JP2004521180A - カチオン性染料、これの製造のための方法およびこの化合物を含有する染色剤 - Google Patents
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Abstract
本発明は、下記式(V)および(VI)の化合物、これらの製造方法、ならびに下記式(V)および/または(VI)の化合物を含有する染色剤に関する。
Description
【0001】
本発明は、新規のカチオン性染料、その製造方法およびこのカチオン性染料を含有する染色剤に関する。
【0002】
例えば、J.G.スィーニーとG.A.ラコブッチのテトラヘドロン、第37巻、第1481−1483頁(1981)、G.A.ラコブッチとJ.G.スィーニーのテトラヘドロン、第39巻、第3005−3038頁(1983)、およびフォンM.エルハビリ、P.フィギュレイド、A.フーゲルースおよびR.ブルイラードのテトラヘドロンレター、第36巻、第4611−4614頁(1995)などの文献から、特定の4‐アルキレン‐2‐アリール‐4H‐1‐ベンゾピラン誘導体およびその塩類に関する様々な合成方法が既に知られている。しばしば用いられる方法は、例えば、4‐アルキレン‐2‐アリール‐4H‐1‐ベンゾピラン誘導体へと導くための、2‐ヒドロキシベンズアルデヒド誘導体とアセトフェノン誘導体との縮合反応である。別の方法では、反応用の種々のフラボノイド誘導体を用いた還元反応または酸化反応が利用される。しかしながら、このような方法は、あらゆる観点において満足のいくものではない。
【0003】
今ここに驚くべきことに、下記式(Ia)で表される4‐アルキレン‐2‐アリール‐4H‐1‐ベンゾピラン誘導体または下記式(I)で表されるその塩類は、下記式(III)のグリニャール化合物を用いた下記式(II)のフラボン化合物の置換により容易に製造可能であり、これが下記式(V)および(VI)で表される新規のカチオン性染料の製造についての出発物質として非常に優れて好適であることが見出された。
【0004】
出発化合物として用いられる、下記式(Ia)の4‐アルキレン‐2‐アリール‐4H‐1‐ベンゾピラン誘導体もしくは下記式(I)で表されるその塩類:
【0005】
【化6】
【0006】
の製造は、非極性・非プロトン性‐または極性・非プロトン性の溶媒中で、80〜180の温度で1〜50モルの式(III)の化合物を用いた下記式(II)のフラボン化合物1モルを置換し、引き続いてこの反応生成物を、酸性水溶液または酸性の水性‐アルコール溶液で処理することにより行われる。
【0007】
【化7】
【0008】
式中、
R1、R2、R3、R4およびR5は独立して別々に水素原子、直鎖または分枝したC1‐〜C4‐アルキル基、C1‐〜C4‐ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシ基、メトキシ基、ベンジル基、ハロゲン原子(F、Cl、Br、J)、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、‐CHO基、‐CORb基、‐COOH基、‐CO2Rb基、‐OCORb基、‐OCH2アリール基、‐SO2NH2基、‐SO2CHF2基、‐SO2CF3基、‐SO2NH2基、‐SO2NHRb基、‐SO2N(Rb)2基、‐SO2Rb基、‐NH2基、‐(NH3)+基、‐NHRb基、‐(NH2Rb)+基、‐N(Rb)2基、‐(N(Rb)3)+基、‐NHCORb基、‐NHCOORb基、‐CH2NH2基、‐CH2NHRb基、‐CH2N(Rb)2基、‐CO2CF3基、‐PO(ORb)2基であり、但しRbは水素原子、必要に応じて置換された芳香族の炭素環またはヘテロ環またはC1‐〜C6‐アルキル基であり、
Rxは、水素原子、必要に応じて置換されたフェニル基、必要に応じて置換されたナフチル基、ベンジル基、必要に応じて置換された芳香族の炭素環またはヘテロ環、C1‐〜C8‐ポリヒドロキシアルキル基、C1‐〜C8‐アルコキシ‐(C1〜C8)アルキル基、直鎖または分枝したC1−C6‐アルキル基、ORa‐基またはSRa‐基であり、
Rzは、水素原子、必要に応じて置換されたフェニル基、必要に応じて置換されたナフチル基、必要に応じて置換された芳香族の炭素環またはヘテロ環、C1‐〜C8‐アルキル基、C1‐〜C8‐モノヒドロキシアルキル基、C1‐〜C8‐ポリヒドロキシアルキル基、C1‐〜C8‐アルコキシ‐(C1〜C8)アルキル基、ハロゲン原子、‐OCORa基、ニトロ基、シアノ基、‐CO‐Ra基、‐CO‐ORa基、‐CO‐OCF3基、‐CO‐NHRa基、‐CO‐N(Ra)2基、‐SO2‐NH2基、‐SO2‐NHRa基、‐SO2‐N(Ra)2基、‐SO2‐ORa基または‐SO2‐Ra基であり、但しRaは水素原子、必要に応じて置換された芳香族の炭素環またはヘテロ環またはC1−C6‐アルキル基であり、A−は、有機酸または無機酸のアニオンであり、好ましくはクロリド、ブロミド、ヨージド、ヒドロゲンスルフェート、スルフェート、トルオールスルホネート、ベンゾールスルホネート、モノメチルスルフェート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオルアンチモネート、テトラフルオロボレート、テトラフェニルボレート、ホルミアート、アセテートまたはプロピオネートであり、ここでクロリドイオン、テトラフルオロボレートイオン、アセテートイオンおよびヒドロゲンスルフェートイオンが特に好適である。
【0009】
式(II)の化合物と式(III)の化合物の間でのグリニャール反応は、−80〜180℃、好ましくは0〜140℃、より好ましくは20〜100℃において、非極性・非プロトン性の溶媒または極性・非プロトン性の溶媒(例えばエーテル化合物、好ましくはジエチルエーテル、ジオクザン、1,2‐ジメトキシエタン、1,2‐ジエトキシエタン、ビス‐(2‐エトキシエチル)エーテル、および特に好ましくはテトラヒドロフラン)の使用のもとで実施される。この反応媒質は無水である。
【0010】
反応時間は約1〜48時間にわたり、ここで1〜8時間、特に2〜6時間の反応時間が好ましい。
【0011】
前記式(II)の化合物および前記式(III)の化合物は、1:1〜1:50のモル比で添加されることが好ましく、1:1〜1:15のモル比が特に好ましい。
【0012】
グリニャール反応の工程は、酸(HA)によって酸性に調節された水性溶液または水性‐アルコール性溶液内に反応溶液を添加することにより行われ、NH4Cl塩で飽和されてさらに37%HCl溶液で酸性に調節された(pH=1〜5、好ましくはpH=2〜4)水相において行われることが好ましい。前記式(I)または(Ia)の化合物は、溶解度に応じて脱水の後にあらかじめほとんど沈殿させることができる。さもなければ、上記水相は、この目的に関しての一般的な有機溶媒、例えばハロゲン化された炭化水素、エーテル化合物、エステル化合物、またはCO2からの臨界超過の液体、好ましくはエーテル化合物またはエステル化合物、および特に酢酸エチルエステルを用いて抽出される。このようにして得られた抽出物は次いで、酸により酸性に調節された水性‐アルコール性溶液中に溶かされ、そして0℃〜100℃の温度、特に好ましくは20℃〜50℃の温度で撹拌される。この撹拌は、1〜48時間かけて行われるのが好ましく、1〜8時間かけて行われるのが特に好ましく、この際に前記式(I)のまたは(Ia)の化合物が得られる。
【0013】
前記式(I)のまたは(Ia)の化合物として、以下:
7‐ヒドロキシ‐4‐メチレン‐2‐フェニル‐4H‐1‐ベンゾピラン、7‐メトキシ‐4‐メチレン‐2‐(3,4,5‐トリメトキシフェニル)‐4H‐1‐ベンゾピラン、5,7‐ジヒドロキシ‐4‐メチレン‐2‐フェニル‐4H‐1‐ベンゾピラン、5,7‐ジメトキシ‐4‐メチレン‐2‐フェニル‐4H‐1‐ベンゾピラン、4‐メチレン‐4H‐1‐ベンゾピラン、4‐メチレン‐2‐フェニル‐4H‐1‐ベンゾピラン、7‐アミノ‐4‐メチレン‐2‐フェニル‐4H‐1‐ベンゾピラン、7‐ジメチルアミノ‐4‐メチレン‐2‐フェニル‐4H‐1‐ベンゾピラン、および4‐メチレン‐7‐ニトロ‐2‐フェニル‐4H‐1‐ベンゾピラン、ならびにこれらの無機酸または有機酸との塩類を挙げることができ、ここで、7‐ヒドロキシ‐4‐メチル‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド、7‐メトキシ‐4‐メチル‐2‐(3,4,5‐トリメトキシフェニル)‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド、5,7‐ジヒドロキシ‐4‐メチル‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド、5,7‐ジメトキシ‐4‐メチル‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド、4‐メチル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド、4‐メチル‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド、7‐アミノ‐4‐メチル‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド、7‐ジメチルアミノ‐4‐メチル‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド、および4‐メチル‐7‐ニトロ‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリドが特に好適である。
【0014】
本発明は、下記式(V)および(VI)のカチオン性染料の製造方法に関し、ここで、前に記載した式(Ia)の4‐アルキレン‐2‐アリール‐4H‐1‐ベンゾピラン誘導体または式(I)で表されるその塩は、下記式(IV)のアルデヒド誘導体、好ましくは4‐N,N‐ジメチルアミノ‐ベンズアルデヒドまたは4‐N,N‐ジメチルアミノ桂皮アルデヒドを用いて0〜180℃で極性・非プロトン性の、非極性・非プロトン性の、極性・プロトン性のまたは非極性・プロトン性の溶媒中で置換される。
【0015】
【化8】
【0016】
式中、
R1、R2、R3、R4、およびR5は独立して別々に、水素原子、直鎖または分枝したC1‐〜C4‐アルキル基、C1‐〜C4‐ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシ基、メトキシ基、ベンジル基、ハロゲン原子(F、Cl、Br、J)、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、‐CHO基、‐CORb基、‐COOH基、‐CO2Rb基、‐OCORb基、‐OCH2アリール基、‐SO2NH2基、‐SO2CHF2基、‐SO2CF3基、‐SO2NH2基、‐SO2NHRb基、‐SO2N(Rb)2基、‐SO2Rb基、‐NH2基、‐(NH3)+基、‐NHRb基、‐(NH2Rb)+基、‐N(Rb)2基、‐(N(Rb)3)+基、‐NHCORb基、‐NHCOORb基、‐CH2NH2基、‐CH2NHRb基、‐CH2N(Rb)2基、‐CO2CF3基、または‐PO(ORb)2基であり、但しRbは水素原子、必要に応じて置換された芳香族の炭素環またはヘテロ環またはC1‐〜C6‐アルキル基であり、
Rqは、置換されたピリジル基、置換されたピリミジル基、下記式(VII)のフェニル基または下記式(VIII)のヘテロ環基であり、
【0017】
【化9】
【0018】
式中、
R6、R7、R8、R9およびR10は、独立して別々に、水素原子、直鎖または分枝したC1−C4‐アルキル基、C1−C4‐ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシ基、メトキシ基、ベンジル基、ハロゲン原子(F、Cl、Br、J)、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、‐CHO基、‐CORc基、‐COOH基、‐CO2Rc基、‐OCORc基、‐OCH2アリール基、‐SO2NH2基、‐NH2基、‐(NH3)+基、‐NHRc基、‐(NH2Rc)+基、‐N(Rc)2基、‐(N(Rc)3)+基、‐NHCORc基、‐NHCOORc基、‐CH2NH2基、‐CH2NHRc基、‐CH2N(Rc)2基、‐CO2CF3基、‐PO(ORc)2基、‐SO2CHF2基、‐SO2CF3基、‐SO2Rc基または‐SRc基であり、
ここでRcは水素原子、必要に応じて置換された芳香族の炭素環またはヘテロ環またはC1−C6‐アルキル基であり、但し、互いに隣り合う位置の2個のR6〜R10の残基はさらに芳香族核の炭素原子と共同で5員または6員の脂肪環または芳香族環を形成することができて、必要に応じて1個または複数の硫黄原子、窒素原子および/または酸素原子を含有することができて、さらに、
X1は、硫黄、窒素、酸素、C‐R13基またはN‐R12基であり、
X2は、硫黄、窒素、酸素、C‐R14基またはN‐R12基であり、
X3は、硫黄、窒素、酸素、C‐R15基またはN‐R12基であり、
但し、X1〜X3の残基の少なくとも1個および最大2個は、硫黄、酸素またはN‐R12基である。
【0019】
R11、R13、R14およびR15は、独立して別々に、水素、ハロゲン原子(F、Cl、Br、J)、シアノ基、C1−C4‐アルコキシ基、C1−C6‐アルキル基、C1−C4‐アルキルチオエーテル基、メルカプト基、ニトロ基、アミノ基、C1−C4‐アルキルアミノ基、ジ(C1−C4)‐アルキルアミノ基、ジ(C1−C4‐ヒドロキシアルキル)アミノ基、C1−C4‐ヒドロキシアルキルアミノ基、トリフルオルメタン基、‐C(O)CH3基、‐C(O)CF3基、‐Si(CH3)3基、C1−C4‐ヒドロキシアルキル基またはC3−C4‐ジヒドロキシアルキル基であり、かつ
R12は、水素、C1−C6‐アルキル基、C2−C4‐ヒドロキシアルキル基、フェニル基またはアセチル基であり、
nは0、1または2であり、
Rxは、水素原子、必要に応じて置換されたフェニル基、必要に応じて置換されたナフチル基、ベンジル基、必要に応じて置換された芳香族の炭素環またはヘテロ環、C1‐〜C8‐ポリヒドロキシアルキル基、C1‐〜C8‐アルコキシ‐(C1〜C8)アルキル基、直鎖または分枝したC1−C6‐アルキル基、ORa基またはSRa基、ここでRaは水素原子、必要に応じて置換された芳香族の炭素環またはヘテロ環またはC1−C6‐アルキル基であり、
Rzは水素原子、必要に応じて置換されたフェニル基、必要に応じて置換されたナフチル基、必要に応じて置換された芳香族の炭素環またはヘテロ環、C1‐〜C8‐アルキル基、C1‐〜C8‐モノヒドロキシアルキル基、C1‐〜C8‐ポリヒドロキシアルキル基、C1‐〜C8‐アルコキシ‐(C1〜C8)アルキル基、ハロゲン原子、‐OCORa基、ニトロ基、シアノ基、‐CO‐Ra基、‐CO‐ORa基、‐CO‐OCF3基、‐CO‐NHRa基、‐CO‐N(Ra)2基、‐SO2‐NH2基、‐SO2‐NHRa基、‐SO2‐N(Ra)2基、‐SO2‐ORa基または‐SO2‐Ra基であり、この際にRaは水素原子、必要に応じて置換された芳香族の炭素環またはヘテロ環またはC1−C6‐アルキル基であり、さらに
A−は有機酸または無機酸のアニオン、好ましくはクロリド、ブロミド、ヨージド、ヒドロゲンスルフェート、スルフェート、トルオールスルホネート、ベンゾールスルホネート、モノメチルスルフェート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオルアンチモネート、テトラフルオロボレート、テトラフェニルボレート、ホルミアート、アセテートまたはプロピオネートであり、ここでクロリドイオン、テトラフルオロボレートイオン、アセテートイオンおよびヒドロゲンスルフェートイオンが特に好適である。
【0020】
上記の縮合反応は20〜140℃で行われるのが好ましく、50〜100℃が特に好ましい。この際に極性・プロトン性または非極性・プロトン性の溶媒、例えば水、エタノールおよびメタノールなどのアルコール類、または酢酸および蟻酸などのカルボン酸類を使用することが好ましい。ここで特に好ましいのは、エタノールおよび/またはメタノールの使用である。上記の反応時間は、約1〜48時間が好ましく、さらに1〜8時間が特に好ましい。
【0021】
前記式(V)および式(VI)の染料についての合成方法は、空気酸素の存在において実施される。上記反応は以下のスキーム1に要約されている。
【0022】
【化10】
【0023】
別の対象は、式(V)および式(VI)の新規なカチオン性染料である。
【0024】
ここで前記式(V)および(VI)の化合物として特に好適なものは以下に挙げられる。
4‐[4‐(4‐N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)‐エテニル]‐7‐ヒドロキシ‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド、4‐[4‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)‐エテニル]‐7‐メトキシ‐2‐(3,4,5‐トリメトキシフェニル)‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド、8‐ヒドロキシ‐5‐フェニル‐2‐(4‐N,N)‐ジメチルアミノ)‐フェニル‐1,6‐ジオクザフェナレニウム‐クロリド、8‐ヒドロキシ‐5‐フェニル‐2‐[2‐(4‐(N,N)‐ジメチルアミノ)フェニル]エテニル‐1,6‐ジオクザフェナレニウム‐クロリド、および4‐[4‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)‐ブタジエニル]‐7‐メトキシ‐2‐(3,4,5‐トリメトキシフェニル)‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド。
【0025】
式(V)および式(VI)の染料は、ケラチン繊維を染色するための直接染料として非常に優れている。
【0026】
それゆえ本発明のさらに別の対象は、ケラチン繊維、例えば羊毛、木綿、絹および毛髪、特にヒトの頭髪を染色するための薬剤であり、該薬剤が少なくとも前記式(V)または(VI)の化合物を含有することを特徴とするものである。
【0027】
前記式(V)または(VI)の染料の、ケラチン繊維染色用の本発明の薬剤中での総含有量は、約0.01〜5重量%であり、0.1〜3重量%が好ましい。
【0028】
さらに本発明の染料は必要に応じて、酸性または塩基性の染料、ニトロ染料、アゾ染料、キノン染料およびトリフェニルメタン染料の群からの一般的な、生理学的に危険のない直接染料を追加して含有することができる。
【0029】
本発明のケラチン繊維の染色剤は、例えば溶液、特に水性又は水‐アルコール性溶液でもよい。さらに好ましい調合形態は、クリーム、ジェル、泡又はエマルションである。これらの調合物は、前記式(V)および(VI)の化合物と、このような調合において一般的な添加物との混合により調製される。
【0030】
溶液、クリーム、エマルション又はジェルにおける、染色剤中で使用される一般的な添加物には、例えば、水、低級脂肪アルコール(例えばエタノール、n−プロパノールおよびイソプロパノール)、またはグリセリンおよび1,2‐プロパンジオールなどのグリコール等の溶剤、更には、例えば脂肪族アルコールスルフェート、オキシエチル化脂肪族アルコールサルフェート、アルキルスルホネート、アルキルベンゾールスルホネート、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルベタイン、オキシエチル化脂肪族アルコール、オキシエチル化ノニルフェノール、脂肪酸アルカノールアミド、オキシエチル化脂肪族アルコール、オキシエチル化ノニルフェノール、脂肪酸アルカノールアミド、オキシエチル化脂肪酸エステルのような、アニオン性、カチオン性、両性又は非イオン性の界面活性物質の属から選ばれる湿潤剤あるいは乳化剤、更に、高級脂肪族アルコール、澱粉またはセルロース誘導体のような増粘剤、香料、毛髪前処理剤、コンディショナー、毛根剤、保存料、さらにワセリン、パラフィン油及び脂肪酸、ならびにカチオン性樹脂、ラノリン誘導体、コレステリン、パントテン酸およびベタインのようなこの他の保護物質が挙げられる。上記の成分は、このような目的において、一般的な量で用いられ、例えば前記の湿潤剤および乳化剤は、約0.5〜30重量%の濃度(染料キャリアに基づく)、増粘剤は、約0.1〜30重量%の量(染料キャリアに基づく)、保護物質は、約0.1〜5重量%(染料キャリアに基づく)の濃度で用いられる。
【0031】
同じく、スプレーもしくは他の好適なポンプ装置またはスプレー装置を用いて、または圧力下で液状の一般的な発泡剤と混合して、この薬剤をエアゾールスプレーまたはエアゾール泡として圧力容器から取り出すことも可能である。
【0032】
本発明の染色剤のpH値は、約2から11であり、ここで2.5〜8のpH値が特に好ましい。塩基性への調整はアンモニアで行われるのが好ましいが、アンモニアの代わりに例えばモノエタノールアミン及びトリエタノールアミンなどの有機アミンを用いることも可能である。それとは逆に酸性への調整のためには、例えば塩酸、硫酸、リン酸、アスコルビン酸、グリコール酸または乳酸などの有機または無機酸を用いて行われてもよい。
【0033】
もちろん、上記の染色剤は必要に応じてさらに、ケラチン繊維用の染色剤について一般的な添加物、例えば保護物質、湿潤剤、増粘剤、柔軟剤、保存剤および香料油、ならびにさらに以下に列挙した添加剤を含有することも可能である。
【0034】
さらに本発明の染色剤は、脂肪族アルコールスルフェート、アルカンスルホネート、アルキルベンゾールスルホネート、アルキルベタイン、α‐オレフィンスルホネート、オキシエチル化脂肪族アルコール、オキシエチル化ノニルフェノール、脂肪酸アルカノールアミン、オキシエチル化脂肪酸エステル、脂肪族アルコールポリグリコールエーテルスルフェート、アルキルポリグルコシドのような、アニオン性、両性、非イオン性または両イオン性の界面活性物質の属から選ばれる湿潤剤あるいは乳化剤、高級脂肪族アルコール、澱粉、アルギン酸、ベントナイト、セルロース誘導体、ワセリン、パラフィン油及び脂肪酸のような増粘剤、天然ゴム、グアーガム、キサンタンガム、イナゴマメデンプン、ペクチン、デキストラン、寒天、アミロース、アミロペクチン、デキストリン、粘土またはポリビニルアルコールなどの完全合成ヒドロコロイドのような水溶性ポリマー増粘剤、さらに、ラノリン誘導体、コレステリン、パントテン酸、水溶性ポリマー、プロテイン誘導体、プロビタミン、ビタミン、植物抽出物、糖およびベタインのような保護物質、保湿剤、電解質、抗酸化剤、脂肪アミド、金属イオン封鎖剤、フィルム形成剤および保存料のような補助剤を含有することができる。
【0035】
さらに、前記染色剤は、天然または合成のポリマーもしくは天然由来の修飾されたポリマーを含有することができて、これにより、染色と共に同時にケラチン繊維の固定化を達成する。このような薬剤は一般的に、調色固定化剤(Toenungsfestiger)または着色固定化剤(Farbfestiger)と呼ばれている。化粧品におけるこのような目的のために、公知の合成ポリマー、例えばポリビニルピロリドン、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、またはポリアクリル酸またはポリメタクリル酸などのポリアクリル化合物、ポリアクリルニトリル、ポリビニルアセテートならびにこのような化合物からのコポリマー、例えばポリビニルピロリドン‐ビニルアセテートが言及される。ここで、天然のポリマーまたは修飾された天然ポリマーして、例えばキトサン(脱アセチル化されたキチン)またはキトサン誘導体が組み入れられることも可能である。
【0036】
上述の成分はこのような目的において、一般的な量で用いられ、例えば前記の湿潤剤および乳化剤は、約0.5〜30重量%の濃度、増粘剤は、約0.1〜25重量%の量、および保護物質は、約0.1〜5重量%の量で用いられる。上記のポリマーは、本発明の薬剤中に、このような薬剤において一般的な量、特に約1〜5重量%の量にて使用される。
【0037】
ケラチン繊維の染色のための本発明の薬剤は、特に毛髪の染色に好適である。これに対して、本発明の染色剤は、毛髪染色での一般的な方法において充分な量、一般的には約50〜150グラムの量にて毛髪上に塗布される。毛髪染色にとって十分な作用時間の後で、普通一般的には、20℃〜50℃で約10〜45分後、好ましくは約40℃で15〜30分後に、上記毛髪は水ですすがれ、必要に応じてシャンプーで洗浄され、かつ/または水溶性の弱性の有機酸溶液、例えばクエン酸または酒石酸などの溶液で再洗浄されて乾燥される。
【0038】
固定化をさらに伴う本染色剤の適用は、固定化剤を用いて毛髪を加湿し、調髪のために毛髪を形作り、引き続いて乾燥させることによる公知で一般的な方法において行われる。
【0039】
本発明の染色剤は、酸化剤を添加しなくても非常に優れた輝きおよび色濃度を有する染色を生じる。繊維をより大切に扱うためには、上述の薬剤を酸化剤の添加なしで使用することが好ましいが、上述の染色剤を、酸化剤との関連において、例えば、繊維を同時に漂白することが望まれる場合、または染色剤へ一般的な酸化染料前駆体をさらに添加する必要がある場合などに難なく使用することが可能である。
【0040】
染色的な可能性に関して、本発明の染色剤は、使用される染料の性質および調合に応じて、自然の色合いから流行性の高い輝きのある色合いまでへと広がる種々異なる色合いの幅広い色彩を呈する。新規の上記染色剤の卓越した特性は、特に光および天候により損傷を受けた毛髪、またはパーマをかけた毛髪に特に示される。ここで、得られた染色は、特にその極めて良好なホールド性および洗い落とし安定性でも非常に優れている。
【0041】
以下の実施例は、本発明の対象をさらに詳細に説明するためのものであって、これに制限されるものではない。
【0042】
【実施例】
実施例1.1および1.2: 前記式(Ia)の4‐アルキル‐2‐アリール‐1‐ベンゾピリリウム塩の合成
実施例1.1: 5,7‐ジヒドロキシ‐4‐メチル‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド
3Mのメチルマグネシウムブロミド‐THF‐溶液9mlに、乾燥テトラヒドロフラン(THF)30ml中の5,7‐ジヒドロキシフラボン1.08gの溶液をゆっくり滴下する。引き続いて、この反応溶液を還流下で2時間加熱し、次いで飽和NH4Cl溶液100mlにゆっくり加え、この際にこのpHは37%HCl溶液の添加によりpH=3〜5に保たれる。赤色の固形物が生じるのでこれを濾別し、水150mlを用いて洗浄し、引き続いて乾燥させる。
収量:0.80gの5,7‐ジヒドロキシ‐4‐メチル‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド(理論値の65%)
1H−NMR(CD3OD):δ=8.40ppm(dd,J=1.5Hz;J=7.5Hz,2H);8.16ppm(s,1H);7.83−7.76(m,3H);7.04(d,J=2Hz,1H);6.77ppm(d,J=2Hz,1H)
ESI−質量スペクトル:M+=253
UV−VIS(1%MeOHを有する0.1MのHCl):378nm(ε=12800±200);436nm(ε=9000±200)。
【0043】
実施例1.2: 7‐メトキシ‐4‐メチル‐2‐(3,4,5‐トリメトキシフェニル)‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド
3Mのメチルマグネシウムブロミド‐THF‐溶液1.6mlに、乾燥THF15ml中の7,3’,4’,5’‐テトラメトキシフラボン0.4gの溶液をゆっくり滴下する。引き続いて、この反応溶液を還流下で2時間加熱し、次いで飽和NH4Cl溶液50mlに加える。水相を酢酸エチルエステルを用いて抽出する。一つにした有機相をNa2SO4上で乾燥させ、濾過して完全に濃縮する。このようにして得られる残留物を酸性メタノール(2−3滴の37%HClを有するメタノール)中に溶かし、1時間かけて室温で撹拌する。溶媒を減圧下で完全に濃縮し、赤色の固形物が得られる。
収量:0.42gの7‐メトキシ‐4‐メチル‐2‐(3,4,5‐トリメトキシフェニル)‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド(理論値の95%)
1H−NMR(CD3OD):δ=8.68ppm(s,1H);8.43ppm(d;J=9Hz,1H);8.03ppm(d,J=2Hz,1H);7.84ppm(s,2H);7.59ppm(dd,J=9Hz;J=2Hz,1H);4.22ppm(s,3H);4.08(s,6H);4.00ppm(s,3H);
高解析質量スペクトル:
C20H21O5についてのM+計算値:341.1389; 実測値:341.1417
UV−VIS(1%MeOHを有する0.1MのHCl):444nm(ε=28200±500);
【0044】
実施例2.1〜2.5: 前記式(V)および(VI)のカチオン性染料の合成実施例2.1: 4‐[4‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)エテニル]‐7‐ヒドロキシ‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド
7‐ヒドロキシ‐4‐メチル‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド0.40gおよび4‐N,N‐ジメチルアミノベンズアルデヒド0.24gをメタノール中に溶かし、3時間かけて還流下で加熱する。引き続いて、この反応混合物を完全に濃縮する。得られる緑色の残渣を、ジエチルエーテル/酢酸エチルエステル(1/1)を用いて洗浄し、エタノール中で再結晶化させる。
収量: 0.50gの4‐[4‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)エテニル]‐7‐ヒドロキシ‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド(理論値の84%)
1H−NMR(CD3OD):δ=8.42ppm(d,J=15Hz,1H);8.39ppm(d,J=9Hz,1H);8.25ppm(d,J=7.5Hz,2H);8.14ppm(s,1H);7.87ppm(d,J=9Hz,2H);7.76ppm(d,J=15Hz,1H);7.72−7.61ppm(m,3H);7.07ppm(d,J=9Hz,1H);6.97ppm(s,1H);6.86ppm(d,J=9Hz,2H);3.17ppm(s,6H)
高解析質量スペクトル:
C25H22NO2についてのM+計算値:368.1650; 実測値:368.1654
UV−VIS(5%HClとのMeOH0.1M):640nm(ε=80000±1000);
【0045】
実施例2.2 4‐[4‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)エテニル]‐7‐メトキシ‐2‐(3,4,5‐トリメトキシフェニル)‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド
7‐メトキシ‐4‐メチル‐2‐(3,4,5‐トリメトキシフェニル)‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド0.18gおよび4‐N,N‐ジメチルアミノベンズアルデヒド0.078gをメタノール中に溶かし、3時間かけて還流下で加熱する。引き続いて、この反応混合物を完全に濃縮する。得られる緑色の残留物を、ジエチルエーテル/酢酸エチルエステル(1/1)を用いて洗浄し、エタノール中で再結晶化させる。
収量: 0.20gの4‐[4‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)エテニル]‐7‐メトキシ‐2‐(3,4,5‐トリメトキシフェニル)‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド(理論値の80%)
1H−NMR(CD3OD):δ=8.69ppm(d,J=15Hz,1H);8.47ppm(d,J=9Hz,1H);8.25(s,1H);7.95ppm(d,J=9Hz,2H);7.72ppm(d,J=15Hz,1H);7.58ppm(s,2H);7.51ppm(d,J=2Hz,1H);7.28ppm(dd,J=9Hz;J=2Hz,1H);6.92ppm(d,J=9Hz,2H);4.08ppm(s,3H);4.06(s,6H);3.95ppm(s,3H);3.29ppm(s,6H)
高解析質量スペクトル:
C29H30NO5についてのM+計算値:472.2124; 実測値:472.2125
UV−VIS(5%HCl0.1Mを有するMeOH):652nm(ε=78600±800);
【0046】
実施例2.3: 8‐ヒドロキシ‐5‐フェニル‐2‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)‐1,6‐ジオキサフェナレニウム‐クロリド
5,7‐ジヒドロキシ‐4‐メチル‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド0.58gおよび4‐N,N‐ジメチルアミノベンズアルデヒド0.33gを、メタノール30ml中で3時間、還流下で加熱する。引き続いて、この反応混合物を完全に濃縮する。得られる緑色の残留物を、ジエチルエーテル/酢酸エチルエステル(1/1)を用いて一回洗浄し、エタノール中で再結晶化させる。
収量: 0.47gの8‐ヒドロキシ‐5‐フェニル‐2‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)‐1,6‐ジオキサフェナレニウム‐クロリド(理論値の56%)
1H−NMR(CD3OD):δ=7.97ppm(d,J=7.5Hz,2H);7.78ppm(d,J=9Hz,2H);7.61ppm(m,1H);7.53ppm(m;2H);7.25ppm(s,1H);7.18ppm(s,1H);6.89ppm(d,J=2Hz,1H);6.83ppm(d,J=2Hz,1H);6.62ppm(d,J=9Hz,2H);3.00ppm(s,6H)
高解析質量スペクトル:
C25H20NO3についてのM+計算値:382.1443; 実測値:382.1443
UV−VIS(5%HCl0.1Mを有するMeOH):548nm(ε=46500±500);
【0047】
実施例2.4: 8‐ヒドロキシ‐5‐フェニル‐2‐[2‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)]‐エテニル‐1,6‐ジオキサフェナレニウム‐クロリド
5,7‐ジヒドロキシ‐4‐メチル‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド0.55gおよび4‐N,N‐ジメチルアミノシンナムアルデヒド0.37gを、メタノール30ml中で7時間、還流下で加熱する。引き続いて、メタノールを完全に濃縮する。得られる緑色の残留物を、ジエチルエーテル/酢酸エチルエステル(1/1)とCHCl3/酢酸エチルエステル(1/1)をそれぞれ用いて一回洗浄し、ここで暗赤色の固形物が得られる。
収量: 0.75gの8‐ヒドロキシ‐5‐フェニル‐2‐[2‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)]‐エテニル‐1,6‐ジオキサフェナレニウム‐クロリド(理論値の89%)
1H−NMR(CD3OD):δ=7.99ppm(d,J=7.5Hz,2H);7.67−7.54ppm(m、4H);7.36ppm(d,J=9Hz,2H);7.26ppm(s,1H);6.96ppm(d,J=2Hz,1H);6.93ppm(d,J=2Hz,2H);6.73ppm(s,1H);6.69ppm(d,J=15Hz,1H);6.54ppm(d,J=9Hz,2H);2.94ppm(s,6H)
高解析質量スペクトル:
C27H22NO3についてのM+計算値:408.1600; 実測値:408.1600
UV−VIS(5%HCl0.1Mを有するMeOH):628nm(ε=19100±300);
【0048】
実施例2.5
4‐[4‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)‐ブタジエニル]‐7‐メトキシ‐2‐(3,4,5‐トリメトキシ‐フェニル)‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド
7‐メトキシ‐4‐メチル‐2‐(3,4,5‐トリメトキシフェニル)‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド0.15gおよび4‐N,N‐ジメチルアミノ桂皮アルデヒド0.077gをメタノール中に溶かし、3時間かけて還流下で加熱する。引き続いて、この反応混合物を完全に濃縮する。得られる緑色の残留物を、展開剤としてMeOH/CH2Cl2(5/95)を用いてシリカゲルでのクロマトグラフィーで精製する。
収量: 0.16gの4‐[4‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)‐ブタジエニル]‐7‐メトキシ‐2‐(3,4,5‐トリメトキシフェニル)‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド(理論値の75%)
1H−NMR(CF3COODを有するCD3OD): δ=8.62ppm(dd,J=15Hz,J=12Hz,1H);8.39ppm(d,J=9Hz,1H);8.38ppm(s、1H);7.72ppm(d,J=9Hz,2H);7.65ppm(s,2H);7.61ppm(d,J=15Hz,1H);7.59ppm(d,J=2Hz,1H);7.53ppm(d,J=15Hz,1H);7.45ppm(dd,J=15Hz;J=12Hz,1H);7.34ppm(dd,J=9Hz,J=2Hz,1H);7.10ppm(d,J=9Hz,2H);4.07ppm(s,3H);4.03ppm(s,6H);3.92ppm(s,3H);3.21ppm(s,6H)
高解析質量スペクトル:
C31H32NO5についてのM+計算値:498.2280; 実測値:498.2291
UV−VIS(5%HClとのMeOH0.1M):730nm(ε=66600±900)
【0049】
実施例3.1〜3.10: ケラチン繊維用の染色剤
実施例3.1: 毛髪染色剤
4‐[4‐(4‐N,N‐ジメチルアミノ)
フェニル)エテニル]‐7‐ヒドロキシ‐2‐
フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド 0.05g
エタノール 50.00g
水、脱塩された 添加して100.00g
【0050】
上記染色溶液を、10%クエン酸溶液または0.1MのNaOH溶液を用いて実施例3.1.a−dに記載のpHm値に調整し、引き続いて白くなった毛髪に塗布する。40℃、30分間の作用時間後に水で洗い流し、乾燥させる。
【0051】
【表1】
【0052】
実施例3.2: 毛髪染色剤
4‐[4‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)
エテニル]‐7‐ヒドロキシ‐2‐フェニル‐
1‐ベンゾピリリウム‐クロリド 0.20g
デシルグルコシド
(フルカ社の Plantcare2000UP) 1.60g
エチレンジアミノテトラアセテートジナトリウム塩 0.08g
エタノール 62.00g
水、脱塩された 添加して100.00g
【0053】
上記染色溶液を、白くなった毛髪(L=63.3;a=−0.48;b=10.4)上に塗布する。40℃、30分間の作用時間後に水で洗い流し、乾燥させる。紫色の染色が得られる(L=33.97;a=7.35;b=−10.88)。
【0054】
実施例3.3 毛髪染色剤
4‐[4‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)エテニル]‐
7‐メトキシ‐2‐(3,4,5‐トリメトキシフェニル)‐
1‐ベンゾピリリウム‐クロリド 0.05g
エタノール 50.00g
水、脱塩された 添加して100.00g
【0055】
上記染色溶液を、白くなった毛髪(L=63.3;a=−0.48;b=10.4)上に塗布する。40℃、30分間の作用時間後に水で洗い流し、乾燥させる。青緑色の染色が得られる(L=39.22;a=−10.15;b=−8.19)。
【0056】
実施例3.4 毛髪染色剤
4‐[4‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)エテニル]‐
7‐メトキシ‐2‐(3,4,5‐トリメトキシフェニル)‐
1‐ベンゾピリリウム‐クロリド 0.320g
ココアミドプロピルベタイン 1.410g
蟻酸 0.014g
エタノール 40.600g
水、脱塩された 添加して100.000g
【0057】
上記染色溶液を、白くなった毛髪(L=63.3;a=−0.48;b=10.4)に塗布する。40℃、30分間の作用時間後に水で洗い流し、乾燥させる。紫色の染色が得られる(L=39.50;a=2.19;b=−8.31)。
【0058】
実施例3.5 毛髪染色剤
4‐[4‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)‐ブタジエニル]
‐7‐メトキシ‐2‐(3,4,5‐トリメトキシ‐
フェニル)‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド 0.05g
エタノール 50.00g
水、脱塩された 添加して100.00g
【0059】
上記染色溶液を、白くなった毛髪(L=63.3;a=−0.48;b=10.4)上に塗布する。40℃、30分間の作用時間後に水で洗い流し、乾燥させる。緑色の染色が得られる(L=42.26;a=−20.94;b=0.59)。
【0060】
実施例3.6: 毛髪染色剤
4‐[4‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)‐ブタジエニル]
‐7‐メトキシ‐2‐(3,4,5‐トリメトキシ‐
フェニル)‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド 0.27g
デシルグルコシド
(フルカ社の Plantcare2000UP) 2.00g
エチレンジアミノテトラアセテート‐ジナトリウム塩 0.10g
エタノール 52.50g
水、脱塩された 添加して100.00g
【0061】
上記染色溶液を、白くなった毛髪(L=63.3;a=−0.48;b=10.4)上に塗布する。40℃、30分間の作用時間後に水で洗い流し、乾燥させる。青緑色の染色が得られる(L=35.40;a=−18.42;b=2.12)。
【0062】
実施例3.7: 毛髪染色剤
7‐ヒドロキシ‐2‐フェニル‐4‐[(E)‐2‐(2‐
チエニル)エテニル]‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド 0.01g
エタノール 50.00g
水、脱塩された 添加して100.00g
【0063】
上記染色溶液を、10%クエン酸溶液または0.1MのNaOH溶液を用いて実施例3.7.a−dに記載のpHm値に調整し、引き続いて白くなった毛髪に塗布する。40℃、30分間の作用時間後に水で洗い流し、乾燥させる。
【0064】
【表2】
【0065】
実施例3.8: 毛髪染色剤
4‐[(E)‐2‐(2‐フリル)エテニル]‐7‐ヒドロキシ‐
2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド 0.01g
エタノール 50.00g
水、脱塩された 添加して100.00g
【0066】
上記染色溶液を、10%クエン酸溶液または0.1MのNaOH溶液を用いて実施例3.8.a−dに記載のpHm値に調整し、引き続いて白くなった毛髪に塗布する。40℃、30分間の作用時間後に水で洗い流し、乾燥させる。
【0067】
【表3】
【0068】
実施例3.9: 毛髪染色剤
4‐[(E)‐2‐(2,4‐ジヒドロキシフェニル)
エテニル]‐7‐ヒドロキシ‐2‐フェニル‐1‐
ベンゾピリリウム‐クロリド 0.01g
エタノール 50.00g
水、脱塩された 添加して100.00g
【0069】
上記染色溶液を、10%クエン酸溶液または0.1MのNaOH溶液を用いて実施例3.9.a−dに記載のpHm値に調整し、引き続いて白くなった毛髪に塗布する。40℃、30分間の作用時間後に水で洗い流し、乾燥させる。
【0070】
【表4】
【0071】
実施例3.10: 毛髪染色剤
8‐ヒドロキシ‐5‐フェニル‐2‐(4‐(N,N)‐
ジメチルアミノ)フェニル‐1,6‐
ジオクサフェナレニウム‐クロリド 0.01g
エタノール 50.00g
水、脱塩 添加して100.00g
【0072】
上記染色溶液を、10%クエン酸溶液または0.1MのNaOH溶液を用いて実施例3.10.a−dに記載のpHm値に調整し、引き続いて白くなった毛髪に塗布する。40℃、30分間の作用時間後に水で洗い流し、乾燥させる。
【0073】
【表5】
【0074】
本願明細書中の百分率はいずれも特にことわりのない限り重量%を示す。
本発明は、新規のカチオン性染料、その製造方法およびこのカチオン性染料を含有する染色剤に関する。
【0002】
例えば、J.G.スィーニーとG.A.ラコブッチのテトラヘドロン、第37巻、第1481−1483頁(1981)、G.A.ラコブッチとJ.G.スィーニーのテトラヘドロン、第39巻、第3005−3038頁(1983)、およびフォンM.エルハビリ、P.フィギュレイド、A.フーゲルースおよびR.ブルイラードのテトラヘドロンレター、第36巻、第4611−4614頁(1995)などの文献から、特定の4‐アルキレン‐2‐アリール‐4H‐1‐ベンゾピラン誘導体およびその塩類に関する様々な合成方法が既に知られている。しばしば用いられる方法は、例えば、4‐アルキレン‐2‐アリール‐4H‐1‐ベンゾピラン誘導体へと導くための、2‐ヒドロキシベンズアルデヒド誘導体とアセトフェノン誘導体との縮合反応である。別の方法では、反応用の種々のフラボノイド誘導体を用いた還元反応または酸化反応が利用される。しかしながら、このような方法は、あらゆる観点において満足のいくものではない。
【0003】
今ここに驚くべきことに、下記式(Ia)で表される4‐アルキレン‐2‐アリール‐4H‐1‐ベンゾピラン誘導体または下記式(I)で表されるその塩類は、下記式(III)のグリニャール化合物を用いた下記式(II)のフラボン化合物の置換により容易に製造可能であり、これが下記式(V)および(VI)で表される新規のカチオン性染料の製造についての出発物質として非常に優れて好適であることが見出された。
【0004】
出発化合物として用いられる、下記式(Ia)の4‐アルキレン‐2‐アリール‐4H‐1‐ベンゾピラン誘導体もしくは下記式(I)で表されるその塩類:
【0005】
【化6】
【0006】
の製造は、非極性・非プロトン性‐または極性・非プロトン性の溶媒中で、80〜180の温度で1〜50モルの式(III)の化合物を用いた下記式(II)のフラボン化合物1モルを置換し、引き続いてこの反応生成物を、酸性水溶液または酸性の水性‐アルコール溶液で処理することにより行われる。
【0007】
【化7】
【0008】
式中、
R1、R2、R3、R4およびR5は独立して別々に水素原子、直鎖または分枝したC1‐〜C4‐アルキル基、C1‐〜C4‐ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシ基、メトキシ基、ベンジル基、ハロゲン原子(F、Cl、Br、J)、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、‐CHO基、‐CORb基、‐COOH基、‐CO2Rb基、‐OCORb基、‐OCH2アリール基、‐SO2NH2基、‐SO2CHF2基、‐SO2CF3基、‐SO2NH2基、‐SO2NHRb基、‐SO2N(Rb)2基、‐SO2Rb基、‐NH2基、‐(NH3)+基、‐NHRb基、‐(NH2Rb)+基、‐N(Rb)2基、‐(N(Rb)3)+基、‐NHCORb基、‐NHCOORb基、‐CH2NH2基、‐CH2NHRb基、‐CH2N(Rb)2基、‐CO2CF3基、‐PO(ORb)2基であり、但しRbは水素原子、必要に応じて置換された芳香族の炭素環またはヘテロ環またはC1‐〜C6‐アルキル基であり、
Rxは、水素原子、必要に応じて置換されたフェニル基、必要に応じて置換されたナフチル基、ベンジル基、必要に応じて置換された芳香族の炭素環またはヘテロ環、C1‐〜C8‐ポリヒドロキシアルキル基、C1‐〜C8‐アルコキシ‐(C1〜C8)アルキル基、直鎖または分枝したC1−C6‐アルキル基、ORa‐基またはSRa‐基であり、
Rzは、水素原子、必要に応じて置換されたフェニル基、必要に応じて置換されたナフチル基、必要に応じて置換された芳香族の炭素環またはヘテロ環、C1‐〜C8‐アルキル基、C1‐〜C8‐モノヒドロキシアルキル基、C1‐〜C8‐ポリヒドロキシアルキル基、C1‐〜C8‐アルコキシ‐(C1〜C8)アルキル基、ハロゲン原子、‐OCORa基、ニトロ基、シアノ基、‐CO‐Ra基、‐CO‐ORa基、‐CO‐OCF3基、‐CO‐NHRa基、‐CO‐N(Ra)2基、‐SO2‐NH2基、‐SO2‐NHRa基、‐SO2‐N(Ra)2基、‐SO2‐ORa基または‐SO2‐Ra基であり、但しRaは水素原子、必要に応じて置換された芳香族の炭素環またはヘテロ環またはC1−C6‐アルキル基であり、A−は、有機酸または無機酸のアニオンであり、好ましくはクロリド、ブロミド、ヨージド、ヒドロゲンスルフェート、スルフェート、トルオールスルホネート、ベンゾールスルホネート、モノメチルスルフェート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオルアンチモネート、テトラフルオロボレート、テトラフェニルボレート、ホルミアート、アセテートまたはプロピオネートであり、ここでクロリドイオン、テトラフルオロボレートイオン、アセテートイオンおよびヒドロゲンスルフェートイオンが特に好適である。
【0009】
式(II)の化合物と式(III)の化合物の間でのグリニャール反応は、−80〜180℃、好ましくは0〜140℃、より好ましくは20〜100℃において、非極性・非プロトン性の溶媒または極性・非プロトン性の溶媒(例えばエーテル化合物、好ましくはジエチルエーテル、ジオクザン、1,2‐ジメトキシエタン、1,2‐ジエトキシエタン、ビス‐(2‐エトキシエチル)エーテル、および特に好ましくはテトラヒドロフラン)の使用のもとで実施される。この反応媒質は無水である。
【0010】
反応時間は約1〜48時間にわたり、ここで1〜8時間、特に2〜6時間の反応時間が好ましい。
【0011】
前記式(II)の化合物および前記式(III)の化合物は、1:1〜1:50のモル比で添加されることが好ましく、1:1〜1:15のモル比が特に好ましい。
【0012】
グリニャール反応の工程は、酸(HA)によって酸性に調節された水性溶液または水性‐アルコール性溶液内に反応溶液を添加することにより行われ、NH4Cl塩で飽和されてさらに37%HCl溶液で酸性に調節された(pH=1〜5、好ましくはpH=2〜4)水相において行われることが好ましい。前記式(I)または(Ia)の化合物は、溶解度に応じて脱水の後にあらかじめほとんど沈殿させることができる。さもなければ、上記水相は、この目的に関しての一般的な有機溶媒、例えばハロゲン化された炭化水素、エーテル化合物、エステル化合物、またはCO2からの臨界超過の液体、好ましくはエーテル化合物またはエステル化合物、および特に酢酸エチルエステルを用いて抽出される。このようにして得られた抽出物は次いで、酸により酸性に調節された水性‐アルコール性溶液中に溶かされ、そして0℃〜100℃の温度、特に好ましくは20℃〜50℃の温度で撹拌される。この撹拌は、1〜48時間かけて行われるのが好ましく、1〜8時間かけて行われるのが特に好ましく、この際に前記式(I)のまたは(Ia)の化合物が得られる。
【0013】
前記式(I)のまたは(Ia)の化合物として、以下:
7‐ヒドロキシ‐4‐メチレン‐2‐フェニル‐4H‐1‐ベンゾピラン、7‐メトキシ‐4‐メチレン‐2‐(3,4,5‐トリメトキシフェニル)‐4H‐1‐ベンゾピラン、5,7‐ジヒドロキシ‐4‐メチレン‐2‐フェニル‐4H‐1‐ベンゾピラン、5,7‐ジメトキシ‐4‐メチレン‐2‐フェニル‐4H‐1‐ベンゾピラン、4‐メチレン‐4H‐1‐ベンゾピラン、4‐メチレン‐2‐フェニル‐4H‐1‐ベンゾピラン、7‐アミノ‐4‐メチレン‐2‐フェニル‐4H‐1‐ベンゾピラン、7‐ジメチルアミノ‐4‐メチレン‐2‐フェニル‐4H‐1‐ベンゾピラン、および4‐メチレン‐7‐ニトロ‐2‐フェニル‐4H‐1‐ベンゾピラン、ならびにこれらの無機酸または有機酸との塩類を挙げることができ、ここで、7‐ヒドロキシ‐4‐メチル‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド、7‐メトキシ‐4‐メチル‐2‐(3,4,5‐トリメトキシフェニル)‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド、5,7‐ジヒドロキシ‐4‐メチル‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド、5,7‐ジメトキシ‐4‐メチル‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド、4‐メチル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド、4‐メチル‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド、7‐アミノ‐4‐メチル‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド、7‐ジメチルアミノ‐4‐メチル‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド、および4‐メチル‐7‐ニトロ‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリドが特に好適である。
【0014】
本発明は、下記式(V)および(VI)のカチオン性染料の製造方法に関し、ここで、前に記載した式(Ia)の4‐アルキレン‐2‐アリール‐4H‐1‐ベンゾピラン誘導体または式(I)で表されるその塩は、下記式(IV)のアルデヒド誘導体、好ましくは4‐N,N‐ジメチルアミノ‐ベンズアルデヒドまたは4‐N,N‐ジメチルアミノ桂皮アルデヒドを用いて0〜180℃で極性・非プロトン性の、非極性・非プロトン性の、極性・プロトン性のまたは非極性・プロトン性の溶媒中で置換される。
【0015】
【化8】
【0016】
式中、
R1、R2、R3、R4、およびR5は独立して別々に、水素原子、直鎖または分枝したC1‐〜C4‐アルキル基、C1‐〜C4‐ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシ基、メトキシ基、ベンジル基、ハロゲン原子(F、Cl、Br、J)、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、‐CHO基、‐CORb基、‐COOH基、‐CO2Rb基、‐OCORb基、‐OCH2アリール基、‐SO2NH2基、‐SO2CHF2基、‐SO2CF3基、‐SO2NH2基、‐SO2NHRb基、‐SO2N(Rb)2基、‐SO2Rb基、‐NH2基、‐(NH3)+基、‐NHRb基、‐(NH2Rb)+基、‐N(Rb)2基、‐(N(Rb)3)+基、‐NHCORb基、‐NHCOORb基、‐CH2NH2基、‐CH2NHRb基、‐CH2N(Rb)2基、‐CO2CF3基、または‐PO(ORb)2基であり、但しRbは水素原子、必要に応じて置換された芳香族の炭素環またはヘテロ環またはC1‐〜C6‐アルキル基であり、
Rqは、置換されたピリジル基、置換されたピリミジル基、下記式(VII)のフェニル基または下記式(VIII)のヘテロ環基であり、
【0017】
【化9】
【0018】
式中、
R6、R7、R8、R9およびR10は、独立して別々に、水素原子、直鎖または分枝したC1−C4‐アルキル基、C1−C4‐ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシ基、メトキシ基、ベンジル基、ハロゲン原子(F、Cl、Br、J)、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、‐CHO基、‐CORc基、‐COOH基、‐CO2Rc基、‐OCORc基、‐OCH2アリール基、‐SO2NH2基、‐NH2基、‐(NH3)+基、‐NHRc基、‐(NH2Rc)+基、‐N(Rc)2基、‐(N(Rc)3)+基、‐NHCORc基、‐NHCOORc基、‐CH2NH2基、‐CH2NHRc基、‐CH2N(Rc)2基、‐CO2CF3基、‐PO(ORc)2基、‐SO2CHF2基、‐SO2CF3基、‐SO2Rc基または‐SRc基であり、
ここでRcは水素原子、必要に応じて置換された芳香族の炭素環またはヘテロ環またはC1−C6‐アルキル基であり、但し、互いに隣り合う位置の2個のR6〜R10の残基はさらに芳香族核の炭素原子と共同で5員または6員の脂肪環または芳香族環を形成することができて、必要に応じて1個または複数の硫黄原子、窒素原子および/または酸素原子を含有することができて、さらに、
X1は、硫黄、窒素、酸素、C‐R13基またはN‐R12基であり、
X2は、硫黄、窒素、酸素、C‐R14基またはN‐R12基であり、
X3は、硫黄、窒素、酸素、C‐R15基またはN‐R12基であり、
但し、X1〜X3の残基の少なくとも1個および最大2個は、硫黄、酸素またはN‐R12基である。
【0019】
R11、R13、R14およびR15は、独立して別々に、水素、ハロゲン原子(F、Cl、Br、J)、シアノ基、C1−C4‐アルコキシ基、C1−C6‐アルキル基、C1−C4‐アルキルチオエーテル基、メルカプト基、ニトロ基、アミノ基、C1−C4‐アルキルアミノ基、ジ(C1−C4)‐アルキルアミノ基、ジ(C1−C4‐ヒドロキシアルキル)アミノ基、C1−C4‐ヒドロキシアルキルアミノ基、トリフルオルメタン基、‐C(O)CH3基、‐C(O)CF3基、‐Si(CH3)3基、C1−C4‐ヒドロキシアルキル基またはC3−C4‐ジヒドロキシアルキル基であり、かつ
R12は、水素、C1−C6‐アルキル基、C2−C4‐ヒドロキシアルキル基、フェニル基またはアセチル基であり、
nは0、1または2であり、
Rxは、水素原子、必要に応じて置換されたフェニル基、必要に応じて置換されたナフチル基、ベンジル基、必要に応じて置換された芳香族の炭素環またはヘテロ環、C1‐〜C8‐ポリヒドロキシアルキル基、C1‐〜C8‐アルコキシ‐(C1〜C8)アルキル基、直鎖または分枝したC1−C6‐アルキル基、ORa基またはSRa基、ここでRaは水素原子、必要に応じて置換された芳香族の炭素環またはヘテロ環またはC1−C6‐アルキル基であり、
Rzは水素原子、必要に応じて置換されたフェニル基、必要に応じて置換されたナフチル基、必要に応じて置換された芳香族の炭素環またはヘテロ環、C1‐〜C8‐アルキル基、C1‐〜C8‐モノヒドロキシアルキル基、C1‐〜C8‐ポリヒドロキシアルキル基、C1‐〜C8‐アルコキシ‐(C1〜C8)アルキル基、ハロゲン原子、‐OCORa基、ニトロ基、シアノ基、‐CO‐Ra基、‐CO‐ORa基、‐CO‐OCF3基、‐CO‐NHRa基、‐CO‐N(Ra)2基、‐SO2‐NH2基、‐SO2‐NHRa基、‐SO2‐N(Ra)2基、‐SO2‐ORa基または‐SO2‐Ra基であり、この際にRaは水素原子、必要に応じて置換された芳香族の炭素環またはヘテロ環またはC1−C6‐アルキル基であり、さらに
A−は有機酸または無機酸のアニオン、好ましくはクロリド、ブロミド、ヨージド、ヒドロゲンスルフェート、スルフェート、トルオールスルホネート、ベンゾールスルホネート、モノメチルスルフェート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオルアンチモネート、テトラフルオロボレート、テトラフェニルボレート、ホルミアート、アセテートまたはプロピオネートであり、ここでクロリドイオン、テトラフルオロボレートイオン、アセテートイオンおよびヒドロゲンスルフェートイオンが特に好適である。
【0020】
上記の縮合反応は20〜140℃で行われるのが好ましく、50〜100℃が特に好ましい。この際に極性・プロトン性または非極性・プロトン性の溶媒、例えば水、エタノールおよびメタノールなどのアルコール類、または酢酸および蟻酸などのカルボン酸類を使用することが好ましい。ここで特に好ましいのは、エタノールおよび/またはメタノールの使用である。上記の反応時間は、約1〜48時間が好ましく、さらに1〜8時間が特に好ましい。
【0021】
前記式(V)および式(VI)の染料についての合成方法は、空気酸素の存在において実施される。上記反応は以下のスキーム1に要約されている。
【0022】
【化10】
【0023】
別の対象は、式(V)および式(VI)の新規なカチオン性染料である。
【0024】
ここで前記式(V)および(VI)の化合物として特に好適なものは以下に挙げられる。
4‐[4‐(4‐N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)‐エテニル]‐7‐ヒドロキシ‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド、4‐[4‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)‐エテニル]‐7‐メトキシ‐2‐(3,4,5‐トリメトキシフェニル)‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド、8‐ヒドロキシ‐5‐フェニル‐2‐(4‐N,N)‐ジメチルアミノ)‐フェニル‐1,6‐ジオクザフェナレニウム‐クロリド、8‐ヒドロキシ‐5‐フェニル‐2‐[2‐(4‐(N,N)‐ジメチルアミノ)フェニル]エテニル‐1,6‐ジオクザフェナレニウム‐クロリド、および4‐[4‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)‐ブタジエニル]‐7‐メトキシ‐2‐(3,4,5‐トリメトキシフェニル)‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド。
【0025】
式(V)および式(VI)の染料は、ケラチン繊維を染色するための直接染料として非常に優れている。
【0026】
それゆえ本発明のさらに別の対象は、ケラチン繊維、例えば羊毛、木綿、絹および毛髪、特にヒトの頭髪を染色するための薬剤であり、該薬剤が少なくとも前記式(V)または(VI)の化合物を含有することを特徴とするものである。
【0027】
前記式(V)または(VI)の染料の、ケラチン繊維染色用の本発明の薬剤中での総含有量は、約0.01〜5重量%であり、0.1〜3重量%が好ましい。
【0028】
さらに本発明の染料は必要に応じて、酸性または塩基性の染料、ニトロ染料、アゾ染料、キノン染料およびトリフェニルメタン染料の群からの一般的な、生理学的に危険のない直接染料を追加して含有することができる。
【0029】
本発明のケラチン繊維の染色剤は、例えば溶液、特に水性又は水‐アルコール性溶液でもよい。さらに好ましい調合形態は、クリーム、ジェル、泡又はエマルションである。これらの調合物は、前記式(V)および(VI)の化合物と、このような調合において一般的な添加物との混合により調製される。
【0030】
溶液、クリーム、エマルション又はジェルにおける、染色剤中で使用される一般的な添加物には、例えば、水、低級脂肪アルコール(例えばエタノール、n−プロパノールおよびイソプロパノール)、またはグリセリンおよび1,2‐プロパンジオールなどのグリコール等の溶剤、更には、例えば脂肪族アルコールスルフェート、オキシエチル化脂肪族アルコールサルフェート、アルキルスルホネート、アルキルベンゾールスルホネート、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルベタイン、オキシエチル化脂肪族アルコール、オキシエチル化ノニルフェノール、脂肪酸アルカノールアミド、オキシエチル化脂肪族アルコール、オキシエチル化ノニルフェノール、脂肪酸アルカノールアミド、オキシエチル化脂肪酸エステルのような、アニオン性、カチオン性、両性又は非イオン性の界面活性物質の属から選ばれる湿潤剤あるいは乳化剤、更に、高級脂肪族アルコール、澱粉またはセルロース誘導体のような増粘剤、香料、毛髪前処理剤、コンディショナー、毛根剤、保存料、さらにワセリン、パラフィン油及び脂肪酸、ならびにカチオン性樹脂、ラノリン誘導体、コレステリン、パントテン酸およびベタインのようなこの他の保護物質が挙げられる。上記の成分は、このような目的において、一般的な量で用いられ、例えば前記の湿潤剤および乳化剤は、約0.5〜30重量%の濃度(染料キャリアに基づく)、増粘剤は、約0.1〜30重量%の量(染料キャリアに基づく)、保護物質は、約0.1〜5重量%(染料キャリアに基づく)の濃度で用いられる。
【0031】
同じく、スプレーもしくは他の好適なポンプ装置またはスプレー装置を用いて、または圧力下で液状の一般的な発泡剤と混合して、この薬剤をエアゾールスプレーまたはエアゾール泡として圧力容器から取り出すことも可能である。
【0032】
本発明の染色剤のpH値は、約2から11であり、ここで2.5〜8のpH値が特に好ましい。塩基性への調整はアンモニアで行われるのが好ましいが、アンモニアの代わりに例えばモノエタノールアミン及びトリエタノールアミンなどの有機アミンを用いることも可能である。それとは逆に酸性への調整のためには、例えば塩酸、硫酸、リン酸、アスコルビン酸、グリコール酸または乳酸などの有機または無機酸を用いて行われてもよい。
【0033】
もちろん、上記の染色剤は必要に応じてさらに、ケラチン繊維用の染色剤について一般的な添加物、例えば保護物質、湿潤剤、増粘剤、柔軟剤、保存剤および香料油、ならびにさらに以下に列挙した添加剤を含有することも可能である。
【0034】
さらに本発明の染色剤は、脂肪族アルコールスルフェート、アルカンスルホネート、アルキルベンゾールスルホネート、アルキルベタイン、α‐オレフィンスルホネート、オキシエチル化脂肪族アルコール、オキシエチル化ノニルフェノール、脂肪酸アルカノールアミン、オキシエチル化脂肪酸エステル、脂肪族アルコールポリグリコールエーテルスルフェート、アルキルポリグルコシドのような、アニオン性、両性、非イオン性または両イオン性の界面活性物質の属から選ばれる湿潤剤あるいは乳化剤、高級脂肪族アルコール、澱粉、アルギン酸、ベントナイト、セルロース誘導体、ワセリン、パラフィン油及び脂肪酸のような増粘剤、天然ゴム、グアーガム、キサンタンガム、イナゴマメデンプン、ペクチン、デキストラン、寒天、アミロース、アミロペクチン、デキストリン、粘土またはポリビニルアルコールなどの完全合成ヒドロコロイドのような水溶性ポリマー増粘剤、さらに、ラノリン誘導体、コレステリン、パントテン酸、水溶性ポリマー、プロテイン誘導体、プロビタミン、ビタミン、植物抽出物、糖およびベタインのような保護物質、保湿剤、電解質、抗酸化剤、脂肪アミド、金属イオン封鎖剤、フィルム形成剤および保存料のような補助剤を含有することができる。
【0035】
さらに、前記染色剤は、天然または合成のポリマーもしくは天然由来の修飾されたポリマーを含有することができて、これにより、染色と共に同時にケラチン繊維の固定化を達成する。このような薬剤は一般的に、調色固定化剤(Toenungsfestiger)または着色固定化剤(Farbfestiger)と呼ばれている。化粧品におけるこのような目的のために、公知の合成ポリマー、例えばポリビニルピロリドン、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、またはポリアクリル酸またはポリメタクリル酸などのポリアクリル化合物、ポリアクリルニトリル、ポリビニルアセテートならびにこのような化合物からのコポリマー、例えばポリビニルピロリドン‐ビニルアセテートが言及される。ここで、天然のポリマーまたは修飾された天然ポリマーして、例えばキトサン(脱アセチル化されたキチン)またはキトサン誘導体が組み入れられることも可能である。
【0036】
上述の成分はこのような目的において、一般的な量で用いられ、例えば前記の湿潤剤および乳化剤は、約0.5〜30重量%の濃度、増粘剤は、約0.1〜25重量%の量、および保護物質は、約0.1〜5重量%の量で用いられる。上記のポリマーは、本発明の薬剤中に、このような薬剤において一般的な量、特に約1〜5重量%の量にて使用される。
【0037】
ケラチン繊維の染色のための本発明の薬剤は、特に毛髪の染色に好適である。これに対して、本発明の染色剤は、毛髪染色での一般的な方法において充分な量、一般的には約50〜150グラムの量にて毛髪上に塗布される。毛髪染色にとって十分な作用時間の後で、普通一般的には、20℃〜50℃で約10〜45分後、好ましくは約40℃で15〜30分後に、上記毛髪は水ですすがれ、必要に応じてシャンプーで洗浄され、かつ/または水溶性の弱性の有機酸溶液、例えばクエン酸または酒石酸などの溶液で再洗浄されて乾燥される。
【0038】
固定化をさらに伴う本染色剤の適用は、固定化剤を用いて毛髪を加湿し、調髪のために毛髪を形作り、引き続いて乾燥させることによる公知で一般的な方法において行われる。
【0039】
本発明の染色剤は、酸化剤を添加しなくても非常に優れた輝きおよび色濃度を有する染色を生じる。繊維をより大切に扱うためには、上述の薬剤を酸化剤の添加なしで使用することが好ましいが、上述の染色剤を、酸化剤との関連において、例えば、繊維を同時に漂白することが望まれる場合、または染色剤へ一般的な酸化染料前駆体をさらに添加する必要がある場合などに難なく使用することが可能である。
【0040】
染色的な可能性に関して、本発明の染色剤は、使用される染料の性質および調合に応じて、自然の色合いから流行性の高い輝きのある色合いまでへと広がる種々異なる色合いの幅広い色彩を呈する。新規の上記染色剤の卓越した特性は、特に光および天候により損傷を受けた毛髪、またはパーマをかけた毛髪に特に示される。ここで、得られた染色は、特にその極めて良好なホールド性および洗い落とし安定性でも非常に優れている。
【0041】
以下の実施例は、本発明の対象をさらに詳細に説明するためのものであって、これに制限されるものではない。
【0042】
【実施例】
実施例1.1および1.2: 前記式(Ia)の4‐アルキル‐2‐アリール‐1‐ベンゾピリリウム塩の合成
実施例1.1: 5,7‐ジヒドロキシ‐4‐メチル‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド
3Mのメチルマグネシウムブロミド‐THF‐溶液9mlに、乾燥テトラヒドロフラン(THF)30ml中の5,7‐ジヒドロキシフラボン1.08gの溶液をゆっくり滴下する。引き続いて、この反応溶液を還流下で2時間加熱し、次いで飽和NH4Cl溶液100mlにゆっくり加え、この際にこのpHは37%HCl溶液の添加によりpH=3〜5に保たれる。赤色の固形物が生じるのでこれを濾別し、水150mlを用いて洗浄し、引き続いて乾燥させる。
収量:0.80gの5,7‐ジヒドロキシ‐4‐メチル‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド(理論値の65%)
1H−NMR(CD3OD):δ=8.40ppm(dd,J=1.5Hz;J=7.5Hz,2H);8.16ppm(s,1H);7.83−7.76(m,3H);7.04(d,J=2Hz,1H);6.77ppm(d,J=2Hz,1H)
ESI−質量スペクトル:M+=253
UV−VIS(1%MeOHを有する0.1MのHCl):378nm(ε=12800±200);436nm(ε=9000±200)。
【0043】
実施例1.2: 7‐メトキシ‐4‐メチル‐2‐(3,4,5‐トリメトキシフェニル)‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド
3Mのメチルマグネシウムブロミド‐THF‐溶液1.6mlに、乾燥THF15ml中の7,3’,4’,5’‐テトラメトキシフラボン0.4gの溶液をゆっくり滴下する。引き続いて、この反応溶液を還流下で2時間加熱し、次いで飽和NH4Cl溶液50mlに加える。水相を酢酸エチルエステルを用いて抽出する。一つにした有機相をNa2SO4上で乾燥させ、濾過して完全に濃縮する。このようにして得られる残留物を酸性メタノール(2−3滴の37%HClを有するメタノール)中に溶かし、1時間かけて室温で撹拌する。溶媒を減圧下で完全に濃縮し、赤色の固形物が得られる。
収量:0.42gの7‐メトキシ‐4‐メチル‐2‐(3,4,5‐トリメトキシフェニル)‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド(理論値の95%)
1H−NMR(CD3OD):δ=8.68ppm(s,1H);8.43ppm(d;J=9Hz,1H);8.03ppm(d,J=2Hz,1H);7.84ppm(s,2H);7.59ppm(dd,J=9Hz;J=2Hz,1H);4.22ppm(s,3H);4.08(s,6H);4.00ppm(s,3H);
高解析質量スペクトル:
C20H21O5についてのM+計算値:341.1389; 実測値:341.1417
UV−VIS(1%MeOHを有する0.1MのHCl):444nm(ε=28200±500);
【0044】
実施例2.1〜2.5: 前記式(V)および(VI)のカチオン性染料の合成実施例2.1: 4‐[4‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)エテニル]‐7‐ヒドロキシ‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド
7‐ヒドロキシ‐4‐メチル‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド0.40gおよび4‐N,N‐ジメチルアミノベンズアルデヒド0.24gをメタノール中に溶かし、3時間かけて還流下で加熱する。引き続いて、この反応混合物を完全に濃縮する。得られる緑色の残渣を、ジエチルエーテル/酢酸エチルエステル(1/1)を用いて洗浄し、エタノール中で再結晶化させる。
収量: 0.50gの4‐[4‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)エテニル]‐7‐ヒドロキシ‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド(理論値の84%)
1H−NMR(CD3OD):δ=8.42ppm(d,J=15Hz,1H);8.39ppm(d,J=9Hz,1H);8.25ppm(d,J=7.5Hz,2H);8.14ppm(s,1H);7.87ppm(d,J=9Hz,2H);7.76ppm(d,J=15Hz,1H);7.72−7.61ppm(m,3H);7.07ppm(d,J=9Hz,1H);6.97ppm(s,1H);6.86ppm(d,J=9Hz,2H);3.17ppm(s,6H)
高解析質量スペクトル:
C25H22NO2についてのM+計算値:368.1650; 実測値:368.1654
UV−VIS(5%HClとのMeOH0.1M):640nm(ε=80000±1000);
【0045】
実施例2.2 4‐[4‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)エテニル]‐7‐メトキシ‐2‐(3,4,5‐トリメトキシフェニル)‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド
7‐メトキシ‐4‐メチル‐2‐(3,4,5‐トリメトキシフェニル)‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド0.18gおよび4‐N,N‐ジメチルアミノベンズアルデヒド0.078gをメタノール中に溶かし、3時間かけて還流下で加熱する。引き続いて、この反応混合物を完全に濃縮する。得られる緑色の残留物を、ジエチルエーテル/酢酸エチルエステル(1/1)を用いて洗浄し、エタノール中で再結晶化させる。
収量: 0.20gの4‐[4‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)エテニル]‐7‐メトキシ‐2‐(3,4,5‐トリメトキシフェニル)‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド(理論値の80%)
1H−NMR(CD3OD):δ=8.69ppm(d,J=15Hz,1H);8.47ppm(d,J=9Hz,1H);8.25(s,1H);7.95ppm(d,J=9Hz,2H);7.72ppm(d,J=15Hz,1H);7.58ppm(s,2H);7.51ppm(d,J=2Hz,1H);7.28ppm(dd,J=9Hz;J=2Hz,1H);6.92ppm(d,J=9Hz,2H);4.08ppm(s,3H);4.06(s,6H);3.95ppm(s,3H);3.29ppm(s,6H)
高解析質量スペクトル:
C29H30NO5についてのM+計算値:472.2124; 実測値:472.2125
UV−VIS(5%HCl0.1Mを有するMeOH):652nm(ε=78600±800);
【0046】
実施例2.3: 8‐ヒドロキシ‐5‐フェニル‐2‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)‐1,6‐ジオキサフェナレニウム‐クロリド
5,7‐ジヒドロキシ‐4‐メチル‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド0.58gおよび4‐N,N‐ジメチルアミノベンズアルデヒド0.33gを、メタノール30ml中で3時間、還流下で加熱する。引き続いて、この反応混合物を完全に濃縮する。得られる緑色の残留物を、ジエチルエーテル/酢酸エチルエステル(1/1)を用いて一回洗浄し、エタノール中で再結晶化させる。
収量: 0.47gの8‐ヒドロキシ‐5‐フェニル‐2‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)‐1,6‐ジオキサフェナレニウム‐クロリド(理論値の56%)
1H−NMR(CD3OD):δ=7.97ppm(d,J=7.5Hz,2H);7.78ppm(d,J=9Hz,2H);7.61ppm(m,1H);7.53ppm(m;2H);7.25ppm(s,1H);7.18ppm(s,1H);6.89ppm(d,J=2Hz,1H);6.83ppm(d,J=2Hz,1H);6.62ppm(d,J=9Hz,2H);3.00ppm(s,6H)
高解析質量スペクトル:
C25H20NO3についてのM+計算値:382.1443; 実測値:382.1443
UV−VIS(5%HCl0.1Mを有するMeOH):548nm(ε=46500±500);
【0047】
実施例2.4: 8‐ヒドロキシ‐5‐フェニル‐2‐[2‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)]‐エテニル‐1,6‐ジオキサフェナレニウム‐クロリド
5,7‐ジヒドロキシ‐4‐メチル‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド0.55gおよび4‐N,N‐ジメチルアミノシンナムアルデヒド0.37gを、メタノール30ml中で7時間、還流下で加熱する。引き続いて、メタノールを完全に濃縮する。得られる緑色の残留物を、ジエチルエーテル/酢酸エチルエステル(1/1)とCHCl3/酢酸エチルエステル(1/1)をそれぞれ用いて一回洗浄し、ここで暗赤色の固形物が得られる。
収量: 0.75gの8‐ヒドロキシ‐5‐フェニル‐2‐[2‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)]‐エテニル‐1,6‐ジオキサフェナレニウム‐クロリド(理論値の89%)
1H−NMR(CD3OD):δ=7.99ppm(d,J=7.5Hz,2H);7.67−7.54ppm(m、4H);7.36ppm(d,J=9Hz,2H);7.26ppm(s,1H);6.96ppm(d,J=2Hz,1H);6.93ppm(d,J=2Hz,2H);6.73ppm(s,1H);6.69ppm(d,J=15Hz,1H);6.54ppm(d,J=9Hz,2H);2.94ppm(s,6H)
高解析質量スペクトル:
C27H22NO3についてのM+計算値:408.1600; 実測値:408.1600
UV−VIS(5%HCl0.1Mを有するMeOH):628nm(ε=19100±300);
【0048】
実施例2.5
4‐[4‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)‐ブタジエニル]‐7‐メトキシ‐2‐(3,4,5‐トリメトキシ‐フェニル)‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド
7‐メトキシ‐4‐メチル‐2‐(3,4,5‐トリメトキシフェニル)‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド0.15gおよび4‐N,N‐ジメチルアミノ桂皮アルデヒド0.077gをメタノール中に溶かし、3時間かけて還流下で加熱する。引き続いて、この反応混合物を完全に濃縮する。得られる緑色の残留物を、展開剤としてMeOH/CH2Cl2(5/95)を用いてシリカゲルでのクロマトグラフィーで精製する。
収量: 0.16gの4‐[4‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)‐ブタジエニル]‐7‐メトキシ‐2‐(3,4,5‐トリメトキシフェニル)‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド(理論値の75%)
1H−NMR(CF3COODを有するCD3OD): δ=8.62ppm(dd,J=15Hz,J=12Hz,1H);8.39ppm(d,J=9Hz,1H);8.38ppm(s、1H);7.72ppm(d,J=9Hz,2H);7.65ppm(s,2H);7.61ppm(d,J=15Hz,1H);7.59ppm(d,J=2Hz,1H);7.53ppm(d,J=15Hz,1H);7.45ppm(dd,J=15Hz;J=12Hz,1H);7.34ppm(dd,J=9Hz,J=2Hz,1H);7.10ppm(d,J=9Hz,2H);4.07ppm(s,3H);4.03ppm(s,6H);3.92ppm(s,3H);3.21ppm(s,6H)
高解析質量スペクトル:
C31H32NO5についてのM+計算値:498.2280; 実測値:498.2291
UV−VIS(5%HClとのMeOH0.1M):730nm(ε=66600±900)
【0049】
実施例3.1〜3.10: ケラチン繊維用の染色剤
実施例3.1: 毛髪染色剤
4‐[4‐(4‐N,N‐ジメチルアミノ)
フェニル)エテニル]‐7‐ヒドロキシ‐2‐
フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド 0.05g
エタノール 50.00g
水、脱塩された 添加して100.00g
【0050】
上記染色溶液を、10%クエン酸溶液または0.1MのNaOH溶液を用いて実施例3.1.a−dに記載のpHm値に調整し、引き続いて白くなった毛髪に塗布する。40℃、30分間の作用時間後に水で洗い流し、乾燥させる。
【0051】
【表1】
【0052】
実施例3.2: 毛髪染色剤
4‐[4‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)
エテニル]‐7‐ヒドロキシ‐2‐フェニル‐
1‐ベンゾピリリウム‐クロリド 0.20g
デシルグルコシド
(フルカ社の Plantcare2000UP) 1.60g
エチレンジアミノテトラアセテートジナトリウム塩 0.08g
エタノール 62.00g
水、脱塩された 添加して100.00g
【0053】
上記染色溶液を、白くなった毛髪(L=63.3;a=−0.48;b=10.4)上に塗布する。40℃、30分間の作用時間後に水で洗い流し、乾燥させる。紫色の染色が得られる(L=33.97;a=7.35;b=−10.88)。
【0054】
実施例3.3 毛髪染色剤
4‐[4‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)エテニル]‐
7‐メトキシ‐2‐(3,4,5‐トリメトキシフェニル)‐
1‐ベンゾピリリウム‐クロリド 0.05g
エタノール 50.00g
水、脱塩された 添加して100.00g
【0055】
上記染色溶液を、白くなった毛髪(L=63.3;a=−0.48;b=10.4)上に塗布する。40℃、30分間の作用時間後に水で洗い流し、乾燥させる。青緑色の染色が得られる(L=39.22;a=−10.15;b=−8.19)。
【0056】
実施例3.4 毛髪染色剤
4‐[4‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)エテニル]‐
7‐メトキシ‐2‐(3,4,5‐トリメトキシフェニル)‐
1‐ベンゾピリリウム‐クロリド 0.320g
ココアミドプロピルベタイン 1.410g
蟻酸 0.014g
エタノール 40.600g
水、脱塩された 添加して100.000g
【0057】
上記染色溶液を、白くなった毛髪(L=63.3;a=−0.48;b=10.4)に塗布する。40℃、30分間の作用時間後に水で洗い流し、乾燥させる。紫色の染色が得られる(L=39.50;a=2.19;b=−8.31)。
【0058】
実施例3.5 毛髪染色剤
4‐[4‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)‐ブタジエニル]
‐7‐メトキシ‐2‐(3,4,5‐トリメトキシ‐
フェニル)‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド 0.05g
エタノール 50.00g
水、脱塩された 添加して100.00g
【0059】
上記染色溶液を、白くなった毛髪(L=63.3;a=−0.48;b=10.4)上に塗布する。40℃、30分間の作用時間後に水で洗い流し、乾燥させる。緑色の染色が得られる(L=42.26;a=−20.94;b=0.59)。
【0060】
実施例3.6: 毛髪染色剤
4‐[4‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)‐ブタジエニル]
‐7‐メトキシ‐2‐(3,4,5‐トリメトキシ‐
フェニル)‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド 0.27g
デシルグルコシド
(フルカ社の Plantcare2000UP) 2.00g
エチレンジアミノテトラアセテート‐ジナトリウム塩 0.10g
エタノール 52.50g
水、脱塩された 添加して100.00g
【0061】
上記染色溶液を、白くなった毛髪(L=63.3;a=−0.48;b=10.4)上に塗布する。40℃、30分間の作用時間後に水で洗い流し、乾燥させる。青緑色の染色が得られる(L=35.40;a=−18.42;b=2.12)。
【0062】
実施例3.7: 毛髪染色剤
7‐ヒドロキシ‐2‐フェニル‐4‐[(E)‐2‐(2‐
チエニル)エテニル]‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド 0.01g
エタノール 50.00g
水、脱塩された 添加して100.00g
【0063】
上記染色溶液を、10%クエン酸溶液または0.1MのNaOH溶液を用いて実施例3.7.a−dに記載のpHm値に調整し、引き続いて白くなった毛髪に塗布する。40℃、30分間の作用時間後に水で洗い流し、乾燥させる。
【0064】
【表2】
【0065】
実施例3.8: 毛髪染色剤
4‐[(E)‐2‐(2‐フリル)エテニル]‐7‐ヒドロキシ‐
2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド 0.01g
エタノール 50.00g
水、脱塩された 添加して100.00g
【0066】
上記染色溶液を、10%クエン酸溶液または0.1MのNaOH溶液を用いて実施例3.8.a−dに記載のpHm値に調整し、引き続いて白くなった毛髪に塗布する。40℃、30分間の作用時間後に水で洗い流し、乾燥させる。
【0067】
【表3】
【0068】
実施例3.9: 毛髪染色剤
4‐[(E)‐2‐(2,4‐ジヒドロキシフェニル)
エテニル]‐7‐ヒドロキシ‐2‐フェニル‐1‐
ベンゾピリリウム‐クロリド 0.01g
エタノール 50.00g
水、脱塩された 添加して100.00g
【0069】
上記染色溶液を、10%クエン酸溶液または0.1MのNaOH溶液を用いて実施例3.9.a−dに記載のpHm値に調整し、引き続いて白くなった毛髪に塗布する。40℃、30分間の作用時間後に水で洗い流し、乾燥させる。
【0070】
【表4】
【0071】
実施例3.10: 毛髪染色剤
8‐ヒドロキシ‐5‐フェニル‐2‐(4‐(N,N)‐
ジメチルアミノ)フェニル‐1,6‐
ジオクサフェナレニウム‐クロリド 0.01g
エタノール 50.00g
水、脱塩 添加して100.00g
【0072】
上記染色溶液を、10%クエン酸溶液または0.1MのNaOH溶液を用いて実施例3.10.a−dに記載のpHm値に調整し、引き続いて白くなった毛髪に塗布する。40℃、30分間の作用時間後に水で洗い流し、乾燥させる。
【0073】
【表5】
【0074】
本願明細書中の百分率はいずれも特にことわりのない限り重量%を示す。
Claims (10)
- 下記式(V)または(VI)のカチオン性染料。
R1、R2、R3、R4、およびR5は独立して別々に、水素原子、直鎖または分枝したC1‐〜C4‐アルキル基、C1‐〜C4‐ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシ基、メトキシ基、ベンジル基、ハロゲン原子、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、‐CHO基、‐CORb基、‐COOH基、‐CO2Rb基、‐OCORb基、‐OCH2アリール基、‐SO2NH2基、‐SO2CHF2基、‐SO2CF3基、‐SO2NH2基、‐SO2NHRb基、‐SO2N(Rb)2基、‐SO2Rb基、‐NH2基、‐(NH3)+基、‐NHRb基、‐(NH2Rb)+基、‐N(Rb)2基、‐(N(Rb)3)+基、‐NHCORb基、‐NHCOORb基、‐CH2NH2基、‐CH2NHRb基、‐CH2N(Rb)2基、‐CO2CF3基、または‐PO(ORb)2基であり、但しRbは水素原子、必要に応じて置換された芳香族の炭素環またはヘテロ環またはC1‐〜C6‐アルキル基であり、
Rqは、置換されたピリジル基、置換されたピリミジル基、下記式(VII)のフェニル基または下記式(VIII)のヘテロ環基であり、
R6、R7、R8、R9およびR10は、独立して別々に、水素原子、直鎖または分枝したC1−C4‐アルキル基、C1−C4‐ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシ基、メトキシ基、ベンジル基、ハロゲン原子、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、‐CHO基、‐CORc基、‐COOH基、‐CO2Rc基、‐OCORc基、‐OCH2アリール基、‐SO2NH2基、‐NH2基、‐(NH3)+基、‐NHRc基、‐(NH2Rc)+基、‐N(Rc)2基、‐(N(Rc)3)+基、‐NHCORc基、‐NHCOORc基、‐CH2NH2基、‐CH2NHRc基、‐CH2N(Rc)2基、‐CO2CF3基、‐PO(ORc)2基、‐SO2CHF2基、‐SO2CF3基、‐SO2Rc基または‐SRc基であり、
ここでRcは水素原子、必要に応じて置換された芳香族の炭素環またはヘテロ環またはC1−C6‐アルキル基であり、但し、互いに隣り合う位置の2個のR6〜R10の残基はさらに芳香族核の炭素原子と共同で5員または6員の脂肪環または芳香族環を形成することができて、必要に応じて1個または複数の硫黄原子、窒素原子および/または酸素原子を含有することができて、さらに、
X1は、硫黄、窒素、酸素、C‐R13基またはN‐R12基であり、
X2は、硫黄、窒素、酸素、C‐R14基またはN‐R12基であり、
X3は、硫黄、窒素、酸素、C‐R15基またはN‐R12基であり、
但し、X1〜X3の残基の少なくとも1個および最大2個は、硫黄、酸素またはN‐R12基であり、
R11、R13、R14およびR15は、独立して別々に、水素、ハロゲン原子(F、Cl、Br、J)、シアノ基、C1−C4‐アルコキシ基、C1−C6‐アルキル基、C1−C4‐アルキルチオエーテル基、メルカプト基、ニトロ基、アミノ基、C1−C4‐アルキルアミノ基、ジ(C1−C4)‐アルキルアミノ基、ジ(C1−C4‐ヒドロキシアルキル)アミノ基、C1−C4‐ヒドロキシアルキルアミノ基、トリフルオルメタン基、‐C(O)CH3基、‐C(O)CF3基、‐Si(CH3)3基、C1−C4‐ヒドロキシアルキル基またはC3−C4‐ジヒドロキシアルキル基であり、かつ
R12は、水素、C1−C6‐アルキル基、C2−C4‐ヒドロキシアルキル基、フェニル基またはアセチル基であり、
nは0、1または2であり、
Rxは、水素原子、必要に応じて置換されたフェニル基、必要に応じて置換されたナフチル基、ベンジル基、必要に応じて置換された芳香族の炭素環またはヘテロ環、C1‐〜C8‐ポリヒドロキシアルキル基、C1‐〜C8‐アルコキシ‐(C1〜C8)アルキル基、直鎖または分枝したC1−C6‐アルキル基、ORa基またはSRa基、ここでRaは水素原子、必要に応じて置換された芳香族の炭素環またはヘテロ環またはC1−C6‐アルキル基であり、
Rzは水素原子、必要に応じて置換されたフェニル基、必要に応じて置換されたナフチル基、必要に応じて置換された芳香族の炭素環またはヘテロ環、C1‐〜C8‐アルキル基、C1‐〜C8‐モノヒドロキシアルキル基、C1‐〜C8‐ポリヒドロキシアルキル基、C1‐〜C8‐アルコキシ‐(C1〜C8)アルキル基、ハロゲン原子、‐OCORa基、ニトロ基、シアノ基、‐CO‐Ra基、‐CO‐ORa基、‐CO‐OCF3基、‐CO‐NHRa基、‐CO‐N(Ra)2基、‐SO2‐NH2基、‐SO2‐NHRa基、‐SO2‐N(Ra)2基、‐SO2‐ORa基または‐SO2‐Ra基であり、この際にRaは水素原子、必要に応じて置換された芳香族の炭素環またはヘテロ環またはC1−C6‐アルキル基であり、さらに
A−は有機酸または無機酸のアニオンである。] - 前記カチオン性染料が、4‐[4‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)‐エテニル]‐7‐ヒドロキシ‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド、4‐[4‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)‐エテニル]‐7‐メトキシ‐2‐(3,4,5‐トリメトキシフェニル)‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド、8‐ヒドロキシ‐5‐フェニル‐2‐(4‐N,N)‐ジメチルアミノ)‐フェニル‐1,6‐ジオクザフェナレニウム‐クロリド、8‐ヒドロキシ‐5‐フェニル‐2‐[2‐(4‐(N,N)‐ジメチルアミノ)フェニル]エテニル‐1,6‐ジオクザフェナレニウム‐クロリド、および4‐[4‐(4‐(N,N‐ジメチルアミノ)フェニル)‐ブタジエニル]‐7‐メトキシ‐2‐(3,4,5‐トリメトキシフェニル)‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリドから選ばれたものであることを特徴とする請求項1に記載のカチオン性染料。
- 請求項1または2に記載の前記式(V)または(VI)のカチオン性染料の製造方法であって、該方法において、下記式(Ia)の4‐アルキレン‐2‐アリール‐4H‐1‐ベンゾピラン誘導体または下記式(I)で表されるその塩類が、
R1、R2、R3、R4、およびR5は独立して別々に、水素原子、直鎖または分枝したC1‐〜C4‐アルキル基、C1‐〜C4‐ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシ基、メトキシ基、ベンジル基、ハロゲン原子(F、Cl、Br、J)、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、‐CHO基、‐CORb基、‐COOH基、‐CO2Rb基、‐OCORb基、‐OCH2アリール基、‐SO2NH2基、‐SO2CHF2基、‐SO2CF3基、‐SO2NH2基、‐SO2NHRb基、‐SO2N(Rb)2基、‐SO2Rb基、‐NH2基、‐(NH3)+基、‐NHRb基、‐(NH2Rb)+基、‐N(Rb)2基、‐(N(Rb)3)+基、‐NHCORb基、‐NHCOORb基、‐CH2NH2基、‐CH2NHRb基、‐CH2N(Rb)2基、‐CO2CF3基、または‐PO(ORb)2基であり、但しRbは水素原子、必要に応じて置換された芳香族の炭素環またはヘテロ環またはC1‐〜C6‐アルキル基であり、
Rqは、置換されたピリジル基、置換されたピリミジル基、下記式(VII)のフェニル基または下記式(VIII)のヘテロ環残基であり、
R6、R7、R8、R9およびR10は、独立して別々に、水素原子、直鎖または分枝したC1−C4‐アルキル基、C1−C4‐ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシ基、メトキシ基、ベンジル基、ハロゲン原子(F、Cl、Br、J)、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、‐CHO基、‐CORc基、‐COOH基、‐CO2Rc基、‐OCORc基、‐OCH2アリール基、‐SO2NH2基、‐NH2基、‐(NH3)+基、‐NHRc基、‐(NH2Rc)+基、‐N(Rc)2基、‐(N(Rc)3)+基、‐NHCORc基、‐NHCOORc基、‐CH2NH2基、‐CH2NHRc基、‐CH2N(Rc)2基、‐CO2CF3基、‐PO(ORc)2基、‐SO2CHF2基、‐SO2CF3基、‐SO2Rc基または‐SRc基であり、
ここでRcは水素原子、必要に応じて置換された芳香族の炭素環またはヘテロ環またはC1−C6‐アルキル基であり、但し、互いに隣り合う位置の2個のR6〜R10の残基はさらに芳香族核の炭素原子と共同で5員または6員の脂肪環または芳香族環を形成することができて、必要に応じて1個または複数の硫黄原子、窒素原子および/または酸素原子を含有することができて、さらに、
X1は、硫黄、窒素、酸素、C‐R13基またはN‐R12基であり、
X2は、硫黄、窒素、酸素、C‐R14基またはN‐R12基であり、
X3は、硫黄、窒素、酸素、C‐R15基またはN‐R12基であり、
但し、X1〜X3の残基の少なくとも1個および最大2個は、硫黄、酸素またはN‐R12基であり、
R11、R13、R14およびR15は、独立して別々に、水素、ハロゲン原子(F、Cl、Br、J)、シアノ基、C1−C4‐アルコキシ基、C1−C6‐アルキル基、C1−C4‐アルキルチオエーテル基、メルカプト基、ニトロ基、アミノ基、C1−C4‐アルキルアミノ基、ジ(C1−C4)‐アルキルアミノ基、ジ(C1−C4‐ヒドロキシアルキル)アミノ基、C1−C4‐ヒドロキシアルキルアミノ基、トリフルオルメタン基、‐C(O)CH3基、‐C(O)CF3基、‐Si(CH3)3基、C1−C4‐ヒドロキシアルキル基またはC3−C4‐ジヒドロキシアルキル基であり、かつ
R12は、水素、C1−C6‐アルキル基、C2−C4‐ヒドロキシアルキル基、フェニル基またはアセチル基であり、
nは0、1または2であり、
Rxは、水素原子、必要に応じて置換されたフェニル基、必要に応じて置換されたナフチル基、ベンジル基、必要に応じて置換された芳香族の炭素環またはヘテロ環、C1‐〜C8‐ポリヒドロキシアルキル基、C1‐〜C8‐アルコキシ‐(C1〜C8)アルキル基、直鎖または分枝したC1−C6‐アルキル基、ORa基またはSRa基、ここでRaは水素原子、必要に応じて置換された芳香族の炭素環またはヘテロ環またはC1−C6‐アルキル基であり、
Rzは水素原子、必要に応じて置換されたフェニル基、必要に応じて置換されたナフチル基、必要に応じて置換された芳香族の炭素環またはヘテロ環、C1‐〜C8‐アルキル基、C1‐〜C8‐モノヒドロキシアルキル基、C1‐〜C8‐ポリヒドロキシアルキル基、C1‐〜C8‐アルコキシ‐(C1〜C8)アルキル基、ハロゲン原子、‐OCORa基、ニトロ基、シアノ基、‐CO‐Ra基、‐CO‐ORa基、‐CO‐OCF3基、‐CO‐NHRa基、‐CO‐N(Ra)2基、‐SO2‐NH2基、‐SO2‐NHRa基、‐SO2‐N(Ra)2基、‐SO2‐ORa基または‐SO2‐Ra基であり、この際にRaは水素原子、必要に応じて置換された芳香族の炭素環またはヘテロ環またはC1−C6‐アルキル基であり、さらに、
A−は有機酸または無機酸のアニオンである。] - 前記反応時間が1〜48時間であることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
- 前記式(Ia)の4‐アルキレン‐2‐アリール‐4H‐1‐ベンゾピラン誘導体または前記式(I)で表されるその塩類が、7‐ヒドロキシ‐4‐メチレン‐2‐フェニル‐4H‐1‐ベンゾピラン、7‐メトキシ‐4‐メチレン‐2‐(3,4,5‐トリメトキシフェニル)‐4H‐1‐ベンゾピラン、5,7‐ジヒドロキシ‐4‐メチレン‐2‐フェニル‐4H‐1‐ベンゾピラン、5,7‐ジメトキシ‐4‐メチレン‐2‐フェニル‐4H‐1‐ベンゾピラン、4‐メチレン‐4H‐1‐ベンゾピラン、4‐メチレン‐2‐フェニル‐4H‐1‐ベンゾピラン、7‐アミノ‐4‐メチレン‐2‐フェニル‐4H‐1‐ベンゾピラン、7‐ジメチルアミノ‐4‐メチレン‐2‐フェニル‐4H‐1‐ベンゾピラン、および4‐メチレン‐7‐ニトロ‐2‐フェニル‐4H‐1‐ベンゾピラン、ならびにこれらの無機酸または有機酸との塩類から選ばれたものであることを特徴とする、請求項3または4に記載の方法。
- 前記式(Ia)の4‐アルキレン‐2‐アリール‐4H‐1‐ベンゾピラン誘導体または前記式(I)で表されるその塩類が、7‐ヒドロキシ‐4‐メチル‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド、7‐メトキシ‐4‐メチル‐2‐(3,4,5‐トリメトキシフェニル)‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド、5,7‐ジヒドロキシ‐4‐メチル‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド、5,7‐ジメトキシ‐4‐メチル‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド、4‐メチル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド、4‐メチル‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド、7‐アミノ‐4‐メチル‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド、7‐ジメチルアミノ‐4‐メチル‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリド、および4‐メチル‐7‐ニトロ‐2‐フェニル‐1‐ベンゾピリリウム‐クロリドから選ばれたものであることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の方法。
- 前記式(IV)のアルデヒド誘導体が、4‐N,N‐ジメチルアミノベンズアルデヒドおよび4‐N,N‐ジメチルアミノ桂皮アルデヒドから選ばれたものであることを特徴とする、請求項3〜6のいずれか1項に記載の方法。
- ケラチン繊維を染色するための薬剤であって、当該薬剤が、適当な化粧品基材中に、請求項1または2に記載の前記式(V)または(VI)のカチオン性染料の少なくとも1個を含有することを特徴とする薬剤。
- 前記式(V)または(VI)のカチオン性染料が、0.01〜5重量%の量にて含有されていることを特徴とする請求項8に記載の薬剤。
- 前記薬剤が毛髪染色剤であることを特徴とする、請求項8または9に記載の薬剤。
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