JP2004519219A - 牛における複合脊椎奇形キャリアーを同定するための遺伝試験 - Google Patents

牛における複合脊椎奇形キャリアーを同定するための遺伝試験 Download PDF

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Abstract

複合脊椎奇形(CVM)病遺伝子の牛キャリアーを同定するための遺伝子マーカーを記載する。この遺伝子マーカーは、マイクロサテライトマーカーBM4129、INRAA003、BMS2790、ILSTS029、INRA123、BM220、HUJ246、BMS862、BMS937、BL1048、BMS2095、BMS1266を含み、牛SLC35A3遺伝子が牛染色体BTA3上に位置する。牛SLC35A3遺伝子の部位559でのG/T多形性を、牛におけるCVMの原因性および診断性であると同定する。

Description

【0001】
(発明の分野)
本発明は一般的に、牛に見られる遺伝性疾患、複合脊椎奇形(CVM)に関する。具体的に、本発明は、CVMを有する可能性のある牛キャリアーの同定、および牛における複合脊椎奇形の原因となる遺伝子座およびその変異の同定のための分子マーカーに関する。
【0002】
(発明の背景)
複合脊椎奇形(CVM)は、ホルステイン−フリエシアン(HF)黒色および白色酪農牛に検出された先天性の脊椎異常である。この疾患は最近に報告された(Agerholm et al., 2000)。デンマークにおいて、今日(2000年10月17日)までに診断されたすべての事例がかってのエリートUSホルステイン雄牛(Carlin-M Ivanhoe Bell)に遺伝子学的に関連している。現在のデータによると、CVMは、常染色体の劣性遺伝疾患として受け継がれるようである。
【0003】
この疾患の特徴は、体重減少に関連する遠位関節の先天性両側性関節拘縮、および主に頚−胸接合部での柱の奇形である(Agerholm et al., 1994)。
【0004】
外見上、主要な所見は下記のとおりである。多くの事例で頚部および/または胸部の柱が短いようである。手首関節の中程度の両側性収縮、および指骨−中骨関節(けずめげ)の重い収縮および回外運動が常に見られる。指骨−中骨関節の収縮および回内運動、および足根のわずかな伸長も共通の所見である。多くの場合、頚−胸接合部周辺の柱に異常がある。柱の他の領域に側弯が見られることがあり、病変が存在することがある。頚柱の検査および触診でしばしば異常が見られる。しかし、病変の程度は小さく、2または少数の頚骨に限られやすい。このような場合、柱はほとんど正常な長さである。従って、疑いのある事例で脊椎奇形を除外するのに、柱のX線検査が薦められる。脊髄は正常な大きさで明らかな収縮なしに椎管内にある。X線検査によって、脊椎の一部欠損、融合および奇形の脊椎、側弯、アンキローシス(anchylosis)からなる複合脊椎奇形が種々の程度で認められる。これは湾曲脊椎の除去後に最もよく現れる。いくつかの事例で心臓の奇形があり、高度の心室中隔欠損および右心室の異常な肥大である。大きい脈管の奇形も起こり得る。肺に胎児性拡張不全が存在する。出血液が胸郭にたいてい存在する。種々の他の奇形が認められているが、一定しておらず、また共通の所見でもない。筋緊張異常による病変がしばしば見られる。
【0005】
流産胎児、早産子牛、満期での死産子牛のいずれでも奇形が認められる。大きい子牛での事例は報告されていない。一般に、体重が減少し、体重は満期出生子牛よりも早産子牛の方が低い。
さらに、キャリアー雄牛の精子で種つけされた雌牛で流産の頻度が高いようである。その原因は現在のところ不明である。
【0006】
現在、CVM診断に用い得る唯一の手段は、上記したような、体重減少に関連する遠位関節の両側性関節拘縮、および主に頚−胸接合部での柱の奇形に基づく病理解剖学的診断である。しかし、手足の両側収縮が子牛の脊椎奇形での共通で一般的な所見である。従って、種々の診断上の問題が存在し、CVMと他の奇形を識別するのをしばしば難しくする。
【0007】
この遺伝子欠損が世界的に広く用いられている雄牛 Carlin-M Ivanhoe Bell によって広がるのであろうことからして、現状の可能性ある種牛がこの欠損のキャリアーかどうかを試験するのは非常に大きい経済的重要性がある。
【0008】
デンマーク牛全数における可能性CVMキャリアー動物の頻度を見積もるために、本発明者は、デンマーク国立の牛データベースから血統情報を抽出した。抽出時(2000年10月)で、919,916頭の純系雌牛および若い雌牛、169,821頭の純系雄牛および雄子牛が登録されていた。Bell は、雌牛および若い雌牛の血統で707,915回、雄牛の血統で161,043回見られた。下記の表1および2に、血統の各世代における Bell の発生数を示す。
【0009】
表1 デンマークホルステイン雌牛および若い雌牛の血統における Bell の発生数
【表1】
Figure 2004519219
【0010】
表2 デンマークホルステイン雄牛の血統における Bell の発生数
【表2】
Figure 2004519219
【0011】
これらの数に血統におけるいくつかの二重および三重の Bell の発生が含まれるが、データーによると明らかに、デンマークホルステイン牛の多くはCVMキャリアーの可能性がある。明らかに問題は大きい。
このように、CVMキャリアーの可能性がある種々の品種における牛の同定(例えば、臨床的症状の発現前に)ができる遺伝試験について大きい需要がある。
【0012】
本発明以前には、単離も特徴解明もなされていない上記の複合脊椎奇形を起こす遺伝子にマイクロサテライト・マッピングは適用されていなかった。従って、本発明者の知り得る限りでは、下記に詳しく述べる本発明による診断方法は、以前に示唆も開示もなされていない。
【0013】
本発明は、CVMについての疾患座のマッピングを含み、牛染色体BTA3上に位置するマイクロサテライトマーカーに基づくDNA試験を提供する。Bell に由来する動物のキャリアー状態を明確にする試験の能力を下記の実施例で確認した。
【0014】
(発明の要旨)
最も広い態様において、本発明は、牛複合脊椎奇形(CVM)に関連する遺伝子マーカーを対象牛において検出する方法を提供する。この方法は、牛遺伝子材料を準備すること、および遺伝子材料において、牛複合脊椎奇形病の特性に連鎖している少なくとも1つの遺伝子マーカーの存在または不存在、あるいは牛複合脊椎奇形病の特性を起こす特異的なヌクレオチド多形性を検出することを含む。
【0015】
さらなる態様において、本発明は、牛複合脊椎奇形(CVM)に関連する少なくとも1つの遺伝子マーカーの対象牛における存在を検出するのに使用する診断キットに関する。このマーカーは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38およびこれらの組合せよりなる群から選ばれる少なくとも1つのオリゴヌクレオチド配列を含む。さらに、本発明は、牛CVMの原因的および診断的な牛SLC35A3遺伝子におけるG/T多形性を検出するための診断キットを含む診断方法に関する。
【0016】
(発明の詳細な開示)
本発明のひとつの主要な目的は、複合脊椎奇形(CVM)を有する牛の同定を可能にすることである。これは、対象牛においてCVMに関連する遺伝子マーカーの存在を検出する方法によりなし得る。具体的に、遺伝子マーカーは牛SLC35A3遺伝子であり得、さらに具体的に、牛SLC35A3遺伝子における特異的多形性である。
【0017】
本明細書における用語「対象牛」は、いかなる血統の牛をも意味する。すなわち、この用語には、種々の雌牛または雄牛のすべての種類、雄性または雌性であろうとも、また成牛も新生牛も含まれる。この用語は特定の年齢を意味しない。対象牛のひとつの例は、ホルステイン−フリエシアン群の構成牛である。
【0018】
用語「遺伝子マーカー」は、染色体上の牛遺伝子DNAに存在し、特異的オリゴヌクレオチドで同定可能な可変的ヌクレオチド配列(多形性)を意味する。このような可変的ヌクレオチド配列は、例えば、核酸増幅および多形性によるヌクレオチドの配列またはサイズの相違の観測により、識別可能である。有用な実施態様において、この遺伝子マーカーは、当業者に既知のいくつかの技法により同定できる。それには、マイクロサテライトまたは短タンデム反復配列(STR)の型決定、制限フラグメント長多形性(RFLP)、欠失または挿入部位の検出、ランダム増幅多形性DNA(RAPD)、単一ヌクレオチド多形性(SNP)の型決定があり、制限フラグメント長ポリメラーゼ鎖反応、対立遺伝子特異的オリゴマー・ハイブリダイゼーション、オリゴマー特異的連結反応アッセイ、ミニシークエンス、直接シークエンス、蛍光検出5'‐エキソヌクレアーゼ・アッセイ、PNAやLNAプローブなどとのハイブリダイゼーションを含む方法による。なお、他の遺伝子マーカーおよび技法も本発明に合わせて適用し得ることを、理解できるであろう。
【0019】
上記したように、「牛複合脊椎奇形」(CVM)は、先天性の脊椎障害である。現在のところ、この疾患はホルステイン−フリエシアン(HF)黒色および白色酪農牛のみで検出されている。しかし、他の牛の種類でも起こり得ると考えられる。この疾患は、Agerholm et al., 2000 によって最近報告された。従って、本明細書においてCVMおよび牛複合脊椎奇形病の特性は、上述の臨床症状をもたらす疾患として、および Agerholm et al., 2000 により報告かつ定義された疾患として理解できる。
【0020】
本発明の方法は牛遺伝子材料の準備を含む。この材料は、いかなる通常の方法または手段により準備され得る牛DNA材料を含む。牛DNA材料は、例えば、血液(例えば、新鮮または凍結の)、組織サンプル(例えば、脾臓、口腔スミア)、小胞細胞を含有する毛髪サンプル、精液から抽出、単離、精製できる。
上記したように、本発明はさらに、牛複合脊椎奇形病の特性に関連する遺伝子マーカーの存在または不存在を遺伝子材料において検出する工程を含む。
【0021】
遺伝子材料中に遺伝子マーカーが存在するかどうかを検出するために、当業者に既知の標準的方法を、例えば核酸増幅を使用して、適用できる。遺伝子マーカーが複合脊椎奇形病の特性に遺伝子的に関連しているかを決定するために、ロッドスコアーを適用できる。ロッドスコアーは、Zmaxともいわれ、遺伝子マーカー座と特異的遺伝子座とが特定の距離で連鎖している蓋然性(見込み比率の対数)を表す。ロッドスコアーは,例えば、LINKAGEパッケイジのMLINKプログラム(Lathrop et al., 1985) などのコンピューター・プログラムを用いて計算できる。ロッドスコアーが3.0よりも大きいと、遺伝子マーカーと複合脊椎奇形病特性または遺伝子座との連鎖について有意の証拠と考える。
【0022】
本発明の実施態様において、遺伝子マーカーは牛染色体BTA3上に位置する。本発明方法で有用な遺伝子マーカーを含む牛染色体BTA3の領域を図2に示す。
すなわち、多形性マイクロサテライトマーカーBM4129とBMS1266により挟まれ、これらを含む領域中で牛染色体BTA3上に位置する遺伝子マーカーは、本発明で有用である。ひとつの具体的な実施態様において、少なくとも1つの遺伝子マーカーが牛染色体BTA3上で約59.5cMから約67.9cMの領域中に位置する。
【0023】
さらに有用な実施態様において、少なくとも1つの遺伝子マーカーが、多形性マイクロサテライトマーカーINRAA003とBMS937により挟まれ、これらを含む領域中で牛染色体BTA3上に位置する。
【0024】
さらなる態様において、少なくとも1つの遺伝子マーカーが、多形性マイクロサテライトマーカーINRAA003とILSTS029により挟まれ、これらを含む領域中で牛染色体BTA3上に位置する。
【0025】
別の適した実施態様において、少なくとも1つの遺伝子マーカーを、マイクロサテライトマーカーBM4129、INRAA003、BMS2790、ILSTS029、INRA123、BM220、HUJ246、BMS862、BMS937、BL1048、BMS2095、BMS1266よりなる群から選ぶ。
【0026】
実施例に記載のように、少なくとも1つの遺伝子マーカーが、牛複合脊椎奇形病を起こす遺伝子と連鎖し得る。ひとつの実施態様において、少なくとも1つの遺伝子マーカーが、多形性マイクロサテライトマーカーBM4129とBMS1266により挟まれ、これらを含む領域中で牛染色体BTA3上に位置し、そしてCVM病特性すなわちCVM遺伝子座に少なくとも3.0のロッドスコアーで遺伝的に連鎖している。ロッドスコアーは、例えば少なくとも4.0など、少なくとも5.0、少なくとも6.0、少なくとも7.0、少なくとも8.0、少なくとも9.0、少なくとも10.0、少なくとも11.0、少なくとも12.0などを含む。
【0027】
上記の多形性マイクロサテライトマーカーの具体的な定義および座はUSDA遺伝子マップ(Kappes et al., 1997)に見ることができる。
CVMに関連する遺伝子マーカーの対象牛における存在または不存在を検出するために、1を越える遺伝子マーカーを本発明において適用できることが分かるであろう。すなわち、少なくとも1つの遺伝子マーカーを、試験の精度を増し得る情報を示す2以上の遺伝子マーカーと組合せ得る。
【0028】
従って、下記にさらに例示するように、ひとつの有用な実施態様において、2以上のマイクロサテライトマーカーINRAA003、BMS2790、ILSTS029、INRA123、BM220、HUJ246、BMS862、BMS937を組合せて使用できる。
本発明に対応して、上記マイクロサテライトマーカーを増幅するためのプライマー対のヌクレオチド配列を下記の表4に記載する。
【0029】
比較マップ(Solinas-Toldo et al., 1995)によると、牛染色体BTA3の大部分がヒト染色体1(HSA1)の一部分に相当する。本明細書中で示されるCVM座の遺伝子マップ作成は、ヒト遺伝子について利用できる情報を使用すること、および候補の遺伝子についての研究をヒト染色体1に存在の遺伝子に集約することを可能にする。これは、候補遺伝子の数を非常に限定し、CVM原因遺伝子についての研究を容易にする。
【0030】
本発明の遺伝子マーカーは、当業者に既知の種々の方法を用いてつくり得る。すなわち、本明細書中に示される知見でもって、上記の牛染色体BTA3の多形性マイクロサテライトマーカーのヌクレオチド配列をCVM遺伝子座に遺伝子的に連鎖しているものとして同定し、本発明の方法での使用のために牛染色体BTA3上の既知の配列または表示の位置から追加のマーカーをつくることができるのを理解されよう。
【0031】
例えば、図2に表示されるマップを用いて、牛染色体BTA3のCVM領域をミクロ切開し、フラグメントをベクター中にクローン化して、CVM遺伝子座との連鎖について試験し得るDNAセグメントを単離できる。あるいは、表4で準備されるヌクレオチド配列でもって、単離DNAセグメントをCVM領域から、核酸増幅(例えば、ポリメラーゼ連鎖反応)により、または牛染色体BTA3の関係領域のヌクレオチド・シークエンス(染色体ウオーキング)により得ることができる。
【0032】
さらに、牛染色体BTA3とヒト染色体1(HSA1)との上記の相同性によると、ヒトのこの類似的領域に対してマップされたいかなる遺伝子または発現配列タッグも牛染色体BTA3のCVM領域に対してマップし得る。このように、ヒト染色体HSA1上にマップする遺伝子または保存配列を、通常の方法を用いて、CVM遺伝子座との連鎖について分析し得る。
【0033】
遺伝子型決定は、本明細書に記載の標準DNA抽出法を用いて準備し得るゲノムDNAの分析に基づく。ゲノムDNAを単離し精製するとき、核酸増幅(例えば、ポリメラーゼ連鎖反応)を用いて、CVMに関連の遺伝子マーカーの対象牛における存在を検出するための分析に使用すべき各遺伝子マーカーに対応するDNAの領域を増幅できる。従って、この実施態様における使用のための診断キットは、分離のパッケイジに、下記よりなる群から選ばれる少なくとも1つのオリゴヌクレオチド配列を含む:配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38およびこれらの組合せ。
【0034】
牛CVMの原因的および診断的な牛SLC35A3遺伝子における変異の同定
多形性マイクロサテライトマーカーにより限定されるCVM遺伝子のゲノム位置決定を行い、CVMの究極遺伝子マーカーとして使用できる構造遺伝子および原因的変異の同定についての研究を行った。
【0035】
マーカーINRA003とILSTS029との間の領域として明確にされるCVM領域に対する配列相同性を共有するヒトゲノムを同定した。マーカーBMS2790はこの間隔中に位置する(図1)。最初に、牛BACライブラリー(RPCI-42、P. de Jonge らにより構築され利用可能となった)からの5つの異なるクローンを同定した。各々がマーカーINRA003、ISLTS029、BMS2790の1つを有する。これらのBACクローンから得られた配列情報を用いて、マーカー含有BASに対する相同領域を含有するヒト染色体1上の単一領域を、公表の配列データーベースのBLASTNプログラムで同定した。この領域は約6百万塩基対にまたがり、部位約107.4−113.5に位置する(図3)(ENSEMBL viewer, The Sanger Center)。
【0036】
SLC35A3cDNAの単離および配列決定
homo sapiens(ホモサピエンス)とcanis familiaris(イヌ科)とのSLC35A3の相同性アラインメントに基づき、2オリゴ(SL1FおよびSL8R)を、開始コドンを含む牛SLC35A3のほぼすべてのcDNAの増幅のために設計した。野生型動物、CVMキャリアー、罹患動物からそれぞれ収集した心臓組織サンプルより単離のcDNAに対してPCRを行った。遺伝子の3'末端の配列を得るために、取得されたPCRフラグメントを配列決定し、新しいオリゴを設計した(SL5F)。SLC35A3の3'末端を増幅するために、部分的な牛ESTの公表配列(ジーンバンク、dbEST)を用いて設計されたオリゴ(bSLCBVIR)と組合せてSL5Fを使用した。牛SLC35A3のcDNA配列(配列番号18)および翻訳ペプチド配列(配列番号17)を図4に示す。牛SLC35A3によりコードされるタンパク質は、326アミノ酸を含有し、サイトゾルからゴルジ管腔へのヌクレオチド糖の輸送に関与する既知のタンパク質のファミリーとの相同性を共有する。図5におけるアラインメントは、ヒト(Ishida et al., 1999)およびイヌ(Guillen et al., 1998)で前に記述されているSLC35A3タンパク質に対する相同性を示す。
【0037】
SLC35A3遺伝子における多形性の検出
牛SLC35A3遺伝子における可能性ある多形性を検出するために、遺伝子のPCR増幅を、CVMキャリアーおよび罹患動物からそれぞれ収集した心臓組織サンプルより単離のcDNAを用いて行った。罹患動物から単離されたフラグメントの配列決定は、野生型動物が対応部位のヌクレオチドGにホモ接合体であるのに比べて、罹患動物がヌクレオチド部位559のヌクレオチドTにホモ接合体である点を除き、野生型と同一あることを示した(図4)。CVM欠損のキャリアーである動物からのcDNAの配列決定によると、この動物は部位559のTおよびGの両方を有するヘテロ接合体であった。
部位559のGからTへの変換は、得られるペプチドの配列に影響し、部位180のバリンがフェニルアラニンに変わる(参照、図4)。
【0038】
DNA配列決定に基づくアッセイによるSLC35A3多形性の型決定
図6は、ゲノムDNAから増幅されたPCRフラグメントの配列決定から得られた結果を示す。これはG/T変異を含有する領域(SLC35A3cDNAの544から572、番号は図4を参照のこと)を含有する。右および左のパネルはそれぞれフォワードおよびリバースの配列決定を示す。上欄(-/-で表示)は、野生型についての結果を示し、フォワード配列決定を用いる多形性部位でのGおよびリバース配列決定を用いる他の鎖上の類似部位でのCを示す(アステリスクで表示)。下欄+/+は、罹患牛についての結果を示し、フォワード配列決定を用いる多形性部位でのTおよびリバース配列決定を用いる他の鎖上の同様の部位でのAを示す(アステリスクで表示)。ヘテロ接合(+/−)は、中間欄にあり、予測されるように野生型と罹患シグナルの混合として示し、フォワード配列決定を用いるTおよびGシグナルおよび他の鎖上のAおよびCシグナルを有する。
【0039】
CVMに罹患の牛はT対立遺伝子についてホモ接合体である
CVMに罹患の39頭の牛についての遺伝子型決定を、ゲノムDNAから増幅されたPCR産物の配列決定によって行った(参照、図6および実施例6)。これらのすべての動物はT対立遺伝子についてホモ接合体であった。これは最初の結果を確認した。
【0040】
T対立遺伝子は Bell に関係しない動物で見られない
CVMに罹患の牛は、野生的に用いられる雄牛BELLを含有する血統でのみ報告されているので、T対立遺伝子がBELLに関係のない動物に存在するかどうかを検査した。デンマーク牛データベースを利用して、血統にBELLのないホルステイン品種の496頭を同定しサンプルとした。これらの動物の遺伝子型の決定を、ゲノムDNAから増幅されたPCR産物の配列決定により行った(参照、図6および実施例6)。これらの動物のいずれもT対立遺伝子を含有しておらず、この対立遺伝子がBELLに密接に関係する動物系に専らみられることを示唆している。
【0041】
配列決定により、12の異なる品種の326以上の非関係(少なくとも最後の3世代について)動物についても遺伝子型を決定した。これらのすべての動物は野生型対立遺伝子(G対立遺伝子)にホモ接合体であり、一般的な牛群におけるCVM関係対立遺伝子(T対立遺伝子)の欠失も示した。
【0042】
対立遺伝子特異的PCRアッセイ(AS−PCR)によるSLC35A3多形性の型決定
G/T多形性の型を効率的に決めるために、Bioline からのBIOLASE Diamond DNAポリメラーゼを用いる対立遺伝子特異的PCRアッセイを開発した。このポリメラーゼはプライマーの3'末端のテンプレートに対する完全な対合を要求し、この部位での誤対合では増幅が得られない(またはほとんどない)。この方法において、野生型、キャリアー、罹患動物を、対立遺伝子特異的PCR産物の存在または不存在を同定することで、識別できる(図7)。図7の左部は、コード鎖の対立遺伝子特異的PCR産物を示す。予想のように、野生型動物はG特異的プライマーでの増幅を示すが、T特異的プライマーでは示さない。キャリアーはGとT両方の特異的プライマーの増幅を示し、一方、罹患動物はT特異的プライマーでの増幅のみを示す。右部は、非コード鎖の対立遺伝子特異的PCR産物を示す。予想のように、パターンはコード鎖と同じである。野生型はホモ接合体C、キャリアーはヘテロ接合体C/A、罹患動物はホモ接合体Aである。
【0043】
位置的候補遺伝子を用いた上記の結果から、牛遺伝子は、UDP-N-アセチルグルコサミン・トランスポーターをコードするヒト遺伝子SLC35A3に相同性であると同定した。この遺伝子内において、タンパク質のアミノ酸配列を変えるG/T多形性を同定した。解析したすべての罹患牛(39)はT対立遺伝子(T/T)についてホモ接合体であり、既知のキャリアー(108)はすべて多形性(G/T)についてヘテロ接合体である。Bell に無関係であるとして選択されたホルステイン品種の500頭以上についての解析では、T対立遺伝子を保有するいかなる罹患動物も同定できなかった。血統に Bell を有する1500頭についての解析で、T対立遺伝子についてホモ接合体の非罹患動物を見出さなかった。さらに、12の異なる品種から選択された300頭以上の解析で、これらの動物のいずれにもT対立遺伝子を検出しなかった。これらを合わす本発明による知見によると、T対立遺伝子がCVMキャリアー動物では単一コピーで、CVM罹患動物では2コピーで存在する。従って、部位559(図4からの番号つけ)でのT対立遺伝子の検出はCVMの診断となり、CVM欠損キャリアーの検出に理想的である。
【0044】
G/T多形性がCVMの原因であると同定されるので、この多形性に密接に共役する遺伝子マーカーは牛集団におけるCVMの診断となり得る。従って、本発明は、CVMに罹患しているか、またはCVMのキャリアーである対象牛を、牛SLC35A3遺伝子の部位559でのG/T多形性の存在を調べることで同定する方法を記述する。この方法は、例えば、上記のようにまたは実施例で詳記するように、牛SLC35A3遺伝子に共役するいかなる遺伝子マーカー、例えば本明細書に記載のマイクロサテライトを分析して間接的に、あるいは牛SLC35A3遺伝子の配列を分析して直接的になし得る。
【0045】
従って、CVM罹患対象牛またはCVMキャリアーを同定し得るために、対象牛における牛CVMに関連する遺伝子マーカーの存在を検出および/または定量する方法が、本発明の範囲内にある。この方法は下記の工程を含む:
a)牛遺伝子材料を準備すること、
b)該遺伝子材料において、牛複合脊椎奇形病特性に連鎖する少なくとも1つの遺伝子マーカーの存在または不存在を検出すること。
【0046】
少なくとも1つの遺伝子マーカーが牛CVM病を起こす遺伝子に連鎖している。この遺伝子は、本発明において牛SLC35A3遺伝子と同定されるものであって、配列番号17で示されるアミノ酸配列を含む牛SLC35A3タンパク質をコードする。
【0047】
さらに具体的に、本発明は、遺伝子マーカーが、配列番号18のヌクレオチド559に等価の位置での単一ヌクレオチド多形性である牛CVMを検出するための方法に関する。この単一ヌクレオチド多形性はG/T多形性である。
【0048】
本発明はさらに、対立遺伝子特異的PCRを用いる本多形性の遺伝子型を調べるための効率的なアッセイを記述する。これは、SNPの型を調べるいくつかの方法のひとつであって、他の方法も用い得る。それには、限定でないが、ミニシークエンス、プライマー伸長法、ピロシークエンス、PCR−RFLF、遺伝子特異的ローリングサイクル増幅法、MALDI−TOF質量分析に続くプライマー伸長法、他の酵素的およびハイブリダイゼーションに基づく方法などがある。
【0049】
CVMに類似の遺伝子型が遺伝子ルナミック・フリンジ(lunatic fringe)変異のマウスに存在することが報告されている(Evrad et al., 1998)。CVM罹患の子牛と類似して、ルナミック・フリンジにおけるナル変異についてのホモ接合体マウスが、短い体軸、脊椎と肋骨の融合、不完全形成の脊椎を有する変化した体節の分割およびパターンを表している(Evrad et al., 1998)。ノッチ受容体の活性を調節して、フリンジは境界形成および体節パターン化の明確化に関与するようである(Klein and Arias, 1998; Moloney et al., 2000; Brueckner et al., 2000)。ノッチ調節活性はフリンジのN−アセチルグルコサミニル・トランスフェラーゼにより調節されるようである。ゴルジ中のフリンジがノッチのEGF様配列リピートに連結のO-連鎖フコース残基の伸長を開始する(Moloney et al., 2000; Brueckner et al., 2000)。
【0050】
さらに、牛SLC35A3遺伝子がヒトSLC35A3遺伝子に相同性であるので、本明細書で開示の情報でもって、ヒトの発生的欠損、特に体節の分割およびパターン化に関する欠損を調べると、原因的および診断的変異についてのヒトSLC35A3のコード配列を分析できる。
【0051】
サイトゾルからゴルジ管腔へのN−アセチルグルコサミンの輸送に作用するゴルジ位置N−アセチルグルコサミニル・トランスポーター(SLC35A3)における変異の効果が基質についてのタンパク質のフリンジのファミリーを奪うと考えられる。このことは、ノッチ活性を調節するフリンジの能力に影響を与え、それでもってCVMのような分節欠損を起こすのであろ牛たがって、SLC35A3での変異が、CVMの診断のほかに、この広範な遺伝子欠損を起こす変異でもあることは、非常に信頼できよう。
本発明を下記の実施例でさらに詳細に記載する。
【実施例1】
【0052】
実施例
実施例1
複合脊椎奇形のゲノムマッピング ( CMV )
この実施例は、牛染色体 BTA3に対するCMV遺伝子座の局在化を示す。さらに、この実施態様は、CMV遺伝子座に連鎖したマーカーの同定、次いで、牛染色体BTA3のCMV領域に関する特徴付与を説明するものである。
【0053】
CMVに関与する座をマッピングするために、サンプルを育種研究に関係のある動物から得た。要約すると、雄牛T Burmaの系統であり、雄牛KOL Nixon由来の精液で人工受精した約300の乳牛および若い雌牛を、育種研究に選択した。13頭の罹患子牛を、Agerholm et al., 2000に記載のような剖検を基に選択した。これら13頭の子牛と両親、全28頭の動物を最初のゲノムスキャンに用いた。子牛を、共通の祖先、純系雄牛のエリートUSホルスタイン(Carlin-M Ivanhoe Bell)に対する4世代に分けた。
【0054】
ゲノムスキャンを、全ての29常染色体を網羅して、USDA ゲノムマップ(Kappes et al., 1997)から選抜した一連のマイクロサテライトマーカーを用いて行った。マーカーを10から20cMのペア−ワイズ距離によって選択した。低いマーカーの情報付与性を理由とする疑わしいエリアでは、新規マーカーを含めて型決定をした。合計194マーカーを使用した。PCR反応を、ゲノムDNA12ng、1×PCR緩衝液、0.4U AmpliTaq Gold (Applied Biosystems)、各プライマーおよび2.0mM MgClの20pmolを含有する5μlの容積で、ABI 877 PCR robot(Applied Biosystems)において2回行った。全てのマーカーを、同じタッチダウンPCR条件で行った:酵素を活性化のために94℃で12分間のインキュベーションを行い、35サイクルを、94℃で30秒; Ta、45秒;72℃で20秒、72℃で10分間の最終伸長で終結する。最初の10サイクルのTaは、各サイクルに対して1℃、67℃から58℃に低くし、残りの25サイクルのTaを58℃に固定した。PCR産物をプールし、5〜9の異なるマーカーを、ABI 377 (Applied Biosystems)上の各レーンに流し、ゲルを付随のソフトウェアで分析した。対立遺伝子(アレイ)を、Genotyper programme(Version 2.1, Applied Biosystems)を用いて割り当てた。
【0055】
3つのマーカーについて、2点ロッドスコアーを、LINKAGE package(Lathrop et al., 1985)のMLINKプログラムを用いて計算した。多重(multiple)同系交配ループと共に系統構造(図1)により、系統を13の小さなファミリーに分け、各々対する1つは、父系(KOL Nixon) 、母系および母系祖先(T Burma)を含む各罹患子牛である。この疾患は、遺伝子型の完全な挿入によって劣性遺伝すると推定した。
【0056】
有意な連鎖を全ての3つのマーカーについて見出した。最も高いロッドスコア(Z)を、Z=10.35、θ=0で、BMS2790およびILSTS029で観察した。さらに、近傍マーカーINRA003も、CMV座に有意に連鎖した(表3)。
【0057】
表3
CMV座および牛染色体3のマーカーの連鎖解析からの2点ロッドスコアー ( ) および組換え画分 ( θ )
【表3】
Figure 2004519219
【0058】
上記の結果は、CMV座をUSDAゲノムマップ(Kappes et al., 1997)によるBTA3(図2)に対して位置づける。
【0059】
● 11頭の子牛は、INRA003、BMS2790、ILSTS029、BMS862およびHUJ246によって明確にされるインターバルについてホモ接合体であり、一方、BMS2790およびILSTS029のみが、図1に示した全13頭の子牛においてホモ接合体であった。これらのマーカーのハプロタイプを構築することが可能となり、殆ど同じようなCMVハプロタイプであると推定した(図1)。ハプロタイプを1からNの数字をつけたマーカーの対立遺伝子のサイズによって定義した。ここで、1は増幅マーカーの最も短い対立遺伝子を定義し、Nは最も長い対立遺伝子と定義する。BellにおけるCMV関連対立遺伝子の実際の長さは下記の通りである:
INRA003 (対立遺伝子番号3): 176塩基対
BMS2790 (対立遺伝子番号3): 118塩基対
ILSTS029 (対立遺伝子番号2): 164塩基対
BMS862 (対立遺伝子番号1): 130塩基対
HUJ246 (対立遺伝子番号3): 262塩基対
【0060】
対立遺伝子の実際の長さは、マーカーを増幅するために使用したプライマーに依存し、上記に示したフラグメント長は表4に記載のプライマーを使用することを基準とする。
【0061】
さらに、遺伝子欠損に対するthe Danish surveillance programmeの一部としてサンプルを採取した17頭の別の罹患子牛をこの実験に含む。全ての罹患動物は、共通の祖先として純系雄牛であるBellを持つ。DNAを、標準的方法を用いて、血液サンプルまたは精液から抽出した。
【0062】
17頭の子牛およびその母牛を、8つのマーカー:INRA003、BMS2790、ILSTS029、BM220、INRA123、BMS862、BMS937、HUJ246を用いて遺伝子型を決定した。これらは、BTA3上の約59.5cM〜67.9cMの領域にある。そして最初の育種研究と同じように別の17頭の子牛のCMV遺伝子が共通の祖先雄牛Bellから生じると想定できるので、系統(IBD)による同一性に関する類似領域を、全ての罹患子牛中に存在すると考えた。また、これは、次ぎの事象でもわかる。17頭の子牛中の17頭でINRA003およびBMS2790で明確にされる染色体分節が同型ホモ接合体であり、育種研究由来の動物と同一対立遺伝子を共有している。19頭の動物のうち2頭において、ヘテロ接合体は、BMS2790およびILSTS029間の1つの組換え事象によって説明されるILSTS029およびBMS862座で観察された。即ち、組み合わせた遺伝子型決定の結果を基に、CMV遺伝子欠損が、図2に示したようなマーカーINRA003およびILSTS029に挟まれ、そして「CMV領域」と表示した6cM以下のインターバル中に位置する可能性が最も高いことを見出した。
【0063】
用いた8つのマーカー:INRA003、BMS2790、ILSTS029、BM220、INRA123、BMS862、BMS937およびHUJ246についてのプライマーの配列を、下記表4に示す。
表4:
【表4】
Figure 2004519219
【実施例2】
【0064】
実施例2
CMVキャリアーを同定するための診断試験 :
CMVの牛キャリアーを決定するための診断試験を、Bellからの子孫が疾患関連ハプロタイプのキャリアーであるかどうかを決定することによって確立した。
【0065】
この試験は、8つのマイクロサテライトマーカー:INRA003、BMS2790、ILSTS029、BM220、INRA123、BMS862、BMS937およびHUJ246を基にしており、Bellからの子孫動物における疾患特異的対立遺伝子またはハプロタイプの認識による(図1を参照) 。
【0066】
このようにして、マーカー:INRA003、BMS2790、ILSTS029、BM220によって明確にされる領域にBellからまたはBellの子孫動物から疾患関連対立遺伝子が遺伝された場合に、この動物をキャリアーであると決定した。BellからまたはBellの子孫動物からの疾患関連ハプロタイプが遺伝されていなかった場合、その動物をノンキャリアーであると決定した。Bellハプロタイプが組換えによって分かれた場合に、この動物を確定できないものと示した。4つの追加マーカーは、母系と父系の系統間を識別できないために試験マーカー中の情報量が低下する場合にのみ用いた。
【0067】
連鎖DNAマーカーを基にした全ての診断用遺伝子試験のように、このCVM試験は、二重組換え事象 (遺伝子とフランキングマーカーとの原因遺伝子の各サイドで1つの事象)が検出できないという欠点がある。本ケースでは、この事象は、マーカーとCMV遺伝子との堅い連鎖のために非常に稀であるので、該試験の信頼性を99%以上であると推定する。
【実施例3】
【0068】
実施例3
組織解剖およびRNA単離およびcDNA合成:
概算5gの心臓組織を、運搬3時間以内に死産子牛から切開し、直ぐに液体窒素で凍結し、-80℃で貯蔵した。250mgの組織をRNA単離のために使用した。RNAを、StrataGene社のRNA Isolation Kit (cat. 200345)を用いて単離した。
【0069】
cDNAを、2.5μgの全RNA、1μlのオリゴ(dT)12 - 18(500μg/ml)、1μlの10mMdNTP混合物およびHOを混合することによって合成し、最終容積12μlを得た。得られた混合物を、65℃で5分間加熱し、氷上で冷却して短時間攪拌した。4μlの5×第一ストランド緩衝液、2μlの0.1MDTTおよび1μlのHOの添加後に、内容物を混合し、42℃で2分間インキュベートし、その後、1μl(200U)のSuperscript II (GibcoBRL(登録商標) Lifetechnologies)を添加し、42℃で1.5時間インキュベーションを継続した。この反応を、15分間70℃で不活性化した。RNAを除くために、cDNAを37℃で20分間、1U RNAse H(Roche Molecular Biochemicals)と共にインキュベートした。
【実施例4】
【0070】
実施例4
SLC35A3の配列決定:
homo sapiensとcanis familiarisとの間の、SLC35A3遺伝子の相同性アラインメントに基づいて、2つのオリゴ(Oligo)類(SL1FおよびSL8R)を、開始コドンを含む牛SLC35A3に対してほぼ完全なcDNAの増幅のために構築した。遺伝子の3'末端を得るために、得られるPCRフラグメントを配列決定し、新規オリゴを構築した(SL5F)。 SLC35A3の3'末端を増幅するために、SL5Fを、牛ESTの開示された配列に基づいて、オリゴ(bSLCBVIR)と組合わせて使用した。
【0071】
同じPCR条件を、両方のプライマーの組に適用した。
【0072】
PCR反応を、1μlの10xNH反応緩衝液、0.5μlの50mM MgCl、0.8μlのdNTP(各々2.5 mM)、5.65μlのHO、1μlのフォワードおよびリバースプライマー(各々5pmol)および0.05μlの5U/μlのBIOTAQ DNA polymerase(Bioline)を含有する最終容積10μlで、Gene Amp(登録商標)PCR System 9700 (Applied Biosystems)において行った。
【0073】
95℃で2分間の初期熱活性化ステップに続いて、95℃で30秒間の変性、62℃で30秒間(0.5℃減少率)のアニーリング、そして72℃で20秒間の伸長を10サイクル、さらに95℃で30秒間の変性ステップ、57℃で30秒間のアニーリングおよび72℃で30秒間の伸長ステップを含む30サイクル、を含むタッチダウンPCR反応を行った。
【0074】
下記プライマーを用いて、完全なSLC35A3cDNAを増幅した:
SL1F:5'-GGA GGC AAA TGA AGA TAA AAC-3' (配列番号19)
SL8R:5'-CTA TGC TTT AGT GGG ATT3'- (配列番号20)
SL5F:5'-GAG TTG CTT TTG TAC AGT GG-3' (配列番号21)
bSLCBVIR:5'‐ACT GGC TAC TAT CTA GCA CAG GA-3' (配列番号22)
【0075】
完全なcDNA配列を、鋳型として精製PCR産物を用いる4つの別々のサイクルシークエンス反応で、これらプライマーを用いて得た。このPCR産物を、SPIN-X(登録商標)を用いて、0.8% Seakem agarose gel(Corning Incorporated)から精製した。
【0076】
サイクルシークエンス反応を、GeneAmp(登録商標)PCR System 9700 (Applied Biosystems) で実施し、96℃で2分間の初期ステップ、続いて、96℃で10秒、 55℃で5秒および60℃で4分間の99サイクルを包含する。シークエンス産物を2倍容量のエタノールおよび1/10容量の3M NaAc(pH5.5)で沈殿させ、70%エタノールで洗浄し、5μlのローディグ緩衝液に再縣濁させ、ABI377オートマティックシークエンサーを用いて、4%アクリルアミドシークエンスゲル上で流した。
【0077】
牛SLC35A3のcDNA配列は図4(配列番号18)で示した。
【実施例5】
【0078】
実施例5
マイクロサテライトマーカーを含有するBACの同定および単離
フィルターハイブリダイゼーション:
フィルターを、ハイブリダイゼーション溶液(6xSSC(NaCl(52.6g)およびクエン酸ナトリウム(26.46g)/リットル)、5xDenhardt[2gのFicoll(type 400, Pharmacia)、5gのポリビニルピロリドン、5gの牛血清アルブミン(Fraction V, Sigma)、0.5% SDSおよび50μg/ml SS-DNA]で65℃で3時間、攪拌しながらプレハイブリダイズした。次いで、100μlの5'末端標識したオリゴヌクレオチドを、このフィルターと65℃で16時間インキュベーションした。末端標識のために、5pmolのオリゴヌクレオチドを、5μl(50μCi)のγ-32P-ATP(特異的活性>5000Ci/mmole)、2μlの10×キナーゼ緩衝液、11μlのH2Oおよび1μl(10U)のT4ポリヌクレオチドキナーゼ(New England Bio-labs Inc.)とを合せて、この混合物を37℃、1.5時間でインキュベートし、続いて5分間の沸騰加熱により酵素を不活性化した。標識したプローブを、標準的方法を用いてNaAc/エタノール沈殿させ、70%エタノールの洗浄後、プローブを100μlのHOで再溶解した。ハイブリダイゼーションの後、このフィルターを洗浄溶液I(2xSSC、0.2% SDS)で1回洗浄し、65℃で洗浄溶液II(0.1xSSC、0.5% SDS)で2回洗浄し、Kodak BIOMAX(登録商標)MS film、2日、−80℃に曝露した。
【0079】
下記5'末端標識したオリゴヌクレオチドを使用して、ILSTS029およびINRA003陽性BACクローンを同定した:
ILSTS029 オリゴ:5'-CAC ACC GCT GTA CAG GAA AAA GTG TGC CAA CCC TGG TCT AAA TCC AAA ATC CAT TAT CTT CCA AGT ACA T-3' (配列番号23)
INRA003 オリゴ:5'-CGT CCC CTA TGC GCT TAC TAC ATA CAC TCA AAT GGA AAT GGG AAA ACT GGA GGT GTG TGA GCC CCA TTT A-3' (配列番号24)
【0080】
牛BACライブラリィのPCRスクリーニング :
BACプールを、BACライブラリィから調製し、PCRによってスクリーニングした。PCR反応を、GeneAmp(登録商標)PCR System 9700 (Applied Biosystems)において、1μlの10xNH反応緩衝液、0.5μlの50mM MgCl、0.8μlのdNTP(各々2.5 mM)、5.65μlのHO、1μlのフォワードおよびリバースプライマー(各々5pmol)および0.05μlの5U/μlのBIOTAQ DNA polymerase(Bioline)を含有する最終容積10μlで行った。
【0081】
下記プライマーを用いて、PCRによってBACクローンを含有するBMS2790を同定した:
【0082】
BMS2790 F: 5'-AAG ACA AGG ACT TTC AGC CC-3' (配列番号25)
BMS2790 R: 5'-AAA GAG TCG GAC ATT ACT GAG C-3' (配列番号26)
【0083】
95℃で2分間の初期熱活性化ステップに続いて、95℃30秒間の変性、70℃、30秒間(0.5℃減少率) のアニーリングおよび72℃で20秒間の伸長を10サイクル、さらに95℃で30秒間の変性ステップ、57℃で30秒間のアニーリングおよび72℃で30秒間の伸長ステップを含む30サイクル、タッチダウンPCR反応を行った。
【0084】
BAC DNA単離および配列決定 :
BAC DNAを、Qiagens Large Construct Kitに従って調製し、約1μgのBAC DNAを、サイクルシークエンスのための鋳型として使用し、BigDye(登録商標)Terminator cycle squencing Kit (PE Applied Biosystems)を用いて行った。このサイクルシークエンス反応を、1μlのBig Dye(登録商標) Terminator mix、1μlのプライマー(5pmol)、1μlの反応緩衝液および2μlのHOを含有する6μlの最終容積で行った。サイクルシークエンス反応は、GeneAmp(登録商標)PCR System 9700 (Applied Biosystems)で実施し、96℃で2分間の初期ステップ、続いて、96℃で10秒、55℃で5秒そして60℃で4分間の130サイクルを包含する。シークエンス産物を、2倍容量のエタノールと1/10倍容量の3MNaAc(pH 5.5)とで沈殿させ、70%エタノールで洗浄し、2μlのローディグ緩衝液に再縣濁させ、ABI377オートマティックシークエンサーを用いて、4%アクリルアミドシークエンスゲル上に流した。
【0085】
シークエンスプライマー:
T7:5'-TTA TAC GAC TCA CTA TAG GG-3' (配列番号27)
SP6:5'-ATT TAG GTG ACA CTA TAG-3' (配列番号28)
INRA003F:5'‐CTG GAG GTG TGT GAG CCC CAT TTA-3' (配列番号29)
INRA003R:5'-CTA AGA GTC GAA GGT GTG ACT AGG-3' (配列番号30)
【実施例6】
【0086】
実施例6
配列決定によるCMVの決定 :
PCR反応(2μlの精製鋳型/サンプルゲノムDNA、10xPCR緩衝液(2μl)、25mM MgCl2(2μl)、3.3 μlの0.2 mMの各dNTP(Ultrapure dNTP, 27-2033-01; Amersham Pharma-cia Biotech)、6pmolのプライマー (フォワード: CBFEX1, 5'-GGC CCT CAG ATT CTC-3' (配列番号31); リバース: CBTEXR, 5'‐GTT GAA TGT TTC TTA-3') (配列番号32)、0.165 U Taqポリメラーゼ (Biotaq, M95801B; Bioline)、dH2O の添加で全容積)を、Primus HT (MWG Biotech AG)を用いて、96ウェルプレートにおいて油不含で行った。サイクル条件: 95℃で120秒、35x[95℃60秒、60℃30秒、72℃110秒]。反応後の清浄化を、最終のサンプル溶出のためにdH2O(50μl)を用いて、製造者推奨の説明に従って、Sephadex G-50 Superfine (17-0041-01, Amersham Pharmacia Biotech)を用いてゲルろ過(Millipore Filtration System)を行った。フォワードおよびリバース反応を、PCR産物(2μlのPCR産物、8μlのSequencing Mix、0.6μlの6pmol プライマー(上記参照)、dHO、20μl添加; DYEnamic ET Dye Terminator Sequencing Kit (US81095)の生成に使用したものと同じプライマーで行った。熱サイクル(30x [95℃20秒、55℃15秒、60℃70秒])後、サンプルを、上記記載のように主にゲルろ過によって清浄にし、LPA long-read matrixと下記シークエンス条件:3kVで90秒の注入、9kVで35分間の実施時間を用いて、MegaBACE1000 (Amersham Pharmacia Biotech)で分析した。
【実施例7】
【0087】
実施例7
対立遺伝子特異的PCRアッセイ :
プライマーをcDNA配列から構築し、4つの対立遺伝子特異的プライマーを構築し、変異の位置に3'塩基を持たせた。
【0088】
プライマー配列:
T_fwd: 5'-CAG TGG CCC TCA GAT TCT CAA GAG CTT AAT TCT AAG GAA CTT TCA GCT GGC TCA CAA TTT GTA GGT CTC ATG GCA T-3' (配列番号33)
G_fwd: 5'-CAC AAT TTG TAG GTC TCA TGG CAG-3' (配列番号34)
A_rev: 5'-GCC ACT GGA AAA ACA TGC TGT GAG AAA‐3' (配列番号35)
C_rev_link*:5'-aat gct act act att agt aga att gat gcc acc ttt tca gct cgc gcc cca aat gaa aat ata gct aaa cag gtt att gac cat ttg cga aat gta tct aat ggt caa act ttt ttC TGG AAA AAC ATG CTG TGA GAA C -3' (配列番号36)
Fwd: 5'-GGC CCT CAG ATT CTC AAG AGC-3' (配列番号37)
Rev: 5'-CGA TGA AAA AGG AAC CAA AAG GG-3' (配列番号38)
【0089】
C_rev_linkプライマーは、M13 ファージ(小文字で示す)由来のリンカー配列を含有する。このリンカーを添加し、PCR反応中にC-およびA-プライマーが重複するために、比較的長いPCR産物を得た。変異の位置にある3'塩基を太字で示した。C-およびG-プライマーは、野生型対立遺伝子について特異的であり、一方でT-およびA-特異的プライマーは、変異に特異的である。
【0090】
プライマー対:
C-およびA-特異的マルチプレックス:Fwd+A_rev+C_rev_link(ローアーストランド)
T-特異的反応: T_fwd+Rev (アッパーストランド)
G-特異的反応: G_fwd+Rev(アッパーストランド)
【0091】
AS - PCR条件 :
各PCR反応を、20-100ngのゲノムDNA、0.025ユニット/μlのBIOLASE Diamond DNAポリメラーゼ、0.75 mM dNTP、3mM MgCl2、1xNH緩衝液(Bioline)中0.25pmol/μlプライマー (0.125pmol/μLのマルチプレックスにおける2つのリバースプライマー)を含有する10μlの容積で実施した。PCRを、GeneAmp(登録商標)PCR System 9700 (PE Ap-plied Biosystems)において、下記条件:95℃で4分間、94℃で30秒、30秒間勾配80%で62℃(T-およびG-反応については56℃)、72℃で30秒、続いて最終伸長72℃で7分間の35サイクルを行い、4℃で貯蔵した。PCR産物を2%のアガロースゲルで、200V、30分間で電気泳動に供した。
【0092】
2つの野生型、2つのキャリアーおよび2つの罹患動物に関する対立遺伝子特異的PCR分析の結果を図7に示した。
【0093】
(図面の簡単な説明)
図1は、牛複合脊椎奇形(CMV)座および牛染色体3上で5つのマイクロサテライトマーカーのハプロタイプを位置付けるのに使用した系統を示す。最も多いCMVハプロタイプは太字である。黒四角は罹患子牛を示す。父系と母系の間の二重線は同系交配ループを示す。Nは動物の数を示す。13頭の異なる母系の遺伝子型は簡素化のために示していない。
【0094】
図2は、牛染色体3の遺伝子マップを示す。側面の数は、染色体と共にセンチモルガン(centiMorgan)(cM)で与えられる遺伝子距離を示す。牛複合脊椎奇形(CMV) 座の最も多い位置を示した。
【0095】
図3は、U.S. Meat Animal Research Center (Kappes et al. 1997)によって説明されたように、牛染色体3上にの3つのマイクロサテライトマーカーILSTS029、BMS2790およびINRA003(牛染色体3上の表示Contigマーカー上に示した)間のcMの相対距離を示す。これら3マーカーを含有するBACを、高密度レプリカフィルター(ILSTS029およびINRA003)とのハイブリダイゼーションによって、またはRPCI-42牛BACライブラリィ(BMS2790)のPCRスクリーニングによって単離した。同定したBACを黒棒で示し、プレート数/ウェル数によって注釈を付けた。これらのBACを、SP6およびT7プライマーを用いる末端配列決定に、またはマイクロサテライトから伸長するプライマーを用いる配列決定に供した。得られる配列を、Sanger CentreでのEnsemble Serverを用いて、ヒト染色体1に対してブラスター化した。ブラストサーチからの受け入れ番号をヒト染色体1の下に示し、ヒット間の相対的距離をMBに示した。領域中の選択遺伝子をボックス中に示した。
【0096】
図4は、SLC35A3遺伝子のcDNA配列 (配列番号18)、翻訳およびコードされたアミノ酸配列(配列番号17) を示す。559位の多形性ヌクレオチドおよび罹患バリン-180を太字で示す。
【0097】
図5は、乳牛LC35A3と、ヒト(AB021981) (Ishida et al. 1999)およびイヌ(AF057365)(Guillen et al. 1998)の配列の推論アミノ酸配列の比較を示す。点は、Bos Taurus sequenceとマッチする残基を示す。ダッシュは、アラインメントを適切にするために導入されているギャップを示す。
【0098】
図6は、配列決定によってCMV状態の測定において559位でG/T多形性を示す領域(SLC35A3のヌクレオチド544から572)(図4を参照)の配列決定から得た結果を示す。左および右パネルは、フォワードおよびリバース配列を各々示す。上欄(―/―)は、野生型動物の配列を示し、中欄は、キャリアー(ヘテロ接合体)の配列を示し、下欄は、罹患動物の配列を示す。
【0099】
図7は、2つの野生型、2つのキャリアーおよび2つの罹患動物からの対立遺伝子特異的PCR産物を示す図である。注:WT:野生型、C:キャリアー、S:罹患、neg:ネガティブコントロール、M:マーカー(サイズラダー)。矢印は、対立遺伝子特異的PCR産物を示す:C:220bp、A:98bp、T:340bpおよびG:288bp。
【0100】
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11. Solinas-Toldo S, Lengauer C, Fries R (1995) Comparative genome map of human and cattle Genomics 27, 489-496.
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】図1は、牛複合脊椎奇形(CMV)座および牛クロモソーム3上で5つのマイクロサテライトマーカーのハプロタイプを位置付けるのに使用した系統を示す。最も多いCMVハプロタイプは太字である。
【図2】図2は、牛クロモソーム3の遺伝子マップを示す。側面の数は、クロモソームと共にセンチモルガン(centiMorgan)(cM)で与えられる遺伝子距離を示す。牛複合脊椎奇形(CMV) 座の最も多い位置を示した。
【図3】図3は、U.S. Meat Animal Research Center (Kappes et al. 1997)によって説明されたように、牛クロモソーム3上にの3つのマイクロサテライトマーカーILSTS029、BMS2790およびINRA003(牛クロモソーム3上のContigマーカーに示した直線で示した)間のcMの相対距離を示す。
【図4】図4は、cDNA配列およびSLC35A3遺伝子 (配列番号18)の翻訳およびコードしたアミノ酸配列(配列番号17) を示す。
【図5】図5は、乳牛LC35A3と、ヒト(AB021981) (Ishida et al. 1999)およびイヌ(AF057365)(Guillen et al. 1998)の配列の推論アミノ酸配列の比較を示す。
【図6】図6は、シーケンスによるCMV状態の決定において559位置でG/T多型性を示す領域(SLC35A3のヌクレオチド544から572)(図4を参照)のシーケンスから得た結果を示す。
【図7】図7は、2つの野生型、2つのキャリアーおよび2つの罹患動物からのアレイ特異的PCR産物を示す図である。

Claims (32)

  1. 対象牛における牛複合脊椎奇形(CVM)を検出する方法であって、牛複合脊椎奇形(CVM)に関連する遺伝子マーカーの存在を同定するものであり、下記:
    a)牛遺伝子材料を準備すること、
    b)該遺伝子材料において、牛複合脊椎奇形病特性に連鎖する少なくとも1つの遺伝子マーカーの存在または不存在を検出すること、
    を含む方法。
  2. 少なくとも1つの遺伝子マーカーが、牛染色体BTA3上に位置する、請求項1の方法。
  3. 少なくとも1つの遺伝子マーカーが、多形性マイクロサテライトマーカーBM4129とBMS1266に挟まれ、これらを含む領域中に位置する、請求項2の方法。
  4. 少なくとも1つの遺伝子マーカーが、約59.5cMから約67.9cMの領域中に位置する、請求項3の方法。
  5. 少なくとも1つの遺伝子マーカーが、多形性マイクロサテライトマーカーINRAA003とBMS937に挟まれ、これらを含む領域中に位置する、請求項4の方法。
  6. 少なくとも1つの遺伝子マーカーが、多形性マイクロサテライトマーカーINRAA003とILSTS029に挟まれ、これらを含む領域中に位置する、請求項5の方法。
  7. 少なくとも1つの遺伝子マーカーが、マイクロサテライトマーカーINRAA003である、請求項2の方法。
  8. 少なくとも1つの遺伝子マーカーが、マイクロサテライトマーカーBMS2790である、請求項2の方法。
  9. 少なくとも1つの遺伝子マーカーが、マイクロサテライトマーカーILSTS029である、請求項2の方法。
  10. 少なくとも1つの遺伝子マーカーが、マイクロサテライトマーカーINRA123である、請求項2の方法。
  11. 少なくとも1つの遺伝子マーカーが、マイクロサテライトマーカーBM220である、請求項2の方法。
  12. 少なくとも1つの遺伝子マーカーが、マイクロサテライトマーカーHUJ246である、請求項2の方法。
  13. 少なくとも1つの遺伝子マーカーが、マイクロサテライトマーカーBMS862である、請求項2の方法。
  14. 少なくとも1つの遺伝子マーカーが、マイクロサテライトマーカーBMS937である、請求項2の方法。
  15. 少なくとも1つの遺伝子マーカーが、牛複合脊椎奇形病を起こす遺伝子に連鎖している、請求項1の方法。
  16. 牛複合脊椎奇形病を起こす遺伝子が、牛SLC35A3遺伝子である、請求項15の方法。
  17. 牛SLC35A3遺伝子が、配列番号17に示されるアミノ酸配列を含む牛SLC35A3タンパク質をコードする、請求項16の方法。
  18. 牛SLC35A3タンパク質が、配列番号18のヌクレオチド配列を含むcDNA配列によりコードされる、請求項17の方法
  19. 遺伝子マーカーが、配列番号18のヌクレオチド配列に等価の部位での単一ヌクレオチド多形性である、請求項18の方法。
  20. 単一ヌクレオチド多形性が、G/T多形性である、請求項19の方法。
  21. G/T多形性の検出が、対立遺伝子特異的PCR、ミニシークエンス、プライマー伸長法、ピロシークエンス、PCR−RFLF、遺伝子特異的ローリングサイクル増幅法、MALDI−TOF質量分析に続くプライマー伸長法よりなる群から選ばれる技法により行われる、請求項20の方法。
  22. 少なくとも1つの遺伝子マーカーが、牛複合脊椎奇形病を起こす遺伝子または疾患特性に、少なくとも5.0、少なくとも6.0、少なくとも7.0、少なくとも8.0、少なくとも9.0、少なくとも10.0、少なくとも11.0、少なくとも12.0を含む少なくとも4.0などの少なくとも3.0のロッドスコアーで遺伝的に連鎖している、請求項2の方法。
  23. 少なくとも1つのマーカーが、遺伝子マーカーの組合せである、請求項1の方法。
  24. マイクロサテライトマーカーINRAA003を増幅するためのプライマー対が、配列番号1および配列番号2である、請求項7の方法。
  25. マイクロサテライトマーカーBMS2790を増幅するためのプライマー対が、配列番号3および配列番号4である、請求項8の方法。
  26. マイクロサテライトマーカーILSTS029を増幅するためのプライマー対が、配列番号5および配列番号6である、請求項9の方法。
  27. マイクロサテライトマーカーINRA123を増幅するためのプライマー対が、配列番号7および配列番号8である、請求項10の方法。
  28. マイクロサテライトマーカーBM220を増幅するためのプライマー対が、配列番号9および配列番号10である、請求項11の方法。
  29. マイクロサテライトマーカーHUJ246を増幅するためのプライマー対が、配列番号11および配列番号12である、請求項12の方法。
  30. マイクロサテライトマーカーBMS862を増幅するためのプライマー対が、配列番号13および配列番号14である、請求項13の方法。
  31. マイクロサテライトマーカーBMS937を増幅するためのプライマー対が、配列番号15および配列番号16である、請求項14の方法。
  32. 牛複合脊椎奇形(CVM)に関連する少なくとも1つの遺伝子マーカーの対象牛における存在を検出するために使用する診断キットであって、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38およびこれらの組合せよりなる群から選ばれる少なくとも1つのオリゴヌクレオチド配列を含むキット。
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