JP2004517663A - 少なくとも2つの相互反応性成分を分配する装置と方法 - Google Patents
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Abstract
少なくとも2つの相互反応性成分、例えば繊維素原とトロンビンとを分配する装置、それも、前記少なくとも2つの反応性成分の各一方を、2次通路18A,18Bを有する成分分配器14へ供給する一次通路を備えた第1成分供給器12A,12Bを含み、これによって、前記成分が2次通路の、自由ターゲット区域内へ開いている遠位端出口から別々に分配され、前記分配器14の遠位端出口外の各反応成分が外部で精密に混合される形式の装置である。各1次通路の数を少なくとも2倍にするため、前記供給器12A,12Bと前記分配器18A,18Bとの間に分配器38,40が間挿されている。前記2次通路の隣接通路18A,18Bが、異なる種類の反応成分を供給するための1次通路32,34に接続されている。
Description
【0001】
(発明の背景)
1.発明の分野
本発明は、広くは、少なくとも2つの相互反応性成分を分配する装置に関するものである。詳しく言えば、本発明は、例えば、止血その他の治療目的で生体組織に繊維素原(フィブリノゲン)及びトロンビン等の封止用反応性成分の精密混合液を塗布する装置に関するものである。
本発明は、また少なくとも2つの相互反応性成分を分配する方法に関するものである。
【0002】
2.関連技術の説明
止血または血管封止のために、繊維素又は繊維素原及びトロンビンの封止用2成分混合物をヒトの組織に塗布する種々の装置が公知である。
例えば、US−A−5322510には、少なくとも2つの封止用相互反応性成分を注入する注入式装置が開示されている。この装置は、各封止用成分を供給する平行な内腔を備えた中空針部材を有し、該内腔が、同軸的に延在するか又は並置されている。封止用成分は、相応数の管を介して注入針に供給され、該管は、その近位端のところに、各反応性成分供給用のシリンジ連結部を備えている。内腔の遠位端出口は、すべて共通の平面内にあるので、成分の混合と反応とは、成分排出時に開始され、それによって排出部位に繊維素が固着する。しかし、排出内腔の数が、混合される反応性成分の数と等しいため、成分の最適混合又は十分な混合が、必ずしも常に保証されるわけではない。
【0003】
種々の流体、特に反応性の液体や気体状媒体の混合物を分配する多くの公知装置は、各被混合流体を混合部材へ供給する少なくとも2つの1次流入通路を備え、該混合部材が、流体流を1次流入通路から複数の2次分流に分割し、該2次分流を、混合部材出口で相互に交差することで、混合物材下流の別個の混合チャンバ内で効率的に混合されるようにし、その後で、混合物が適用部位へ排出される。しかし、これらの装置の場合、使用サイクルの間に混合チャンバ内とその出口に詰まりが生じることがあり、この詰まりのため、再使用の前に、内部の凝固した物質を排除するか、又は先端部を取外して交換する必要がある。
【0004】
EP 0858775 A1には、2つの異なる流体成分を混合するための封止用繊維素塗布器(図15)が開示されている。この場合は、一方の成分が、円形導管の半径方向内向へ向いた複数孔を介して供給され、他方の成分が、中心導管の単一軸方向口を介して供給される。この構成の場合、分配器が、各1次成分供給通路と各2次成分排出通路との間には備えられておらず、しかも、各分配器により、2次通路の隣り合った通路が、異なる種類の反応性成分供給用の1次通路に隣接配置されるように、各1次通路の数が少なくとも2倍にされる。
【0005】
(発明の要約)
本発明の目的は、公知の装置の前述の問題を解決することであり、かつまた、複数の別個の隣接成分流を分配でき、かつ種々の機会に、適当な時間間隔をおいて装置出口が詰まることなく成分を適用ターゲット部位で精密に混合し硬化させ得る改良型2成分(又は3成分以上の)塗布器を得ることである。
【0006】
本発明により、これらの問題は、少なくとも2つの相互反応性成分、例えば繊維素原とトロンビンとを分配する次のような装置により解決された。すなわち、該装置の場合、1次通路を有する成分供給器が含まれ、該成分供給器が、自由ターゲット部位に開いた遠位端出口から、前記反応成分を別個に排出する2次通路を備えた成分分配器へ、前記少なくとも2つの相互反応性成分の各一方が供給され、これにより、前記分配器の遠位端出口外の各反応性成分が、外部で精密に混合され、しかも、前記供給器と前記分配器の間に分配器が間挿されることで、各1次通路の数が少なくとも2倍にされ、前記2次通路の隣接通路が、異なる種類の反応性成分供給用の1次通路に隣接せしめられる。
【0007】
適用のためターゲット部位に到達時に精密に混合され反応するように、少なくとも2つの相互反応性成分を分配する本発明による方法は、
各1次通路を介して前記少なくとも2つの反応性成分の1次流を供給する段階と、
前記反応性成分の1次流の各々から派生する前記反応性成分の複数2次流を、隣接する2次通路遠位端出口から直近に異なる反応性成分が分配されるような形で、該遠位端出口から分配する段階とを特徴としている。
本発明の装置及び方法のこのほかの特徴および構造の詳細は、図面を参照にした以下の説明及び従属請求項により明らかにされる。
【0008】
(好適実施例の説明)
図1及び図2は、2つの封止用の反応性成分、例えば繊維素原とトロンビンを分配するための本発明の装置10の第1構造実施例を略示した図である。該装置により、各反応性成分が装置遠位端出口から排出直後に精密に混合される一方、一連の分配後の装置内での封止物質の詰まりが防止される。装置10は、第1ピストン作動式供給容器12A及び第2ピストン作動式供給容器12Bの形式での成分供給器を含んでいる。これらの供給容器は、2つの合流管13A,13Bを介して流体の各反応性成分(通常は繊維素原とトロンビン)を、細長の管状分配器又は塗布器14へ供給し、分配器遠位端から成分が別々に排出される。ヒトの組織への適用部位で直接に2つの封止用反応性成分を確実に精密混合するために、装置は、反応性成分を、各容器12A,12Bから複数の各2次通路又は内腔18A,18Bへ分配する分配器16A,16B(図2)を備えており、該複数の2次通路又は内腔は、管状塗布器14の周方向に交互に別々に配置されている。図1及び図2に示した実施例では、分配器16A,16Bにより、各成分供給流の数が3倍にされ、言い換えると、例えば容器12Aからの繊維素原の流れは、分岐管20により3つの流れに分割され、容器12Bからのトロンビンの流れも、同じく分岐管22により3つの流れに分割される。図2により分かりやすく示されているように、全部で6つの通路又は内腔18A,18Bが、塗布器14内に別々に周方向に交互に均等配置されている。反応性成分の各主流が、精密に3つの2次流に分割され、内腔18A,18Bの自由遠位端出口から別個の流れとして交互に互いに接近して流出せしめられるため、反応性成分の各流れにより、ターゲット部位で明確に区画された封止用成分混合物が生ぜしめられ、該ターゲット部位では、2成分が付加的な機械式混合装置の必要なしに、拡散によって一体化される。注意すべき点は、この混合過程が、成分の適用部位の自由ターゲット区域、例えば止血を要するヒトの組織のところで行われ、遠位端出口の下流に設けられる混合用チャンバ内で行われない点である。混合用チャンバの場合には、続いて凝固又は硬化する封止用成分で塗布器14の出口に詰まることがあるからである。
【0009】
2次通路18A,18Bの横断面は、適当な形状でよく、例えば円形(図2、図3a、図3e)、扇形(図3b、図3c)、環状(図3d)のいずれかでよい。管状塗布器14の周部は円形が好ましいが、他の適当な形状、例えば長方形(図3e)でもよい。各封止用成分の2次通路の数は、少なくとも2つ(図3b及び図3d)だが、好ましくは3つ以上(図2、図3a、図3c)である。内腔18A,18Bの遠位端出口は、管状塗布器14の長手軸線に対し直角の又は傾斜した共通平面内に位置する。
【0010】
更に、2成分の、所望の、明確に区画された混合が達せられるには、容器12A,12Bからの2主流を、内腔18A,18Bの遠位端出口から排出される分流に分割する必要がある。この目的のため、内腔18A,18B及び/又はそれらの遠位端口の直径は、それらの実際の数に応じて、概して、間隔を0.01〜2mm、好ましくは0.05〜1mm、最も好ましくは0.1〜0.8mm以内にすべきである。こうして、本発明の装置の好適実施例では、内腔18A,18B(又はそれらの出口)の直径は0.3mmにされており、この場合、管状塗布器14の外径は1.7mmである。管状塗布器14は、遠隔位置のターゲット部位に、例えば人体の種々の中空部内へ、より容易に到達し得るように、たわみ可能であるのが好ましい。
【0011】
図4及び図5は、本発明による2つの封止用相互反応性成分を分配する装置の第2実施例が示されている。この実施例は、各流入管32,34用の2つの入口取付け部材28,30を備えた近位挿入片26を有する連結ハウジング24を含んでいる。入口管32,34は、それらの近位端が、各供給容器又はリュエル・カップリング(図示せず)に結合される。該供給容器又はカップリングには、繊維素原及びトロンビン等の各流体反応性成分を供給するための各シリンジその他が接続される。ハウジング24はハブ部分36を有し、該ハブ部分には、6つの2次通路18A,18Bを有する細長の管状塗布器14の近位端が−図1及び図2の実施例同様−取付けられる。ハウジング24内には、挿入片26と管状塗布器14の近位端との間に、各流体成分を入口管32,34から6つの対応2次通路18A,18Bへ分配するための2個の分配部材38,40が取付けられ、これによって、図5に示すように、各流体成分が、管状塗布器14内に周方向で交互に均等に分配される。該分配部材材の第1部材38は、取付け部材28を介して流入管32から、例えば繊維素原の流れを受容するための捕集チャンバ42と、塗布器14の対応内腔18A内へ挿入された3個の管状出口取付け部とを有しており、他方、前記分配部材の第2部材40は、入口管34から、例えばトロンビンの流れを、取付け部材30を介して受容する捕集チャンバ46と、前記第1分配部材38を貫通して延在する導入管48とを有している。第2分配部材40も、同様に、塗布器14内の対応内腔18B内へ挿入された3個の管状出口取付け部材50を有している。この実施例でも、管状塗布器14の遠位端出口外での拡散により、明確に区画された混合が得られ、しかも2次通路又は内腔18A,18B内に凝固した封止用成分が詰まることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明による、2つの封止用反応性成分を分配する装置の第1実施例の略示斜視図。
【図2】
図1の装置の円で囲んだ部分を拡大して示す斜視図。
【図3a】
本発明による別の遠位端出口の形状を示す図。
【図3b】
本発明による別の遠位端出口の形状を示す図。
【図3c】
本発明による別の遠位端出口の形状を示す図。
【図3d】
本発明による別の遠位端出口の形状を示す図。
【図3e】
本発明による別の遠位端出口の形状を示す図。
【図4】
本発明による、2つの封止用反応性成分を分配する装置の別の実施例を示す側断面図。
【図5】
図4の装置の端面図。
(発明の背景)
1.発明の分野
本発明は、広くは、少なくとも2つの相互反応性成分を分配する装置に関するものである。詳しく言えば、本発明は、例えば、止血その他の治療目的で生体組織に繊維素原(フィブリノゲン)及びトロンビン等の封止用反応性成分の精密混合液を塗布する装置に関するものである。
本発明は、また少なくとも2つの相互反応性成分を分配する方法に関するものである。
【0002】
2.関連技術の説明
止血または血管封止のために、繊維素又は繊維素原及びトロンビンの封止用2成分混合物をヒトの組織に塗布する種々の装置が公知である。
例えば、US−A−5322510には、少なくとも2つの封止用相互反応性成分を注入する注入式装置が開示されている。この装置は、各封止用成分を供給する平行な内腔を備えた中空針部材を有し、該内腔が、同軸的に延在するか又は並置されている。封止用成分は、相応数の管を介して注入針に供給され、該管は、その近位端のところに、各反応性成分供給用のシリンジ連結部を備えている。内腔の遠位端出口は、すべて共通の平面内にあるので、成分の混合と反応とは、成分排出時に開始され、それによって排出部位に繊維素が固着する。しかし、排出内腔の数が、混合される反応性成分の数と等しいため、成分の最適混合又は十分な混合が、必ずしも常に保証されるわけではない。
【0003】
種々の流体、特に反応性の液体や気体状媒体の混合物を分配する多くの公知装置は、各被混合流体を混合部材へ供給する少なくとも2つの1次流入通路を備え、該混合部材が、流体流を1次流入通路から複数の2次分流に分割し、該2次分流を、混合部材出口で相互に交差することで、混合物材下流の別個の混合チャンバ内で効率的に混合されるようにし、その後で、混合物が適用部位へ排出される。しかし、これらの装置の場合、使用サイクルの間に混合チャンバ内とその出口に詰まりが生じることがあり、この詰まりのため、再使用の前に、内部の凝固した物質を排除するか、又は先端部を取外して交換する必要がある。
【0004】
EP 0858775 A1には、2つの異なる流体成分を混合するための封止用繊維素塗布器(図15)が開示されている。この場合は、一方の成分が、円形導管の半径方向内向へ向いた複数孔を介して供給され、他方の成分が、中心導管の単一軸方向口を介して供給される。この構成の場合、分配器が、各1次成分供給通路と各2次成分排出通路との間には備えられておらず、しかも、各分配器により、2次通路の隣り合った通路が、異なる種類の反応性成分供給用の1次通路に隣接配置されるように、各1次通路の数が少なくとも2倍にされる。
【0005】
(発明の要約)
本発明の目的は、公知の装置の前述の問題を解決することであり、かつまた、複数の別個の隣接成分流を分配でき、かつ種々の機会に、適当な時間間隔をおいて装置出口が詰まることなく成分を適用ターゲット部位で精密に混合し硬化させ得る改良型2成分(又は3成分以上の)塗布器を得ることである。
【0006】
本発明により、これらの問題は、少なくとも2つの相互反応性成分、例えば繊維素原とトロンビンとを分配する次のような装置により解決された。すなわち、該装置の場合、1次通路を有する成分供給器が含まれ、該成分供給器が、自由ターゲット部位に開いた遠位端出口から、前記反応成分を別個に排出する2次通路を備えた成分分配器へ、前記少なくとも2つの相互反応性成分の各一方が供給され、これにより、前記分配器の遠位端出口外の各反応性成分が、外部で精密に混合され、しかも、前記供給器と前記分配器の間に分配器が間挿されることで、各1次通路の数が少なくとも2倍にされ、前記2次通路の隣接通路が、異なる種類の反応性成分供給用の1次通路に隣接せしめられる。
【0007】
適用のためターゲット部位に到達時に精密に混合され反応するように、少なくとも2つの相互反応性成分を分配する本発明による方法は、
各1次通路を介して前記少なくとも2つの反応性成分の1次流を供給する段階と、
前記反応性成分の1次流の各々から派生する前記反応性成分の複数2次流を、隣接する2次通路遠位端出口から直近に異なる反応性成分が分配されるような形で、該遠位端出口から分配する段階とを特徴としている。
本発明の装置及び方法のこのほかの特徴および構造の詳細は、図面を参照にした以下の説明及び従属請求項により明らかにされる。
【0008】
(好適実施例の説明)
図1及び図2は、2つの封止用の反応性成分、例えば繊維素原とトロンビンを分配するための本発明の装置10の第1構造実施例を略示した図である。該装置により、各反応性成分が装置遠位端出口から排出直後に精密に混合される一方、一連の分配後の装置内での封止物質の詰まりが防止される。装置10は、第1ピストン作動式供給容器12A及び第2ピストン作動式供給容器12Bの形式での成分供給器を含んでいる。これらの供給容器は、2つの合流管13A,13Bを介して流体の各反応性成分(通常は繊維素原とトロンビン)を、細長の管状分配器又は塗布器14へ供給し、分配器遠位端から成分が別々に排出される。ヒトの組織への適用部位で直接に2つの封止用反応性成分を確実に精密混合するために、装置は、反応性成分を、各容器12A,12Bから複数の各2次通路又は内腔18A,18Bへ分配する分配器16A,16B(図2)を備えており、該複数の2次通路又は内腔は、管状塗布器14の周方向に交互に別々に配置されている。図1及び図2に示した実施例では、分配器16A,16Bにより、各成分供給流の数が3倍にされ、言い換えると、例えば容器12Aからの繊維素原の流れは、分岐管20により3つの流れに分割され、容器12Bからのトロンビンの流れも、同じく分岐管22により3つの流れに分割される。図2により分かりやすく示されているように、全部で6つの通路又は内腔18A,18Bが、塗布器14内に別々に周方向に交互に均等配置されている。反応性成分の各主流が、精密に3つの2次流に分割され、内腔18A,18Bの自由遠位端出口から別個の流れとして交互に互いに接近して流出せしめられるため、反応性成分の各流れにより、ターゲット部位で明確に区画された封止用成分混合物が生ぜしめられ、該ターゲット部位では、2成分が付加的な機械式混合装置の必要なしに、拡散によって一体化される。注意すべき点は、この混合過程が、成分の適用部位の自由ターゲット区域、例えば止血を要するヒトの組織のところで行われ、遠位端出口の下流に設けられる混合用チャンバ内で行われない点である。混合用チャンバの場合には、続いて凝固又は硬化する封止用成分で塗布器14の出口に詰まることがあるからである。
【0009】
2次通路18A,18Bの横断面は、適当な形状でよく、例えば円形(図2、図3a、図3e)、扇形(図3b、図3c)、環状(図3d)のいずれかでよい。管状塗布器14の周部は円形が好ましいが、他の適当な形状、例えば長方形(図3e)でもよい。各封止用成分の2次通路の数は、少なくとも2つ(図3b及び図3d)だが、好ましくは3つ以上(図2、図3a、図3c)である。内腔18A,18Bの遠位端出口は、管状塗布器14の長手軸線に対し直角の又は傾斜した共通平面内に位置する。
【0010】
更に、2成分の、所望の、明確に区画された混合が達せられるには、容器12A,12Bからの2主流を、内腔18A,18Bの遠位端出口から排出される分流に分割する必要がある。この目的のため、内腔18A,18B及び/又はそれらの遠位端口の直径は、それらの実際の数に応じて、概して、間隔を0.01〜2mm、好ましくは0.05〜1mm、最も好ましくは0.1〜0.8mm以内にすべきである。こうして、本発明の装置の好適実施例では、内腔18A,18B(又はそれらの出口)の直径は0.3mmにされており、この場合、管状塗布器14の外径は1.7mmである。管状塗布器14は、遠隔位置のターゲット部位に、例えば人体の種々の中空部内へ、より容易に到達し得るように、たわみ可能であるのが好ましい。
【0011】
図4及び図5は、本発明による2つの封止用相互反応性成分を分配する装置の第2実施例が示されている。この実施例は、各流入管32,34用の2つの入口取付け部材28,30を備えた近位挿入片26を有する連結ハウジング24を含んでいる。入口管32,34は、それらの近位端が、各供給容器又はリュエル・カップリング(図示せず)に結合される。該供給容器又はカップリングには、繊維素原及びトロンビン等の各流体反応性成分を供給するための各シリンジその他が接続される。ハウジング24はハブ部分36を有し、該ハブ部分には、6つの2次通路18A,18Bを有する細長の管状塗布器14の近位端が−図1及び図2の実施例同様−取付けられる。ハウジング24内には、挿入片26と管状塗布器14の近位端との間に、各流体成分を入口管32,34から6つの対応2次通路18A,18Bへ分配するための2個の分配部材38,40が取付けられ、これによって、図5に示すように、各流体成分が、管状塗布器14内に周方向で交互に均等に分配される。該分配部材材の第1部材38は、取付け部材28を介して流入管32から、例えば繊維素原の流れを受容するための捕集チャンバ42と、塗布器14の対応内腔18A内へ挿入された3個の管状出口取付け部とを有しており、他方、前記分配部材の第2部材40は、入口管34から、例えばトロンビンの流れを、取付け部材30を介して受容する捕集チャンバ46と、前記第1分配部材38を貫通して延在する導入管48とを有している。第2分配部材40も、同様に、塗布器14内の対応内腔18B内へ挿入された3個の管状出口取付け部材50を有している。この実施例でも、管状塗布器14の遠位端出口外での拡散により、明確に区画された混合が得られ、しかも2次通路又は内腔18A,18B内に凝固した封止用成分が詰まることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明による、2つの封止用反応性成分を分配する装置の第1実施例の略示斜視図。
【図2】
図1の装置の円で囲んだ部分を拡大して示す斜視図。
【図3a】
本発明による別の遠位端出口の形状を示す図。
【図3b】
本発明による別の遠位端出口の形状を示す図。
【図3c】
本発明による別の遠位端出口の形状を示す図。
【図3d】
本発明による別の遠位端出口の形状を示す図。
【図3e】
本発明による別の遠位端出口の形状を示す図。
【図4】
本発明による、2つの封止用反応性成分を分配する装置の別の実施例を示す側断面図。
【図5】
図4の装置の端面図。
Claims (21)
- 少なくとも2つの相互反応性成分、例えば繊維素原とトロンビンとを分配する装置であって、前記少なくとも2つの反応性成分のそれぞれの1つを、2次通路(18A,18B)を有する成分分配器(14)へ供給する一次通路を備えた第1成分供給器(12A,12B)を含み、これによって、前記成分が、自由ターゲット部位に開口している2次通路遠位端出口から別々に分配され、前記分配器(14)の遠位端出口外でそれぞれの反応成分が外部で精密に混合される形式のものにおいて、
それぞれの一次通路の数を少なくとも2倍にして、異なる種類の反応性成分を供給する1次通路(16A,16B)に前記2次通路のそれぞれ(18A,18B)が隣接するように、前記供給器(12A,12B)と前記分配器(18A,18B)との間に間挿された分配器(16A,16B;38,40)を特徴とする、少なくとも2つの相互反応性成分を分配する装置。 - 各分配器(38,40)が、少なくとも2つの管状分岐部材(44,50)を介してそれぞれの2次通路(18A,18B)と連通する入口捕集チャンバ(42,46)を含んでいる、請求項1に記載された装置。
- 各分配器(16A,16B)が、各供給器(12A,12B)をそれぞれの分配器(14)に接続する少なくとも2つの分岐管(20,22)を含む、請求項1に記載された装置。
- 前記2次通路が、共通の円筒形胴部(14)内に周方向に均等に分配並置されて延在する細長の平行な内腔(18A,18B)として形成される、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載された装置。
- 前記内腔(18A,18B)が円形横断面を有している、請求項4に記載された装置。
- 前記内腔(18A,18B)が、扇形横断面を有している、請求項4に記載された装置。
- 前記2次通路(18A,18B)が、細長の平行な内腔として形成され、該内腔が、事実上環状の横断面を有し、円筒形胴部内に同心的に延在する、請求項1に記載された装置。
- 前記2次通路が、個別管状部材の束によって形成される請求項1に記載された装置。
- 前記2次通路(18A,18B)の数が6個である、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載された装置。
- 前記2次通路(18A,18B)の数が8個である、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載された装置。
- 前記2次通路(18A,18B)の直径が0.01〜2mmである、請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載された装置。
- 前記直径が0.05〜1mmである、請求項11に記載された装置。
- 前記直径が、好ましくは0.1〜0.8mmである、請求項12に記載された装置。
- それらの供給のためターゲット部位に到達時に精密な混合及び反応が可能になるように、少なくとも2つの相互反応性成分を分配する方法において、
それぞれの1次通路(12A,12B)を介して前記少なくとも2つの反応性成分の1次流を供給する段階と、
2次通路(18A,18B)の遠位端出口を通して隣接する該端出口で近接して異なる反応成分が分配されるように、それぞれの前記反応性成分の1次流の各々から生成された複数2次流を分配する段階とを特徴とする、少なくとも2つの反応性成分を分配する方法。 - 前記遠位端出口から排出される反応性成分2次流が、何らかの中間表面との接触なしにターゲット部位に直接に供給される、請求項14に記載された方法。
- 反応性成分の前記2次流が、前記遠位端出口から排出されるさい、中間で相互接触し混合される、請求項14に記載された方法。
- 前記2次流の直径が0.01〜2mmである、請求項14に記載された方法。
- 前記直径が0.05〜1mmである、請求項17に記載された方法。
- 前記直径が好ましくは0.1〜0.8mmである、請求項18に記載された方法。
- 前記2次流の数が6個である、請求項14に記載された方法。
- 前記2次流の数が8個である、請求項14に記載された方法。
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