JP2004519812A - 大容量性負荷に対するアナログ電圧の高速スイッチングを行うシステム及び方法 - Google Patents

大容量性負荷に対するアナログ電圧の高速スイッチングを行うシステム及び方法 Download PDF

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Abstract

ドライバの消費電力を増やすことなく向上した応答時間を達成する、容量性負荷(120)を駆動するドライバ(100)および方法を提供する。ドライバ(100)は、入力電圧(VIN)を受ける入力(110)と、出力電圧(VOUT)を負荷(120)と結合する出力(115)とを備えた負荷バッファ(105)を有する。第1の電圧レベル(V)と第2の電圧レベル(V)間のVINの変化に応じてVOUTが駆動される。また、ドライバ(100)は、コンデンサ(130)を備えた予備バッファ(135)と、該コンデンサを容量性負荷(120)と結合するスイッチ(140)と、該スイッチを作動するコントローラ(145)を備えた予備回路(125)とを有する。予備バッファ(135)は、入力電圧(VRES_IN)を受ける入力(150)と、出力電圧(VRES_OUT)をコンデンサ(130)と結合して上記コンデンサを充電する出力(155)とを有する。コントローラ(145)は、VOUTがVとVとの間で駆動されているとき、スイッチ(140)を作動してコンデンサ(130)を容量性負荷(120)と結合するように構成される。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般に容量性負荷用ドライバ回路に関し、さらに詳細には、大容量性負荷に印加されるアナログ電圧の高速スイッチングを行うシステムおよび方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
容量性負荷を駆動する従来のドライバ回路すなわちドライバは、一般に、信号入力と、信号出力と、2以上の電圧間の負荷を駆動する増幅器すなわちアナログ電圧バッファとから構成される。バッファの2つの重要な特性として消費電力特性と応答時間特性とがあり、応答時間とは、バッファが指定の作動条件の下で指定の入力を印加後に指定の出力レベルに達するのに要する時間である。一般に、上記2つの特性を同時に最適化することは不可能である。その理由として、応答時間の向上は、単一利得周波数とスルーレートの増加、すなわち、出力における入力信号の変化を迅速に反映する増幅器の能力を意味するということが挙げられる。単一利得周波数とスルーレートの双方の増加はバッファのバイアス電流の増加を必要とする。従って、応答時間の短縮は消費電力の増加を必要とし、また、消費電力の減少は結果として応答時間の延長をもたらすことになる。
【0003】
バイアス電流を動的に増加させて、必要な場合にのみスルーレートの向上を図り、消費電力の増加を制限しながら応答時間の向上を図るようにする従来技術によるバッファ設計が存在する。しかし、このようなバッファ設計は複雑であり、不安定性などのいくつかの望ましくない特性を示す。必要な電荷が急速に取られると、電圧の推移中、上記動的バッファが給電ラインに著しいノイズを引き起こすため、複雑なそしてしばしば高価なフィルタの追加が必要となる。
【0004】
従来のドライバ回路の上記欠点は、例えば、電気的に消去可能なプログラマブル・リード・オンリー・メモリ(EEPROM)やフラッシュ・メモリなどの不揮発性メモリシステムの記憶素子(セル)のような半導体素子の中で使用されるFET(電界効果トランジスタ)のフローティング・ゲートの駆動に使用するドライバ回路にとって特に問題となる。FETのフローティング・ゲートは、上記素子の残り部分と直接結合されないため、ドライバ回路には純粋な容量性負荷のように見える。この容量性負荷はきわめて大きくなる可能性がある。なぜなら、不揮発性メモリシステム内の多数の記憶素子(メモリサイズにもよるが、一般に1万6000個から1000万個までの記憶素子)をプログラミング電圧と検証電圧との間で同時に切り替える必要があるからである。プログラミング電圧とは、フローティング・ゲートの電荷として記憶素子の中に情報を格納するために印加される電圧である。検証電圧は、記憶素子が適切な量の電荷にしたがって情報を蓄えたかどうかの判定を行うために使用される。良好な書き込み性能を達成するために、プログラミング電圧と検証電圧間の推移およびその逆の推移も高速である必要がある。しかし、上記のようなドライバ回路は携帯用のバッテリ作動装置で使用される場合が多く、有効電力が限られているため電力の節減を行う必要がある。さらに、ドライバ回路用電力は通常オンチップ高電圧ポンプにより給電される。電力の発生と消費の双方により熱が生じ、この熱を放散してチップ上の素子の適切な機能を図る必要があるため、電力の節減が再び必要となる。したがって、バッファでの応答時間の向上のためにバイアス電流の増加を図ることは一般に望ましいことではない。
【0005】
(発明の開示)
したがって、ドライバ回路でバッファの消費電力を増やさずに2以上の電圧間で負荷を駆動するための向上した応答時間を提供する容量性負荷を駆動するドライバ回路に対する要望が存在する。
【0006】
1つの局面では、本発明は容量性負荷を駆動するドライバを提供し、該ドライバは、入力電圧(VIN)を受ける入力と、出力電圧(VOUT)を容量性負荷と結合する出力とを備えた負荷バッファを有する。負荷バッファは、VINの変化に応じて、第1の電圧レベル(V)と第2のさらに高い電圧レベル(V)との間でVOUTを駆動するように構成される。上記ドライバには、VOUTがVとVとの間で推移する時間を短縮するように構成される予備回路がさらに含まれる。上記予備回路は、予備コンデンサまたはコンデンサと、予備バッファと、予備コンデンサを容量性負荷と結合するスイッチと、スイッチの開閉を行うコントローラとを備えている。上記予備バッファは、入力電圧(VRES_IN)を受ける入力と、出力電圧(VRES_OUT)を予備コンデンサと結合してコンデンサを充電する出力とを有する。VOUTがVとVとの間で駆動されているとき、コントローラはスイッチを作動して予備コンデンサを容量性負荷と結合するように構成される。一般に、コントローラは負荷バッファの入力と結合され、VINの変化が必要なときスイッチを作動するように構成される。
【0007】
1つの実施態様では、予備バッファには、ほぼ1に等しい利得を与える負帰還ループが含まれる。この予備バッファは、VINがVに等しいとき、VRES_INがV+aという定常状態値を持ち、VINがVに等しいとき、VRES_INがV−aという定常状態値を持つように構成される。但し、aは(V−V)CLOAD/CRESに等しく、CLOADは容量性負荷のキャパシタンスであり、CRESは予備コンデンサのキャパシタンスである。
【0008】
別の実施態様では、ドライバは、負荷バッファの出力から容量性負荷を電気的に絶縁する第2のスイッチを含む。コントローラは、VOUTがVとVとの間で駆動されているとき、第2のスイッチを作動して上記スイッチを開く。コントローラは第2のスイッチを作動して、第1のスイッチが閉じるのと同時に第2のスイッチが開き、第1のスイッチが開くと第2のスイッチが閉じるようにすることが望ましい。
【0009】
さらに別の実施態様では、予備回路には、第1と第2の予備コンデンサ(CRES_AとCRES_B)と、第1と第2の入力電圧(VRES_IN_AとVRES_IN_B)をそれぞれ受けるのに適合した入力を備えた第1と第2の予備バッファと、第1と第2の出力電圧(VRES_OUT_AとVRES_OUT_B)を電荷CRES_AとCRES_Bとそれぞれ結合するのに適合した出力とが含まれる。VOUTがVとVとの間で駆動されているとき、コントローラは、CRES_AとCRES_Bとを交互に容量性負荷と結合する能力を持つ単極双投スイッチを作動して、CRES_AとCRES_Bとを交互に容量性負荷と結合する。
【0010】
本発明のドライバは、複数の電界効果トランジスタ(FET)を備えた複数の記憶素子を持つフラッシュ・メモリ(セル)などの不揮発性メモリシステムにおいて特に有用である。FETの各々はドライバと結合されたゲートを持ち、該ドライバは、プログラミング電圧と検証電圧との間でゲートを周期的に駆動するように構成される。一般に、不揮発性メモリシステムには、負荷バッファと予備バッファの双方に電圧を供給する高電圧ポンプがさらに含まれる。本実施態様の1つのバージョンでは、記憶素子と、ドライバと、高電圧ポンプとは単一の半導体基板上に組み立てられる。
【0011】
別の局面では、本発明のドライバの作動方法が提供される。該方法では、VINがVからVへ変わるか、VからVへ変わると、VINの変化に応じて、負荷バッファが作動して、VからVへまたはVからVへVOUTを駆動する。それと同時にまたはその直後に、スイッチが閉じられて予備コンデンサが容量性負荷と結合し、それによってVとV間の容量性負荷の推移に必要な時間が短縮される。一般に、スイッチを閉じるステップには、VOUTがVまたはVに達するまでのほんの短い間スイッチを閉じるステップが含まれる。
【0012】
1つの実施態様では、上述したように、予備回路は、予備バッファと結合された予備コンデンサをさらに含み、また、その方法は、予備バッファを用いて或る電圧レベル(VRES_OUT)まで予備コンデンサを充電し、次いで、予備コンデンサを放電して容量性負荷の中へ入れ、容量性負荷に印加された電圧をVからVへ上げるステップをさらに含む。その後、容量性負荷に印加された電圧がVからVへ下がると再びスイッチが閉じられ、容量性負荷が予備コンデンサの中へ放電を行うことが可能となり、容量性負荷に印加された電圧が急速に低下する。
【0013】
別の実施態様では、上述したように、ドライバは、負荷バッファの出力から容量性負荷を電気的に絶縁する第2のスイッチをさらに含み、また、その方法は、第2のスイッチを開いて負荷バッファの出力から容量性負荷を電気的に絶縁するステップを含む。第1のスイッチが閉じられて、予備コンデンサが容量性負荷と結合されるのと同時にまたはその直前に、第2のスイッチが開かれることが望ましい。
【0014】
さらに別の局面では、本発明は、中に情報を格納する不揮発性メモリシステムを目的とする。上記メモリシステムには、電界効果トランジスタ(FET)のソースとドレインから電気的に絶縁されたゲートを備えた複数のFETを持つ複数の記憶素子(セル)と、検証電圧(V)とプログラミング電圧(V)との間でFETの数のゲートを同時に駆動する、ゲートと結合されたドライバとが含まれる。上記ドライバは、入力電圧(VIN)を受けるのに適合した入力を備える負荷バッファと、出力電圧(VOUT)をゲートと結合するのに適合した出力と、VOUTがVとVとの間で推移する時間を短縮する手段とを有する。負荷バッファは、VINの変化に応じてVとVとの間でVOUTを駆動するように構成される。一般に、VOUTがVとVとの間で推移する時間を短縮する手段には予備回路が含まれ、該予備回路は、予備コンデンサと、入力電圧(VRES_IN)を受けるのに適合した入力と、出力電圧(VRES_OUT)を予備コンデンサと結合して上記予備コンデンサを充電するのに適合した出力とを備えた予備バッファと、上記予備コンデンサをゲートと結合するためのスイッチと、上記スイッチを開閉するコントローラとを備え、上記コントローラは、VOUTがVとVとの間で駆動されているとき、スイッチを作動して予備コンデンサを上記ゲートと結合するように構成される。
【0015】
1つの実施態様では、上記メモリシステムには、負荷バッファと予備バッファとへ電圧を供給する高電圧ポンプがさらに含まれる。記憶素子、ドライバおよび高電圧ポンプは単一の基板上に組み立てることが望ましい。
【0016】
本発明の利点には、(i)さらに高速の応答時間、(ii)既存の高電圧ポンプが必要とするピーク電圧の上昇をほとんど伴わない有効電力の効率的利用、(iii)単一基板上に予備回路を備えるドライバの完全な統合化、および、(iv)従来技術によるアプローチで生じる急激な上昇や低下のいずれをも伴わない、一定した、バランスのとれた電流消費に起因する高電圧ポンプでのノイズの減少が含まれる。
【0017】
本発明の上記特徴および様々な他の特徴並びに利点は、添付図面と関連して以下の詳細な説明を読むとき明らかとなる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明は、ドライバ回路の消費電力を増やすことなく2以上の電圧間の負荷を駆動するための向上した応答時間を提供する容量性負荷を駆動するドライバ回路を目的とする。
【0019】
図1は、本発明に基づくドライバ回路すなわちドライバ100の実施態様の好適例のブロック図を示す。図1を参照すると、ドライバ100は、信号すなわち入力電圧(VIN)用入力110と、出力電圧(VOUT)を容量性負荷120に印加するための容量性負荷120と結合された出力115とを備えた負荷増幅器すなわちバッファ105を含む。本発明によれば、ドライバ100は、予備槽(reservoir)すなわち予備コンデンサ130と、予備増幅器すなわち予備コンデンサを充電するバッファ135と、上記予備コンデンサを容量性負荷120と結合する能力を持つスイッチ140と、スイッチ開閉用コントローラ145とを持つ予備回路125をさらに備える。予備バッファ135は、信号すなわち入力電圧(VRES_IN)を受ける入力150と、出力電圧(VRES_OUT)を予備コンデンサに印加して予備コンデンサを充電するために予備コンデンサ130と結合された出力155とを備える。スイッチ140は、電圧の推移中、予備コンデンサ130から容量性負荷120へ予備の電荷を転送する。一般に、負荷バッファ105と予備バッファ135の双方は、負帰還ループ160と165とから供給される負帰還を有し、所定の周波数(単位利得周波数)になるまで、1単位(単位利得)にほぼ等しい利得が双方の増幅器にそれぞれ与えられる。
【0020】
オプションとして、ドライバ100は、負荷バッファ105の出力115と容量性負荷120との間で結合される第2のスイッチ170を備え、このスイッチにより、容量性負荷と予備コンデンサ130との間で電荷を転送中、容量性負荷から負荷バッファ105を電気的に絶縁する。バッファの設計にも左右されるが、スイッチ170を設けていなければ生じる可能性のある、負荷バッファ105と予備バッファ135との間で生じる過電流の発生がスイッチ170により防止される。スイッチ170もコントローラ145により作動され、一般に、第1のスイッチ140が閉じられるのと同時にまたはその直前に開かれる。
【0021】
本発明のドライバ100の作動をより良く説明するために、図2Aから2Dを参照し、また、図3Aと3Bに示すスイッチ位置を参照しながら、負荷バッファ105と予備バッファ135への様々な入力電圧、および、その結果として得られる出力電圧や波形について以下に説明する。
【0022】
図2Aを参照すると、時刻tにVINが第1の電圧レベル(V)とほぼ等しいこと、そして、負荷バッファ105が単位利得を有し、さらに、スイッチ140が開き(図3A)かつスイッチ170が閉じられる(図3B)ため、図2Bに見られるように、VOUTもVにほぼ等しい電圧レベルにあることがわかる。第2のさらに高い電圧レベル(V)+量aに等しい電圧レベルが予備バッファ135に印加され(図2C)、V+aにほぼ等しい電圧レベルまで予備コンデンサ130が充電される(図2D)。この場合、aおよびCRESの値は下式のように選択される。
a=(V−V)CLOAD/CRES
但し、CLOADは容量性負荷120のキャパシタンスであり、CRESは予備コンデンサ130のキャパシタンスである。実際には、図2Cに示すようなVRES_INの理想的レベルの発生は、容量性負荷120のキャパシタンスの不確実性に起因して可能ではない場合もある。したがって、VOUTは、電荷移動後その所望レベルに正確に言えば到達できないかもしれないが、VOUTが所望値に近い値である限り、所望レベルに到達できないという上記事実は問題ではない。なぜなら、負荷バッファ105は、VOUTを所望の電圧にするのに必要などのような小さな調整でも迅速に行うことができるからである。それでも、電荷転送によりVOUTを選択して予備コンデンサ130の値が所望レベルの約2〜約6パーセントの精度の範囲内に入るようにすることが望ましい。さらに、VRES_INの発生回路(図示せず)を微調整可能(trimable)または調整可能にして、予備コンデンサ130から容量性負荷120へ転送する電荷の調整を行う必要があるとき、VRES_OUT値の調整を行うことは可能である。
【0023】
時刻tに、VからVへVINを上げる推移または推移サイクルが行われる。図3Aに示すようにスイッチ140が閉じられ、図2CのVRES_OUTの低下が示すように、予備コンデンサ130が容量性負荷120の中へ放電を行うことが可能となり、図2Bに示すように、容量性負荷VOUTに印加された電圧がVへ急速に上昇する。それと同時に、VRES_INがV−aに等しいレベルに設定されて、予備回路125が、容量性負荷120に印加された電圧(VOUT)をVへ切り替える準備が行われる。オプションとして、負荷バッファ105から容量性負荷120を電気的に絶縁するスイッチ170が開かれ、バッファ間での過電流が防止される。
【0024】
その後短時間で、図3Aに示すように時刻tにスイッチ140が開かれる。VINは、Vにほぼ等しい電圧レベルでのVOUTの維持をVの電圧レベルで継続する。VRES_INはV−aにほぼ等しい電圧レベルに維持され、予備コンデンサ130の放電が行われる。
【0025】
時刻tに、VINは、図2Aに示すようにVに等しい電圧レベルまで低下する。VINの変化を認知したコントローラ145はスイッチ140を閉じ、図3Aと3Bにそれぞれ示すように、オプションとしてスイッチ170を開き、それによって、容量性負荷120が予備コンデンサ130へ放電を行うことが可能となり、VRES_OUTとVOUTの双方はVにほぼ等しい電圧レベルになる。
【0026】
図3Aに示すように時刻tにスイッチ140が開かれる。VINは、Vにほぼ等しい電圧レベルでのVOUTの維持をVの電圧レベルで継続する。VRES_INはV+aにほぼ等しい電圧レベルで維持され、次の推移サイクルを行う準備として予備コンデンサ130の充電が行われる。
【0027】
推移サイクルの間必要な電荷が、推移サイクル間の時間中予備コンデンサ130に累積され、推移サイクルの間容量性負荷120へ迅速に転送されるため、2以上の公知のまたは所定の個別の電圧レベル間での推移が従来の容量性負荷を駆動するドライバと比較して高速となることが理解できる。また、必要な電荷が推移サイクル間の時間中予備コンデンサ130に累積されるために、さらに、負荷バッファ105が、推移サイクル間での所望の電圧レベルでの容量性負荷120の維持にほとんど電力を使わないために、負荷バッファと、予備バッファ135とに給電する電源(図示せず)から得られる電流は、従来のドライバを用いた場合推移サイクル中に生じる可能性のある電流の急激な増減もなく滞りなく消費される。従って、この滞りのない電流消費に起因して、逆の場合にドライバ100や容量性負荷120のパフォーマンスに影響を与える場合がある給電時のノイズが減少するため、給電要件および濾波要件が少なくなる。さらに、従来のドライバの場合のような、推移中に必要なさらに高いピーク値ではなく、低い定常状態の電力需要を満たすように電源設計を行うことが可能となるため、ドライバ100の効率が上昇する。さらに、主として予備コンデンサ130により応答時間が決定されるため、ドライバ100の効率のさらなる向上が可能となり、また、一定の小さなバイアス電流を持つシンプルな設計のバッファ105、135を設けて電力の節減を行うことにより、コストの削減を図ることが可能となる。
【0028】
本発明のドライバ100は、データを中に格納する複数の記憶素子(セル)を持つ電気消去可能なプログラマブル・リード・オンリー・メモリ(EEPROM)やフラッシュ・メモリのような不揮発性メモリシステムにおいて特に有用である。メモリシステムの記憶素子の一例が図4に示されている。明瞭さを旨として、本発明に関係のない、周知の記憶素子の細部の多くが省略されている。記憶素子については、例えば、米国特許第5,862,080号にさらに詳細な記載があり、本明細書に参考文献として取り入れられている。図4を参照すると、メモリシステムには、一般に、1以上の電界効果トランジスタ(FET180)を各々が備えた複数の記憶素子175が含まれ、該電界効果トランジスタの各々も制御ゲートやゲート185および絶縁ゲートすなわちフローティング・ゲート190を備えている。該フローティング・ゲートはFETのソース195とドレイン200から電気的に絶縁されている。ゲート185はフローティング・ゲート190と容量結合してFET180を制御するので、ゲート185はドライバ100には容量性負荷のように見える。不揮発性メモリシステム(図示せず)の多数の記憶素子が一般に同時にプログラムされることに起因して、また、記憶素子175内の多数のゲート185をプログラミング電圧と検証電圧との間で同時に切り替えて記憶素子をプログラムする必要があることに起因して、これらのゲートはドライバ100には単一の大容量性負荷のように見える。さらに、良好な書き込み性能を達成するために、プログラミング電圧から検証電圧までの推移(応答時間)を非常に高速に行う必要がある。さらに、通常の場合、ドライバ100の電力すなわちバイアス電流はワンチップ高電圧ポンプ(図示せず)から供給されるため、ドライバが使用する電力を制限または節減して、ワンチップ高電圧ポンプに過度の負担がかかるのを避け、エネルギの節減を図る必要がある。
【0029】
2つの所定の個別の電圧レベル間で容量性負荷120を駆動するドライバ100の作動方法すなわち処理について図5を参照しながら以下に説明する。図5は、本発明の実施態様に従う容量性負荷の駆動処理を示すフローチャートである。図5を参照すると、この処理には、一般に、予備バッファ135を用いて、V−aまたはV+aまで予備コンデンサ130を充電する最初のステップが含まれる(ステップ205)。コントローラ145は負荷バッファの入力110に印加されたVINを変化させる(ステップ210)。負荷バッファ105が作動され、VINの変化に応じてVとVとの間で容量性負荷120に印加されたVOUTが駆動される(ステップ215)。それと同時にまたはその直後に、コントローラ145はスイッチ140を閉じて、予備コンデンサ130を容量性負荷120と結合し、VOUTがVまたはVに達するまで、予備コンデンサを放電して容量性負荷の中へ入れる。この逆の場合(容量性負荷を放電して予備コンデンサの中へ入れる)も同様である(ステップ220)。オプションとして、上記方法は、スイッチ170を開いて、負荷バッファ105の出力115から容量性負荷120を電気的に絶縁するステップをさらに有する(ステップ225)。
【0030】
本発明に基づく別の実施態様は、ドライバが複数の予備バッファと複数の予備コンデンサとを備え、大容量性負荷に印加されたVOUTの高速スイッチングを行うことを目的とするものである。この実施態様について図6と図7A〜7Fを参照しながら以下に説明する。図6はドライバのブロック図を示すものであり、この場合、予備回路には、第2のスイッチ245により容量性負荷120から絶縁された第2の予備バッファ235と第2の予備コンデンサ(CRES_B240)とがさらに含まれる。第1の予備バッファ135は、第1の入力電圧(VRES_IN_A)を受け取り、次いで、第1の出力電圧(VRES_OUT_A)を第1の予備コンデンサ(CRES_A130)と結合するように適合される。第2の予備バッファ235は、第2の入力電圧(VRES_IN_B)を受け取り、次いで、第2の出力電圧(VRES_OUT_B)をCRES_B240と結合するように適合される。コントローラ145は、VOUTがVとVとの間で駆動されているとき、スイッチ140と245とを作動してCRES_AとCRES_Bとを交互に容量性負荷と結合する。本実施態様は、図1の実施態様の場合よりも電力消費がずっと少ないという利点を持っている。2つの別個の予備コンデンサを使用することにより、図1の場合のようにVとV間で予備コンデンサでの電荷の交番を行う必要性が回避されるため、図6の実施態様では電力消費量は図1の実施態様の消費量よりも少ない。
【0031】
さらに別の実施態様(図示せず)では、スイッチ140と245とは、容量性負荷120と結合される共通端子であって、CRES_A130またはCRES_B240のいずれかと容量性負荷を結合する能力を持つ共通端子を備えた単極双投スイッチと置き換えられる。
【0032】
図7A〜7Fは、負荷バッファ105と、第1の予備バッファ135と、第2の予備バッファ235への種々の入力電圧と、その結果として得られる出力電圧すなわち波形と、スイッチ140と245の位置とを示す。図6は、予備回路125から負荷バッファ105を電気的に絶縁するオプションのスイッチ170を含むものとして図示されているが、スイッチ170の位置を示すグラフは与えられていない。スイッチ140と245とに対する上記オプションのスイッチ170の相対的位置は、図3Bについて上述した位置と同様であることを付記しておく。したがって、スイッチ170は、存在する場合、スイッチ140またはスイッチ245のいずれかが閉じられれば、一般に開かれ、スイッチ140と245の双方が開かれれば、閉じられる。
【0033】
図7Aを参照すると、時刻tにおいて、VINが第1の電圧レベル(V)にほぼ等しいこと、および、負荷バッファ105が単位利得を持ち、スイッチ140が開かれること(図7D)とに起因して、図7Bに見られるようにVOUTもVにほぼ等しい電圧レベルにあることがわかる。第2の電圧レベル(V)+量aに等しいほぼ一定の電圧レベル(図示せず)が第1の予備バッファ135に印加されて、第1の予備コンデンサ130がV+aにほぼ等しい電圧レベル(VRES_OUT_A)まで充電される(図7C)。
【0034】
時刻tにおいて、推移または推移サイクルが行われ、その際VINはVからVへ上昇する。図7Dに示すように、スイッチ140は閉じられ、これにより、図7CのVRES_OUT_Aの低下が示すように、第1の予備コンデンサ130が容量性負荷120の中へ放電を行うことが可能となり、図7Bに示すように、容量性負荷に印加された電圧(VOUT)がVへ急速に上昇する。その後短時間で、時刻tにおいて、図7Dに示すようにスイッチ140が開かれ、VRES_OUT_Aは、VからVへのVINの次の推移を行う準備として、V+aにほぼ等しい電圧レベルまで第1の予備コンデンサ130を充電しながらtからtまでの間上昇する。
【0035】
上記と同時に、第2の電圧レベル(V)−量aに等しいほぼ一定の電圧レベル(図示せず)が第2の予備バッファ235に印加され、第2の予備コンデンサ240が、V−aにほぼ等しい電圧レベル(VRES_OUT_B)まで充電される(図7E)。時刻tからtまで、VRES_OUT_Bは上昇を続け、VからVへのVINの推移を行う準備として、V−aにほぼ等しい電圧レベルまで第2の予備コンデンサ240の充電を行う。図7Fに示すように、時刻tに、スイッチ245が閉じられ、これにより、図7EのVRES_OUT_Bの上昇が示すように、第2の予備コンデンサ240が容量性負荷120を充電して、図7Bに示すように、容量性負荷120に印加された電圧(VOUT)をVまで急速に下げることが可能となる。その後短時間で、時刻tに、図7Fに示すようにスイッチ245が開かれ、次いで、VRES_OUT_Bは、VからVへの次の推移を行う準備として、V−aにほぼ等しい電圧レベルまで第2の予備コンデンサ240の充電を行う。
【0036】
時刻tからtまでの間、スイッチ140が再び閉じられ、上記一連のイベントが繰り返されて、VからVまでVOUTが高速に駆動される。
【0037】
オンチップ高電圧ポンプと、複数の記憶素子175とを有する不揮発性メモリシステムであって、約7ボルトおよび約700マイクロアンペア(μA)で複数のFETが駆動されるとき、上記記憶素子の各々が、約1ナノファラド(nf)の容量性負荷を出力できる十分な数の複数のFET180を備えた不揮発性メモリシステムの場合、本発明に基づくドライバは約200ナノセカンド(nS)からの応答時間を与えるが、これは一般に、上記のような容量性負荷の駆動用として少なくとも2マイクロセカンド(μS)の応答時間を持つ従来のドライバに比べて約90%の応答時間の向上すなわち短縮となることが知られている。さらに、ドライバ100は実質的な消費電力の増加を伴うことなく上記パフォーマンスの上昇を達成する。或る状況では、バッファ105、135の設計を単純化し、バイアス電流の低減を図ることが可能であるため、従来のドライバに比べて約30%から約70%の消費電力の低減が可能となる。
【0038】
たとえ、本発明の或る実施態様の多数の特徴と利点が、本発明の様々な実施態様の構造と機能の詳細と共に上述の説明に記載されていたとしても、上記開示は例示的なものにすぎず、詳細について、特に、部分の構造と構成の問題について変更を行うことも可能であることを理解されたい。例えば、別の実施態様では、(低電荷から高電荷へあるいは高電荷から低電荷への)推移の一方のみについて電荷共有を利用することも可能である。唯一のタイプの推移が迅速に発生する必要がある場合、あるいは、容量性負荷を駆動するバッファが他の推移よりもずっと高速な1つのタイプの推移を引き起こす可能性がある場合、この電荷共有を利用する方が望ましい場合もある。すなわち、負荷バッファ自身が低い電圧から高い電圧へ負荷を迅速に切り替えることができる場合、高い推移から低い推移の場合にのみ上述の方法を利用してもよい。さらに別の実施態様では、3以上の電圧レベル間での変化が求められる場合、応用として3以上の予備コンデンサおよび/または予備バッファの利用も可能である。したがって、添付の特許請求の範囲は、本明細書に記載の好ましい実施態様に限定すべきではなく、請求項を表現する文言の広い一般的意味により示される最大範囲に限定すべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の実施態様に従う予備回路を含む容量性負荷を駆動するドライバのブロック図である。
【図2A】
本発明の実施態様に従うドライバの入力に印加される入力電圧(VIN)を示すグラフである。
【図2B】
本発明の実施態様に従うドライバにより容量性負荷に印加される出力電圧(VOUT)を示すグラフである。
【図2C】
本発明の実施態様に従うドライバ内の予備バッファの入力に印加される入力電圧(VRES_IN)を示すグラフである。
【図2D】
本発明の実施態様に従うドライバ内の予備バッファの出力電圧(VRES_OUT)を示すグラフである。
【図3A】
本発明の実施態様に従うドライバ内の第1のスイッチ位置を示すグラフである。
【図3B】
容量性負荷と予備コンデンサ間での電荷転送中に容量性負荷から負荷バッファを電気的に絶縁するための本発明の実施態様に従うドライバ内の第2のスイッチ位置を示すグラフである。
【図4】
本発明の実施態様に従うドライバが特に有用となる不揮発性メモリシステムにおける記憶素子のブロック図である。
【図5】
本発明の実施態様に従うドライバの作動方法を示すフローチャートである。
【図6】
予備回路を含む容量性負荷を駆動するための本発明の別の実施態様に従うドライバのブロック図である。
【図7A】
本発明の実施態様に従う図6のドライバの入力に印加される入力電圧(VIN)を示すグラフである。
【図7B】
本発明の実施態様に従う図6のドライバにより容量性負荷に印加される出力電圧を示すグラフである。
【図7C】
本発明の実施態様に従う図6のドライバ内の第1の予備バッファの出力電圧(VRES_OUT_A)を示すグラフである。
【図7D】
容量性負荷から第1の予備バッファを絶縁するための本発明の実施態様に従う図6のドライバ内の第1のスイッチ位置を示すグラフである。
【図7E】
本発明の実施態様に従う図6のドライバ内の第2の予備バッファの出力電圧(VRES_OUT_B)を示すグラフである。
【図7F】
容量性負荷から第2の予備バッファを絶縁するための本発明の実施態様に従う図6のドライバ内の第2のスイッチ位置を示すグラフである。

Claims (20)

  1. 容量性負荷を駆動するドライバにおいて、
    入力電圧(VIN)を受けるのに適合した入力と、出力電圧(VOUT)を前記容量性負荷と結合するのに適合した出力とを備えた負荷バッファであって、VINの変化に応じて第1の電圧レベル(V)と第2のさらに高い電圧レベル(V)との間でVOUTを駆動するように構成される負荷バッファと、
    とVとの間でVOUTの推移時間を短縮するように構成される予備回路であって、
    予備コンデンサと、
    入力電圧(VRES_IN)を受けるのに適合した入力と、出力電圧(VRES_OUT)を前記予備コンデンサと結合して、前記予備コンデンサを充電するのに適合した出力とを備えた予備バッファと、
    前記予備コンデンサを前記容量性負荷と結合する能力を持つ第1のスイッチと、
    前記第1のスイッチを開閉する能力を持つコントローラであって、VOUTがVとVとの間で駆動されているとき、前記第1のスイッチを作動して前記予備コンデンサを前記容量性負荷と結合するコントローラと、を有する予備回路と、を有することを特徴とするドライバ。
  2. 請求項1記載のドライバにおいて、前記コントローラを前記負荷バッファの入力と結合して、VINの変化を検出することを特徴とするドライバ。
  3. 請求項1記載のドライバにおいて、前記予備バッファが、1にほぼ等しい利得を与える負帰還を有することを特徴とするドライバ。
  4. 請求項3記載のドライバにおいて、VRES_INがVに等しいとき、VRES_OUTがV−aの定常状態値を持ち、VRES_INがVに等しいとき、VRES_OUTがV+aの定常状態値を持つように前記予備バッファを構成し、その場合、aは(V−V)CLOAD/CRESに等しく、CLOADは前記容量性負荷のキャパシタンスであり、さらに、CRESは前記予備コンデンサのキャパシタンスであることを特徴とするドライバ。
  5. 請求項1記載のドライバにおいて、前記負荷バッファの出力から前記容量性負荷を電気的に絶縁する能力を持つ第2のスイッチをさらに備えることを特徴とするドライバ。
  6. 請求項5記載のドライバにおいて、前記コントローラにより前記第2のスイッチが作動され、さらに、VOUTがVとVとの間で駆動されているとき、前記第2のスイッチを開くように前記コントローラが構成されることを特徴とするドライバ。
  7. 請求項6記載のドライバにおいて、前記第2のスイッチが前記コントローラにより作動され、前記第1のスイッチが閉じると前記第2のスイッチが開き、前記第1のスイッチが開くと前記第2のスイッチが閉じることを特徴とするドライバ。
  8. 請求項1記載のドライバを有する不揮発性メモリシステムにおいて、前記ドライバと結合されたゲートを備えた複数の電界効果トランジスタ(FET)を持つ複数の記憶素子をさらに有し、前記ドライバを構成して、プログラミング電圧と検証電圧との間で前記ゲートを周期的に駆動することを特徴とする不揮発性メモリシステム。
  9. 容量性負荷を駆動するドライバであって、入力と前記容量性負荷と結合された出力とを備えた負荷バッファと、予備コンデンサと前記予備コンデンサを前記容量性負荷と結合する能力を持つ第1のスイッチとを備えた予備回路と、を持つドライバにおける、前記ドライバの作動方法であって、
    前記負荷バッファの入力に印加される入力電圧(VIN)を変化させるステップと、
    前記負荷バッファを作動して、前記VINの変化に応じて、第1の電圧レベル(V)と第2の電圧レベル(V)との間で、前記容量性負荷に印加された出力電圧(VOUT)を駆動するステップと、
    前記第1のスイッチを閉じて、前記予備コンデンサを前記容量性負荷と結合するステップと、を有し、
    これにより、前記容量性負荷がVとVとの間で推移する時間を短縮することを特徴とする方法。
  10. 請求項9記載の方法において、前記第1のスイッチを閉じる前記ステップが、VOUTがVまたはVに達するまで前記第1のスイッチを短い間閉じるステップを有することを特徴とする方法。
  11. 請求項10記載の方法において、前記第1のスイッチを閉じる前記ステップが、VOUTがVまたはVの±5%の範囲内になるまで前記第1のスイッチを短い間閉じるステップを有することを特徴とする方法。
  12. 請求項9記載の方法であって、前記予備回路が前記コンデンサと結合された予備バッファをさらに有するように構成される方法において、前記予備バッファを用いて、前記コンデンサをある電圧レベル(VRES_OUT)まで充電する最初のステップをさらに有することを特徴とする方法。
  13. 請求項12記載の方法において、VがVよりも高く、さらに、前記予備コンデンサを放電して前記容量性負荷の中へ入れ、前記容量性負荷に印加された電圧をVからVへ上げるステップをさらに有することを特徴とする方法。
  14. 請求項9記載の方法において、VがVよりも高く、さらに、前記容量性負荷を放電して前記予備コンデンサの中へ入れ、前記容量性負荷に印加された電圧をVからVへ下げるステップをさらに有することを特徴とする方法。
  15. 請求項9記載の方法において、前記ドライバが、前記負荷バッファの出力から前記容量性負荷を電気的に絶縁する能力を持つ第2のスイッチをさらに有し、前記第2のスイッチを開いて、前記負荷バッファの出力から前記容量性負荷を電気的に絶縁するステップをさらに有することを特徴とする方法。
  16. 中に情報を格納する不揮発性メモリシステムにおいて、
    前記FETのソースとドレインから電気的に絶縁されたゲートを備えた複数の電界効果トランジスタ(FET)を持つ複数の記憶素子と、
    検証電圧(V)とプログラミング電圧(V)との間で、前記複数のFETの前記ゲートを順次駆動するために前記ゲートと結合されたドライバであって、
    入力電圧(VIN)を受けるのに適合した入力と、出力電圧(VOUT)を前記ゲートと結合するのに適合した出力とを備えた負荷バッファであって、VINの変化に応じてVとVとの間でVOUTを駆動するように構成される負荷バッファと、
    OUTがVとVとの間で推移する時間を短縮する手段と、を有するドライバと、
    を有することを特徴とする不揮発性メモリシステム。
  17. 請求項16記載の不揮発性メモリシステムであって、VOUTがVとVとの間で推移する時間を短縮する前記手段が予備回路を有するように構成される不揮発性メモリシステムにおいて、前記予備回路が、
    予備コンデンサと、
    入力電圧(VRES_IN)を受けるのに適合した入力と、出力電圧(VRES_OUT)を前記予備コンデンサと結合して、前記予備コンデンサを充電するのに適合した出力と、を備えた予備バッファと、
    前記予備コンデンサを前記ゲートと結合する能力を持つ第1のスイッチと、
    前記第1のスイッチを開閉する能力を持つコントローラであって、VOUTがVとVとの間で駆動されているとき、前記第1のスイッチを作動して前記予備コンデンサを前記ゲートと結合するコントローラと、を有することを特徴とする不揮発性メモリシステム。
  18. 第1の電圧レベル(V)から第2の電圧レベル(V)へ容量性負荷を駆動する方法において、
    予備コンデンサを設けるステップと、
    前記予備コンデンサを所定の電圧まで充電するステップと、
    からVへ前記容量性負荷を駆動するために前記予備コンデンサを前記容量性負荷と結合するステップと、を有し、
    これにより、前記容量性負荷がVとVとの間で推移する時間を短縮することを特徴とする方法。
  19. 請求項18記載の方法において、前記予備コンデンサのサイズと前記所定の電圧とを選択して、前記容量性負荷のVとV間の前記推移を所定時間内に達成することを特徴とする方法。
  20. 容量性負荷を駆動するドライバにおいて、
    入力電圧(VIN)を受けるのに適合した入力と、出力電圧(VOUT)を前記容量性負荷と結合するのに適合した出力とを備えた負荷バッファであって、VINの変化に応じて第1の電圧レベル(V)と第2のさらに高い電圧レベル(V)との間でVOUTを駆動するように構成される負荷バッファと、
    OUTがVとVとの間で推移する時間を短縮するように構成される予備回路であって、
    第1の予備コンデンサ(CRES_A)と、
    第1の入力電圧(VRES_IN_A)を受けるのに適合した入力と、CRES_Aを充電するために、第1の出力電圧(VRES_OUT_A)をCRES_Aと結合するのに適合した出力とを備えた第1の予備バッファと、
    第2の予備コンデンサ(CRES_B)と、
    第2の入力電圧(VRES_IN_B)を受けるのに適合した入力と、CRES_Bを充電するために、第2の出力電圧(VRES_OUT_B)をCRES_Bと結合するのに適合した出力とを備えた第2の予備バッファと、
    前記CRES_AとCRES_B とを交互に前記容量性負荷と結合する能力を持つスイッチと、
    前記スイッチを作動する能力を持つコントローラであって、VOUTがVとVとの間で駆動されているとき、前記スイッチを作動して、CRES_AとCRES_Bとを交互に前記容量性負荷と結合するように構成されるコントローラとを有する予備回路と、
    を有することを特徴とするドライバ。
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