JP2004521248A - 内燃機関に用いられる燃料噴射装置 - Google Patents
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Abstract
燃料噴射装置は1つの燃料高圧ポンプ(10)と1つの燃料噴射弁(12)とを内燃機関の1つのシリンダに対して有している。燃料高圧ポンプ(10)はポンプ作業室(22)を有しており、燃料噴射弁(12)は噴射弁部材(28)を有している。この噴射弁部材(28)によって、少なくとも1つの噴射開口(32)が制御される。噴射弁部材(28)は、ポンプ作業室(22)に接続された圧力室(40)内に形成された圧力によって、閉鎖ばね(44)のばね力に抗して開放方向(29)に運動可能である。この場合、閉鎖ばね(44)は、一方では、噴射弁部材(28)に支持されていて、他方では、移動可能な従動ピストン(50)に支持されている。この従動ピストン(50)は、閉鎖ばね(44)とは反対の側に、ポンプ作業室(22)に接続された前室(85)を仕切っている。従動ピストン(50)は閉鎖ばね(44)のばね力に抗して蓄圧室(55)内に運動可能である。前室(85)は第1の絞り箇所(84)を介してポンプ作業室(22)に接続されており、燃料噴射弁(12)の圧力室(40)は、前室(85)を迂回して第2の絞り箇所(93)を介してポンプ作業室(22)に接続されている。
Description
【0001】
背景技術
本発明は、請求項1の上位概念部に記載した形式の、内燃機関に用いられる燃料噴射装置から出発する。
【0002】
このような燃料噴射装置は、ドイツ連邦共和国特許出願公開第3900763号明細書に基づき公知である。この公知の燃料噴射装置は1つの燃料高圧ポンプと1つの燃料噴射弁とを内燃機関の1つのシリンダに対して有している。燃料高圧ポンプは、内燃機関によって駆動される、ポンプ作業室を仕切るポンプピストンを有している。この場合、電気的に制御される弁によって、ポンプ作業室と放圧室との接続部が制御される。燃料噴射弁は噴射弁部材を有している。この噴射弁部材によって、少なくとも1つの噴射開口が制御される。噴射弁部材は、ポンプ作業室に接続された圧力室内に形成された圧力によって、ばね室内に配置された閉鎖ばねのばね力に抗して開放方向に運動可能である。閉鎖ばねは、一方では少なくとも間接的に噴射弁部材に支持されていて、他方では少なくとも間接的に従動ピストンに支持されている。この従動ピストンは、閉鎖ばねとは反対の側に、ポンプ作業室に絞り箇所を介して接続された前室を仕切っていて、したがって、ポンプ作業室内に形成された圧力によって負荷されており、さらに、閉鎖ばねのばね力に抗して行程運動可能である。従動ピストンは出発位置から圧力室内の僅かな圧力で蓄圧室内に運動可能である。燃料噴射弁の圧力室は通路を介して前室に接続されていて、この前室を介して間接的にポンプ作業室に接続されている。したがって、圧力室とポンプ作業室との接続も同じく絞り箇所を介して行われている。この場合、この絞り箇所の寸法は、従動ピストンの機能のために必要となる寸法と、燃料噴射弁の機能のために必要となる寸法との間で妥協されて選択されなければならない。
【0003】
発明の利点
請求項1記載の特徴を備えた本発明による燃料噴射装置は従来のものに比べて、燃料噴射弁の圧力室とポンプ作業室とを少なくとも1つの第2の絞り箇所を介して直接接続することによって、第1の絞り箇所と、少なくとも1つの第2の絞り箇所とを互いに無関係に各機能に対して最適に選択することができるという利点を有している。
【0004】
従属請求項には、本発明による燃料噴射装置の有利な構成および改良形が記載してある。請求項2〜4記載の構成によって、絞り箇所の、製造技術的に簡単な配置および構成が可能となる。
【0005】
実施例の説明
以下に、本発明の実施例を図面につき詳しく説明する。
【0006】
図1には、自動車の内燃機関に用いられる燃料噴射装置が示してある。内燃機関は1つまたはそれ以上のシリンダを有している。この場合、各シリンダに対して、1つの燃料高圧ポンプ10と1つの燃料噴射弁12とを備えた1つの燃料噴射装置が設けられている。燃料高圧ポンプ10と燃料噴射弁12とは、いわゆる「ユニットインジェクタ」とも呼ばれるぽポンプ・ノズルユニットにまとまられている。燃料高圧ポンプ10はポンプボディ14を有している。このポンプボディ14に設けられたシリンダ孔16内にはポンプピストン18が密に案内されている。このポンプピストン18は内燃機関のカムシャフトのカムによって戻しばね19のばね力に抗して行程運動で駆動される。ポンプピストン18はシリンダ孔16内にポンプ作業室22を仕切っている。このポンプ作業室22内ではポンプピストン18の圧送行程時に燃料が高圧下に圧縮される。ポンプ作業室22には、ポンプピストン18の吸込み行程時に燃料が燃料蓄え容器24から、たとえばフィードポンプによって供給される。ポンプ作業室22は、たとえば燃料蓄え容器24として使用することができる放圧室との接続部を有している。この接続部は、電気的に制御される弁23によって制御される。この電気的に制御される弁23は制御装置25に接続されている。
【0007】
燃料噴射弁12は弁ボディ26を有している。この弁ボディ26は、以下でさらに詳しく説明するように、複数の部分から形成されていて、ポンプボディ14に結合されている。弁ボディ26に設けられた孔30内には噴射弁部材28が長手方向移動可能に案内されている。孔30はポンプボディ14のシリンダ孔16に対して少なくともほぼ平行に延びているものの、このシリンダ孔16に対して傾けられて延びていてもよい。弁ボディ26は、内燃機関のシリンダの燃焼室に近い方の端部領域に少なくとも1つ、有利には複数の噴射開口32を有している。噴射弁部材28は、燃焼室に近い方の端部領域に、たとえばほぼ円錐形のシール面34を有している。このシール面34は、弁ボディ26の、燃焼室に近い方の端部領域で弁ボディ26内に形成された、たとえば同じくほぼ円錐形の弁座36と協働する。この弁座36からまたは弁座の後方36に噴射開口32が導出している。
【0008】
弁ボディ26内には、噴射弁部材28と孔30との間に弁座36に向かって環状室38が設けられている。この環状室38は、弁座36から遠い方の端部領域で孔30の半径方向の拡張によって、噴射弁部材28を取り囲む圧力室40に移行している。噴射弁部材28は圧力室40の高さに横断面減少によって、弁座36に向けられた受圧肩部42を有している。噴射弁部材28の、燃焼室から遠い方の端部には、予荷重もしくはプレロードがかけられた閉鎖ばね44が作用している。この閉鎖ばね44によって噴射弁部材28は弁座36に向かって押圧される。閉鎖ばね44はばね室46内に配置されている。このばね室46は孔30に続いている。ばね室46は、有利には放圧室、たとえば燃料蓄え容器24に接続されている。圧力室40は、弁ボディ26を貫いて延びる通路48を介してポンプ作業室22に接続されている。
【0009】
閉鎖ばね44は、一方では、たとえばばね受けを介して少なくとも間接的に噴射弁部材28に支持されていて、他方では、たとえば同じくばね受けを介して少なくとも間接的に従動ピストン(Ausweichkolben)50に支持されている。この従動ピストン50はハウジング部分81の孔80内に案内されていて、閉鎖ばね44に近い方の端部領域に軸部部分52を有している。この軸部部分52は、ばね室46と、このばね室46にハウジング部分81内で続く蓄圧室55との間の分離壁54に設けられた接続孔53を貫通している。軸部部分52の、ばね室46内に突入した端部にはばね受け51が支持されている。接続孔53はばね室46および蓄圧室55よりも小さな直径を有している。従動ピストン50は、接続孔53よりも大きな直径を備えた領域56を蓄圧室55内に有しているので、ばね室46に向かっての従動ピストン50の行程運動は、この従動ピストン50の領域56が、ストッパとしての分離壁54に当て付けられることによって制限されている。従動ピストン50の領域56は、接続孔53に比べて相応に大きな直径を備えた孔80内に密に案内されている。ばね室46は孔としてハウジング部分82内に形成されている。このハウジング部分82は弁ボディ26の一部を形成している。通路48はハウジング部分82を貫いてばね室46に対してずらされて、このばね室46に対してほぼ平行に延びている。
【0010】
蓄圧室55の、ばね室46から遠い方の端部からは、ハウジング部分81内でポンプ作業室22に向かって孔58が導出している。この孔58は孔80よりも小さな直径を有している。従動ピストン50は孔58に向かって領域56に続いてシール面60を有している。このシール面60は、たとえばほぼ円錐形に形成されている。シール面60は、座として形成された、ハウジング部分81に設けられた蓄圧室55への孔58の開口と協働する。この開口も同じくほぼ円錐形に形成されていてよい。従動ピストン50は、孔58内に突入した軸部62を有している。この軸部62の直径は領域56の直径よりも小さく寸法設定されている。軸部62はシール面60に続いて、まず、孔58よりも著しく小さな直径を有していて、次いで、軸部62の自由端部に向かって、孔58の直径よりもほんの僅かに小さく寸法設定された直径を備えた軸部領域64を有している。この軸部領域64はその周面に1つまたはそれ以上の扁平加工部65を有していてよい。この扁平加工部65によって軸部領域64と孔58との間に開口が形成される。この開口を通って燃料は蓄圧室55内に到達することができる。
【0011】
ハウジング部分81とポンプボディ14との間には中間板83が配置されている。この中間板83には孔84が形成されている。この孔84によって、ハウジング部分81に設けられた孔58はポンプ作業室22に接続されている。孔84は第1の絞り箇所を成している。この第1の絞り箇所を介して孔58はポンプ作業室22に接続されている。従動ピストン50は孔58内に中間板83に向かって前室85を仕切っている。この前室85は第1の絞り箇所84を介してポンプ作業室22に接続されている。
【0012】
従動ピストン50のシール面60が、孔58の開口に設けられたシール座に接触している出発位置に従動ピストン50が位置している場合には、蓄圧室55は前室85ひいてはポンプ作業室22から分離されている。従動ピストン50の出発位置では、ポンプ作業室22内に形成された圧力は、軸部領域64の端面と、この軸部領域64と孔58との間の開口を通って蓄圧ピストン50のシール面60とに孔58の直径に相応して作用している。ポンプ作業室22内の圧力によって蓄圧ピストン50に加えられる力が閉鎖ばね44のばね力よりも小さい場合には、従動ピストン50は閉鎖ばね44のばね力によって、ポンプ作業室22内に形成された圧力ひいては前室85内に形成された圧力に抗して出発位置に保持される。
【0013】
ポンプ作業室22内の圧力ひいては前室85内の圧力が著しく上昇し、これによって、従動ピストン50に加えられる力が閉鎖ばね44のばね力よりも大きくなると、従動ピストン50が従動運動で蓄圧室55内に運動させられる。この場合、軸部部分52はばね室46内に運動させられる。従動ピストン50の従動運動時には、蓄圧室55からばね室46内に燃料が押し退けられる。この燃料は従動ピストン50の軸部部分52と接続孔53との間の環状ギャップを通流しなければならない。これによって、軸部部分52ひいては従動ピストン50の従動運動の減衰が達成される。
【0014】
燃料噴射弁12に向かってハウジング部分82に続いて、弁ボディ26の一部としての別のハウジング部分86が配置されている。このハウジング部分86は孔87を有している。この孔87を貫いて噴射弁部材28の端部領域が延びていて、ばね室46内に突入している。噴射弁部材28の端部領域はばね室46内でばね受け88を介して閉鎖ばね44に支持されている。また、噴射弁部材28の端部領域は、噴射弁部材28の、孔30内に案内された領域よりも小さな直径を有している。孔30と、圧力室40と、弁座34および噴射開口32が下側の端部に配置された環状室38とは、弁ボディ26の一部を形成する弁ハウジング89内に形成されている。ハウジング部分86と弁ハウジング89との間には、より小さな厚さを備えた中間板90が配置されている。この中間板90は孔91を有している。この孔91を貫いて噴射弁部材28の端部領域が延びている。
【0015】
通路48は圧力室40から、弁ハウジング89と、中間板90と、ハウジング部分86と、ハウジング部分82と、ハウジング部分81と、中間板83とを貫いて延びている。この中間板83は、ポンプボディ14に面した側に溝92を有している。この溝92はポンプ作業室22に向かって開いている。また、溝92には通路48が開口している。溝92は、たとえばシリンダ孔16に対してほぼ半径方向に延びていてよく、このシリンダ孔16から外向きに中間板83の、通路48が中間板83を貫いて延びる領域にまで延びている。したがって、通路48によるポンプ作業室22と燃料噴射弁12の圧力室40との接続は前室85を迂回して直接行われる。この前室85は従動ピストン50によって孔58内に中間板83に向かって仕切られる。圧力室40をポンプ作業室22に接続する通路48には、少なくとも1つの第2の絞り箇所93が設けられている。この第2の絞り箇所93によって、通路48内の圧力振動の減衰を達成することができる。第2の絞り箇所93は通路48の横断面の適切な減少によって形成することができる。この場合、特に通路48が中間板83にかつ/または中間板90に形成されて、規定された横断面を備えた絞り孔としての絞り箇所93を形成することができる。第1の絞り箇所84と第2の絞り箇所93とは互いに無関係に各機能に対して最適に選択することができる。
【0016】
燃料噴射弁12と燃料高圧ポンプ10とは締付けスリーブ94によって互いに結合されている。この締付けスリーブ94は弁ハウジング89に上方から係合していて、ポンプボディ14に設けられたねじ山付き孔95内にねじ込まれている。中間板83と、ハウジング部分81,82,86と、中間板90とは、弁ハウジング89とポンプボディ14との間に締め込まれている。
【0017】
以下に、燃料噴射装置の機能を詳しく説明する。ポンプ作業室22がポンプピストン18の吸込み行程の間に燃料で充填される。最初、ポンプピストン18の圧送行程時には制御弁23が開放されているので、ポンプ作業室22内に高圧を形成することはできない。燃料噴射を開始したい場合には、制御弁23が制御装置25によって閉鎖され、これによって、ポンプ作業室22が燃料蓄え容器24から分離されていて、ポンプ作業室22内に高圧が形成される。ポンプ作業室22内の圧力と圧力室40内の圧力とが高くなり、これによって、受圧肩部42を介して噴射弁部材28に開放方向29で作用する力が閉鎖ばね44のばね力よりも大きくなると、噴射弁部材28が開放方向29に運動させられ、少なくとも1つの噴射開口32を開放し、この噴射開口32を通って燃料がシリンダの燃焼室内に噴射される。この場合、従動ピストン50はその出発位置に位置している。その後、ポンプ作業室22内の圧力が、ポンプピストン18を駆動するカムのプロファイルに相応して引き続き上昇する。
【0018】
ポンプ作業室22内に形成された圧力ひいては前室85内に形成された圧力によって従動ピストン50に加えられる力が、閉鎖ばね44によって従動ピストン50に加えられる力よりも大きくなると、従動ピストン50がその従動運動を実施し、蓄圧室55内に運動させられる。この場合、ポンプ作業室22内の減圧が生ぜしめられ、さらに、閉鎖ばね44のプレロードが増加させられる。この閉鎖ばね44は軸部部分52もしくはばね受け51を介して蓄圧ピストン50に支持されている。ポンプ作業室22内の減圧と圧力室40内の減圧とによって、より僅かな力が開放方向29で噴射弁部材28に生ぜしめられ、閉鎖ばね44のプレロードの増加に基づき、増加させられた力が閉鎖方向で噴射弁部材28に生ぜしめられるので、この噴射弁部材28が再び閉鎖方向に運動させられ、シール面34で弁座36に当て付けられて噴射開口32を閉鎖し、これによって、燃料噴射が中断される。この場合、燃料噴射弁12は短い期間の間しか開放されておらず、パイロット噴射としての少ない量の燃料しか燃焼室内に噴射されない。噴射された燃料量は、主として、従動ピストン50の開放圧によって規定されている。この開放圧は、従動ピストン50がその従動運動を開始するポンプ作業室22内の圧力および前室85内の圧力である。パイロット噴射の間の噴射弁部材28の開放行程は減衰装置によって液圧的に制限することができる。このような減衰ユニットは、ドイツ連邦共和国特許出願公開第3900762号明細書ならびに対応するアメリカ合衆国特許第5125580号明細書ならびにドイツ連邦共和国特許出願公開第3900763号明細書ならびに対応するアメリカ合衆国特許第5125581号明細書に基づき公知である。この場合、これらの明細書の内容は本特許出願の内容に所属している。従動ピストン50の行程運動も同じく、ドイツ連邦共和国特許出願公開第3900762号明細書、アメリカ合衆国特許第5125580号明細書、ドイツ連邦共和国特許出願公開第3900763号明細書およびアメリカ合衆国特許第5125581号明細書に記載されているような減衰装置によって減衰することができる。
【0019】
その後、ポンプ作業室22内の圧力が、ポンプピストン18を駆動するカムのプロファイルに相応して引き続き上昇し、これによって、噴射弁部材28に作用する押圧力が開放方向29で再び増加し、閉鎖ばね44の、増加させられたプレロードに基づき増加させられた閉鎖力を上回るので、燃料噴射弁12が再び開放する。この場合、より多くの燃料量が、パイロット噴射の間よりも長い期間にわたって噴射される。この期間と、メイン噴射の間に噴射される燃料量とは、制御弁23が制御装置25によって再び開放される期間によって規定される。制御弁23の開放後、ポンプ作業室22は再び燃料蓄え容器24に接続されているので、ポンプ作業室22は放圧されており、燃料噴射弁12が閉鎖する。軸部部分52を備えた従動ピストン50は閉鎖ばね44のばね力によって再びその出発位置に戻される。パイロット噴射とメイン噴射との間の時間的なずれは、主として、従動ピストン50の従動行程によって規定されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】
内燃機関に用いられる燃料噴射装置の縦断面図である。
【符号の説明】
10 燃料高圧ポンプ、 12 燃料噴射弁、 14 ポンプボディ、 16 シリンダ孔、 18 ポンプピストン、 19 戻しばね、 22 ポンプ作業室、 23 弁、 24 燃料蓄え容器、 25 制御装置、 26 弁ボディ、 28 噴射弁部材、 29 開放方向、 30 孔、 32 噴射開口、 34 シール面、 36 弁座、 38 環状室、 40 圧力室、 42 受圧肩部、 44 閉鎖ばね、 46 ばね室、 48 通路、 50 従動ピストン、 51 ばね受け、 52 軸部部分、 53 接続孔、 54 分離壁、 55 蓄圧室、 56 領域、 58 孔、 60 シール面、 62 軸部、 64 軸部領域、 65 扁平加工部、 80 孔、 81 ハウジング部分、 82 ハウジング部分、 83 中間板、 84 絞り箇所、 85 前室、 86 ハウジング部分、 87 孔、 88 ばね受け、 89 弁ハウジング、 90 中間板、 91 孔、 92 溝、 93 絞り箇所、 94 締付けスリーブ、 95 ねじ山付き孔
背景技術
本発明は、請求項1の上位概念部に記載した形式の、内燃機関に用いられる燃料噴射装置から出発する。
【0002】
このような燃料噴射装置は、ドイツ連邦共和国特許出願公開第3900763号明細書に基づき公知である。この公知の燃料噴射装置は1つの燃料高圧ポンプと1つの燃料噴射弁とを内燃機関の1つのシリンダに対して有している。燃料高圧ポンプは、内燃機関によって駆動される、ポンプ作業室を仕切るポンプピストンを有している。この場合、電気的に制御される弁によって、ポンプ作業室と放圧室との接続部が制御される。燃料噴射弁は噴射弁部材を有している。この噴射弁部材によって、少なくとも1つの噴射開口が制御される。噴射弁部材は、ポンプ作業室に接続された圧力室内に形成された圧力によって、ばね室内に配置された閉鎖ばねのばね力に抗して開放方向に運動可能である。閉鎖ばねは、一方では少なくとも間接的に噴射弁部材に支持されていて、他方では少なくとも間接的に従動ピストンに支持されている。この従動ピストンは、閉鎖ばねとは反対の側に、ポンプ作業室に絞り箇所を介して接続された前室を仕切っていて、したがって、ポンプ作業室内に形成された圧力によって負荷されており、さらに、閉鎖ばねのばね力に抗して行程運動可能である。従動ピストンは出発位置から圧力室内の僅かな圧力で蓄圧室内に運動可能である。燃料噴射弁の圧力室は通路を介して前室に接続されていて、この前室を介して間接的にポンプ作業室に接続されている。したがって、圧力室とポンプ作業室との接続も同じく絞り箇所を介して行われている。この場合、この絞り箇所の寸法は、従動ピストンの機能のために必要となる寸法と、燃料噴射弁の機能のために必要となる寸法との間で妥協されて選択されなければならない。
【0003】
発明の利点
請求項1記載の特徴を備えた本発明による燃料噴射装置は従来のものに比べて、燃料噴射弁の圧力室とポンプ作業室とを少なくとも1つの第2の絞り箇所を介して直接接続することによって、第1の絞り箇所と、少なくとも1つの第2の絞り箇所とを互いに無関係に各機能に対して最適に選択することができるという利点を有している。
【0004】
従属請求項には、本発明による燃料噴射装置の有利な構成および改良形が記載してある。請求項2〜4記載の構成によって、絞り箇所の、製造技術的に簡単な配置および構成が可能となる。
【0005】
実施例の説明
以下に、本発明の実施例を図面につき詳しく説明する。
【0006】
図1には、自動車の内燃機関に用いられる燃料噴射装置が示してある。内燃機関は1つまたはそれ以上のシリンダを有している。この場合、各シリンダに対して、1つの燃料高圧ポンプ10と1つの燃料噴射弁12とを備えた1つの燃料噴射装置が設けられている。燃料高圧ポンプ10と燃料噴射弁12とは、いわゆる「ユニットインジェクタ」とも呼ばれるぽポンプ・ノズルユニットにまとまられている。燃料高圧ポンプ10はポンプボディ14を有している。このポンプボディ14に設けられたシリンダ孔16内にはポンプピストン18が密に案内されている。このポンプピストン18は内燃機関のカムシャフトのカムによって戻しばね19のばね力に抗して行程運動で駆動される。ポンプピストン18はシリンダ孔16内にポンプ作業室22を仕切っている。このポンプ作業室22内ではポンプピストン18の圧送行程時に燃料が高圧下に圧縮される。ポンプ作業室22には、ポンプピストン18の吸込み行程時に燃料が燃料蓄え容器24から、たとえばフィードポンプによって供給される。ポンプ作業室22は、たとえば燃料蓄え容器24として使用することができる放圧室との接続部を有している。この接続部は、電気的に制御される弁23によって制御される。この電気的に制御される弁23は制御装置25に接続されている。
【0007】
燃料噴射弁12は弁ボディ26を有している。この弁ボディ26は、以下でさらに詳しく説明するように、複数の部分から形成されていて、ポンプボディ14に結合されている。弁ボディ26に設けられた孔30内には噴射弁部材28が長手方向移動可能に案内されている。孔30はポンプボディ14のシリンダ孔16に対して少なくともほぼ平行に延びているものの、このシリンダ孔16に対して傾けられて延びていてもよい。弁ボディ26は、内燃機関のシリンダの燃焼室に近い方の端部領域に少なくとも1つ、有利には複数の噴射開口32を有している。噴射弁部材28は、燃焼室に近い方の端部領域に、たとえばほぼ円錐形のシール面34を有している。このシール面34は、弁ボディ26の、燃焼室に近い方の端部領域で弁ボディ26内に形成された、たとえば同じくほぼ円錐形の弁座36と協働する。この弁座36からまたは弁座の後方36に噴射開口32が導出している。
【0008】
弁ボディ26内には、噴射弁部材28と孔30との間に弁座36に向かって環状室38が設けられている。この環状室38は、弁座36から遠い方の端部領域で孔30の半径方向の拡張によって、噴射弁部材28を取り囲む圧力室40に移行している。噴射弁部材28は圧力室40の高さに横断面減少によって、弁座36に向けられた受圧肩部42を有している。噴射弁部材28の、燃焼室から遠い方の端部には、予荷重もしくはプレロードがかけられた閉鎖ばね44が作用している。この閉鎖ばね44によって噴射弁部材28は弁座36に向かって押圧される。閉鎖ばね44はばね室46内に配置されている。このばね室46は孔30に続いている。ばね室46は、有利には放圧室、たとえば燃料蓄え容器24に接続されている。圧力室40は、弁ボディ26を貫いて延びる通路48を介してポンプ作業室22に接続されている。
【0009】
閉鎖ばね44は、一方では、たとえばばね受けを介して少なくとも間接的に噴射弁部材28に支持されていて、他方では、たとえば同じくばね受けを介して少なくとも間接的に従動ピストン(Ausweichkolben)50に支持されている。この従動ピストン50はハウジング部分81の孔80内に案内されていて、閉鎖ばね44に近い方の端部領域に軸部部分52を有している。この軸部部分52は、ばね室46と、このばね室46にハウジング部分81内で続く蓄圧室55との間の分離壁54に設けられた接続孔53を貫通している。軸部部分52の、ばね室46内に突入した端部にはばね受け51が支持されている。接続孔53はばね室46および蓄圧室55よりも小さな直径を有している。従動ピストン50は、接続孔53よりも大きな直径を備えた領域56を蓄圧室55内に有しているので、ばね室46に向かっての従動ピストン50の行程運動は、この従動ピストン50の領域56が、ストッパとしての分離壁54に当て付けられることによって制限されている。従動ピストン50の領域56は、接続孔53に比べて相応に大きな直径を備えた孔80内に密に案内されている。ばね室46は孔としてハウジング部分82内に形成されている。このハウジング部分82は弁ボディ26の一部を形成している。通路48はハウジング部分82を貫いてばね室46に対してずらされて、このばね室46に対してほぼ平行に延びている。
【0010】
蓄圧室55の、ばね室46から遠い方の端部からは、ハウジング部分81内でポンプ作業室22に向かって孔58が導出している。この孔58は孔80よりも小さな直径を有している。従動ピストン50は孔58に向かって領域56に続いてシール面60を有している。このシール面60は、たとえばほぼ円錐形に形成されている。シール面60は、座として形成された、ハウジング部分81に設けられた蓄圧室55への孔58の開口と協働する。この開口も同じくほぼ円錐形に形成されていてよい。従動ピストン50は、孔58内に突入した軸部62を有している。この軸部62の直径は領域56の直径よりも小さく寸法設定されている。軸部62はシール面60に続いて、まず、孔58よりも著しく小さな直径を有していて、次いで、軸部62の自由端部に向かって、孔58の直径よりもほんの僅かに小さく寸法設定された直径を備えた軸部領域64を有している。この軸部領域64はその周面に1つまたはそれ以上の扁平加工部65を有していてよい。この扁平加工部65によって軸部領域64と孔58との間に開口が形成される。この開口を通って燃料は蓄圧室55内に到達することができる。
【0011】
ハウジング部分81とポンプボディ14との間には中間板83が配置されている。この中間板83には孔84が形成されている。この孔84によって、ハウジング部分81に設けられた孔58はポンプ作業室22に接続されている。孔84は第1の絞り箇所を成している。この第1の絞り箇所を介して孔58はポンプ作業室22に接続されている。従動ピストン50は孔58内に中間板83に向かって前室85を仕切っている。この前室85は第1の絞り箇所84を介してポンプ作業室22に接続されている。
【0012】
従動ピストン50のシール面60が、孔58の開口に設けられたシール座に接触している出発位置に従動ピストン50が位置している場合には、蓄圧室55は前室85ひいてはポンプ作業室22から分離されている。従動ピストン50の出発位置では、ポンプ作業室22内に形成された圧力は、軸部領域64の端面と、この軸部領域64と孔58との間の開口を通って蓄圧ピストン50のシール面60とに孔58の直径に相応して作用している。ポンプ作業室22内の圧力によって蓄圧ピストン50に加えられる力が閉鎖ばね44のばね力よりも小さい場合には、従動ピストン50は閉鎖ばね44のばね力によって、ポンプ作業室22内に形成された圧力ひいては前室85内に形成された圧力に抗して出発位置に保持される。
【0013】
ポンプ作業室22内の圧力ひいては前室85内の圧力が著しく上昇し、これによって、従動ピストン50に加えられる力が閉鎖ばね44のばね力よりも大きくなると、従動ピストン50が従動運動で蓄圧室55内に運動させられる。この場合、軸部部分52はばね室46内に運動させられる。従動ピストン50の従動運動時には、蓄圧室55からばね室46内に燃料が押し退けられる。この燃料は従動ピストン50の軸部部分52と接続孔53との間の環状ギャップを通流しなければならない。これによって、軸部部分52ひいては従動ピストン50の従動運動の減衰が達成される。
【0014】
燃料噴射弁12に向かってハウジング部分82に続いて、弁ボディ26の一部としての別のハウジング部分86が配置されている。このハウジング部分86は孔87を有している。この孔87を貫いて噴射弁部材28の端部領域が延びていて、ばね室46内に突入している。噴射弁部材28の端部領域はばね室46内でばね受け88を介して閉鎖ばね44に支持されている。また、噴射弁部材28の端部領域は、噴射弁部材28の、孔30内に案内された領域よりも小さな直径を有している。孔30と、圧力室40と、弁座34および噴射開口32が下側の端部に配置された環状室38とは、弁ボディ26の一部を形成する弁ハウジング89内に形成されている。ハウジング部分86と弁ハウジング89との間には、より小さな厚さを備えた中間板90が配置されている。この中間板90は孔91を有している。この孔91を貫いて噴射弁部材28の端部領域が延びている。
【0015】
通路48は圧力室40から、弁ハウジング89と、中間板90と、ハウジング部分86と、ハウジング部分82と、ハウジング部分81と、中間板83とを貫いて延びている。この中間板83は、ポンプボディ14に面した側に溝92を有している。この溝92はポンプ作業室22に向かって開いている。また、溝92には通路48が開口している。溝92は、たとえばシリンダ孔16に対してほぼ半径方向に延びていてよく、このシリンダ孔16から外向きに中間板83の、通路48が中間板83を貫いて延びる領域にまで延びている。したがって、通路48によるポンプ作業室22と燃料噴射弁12の圧力室40との接続は前室85を迂回して直接行われる。この前室85は従動ピストン50によって孔58内に中間板83に向かって仕切られる。圧力室40をポンプ作業室22に接続する通路48には、少なくとも1つの第2の絞り箇所93が設けられている。この第2の絞り箇所93によって、通路48内の圧力振動の減衰を達成することができる。第2の絞り箇所93は通路48の横断面の適切な減少によって形成することができる。この場合、特に通路48が中間板83にかつ/または中間板90に形成されて、規定された横断面を備えた絞り孔としての絞り箇所93を形成することができる。第1の絞り箇所84と第2の絞り箇所93とは互いに無関係に各機能に対して最適に選択することができる。
【0016】
燃料噴射弁12と燃料高圧ポンプ10とは締付けスリーブ94によって互いに結合されている。この締付けスリーブ94は弁ハウジング89に上方から係合していて、ポンプボディ14に設けられたねじ山付き孔95内にねじ込まれている。中間板83と、ハウジング部分81,82,86と、中間板90とは、弁ハウジング89とポンプボディ14との間に締め込まれている。
【0017】
以下に、燃料噴射装置の機能を詳しく説明する。ポンプ作業室22がポンプピストン18の吸込み行程の間に燃料で充填される。最初、ポンプピストン18の圧送行程時には制御弁23が開放されているので、ポンプ作業室22内に高圧を形成することはできない。燃料噴射を開始したい場合には、制御弁23が制御装置25によって閉鎖され、これによって、ポンプ作業室22が燃料蓄え容器24から分離されていて、ポンプ作業室22内に高圧が形成される。ポンプ作業室22内の圧力と圧力室40内の圧力とが高くなり、これによって、受圧肩部42を介して噴射弁部材28に開放方向29で作用する力が閉鎖ばね44のばね力よりも大きくなると、噴射弁部材28が開放方向29に運動させられ、少なくとも1つの噴射開口32を開放し、この噴射開口32を通って燃料がシリンダの燃焼室内に噴射される。この場合、従動ピストン50はその出発位置に位置している。その後、ポンプ作業室22内の圧力が、ポンプピストン18を駆動するカムのプロファイルに相応して引き続き上昇する。
【0018】
ポンプ作業室22内に形成された圧力ひいては前室85内に形成された圧力によって従動ピストン50に加えられる力が、閉鎖ばね44によって従動ピストン50に加えられる力よりも大きくなると、従動ピストン50がその従動運動を実施し、蓄圧室55内に運動させられる。この場合、ポンプ作業室22内の減圧が生ぜしめられ、さらに、閉鎖ばね44のプレロードが増加させられる。この閉鎖ばね44は軸部部分52もしくはばね受け51を介して蓄圧ピストン50に支持されている。ポンプ作業室22内の減圧と圧力室40内の減圧とによって、より僅かな力が開放方向29で噴射弁部材28に生ぜしめられ、閉鎖ばね44のプレロードの増加に基づき、増加させられた力が閉鎖方向で噴射弁部材28に生ぜしめられるので、この噴射弁部材28が再び閉鎖方向に運動させられ、シール面34で弁座36に当て付けられて噴射開口32を閉鎖し、これによって、燃料噴射が中断される。この場合、燃料噴射弁12は短い期間の間しか開放されておらず、パイロット噴射としての少ない量の燃料しか燃焼室内に噴射されない。噴射された燃料量は、主として、従動ピストン50の開放圧によって規定されている。この開放圧は、従動ピストン50がその従動運動を開始するポンプ作業室22内の圧力および前室85内の圧力である。パイロット噴射の間の噴射弁部材28の開放行程は減衰装置によって液圧的に制限することができる。このような減衰ユニットは、ドイツ連邦共和国特許出願公開第3900762号明細書ならびに対応するアメリカ合衆国特許第5125580号明細書ならびにドイツ連邦共和国特許出願公開第3900763号明細書ならびに対応するアメリカ合衆国特許第5125581号明細書に基づき公知である。この場合、これらの明細書の内容は本特許出願の内容に所属している。従動ピストン50の行程運動も同じく、ドイツ連邦共和国特許出願公開第3900762号明細書、アメリカ合衆国特許第5125580号明細書、ドイツ連邦共和国特許出願公開第3900763号明細書およびアメリカ合衆国特許第5125581号明細書に記載されているような減衰装置によって減衰することができる。
【0019】
その後、ポンプ作業室22内の圧力が、ポンプピストン18を駆動するカムのプロファイルに相応して引き続き上昇し、これによって、噴射弁部材28に作用する押圧力が開放方向29で再び増加し、閉鎖ばね44の、増加させられたプレロードに基づき増加させられた閉鎖力を上回るので、燃料噴射弁12が再び開放する。この場合、より多くの燃料量が、パイロット噴射の間よりも長い期間にわたって噴射される。この期間と、メイン噴射の間に噴射される燃料量とは、制御弁23が制御装置25によって再び開放される期間によって規定される。制御弁23の開放後、ポンプ作業室22は再び燃料蓄え容器24に接続されているので、ポンプ作業室22は放圧されており、燃料噴射弁12が閉鎖する。軸部部分52を備えた従動ピストン50は閉鎖ばね44のばね力によって再びその出発位置に戻される。パイロット噴射とメイン噴射との間の時間的なずれは、主として、従動ピストン50の従動行程によって規定されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】
内燃機関に用いられる燃料噴射装置の縦断面図である。
【符号の説明】
10 燃料高圧ポンプ、 12 燃料噴射弁、 14 ポンプボディ、 16 シリンダ孔、 18 ポンプピストン、 19 戻しばね、 22 ポンプ作業室、 23 弁、 24 燃料蓄え容器、 25 制御装置、 26 弁ボディ、 28 噴射弁部材、 29 開放方向、 30 孔、 32 噴射開口、 34 シール面、 36 弁座、 38 環状室、 40 圧力室、 42 受圧肩部、 44 閉鎖ばね、 46 ばね室、 48 通路、 50 従動ピストン、 51 ばね受け、 52 軸部部分、 53 接続孔、 54 分離壁、 55 蓄圧室、 56 領域、 58 孔、 60 シール面、 62 軸部、 64 軸部領域、 65 扁平加工部、 80 孔、 81 ハウジング部分、 82 ハウジング部分、 83 中間板、 84 絞り箇所、 85 前室、 86 ハウジング部分、 87 孔、 88 ばね受け、 89 弁ハウジング、 90 中間板、 91 孔、 92 溝、 93 絞り箇所、 94 締付けスリーブ、 95 ねじ山付き孔
Claims (4)
- 内燃機関に用いられる燃料噴射装置であって、1つの燃料高圧ポンプ(10)と1つの燃料噴射弁(12)とが、内燃機関の1つのシリンダに対して設けられており、燃料高圧ポンプ(10)が、内燃機関によって行程運動で駆動される、ポンプ作業室(22)を仕切るポンプピストン(18)を有しており、さらに、電気的に制御される弁(23)が設けられており、該弁(23)によって、ポンプ作業室(22)と放圧室(24)との接続部が制御されるようになっており、燃料噴射弁(12)が、噴射弁部材(28)を有しており、該噴射弁部材(28)によって、少なくとも1つの噴射開口(32)が制御されるようになっており、噴射弁部材(28)が、ポンプ作業室(22)に接続された圧力室(40)内に形成された圧力によって、ばね室(46)内に配置された閉鎖ばね(44)のばね力に抗して開放方向(29)に運動可能であり、閉鎖ばね(44)が、一方では、噴射弁部材(28)に少なくとも間接的に支持されていて、他方では、移動可能な従動ピストン(50)に少なくとも間接的に支持されており、該従動ピストン(50)が、閉鎖ばね(44)とは反対の側に、ポンプ作業室(22)に接続された前室(85)を仕切っており、従動ピストン(50)が、出発位置から出発してポンプ作業室(22)内の僅かな圧力で閉鎖ばね(44)のばね力に抗して蓄圧室(55)内に移動可能であり、前室(85)が、ポンプ作業室(22)に第1の絞り箇所(84)を介して接続されている形式のものにおいて、燃料噴射弁(12)の圧力室(40)が、前室(85)を迂回してポンプ作業室(22)に直接接続されており、圧力室(40)とポンプ作業室(22)との接続部(48)に少なくとも1つの第2の絞り箇所(93)が配置されていることを特徴とする、内燃機関に用いられる燃料噴射装置。
- 前室(85)とポンプ作業室(22)との間の第1の絞り箇所(84)が、ポンプピストン(18)が案内されているポンプボディ(14)と、従動ピストン(50)が案内されているハウジング部分(81)との間の中間板(83)に設けられた絞り孔として形成されている、請求項1記載の燃料噴射装置。
- 少なくとも1つの第2の絞り箇所(93)が、燃料噴射弁(12)のハウジング部分(86;89)に配置されている、請求項1または2記載の燃料噴射装置。
- 少なくとも1つの第2の絞り箇所(93)が、燃料噴射弁(12)のハウジング部分(86,89)の間の中間板(90)に配置されている、請求項1または2記載の燃料噴射装置。
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