JP2004516477A - 選択的スペクトルフィルターを含む、dnaまたはrnaのような分析物の測定用支持体 - Google Patents

選択的スペクトルフィルターを含む、dnaまたはrnaのような分析物の測定用支持体 Download PDF

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Abstract

分析物とこの分析物に特異的なリガンドとの結合の特異的反応を実施し、分析物に存在する少なくとも二つの蛍光ラベルによって結合反応を測定することによる、分析物の測定のための分析支持体であり、この測定は、励起場を適用し、各種の蛍光ラベルの蛍光放射を検出することによって実施され、前記支持体は、測定される分析物に特異的な複数のリガンドを結合した基体を含み、前記基体は、蛍光ラベルの少なくとも一方について他方に比較して励起場を減少または増大することが可能なアセンブリーを形成する一つ以上の材料の層で被覆されており、前記リガンドは、前記アセンブリーの最終層に結合している分析支持体。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、DNAまたはRNA標的、タンパク質、抗原及び抗体のような分析物の測定を企図した分析支持体または「バイオチップ」に関する。
【0002】
とりわけ本発明は、分析物とこの分析物に特異的なリガンドとの結合の特異的反応の検出、及び蛍光ラベルによるこの反応の検出に基づく原理を有するバイオチップに関する。
【0003】
これらのバイオチップは、ゲノムの配列決定、ミューテーションの探索、新規な医薬製品の開発等のための、多くの分野、特に生物学での応用が見出される。
【0004】
【従来の技術】
分析物がDNAまたはRNAタイプの生物学的標的である場合、このタイプの分析支持体は、分析される生物学的標的とハイブリダイズを生じることが可能な複数のオリゴヌクレオチドプローブを含む。ハイブリダイゼーションは、支持体に整列した相補的DNA鎖と標的鎖の対形成に対応する。それ故標的の性質を測定するために、支持体のどの位置に、それ故どのオリゴヌクレオチドがハイブリダイゼーションを生じるかを探し出すことが可能であることが必要である。
【0005】
文献Medecine/Sciences, Vol. 13., No. 11, 1997, pp. 1317−1324 [1]は、このタイプの分析支持体を記載する。
【0006】
従来では、支持体上の生物学的標的のハイブリダイゼーションは、興味ある領域の抽出(溶解及び任意に増幅)の後に、生物学的標的と会合する蛍光ラベルを使用して測定される。
【0007】
オリゴプローブを含む分析支持体と、ラベル化標的を接触させた後に、ハイブリダイゼーションが生じている部位を、蛍光ラベルの全てを励起させ、ラベルによって再放射された蛍光を検出するために当該部位を読み取ることによって測定する。蛍光が検出される部位は、標的分子を結合しているものである。
【0008】
前記検出は、共焦点顕微鏡または”General Scanning”若しくは”Genetic Microsystem”タイプのスキャナーを使用して実施される。各種のバイオチップに適した読み取りシステムは、例えばUS−A−5,578,832 [2]及びUS−A−5,646,411 [3]に記載されている。
【0009】
この蛍光ラベリングによる標的の検出の原理は信頼できるものであり、操作が単純である;さらに、単一の標的が過度の操作なくして表すことができるため、この原理は検出の非常に高い感度を示す。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
一般的に、生物学的標的と会合する単一の蛍光ラベルが、この検出のために使用されている。しかしながら、いくつかの蛍光ラベルを同時に使用することが有利であり、その理由は、この重複が生物学的サンプルを明白に検出することが可能であるからであり、それは特に、遺伝子発現を研究するため、及び研究される遺伝子の特徴を確認するために有利である。
【0011】
しかしながら、二つの蛍光ラベルを使用する場合、ラベルの一方がより大きな発光収率を有することがあり、同じトークンによって、より弱い強度の第二の蛍光ラベルと不適合であることもある。最も強烈なラベルの蛍光のレベルの平衡化は、それが標的の密度に直接作用し、その結果制御するのが困難であるため実施するのが難しい。
【0012】
さらに、リーダースキャナーは、蛍光分子の間でスペクトル的な選択性を示し、それはバイオチップから得られるシグナルの分析をゆがめることがある。スキャナーの改変は、それらが大抵は市販品の装置であるため、専門家でないと困難であり、選択された蛍光ラベルに装置を適用させることは、非常に労力がいることが周知であるアプローチである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の主題は特に、いくつかの蛍光ラベルの間での発光の差異を補償するようにデザインされた分析支持体であり、それはさらに、読み取りスキャナーのスペクトルの応答に適合できる。
【0014】
故に本発明の主題は、分析物とこの分析物に特異的なリガンドとの結合の特異的反応を実施し、分析物に存在する少なくとも二つの蛍光ラベルによって結合反応を測定することによる、分析物の測定のための分析支持体であり、この測定は、励起場を適用し、各種の蛍光ラベルの蛍光放射を検出することによって実施され、前記支持体は、測定される分析物に特異的な複数のリガンドを結合した基体を含み、前記基体は、蛍光ラベルの少なくとも一方について他方に比較して励起場を減少または増大することが可能なアセンブリーを形成する一つ以上の材料の層で被覆されており、前記リガンドは、前記アセンブリーの最終層に結合している分析支持体である。
【0015】
用語、「分析物」は、この分析物に特異的なリガンドと結合することよりなる反応を生ずることが可能ないずれかの化学的または生化学的化合物を意味するように企図されると特定される。分析物の例としては、生物学的標的、例えばオリゴヌクレオチド、主にDNAまたはRNAプローブ、タンパク質及びそれらのレセプター、並びに抗原及び抗体タイプの免疫学的化合物が挙げられる。
【0016】
分析物/分析物特異的リガンドペアは、以下のペアから選択できる:オリゴヌクレオチド−相補的オリゴヌクレオチド、抗体−抗原、タンパク質−タンパク質レセプター、または逆も然り。
【0017】
本発明によれば、分析支持体の基体は、蛍光ラベルの少なくとも一つに対して励起場を減少または増大可能なアセンブリーを形成する一つ以上の材料から作製された一つ以上の層で被覆される。前記層は、光学的濾光の特徴を示す一方で、同時に蛍光ラベルの励起波長及び放射波長に透過性である光学的フィルターの役割を果たすアセンブリーを形成する。
【0018】
それ故、前記層を構成する材料の性質及び層の厚みは、蛍光ラベルの少なくとも一つについて他のものと比較して励起場のこの減少またはこの増大を得られるように選択されるべきである。
【0019】
各層の厚みは、蛍光ラベルの最大吸収の波長λでの、それを構成する材料の屈折率nの関数として選択される。
【0020】
故に、単一の薄層が使用される場合、この層の厚みは、以下の式を満たすべきである:
en=kλM1/4
[式中、nは蛍光ラベルMの最大吸収の波長λM1での材料の屈折率であり、kは蛍光ラベルM1の励起を増大するような奇数である]。
【0021】
いくつかの薄層が使用される場合、これらの薄層の所望の厚みは、文献Edward H. Hellen及びDaniel Axelrod, J. Opt. Soc. Am. B, Vol. 4, No. 3, 1987年3月, p. 337から350 [4]の教示によって計算できる。
【0022】
前記厚みは、使用される蛍光ラベルの励起波長または放射波長の10倍までの範囲を有する。
【0023】
薄層は、高い光学的性質を有し、光学的濾光の特徴を示す。
【0024】
薄層の材料は、屈折性酸化物、金属フッ化物、及びケイ素オキシ窒化物から選択されて良い。
【0025】
屈折性酸化物の例として、TiO、HfO、Ta、SiO、及びZrOが挙げられる。
【0026】
フッ化物の例として、YF、及びMgFが挙げられる。
【0027】
測定される分析物に特異的なリガンドが結合するであろう最終層の材料は、この結合を可能にするように選択される。
【0028】
基体と直接接触する第一の層の材料は、基体と適合的なように選択される。
【0029】
使用される基体は、多様なタイプを有して良い。一般的にそれらは、半導体、ガラス、またはプラスチック材料から作製される。
【0030】
ケイ素基体が使用される場合、励起場を減少または増大するための層は、シリカSiOから有利に作製される。
【0031】
もちろん前記層を形成する材料は、この減少またはこの増大を可能にするように、且つ使用される蛍光ラベルによって放射されるシグナルの平衡化を提供するように、使用される蛍光ラベルの関数として選択される。
【0032】
本発明の好ましい実施態様によれば、前記支持体は、二つの蛍光ラベルによって放射されるシグナルを測定するのに適している。
【0033】
この目的のため、各種のタイプのラベルが使用でき、例えば第一の蛍光ラベルは、約550nmの励起波長と約580nmの放射波長を有するCy3であって良く、第二の蛍光ラベルは、約650nmの励起波長と約680nmの放射波長を有するCy5であって良い。
【0034】
これらのラベルを用いて、ケイ素から作製された基体上で、約100から1000nmの厚みを有する熱性シリカの層を使用することが可能である。
【0035】
前記ラベルによって放射されるシグナルは、同時にまたは連続的にのいずれかで測定できる。
【0036】
本発明の主題はまた、前述の特徴を示す分析支持体の生産方法である。
【0037】
この方法は以下の工程からなる:
1)基体上に、蛍光ラベルの少なくとも一つについて励起場を減少または増大可能なアセンブリーを形成することを企図した材料の一つ以上の薄層を形成する工程;及び
2)分析物を測定するのに必要とされるリガンドを、基体上に形成された最終層に結合する工程。
【0038】
一般的に、材料の層は、ゾル−ゲル沈着、化学的蒸着(CVD)、物理的蒸着(PVD)、電子銃沈着、スパッター処理、または基体の熱性酸化のような、光学的薄層を生産するための従来法によって基体に形成できる。
【0039】
測定に必要とされるリガンドがオリゴヌクレオチドである場合、これらのオリゴヌクレオチドは、バイオチップを生産するため従来使用されている方法によって、支持体上に形成された最終層に結合できる。
【0040】
これらの方法は、オリゴヌクレオチドを含み、数百マイクロメートルの直径を有する小滴を、基体上の所望の部位に沈着する圧電性ディスペンサーを使用できる。さらに、WO 94/22889 [5]に記載されたような、共重合によってプローブを固定化する伝導性ポリマーの使用に基づく方法、または基体上に形成された最終層上で、プローブが塩基を徐々に伸張させる、オリゴヌクレオチドのin situ合成を含む方法の使用が挙げられる。
【0041】
in situ合成は、上手く保護されたヌクレオチドの連続的な縮合のために、ホスホルアミダイト、ホスファイト、またはホスホナートを介したカップリングの従来の反応を含む。合成サイクルは、脱保護工程、カップリング工程、ブロッキング工程、及び酸化工程を含み、各部位の表面からのオリゴヌクレオチドの伸張を可能にする。
【0042】
好ましくは、スペーサーアームを介したリガンドの結合を提供し、故に支持体の表面からそれらを引き話すために、最終層の前処理が実施される。この処理は、最終層上にスペーサーアームをグラフトすることからなっても良い。
【0043】
最終層がシリカSiOから作製される場合、この処理は、エポキシ基での官能化、引き続きグリコールによる反応からなっても良い。
【0044】
本発明の他の特徴及び利点は、添付された図面を参考にして、もちろん非制限的な説明のために与えられた操作実施例の以下の記載を読むことで、より明確になるであろう。
【0045】
【発明の実施の形態】
図1では、曲線1は、本発明で使用される第一の蛍光ラベルCy3の吸収スペクトルを表し、曲線2は、本発明で使用される第二の蛍光ラベルCy5の吸収スペクトルを表し、それらは主に励起波長の関数としての量子収率で表される。
【0046】
この図では、二つのラベルのスペクトルは同じ振幅を有さないことが観察される。それ故、これらの二つのラベルでの有利な応答を得るために、ラベルによって放射される二つのシグナルを平衡化して満足な応答を得るために、第二のラベルの励起場を減少するか、第一のラベルの励起場を増大するかのいずれかが望ましい。
【0047】
実施例1
この実施例では、熱性シリカSiOの単一層を形成するケイ素で作製された基体を含むバイオチップが使用される。文献[4]に記載された計算と同様な態様で実施された電磁計算は、以下の特徴を有する使用される二つの蛍光ラベル、Cy3及びCy5についての光学的励起厚みを測定することが可能ある:
Cy3:550nmに等しい吸収の最大波長、及び約580nmに等しい放射波長;
Cy5:650nmに等しい九週の最大波長、及び約680nmに等しい放射波長。
【0048】
図2は、励起が二つのラベルの吸収の最大波長で実施された場合の、熱性シリカSiOの層の厚み(単位ナノメートル)の関数としての、励起場の計算された展開を表す。この図では、Cy3の蛍光をCy5の蛍光と比較して減少することが可能な(逆もまた然り)シリカの厚みが存在することに注意すべきである。
【0049】
これらの計算に基づいて、いくつかの分析支持体を、各種の厚みの熱性シリカで生産する。
【0050】
この目的のため、シリカで作製された10の支持体を使用し、そこでは以下の厚みのSiOを有する基体を得るために、シリカの層を熱性酸化によって形成する:
− 100nmの層を有する2の基体;
− 190nmの層を有する2の基体;
− 475nmの層を有する2の基体;
− 500nmの層を有する2の基体;並びに
− 545nmの層を有する2の基体。
【0051】
次いで基体を、水酸化ナトリウムのアルカリ水溶液に浸液することによって洗浄にかけ、脱イオン水ですすぐ。
【0052】
次に、以下の工程を実施することにより、スペーサーアームをSiOの層に結合する:
− グリシジルオキシプロピルトリメトキシシランを使用する基体のシラン化工程;及び
− テトラエチレングリコールからなるスペーサーアームのグラフト工程。
【0053】
これらの工程は、以下の反応式に対応する:
【化1】
Figure 2004516477
【0054】
かくして、基体はまず最初に、3.5mlのトルエン中の1mlのグリシジルオキシプロピルトリメトキシシランと、0.3mlのトリエチルアミンを含む溶液中に、80℃で一晩基体を浸液することによってシラン化にかけられる。
【0055】
次いで基体をアセトンですすぎ、乾燥し、110℃で3時間再硬化する。
【0056】
かくしてシラン化基体(A)が得られる。次いで、基体からオリゴヌクレオチドを引き離し、よってハイブリダイゼーションのための条件を促進するために、スペーサーアームをエポキシ基上にグラフトする。
【0057】
この目的のため、テトラエチレングリコール(TEG)からなるスペーサーアームのグラフト反応を触媒するために、基体を酸性媒体で処理する。かくして処理された基体(B)が得られる。
【0058】
スペーサーアームのグラフトの後、ホスホロアミダイト化学基を使用してプログラムされたオリゴヌクレオチド配列を生産するために、基体をExpedite 8909自動合成器に導入する。以下の塩基の連続を含む20マーのオリゴヌクレオチドプローブ:
3’, TTTTT ATC TCA CCC AAA TAG 5’
が、スペーサーアームの末端で合成される。
【0059】
次いでこれらの各種の分析支持体を、基体上で合成されたプローブに相補的な配列を有する標的を測定するために使用し、これらの標的は、Cy3またはCy5のいずれかからなる蛍光ラベルを5’位置で含む。次いで、基体のそれぞれについて蛍光強度を測定する。得られた結果は図3に説明されており、そこではCy3及びCy5についてのSiOの層の厚み(単位nm)の関数として蛍光強度を表す。
【0060】
この図では、100nmの酸化物の厚みについて、Cy3及びCy5によって放射されるシグナルの最大化が得られることが観察される。他方で、190nmの層については、Cy3及びCy5によって放射されるシグナルの最小化が得られる。
【0061】
475nmの層の厚みについては、Cy3によって放射されるシグナルの最大化と、Cy5によって放射されるシグナルの最小化が得られる。
【0062】
545nmの層の厚みについては、Cy5の最大化とCy3の最小化が得られる。
【0063】
以上より、得られた実験結果は、図2における計算によって生ずるシミューレーションと明らかに一致する。
【0064】
実施例2
この実施例では、蛍光分子Cy3及びCy5の蛍光放射を平衡化するために、複数の層の積層体が使用される。高屈折率(n=1.836)及び低屈折率(n=1.45)を有する薄層の以下の配列をガラス上に沈着することによって、積層体が生産される:
− HfOの80nmの厚みの層(高屈折率、n=1.836);
− SiOの102nmの厚みの層(低屈折率、n=1.45);
− HfOの80nmの厚みの層(n=1.836);
− SiOの102nmの厚みの層(n=1.45);
− HfOの80nmの厚みの層(n=1.836);及び
− SiOの108nmの厚みの層(n=1.45)。
【0065】
この積層体の理論的応答及び測定された応答が図4に示され、そこでは波長λ(単位nm)の関数としての屈折の光学的特性(単位%)の展開が表されている。曲線1は理論値を示し、曲線2及び3は三つの実験的試験を指し、曲線2は二つの曲線を生ずるには結果が近すぎる二つの試験を表す。
【0066】
この図に関しては、実験結果が計算によって生ずるシミュレーションと明らかに一致することに注意すべきである。
【0067】
この積層体は、Eymery−Dreifuss筋ジストロフィーの誘引に関与するタンパク質であるエメリンの合成に関与する遺伝子のミューテーションを検出するために使用できる。この積層体は、蛍光分子Cy3及びCy5について最適化されている。
Cy3:550nmの励起波長と、約580nmの放射波長;
Cy5:650nmの励起波長と、680nmの放射波長。
【0068】
”General Scanning”スキャナー(0.75の開口数)の読み取り条件下で、二つの蛍光分子Cy3及びCy5について0.27の理論的蛍光(任意単位)が得られる。これは、”General Scanning”スキャナーでの特定の場合の読み取りについて、二つの蛍光分子の放射を平衡化可能である。
【0069】
【参考文献】
Figure 2004516477

【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明で使用される二つの蛍光ラベルの吸収スペクトルを表すグラフである。
【図2】図2は、蛍光ラベルCy3及びCy5についての基体上に沈着した層の厚み(単位nm)の関数としての、励起場の展開を説明するグラフである。
【図3】図3は、基体上に存在する酸化物SiOの層の厚み(単位ナノメートル)の関数としての、蛍光ラベルCy3及びCy5の蛍光強度の展開を説明するグラフである。
【図4】図4は、波長の関数としての、本発明に係る複層構造物の反射の特性(単位%)の展開を表す。

Claims (13)

  1. 分析物とこの分析物に特異的なリガンドとの結合の特異的反応を実施し、分析物に存在する少なくとも二つの蛍光ラベルによって結合反応を測定することによる、分析物の測定のための分析支持体であり、この測定は、励起場を適用し、各種の蛍光ラベルの蛍光放射を検出することによって実施され、前記支持体は、測定される分析物に特異的な複数のリガンドを結合した基体を含み、前記基体は、蛍光ラベルの少なくとも一方について他方に比較して励起場を減少または増大することが可能なアセンブリーを形成する一つ以上の材料の層で被覆されており、前記リガンドは、前記アセンブリーの最終層に結合している分析支持体。
  2. 前記材料と前記層の厚みが、各種の蛍光ラベルによって放射されるシグナルが平衡化されるように選択される請求項1に記載の支持体。
  3. 前記測定される分析物がDNAまたはRNAプローブであり、前記リガンドが相補的なDNAまたはRNAプローブである請求項1または2に記載の支持体。
  4. 蛍光ラベルの一つについて励起場を減少可能な層の材料が、屈折性酸化物、金属フッ化物、またはケイ素オキシ窒化物である請求項1から3のいずれか一項に記載の支持体。
  5. 前記屈折性酸化物が、TiO、HfO、Ta、SiO、及びZrOから選択される請求項4に記載の支持体。
  6. 前記金属フッ化物が、YF、及びMgFから選択される請求項4に記載の支持体。
  7. 前記基体が、半導体、ガラス、またはプラスチック材料から作製される請求項1から6のいずれか一項に記載の支持体。
  8. 少なくとも二つの蛍光ラベルの使用に適した請求項1から7のいずれか一項に記載の支持体。
  9. 第一の蛍光ラベルが、約550nmの励起波長と約580nmの放射波長を有するCy3であり、第二の蛍光ラベルは、約650nmの励起波長と約680nmの放射波長を有するCy5である請求項8に記載の支持体。
  10. 前記層がSiOから作製され、約100から1000nmの厚みを有する請求項9に記載の支持体。
  11. 前記支持体がケイ素から作製される請求項10に記載の支持体。
  12. 1)基体上に、蛍光ラベルの少なくとも一つについて励起場を減少または増大可能なアセンブリーを形成することを企図した材料の一つ以上の薄層を形成する工程;及び
    2)分析物を測定するのに必要とされるリガンドを、基体上に形成された最終層に結合する工程;
    を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の分析支持体の生産方法
  13. 前記リガンドが、スペーサーアームを介して最終層に結合される請求項12に記載の方法。
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