JP2004518252A - 小型x線装置とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
小型X線装置のための発生器は、絶縁シェル、アノードとカソードを有する。該絶縁シェルは、円錐蝋付け面前記絶縁シェルは、円錐蝋付け面(アノードの蝋付け面に蝋付けする)を有する。前記蝋付けは、純粋チタン層と純粋錫層からなる。蝋付けの間、純粋金属は、反応し、絶縁シェルに接合し、純粋層間にチタンー錫合金層を形成する。
純粋錫は、錫パッタリングターゲットから、カソードキャップとアノードの露出された蝋付け面に、スパッタされる。
前記絶縁シェルは、蒸着装置の真空チャンバ内に配置される。該蒸着装置は、活性化した金属を前記シェルの蝋付け面に蒸着させる。
蝋付けオーブン内では、前記アノードは、前記絶縁シェル内に配置され、前記アノードの円錐蝋付け面と絶縁シェル円錐蝋付け面が接触して相互に揃えられる。
蝋付けする間、カソードは、絶縁シェルと接触する。前記シールされた発生器は、スパッタリング機械の真空チャンバに配置される。金属は、スパッタリングターゲットからスパッタされ、絶縁シェルの外部に金属層を形成する。
純粋錫は、錫パッタリングターゲットから、カソードキャップとアノードの露出された蝋付け面に、スパッタされる。
前記絶縁シェルは、蒸着装置の真空チャンバ内に配置される。該蒸着装置は、活性化した金属を前記シェルの蝋付け面に蒸着させる。
蝋付けオーブン内では、前記アノードは、前記絶縁シェル内に配置され、前記アノードの円錐蝋付け面と絶縁シェル円錐蝋付け面が接触して相互に揃えられる。
蝋付けする間、カソードは、絶縁シェルと接触する。前記シールされた発生器は、スパッタリング機械の真空チャンバに配置される。金属は、スパッタリングターゲットからスパッタされ、絶縁シェルの外部に金属層を形成する。
Description
【0001】
(発明の背景)
(発明の属する技術分野)
本発明は、広くは、小型X線装置に関するものである。更に具体的にいえば、本発明は、X線カテーテルに関する。更に特定すれば、本発明は、電極と絶縁物質との間の蝋付けジョイント(a braze joint)を持つX線装置に関する。
【0002】
(背景技術)
心臓血管疾病は、何百万の人を苦しめており、心臓発作、死をもたらしている。多くの心臓血管疾病の一つの共通した特徴は、狭窄、又は、動脈壁厚、静脈壁厚、血管内の血液流の減少である。血管形成技術が進歩し、閉塞動脈が、バイパス手術に頼ることなく再生できるようになった。しかし、多くのケースでは、動脈は、血管形成過程を経て、再び閉塞される。この血管壁の再厚は、再狭窄(restenosis)として知られている。再狭窄が起こると、しばしば、2次血管形成手術と最終的なバイパス外科手術が必要になる。バイパス手術は、開胸が必要であり、そのため、感染、知覚麻痺(anesthesia)、心機能不全の危険をもたらし、患者にストレスを与える。
【0003】
再狭窄治療法の一つは、小型X線装置を用いて、血管と他の人体の空腔(cavity)を照射する方法である。X線カテーテルは、同軸ケーブル及び、前記ケーブルの端部に接続する小型X線発生器を備える。同軸ケーブルの隣接端部は、高圧電源に接続している。X線発生器は、絶縁耐力の極めて高い絶縁体からなる小型シェル(チューブ)に搭載されるアノードとカソードのアセンブリを有する。典型的には、アノードは、プラチナ、タングステン、又は他の重金属からなる。
【0004】
前記X線発生器を動作させるには、高圧を両電極間にかける。高電界がカソード表面に発生し、電子の電界放出が起こる。発生した電子は、電界で加速され、アノードに衝突する。電子がアノードに衝突すると、X線エネルギーが生成され、放射される。前記放射が起こるのは、高速電子が、アノード物質の正に荷電した核近くを通過し、速度を減速したり、停止する時、又は、飛来電子がアノード原子と衝突したり、アノード核付近で電子を軌道を外して打ち出し、該打ち出された電子を他の電子で置換する時である。
【0005】
X線を適正に発生するために、高電圧源が、カテーテルに15−30kV範囲の電圧を及び10〜100μA範囲の電流を供給する。冠動脈アプリケーション(coronary applications)について、X線発生器の外径は、1.00−1.25mm程度の小ささである。このため、特定の材料性質・特性が、前記発生器に対して望ましい。
【0006】
X線を発生するカテーテルのシェルに使用される材料は、超高絶縁耐力(120−200kV/mm)、高電気抵抗率(1015Ω−cm)、ガス不透過性、中程度の機械強さを有する必要がある。蝋付けプロセスは、前記シェルをアノードに接合する。信頼性高くアノードと接合するためには、前記シェル材料は、アノードと前記蝋付け層(前記アノードと前記シェル)の熱膨張係数(CTE)に近い熱膨張係数を有しなければならない。最後に、前記シェル材料は、エネルギー範囲が10−20kVのX線の低中位の吸収力を持つべきである。こうすると、材料は、比較的軽い重量の元素から構成される。
【0007】
前記シェルは、アノードとカソードまで密閉する必要がある。典型的には、これは、蝋付けプロセスを使って行われる。シェルとカソードとのジョイントは比較的簡単にでき、突合せ継手(butt joint)を使うことができる。前記カソードは、該シェルの外側の電気的に金属被覆に接続されており、電圧は、該ジョイントに、又は、該ジョイントを介して印加されていない。
【0008】
しかし、シェルとアノードとのジョイントは、更に難しい。アノードは、該シェルの内部に配置しなければならず、該ジョイントは、シェルの外表面とアノードの間の高電圧に耐えることができなければならない。該ジョイントは典型的には、100から150kV/mmの電界に曝される。この強電界は、材料自身のみならず、該ジョイントの品質にも複数の極めて厳しい条件を課すことになる。例えば、蝋付け層に形成される空洞(voids)は、電界を増大し、ひいては、絶縁破壊を引き起こす。又、蝋付けの尖端(sharp points of braze)又は過剰蝋付けのスピル(spill of excess braze)は、電界を増大させ、又、絶縁破壊を引き起こす。
【0009】
空洞、尖端又はスピルを回避する為に、蝋付け材料が蝋付けエリアを越えて流れないことが重要である。カテーテルX線用発生器の蝋付けは、蝋付けジョイントで使うことができる材料の量に事実上制限を課す。このように、蝋付けジョイントで使用する材料の量は、入念にコントロールする必要がある。従来は、蝋付け予備形成物を、蝋付けプロセスに先立ち形成し、蝋付け表面に配置する。しかし、厚さ25ミクロン前後の蝋付け予備形成物(braze preforms)を製造することは困難であるから、蝋付けジョイントに使う蝋材料の量は、通常、蝋材料の必要量を超える。このように、オーバーフローとスピルは、カテーテル発生器を蝋付けするときには、通常あり得る。結果、使用中に、電界が増大し、最後には絶縁破壊が起こる。
【0010】
更に、超小型蝋付け予備形成物を使ってのX線発生器の大量生産は、実行困難である。なぜならば、各蝋付け予備形成物は、別々にカテーテル発生器の蝋付け表面に配置しなければならないからである。これは、時間がかかると共に、難しいプロセスである。
【0011】
蝋付けには現在二つのやり方がある。即ち、メタル蝋付けと非メタル蝋付けである。メタル蝋付けは、高融点を持つ2つの金属間に、溶融しやすい金属を配置するものである。低融点金属が液化するまで、金属は熱せられる。溶融している間、第1の金属は、第2金属層と接合し、蝋付けが形成される。熱せられた複数切片が冷却すると、これらの切片は、融合し、一体になる。
【0012】
第2の蝋付けは、非金属に対するものである.このタイプの蝋付けは、活性金属(チタン又はジルコニウム)を蝋材料に加えて、非金属材料(例えば、クォーツ又はアルミナ)を金属に蝋付けする。活性金属は非金属に引き寄せられ、反応し、化学結合(chemical bond)を起こす。この蝋付けプロセスは、活性蝋付け(active brazing)といわれる。活性蝋付けには、通常高温が必要である。高温により、活性金属を液化させ、又は、溶解させ、活性金属と非金属との間の反応を可能にする。クォーツとアルミナは、活性金属を使って蝋付けされる非金属の例である。
【0013】
従って、ここで必要なことは、非金属表面との強い化学結合を生み出す蝋付けの低温方法である。更に、必要なことは、蝋付けジョイントに使う蝋材料の量をコントロールしながら、カテーテルX線発生器をバッチ生産するための簡単な方法である。
【0014】
(本発明の概要)
本発明は、絶縁シェルと、アノード、カソードを含む小型X線装置のための発生器、及び、このような発生器を製造するための方法に係るものである。前記絶縁シェルは、円錐蝋付け面(アノードの蝋付け面に蝋付けする)を有する。前記蝋付けは、純粋チタン層と純粋錫層からなる。蝋付けの間、チタンは溶解し、シェルに接合し、チタン−錫合金層を形成する。
【0015】
本発明の方法は、アノードとソードを、スパッタリング装置の真空チャンバに配置するステップを含む。純粋錫は、錫パッタリングターゲットから蝋付け面に、スパッタされる。
【0016】
前記絶縁シェルは、アークイオン蒸着装置の真空チャンバ内に配置される。該アークイオン蒸着装置は、磁気的に範囲を制限されたチタンプラズマのプラズマ流を放射する。該プラズマは、露出されたシェル蝋付け面に付着する。
【0017】
前記絶縁シェルは蝋付けオーブンの真空チャンバ内に配置される。前記アノードは、前記絶縁シェル内に配置され、前記アノードの円錐蝋付け面と絶縁シェル円錐蝋付け面が接触して相互に揃えられる。
【0018】
蝋付け温度450−750℃で、カソードは、絶縁シェルと接触する。前記オーブン温度は、緩慢に室温に降下し、前記シールされた発生器は、アンロードされる。
【0019】
最後に、前記シールされた発生器は、スパッタリング機械の真空チャンバに配置される。金属は、スパッタリングターゲットからスパッタされ、絶縁シェルの外部に金属層を形成する。
【0020】
本発明の、前に述べた及び他の特徴及び利点は、以下の、図面に図示された、特に本発明の好ましい実施例の具体的な説明から明らかである。
【0021】
(本発明の詳細な説明)
図面を参照しながら、本発明の好ましい実施例について、説明する。同一参照数字は同一構成要素を指すか、又は機能的に類似した構成要素を指す。特定の実施例で、本発明を説明するが、これは、単に説明を目的にしたものであることに留意すべきである。当業者は、種々の修正、変更、置換を、本発明の考え方から逸脱しない範囲で行えることを理解するであろう。
【0022】
図1には、一般的な小型X線発生器100が図示されている。トロカール(套管針:trocar)又はイントロジューサを使って、患者の血管又は他の空洞に、X線発生器100を導入する。X線発生器100は、絶縁シェル110、アノード120、カソード130とカソードキャップ132を有する。絶縁シェルは、第1の端部117と第2の端部119を有する。絶縁シェル110は、超高絶縁耐力(120−200kV/mm)と高抵抗率(1015Ω−cm)、ガス不透過性、中程度の機械強さを持つ材料で構成されることができる。絶縁シェル110は、アノード120の熱膨張係数(CTE)に近い熱膨張係数を持つ必要がある。最後に、前記シェル材料は、エネルギー範囲が10−20kVのX線の低・中位の吸収力を持つべきである。このように、材料を、比較的軽い重量の元素から構成すべきである。結晶質クォーツとダイアモンドは、両者ともこの条件を満たし、絶縁シェルのよい材料である。アノード材料として、タングステンが好ましいが、プラチナ、金又はその他の重金属もアノード向きの材料である。
【0023】
絶縁シェル110は、金属被覆114で被覆されており、これは、カソードキャップ132と同軸ケーブル(図示しない)のブレード(braid)との間に電気的接続を提供する。金属被覆114は、当業者が知るどのような非腐食性導電金属であってもよいが、好ましくは、銀である。
【0024】
患者の身体の外側で、ケーブルは引き戻し装置(pull back device)に固定される。この引き戻し装置は、放射を所定長さで提供するためのものであって、血管又は人体の空腔に沿って、前記発生器を移動させるためのケーブルを引くのに使用することができる。
【0025】
カソードキャップ132は、カソード130に、カソード接合136の位置で、関連技術分野の当業者に公知の方法を使って、蝋付け又は接合されている。該カソード接合136は、カソードキャップ132とカソード130の間の電気的接続を提供する。
【0026】
カソードキャップ132のキャップ蝋付け表面134は、シェル蝋付け面116に合うように揃えられている。絶縁シェル110は、円錐状の蝋付け面112を有し、アノード120の円錐状アノード蝋付け面112に、円錐状蝋(a conical braze)142で蝋付けされている。アノード120は、同軸ケーブルの内部配線に電気的に接続され、回路を形成している。
【0027】
使用状態では、カソード130は、絶縁シェル110の内部空間118に収納されている。内部空間118は、真空状態に保持されている。高電圧が同軸ケーブルのブレード部分を通して、メタル被覆114にかかる。該電圧は、金属被覆114から電気的に接続されたカソードキャップ132を介して、カソード130に伝えられる。この印加される電圧により、カソード130の周囲に、電界が生成され、カソード130が電子放出を行う。放出された電子は、真空を通って、アノード方向へ飛行する。電子がアノードに近づくにつれ、正に荷電した核(アノード物質の)により偏向され、エネルギーを消失し、X線バンドへバンド周波数を変化する。
【0028】
円錐蝋142は、金属被覆114(絶縁シェル110の外表面上の)とアノード120間の極めて高い電界に置かれている。前記電界は、典型的には、約100―150kV/mmである。高電界の場合、円錐状蝋142は、空洞又は尖端を含まないことが重要である。何故なら、空洞又は尖端があると、電界を増大させ、絶縁破壊に導く可能性があるからである。蝋付けの空洞の防止と尖端を作るスピルの防止は、蝋材料の量とジョイントの空間(満たされるべき)の両方を注意深くコントローるすることにより行われる。
【0029】
好ましい実施例において、絶縁シェル110は、結晶質クォーツである。クォーツのα→β遷移温度は573℃である。クォーツが熱せられ、遷移温度を経て冷却された場合は、潜在的破壊的な変位型転移が起こる。このように、結晶質クォーツの蝋付けは、この遷移温度付近又は以下の温度で、行われることが好ましい。更に、この低い蝋付け温度は、蝋付けジョイントで生成される熱ストレスを、許容可能レベルに維持するのに役立つ。しかし、異種材料間にはCTE(熱膨張係数)ミスマッチがあるため、クォーツ・金属ジョイン部には、熱ストレスが、常に存在する。
【0030】
結晶質クォーツの蝋付けは、又、750℃迄の遷移温度以上の温度で、成功裏に行うことができる。この場合、しかし、前記シェルの破壊を最小にするためには、二つの条件を満たす必要がある。第1は、前記クォーツシェルを作成するには、シェルの長手方向軸は、クォーツ結晶質のc軸に平行である必要がある。第2の条件は、蝋付けサイクルの終わりで、アセンブリを極めて緩慢に、一分当り、1―5℃のレートでクールダウンを行うことが好ましい。
【0031】
図2に、円錐蝋付け部142のエリアをクローズアップして、詳細に示す。絶縁シェル110は、結晶質クォーツ(この実施例において)からなり、純粋チタン層210を、それに付着させたものである。アノード120は、それに、純粋錫層212を付着させたものである。チタン層210と錫層212の間には、チタン錫合金層214がある。
【0032】
円錐蝋付け部142を製造する際には、電気エネルギー場を高め、絶縁破壊を引き起こすような空洞が発生しないように、蝋付けにスピル又は尖端が発生しないようにすることが重要である。本発明の方法が提供する、丸いエッジ(以下に説明する)を持つリップ(lip)又はメニスカス(meniscus)240により、このような尖端及びスピルが、回避することが可能になる。蝋付けを行う方法、並びに蝋付けのユニークな性質について、図3−6を参照しながら、以下に詳細に説明する。
【0033】
図3は、スパッタリング装置300の実施例を示す。スパッタリング装置300は、関連技術分野で知られた、どのようなスパッタリング装置であってもよい。一つの実施例においては、スパッタリング装置300は、アナテク社(Anatech Ltd.,Springfield,VA.)のプレーナ・マグネトロン・スパッタリングユニットである。スパッタリング装置300を使用する前に、カソード130とカソードキャップ132は、当業者に公知の標準的蝋付け方法を使って、蝋付けされている。
【0034】
アノード120とカソード130は、カソードキャップ132と共に、スパッタリング装置300の真空チャンバ内に配置される。マスク310を、アノード120とカソード130(カソードキャップ132を持つ)の上に適切に被せる。カソードキャップ蝋付け面134と円錐アノード蝋付け面122は、露出される。純粋錫312は、錫スパッタ・ターゲット302から、露出したカソードキャップ蝋付け面134とアノード蝋付け面122の上に、スパッタされる。アノード120とカソード130の他の表面は、適切に被われているので、錫312は、それら表面に付着できない。
【0035】
重要なことは、錫の適切量が蝋付け面にスパッタされ、錫のオーバーフロー又はランニングが防止されることである。前記したように、過剰材料は、使用時に、生成される電界を高くし、結果、絶縁破壊を引き起こす可能性がある。錫の適正量は、蝋付け材料が満たす空間容積を計算して、チタンが満たす容積を差し引くことにより、知られる。これらのことは、当業者には、明らかである。容積(volume)は、製造許容値量(volume of the manufacturing tolerances)と表面粗さユトリ(the surface roughness)の和である。この実施例においては、錫層が20−50マクロメータの厚さになるまで、錫は、露出したキャップ蝋付け面134と円錐アノード蝋付け面122に付着する。
【0036】
カソードキャップ蝋付け面134と円錐アノード蝋付け面122上に、所望の錫層厚みまでスパッタを行った後、アノード120とカソード130は、カソードキャップ132と共に、スパッタリング装置から取り出される。
【0037】
図3には、二つのカソードと二つのアノードのみ図示されているが、何百迄のカソードとアノードを真空チャンバに配置し、同時処理を行ってもよい。
【0038】
図4には、チタン付着装置(titanium applicator)400の実施例を示す。付着装置400は、当業者に明らかな、どのような高エネルギー蒸着装置であってもよい。本発明を実施する為に適した高エネルギー蒸着装置の一つの例は、陰極アークイオン装置(cathodic arc ion apparatus)、例えば、ISM Technologies(Poway,CA)社製のFocus Cathodic Arc Source, FCA 100 である。
【0039】
本発明によれば、絶縁シェル110は、装置400の真空チャンバ内に設置される。図4に示すように、その構成に依存するが、絶縁シェル110は、マスク410でカバーされ、シェルの円錐蝋付け面112だけが残され、シェル蝋付け面116は露出される。図示の実施例においては、シェルの円錐蝋付け面112の一つとシェルの蝋付け面116だけが、所与の時間、露出される。しかしながら、当業者に明らかであるが、両端のどちらかを最初に露出し、次に残りの端部を露出するやり方でもよいし、又は、両端を同時に露出するやり方でもよい。
【0040】
付着装置(図示しない)は、磁気的に範囲制限されたチタンプラズマ402を放射する。プラズマは、露出されたシェル蝋付け面116とシェル円錐蝋付け面112に付着する。チタンプラズマは、約75eVのイオンエネルギーを有する。このように、このプラズマは付着に適しており、高いアスペクト比で開口内部の深い領域に到達する。プラズマは、流動性に関し、独特の特徴を有している。ガスと同様に、プラズマは、典型的なスパッタが通過できない領域を通過することができる。従来のスパッタリング技術では、高結合エネルギーとこのような領域での蒸着を提供できない。これは、従来のスパッタリング技術では、放射する粒子は、全方向に放射されるが、直線状に飛行するからである。このように、従来のスパッタリング技術では、チューブ状要素のアスペクト比が増加するにつれて、単一粒子が、内部壁面に接触するよりむしろ、チューブ状要素の中へ深く飛行するチャンスが減少するからである。しかし、流動性があるため、チタンプラズマは、絶縁シェルの内部表面に到達し、シェルの円錐蝋付け面112を被覆することが可能になる。
【0041】
なお、シェルの円錐蝋付け面112の円錐プロファイルにより、表面上に蒸着を行うことが、容易になる。円錐表面112は、絶縁シェル110の円筒内部から延長している為、プラズマ402は、前記表面に到達し、前記円錐表面にチタンを蒸着することができる。このように、プラズマ蒸着は、高アスペクト比のホールに粒子を蒸着するのに、極めて効率的であり、有益であって、充分な被覆を形成するために必要な時間が短縮される。更に、プラズマの流動性により、コーナーも容易にプラズマで被覆することができる。
【0042】
当業者には明らかであるが、種々の金属を使うことができるが、活性金属として、チタンが好ましい。これは、蒸着されるチタンフィルムと非金属基板(例えば、クォーツ絶縁シェル110のような)との間に強力な接合を可能にする。
【0043】
重要なことは、シェル円錐蝋付け面112とシェル蝋付け面116に蒸着するチタンの量と面積をコントロールすることである。蝋付け物質が過剰になると、オーバーフローと尖端が発生し、使用中の電界強度が増大し、絶縁破壊を招く。又、絶縁シェル110とアノード120との間の領域(area)を満たすのに必要な物質の量は、計算されて、絶縁シェル110とアノード120との間の領域の容積を満たす。チタン層の厚みは、約3−7ミクロンが好ましい。
【0044】
図4には、チタン付着装置400において、全部で、四つの絶縁シェル110が図示されている。しかし、当業者には明らかであるが、数百迄の絶縁シェル110を同時に処理することができる。
【0045】
図5には、アノード120とカソード130を、絶縁シェル110に挿入し、シーリングするやり方が示されている。絶縁シェル120は、蝋付けオーブンの真空チャンバ内に、垂直状態で配置される。アノード120は、絶縁シェル110内に配置され、円錐アノード蝋付け面122とシェル円錐蝋付け面112が、互いに対になるように並べられる。そうすることにより、錫層212は、チタン層210と接触することになる。アノード120上の、軸線の小負荷により、錫層とチタン層がしっかりと固定する。そして円錐の構造により、アノード120が絶縁シェル110内の中心に自分自身を置くことができる。当業者には明らかであるが、前記軸線の負荷は、アノード120の重量、又は、付着される負荷(an applied load)の重量であることができる。図示した実施例においては、軸線の負荷はプランジャ510により与えられる。カソード130は、当業者が公知の方法で、前もってカソードキャップ132に接合され、シールされ又は蝋付けされている。該カソードは、加熱真空時、絶縁シェル110の直下に、絶縁シェル110の内部空間116からガス流が排出されるように、いくらか距離を置いて、配置される。
【0046】
構成要素を取り付けた後、蝋付けオーブンは10−6Torrに減圧され、段階的に150−200℃まで加熱される。オーブン温度は450−550℃まで、15−30℃/min.のレートで上昇され、0−10分間保持される。
この加熱段階において、純粋錫は液化し、オーブン内の全ガスは、排気される。この加熱段階では、シーリングする前にカソード130の一部分として配置される低温度ゲッタ(getter)を活性化する。同時に、これは、ゲッタが内部空間118をポンプし(pump)、所望の真空レベルを獲得し、製造プロセスの後、内部空間118を長期間真空に保持する。低温度ゲッタ材料は、ジルコニウム−バナジウム−鉄(当業者に明らかな、SAESゲッタから入手することができる)から構成される。
【0047】
1つの実施例において、ゲッタ材料は、カソード130の材料に組み込まれ、カソード130は、内部空間から気体分子を直接的に吸収する。
【0048】
ゲッタを活性化し、内部空間118をポンプするのに必要な時間、蝋付けオーブン温度を450−550℃に保持した後、前記オーブン温度は、更に蝋付け温度まで、毎分10−20℃のレートで上昇され、0から10分まで保持される。この加熱ステップの間に、チタン錫反応が起こる。こうして、蝋付けアノード120は、絶縁シェル110に接合する。オーブン温度は、極めて緩慢に、毎分1−5℃のレートで、500−550℃に下降することが好ましい。結晶質クォーツの蝋付けを、α→β遷移温度よりも高い温度で、結晶質クォーツを蝋付けするときには、緩慢に冷却制御することは重要である。オーブン温度は、更に、毎秒15−25℃のレートで室温までに下降され、前記シールされた発生器100が、取り出される。
【0049】
構成要素(components)の表面に吸着された全種類のガスを確実に排気するために、カソードキャップ蝋付け面134を、200と300℃の間の温度で、好ましくは10分以内、絶縁シェル110から切り離してもよい。その後に、カソードキャップ蝋付け面134は、機械的操作により、軽く圧縮されて、絶縁シェル110と接触される。そして上記したように、オーブン温度を蝋付け温度迄上昇させる。真空中でパーツの機械的操作を行うことができる蝋付けオ−ブンは、Scientific Sealing Technology 社(in Los Angeles ,CA.)から入手できる。
【0050】
下記の表に、Ti−Sn二相ダイアグラムを示す。このダイアグラムに示されているとおり、純粋錫の融点は、232℃で、純粋チタンの融点は1670℃である。このように、チタンと錫を使って蝋付けするためには、温度は、少なくとも一つの金属の融点以上でなければならない。本ケースでは、即ち、錫の融点以上でなければならない。錫は融解するに従って、固体チタンを直ちに溶解し始め、Ti−Sn合金を生成する。ダイアグラムに示すように、溶融錫中に溶融するチタンの量は、蝋付け温度における液相線(liquidus)の位置により、決定され制限される。
【表1】
【0051】
蝋付け温度において、溶融錫中に更にチタンが溶解するにつれて、全液体の平均成分は、チタン濃度の高い側にシフトし、前記液体の融点は高くなる。
【0052】
合金の融点が高くなるにつれ、Ti−Sn合金は等温凝固プロセスを経ることになる。このユニークな合金設計により、蝋付けプロセスを、錫の融点(232℃)とTiSn合金の融点(1400度)の間のどのような温度でも行うことができる。錫が溶かすチタン量は、加熱温度で制御する。
【0053】
500℃と750℃の間の温度でシ−リングを行う。特に、500℃と600℃の間の温度が好ましい。この低温蝋付けにより、573℃以下のボンディングが可能になる。これは、クォーツのα→β相遷移温度である。蝋付け温度は、又、ゲッタに対する最低活性化温度(約300℃)以上である。最後に、この蝋付け温度は、発生器表面内部からガスを出すために必要な最低温度(400−450℃)以上である。
【0054】
図6に、発生器100の外表面の金属化を示す。シールされた発生器602の一群が、スパッタリング機械の真空チャンバ600内に設置される。複数のカソードキャップ132は、スパッタリングターゲット610に対抗して配置される。金属(好ましくは銀)が、スパッタリングターゲット610からスパッタリングされ、金属層をカソードキャップ132と絶縁シェル110の外側に形成する。当業者には明らかであるが、他の金属を使用してもよい。好ましい実施例において、前記金属は、発生器602上にスパッタされ、厚さ1−5ミクロンの金属層を形成する。しかし、当業者に明らかなことであるが、前記層は、大体その程度の厚さである。
【0055】
発生器602の外表面上の金属層114は、複数の重要な機能を果たす。即ち、動作電流のためのリターンパス、患者のための電気的安全性を提供する。発生器の3点をシールドし、それによりホールドオフ電圧を増大する。発生器の軸線に沿って電子ビームの焦点合わせをし、絶縁シェルの内部壁の充電及びそれに関連した放電を防止する、最後に、被覆を完了した発生器が、真空チャンバ600から取り出される。
【0056】
本発明の一つの利点は、カテーテルX線発生器のバッチ製造プロセスを提供することである。バッチ規模は大きく、好ましくは、約500のバッチが同時にスパッタされ、蒸着され、蝋付けされるので、時間を節約でき、コストを低減することができる。
【0057】
他の利点は、純粋金属のスパッタリングと蒸着により、蝋付けに使用される材料の量を極めて高精度に制御することが可能になることである。このように、オーバーフロー又はランニングの危険性を事実上排除できる。なお、前記蝋付けは、低温で行うことができ、結晶性クォーツのような誘電体が、前記α→β遷移温度より低い温度にとどまる事を可能にする。仮に蝋付け温度が、前記α→β遷移温度より高い温度(750℃までの)で行われるとしても、前記シェルの破壊は、上記したように加熱/冷却ステップを正確にコントロールして、回避することができる。
【0058】
さらに、本発明は、空洞、蝋付け材料の尖端、スピルを減少させ、絶縁破壊の危険の低減に役立つ。本方法は、絶縁シェル110の表面上へ蝋付け材料を追加してランニングしたり又はスピルする危険性なく、容易にコントロールできる蝋付け領域(braze area)を提供する。更に、図2に示すように、円錐蝋付け部142は、丸い端部を有するメニスカス240を含む。
【0059】
マスク410を使用すると共に、高エネルギープラズマ蒸着を行うことにより、シェル110へ塗布するチタンの量と配置とを、完全にコントロールすることができる。分割ライン、即ちストッパは、被覆材料を被覆されない材料と区別する線に設けられる。蝋付け温度が、純粋チタンの融点(1600℃)より、はるかに低い点にとどまるので、シェル円錐蝋付け面上に蒸着される純粋チタンは流れ出たり、位置を変化したりしない。このストッパラインは、蝋付け領域からチタンで被覆されていないシェル領域上にある、融解した蝋付け材料のフローを取り除くことができる。錫は単独では、クォーツと反応することができず、従って、被覆されていないクォーツ領域上を湿らせ(wet)たり、流出したりできない。しかし、蒸着チタンのコーナー周りに流出し、蒸着チタン被覆を完全に覆う。これが、丸いエッジ又はメニスカスを形成する。メニスカス240は、エッジ又はポイント(電界を高めるような)を取り除き、蝋付けでX線放射及び電界生成に必要な高電圧に耐えることを可能にする。このような蝋付け点は、百万V/mまで耐えることができる。
【0060】
本発明について、好ましい実施例を参照し、具体的に示し、説明してきたが、当業者には、本発明の考え方から逸脱しない範囲で、構成及び細部についての種々の変形が行えることがわかるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】
小型X線発生器の断面図である。
【図2】
円錐蝋付け部の詳細断面図である。
【図3】
本発明で使用されるスパッタリング装置の概略図である。
【図4】
本発明で使用されるカソードアーク蒸着アプリケータの概略図である。
【図5】
前記発生器のアセンブリ、蝋付け、シーリング手順の概略図である。
【図6】
前記発生器の該表面に金属をスパッタすることを示す概略図である。
(発明の背景)
(発明の属する技術分野)
本発明は、広くは、小型X線装置に関するものである。更に具体的にいえば、本発明は、X線カテーテルに関する。更に特定すれば、本発明は、電極と絶縁物質との間の蝋付けジョイント(a braze joint)を持つX線装置に関する。
【0002】
(背景技術)
心臓血管疾病は、何百万の人を苦しめており、心臓発作、死をもたらしている。多くの心臓血管疾病の一つの共通した特徴は、狭窄、又は、動脈壁厚、静脈壁厚、血管内の血液流の減少である。血管形成技術が進歩し、閉塞動脈が、バイパス手術に頼ることなく再生できるようになった。しかし、多くのケースでは、動脈は、血管形成過程を経て、再び閉塞される。この血管壁の再厚は、再狭窄(restenosis)として知られている。再狭窄が起こると、しばしば、2次血管形成手術と最終的なバイパス外科手術が必要になる。バイパス手術は、開胸が必要であり、そのため、感染、知覚麻痺(anesthesia)、心機能不全の危険をもたらし、患者にストレスを与える。
【0003】
再狭窄治療法の一つは、小型X線装置を用いて、血管と他の人体の空腔(cavity)を照射する方法である。X線カテーテルは、同軸ケーブル及び、前記ケーブルの端部に接続する小型X線発生器を備える。同軸ケーブルの隣接端部は、高圧電源に接続している。X線発生器は、絶縁耐力の極めて高い絶縁体からなる小型シェル(チューブ)に搭載されるアノードとカソードのアセンブリを有する。典型的には、アノードは、プラチナ、タングステン、又は他の重金属からなる。
【0004】
前記X線発生器を動作させるには、高圧を両電極間にかける。高電界がカソード表面に発生し、電子の電界放出が起こる。発生した電子は、電界で加速され、アノードに衝突する。電子がアノードに衝突すると、X線エネルギーが生成され、放射される。前記放射が起こるのは、高速電子が、アノード物質の正に荷電した核近くを通過し、速度を減速したり、停止する時、又は、飛来電子がアノード原子と衝突したり、アノード核付近で電子を軌道を外して打ち出し、該打ち出された電子を他の電子で置換する時である。
【0005】
X線を適正に発生するために、高電圧源が、カテーテルに15−30kV範囲の電圧を及び10〜100μA範囲の電流を供給する。冠動脈アプリケーション(coronary applications)について、X線発生器の外径は、1.00−1.25mm程度の小ささである。このため、特定の材料性質・特性が、前記発生器に対して望ましい。
【0006】
X線を発生するカテーテルのシェルに使用される材料は、超高絶縁耐力(120−200kV/mm)、高電気抵抗率(1015Ω−cm)、ガス不透過性、中程度の機械強さを有する必要がある。蝋付けプロセスは、前記シェルをアノードに接合する。信頼性高くアノードと接合するためには、前記シェル材料は、アノードと前記蝋付け層(前記アノードと前記シェル)の熱膨張係数(CTE)に近い熱膨張係数を有しなければならない。最後に、前記シェル材料は、エネルギー範囲が10−20kVのX線の低中位の吸収力を持つべきである。こうすると、材料は、比較的軽い重量の元素から構成される。
【0007】
前記シェルは、アノードとカソードまで密閉する必要がある。典型的には、これは、蝋付けプロセスを使って行われる。シェルとカソードとのジョイントは比較的簡単にでき、突合せ継手(butt joint)を使うことができる。前記カソードは、該シェルの外側の電気的に金属被覆に接続されており、電圧は、該ジョイントに、又は、該ジョイントを介して印加されていない。
【0008】
しかし、シェルとアノードとのジョイントは、更に難しい。アノードは、該シェルの内部に配置しなければならず、該ジョイントは、シェルの外表面とアノードの間の高電圧に耐えることができなければならない。該ジョイントは典型的には、100から150kV/mmの電界に曝される。この強電界は、材料自身のみならず、該ジョイントの品質にも複数の極めて厳しい条件を課すことになる。例えば、蝋付け層に形成される空洞(voids)は、電界を増大し、ひいては、絶縁破壊を引き起こす。又、蝋付けの尖端(sharp points of braze)又は過剰蝋付けのスピル(spill of excess braze)は、電界を増大させ、又、絶縁破壊を引き起こす。
【0009】
空洞、尖端又はスピルを回避する為に、蝋付け材料が蝋付けエリアを越えて流れないことが重要である。カテーテルX線用発生器の蝋付けは、蝋付けジョイントで使うことができる材料の量に事実上制限を課す。このように、蝋付けジョイントで使用する材料の量は、入念にコントロールする必要がある。従来は、蝋付け予備形成物を、蝋付けプロセスに先立ち形成し、蝋付け表面に配置する。しかし、厚さ25ミクロン前後の蝋付け予備形成物(braze preforms)を製造することは困難であるから、蝋付けジョイントに使う蝋材料の量は、通常、蝋材料の必要量を超える。このように、オーバーフローとスピルは、カテーテル発生器を蝋付けするときには、通常あり得る。結果、使用中に、電界が増大し、最後には絶縁破壊が起こる。
【0010】
更に、超小型蝋付け予備形成物を使ってのX線発生器の大量生産は、実行困難である。なぜならば、各蝋付け予備形成物は、別々にカテーテル発生器の蝋付け表面に配置しなければならないからである。これは、時間がかかると共に、難しいプロセスである。
【0011】
蝋付けには現在二つのやり方がある。即ち、メタル蝋付けと非メタル蝋付けである。メタル蝋付けは、高融点を持つ2つの金属間に、溶融しやすい金属を配置するものである。低融点金属が液化するまで、金属は熱せられる。溶融している間、第1の金属は、第2金属層と接合し、蝋付けが形成される。熱せられた複数切片が冷却すると、これらの切片は、融合し、一体になる。
【0012】
第2の蝋付けは、非金属に対するものである.このタイプの蝋付けは、活性金属(チタン又はジルコニウム)を蝋材料に加えて、非金属材料(例えば、クォーツ又はアルミナ)を金属に蝋付けする。活性金属は非金属に引き寄せられ、反応し、化学結合(chemical bond)を起こす。この蝋付けプロセスは、活性蝋付け(active brazing)といわれる。活性蝋付けには、通常高温が必要である。高温により、活性金属を液化させ、又は、溶解させ、活性金属と非金属との間の反応を可能にする。クォーツとアルミナは、活性金属を使って蝋付けされる非金属の例である。
【0013】
従って、ここで必要なことは、非金属表面との強い化学結合を生み出す蝋付けの低温方法である。更に、必要なことは、蝋付けジョイントに使う蝋材料の量をコントロールしながら、カテーテルX線発生器をバッチ生産するための簡単な方法である。
【0014】
(本発明の概要)
本発明は、絶縁シェルと、アノード、カソードを含む小型X線装置のための発生器、及び、このような発生器を製造するための方法に係るものである。前記絶縁シェルは、円錐蝋付け面(アノードの蝋付け面に蝋付けする)を有する。前記蝋付けは、純粋チタン層と純粋錫層からなる。蝋付けの間、チタンは溶解し、シェルに接合し、チタン−錫合金層を形成する。
【0015】
本発明の方法は、アノードとソードを、スパッタリング装置の真空チャンバに配置するステップを含む。純粋錫は、錫パッタリングターゲットから蝋付け面に、スパッタされる。
【0016】
前記絶縁シェルは、アークイオン蒸着装置の真空チャンバ内に配置される。該アークイオン蒸着装置は、磁気的に範囲を制限されたチタンプラズマのプラズマ流を放射する。該プラズマは、露出されたシェル蝋付け面に付着する。
【0017】
前記絶縁シェルは蝋付けオーブンの真空チャンバ内に配置される。前記アノードは、前記絶縁シェル内に配置され、前記アノードの円錐蝋付け面と絶縁シェル円錐蝋付け面が接触して相互に揃えられる。
【0018】
蝋付け温度450−750℃で、カソードは、絶縁シェルと接触する。前記オーブン温度は、緩慢に室温に降下し、前記シールされた発生器は、アンロードされる。
【0019】
最後に、前記シールされた発生器は、スパッタリング機械の真空チャンバに配置される。金属は、スパッタリングターゲットからスパッタされ、絶縁シェルの外部に金属層を形成する。
【0020】
本発明の、前に述べた及び他の特徴及び利点は、以下の、図面に図示された、特に本発明の好ましい実施例の具体的な説明から明らかである。
【0021】
(本発明の詳細な説明)
図面を参照しながら、本発明の好ましい実施例について、説明する。同一参照数字は同一構成要素を指すか、又は機能的に類似した構成要素を指す。特定の実施例で、本発明を説明するが、これは、単に説明を目的にしたものであることに留意すべきである。当業者は、種々の修正、変更、置換を、本発明の考え方から逸脱しない範囲で行えることを理解するであろう。
【0022】
図1には、一般的な小型X線発生器100が図示されている。トロカール(套管針:trocar)又はイントロジューサを使って、患者の血管又は他の空洞に、X線発生器100を導入する。X線発生器100は、絶縁シェル110、アノード120、カソード130とカソードキャップ132を有する。絶縁シェルは、第1の端部117と第2の端部119を有する。絶縁シェル110は、超高絶縁耐力(120−200kV/mm)と高抵抗率(1015Ω−cm)、ガス不透過性、中程度の機械強さを持つ材料で構成されることができる。絶縁シェル110は、アノード120の熱膨張係数(CTE)に近い熱膨張係数を持つ必要がある。最後に、前記シェル材料は、エネルギー範囲が10−20kVのX線の低・中位の吸収力を持つべきである。このように、材料を、比較的軽い重量の元素から構成すべきである。結晶質クォーツとダイアモンドは、両者ともこの条件を満たし、絶縁シェルのよい材料である。アノード材料として、タングステンが好ましいが、プラチナ、金又はその他の重金属もアノード向きの材料である。
【0023】
絶縁シェル110は、金属被覆114で被覆されており、これは、カソードキャップ132と同軸ケーブル(図示しない)のブレード(braid)との間に電気的接続を提供する。金属被覆114は、当業者が知るどのような非腐食性導電金属であってもよいが、好ましくは、銀である。
【0024】
患者の身体の外側で、ケーブルは引き戻し装置(pull back device)に固定される。この引き戻し装置は、放射を所定長さで提供するためのものであって、血管又は人体の空腔に沿って、前記発生器を移動させるためのケーブルを引くのに使用することができる。
【0025】
カソードキャップ132は、カソード130に、カソード接合136の位置で、関連技術分野の当業者に公知の方法を使って、蝋付け又は接合されている。該カソード接合136は、カソードキャップ132とカソード130の間の電気的接続を提供する。
【0026】
カソードキャップ132のキャップ蝋付け表面134は、シェル蝋付け面116に合うように揃えられている。絶縁シェル110は、円錐状の蝋付け面112を有し、アノード120の円錐状アノード蝋付け面112に、円錐状蝋(a conical braze)142で蝋付けされている。アノード120は、同軸ケーブルの内部配線に電気的に接続され、回路を形成している。
【0027】
使用状態では、カソード130は、絶縁シェル110の内部空間118に収納されている。内部空間118は、真空状態に保持されている。高電圧が同軸ケーブルのブレード部分を通して、メタル被覆114にかかる。該電圧は、金属被覆114から電気的に接続されたカソードキャップ132を介して、カソード130に伝えられる。この印加される電圧により、カソード130の周囲に、電界が生成され、カソード130が電子放出を行う。放出された電子は、真空を通って、アノード方向へ飛行する。電子がアノードに近づくにつれ、正に荷電した核(アノード物質の)により偏向され、エネルギーを消失し、X線バンドへバンド周波数を変化する。
【0028】
円錐蝋142は、金属被覆114(絶縁シェル110の外表面上の)とアノード120間の極めて高い電界に置かれている。前記電界は、典型的には、約100―150kV/mmである。高電界の場合、円錐状蝋142は、空洞又は尖端を含まないことが重要である。何故なら、空洞又は尖端があると、電界を増大させ、絶縁破壊に導く可能性があるからである。蝋付けの空洞の防止と尖端を作るスピルの防止は、蝋材料の量とジョイントの空間(満たされるべき)の両方を注意深くコントローるすることにより行われる。
【0029】
好ましい実施例において、絶縁シェル110は、結晶質クォーツである。クォーツのα→β遷移温度は573℃である。クォーツが熱せられ、遷移温度を経て冷却された場合は、潜在的破壊的な変位型転移が起こる。このように、結晶質クォーツの蝋付けは、この遷移温度付近又は以下の温度で、行われることが好ましい。更に、この低い蝋付け温度は、蝋付けジョイントで生成される熱ストレスを、許容可能レベルに維持するのに役立つ。しかし、異種材料間にはCTE(熱膨張係数)ミスマッチがあるため、クォーツ・金属ジョイン部には、熱ストレスが、常に存在する。
【0030】
結晶質クォーツの蝋付けは、又、750℃迄の遷移温度以上の温度で、成功裏に行うことができる。この場合、しかし、前記シェルの破壊を最小にするためには、二つの条件を満たす必要がある。第1は、前記クォーツシェルを作成するには、シェルの長手方向軸は、クォーツ結晶質のc軸に平行である必要がある。第2の条件は、蝋付けサイクルの終わりで、アセンブリを極めて緩慢に、一分当り、1―5℃のレートでクールダウンを行うことが好ましい。
【0031】
図2に、円錐蝋付け部142のエリアをクローズアップして、詳細に示す。絶縁シェル110は、結晶質クォーツ(この実施例において)からなり、純粋チタン層210を、それに付着させたものである。アノード120は、それに、純粋錫層212を付着させたものである。チタン層210と錫層212の間には、チタン錫合金層214がある。
【0032】
円錐蝋付け部142を製造する際には、電気エネルギー場を高め、絶縁破壊を引き起こすような空洞が発生しないように、蝋付けにスピル又は尖端が発生しないようにすることが重要である。本発明の方法が提供する、丸いエッジ(以下に説明する)を持つリップ(lip)又はメニスカス(meniscus)240により、このような尖端及びスピルが、回避することが可能になる。蝋付けを行う方法、並びに蝋付けのユニークな性質について、図3−6を参照しながら、以下に詳細に説明する。
【0033】
図3は、スパッタリング装置300の実施例を示す。スパッタリング装置300は、関連技術分野で知られた、どのようなスパッタリング装置であってもよい。一つの実施例においては、スパッタリング装置300は、アナテク社(Anatech Ltd.,Springfield,VA.)のプレーナ・マグネトロン・スパッタリングユニットである。スパッタリング装置300を使用する前に、カソード130とカソードキャップ132は、当業者に公知の標準的蝋付け方法を使って、蝋付けされている。
【0034】
アノード120とカソード130は、カソードキャップ132と共に、スパッタリング装置300の真空チャンバ内に配置される。マスク310を、アノード120とカソード130(カソードキャップ132を持つ)の上に適切に被せる。カソードキャップ蝋付け面134と円錐アノード蝋付け面122は、露出される。純粋錫312は、錫スパッタ・ターゲット302から、露出したカソードキャップ蝋付け面134とアノード蝋付け面122の上に、スパッタされる。アノード120とカソード130の他の表面は、適切に被われているので、錫312は、それら表面に付着できない。
【0035】
重要なことは、錫の適切量が蝋付け面にスパッタされ、錫のオーバーフロー又はランニングが防止されることである。前記したように、過剰材料は、使用時に、生成される電界を高くし、結果、絶縁破壊を引き起こす可能性がある。錫の適正量は、蝋付け材料が満たす空間容積を計算して、チタンが満たす容積を差し引くことにより、知られる。これらのことは、当業者には、明らかである。容積(volume)は、製造許容値量(volume of the manufacturing tolerances)と表面粗さユトリ(the surface roughness)の和である。この実施例においては、錫層が20−50マクロメータの厚さになるまで、錫は、露出したキャップ蝋付け面134と円錐アノード蝋付け面122に付着する。
【0036】
カソードキャップ蝋付け面134と円錐アノード蝋付け面122上に、所望の錫層厚みまでスパッタを行った後、アノード120とカソード130は、カソードキャップ132と共に、スパッタリング装置から取り出される。
【0037】
図3には、二つのカソードと二つのアノードのみ図示されているが、何百迄のカソードとアノードを真空チャンバに配置し、同時処理を行ってもよい。
【0038】
図4には、チタン付着装置(titanium applicator)400の実施例を示す。付着装置400は、当業者に明らかな、どのような高エネルギー蒸着装置であってもよい。本発明を実施する為に適した高エネルギー蒸着装置の一つの例は、陰極アークイオン装置(cathodic arc ion apparatus)、例えば、ISM Technologies(Poway,CA)社製のFocus Cathodic Arc Source, FCA 100 である。
【0039】
本発明によれば、絶縁シェル110は、装置400の真空チャンバ内に設置される。図4に示すように、その構成に依存するが、絶縁シェル110は、マスク410でカバーされ、シェルの円錐蝋付け面112だけが残され、シェル蝋付け面116は露出される。図示の実施例においては、シェルの円錐蝋付け面112の一つとシェルの蝋付け面116だけが、所与の時間、露出される。しかしながら、当業者に明らかであるが、両端のどちらかを最初に露出し、次に残りの端部を露出するやり方でもよいし、又は、両端を同時に露出するやり方でもよい。
【0040】
付着装置(図示しない)は、磁気的に範囲制限されたチタンプラズマ402を放射する。プラズマは、露出されたシェル蝋付け面116とシェル円錐蝋付け面112に付着する。チタンプラズマは、約75eVのイオンエネルギーを有する。このように、このプラズマは付着に適しており、高いアスペクト比で開口内部の深い領域に到達する。プラズマは、流動性に関し、独特の特徴を有している。ガスと同様に、プラズマは、典型的なスパッタが通過できない領域を通過することができる。従来のスパッタリング技術では、高結合エネルギーとこのような領域での蒸着を提供できない。これは、従来のスパッタリング技術では、放射する粒子は、全方向に放射されるが、直線状に飛行するからである。このように、従来のスパッタリング技術では、チューブ状要素のアスペクト比が増加するにつれて、単一粒子が、内部壁面に接触するよりむしろ、チューブ状要素の中へ深く飛行するチャンスが減少するからである。しかし、流動性があるため、チタンプラズマは、絶縁シェルの内部表面に到達し、シェルの円錐蝋付け面112を被覆することが可能になる。
【0041】
なお、シェルの円錐蝋付け面112の円錐プロファイルにより、表面上に蒸着を行うことが、容易になる。円錐表面112は、絶縁シェル110の円筒内部から延長している為、プラズマ402は、前記表面に到達し、前記円錐表面にチタンを蒸着することができる。このように、プラズマ蒸着は、高アスペクト比のホールに粒子を蒸着するのに、極めて効率的であり、有益であって、充分な被覆を形成するために必要な時間が短縮される。更に、プラズマの流動性により、コーナーも容易にプラズマで被覆することができる。
【0042】
当業者には明らかであるが、種々の金属を使うことができるが、活性金属として、チタンが好ましい。これは、蒸着されるチタンフィルムと非金属基板(例えば、クォーツ絶縁シェル110のような)との間に強力な接合を可能にする。
【0043】
重要なことは、シェル円錐蝋付け面112とシェル蝋付け面116に蒸着するチタンの量と面積をコントロールすることである。蝋付け物質が過剰になると、オーバーフローと尖端が発生し、使用中の電界強度が増大し、絶縁破壊を招く。又、絶縁シェル110とアノード120との間の領域(area)を満たすのに必要な物質の量は、計算されて、絶縁シェル110とアノード120との間の領域の容積を満たす。チタン層の厚みは、約3−7ミクロンが好ましい。
【0044】
図4には、チタン付着装置400において、全部で、四つの絶縁シェル110が図示されている。しかし、当業者には明らかであるが、数百迄の絶縁シェル110を同時に処理することができる。
【0045】
図5には、アノード120とカソード130を、絶縁シェル110に挿入し、シーリングするやり方が示されている。絶縁シェル120は、蝋付けオーブンの真空チャンバ内に、垂直状態で配置される。アノード120は、絶縁シェル110内に配置され、円錐アノード蝋付け面122とシェル円錐蝋付け面112が、互いに対になるように並べられる。そうすることにより、錫層212は、チタン層210と接触することになる。アノード120上の、軸線の小負荷により、錫層とチタン層がしっかりと固定する。そして円錐の構造により、アノード120が絶縁シェル110内の中心に自分自身を置くことができる。当業者には明らかであるが、前記軸線の負荷は、アノード120の重量、又は、付着される負荷(an applied load)の重量であることができる。図示した実施例においては、軸線の負荷はプランジャ510により与えられる。カソード130は、当業者が公知の方法で、前もってカソードキャップ132に接合され、シールされ又は蝋付けされている。該カソードは、加熱真空時、絶縁シェル110の直下に、絶縁シェル110の内部空間116からガス流が排出されるように、いくらか距離を置いて、配置される。
【0046】
構成要素を取り付けた後、蝋付けオーブンは10−6Torrに減圧され、段階的に150−200℃まで加熱される。オーブン温度は450−550℃まで、15−30℃/min.のレートで上昇され、0−10分間保持される。
この加熱段階において、純粋錫は液化し、オーブン内の全ガスは、排気される。この加熱段階では、シーリングする前にカソード130の一部分として配置される低温度ゲッタ(getter)を活性化する。同時に、これは、ゲッタが内部空間118をポンプし(pump)、所望の真空レベルを獲得し、製造プロセスの後、内部空間118を長期間真空に保持する。低温度ゲッタ材料は、ジルコニウム−バナジウム−鉄(当業者に明らかな、SAESゲッタから入手することができる)から構成される。
【0047】
1つの実施例において、ゲッタ材料は、カソード130の材料に組み込まれ、カソード130は、内部空間から気体分子を直接的に吸収する。
【0048】
ゲッタを活性化し、内部空間118をポンプするのに必要な時間、蝋付けオーブン温度を450−550℃に保持した後、前記オーブン温度は、更に蝋付け温度まで、毎分10−20℃のレートで上昇され、0から10分まで保持される。この加熱ステップの間に、チタン錫反応が起こる。こうして、蝋付けアノード120は、絶縁シェル110に接合する。オーブン温度は、極めて緩慢に、毎分1−5℃のレートで、500−550℃に下降することが好ましい。結晶質クォーツの蝋付けを、α→β遷移温度よりも高い温度で、結晶質クォーツを蝋付けするときには、緩慢に冷却制御することは重要である。オーブン温度は、更に、毎秒15−25℃のレートで室温までに下降され、前記シールされた発生器100が、取り出される。
【0049】
構成要素(components)の表面に吸着された全種類のガスを確実に排気するために、カソードキャップ蝋付け面134を、200と300℃の間の温度で、好ましくは10分以内、絶縁シェル110から切り離してもよい。その後に、カソードキャップ蝋付け面134は、機械的操作により、軽く圧縮されて、絶縁シェル110と接触される。そして上記したように、オーブン温度を蝋付け温度迄上昇させる。真空中でパーツの機械的操作を行うことができる蝋付けオ−ブンは、Scientific Sealing Technology 社(in Los Angeles ,CA.)から入手できる。
【0050】
下記の表に、Ti−Sn二相ダイアグラムを示す。このダイアグラムに示されているとおり、純粋錫の融点は、232℃で、純粋チタンの融点は1670℃である。このように、チタンと錫を使って蝋付けするためには、温度は、少なくとも一つの金属の融点以上でなければならない。本ケースでは、即ち、錫の融点以上でなければならない。錫は融解するに従って、固体チタンを直ちに溶解し始め、Ti−Sn合金を生成する。ダイアグラムに示すように、溶融錫中に溶融するチタンの量は、蝋付け温度における液相線(liquidus)の位置により、決定され制限される。
【表1】
【0051】
蝋付け温度において、溶融錫中に更にチタンが溶解するにつれて、全液体の平均成分は、チタン濃度の高い側にシフトし、前記液体の融点は高くなる。
【0052】
合金の融点が高くなるにつれ、Ti−Sn合金は等温凝固プロセスを経ることになる。このユニークな合金設計により、蝋付けプロセスを、錫の融点(232℃)とTiSn合金の融点(1400度)の間のどのような温度でも行うことができる。錫が溶かすチタン量は、加熱温度で制御する。
【0053】
500℃と750℃の間の温度でシ−リングを行う。特に、500℃と600℃の間の温度が好ましい。この低温蝋付けにより、573℃以下のボンディングが可能になる。これは、クォーツのα→β相遷移温度である。蝋付け温度は、又、ゲッタに対する最低活性化温度(約300℃)以上である。最後に、この蝋付け温度は、発生器表面内部からガスを出すために必要な最低温度(400−450℃)以上である。
【0054】
図6に、発生器100の外表面の金属化を示す。シールされた発生器602の一群が、スパッタリング機械の真空チャンバ600内に設置される。複数のカソードキャップ132は、スパッタリングターゲット610に対抗して配置される。金属(好ましくは銀)が、スパッタリングターゲット610からスパッタリングされ、金属層をカソードキャップ132と絶縁シェル110の外側に形成する。当業者には明らかであるが、他の金属を使用してもよい。好ましい実施例において、前記金属は、発生器602上にスパッタされ、厚さ1−5ミクロンの金属層を形成する。しかし、当業者に明らかなことであるが、前記層は、大体その程度の厚さである。
【0055】
発生器602の外表面上の金属層114は、複数の重要な機能を果たす。即ち、動作電流のためのリターンパス、患者のための電気的安全性を提供する。発生器の3点をシールドし、それによりホールドオフ電圧を増大する。発生器の軸線に沿って電子ビームの焦点合わせをし、絶縁シェルの内部壁の充電及びそれに関連した放電を防止する、最後に、被覆を完了した発生器が、真空チャンバ600から取り出される。
【0056】
本発明の一つの利点は、カテーテルX線発生器のバッチ製造プロセスを提供することである。バッチ規模は大きく、好ましくは、約500のバッチが同時にスパッタされ、蒸着され、蝋付けされるので、時間を節約でき、コストを低減することができる。
【0057】
他の利点は、純粋金属のスパッタリングと蒸着により、蝋付けに使用される材料の量を極めて高精度に制御することが可能になることである。このように、オーバーフロー又はランニングの危険性を事実上排除できる。なお、前記蝋付けは、低温で行うことができ、結晶性クォーツのような誘電体が、前記α→β遷移温度より低い温度にとどまる事を可能にする。仮に蝋付け温度が、前記α→β遷移温度より高い温度(750℃までの)で行われるとしても、前記シェルの破壊は、上記したように加熱/冷却ステップを正確にコントロールして、回避することができる。
【0058】
さらに、本発明は、空洞、蝋付け材料の尖端、スピルを減少させ、絶縁破壊の危険の低減に役立つ。本方法は、絶縁シェル110の表面上へ蝋付け材料を追加してランニングしたり又はスピルする危険性なく、容易にコントロールできる蝋付け領域(braze area)を提供する。更に、図2に示すように、円錐蝋付け部142は、丸い端部を有するメニスカス240を含む。
【0059】
マスク410を使用すると共に、高エネルギープラズマ蒸着を行うことにより、シェル110へ塗布するチタンの量と配置とを、完全にコントロールすることができる。分割ライン、即ちストッパは、被覆材料を被覆されない材料と区別する線に設けられる。蝋付け温度が、純粋チタンの融点(1600℃)より、はるかに低い点にとどまるので、シェル円錐蝋付け面上に蒸着される純粋チタンは流れ出たり、位置を変化したりしない。このストッパラインは、蝋付け領域からチタンで被覆されていないシェル領域上にある、融解した蝋付け材料のフローを取り除くことができる。錫は単独では、クォーツと反応することができず、従って、被覆されていないクォーツ領域上を湿らせ(wet)たり、流出したりできない。しかし、蒸着チタンのコーナー周りに流出し、蒸着チタン被覆を完全に覆う。これが、丸いエッジ又はメニスカスを形成する。メニスカス240は、エッジ又はポイント(電界を高めるような)を取り除き、蝋付けでX線放射及び電界生成に必要な高電圧に耐えることを可能にする。このような蝋付け点は、百万V/mまで耐えることができる。
【0060】
本発明について、好ましい実施例を参照し、具体的に示し、説明してきたが、当業者には、本発明の考え方から逸脱しない範囲で、構成及び細部についての種々の変形が行えることがわかるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】
小型X線発生器の断面図である。
【図2】
円錐蝋付け部の詳細断面図である。
【図3】
本発明で使用されるスパッタリング装置の概略図である。
【図4】
本発明で使用されるカソードアーク蒸着アプリケータの概略図である。
【図5】
前記発生器のアセンブリ、蝋付け、シーリング手順の概略図である。
【図6】
前記発生器の該表面に金属をスパッタすることを示す概略図である。
Claims (36)
- X線照射のためにイントロジューサ又はトロカールを介して導入される装置であって、
蝋付け面をもつ絶縁シェルと、
前記絶縁シェル内に収容されるカソードと、
前記絶縁シェル内に収容され、蝋付け面を有するアノードと、
前記アノードの前記蝋付け面を、前記絶縁シェルの蝋付け面に接合する円錐シールと、
を有する前記装置。 - 前記絶縁シェルが結晶質クォーツであることを特徴とする請求項1記載の装置。
- 前記絶縁シェルが、外側の金属被覆を含むことを特徴とする請求項1記載の装置。
- 前記外側の金属被覆が銀であることを特徴とする請求項3記載の装置。
- 前記円錐シールは、前記アノードの前記蝋付け面上に位置する純粋錫の層及び前記絶縁シェルの前記蝋付け面上に位置する純粋チタンの層を有することを特徴とする請求項1記載の装置。
- 前記純粋チタンの層が、高エネルギー蒸着プロセスにより、前記絶縁シェルの前記蝋付け面上に付着されることを特徴とする請求項5記載の装置。
- 前記純粋錫の層が前記アノードの蝋付け面上にスパッタされることを特徴とする請求項5記載の装置。
- 前記円錐シールが、錫とチタンの蝋であることを特徴とする請求項1記載の装置。
- 前記蝋付けが500℃から750℃の間の温度で行われることを特徴とする請求項8記載の装置。
- 血管内の放射線照射カテーテルのための発生器であって、
結晶質クォーツの絶縁シェルと、
前記絶縁シェル内に収容されたカソードと、
前記絶縁シェルの内部表面に円錐状に接合するアノードと、
を有する前記発生器。 - 前記接合は、前記アノードの蝋付け面に位置する純粋錫の層及び前記絶縁シェルの前記蝋付け面上に位置する純粋チタンの層を有することを特徴とする請求項10記載の発生器。
- 前記接合は、カソードアーク蒸着により、前記絶縁シェル上にめっきしたチタンからなることを特徴とする請求項11記載の発生器。
- 前記接合は、前記アノードにスパッタされた錫からなることを特徴とする請求項12記載の発生器。
- 前記アノードは、錫とチタンとの蝋で円錐状に接合されることを特徴とする請求項10記載の発生器。
- 前記蝋付けが500℃から750℃の間の温度で行われることを特徴とする請求項14記載の発生器。
- 前記絶縁シェルが外側の金属被覆を含んでなる事を特徴とする請求項10記載の発生器。
- 前記外側の金属被覆が銀であることを特徴とする請求項16記載の装置。
- 非金属材料を蝋付けするための方法であって、
第1材料の蝋付け面上に純粋錫層を付着するステップと、
第2材料の蝋付け面上に純粋チタン層を付着するステップと、
前記第1材料の蝋付け面を前記第2材料の蝋付け面と合わせ並べ、前記錫層と前記チタン層が接触するようにするステップと、
前記錫層と前記チタン層を加熱し、前記錫層が融解し、少なくとも前記チタン層の一部分と接合するステップと、
を有する方法。 - 前記錫層がスパッタリングで付着されることを特徴とする請求項18記載の方法。
- 前記チタン層がカソードアークイオン蒸着により付着されることを特徴とする請求項18記載の方法。
- 前記チタン層が、厚さ3−7ミクロンであることを特徴とする請求項20記載の方法。
- 前記加熱が、10−6Torrの真空環境で行われることを特徴とする請求項18記載の方法。
- 前記加熱ステップはゲッタを活性化することを特徴とする請求項18記載の方法。
- 前記接合が、500℃から750℃の間の温度で行われることを特徴とする請求項18記載の方法。
- 前記シェルの外表面に金属被覆を付着するステップを更に含む請求項18記載の方法。
- 前記金属が銀であり、厚さ1−5ミクロンであることを特徴とする請求項25記載の方法。
- X線照射を行うための発生器を蝋付けする方法であって
アノードの円錐面に、第1の金属を付着するステップと、
第1端部と第2端部を有する絶縁シェルの円錐面に第2金属を付着するステップと、
前記絶縁シェルに挿入される前記アノードの円錐領域上の前記第1金属を、前記絶縁シェルの前記円錐領域上の第2金属に、直接的に、熱により接合するステップと、
前記絶縁シェルの第2の端部内にカソードを接合するステップと、を有する方法。 - 前記第1金属がスパッタリングにより付着されることを特徴とする請求項27記載の方法。
- 前記第2金属が、カソードアーク蒸着により付着されることを特徴とする請求項27記載の方法。
- 前記第1金属が錫であり、前記第2金属がチタンであることを特徴とする請求項27記載の方法。
- 前記チタンが厚さ3−7ミクロンであることを特徴とする請求項30記載の方法。
- 前記アノード、前記カソード、及び前記絶縁シェルを、蝋付けオーブンに配置するステップと、
真空度を10−6torrにするステップと、を更に有する請求項27記載の方法。 - 前記オーブンは、ゲッタを活性化するために加熱することを特徴とする請求項32記載の方法。
- 前記熱接合が、500℃から750℃の間の温度で行われることを特徴とする請求項32記載の方法。
- 前記シェルの外表面に金属を付着するステップを、更に含む請求項27記載の方法。
- 前記金属は銀であり、厚さが1−5ミクロンであることを特徴とする請求項35記載の方法。
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