表す。この種の評価関数の例は、関数F
【0037】
【数1】
【0038】
ベクトルc 非トロイダル面のスプライン係数のベクター、
M 評価位置の数、
Ri,real、Ai,real i番目の評価位置での実際の屈折欠陥及び非点収差、
Ri,ideal、Ai,ideal i番目の評価位置での理想の屈折欠陥及び非点収差、
gi,R、gi,A i番目の評価位置での屈折欠陥及び非点収差の加重された係数)である。
【0039】
当然に、例えば評価関数での非点収差の円柱軸のような他のパラメータを組み込むことも可能である。
【0040】
プログラム実行中に、評価関数が最適化ルーチンによって呼び出されると、以下のことが起こる:
【0041】
最適化ルーチンによって提案された変数ベクトルは、Bスプライン係数行列に適切にコピーされ、その結果実際のBスプライン面が得られる。結像性質は、その時この面に対して計算され、かつ最終的に評価関数は、所望の値又は理想の規定値から結像性質の実際の値を差し引くことによって決定される。この評価関数の値、及びことによるとヤコビ行列は、使用されるアルゴリズム(ガウス‐ニュートン、準ニュートン、又はその他)に基づき減少方向を決定する最適化ルーチンに戻される。
【0042】
出発面が最適化前に対称である時でも、最初の最適化ステップ後には、一般的にいかなる対称性ももはや示さない。
【0043】
本発明によれば、かかる対称性を達成するために、以下のように処置することが可能である。
【0044】
(対称面と境界を接する)対称面の1つの半球のみが、1組のBスプライン係数により表示される。従って係数行列は、nz行及びns列を有さず、ns/2列及びnz行、又はns列及びnz/2行を有する。
【0045】
面の他方の半分は、ルーチンが呼び出される時の対称面での係数又は座標を鏡像変換することによって得られる。このために、Bスプライン面は、常にこの対称面に対称である。三次Bスプラインでは、面が、対称面でも継続的に部分的に2倍の差異を設けることが確実にされる。対応する方法で、四等Bスプラインは、継続的に部分的に3倍の差異を設け得る。
【0046】
以下の利点は、本発明による処置の結果生じる:
【産業上の利用可能性】
【0047】
約半分のみの係数によって面を表示することは、最適化問題の変数の数を減少させる。それにより、実行時間が減少する。
【0048】
Bスプラインの局所性により、結像性質は、係数が変化する時、全ての評価位置で改めて計算される必要はなく、ごく近傍のもののみ計算される必要がある。このことは、何よりも、複雑であり、かつそれ故に費用のかかる主光線の反復を省く。
【0049】
Bスプラインの局所性により、行列を僅かに占めることを利用するアルゴリズムの適用が可能になる。
【0050】
面は、応用数学的アプローチ(例えば経線母線)によりもはや制限されず、(対称面を除き)その成果に関する限りスプラインの特色を示す:それらは、「自由に形成された面」である。
【0051】
係数又は座標がサジタル高さの評価中に鏡像変換される対称面は、空間に垂直又は水平に伸長する必要がない。斜角円柱又は傾斜プリズムでは、それをより巧みに、例えば円柱軸に垂直又は平行であるように選択することが好都合であろう。
【0052】
等距離格子の上述の選択は、眼鏡レンズの不等距離格子から等距離Bスプライン格子への変換が、いかなる時もなされ得るので、制限を伴わない。達成されるべき対称面のみがこの変換において維持されねばならない。
【0053】
図1は、非対称面の例を提供する、非対称の、一般的に非球面又は非トロイダル眼側面の1組のBスプライン係数を示す。
【0054】
図2は、1つの対称面を有する面を表す1組のBスプライン係数の例を示す。
【0055】
本発明は、一般的発明思想を制限することなく、実施態様の例を用いて以上に記載された。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】非対称面を表す1組のBスプライン係数の例を示す図である。
【図2】面を表す1組のBスプライン係数の例を示す図であり、面は、唯一の対称面によって決定される。
【0001】
本発明は、少なくとも1つの対称面を有する光学レンズ、特に眼鏡レンズの面、特に非トロイダル面を最適化する方法に関するものである。
【0002】
本発明の範囲で、(一般的な意味での)「非トロイダル面」は、2つの異なる主経線を有する面と理解され、その少なくとも一方の形状は、円形であることとは異なる。眼鏡レンズの頂点での2つの主経線の曲率は、等しくても良く、その結果円形状からの主経線の非トロイダル偏差は、単に結像誤差の補正に役立つ。当然に、眼鏡レンズの頂点での2つの主経線の曲率が、結果として生じる非点収差が対応する眼の乱視を補正することに役立つように、異なることも可能である。
【背景技術】
【0003】
非球面(又は非トロイダル面)を製造する数値制御機械により、かつ特にいわゆる使用位置の非球面を最適化するコンピュータにより達成された著しい進歩(及びコスト減少)のため、個別に最適化された、すなわち特定の眼鏡装用者のために特別に計算された眼鏡レンズを製造することがすでにかつて提案された。
【0004】
単に例として、特許文献1に注意を喚起する。この公報には、個別の装用位置のために計算された多焦点レンズの代替案として、平均的装用位置のために考え出された多焦点面が正面に使用され、かつ点又は軸対称のない一般的非球面又は非トロイダル面が眼側面に使用されることが提案されている。このために、眼側面は、個別の使用条件を考慮するように、特別に計算される。眼側面の幾何学的形状は、特定の眼鏡の処方によって規定される屈折度数を示すだけでなく、一定の装用位置に対して計算されたプログレッシブ面の使用の結果生じる像欠陥を、異なる装用位置において、異なる瞳孔間距離、異なる装用時前傾角、異なる頂点距離等で、補正するように決定され得る。
【0005】
しかしながら、処方面としての点又は軸対称のない一般的非球面の使用は、当然に他方の面が一般的球面であるプログレッシブ眼鏡レンズのコストを実質的に増大させる。
【0006】
従って、少なくとも1つの対称面を有する非トロイダル面は、特定の平均的装用状況に対して意図された多焦点面が、異なる装用位置で使用される時に生じる像欠陥を補正する処方面として使用されることが提案された。
【0007】
これに関して、特定の処方によって要求され得る乱視屈折力を提供するだけでなく、個別の装用位置によって引き起こされる像欠陥を補正する、個別の眼側非トロイダル面が使用される、本出願人、すなわちオプティッシュ.ヴエルケ.ゲー.ローデンストック社により「Multigressiv(II)」という名称で製造され、かつ市場に出される眼鏡レンズに例として注意を喚起する。更に、特許文献2及びそこに言及された文献にも注意を喚起するが、更にそれらを、ここではこれ以上詳しく記載しない全ての詳細の説明に関して、特別に参照する。
【0008】
非トロイダル面の計算のために、非トロイダル面が表示され、かつ最適化され得る、種々の方法が提案された。例として挙げるべきものは、水平母線を有する非トロイダル面、2、1及び0の対称面を有する経線母線を有する非トロイダル面、又はスプラインにより表される完全に非対称な非トロイダル面である。これに関して、特許文献3に注意を喚起するが、更にそれに対し、ここでは詳細に記載しない全ての用語の説明に関して、特別に注意を喚起する。
【0009】
達成されるべき最適化の対象が、現実に非対称的な性質である時に、対称は、常に制限的である。しかしながら、例えば、製造上の理由で(すでに言及したような)ある種の場合において、非対称面の代わりに対称面を計算し、かつ製造することが好適であり得る。
【0010】
このようにして、眼鏡レンズMultigressiv IIの最適化のために、スプラインによって表示されない1つの対称面を有する非トーラス(atorus)が、使用され、かつBスプライン関数によって表示され、かつ最適化され得る非対称非トーラスは使用されない。
【0011】
他方で、Bスプラインの使用は、従来の最適化に使用される関数のそれよりも好適であろう。なぜならば、非トーラス、特に対称非トーラスの従来の表示に反して、Bスプラインの局所性質(制限的キャリヤ)は、僅かに占められる行列の構造のために、最適化実行時間を減少させるために使用され得るからである。Bスプラインにより、下位の区分的補間が、実際に行われ、すなわち補間は、間隔の幾つかの支点に沿って常になされ、補間多項式が一緒に用いられ、少なくとも一次及び二次次導関数は、シーム(seam)位置で常に連続的である。補間式をその導関数と共に使用することも可能である。
【0012】
しかしながら、一般的な場合、Bスプラインは、‐言及した理由により、時には望ましい(対称面をもたらさず、その結果先行技術において、1つ又は複数の対称面を有する面を表示し、かつ最適化するBスプラインの使用は、考慮されなかった)。
【0013】
【特許文献1】ドイツ連邦共和国特許出願公開第4210008号明細書
【特許文献2】ドイツ連邦共和国特許出願公開第19511613号明細書
【特許文献3】米国特許第6012813号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
従って、本発明は、一般的意味で非トロイダルであり、かつBスプラインによって表示される面は、規定された対称条件が最適化後でも維持されるように最適化される、非トロイダル面、特に眼鏡レンズの処方面を最適化する方法を提供する目的に基づく。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明に従ったこの目的の達成は、特許請求の範囲の請求項1に示される。本発明の方法の更なる改良は、請求項2及びそれに続く請求項の要旨である。
【0016】
本発明の基本概念は、Bスプラインを、対称にすることを可能にし、その結果最適化後でも、1、2又はそれ以上の対称面を有する面を表す。このため、かつ好適には、それぞれの対称面によって決定される非トロイダル面の部分のみが、Bスプライン補間及び関連する最適化方法によって最適化される必要がある。
【0017】
このようにして、本発明によれば、光学レンズ、特に眼鏡レンズの(一般的意味での)非トロイダル面を最適化する方法が提供され、面は少なくとも1つの対称面を有し、この方法は、次の特徴:
‐少なくとも1つの対称面を有する非トロイダル面を、少なくとも1つの対称面によって分離される少なくとも2つの領域に分割すること;
‐Bスプライン関数の1組の係数によってこの面の分離領域(表示領域)の1つを表示すること;
‐Bスプライン補間により、表示領域のサジタル高さを計算すること;
‐少なくとも1つの対称面での係数又は座標を鏡像変換することによって少なくとも1つの他の領域でのサジタル高さを計算すること;及び
‐表示領域の1組のBスプライン係数を変化させることによってのみ、非トロイダル面を最適化すること、の組み合わせを特徴とする。
【0018】
本発明により表示され、かつ最適化される面は、一般的意味で非トロイダル面である。このことは、この面の2つの主経線が球形経線でなく、かつ同一に設計される必要がないことを意味する。この意味において一般的に非トロイダルであるこの面は、乱視眼の非点収差を補償するために適した面非点収差を有しても良いが、必要はでない。2つの主経線の異なる形状の結果生じる非点収差は、さもなければ乱視のない眼のための眼鏡レンズの望まない非点収差を補償するためにのみ役立っても良い。
【0019】
上記に示したように、生理的に好適なだけでなく、簡単かつそれ故に容易に計算可能な面を導く、Bスプラインを使用する時でさえ、本発明による方法により、所定の対称要件を満たし、かつそれにより例えば製造に関して、完全な非対称面への優位性を有する面を得ることが可能である。
【0020】
これにより、1、2又はそれ以上の対称面を有する、規定されたような面を計算することが可能である。
【0021】
1つの対称面のみが使用される場合、面が分割される2つの領域が半球であることが好ましい。異なる方法で置かれると、対称面は、未完成の丸い眼鏡レンズ生地の幾何学的中心を通過する。当然に、眼鏡レンズの頂点又は中心を通過しない対称面を有する眼鏡レンズを計算することも可能である。
【0022】
しかしながら、ある種の処方値も、2つの対称面を有する非トロイダル面を有する眼鏡レンズによって最適には満たされても良い。ここでは、対称面数の増大により、計算の作業量が著しく減少し得ることが特に明白になる。
【0023】
2つの対称面を有する面の計算の場合に、この面が2つの対称面によって分離される4つの領域に分割されることは、更に好適である。4つの領域の1つ(表示領域)は、その時Bスプライン関数の1組の係数によって表示される。表示領域のサジタル高さは、Bスプライン補間によって計算される。他の3つの領域のサジタル高さは、第1及び第2対称面の各々、及び総合して両方の対称面での係数又は座標を鏡像変換して計算される。2つの対称面を有する面の場合でも、非トロイダル面が表示領域の1組のBスプライン係数を変化させることによってのみ最適化される。
【0024】
2組の対称性が使用される場合、面が分割される4つの領域が四分円であることは更に好適である。
【0025】
対称面数に関係なく、いかなる場合でも使用されるBスプラインが、二次元であることが好ましい。二次元スプライン関数により、1つの対称面の場合に最適化されるべき係数行列は、nz/2行及びns/2列を有し、かつ2つの対称面の場合に、nz/4行及びns/4列[但し、nz及びnsは、それぞれBスプラインによる全面の表示に必要である(必要になるであろう)行及び列の数である]を有する。
【0026】
面を最適化するために、表示領域の1組のBスプライン係数は、(企業の考えにより選択されていても良い)選択された像欠陥が各像欠陥に設定された限界未満に減少するまで周期的反復によって適切に変化する。その代わりに、又は加えて、複数の像欠陥から形成される評価関数が、使用されても良い。面はその時、(それぞれの)評価関数が(個別に)設定された限界未満に減少するまで最適化される。
【0027】
非トロイダル面を最適化する好ましい可能性は、単に複数の点(面を表示し、かつ反復問題が生じる評価点)の像欠陥又は評価関数を計算することからなる。特に、評価点は、等距離格子を形成しても良い(但し必要はない)。
【0028】
本発明による方法による計算作業量は、本発明の非トロイダル面を計算する時に「予め最適化された」面から出発することにより更に減少する。このために、最適化される面は、第1想定Bスプライン係数行列(出発係数行列)から出発するBスプライン面として計算される。この処置方法で、評価点での所望の値から結像性質の実際の値を差し引くことによってBスプライン面の評価点で像欠陥を決定することが好ましい。さらに、この処置方法で、評価点での選択された又は全ての像欠陥を加重及び加算することにより、レンズの光学性質を表す評価関数の値を決定することは、好適である。
【0029】
更に、評価関数の値及び適切なアルゴリズムを使用して、評価関数の減少方向を調節する変数のベクトルを決定することが可能である。かかる適切なアルゴリズムは、例えばガウス‐ニュートン法、準ニュートン法、又は類似する方法でも良い。
【0030】
そのために、特に、変数の計算されたベクターがBスプライン係数行列に適切にコピーされるように処置することが可能であり、その結果、この方法で更なるBスプライン係数行列が、更なる最適化サイクルの基礎として利用できる。1組のBスプライン係数を変化させることによる最適化は、評価関数が十分に最小限に抑えられるまで、反復によって行われる。
【0031】
詳細な処置方法に関係なく、三次スプライン又は四等のスプラインがBスプラインとして使用され得る。
【0032】
更に、評価点が、少なくとも1つの対称面の近傍に位置することが好ましい。
【0033】
非トロイダル面が、水平又は垂直軸とは異なる円柱軸を有する眼の乱視を補正するためにも役に立つべきであるならば、少なくとも1つの対称面が円柱軸に垂直であるか、又は平行であることが好ましい。このことは、対応する方法で、傾斜プリズムに当てはまる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下において、本発明は、図面を参照し、実施態様を用いて、一般的な発明思想を制限することなく例によって記載されるが、文中での明白に記載されない本発明の全詳細の開示に関して、図面に特別に注意を喚起する。
【0035】
以下において、最適化される面は、二次元Bスプラインによって表され、その係数行列は、nz行及びns列を有することが想定される。補間問題が与えられる点は、等距離格子の形状で存在する。二次元Bスプラインは、例えばカール・デ・ボーア(Carl de Boor)の本「ア・プラクティカル・ガイド・トゥ・スプラインズ(A Practical Guide to Splines)」、アプライド・マセマティカル・サイエンシズ(Applied Mathematical Sciences)27、シュプリンガー‐フェアラーク(Springer-Verlag)、1987年に記載されている。
【0036】
最適化において、面を表示するBスプライン係数は、評価関数を最小限に抑える目的で変化する。評価関数(メリット関数)は、例えばいわゆる評価位置で生じるある種の像欠陥を加重及び加算することにより、眼鏡レンズの光学特性を表す。この種の評価関数の例は、関数F
【0037】
【数1】
【0038】
ベクトルc 非トロイダル面のスプライン係数のベクター、
M 評価位置の数、
Ri,real、Ai,real i番目の評価位置での実際の屈折欠陥及び非点収差、
Ri,ideal、Ai,ideal i番目の評価位置での理想の屈折欠陥及び非点収差、
gi,R、gi,A i番目の評価位置での屈折欠陥及び非点収差の加重された係数)である。
【0039】
当然に、例えば評価関数での非点収差の円柱軸のような他のパラメータを組み込むことも可能である。
【0040】
プログラム実行中に、評価関数が最適化ルーチンによって呼び出されると、以下のことが起こる:
【0041】
最適化ルーチンによって提案された変数ベクトルは、Bスプライン係数行列に適切にコピーされ、その結果実際のBスプライン面が得られる。結像性質は、その時この面に対して計算され、かつ最終的に評価関数は、所望の値又は理想の規定値から結像性質の実際の値を差し引くことによって決定される。この評価関数の値、及びことによるとヤコビ行列は、使用されるアルゴリズム(ガウス‐ニュートン、準ニュートン、又はその他)に基づき減少方向を決定する最適化ルーチンに戻される。
【0042】
出発面が最適化前に対称である時でも、最初の最適化ステップ後には、一般的にいかなる対称性ももはや示さない。
【0043】
本発明によれば、かかる対称性を達成するために、以下のように処置することが可能である。
【0044】
(対称面と境界を接する)対称面の1つの半球のみが、1組のBスプライン係数により表示される。従って係数行列は、nz行及びns列を有さず、ns/2列及びnz行、又はns列及びnz/2行を有する。
【0045】
面の他方の半分は、ルーチンが呼び出される時の対称面での係数又は座標を鏡像変換することによって得られる。このために、Bスプライン面は、常にこの対称面に対称である。三次Bスプラインでは、面が、対称面でも継続的に部分的に2倍の差異を設けることが確実にされる。対応する方法で、四等Bスプラインは、継続的に部分的に3倍の差異を設け得る。
【0046】
以下の利点は、本発明による処置の結果生じる:
【産業上の利用可能性】
【0047】
約半分のみの係数によって面を表示することは、最適化問題の変数の数を減少させる。それにより、実行時間が減少する。
【0048】
Bスプラインの局所性により、結像性質は、係数が変化する時、全ての評価位置で改めて計算される必要はなく、ごく近傍のもののみ計算される必要がある。このことは、何よりも、複雑であり、かつそれ故に費用のかかる主光線の反復を省く。
【0049】
Bスプラインの局所性により、行列を僅かに占めることを利用するアルゴリズムの適用が可能になる。
【0050】
面は、応用数学的アプローチ(例えば経線母線)によりもはや制限されず、(対称面を除き)その成果に関する限りスプラインの特色を示す:それらは、「自由に形成された面」である。
【0051】
係数又は座標がサジタル高さの評価中に鏡像変換される対称面は、空間に垂直又は水平に伸長する必要がない。斜角円柱又は傾斜プリズムでは、それをより巧みに、例えば円柱軸に垂直又は平行であるように選択することが好都合であろう。
【0052】
等距離格子の上述の選択は、眼鏡レンズの不等距離格子から等距離Bスプライン格子への変換が、いかなる時もなされ得るので、制限を伴わない。達成されるべき対称面のみがこの変換において維持されねばならない。
【0053】
図1は、非対称面の例を提供する、非対称の、一般的に非球面又は非トロイダル眼側面の1組のBスプライン係数を示す。
【0054】
図2は、1つの対称面を有する面を表す1組のBスプライン係数の例を示す。
【0055】
本発明は、一般的発明思想を制限することなく、実施態様の例を用いて以上に記載された。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】非対称面を表す1組のBスプライン係数の例を示す図である。
【図2】面を表す1組のBスプライン係数の例を示す図であり、面は、唯一の対称面によって決定される。
Claims (20)
- 少なくとも1つの対称面を有する光学レンズ、特に眼鏡レンズの非トロイダル面を最適化する方法において、
‐少なくとも1つの対称面を有する前記非トロイダル面を、前記少なくとも1つの対称面によって分離される少なくとも2つの領域に分割すること;
‐Bスプライン関数の1組の係数によってこの面の分離領域(表示領域)の1つを表示すること;
‐Bスプライン補間により、表示領域のサジタル高さを計算すること;
‐前記少なくとも1つの対称面での係数又は座標を鏡像変換することによって少なくとも1つの他の領域でのサジタル高さを計算すること;及び
‐表示領域の1組のBスプライン係数を変化させることによってのみ、非トロイダル面を最適化することの組み合わせを特徴とする方法。 - 面が分割される2つの領域は、半球であることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 2つの対称面を有する非トロイダル面は、2つの対称面によって分離される4つの領域に面を分割すること;
4つの領域の1つ(表示領域)を、Bスプライン関数の1組の係数によって表示すること;
Bスプライン補間によって表示領域のサジタル高さを計算すること;
第1及び第2対称面の各々、及び一緒に両方の対称面での係数又は座標を鏡像変換して他の3つの領域のサジタル高さを計算すること;及び
表示領域の1組のBスプライン係数を変化させることによってのみ非トロイダル面を最適化することによって計算されることを特徴とする請求項1記載の方法。 - 面が分割される4つの領域が四分円であることを特徴とする請求項3記載の方法。
- 使用されるBスプラインは、二次元であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の方法。
- 1つの対称面の場合に最適化されるべき係数行列は、nz/2行及びns/2列を有し、かつ2つの対称面の場合に、nz/4行及びns/4列(但し、nz及びnsは、Bスプラインによる全面の表示に必要である、それぞれ行及び列の数である)を有することを特徴とする請求項5記載の方法。
- 面は、選択された像欠陥が各像欠陥の所定の限界未満に減少するか、又は複数の像欠陥から形成される評価関数が、所定の限界未満に減少するまで表示領域の1組のBスプライン係数をサイクルにおいて反復して変化させることにより最適化されることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載の方法。
- 像欠陥又は評価関数は、単に複数の点(反復問題が生じる、面を表示する評価点)に対して計算されることを特徴とする請求項6に関連した請求項7記載の方法。
- 評価点は、等距離格子を形成することを特徴とする請求項8記載の方法。
- 最適化される面は、第1想定Bスプライン係数行列(出発係数行列)から出発するBスプライン面として計算されることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項記載の方法。
- Bスプライン面の評価点での像欠陥は、評価点での所望の値からの結像性質の実際の値の引き算によって決定されることを特徴とする請求項10記載の方法。
- レンズの光学性質を表す評価関数の値は、評価点での選択された又は全ての像欠陥を加重及び加算することにより決定されることを特徴とする請求項11記載の方法。
- Bスプライン面の減少方向を決定する変数ベクトルは、評価関数の値及び適切なアルゴリズムを使用して決定されることを特徴とする請求項12記載の方法。
- Bスプライン面の減少方向を決定する変数ベクトルは、評価関数の値、ヤコビ行列及び適切なアルゴリズムを使用して決定されることを特徴とする請求項13記載の方法。
- ガウス‐ニュートン法、準ニュートン法、又は類似する方法が、適切なアルゴリズムとして使用されることを特徴とする請求項13又は14記載の方法。
- 計算された変数ベクターをBスプライン係数行列に適切にコピーし、その結果、この方法で更なるBスプライン係数行列が、更なる最適化サイクルの基礎として利用できることを特徴とする請求項15記載の方法。
- 最適化は、評価関数が十分に最小限に抑えられるまで、1組のBスプライン係数を反復して変化させることによって行われることを特徴とする請求項16記載の方法。
- Bスプラインは、三次スプライン又は四等のスプラインであることを特徴とする請求項1から17のいずれか1項記載の方法。
- 少なくとも幾つかの評価位置は、少なくとも1つの対称面の近くに位置することを特徴とする請求項8から18のいずれか1項記載の方法。
- 斜角円柱軸又は傾斜プリズムにより、少なくとも1つの対称面は、円柱軸に垂直であるか、又は平行であることを特徴とする請求項1から19のいずれか1項記載の方法。
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