JP2004521556A - 電磁結合除去を改善した発振器 - Google Patents
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Landscapes
- Inductance-Capacitance Distribution Constants And Capacitance-Resistance Oscillators (AREA)
Abstract
この発明は、外部の磁気の乱れに起因する強い電磁結合の存在する中で、より安定した周波数の信号を供給する電圧制御発振器(VCO―Voltage Controlled Oscillator―)のような発振器を提供する。この発明の1つの実施形態によれば、発振器が提供されて、増幅器とこの増幅器に接続されたLC回路とを備えている。LC回路において、インダクタの第1のペアは第1および第2のインダクタを備え、インダクタの第2のペアは第3および第4のインダクタを備えている。第1および第2のペアは、第1および第4のインダクタが第1の側にあり、第2および第3のインダクタが第2の側にあるように配置されている。1つの配置において、第1および第2のインダクタの間の中心が第3および第4のインダクタの間の中心に実質的に重複するように、インダクタが配置されている。したがって、外乱を発生させるものの相対的な位置に拘わらず、インダクタの2つのペアを外乱を発生させるものに対して対称に見えさせることが可能となる。その結果、発振器の出力周波数信号における歪みが最小化される。
Description
【技術分野】
【0001】
この発明は一般的には電子装置に係り、さらに詳細には、例えば電圧制御発振器(VCOs―Voltage Controlled Oscillators―)のような発振器に関する。
【背景技術】
【0002】
VCOsのような発振器は、多くの適用例に用いられている。1つの適用例は、例えばセル電話機などの無線装置内のVCOに用いて、このセル電話機の送信器に対する周波数信号を提供することである。従来のVCOは、この出願の参考例として組み入れられる、ビーザッド・ラザビ(Behzad Razavi)により、1998年に刊行された“RFマイクロエレクトロニクス”の227〜229頁に説明されている。従来のVCOの簡略版は、図1に示されており、ここではフィードバックおよび出力キャパシタが省略されている。
【0003】
図1において、VCO10は、LCタンク14および「−gm」のゲインを有する増幅器18を備えている。LCタンク14は、一対のインダクタL1およびL2とチューニングキャパシタCとを備えている。外乱(または、摂動―perturbation―)発生器20は、VCO10との間で電磁結合を発生させる。外乱発生器は、VCOの周波数そのものまたはその一部分で大きな電流を有している何れかの良導体(コンダクタ)であっても良い。これは、受信された信号および局部発振器が、例えばページャのような無線装置の適用例またはセル電話機の適用例のような同一の周波数(ゼロIF―中間周波数―)で動作し、この信号が強い(例えば、送信器の出力結線における大電流)であるような適用例において特に真実である。電磁結合は、インダクタL1およびL2内に誘導電流を流れさせている。誘導電流はVCO10により生成された周波数信号を変化させる。その結果、無線装置と他の通信装置との間の安定した通信を確実に確立することができない。
【0004】
電磁結合を低減させようと言う1つの計画的な問題解決手法は、インダクタL1およびL2を配置することであり、それは、これらの巻線が相互に関連して逆方向となるような位置である。これは、インダクタにおける誘導電流が反対の位相になっていて幾つかの範囲で互いにオフセットするであろうから、外乱発生器20からの結合を少なくする。
【0005】
しかしながら、上記の課題解決方法は、その結合が外乱発生器とインダクタの相対的な位置に依存しているので、現実的ではない。インダクタが外乱発生器20に関して対称となるように配置することができるときのみ実現可能であり、この場合、インダクタL1およびL2内の誘導電流が互いを打ち消し合うことができる。さもなければ、電磁結合は、2つの側で異なっているであろうし、したがって、誘導電流もまた、2つの側で異なっている。対称な位置関係は、常に可能ではなくまた現実的でもないし、インダクタの大きなサイズやたくさんの外乱源を原因として融通性を提供することもできない。
【発明の概要】
【0006】
それゆえに、例えばVCOのような発振器が強い電磁結合が存在している場合に、より安定した周波数信号を提供することができる必要性がある。
【0007】
この発明は、強い電磁結合が存在している場合に、より安定した周波数信号を供給することのできる発振器を提供する。
【0008】
この発明の1つの実施形態によれば、発振器が提供されて、増幅器とこの増幅器に接続されたLC回路とを備えている。このLC回路は、2つの端子を有するキャパシタと、このキャパシタの前記2つの端子にそれぞれ接続された2つのペアよりなるインダクタの第1および第2のペアと、を備えている。
【0009】
この発明の実施形態の1つのアスペクトによれば、第1のペアが第1および第2のインダクタを備え、第2のペアが第3および第4のインダクタを備えている。さらに、第1および第2のペアは、第1および第4のインダクタが第1の側にあり、第2および第3のインダクタが第2の側にあるように配置されている。
【0010】
この発明の実施形態の他のアスペクトによれば、このインダクタは、第1および第2のインダクタの間の中心が実質的に第3および第4のインダクタの間の中心に重複するように配置されている。重力の中心であることを理由としてインダクタのそれぞれのペアに対する電磁結合が2つのインダクタの中心にあるものと仮定すると、外乱発生器の相対的な位置に拘わらず、外乱発生器に対してインダクタの2つのペアを対称に見せせることは可能である。
【0011】
この発明の実施形態の更なるアスペクトによれば、第1および第2のインダクタが反対方向の磁界を有するように、第1および第2のインダクタは配置されている。さらに、第3および第4のインダクタが反対方向の磁界を有するように、第3および第4のインダクタは配置されている。このような配置において、インダクタ内の誘導電流は、互いに打ち消し合って、これにより発振器の出力周波数信号を最小化させる。
【0012】
この発明の完全な理解を伴う他の目的およびその達成は、添付図面に関連づけて記載された以下の説明および特許請求の範囲を参照することにより明白であり、明らかとなるであろう。
【0013】
この発明は添付図面を参照しながら具体例の方法によりさらに詳細に説明される。図面を通して、同一の符号は同一または対応する特徴または機能を表示している。
【0014】
図2は、この発明の1つの実施形態によるVCO30の回路図を示している。このVCO30は、LCタンク34と、「−gm」のゲインを有する増幅器18とを備えている。LCタンク34は、その両側に設けられたインダクタL11,L12,L21,L22の2つのペアを備えている。図1においては、簡略化のために図2のフィードバックおよび出力キャパシタは省略されている。この実施形態においては、図1の本来のインダクタL1およびL2のそれぞれの側の代わりに、2つの等価なインダクタがLCタンク34のそれぞれの側に用いられている。それぞれの側の2つの等価なインダクタの合計は、その側の本来のインダクタの値に等しくなっており、すなわち、L1=L11+L12、およびL2=L21+L22である。それぞれの側の2つの等価なインダクタは、それぞれが等価である必要はないが、もしもそれらが等価に作成されているならば、電磁結合の任意的な消去を達成することができる。
【0015】
図3は、VCO30内の2つのインダクタのペアL11,L12と、L21,L22との共通重心配置を示している。この配置において、2つのインダクタペアの中心は、同一の点Pに位置している。ここで、点P(すなわち、ペアの中心)でそれぞれの側の2つのインダクタの電磁結合が、重力の中心であることを理由として、その側における本来のインダクタに対する電磁結合と等価であるものと仮定する。このようにして、外乱発生器の相対的な位置に関係なく、インダクタL11,L12およびL21,L22の2つのペアを外乱発生器に対して対称に見せること、および、外乱発生器の方向に関係なく、これらのインダクタに同一の電磁結合を受けさせることが可能となる。電磁結合は、もしも2つのインダクタペアが外乱発生器との間の距離に比べて近くに位置付けられているならば、線形の影響力に近似させることができる。
【0016】
図4は、2つのインダクタペアの巻線の例示的な配置を示すと共に、それぞれのインダクタ内における磁界の方向を図解している。図4において、LCタンクのそれぞれの側の2つのンダクタは反対方向に巻かれているので、外乱発生器20からの電磁結合に基づく2つのインダクタ内の誘導電流は位相が反対となっている。図4において、もしも2つのインダクタペアの中心が同一の点に揃えられていないのならば、LCタンクのそれぞれの側での結果としての電磁結合は、依然として2つのインダクタの等価な中心で受け入れられるが、弱められる。それぞれの側での正味の電磁結合は、2つのインダクタにより受け入れられた電磁結合の間の差分である。電磁結合の低減は、図1における従来のVCOに対してより良く比較して大きさの順番が1つであるように期待することができる。もしも図3の共通重心配置が用いられているのならば、電磁結合をさらに低減させることができる。
【0017】
図5は、VCO30の2つのインダクタペアL11とL21およびL21とL22の異なる配置を示している。図6は、図5における2つのインダクタペアの巻線の例示的な配置を示すと共に、それぞれのインダクタ内の磁界の方向を図解している。図6の配置においては、LCタンクのそれぞれの側の2つのインダクタにおける誘導電流は位相で反対となっているので、これらの誘導電流は互いに打ち消され、これにより、外乱発生器20からの電磁結合に基づく何れかの周波数変化を最小化させることができる。この実施形態においては、外乱発生器20がLCタンクの2つの側に関して対称であるときに、最良の結果が得られる。
【0018】
この発明は特定の実施形態に関連させて説明されていたが、多くの選択的な例や、変形例および変更例の提供が上述した説明を考慮に入れてこの技術分野の熟練者にとって明白であることは、明らかである。したがって、この明細書に添付された特許請求の範囲の精神と意図の範囲内に帰着するような全てのこのような選択的な例、変形例および変更例を包含することが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】従来のVCOを示す回路図である。
【図2】この発明の実施形態によるVCOを示す回路図である。
【図3】図2に示したVCOにおけるインダクタの共通重心配置を示す説明図である。
【図4】図3におけるインダクタの巻線の配置を示す説明図である。
【図5】図2に示したVCOにおけるインダクタの他の配置を示す説明図である。
【図6】図5におけるインダクタの巻線の配置を示す説明図である。
【0001】
この発明は一般的には電子装置に係り、さらに詳細には、例えば電圧制御発振器(VCOs―Voltage Controlled Oscillators―)のような発振器に関する。
【背景技術】
【0002】
VCOsのような発振器は、多くの適用例に用いられている。1つの適用例は、例えばセル電話機などの無線装置内のVCOに用いて、このセル電話機の送信器に対する周波数信号を提供することである。従来のVCOは、この出願の参考例として組み入れられる、ビーザッド・ラザビ(Behzad Razavi)により、1998年に刊行された“RFマイクロエレクトロニクス”の227〜229頁に説明されている。従来のVCOの簡略版は、図1に示されており、ここではフィードバックおよび出力キャパシタが省略されている。
【0003】
図1において、VCO10は、LCタンク14および「−gm」のゲインを有する増幅器18を備えている。LCタンク14は、一対のインダクタL1およびL2とチューニングキャパシタCとを備えている。外乱(または、摂動―perturbation―)発生器20は、VCO10との間で電磁結合を発生させる。外乱発生器は、VCOの周波数そのものまたはその一部分で大きな電流を有している何れかの良導体(コンダクタ)であっても良い。これは、受信された信号および局部発振器が、例えばページャのような無線装置の適用例またはセル電話機の適用例のような同一の周波数(ゼロIF―中間周波数―)で動作し、この信号が強い(例えば、送信器の出力結線における大電流)であるような適用例において特に真実である。電磁結合は、インダクタL1およびL2内に誘導電流を流れさせている。誘導電流はVCO10により生成された周波数信号を変化させる。その結果、無線装置と他の通信装置との間の安定した通信を確実に確立することができない。
【0004】
電磁結合を低減させようと言う1つの計画的な問題解決手法は、インダクタL1およびL2を配置することであり、それは、これらの巻線が相互に関連して逆方向となるような位置である。これは、インダクタにおける誘導電流が反対の位相になっていて幾つかの範囲で互いにオフセットするであろうから、外乱発生器20からの結合を少なくする。
【0005】
しかしながら、上記の課題解決方法は、その結合が外乱発生器とインダクタの相対的な位置に依存しているので、現実的ではない。インダクタが外乱発生器20に関して対称となるように配置することができるときのみ実現可能であり、この場合、インダクタL1およびL2内の誘導電流が互いを打ち消し合うことができる。さもなければ、電磁結合は、2つの側で異なっているであろうし、したがって、誘導電流もまた、2つの側で異なっている。対称な位置関係は、常に可能ではなくまた現実的でもないし、インダクタの大きなサイズやたくさんの外乱源を原因として融通性を提供することもできない。
【発明の概要】
【0006】
それゆえに、例えばVCOのような発振器が強い電磁結合が存在している場合に、より安定した周波数信号を提供することができる必要性がある。
【0007】
この発明は、強い電磁結合が存在している場合に、より安定した周波数信号を供給することのできる発振器を提供する。
【0008】
この発明の1つの実施形態によれば、発振器が提供されて、増幅器とこの増幅器に接続されたLC回路とを備えている。このLC回路は、2つの端子を有するキャパシタと、このキャパシタの前記2つの端子にそれぞれ接続された2つのペアよりなるインダクタの第1および第2のペアと、を備えている。
【0009】
この発明の実施形態の1つのアスペクトによれば、第1のペアが第1および第2のインダクタを備え、第2のペアが第3および第4のインダクタを備えている。さらに、第1および第2のペアは、第1および第4のインダクタが第1の側にあり、第2および第3のインダクタが第2の側にあるように配置されている。
【0010】
この発明の実施形態の他のアスペクトによれば、このインダクタは、第1および第2のインダクタの間の中心が実質的に第3および第4のインダクタの間の中心に重複するように配置されている。重力の中心であることを理由としてインダクタのそれぞれのペアに対する電磁結合が2つのインダクタの中心にあるものと仮定すると、外乱発生器の相対的な位置に拘わらず、外乱発生器に対してインダクタの2つのペアを対称に見せせることは可能である。
【0011】
この発明の実施形態の更なるアスペクトによれば、第1および第2のインダクタが反対方向の磁界を有するように、第1および第2のインダクタは配置されている。さらに、第3および第4のインダクタが反対方向の磁界を有するように、第3および第4のインダクタは配置されている。このような配置において、インダクタ内の誘導電流は、互いに打ち消し合って、これにより発振器の出力周波数信号を最小化させる。
【0012】
この発明の完全な理解を伴う他の目的およびその達成は、添付図面に関連づけて記載された以下の説明および特許請求の範囲を参照することにより明白であり、明らかとなるであろう。
【0013】
この発明は添付図面を参照しながら具体例の方法によりさらに詳細に説明される。図面を通して、同一の符号は同一または対応する特徴または機能を表示している。
【0014】
図2は、この発明の1つの実施形態によるVCO30の回路図を示している。このVCO30は、LCタンク34と、「−gm」のゲインを有する増幅器18とを備えている。LCタンク34は、その両側に設けられたインダクタL11,L12,L21,L22の2つのペアを備えている。図1においては、簡略化のために図2のフィードバックおよび出力キャパシタは省略されている。この実施形態においては、図1の本来のインダクタL1およびL2のそれぞれの側の代わりに、2つの等価なインダクタがLCタンク34のそれぞれの側に用いられている。それぞれの側の2つの等価なインダクタの合計は、その側の本来のインダクタの値に等しくなっており、すなわち、L1=L11+L12、およびL2=L21+L22である。それぞれの側の2つの等価なインダクタは、それぞれが等価である必要はないが、もしもそれらが等価に作成されているならば、電磁結合の任意的な消去を達成することができる。
【0015】
図3は、VCO30内の2つのインダクタのペアL11,L12と、L21,L22との共通重心配置を示している。この配置において、2つのインダクタペアの中心は、同一の点Pに位置している。ここで、点P(すなわち、ペアの中心)でそれぞれの側の2つのインダクタの電磁結合が、重力の中心であることを理由として、その側における本来のインダクタに対する電磁結合と等価であるものと仮定する。このようにして、外乱発生器の相対的な位置に関係なく、インダクタL11,L12およびL21,L22の2つのペアを外乱発生器に対して対称に見せること、および、外乱発生器の方向に関係なく、これらのインダクタに同一の電磁結合を受けさせることが可能となる。電磁結合は、もしも2つのインダクタペアが外乱発生器との間の距離に比べて近くに位置付けられているならば、線形の影響力に近似させることができる。
【0016】
図4は、2つのインダクタペアの巻線の例示的な配置を示すと共に、それぞれのインダクタ内における磁界の方向を図解している。図4において、LCタンクのそれぞれの側の2つのンダクタは反対方向に巻かれているので、外乱発生器20からの電磁結合に基づく2つのインダクタ内の誘導電流は位相が反対となっている。図4において、もしも2つのインダクタペアの中心が同一の点に揃えられていないのならば、LCタンクのそれぞれの側での結果としての電磁結合は、依然として2つのインダクタの等価な中心で受け入れられるが、弱められる。それぞれの側での正味の電磁結合は、2つのインダクタにより受け入れられた電磁結合の間の差分である。電磁結合の低減は、図1における従来のVCOに対してより良く比較して大きさの順番が1つであるように期待することができる。もしも図3の共通重心配置が用いられているのならば、電磁結合をさらに低減させることができる。
【0017】
図5は、VCO30の2つのインダクタペアL11とL21およびL21とL22の異なる配置を示している。図6は、図5における2つのインダクタペアの巻線の例示的な配置を示すと共に、それぞれのインダクタ内の磁界の方向を図解している。図6の配置においては、LCタンクのそれぞれの側の2つのインダクタにおける誘導電流は位相で反対となっているので、これらの誘導電流は互いに打ち消され、これにより、外乱発生器20からの電磁結合に基づく何れかの周波数変化を最小化させることができる。この実施形態においては、外乱発生器20がLCタンクの2つの側に関して対称であるときに、最良の結果が得られる。
【0018】
この発明は特定の実施形態に関連させて説明されていたが、多くの選択的な例や、変形例および変更例の提供が上述した説明を考慮に入れてこの技術分野の熟練者にとって明白であることは、明らかである。したがって、この明細書に添付された特許請求の範囲の精神と意図の範囲内に帰着するような全てのこのような選択的な例、変形例および変更例を包含することが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】従来のVCOを示す回路図である。
【図2】この発明の実施形態によるVCOを示す回路図である。
【図3】図2に示したVCOにおけるインダクタの共通重心配置を示す説明図である。
【図4】図3におけるインダクタの巻線の配置を示す説明図である。
【図5】図2に示したVCOにおけるインダクタの他の配置を示す説明図である。
【図6】図5におけるインダクタの巻線の配置を示す説明図である。
Claims (21)
- 増幅器と、この増幅器に接続されたLC回路と、を備える発振器であって、前記LC回路は、
2つの端子を有するキャパシタと、
前記キャパシタの2つの端子にそれぞれ接続された2つのペアよりなる第1および第2のペアのインダクタと、
を備える発振器。 - 前記第1のペアは第1および第2のインダクタを含み、第2のペアは第3および第4のインダクタを含むと共に、前記第1および第2のペアは前記第1および第4のインダクタが第1の側にあり、前記第2および第3のインダクタが第2の側にあるように配置されている請求項1に記載の発振器。
- 前記インダクタは、前記第1および第2のインダクタの間の中心が実質的に前記第3および第4のインダクタの間の中心に重複するようにして配置されている請求項2に記載の発振器。
- 前記第1および第2のインダクタが反対方向の磁界を有するように該第1および第2のインダクタは配置されると共に、前記第3および第4のインダクタが反対方向の磁界を有するように該第3および第4のインダクタは配置されている請求項2に記載の発振器。
- 前記第1のペアは第1および第2のインダクタを含み、前記第2のペアは第3および第4のインダクタを含むと共に、前記第1および第2のペアのインダクタは前記第1および第2のインダクタが第1の側にあり、前記第3および第4のインダクタが第2の側にあるように配置されている請求項1に記載の発振器。
- 前記第1および第2のインダクタが同一方向の磁界を有するように該第1および第2のインダクタは配置されると共に、前記第3および第4のインダクタが同一方向の磁界を有するように該第3および第4のインダクタは配置されている請求項5に記載の発振器。
- 第1のペアのインダクタは実質的にそれぞれの値が互いに等しく、第2のペアのインダクタは実質的にそれぞれの値が互いに等しい請求項1に記載の発振器。
- 信号を送信するため設けられた送信器と、この送信器に接続された発振器と、を備える通信装置であって、
前記発振器は、増幅器と、この増幅器に接続されたLC回路と、を備え、前記LC回路は、2つの端子を有するキャパシタと、このキャパシタの前記2つの端子にそれぞれ接続された2つのインダクタのペアからなる第1および第2のペアと、を備える通信装置。 - 前記第1のペアは第1および第2のインダクタを含み、第2のペアは第3および第4のインダクタを含むと共に、前記第1および第2のペアは前記第1および第4のインダクタが第1の側にあり、前記第2および第3のインダクタが第2の側にあるように配置されている請求項8に記載の通信装置。
- 前記インダクタは、前記第1および第2のインダクタの間の中心が前記第3および第4のインダクタの間の中心に重複するようにして配置された請求項9に記載の通信装置。
- 前記第1および第2のインダクタが反対方向の磁界をそれぞれ有するように該第1および第2のインダクタは配置されると共に、前記第3および第4のインダクタが反対方向の磁界をそれぞれ有するように該第3および第4のインダクタは配置された請求項10に記載の通信装置。
- 発振器を作成する方法であって、
インダクタの第1のペアとして第1および第2のインダクタを互いに直列に接続し、
キャパシタの第1の端子に前記第1のペアを接続し、
インダクタの第2のペアとして第3および第4のインダクタを互いに直列に接続し、
前記キャパシタの第2の端子に前記第2のペアを接続し、
前記キャパシタを増幅器に並列に接続する、
各ステップを備える方法。 - 第1および第4のインダクタを第1の側に揃えさせ、
第2および第3のインダクタを第2の側に揃えさせ、
第1および第2のインダクタの間の中心と第3および第4のインダクタの間の中心とが実質的に重複するように2つの中心を揃えさせる、
ステップをさらに備える請求項12に記載の方法。 - 前記第1および第2のインダクタがそれぞれ反対方向の磁界を有するように該第1および第2のインダクタを配置し、
前記第3および第4のインダクタがそれぞれ反対方向の磁界を有するように該第3および第4のインダクタを配置する、
ステップをさらに備える請求項13に記載の方法。 - 増幅手段と、前記増幅手段に接続されたLC回路手段と、を備える発振器であって、
前記LC回路手段は、
2つの端子を有するキャパシタと、
前記キャパシタの2つの端子にそれぞれ接続される2つのペアよりなる、インダクタ手段の第1および第2のペアと、
を備える発振器。 - 前記第1のペアは第1および第2のインダクタ手段を含み、前記第2のペアは第3および第4のインダクタ手段を含むと共に、前記第3および第4のインダクタ手段が第1の側にあり、前記第2および第3のインダクタ手段が第2の側にあるように、前記第1および第2のペアが配置されている請求項15に記載の発振器。
- 前記第1および第2のインダクタ手段の間の中心が前記第3および第4のインダクタ手段の間の中心と重複するように前記インダクタ手段が配置されている請求項16に記載の発振器。
- 前記第1のインダクタ手段が反対方向の磁界をそれぞれ有するように該第1および第2のインダクタ手段が配置されると共に、前記第3および第4のインダクタ手段が反対方向の磁界をそれぞれ有するように該第3および第4のインダクタ手段が配置されている請求項16に記載の発振器。
- 前記第1のペアは第1および第2のインダクタ手段を含み、前記第2のペアは第3および第4のインダクタ手段を含むと共に、前記第1および第2のインダクタ手段が第1の側にあり、前記第3および第4のインダクタ手段が第2の側にあるように前記第1および第2のペアが配置されている請求項15に記載の発振器。
- 前記第1および第2のインダクタ手段が同一方向の磁界をそれぞれ有するように該第1および第2のインダクタ手段が配置されると共に、前記第3および第4のインダクタ手段が同一方向の磁界をそれぞれ有するように該第3および第4のインダクタ手段が配置されている請求項19に記載の発振器。
- 前記第1のペアの前記インダクタ手段は実質的にそれらの値が互いに等しく、前記第2のペアの前記インダクタ手段は実質的にそれらの値が等しくなっている請求項15に記載の発振器。
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