JP2004516926A - フィルタカートリッジ製造装置およびその使用法 - Google Patents

Abstract

円筒形の加工物上にエンドキャップを配置するための装置は、静止した支持ベースと、ガイド部材と、プッシュバーと、アプリケータデバイスとを備える。ガイド部材は、静止した支持ベースに固定されており、また、水平方向に対してある角度で配置された傾斜を備える。プッシュバーは、支持ベースに対して滑動自在に運動可能である。アプリケータは、枢動接続部でプッシュバーに動作可能に枢動自在に取り付けられたバックプレートを備える。アプリケータの下側部分は、それに取り付けられた柱を有し、柱はガイド部材の傾斜に沿って乗せられている。プッシュバーの、その第１の位置から第２の位置への内向きの線形運動は、アプリケータ柱をガイド部材の傾斜まで移動させて、アプリケータを枢動接続部の回りに枢動させて、バックプレートをそのほぼ水平な方向からほぼ鉛直な方向へ移動させる。アプリケータは、円形のエンドキャップをその間で把持するための複数の曲線状セグメントを有する締結ジグをさらに備える。

Description

【０００１】
（発明の背景）
１．発明の分野
本発明は、流体を濾過する際に使用するためのフィルタカートリッジを製造するための装置に関する。より具体的には、本発明は、自動化された装置を用いて、２つのエンドキャップをフィルタエレメントの反対端に同時に正確に配置する、記載したような方法および装置に関する。
【０００２】
２．背景技術の説明
材料の操作で使用するために多くのデバイスが知られている。いくつかの公知の材料操作デバイスには、米国特許第４，５６９，６２８号、４，６５０，２３４号、４，８０２，８１６号、４，８１１，８３４号、５，４８１，７９４号および５，１４５，３８８号が含まれる。
【０００３】
あるフィルタを形成する機械は、ミネソタ州セントポールのＭｉｄｍａｃ Ｓｙｓｔｅｍｓ，Ｉｎｃ．によって販売されており、ｈｔｔｐ：／／ｗｗｗ．ｍｉｄｍａｃ．ｃｏｍ／ＦｉｌｔｅｒＴｅｃｈ．ｈｔｍでインターネット上に示されて、宣伝されている。
【０００４】
フィルタ製造に関するいくつかの公知の特許の例には、米国特許第２，７３９，９１６号、３，１６４，５０６号、３，３０６，７９４号、３，９４８，７１２号、４，６２６，３０７号、４，７４７，８１６号、５，０２８，３３０号および５，６９８，０５９号が含まれる。
【０００５】
（発明の概要）
本発明は、支持ベースと、ガイド部材と、プッシュバーと、定置アプリケータとを備える、円筒形の加工物上にエンドキャップを配置するための装置を提供する。
【０００６】
ガイド部材は、静止した支持ベースに固定取付けされており、定置アプリケータの運動をガイドするために設けられている。ガイド部材は、その中に形成されたガイド溝を有し、その中でガイド溝が傾斜を画定している。
【０００７】
プッシュバーは、定置アプリケータを支持ベースに対して前方へ押しやるために設けられており、その上で滑動自在に運動可能である。
【０００８】
定置アプリケータはバックプレートを備え、バックプレートは、枢動接続部で動作可能に枢動自在にプッシュバーに取り付けられた下側端部を有する。バックプレートの下側部分は、バックプレートに対してほぼ横方向である、三角形フランジをその上に有する。三角形フランジは、それに取り付けられた柱を有し、枢動接続部から離隔されている。柱は、ガイド部材のガイド溝内に乗っている。好ましくは、柱は、傾斜に沿ったその滑動運動を容易にするためのベアリングをその上に有する。プッシュバーが定置アプリケータを前方へ移動させるとき、柱は、ガイド部材の傾斜を上へ移動する。
【０００９】
定置アプリケータは、協働して円形の中空空間をその間に画定するに調節自在に移動可能な複数の弓形セグメントを有する、締結ジグをさらに備える。締結ジグのセグメントのそれぞれは、セグメントによって画定された円形の中空空間の中心から離れるように、および中心に向かって半径方向に往復して運動可能である。
【００１０】
プッシュバーのその第１の位置から第２の位置までの内向きの直線運動は、その間の枢動接続のため、定置アプリケータをプッシュバーとともに運動させる。すなわち、プッシュバーの内向きへの運動が、定置アプリケータの柱にガイド部材の傾斜を上向きに運動させ、それによって、定置アプリケータを枢動接続部回りに枢動自在に運動させる。この運動によって、定置アプリケータが、そのほぼ水平方向からほぼ鉛直方向まで移動し、定置アプリケータ締結ジグがエンドキャップを有する所で、エンドキャップを同様に移動させる。
【００１１】
好ましくは、本発明の装置は、鏡像配置で互いに対向するように方向付けられた、ここに記載したタイプのほぼ同一な１対の第１および第２のエンドキャップアプリケータを備える。２重のアプリケータを備えることによって、装置は、ほぼ円筒形のフィルタエレメントの反対端に、２つのエンドキャップを同時に配置することができる。
【００１２】
この好ましい構成では、コンピュータ化されたコントローラによって操作される２重の電子的に同調されたサーボモータによって、対向されたプッシュバーを同時に活動化させて、反対方向に移動させることができる。サーボモータは、対向するプッシュバーを互いに反対方向に移動させる。
【００１３】
本発明をより完全に理解するために、読者は、添付の図面とともに読むべきである以下の詳細な説明の節を参照されたい。以下の詳細な説明全体を通じて、および図面中で、類似の番号は類似の部品を表す。
【００１４】
（好ましい実施形態の詳細な説明）
図面を参照すると、アセンブリラインの概要が、頭上の鳥瞰点から、図１で全体を１０で示されている。図１のアセンブリラインは、連続的に行われるいくつかのステップを含むプロセスに従って動作する。図中に示されたアセンブリライン１０は、流体フィルタカートリッジ１７をアセンブリするために設けられる（図８）。フィルタカートリッジ１７はまた、スピンオン式オイルフィルタアセンブリを製造する際の構成要素として使用され、その間、カートリッジは中空のハウジング内に収容される。
【００１５】
各フィルタカートリッジ１７は、中心チューブ２２と、フィルタエレメントの反対端にプラスチゾル接着剤で固定された２つの金属製エンドキャップ９３、９４とをその中に有する、多孔フィルタエレメント２０（図２）を備える。第１のエンドキャップ９３（図１２Ｅ）は、それを通って中央に形成された中空の開口９５を有し、第２のエンドキャップ９４（図７）は、その中央領域で閉じられている。
【００１６】
一連のスピンドル１２が、図１の右下の四半分に見られる。各スピンドル１２は、円筒形のフィルタエレメント２０を下から支持するための、それに付随するトラフ１４を有する（図面を簡略にするためにフィルタエレメント２０は図１から意図的に排除されているが、フィルタエレメントは、図２〜３に示されている）。スピンドル１２およびトラフ１４は、連続ループの給送コンベア１１上を１つのアセンブリ１５として共に運動する。図２で最もよくわかるように、アコーディオン襞状のフィルタ材料製であるにもかかわらず、各フィルタ要素２０は、中空の円筒形状にほぼ作成され、その中心での補剛する配置のための有孔の中央チューブ２２を伴っている。
【００１７】
＜把持アセンブリの移送＞
図１〜３を参照すると、スピンドル／トラフアセンブリ１５は、給送コンベア１１上を横方向に移動し、フィルタエレメント２０を把持アセンブリ３０に向かって移送する。把持アセンブリ３０は、最初はフィルタエレメントを受けるように開いた形状である。把持アセンブリ３０は、フィルタエレメント２０などの円筒形の加工物のための操作および移送装置を提供する。把持アセンブリ３０は、アクチュエータ９２からのカムフォロアベアリング８８上への圧力によってその開いた形状に一時的に保持される（図３）。
【００１８】
把持アセンブリ３０の構造、構成部品および機能を以下でさらに詳細に説明する。
【００１９】
パドルアーム１６が、フィルタエレメント２０およびそれに付随する中央チューブ２２を、トラフ１４から外へ出し、半パイプ型ガイドスリーブ１９を通って、把持アセンブリ３０の上向きに曲げられた下側顎部３４内へ押圧する。コンピュータ制御されたサーボモータ２５が、パドルアーム１６を活動化させて、フィルタエレメント２０を測定された距離だけ前方へ押す。このことは、フィルタエレメント２０をガイドスリーブ１９を通って把持アセンブリの下側顎部３４内へ移動させ、それによってその中でエレメントを中心決めする。
【００２０】
フィルタエレメント２０がガイドスリーブ１９から前方へ移動することができる距離を制限するために、調整可能な止め部材５０を任意選択で設けることもできる。
【００２１】
パドルアームサーボは、ボタンを押す際に、様々なサイズのフィルタエレメントに対して、様々なストローク距離を押圧するようにプログラムすることもできる。
【００２２】
図２〜５を特に参照すると、把持アセンブリ３０の対向する顎部３２、３４は、反対方向に曲げられており、閉じられたとき、その間に円筒形の空間を画定し、管状形状のフィルタエレメント２０を厳密に形成する。
【００２３】
顎部３２、３４のそれぞれは、図示したように、離隔された複数の歯３６を備える。これらの歯は、顎部が閉じたとき互いに噛合し、フィルタエレメント２０の周囲を閉じるとき、顎部が互いに相互結合することができるようにする。図５Ａで最もよくわかるように、歯３６の最も外側の先端は、その間でフィルタエレメント２０が整列されるのを助けるためにテーパされている。
【００２４】
歯３６は、互いに噛合して、連続した基準表面を形成し、他方、制限された加工物がそれによって把持される。歯３６が相互に噛合することによって、顎部３２、３４が、以前は制限されなかった円筒形の加工物を制限して、２つの顎部の噛合によって形成された、それに適合する円筒形の基準表面に制限する。歯３６の最も外側の先端のテーパ付き形状は、その方向付け中、挟むまたは損傷することなく、円筒形のフィルタエレメント２０を顎部３２、３４の間で正確に方向付ける助けとなる。
【００２５】
図示した顎部３２、３４の代わりに、対向する２つの半円形の半殻を使用することも考えられることを当業者なら理解されるであろう。しかし、このタイプの構成は、相互に噛合するテーパの付いた歯３６が、加工物の正確な方向付けという利点を提供せず、その代わりに正確に方向付けられていない場合、加工物を損傷するというリスクを冒すことになる。
【００２６】
ここで図６を参照すると、本明細書の特に好ましい実施形態では、個々の顎部３２、３４のそれぞれは、サブアセンブリとして作製することができ、構成部品に、すなわちヒンジ部分と顎部延長部に分離することができることがわかる。各延長部３５、３７は歯３６を備え、延長部は、そのそれぞれのヒンジ部分３８、４０から迅速に解放可能かつ相互交換可能であり、使用者は、延長部分を取り外して、異なるサイズの交換延長部（図示せず）と換えることができる。このことによって、必要に応じて、アセンブリされる別のサイズのフィルタに適合するようにラインを迅速に交換することが可能になる。
【００２７】
把持アセンブリ３０は、図５Ａに示した固定中心点に対して、０．００５ｃｍ（０．００２インチ）までのいかなる直径の加工物も、正確に繰返し可能に保持することが可能である。中心点は、どんなサイズの顎部延長部が使用されているかによらず、顎部延長部３５、３７の中心に維持されている。この一定の中心点によって、顎部延長部を交換するとき、様々なサイズのフィルタに対する装置を調整することが容易になる。固定中心点は、サーボ長の設定以外の、定置アプリケータおよび誘導ヒータのいかなる高さの変更の必要性、またはアンローダのいかなる調整の必要性も排除する。これらの追加の構成要素は、本明細書の後半で説明する。
【００２８】
把持アセンブリ３０は、互いにほぼ同一である相互接続された一連の把持アセンブリ群の１つである。複数の把持アセンブリ３０が、移送コンベア３３上に取り付けられている（図１、９）。移送コンベア３３は、連続的に周回し、個々の作業ステーションで一時停止するチェーンループコンベアである。
【００２９】
個々の把持アセンブリ３０の対向する顎部３２、３４は、図２、３および５に示すように、加工物の最初の取出し中、その第１の水平方向にあり、その後、９０°回転して、把持アセンブリが移動するにつれて、延長部の先端が上方向を指す、図７に示す鉛直方向になる。アセンブリプロセスの終わりに、把持アセンブリ３０が再び９０°回転して、図８〜９に示すように、その第２の水平方向になり、加工物を降下（ｄｒｏｐ−ｏｆｆ）ステーション１００へ移送する。降下の後、閉じた把持アセンブリ３０のそれぞれが、移送コンベア３３の上側面に沿って巡回し、給送コンベア１１から新たなフィルタエレメント２０を受け取る点に戻り、再びサイクルを始める。把持アセンブリ３０の上記に述べた主な方向の３つが、図９に示されている。
【００３０】
（ここで、アセンブリライン１０に沿った個々のフィルタエレメント２０の運動の継続中の議論を一時中断して、把持アセンブリの構造および機能を詳細に説明する。アセンブリライン１０に沿ったフィルタエレメントの運動の議論は、「把持アセンブリの顎部の閉鎖」という題名のサブセクションにまとめられている。）
【００３１】
＜把持アセンブリの構造および機能＞
図６の図面では、把持アセンブリの特に好ましい実施形態３０が、分解透視図で示されている。図示した実施形態は、例示を意図したものであり、本発明を限定するものではないことを理解されよう。把持アセンブリ３０は、前に述べたように上部および下部顎部３２、３４を備え、上部および下部顎部のそれぞれは、上記で概略を述べたようにヒンジ部分と延長部に分離可能である。
【００３２】
把持アセンブリ３０はまた、内側ケージ４６と、ばね４８と、外側ケージ５２と、枢動ピン５４とを備える。把持アセンブリ３０のこれらの構成要素のそれぞれを本明細書でさらに詳細に説明する。
【００３３】
＜把持顎部＞
顎部３２、３４はそれぞれ、前に述べたように、複数の離隔された歯３６を備え、顎部ヒンジ部分３８、４０は、複数の離隔されたフランジ５６を備える。
【００３４】
図示した実施形態では、顎部ヒンジ部分３８、４０のそれぞれは、その上で外向きに延びている円筒形のアクチュエータシャフト５８、６０を有する。円筒形のアクチュエータシャフト５８、６０はそれぞれ、その上に回転自在に取り付けられたベアリング６２、６３を担持している。
【００３５】
本発明の特に好ましい実施形態では、それぞれのシャフトおよびベアリングの組合せ５８、６２および６０、６３が、一体型のカムフォロアベアリングアセンブリとして設けられている。
【００３６】
重作業の用途のために、図に示したものと同一であるアクチュエータシャフトとベアリングアセンブリの第２のセットを、ヒンジ部分３８、４０の平行な反対表面上に設けてもよい。標準的作業の用途のためには、１組のセットで十分である。
【００３７】
顎部ヒンジ部分３８、４０のそれぞれはまた、フランジ５６を通って形成された中空の孔６４，６６をそれぞれ有し、フランジが互いに相互に噛合されて内側ケージ４６内に配置されたとき、枢動ピン５４をその中で受ける。
【００３８】
好ましくは、顎部延長部３５は、その最も内側の面に取り付けられて、そこから延びているアラインメントスタッド４２（図３）を有し、これらのアラインメントスタッドは、図示のように大きい頭部を備える。アラインメントスタッド４２は、ヒンジ部分３８のキースロット４４（図６）の広い部分内に挿入されてもよい。その後、延長部３５をヒンジ部分に対してキースロット４４の方向に滑動自在に動かして、ヒンジ部分および延長部をアラインメントされた形状で互いにロックすることができる。下側延長部３７は、同様の方式で下側ヒンジ部分４０に取り付けられる。
【００３９】
顎部延長部３５、３７は、それ以上動かなくなるまで滑動され、その点で、図示のように、カバープレートに取り付けられた、それぞれのばね負荷された戻り止めボタン４５，４７が、顎部延長部の内側に面した表面内に適切に形成された対応する中空の円筒形空洞（図示せず）内に係合嵌入する。ヒンジ部分３８、４０は、オペレータが、顎部延長部３５、３７をヒンジ部分から離脱させようと望むときに戻り止めボタン４５、４７を選択的に解放することを可能にする適切な従来型ハードウェアを備える。
【００４０】
＜内側ケージ＞
内側ケージ４６は、顎部３２、３４のためのハウジングを提供する。顎部ヒンジ部分３８、４０の各フランジ５６は互いに噛合し、顎部３２、３４は、内側ケージ４６の内側で互いに嵌合している。
【００４１】
内側ケージ４６は、図示したように、２つの側面とその端部が開いたほぼ箱様の形状を有する。内側ケージ４６は、それに対してほぼ直角である、バッキングプレート７２に接続された２つの対向する側壁６８、７０を備える。上記のことを見ればわかるように、内側ケージ４６は、図６に示した方向に、ほぼＵ字型の輪郭を有する。内側ケージ４６の両側の側壁６８、７０の間の空間は、好ましくは開いたままにされ、内側ケージの構造によるいかなる干渉および抵抗もなしでの顎部延長部３５、３７の外向きの運動を可能にする。
【００４２】
重作業の用途のために、側壁６８、７０の両方は、図６の近いほうの側壁７０上に示した構造および補剛バーを備えてもよい。そうでない場合は、側壁７０上のみにこのような構造を備えることで十分である。
【００４３】
図示した実施形態では、内側ケージ４６の対向する２つの側壁６８、７０のそれぞれは、図示のように、補剛された縁部部分をその最上部に有する。これらの補剛された縁部部分は、それを通ってそれぞれ形成された中空の孔６９、７１を有する。内側ケージは、側壁６８、７０と相互接続する中実のバッキングプレート７２を備える。図示した実施形態では、バッキングプレート７２は、その中に内接する円形溝７４を有し、ばね４８のための第１の座部を提供する。
【００４４】
本発明の特に好ましい実施形態では、内側ケージ側壁６８、７０の側縁は、それに取り付けられた軌道延長部７５を有し（図５Ａ，５Ｂ）、外側ケージ５２の運動をその上でガイドする。
【００４５】
＜外側ケージ＞
外側ケージ５２は、互いに接続された４つの平坦な枠セクションで形成された、ほぼ矩形の枠７６を備える。
【００４６】
本発明の図示した実施形態では、外側ケージ５２は、従来型のファスナでそれに取り付けられた４つのマイクロリニアベアリング５５（図５Ｂ）を備える。マイクロリニアベアリング５５が、外側ケージ５２の内側ケージ４６に沿った滑動運動を滑らかにし、容易にするために、内側ケージの軌道７５に沿って転動するように設けられている。
【００４７】
外側ケージの内側ケージ上での滑動運動をガイドするために他の代替となる同等の構造を設けることができることを、当業者なら理解されよう。
【００４８】
図５Ａおよび６に示すように、外側ケージ５２の１つの枠セクション８０は、それを通って形成され、直線状に離隔された一対のガイドスロット８２、８４を有する。ガイドスロットの間に、枠セクション８０は、それに固定された、その上に外向きに延びる柱８６を有する。好ましくは、この柱８６は、それに回転自在に取り付けられたカムフォロアベアリング８８（図３）を有する。本発明の特に好ましい実施形態では、柱８６およびベアリング８８は、カムフォロアベアリングアセンブリとして共に設けられている。
【００４９】
重作業の用途のために、枠セクション８０に対向する外側ケージ５２の側面もまた、枠セクション８０のガイドスロット８２、８４を鏡映する、その中に形成されたガイドスロットを有してもよい。標準的作業の用途のためには、１対のガイドスロットで十分である。
【００５０】
中央横断部材７８が、枠７６を構成するセクションのうちの２つに架かって、取り外し可能に取り付けられている。図示した実施形態では、中央横断部材７８は、バッキングプレート７２のほうに面したその表面に内接する円形溝７９を有し、ばね４８のための第２の座部を提供する。
【００５１】
＜把持アセンブリの構造＞
把持アセンブリをアセンブリする際、図示のように、横断部材７８を、内側ケージ４６の側壁６８、７０の間に並べて、それと平行に方向付ける。次に外側ケージを、側壁６８、７０を枠７６の内側にして内側ケージ上に配置し、内側枠および外側枠を滑動可能に相互接続する。ばね４８は横断部材と内側ケージバッキングプレート７２の間に延びている。
【００５２】
次に、顎部ヒンジ部分３８、４０が、図５Ａに示すように、外側ケージ５２内に配置され、フランジ５６が互いにアラインメントされて、相互噛合され、ベアリング６２、６３が、外側ケージ枠セクション８０のガイドスロット８２、８４内に設置される。次に顎部延長部が、前に説明したようにそれに対応するヒンジ部分に接続される。
【００５３】
顎部３２、３４が、内側ケージ内に設置され、孔６４、６６が互いと、および内側ケージの孔６９、７１とアラインメントされた後、枢動ピン５４が内側ケージ側壁６８、７０の中空の孔６９、７１を通って挿入され、その中に固定されて、顎部３２、３４のそれぞれを内側ケージ４２に枢動自在に取り付ける。アクチュエータ柱５８、６０が、そのバーの間に内側ケージから外向きに延びる。ベアリング６２、６３は、外側ケージのガイドスロット８２、８４の内側に滑動自在に嵌合する。
【００５４】
（ここで、この議論をフィルタエレメント２０のアセンブリライン１０に沿った進行に戻す。）
【００５５】
＜把持アセンブリの顎部の閉鎖＞
ここで図３に戻ると、フィルタエレメント２０が把持アセンブリ３０の下側顎部３４内に配置された後、アクチュエータ９２が、柱８６によって外側ケージ５２と接続されたカムフォロアベアリング８８上へ、その圧力を解放することがわかる。アクチュエータ９２のこの運動は、内側ケージ４６内のばね４８を圧縮していた力を解放する。ばね４８の外向きの圧力は、外側ケージ５２をベースプレート７２から遠ざかるように押圧し、外側ケージを内側ケージに対して移動させる。外側ケージの外向きの運動は、ベアリング６２、６３を介して、顎部ヒンジセクションのシャフト５８、６０に圧力を与える。
【００５６】
顎部ヒンジ部分のフランジ５６が、枢動ピン５４によって枢動自在であるが滑動自在でないように内側ケージ４６に取り付けられているため、シャフト５８、６０の運動によって、対向する顎部３２、３４が、顎部の歯群が互いに噛合して顎部が互いに接触してフィルタエレメントをその間に締結するまで、枢動ピン５４の回りに運動する。
【００５７】
顎部３２、３４のデフォルト位置が、ばね４８の機械的作用のため、図５に示した閉位置にあることが本発明の特徴である。
【００５８】
この設計は、把持アセンブリ３０が比較的妨害されない構造および配置であるため、力が中断した場合でさえも、加工物を正確に保持し続けることができるという利点を有する。いったん加工物が取り上げられたあとは、把持アセンブリ３０がその中で加工物を確実に正確に保持し続けるために外部の動力源は何も必要ない。ばね４８の力は、ばね力に対抗するための対抗力が加えられるまで、顎部３２、３４を閉じるように作用し続けることになる。
【００５９】
＜エンドキャップ＞
フィルタエレメント２０が確実に把持された後、次に把持アセンブリ３０が、移送コンベア３３を介して、図７に示すエンドキャップ取付ステーションへフィルタエレメントを移動させ、そこで、２つのエンドキャップが、フィルタエレメントの反対端に同時に配置される。この同時の配置が、図１３に示されている。
【００６０】
第２のエンドキャップ９４のみが図７に示されているが、第１のエンドキャップ９３は、第１のエンドキャップの中央部分が、フィルタカートリッジアセンブリ１７の正確な機能のために必要である、その中央部分を通って形成された中空の開口９５（図１２Ｅ）を有することを除いて、図中の第２のエンドキャップとほぼ同様の様相である。したがって、第２のエンドキャップ９４の以下の説明が、第１のエンドキャップ９３が、その内側縁部部分の半径方向内側に中央に配置された中空の開口９５をその中に有することを１つの相違として、第１のエンドキャップ９３にも適用されることが理解されるであろう。
【００６１】
本発明の実用では、エンドキャップは好ましくは金属製である。各エンドキャップ９３、９４は、図８の上部平面図で見られるような円形の輪郭を有し、平坦なＯ字形のベース９６と、ベースと一体に形成され、そこから外側に延びて、それとほぼ横方向である内部および外部側壁９７、９８を備える。底部９６および端部部分９７、９８は、ともに環状のトレイを形成し、測定された量の接着剤を保持し、その中にフィルタエレメント２０の周縁端部を受けるための中空の受容器９９をその間に画定している。
【００６２】
把持アセンブリがフィルタエレメント２０を取り出す領域から離れた位置で、オペレータが個々のエンドキャップをベルト駆動式給送コンベア２３（図１）内に載置する。給送コンベア２３は、エンドキャップをロータリインデクサ２００へ次々に移送する。ベルト駆動式給送コンベアは、２本の平行な連続ループのベルトを使用しており、２対の離隔された滑車上を走行して、エンドキャップを所望の方向へ移動させる。
【００６３】
同時に動作する別個のエンドキャップ給送ライン２７、２９（図１）が、各タイプのエンドキャップ９３、９４のために設けられている。エンドキャップは、エンドキャップ開口９９を上に向けて給送コンベア２３上に順次機械的に配置される。
【００６４】
平行な１組のコンベア、ロータリインデクサ２００、および定置アプリケータ２２０上で２つのエンドキャップ９３、９４を同時に処理する様々な段階は、図１３に示すような、互いに鏡像である各定置アプリケータの最終動作を除いて、両エンドキャップの給送ライン２７、２９（図１）とほぼ同一である。したがって、２本の給送コンベアのうちの１本のみに沿ったエンドキャップの動作の説明のみがここで必要であり、各動作が、類似の設計の対応する第２のシステムを用いて第２のエンドキャップ上で同時に行われることが理解されるであろう。
【００６５】
エンドキャップ９３、９４が、そのそれぞれのコンベア２３に沿って移動し、その後そのそれぞれの定置アプリケータへ移送されると同時に、フィルタエレメントが把持アセンブリによって取り出されて、付与ステーションへ移送されることもまた留意すべきである。接着剤を充填されたエンドキャップおよびフィルタエレメントが、さらに説明するように、付与ステーションで出会う。
【００６６】
＜分配動作＞
エンドキャップは、ロータリインデクサ２００の回転式円形ダイヤルプレート２０２へコンベア上を移動し、ここで未硬化のプラスチゾル樹脂（図示せず）で充填される。
【００６７】
ロータリインデクサ２００は、そのダイヤルプレート２０２内に形成された４個の同一な開口２０４を有し、これらの開口の３個のみが、アセンブリプロセスの所定の時点で使用される。
【００６８】
最初に、給送コンベア２３が、初期の取上げのためにダイヤルプレート２０２へエンドキャップ９３を給送する。ダイヤルプレート２０２の開口２０４は、エンドキャップのその上への配置をサポートするための縁２０６を有し、給送コンベア２３が、エンドキャップを開口内へおよび縁の上部へ給送する。
【００６９】
次に、ダイヤルプレート２０２が、水平平面を通って９０°回転し、エンドキャップを充填ステーション２１０へ移動させる（図１０）。
【００７０】
充填ステーション２１０で、線形アクチュエータが、エンドキャップをダイヤルプレート２０２から一時的に持ち上げる。ディスペンサ２１１が、接着剤流回路を通って、制御された圧力条件下で測定されたバッチのプラスチゾル接着剤を選択的に供給する。接着剤の流れは、電子制御のソレノイドバルブを使用可能および使用不可能にすることによって正確に制御される。
【００７１】
エンドキャップが、回転可能なターンテーブルをその上に有する線形アクチュエータによって、ダイヤルプレートから持ち上げられる。エンドキャップが分配ノズル２１２の高さに到達したとき、接着剤の流れが開始される。動作可能なエンドキャップそれぞれが、個々にターンテーブル上を３６０°全回転する。一方、ダイヤルプレートはエンドキャップの下で安定して保持され、分配ノズル２１２が、必要量のプラスチゾルをその中に正確に分配する。１回転した後、ノズル２１２を通る流れが停止され、その後、線形アクチュエータがエンドキャップをダイヤルプレート２０２の開口内に戻して、再配置する。
【００７２】
＜分配ノズル＞
分配ノズル２１２が、エンドキャップの内直径からエンドキャップの外直径へ材料を段階的に徐々に正確に分配するために、その中にほぼ台形の開口１３０として形成された排出口を有して形成されている。図１１Ａ〜１１Ｄで最もよくわかるように、ノズル開口１３０の直径は、ほぼ半径方向の直線を用いて、リングと交差して、楔の最上側面および底側面を画定する、リング形状から切り出された楔型セクションを基にしている。ノズル開口幅は、特定のフィルタカートリッジのエンドキャップのくぼみ９９の幅に対応するように選択される。ノズル開口幅の３つの異なる例が、図１１に示されている。
【００７３】
より好ましくは、ノズル開口の楔形状は、エンドキャップの内直径および外直径の円周に比例するように計算される。外直径の周囲の距離が大きいことにより、内直径の周囲に必要であるよりも多くの材料がエンドキャップの外直径の周囲に必要であるため、この補償が必要となる。この関係が図１１に示されている。
【００７４】
特に、外直径でのノズル開口幅と内直径でのノズル開口幅との比は、（π）（外直径）を（π）（内直径）で割ったものであり、（Ｏ．Ｄ．／Ｉ．Ｄ．）に等しい。この関係はこれらの点の間で線形であり、したがって、間隔は、Ｏ．Ｄ．からＩ．Ｄ．まで一様に単純に狭くなる。
【００７５】
図１２で最もよくわかるように、ノズル２１２は、好ましくは金属である中空の材料部片から中空体１３２として形成されている。ノズル２１２は、それを通って形成された流通路を有し、取入口１３６を画定するその中に形成された円筒形の孔１３４を備える。流通路は、孔１３４を介してノズル本体１３２の端部表面へ入り、本体を通り約半分のところまで内側へ続く。その後、図示のようにほぼ直角に転回する。転回の後、流通路は、ノズル本体の排出口端部に形成されたほぼ平坦なチャネル１４０と連絡する。平坦なチャネル１４０は、ノズル開口１３０に対応する楔形状の断面を有する。１対の取付孔１４２、１４４がノズルの本体１３２を通って形成されてもよいが、取付孔は必ずしも必要ではない。
【００７６】
ノズル取入口は、ノズルをねじ付け可能で回転自在にディスペンサに取り付けることができるように、雌ねじがその中に形成された中空円筒として形成されている。
【００７７】
ノズルの先端は、図示のように、テーパ付けされ、ノズルは、その先端に形成されたほぼ平坦な端面を有し、排出開口がほぼ平坦な端面内に形成されている。ほぼ平坦な端面は、そこからの流体流を容易にし、方向付けるために、ノズルの隣接する表面に対してある角度で配置されている。
【００７８】
このノズルの設計の結果、接着剤のリボンが、エンドキャップの一回転で、エンドキャップの内直径とエンドキャップの外直径、ならびにその間で同じ厚さで分配されることになる。このことは、エンドキャップ内での一様な接着剤厚さを達成するためにエンドキャップの複数回転とそれに続く分配された接着剤の「コーミング」との両方を必要とする、以前の公知の接着剤分配装置に対するかなりの改良である。楔形状のノズル開口が、より以前に可能であったよりも迅速で、より効率的な分配動作が可能であることは、上記の議論から明らかであろう。
【００７９】
エンドキャップが、正確な量のプラスチゾルで充填されたとき、ダイヤルプレートがあと９０°高速回転し、次に「ウォーキングビーム」が充填されたエンドキャップをロータリインデクサから取り出し、図７でエンドキャップ９４を支持しているのが示されている保持固定具内にエンドキャップを配置する。接着剤は、ダイヤルプレート２０２の４分の１回転の間に保持固定具内で安定化し、その後、充填されたエンドキャップが、定置アプリケータアセンブリ２２０のほぼ環状の締付可能な締結ジグ２２２内に配置することを可能にする。
【００８０】
＜締結ジグ＞
ほぼ環状の締結ジグ２２２（図９）は、アプリケータプレートに取り付けられた円筒形の本体と、円筒形の本体上に移動可能に取り付けられた円形のカラーを備える。円形のカラーは、円筒形のベースに移動可能に取り付けられた３つの個々の弓形セグメント２２４、２２６、２２８からそれぞれ構成されている。弓形セグメント２２４、２２６、２２８のそれぞれは、図１２Ｄで示した両矢印の方向に、締結ジグの中心点に関して半径方向に往復運動することができる。締結ジグの各セグメントは、他のセグメントとほぼ同一であり、互いに接近して互いに縁同士が接触するようになるとき、３つのセグメント２２４、２２６、２２８が、エンドキャップ９３をその中に保持するための円形の中空をその間に画定する。円形のカラーは、内向きにテーパ付けされた内縁２２５を備え、カラーがそこを通って移動するとき、フィルタエレメント周縁の最外縁に内向きに圧縮力を加える。エンドキャップの外側縁の内側で、周縁の全周が中空のエンドキャップ受容器内に嵌合することを確実にするために、テーパ付き内縁２２５が設けられている。
【００８１】
エンドキャップ付与ステーション２３０は、静止した支持ベース２３２と、静止した支持ベースに固定取り付けされたガイド部材２３４とを備える。本発明の好ましい実施形態では、ガイド部材２３４は、１対の対向するほぼ鉛直方向の第１および第２のガイドプレート２３６、２３８をそれぞれ備える。ガイドプレート２３６、２３８のそれぞれは、その中に形成されたガイド溝２３９、２４０を有する。ガイド溝２３９、２４０は、互い内側に向き合っており、形状およびサイズがほぼ同様である。ガイド溝２３９、２４０のそれぞれは、その中に２４２で示すような傾斜を画定している。
【００８２】
図示した実施形態のガイドプレートではなく、対向する楔形状の傾斜（図示せず）を有する同等の代替となる設計をすることができることを当業者ならわかるであろう。また、このような傾斜は、使用される場所で、ほぼ同じ方式でほぼ同じ結果を達成することになる。
【００８３】
図１２で最もよくわかるように、本発明の好ましい実施形態では、ガイド溝２４０が、図示のように、前方へ延ばされた、または逆「Ｓ」字形状で形成されている。この好ましいガイド溝構造は、その最下部分のほぼ水平方向の第１セクション２４４と、第１セクションに対してある角度で配置され、その底部表面に傾斜２４２を画定している第２セクション２４５と、溝の最上部分のほぼ水平方向の第３セクション２４６とを備える。
【００８４】
ガイド溝は、ただ１つの回転軸を用いて定置アプリケータアセンブリ２２０の線形運動と回転運動の両方を生成する。ガイド溝の細長い上側の水平方向の第３セクション２４６は、ガイド部材２３４の機械的な交換を必要とすることなく、様々なフィルタサイズに適応する。これは、線形と回転の組合せ運動を提供するための以前の公知のアセンブリからかなり単純化されている。
【００８５】
プッシュバー２５０が、付与ステーション２３０の支持ベース２３２の上方に配置されている。プッシュバーは、静止した支持ベースに対して直線的に往復して滑動可能である。サーボモータ２５２が、プッシュバー２５０の滑動運動に動力を供給するために設けられている。プッシュバー２５０は、その最上部にそれに固定された駆動プレート２５４を有する。駆動プレート２５４は、それに固定され、その上に上向きに延びている一体取付スペーサ２５６を有し、スペーサは、以下でさらに説明するように、それを水平方向に通過して、定置アプリケータ２２０の駆動プレートとバックプレート２６０の間に枢動接続を提供するアクスルシャフト２５７を有する。
【００８６】
＜定置アプリケータ＞
図７に示す付与ステーションでは、定置アプリケータ２２０が、エンドキャップ９４をフィルタエレメント２０の端部に配置するために設けられている。以前に述べたように、および図１３に示したように、定置アプリケータは、各エンドキャップ９３、９４のために設けられている。駆動プレート２５４は、定置アプリケータ２２０の一部として見ることができる。定置アプリケータ２２０は、その適切なセクションを通って形成された中空の通路によって、アクスルシャフト２５７を介して駆動プレート２５４に枢動自在に取り付けられたバックプレート２６０を備える。バックプレート２６０は、図１２で示したように平らな位置から直立した鉛直方向位置へ枢動自在に移動することができるが、簡便のために、バックプレートを図７に示すその直立方向で示すことにする。バックプレート２６０の異なる部分のための相対的な記述用語は例示のために使用されており、本発明を限定するものではないことを理解されるであろう。
【００８７】
バックプレート２６０は、その平坦な縁に載るように曲げられた大文字「Ｄ」のような形状の上側部分２６２と、その反側でそこから下向きに延びる下側部分とを有する。脚部２６４、２６６は、それに取り付けられた、その上を前方に延びる横方向フランジ２６８、２７０を有し、各フランジの前部は、その中に形成された円筒形の孔を有する。孔は、それを通るアクスルシャフト２５７を受けて、バックプレート２６０を駆動プレートスペーサ２５６の上端に枢動自在に取り付ける。
【００８８】
バックプレート２６０の底部で、脚部２６４、２６６のそれぞれは、横方向スペーサ２５６の内縁部分に取り付けられたそれぞれのカムフォロアベアリングアセンブリ２６５、２６７を有する。横方向スペーサ２５６は、枢動接続部２５５からおよびアクスルシャフト２５７から離隔されている。カムフォロアベアリングアセンブリ２６５、２６７の案内溝は、図７に示すように、各ガイド部材の傾斜に載せて配置されている。
【００８９】
プッシュバー２５０が定置アプリケータアセンブリ２２０に内向きの力を加えるとき、カムフォロアベアリングアセンブリ２６５、２６７が、ガイド溝２３９、２４０の各傾斜に乗り上げ、それによってバックプレート２６０を（横方向フランジ２６８、２７０で駆動プレート鉛直方向ボス２５６をバックプレート２６０と相互接続する軸シャフト２５７によって画定された）枢動接続部２５５の回りに枢動させることは、前述のことからおよび関連する図面の説明から理解されるであろう。このことによって、アプリケータバックプレート２６０がほぼ水平方向からほぼ鉛直方向へ移動する。
【００９０】
定置アプリケータ２２０の上記で説明した構成によって、エンドキャップ９４をフィルタエレメント２０の端部へ高い程度の精度、信頼性、再現可能性で据え付けて、以前可能であったよりも標準化されたフィルタカートリッジを提供することが可能である。
【００９１】
図１３は、フィルタエレメント２０上にエンドキャップ９３、９４を同時に据え付けながら移動するときの、対向する２つの定置アプリケータ２１９、２２０の様々な位置を示している。アクリケータの中間位置が、仮想線で示されている。エンドキャップ９３、９４は、図面を簡略にするために図１３から省略する。
【００９２】
一旦、２つのエンドキャップ９３、９４がフィルタエレメント２０の反対端に据え付けられたあと、エンドキャップ締結ジグ２２２が、セグメントを半径方向外側に移動させるように活動化され、エンドキャップをそこから解放する。その後、対向されたプッシュバーが、プッシュバーを通るねじ付きシャフトに接続された２つの同調されたサーボモータを活動化させることによって引き込まれ、定置アプリケータ２１９、２２０をその水平方向へ戻し、そこで次の２つのエンドキャップ９３、９４を取り出すことができる。
【００９３】
未硬化のプラスチゾル接着剤の揺変性の性質のため、未硬化の接着剤が、フィルタエレメント上へのエンドキャップの配置とプレキュア動作の間の短い時間でエンドキャップ内を下向きに流れることに重大な問題はない。
【００９４】
＜プレキュア＞
エンドキャップ９３、９４がフィルタエレメント２０上に据え付けられた後、移送コンベア３３が、把持アセンブリ３０をプレキュアステーション２８０（図１４）へ進行させ、そこで、把持アセンブリ３０は、電磁場（ＥＭＦ）発生器を組み込んだ２つの誘導加熱アセンブリ２８２、２８４の間に配置される。誘導加熱アセンブリは、比較的よく知られており、市販されている。しかし、出願人の理解するところでは、誘導ヒータは、フィルタカートリッジアセンブリ装置および方法とともに使用されてはいなかった。
【００９５】
誘導加熱アセンブリ２８２、２８４は、反対方向の同時の運動用に２重のボールねじ２８６の反対端にそれぞれ取り付けられ、エンドキャップに近傍へ移動される。２重ボールねじ２８６は、サーボモータ２８８によって操作される。図中に示したように、２重ボールねじは、支持構造内に回転自在に取り付けられたシャフトを備える。シャフトの第１端部は、標準的な右手ねじのように、第１の方向にねじ山を付けられるが、シャフトの反対端部は、第１の方向と反対である第２の方向にねじ山を付けられる。整合する雌ねじが、加熱アセンブリが取り付けられるシャフトの部分に対応する加熱アセンブリ２８２、２８４のそれぞれの内側に設けられる。このようにして、１つの回転方向にシャフトを高速回転させることによって、加熱アセンブリ２８２、２８４が反対の方向に移動する。
【００９６】
誘導加熱アセンブリ２８２、２８４のそれぞれは、そのとき、それに付随する各エンドキャップ９３、９４を囲む高周波の電磁場を発生させる。電磁場は、電流フローをエンドキャップの金属の中へ誘導し、それによって熱を発生させ、エンドキャップを素早く過熱してその中のプラスチゾル樹脂を一部硬化させ、エンドキャップとフィルタエレメント２０の間の接着を十分に形成し、フィルタエレメントに対するエンドキャップの位置を固定する。
【００９７】
誘導加熱アセンブリ２８２、２８４は、それ自体高温にはならず、このことは、本発明による方法で、従来型の加熱エレメントと比較して２つの顕著な利点を有する。第１に、サイクル時間が極めて速く、一般に部品あたり２秒未満である。第２に、いくらかのプラスチゾル接着剤が不注意で誘導加熱アセンブリ２８２、２８４上に乗った場合、普通ならプラスチゾルによって汚染された従来型の加熱エレメントで生じたように、あるいは生産停止に至ることもある、エンドキャップの一方または他方の誘導加熱アセンブリへの接着はない。
【００９８】
プレキュアステップは、いくつかの理由で重要である。プレキュアステップは、エンドキャップ９３、９４のペーパーエレメント２０に対する位置を固定し、この相対的な位置調整が、最終製品へ伝えられる。
【００９９】
第２に、プレキュアは、エンドキャップ内の未硬化のプラスチゾル樹脂の流動運動を停止させ、フィルタエレメントの周囲で良好な密封を保証する。このことによって、効率が向上し、スクラップが減少する。
【０１００】
第３に、プレキュアの短い継続時間によって、生産性を向上させ、所定の時間でより高いフィルタの生産量が可能となる。
【０１０１】
＜水平鉛直方向回転および移送機構＞
プレキュアが完了した後、把持アセンブリ３０が、プレキュアされたフィルタカートリッジアセンブリを降下ポイントまで搬送し、そこで、把持アセンブリが開いて、フィルタを移送機構へ降下させ、フィルタを硬化ラインへ移送する。
【０１０２】
プレキュアの完了の際、図８に示すように個々の把持アセンブリ３０がフィルタエレメントを降下ステーション１００まで搬送し、そこで把持アセンブリ３０が開いて、加工物を降下させる。これは、図８に仮想線で示されたように、プレート８７に取り付けられた把持アセンブリ３０を定置カム８５を通って移動させる移送コンベア３３によって達成される。把持アセンブリ３０が定置カム８５を通って移動すると、定置カムが、把持アセンブリ３０のカムフォロアベアリング８８を押圧する。この圧力は、外側ケージ５２を内側ケージのベースプレートのほうへ内側に移動させ、横断部材７８を押圧し、それによってアセンブリの内部ばね４８を圧縮する。それと同時に、外側ケージ５２の内向きの圧力が、ヒンジ部分上のカムフォロアベアリング６２、６３を内側ケージ４６に対して内向きに移動させる。一方、枢動ピンは、内側ケージ内に固定保持される。このことが、顎部３２、３４を強制的に開いて、そこからフィルタカートリッジ１７を解放する。
【０１０３】
把持アセンブリの顎部３２、３４が開いたとき、フィルタカートリッジ１７がシャトルメンバ１０２内に落下する。シャトルメンバは、それぞれヨーク１０５の反対端に枢動自在に取付けられた、２つの対向するＹ字型クレードル１０４、１０６である。モータやその他の駆動手段によって活動化されるとき、Ｙ字型クレードル１０４、１０６が、協働するようにして互いに側方に枢動し、フィルタカートリッジ１７をカバードトレイ１１０内に移送する。カバードトレイ１１０は、実線で示す水平方向から、図１５で仮想線で示すその鉛直方向へ、９０°の弧を通って枢動自在に運動可能である。カバードトレイは、このようにして運動可能であるが、簡便のために、図８に示したその水平方向で最初に説明し、その方向から運動すると考える。
【０１０４】
カバードトレイ１１０は、ベーストレイ部分１１２を備え、ほぼＶ字型の断面を有し、スロットが、ベーストレイ部分の側面が出会うその中央に形成されている。スロットが、ベーストレイ部分１１２の長さの約半分まで延びている。ベーストレイ部分１１２の第１の端部は、枢動接続部１２１を介して、固定された支持枠１１４に枢動自在に取り付けられ、支持枠に関するカバードトレイの枢動運動を可能にしている。ベース部材の第２の端部は、カバードトレイの一体取付けされた逆転防止装置１１６を担持し、図示のように上向きに延びている。逆転防止装置１１６の最上部に、カバープレート１１８が、そこから逆転防止装置１１６からベーストレイ部分１１２の上方へ上向きに延びて、その鉛直方向から水平方向へ回転するとき、フィルタカートリッジ１７に対する補剛支持を提供する。
【０１０５】
延長可能なピストン部材１２０が、固定された支持枠１１４とベーストレイ部分１１２の下側面の間に延び、そこにピストン部材が枢動自在に運動可能な接続で取り付けられている。ピストン部材１２０が延ばされるとき、カバードトレイ１１０に力を加えて、枢動接続部１２１の周囲に９０°、図１５に仮想線で示した位置まで回転させることは理解されるであろう。このことは、フィルタカートリッジ１７がカバードトレイから、その鉛直方向、最終硬化オーブンへカートリッジを移送するコンベアベルト上に落下することを許す。最終硬化オーブンで、接着剤が焼結され、フィルタエレメント２０のエンドキャップ９３、９４を恒久的に固定する。
【０１０６】
本発明を、その好ましい実施形態を参照にして本明細書で説明してきたが、上記の説明は例示的を意図したものであり、それに限定されるものではない。実施可能である好ましい実施形態の多くの修正を行うことが可能であることを、当業者なら理解されよう。特許請求の範囲内にあるこのような修正はすべて、本発明の範囲および精神内にあるように意図されている。
【図面の簡単な説明】
【図１】
本発明によるアセンブリラインの簡略上部平面図である。
【図２】
図１のアセンブリラインの一部である、本発明による操作および移送ステーションの端部透視図である。
【図３】
図２の操作および移送ステーションの鳥瞰透視図である。
【図４】
開放から閉鎖までの全行程中の対向する顎部の位置の並列された連続的な時間差シークエンスを示す、図２〜３で示した構成要素である、把持装置の一部の簡略側面図である。
【図５】
図５Ａは、図２〜３の把持装置の側部平面図である。
図５Ｂは、図２〜３の把持装置の上部平面図である。
【図６】
図２〜５の把持装置の、その構成部品を示す分解透視図である。
【図７】
誘導加熱装置もまた示す、図１のアセンブリラインの一部でもある、エンドキャップ付与ステーションの透視図である。
【図８】
図１のアセンブリラインの別の部品である、取出し（ｕｎｌｏａｄｉｎｇ）ステーションの透視図である。
【図９】
図８の取出しステーションの側部平面図である。
【図１０】
接着剤分配装置の側部平面図である。
【図１１】
図１１Ａは、架空の内部通路を示す、図１０の分配装置とともに使用可能である本発明によるノズルの上部平面図である。
図１１Ｂは、図１１Ａのノズルの側部平面図である。
図１１Ｃは、図１１Ａのノズルの端部平面図である。
図１１Ｄは、図１１Ａ〜Ｃのノズルの開口の原点の起源を示す図である。
【図１２】
図１２Ａは、最初の回の方向を示す、図７のエンドキャップ接着ステーションの一部である定置アプリケータアセンブリの側部平面図である。
図１２Ｂは、図１２Ａの次の第２回目の定置アプリケータの方向を示す、図１２Ａと同様の側部平面図である。
図１２Ｃは、図１２Ａ〜１２Ｂの定置アプリケータアセンブリの底部平面図である。
図１２Ｄは、図１２Ａ〜１２Ｃの定置アプリケータアセンブリの一部である環状の締結ジグの上部平面図である。
図１２Ｅは、図１２Ｄの締結ジグ内に嵌合している中空のエンドキャップの上部平面図である。
【図１３】
対向する２つのエンドキャップ定置アプリケータの位置の並列された連続的な時間差シークエンスを示す、図７の付与ステーションの側部平面図である。
【図１４】
図１４Ａは、図１のアセンブリラインの別の部分であるエンドキャッププレキュアステーションの側部平面図である。
図１４Ｂは、図１４Ａのエンドキャッププレキュアステーションの上部平面図である。
図１４Ｃは、図１４Ａのエンドキャッププレキュアステーションの内側端部平面図である。
【図１５】
図８〜９の取出しステーションの側部平面図である。
【図１６】
本発明によるフィルタカートリッジを作製する方法における一連の方法ステップである。

Claims (18)

1. 円筒形の加工物上に円形のエンドキャップを配置するための装置であり、該装置が、
   静止した支持ベースと、
   静止した支持ベースに固定取付けされた、傾斜を備えるガイド部材と、
   移動可能なプッシュバーと、
   前記プッシュバーに、それとともに同時に運動するように動作可能に取り付けられたスペーサとを備え、
   前記装置が更に定置アプリケータを備え、該定置アプリケータが、
   上側部分と、それに動作可能に取り付けられた柱を有する下側部分とを有し、前記柱が前記傾斜の近位に配置されているバックプレートと、
   前記アプリケータバックプレートの下側部分に固定され、枢動接続部で前記スペーサに枢動自在に取り付けられているフランジと、
   前記アプリケータプレートの上側部分に動作可能に取り付けられたエンドキャップ締結ジグとを備え、
   前記プッシュバーの、第１の位置から第２の位置への内向きの直線運動が、前記柱を前記傾斜まで移動させて、前記アプリケータプレートを、そのほぼ水平な方向からほぼ鉛直な方向まで前記枢動接続部の回りで枢動自在に運動させる、円形のエンドキャップを配置するための装置。
2. 前記エンドキャップ把持ジグが、端部同士が接触して互いに配置されたとき、協働してその間に円形の中空を形成する複数の弓形セグメントを備え、
   前記弓形セグメントのそれぞれが、前記円形の中空に関して半径方向に往復運動する、請求項１に記載の装置。
3. 前記弓形セグメントのそれぞれが、エンドキャップの縁部部分を受けるために、その内側表面内に形成された溝を有する、請求項２に記載の装置。
4. 前記弓形セグメントが、セグメントがそれを通って力を加えられたとき加工物の周縁を内向きに力を加えるための、テーパ付けされた内縁を備える、請求項２に記載の装置。
5. 前記エンドキャップ締結ジグが、少なくとも３つのセグメントを備える、請求項２に記載の装置。
6. 前記プッシュバーを移動させるためのサーボモータをさらに備える、請求項１に記載の装置。
7. 前記ガイド部材が、静止した支持部材に取り付けられ、第１のガイド溝をその中に有する、第１の直立するガイドプレートを備える、請求項１に記載の装置。
8. 前記第１のガイド溝が、ほぼ水平方向の第１セクションと、前記第１セクションからある角度で上向きに延びて、前記傾斜をその下に画定する第２セクションと、ほぼ水平方向の第３セクションとを備える、請求項７に記載の装置。
9. 前記ガイド部材が、静止した支持部材に取り付けられ、第２のガイド溝がその中に形成された、第１のガイド溝に面している第２の直立するガイドプレートを備える、請求項７に記載の装置。
10. 前記定置アプリケータが、前記プッシュバーに接続するための駆動プレートを備え、前記スペーサが前記駆動プレートに固定されている、請求項１に記載の装置。
11. 前記把持ジグが、空気圧で駆動されるように構成されている、請求項１に記載の装置。
12. 請求項６に記載の装置であって、前記サーボモータに取り付けられたねじ付きシャフトをさらに備え、前記プッシュバーが、それによって運動するために、前記ねじ付きシャフトにねじ付け可能に接続されている装置。
13. 請求項１に記載の装置である第１の配置装置を備え、第１の配置装置が、加工物上へのエンドキャップの配置中、そのプッシュバーを第１の方向に移動させるように製造され、かつ配置されており、第１の配置装置とほぼ同一であり、前記第１の配置装置とほぼ鏡映するように方向付けられた第２の配置装置をさらに備えるエンドキャップ設置ステーションであって、
    前記第１および第２の配置装置が、共通の静止した支持部材を共有し、前記第２の配置装置が、エンドキャップの加工物上への配置中、そのプッシュバーを第２の方向に移動させるように構成され、製造され、かつ配置されており、
    前記第２の方向が、前記第１の方向とほぼ反対方向である、エンドキャップ設置ステーション。
14. ａ）円筒形のフィルタエレメントをその中央部分に支持するステップと、
    ｂ）バックプレートを備える第１のエンドキャップ付与装置の締結ジグで第１のエンドキャップを把持するステップと、
    ｃ）フィルタエレメントを前記エンドキャップ付与装置と隣接して位置調整するステップと、
    ｄ）前記アプリケータバックプレートを枢動接続部の回りで枢動運動させて、前記プレートをそのほぼ水平な方向からほぼ鉛直な方向へ移動させて、前記エンドキャップを、前記フィルタエレメントの第１端部をカバーする関係にするステップと
    を含む、装置の長手方向軸を有する円筒形のフィルタエレメント上にエンドキャップを付与する方法。
15. 前記第１のエンドキャップ付与装置とほぼ類似である第２のエンドキャップ付与装置によって、第２のエンドキャップを前記フィルタエレメントの第２の端部に付与するステップをさらに備える、請求項１４に記載の方法。
16. 両エンドキャップが、前記フィルタエレメントに同時に付与される、請求項１５に記載の方法。
17. エンドキャップ締付部材の弓形セグメントのそれぞれが、その内部表面上にテーパ付き縁部を備え、前記テーパ付き縁部が前記フィルタエレメント外縁を通って移動するとき、前記テーパ付き縁部が、ステップｄ）の間フィルタエレメントの外縁に内向きに力を加える、請求項１４に記載の方法。
18. 前記エンドキャップ付与装置が、前記バックプレートの下側部分に取り付けられたフランジと、前記フランジに取り付けられ、その上に外向きに延びているカムフォロアベアリングとを備え、前記カムフォロアベアリングがステップｄ）の間に傾斜を上へ移動する請求項１４に記載の方法。

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