JP2004515602A - 水性炭化水素燃料を作製するための濃厚なエマルジョン - Google Patents

水性炭化水素燃料を作製するための濃厚なエマルジョン Download PDF

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Abstract

本発明は、水性炭化水素燃料エマルジョンを作製するための濃厚なエマルジョンに関する。より詳細には、本発明は、外部燃料相によって希釈される、濃厚なエマルジョンの予備乳化に関与する水性炭化水素燃料を作製するためのプロセスに関する。本発明は、濃厚な水性炭化水素燃料エマルジョンに関する。この濃厚な水性炭化水素燃料エマルジョンは、完全に処方された水性炭化水素燃料エマルジョンに含まれる全炭化水素燃料の一部を含む。濃厚な水性炭化水素エマルジョンにおける炭化水素燃料の部分は、完全に処方された水性炭化水素燃料エマルジョンの約0.5重量%〜約70重量%の範囲であり、別の実施形態においては、完全に処方された水性炭化水素燃料エマルジョンの約5重量%〜約40重量%の範囲であり、そして別の実施形態においては、完全に処方された水性炭化水素燃料エマルジョンの約5重量%〜約20重量%の範囲である。

Description

【0001】
本出願は、2000年1月14日に出願された米国出願09/483,481号の一部継続出願であり、この米国出願09/483,481号は、1999年9月7日に出願された米国出願09/390,925号の一部継続出願であり、この米国出願09/390,925号は、1999年7月7日に出願された米国出願09/349,268号の一部継続出願である。先行出願の開示の全ては、本明細書中でその全体が参考として援用されている。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、水性炭化水素燃料エマルジョンを作製するための濃厚なエマルジョンに関する。より詳細には、本発明は、外部燃料相によって希釈される、濃厚なエマルジョンの予備乳化(pre−emulsification)に関与する水性炭化水素燃料を作製するためのプロセスに関する。
【0003】
(発明の背景)
ディーゼル燃料エンジンは、燃焼の間に到達する比較的高いフレーム温度に起因してNOxを生成する。窒素酸化物は、環境の問題となる。なぜならば、この窒素酸化物は、スモッグおよび汚染の原因となるからである。政府の規制および環境に対する関心が、エンジンからのNOxの排出を削減させるための必要性を駆り立てている。カリフォルニアおよびヒューストンのような未到達(non−attainment)エリアならびにメキシコシティー、イギリスおよびドイツのような厳しく規制されたエリアは、排出削減によって最も利益がある。NOx発生の削減は、「クリーン」燃料、排出の再循環、およびエンジンタイミングの変化を使用する、触媒コンバーターの使用を含む。これらの方法は、代表的に、商業的に使用するには、高価または複雑である。
【0004】
燃焼室において燃料と混合された水を使用する、内燃機関(特に、ディーゼルエンジン)は、1単位の出力あたり、低いNOx、炭化水素および粒子の排出を発生し得る。水は、燃料に対して不活性であるが、燃料温度のピークを低下させ、減少した粒子およびNOx形成を生じる。燃料エマルジョン中の水は、ディーゼルエンジンにおけるNOxの排出を約5〜20%、そして粒子の排出を20〜50%削減させる。
【0005】
水が、燃料に添加される場合、エマルジョンを形成し、そしてこのエマルジョンは、一般に不安定である。安定な水中燃料エマルジョンの小さな粒径は、効力を及ぼし、そして維持するのがより困難である。貯蔵に安定であり得る、安定な水中燃料エマルジョンを作製することは、有利である。
【0006】
最適の安定性および良好なスループット速度(throughput rate)を有する、安定な水中燃料エマルジョンを生成することは、有利である。上記で列挙した先行出願において開示された本出願人のプロセスは、水、燃料、および乳化剤の総量を乳化して、完全に処方された水性炭化水素燃料エマルジョンを生成するプロセスを利用する。最初に、水の総量と乳化剤の総量とともに燃料の一部を添加して、濃厚なエマルジョンを形成し、次いで最後に、濃厚なエマルジョンに燃料の最終部分を添加して、燃料ブレンド中で、完全に処方された水の改善されたエマルジョン安定性を生じることが、発見されている。さらに、燃料の最終部分で希釈された、濃厚なエマルジョンを調製することによって、より大量の完全に処方された水−ブレンドされた燃料生成物の生成を可能にすることによって、スループット量が増大する。
【0007】
(発明の要旨)
本発明は、濃厚な水性炭化水素エマルジョンに関し、このエマルジョンは、以下:
(1)完全に処方された水性炭化水素燃料エマルジョン中に含まれる炭化水素燃料の総量のうちの一部;
(2)完全に処方された上記水性炭化水素燃料エマルジョン中に含まれる乳化剤のうちの実質的に全部;および
(3)完全に処方された上記水性炭化水素燃料エマルジョン中に含まれる水のうちの実質的に全部、
を含み、完全に処方された水性炭化水素燃料エマルジョンを作製するために使用される、濃厚な水性炭化水素エマルジョンを生じ、ここで、
上記乳化剤は、以下:
(i)少なくとも1種のヒドロカルビル置換カルボン酸アシル化剤とアンモニアまたはアミンとを反応させることによって作製される、少なくとも1種の燃料可溶性生成物であって、上記ヒドロカルビル置換アシル化剤が、約50〜約500個の炭素原子を有する、燃料可溶性生成物;
(ii)約1〜約40の親水性−親油性均衡物を有する、イオン性化合物もしくは非イオン性化合物のうちの少なくとも1種;
(iii)(i)および(ii)の混合物;または
(iv)水溶性化合物であって、アミン塩、アンモニウム、アジド化合物、ニトロ化合物、硝酸エステル、ニトロアミン(nitramine)、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、および(i)、(ii)、もしくは(iii)と組み合わされたそれらの混合物からなる群から選択される、水溶性化合物、
からなる群から選択され、そして
上記水は、水、水/不凍液、水/硝酸アンモニウム、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0008】
本発明は、さらに、濃厚な水性炭化水素燃料エマルジョンから水性炭化水素燃料エマルジョンを生成するためのプロセスに関して、このプロセスは、以下:
(1)濃厚な水性炭化水素燃料エマルジョンを調製する工程であって、以下:
(a)完全に処方された水性炭化水素燃料エマルジョンの約0.5重量%〜約70重量%の範囲における炭化水素燃料の一部;
(b)完全に処方された上記水性炭化水素燃料エマルジョンの約0.05重量%〜約20重量%の範囲における乳化剤の実質的に全部;および
(c)完全に処方された水性炭化水素燃料エマルジョンの約5重量%〜約50重量%の範囲における水の実質的に全部、
を乳化して、1ミクロン未満の平均直径を有する水粒径を有する、濃厚な水性炭化水素燃料エマルジョンを形成する工程;ならびに
(2)完全に処方された上記水性炭化水素燃料エマルジョンの約95重量%〜約50重量%の範囲の上記炭化水素燃料の残りの部分で、上記濃厚な水性炭化水素燃料エマルジョンを希釈する、工程、
を包含し、約50重量%〜約99重量%の液体炭化水素燃料および約1重量%から約50重量%の水を含む、完全に処方された水性炭化水素燃料を生じ、ここで、
上記乳化剤は、以下:
(i)少なくとも1種のヒドロカルビル置換カルボン酸アシル化剤とアンモニアまたはアミンとを反応させることによって作製される、少なくとも1種の燃料可溶性生成物であって、上記ヒドロカルビル置換アシル化剤が、約50〜500個の炭素原子を有する、燃料可溶性生成物;
(ii)約1〜約40の親水性−親油性均衡物を有する、イオン性化合物もしくは非イオン性化合物のうちの少なくとも1種;
(iii)(i)および(ii)の混合物;または
(iv)水溶性化合物であって、アミン塩、アンモニウム塩、アジド化合物、ニトロ化合物、硝酸エステル、ニトロアミン、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、および(i)、(ii)、もしくは(iii)と組み合わされたそれらの混合物からなる群から選択される、水溶性化合物、
からなる群から選択され、
上記水は、水、水/不凍液、水/硝酸アンモニウム、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0009】
本発明は、濃厚な水性炭化水素燃料エマルジョンから完全に処方された水性炭化水素燃料エマルジョンを作製するための、連続プロセスまたはバッチプロセスをさらに提供する。
【0010】
(具体的な実施形態)
本発明は、濃厚な水性炭化水素燃料エマルジョンに関する。この濃厚な水性炭化水素燃料エマルジョンは、完全に処方された水性炭化水素燃料エマルジョンに含まれる全炭化水素燃料の一部を含む。濃厚な水性炭化水素エマルジョンにおける炭化水素燃料の部分は、完全に処方された水性炭化水素燃料エマルジョンの約0.5重量%〜約70重量%の範囲であり、別の実施形態においては、完全に処方された水性炭化水素燃料エマルジョンの約5重量%〜約40重量%の範囲であり、そして別の実施形態においては、完全に処方された水性炭化水素燃料エマルジョンの約5重量%〜約20重量%の範囲である。
【0011】
濃厚な水性炭化水素エマルジョンは、エマルジョンの全量を含み、そして別の実施形態においては、実質的に全ての乳化剤を含む。少量の乳化剤が、必要に応じて、完全に処方された水性炭化水素燃料エマルジョン、炭化水素燃料またはこれらの組み合わせに添加され得る。この乳化剤は、完全に処方された水性炭化水素燃料エマルジョンの約0.05重量%〜約20重量%の範囲であり、1つの実施形態においては、完全に処方された水性炭化水素エマルジョンの約0.1重量%〜約10重量%の範囲であり、別の実施形態においては、完全に処方された水性炭化水素燃料エマルジョンの約1重量%〜約10重量%の範囲であり、そして別の実施形態においては、完全に処方された水性炭化水素燃料エマルジョンの約1重量%〜約5重量%の範囲である。
【0012】
この乳化剤は、以下からなる群より選択される:(i)少なくとも1種のヒドロカルビル置換カルボン酸アシル化剤を、アンモニアまたはアミンと反応させることによって作製される、少なくとも1種の燃料可溶性生成物であって、このヒドロカルビル置換アシル化剤は、約50〜約500個の炭素原子を有する;(ii)約1〜約40の親水性−親油性バランスを有する、少なくとも1種のイオン性化合物または非イオン性化合物;(iii)(i)および(ii)の混合物;あるいは(iv)(i)、(ii)、または(iii)と組み合わせた、アミン塩、アンモニウム塩、アジド化合物、ニトロ化合物、硝酸エステル、ニトラミン、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩およびこれらの混合物からなる群より選択される、水溶性化合物。
【0013】
濃厚な水性炭化水素エマルジョンは、全量の水を含み、そして別の実施形態において、実質的に全ての水を含む。この水は、完全に処方された水性炭化水素燃料エマルジョンの約1重量%〜約50重量%の範囲であり、1つの実施形態においては、完全に処方された水性炭化水素燃料エマルジョンの約15重量%〜約50重量%の範囲であり、そして別の実施形態においては、完全に処方された水性炭化水素燃料エマルジョンの約35重量%〜約50重量%の範囲である。この水は、水、水/不凍液、水/硝酸アンモニウム、またはこれらの組み合わせからなる群より選択される。少量が、完全に処方された水性炭化水素乳化剤、炭化水素燃料またはこれらの組み合わせに、添加され得る。
【0014】
濃厚な水性炭化水素エマルジョンは、周囲条件で、少なくとも1年、そして別の実施形態において、1年を超える貯蔵寿命を有する。
【0015】
本発明は、濃厚な水性炭化水素燃料エマルジョンから、水性炭化水素燃料を製造するためのプロセスに関する。この濃厚な水性炭化水素エマルジョンは、完全に処方された水性炭化水素燃料エマルジョンに含まれる全炭化水素燃料の、一部を含む。このプロセスは、この濃厚な水性炭化水素燃料エマルジョンを調製する工程を包含する。炭化水素燃料の一部は、完全に処方された水性炭化水素燃料エマルジョンにおける全量の乳化剤および全量の水で乳化される。濃厚な水性炭化水素エマルジョンを作製するために添加される炭化水素燃料の一部は、完全に処方された水性炭化水素燃料エマルジョンの、約5重量%〜約50重量%の範囲であり、別の実施形態においては、約5重量%〜約40重量%の範囲であり、そして別の実施形態においては、約1重量%〜約20重量%の範囲である。
【0016】
実質的に全ての乳化剤が、炭化水素燃料の一部に添加される。少量の乳化剤が、必要に応じて、完全に処方された水性炭化水素エマルジョン、炭化水素燃料またはこれらの組み合わせに添加され得る。この乳化剤は、処方された水性炭化水素燃料生成物の、約0.05重量%〜約20重量%の範囲であり、別の実施形態においては、約0.1重量%〜約10重量%の範囲であり、そして別の実施形態においては、約0.5重量%〜約5重量%の範囲である。
【0017】
必要に応じて、添加剤が、乳化剤、燃料、水、またはこれらの組み合わせに、この添加剤の溶解度に依存して添加され得る。これらの添加剤としては、セタン向上剤、有機溶媒、不凍剤、安定剤、界面活性剤、燃料などの使用に関して公知の他の添加剤が挙げられるが、これらに限定されない。これらの添加剤は、乳化剤、炭化水素燃料、または水に、乳化の前に、または代替的には乳化の間に添加され、あるいは別の実施形態においては、完全に処方されたエマルジョンにトップ処理される。これらの添加剤は、一般に、完全に処方された水性炭化水素燃料エマルジョンの約0.00001重量%〜約10重量%、別の実施形態においては、約0.0001重量%〜約10重量%、そして別の実施形態においては、約0.001重量%〜約10重量%の範囲である。
【0018】
次いで、炭化水素燃料、乳化剤および/または添加剤は、全量の水で乳化され、そして別の実施形態においては、実質的に全ての水で乳化されて、濃厚な水性炭化水素エマルジョンを生じる。この水は、完全に処方された水性炭化水素燃料エマルジョンの、約5重量%〜約50重量%、別の実施形態においては、約15重量%〜約50重量%、そして別の実施形態においては、約35重量%〜約50重量%の範囲で添加される。少量の水が、完全に処方された水性炭化水素乳化剤、炭化水素燃料またはこれらの組み合わせに、添加され得る。
【0019】
水は、必要に応じて、不凍剤、硝酸アンモニウム、またはこれらの混合物を含み得るが、これらに限定されない。硝酸アンモニウムは、一般に、水溶液として水混合物に添加され、そして別の実施形態においては、乳化剤に添加される。この水は、より高い剪断混合/乳化で添加されて、濃厚なエマルジョンを形成する。
【0020】
乳化は、任意の公知のプロセスによって起こる。乳化は、一般に、周囲条件下で起こる。乳化により、1ミクロン以下、1つの実施形態においては約0.1ミクロン〜約1ミクロンの範囲、別の実施形態においては約0.1ミクロン〜約0.95ミクロンの範囲、別の実施形態においては約0.1ミクロン〜約0.8ミクロンの範囲、そして別の実施形態においては約0.1ミクロン〜約0.7ミクロンの範囲の、平均粒子液滴サイズを有する、濃厚な水性炭化水素エマルジョンが生じる。乳化は、このような平均液滴粒子サイズを提供するために十分な条件下で起こる。
【0021】
剪断は、水性炭化水素燃料を製造する際の重大な工程である。乳化の間に、2つのことが一般に起こる;水が、均一なミクロン未満の粒子サイズに破壊され、そして乳化剤が、粒子サイズ分布を安定化させるように、水性界面に分布する。完全に処方された水性炭化水素燃料エマルジョンが均一であり、そして改善された安定性を示すために、水の全部分および乳化剤の全部分が、乳化の間に存在する。
【0022】
燃料全体の画分のみが、乳化の間に存在する。次いで、濃厚な水性炭化水素エマルジョンが、残りの量の炭化水素燃料部分で希釈される。この希釈は、当該分野において公知の任意の一般的な方法によって起こり得、この方法は例えば、混合、ブレンド、攪拌(agitation)、攪拌(stirring)、乳化などである。高い剪断は、必須ではなく、任意である。炭化水素燃料の最終部分は、完全に処方された水性炭化水素燃料エマルジョンの、約40重量%〜約95重量%、別の実施形態においては約50重量%〜約95重量%、そして別の実施形態においては約70重量%〜約95重量%である。濃厚な水性炭化水エマルジョンとブレンドされる炭化水素燃料の部分は、完全に処方された水性炭化水素燃料エマルジョンにおける炭化水素燃料の全量と、濃厚な水性炭化水素燃料エマルジョンに含まれる炭化水素燃料の部分との間の差異に等しい。予め添加される炭化水素燃料が少ないほど、燃料の残りが添加された後の最終製造スループットが大きくなる。
【0023】
本発明の実施において、水性炭化水素燃料エマルジョンは、バッチによってか、または連続プロセスによって、作製される。このプロセスは、所望の水滴サイズを有する安定なエマルジョンを形成するために、燃料、乳化剤、添加剤、および/または水の流速を、モニタリングおよび調整し得る。
【0024】
バッチプロセスにおいて、全ての水、全ての乳化剤および炭化水素燃料の一部は、一般に、剪断タンク容量で使用される。濃厚物を作製するバッチプロセスは、完全に処方された水性炭化水素燃料エマルジョンのスループットを増加させる。水性炭化水素エマルジョンの処方がより濃厚であるほど、バッチのスループットがより高くなる。なぜなら、時間サイクルの漸増的な増加が、完全に処方されたバッチサイズにおける時間サイクルの比例的な増加より小さいからである。水が濃縮される処理のためには、バッチ時間は、エマルジョン相を希釈−ブレンド相から分離することによって、最小にされる。このことは、2つのプロセスが同時に起こることを可能にする。別の実施形態において、濃厚な水性炭化水素燃料エマルジョンは、後の時点に、燃料の最後の部分とブレンドされ得る。濃厚なエマルジョンから完全に処方されたエマルジョンは、従来の処理より有意により安定な製品を与える。
【0025】
濃厚なエマルジョンはまた、連続プロセスにおいて調製され得、そして現在のアプローチ以上の安定性の性能を示す。連続プロセスを使用することによって、スループットが増加する。連続プロセスは、バッチプロセスにおいて必要とされる、複数のタンクをひっくり返すためのさらなる時間の必要性を排除する。
【0026】
プロセスは、自動的に作動する、コンテナ化された設備ユニットの形態であり得る。このプロセスは、その設置の部位において局所的に進行およびモニタリングされ得るか、またはその設置の部位から遠隔の位置から進行およびモニタリングされ得る。完全に処方された水/燃料ブレンドは、必要に応じて、設置部位において最終使用者に分配されるか、または別の実施形態において、最終使用者は、濃厚なエマルジョンを燃料の最終部分とブレンドし得る。これは、水性炭化水素燃料エマルジョンを、広範な分配ネットワークにおいて、使用者に対して利用可能にする方法を提供する。
【0027】
より多くの水が濃厚な水性炭化水素エマルジョンによって、より高いバッチスループットが生じることが、明らかである。なぜなら、時間サイクルにおける漸増的な増加が、最終バッチサイズにおける増加に対して比例するより小さいからである。水が濃縮された処理については、バッチ時間は、乳化相を希釈ブレンド相から分離することによって、最小にされる。
【0028】
(実施例I)
本発明のプロセスは、以下の処方物を利用した;しかし、最初の混合物中のディーゼル燃料の一部のみを、乳化剤および水で乳化した。この水を、高い剪断で添加して、水性炭化水素エマルジョンを形成した。次いで、ディーゼル燃料の最終部分を、さらなる高剪断攪拌なしで添加した。
【0029】
「乳化した燃料」とは、その燃料の一部が、濃厚な水性炭化水素エマルジョンを作製するために他の成分と混合されたことを表す。次いで、「燃料を添加された」部分を、濃厚な水性炭化水素エマルジョンとブレンドした。
【0030】
粘度を、Zahnカップで秒で測定した。
【0031】
(成分A) (重量パーセント)
LZ2825(0729.1) 1.200
界面活性剤I** 0.214
界面活性剤II*** 0.594
2−エチルヘキシルニトレート 0.714
硝酸アンモニウム 0.278
200mol.wtのPIBコハク酸無水物およびジメチルエタノールアミンの、1:1の当量比での反応生成物。
** ヘキサデシルコハク酸無水物とジメチルエタノールアミンとの、1:1のモル比での反応生成物。
*** ポリイソブチレンコハンク酸無水物のポリアミン誘導体。
【0032】
【表1】
Figure 2004515602
本実施例は、100ガロン混合タンクにおいて処理された濃厚なエマルジョンを用いることによって増大する処理能力が、濃厚なエマルジョンを用いることなしでの処理能力よりも3倍大きいことを実証する。
【0033】
燃料の全てが最初から存在しているものと比較して、このプロセスは、より迅速であること、より多くの生成物を生成すること、およびより高い質(より均質であり、かつ安定な)の水−炭化水素燃料エマルジョンを生成することの利益を有する。乳化工程における乳化剤はより濃縮され、従って燃料に対してより多い水の量にもかかわらず、エマルジョンを形成する際により効果的であることに主として起因して、これは達成される。
【0034】
(エンジン)
本発明に従って操作され得るエンジンは、移動発電装置(海上を含めて)および固定発電装置の両方用の全ての圧縮点火(内燃)エンジンを含む(ディーゼルエンジンおよびガソリンエンジンなどが挙げられるが、これらに限定されない)。使用できるエンジンには、自動車、全種類のトラックのようなトラック、都市バスのようなバス、機関車、重量ディーゼルエンジン、固定エンジンなどで使用されるものが挙げられるが、これらに限定されない。高速道路および一般道路のエンジンが含まれ、これには、新しいエンジン、ならびに使用中のエンジンが挙げられる。これらには、2工程サイクル型または4工程サイクル型のディーゼルエンジンが挙げられる。
【0035】
(水−燃料エマルジョン)
1実施形態では、これらの水−燃料エマルジョンは、連続燃料相;不連続な水または水相;および乳化量の乳化剤から構成される。これらのエマルジョンは、他の添加剤(例えば、セタン価向上剤、有機溶媒、凍結防止剤などが挙げられるが、これらに限定されない)を含有し得る。これらのエマルジョンは、以下の工程により、調製され得る:(1)標準的な混合技術を使用して、この燃料、乳化剤および他の所望の添加剤を混合して、炭化水素燃料/添加剤混合物を形成する工程;および(2)乳化条件下にて、この炭化水素燃料/添加剤混合物を水(および必要に応じて、凍結防止剤)と混合して、所望の水−炭化水素燃料エマルジョンを形成する工程。あるいは、この乳化剤中で使用される水溶性化合物(iii)は、この高剪断混合前に、この水と混合できる。
【0036】
この水−炭化水素燃料エマルジョンの水または水相は、1.0ミクロン以下の平均粒径を有する液滴から構成される。それゆえ、この乳化は、一般に、この高剪断混合によって生じ、このような液滴サイズを与えるのに十分な条件下にて、行われる。
【0037】
(液体炭化水素燃料)
液体の炭化水素燃料は、炭化水素性石油留出燃料、非炭化水素性物質、油、植物に由来する液体燃料、鉱物に由来する液体燃料およびそれらの混合物を含む。液体の炭化水素燃料は、ASTM Specification D439によって規定されるモーターガソリンあるいはASTM Specification D396によって規定されるディーゼル燃料または燃料油など(灯油、ナフサ、脂肪族化合物およびパラフィン油)が挙げられるが、これらに限定されない任意および全ての炭化水素性石油留出燃料であり得る。非炭化水素性物質を含む液体炭化水素燃料としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:アルコール(例えば、メタノール、エタノールなど)エーテル(例えば、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテルなど)、有機ニトロ化合物など;植物または鉱物供給源(例えば、トウモロコシ、アルファルファ、ケツ岩および石炭など)に由来する液体燃料。この液体炭化水素燃料はまた、1以上の炭化水素性燃料と1以上の非炭化水素性物質との混合物を含む。このような混合物の例は、ガソリンとエタノールとの組み合わせ、およびディーゼル燃料とエーテルとの組み合わせである。1実施形態では、この液体炭化水素燃料は、任意のガソリンである。一般的に、ガソリンは、10%蒸留点で約60℃〜90%蒸留点で約205℃のASTM蒸留範囲を有する炭化水素の混合物である。1つの実施形態では、ガソリンは、約10ppm以下の塩素含有量によって特徴付けられる、無塩素または低塩素ガソリンである。
【0038】
1実施形態では、この液体炭化水素燃料は、任意のディーゼル燃料である。ディーゼル燃料は、典型的には、約300℃〜約390℃の範囲、1実施形態では、約330℃〜約350℃の範囲で、90%点蒸留温度(point distillation temperature)を有する。これらの燃料に対する粘度は、典型的には、40℃で、約1.3〜約24センチストークスの範囲である。これらのディーゼル燃料は、ASTM D975で規定されたGrade No.1−D、2−Dまたは4−Dのいずれかとして、分類され得る。これらのディーゼル燃料は、アルコールおよびエステルを含有し得る。1実施形態では、このディーゼル燃料は、ASTM D2622−87で規定された試験方法により決定されるように、約0.05重量%までのイオウ含有量(低イオウディーゼル燃料)を有する。1実施形態では、このディーゼル燃料は、約10ppm以下の塩素含有量により特徴付けられる無塩素または低塩素ディーゼル燃料である。
【0039】
この炭化水素燃料は、この水−炭化水素燃料エマルジョン中にて、約50重量%〜約95重量%、1実施形態では、約60重量%〜約95重量%、1実施形態では、約65重量%〜約85重量%、1実施形態では、約70重量%〜約80重量%の濃度で、存在する。
【0040】
(水)
この水−炭化水素燃料エマルジョンを形成する際に使用される水は、任意の供給源から取り出され得る。この水としては、水道水、脱イオン水、脱塩水、精製水(例えば、逆浸透法または蒸留を使用して精製される)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0041】
この水は、最終の水−炭化水素燃料エマルジョン中にて、約1重量%〜約50重量%、1実施形態では、約5重量%〜約50重量%、1実施形態では、約5重量%〜約40重量%、1実施形態では、約5重量%〜約25重量%、1実施形態では、約15重量%〜約50重量%、1実施形態では、約35重量%〜約50重量%、1実施形態では、約10重量%〜約20重量%の濃度で、存在し得る。
【0042】
(乳化剤)
この乳化剤は、以下から構成される:(i)少なくとも1種の燃料溶解性生成物であって、該燃料溶解性生成物は、少なくとも1種のヒドロカルビル置換カルボン酸アシル化剤とアンモニアまたはアミンとを反応させることにより製造され、該アシル化剤のヒドロカルビル置換基は、約50個〜約500個の炭素原子を有する;(ii)少なくとも1種のイオン性または非イオン性化合物であって、該イオン性または非イオン性化合物は、1実施形態では、約1〜約40、1実施形態では、約1〜約30、1実施形態では、約1〜約20、1実施形態では、約1〜約15の親水性−親油性バランス(HLB)を有する;(iii)(i)および(ii)の混合物;あるいは(iv)(i)、(ii)または(iii)と組み合わせた、水溶性化合物であって、該水溶性化合物は、アミン塩、アンモニウム塩、アジド化合物、ニトロ化合物、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、およびそれらの混合物からなる群より選択される。この乳化剤は、この水−燃料エマルジョン中にて、約0.05重量%〜約20重量%、1実施形態では、約0.05重量%〜約10重量%、1実施形態では、約0.1重量%〜約5重量%、1実施形態では、約0.1重量%〜約3重量%の濃度で、存在し得る。
【0043】
(燃料溶解性生成物(i))
燃料溶解性生成物(i)は、少なくとも1種の燃料溶解性生成物であり得、該燃料溶解性生成物は、少なくとも1種のヒドロカルビル置換カルボン酸アシル化剤とアンモニアまたはアミンとを反応させることにより製造され、該アシル化剤のヒドロカルビル置換基は、約50個〜約500個の炭素原子を有する。
【0044】
このヒドロカルビル置換カルボン酸アシル化剤は、カルボン酸またはこのような酸の反応性等価物であり得る。これらの反応性等価物は、酸ハロゲン化物、無水物、またはエステル(部分エステルを含めて)などであり得る。これらのカルボン酸アシル化剤のヒドロカルビル置換基は、約50個〜約500個の炭素原子、1実施形態では、約50個〜約300個の炭素原子、1実施形態では、約60個〜約200個の炭素原子を含有し得る。1実施形態では、これらのアシル化剤のヒドロカルビル置換基は、約700〜約3000、1実施形態では、約900〜約2300の数平均分子量を有する。
【0045】
このヒドロカルビル置換カルボン酸アシル化剤は、1種またはそれ以上のα,β−オレフィン性不飽和カルボン酸試薬(これは、そのカルボキシル基を除いて、2個〜約20個の炭素原子を含有する)と以下でさらに詳細に記述する1種またはそれ以上のオレフィン性重合体とを反応させることにより、製造され得る。
【0046】
このα,β−オレフィン性不飽和カルボン酸試薬は、本質的に、一塩基性または多塩基性のいずれかであり得る。この一塩基性α,β−オレフィン性不飽和カルボン酸試薬の例には、次式に相当するカルボン酸が挙げられる:
【0047】
【化1】
Figure 2004515602
ここで、Rは、水素、または飽和脂肪族基または脂環式基、アリール基、アルキルアリール基または複素環式基であり、好ましくは、水素または低級アルキル基であり、そしてRは、水素または低級アルキル基である。RおよびRの全炭素原子数は、代表的に、約18個の炭素原子を超えない。有用な一塩基性α,β−オレフィン性不飽和カルボン酸の特定の例には、アクリル酸、メタクリル酸、ケイ皮酸、クロトン酸、3−フェニルプロペン酸、α−デセン酸およびβ−デセン酸が挙げられる。これらの多塩基酸試薬は、好ましくは、ジカルボン酸であるが、トリ−およびテトラカルボン酸が、使用できる。例示の多塩基酸には、マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、イタコン酸およびシトラコン酸が挙げられる。このα,β−オレフィン性不飽和カルボン酸試薬の反応性等価物には、上述の酸の無水物、エステルまたはアミド官能性誘導体が挙げられる。有用な反応性等価物は、無水マレイン酸である。
【0048】
このオレフィン重合体が誘導され得るオレフィンモノマーは、1個またはそれ以上のエチレン性不飽和基の存在により特徴づけられる重合可能なオレフィンモノマーである。これらは、モノオレフィン性モノマー(例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテンおよび1−オクテン)またはポリオレフィン性モノマー(通常、ジオレフィン性モノマー(例えば、1,3−ブタジエンおよびイソプレン))であり得る。通常、これらのモノマーは、末端オレフィン(すなわち、>C=CH基が存在することにより特徴づけられるオレフィン)である。しかしながら、ある種の内部オレフィン(これらは、時には、中間オレフィン(medial olefin)と呼ばれている)もまた、モノマーとして有用であり得る。これらの中間オレフィンモノマーが用いられる場合、それらは、通常、インターポリマーであるオレフィン重合体を生成する末端オレフィンと組み合わせて、使用される。このオレフィン重合体はまた、芳香族基(特に、フェニル基および低級アルキル置換および/または低級アルコキシ置換フェニル基(例えば、パラ(第三級ブチル)フェニル基))および脂環式基(例えば、重合可能な環状オレフィンまたは脂環式置換した重合可能な環状オレフィンから得られるもの)を含有し得るものの、これらのオレフィン重合体は、通常、このような基を含有しない。それにもかかわらず、1,3−ジエンおよびスチレン(例えば、1,3−ブタジエンおよびスチレンまたはパラ(第三級ブチル)スチレン)のようなインターポリマーから誘導したオレフィン重合体は、この一般規則の例外である。1実施形態では、このオレフィン重合体は、1種またはそれ以上のジエンから誘導した部分水素化重合体である。一般に、これらのオレフィン重合体は、約2個〜約30個の炭素原子、1実施形態では、約2個〜約16個の炭素原子を有する末端ヒドロカルビルオレフィンの単独重合体またはインターポリマーである。さらに典型的なクラスのオレフィン重合体は、2個〜約6個の炭素原子、1実施形態では、2個〜約4個の炭素原子を有する末端オレフィンの単独重合体およびインターポリマーからなる群から選択される。
【0049】
オレフィン重合体を調製するために使用され得る末端オレフィンモノマーおよび中間オレフィンモノマーの特定の例には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、2−ペンテン、プロピレンテトラマー、ジイソブチレン、イソブチレントリマー、1,2−ブタジエン、1,3−ブタジエン、1,2−ペンタジエン、1,3−ペンタジエン、イソプレン、1,5−ヘキサジエン、2−クロロ1,3−ブタジエン、2−メチル−1−ヘプテン、3−シクロヘキシル−1ブテン、3,3−ジメチル 1−ペンテン、スチレン、ジビニルベンゼン、酢酸ビニル、アリルアルコール、1−メチル酢酸ビニル、アクリロニトリル、アクリル酸エチル、エチルビニルエーテル、およびメチルビニルケトンが挙げられる。これらのうち、純粋な炭化水素のモノマーは、さらに典型的であり、末端オレフィンモノマーは、特に有用である。
【0050】
1実施形態では、これらのオレフィン重合体は、ルイス酸触媒(例えば、塩化アルミニウムまたは三フッ化ホウ素)の存在下にて、C精製流(これは、約35重量%〜約75重量%のブテン含有量、および約30重量%〜約60重量%のイソブテン含有量を有する)の重合により得られるもののようなポリイソブテン類である。これらポリイソブテン類は、一般に、主として(すなわち、全繰り返し単位の約50重量%より多い量で)、次式の立体配置のイソブテン繰り返し単位を含有する:
【0051】
【化2】
Figure 2004515602
1つの実施形態において、オレフィンポリマーは、約700〜約3000の数平均分子量を有するポリイソブテン基(またはポリイソブチレン基)であり、そして1つの実施形態において、約900〜約2300の数平均分子量を有するポリイソブテン基(またはポリイソブチレン基)である。
【0052】
1つの実施形態において、ヒドロカルビル置換カルボン酸アシル化剤は、以下の式:
【0053】
【化3】
Figure 2004515602
によって対応して示される、ヒドロカルビル置換型のコハク酸または無水コハク酸であり、ここで、Rは、約50〜約500炭素原子のヒドロカルビル基であり、1つの実施形態では、約50〜約300炭素原子のヒドロカルビル基であり、1つの実施形態では、約60〜約200炭素原子のヒドロカルビル基である。ハロ炭化水素でのマレイン酸もしくは無水マレイン酸またはその誘導体のアルキル化を介するか、あるいは末端二重結合を有するオレフィンポリマーとのマレイン酸もしくは無水マレイン酸の反応を解する、これらのヒドロカルビル置換型のコハク酸または無水コハク酸の生成は、当業者に周知であり、そして本明細書中に詳細に議論する必要はない。
【0054】
ヒドロカルビル置換カルボン酸アシル化剤は、ヒドロカルビル置換基およびコハク酸基からなるヒドロカルビル置換コハク酸アシル化剤であり得る。これらのヒドロカルビル置換基は、上記で議論されるように、オレフィンポリマーから誘導される。1つの実施形態において、ヒドロカルビル置換カルボン酸アシル化剤は、各当量のヒドロカルビル置換基について、平均して、少なくとも1.3個のコハク酸基、そして1つの実施形態において、約1.3個〜約2.5個、そして1つの実施形態において、約1.5個〜約2.5個、そして1つの実施形態において、約1.7個〜約2.1個のコハク酸基が、その構造中に存在することによって特徴付けられる。1つの実施形態において、ヒドロカルビル置換カルボン酸アシル化剤は、各当量のヒドロカルビル置換基について、約1.0個〜約1.3個、そして1つの実施形態において、約1.0個〜約1.2個、そして1つの実施形態において、約1.0個〜約1.1個のコハク酸基が、その構造中に存在することによって特徴付けられる。
【0055】
1つの実施形態において、ヒドロカルビル置換カルボン酸アシル化剤は、ポリイソブテン置換無水コハク酸であり、このポリイソブテン置換基は、約1500〜約3000の数平均分子量、そして1つの実施形態において、約1800〜約2300の数平均分子量を有し、この第1のポリイソブテン置換無水コハク酸は、1当量のポリイソブテン置換基あたり、約1.3個〜約2.5個のコハク酸基、そして1つの実施形態において、約1.7個〜約2.1個のコハク酸基によって特徴付けられる。
【0056】
1つの実施形態において、ヒドロカルビル置換カルボン酸アシル化剤は、ポリイソブテン置換無水コハク酸であり、このポリイソブテン置換基は、約700〜約1300の数平均分子量、そして1つの実施形態において、約800〜約1000の数平均分子量を有し、このポリイソブテン置換無水コハク酸は、1当量のポリイソブテン置換基あたり、約1.0個〜約1.3個のコハク酸基、そして1つの実施形態において、約1.0個〜約1.2個のコハク酸基によって特徴付けられる。
【0057】
本発明の目的のために、ヒドロカルビル置換コハク酸アシル化剤の当量のヒドロカルビル置換基は、そのヒドロカルビル置換基が誘導されるポリオレフィンの数平均分子量(M)を、ヒドロカルビル置換コハク酸アシル化剤中に存在する全ヒドロカルビル置換基の総量で割ることによって得られる数とみなされる。従って、ヒドロカルビル置換アシル化剤が、40,000の全ヒドロカルビル置換基の総量によって特徴付けられ、かつヒドロカルビル置換基が誘導されるポリオレフィンのM値が、2000である場合、この置換コハク酸アシル化剤は、全20(40,000/2000=20)当量の置換基によって特徴付けられる。
【0058】
ヒドロカルビル置換コハク酸アシル化剤中に存在する置換基の当量に対するコハク酸基の比(「コハク酸化比」とも呼ばれる)は、従来技術(例えば、けん化価または酸価から)を使用して当業者によって決定され得る。例えば、以下の式を使用して、無水マレイン酸をアシル化プロセスにおいて使用する場合のコハク酸化比を計算し得る:
【0059】
【化4】
Figure 2004515602
この等式において、SRは、コハク酸比であり、Mは、数平均分子量であり、そしてSap.No.は、けん化価である。上記の等式において、アシル化剤のけん化価=最終反応混合物の測定されたけん化価/AIであり、ここで、AIは、0と1との間の数(しかし0に等しくない)として表される、活性成分含量である。従って、80%の活性成分含量は、0.8のAI値に対応する。AI値は、カラムクロマトグラフィーのような技術を使用することによって計算され得、これらの技術を使用して、最終反応混合物中の未反応のポリアルキレンの量を決定する。おおまかな近似として、AIの値は、100から未反応ポリアルキレンのパーセンテージを引き算し、そして100で割ることによって決定される。
【0060】
燃料可溶性生成物(i)は、アンモニアおよび/またはアミンを使用して形成され得る。アシル化剤と反応して生成物(i)を形成するのに有用なアミンとしては、モノアミン、ポリアミン、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0061】
モノアミンは、1つのみのアミン官能基を有し、一方、ポリアミンは、2以上のアミン官能基を有する。アミンは、一級アミン、二級アミンまたは三級アミンであり得る。一級アミンは、1つの−NH基の存在によって特徴付けられ;二級アミンは、少なくとも1つのH−N<基の存在によって特徴付けられる。三級アミンは、一級アミンおよび二級アミンに類似するが、−NH基またはH−N<基中の水素原子が、ヒドロカルビル基で置換されていることを除く。一級モノアミンおよび二級モノアミンの例としては、エチルアミン、ジエチルアミン、n−ブチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、アリルアミン、イソブチルアミン、ココアミン(cocoamine)、ステアリルアミン、ラウリルアミン、メチルラウリルアミン、オレイルアミン、N−メチルオクチルアミン、ドデシルアミン、およびオクタデシルアミンが挙げられる。三級モノアミンの適切な例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、モノメチルジメチルアミン、モノエチルジメチルアミン、ジメチルプロピルアミン、ジメチルブチルアミン、ジメチルペンチルアミン、ジメチルヘキシルアミン、ジメチルヘプチルアミン、およびジメチルオクチルアミンが挙げられる。
【0062】
アミンは、ヒドロキシアミンであり得る。ヒドロキシアミンは、一級アミン、二級アミンまたは三級アミンであり得る。代表的に、ヒドロキシアミンは、一級アルカノールアミン、二級アルカノールアミン、または三級アルカノールアミンである。
【0063】
アルカノールアミンは、以下の式:
【0064】
【化5】
Figure 2004515602
によって表され得、ここで、上記の式において、各Rは、独立して、1個〜約8個の炭素原子のヒドロカルビル基であるか、または2個〜約8個の炭素原子のヒドロキシ置換ヒドロカルビル基であり、そして各R’は、独立して、2個〜約18個の炭素原子のヒドロカルビレン(すなわち、二価の炭化水素)基である。このような式において基−R’−OHは、ヒドロキシ置換ヒドロカルビレン基を表す。R’は、非環式基、脂環式基または芳香族基であり得る。1つの実施形態において、R’は、非環式の直鎖または分枝鎖のアルキレン基(例えば、エチレン、1,2−プロピレン、1,2−ブチレン、1,2−オクタデシレンなどの基)である。2つのR基が、同じ分子中に存在する場合、これらは、直接的な炭素−炭素結合によってか、またはヘテロ原子(例えば、酸素、窒素または硫黄)を介して結合され、5員環構造、6員環構造、7員環構造または8員環構造を形成し得る。このような複素環式アミンの例としては、N−(ヒドロキシ低級アルキル)−モルホリン、−チオモルホリン、−ピペリジン、−オキサゾリジン、−チオアゾリジンなどが挙げられる。しかし、代表的には、各Rは、独立して、7個の炭素原子までの低級アルキル基である。
【0065】
上記のヒドロキシアミンの適切な例としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、およびトリエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、ジ−(3−ヒドロキシプロピル)アミン、N−(3−ヒドロキシブチル)アミン、N−(4−ヒドロキシブチル)アミン、ならびにN,N−ジ−(2−ヒドロキシプロピル)アミンが挙げられる。
【0066】
アミンは、アルキレンポリアミンであり得る。以下の式:
【0067】
【化6】
Figure 2004515602
によって表されるアルキレンポリアミンが特に有用であり、ここで、nは、1と約10との間の平均値、そして1つの実施形態において、約2〜約7の平均値を有し、「アルキレン」基は、1個〜約10個の炭素原子を有し、そして1つの実施形態において、約2個〜約6個の炭素原子を有し、そして各Rは、独立して、水素、約30個の炭素原子までの脂肪族基またはヒドロキシ置換脂肪族基である。これらのアルキレンポリアミンとしては、メチレンポリアミン、エチレンポリアミン、ブチレンポリアミン、プロピレンポリアミン、ペンチレンポリアミンなどが挙げられる。このようなポリアミンの特定の例としては、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、プロピレンジアミン、トリメチレンジアミン、トリプロピレンテトラアミン、テトラエチレンペンタアミン、ヘキサエチレンヘプタアミン、ペンタエチレンヘキサアミン、またはそれらの2以上の混合物が挙げられる。
【0068】
エチレンポリアミンが有用である。これらは、Kirk Othmerの「Encyclopedia of Chemical Technology」、第2版、第7巻、22〜37頁、Interscience Publishers、New York(1965)の表題Ethylene Aminesの下に詳細に記載される。これらのポリアミンは、アンモニアとの二塩化エチレンの反応によってか、または開環試薬(例えば、水、アンモニアなど)とのエチレンイミンの反応によって、調製され得る。これらの反応は、環縮合生成物(例えば、ピペラジン)を含むポリアルキレンポリアミンの複雑な混合物の生成を生じる。
【0069】
1つの実施形態において、アミンは、ポリアミンボトムまたは重ポリアミンである。用語「ポリアミンボトム(polyamine bottom)」とは、低分子量ポリアミンおよび揮発性成分を除去して、残渣として、ポリアミンボトムを残すためのポリアミン混合物のストリッピングから生じる、ポリアミンをいう。1つの実施形態において、ポリアミンボトムは、総ジエチレントリアミンまたはトリエチレンテトラアミンの約2重量%未満を有するものとして記載されている。有用なポリアミンボトムは、商品名E−100としてDow Chemicalから入手可能である。この材料は、1.0168の15.6℃での比重、33.15重量%の窒素含量、および121センチストークスの40℃での粘性を有するものとして特徴付けられる。使用され得る別のポリアミンボトムは、商品名HPA−XとしてUnion Carbideから市販されている。このポリアミンボトム生成物は、環縮合生成物(例えば、ピペラジン)およびジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミンなどの高級アナログを含む。
【0070】
用語「重ポリアミン(heavy polyamine)」とは、1分子あたり7個以上の窒素原子(または1分子あたり7個以上の窒素を含むポリアミンオリゴマー)および1分子あたり2以上の一級アミンを含むポリアミンをいう。これらは、欧州特許番号EP0770098(これは、このような重ポリアミンの開示について、参考として本明細書中に援用される)に記載される。
【0071】
燃料可溶生成物(i)は、塩、エステル、エステル/塩、アミド、イミド、またはそれらの2つ以上の組み合わせであり得る。この塩は、1分子のアシル化剤およびアンモニアまたはアミンの残基を含む内部塩(ここで、1つのカルボキシル基は、同じ基内の窒素原子にイオン結合される)であり得るか、またはこの塩は、外部塩(ここで、イオン性塩の基は、同じ分子の一部でない窒素原子を用いて形成される)であり得る。1実施形態において、このアミンは、ヒドロキシアミンであり、ヒドロカルビル置換したカルボン酸アシル化剤は、ヒドロカルビル置換した無水コハク酸であり、得られる燃料可溶生成物は、半エステルおよび半塩(すなわち、エステル/塩)である。1実施形態において、アミンは、アルキレンポリアミンであり、ヒドロカルビル置換したカルボン酸アシル化剤は、ヒドロカルビル置換した無水コハク酸であり、そして得られる燃料可溶生成物は、スクシンイミドである。
【0072】
ヒドロカルビル置換したカルボン酸アシル化剤とアンモニアまたはアミンとの間の反応は、所望の生成物の形成を提供する条件下で行われる。代表的には、ヒドロカルビル置換したカルボン酸アシル化剤およびアンモニアまたはアミンは、一緒に混合され、約50℃〜約250℃の範囲内の温度まで、1実施形態においては、約80℃〜約200℃の範囲内の温度まで;必要に応じて、通常の液体、実質的に不活性の有機液体溶媒/希釈剤の存在下で、所望の生成物が形成されるまで、加熱される。1実施形態において、ヒドロカルビル置換したカルボン酸アシル化剤およびアンモニアまたはアミンは、1当量のアンモニアまたはアミンあたり約0.3〜約3当量のヒドロカルビル置換したカルボン酸アシル化剤を提供するのに十分な量で反応される。1実施形態において、この比は、約0.5:1〜約2:1であり、そして1実施形態において約1:1である。
【0073】
1実施形態において、燃料可溶生成物(i)は、以下:(i)(a)第1のヒドロカルビル置換したカルボン酸アシル化剤をアンモニアまたはアミンと反応させることによって生成される第1の燃料可溶生成物であって、この第1のアシル化剤のヒドロカルビル置換基が約50個〜約500個の炭素原子を有する、第1の燃料可溶生成物;および(i)(b)第2のヒドロカルビル置換したカルボン酸アシル化剤をアンモニアまたはアミンと反応させることによって生成される第2の燃料可溶生成物であって、この第2のアシル化剤のヒドロカルビル置換基が約50個〜約500個の炭素原子を有する、第2の燃料可溶生成物、を含む。この実施形態において、生成物(i)(a)と(i)(b)は、異なる。例えば、この第1のアシル化剤のヒドロカルビル置換基の分子量は、第2のアシル化剤についてのヒドロカルビル置換基の分子量と、異なる。1実施形態において、第1のアシル化剤のヒドロカルビル置換基についての数平均分子量は、約1500〜約3000の範囲内であり得、そして1実施形態において、約1800〜約2300の範囲内であり得、そして第2のアシル化剤のヒドロカルビル置換基についての数平均分子量は、約700〜約1300の範囲内であり得、そして1実施形態において、約800〜約1000の範囲内であり得る。第1のヒドロカルビル置換したカルボン酸アシル化剤は、ポリイソブテン置換した無水コハク酸であり得、このポリイソブテン置換基は、約1500〜約3000の数平均分子量を有し、1実施形態において、約1800〜約2300の数平均分子量を有する。この第1のポリイソブテン置換した無水コハク酸は、1当量のポリイソブテン置換基あたり少なくとも約1.3個のコハク酸基、1実施形態において約1.3個〜約2.5個のコハク酸基、そして1実施形態において約1.7個〜約2.1個のコハク酸基によって特徴付けられ得る。この第1の燃料可溶生成物(i)(a)に使用されるアミンは、アルカノールアミンであり得、この生成物はエステル/塩の形態であり得る。第2のヒドロカルビル置換したカルボン酸アシル化剤は、ポリイソブテン置換した無水コハク酸であり得、この第2のポリイソブテン置換した無水コハク酸のポリイソブテン置換基は、約700〜約1300の数平均分子量を有し、そして1実施形態において約800〜約1000の数平均分子量を有する。この第2のポリイソブテン置換した無水コハク酸は、1当量のポリイソブテン置換基あたり約1.0個〜約1.3個のコハク酸基、そして1実施形態において1当量のポリイソブテン置換基あたり約1.0個〜約1.2個のコハク酸基によって特徴付けられ得る。この第2の燃料可溶生成物(i)(b)において使用されるアミンはアルカノールアミンであり得、そしてこの生成物はエステル/塩の形態で有り得るか、またはこのアミンは、アルキレンポリアミンであり得、そしてこの生成物は、スクシンイミドの形態であり得る。燃料可溶生成物(i)は、約1重量%〜約99重量%の生成物(i)(a)、そして1実施形態において、約30重量%〜約70重量%の生成物(i)(a);および約99重量%〜約1重量%の生成物(i)(b)、そして1実施形態において、約70重量%〜約30重量%の生成物(i)(b)を含み得る。
【0074】
1実施形態において、燃料可溶生成物(i)は、(i)(a)第1のヒドロカルビル置換したカルボン酸アシル化剤であって、この第1のアシル化剤のヒドロカルビル置換基が約50個〜約500個の炭素原子を有する、第1のヒドロカルビル置換したカルボン酸アシル化剤;および(i)(b)第2のヒドロカルビル置換したカルボン酸アシル化剤を含み、この第2のアシル化剤のヒドロカルビル置換基は約50個〜約500個の炭素原子を有し、この第1のアシル化剤および第2のアシル化剤は、同じかまたは異なり;この第1のアシル化剤および第2のアシル化剤は、2個以上の一級アミノ基、2個以上の二級アミノ基、少なくとも1個の一級アミノ基および少なくとも1つの二級アミノ基、少なくとも2個のヒドロキシル基、あるいは少なくとも1個の一級または二級アミノ基および少なくとも1個のヒドロキシル基を有する化合物から誘導される連結基によって一緒に結合され;この結合されたアシル化剤は、アンモニアまたはアミンと反応される。第1のアシル化剤についてのヒドロカルビル置換基の分子量は、第2のアシル化剤についてのヒドロカルビル置換基の分子量と同じであってもよいし、異なっていてもよい。1実施形態において、第1のアシル化剤および/または第2のアシル化剤についてのヒドロカルビル置換基についての数平均分子量は、約1500〜約3000の範囲内にあり、そして1実施形態において、約1800〜約2300の範囲内にある。1実施形態において、第1および/または第2のアシル化剤のヒドロカルビル置換基についての数平均分子量は、約700〜約1300の範囲内にあり、そして1実施形態において、約800〜約1000の範囲内にある。この第1および/または第2のヒドロカルビル置換したカルボン酸アシル化剤は、ポリイソブテン置換した無水コハク酸であり得、このポリイソブテン置換基は約1500〜約3000の数平均分子量を有し、そして1実施形態において、約1800〜約2300の数平均分子量を有する。この第1および/または第2のポリイソブテン置換した無水コハク酸は、1当量のポリイソブテン置換基あたり、少なくとも約1.3個のコハク酸基、そして1実施形態において、約1.3個〜約2.5個のコハク酸基、そして1実施形態において約1.7個〜約2.1個のコハク酸基によって特徴付けされ得る。この第1および/または第2のヒドロカルビル置換したカルボン酸アシル化剤は、ポリイソブテン置換した無水コハク酸であり得、このポリイソブテン置換基は、約700〜約1300の数平均分子量を有し、そして1実施形態において、約800〜約1000の数平均分子量を有する。この第1および/または第2のポリイソブテン置換した無水コハク酸は、1当量のポリイソブテン置換基あたり約1.0個〜約1.3個のコハク酸基によって、そして1実施形態において、約1.0個〜約1.2個のコハク酸基によって特徴付けされ得る。この連結基は、2個以上の一級アミノ基、2個以上の二級アミノ基、少なくとも1個の一級アミノ基および少なくとも1つの二級アミノ基、あるいは少なくとも1個の一級または二級アミノ基および少なくとも1個のヒドロキシル基を有する、上で議論したアミンまたはヒドロキシアミン(hydroxamine)のいずれかから誘導され得る。この連結基はまた、ポリオールから誘導され得る。このポリオールは、以下の式:
R−(OH)
によって表される化合物であり得、ここで、上記式において、Rはmの価数を有する有機基であり、Rは炭素−酸素結合を通してOH基に結合され、そしてmは2〜約10の整数であり、そして1実施形態において、mは2〜約6の整数である。このポリオールは、グリコールであり得る。このアルキレングリコールは、有用である。使用され得るポリオールの例として、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ジブチレングリコール、トリブチレングリコール、1,2−ブタンジオール、2,3−ジメチル−2,3−ブタンジオール、2,3−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、1,7−ヘプタンジオール、2,4−ヘプタンジオール、1,2,3−ヘキサントリオール、1,2,4−ヘキサントリオール、1,2,5−ヘキサントリオール、2,3,4−ヘキサントリオール、1,2,3−ブタントリオール、1,2,4−ブタントリオール、2,2,66−テトラキス−(ヒドロキシメチル)シクロシクロヘキサノール、1,10−デカンジオール、ジギタロース(digitalose)、2−ヒドロキシメチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール(トリメチロールエタン)、または2−ヒドロキシメチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール(トリメチルオプロパン)などが挙げられる。上記の2つ以上の混合物が、使用され得る。
【0075】
この連結した生成物の調製において使用される反応物の比は、広範囲にわたって変更され得る。一般に、第1および第2のアシル化剤の各々の各当量について、少なくとも約1当量の連結化合物が使用される。連結化合物の上限は、各当量の第1および第2のアシル化剤について約2当量の連結化合物である。一般に、第2のアシル化剤に対する第1のアシル化剤の当量の比は、約4:1〜約1:4であり、そして1実施形態において約1.5:1である。
【0076】
第1および第2のアシル化剤についての当量の数は、各々に存在するカルボン酸官能基の総数に依存する。アシル化剤の各々についての当量数を決定する際に、カルボン酸アシル化剤として反応し得ないカルボキシル官能基は、除外される。しかし、一般に、アシル化剤における、各カルボキシ基について1当量の各アシル化剤が存在する。例えば、1モルのオレフィンポリマーおよび1モルの無水マレイン酸の反応から誘導される無水物中において2当量存在する。
【0077】
1当量のポリアミンの重量は、分子内に存在する窒素の総数で割ったポリアミンの分子量である。このポリアミンが連結化合物として使用される場合、三級アミノ基は数に入れない。市販のポリアミンの混合物の1当量の重量は、窒素の原子量(14)をポリアミン中に含まれる%Nで割ることによって決定され得る;従って、34の%Nを有するポリアミン混合物は、41.2の当量重量を有する。アンモニアまたはモノアミンの当量重量は、その分子量に等しい。
【0078】
1当量のポリオールの重量は、分子内に存在するヒドロキシル基の総数によって割られたその分子量である。従って、1当量のエチレングリコールの重量は、その分子量の半分である。
【0079】
連結化合物として使用されるべき1当量のヒドロキシアミンの重量は、分子内に存在する−OH、>NHおよび−NH基の総数によって割られたその分子量に等しい。
【0080】
第1および第2のアシル化剤は、従来のエステルおよび/またはアミド形成技術に従って、連結化合物と反応され得る。これは、通常、必要に応じて、通常液体で実質的に不活性の有機液体溶媒/希釈剤の存在下で、アシル化剤を連結化合物と共に加熱する工程を包含する。少なくとも約30℃〜最低の分解温度を有する反応成分および/または生成物の分解温度が使用され得る。この温度は、アシル化剤が無水物である場合、約50℃〜約130℃の範囲内であり得、1実施形態において、約80℃〜約100℃である。他方、アシル化剤が酸である場合、この温度は、約100℃〜約300℃の範囲内であり得、約125℃〜約250℃の範囲内の温度が時折使用される。
【0081】
この反応によって形成される連結した生成物は、各々のアシル化剤の電荷、および連結化合物の反応部位の数に依存する統計学的混合物の形態であり得る。例えば、等モル比の第1および第2のアシル化剤がエチレングリコールと反応される場合、この生成物は、(1)約50%の化合物(ここで、1分子の第1のアシル化剤が、エチレングリコールを介して1分子の第2のアシル化剤に連結される);(2)約25%の化合物(ここで、二分子の第1のアシル化剤が、エチレングリコールを介して一緒に連結される);および(3)約25%の化合物(ここで、二分子の第2のアシル化剤がエチレングリコールを介して連結される)の混合物からなる。
【0082】
連結したアシル化剤とアンモニアまたはアミンとの間の反応は、塩、エステル/塩、アミドまたはイミドの形成条件下で、従来の技術を使用して、実行され得る。代表的には、これらの化合物は、一緒に混合され、約20℃から最低の分解温度を有する反応成分および/または生成物の分解温度まで、そして1実施形態において約50℃〜約130℃、そして1実施形態において約80℃〜約110℃の範囲内の温度まで;必要に応じて、通常液体で、実質的に不活性の有機液体溶媒/希釈剤の存在下で、所望の塩生成物が形成されるまで、加熱される。
【0083】
以下の実施例は、上で議論した燃料可溶生成物(i)の調製を例示するために提供される。
【0084】
(イオン性化合物または非イオン性化合物(ii))
イオン性化合物または非イオン性化合物(ii)は、約1〜約40の範囲、1つの実施形態において約4〜約15の範囲の、親水性−親油性平衡(HLB)(これは、界面活性分子上の極性(親水性)基および無極性(親油性)基のサイズおよび強度をいう)を有する。これらの化合物の例は、McCutcheon’s Emulsifiers and Detergents,1998,North American & International Editionに開示されている。North American Editionの1〜235頁およびInternational Editionの1〜199頁は、このようなイオン性化合物および非イオン性化合物(この化合物は、約1〜約40、1つの実施形態において約1〜約30、1つの実施形態において約1〜20、および別の実施形態において約1〜約10の範囲のHLBを有する)を開示するための参考として、本明細書中で援用される。有用な化合物としては、以下が挙げられる:アルカノールアミド、アルキルアリールスルホネート、アミンオキシド、ポリ(オキシアルキレン)化合物(アルキレンオキシド繰返し単位を含有するブロックコポリマーを含む)、カルボキシル化アルコールエトキシレート、エトキシル化アルコール、エトキシル化アルキルフェノール、エトキシル化アミンおよびエトキシル化アミド、エトキシル化脂肪酸、エトキシル化脂肪酸エステルおよびエトキシル化脂肪油、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、グリセロールエステル、グリコールエステル、ソルビタンエステル、イミダゾリン誘導体、レシチンおよびその誘導体、リグニンおよびその誘導体、モノグリセリドおよびその誘導体、オレフィンスルホネート、リン酸エステルおよびその誘導体、プロポキシル化(propoxylated)およびエトキシル化の、脂肪酸またはアルコールまたはアルキルフェノール、ソルビタン誘導体、スクロースエステルおよびその誘導体、スルフェートまたはアルコールまたはエトキシル化アルコールまたは脂肪酸エステル、ドデシルベンゼンおよびトリデシルベンゼンのスルホネートまたは縮合ナフタレンまたは石油、スルホスクシネートおよびその誘導体、ならびに、トリデシルベンゼンスルホン酸およびドデシルベンゼンスルホン酸。
【0085】
1つの実施形態において、イオン性化合物または非イオン性化合物(ii)は、燃料可溶性生成物であり、この生成物は、約12〜約30個の炭素原子を有するアシル化剤をアンモニアまたはアミンと反応させることによって作製される。このアシル化剤は、約12〜約24個の炭素原子、および1つの実施形態において約12〜約18個の炭素原子を含有し得る。このアシル化剤は、カルボン酸またはその反応性等価物であり得る。反応性等価物としては、酸ハロゲン化物、無水物、エステルなどが挙げられる。これらのアシル化剤は、一塩基酸または多塩基酸であり得る。多塩基酸は、好ましくは、ジカルボン酸であるが、トリカルボン酸、テトラカルボン酸が使用され得る。これらのアシル化剤は、脂肪酸であり得る。例としては、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸などが挙げられる。これらのアシル化剤は、それぞれ、以下の式:
【0086】
【化7】
Figure 2004515602
によって表わされる、コハク酸またはその無水物であり得、ここで、前式のRは各々、約10〜約28個の炭素原子のヒドロカルビル基であり、1つの実施形態において約12〜20個の炭素原子のヒドロカルビル基である。例としては、テトラプロピレン置換のコハク酸またはその無水物、ヘキサデシルコハク酸またはその無水物などが挙げられる。アミンは、燃料可溶性生成物(i)を作製する際に有用であるような上記の任意のアミンであり得る。アシル化剤とアンモニアまたはアミンとの間の反応生成物は、塩、エステル、アミド、イミド、またはそれらの組み合わせであり得る。この塩は、アシル化剤およびアンモニアまたはアミンの分子の残渣を含む、内部塩であり得、ここで、これらのカルボキシル基のうちの1つは、同じ基の窒素原子とイオン結合するか;または、この塩は、外部塩であり得、ここで、イオン性の塩基は、同じ分子の一部ではない窒素原子によって形成される。アシル化剤とアンモニアまたはアミンとの間の反応は、所望の生成物の形成を提供する条件下で行われる。代表的には、アシル化剤とアンモニアまたはアミンは、必要に応じて、通常液体で、実質的に不活性な有機溶媒/希釈液の存在下で、所望の生成物が形成されるまで、一緒に混合され、そして約50℃〜約250℃、および1つの実施形態において約80℃〜200℃の範囲の温度まで加熱される。1つの実施形態において、アシル化剤およびアンモニアまたはアミンは、1当量のアンモニアまたはアミンあたり約0.3〜約3当量のアシル化剤を提供するのに十分な量で反応される。1つの実施形態において、この割合は、約0.5:1〜約2:1、および1つの実施形態においては、約1:1である。
【0087】
1つの実施形態において、イオン性化合物または非イオン性化合物(ii)は、エステル/塩であり、これは、ヘキサデシル無水コハク酸をジメチルエタノールアミンと、約1:1〜約1:1.5、および1つの実施形態においては、約1:1.35の当量比(すなわち、アミンに対するカルボニル比)で反応させることによって作製される。
【0088】
イオンまたは非イオン性化合物(ii)は、約15重量%までの濃度、および1つの実施形態において約0.01重量%〜約15重量%、および1つの実施形態において約0.01重量%〜約10重量%、および1つの実施形態において約0.01重量%〜約5重量%、および1つの実施形態において約0.01重量%〜約3重量%、および1つの実施形態において約0.1重量%〜約1重量%までの濃度で水燃料エマルジョン中に存在し得る。
【0089】
(水溶性化合物)
水溶性化合物は、アミン塩、アンモニウム塩、アジド化合物、ニトロ化合物、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、またはそれらの2種以上の混合物であり得る。これらの化合物は、上で議論されている燃料可溶性生成物(i)およびイオン性化合物または非イオン性化合物(ii)とは異なる。これらの水溶性化合物としては、有機アミンニトレート、硝酸エステル、アジド、ニトラミドおよびニトロ化合物が挙げられる。アルカリ金属炭酸塩またはアルカリ土類金属塩、硫酸塩、スルフィド、スルホネートなどもまた、挙げられる。
【0090】
式:k[G(NRy+nXp−によって表わされるアミン塩またはアンモニウム塩は、特に有用であり、ここで、Gは、水素または1〜約8個の炭素原子の有機基であり、1つの実施形態において1〜約2個の炭素原子の有機基であり、yの原子価を有し;各Rは、独立して、水素または1〜約10個の炭素原子のヒドロカルビル基、1つの実施形態において1〜約5個の炭素原子のヒドロカルビル基、および1つの実施形態において1〜約2個の炭素原子のヒドロカルビル基であり;Xp−は、pの原子価を有するアニオンであり;k、y、nおよびpは、独立して、少なくとも1の整数である。GがHの場合、yは1である。正電荷kyの合計は、負電荷nXp−の合計に等しい。1つの実施形態において、Xは硝酸イオンであり;1つの実施形態において、Xは酢酸イオンである。例としては、硝酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、硝酸メチルアンモニウム、酢酸メチルアンモニウム、エチレンジアミンジアセテート、尿素硝酸塩、尿素および硝酸グアニジニウムが挙げられる。硝酸アンモニウムが、特に有用である。
【0091】
1つの実施形態において、水溶性化合物は、エマルジョン安定剤として機能し、すなわち、この化合物は、水−燃料エマルジョンを安定化させるように作用する。従って、1つの実施形態において、この水溶性化合物は、エマルジョンを安定化させる量で、水燃料エマルジョン中に存在する。
【0092】
1つの実施形態において、水溶性化合物は、燃焼向上剤として機能する。燃焼向上剤は、燃料組成物の質量燃焼速度を増加させる能力によって特徴付けられる。このような燃焼向上剤の存在は、エンジンの出力を改善する効果を有する。従って、1つの実施形態において、水溶性化合物は、燃焼を向上させる量で水−燃料エマルジョン中に存在する。
【0093】
水溶性化合物は、約0.001重量%〜約1重量%、1つの実施形態において約0.01重量%〜約1重量%の濃度で、水燃料エマルジョン中に存在し得る。
【0094】
(セタン向上剤)
1つの実施形態において、水燃料エマルジョンは、セタン向上剤を含有する。有用なセタン向上剤としては、過酸化物、硝酸塩、亜硝酸塩、ニトロカルバメートなどが挙げられるがこれらに限定されない。有用なセタン向上剤としては、ニトロプロパン、ジニトロプロパン、テトラニトロメタン、2−ニトロ−2−メチル−1−ブタノール、2−メチル−2−ニトロ−1−プロパノールなどが挙げられるがこれらに限定されない。一価または多価であり得る、置換または非置換の脂肪族アルコールまたは脂環式アルコールの硝酸エステルもまた、含まれる。これらとしては、約10個までの炭素原子、1つの実施形態において約2〜約10個の炭素原子を有する、置換または非置換のアルキルニトレートまたはシクロアルキルニトレートが挙げられる。アルキル基は、直鎖または分枝鎖のアルキル基、あるいは直鎖または分枝鎖のアルキル基の混合物のいずれかであり得る。例としては、以下が挙げられる:硝酸メチル、硝酸エチル、n−プロピルニトレート、イソプロピルニトレート、アリルニトレート、n−ブチルニトレート、イソブチルニトレート、sec−ブチルニトレート、tert−ブチルニトレート、n−アミルニトレート、イソアミルニトレート、2−アミルニトレート、3−アミルニトレート、tert−アミルニトレート、n−ヘキシルニトレート、n−ヘプチルニトレート、n−オクチルニトレート、2−エチルヘキシルニトレート、sec−オクチルニトレート、n−ノニルニトレート、n−デシルニトレート、シクロペンチルニトレート、シクロヘキシルニトレート、メチルシクロヘキシルニトレート、およびイソプロピルシクロヘキシルニトレート。アルコキシ置換脂肪族アルコール(例えば、2−エトキシエチルニトレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチルニトレート、1−メトキシプロピル−2−ニトレート、4−エトキシブチルニトレートなど、およびジオールニトレート(例えば、1,6−ヘキサメチレンジニトレート))の硝酸エステルもまた、有用である。有用なセタン向上剤は、2−エチルヘキシルニトレートである。
【0095】
水−燃料エマルジョン中のセタン向上剤の濃度は、エマルジョンに所望のセタン価を提供するのに十分な任意の濃度であり得る。1つの実施形態において、セタン向上剤の濃度は、約10重量%までのレベル、1つの実施形態において約0.05重量%〜約10重量%のレベル、1つの実施形態において約0.05重量%〜約5重量%のレベル、そして1つの実施形態において約0.05重量%〜約1重量%のレベルである。
【0096】
(さらなる添加剤)
前出の材料に加えて、当業者に周知の他の燃料添加剤が、本発明の水−燃料エマルジョンに使用され得る。これらとしては、錆阻害剤(例えば、アルキル化コハク酸および無水物)、静菌剤、ゴム(gum)阻害剤、金属不活化剤、上部シリンダー潤滑剤などが挙げられるがこれらに限定されない。これらのさらなる添加剤は、水−燃料エマルジョンの全重量に基づいて約1重量%までの濃度、および1つの実施形態において約0.01重量%〜約1重量%の濃度で使用され得る。
【0097】
本発明の水−燃料エマルジョン中の化学添加剤(前出のエマルジョンを含む)の全濃度は、約0.05重量%〜約30重量%、1つの実施形態において約0.1重量%〜約20重量%、1つの実施形態において約0.1重量%〜約15重量%、1つの実施形態において約0.1重量%〜約10重量%、および1つの実施形態において約0.1重量%〜約5重量%の範囲であり得る。
【0098】
(有機溶媒)
前出のエマルジョンを含む添加剤は、実質的に不活性な、通常液体の有機溶媒(例えば、ナフサ、ベンゼン、トルエン、キシレンまたはディーゼル燃料)で希釈されて、さらなる濃厚物が形成され得、次いでこれを、燃料および水と混合して水−燃料エマルジョンを形成する。これらの濃厚物は、一般に、約10重量%〜約90重量%の前記溶媒を含有する。
【0099】
この水−燃料エマルジョンは、約60重量%までの有機溶媒、1つの実施形態において約0.01重量%〜約50重量%の有機溶媒、1つの実施形態において約0.01重量%〜約20重量%の有機溶媒、1つの実施形態において約0.1重量%〜約5重量%の有機溶媒、および1つの実施形態において約0.1重量%〜約3重量%の有機溶媒を含有し得る。
【0100】
(凍結防止剤)
1つの実施形態において、本発明の水−燃料エマルジョンは、凍結防止剤を含有する。この凍結防止剤は、代表的にはアルコールである。例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、メタノール、エタノール、グリセロールおよびそれらの2種以上の混合物が挙げられるがこれらに限定されない。凍結防止剤は、代表的には、水−燃料エマルジョンで使用される水の凍結を防止するのに十分な濃度で使用される。従って、この濃度は、燃料が保存または使用される温度に依存する。1つの実施形態において、この濃度は、水−燃料エマルジョンの重量に基づいて約20重量%までのレベル、1つの実施形態において約0.1重量%〜約20重量%のレベル、および1つの実施形態において約1重量%〜約10重量%のレベルである。

Claims (12)

  1. 濃厚な水性炭化水素エマルジョンであって、以下:
    (1)完全に処方された水性炭化水素燃料エマルジョン中に含まれる炭化水素燃料の総量のうちの一部;
    (2)完全に処方された該水性炭化水素燃料エマルジョン中に含まれる乳化剤のうちの実質的に全部;および
    (3)完全に処方された該水性炭化水素燃料エマルジョン中に含まれる水のうちの実質的に全部、
    を含み、完全に処方された水性炭化水素燃料エマルジョンを作製するために使用される、1ミクロン以下の平均粒子液滴サイズを有する、安定な濃厚な水性炭化水素エマルジョンを生じ、ここで、
    該乳化剤が、以下:
    (i)少なくとも1種のヒドロカルビル置換カルボン酸アシル化剤とアンモニアまたはアミンとを反応させることによって作製される、少なくとも1種の燃料可溶性生成物であって、該ヒドロカルビル置換アシル化剤が、約50〜約500個の炭素原子を有する、燃料可溶性生成物;
    (ii)約1〜約40の親水性−親油性均衡物を有する、イオン性化合物もしくは非イオン性化合物のうちの少なくとも1種;
    (iii)(i)および(ii)の混合物;または
    (iv)水溶性化合物であって、アミン塩、アンモニウム、アジド化合物、ニトロ化合物、硝酸エステル、ニトロアミン、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、および(i)、(ii)、もしくは(iii)と組み合わされたそれらの混合物からなる群から選択される、水溶性化合物、
    からなる群から選択され、そして
    該水が、水、不凍水、硝酸アンモニウム水、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される、
    濃厚な水性炭化水素エマルジョン。
  2. 前記乳化剤の総量および前記水の総量が、前記濃厚物中に含まれる、請求項1に記載の濃厚物。
  3. 請求項1に記載の濃厚物であって、前記炭化水素燃料の一部が、完全に処方された前記水性炭化水素燃料のうち約0.5重量%〜70重量%の範囲であり;前記乳化剤の総量が、完全に処方された該水性炭化水素燃料エマルジョンの約0.05重量%〜20重量%の範囲であり;そして前記水の総量が、完全に処方された該水性炭化水素燃料エマルジョンの約5重量%〜約50重量%の範囲である、濃厚物。
  4. 請求項1に記載の濃厚物であって、前記炭化水素燃料の一部が、完全に処方された前記水性炭化水素燃料の約1重量%〜40重量%の範囲であり;前記乳化剤の総量が、完全に処方された該水性炭化水素燃料エマルジョンの約0.1重量%〜10重量%の範囲であり;そして前記水の総量が、完全に処方された該水性炭化水素燃料エマルジョンの約15重量%〜約50重量%の範囲である、濃厚物。
  5. 前記濃厚な水性炭化水素エマルジョンが、約0.1ミクロン〜約1ミクロンの範囲の平均粒子液滴サイズを有する、請求項1に記載の濃厚物。
  6. 請求項1に記載の濃厚物であって、該濃厚物が、セタン向上剤、有機溶媒、不凍剤、界面活性剤、および他の公知の燃料添加剤ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択される、添加剤をさらに含む、濃厚物。
  7. 濃厚な水性炭化水素エマルジョンから水性炭化水素燃料エマルジョンを製造するためのプロセスであって、以下:
    (1)濃厚な水性炭化水素燃料エマルジョンを調製する工程であって、以下:
    (a)完全に処方された水性炭化水素燃料エマルジョンの約0.5重量%〜約70重量%の範囲における炭化水素燃料の一部;
    (b)完全に処方された該水性炭化水素燃料エマルジョンの約0.05重量%〜約20重量%の範囲における乳化剤の実質的に全部;および
    (c)完全に処方された該水性炭化水素燃料エマルジョンの約5重量%〜約50重量%の範囲における水の実質的に全部、
    を乳化して、1ミクロン未満の平均直径を有する水粒径を有する、濃厚な水性炭化水素燃料エマルジョンを形成する、工程;ならびに
    (2)完全に処方された該水性炭化水素燃料エマルジョン中の炭化水素燃料の総量のうち、約95重量%〜約50重量%の範囲の該炭化水素燃料の残りの部分で、該濃厚な水性炭化水素燃料エマルジョンを希釈する、工程、
    を包含し、1ミクロン以下の平均粒子液滴サイズを有する、安定な完全に処方された水性炭化水素燃料エマルジョンを生じ、ここで、
    該乳化剤が、以下:
    (i)少なくとも1種のヒドロカルビル置換カルボン酸アシル化剤とアンモニアまたはアミンとを反応させることによって作製される、少なくとも1種の燃料可溶性生成物であって、該ヒドロカルビル置換アシル化剤が、約50〜約500個の炭素原子を有する、燃料可溶性生成物;
    (ii)約1〜約40の親水性−親油性均衡物を有する、イオン性化合物もしくは非イオン性化合物のうちの少なくとも1種;
    (iii)(i)および(ii)の混合物;または
    (iv)水溶性化合物であって、アミン塩、アンモニウム塩、アジド化合物、ニトロ化合物、硝酸エステル、ニトロアミン、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、および(i)、(ii)、もしくは(iii)と組み合わされたそれらの混合物からなる群から選択される、水溶性化合物、
    からなる群から選択され、
    該水が、水、不凍剤、硝酸アンモニウム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択され、そして
    完全に処方された該水性炭化水素燃料エマルジョンが、約50重量%〜約99重量%の液体炭化水素燃料および約1重量%〜約50重量%の水を含む、
    プロセス。
  8. 前記乳化剤の最終部分および前記水の最終部分が、完全に処方された前記水性炭化水素燃料エマルジョン、前記炭化水素燃料およびそれらの組み合わせに添加される、請求項7に記載のプロセス。
  9. 請求項7に記載のプロセスであって、前記エマルジョンの総量が、完全に処方された前記水性炭化水素燃料生成物の約0.1重量%〜約20重量%の範囲で、前記濃厚な水性炭化水素エマルジョンを作製するために使用され;ここで、前記水が、完全に処方された水性炭化水素燃料の約5重量%〜約50重量%の範囲で添加され;そして添加剤が、完全に処方された該水性炭化水素燃料エマルジョンの約0.0001重量%〜約10重量%の範囲で、該濃厚な水性炭化水素エマルジョンに添加され;そして該添加剤は、セタン向上剤、有機溶媒、不凍剤、界面活性剤、他の公知の燃料添加剤およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、プロセス。
  10. 完全に処方された前記水性炭化水素燃料エマルジョン中の約95重量%〜約40重量%の範囲の残りの量の炭化水素燃料部分で、前記濃厚な水性炭化水素燃料エマルジョンを希釈する工程をさらに包含する、請求項7に記載のプロセス。
  11. 前記希釈工程が、混合、ブレンド、攪拌、乳化、およびそれらの組み合わせから選択される方法により実施される、請求項7に記載のプロセス。
  12. 前記プロセスが、バッチプロセス、連続プロセス、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項7に記載のプロセス。
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