JP2004517039A - 両親媒性線状ペプチド及びこれらを含有する化合物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、(i)ペプチドにジスルフィド橋かけ結合が含まれなくなるような形でのシステイン残基の修飾;(ii)1〜18個好ましくは1〜6個のアミノ酸の置換及び/又は少なくとも1対のアミノ酸の交換(なおかかる置換及び/又は交換は、前記ペプチドが両親媒性を示すようなものである)、による抗生物質ペプチドの誘導体を含有するか又はこの誘導体により構成されているペプチドを目的とする。本発明は同様に、少なくとも1つの活性物質に直接的又は間接的に結び付けられた前記ペプチドのうちの少なくとも1つで形成された化合物にも関する。

Description

【0001】
本発明は、線状ペプチド及び、活性物質を媒介するためのその利用に関する。より特定的には、本発明は、抗生物質ペプチド又はその類似体から誘導された両親媒性の強い線状ペプチドに関する。本発明はさらに、少なくとも1つの活性物質に結びつけられた両親媒性の線状ペプチドで形成された新しい化合物、ならびにこれらの化合物及びそれらを含有する組成物の調製をも目的としている。
【0002】
薬学的特性を備えた異なる物質を生きた細胞内に導入する問題は、研究上及び治療的又は診断的利用上多大な関心の的となっている。
【0003】
この分野における研究上の優先性の1つは、それが従来の分子であれ、生きた細胞内のペプチド、タンパク質さらにはオリゴヌクレオチドといったような核酸であれ、活性物質の進入効率を増大させるために有効な手段を発見することにある。
【0004】
細胞膜を通したこれらの物質の通過を可能にするか又は増大させるために、複数の戦略が提案されている。その中でも、該出願人は、ベクターペプチドを利用する細胞膜を通した活性物質の輸送システムを開発した。ベクターペプチドは化学的経路によって合成され得、上述の活性成分の大部分を単純かつ有効な形でベクターにカップリングすることが可能であることから、この媒介戦略は、数多くの利点を提供している。
【0005】
プロテグリン及びタキプレシンは、その構造がジスルフィド橋かけ結合により維持されたヘヤピンタイプのものである天然ペプチドである。これらの橋かけ結合は、ヒトの細胞上で観察される細胞溶解活性において重要な役割を果たす。これらのペプチドについて出願人が実施した研究作業により、該出願人は、これらのジスルフィド橋かけ結合の不可逆的還元が細胞膜を迅速に通過する特性をもつ線状ペプチドの生成を可能にする、ということを発見することができた。これらの線状ペプチド及び活性物質のためのベクターとしてのその利用は、WO99/07728号として公示されたPCT国際特許出願の中で記述されている。
【0006】
出願人は現在、活性物質の内在化及びアドレシングベクターとして役立つ能力をもつ新しいアミノ酸配列を定義しようとしてきており、その目的で、改善された物理化学特性を示す複数のペプチドが合成されてきた。
【0007】
従って本発明の目的は、
− ペプチドにジスルフィド橋かけ結合が含まれなくなるような形でのシステイン残基の修飾;
− 1〜18個好ましくは1〜6個のアミノ酸の置換及び/又は少なくとも1対のアミノ酸の交換(なおかかる置換及び/又は交換は、前記ペプチドが両親媒性を示すようなものである);
による抗生物質ペプチドの誘導体を含有するか又はこの誘導体により構成されている線状ペプチドにある。
【0008】
抗生物質ペプチドというのは、ヒト又は動物の細胞上で細胞分解活性を呈する5を超えて7個までのアミノ酸のペプチドのことを意味する。これは、天然由来のペプチド又は、合成ペプチド及びそれらのフラグメントである。本発明は、特に、プロテグリン及びタキプレシンから誘導されたペプチド、その類似体又はフラグメントを考慮している。
【0009】
本発明のペプチドには、例えばWO99/07728号として公示されたPCT国際特許出願の中で記述されているもののようなジスルフィド橋かけ結合が備わっていない。本発明のペプチド内でジスルフィド橋かけ結合を不在にすることは、当業者にとって既知のあらゆる技術、特にシステイン残基を削除するか又はそれらのその他のアミノ酸によって置換するか又はもはやジスルフィド橋かけ結合を形成しないような形で−SH基を遮断することによって得られる。
【0010】
本発明のペプチドの両親媒性という性質は、残基あたりの平均疎水性<H>及びらせん疎水性モーメント<μH>αの値によって表現された。有利には、本発明のペプチドは、以下のような値を示す:
− 0.15〜0.7の間に含まれた残基あたりの平均疎水性<H>;
− 0.15を上回るらせん疎水性モーメント<μH>α;
− 0を上回るベータ疎水性モーメント<μH>β。
【0011】
本発明の枠内で行なわれた研究作業は、実際、基準配列からの一次配列の概念を方向づけできる3つのパラメータに関するものであった。(Eisenberg et al.,1982;らせん疎水性モーメント:らせんの両親媒性の測定。Nature 299、371−374)。選択された3つのパラメータは以下の通りであった:
− 残基あたりの平均疎水性、
− らせん疎水性モーメント、
− ベータ疎水性モーメント。
【0012】
残基あたりの平均疎水性は、1つのペプチドの無極性の尺度である。1つのペプチドの疎水性の量子化は、以下の式に従ってこの疎水性に対する各残基の貢献度を求和することによって行なわれる。
【0013】
【数1】
Figure 2004517039
なお式中、Hは、残基あたりの平均疎水性に対応し、Nは残基の数を表わし、Hnは、残基nの疎水性指数を表わす。利用される疎水性のスケールは、Fauchete及びPliska(1983年 Eur. J.Med.Chem 18.369−375)のものである。この求和は、らせんの全ての残基について行なわれる(n=1〜N)。
【0014】
らせん疎水性モーメント<μH>αは、
【0015】
【数2】
Figure 2004517039
という式に従って、αらせんの多少の差こそあれ両親媒性である性質を量子化できるようにする。なお式中、Hは、残基nの疎水性指数に対応し、δは、連続する2つの残基間の角度(αらせんについて100°)に対応する。
【0016】
各々のアミノ酸に対し、輪の中心とこの輪の上のその位置を結ぶ直線にその方向が対応しているベクトルが割当てられる。このベクトルのノルムは、アミノ酸の疎水性指数に等しい。ベクトルの向きは、アミノ酸が疎水性である場合(疎水性スケールにおいて正の値)、中心からアミノ酸に向かい、アミノ酸が極性である場合(疎水性スケールにおいて負の値)、アミノ酸から中心へと向かう。
【0017】
両親媒性らせんのアミノ酸あたりの疎水性モーメントは、これら全てのベクトルの求和の合力ベクトルのノルムをらせんのアミノ酸数で除したものに等しい。求和は、らせんの全ての残基について行なわれる(n=1からNまで)。合力ベクトルは、輪の最も疎水性の高いゾーンの方向を指す。
【0018】
ベータ疎水性モーメント<μH>βは、βシート構造をとることになるペプチドの疎水性モーメントに対応する。ベータ疎水性モーメントは、パラメータ<μH>αとして計算されるが、この場合、連続する2つの残基間の角度に対応するδは、180°に等しい。
【0019】
上述の3つのパラメータの研究は、以下の3つの基準ペプチドに適用された:
− SynB1及びSynB3と呼称されるプロテグリンから誘導された2つのペプチド;
− SynB4と呼称されるタキプレシンから誘導された1つのペプチド。
【0020】
以下で報告するペプチド SynB1、SynB3、及びSynB4について実施されたアミノ酸の置換は、両親媒性の強いペプチドを導く配列の修飾を同定することを可能にした。
【0021】
本発明は、特に、1〜18個好ましくは1〜6個のアミノ酸の置換及び/又は少なくとも1対のアミノ酸の交換(なおかかる置換及び/又は交換は、前記ペプチドが両親媒性を示すようなものである)による、
Figure 2004517039
というアミノ酸配列をもつペプチド、又は
− 少なくとも5個、好ましくは少なくとも7個の連続したアミノ酸から成るそのフラグメント、
の誘導体を含むか又はこれにより構成されたペプチドに関する。
【0022】
以下で報告するペプチド配列においては、アミノ酸はその一文字コードで表わされているが、これらは以下の用語体系に従ったその三文字コードで表わすこともできる。
Figure 2004517039
【0023】
1) ペプチドSynB1の変異
1.1) SynB1の疎水性<H>の増大
以下の変異は、パラメータ<H>すなわち残基あたりの平均疎水性を増大させる:
− 6、8、13、14、15、16の位置にある残基のうちの少なくとも1つの、好ましくはAla、Ile、Leu、Val、Phe、Trpを含むグループの中から選ばれた疎水性アミノ酸による変異;
− 場合によっては、少なくとも1つのその他の残査、好ましくは12の位置の残基Pheの分光シグナルを与えペプチドの秤量を可能にするTyr又はTrp残基による変異。
【0024】
下表1は、SynB1の疎水性を増大させることのできる変異について報告し、SynB1から誘導された本発明に従ったペプチドの例を示している。
【0025】
【表1】
Figure 2004517039
【0026】
1.2) SynB1の両親媒性の増大
以下の変異は、パラメータ<H>及び<μH>αすなわち、残基あたりの平均疎水性及び残基あたり平均らせん両親媒性を増大させる:
− 位置3及び5、位置10及び12、そして位置16及び17の少なくとも1つの残基対の交換;
− 分光シグナルを与えかつペプチドの秤量を可能にする、6、13、14、16の位置にある残基のうちの少なくとも1つの、好ましくはAla、Ile、Leu、Val、Phe、Trpを含むグループの中から選ばれた疎水性アミノ酸による変異;
− 場合によっては、少なくとも1つのその他の残査、好ましくは12の位置の残基Pheの、Tyr又はTrp残基による変異;
− 場合によっては、好ましくは、Ile、Leu、Val、Phe、Trpを含むグループの中から選択された、疎水性アミノ酸による、位置3の残基の変異。
【0027】
下表2は、SynB1の両親媒性を増大させることのできる変異について報告し、SynB1から誘導された本発明に従ったペプチドの例を示している。
【0028】
【表2】
Figure 2004517039
【0029】
上表2においては、ペプチド A−SynB1は、3及び5の位置、10及び12の位置、及び16及び17の位置のアミノ酸対が交換されたSynB1の誘導体である。
【0030】
2) ペプチド SynB3の変異
2.1) SynB3の疎水性<H>の増大
以下の変異は、パラメータ<H>つまり残基あたりの平均疎水性を増大させる:
− 好ましくはAla、Ileu、Leu、Val、Phe、Trpを含むグループの中から選択された疎水性アミノ酸による、4及び6の位置の残基の同時変異又は位置4、5及び6の残基の同時変異;及び
− 場合によっては、分光シグナルを与えペプチドの秤量を可能にする、残基Tyr又はTrpによる、少なくとも1つのもう1つの残基好ましくは位置10の残基Pheの変異。
【0031】
下表3は、SynB3の疎水性を増大させることのできる変異について報告し、SynB3から誘導された本発明に従ったペプチドの例を示している。
【0032】
【表3】
Figure 2004517039
【0033】
2.2) SynB3の残基あたりのらせん両親媒性<μH>αの増大
以下の変異は、ペプチド SynB3のパラメータ<H>及び<μH>α、すなわち残基あたりの平均疎水性及び残基あたりの平均らせん両親媒性を増大させることができる:
− 5及び7の位置の残基の交換及びこの交換の結果得られた配列上での、好ましくはAla、Ileu、Leu、Val、Phe、Trpを含むグループの中から選択された疎水性アミノ酸による、4及び6の位置の残基又は位置4、6及び7の残基の同時変異;
− 場合によっては、分光シグナルを与えペプチドの秤量を可能にする、残基Tyr又はTrpによる、少なくとも1つのもう1つの残基好ましくは位置10の残基Pheの変異。
【0034】
下表4は、SynB3の残基あたりの平均疎水性及び残基あたりの平均らせん両親媒性を増大させることのできる変異について報告し、SynB3から誘導された本発明に従ったペプチドの例を示している。
【0035】
【表4】
Figure 2004517039
【0036】
2.3) SynB3のベータ両親媒性<μH>βの増大
以下の変異は、ペプチド SynB3のパラメータ<H>及び<μH>β、すなわちこのペプチドの残基あたりの平均疎水性及び残基あたりの平均らせん両親媒性<μH>βを増大させることができる:
− 2及び3の位置の残基の交換及び位置5及び8の残基の交換、そしてこの交換の結果得られた配列上での好ましくはAla、Ileu、Leu、Val、Phe、Trpを含むグループの中から選択された疎水性アミノ酸による、4及び6の位置の残基の同時変異又は位置4、6及び8の残基の同時変異;
− 場合によっては、分光シグナルを与えペプチドの秤量を可能にする、残基Tyr又はTrpによる、少なくとも1つのもう1つの残基好ましくは位置10の残基Pheの変異。
【0037】
下表5は、SynB3のパラメータ<H>及び<μH>βを増大させることのできる変異について報告し、SynB3から誘導された本発明に従ったペプチドの例を示している。
【0038】
【表5】
Figure 2004517039
【0039】
3) ペプチド SynB4の変異
3.1) SynB3の疎水性<H>の増大
以下の変異は、パラメータ<H>つまり残基あたりの平均疎水性を増大させる:
− 好ましくはAla、ILeu、Leu、Val、Phe、Trpを含む基の中から選択された疎水性アミノ酸による、位置3、7、12、16の残基の同時変異。
【0040】
下表6は、SynB4の疎水性<H>を増大させることのできる変異について報告し、SynB4から誘導された本発明に従ったペプチドの例を示している。
【0041】
【表6】
Figure 2004517039
【0042】
3.2) SynB4の両親媒性の増大
以下の変異は、パラメータ<H>及び<μH>αすなわち、残基あたりの平均疎水性及び残基あたりの平均らせん両親媒性を増大させる:
− 12及び14の位置の残基、16及び17の位置の残基の交換及び好ましくはAla、Ileu、Leu、Val、Phe及びTrpを含むグループの中から選択される疎水性アミノ酸による、3、7、14及び17の位置の残基の同時変異。
【0043】
下表7は、SynB4のパラメータ<H>及び<μH>αつまり残基あたりの平均疎水性及び残基あたりの平均らせん両親媒性を増大させることのできる変異について報告し、SynB4から誘導された本発明に従ったペプチドの例を示している。
【0044】
【表7】
Figure 2004517039
【0045】
表7において、aSynB4は、位置12及び14の残基及び位置16及び17の残基の交換によって得られたペプチドである。
【0046】
本発明は、同様に、
− ペプチドにジスルフィド橋かけ結合が含まれなくなるような形でのシステイン残基の修飾
− シトルリン又はオルニチンによる単数又は複数のアルギニンの置換
による、抗生物質ペプチドの誘導体を含む又はこの誘導体で構成される線状ペプチドにも関する。
【0047】
実際、シトルリン又はオルニチンによるアルギニンの置換は、アルギニンがカチオン性である結果としてのペプチドの偶発的毒性を減少させることができる。かくして、より大量のペプチドベクターを利用することが可能となる。しかしながら、有利には、もとの抗生物質ペプチド内のアルギニンの数及びサイズに応じて、本発明のペプチドは、少なくともさらに1つ、好ましくは少なくともさらに2つ、そして特に好ましくはさらに3つのアルギニンを含む。
【0048】
1つ又は複数のアルギニンがシトルリン(Cit)で置き換えられている本発明に従ったペプチドの一例として、下表8のSynB1、SynB3及びSynB4の誘導体を挙げることができる。
【0049】
【表8】
Figure 2004517039
【0050】
本発明のペプチドは、化学合成又は遺伝子工学によって調製され得、これらはレトロ形をしていてもよく又、D形態のアミノ酸を含むこともできる。同様に、本発明は、上述の配列の少なくとも5つ、好ましくは少なくとも7つの連続するアミノ酸フラグメントにも関する。
【0051】
本発明は同様に、治療上の利用分野と同様診断上の利用分野向けの単数又は複数の活性物質のin vivo又はin vitroでの細胞膜を通した媒介のための、これらの両親媒性線状ペプチド又はその類似体の利用をも目的としている。媒介というのは、本発明に従うと、単数又は複数の細胞膜を横断し、細胞質又は核といった細胞区画内にある標的まで前記活性物質を運ぶことのできるプロセスを意味する。
【0052】
かくして、本発明の目的は、少なくとも1つの活性物質に直接的に又は間接的に結びつけられた前述の少なくとも1つの両親媒性線状ペプチドで形成された化合物にある。これらの化合物は、以下の構造式(I)によっても表わすことができる:
【0053】
【数3】
Figure 2004517039
なお式中、
− Aは、本発明の両親媒性ペプチドを表わす。
− Bは、活性物質を表わす。
− 水平ラインは、活性物質と両親媒性線状ペプチドの間の結合を表わす。
【0054】
活性物質として、本発明は特に、ポリペプチド又はペプチドといったようなタンパク質、抗体又はその一部分、核酸及びオリゴヌクレオチド又はリボザイムさらには、当然のことながら、例えば(制限的な意味なく)抗腫瘍薬、抗ウイルス薬などのようなヒト又は動物の病気の治療又は予防のための活性化学分子を考慮している。
【0055】
診断の分野では、活性物質は放射性マーカー、カラーマーカー又は、代謝又は病理を顕示させる能力をもつ他の全ての手段又は物質であり得る。
【0056】
構造式(I)内の水平ラインによって象徴されるベクターペプチドと活性物質の間のカップリングは、式(I)の化合物内の立体障害及び化学的性質を考慮に入れて受容可能な全ての結合手段によって実施することができる。結合は、生理的環境内又は細胞内部で分割可能又は分割不能の、共有結合、疎水性結合又はイオン結合でありうる。結合は、単数又は複数の中間化合物(リンカー)を含むことができる。
【0057】
カップリングは、−OH、−SH、−COOH、−NHといったような官能基が天然に存在しているか又は導入されているような、ペプチド(A)の任意の部位で実施可能である。
【0058】
活性物質のためのカップリング位置は、N末端又はC末端レベルであってもよいし、或いは又ペプチドの側鎖レベルであってもよい。同様に、カップリングは、−OH、−SH、−COOH、−NHといったような官能基が天然に存在するか又は導入されている活性物質(B)の任意の部位で実施することもできる。
【0059】
従って、本発明は、活性作用物質として、受容可能なビヒクル内に少なくとも1つの式(I)の化合物を有効量含んで成る薬学組成物にも関する。
【0060】
本発明のその他の利点及び特徴は、両親媒性線状ペプチドの調製、活性物質に対するそのカップリング及び細胞内のこの複合体の進入に関する以下の例から明らかになると思われる。
【0061】
1) NBD(2)螢光基で標識づけされたペプチドの合成
AMS422(ABIMED、ドイツ)を利用して、Fmoc−tBu戦略によりペプチドを合成した。ペプチド配列は表Iに示されている。NBD螢光基によるN末端の標識づけを〔Gazit,E.et al.(1995年)Biochemistry 34,11479−11488〕によって記述された手順に従って実施した。
【0062】
樹脂上のペプチドをまずはピペリジン〔DMF中20%(体積/体積(v/v))〕で処理して、N末端の保護基Fmocを除去した。乾燥DMF中のNBD−Cl(5倍余剰)を次に撹拌しながら6時間、暗所でDIEA(2倍余剰)の存在下で再び添加して、N末端基を選択的に標識づけした。その後樹脂をDMFで除去し、脱保護用混合物で処理して、樹脂のペプチドを切り離し、側鎖を脱保護した。その後、ペプチドをTFA0.01%/アセトニトリル勾配でHPLC(逆相高性能液体クロマトグラフィ)(Water−prep LC 40、水)により精製した。ペプチドの純度を、220nm及び460nmでのUV吸光度基準により測定したところ、それは95%であった。
【0063】
2) ドキソルビシンにカップリングされたペプチドの調製
コハク酸環を介したペプチド上のドキソルビシンのカップリングは、3段階で行なわれる。
【0064】
ジソプロピルエチルアミン(DIEA、2当量)の存在下でジメチルホルムアミド(DMF)中で可溶化された塩酸ドキソルビシン(1当量)に対して、無水コハク酸(DMF中に溶解した1.1当量)を添加する。大気温で20分インキュベートした後、かくして形成されたヘミコハク酸ドキソルビシンを次にPyBOP(ベンゾトリアゾール−1−イル−オキソピロリジンホスフォニウムヘキサフルオロホスフェート、DMF中1.1当量)及びDIEA(2当量)を添加することによって活性化する。この第2の反応混合物を20分間インキュベートする。その後ペプチド(DMF中1.2当量)を反応混合物に添加すると、これは自然発生的に、20分間の追加のインキュベーション中に活性化されたヘミコハク酸ドキソルビシン上にカップリングする。
【0065】
カップリング生成物を次に、調製用HPLC(高圧液体クロマトグラフィ)上で精製し、次に凍結乾燥する。
【0066】
各段階ならびに最終生成物は、分析用HPLC及び質量分光測定法によって制御される。
【0067】
テスト対象のペプチドは、下表9に示されている。
【0068】
【表9】
Figure 2004517039
【0069】
3) 細胞進入
ペプチドの細胞進入を、フラックスサイトメトリによって検討した。細胞K562を、10%のウシ胎児血清を用いてRPMI培地内で培養する。細胞を、実験の24時間前に、1mlあたり0.3×10個の細胞の割合まで希釈する。FACScan(Becton Dickinson、USA)を利用して、フラックスサイトメトリにより細胞進入を測定した。NBDで標識づけしたペプチド(最終濃度1μM)を、可変的時間中37℃でOptimem培地内で細胞K562(mlあたり5×10個の細胞)を用いてインキュベートする。インキュベーションの後、細胞を2回洗浄し、その後、低温PBS0.5ml中に再懸濁させる。その後、FACSにより進入を分析した。螢光体を488nmで励起させ、螢光を525nmで測定する。螢光強度のヒストグラム(細胞1×10個について)が得られ、分布平均は、細胞に会合されたペプチドの量を表わすものとみなされた。
【0070】
4) 結果
内在化の結果は、下表に報告されている。
【0071】
表10は、より両親媒性が強いこれらの類似体のうちの2つの類似体のものに比べたペプチドSM2363の進入を示している。
【0072】
【表10】
Figure 2004517039
【0073】
表10の結果は、両親媒性類似体(SM3979及びSM3980)が、考慮された時間の如何に関わらずはるかに高い効率で進入することを示している。かくして60分という時間で、SM3979及びSM3980の進入は、SynB1のものよりもそれぞれ9倍及び5倍高いものである。
【0074】
より短かいペプチドにおいて同じ設計を実施した。基準としてペプチドSynB3を取り上げ、その両親媒性は増大していた。ペプチドSynB3の進入とこれらの類似体との比較が、下表11及び12に表わされている。
【0075】
【表11】
Figure 2004517039
【0076】
【表12】
Figure 2004517039
【0077】
表11及び12の結果は、同じく、両親媒性類似体が考慮された時間の如何に関わらずはるかに高い効率で進入することを示している。
【0078】
5) 脳血管障壁(BHE)を通した活性分子の移送のためのベクターとしての本発明のペプチドの利用
中枢神経系の数多くの疾患において、投与された分子は、脳血管障壁を通過せず、従って、脳内のその標的に達することができない。
【0079】
a) 実験条件
i) SynB1/3Cit−ドキソルビシンの調製
コハク酸環を介したペプチドSynB1/3Cit上のドキソルビシンのカップリングは、3段階で実施される。
【0080】
ジソプロピルエチルアミン(DIEA、2当量)の存在下でジメチルホルムアミド(DMF)中で可溶化された塩酸ドキソルビシン(1当量)に対して、無水コハク酸(DMF中に溶解した1.1当量)を添加する。
【0081】
大気温で20分インキュベートした後、かくして形成されたヘミコハク酸ドキソルビシンを次にPyBOP(ベンゾトリアゾール−1−イル−オキソピロリジンホスフォニウム ヘキサフルオロホスフェート、DMF中1.1当量)及びDIEA(2当量)を添加することによって活性化する。この第2の反応混合物を20分間インキュベートする。
【0082】
その後ペプチドSynB1/3Cit(DMF中1.2当量)を反応混合物に添加すると、これは自然発生的に、20分間の追加のインキュベーション中に活性化されたヘミコハク酸ドキソルビシン上にカップリングする。
【0083】
カップリング生成物を次に、調製用HPLC(高圧液体クロマトグラフィ)上で精製し、次に凍結乾燥する。
【0084】
各段階ならびに最終生成物は、分析用HPLC及び質量分光測定法によって制御される。
【0085】
ii) テスト対象の生成物
Figure 2004517039
【0086】
iii) in situ での脳灌流
これは、中枢神経系内でのさまざまな化合物の進入を評価するための迅速で感度の高い方法である。若いマウス(25〜30g、Iffa−Cred;1′Arbresle、フランス)に麻酔をかける。総頸動脈を露呈した後、右外頸動脈を、内頸動脈と分岐レベルで結びつけ、総頸動脈を心臓とカテーテル移植部位の間に結びつける(ポリエチレンカテーテル、内径:0.76)。ヘパリン溶液(100単位/ml)を予め満たしたこのカテーテルを総頸動脈内に挿入する。マウスを、灌流緩衝液(128mMのNaCl、24mMのNaHCO、4.2mMのKCl、2.4mMのNaHPO、1.5mMのCaCl、0.9mMのMgSO、及び9mMのD−グルコース)を用いて灌流する。この緩衝液をろ過し、次に、7.4に近いpHを維持し灌流中脳に酸素を供給する目的で、95%のO/5%のCOを含む混合物によりバブリングした。
【0087】
遊離ドキソルビシン又はドキソ−SynB1/3Citを含む緩衝液でマウスに灌流を行なう。各生成物において、ドキソルビシンを炭素14で放射性標識付けする(比活性:9.4μCi/mg、Amersham、France)。生成物を、マウス一匹につき0.33μCi/ml又は0.035mgの濃度で灌流する。
【0088】
灌流の開始直前に、灌流中、灌流液の還流を避けるべく、心室を切断することで心臓を停止させる。このとき、右半球を60秒間10ml/分の速度で灌流させ、その後、マウスを断頭する。
【0089】
b) in situ での脳灌流の結果
この研究において、我々は、BHE内へのドキソルビシン単独の進入をSynB1/3Citで媒介されたドキソルビシンと比較した。緩衝液中で60秒の灌流の後、生成物の進入をμl/秒/g単位のKin又はインパルス定数によって見積る。
【図面の簡単な説明】
【図1】SynB1/3Citベクターによるドキソルビシンの媒介が、緩衝液中の60秒の灌流後、その脳内通過を20倍増大させるということを示している。

Claims (24)

  1. − ペプチドにジスルフィド橋かけ結合が含まれなくなるような形でのシステイン残基の修飾;
    − 1〜18個好ましくは1〜6個のアミノ酸の置換及び/又は少なくとも1対のアミノ酸の交換(なおかかる置換及び/又は交換は、前記ペプチドが両親媒性を示すようなものである);
    による抗生物質ペプチドの誘導体を含有するか又はこの誘導体により構成されていること、
    及び0.15〜0.7の間に含まれる残基1個あたりの平均疎水性<H>を示すこと、
    を特徴とするペプチド。
  2. 0.15を上回るらせん疎水性モーメント<μH>αを示すことを特徴とする請求項1に記載のペプチド。
  3. 0を上回るベータ疎水度モーメント<μH>βを示すことを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載のペプチド。
  4. プロテグリン又はタキプレシン、その類似体又はフラグメントから誘導されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のペプチド。
  5. 1〜18個好ましくは1〜6個のアミノ酸の置換及び/又は少なくとも1対のアミノ酸の交換(なおかかる置換及び/又は交換は、前記ペプチドが両親媒性を示すようなものである)による、
    Figure 2004517039
    の中から選択されたアミノ酸配列をもつペプチド、又は
    − 少なくとも5個、好ましくは少なくとも7個の連続したアミノ酸から成るそのフラグメント、
    の誘導体を含むか又はこれにより構成されたペプチド。
  6. 6、8、13、14、15、16の位置にある残基のうちの少なくとも1つの、好ましくはAla、Ile、Leu、Val、Phe、Trpを含むグループの中から選ばれた疎水性アミノ酸による変異そして場合によっては、少なくとも1つのその他の残査、好ましくは12の位置の残基Pheの、Tyr又はTrp残基による変異によって、配列番号1のアミノ酸配列をもつペプチドから誘導されることを特徴とする請求項5に記載のペプチド。
  7. Figure 2004517039
    というアミノ酸配列のうちの1つを特徴とする請求項6に記載のペプチド。
  8. 位置3及び5、位置10及び12、そして位置16及び17の少なくとも1つの残基対の交換により、配列番号1、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7又は配列番号8というアミノ酸配列をもつペプチドから誘導されていることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載のペプチド。
  9. − 位置3及び5、位置10及び12、そして位置16及び17の少なくとも1つの残基対の交換;
    − 分光シグナルを与えかつペプチドの秤量を可能にする、6、13、14、16の位置にある残基のうちの少なくとも1つの、好ましくはAla、Ile、Leu、Val、Phe、Trpを含むグループの中から選ばれた疎水性アミノ酸による変異そして場合によっては、少なくとも1つのその他の残査、好ましくは12の位置の残基Pheの、Tyr又はTrp残基による変異;
    − 場合によっては、好ましくは、Ile、Leu、Val、Phe、Trpを含むグループの中から選択された、疎水性アミノ酸による、位置3の残基の変異、
    によって配列番号1、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7又は配列番号8というアミノ酸配列をもつペプチドから誘導されていることを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項に記載のペプチド。
  10. Figure 2004517039
    というアミノ酸配列のうちの1つを特徴とする、請求項8又は9のいずれか1項に記載のペプチド。
  11. 好ましくはAla、Ileu、Leu、Val、Phe、Trpを含むグループの中から選択された疎水性アミノ酸による、4及び6の位置の残基の同時変異又は位置4、5及び6の残基の同時変異、そして場合によっては、分光シグナルを与えペプチドの秤量を可能にする、残基Tyr又はTrpによる、少なくとも1つのもう1つの残基好ましくは位置10の残基Pheの変異によって、配列番号2のアミノ酸配列をもつペプチドから誘導されることを特徴とする請求項5に記載のペプチド。
  12. Figure 2004517039
    というアミノ酸配列のうちの1つを特徴とする、請求項11に記載のペプチド。
  13. 5及び7の位置の残基の交換及びこの交換の結果得られた配列上での、好ましくはAla、Ileu、Leu、Val、Phe、Trpを含むグループの中から選択された疎水性アミノ酸による、4及び6の位置の残基又は位置4、6及び7の残基の同時変異、そして場合によっては、分光シグナルを与えペプチドの秤量を可能にする、残基Tyr又はTrpによる、少なくとも1つのもう1つの残基好ましくは位置10の残基Pheの変異によって、配列番号2、配列番号14、配列番号15のアミノ酸配列をもつペプチドから誘導されることを特徴とする請求項5、11又は12のいずれか1項に記載のペプチド。
  14. Figure 2004517039
    というアミノ酸配列のうちの1つを特徴とする、請求項13に記載のペプチド。
  15. 2及び3の位置の残基の交換及び位置5及び8の残基の交換、そしてこの交換の結果得られた配列上での好ましくはAla、Ileu、Leu、Val、Phe、Trpを含むグループの中から選択された疎水性アミノ酸による、4及び6の位置の残基の同時変異又は位置4、6及び8の残基の同時変異、そして場合によっては、分光シグナルを与えペプチドの秤量を可能にする、残基Tyr又はTrpによる、少なくとも1つのもう1つの残基好ましくは位置10の残基Pheの変異によって、配列番号2、配列番号14、配列番号15、配列番号16及び配列番号17のアミノ酸配列をもつペプチドから誘導されることを特徴とする請求項5、11又は12、13又は14のいずれか1項に記載のペプチド。
  16. Figure 2004517039
    というアミノ酸配列のうちの1つを特徴とする、請求項15に記載のペプチド。
  17. 好ましくはAla、ILeu、Leu、Val、Phe及びTrpを含む基の中から選択された疎水性アミノ酸による、位置3、7、12、16の残基の同時変異によって、配列番号3のアミノ酸配列をもつペプチドから誘導されることを特徴とする請求項5に記載のペプチド。
  18. Figure 2004517039
    というアミノ酸配列のうちの1つを特徴とする、請求項17に記載のペプチド。
  19. 12及び14の位置の残基、16及び17の位置の残基の交換及び好ましくはAla、Ileu、Leu、Val、Phe及びTrpを含むグループの中から選択される疎水性アミノ酸による、3、7、14及び17の位置の残基の同時変異によって、配列番号3、配列番号20、配列番号21又は配列番号22のアミノ酸配列をもつペプチドから誘導されることを特徴とする請求項5又は18のいずれか1項に記載のペプチド。
  20. Figure 2004517039
    というアミノ酸配列のうちの1つを特徴とする、請求項19に記載のペプチド。
  21. シトルリン又はオルニチンによる単数又は複数のアルギニンの置換を特徴とする、請求項1〜20のいずれか1項に記載のペプチド。
  22. Figure 2004517039
    というアミノ酸配列のうちの1つを特徴とする、請求項21に記載のペプチド。
  23. 少なくとも1つの活性物質に直接又は間接的に結びつけられた、請求項1〜22のいずれか1項に記載の少なくとも1つのペプチドで構成された化合物。
  24. 受容可能なビヒクル内の請求項23に記載の少なくとも1つの化合物を活性作用物質として有効量含んで成る薬学組成物。
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