JP2004520441A - 高純度パラキシレン製造のための高エネルギー効率プロセス - Google Patents

高純度パラキシレン製造のための高エネルギー効率プロセス Download PDF

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Abstract

本発明は、少なくとも55〜60wt%のパラキシレンを含む供給物から高純度パラキシレンを製造する新規なエネルギー効率的なプロセスである。ここで、高純度パラキシレン生成物の第1の部分は、約−12.2℃(10゜F)〜約12.8℃(55゜F)における第1の結晶化工程において得られ、さらなる再スラリー化及び再結晶化を必要としない。高純度パラキシレン生成物の別の部分は、より低温の結晶化により得られた結晶性パラキシレンを暖めて、さらなる冷凍を必要とせずに、約−12.2℃(10゜F)〜約12.8℃(55゜F)の温度にてスラリーを得る再スラリー工程を経て得られる。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、好ましくは少なくとも約60wt%のパラキシレンを含むC芳香族供給原料から、高純度パラキシレン(pX)を生成する新規なエネルギー効率のよい方法に関する。ここで、高純度パラキシレン生成物の第1の部分は、約−12.2℃(10゜F)〜約12.8℃(55゜F)の温度にて第1の結晶化工程の後、さらなる再スラリー化及び再結晶化の必要なしに洗浄されたパラキシレン結晶を分離することによって得られる。高純度パラキシレン生成物の別の部分は、後続のより低温の再結晶化により得られた結晶性パラキシレンを暖めて、さらなる冷凍の必要なしに約−12.2℃(10゜F)〜約12.8℃(55゜F)の温度でスラリーを得る後続の再スラリー化工程で得られる。パラキシレン結晶は、スラリー母液から分離されて、高純度パラキシレン生成物を与える。本発明の別の実施形態において、供給原料は、少なくとも約55wt%のパラキシレンを含むものでもよい。
【0002】
【発明の背景】
キシレン異性体の分離は、ポリエステル繊維の製造に用いられるテレフタル酸の製造においてパラキシレンが有用であることから、特に興味が持たれている。パラキシレンは、テレフタル酸ポリエチレンの主要成分であるテレフタル酸の製造に有用な化学中間体である。少なくとも約99.5wt%、より好ましくは少なくとも約99.7wt%の純度を有するパラキシレンは、パラキシレンの酸化によるテレフタル酸の製造に用いられる。一般にパラキシレンを生成するC芳香族炭化水素供給原料の他の成分は、オルソキシレン(oX)、メタキシレン(mX)及びエチルベンゼン(EB)である。オルソキシレンは、フタレート系可塑剤を作るために用いられるフタル酸無水物の製造に用いられる。メタキシレンは、特定のポリエステル繊維、塗料及び樹脂の製造に用いられるイソフタル酸の製造に用いられる。エチルベンゼンは、スチレンの製造に用いられる。
【0003】
エチルベンゼン及びキシレン類を含む芳香族C混合物の精油所供給原料は、典型的には、以下の成分を有する。
【0004】
【表1】
Figure 2004520441
【0005】
芳香族炭化水素類の平衡混合物は、一般に約22wt%のパラキシレン、約21wt%のオルソキシレン、及び約48wt%のメタキシレンを含む。
【0006】
キシレン異性体を分離するプロセスとしては、低温結晶化、分留、加水分解を伴う選択スルホン化、及び選択溶剤分離を挙げることができるが、このようなプロセスは運転コストが高い。
【0007】
結晶化は、パラキシレン、メタキシレン、オルソキシレン、及びエチルベンゼンを含むC芳香族供給原料からパラキシレンを分離するために用いることができる。これは、各成分が異なる融点を有するという事実に基づく。パラキシレンは、13℃で凝固し、メタキシレンは−48℃で凝固し、オルソキシレンは−25℃で凝固し、エチルベンゼンは−95℃で凝固する。
【0008】
結晶化は、典型的には化学平衡に近いキシレンとエチルベンゼンとの混合物から純パラキシレンを単離するために商業的に用いられている。これらの混合されたキシレン流中におけるパラキシレンの濃度が低いので、結晶化によりC留分からパラキシレンを効果的に回収するためには、非常に低い温度が一般的に要求される。さらに、C留分からの全パラキシレンの完全な回収を妨害するメタキシレン/パラキシレン又はオルソキシレン/パラキシレン二成分系共融温度として一般に考えられる作用上の低温限界がある。この限界以下では、メタキシレン又はオルソキシレンのいずれか一方は、パラキシレンと共に結晶化するであろう。結晶化に、このような低温を用いることは、費用がかかり、実質的なエネルギーの使用を必要とする。パラキシレン及び他のC芳香族を含む供給原料から、パラキシレンを結晶化させ、精製するためのエネルギー効率のよりよいプロセスが必要とされている。
【0009】
米国特許U.S. Patent No. 6,111,161は、C〜C芳香族炭化水素類を含む装填物から高純度パラキシレンを生成するためのプロセスを開示する。該プロセスにおいて、第1のフラクションは、パラキシレンが少なくとも30wt%にまで豊富になっており、このフラクションを、少なくとも1の結晶化ゾーン内の少なくとも1の高温結晶化により精製する。第1のフラクションは、高温T1及び有利には+10〜−25℃の間で、結晶化ゾーン内で結晶化される。母液中に懸濁している結晶は回収され、少なくとも1の分離ゾーン内で母液から結晶は分離される。得られた結晶は、少なくとも1の部分溶融ゾーン内で部分的に溶融され、結晶懸濁物は回収される。懸濁物中の結晶は、少なくとも1の分離・洗浄ゾーン内で分離・洗浄されて、純粋なパラキシレン結晶及び洗浄液が回収され、純粋な結晶は場合によっては完全に溶融され、溶融したパラキシレンの液体流が集められる。
【0010】
米国特許U.S. Patent No. 5,448,005は、約−17.8℃(0゜F)〜約10℃(50゜F)の範囲の温度での単一温度結晶化生成ステージを用い、さらにパラキシレン回収率を上昇させるスカベンジャーステージを用い、少なくとも約70wt%のパラキシレン、好ましくは少なくとも約80wt%のパラキシレンを含む高い重量パーセントのパラキシレン供給原料から、高純度パラキシレンを製造する方法を開示する。このプロセスの単一温度生成ステージ晶析装置は、パラキシレン生成物だけを用いて洗浄を行う。
【0011】
本発明は、他の結晶化プロセスを凌駕する利点を有する。本発明は、米国特許U.S. Patent No. 6,111,161やU.S. Patent No. 5,448,005に開示されている設計と比較して、冷凍要求を減少させる。ゆえに、これらの設計と比較して、より少量のエネルギー消費を必要とし、コストを削減する。これは、分離シーケンスにおける最終生成物の幾分か又は殆どを早期に分離することにより達成されるので、より低温の冷凍を必要とする物質の量を減少させる。より低温のステージから第1の晶析装置へ、ケークを再循環して戻さず、むしろ、再スラリードラムを用いて結晶を充分に暖めて、追加のパラキシレン生成物を更なる冷凍の必要無しに回収することができる。標準的なエンジニアリングの手順に従って計算すると、本発明に対する冷凍コンプレッサ馬力は、U.S. Patent No. 6,111,161の教示に基づく比較可能な設計よりも、13%も少ない。
【0012】
【発明の概要】
本発明は、C芳香族炭化水素類を含み且つ少なくとも約60wt%のパラキシレン濃度を有するパラキシレン含有供給流から、パラキシレンを製造するプロセスに関する。本プロセスは、
(a)該供給流を約−12.2℃(10゜F)〜約12.8℃(55゜F)の温度にて、第1の晶析装置内で結晶化させ、
(b)母液中にパラキシレン結晶を含む留出物を回収し、
(c)第1の分離ユニット内で母液からパラキシレン結晶を分離して、液体パラキシレンでパラキシレン結晶を洗浄し、パラキシレン結晶を完全に溶融させ、液体パラキシレン生成物を収集し、
(d)該第1の分離ユニットからの濾液の少なくとも一部を、該第1の晶析装置よりも低温で運転されている第2の晶析装置へ移動させ、濾液を結晶化させて、母液中にパラキシレン結晶を含む留出物を回収し、
(e)第2の分離ユニット内で母液からパラキシレン結晶を分離して、パラキシレン結晶をスラリー装置に送り、
(f)該第2の分離ユニットからの濾液の少なくとも一部を、該第2の晶析装置よりも低温で運転されている第3の晶析装置へ移動させ、濾液を結晶化させて、母液中にパラキシレン結晶を含む留出物を回収し、
(g)第3の分離ユニット内で母液からパラキシレン結晶を分離して、パラキシレン結晶を該スラリー装置に送り、
(h)該スラリー装置内で、パラキシレン結晶をパラキシレン含有液体と接触させて、最も低温の晶析装置の温度よりも高温のスラリー混合物を形成させ、
(i)第4の分離ユニット内で、該スラリー混合物を分離して、濾液及び結晶性パラキシレン生成物を生成させ、パラキシレン結晶を液体パラキシレンで洗浄し、パラキシレン結晶を完全に溶融させ、液体パラキシレン生成物を収集し、
(j)第4の分離ユニットからの濾液の少なくとも一部を、該第2の晶析装置に再循環させ、
(k)第1の分離ユニットからの濾液、第4の分離ユニットからの濾液、及び第1の分離ユニットと第4の分離ユニットとからの濾液からなる群より選択される濾液の少なくとも別の部分を、該スラリー装置に再循環させる
各工程を含む。
【0013】
好ましくは、工程(c)からの結晶性パラキシレン生成物は、溶融される前に、工程(i)からの結晶性パラキシレン生成物と組み合わされる。これは、2種のパラキシレン生成物を同じ溶融ドラムに送ることにより、適切に達成され得る。
【0014】
本発明は、さらに、少なくとも約60wt%のパラキシレン濃度を有するC芳香族炭化水素類を含むパラキシレン含有供給流からのパラキシレン製造方法に関する。このプロセスは、
(a)該供給流を約−12.2℃(10゜F)〜約12.8℃(55゜F)の温度にて、第1の晶析装置内で結晶化させ、
(b)母液中にパラキシレン結晶を含む留出物を回収し、
(c)第1の分離ユニット内で母液からパラキシレン結晶を分離して、液体パラキシレンでパラキシレン結晶を洗浄し、パラキシレン結晶を完全に溶融させ、液体パラキシレン生成物を収集し、
(d)該第1の分離ユニットからの濾液の少なくとも一部を、約−23.3℃(−10゜F)〜約1.7℃(35゜F)の温度で運転されている第2の晶析装置へ移動させ、濾液を結晶化させて、母液中にパラキシレン結晶を含む留出物を回収し、
(e)第2の分離ユニット内で母液からパラキシレン結晶を分離して、パラキシレン結晶をスラリー装置に送り、
(f)該第2の分離ユニットからの濾液の少なくとも一部を、約−37.2℃(−35゜F)〜約−15℃(5゜F)の温度で運転されている第3の晶析装置へ移動させ、濾液を結晶化させて、母液中にパラキシレン結晶を含む留出物を回収し、
(g)第3の分離ユニット内で母液からパラキシレン結晶を分離して、パラキシレン結晶を該スラリー装置に送り、
(h)該スラリー装置内で、パラキシレン結晶をパラキシレン含有液体と接触させて、約−1.1℃(30゜F)〜約10℃(50゜F)の温度であるスラリー混合物を形成させ、
(i)第4の分離ユニット内で、該スラリー混合物を分離して、濾液及び結晶性パラキシレン生成物を生成させ、パラキシレン結晶を液体パラキシレンで洗浄し、パラキシレン結晶を完全に溶融させ、液体パラキシレン生成物を収集し、
(j)第4の分離ユニットからの濾液の少なくとも一部を、該第2の晶析装置に再循環させ、
(k)第1の分離ユニットからの濾液、第4の分離ユニットからの濾液、及び第1の分離ユニットと第4の分離ユニットとからの濾液からなる群より選択される濾液の少なくとも別の部分を、該スラリー装置に再循環させる
工程を含む。
【0015】
本発明はさらに、C芳香族炭化水素類を含み少なくとも約60wt%のパラキシレン濃度を有するパラキシレン含有供給流から、パラキシレンを生成するプロセスに関する。該プロセスは、
(a)約−1.1℃(30゜F)〜約10℃(55゜F)の温度にて、第1の晶析装置内で、該供給流を結晶化させ、
(b)母液中にパラキシレン結晶を含む留出物を回収し、
(c)第1の分離ユニット内で該母液からパラキシレン結晶を分離し、該パラキシレン結晶を液体パラキシレンで洗浄し、該パラキシレン結晶を完全に溶融させ、液体パラキシレン生成物を収集し、
(d)該第1の分離ユニットからの濾液の少なくとも一部を、約−9.4℃(15゜F)〜約−3.9℃(25゜F)の温度で運転されている第2の晶析装置に移動させ、該濾液を結晶化させ、母液中にパラキシレン結晶を含む留出物を回収し、
(e)第2の分離ユニット内で、該母液から該パラキシレン結晶を分離させ、該パラキシレン結晶をスラリー装置に送り、
(f)該第2の分離ユニットからの濾液の少なくとも一部を、約−23.3℃(−10゜F)〜約−20.5℃(−5゜F)の温度で運転されている第3の晶析装置に移動させ、濾液を結晶化させ、母液中にパラキシレン結晶を含む留出物を回収し、
(g)第3の分離ユニット内で、該母液から該パラキシレン結晶を分離させ、該パラキシレン結晶をスラリー装置に送り、
(h)該スラリー装置内で、該パラキシレン結晶をパラキシレン含有液体と接触させて、約−1.1℃(30゜F)〜約10℃(50゜F)の温度を有するスラリー混合物を形成させ、
(i)第4の分離ユニット内で、該スラリー混合物を分離させて濾液と結晶性パラキシレン生成物とを生成させ、該パラキシレン結晶を液体パラキシレンで洗浄し、該パラキシレン結晶を完全に溶解させ、液体パラキシレン生成物を抜き出し、
(j)該第4の分離ユニットからの濾液の少なくとも一部を第2の晶析装置に再循環させ、
(k)第1の分離ユニットからの濾液、第4の分離ユニットからの濾液、第1及び第4の分離ユニットからの濾液からなる群より選択される濾液の少なくとも別の部分をスラリー装置に再循環させる
工程を含む。
【0016】
本発明はさらに、C芳香族炭化水素類を含み少なくとも約55wt%のパラキシレン濃度を有するパラキシレン含有供給流から、パラキシレンを生成するプロセスに関する。該プロセスは、
(a)約−12.2℃(10゜F)〜約12.8℃(55゜F)の温度で、第1の晶析装置内で該供給流を結晶化させ、
(b)母液中にパラキシレン結晶を含む留出物を回収し、
(c)第1の分離ユニット内で該母液から該パラキシレン結晶を分離させ、該パラキシレン結晶を液体パラキシレンで洗浄し、該パラキシレン結晶を完全に溶融させ、液体パラキシレン生成物を収集し、
(d)第1の分離ユニットからの濾液の少なくとも一部を、第1の晶析装置よりも低温で運転されている第2の晶析装置に移動させ、該濾液を結晶化させ、母液中にパラキシレン結晶を含む留出物を回収し、
(e)第2の分離ユニット内で、該母液から該パラキシレン結晶を分離させ、該パラキシレン結晶をスラリー装置に送り、
(f)第2の分離ユニットからの濾液の少なくとも一部を、第2の晶析装置よりも低温で運転されている第3の晶析装置に移動させ、濾液を結晶化させ、母液中にパラキシレン結晶を含む留出物を回収し、
(g)第3の分離ユニット内で、母液からパラキシレン結晶を分離させ、該パラキシレン結晶をスラリー装置に送り、
(h)スラリー装置内で、該パラキシレン結晶をパラキシレン含有液体と接触させて、最も低温の晶析装置よりも高い温度を有するスラリー混合物を形成させ、
(i)第4の分離ユニット内で、該スラリー混合物を分離させて濾液と結晶性パラキシレン生成物とを形成させ、該パラキシレン結晶を液体パラキシレンで洗浄し、該パラキシレン結晶を完全に溶融させ、液体パラキシレン生成物を収集し、
(j)第4の分離ユニットからの濾液の少なくとも一部を第1の晶析装置に再循環させ、
(k)第1の分離ユニットからの濾液、第4の分離ユニットからの濾液、第1及び第4の分離ユニットからの濾液からなる群より選択される濾液の少なくとも別の部分をスラリー装置に再循環させる
工程を含む。
【0017】
本発明はさらに、C芳香族炭化水素類を含み少なくとも約55wt%のパラキシレン濃度を有するパラキシレン含有供給流から、パラキシレンを生成するプロセスに関する。該プロセスは、
(a)約−12.2℃(10゜F)〜約12.8℃(55゜F)の温度で、第1の晶析装置内で該供給流を結晶化させ、
(b)母液中にパラキシレン結晶を含む留出物を回収し、
(c)第1の分離ユニット内で該母液から該パラキシレン結晶を分離させ、該パラキシレン結晶を液体パラキシレンで洗浄し、該パラキシレン結晶を完全に溶融させ、液体パラキシレン生成物を収集し、
(d)該第1の分離ユニットからの濾液の少なくとも一部を、約−23.3℃(−10゜F)〜約1.7℃(35゜F)の温度で運転されている第2の晶析装置に移動させ、該濾液を結晶化させ、母液中にパラキシレン結晶を含む留出物を回収し、
e)第2の分離ユニット内で、該母液からパラキシレン結晶を分離し、該パラキシレン結晶をスラリー装置に送り、
f)該第2の分離ユニットからの濾液の少なくとも一部を、約−37.2℃(−35゜F)〜約−15℃(5゜F)の温度で運転されている第3の晶析装置に送り、濾液を結晶化させ、母液中にパラキシレン結晶を含む留出物を回収し、
g)第3の分離ユニット内で、母液からパラキシレン結晶を分離し、該パラキシレン結晶をスラリー装置に送り、
h)該スラリー装置内で、該パラキシレン結晶をパラキシレン含有液と接触させて、約−12.2℃(10゜F)〜約10℃(50゜F)の温度を有するスラリー混合物を形成させ、
i)第4の分離ユニット内で、該スラリー混合物を分離させて、濾液及び結晶性パラキシレン生成物を生成させ、該パラキシレン結晶を液体パラキシレンで洗浄し、該パラキシレン結晶を完全に溶融させ、該液体パラキシレン生成物を抜き出し、
j)該第4の分離ユニットからの濾液の少なくとも一部を第1の晶析装置に再循環させ、
k)該第1の分離ユニットからの濾液、該第4の分離ユニットからの濾液、及び該第1及び第4の分離ユニットからの濾液から成る群より選択される濾液の少なくとも別の部分を該スラリー装置に再循環させる
工程を含む。
【0018】
本発明は、さらに、C芳香族炭化水素類を含み、少なくとも約55wt%のパラキシレン濃度を有するパラキシレン含有供給流からパラキシレンを製造するプロセスに関する。該方法は、
a)約−6.6℃(20゜F)〜約−1.1℃(30゜F)の温度にて、第1の晶析装置内で、該供給流を結晶化させ、
b)母液中にパラキシレン結晶を含む留出物を回収し、
c)第1の分離ユニット内で、該母液からパラキシレン結晶を分離し、該パラキシレン結晶を液体パラキシレンで洗浄し、該パラキシレン結晶を完全に溶融させ、液体パラキシレン生成物を集め、
d)該第1の分離ユニットからの濾液の少なくとも一部を、約−15℃(5゜F)〜約−9.4℃(15゜F)の温度で運転されている第2の晶析装置に送り、母液中にパラキシレン結晶を含む留出物を回収し、
e)第2の分離ユニット内で、該母液からパラキシレン結晶を分離して、該パラキシレン結晶をスラリー装置に送り、
f)該第2の分離ユニットからの濾液の少なくとも一部を、約−23.3℃(10゜F)〜約−20.6℃(−5゜F)の温度で運転されている第3の晶析装置に送り、濾液を結晶化させ、母液中にパラキシレン結晶を含む留出物を回収し、
g)第3の分離ユニット内で、該母液から該パラキシレン結晶を分離し、該パラキシレン結晶をスラリー装置に送り、
h)該スラリー装置内で、該パラキシレン結晶をパラキシレン含有液体と接触させ、約−1.1℃(30゜F)〜約10℃(50゜F)の温度を有するスラリー混合物を形成させ、
i)第4の分離ユニット内で、該スラリー混合物を分離して、濾液と結晶性パラキシレン生成物とを生成させ、該パラキシレン結晶を液体パラキシレンで洗浄し、該パラキシレン結晶を完全に溶融させ、液体パラキシレン生成物を抜き出し、
j)該第4の分離ユニットからの濾液の少なくとも一部を該第1の晶析装置に再循環させ、
k)該第1の分離ユニットからの濾液、該第4の分離ユニットからの濾液、第1及び第4の分離ユニットからの濾液からなる群より選択される濾液の少なくとも別の部分を該スラリー装置に再循環させる、
工程を含む。
【0019】
本発明のプロセスにおいて、溶融ドラム又はその他の適切な溶融手段内で、工程(c)において生成された結晶性パラキシレン生成物は、工程(i)において生成された結晶性パラキシレン生成物と簡便に組み合わされて、溶融されて、高純度液体パラキシレン生成物を与える。
【0020】
高純度液体パラキシレン生成物の一部は、好ましくは工程(c)及び(i)で得られた結晶性パラキシレンを洗浄するために用いられる。洗浄液対結晶性パラキシレンの比率は、適切には重量比で約0.10:1〜約0.5:1、より好ましくは重量比で約0.2:1〜約0.35:1である。精製された結晶性パラキシレンを洗浄する為の好ましいパラキシレン源は、本発明のプロセスにおいて生成された精製液体パラキシレン生成物である。
【0021】
パラキシレン含有液体と、第2及び第3の晶析装置から得られたパラキシレン結晶を混合することにより形成されたスラリー混合物は、再スラリー混合物とも呼ばれる。なぜなら、パラキシレン結晶は、分離の前に、第2及び第3の晶析装置から母液を有するスラリー形態で出てきて、スラリー容器又はスラリー装置内でパラキシレン含有液体と接触して別のスラリーを形成するからである。このスラリー混合物を例えば適切な機械的撹拌装置などで、撹拌又は混合することが好ましい。スラリー混合物は、スラリー装置(スラリー容器又は再スラリードラムとも呼ばれる)内に、結晶性パラキシレンの純度が所望の純度まで増加するに十分な時間、維持される。本発明の好ましい連続プロセスに対して、スラリー容器内でのスラリーの滞留時間は、典型的には約0.2〜約2時間であり、より好ましくは約0.5〜約1時間である。
【0022】
本発明のプロセスにおいて製造されたパラキシレンは、約99.5wt%以上のパラキシレン純度、好ましくは約99.7wt%以上のパラキシレン純度、より好ましくは約99.8wt%以上のパラキシレン純度を有する。
【0023】
【好ましい実施形態の記載】
本発明は、C芳香族の平衡混合物内に見出されるよりも高濃度のパラキシレンを含む供給物流から、高純度パラキシレン生成物を回収するエネルギー効率的なプロセスに関する。好ましくは、供給物流は、少なくとも60wt%のパラキシレンを含むであろう。供給物流は、さらに、オルソキシレン、メタキシレン及びエチルベンゼンを含む他のC〜C芳香族化合物を含むこともできる。プロセスは、他の公知のプロセスを凌駕する利点を一緒に提供する2つのコンセプトに基づく。第1のコンセプトは、結晶化及び分離の第1ステージに集約される。プロセス条件及び設備を適切に選択することにより、第1のステージは、さらなる処理を必要としない高純度生成物を製造し得る。これは、最終生成物を得る前にパラキシレンを再循環して再結晶化する他の結晶化プロセスと比較して、効率及び費用対効果を改良する。第2のコンセプトは、高純度パラキシレン生成物を直接簡便に得るためには冷たすぎる結晶性パラキシレンケークの全部を暖めるための再スラリー技術の使用に集約される。最も重要なことに、第2のコンセプトは、再冷凍を必要とせず、エネルギー要求及びコストを削減する。再スラリードラムを用いて、低温晶析装置により得られる、パラキシレン生成物を直接又は簡便に作るには冷たすぎるパラキシレン結晶を暖める。パラキシレン結晶が冷たすぎる場合には、ケーク中の不純物母液を置換するために用いられるパラキシレン洗浄は凍結してしまい、ケークを濃縮しない。
【0024】
本発明の結晶化プロセスは、少なくとも60wt%のパラキシレン、好ましくは約60wt%を超えるパラキシレン、より好ましくは少なくとも約70wt%のパラキシレン、より好ましくは少なくとも約75wt%のパラキシレン、さらに好ましくは少なくとも約80wt%のパラキシレン、さらに好ましくは少なくとも約85wt%のパラキシレン、さらに好ましくは少なくとも約90wt%のパラキシレン、最も好ましくは少なくとも約95wt%のパラキシレンを含む流を得る任意のプロセスとの組合せとして用いられ、高純度パラキシレン生成物を製造する。本発明の一実施形態において、供給物流は、少なくとも約55wt%のパラキシレンを含むことができる。
【0025】
本発明のプロセスにおいて製造されるパラキシレンは、約99.5wt%以上のパラキシレン純度、好ましくは約99.7wt%以上のパラキシレン純度、より好ましくは約99.8wt%以上のパラキシレン純度を有する。
【0026】
本発明の一実施形態は図1に示されている。以下の議論において、図面を参照する場合には、流の符合は、流が搬送されるラインの符合に対応する。パラキシレン含有供給物は、ライン1を通過して、少なくとも1の高温晶析装置100に送られ、ここで、メタキシレン及びオルソキシレンを結晶化することなくパラキシレンを結晶化させるに十分な温度まで冷却される。好ましくは、ライン1中の供給物(流1)は、少なくとも約60wt%のパラキシレンを含むであろう。流1は、約60wt%のパラキシレンを含む供給物を製造することができる任意の適切な源から得ることができる。例えば、UOP製造のHYSORB(登録商標)ユニットなどの吸着プロセスから得ることもできるし、圧力スィング吸着(PSA)から得ることもできるし、トルエン不均化(TDP)ユニットなどの反応プロセスから得ることもできるし、低温結晶化ステージなどの別の結晶化プロセスから得ることもできる。同一又は異なるパラキシレン組成物を有する種々の供給物を組み合わせてもまた、本発明のプロセスに対する供給物を提供することができる。流1の組成は、少なくとも約60wt%のパラキシレン、好ましくは少なくとも約70wt%のパラキシレン、より好ましくは少なくとも約75wt%のパラキシレン、より好ましくは少なくとも約80wt%のパラキシレン、より好ましくは少なくとも約85wt%のパラキシレン、より好ましくは少なくとも約90wt%のパラキシレン、より好ましくは約90wt%を超えるパラキシレン、さらに好ましくは少なくとも約95wt%のパラキシレンを含むことが望ましい。
【0027】
少なくとも約60wt%のパラキシレンを含むC芳香族流(流1)は、ライン1を通して高温晶析装置100に送られる。高温晶析装置100は、約−12.2℃(10゜F)〜約12.8℃(55゜F)の温度、好ましくは約−1.1℃(30゜F)〜約12.8℃(55゜F)の温度にて、ライン2中のパラキシレン結晶及び母液のスラリーを含む留出物(流2)を製造する。流2はライン2を通して液−固分離ユニット30に送られる。液−固分離ユニット30は、結晶性パラキシレンを結晶状態に維持するに十分低い温度にて運転されている。この運転温度を維持するために、冷凍は必要ではない。流2の状態は、流1の状態に応じて変動するであろう。流1が約90wt%のパラキシレンを含む実施形態に対して、ライン2中の留出物流(流2)の温度は、約4.4℃(40゜F)であってもよい。本発明において、晶析装置は、好ましくは、およそ大気圧ですべて運転されるが、このことは、リーク時に空気の流入を防止するように晶析装置内部を十分な圧力に維持することを意味する。したがって、運転時に、晶析装置チャンバは、通常、大気圧よりもわずかに高く維持されている。これは、高い圧力を取り扱うためにより肉厚の壁及びより強度の強いフランジを必要とする圧力下で運転するよりも、コストが少ない。
【0028】
芳香族流1が送られる晶析装置100は、当業者に公知のような種々のシーケンスで種々の数及びタイプの晶析装置を含むことができる。例えば、単一の晶析装置が用いられても、あるいは複数のユニットが用いられてもよい。複数のユニットを用いる場合には、結晶化容器は、平行、直列、他のより複雑な形状に整列してもよい。ドラフトチューブ晶析装置やスクレープドウォール晶析装置等の種々のタイプの市販の晶析装置がある。用いられる晶析装置のタイプは重要ではない。冷媒がプロセス物質とは混合しない間接的な冷凍でもよい。典型的な例としては、結晶化容器又はシェルを取り巻くジャケットや、結晶化容器の外部の管状熱交換器などを挙げることができる。プロピレンは好ましい冷媒である。あるいは、設計により冷媒がプロセス物質と混合する直接的な冷凍でもよい。典型的な例としては、ドラフトチューブ晶析装置への冷二酸化炭素又は冷窒素の注入を挙げることができる。典型的な晶析装置内部での滞留時間は、約30分〜約5時間であり、好ましくは約30分〜約3時間であり、より好ましくは約0.5時間〜約2時間である。
【0029】
図1には示していないが、2種類の再循環流の一方又は両者が晶析装置設計に組み込まれる本発明の別の実施形態は、操作性を改良するために用いることができる。第1の再循環流は、晶析装置留出物の一部を晶析装置100に再循環して戻す。これは、図1において、スラリー留出物の一部をライン2で晶析装置100に送り戻すことで示すことができる。第2の再循環流は、晶析装置100のすぐ下流の液−固分離ユニット30からの1種以上の濾液流の一部を再循環する。これは、図1において、ライン3及び/又はライン4で、濾液流の少なくとも一部を晶析装置100に送り戻すことで示すことができる。
【0030】
図1に示すように、晶析装置100からのパラキシレン結晶及び母液のスラリーを含む留出物流は、ライン2を通って、1個以上の液/固分離装置を含む分離ユニット30に運ばれる。好ましい実施形態において、液/固分離機30は、母液からパラキシレン結晶を分離するために用いられる1個以上の遠心分離器を含む。本発明のプロセスにおいて分離機として用いられる遠心分離器は、掻き取り式ボウル遠心分離器又はプッシャー(pusher)遠心分離器若しくはこれらの組合せであってもよい。本プロセスにおいてパラキシレン結晶を分離するために、洗浄塔又はロータリフィルタなどの他の液/固分離装置もまた用いることができる。洗浄塔としては、例えば、本明細書に参照として全体が組み込まれている米国特許US Patent No. 4,734,102及び4,735,781などに開示されているNIRO洗浄塔又はTNO流圧洗浄塔などを用いることができる。
【0031】
液/固分離機の総てが遠心分離器である場合には、より高濃度のパラキシレンを含む初期供給流、例えば、少なくとも約80wt%のパラキシレン、好ましくは少なくとも約85wt%のパラキシレン、より好ましくは少なくとも約90wt%のパラキシレンを含む初期供給流を用いることが好ましい。分離されるべき結晶性パラキシレンスラリーの温度は約2.8℃(37゜F)以下であり、遠心分離器を用いる場合には分離を行うために、あるいはトルエンなどの溶剤で洗浄するために、洗浄塔を用いることが好ましい。しかし、洗浄液として高純度パラキシレンよりもトルエン又は他の溶剤を用いると、パラキシレン生成物からトルエンを分離するために、追加の蒸留工程及び追加の設備が必要となり、プロセスのコストが増加するかもしれない。
【0032】
液−固分離装置30が遠心分離器である場合には、洗浄されたパラキシレン結晶の生成物流を得る。このパラキシレン生成物流は、ライン5を介して溶融ドラム35に送られ、ここで、パラキシレン結晶は完全に溶融されて、高純度液体パラキシレン生成物が与えられる。この高純度パラキシレンの一部を生成物として、さらに処理することなく、すなわち結晶化及び遠心分離の追加のサイクルを通すことなく、生成物収集ライン16を通して溶融ドラム35から取り除く。追加の処理なしに第1の分離装置からのパラキシレンの一部を液体パラキシレン生成物として直接採取することは、再結晶化及び再遠心分離などのパラキシレン結晶のさらなる処理を必要とする結晶化プロセスよりも、本発明のプロセスをより効率的でより費用効果的なものとする。洗浄操作は、分離装置30内で行われてもよく、パラキシレン生成物流5の純度を99.5wt%以上のパラキシレン、好ましくは99.8wt%以上のパラキシレンまで増加させる。洗浄操作が行われる場合には、パラキシレン溶融物の一部を分離器30に戻して、分離器30の端部でパラキシレンケーク上にスプレイする。洗浄液体と結晶性パラキシレンの比率は、適切には重量比で約0.05〜0.5、好ましくは重量比で約0.15〜約0.25である。液/固分離機が遠心分離器であり、洗浄液体として精製パラキシレンを用いる場合には、パラキシレン結晶と母液とのスラリーの温度は少なくとも約2.8℃(37゜F)であることが好ましい。液−固分離装置30は、図1におけるライン3(流3)及びライン4(流4)を介して運ばれる1種以上の濾液流を産する。流3は排出濾液流であり、流4は流3よりも高濃度のパラキシレンを含む洗浄濾液流である。流1が約90wt%のパラキシレンを含む実施形態に対して、流3は約81wt%のパラキシレンを含み、流4は約84wt%のパラキシレンを含むことができる。これらの重量%は、用いる遠心分離器のタイプ及び選択された洗浄比率に応じて変動するであろう。分離装置として遠心分離器を用いる場合など、パラキシレン生成物流5が固体を含む場合には、固体を溶融させて、液体生成物を製造してもよい。洗浄液体を用いる場合には、液体パラキシレン生成物自身又はトルエンやメタノールなどの他の物質のいずれかを用いることができる。洗浄液体がパラキシレン生成物ではない場合には、最終精製パラキシレン生成物を得るため、及び洗浄物質を回収するために、さらなる分離工程が用いられる。このために、2個の蒸留塔が典型的に用いられる。好ましくは、洗浄液体は、パラキシレン生成物の留分である。
【0033】
分離装置30からのただ1種類の濾液流留出物がある実施形態に対して、図1におけるライン4は留出物を有していないので削除してもよい。製造ステージにおけるプッシャー遠心分離器に対して、典型的には図1に示すように2種類の濾液流がある。排出濾液であるライン3(流3)内の濾液の組成は、洗浄濾液であるライン4(流4)内の濾液の組成よりも、パラキシレン濃度が低い。ライン4内の濾液を図1に示すように、希釈剤としてライン19を介して再スラリードラム32に送ることができる。再スラリードラム32内の温度を制御するために、ライン4を介して運ばれた濾液流を再スラリードラムに添加する前に、熱交換器(図示せず)を用いて加熱してもよい。
【0034】
ライン3を介して運ばれた排出濾液流の一部を、希釈剤として、ライン17を介して再スラリードラム32に送ることもできる。所望であれば、再スラリードラム32内の温度を制御するために、ライン17を介して再スラリードラム32に運ばれた流3濾液の部分を加熱してもよい。濾液流3の残りの部分は、再スラリードラム32内での希釈剤として用いるべくライン18を介して再スラリードラム32に再循環されないライン13内の液−固分離機30からの任意の濾液と組み合わせることができる。ライン3及びライン13からの流の組み合わせは、第1の晶析装置100よりも低温で運転されている第2の晶析装置200に、ライン25を介して供給される。晶析装置200は、約−23.3℃(−10゜F)〜約1.7℃(35゜F)の温度、好ましくは約−9.4℃(15゜F)〜約−3.9℃(25゜F)の温度で運転されている。結晶性パラキシレン及び母液を含む低温晶析装置200からの留出物流は、ライン6を介して、1個以上の液−固分離装置を含む分離機33に運ばれる。図示した実施例において、ライン6内の留出物は約−3.9℃(25゜F)である。図1に示した実施形態は、分離機33として単一の遠心分離器を利用するが、1種以上の遠心分離器又は他の分離手段を用いることもできる。遠心分離器33からの結晶性パラキシレンケークは、ライン8を介して、再スラリードラム32に運ばれる。遠心分離器33からの濾液は、ライン7を介して、晶析装置200よりも低温である第3の晶析装置300に送られる。流1が約90wt%のパラキシレンを含む実施形態に対して、流7は約68wt%のパラキシレンを含むであろう。晶析装置300は、約−37.2℃(−35゜F)〜約−15℃(5゜F)、好ましくは約−23.3℃(−10゜F)〜約−20.6℃(−5゜F)で運転されている。上述のように、遠心分離器33及び34の代わりに、他の分離装置を用いることもできる。図1には示されていないが、所望であれば、1種以上の洗浄工程を導入することもできる。洗浄工程を用いると、それぞれ異なるパラキシレン組成を有する多数の濾液流を得ることができる。これらの濾液流は、それらの特定の組成に応じて、設計の異なる部分に再循環して戻したり、又は供給したりすることができる。好ましい実施形態は、洗浄工程を用いない。
【0035】
結晶性パラキシレン及び母液を含むスラリーである晶析装置300からの留出物は、ライン9を介して、1個以上の液−固分離装置を含む分離機34に供給される。図1に示す実施形態において、ライン9を介して運ばれる晶析装置留出物は、約−20.6℃(−5゜F)である。図示した実施形態において、分離機34として、単一のプッシャー遠心分離器が用いられている。遠心分離器34からのパラキシレンケークは、ライン11を介して、再スラリードラム32に運ばれ、一方、濾液はライン10を介して取り除かれる。ライン10内の濾液流は、C芳香族供給流1が高温晶析装置100に入る前に、該供給流1を冷却するために用いられてもよい。これは、この晶析装置に対する冷凍要求を減少させる。次いで、ライン10内の濾液流は、エチルベンゼンを他のC芳香族からより容易に分離することができる他の化合物に変換する反応器、若しくは他の分離プロセスのいずれかに送られてもよい。流9が−20.6℃(−5゜F)である実施形態に対して、流10は約45wt%のパラキシレンを含むであろう。
【0036】
再スラリードラム32からの留出物をより高純度生成物を製造することができる1個以上の液−固分離装置に送ることができるように、再スラリードラム32は、十分に高い温度で運転されている。必要ではないが、再スラリードラムの温度は、上述の晶析装置の任意のものよりも高温であってもよい。総ての場合において、最も低温の晶析装置よりは暖かいであろう。スラリーの温度は、適切には少なくとも約−23.3℃(10゜F)、好ましくは少なくとも約−1.1℃(30゜F)、より好ましくは約1.7℃(35゜F)〜約7.2℃(45゜F)、さらに好ましくは約3.3℃(38゜F)〜約5.6℃(42゜F)、最も好ましくは約4.4℃(40゜F)〜約5.6℃(42゜F)である。結晶性パラキシレンは、結晶及び母液が平衡に達することができる十分な時間にわたり、スラリー中でパラキシレン含有液体と接触する。この時間は、好ましくは約0.1〜2時間、より好ましくは約0.4〜約1時間である。スラリー中の液体の量は、スラリー化及びポンプ揚水可能な混合物を製造するに十分な量である。スラリーに用いられる液体は、パラキシレンを含む液体である。高濃度を有するこれらの流が、スラリー液体として、より好ましい。例えば、図1に示す実施形態に対して、流4及び流14を最初に選択し、次いで流3及び/又は流13を選択することが好ましい。スラリーが十分に平衡に達した後、精製結晶性パラキシレンを液体から分離して、好ましくは液体パラキシレンで洗浄して、付着している母液を取り除く。洗浄用に用いられる液体パラキシレンは、少なくとも約99.5wt%、好ましくは少なくとも約99.7wt%、より好ましくは少なくとも約99.8wt%の純度を有する高純度パラキシレンであることが好ましい。液体パラキシレン洗浄液と結晶性パラキシレンとの重量比は、典型的には約0.05:1〜約0.5:1、より好ましくは約0.15:1〜約0.25:1、さらに好ましくは約0.18:1〜約0.2:1である。精製結晶性パラキシレンを溶融すると、少なくとも99.5wt%、より好ましくは少なくとも約99.7wt%、最も好ましくは少なくとも約99.8wt%の純度を有する液体生成物パラキシレンが製造される。
【0037】
再スラリードラム32が晶析装置100よりも暖かい場合には、ライン13内の濾液流中のパラキシレン濃度は、ライン1内のパラキシレン供給物の濃度に達するか又は越えることができる。このような場合には、再スラリードラム32に再循環されないライン13内の濾液流の留分は、晶析装置200よりもむしろ晶析装置100に送られ、さらにプロセスのエネルギー効率を改良することができる。これは、図2に示すプロセスである。再スラリードラム32は、約−12.2℃(10゜F)〜約12.8℃(55゜F)、好ましくは約−1.1℃(30゜F)〜約10℃(50゜F)で運転されている。
【0038】
パラキシレン結晶及びパラキシレン含有液体のスラリーは、再スラリードラム32内で調製される。結晶性パラキシレン及び液体パラキシレンのスラリーを調製するために用いられるパラキシレン含有液体は、液体母液から結晶性パラキシレンを分離することによって製造された1種以上の母液流であってもよい。スラリーのために用いられるパラキシレン含有液体は、結晶性パラキシレン及び液体のスラリーを提供するために適切な量である。図1における流1が約90wt%のパラキシレンを含む実施形態に対して、再スラリードラムへの液体は、84wt%のパラキシレンである流4の総て、86wt%のパラキシレンである流14の総て、及び83wt%のパラキシレンである流13の32%を含むことが好ましい。典型的には、残りは、オルソ−キシレン、メタ−キシレン、エチルベンゼン及びプロセスからの他の炭化水素類の混合物である。スラリー中の結晶性パラキシレンの量は、典型的には約30〜60wt%、好ましくは約30〜約55wt%、最も好ましくは約35〜約50wt%である。このスラリーは、好ましくは機械的撹拌装置により、撹拌されることが好ましい。スラリーは、スラリーの全量が平衡に達するに十分な時間にわたり、スラリー容器32内に保持される。本発明のこの実施形態の好ましい連続運転に対して、このスラリーのスラリー容器32内での滞留時間は、適切には約0.2〜約2時間、より好ましくは約0.4〜約1時間である。
【0039】
液−固分離機31は、再スラリードラム32から送られる。用いることができる分離装置のタイプは、流2に関してすでに上述した。図1に示すプロセスの実施形態において、2個の遠心分離器が用いられる。さらに洗浄(図示せず)を具備していてもよい。洗浄を用いる場合には、溶融ドラム35からの精製パラキシレン溶融物の一部を用いて、遠心分離器の端部にてパラキシレンケークを洗浄する。分離機31からの結晶性パラキシレンケークは、ライン15を介して溶融ドラム35に送られ、パラキシレン結晶は完全に溶融されて、精製パラキシレン生成物を与える。パラキシレン溶融物の一部は、洗浄液体として、遠心分離器31に再循環されてもよい。図1に示す実施形態に対して、ライン15内のパラキシレン流は、遠心分離器31からのパラキシレン生成物流であり、ライン13及び14内の濾液流は、遠心分離器31からの濾液流である。ライン5及び15からのパラキシレン生成物流との組合せである全パラキシレン生成物流は、ライン16を介して溶融ドラム35から運ばれる。ライン14内の濾液流(洗浄濾液)は、ライン13内の濾液流(排出濾液)よりもパラキシレンの量が多い。ライン14内の洗浄濾液流は、ライン4内の洗浄濾液流と組み合わせてもよく、希釈剤としてライン19を介して再スラリードラム32に送られてもよい。ライン13内の排出濾液流の一部もまた、希釈剤として再スラリードラム32に送られてもよい。排出濾液流13の残りの部分は、上述のように、排出濾液流3と組み合わされて、晶析装置200に送られる。再スラリードラム内で希釈剤として用いられる流の任意のものあるいは総てを熱交換器(図示せず)を用いて暖めてもよい。さらに、再スラリードラムに入る前又は熱交換器を通過する前に、種々の希釈流の幾分か又は総てを組み合わせることもできる。再スラリードラム温度を制御するための他の代替例、例えば蒸気ジャケットを用いて再スラリードラムを暖めるなどの例も用いることができる。
【0040】
本発明には2つの重要なコンセプトがある。第1のコンセプトは、結晶化及び分離の第1ステージに集約される。プロセス条件及び設備を適切に選択することにより、第1のステージは、さらなる処理を必要としない高純度生成物(流5)を製造することができる。
【0041】
与えられた実施例において、約99.85wt%のパラキシレン純度を有する最終生成物の50%以上(生成物流5及び15の組合せであるライン16内の流)が、第1の結晶化/分離ステージにより得られる。この物質は、下流の設備に進まないので、エネルギー要求量が減少し、おそらく他のプロセス(特にUS 6,111,161にて論じられているようなもの)のほとんどと比較して資本投資が減少する。
【0042】
第2の重要なコンセプトは、再スラリードラムに集約される。再スラリードラムの機能は、高純度パラキシレン生成物を直接簡便に得るためには冷たすぎるケークの総てを暖めることである。最も重要なことは、再スラリードラムは熱を必要とするかもしれないが、冷凍を必要としないので他のプロセス設計と比較してエネルギーコストを削減することである。したがって、より低温の結晶化ステージからのケークは、再スラリードラムを用いて処理して、さらなる冷凍を必要とせずに、高純度パラキシレン生成物(ライン15内の結晶性パラキシレン)を得ることができる。(この再スラリードラムの使用により、本発明は、米国特許US Patent 5,448,005に開示されている発明とは顕著に異なる。)最後に、本発明における再スラリードラムは、結晶を部分的に溶融して懸濁物を形成させるだけの装置ではない。本発明における再スラリードラムは、上述の実施形態にもあるように、熱の追加にもかかわらず、種々の流入流の総てにおいて与えられるよりも多くの再スラリードラム留出物中の結晶性パラキシレン固体を得ることができる。したがって、本発明はさらに、スラリー装置内で形成されたスラリー混合物中のパラキシレン結晶の量が、再スラリー装置に送られるパラキシレン結晶の量よりも多いこれらの実施形態も含む。
【0043】
種々の結晶化ステージの温度及び結晶化ステージの数は、選択された冷凍サイクル、選択された冷媒、及び流1の組成に応じて変動するであろう。分離設備の選択もまた、パラキシレン生成物の概要及び最終純度を変えるかもしれない。例えば、洗浄塔は、典型的にはただ一つの排出濾液流を有し、遠心分離器よりも高純度生成物を得ることができるであろう。
【0044】
本発明のプロセスの別の実施形態は、図2に示されている。少なくとも約55wt%のパラキシレンを含む供給物(流102)は、ライン102を介して晶析装置150に送られる。流102の組成は、少なくとも約55wt%のパラキシレン、好ましくは約55wt%を越えるパラキシレン、さらに好ましくは少なくとも約60wt%のパラキシレン、より好ましくは少なくとも約70wt%のパラキシレン、より好ましくは少なくとも約75wt%のパラキシレン、より好ましくは少なくとも約80wt%のパラキシレン、より好ましくは少なくとも約85wt%のパラキシレン、より好ましくは少なくとも約90wt%のパラキシレン、最も好ましくは少なくとも約95wt%のパラキシレンであることが望ましい。晶析装置150は、約−12.2℃(10゜F)〜約12.8℃(55゜F)、好ましくは約−6.6℃(20゜F)〜約−1.1℃(30゜F)の温度で運転されている。
【0045】
パラキシレン結晶及び母液を含む晶析装置150留出物は、母液からパラキシレン結晶を分離するために用いられる1個以上の遠心分離器を含む分離ユニット130に送られる。この工程及び液−固分離装置が用いられるプロセス中の他の工程において、遠心分離器以外の分離装置、例えば洗浄塔又はロータリフィルタなどもまた用いることができる。結晶性パラキシレンケークは、高純度パラキシレン物質を用いて、遠心分離器内部で洗浄される。遠心分離器130は、高純度パラキシレン生成物(流106)及び2つの濾液流(流104及び105)を産する。流105は、洗浄濾液であり、排出濾液流104よりもパラキシレンが濃縮されている。洗浄濾液の総ては再スラリードラム132に送られ、再スラリー化用の液体の幾分かを提供する。排出濾液の総てはライン104を介して、晶析装置150よりも低温で運転されている晶析装置250に送られる。晶析装置250は、約−23.3℃(−10゜F)〜約1.7℃(35゜F)、好ましくは約−15℃(5゜F)〜約−9.4℃(15゜F)の温度で運転されている。
【0046】
母液中の結晶性パラキシレンのスラリーを含む晶析装置250からの留出物は、ライン107を介して、少なくとも1個の遠心分離器または他の分離手段を含む分離ユニット133に送られる。遠心分離器133からの結晶性パラキシレンケークは、ライン109を介して、再スラリードラム132に運ばれ、一方排出濾液(流108)は、ライン108を介して、晶析装置250よりも低温で運転している晶析装置350に送られる。晶析装置350は、約−37.2℃(−35゜F)〜約−15℃(5゜F)、好ましくは約−23.3℃(−10゜F)〜約−20.6℃(−5゜F)の温度で運転されている。
【0047】
母液中の結晶性パラキシレンのスラリーを含む晶析装置350からの留出物(流110)は、ライン110を介して、少なくとも1個の遠心分離器又は他の分離手段を含む分離ユニット134に送られる。遠心分離器からの結晶性パラキシレンケークは、再スラリードラム132に滴下される。排出濾液(流111)は、約45wt%のパラキシレンを含み、ユニット内のどこかに送られる前に供給流101と熱交換される。例えば、排出濾液は、エチルベンゼン反応器又は他の分離プロセスに送られてもよい。結晶性パラキシレン及び母液を含む再スラリードラム132からのスラリーは、ライン113を介して、1個以上の遠心分離器を含む分離ユニット131に送られ、ここで結晶性パラキシレンが母液から分離される。結晶性パラキシレンケークは、高純度パラキシレン物質を用いて、これらの遠心分離器内部で洗浄される。これらの遠心分離器は、追加の高純度パラキシレン生成物流116を産する。追加の高純度パラキシレン生成物流116は、高純度パラキシレン生成物流106と組み合わされて、必要であれば溶融ドラム(図示せず)中で溶融され、ライン117を介して集められる。分離ユニット131はさらに、2つの濾液流(流114及び115)を産する。流115は、洗浄濾液であり、排出濾液流114よりもパラキシレンが濃縮されている。洗浄濾液の全量は、ライン115を介して再スラリードラム132に送られて、再スラリー化用の液体の幾分かを提供する。排出濾液の一部はライン114を介して再スラリードラム132に送られて、再スラリー化用の液体の残りを提供する。再スラリードラム132は、約−12.2℃(10゜F)〜約12.8℃(55゜F)、好ましくは約−1.1℃(30゜F)〜約10℃(50゜F)、より好ましくは約1.7℃(35゜F)〜約7.2℃(45゜F)、さらに好ましくは約3.3℃(38゜F)〜約5.6℃(42゜F)、最も好ましくは約4.4℃(40゜F)〜約5.6℃(42゜F)の温度で運転されている。分離ユニット131からの排出濾液(流114)の残りは、晶析装置150の上流で流101と組み合わされて、供給物流102を形成する。流102が約70wt%のパラキシレンを含む実施形態に対して、流114は約83wt%のパラキシレンを含むであろう。本発明のプロセスのこの実施形態において、晶析装置150は、約−12.2℃(10゜F)〜約12.8℃(55゜F)、好ましくは約−6.6℃(20゜F)〜約−1.1℃(30゜F)の温度で運転されている。晶析装置250は、約−23.3℃(−10゜F)〜約1.7℃(35゜F)、好ましくは約−15℃(5゜F)〜約−9.4℃(15゜F)の温度で運転されており、晶析装置350は、約−37.2℃(−35゜F)〜約−15℃(5゜F)、好ましくは約−23.3℃(−10゜F)〜約−20.6℃(−5゜F)の温度で運転されている。
【0048】
以下の実施例は、本明細書に開示された発明の幾つかの実施形態を説明するためのものである。しかし、これらの実施例は、新規な発明の範囲を制限するものではなく、開示された発明の範囲から逸脱しない限りにおいて多数の変更例があってもよいことは、当業者には明らかであろう。
【0049】
実施例中における性能の計算は、標準的なエンジニアリング手順によって行った。特定の比較について、供給物及び生成物は各比較例で同一とした。各実施例は、利用可能な3種の冷凍レベルで行った。各例において、最も低温の晶析装置からの留出物は、−20.6℃(−5゜F)に設定し、各比較例に対する全体的なパラキシレン回収率がほぼ同様になるようにした。他の2個の結晶化ステージに対する温度は、ステージ間の合理的なバランスを維持しながら、最も暖かい晶析装置に多くの仕事量が移動するように選択した。この基準よりも優先すべきは、図1及び図2に基づく設計に対する分離装置の第1セットから高純度生成物を製造するために十分に暖かく晶析装置の第1のステージを維持する必要性であった。第1ステージ晶析装置をより暖かい温度に維持することは、より低温の晶析装置に、多くの冷凍仕事量を移動すると予測された(そうであった)。さらに、これは、比較例よりも冷凍コンプレッサパワー要求量を増加させると予測されたが、予測に反してそうではなかった。図1及び図2のプロセス設計は、より少ないコンプレッサパワーを必要とした。これは驚くべきことであり、非自明なことであった。これは、本発明のプロセスがよりエネルギー効率的であるという利点を有し、したがって、費用がかからないと予測されよう。
【0050】
実施例1、実施例2及び比較例Aは、99.80wt%のパラキシレン純度を有するパラキシレン生成物の115,840lb/hrを製造する3種の異なるプロセスの性能を比較する。実施例1及び2は、本発明の実施形態を示し、全体の高純度パラキシレン生成物の一部が再スラリー工程又は部分溶融工程を経ずに第1の結晶化からの留出物から作られる。比較例Aは、第1の結晶化/分離からの結晶性パラキシレンケークが生成物には進まず、代わりに後続のより低温の結晶化/分離工程からの結晶性パラキシレンケークと組み合わされて、再スラリー工程に供される対照プロセスを示す。
【0051】
各プロセスについて、90wt%のパラキシレンを含む供給物を用い、高純度パラキシレン生成物は99.8wt%のパラキシレンを含む。各サンプルに対する全体的なパラキシレン回収率は91%である。総ての液/固分離に遠心分離器を用いた。実施例1、実施例2及び比較例Aを比較すると、実施例1のプロセスが最もエネルギー効率的であり、実施例2のプロセスが次いでエネルギー効率的である。図2に示される実施例2のプロセス設計は、99.80wt%のパラキシレン純度を有するパラキシレン生成物の115,840lb/hrの製造速度のために、実施例1のプロセスよりも約3%多い冷凍コンプレッサパワーを必要とし、比較例Aのプロセスは実施例1のプロセスよりも約5%多い冷凍コンプレッサパワーを必要とする。
【0052】
実施例1
この実施例について、図1のフロースキームに示したプロセスの実施形態の操作は、プロピレン冷凍コンプレッサの電力消費を基準とした3種のプロセス設計(実施例1、実施例2及び比較例A)の最もエネルギー効率的なものとして示されている。90%のパラキシレンを含有する供給物は、晶析装置100内で4.7℃(40.5゜F)の温度まで冷却される。晶析装置留出物は、2個の遠心分離器を含む分離ユニット30に送られる。結晶性パラキシレンケークは、高純度パラキシレン物質を用いる遠心分離器内部で洗浄される。遠心分離により、63,120lb/hrの高純度生成物(流5)及び2種の濾液流(流3及び4)を生成する。流4は、洗浄濾液であり、排出濾液(流3)よりもパラキシレン濃度が高い。洗浄濾液(流4)の全部が再スラリードラム32に送られて、再スラリー操作に必要な液体の幾分かを与える。排出濾液(流3)の全部が晶析装置200に送られる。晶析装置200は、−3.9℃(25゜F)で運転される。晶析装置200からの留出物は、遠心分離器を含む分離ユニット33に送られる。遠心分離器からの結晶性パラキシレンケークは、再スラリードラム32に滴下され、一方、ライン7からの排出濾液は、−20.5℃(5゜F)で運転している晶析装置300に送られる。この晶析装置からの留出物もまた、遠心分離器を含む分離ユニット34に送られる。ライン10内の排出濾液流は、約45wt.%のパラキシレンを含み、ユニット内のどこかに送られる前に、供給物(流1)と熱交換される。再スラリードラム32からのスラリーは、2個の遠心分離器を含む分離ユニット31に送られる。結晶性パラキシレンケークは、高純度パラキシレン物質を用いて、3種の遠心分離器内で洗浄される。これらの遠心分離器は、52,720lb/hrの追加の高純度パラキシレン生成物(流15)を生成する。この追加の高純度パラキシレンは、ライン5内の高純度パラキシレン生成物(流5)と組み合わせられ、溶融され、ライン16を通して集められる。流14は、洗浄濾液であり、排出濾液流13よりもパラキシレンが高濃度に濃縮されている。洗浄濾液の全部が、ライン14を通して再スラリードラム32に送られ、再スラリー操作用の液体の幾分かを与える。排出濾液の約32%は、再スラリードラム32に送られて、再スラリー操作用の液体の残りを与える。再スラリードラムは、5.5℃(42゜F)で操作される。分離ユニット31からの残りの排出濾液は、晶析装置200の上流で流3と組み合わせられ、晶析装置200に送られる。本実施例では、約66psia、48psia及び26psiaの圧力での3種のレベルのプロピレン冷凍が用いられる。冷凍コンプレッサは、約2707馬力(hp)を要する。
【0053】
実施例2
図2により示されるプロセス設計は、99.80%のパラキシレン純度を有するパラキシレン生成物の115,840lb/hrの同じ生成速度に対して、約3%程度多くの冷凍コンプレッサ馬力を要する。90%のパラキシレンを含有する供給物(流102)は、4.4℃(40゜F)の温度で運転される晶析装置150に送られる。晶析装置留出物は、3個の遠心分離器を含む分離ユニット130に送られる。結晶性パラキシレンケークは、高純度パラキシレン物質を用いて、遠心分離器内部で洗浄される。遠心分離器130は、69,100lb/hrの高純度生成物(流106)及び2種の濾液流(流104及び105)を生成する。流105は、洗浄濾液であり、排出濾液(流104)よりもパラキシレンが高濃度に濃縮される。洗浄濾液の全部は、再スラリードラム132に送られて、再スラリー操作に必要な液体の幾分かを与える。排出濾液の全部は、晶析装置250に送られる。晶析装置250は、−3.9℃(25゜F)で運転される。留出物は、1個の遠心分離器を含む分離ユニット133に送られる。遠心分離器133からの結晶性パラキシレンケークは、再スラリードラム132に滴下され、一方、排出濾液(流108)は−20.6℃(−5゜F)で運転する晶析装置350に送られる。晶析装置からの留出物(流110)は、1個の遠心分離器を含む分離ユニット134に送られる。遠心分離器からの結晶性パラキシレンケークは、再スラリードラム132に滴下される。排出濾液(流111)は、約45wt.%のパラキシレンを含み、ユニット内のどこかに送られる前に、供給物流101と熱交換する。再スラリードラム132からの結晶性パラキシレン及び母液を含有するスラリーは、ライン113を通して、2個の遠心分離器を含む分離ユニット131に送られて分離される。結晶性パラキシレンケークは、高純度パラキシレン物質を用いて、これらの遠心分離器内部で洗浄される。これらの遠心分離器は、追加の46,740lb/hrの高純度生成物(流116)を生成する。この追加の高純度生成物流116は、生成物流106と組み合わされて、溶融され、ライン117を通して集められる。分離ユニット131は、さらに、2種の濾液流(流114及び115)をも生成する。流115は、洗浄濾液であり、排出濾液(流114)よりもパラキシレンが高濃度に濃縮されている。洗浄濾液の全部は、再スラリードラム132に送られて、再スラリー操作に必要な液体の幾分かを与える。排出濾液の約6%は、再スラリードラム132に送られて、再スラリー操作に必要な液体の残りを与える。再スラリードラムは、5.6℃(42゜F)で運転される。遠心分離器131からの残りの排出濾液(流114)は、晶析装置150の上流で流101と組み合わされて、供給物流102を形成する。本実施例においては、約63psia、48psia及び26psiaの圧力での3種のレベルのプロピレン冷凍が用いられる。冷凍コンプレッサは、約2791hpを要し、これは図1(実施例1)に示した設計に必要な馬力よりも3.1%高い。
【0054】
比較例A
全3種の結晶化工程の留出物を処理する分離装置からの結晶性パラキシレンケークを組み合わせて再スラリー操作(図3に示す)に供する比較プロセス設計は、同じ99.80wt.%のパラキシレン純度を有する115,840lb/hrの生成速度でパラキシレン生成物を得るために、実施例1のプロセスよりも約5%ほど多い冷凍コンプレッサ馬力を必要とする。90%のパラキシレンを含有する供給物は、4.2℃(39.5゜F)の温度で操作される晶析装置400に送られる。晶析装置留出物は、ライン203を通して、2個の遠心分離器を含む分離ユニット217に送られる。これらの遠心分離器からの結晶性パラキシレンケークは、ライン205を通して、再スラリードラム220に滴下される。排出濾液(流204)は、−3.6℃(25.5゜F)で運転される晶析装置500に送られる。晶析装置500からの留出物は、ライン206を通して、1個の遠心分離器を含む分離ユニット218に送られる。分離ユニット218からの結晶性パラキシレンケークは、ライン208を通して、再スラリードラム220に滴下される。排出濾液(流207)は、−20.6℃(−5゜F)で運転される晶析装置600に送られる。この晶析装置からの留出物(流209)は、1個の遠心分離器を含む分離ユニット219に送られる。分離ユニット219からの結晶性パラキシレンケークは、ライン211を通して再スラリードラム220に滴下される。排出濾液(流210)は、約45wt.%のパラキシレンを含み、ユニットのどこかに送られる前に、供給物(流201)と熱交換する。再スラリードラム220からのスラリーは、ライン212を通して4個の遠心分離器を含む分離ユニット221に送られる。結晶性パラキシレンケークは、高純度パラキシレン物質を用いて、これらの遠心分離器内部で洗浄される。これらの遠心分離器は、全体で115,840lb/hrの高純度生成物(流215)を製造する。流214は、洗浄濾液であり、排出濾液(流213)よりもパラキシレンが高濃度に濃縮される。洗浄濾液の全部が、再スラリードラム220に送られ、再スラリー操作に必要な液体の幾分かを与える。排出濾液の約82%は、ライン218を通して、再スラリードラム220に送られ、再スラリー操作に必要な液体の残りを与える。再スラリードラムは、5.6℃(42゜F)で運転される。遠心分離からの残りの排出濾液は、晶析装置400の上流で、供給物流201と組み合わせられて、供給物流202を形成する。本実施例では、約63psia、48psia及び26psiaの圧力で、3種のレベルのプロピレン冷凍を用いる。冷凍コンプレッサは、約2837hpを必要とし、これは図1に示す設計よりも4.8%ほど高い。
【0055】
実施例3、実施例4及び比較例Bは、99.90wt%のパラキシレン純度を有するパラキシレン生成物を全体で115,840lb/hr製造する3種の異なるプロセスの性能を比較する。各プロセスについて、90wt.%のパラキシレンを含む供給物が用いられる。各実施例に対する全体のパラキシレン回収率は、91%である。実施例3、実施例4及び比較例Bに記載されているプロセスは、液/固分離器として遠心分離器よりもむしろTNO流圧洗浄塔を液/固分離の洗浄に用いて高純度パラキシレン生成物を製造した点を除いて、それぞれ実施例1、実施例2及び比較例Aに記載したプロセスと同じである。実施例3及び4は、本発明の実施形態を示し、比較例Bは対照プロセスを示す。実施例3、実施例4及び比較例Bを比較すると、実施例3のプロセスが最もエネルギー効率的であり、実施例4のプロセスは比較例Bのプロセスよりもエネルギー効率的である。実施例4のプロセスは、99.90wt.%のパラキシレン純度を有する生成物を115,840lb/hrの同じ製造速度に対して、実施例3のプロセスよりも約2%だけ多い冷凍コンプレッサパワーを必要とする。一方、比較例Bのプロセスは、実施例3のプロセスよりも約7%多い冷凍コンプレッサパワーを必要とする。
【0056】
実施例3
本実施例において、図1のフロースキームに示す本発明のプロセスの実施形態の操作が示される。図1のフロースキームに示されるプロセスの本実施形態は、プロピレン冷凍コンプレッサの電力消費を基準として、3種のプロセス設計(実施例3、4及び比較例B)の最もエネルギー効率的なものとして示される。90wt.%のパラキシレンを含有する供給物は、晶析装置100内で4.7℃(40.5゜F)の温度まで冷却される。晶析装置留出物は、2個のTNO流圧洗浄塔(米国特許U.S. Patent No. 4,734,102及び4,735,781参照。これらの全体において、これらの洗浄塔の記載を参照することにより、本明細書に組み入れられる)を含む分離ユニット30に送られる。洗浄塔は、66,410lb/hrの高純度生成物(流5)及び単一の濾液流(流3)を製造する。流3の全部が晶析装置200に送られる。洗浄塔が用いられているので、本実施形態において流4はない。晶析装置200は、−3.9℃(25゜F)で運転される。晶析装置200からの留出物は、1個の遠心分離器を含む分離ユニット33に送られる。遠心分離器33からのケークは、再スラリードラム32に滴下され、排出濾液(流7)は、−20.6℃(−5゜F)で運転される晶析装置300に送られる。この晶析装置からの留出物もまた、1個の遠心分離器を含む分離ユニット34に送られる。遠心分離器34からのケークは、再スラリードラム32に滴下される。排出濾液(流10)は、約45wt.%のパラキシレンを含み、ユニットのどこかに送られる前に、供給物流1と熱交換する。再スラリードラム32からのスラリーは、1個のTNO流圧洗浄塔を含む分離ユニット31に送られる。この洗浄塔は、追加の49,430lb/hrの高純度生成物(流15)を製造する。洗浄塔からの濾液の約84%は、再スラリードラム32に送られて、再スラリー操作に必要な液体を提供する。再スラリードラムは5.6℃(42゜F)で運転される。洗浄塔からの残りの濾液は、晶析装置200の上流で、流3と組み合わせられる。本実施形態において、流14は存在しない。本実施例において、約66psia、48psia及び26psiaの圧力で、3種のレベルのプロピレン冷凍が用いられる。冷凍コンプレッサは、約2670hpを要する。
【0057】
実施例4
本実施例において、図2のフロースキームに示すプロセスの実施形態の操作が示される。プロセスの本実施形態は、99.90wt.%のパラキシレン純度を有するパラキシレン生成物を115,840lb/hrの同じ製造速度に対して、約2%多い冷凍コンプレッサパワーを要する。90wt.%のパラキシレンを含有する供給物は、ライン102を通して、4.4℃(40゜F)で運転される晶析装置150に送られる。晶析装置の留出物は、3個のTNO流圧洗浄塔を含む分離ユニット130に送られる。洗浄塔は、70,040lb/hrの高純度生成物(流106)及び単一の濾液流(流104)を製造する。濾液流は晶析装置250に送られる。この特定の実施例に対して流105はない。晶析装置250は、−4.4℃(24゜F)で運転される。晶析装置250からの留出物は、1個の遠心分離器を含む分離ユニット133に送られ、パラキシレン結晶は母液から分離される。遠心分離器133からの結晶性パラキシレンケークは、再スラリードラム132に滴下され、排出濾液(流108)はー20.6℃(−5゜F)で運転される晶析装置350に送られる。晶析装置350からの留出物は、1個の遠心分離器を含む分離ユニット134に送られ、パラキシレン結晶は母液から分離される。遠心分離器からの結晶性パラキシレンケークは、再スラリードラム132に滴下される。排出濾液(流111)は、約45wt.%のパラキシレンを含み、ユニットのどこかに送られる前に、供給物(流101)と熱交換する。再スラリードラム132からのスラリーは、2個のTNO流圧洗浄塔を含む分離ユニット131に送られる。これらの洗浄塔は、追加の45,800lb/hrの高純度パラキシレン製造物(流116)を製造する。高純度パラキシレン製造物流116は、高純度パラキシレン製造物流106と組み合わされて、ライン117を通して集められる。分離ユニット131からの濾液(流114)の約84%は、ライン118を通して再スラリードラム132に送られ、再スラリー操作に必要な液体を提供する。再スラリードラムは、5.6℃(42゜F)で運転される。洗浄塔からの残りの濾液は、ライン114を通して、晶析装置150の上流で、供給物流101と組み合わせられる。本実施例において、流115は存在しない。本実施例において、約63psia、47psia及び26psiaの圧力で3種のレベルのプロピレン冷凍が用いられる。冷凍コンプレッサは、約2718hpを要し、これは図1に示す設計に対するよりも1.8%高い。
【0058】
比較例B
全3種の結晶化工程の留出物を処理する分離装置からの結晶性パラキシレンケークを組み合わせて、再スラリー操作に供する対照プロセス(図3に示す)は、99.90wt。%のパラキシレン純度を有するパラキシレン製造物の115,840lb/hrの同じ製造速度に対して、実施例3に示す本発明のプロセスに対する設計よりも約7%多い冷凍コンプレッサパワーを要する。90%のパラキシレンを含む供給物(流202)は、3.9℃(39゜F)の温度で運転される晶析装置400に送られる。晶析装置留出物は、2個の遠心分離器を有する分離ユニット217に送られ、パラキシレン結晶は母液から分離される。これらの遠心分離器からの結晶性パラキシレンケークは、ライン205を通して、再スラリードラム220に滴下される。排出濾液(流204)は、−3.9℃(25゜F)で運転される晶析装置500に送られる。留出物は、ライン206を通して、1個の遠心分離器を含む分離ユニット218に送られる。分離ユニット218からの結晶性パラキシレンケークは、ライン208を通して、再スラリードラム220に滴下される。排出濾液(流207)は、−20.6℃(−5゜F)で運転される晶析装置600に送られる。この晶析装置からの留出物は、ライン209を通して、1個の遠心分離器を含む分離ユニット219に送られる。分離ユニット219からの結晶性パラキシレンケークは、ライン211を通して、再スラリードラム220に送られる。排出濾液(流210)は、約45wt.%のパラキシレンを含み、ユニットのどこかに送られる前に、供給物流201と熱交換する。再スラリードラム220からのスラリーは、ライン212を介して、3個のTNO流圧洗浄塔を含む分離ユニット221に送られる。これらの洗浄塔は、全体で115,840lb/hrの高純度パラキシレン製造物を製造し、これはライン215を通して集められる。洗浄塔からの濾液(流213)の約90%は、ライン218を介して、再スラリードラム220に送られ、再スラリー操作に必要な液体を提供する。再スラリードラムは、5.6℃(42゜F)で運転される。洗浄塔からの残りの濾液は、晶析装置400の上流で、流201と組み合わせられて、供給物流202を形成する。本実施例において、流214は存在しない。本実施例において、約62psia、48psia及び26psiaの圧力で3種のレベルのプロピレン冷凍が用いられる。冷凍コンプレッサは、約2849hpを要し、これは実施例4のプロセス設計に対するよりも6.7%高い。
【0059】
実施例5、実施例6及び比較例Cは、99.90wt.%のパラキシレン純度を有するパラキシレン製造物を全体で115,840lb/hrで製造する3種の異なるプロセスの性能を比較する。実施例5、実施例6及び比較例Cは、初期供給物中のパラキシレン濃度が低い点を除いて、それぞれ実施例3、実施例4及び比較例Bと同じプロセスである。各プロセスについて、70wt.%のパラキシレンを含有する供給物を用いる。各サンプルに対する全体のパラキシレン回収率は69%である。実施例5及び6は、本発明の実施形態を示し、比較例Cは対照例を示す。実施例5、実施例6及び比較例Cを比較すると、実施例6のプロセスが最もエネルギー効率的であり、実施例5のプロセスが次にエネルギー効率的である。実施例5のプロセス実施形態について、冷凍コンプレッサーは、約4884hpを必要とし、これは実施例6のプロセスに必要であるよりも8.9%高い。比較例Cのプロセスについて、冷凍コンプレッサーは約5178hpを必要とし、これは実施例6のプロセスに必要な馬力よりも15.5%高く、実施例5のプロセスに必要な馬力よりも6.0%高い。
【0060】
実施例5
本発明の実施形態のこの実施例において、図1のフロースキームにより示されているプロセス実施形態は、図2に示すプロセス実施形態設計よりも約9%多い冷凍コンプレッサパワーを必要とする。70wt%パラキシレンを含む供給物は、晶析装置100内で−5.6℃(22゜F)まで冷却される。パラキシレン結晶及び母液を含む晶析装置留出物は、4個のTNO流圧洗浄塔を含む分離ユニット30に送られる。洗浄塔は、高純度生成物(流5)の51,940lb/hr及び単一の濾液流(流3)を産する。この実施形態において、流3のすべては、ライン3を通して晶析装置200に送られる。洗浄塔を用いているので、この特定の実施形態について流4はない。晶析装置200は、−10℃(14゜F)で運転されている。留出物は、ライン6を通して、3個の遠心分離器を含む分離ユニット33に送られ、結晶性パラキシレンは母液から分離される。遠心分離器からの結晶性パラキシレンケークは、再スラリードラム32に滴下され、排出濾液はライン7を通して、−20.6℃(−5゜F)で運転されている晶析装置300に送られる。結晶性パラキシレン及び母液を含む晶析装置300からの留出物は、分離用の2個の遠心分離器を含む分離ユニット34に送られる。遠心分離器からの結晶性パラキシレンケークは、再スラリードラム32に滴下される。排出濾液(流10)は、約42wt%のパラキシレンを含み、ユニット内のどこかに送られる前に、供給物(流1)と熱交換される。再スラリードラム32からのスラリーは、2個のTNO流圧洗浄塔を含む分離ユニット31に送られる。これらの洗浄塔は、追加の63,900lb/hrの高純度パラキシレン生成物(流15)を産し、これは高純度パラキシレン生成物流5と組み合わされてライン16内に集められる。洗浄塔31からの濾液の約29%は、再スラリードラム32に送られて、再スラリー操作用の液体を与える。再スラリードラムは、5.6℃(42゜F)で運転されている。洗浄塔31からの濾液の残りは、晶析装置200の上流で、流3と組み合わされる。この実施例において、流14は存在しない。この実施例において、3種のプロピレン冷凍レベル、約47psia、約39psia及び約26psiaの圧力が用いられる。冷凍コンプレッサは、約4884hpを必要とし、実施例6(図2)に示される設計に対して必要な馬力よりも8.9%多い。
【0061】
実施例6
本発明の実施形態のこの実施例において、この実施例に対するプロピレン冷凍コンプレッサの電力消費に基づいて、図2のフロースキームにより説明されるプロセス実施形態が、3種の設計(実施例5、実施例6及び比較例C)の最少のエネルギー集約的なものとして示されている。70wt%のパラキシレンを含む供給物は、−4.4℃(24゜F)の温度で運転されている晶析装置150に送られる。結晶性パラキシレン及び母液を含む晶析装置留出物は、3個のTNO流圧洗浄塔を含む分離ユニット130に送られる。洗浄塔は、高純度生成物(流106)の68,350lb/hr、及び晶析装置250にライン104を通して送られる単一の濾液流(流104)を産する。この特定の実施例に対して、流105はない。晶析装置250は、−11.7℃(11゜F)で運転されている。晶析装置250からの留出物は、3個の遠心分離器を含む分離ユニット133に送られる。遠心分離器からの結晶性パラキシレンケークは、再スラリードラム132に滴下され、排出濾液は、−20.6℃(−5゜F)で運転されている晶析装置350にライン108を通して送られる。この晶析装置からの留出物は、2個の遠心分離器を含む分離ユニット134に送られる。遠心分離からの結晶性パラキシレンケークは、再スラリードラム132に滴下される。排出濾液(流111)は、約42wt%のパラキシレンを含み、ユニット内のどこかに送られる前に、供給物(流101)と熱交換される。再スラリードラム132からのスラリーは、1個のTNO流圧洗浄塔を含む分離ユニット131に送られる。この洗浄塔は、追加の高純度生成物(流116)の47,490lb/hrを産し、これは高純度パラキシレン生成物流106と組み合わされて、ライン117を通して集められる。洗浄塔からの濾液の約34wt%(流114)は、再スラリードラム132に送られて、再スラリー操作用の液体を提供する。再スラリードラムは、5.6℃(42゜F)で運転されている。洗浄塔131からの濾液の残りは、晶析装置150の上流で流101と組み合わされて流102を形成する。この実施例において、流115は存在しない。この実施例において、3種のプロピレン冷凍レベルが、約47psia、36psia及び26psiaの圧力にて用いられる。冷凍コンプレッサは、約4483hpを要する。
【0062】
比較例C
全3種の結晶化工程の留出物を処理する分離装置からの結晶性パラキシレンケークを組み合わせて再スラリー操作に供する比較プロセス設計(図3に示される)は、99.90wt%のパラキシレン純度を有するパラキシレン生成物115,840lb/hrの生成速度と同じ生成のために、実施例2のプロセスよりも約16%多い冷凍コンプレッサ力を要する。70wt%のパラキシレンを含む供給物(流202)は、−3.9℃(25゜F)の温度で運転されている晶析装置400に送られる。結晶性パラキシレン及び母液を含む晶析装置留出物は、3個の遠心分離器を含む分離ユニット217に送られる。これらの遠心分離器からの結晶性パラキシレンケークは、ライン205を通して再スラリードラム200に滴下される。排出濾液(流204)は、−10.6℃(13゜F)で運転されている晶析装置500に送られる。パラキシレン結晶及び母液の晶析装置500からの留出物は、3個の遠心分離器を含む分離ユニット218に送られる。遠心分離器からの結晶性パラキシレンケークは、ライン208を通して再スラリードラム220に滴下される。排出濾液(流207)は、−20.6℃(−5゜F)で運転されている晶析装置600に送られる。晶析装置600からの留出物は、2個の遠心分離器を含む分離ユニット219に送られる。遠心分離器からの結晶性パラキシレンケークは、ライン211を通して再スラリードラム220に滴下される。排出濾液(流210)は、約42wt%のパラキシレンを含み、ユニットのどこかに送られる前に、供給物流201と熱交換される。再スラリードラム220からのスラリーは、3個のTNO流圧洗浄塔を含む分離ユニット221に送られる。これらの洗浄塔は、高純度パラキシレン生成物の全115,840lb/hrを産し、これはライン215を通して集められる。洗浄塔からの濾液の約45%(流213)は、ライン218を通して再スラリードラム220に送られて、再スラリー操作用の液体を提供する。再スラリードラムは5.6℃(42゜F)で運転されている。洗浄塔からの濾液の残りは、晶析装置400の上流で、流201と組み合わされる。この実施例において、流214は存在しない。この実施例において、3種のレベルのプロピレン冷凍が、約48psia、38psai及び26psiaの圧力にて用いられる。冷凍コンプレッサは、約5178hpを要し、これは実施例6(図2)に示す設計に要するよりも15.5%高く、実施例5(図1)に示す設計に要するよりも6.0%高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、本発明の実施形態の概略を示し、ここで3つの結晶化工程及び1つの再スラリー工程が用いられ、再スラリードラムからの留出物の分離から得られる排出濾液の少なくとも一部は、第2の結晶化工程に再循環される。高純度パラキシレン生成物は、再循環又は再結晶化を受けることなく第1の結晶化工程から得られる。
【図2】
図2は、本発明の実施形態の概略を示し、ここで再スラリードラムからの留出物から得られる排出濾液の少なくとも一部は、供給物と組み合わされて、第2の結晶化工程に送られるよりもむしろ第1の結晶化工程に進む。
【図3】
図3は、第1の結晶化工程で形成された結晶性パラキシレンが第2及び第3の結晶化/分離工程で形成された結晶性パラキシレンケークと組み合わされて、再スラリー工程に供されるプロセスを示す。

Claims (19)

  1. 少なくとも約60wt%のパラキシレン濃度を有するC芳香族炭化水素類を含むパラキシレン含有供給流からのパラキシレン製造方法であって、
    (a)該供給流を約−12.2℃(10゜F)〜約12.8℃(55゜F)の温度にて、第1の晶析装置内で結晶化させ、
    (b)母液中にパラキシレン結晶を含む留出物を回収し、
    (c)第1の分離ユニット内で母液からパラキシレン結晶を分離して、液体パラキシレンでパラキシレン結晶を洗浄し、パラキシレン結晶を完全に溶融させ、液体パラキシレン生成物を収集し、
    (d)該第1の分離ユニットからの濾液の少なくとも一部を、該第1の晶析装置よりも低温で運転されている第2の晶析装置へ移動させ、濾液を結晶化させて、母液中にパラキシレン結晶を含む留出物を回収し、
    (e)第2の分離ユニット内で母液からパラキシレン結晶を分離して、パラキシレン結晶をスラリー装置に送り、
    (f)該第2の分離ユニットからの濾液の少なくとも一部を、該第2の晶析装置よりも低温で運転されている第3の晶析装置へ移動させ、濾液を結晶化させて、母液中にパラキシレン結晶を含む留出物を回収し、
    (g)第3の分離ユニット内で母液からパラキシレン結晶を分離して、パラキシレン結晶を該スラリー装置に送り、
    (h)該スラリー装置内で、パラキシレン結晶をパラキシレン含有液体と接触させて、最も低温の晶析装置の温度よりも高温のスラリー混合物を形成させ、
    (i)第4の分離ユニット内で、該スラリー混合物を分離して、濾液及び結晶性パラキシレン生成物を生成させ、パラキシレン結晶を液体パラキシレンで洗浄し、パラキシレン結晶を完全に溶融させ、液体パラキシレン生成物を収集し、
    (j)該第4の分離ユニットからの濾液の少なくとも一部を、該第2の晶析装置に再循環させ、
    (k)第1の分離ユニットからの濾液、第4の分離ユニットからの濾液、及び第1の分離ユニットと第4の分離ユニットとからの濾液からなる群より選択される濾液の少なくとも別の部分を、該スラリー装置に再循環させる
    各工程を含む方法。
  2. 第1の晶析装置は約−1.1℃(30゜F)〜約12.8℃(55゜F)の温度で運転されており、第2の晶析装置は約−23.3℃(−10゜F)〜約1.7℃(35゜F)の温度で運転されており、第3の晶析装置は約−37.2℃(−35゜F)〜約−15℃(5゜F)の温度で運転されており、工程(h)におけるスラリー混合物の温度は約−12.2℃(10゜F)〜約12.8℃(55゜F)である請求項1に記載の方法。
  3. 第1の晶析装置は約1.7℃(35゜F)〜約7.2℃(45゜F)の温度で運転されており、第2の晶析装置は約−9.4℃(15゜F)〜約−3.9℃(25゜F)の温度で運転されており、第3の晶析装置は約−23.3℃(−10゜F)〜約−20.6℃(−5゜F)の温度で運転されており、工程(h)におけるスラリー混合物の温度は約−1.1℃(30゜F)〜約10℃(50゜F)である請求項1に記載の方法。
  4. 工程(h)におけるスラリー混合物の温度は約3.3℃(38゜F)〜約5.6℃(42゜F)である請求項1に記載の方法。
  5. パラキシレン含有供給流は、少なくとも約75wt%のパラキシレンを含む請求項1に記載の方法。
  6. 組み合わされたパラキシレン生成物は、少なくとも約99.5wt%のパラキシレンを含む請求項1に記載の方法。
  7. 工程(h)におけるスラリー混合物は、約30〜約60wt%の結晶性パラキシレンを含む請求項1に記載の方法。
  8. 工程(c)からの結晶性パラキシレン生成物を、溶融する前に、工程(i)からの結晶性パラキシレン生成物と組み合わせる請求項1、2、3、4、5、6又は7のいずれか1項に記載の方法。
  9. スラリー装置内で形成されたスラリー混合物のパラキシレン結晶の量は、スラリー装置に送られたパラキシレン結晶の量よりも多い請求項1に記載の方法。
  10. 少なくとも約55wt%のパラキシレン濃度を有するC芳香族炭化水素類を含むパラキシレン含有供給流からのパラキシレン製造方法であって、
    (a)該供給流を約−12.2℃(10゜F)〜約12.8℃(55゜F)の温度にて、第1の晶析装置内で結晶化させ、
    (b)母液中にパラキシレン結晶を含む留出物を回収し、
    (c)第1の分離ユニット内で母液からパラキシレン結晶を分離して、液体パラキシレンでパラキシレン結晶を洗浄し、パラキシレン結晶を完全に溶融させ、液体パラキシレン生成物を収集し、
    (d)該第1の分離ユニットからの濾液の少なくとも一部を、該第1の晶析装置よりも低温で運転されている第2の晶析装置へ移動させ、濾液を結晶化させて、母液中にパラキシレン結晶を含む留出物を回収し、
    (e)第2の分離ユニット内で母液からパラキシレン結晶を分離して、パラキシレン結晶をスラリー装置に送り、
    (f)該第2の分離ユニットからの濾液の少なくとも一部を、該第2の晶析装置よりも低温で運転されている第3の晶析装置へ移動させ、濾液を結晶化させて、母液中にパラキシレン結晶を含む留出物を回収し、
    (g)第3の分離ユニット内で母液からパラキシレン結晶を分離して、パラキシレン結晶を該スラリー装置に送り、
    (h)該スラリー装置内で、パラキシレン結晶をパラキシレン含有液体と接触させて、最も低温の晶析装置の温度よりも高温のスラリー混合物を形成させ、
    (i)第4の分離ユニット内で、該スラリー混合物を分離して、濾液及び結晶性パラキシレン生成物を生成させ、パラキシレン結晶を液体パラキシレンで洗浄し、パラキシレン結晶を完全に溶融させ、液体パラキシレン生成物を収集し、
    (j)該第4の分離ユニットからの濾液の少なくとも一部を、該第1の晶析装置に再循環させ、
    (k)第1の分離ユニットからの濾液、第4の分離ユニットからの濾液、及び第1の分離ユニットと第4の分離ユニットとからの濾液からなる群より選択される濾液の少なくとも別の部分を、該スラリー装置に再循環させる
    工程を含む方法。
  11. 第1の晶析装置は約−1.1℃(10゜F)〜約12.8℃(55゜F)の温度で運転されており、第2の晶析装置は約−23.3℃(−10゜F)〜約1.7℃(35゜F)の温度で運転されており、第3の晶析装置は約−37.2℃(−35゜F)〜約−15℃(5゜F)の温度で運転されており、工程(h)におけるスラリー混合物の温度は約−12.2℃(10゜F)〜約12.8℃(55゜F)である請求項10に記載の方法。
  12. 第1の晶析装置は約−6.6℃(20゜F)〜約−1.1℃(30゜F)の温度で運転されており、第2の晶析装置は約−15℃(5゜F)〜約−9.4℃(15゜F)の温度で運転されており、第3の晶析装置は約−23.3℃(−10゜F)〜約−20.6℃(−5゜F)の温度で運転されており、工程(h)におけるスラリー混合物の温度は約−1.1℃(30゜F)〜約10℃(50゜F)である請求項10に記載の方法。
  13. 第1の晶析装置は約−1.1℃(30゜F)〜約12.8℃(55゜F)の温度で運転されており、第2の晶析装置は約−23.3℃(−10゜F)〜約1.7℃(35゜F)の温度で運転されており、第3の晶析装置は約−37.2℃(−35゜F)〜約−15℃(5゜F)の温度で運転されており、工程(h)におけるスラリー混合物の温度は約−1.1℃(30゜F)〜約10℃(50゜F)である請求項10に記載の方法。
  14. 第1の晶析装置は約1.7℃(35゜F)〜約7.2℃(45゜F)の温度で運転されており、第2の晶析装置は約−9.4℃(15゜F)〜約−3.9℃(25゜F)の温度で運転されており、第3の晶析装置は約−23.3℃(−10゜F)〜約−20.6℃(−5゜F)の温度で運転されており、工程(h)におけるスラリー混合物の温度は約3.3℃(38゜F)〜約5.6℃(42゜F)である請求項10に記載の方法。
  15. パラキシレン含有供給流は、少なくとも約75wt%のパラキシレンを含む請求項10に記載の方法。
  16. 組み合わされたパラキシレン生成物は、少なくとも約99.5wt%のパラキシレンを含む請求項10に記載の方法。
  17. 工程(h)におけるスラリー混合物は、約30〜約60wt%の結晶性パラキシレンを含む請求項10に記載の方法。
  18. 工程(c)からの結晶性パラキシレン生成物を、溶融する前に、工程(i)からの結晶性パラキシレン生成物と組み合わせる請求項10、11、12、13、14、15又は16のいずれか1項に記載の方法。
  19. スラリー装置内で形成されたスラリー混合物のパラキシレン結晶の量は、スラリー装置に送られたパラキシレン結晶の量よりも多い請求項10に記載の方法。
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