JP2004521962A - 改善された抗b型肝炎ウィルス活性を有するアグリモニア抽出物の製造方法及びその抽出物を含有した薬剤学的組成物または食品組成物 - Google Patents

改善された抗b型肝炎ウィルス活性を有するアグリモニア抽出物の製造方法及びその抽出物を含有した薬剤学的組成物または食品組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、薬剤学的に有効な量のAgrimonia eupatoria L.抽出物を含む肝疾患の予防または治療用薬剤学的組成物または食品組成物に関するものである。また、本発明は、アグリモニア属植物の粉砕物と水との混合物を約55℃以上の温度で加熱し、或いは約20℃〜30℃の温度で約7日以上加温することを特徴とし、肝疾患に対する改善された予防または治療効果を有するアグリモニア属植物水溶性抽出物の製造方法及びこのような方法から得た水溶性抽出物を含む肝疾患の予防または治療用薬剤学的組成物または食品組成物に関するものである。また、本発明は、アグリモニア属植物を有機溶媒で抽出して水溶性分画を除去し、有機溶媒分画を収得する段階を含むことを特徴とし、肝疾患に対する改善された予防または治療効果を有するアグリモニア属植物の有機溶媒可溶性抽出物を製造する方法及びこのような方法から得た抽出物を含む肝疾患の予防または治療用薬剤学的組成物または食品組成物に関するものである。

Description

〔技術分野〕
本発明は、アグリモニア属植物の抽出物を含む肝疾患の予防・治療用薬剤学的組成物または食品組成物に関する。
【0001】
〔背景技術〕
B型肝炎ウィルス(Hepatitis B virus,HBA)は、DNAウィルスであって、人体に感染すると、急性肝炎だけでなく慢性肝炎を起こす臨床的に非常に重要なウィルスである。さらに、持続的な慢性肝炎は結局肝硬変症と肝癌を誘発するものとして知られている(Peter J. Grob. Vaccine, 16:S11−S16(1998))。殆どのB型肝炎ウィルスは、非経口的に感染し、多くの国家で主な問題となるのは母子感染である。全世界人口の2億名以上が感染しており、その中でも350万名以上が慢性肝炎状態であって、肝硬変症と肝癌に病気が進むことにより致死率が非常に高いにも拘わらず、現在まで効果的な治療剤が開発されていない(Davey S. State of the Worlds vaccines and Immunization. Geneva:WHO,1996:76−82)。
【0002】
従って、B型肝炎の治療に多くの研究が行われているが、大きくは免疫調節剤(immunomodulators)、抗ウィルス剤及びヌクレオシド誘導体に区分される。免疫調剤はインターフェロン(interferon)が代表的な治療剤として使用されており、抗ウィルス剤はリバビリン(ribavirin)、ビダラビン(vidarabine)、ara−AMP、アシクロビル(acyclovir)、スラミン(suramin)及びジドブジン(zidovudine)などがあり、ヌクレオシド誘導体はラミブジン、最近B型肝炎治療剤として米国FDAの承認を受けたアデフォビル(adfovir)などが挙げられる。
【0003】
特に、インターフェロン(IFN)は、1976年にグリーンバーグなどによって「白血球IFNがB型肝炎ウィルスの増殖を抑制することができる」と報告された以来(Creenberg HB. et al., N Engl J Med, 295:517−522(1976)) 、最近までB型肝炎ウィルスの慢性肝炎患者に対するIFNの効果に関する研究が活発に行われている。また、インターフェロンは、初期には薬物の供給不足と未解明の容量及び投与期間などによってその臨床的研究が制限されたが、再組み合わせ技術の発展によって使用し易くなり、現在慢性B型肝炎の治療薬として承認された薬物であって、商業的に入手可能なインターフェロンα−2b(以下、「α−インターフェロン」が用いられている。ところが、α−インターフェロンに対する慢性B型肝炎患者の反応率は25%未満に過ぎないという欠点がある。一方、β及びγ−インターフェロンはウィルス感染期間が4ヶ月以内の場合にのみ効果を現わすという欠点がある。
【0004】
ステロイド製剤(Corticosteroids)は、初期に自己免疫性肝炎に対する効果が立証され、慢性B型肝炎の治療法として研究された(Marsha A. Viral Hepatitis. In: Dipiro JT et al., eds. Pharmacotherapy: a pathophysiologic approach. 3rd ed. New York: Elservier, 829−852(1996))。ところが、ステロイド製剤は、大部分の患者において肝組織の炎症状態を減少させるが、ウィルスの複製力を急進的に増加させるとともに、薬物中断の際に炎症の活性度を増加させる。また、ステロイド製剤は肝硬化現象のある患者の状態をより悪化させるので、肝硬変症患者には適用することができない。
【0005】
抗ウィルス製剤のリバビリンは、慢性B型肝炎に効果があり、経口投与が可能であるという利点があるが、いずれの研究結果においても投与中断時に高い再発率を示している。ビダラビンとara−AMP(ビダラビンの誘導体)は持続的な効果がなく且つ激しい神経筋毒性を示すので使用されていない。その他いろいろの抗ウィルス剤は、B型肝炎に対する臨床実験が殆ど実施されておらず、ウィルスDNAだけでなく細胞の核酸DNA及びミトコンドリアDNAに影響するおそれがあるので、その潜在的な毒性が問題になる。
【0006】
最近、B型肝炎に対する新しい治療法として、ファムシクロビル(famcyclovir)、ラミブジン(lamivudine)、ロブカビル(lovucavir)及びアデフォビル・ジピボキシル(adefovir dipivoxil)のような核酸誘導体の薬物が開発された(Erik De Clercq, Int J Antimicrob Agent, 12:81−95(1999))。これらの薬物はHIV治療剤から由来した逆転写酵素の抑制効果を有するジデオキシヌクレオシド(ddNs)系列と一部のヘルペス(herpes)感染症治療剤であって、初期には他のウィルス感染治療剤として開発されたが、以後B型肝炎ウィルスに有効であることが確認された。ファムシクロビルとラミブジンは、広範囲に亘って研究されてきたもので、両方とも経口投与が可能であり、幾人かの患者において血清HBV−DNA数値を急激に減少させ、HBeAg(B型肝炎ウィルスの外皮抗原)を消滅させ、肝酵素の数値を正常化させるものと報告された。ラミブジンは、1年服用時に治療の基準としているHBeAgの消失とHBeAbの生成で表現される血清転換(seroconversion)比率が22%と低い方であり、服用中にはALT(alanine transaminase)とAST(aspartate transaminase)数値が正常を維持するが、大部分の場合にはラミブジン治療を中断してから数ヶ月内に炎症が再発して肝数値が上昇し、耐性変異株が生成される。最近1年間の臨床報告によれば、数ヶ月経過後には14%が、2年経過後には約30%が耐性変異の発現を示し(Alen MI, Hepatology, 27:1670−1677(1998))、このような変異の発現が特に肝移植患者から見られると継続的に報告されている(Yao FY, Liver Transplant Surgery, 5:491−496(1999))。これまで報告された前記耐性変異とは、殆どB型肝炎ウィルスのポリメラーゼを合成する部位の一つのアミノ酸が変わる、一名YMDD突然変異が起こることをいう。このような変異は、結局ウィルスが複製可能でラミブジンには耐性を有する現象をもたらす。また、他のB型肝炎の治療方法としては肝移植手術が行われているが、この方法は再発率が高いという欠点がある。
【0007】
肝炎ウィルス抑制効能を有する天然植物の成分としてはグリシルリジン(glycyrrhizin)、カテキン(catechin)、シリマリン(silymarin)などが知られているが、肝炎ウィルス複製を抑制しかつ肝保護機能に優れるという結果が報告されているが(Altern Med Rev 1999 Aug;4(4):220−238, Zhongguo Zhong Xi Yi Jie He Za Ahi 1992 Aug;12(8):480−482)、肝炎治療剤としては開発されなかった。
【0008】
多くの化学療法剤が臨床的にいろいろの癌に対して有用であっても、肝癌に対しては不活性であると知られている。その代表的な例として、櫟の皮から分離されていろいろの悪性腫瘍細胞に対して効果的なものとして知られてきたパクリタキセル(paclitaxel)は、肝癌患者(hepatocellular carcinoma patients)に対する第II相臨床試験結果、有意的な効果がないと明らかになったことがある(British Journal of Cancer, 78(1), 34−39, 1998)。このような状況の下で、肝癌に対して活性を示す物質が文献によって紹介されている。例えば、米国特許第5411943号には、ソマトスタチンのオクタペプチド類似体が肝癌治療効果を有することが記述されている。米国特許第5981774号には、Formosan tripterospermun植物の根の皮から分離されたγ−pyrone compounds、cyclomorusin、cycloartomunin、dihydrocyclo−artomunin、artomunoxanth−otrione epoxide、dihydroisocycloartomunin、artomunoxanthone、cyclocommunol、cyclo−mulberrin及びcyclocommuninが肝癌に対して活性を示すことが記述されている。ヨーロッパ特許第0654269A1号には、シタラビンオクホスファート(Cytarabine Ocfosfate)が肝癌の治療に効果的であることが記述されている。PCT特許第WO 01/15675号には、ドセタキセル(docetaxel)が肝細胞癌種の治療に効果的であることが記述されている。韓国特許登録第10−0187881号には、decursinol angelateを有効成分とする肝炎または肝癌治療剤が開示されている。韓国特許公開第2000−0046779号には、Urtica dioca L.抽出物を有効成分として含む肝炎または肝癌治療用組成物が開示されている。
【0009】
効果的に改善された肝炎及び肝癌治療剤の開発は、行ない続けなければならず、これが本発明の目的でもある。本発明者はLepidium apetalum W.及びAgrimonia pilosa L.の各抽出物がB型肝炎ウィルスの表面抗原生成抑制能を有することを明かしており、それらの抽出物を有効成分として含有した肝疾患治療剤の特許登録をそれぞれ韓国特許登録第10−0351755号及び韓国特許登録第10−0327762号でもって受けたことがある。
【0010】
〔発明の開示〕
本発明者はアグリモニア属に属する各種植物からそれぞれ分離した抽出物の肝疾患治療効果を研究し続けてきた。その結果として、本発明者は、アグリモニア属の植物のうちAgrimonia eupatoria L.抽出物が、B型肝炎ウィルスの有効性を評価することが可能な細胞への投与時の著しい増加程度から、B型肝炎ウィルスの表面抗原及び外皮抗原を抑制し、ウィルス自体の複製を抑制し、ひいてはウィルス複製に関与するウィルスDNAポリメラーゼの活性を抑制して肝疾患治療剤として非常に高い有効性を有することを確認した。また、本発明者は、アグリモニア属に属する各種植物の全草を水と混合し、この混合物を加熱して水溶性抽出物を収得した後、前記のような肝疾患治療効果を測定したところ、約55℃以上の温度で加熱して得た水溶性抽出物が著しく増加した効能を示すという事実を発見した。また、本発明者は、アグリモニア属に属する各種植物の全草を水と混合し、この混合物を約20℃〜30℃の温度で約7日以上加温して得た水溶性抽出物が著しく増加した効能を示すという事実を発見した。さらに、本発明者は、アグリモニア属に属する各種植物の全草を有機溶媒で抽出して得た有機溶媒可溶性抽出物が水溶性抽出物に比べて著しく増加した効能を示すという事実を発見した。
【0011】
従って、本発明は、一観点として、薬剤学的に有効な量のAgrimonia eupatoria L.抽出物を含むことを特徴とする肝疾患の予防または治療用薬剤学的組成物を提供する。
【0012】
他の観点として、本発明は、Agrimonia eupatoria L.を粉砕し、粉砕物を水と混合した後、混合物を加熱して抽出液を生成し、抽出液から不溶成分を除去して水溶性抽出物を収得する段階を含むことを特徴とし、肝疾患に対する改善された予防または治療効果を有するAgrimonia eupatoria L.水溶性抽出物の製造方法を提供する。
【0013】
さらに他の観点として、本発明は、アグリモニア属植物を粉砕し、粉砕物を水と混合した後、混合物を約55℃以上の温度で加熱して抽出液を生成し、抽出液から不溶成分を除去して水溶性抽出物を収得する段階を含むことを特徴とし、肝疾患に対する改善された予防または治療効果を有するアグリモニア属植物の水溶性抽出物を製造する方法を提供する。
【0014】
さらに他の観点として、本発明は、アグリモニア属植物を粉砕し、粉砕物を水と混合した後、混合物を約55℃以上の温度で加熱して抽出液を生成し、抽出液から不溶成分を除去して水溶性抽出物を収得して製造されたアグリモニア属植物の水溶性抽出物を含むことを特徴とする肝疾患の予防または治療用薬剤学的組成物を提供する。
【0015】
さらに他の観点として、本発明は、アグリモニア属植物を粉砕し、粉砕物を水と混合した後、混合物を約55℃以上の温度で加熱して抽出液を生成し、抽出液から不溶成分を除去して水溶性抽出物を収得して製造されたアグリモニア属植物の水溶性抽出物を含むことを特徴とする肝疾患に対する食品組成物を提供する。
【0016】
さらに他の観点として、本発明は、アグリモニア属植物を粉砕し、粉砕物を水と混合した後、混合物を約20℃〜30℃の温度で約7日以上加温して抽出液を生成し、抽出液から不溶成分を除去して水溶性抽出物を収得する段階を含むことを特徴とし、肝疾患に対する改善された予防または治療効果を有するアグリモニア属植物水溶性抽出物の製造方法を提供する。
【0017】
さらに他の観点として、本発明は、アグリモニア属植物を粉砕し、粉砕物を水と混合した後、混合物を約20℃〜30℃の温度で約7日以上加温して抽出液を生成し、抽出液から不溶成分を除去して水溶性抽出物を収得して製造されたアグリモニア属植物の水溶性抽出物を含むことを特徴とする肝疾患の予防または治療用薬剤学的組成物を提供する。
【0018】
さらに他の観点として、本発明は、アグリモニア属植物を粉砕し、粉砕物を水と混合した後、混合物を約20℃〜30℃の温度で約7日以上加温して抽出液を生成し、抽出液から不溶成分を除去して水溶性抽出物を収得して製造されたアグリモニア属植物の水溶性抽出物を含むことを特徴とする肝疾患に対する食品組成物を提供する。
【0019】
さらに他の観点として、本発明は、アグリモニア属植物を有機溶媒で抽出して水溶性分画を除去し、有機溶媒分画を収得する段階を含むことを特徴とし、肝疾患に対する改善された予防または治療効果を有するアグリモニア属植物の有機溶媒可溶性抽出物を製造する方法を提供する。
【0020】
さらに他の観点として、本発明は、アグリモニア属植物を有機溶媒で抽出して水溶性分画を除去し、有機溶媒分画を収得して製造されたアグリモニア属植物の有機溶媒可溶性抽出物を含むことを特徴とする肝疾患の予防または治療用薬剤学的組成物を提供する。
【0021】
さらに他の観点として、本発明は、アグリモニア属植物を有機溶媒で抽出して水溶性分画を除去し、有機溶媒分画を収得して製造されたアグリモニア属植物の有機溶媒可溶性抽出物を含むことを特徴とする肝疾患に対する食品組成物を提供する。
【0022】
〔発明を実施するための最良の形態〕
アグリモニア属に属する植物の一部種は、既に抗癌及び免疫調節作用の用途に使用されている。アグリモニア(Agrimonia、キンミズヒキ)属植物の一成分としてのアグリモニン(Agrimoniin)は、免疫調節作用を行うタンニン成分として知られており、インタールキン−1を誘導して抗癌作用をすると知られている。また、Agrimonia eupatoria L.の抽出液は糖尿病の治療に効果的に使われている。ところが、アグリモニア属に属する各種植物に対してB型肝炎ウィルスの抑制効果を提示した結果は、本発明者の韓国特許登録第10−0327762号に記載されたAgrimonia pilosa L.水溶性抽出物のB型肝炎ウィルス表面抗原生成抑制効果以外にはこれまで明らかになったことがない。
【0023】
肝炎治療剤の開発において有効性の評価が非常に重要であるが、生体内(in vivo)と試験管内(in vitro)内で有効性を評価することができる。生体内実験ではモデルとしてチンパンジーまたはウッドチャックを利用し(Raymond F Schinazi, Antiviral Chem & Chemother, 10:99−114(1999))、試験管内実験では人間の肝癌細胞から分離された細胞株を利用している。肝癌細胞HepG2から由来したHepG2 2.2.15と肝癌組織から由来したHep3B、PLC/PRF/5などの細胞株がある。Hep2G細胞はB型肝炎ウィルス遺伝体を有していない反面、PLC/PRF/5とHepG2 2.2.15細胞は自体のDNAにB型肝炎ウィルス遺伝体を含んでいる。これらのB型肝炎ウィルス遺伝体を含んでいる細胞株PLC/PRF/5とHepG2 2.2.15(Mary A. Sells, P.N.A.S.84:1005−1009(1987))は、ウィルスに感染した肝細胞と同様に、培養液にB型肝炎ウィルスの表面抗原、外皮抗原及び複製されたウィルスを生産する。従って、この両細胞株は肝炎治療剤の有効性評価に重要な細胞株になる。
【0024】
本発明に使用されたアグリモニア属の植物種には次のようなものが含まれる:
Agrimonia eupatoria L.、
Agrimonia pilosa L.、
Agrimonia coreana N.、
Agrimonia coreana N. for. pilosella Satake、
Agrimonia gryposepala、
Agrimonia rostellata、
Agrimonia pubescens、
Agrimonia parviflora、
Agrimonia striata、
Agrimonia ordorata、
Agimonia incisa、
Agrimonia polyphylla、
Agrimonia microcarpa、
Agrimonia bracteata、
Agrimonia repens、
Agrimonia platycarpa、
Agrimonia pumila、及び
Agrimonia asiatica。
【0025】
本発明に係るアグリモニア属植物種からの抽出物は、三つの方式によって得られる。一つ目は、植物を水と混合して混合物を加熱することにより、水溶性抽出物を得る方式である。二つ目は、図11に示すように、植物を有機溶媒で抽出して有機溶媒可溶性分画を除去し、水溶性分画を収得する方式である。三つ目は、図1に示すように、有機溶媒から抽出して水溶性分画を除去し、有機溶媒可溶性分画を収得する方式である。本発明によれば、前記抽出物のいずれも、B型肝炎ウィルス有効性を評価することが可能な前記細胞に投与した際にB型肝炎ウィルスの表面抗原及び外皮抗原を抑制し、ウィルス自体の複製も抑制し、ひいてはウィルスの複製に関与するウィルスDNAポリメラーゼの活性を抑制するという結果が出た。ところが、本発明に至って、B型肝炎ウィルスの表面抗原及び外皮抗原の抑制、ウィルス自体の複製抑制並びにウィルスDNAポリメラーゼの活性抑制において、前記アグリモニア属植物種のうちAgrimonia eupatoria L.の抽出物が、Agrimonia pilosa L.の他の種から得た抽出物に比べて少なくは約1.6倍、多くは2倍以上の高い効果を示すものと明らかになった。従って、本発明は、薬剤学的に有効な量のAgrimonia eupatoria L.抽出物を含む肝疾患の予防または治療用薬剤学的組成物に関するものである。また、他の観点として、本発明はAgrimonia eupatoria L.抽出物を有効成分として含む肝疾患に対する食品組成物に関するものである。さらに他の観点として、本発明はAgrimonia eupatoria L.を粉砕し、粉砕物を水と混合した後、混合物を加熱して抽出液を生成し、抽出液から不溶成分を除去して水溶性抽出物を収得する段階を含み、肝疾患に対する改善された予防または治療効果を有するAgrimonia eupatoria L.水溶性抽出物の製造方法に関するものである。
【0026】
本発明によってアグリモニア属の植物種から水溶性抽出物を得る工程は、具体的には、植物の全草を乾燥させた後、粉砕して粉砕物を蒸留水に入れて懸濁させ、懸濁液を加熱した後、遠心分離して不溶成分を除去することにより水溶性抽出液を得ることを含み、この抽出液は乾燥させて使用し、或いは液状のままで使用することができる。本発明に至って、懸濁液の加熱温度及び時間が最終水溶性抽出物の効能に重大な影響を及ぼすものと明らかになった。約55℃以上の温度で加熱して得た水溶性抽出物が著しく増加した効能を示す。従って、本発明は、アグリモニア属植物を粉砕し、粉砕物を水と混合した後、混合物を約55℃以上の温度で加熱して抽出液を生成し、抽出液から不溶成分を除去して水溶性抽出物を収得する段階を含み、肝疾患に対する改善された予防または治療効果を有するアグリモニア属植物の水溶性抽出物を製造する方法に関するものである。他の観点として、本発明は、アグリモニア属植物を粉砕し、粉砕物を水と混合した後、混合物を約55℃以上の温度で加熱して抽出液を生成し、抽出液から不溶成分を除去して水溶性抽出物を収得して製造されたアグリモニア属植物の水溶性抽出物を含む肝疾患の予防または治療用薬剤学的組成物に関するものである。さらに他の観点として、本発明は、アグリモニア属植物を粉砕し、粉砕物を水と混合した後、混合物を約55℃以上の温度で加熱して抽出液を生成し、抽出液から不溶成分を除去して水溶性抽出物を収得して製造されたアグリモニア属植物の水溶性抽出物を含む肝疾患に対する食品組成物に関するものである。また、本発明に至って、約20℃〜30℃の温度で7日間以上加温して得た水溶性抽出物が著しく増加した効能を示すものと明らかになった。従って、さらに他の観点として、本発明は、アグリモニア属植物を粉砕し、粉砕物を水と混合し、混合物を約20℃〜30℃の温度で約7日以上加温して抽出液を生成し、抽出液から不溶成分を除去して水溶性抽出物を収得する段階を含み、肝疾患に対する改善された予防または治療効果を有するアグリモニア属植物水溶性抽出物の製造方法に関するものである。さらに他の観点として、本発明は、アグリモニア属植物を粉砕し、粉砕物を水と混合した後、混合物を約20℃〜30℃の温度で約7日以上加温して抽出液を生成し、抽出液から不溶成分を除去して水溶性抽出物を収得して製造されたアグリモニア属植物の水溶性抽出物を含む肝疾患の予防または治療用薬剤学的組成物に関するものである。また、さらに他の観点として、本発明は、アグリモニア属植物を粉砕し、粉砕物を水と混合した後、混合物を約20℃〜30℃の温度で約7日以上加温して抽出液を生成し、抽出液から不溶成分を除去して水溶性抽出物を収得して製造されたアグリモニア属植物の水溶性抽出物を含む肝疾患に対する食品組成物に関するものである。
【0027】
本発明によってアグリモニア属の植物種から抽出物を得る他の工程は、具体的には、植物の全草をメチルアルコールのような有機溶媒で抽出した後、非水溶性有機溶媒で処理して有機溶媒分画と水溶性分画に分離し、引き続き水溶性分画を非水溶性有機溶媒で処理してそれぞれの有機溶媒分画と水溶性分画を得ることを含む。本発明に至って、B型肝炎ウィルスの表面抗原及び外皮抗原の抑制、ウィルス自体の複製抑制及びウィルスDNAポリメラーゼの活性抑制において、アグリモニア属植物種の各有機溶媒分画が水溶性分画に比べて少なくは約1.6倍、多くは3倍以上の著しく高い効果を示すことが明らかになった。従って、本発明は、アグリモニア属植物を有機溶媒で抽出して水溶性分画を除去し、有機溶媒分画を収得する段階を含むことを特徴とし、肝疾患に対する改善された予防または治療効果を有するアグリモニア属植物の有機溶媒可溶性抽出物を製造する方法に関するものである。他の観点として、本発明は、アグリモニア属植物を有機溶媒で抽出して水溶性分画を除去し、有機溶媒分画を収得して製造されたアグリモニア属植物の有機溶媒可溶性抽出物を含む肝疾患の予防または治療用薬剤学的組成物に関するものである。さらに他の観点として、本発明は、アグリモニア属植物を有機溶媒で抽出して有機溶媒分画を収得して製造されたアグリモニア属植物の有機溶媒可溶性抽出物を含む、肝疾患に対する食品組成物に関するものである。
【0028】
本発明に使用される有機溶媒は、これらに限定されるものではないが、エタノール、メタノール、ブチルアルコール、イソプロパノール及びエチレングリコールのようなアルコール、塩化メチレン、クロロホルム及び四塩化炭素などハロゲン原子で置換された炭化水素類、その他テトラヒドロフラン、ヘキサン、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、エチルアセテートなどを含む。
【0029】
B型肝炎ウィルス(Hepatitis B virus, HBV)は、DNAウィルスであって、人体に感染すると、急性肝炎または慢性感染を起こす臨床的に非常に重要なウィルスである。しかも、持続的な慢性肝炎は結局肝硬変症と肝癌を誘発すると知られている(Peter J. Grob. Vaccine, 16:S11−S16(1998))。従って、本発明の方法によって生成されたアグリモニア属植物の抽出物は、肝炎ウィルスの表面抗原及び外皮抗原の抑制、ウィルス自体の複製抑制及びウィルスDNAポリメラーゼの活性抑制において高度の効果を示すので、B型肝炎、肝硬変症及び肝癌の予防または治療に有用である。
【0030】
本発明に係るアグリモニア属植物の抽出物は、薬剤学的に有効な量を単独で使用し、或いは一つ以上の薬剤学的に許容される担体、希釈剤または賦形剤と配合して含有する薬剤学的組成物にして投与することができる。用語「薬剤学的に有効な量」とは、医学的治療または予防に適用可能な合理的な受恵/危険比率であって、疾患の治療または予防に十分な抽出物の量を意味する。ところが、本発明のアグリモニア属植物の抽出物及びこれを含んだ組成物の総一日容量が合理的な医学的判断の下に医者によって決定されることは誰でも理解するだろう。特定の患者に対する特定の有効容量水準は疾患及びその重症度、使用された抽出物の活性、使用された特定の組成物、患者の年齢、体重、健康、性別及び規定食、使用された特定抽出物の投与時間、投与経路及び排出比率、治療時間、使用された特定抽出物と配合または同時使用される薬物を含んだ尿素及びその他医学分野によく知られている尿素によって決定される。例えば、当業者は目的の治療効果達成に必要な水準より低い水準で抽出物の容量を定めた後、目的の効果が達成されるまで徐々に増加させることをよく知っている。
【0031】
本発明に係るアグリモニア属植物の抽出物の一日薬剤学的有効量は、最小12週間60kgの成人を基準として、液状の場合には抽出液10mlを3回服用し、錠剤またはカプセルの場合には乾燥重量20mgを3回服用して使用し、必要に応じては前記と同量を繰り返し使用することが好ましい。容量水準は患者の年齢、体重、健康状態、性別、疾患の重症度、食餌、投与時間、排泄率及び投与経路などによって適切に変化できる。
【0032】
本発明のアグリモニア抽出物は、通常の経路で投与することができ、たとえば錠剤、カプセル、糖衣錠またはフィルム皮膜錠剤、液剤または懸濁剤の経口形態、坐剤の直腸投与形態、筋肉内、静脈内及び/または脊髄腔内及び/または脊髄内注射または注入の非経口形態で投与することができる。
【0033】
本発明のアグリモニア抽出物は、薬剤学的に許容される担体、希釈剤または賦形剤と混合されて特定容量型の薬剤学的組成物に加工されて提供される。薬剤学的組成物は、通常の方法によって製剤し、薬剤学的に適合な形態で投与する。たとえば、経口用固形剤は活性化合物とともに希釈剤(たとえばラクトース、デキストロース、蔗糖、セルロース、トウモロコシ澱粉またはジャガイモ澱粉)、活濁剤(例えばシリカ、タルク、ステアリン酸、マグネシウムまたはカルシウムステアレート及び/またはポリエチレングリコール)、結合剤(例えば澱粉、アラビアゴム、ゼラチンメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースまたはポリビニールピロリドン)、崩壊剤(例えば澱粉、アルギン酸、アルギナートまたはナトリウム澱粉グリコレート)、染料、甘味剤、湿潤剤(例えばレシチン、ポリソルベート、ラウリルサルフェート)及び一般に薬剤に使用される薬物学的不活性物質を含有することができる。これらの薬剤は公知の方法、例えば混合、顆粒化、打錠、糖衣またはフィルム被覆工程の手段によって製造することができる。
【0034】
本発明のアグリモニア抽出物を経口投与するための他の方式として、液体分散液を例示することができ、典型的にはシロップ、乳化液または懸濁液である。乳化液または懸濁液は、担体として、例えば天然ゴム、寒天、ナトリウムアルギナート、ペクチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースまたはポリビニールアルコールを含有することができる。
【0035】
本発明に係るアグリモニア属植物の抽出物の筋肉内注射のための懸濁液または溶液は、活性成分と共に薬剤学的に許容される担体、例えば滅菌水、オリーブ油、オレイン酸エチル、グリコール(例えばプロピレングリコール)及び必要に応じては適合な量のリドカインヒドロクロライドを含有することができる。本発明に係るアグリモニア属植物の抽出物の静脈内注射または注入用溶液は、担体として、例えば滅菌水を含有し(好ましくは滅菌、水性、等張性塩水溶液の形態)、或いは担体プロピレングリコールを含有することができる。
【0036】
本発明に係るアグリモニア属植物の抽出物を投与するために利用できる坐剤は、活性成分と共に薬剤学的に許容される担体、例えばココアバター、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル界面活性剤またはレシチンを含有することができる。
【0037】
また、本発明は、有効成分として本発明に係るアグリモニア属植物の抽出物を含み、肝疾患の予防または治療に補助的な役割を果たす食品を提供する。本発明の食品組成物は、機能性食品(functional food)、栄養補助剤(nutritional supplement)、栄養剤(nutrient)、ファーマフード(pharmafood)、健康食品(health food)、ニュートラシューティカル(nutraceutical)、デザイナーフード(designer food)、食品添加剤(food addtives)などの全ての形態に該当する。当業者には、前記類型の食品組成物と関連して通常の方式によって様々な形態に加工することができることは明らかなことである。例えば、健康食品は主にお茶、ジュース、ゼリー及びドリンクの形態で飲用されるもので、民間療法でよく利用される形である。また、機能性食品はキャンデー、ヨーグルト、ビスケット、バター、マーガリンなどの形態である。また、食品添加剤は粉末または濃縮液の形態である。本発明の食品において、本発明に係るアグリモニア属植物の抽出物の適合な濃度は例えば食品100g当たり1mg〜約5mgである。
【0038】
以下、本発明の具体的な構成及び作用を実施例によって詳細に説明するが、本発明の権利範囲がこれらの実施例に限定されるものではない。
【0039】
〔実施例1〕アグリモニア属植物の抽出物製造
Agrimonia eupatoria L.、Agrimonia pilosa L.、Agrimonia coreana N.及びAgrimonia coreana N. for. pilosella Satakeの全草をそれぞれ乾燥させた後、粉砕して粉砕物1g当たり蒸留水40mlを加え、60℃で1時間抽出反応を行った後、その抽出液を高速遠心分離し、上澄液を0.2μmの濾過膜に通過させて不溶成分を除去することにより、水溶性抽出物を獲得した。この抽出物を乾燥させた際、抽出上澄液1ml当たり乾燥重量はそれぞれ2.2mgであった。
【0040】
〔実施例2〕アグリモニア属植物から抽出した抽出物のB型肝炎ウィルスの表面抗原抑制効果測定
実験例1:Agrimonia eupatoria L.水溶性抽出物のB型肝炎ウィルス表面抗原抑制効果の測定
実施例1から得たAgrimonia eupatoria L.水溶性抽出液(2.2mg/ml)2μl、4μl、6μlを、肝癌細胞株PLC/PRF/5が培養されている96プレートの各ウェルに総体積が100μlとなるように処理した。48時間後に培養液100μlをB型肝炎ウィルスの表面抗原に対する抗体が付着している96ウェルプレートに移し、37℃で1時間反応させた。ペルオキシダーゼ酵素が結合されている表面抗体溶液25μlを各ウェルに添加して30分間反応させた後、燐酸緩衝溶液でマイクロプレートを5回洗浄し、ペルオキシダーゼに対する気質溶液を添加して発色させた。発色した溶液は酵素免疫測定器によって450nmで吸光係数を測定した。対照群としては抽出溶液を加えていないウェルの培養液を使用し、比較群としては患者のHBV陽性血液(P.S)とHBV陰性血液(N.S)を使用した。
【0041】
その結果は図2に示されている。その結果より、Agrimonia eupatoria L.水溶性抽出物の投与濃度に比例して肝癌細胞株PLC/PRF/5の培養液内でB型肝炎ウィルスの表面抗原が減少したことが分かる。
【0042】
実験例2:Agrimonia eupatoria L.水溶性抽出物のB型肝炎ウィルス外皮抗原抑制効果の測定
実施例1から得たAgrimonia eupatoria L.水溶性抽出液(2.2mg/ml)2.2μl、4.4μl、8.7μlを、HepG2 2.2.15細胞が培養されている96プレートの各ウェルに総体積が100μlとなるように処理した。48時間後に培養液100μlをB型肝炎ウィルスの外皮抗原に対する抗体が付着している96プレートに移し、37℃で1時間反応させた。ペルオキシダーゼ酵素が結合されている表面抗体溶液25μlを各ウェルに添加して30分間反応させた後、燐酸緩衝溶液でマイクロプレートを5回洗浄し、ペルオキシダーゼに対する気質溶液を添加して発色させた。発色した溶液は酵素免疫測定器によって450nmで吸光係数を測定した。対照群としては抽出溶液を加えていないウェルの培養液を使用し、比較群としては患者のHBV陽性血液(P.S)とHBV陰性血液(N.S)を使用した。
【0043】
その結果は図3に示されている。その結果より、Agrimonia eupatoria L.水溶性抽出物の投与濃度に比例してHepG2 2.2.15細胞の培養液内でB型肝炎ウィルスの外皮抗原が減少したことが分かる。
【0044】
実験例3:Agrimonia eupatoria L.水溶性抽出物のB型肝炎ウィルス複製抑制効果の検定
HepG2 2.2.15細胞をペトリ皿に培養した後、実施例1から得たAgrimonia eupatoria L.水溶性抽出物をそれぞれ25、50、100及び200μgずつ処理し、37℃で3日間培養した。培養液を取って1,200rpmで10分間遠心分離して上澄液を得た。得られた上澄液を10%体積に該当する量だけPEG(Polyethylene Glycol)を入れて4℃で1時間反応させた後、3,000rpmで15分間遠心分離した。沈殿物を1%TNE(10mM Tris−Cl、100mM NaCl、1mM EDTA)溶液に溶かした後、フェノールとフェノール/クロロホルム溶液を用いて不純物を除去した。ここに100%のエタノールをさらに添加し、13,000rpmで10分間遠心分離してウィルスDNAのみを回収した。回収したウィルスをアガロースゲルに電気永動してその量を比較した。
【0045】
その結果は図4に示されている。その結果より、Agrimonia eupatoria L.水溶性抽出物の投与濃度に比例してウィルスDNA量が減っていることを確認することができた。
【0046】
実験例4:Agrimonia eupatoria L.水溶性抽出物のB型肝炎ウィルスポリメラーゼ抑制効果の検定
肝炎患者の血液1mlを20%のスクロース(sucrose)に混合し、100,000gで16時間高速遠心分離して上澄液を除去した後、50mM Tris100μlと分析緩衝溶液(100mM Tris(pH7.5)、300mM NH4Cl、4mM EDTA、100mM MgCl2、4%β−メルカプトエタノール、2%NP−40)50μlを入れて懸濁させた。懸濁液にdATP、dGTP、dTTP各8μlと32P−標識されたdCTPを2μl入れた後、4つに分注した。ここに、実施例1から得たAgrimonia eupatoria L.水溶性抽出物をそれぞれ0μg、31.25μg、62.5μg、125μgずつ入れて37℃で一日を反応させた。反応液にプロテイナーゼK(Proteinase K, 10mg/ml)10μlを入れて37℃で2時間反応させてポリメラーゼ(polymerase)を除去した。その後、同位元素が標識されたDNAのみを精製するために、フェノールとフェノール/クロロホルムを用いて不純物を除去した後、イソプロパノールを用いてDNAを沈殿させた。沈殿したDNAを70%のエタノールで洗浄し乾燥させ、これを水に溶かした後、アガロースゲルに電気永動した。電気永動後、このゲルをニトロセルロース膜に転移キット(Transfer Kit)を用いて3時間移転した。この膜をX線フィルムを用いて感光させた後現像した。
【0047】
その結果は図5に示されている。その結果より、Agrimonia eupatoria L.水溶性抽出物の処理量に比例して、新しく合成されたウィルスDNA量が減少することにより、ウィルスDNAポリメラーゼの活性を抑制することが分かる。
【0048】
実験例5:アグリモニア属植物抽出物のB型肝炎ウィルス表面抗原抑制効果の比較測定
肝癌細胞株PLC/PRF/5が培養されている96ウェルプレートに、前記実施例1から得たAgrimonia eupatoria L.、Agrimonia pilosa L.、Agrimonia coreana N.及びAgrimonia coreana N. for. pilosella Satakeの各抽出溶液(2.2mg/ml)2μl及び4μlを含む培養液を総体積が100μlとなるように処理した。48時間後、培養液100μlをB型肝炎ウィルスの表面抗原に対する抗体が付着している96ウェルプレートに移し、37℃で1時間反応させた。その後、ペルオキシダーゼ酵素が結合されている表面抗体溶液25μlを各ウェルに添加して30分間反応させた後、燐酸緩衝溶液でプレートを5回洗浄し、ペルオキシダーゼに対する気質溶液を添加して発色させた。発色した溶液は酵素免疫測定器によって450nmで吸光係数を測定した。
【0049】
対照群としては抽出溶液を加えていないウェルの培養液を使用した。
【0050】
その結果は図6に示されている。その結果より、アグリモニア属の4種の植物抽出物が全て投与濃度に比例してそれぞれ肝癌細胞株PLC/PRF/5の培養液内でB型肝炎ウィルスの表面抗原を減少させた一方、Agrimonia eupatoria L.の抽出物がAgrimonia pilosa L.、Agrimonia coreana N.及びAgrimonia coreana N. for. pilosella Satakeの抽出物に比べて肝癌細胞株PLC/PRF/5の培養液内でB型肝炎ウィルスの表面抗原を著しく減少させたことが分かる。
【0051】
〔実施例3〕抽出反応の温度によるAgrimonia eupatoria L.水溶性抽出物のB型肝炎ウィルス表面抗原抑制効果の比較測定
Agrimonia eupatoria L.の全草を乾燥させた後、粉砕して粉砕物1g当たり蒸留水40mlを加え、それぞれ37℃、45℃、55℃及び60℃で1時間抽出反応させた。抽出液を高速遠心分離して不溶成分を除去した後、上澄液を0.2μmの濾過膜に通過させて不溶成分を除去した後、乾燥させて単位乾燥重量を測定した。この際、抽出上澄液1ml当たり乾燥重量は2.2mgであった。各抽出溶液(2.2mg/ml)2μl、4μl及び6μlを含む培養液を、総体積が100μlとなるように処理した。48時間後、培養液100μlをB型肝炎ウィルスの表面抗原に対する抗体が付着している96ウェルプレートに移し、37℃で1時間反応させた。ペルオキシダーゼ酵素が結合されている表面抗体溶液25μlを各ウェルに添加して30分間反応させた後、燐酸緩衝溶液でマイクロプレートを5回洗浄し、ペルオキシダーゼに対する気質溶液を添加して発色させた。発色した溶液は酵素免疫測定器によって450nmで吸光係数を測定した。
【0052】
対照群としては抽出溶液を加えていないウェルの培養液を使用した。
【0053】
その結果は図7に示されている。その結果より、抽出反応の温度を増加させることにより同一の処理濃度でB型肝炎ウィルスの表面抗原を減少させる比率が、約55℃以上の温度で加熱して得たAgrimonia eupatoria L.の水溶性抽出物によって著しく増加することが分かる。
【0054】
〔実施例4〕抽出反応の時間によるAgrimonia eupatoria L.水溶性抽出物のB型肝炎ウィルス表面抗原抑制効果の比較測定
Agrimonia eupatoria L.の全草を乾燥させた後、粉砕して粉砕物1g当たり蒸留水40mlを加え、25℃でそれぞれ3日、5日及び7日間抽出反応させた。その後、抽出液を高速遠心分離して不溶成分を除去した後、上澄液を用いた。各抽出物(2.2mg/ml)2μl及び4μlを含む培養液を、総体積が100μlとなるように処理した。48時間後、培養液100μlをB型肝炎ウィルスの表面抗原に対する抗体が付着している96ウェルプレートに移し、37℃で1時間反応させた後、ペルオキシダーゼ酵素が結合されている表面抗体溶液25μlを各ウェルに添加して30分間反応させた。その後、燐酸緩衝溶液でプレートを5回洗浄し、ペルオキシダーゼに対する気質溶液を添加して発色させた。発色した溶液は酵素免疫測定器によって450nmで吸光係数を測定した。
【0055】
対照群としては抽出溶液を加えていないウェルの培養液を使用した。
【0056】
その結果は図8に示されている。その結果より、Agrimonia eupatoria L.の水溶性抽出物は、25℃の温度で7日間の抽出反応後にB型肝炎ウィルスの表面抗原に対する抑制効果が著しく増加したことが分かる。
【0057】
〔実施例5〕Agrimonia eupatoria L.の溶媒分画別表面抗原に対する抑制効果の測定
図1に示した抽出方法によって、Agrimonia eupatoria L.の全草(10.015g)をメチルアルコールで抽出した。抽出物に非水溶性有機溶媒のヘキサンを同量処理してヘキサン分画(0.145g)と水溶性分画に分離した。水溶性分画に同量のクロロホルムを処理してクロロホルム分画(0.329g)と水溶性分画に分離した。水溶性分画にさらに同量のブチルアルコールを処理してブチルアルコール分画(0.807g)と分別分画する。すると、水溶性分画(0.462g)が残る。それぞれの分画を完全に乾燥させた後、メチルアルコールに溶解させて実験に利用した。
【0058】
肝癌細胞株HepG2 2.2.15が培養されている96ウェルプレートに各分画2μg、5μg、10μgを投与した後、48時間反応させた。その後、培養液100μlをB型肝炎ウィルスの表面抗原に対する抗体が付着している96ウェルプレートに移し、37℃で1時間反応させた。その後、ペルオキシダーゼ酵素が結合されている表面抗体溶液25μlを各ウェルに添加して30分間反応させた後、燐酸緩衝溶液でマイクロプレートを5回洗浄し、ペルオキシダーゼに対する気質溶液を添加して発色させた。発色した溶液は酵素免疫測定器によって450nmで吸光係数を測定した。
【0059】
対照群としては抽出溶液を加えていないウェルの培養液を使用した。
【0060】
その結果は図9に示されている(H:ヘキサン分画、C:クロロホルム分画、B:ブチルアルコール分画、Aq:水溶性分画)。その結果より、各有機溶媒の分画が分別分画後の水溶性分画よりさらに高いB型肝炎ウィルスの表面抗原抑制能を示すことが分かる。
【0061】
〔実施例6〕Agrimonia eupatoria L.の溶媒分画別外皮抗原に対する抑制効果の測定
実施例5から得たAgrimonia eupatoria L.のヘキサン分画、クロロホルム分画、ブチルアルコール分画及び水溶性分画を、肝癌細胞株HepG2 2.2.15が培養されている96ウェルプレートに2μg、5μg及び10μg投与した後、48時間反応させた。その後、培養液100μlをB型肝炎ウィルスの外皮抗原に対する抗体が付着している96ウェルプレートに移し、37℃で1時間反応させた。ペルオキシダーゼ酵素が結合されている外皮抗体溶液25μlを各ウェルに添加して30分間反応させた後、燐酸緩衝溶液でマイクロプレートを5回洗浄し、ペルオキシダーゼに対する気質溶液を添加して発色させた。発色した溶液は酵素免疫測定器によって450nmで吸光係数を測定した。
【0062】
対照群としては抽出溶液を加えていないウェルの培養液を使用した。
【0063】
その結果は図10に示されている。その結果より、ヘキサン(H)、クロロホルム(C)、ブチルアルコール(B)の分画が、分別分画した以後に残った水溶性(Aq)分画よりさらに高いB型肝炎ウィルスの外皮抗原抑制能を示すことが分かる。
【0064】
本発明の方法によって製造されたアグリモニア属植物の抽出物、特にAgrimonia eupatoria L.の抽出物は肝疾患の治療及び予防効果に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は本発明によってAgrimonia eupatoria L.を有機溶媒で処理して抗B型肝炎ウィルス活性を有する有機溶媒可溶性抽出物を得る方法の一態様を示す図である。
【図2】
図2は本発明に係るAgrimonia eupatoria L.水溶性抽出物の、PLC/PRF/5細胞株におけるB型肝炎ウィルスの表面抗原に対する抑制能を示すグラフである。
【図3】
図3は本発明に係るAgrimonia eupatoria L.水溶性抽出物の、HepG2 2.2.15細胞株におけるB型肝炎ウィルスの外皮抗原に対する抑制能を示すグラフである。
【図4】
図4は本発明に係るAgrimonia eupatoria L.水溶性抽出物の、HepG2 2.2.15細胞株におけるB型肝炎ウィルスの複製に対する抑制能を示すアガロースゲル電気永動実験結果である。
【図5】
図5は本発明に係るAgrimonia eupatoria L.水溶性抽出物の、肝炎患者の血液に存在するウィルスDNAポリメラーゼに対する抑制能を示すアガロースゲル電気永動実験結果である。
【図6】
図6はアグリモニア属植物に属するAgrimonia eupatoria L.、Agrimonia pilosa L.、Agrimonia coreana N.及びAgrimonia coreana N. for. pilosella Satakeの各水溶性抽出物の、PLC/PRF/5細胞株におけるB型肝炎ウィルスの表面抗原に対する抑制能を比較したグラフである。
【図7】
図7は同一の時間(1時間)にそれぞれ異なる温度で抽出して得た本発明に係るAgrimonia eupatoria L.水溶性抽出物の、PLC/PRF/5細胞株におけるB型肝炎ウィルスの表面抗原に対する抑制能を比較したグラフである。
【図8】
図8は同一の温度(25℃)で抽出して得た本発明に係るAgrimonia eupatoria L.水溶性抽出物の、PLC/PRF/5細胞株におけるB型肝炎ウィルスの表面抗原に対する抑制能を時間経過によって示すグラフである。
【図9】
図9は本発明に係るAgrimonia eupatoria L.の全草を乾燥粉砕して蒸留水に混合した溶液を同量の非水溶性有機溶媒のヘキサン、クロロホルム及びブチルアルコールで抽出して得たそれぞれの分画の、HepG2 2.2.15細胞株における肝炎ウィルスの表面抗原に対する抑制効果を示すグラフである。
【図10】
図10は本発明に係るAgrimonia eupatoria L.の全草を乾燥粉砕して蒸留水に混合した溶液を同量の非水溶性有機溶媒のヘキサン、クロロホルム及びブチルアルコールで抽出して得たそれぞれの分画の、HepG2 2.2.15細胞株における肝炎ウィルスの表面抗原に対する抑制効果を示すグラフである。
【図11】
図11は本発明によってAgrimonia eupatoria L.の全草から抗B型感染ウィルス活性を有する水溶性抽出物を収得する工程の一態様を示す図である。

Claims (17)

  1. 薬剤学的に有効な量のAgrimonia eupatoria L.の抽出物を含むことを特徴とする肝疾患の予防または治療用薬剤学的組成物。
  2. 請求項1において、抽出物が水溶性である薬剤学的組成物。
  3. 請求項1において、肝疾患がB型肝炎、肝硬変症または肝癌である薬剤学的組成物。
  4. Agrimonia eupatoria L.抽出物を有効成分として含むことを特徴とする肝疾患に対する食品組成物。
  5. Agrimonia eupatoria L.を粉砕し、粉砕物を水と混合した後、混合物を加熱して抽出液を生成し、抽出液から不溶成分を除去して水溶性抽出物を収得する段階を含むことを特徴とし、肝疾患に対する改善された予防または治療効果を有するAgrimonia eupatoria L.水溶性抽出物の製造方法。
  6. 請求項5において、前記Agrimonia eupatoria L.粉砕物と水の混合物を約55℃以上の温度で加熱することを特徴とする方法。
  7. 請求項5において、前記Agrimonia eupatoria L.粉砕物と水の混合物を約20℃〜30℃の温度で約7日以上加熱することを特徴とする方法。
  8. アグリモニア属植物を粉砕し、粉砕物を水と混合した後、混合物を約55℃以上の温度で加熱して抽出液を生成し、抽出液から不溶成分を除去して水溶性抽出物を収得する段階を含むことを特徴とし、肝疾患に対する改善された予防または治療効果を有するアグリモニア属植物の水溶性抽出物を製造する方法。
  9. 請求項7において、アグリモニア属植物の粉砕物と水の混合物を約55℃〜65℃の温度で約50分〜90分間加熱することを特徴とする方法。
  10. アグリモニア属植物を粉砕し、粉砕物を水と混合した後、混合物を約20℃〜30℃の温度で約7日以上加温して抽出液を生成し、抽出液から不溶成分を除去して水溶性抽出物を収得する段階を含むことを特徴とし、肝疾患に対する改善された予防または治療効果を有するアグリモニア属植物の水溶性抽出物を製造する方法。
  11. 請求項8または請求項10において、前記アグリモニア属植物がAgrimonia eupatoria L.、Agrimonia pilosa L.、Agrimonia coreana N.、Agrimonia coreana N. for. pilosella Satake、Agrimonia gryposepala、Agrimonia rostellata、Agrimonia pubescens、Agrimonia parviflora、Agrimonia striata、Agrimonia ordorata、Agimonia incisa、Agrimonia polyphylla、Agrimonia microcarpa、Agrimonia bracteata、Agrimonia repens、Agrimonia platycarpa、Agrimonia pumila及びAgrimonia asiaticaからなる群より選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする方法。
  12. 請求項8または請求項10の方法によって製造されたアグリモニア属植物の水溶性抽出物を含むことを特徴とする肝疾患の予防または治療用薬剤学的組成物。
  13. 請求項12において、肝疾患がB型肝炎、肝硬変症または肝癌である薬剤学的組成物。
  14. 請求項8または請求項10の方法によって製造されたアグリモニア属植物の水溶性抽出物を含むことを特徴とする肝疾患に対する食品組成物。
  15. アグリモニア属植物を有機溶媒で抽出して水溶性分画を除去し、有機溶媒分画を収得する段階を含むことを特徴とし、肝疾患に対する改善された予防または治療効果を有するアグリモニア属植物の有機溶媒可溶性抽出物を製造する方法。
  16. 請求項15において、前記アグリモニア属植物がAgrimonia eupatoria L.、Agrimonia pilosa L.、Agrimonia coreana N.、Agrimonia coreana N. for. pilosella Satake、Agrimonia gryposepala、Agrimonia rostellata、Agrimonia pubescens、Agrimonia parviflora、Agrimonia striata、Agrimonia ordorata、Agimonia incisa、Agrimonia polyphylla、Agrimonia microcarpa、Agrimonia bracteata、Agrimonia repens、Agrimonia platycarpa、Agrimonia pumila、及びAgrimonia asiaticaからなる群より選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする方法。
  17. 請求項15の方法によって製造されたアグリモニア属植物の有機溶媒可溶性抽出物を含むことを特徴とする肝疾患の予防または治療用薬剤学的組成物。
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