JP2002525385A - 水燃料乳化組成物 - Google Patents

水燃料乳化組成物

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    • C10L1/00Liquid carbonaceous fuels
    • C10L1/32Liquid carbonaceous fuels consisting of coal-oil suspensions or aqueous emulsions or oil emulsions
    • C10L1/328Oil emulsions containing water or any other hydrophilic phase

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、以下(A)〜(D)を含有する乳化された水−ブレンド燃料組成物に関する:(A)ガソリンまたはディーゼル範囲で沸騰する炭化水素;(B)水;(C)少乳化量の少なくとも1つの燃料−可溶性塩であって、(C)(I)約16〜500個の炭素原子を有する少なくとも1つのアシル化剤と、(C)(II)アンモニアおよび/または少なくとも1つのアミンとを反応させることによって作製される、燃料−可溶性塩;ならびに(D)水−ブレンド燃料組成物の約0.001〜約15重量%の、水溶性、無灰分、ハロゲン−、ホウ素−、およびリン−なしのアミン塩であり、成分(C)とは異なる、アミン塩。本発明はまた、内燃機関に燃料供給する方法であって、上記機関に本発明の組成物を燃料供給する工程を包含する方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本願は、米国出願09/152,852(1998年9月14日出願)の一部
継続出願であり、この出願の開示は、本明細書中でその全体が参考として援用さ
れる。
【0002】 (発明の背景) 本発明は、乳化された水−ブレンド燃料組成物に関し、より詳細には、液体燃
料、水、乳化剤、および乳化安定剤または燃焼改質剤として機能し得るアミン塩
を含有する水−ブレンド燃料組成物に関する。本発明の一実施態様において、こ
の組成物は、有機セタン向上剤をさらに含み、そして一実施態様では不凍剤をさ
らに含む。
【0003】 (関連分野の説明) 内燃機関、特に、燃焼室内の水と燃料との混合物を使用するディーゼル機関は
、出力単位あたり低いNOx、炭化水素、および粒子状の排出物を生成し得る。
水は燃焼に対して不活性であるが、ピーク燃焼温度を低くするように働き、これ
によりNOx形成がより少なくなる。排気ガス再循環(EGR)は、同じ原理に
取り組む(すなわち、不活性な材料は、ピーク燃焼温度を下げ、従ってNOx
減少させる)。水は、別々にシリンダーに注入され得るが、ハードウェアのコス
トは高い。水はまた、エマルジョンとして燃料に添加され得る。しかし、エマル
ジョンの安定性は、歴史的に問題があった。
【0004】 エマルジョンの安定性を改善する水−ブレンド燃料組成物を提供することは有
利である。本発明は、このような利点を提供する。
【0005】 米国特許第5,669,938号(Schwab、1997年9月23日)は
、燃料組成物を開示し、この組成物は、(i)大部分の比率の炭化水素性中間留
出燃料、および約1〜40容量%の水を含有する油中水型エマルジョン、(ii
)CO排出物、および少なくとも1種の燃料可溶性有機硝酸塩の点火向上剤の量
を減少させる特定の物質排出物からなり、特に(iii)ジヒドロカルビルペル
オキシド、界面活性剤、分散剤、有機ペルオキシエスエル、腐食阻害剤、酸化防
止剤、防錆剤、洗剤、潤滑剤、乳化破壊剤、色素、不活性希釈剤、およびシクロ
ペンタジエニルマンガントリカルボニル化合物からなる群から選択される少なく
とも1種の成分を必要に応じて含む。
【0006】 欧州特許EP 0 475 620 B1(Sextonら、1995年、8
月11日)は、以下を含むディーゼル燃料組成物を開示する:(a)ディーゼル
燃料;(b)上記ディーゼル燃料に基づいて1.0〜30.0重量%の水;(c
)セタン価向上添加剤であって、これは、上記水に基づいて、20.0重量%ま
でであるが、20.0重量%未満の量で存在し、上記添加剤は、無機酸化剤、極
性有機酸化剤および窒素酸化物含有化合物から選択される、セタン価向上添加剤
;および上記ディーゼル燃料に基づいて、0.5〜15.0重量%の界面活性剤
系であって、この界面活性剤系は、以下を含む:(i)1デシリットルの燃料プ
ラス水につき2グラムの界面活性剤の濃度で、等容量の燃料および水と合わせら
れた場合、20℃で下相ミクロエマルジョンを形成し得る界面活性剤から選択さ
れる1つ以上の第1界面活性剤であって、ここで、ミクロエマルジョン相は、少
なくとも2の水の界面活性剤に対する容量比を有し、上記第1界面活性剤の少な
くとも1つは、6以上のエチレンオキシド基を含むC9−C24アルキルカルボン
酸またはアルキルアリールスルホン酸のエトキシ化C12−C18アルキルアンモニ
ウム塩である、第1界面活性剤;ならびに(ii)1デシリットルの燃料プラス
水につき2グラムの界面活性剤の濃度で、等容量の燃料および水と合わせられた
場合、20℃で上相ミクロエマルジョンを形成し得る界面活性剤から選択される
1つ以上の第2界面活性剤であって、ここで、ミクロエマルジョン相は、少なく
とも2の水の界面活性剤に対する容量比を有し、そして上記界面活性剤の少なく
とも1つは、6以上のエチレンオキシド基を含むC9−C24アルキルカルボン酸
またはアルキルアリールスルホン酸のエトキシ化C12−C18アルキルアンモニウ
ム塩である、第2界面活性剤。上記第1および第2界面活性剤は、成分(a)、
(b)および(c)単相半透明ミクロエマルジョンを用いて形成する重量比で表
される。
【0007】 欧州特許出願EP 0 561 600 A2(Jahnke、1993年9
月22日)は、少なくとも1つの酸素供給成分(例えば、硝酸アンモニウム)を
含有する不連続水相;少なくとも1つの炭素性燃料を含有する連続有機相;およ
び以下(A)と(B)との反応によって作製される少乳化量の少なくとも1つの
乳化剤、を含有する油中水エマルジョンを開示する: (A)少なくとも1つの置換コハク酸アシル化剤であって、上記置換アシル化
剤は置換基およびコハク酸基からなり、ここで、上記置換基はポリアルケンから
誘導され、上記アシル化剤は、置換基の各当量について、それらの構造内に平均
少なくとも1.3個のコハク酸基が存在することによって特徴付けられる、コハ
ク酸アシル化剤;ならびに (B)アンモニアおよび/または少なくとも1つのアミン。
【0008】 米国特許第5,047,175号(Forsberg、1991年9月10日
)は、以下(A)および(B)を含む塩の組成物を開示する:(A)は、以下(
A)(I)および(A)(II)から誘導される少なくとも1つの塩部分であっ
て、(A)(I)は、少なくとも1つの高分子量ポリカルボン酸アシル化剤であ
って、上記アシル化剤(A)(I)は、平均約20〜約500個の炭素原子を有
する少なくとも1つのヒドロカルビル置換基を有する、アシル化剤であり、そし
て(A)(II)は、アンモニア、少なくとも1つのアミン、少なくとも1つの
アルカリ金属またはアルカリ土類金属、ならびに/あるいは少なくとも1つのア
ルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物である;(B)は、以下(B)
(I)および(B)(II)から誘導される少なくとも1つの塩部分であって、
(B)(I)は、少なくとも1つの低分子量ポリカルボン酸アシル化剤であって
、上記アシル化剤(B)(I)は、平均約18個までの炭素原子を有する少なく
とも1つのヒドロカルビル置換基を必要に応じて有する、アシル化剤であり、そ
して(A)(II)は、アンモニア、少なくとも1つのアミン、少なくとも1つ
のアルカリ金属またはアルカリ土類金属、ならびに/あるいは少なくとも1つの
アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物である。上記成分(A)と(
B)とは、(C)以下(i)〜(v)を有する少なくとも1つの化合物によって
一緒に連結される:(i)2つ以上の第1級アミノ基、(ii)2つ以上の第2
級アミノ基、(iii)少なくとも1つの第1級アミノ基および少なくとも1つ
の第2級アミノ基、(iv)少なくとも2つのヒドロカルビル基、または(v)
少なくとも1つの第1級または第2級アミノ基、および少なくとも1つのヒドロ
キシル基。これらの塩組成物は、油中水型爆発性エマルジョン、特にキャップ感
受性油中水型エマルジョンにおける乳化剤として有用であることが開示される。
【0009】 米国特許第4,708,753号(Forsberg、1987年11月24
日)は、以下(A)〜(D)を含む油中水型エマルジョンを開示する:(A)連
続油相;(B)不連続水相;(C)以下(C)(I)と(C)(II)とから誘
導される少乳化量の少なくとも1つの塩:(C)(I)は、少なくとも1つのヒ
ドロカルビル置換カルボン酸または無水物、または上記酸または無水物のエステ
ル誘導体もしくはアミド誘導体であって、(C)(I)のヒドロカルビル誘導体
は、平均約20〜約500個の酸素原子を有する、ヒドロカルビル誘導体であり
、そして(C)(II)は、少なくとも1つのアミンである;ならびに(D)上
記水相に溶解された、機能量の少なくとも1つの水溶性で油不溶性の機能添加剤
。ただし、成分(D)が硝酸アンモニウムである場合、成分(C)は、ポリイソ
ブテニル(Mn=950)無水コハク酸とジエタノールアミンとの、1当量の無
水物対1当量のアミンの割合のでの反応によって形成されるエステル/塩以外で
ある。
【0010】 米国特許第3,756,794号(Ford、1973年9月4日)は、本質
的に以下(1)〜(5)からなる乳化燃料組成物を開示する:(1)分散相とし
て、20〜400℃の範囲で沸騰する主要量の炭化水素燃料、(2)0.3重量
%〜5重量%の乳化剤、(3)0.75重量%〜12重量%の水、(4)0.3
重量%〜0.7重量%のエマルジョン安定剤としての尿素、および(5)0.3
重量%〜0.7重量%の硝酸アンモニウム。
【0011】 (発明の要旨) 本発明は、以下(A)〜(D)を含む乳化された水−ブレンド燃料組成物に関
する:(A)ガソリンまたはディーゼル範囲で沸騰する炭化水素;(B)水;(
C)(C)(I)約16〜500個の炭素原子を有する少なくとも1つのアシル
化剤と、(C)(II)アンモニアおよび/または少なくとも1つのアミンとの
反応によって作製される、少乳化量の少なくとも1つの燃料−可溶性塩;ならび
に(D)水−ブレンド燃料組成物の約0.001〜約15重量%の、水溶性の、
無灰分の、ハロゲン−、ホウ素−、およびリン−なしのアミン塩であって、成分
(C)とは異なる、アミン塩。一実施態様において、この組成物は、(E)成分
(C)とは異なる少なくとも1つの共界面活性剤(cosurfactant)
をさらに含み;一実施態様において、(F)少なくとも1つの有機セタン向上剤
をさらに含み;そして一実施態様において、(G)少なくとも1つの不凍剤をさ
らに含む。本発明はまた、機関に本発明の組成物を補給する工程を包含する、内
燃機関に燃料を供給するための方法に関する。
【0012】 一実施態様において、本発明は、以下(A)〜(D)を含む乳化された水−ブ
レンド燃料組成物に関する:(A)ガソリンまたはディーゼル範囲で沸騰する炭
化水素;(B)水;(C)以下(I)と(II)とから構成される、少乳化量の
少なくとも1つの燃料可溶性塩であって、(I)は、第1ポリカルボン酸アシル
化剤であって、上記第1ポリカルボン酸アシル化剤が、約20〜約500個の炭
素原子の少なくとも1つのヒドロカルビル置換基を有する、第1ポリカルボン酸
アシル化剤であり、(II)は、第2ポリカルボン酸アシル化剤であって、上記
第2ポリカルボン酸アシル化剤が、約500個までの炭素原子の少なくとも1つ
のヒドロカルビル置換基を必要に応じて有する、第2ポリカルボン酸アシル化剤
であり、上記ポリカルボン酸アシル化剤(I)と(II)とは、(III)2つ
以上の第1級アミノ基、2つ以上の第2級アミノ基、少なくとも1つの第1級ア
ミノ基および少なくとも1つの第2級アミノ基、少なくとも2つのヒドロキシル
基、または少なくとも1つの第1級もしくは第2級アミノ基および少なくとも1
つのヒドロキシル基を有する連結化合物から誘導される連結基によって、一緒に
結合され、上記ポリカルボン酸アシル化剤(I)および(II)は、(IV)ア
ンモニアまたはアミンとの塩を形成する、ポリカルボン酸アシル化剤;ならびに
(D)約0.001〜約15重量%の、成分(C)とは異なる水溶性の塩。
【0013】 (発明の詳細な説明) 本明細書中で使用される用語「ヒドロカルビル置換基」または「ヒドロカルビ
ル基」は、その通常の意味で使用され、これは当業者に周知である。特に、この
用語は、残りの分子に直接結合した炭素原子を有し、そして優勢に炭化水素特性
を有する基を言及する。ヒドロカルビル基の例には、以下が挙げられる: (1)炭化水素置換基。すなわち、脂肪族置換基(例えば、アルキルまたはア
ルケニル)、脂環式置換基(例えば、シクロアルキル、シクロアルケニル)、お
よび芳香族、脂環式および脂環式で置換された芳香族置換基、ならびに環状置換
基。ここで、上記環はこの分子の別の部分にわたって完成される(例えば、2つ
の置換基が一緒になって脂環式ラジカルを形成する); (2)置換炭化水素置換基。すなわち、置換基は非炭化水素基を含み、本発明
の状況において、優勢な炭化水素置換基(例えば、ハロ(特に、クロロおよびフ
ルオロ)、ヒドロキシ、アルコキシ、メルカプト、アルキルメルカプト、ニトロ
、ニトロソ、およびスルホキシ)を変えない; (3)ヘテロ置換基。すなわち優勢な炭化水素特性を有するが、本発明の状況
において、環、またはそうでなければ炭素原子からなる鎖中に、炭素以外を含む
、置換基。ヘテロ原子には、硫黄、酸素、窒素が挙げられ、そしてピリジル、フ
リル、チエニルおよびイミダゾリルとしての置換基を包含する。一般に、2以下
、好ましくは、1以下の非炭化水素置換基が、ヒドロカルビル基中の10個の炭
素原子ごとに存在し、典型的には、ヒドロカルビル基には、非炭化水素置換基は
存在しない。
【0014】 用語「ヒドロカルビレン基」とは、ヒドロカルビル基の2価のアナログをいう
。ヒドロカルビレン基の例には、エチレン(−CH2CH2−)、プロピレン(直
鎖および分枝鎖の両方)、および2−オクチルオキシ−1,3−プロピレン(−
CH2CH(OC817)CH2−)が挙げられる。
【0015】 ある物質の「反応性等価物」という成句は、その物質自身以外の任意の化合物
または化学組成物を意味し、これは、反応条件下で、その物質自身と同様に反応
するかまたは挙動する。従って、例えば、カルボン酸の反応性等価物は、他に具
体的に記載されていなければ、無水物、アシルハライド、およびこれらの混合物
のような酸を生成する誘導体を含む。
【0016】 アルキル、アルケニル、およびアルコキシのような用語と組み合わせて使用さ
れる場合、「低級」という用語は、合計で7個までの炭素原子を含むような基を
記載することが意図される。
【0017】 「水溶性」という用語は、25℃において、100ミリリットルの水当たり少
なくとも1グラムの程度まで水に可溶性の物質をいう。
【0018】 「燃料可溶性」という用語は、25℃において、100ミリリットルの燃料当
たり少なくとも1グラムの程度まで燃料(ガソリンまたはディーゼル)に可溶性
の物質をいう。これはまた、特定の量の物質ならびに等体積の燃料および水の混
合物が一緒に混合される場合、水相に実質的にこの物質を含まない(90%より
大きい)で、大部分燃料相中にとなる物質をいう。
【0019】 本組成物は、乳化水ブレンド燃料組成物である。「乳化」という用語は、本発
明がエマルジョンとして存在することをいう。
【0020】 本組成物の1つの実施態様では、この組成物の成分は、一緒に混合されて、燃
料中水型エマルジョンを形成し、炭化水素燃料が連続相であり、水が炭化水素燃
料相中に分散した非連続相である。
【0021】 乳化された水ブレンド燃料組成物の成分は、本明細書中以下で詳細に記載され
る。
【0022】 (炭化水素燃料(A)) 本発明の組成物の1つの成分は、ガソリンまたはディーゼルの範囲で沸騰する
炭化水素燃料である。自動車用ガソリンは、ASTM Specificati
ons D−439−89によって規定される。これは、10%蒸留点において
60℃から90%蒸留点において約205℃までのASTM沸点を有する炭化水
素の混合物を含む。1つの実施態様において、ガソリンは、約10ppm以下の
塩素含有量によって特徴づけられる塩素なしまたは低塩素のガソリンである。
【0023】 本発明に有用なディーゼル燃料は、任意のディーゼル燃料であり得る。これら
は、ASTM Specification D396によって規定される燃料
である。1つの実施態様において、ディーゼル燃料は、「Standard T
est Method for Sulfur in Petroleum P
roducts by X−Ray Spectrometry」と題されたA
STM D 2622−87に記載される試験方法によって決定されるように、
約0.05重量%までの硫黄含有量(低硫黄ディーゼル燃料)を有する。ディー
ゼルタイプのエンジンにおける使用に適した沸点範囲および粘度を有する任意の
燃料が使用され得る。これらの燃料は、典型的に、約300℃〜約390℃の、
1つの実施態様では約330℃〜約350℃の範囲の90%蒸留点温度を有する
。これらの燃料に対する粘度は、典型的に、40℃において約1.3〜約24セ
ンチストークスの範囲である。これらのディーゼル燃料は、「Standard
Specification for Diesel Fuel Oils」
と題されたASTM D 975に記載されるような、任意の等級番号1−D、
2−Dまたは4−Dとして分類され得る。これらのディーゼル燃料は、アルコー
ルおよびエステルを含み得る。1つの実施態様において、ディーゼル燃料は、約
10ppm以下の塩素含有量によって特徴づけられる塩素なしまたは低塩素のデ
ィーゼル燃料である。
【0024】 (アシル化剤(C)(I)) 本発明のアシル化剤には、カルボン酸ならびにそれらの反応性等価物(例えば
、酸ハライド、無水物、およびエステル(部分エステルおよびトリグリセリドを
含む))が挙げられる。このアシル化剤にはまた、アミドが挙げられる。種々の
アシル化剤およびこれらの調製方法の例は、米国特許第4,708,753号(
「’753特許」)、および欧州特許出願第EP 0 561 600 A2に
記載される。’753特許において、アシル化剤は、ヒドロカルビル置換カルボ
ン酸、無水物、エステルおよびこれらのアミド誘導体として記載される。
【0025】 アシル化剤は、約16〜約500個の炭素原子、1つの実施態様では、約16
〜約30個、1つの実施態様では、約20〜約30個の炭素原子を、1つの実施
態様では、約20〜約500個、1つの実施態様では、約30〜約500個の炭
素原子を含む。
【0026】 1つの実施態様において、カルボン酸は、約16〜約500個の炭素原子、1
つの実施態様では、約20〜約500個の炭素原子、1つの実施態様では、約2
0〜約30個の炭素原子、1つの実施態様では、約30〜400個の炭素原子、
1つの実施態様では、約50〜200個の炭素原子のモノカルボン酸である。こ
れらのモノカルボン酸の例には、パルミチン酸、ステアリン酸、リノール酸、ア
ラキジン酸、ガドレイン酸、ベヘン酸、エルカ酸、およびリグノセリン酸が挙げ
られる。モノカルボン酸の反応性等価物には、以下の式によって表されるトリグ
リセリドが挙げられ、
【0027】
【化4】 ここで、式(C−I−1)において、R1、R2およびR3は独立して、トリグリ
セリドにおける炭素原子の合計数が約16〜約500の範囲であるような、ヒド
ロカルビル基である。
【0028】 1つの実施態様において、アシル化剤は、2〜約20個の炭素原子(カルボキ
シルベースの基を除く)を含む1つ以上のα−βオレフィン性不飽和カルボン酸
試薬と、少なくとも約20個の炭素原子を含む1つ以上のオレフィンポリマーと
を反応させることによって作製され、本明細書中以下により十分に記載される。
【0029】 α−βオレフィン性不飽和カルボン酸は、事実上、一塩基性かまたは多塩基性
のいずれかであり得る。一塩基性α−βオレフィン性不飽和カルボン酸の例には
、以下の式に対応するカルボン酸が挙げられる:
【0030】
【化5】 ここで、式(C−I−2)において、Rは、水素、あるいは飽和脂肪族または脂
環式、アリール、アルキルアリール、またはへテロ環式基であり、好ましくは、
水素または低級アルキル基であり、そしてR1は、水素または低級アルキル基で
ある。RおよびR1における炭素の合計数は、約18個の炭素原子を超えるべき
ではない。有用な一塩基α−βオレフィン性不飽和カルボン酸の具体例には、ア
クリル酸;メタクリル酸;桂皮酸;クロトン酸;3−フェニルプロペン酸;α、
およびβ−デセン酸が挙げられる。多塩基性酸は、好ましくはジカルボン酸であ
るが、トリ−およびテトラカルボン酸が使用され得る。例示的な多塩基性酸には
、マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、イタコン酸、およびシトラコン酸が挙げ
られる。
【0031】 α−βオレフィン性不飽和カルボン酸試薬の反応性等価物には、前出の酸の無
水物、エステルまたはアミド官能性誘導体が挙げられる。好ましいα−βオレフ
ィン性不飽和カルボン酸は、無水マレイン酸である。
【0032】 1つの実施態様において、本発明のアシル化剤(C)(I)は、以下の式によ
って対応して示されるヒドロキシカルビル置換コハク酸または無水コハク酸であ
る。
【0033】
【化6】 ここで、式(C−I−3)において、Rは、約12〜496個の炭素原子、1つ
の実施態様では、約12〜約16個、1つの実施態様では、約16〜約30個、
1つの実施態様では、約30〜約496個の炭素原子のヒドロカルビル基である
。マレイン酸または無水マレイン酸またはその誘導体のハロ炭化水素を用いるア
ルキル化によるか、またはマレイン酸または無水マレイン酸と末端二重結合を有
するオレフィンポリマーとの反応による、このようなヒドロカルビル置換コハク
酸または無水コハク酸の生成は、当該分野で周知なものであり、本明細書中では
詳細には議論する必要がない。
【0034】 1つの実施態様において、成分(C)(I)は、式(C−I−3)の少なくと
も2つのヒドロカルビル置換されたコハク酸または無水コハク酸の混合物を含み
、ここで、式(C−I−3)の少なくとも1のRが、約8〜約25、1つの実施
態様では、約10〜約20個の炭素原子の、1つの実施態様では、約16個の炭
素原子のヒドロカルビル基であり;式(C−I−3)の少なくとも1のRが、約
50〜約400個の炭素原子の、1つの実施態様では、約50〜150個の炭素
原子のヒドロカルビル基である。
【0035】 従って、式(C−I−3)の置換コハク酸または無水コハク酸のヒドロカルビ
ル基「R」は、オレフィンポリマーまたはその塩素化アナログから誘導され得る
。オレフィンポリマーが誘導されるオレフィンモノマーは、1つ以上のエチレン
性不飽和基を有することによって特徴付けられる重合可能オレフィンモノマーで
ある。これらは、エチレン、プロピレン、ブテン−1、イソブテンおよびオクテ
ン−1のようなモノオレフィンモノマーであっても良いし、ポリオレフィンのモ
ノマー(通常、ブタジエン−1,3およびイソプレンのようなジオレフィン性モ
ノマー)であっても良い。通常、これらのモノマーは、末端オレフィン、すなわ
ち、基>C=CH2の存在によって特徴づけられるオレフィンである。しかし、
特定の内部オレフィンがまた、モノマーとして役立つ(これらは時々、内部(m
edial)オレフィンと呼ばれる)。このような内部オレフィンモノマーが使
用される場合、これらは、通常、インターポリマーであるオレフィンポリマーを
生成するために、末端オレフィンと組み合わせて使用される。ヒドロカルビル置
換基にはまた芳香族基(特にフェニル基および低級アルキルおよび/または低級
アルコキシ置換フェニル基(例えば、パラ(第3級−ブチル)−フェニル基))
ならびに脂環式基(例えば、重合可能な環式オレフィンまたは脂環式置換重合可
能環式オレフィンから得られる)が挙げられ得るが、ヒドロカルビルベースの置
換基は、通常、このような基を含まない。それにもかかわらず、ブタジエン−1
,3およびスチレンまたはパラ−(第3級ブチル)スチレンのような、1,3−
ジエンとスチレンとの両方のインターポリマーから誘導されるオレフィンポリマ
ーは、この一般的ルールに対する例外である。
【0036】 一般的に、このオレフィンポリマーは、約2〜約30個の炭素原子、1つの実
施態様では、約2〜約16個の炭素原子の末端ヒドロカルビルオレフィンのホモ
−またはインターポリマーである。より典型的なクラスのオレフィンポリマーは
、2〜約6個の炭素原子、1つの実施態様では2〜約4個の炭素原子の末端オレ
フィンのホモ−およびインターポリマーからなる群から選択される。
【0037】 ヒドロカルビルベースの置換基が誘導されるオレフィンポリマーを調製するた
めに使用され得る末端および内部オレフィンモノマーの具体例には、エチレン、
プロピレン、ブテン−1、ブテン−2、イソブテン、ペンテン−1、へキセン−
1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、ペンテン−2、プ
ロピレンテトラマー、ジイソブチレン、イソブチレントリマー、ブタジエン−1
,2、ブタジエン−1,3、ペンタジエン−1,2、ペンタジエン−1,3、イ
ソプレン、ヘキサジエン−1,5、2−クロロブタジエン−1,3、2−メチル
ヘプテン−1、3−シクロへキシルブテン−1、3,3−ジメチルペンテン−1
、スチレンジビニルベンゼン、ビニル−アセテートアリルアルコール、1−メチ
ルビニルアセテート、アクリロニトリル、エチルアクリレート、エチルビニルエ
ーテルおよびメチルビニルケトンが挙げられる。これらのうち、純粋なヒドロカ
ルビルモノマーが、より典型的であり、末端オレフィンモノマーが特に典型的で
ある。
【0038】 1つの実施態様において、このオレフィンポリマーは、約35〜約75重量%
のブテン含有量および約30〜約60重量%のイソブテン含有量を有するC4
油(refinery)ストリームの、塩化アルミニウムまたは三フッ化ホウ素
のようなルイス酸触媒の存在下での重合によって得られるもののようなポリイソ
ブチレンである。これらのポリイソブチレンは、一般的に、イソブテン繰り返し
単位の構造:
【0039】
【化7】 を主として(すなわち、合計の繰り返し単位のうちの約50%より多い)含む。
【0040】 1つの実施態様において、ヒドロカルビル基Rは、平均して約35〜約400
個の炭素原子、1つの実施態様では約50〜約200個の炭素原子を有するポリ
イソブテン基である。
【0041】 ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(サイズ排除クロマトグ
ラフィー(SEC)としても公知である)は、重量平均および数平均分子量なら
びにポリマーの全体的な分子量分布の両方を提供し得る方法である。本発明の目
的のために、一連の分留されたイソブテン(イソブチレン)のポリマーが、GP
Cの較正標準として使用される。ポリマーの数平均分子量(Mn)および重量平
均分子量(Mw)を決定するための技術は、周知であり、多くの本および論文に
記載される。例えば、ポリマーのMnおよび分子量分布の決定のための方法は、
W.W.Yan、J.J.KirklandおよびD.D.Bly、「Mode
rn Size Exclusion Liquid Chromatogra
phy」、J.Wiley & Sons,Inc.、1979に記載される。
【0042】 炭素数についての記述に加えて、本発明のヒドロカルビル置換コハク酸および
無水コハク酸のポリオレフィン置換基がまた、数平均分子量および/または重量
平均分子量について記載され得る。ポリオレフィンの数平均分子量を炭素原子の
数に転換するための近似方法は、数平均分子量を14で割ることである。
【0043】 1実施態様において、式(C−I−3)中のRは、ヘキサデセニル基である。
【0044】 1実施態様において、成分(C)(I)は、少なくとも1個のヒドロカルビル
置換コハク酸アシル化剤(acylating agent)であり、このアシ
ル化剤は、ヒドロカルビル置換基およびコハク酸基からなり、ここで、ヒドロカ
ルビル置換基は、オレフィンポリマーから誘導され、そしてここで、このアシル
化剤は、ヒドロカルビル置換の各当量に対して、平均で少なくとも1.3個、お
よび1実施態様において、約1.5〜約2.5個、および1実施態様において、
約1.7〜2.1個のコハク酸がその構造内に存在することよって特徴付けされ
る。このタイプのコハク酸アシル化剤は、欧州特許公開EP 0 561 60
0A2に詳細に開示される。
【0045】 オレフィンポリマーは、上記の式(C−I−3)の置換基「R」に関連する、
本明細書の上記の任意のオレフィンポリマーであり得る。「コハク酸基」は、以
下の構造:
【0046】
【化8】 によって特徴付けられる基であり、ここで、構造(C−I−4)において、Xお
よびX’は、同じであるかまたは異なる(但し、XおよびX’の少なくとも1個
は、置換コハク酸アシル化剤がカルボニルアシル化剤として機能し得るものであ
る)。すなわち、XおよびX’の少なくとも1個は、置換アシル化剤が、例えば
、アミノ化合物と共に、アミド、イミド、またはアミン塩、およびヒドロキシア
ミンと共に、エステル、エステル塩、アミド、イミドなどを形成し、そしてそう
でなければ従来のカルボン酸アシル化剤(例えば、上記のコハク酸および無水コ
ハク酸)として機能し得るものでなければならない。エステル転移反応およびア
ミド基転移反応は、本発明の目的のために、従来のアシル化反応として考えられ
る。
【0047】 従って、Xおよび/またはX’は、通常、−OH、−O−ヒドロカルビル、−
)−M+であり、ここで、M+は、金属、アンモニウムまたはアミンカチオン、−
NH2、−Cl、−Brの1等価物を表し、そして、XおよびX’は共に、無水
物を形成するような−O−であり得る。上記のものではない任意のXまたはX’
基の特定の同一性は、その存在が、残りの基がアシル化反応に参加するのを妨げ
ない限り重要な意味を持たない。しかし、好ましくは、XおよびX’の各々は、
コハク酸基のカルボキシル基の両方(すなわち、−C(O)Xおよび−C(O)
X’の両方)が、アシル化反応に参加し得るものである。
【0048】 式(C−1−4)の以下の基(grouping):
【0049】
【化9】 における、満たされていない原子価(unsatisfied valence
)の一方は、ヒドロカルビル置換基の炭素原子との炭素−炭素結合を形成する。
一方、このような満たされていない原子価の他方は、同じかまたは異なる置換基
との類似の結合によって満たされ得、このような1個の原子価は、通常、水素(
すなわちH)によって満たされ得る。
【0050】 本発明の目的のために、ヒドロカルビル置換コハク酸アシル化剤のヒドロカル
ビル置換基の当量は、ヒドロカルビル置換コハク酸アシル化剤に存在する全ての
ヒドロカルビル置換基の全重量を、ヒドロカルビル置換基を引いたポリオレフィ
ンのMnで割ることによって得られると考えられる。従って、ヒドロカルビル置
換アシル化剤が、40,000の全ヒドロカルビル置換基の総重量によって特徴
付けられ、そしてヒドロカルビル置換基を引いたポリオレフィンのMn値が20
00である場合、この置換コハク酸アシル化剤は、合計20(40,000/2
000=20)の置換基の当量によって特徴付けられる。
【0051】 ヒドロカルビル置換コハク酸アシル化剤に存在する、コハク酸基対置換基の等
価物の比(「コハク酸化比(succination ratio)」とも呼ば
れる)は、従来の技術を使用して当業者によって決定され得る(例えば、けん化
または酸価)。例えば、無水マレイン酸物がアシル化プロセスに使用される場合
、以下の式を使用して、コハク酸化比を計算し得る:
【0052】
【数1】 ここで、式1において、SRは、コハク酸化比であり、Mnは、数平均分子量で
あり、そしてSap.No.は、けん化数である。上記の式において、アシル化
剤のSap.No.は、測定された最終反応混合物のSap.No./Alであ
り、ここで、Alは、0〜1の間であるが、0に等しくない数として表現される
活性成分量である。従って、80%の活性成分量は、0.8のAl値に相当する
。Al値は、カラムクロマトグラフィーのような技術を使用して計算され得、こ
れを使用して、最終反応混合物における未反応のポリアルケンの量を決定し得る
。おおまかな近似として、Alの値は、100から未反応のポリアルケンのパー
センテージを減算することによって決定される。
【0053】 1実施態様において、コハク酸基は、以下の式:
【0054】
【化10】 に対応し、ここで、式(C−1−5)においてRおよびR’の各々は、−OH、
−Cl、−O−低級アルキル、ならびに−O−(RおよびR’が一緒になる場合
)からなる群から独立して選択される。後者の場合、コハク酸基は、無水コハク
酸基である。特定のコハク酸アシル化剤において、全てのコハク酸基は、同じで
ある必要はないが、これらは、同じであり得る。1実施態様において、コハク酸
基は、以下:
【0055】
【化11】 または(C−I−6)(a)と(C−I−6)(b)との混合物に対応する。ヒ
ドロカルビル置換コハク酸アシル化剤(ここで、コハク酸基は、同じであるか、
または異なる)を提供することは、当該技術分野の通常の技術範囲内であり、ヒ
ドロカルビル置換コハク酸アシル化剤自体を処理すること(例えば、無水物を遊
離酸に加水分解すること、またはチオニルクロリドを用いて、遊離酸を酸塩化物
に転換すること)、および/または適切なマレイン酸もしくはフマル酸反応物を
選択することのような従来の手順によって達成され得る。
【0056】 コハク酸または無水コハク酸の部分エステルは、アルコールまたはフェノール
化合物と、酸または無水物の反応により簡単に調製され得る。メタノール、エタ
ノール、アリルアルコール、プロパノール、シクロヘキサノールなどの低級アル
キルおよびアルケニルアルコールが、特に有用である。エステル化反応は、通常
、水酸化ナトリウムまたはナトリウムアルコキシドのようなアルカリ触媒、ある
いは硫酸またはトルエンスルホン酸のような酸触媒を使用することで促進される
。部分エステルは、以下の式:
【0057】
【化12】 によって表現され得、ここで、式(C−I−7)において、Rは、ヒドロカルビ
ル基であり;そしてR1は、ヒドロカルビル基、代表的に低級アルキル基である
【0058】 1実施態様において、本発明の成分(C)は、米国特許第5,047,175
号(’175特許)の塩組成物(アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルカリ金
属化合物、またはアルカリ金属化合物(’175特許の成分(A)(II)およ
び(B)(II)に入る)の反応から誘導される’175特許の塩組成物を除く
)を含む。
【0059】 従って、本発明の1実施態様において、化合物(C)(I)は、a)少なくと
も1個のポリイソブテン置換コハク酸または無水コハク酸(約50個〜約200
個の炭素原子、1実施態様において、約50個〜150個の炭素原子、1実施態
様において、約70個〜約100個の炭素原子を有するコハク酸または無水コハ
ク酸のポリイソブテン置換基)と;(b)少なくとも1個のヒドロカルビル置換
コハク酸または無水コハク酸(約8個〜約25個の炭素原子、1実施態様におい
て、約10個〜20個の炭素原子、1実施態様において、約16個の炭素原子を
有するコハク酸または無水コハク酸のヒドロカルビル置換基)とを;(c)(i
)2個以上の第1級アミノ基、(ii)2個以上の第二級アミノ基、(iii)
少なくとも1個の第1級アミノ基および少なくとも1個の第2級アミノ基、(i
v)少なくとも2個のヒドロキシル基もしくは(v)少なくとも1個の第1級ア
ミノ基または第2級アミノ基および少なくとも1個のヒドロキシル基を有する少
なくとも1個のカップリング剤によって、カップリングすることによって作製さ
れる。
【0060】 このカップリング剤は、’175特許の成分(C)に記載される成分を含み、
これらには、ポリアミン、ポリオール、およびヒドロキシアミンが挙げられる。
1実施態様において、本発明のカップリング剤は、エチレングリコールである。
【0061】 1実施態様において、アシル化剤(C)(I)は、以下の式:
【0062】
【化13】 によって表される少なくとも1個の化合物を含み、ここで、R1は、約35〜約
300個の炭素原子のポリイソブテン基であり、そしてR2は、約10〜20個
の炭素原子のヒドロカルビル基である。この化合物は、R1置換コハク酸または
無水コハク酸と、R2置換コハク酸または無水コハク酸とを、カップリング剤(
エチレングリコール)によってカップリングした結果と思われ得る。
【0063】 本発明のアシル化剤の調製(たとえは、1工程、2工程、および直接的アルキ
ル化手順)についての’753特許およびEP 0 561 600 A2に記
載される方法に加えて、本発明のアシル化剤はまた、塩素を使用しない直接的ア
ルキル化手順を介して作製され得る。このようなプロセスを用いて生成されたポ
リイソブテン置換無水コハク酸は、商標名「TLATM−629C.」でTexa
coから入手可能である。
【0064】 (成分(C)(II)) 本発明の成分(C)(II)は、アンモニアおよび/または少なくとも1個の
アミンを含む。本発明のアシル化剤(C)(I)との反応に有用なアミンには、
モノアミン、ポリアミン、またはこれらの混合物が挙げられる。これらのアミン
は、’753特許に詳細に記載される。
【0065】 このモノアミンは、アミン官能基を1個のみ有し、一方ポリアミンは2個以上
を有する。このアミンは、第1級、第2級または第3級アミンであり得る。この
第1級アミンは、少なくとも1個の−NH2基の存在によって特徴づけされ;第
2級アミンは、少なくとも1個のH−N<基の存在によって特徴づけされる。こ
の第3級アミンは、−NH2またはH−N<基中の水素原子がヒドロカルビル基
によって置換されることを除いて、第1級アミンおよび第2級アミンと類似して
いる。第1級および第2級モノアミンの例には、エチルアミン、ジエチルアミン
、n−ブチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、アリルアミン、イソブチルアミン
、ココアミン(cocoamine)、ステアリルアミン、ラウリルアミン、メ
チルラウリチルアミン(methyllaurtylamine)、オレイルア
ミン、N−メチロシルアミン(N−methylocylamine)、ドデシ
ルアミン、およびオクタデシルアミンが挙げられる。第3級モノアミンの適切な
例には、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチ
ルアミン、モノメチルジメチルアミン、モノエチルジメチルアミン、ジメチルプ
ロピルアミン、ジメチルブチルアミン、ジメチルペンチルアミン、ジメチルヘキ
シルプロピルアミン、ジメチルブチルアミンが挙げられる。
【0066】 1実施態様において、アミン(C)(II)は、ヒドロキシアミンである。こ
れらのヒドロキシアミンは、第1級、第2級または第3級アミンであり得る。代
表的には、このヒドロキシアミンは、第1級、第2級または第3級アルカノール
アミン、あるいはこれらの混合物である。このようなアミンは、それぞれ、以下
の式:
【0067】
【化14】 、およびこれらの2以上の混合物によって表現され得、ここで、上記の式の各R
は、独立して、1〜約8個の炭素原子のヒドロカルビル基、または2〜約8個の
炭素原子のヒドロキシル置換ヒドロカルビル基であり、そして各R’は、独立し
て、2〜約18個の炭素原子のヒドロカルビレン(すなわち、2価のヒドロカル
ビル)基である。このような式中の基−R’−OHは、ヒドロキシル−置換ヒド
ロカルビル基を表す。R’は、非環式、脂環式、または芳香族基であり得る。代
表的に、R’は、非環式直鎖または分枝鎖アルキレン基(例えば、エチレン、1
,2−プロピレン、1,2−ブチレン、1,2−オクタデシレンなどの基)であ
る。2個のR基が、同じ分子中に存在する場合、これらは、直接炭素−炭素結合
によるか、またはヘテロ原子(例えば、酸素、窒素、または硫黄)を介して結合
され、5−、6−、7−、または8−員環構造を形成し得る。このような複素環
式アミンの例には、N−(ヒドロキシル低級アルキル)−モルホリン、−チオモ
ルホリン、−ピペリジン、−オキサゾリジン、−チアゾリジンなどが挙げられる
。しかし、代表的に、各Rは、独立して、7個までの炭素原子の低級アルキル基
である。
【0068】 上記ヒドロキシアミンの適切な例には以下が挙げられる:モノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミンおよびトリエタノールアミン、ジメチルエタノールアミ
ン(N,N−ジメチルエタノールアミン(N,N−dimethylethan
oloamine))、ジエチルエタノールアミン(N,N−ジエチルエタノー
ルアミン)、ジ−(3−ヒドロキシルプロピル)アミン、N−(3−ヒドロキシ
ルブチル)アミン、N−(4−ヒドロキシルブチル)アミンならびにN,N−ジ
−(2−ヒドロキシルプロピル)アミン。
【0069】 (アシル化剤(C)(I)とアミン(C)(II)との反応) アシル化剤(C)(I)とアミン(C)(II)との反応生成物には、少なく
とも1つの塩(C)が挙げられる。この塩は、アシル化剤(C)(I)、および
アミン(C)(II)の分子の残基を含む内部塩(internal salt
)(ここで、カルボキシル基の1つが同一基内の窒素原子とイオン結合するよう
になる)であり得るか;またはこの塩は、外部塩(extenal salt)
(ここで、イオン性の塩の基は、同一分子の一部でない窒素原子ともに形成され
る)であり得る。成分(C)(I)と(C)(II)との反応生成物は、また、
他の化合物(例えば、イミド、アミド、およびエステル)が挙げられるが、少な
くとも1つの塩が、(C)(I)と(C)(II)との反応生成物として存在し
なければならない。1実施態様において、(C)(II)はヒドロキシアミンで
あり、成分(C)(I)と成分(C)(II)との反応生成物はハーフエステル
およびハーフ塩(すなわち、エステル/塩)である。
【0070】 成分(C)(I)と成分(C)(II)との反応は、所望の塩の形成を提供す
る条件下で実施される。典型的に、1つ以上の成分(C)(I)および1つ以上
の成分(C)(II)が共に混合され、所望の生成物が形成されるまで(必要に
応じて、標準的な液体、実質的に不活性である有機液体溶媒/希釈剤の存在下で
)約50℃〜約130℃、好ましくは約80℃〜110℃の範囲の温度に加熱さ
れる。成分(C)(I)および成分(C)(II)を、1当量の成分(C)(I
)あたり約0.3〜約3当量の成分(C)(II)を得るに十分な量で反応させ
る。
【0071】 1実施態様において、成分(C)は、ポリイソブテン置換コハク酸アシル化剤
(C)(I)とN,N−ジメチルエタノールアミン(C)(II)とを反応させ
ることによって調製され、このアシル化剤は、各当量のポリイソブテン基に対し
て少なくとも平均で1〜3個のコハク酸基を有し、このポリブテン基は、約50
0〜約5000の数平均分子量を有し;約1:約(0.4〜1.25)の当量比
(すなわち、それぞれ、カルボニル 対 アミンの比)、1実施態様ではそれぞ
れ約1:1の当量比である。
【0072】 1実施態様において、成分(C)は、ポリイソブテン置換コハク酸アシル化剤
(C)(I)をジエタノールアミン(C)(II)と、それぞれ約1:約(0.
4〜1.25)の当量比、1実施態様ではそれぞれ約1:1の当量比で反応させ
ることによって調製される。
【0073】 1実施態様において、成分(C)は、無水ヘキサデセニルコハク酸(C)(I
)をN,N−ジメチルエタノールアミン(C)(II)と、それぞれ約1:約(
0.4〜0.6)の当量比(これはまた、約1:約(0.8〜1.2)のモル比
に相当する)、1実施態様では、それぞれ、約1:0.5(約1:1のモル比)
の当量比で反応させることによって調製される。
【0074】 1実施態様において、アシル化剤(成分(C)(I))は、以下の(a)およ
び成分(b)と(c)とのカップリングによって調製される:(a)少なくとも
1つのポリイソブテン置換コハク酸または無水コハク酸、このコハク酸または無
水コハク酸のポリイソブテン置換基は約50〜約200個の炭素原子を有する;
(b)少なくとも1つのヒドロカルビル置換コハク酸または無水コハク酸、この
コハク酸または無水コハク酸のヒドロカルビル置換基は、約8〜約25の炭素原
子、1実施態様では、約10〜約20個の炭素原子、そして1実施態様では約1
6個の炭素原子を有する;(c)エチレングリコール。(a)対(b)の当量比
は、約1:約(2.3〜2.7)(これはまた、同じモル比に相当する)、1実
施態様では約1:2.5の当量比である。1実施態様において、(a)対(b)
の当量比は約1:約(2.3〜2.7)であり、成分[(a)+(b)]対(c
)の当量比は約(1.8〜2.2):1、そして1実施態様にでは約2:1の当
量比である。1実施態様において、上記の(a)対(b)の比(約1:約(2.
3〜2.7))、および上記の[(a)+(b)]対(c)の比(約(1.8〜
2.2):1)を伴うアシル化剤(C)(I)を、ジメチルエタノールアミン(
C)(II)(エチレングリコール対ジメチルエタノールアミンのモル比が約1
:(約1.8〜2.2)であり、1実施態様では約1:2である)と反応させる
【0075】 本発明の水ブレンド燃料組成物に有用である窒素含有塩乳化剤(C)の例示的
な調製物の特定例は、「実施例」の部、’753、および’175特許、および
EP0 561 600 A2に見受けられ得る。
【0076】 (成分(C)のさらなる実施態様) 1実施態様において、成分(C)は、以下の(I)および(II)から構成さ
れる燃料可溶性塩組成物であり:(I)第一のポリカルボン酸アシル化剤、この
第一のポリカルボン酸アシル化剤は、約20から〜約500個の炭素原子の少な
くとも1個のヒドロカルビル置換基を有する;(II)第二のポリカルボン酸ア
シル化剤、この第二のポリカルボン酸アシル化剤は、約500個までの炭素原子
の少なくとも1つのヒドロカルビル置換基を必要に応じて有する。上記ポリカル
ボン酸アシル化剤(I)および(II)は、結合基(III)によって共に結合
され、この結合基は、2つ以上の一級アミノ基、2つ以上の二級アミノ基、少な
くとも1つの一級アミノ基および少なくとも1つの二級アミノ基、少なくとも2
つのヒドロキシル基、あるいは少なくとも1つの一級または二級アミノ基ならび
に少なくとも1つのヒドロキシル基を有する結合化合物(linking co
mpound)から誘導される。このポリカルボン酸アシル化剤(I)および(
II)は、(IV)アンモニアまたはアミンと塩を形成する。
【0077】 第一のアシル化剤(I)のヒドロカルビル置換基は、約30〜約500個の炭
素原子、1実施態様においては約40〜約500個の炭素原子、そして1実施態
様においては約50〜約500個の炭素原子を有し得る。
【0078】 第二のアシル化剤(II)の任意のヒドロカルビル置換基は、1〜約500個
の炭素原子、1実施態様では約6〜約500個の炭素原子、1実施態様では約1
2〜500個の炭素原子、1実施態様では約18〜約500個の炭素原子、1実
施態様では約24〜約500個の炭素原子、1実施態様では約30〜約500個
の炭素原子、1実施態様では約40〜約500個の炭素原子、1実施態様では約
50〜約500個の炭素原子を有し得る。
【0079】 第二のアシル化剤(II)のヒドロカルビル置換基は、α−オレフィンまたは
α−オレフィンフラクションから誘導され得る。α−オレフィンには以下が挙げ
られる:1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン
、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、
1−ドコセン、1−トリアコンテンなど。有用なαオレフィンフラクションには
以下が挙げられる:C15-18α−オレフィン、C12-16α−オレフィン、C14-16
α−オレフィン、C14-18α−オレフィン、C16-18α−オレフィン、C18-24α
−オレフィン、C18-30αオレフィンなど。2つ以上の任意の上述のαオレフィ
ンまたはαオレフィンフラクションの混合物が使用され得る。
【0080】 第一のアシル化剤(I)および第二のアシル化剤(II)のヒドロカルビル基
は、オレフィンオリゴマーまたはポリマーから誘導され得る。このオレフィンオ
リゴマーまたはポリマーは、2から約10個の炭素原子、1実施態様では約3〜
約6個の炭素原子、1実施態様では約4個の炭素原子のオレフィンモノマーから
誘導され得る。モノマーの例には以下が挙げられる:エチレン;プロピレン;ブ
テン−1;ブテン−2;イソブテン;ペンテン−1;ヘプテン−1;オクテン−
1;ノネン−1;デセン−1;ペンテン−2;またはそれらの2つ以上の混合物
【0081】 第一のアシル化剤(I)および/または第二のアシル化剤(II)のヒドロカ
ルビル基は、独立して、同一であるかまたは異なる分子量のポリイソブテン基で
あり得る。これらのポリイソブテン基のいずれか、または両方は、約35〜約7
5重量%のブテン含量および約30〜約60重量%のイソブテン含量を有する、
4精製ストリームの重合によって調製され得る。
【0082】 第一のアシル化剤(I)および/または第二のアシル化剤(II)のヒドロカ
ルビル基は、高メチルビニリデン異性体含有率(すなわち、少なくとも約50重
量%、1実施態様では少なくとも約70重量%のメチルビニリデン)を有するポ
リイソブテンから誘導されたポリイソブテン基であり得る。適切な高メチルビニ
リデンポリイソブテンには、四フッ化ホウ素触媒を使用して調製されたものが挙
げられる。メチルビニリデン異性体が全オレフィン組成物の高い割合を占める、
このようなポリイソブテンの調製は、米国特許第4,152,499号および同
第4,605,808号に開示され、この各々の開示は、本明細書中に参考とし
て援用される。これらの高メチルビニリデン異性体を使用する利点は、これらの
アシル化剤(I)および(II)が塩素フリープロセスを使用して形成され得る
点であり、このプロセスは、これらの試剤が添加される燃料組成物が、塩素フリ
ーまたは低塩素燃料であることが要求される場合に有意である。
【0083】 1実施態様において、各アシル化剤(I)および(II)のヒドロカルビル置
換基はそれぞれ、ポリイソブテン基であり、そして各ポリイソブテン基は、独立
して、約500〜約3000、1実施態様では約900〜約2400の範囲の数
平均分子量を有する。
【0084】 アシル化剤(I)のヒドロカルビル置換基は、約2000〜約2600、1実
施態様では約2200〜約2400、1実施態様では約2300の数平均分子量
を有するポリイソブテン基であり得る。アシル化剤(II)のヒドロカルビル置
換基は、約700〜約1300、1実施態様では約900〜約1100、1実施
態様では約1000の数平均分子量を有するポリイソブテン基であり得る。
【0085】 第一のアシル化剤(I)を第二のアシル化剤(II)と結合させるための結合
基(III)は、ポリオール、ポリアミンまたはヒドロキシアミンから誘導され
得る。ポリオールは、式: R−(OH)m によって表される化合物であり得る。上記式において、Rは、mの価数を有する
有機基であり、Rは炭素−酸素結合を介してOH基に結合され、mは2〜約10
、そして1実施態様では2〜約6の整数である。ポリオールはグリコールであり
得る。アルキレングリコールが有用である。使用され得るポリオールの例には以
下が挙げられる:エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレング
リコール、トリプロピレングリコール、ジブチレングリコール、トリブチレング
リコール、1,2−ブタンジオール、2,3−ジメチル−2,3−ブタンジオー
ル、2,3−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、ペンタエリ
スリトール、ジペンタエリスリトール、1,7−ヘプタンジオール、2,4−ヘ
プタンジオール、1,2,3−ヘキサントリオール、1,2,4−ヘキサントリ
オール、1,2,5−ヘキサントリオール、2,3,4−ヘキサントリオール、
1,2,3−ブタントリオール、1,2,4−ブタントリオール、2,2,6,
6−テトラキス−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサノール、1,10−デカン
ジオール、ジジタロース(digitalose)、2−ヒドロキシメチル−2
−メチル−1,3−プロパンジオール−(トリ−メチロールエタン)、または2
−ヒドロキシメチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール−(トリメチルプ
ロパン)など。前述のうちの2つ以上の混合物が使用され得る。
【0086】 アシル化剤(I)および(II)を結合させるため結合化合物(III)とし
て有用なポリアミンは、脂肪族、脂環式、複素環式または芳香族の化合物であり
得る。特に有用なものは、以下の式:
【0087】
【化15】 によって表されるアルキレンポリアミンであり、ここで、nは1と約10との間
、1実施態様では約2〜約7の平均値を有し、「アルキレン」基は1〜約10個
の炭素原子、1実施態様では2〜約6個の炭素原子の炭素原子を有し、そして各
Rは独立して水素、約30個までの炭素原子の脂肪族もしくはヒドロキシ置換脂
肪族基である。これらのアルキレンポリアミンには以下が挙げられる:メチレン
ポリアミン、エチレンポリアミン、ブチレンポリアミン、プロピレンポリアミン
、ペンチレンポリアミンなど。このようなポリアミンの特定の例には以下が挙げ
られる:エチレンジアミン、トリエチレンテトラアミン、プロピレンジアミン、
トリメチレンジアミン、トリプロピレンテトラアミン、テトラエチレンペンタア
ミン、ヘキサエチレンヘプタアミン、ペンタエチレンヘキサアミンまたはそれら
の2つ以上の混合物。
【0088】 エチレンポリアミン(例えば、上記のもののいくつか)は、結合化合物(II
I)として有用である。このようなポリアミンは、Kirk Othmerの「
Encyclopedia of Chemical Technology」
第2版、第7巻、22〜27頁、Interscience Publishe
rs、New York(1965)におけるエチレン アミンの節に詳細に記
載される。このようなポリアミンは、エチレンジクロリドとアンモニアとの反応
またはエチレンイミンと開環試薬(例えば、水、アンモニアなど)との反応によ
って、最も都合よく調製される。これらの反応は、環化縮合生成物(例えばピペ
ラジン)を含むポリアルキレンポリアミンの複雑な混合物の生成物を生じる。
【0089】 アシル化剤(I)および(II)を連結するための連結化合物(III)とし
て有用なヒドロキシアミンは、第一級アミンまたは第二級アミンであり得る。用
語「ヒドロキシアミン」および「アミノアルコール」は、同じ種類の化合物を記
載し、従って、互換可能に使用され得る。1実施態様においては、このヒドロキ
シアミンは、(a)N−(ヒドロキシル置換ヒドロカルビル)アミン、(b)(
a)のヒドロキシル置換ポリ(ヒドロカルビルオキシ)アナログ、または(a)
と(b)との混合物である。このヒドロキシアミンは、1〜約40個の炭素原子
、1実施態様においては1〜約20個の炭素原子、そして1実施態様においては
1〜約10個の炭素原子を含む、アルカノールアミンであり得る。
【0090】 連結化合物(III)として有用なヒドロキシアミンは、第一級アミンまたは
第二級アミン、あるいはこれら2種以上の混合物であり得る。これらのヒドロキ
シアミンは、それぞれ、以下の式によって表され得る: H2N−R’−OH または
【0091】
【化16】 ここで、各Rは独立して、1〜約8個の炭素原子を有するヒドロカルビル基、ま
たは2〜約8個の炭素原子を有するヒドロキシル置換ヒドロカルビル基であり、
そしてR’は、約2〜約18個の炭素原子を有する二価の炭化水素基である。代
表的に、各Rは、7個までの炭素原子を有する低級アルキル基である。このよう
な式における−R’−OH基は、ヒドロキシル置換ヒドロカルビル基を表す。R
’は、非環式基、脂環式基または芳香族基であり得る。代表的に、R’は、非環
式の直鎖または分枝のアルキレン基(例えば、エチレン、1,2−プロピレン、
1,2−ブチレン、1,2−オクタデシレンなどの基)である。
【0092】 連結化合物(III)として有用なヒドロキシアミンは、エーテルN−(ヒド
ロキシ置換ヒドロカルビル)アミンであり得る。これらは、上述のヒドロキシア
ミンのヒドロキシル置換ポリ(ヒドロキシカルビルオキシ)アナログであり得る
(これらのアナログはまた、ヒドロキシル置換オキシアルキレンアナログを含む
)。このようなN−(ヒドロキシル置環ヒドロカルビル)アミンは、エポキシド
と上述のアミンとの反応によって好都合に調製され得、そして以下の式によって
表され得る: H2N−(R’ O)x−H または
【0093】
【化17】 ここで、xは、約2〜約15の数であり、そしてRおよびR’は、上に記載の通
りである。
【0094】 アシル化剤(I)および(II)を連結するための連結化合物(III)とし
て有用なヒドロキシアミンは、米国特許第3,576,743号に以下の一般式
によって記載される、ヒドロキシ置換第一級アミンのうちの1つであり得る: Ra−NH2 ここで、Raは、少なくとも1つのアルコール性ヒドロキシ基を含む一価の有機
基である。Raにおける炭素原子の総数は、好ましくは、約20を超えない。合
計約10個までの炭素原子を含む、ヒドロキシ置換脂肪族第一級アミンが、有用
である。存在するアミノ基が1つのみ(すなわち、第一級アミノ基)であり、約
10個までの炭素原子を含む1つのアルキル置換、および約6つまでのヒドロキ
シル基を有するポリヒドロキシ置換アルカノール第一級アミンが、有用である。
これらのアルカノール第一級アミンは、Raがモノ−Oまたはポリヒドロキシ置
換アルキル基である、Ra−NH2に対応する。これらのヒドロキシル基のうちの
少なくとも1個が、第一級アルコール性ヒドロキシル基であることが、望ましい
。ヒドロキシ置換第一級アミンの具体的な例には、以下が挙げられる:2−アミ
ノ−1−ブタノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、p−(β−
ヒドロキシエチル)アニリン、2−アミノ−1−プロパノール、3−アミノ−1
−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−ア
ミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、N−(βヒドロキシプロピル(
betaydroxypropyl))−N’−(β−アミノエチル)−ピペラ
ジン、トリス−(ヒドロキシメチル)アミノメタン(トリスメチロールアミノメ
タンとしても公知である)、2−アミノ−1−ブタノール、エタノールアミン、
β−(β−ヒドロキシエトキシ)−エチルアミン、グルカミン、グルソアミン(
glusoamine)、4−アミノ−3−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブテ
ン(これは、イソプレンオキシドをアンモニアと反応させることによって、当該
分野において公知の手順に従って、調製され得る)、N−3(アミノプロピル)
−4−(2−ヒドロキシエチル)−ピペラジン、2−アミノ−6−メチル−6−
ヘプタノール、5−アミノ−1−ペンタノール、N−(β−ヒドロキシエチル−
1,3−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパン、N−
(β−ヒドロキシエトキシエチル)−エチレンジアミン、トリスメチロールアミ
ノメタンなど。
【0095】 1以上のヒドロキシアルキル置換基を窒素原子上に有する、ヒドロキシアルキ
ルアルキレンポリアミンは、アシル化剤(I)および(II)を連結するための
連結化合物(III)として使用され得る。有用なヒドロキシアルキル置換アル
キレンポリアミンには、そのヒドロキシル基が低級ヒドロキシアルキル基(すな
わち、8個未満の炭素原子を有する)であるものが挙げられる。このようなヒド
ロキシアルキル置換ポリアミンの例には、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレ
ンジアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、1−(
2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、モノヒドロキシプロピル置換ジエチレント
リアミン、ジヒドロキシプロピル置換テトラエチレンペンタミン、N−(3−ヒ
ドロキシブチル)テトラメチレンジアミンなどが挙げられる。上に例示したヒド
ロキシアルキレンポリアミンの、アミノ基またはヒドロキシ基を介する縮合によ
って得られるような、高級同族体も、同様に有用である。アミノ基を介する縮合
の結果、アンモニアの除去を伴って高級アミンが得られ、そしてヒドロキシ基を
介する縮合の結果、水の除去を伴ってエーテル結合含有生成物が得られる。
【0096】 アシル化剤(I)および(II)との塩の形成においてアンモニアと共に有用
な、アミン(IV)には、アシル化剤(I)および(II)を連結するための連
結化合物(III)として有用であると上に記載した、アミンおよびヒドロキシ
アミンが挙げられる。第一級および第二級モノアミン、第三級モノ−およびポリ
アミン、ならびに第三級アルカノールアミンもまた、挙げられる。第三級アミン
は、上に記載の第一級アミン、第2級アミンおよびヒドロキシアミンに類似する
。ただし、それらがモノ−アミンまたはポリアミンのいずれかであり得、そして
H−N<基または−NH2基の水素原子がヒドロカルビル基によって置換されて
いることを除く。
【0097】 アシル化剤(I)および(II)と塩を形成するためのアミン(IV)として
有用なモノアミンは、以下の式によって表され得:
【0098】
【化18】 ここで、R1、R2、およびR3は、同一または異なるヒドロカルビル基である。
好ましくは、R1、R2、およびR3は独立して、1〜約20個の炭素原子、1実
施態様では1〜約10個の炭素原子を有するヒドロカルビル基である。有用な第
三級アミンの例には、以下が挙げられる:トリメチルアミン、トリエチルアミン
、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、モノメチルジエチルアミン、モノエ
チルジメチルアミン、ジメチルプロピルアミン、ジメチルブチルアミン、ジメチ
ルペンチルアミン、ジメチルヘキシルアミン、ジメチルヘプチルアミン、ジメチ
ルオクチルアミン、ジメチルノニルアミン、ジメチルデシルアミン、ジメチルフ
ェニルアミン、N,N−ジオクチル−1−オクタンアミン、N,N−ジドデシル
−1−ドデカンアミン、トリココアミン(tricoco amine)、三水
素化獣脂アミン(trihydrogenated−tallow amine
)、N−メチル−二水素化獣脂アミン、N,N−ジメチル−1−ドデカンアミン
、N,N−ジメチル−1−テトラデカンアミン、N,N−ジメチル−1−ヘキサ
デカンアミン、N,N−ジメチル1−オクタデカンアミン、N,N−ジメチルコ
コアミン、N,N−ジメチルソイアアミン(N,N−dimethylsoya
amine)、N,N−ジメチル水素化獣脂アミンなど。
【0099】 アシル化剤(I)および(II)と塩を形成するためのアミン(IV)として
有用な第三級アルカノールアミンには、以下の式により表されるものが挙げられ
る:
【0100】
【化19】 ここで、各Rは独立して、1〜約8個の炭素原子を有するヒドロカルビル基、ま
たは2〜約8個の炭素原子を有するヒドロキシル置換ヒドロカルビル基であり、
そしてR’は、約2〜約18個の炭素原子を有する二価のヒドロカルビル基であ
る。このような式における−R’−OH基は、ヒドロキシル置換ヒドロカルビル
基を表す。R’は、非環式基、脂環式基または芳香族基であり得る。代表的に、
R’は、非環式の直鎖または分枝のアルキレン基(例えば、エチレン、1,2−
プロピレン、1,2−ブチレン、1,2−オクタデシレンなどの基)である。2
つのR基が同一の分子に存在する場合には、これらは直接の炭素−炭素結合によ
るか、あるいはヘテロ原子(例えば、酸素、窒素、または硫黄)を介して結合し
て、5−、6−、7−、または8員環構造を形成し得る。このような複素環式ア
ミンの例には、N−(ヒドロキシル低級アルキル)モルホリン、N−(ヒドロキ
シル低級アルキル)チオモルホリン、N−(ヒドロキシル低級アルキル)ピペリ
ジン、N−(ヒドロキシル低級アルキル)オキサゾリジン、N−(ヒドロキシル
低級アルキル)チアゾリジンなどが挙げられる。しかし、代表的には、各Rは、
7個までの炭素原子を有する低級アルキル基である。有用なヒドロキシアミンは
、ジメチルアミノエタノールである。このヒドロキシアミンはまた、エーテルN
−(ヒドロキシ置換ヒドロカルビル)アミンであり得る。これらは、上述のヒド
ロキシアミンのヒドロキシル置換ポリ(ヒドロカルビルオキシ)アナログである
(これらのアナログはまた、ヒドロキシル置換オキシアルキレンアナログを含む
)。このようなN−(ヒドロキシル置換ヒドロカルビル)アミンは、エポキシド
を上述のアミンと反応させることによって、好都合に調製され得、そして以下の
式によって表され得る:
【0101】
【化20】 ここで、xは、約2〜約15の数であり、そしてRおよびR’は、上に記載のも
のである。
【0102】 アシル化剤(I)および(II)と塩を形成するためのアミン(IV)として
有用なポリアミンには、上述のアルキレンポリアミン、ならびに窒素原子に水素
が1個のみ付着しているか、または水素が付着していない、アルキレンポリアミ
ンが挙げられる。従って、アミン(IV)として有用なアルキレンポリアミンに
は、以下の式に従うものが挙げられる:
【0103】
【化21】 ここで、nは、1〜約10であり、好ましくは1〜約7であり;各Rは独立して
、水素原子、ヒドロカルビル基またはヒドロキシ置換ヒドロカルビル基(約70
0個までの炭素原子、1実施態様においては約100個までの炭素原子、1実施
態様においては約50個までの炭素原子、そして1実施態様においては約30個
までの炭素原子を有する)であり;そして「アルキレン」基は、1〜約18個の
炭素原子(1実施態様においては1〜約6個の炭素原子)を有する。
【0104】 これらの塩組成物は、最初にアシル化剤(I)および(II)を連結化合物(
III)と反応させて中間体を形成し、その後、この中間体をアンモニアまたは
アミン(IV)と反応させて所望の塩を形成することにより、調製され得る。代
替の方法は、アシル化剤(I)とアンモニアまたはアミン(IV)とを互いに反
応させて第一の塩部分を形成する工程、別に、アシル化剤(II)とアンモニア
またはアミン(IV)(これは、アシル化剤(I)と反応するアンモニアまたは
アミンと同一であっても異なっていてもよい)とを互いに反応させて第二の塩部
分を形成する工程、次いで、これら2つの塩部分の混合物を、連結化合物(II
I)と反応させる工程を包含する。
【0105】 これらの塩組成物の調製において利用される反応物の比は、広い範囲にわたっ
て変動し得る。一般に、各アシル化剤(I)および(II)の各当量に対して、
少なくとも約1当量の連結化合物(III)が使用される。約0.1〜約2当量
、またはそれより多いアンモニアまたはアミン(IV)が、アシル化剤(I)お
よび(II)のそれぞれの各当量に対して使用される。連結化合物(III)の
上限は、アシル化剤(I)および(II)の各当量に対して約2当量の連結化合
物(III)である。一般に、アシル化剤(I)対アシル化剤(II)の当量比
は、約0.5〜約2であり、約1:1が有用である。反応物の有用な量は、各ア
シル化剤(I)および(II)の各当量に対して、約2当量の連結化合物(II
I)、ならびに約0.1〜約2当量のアンモニアまたはアミン(IV)を含む。
【0106】 アシル化剤(I)および(II)の当量数は、それぞれに存在するカルボキシ
ル官能基の総数に依存する。各アシル化剤(I)および(II)に対する当量数
を決定する際には、カルボン酸アシル化剤として反応し得ないカルボキシル官能
基は、除外する。しかし、一般に、アシル化剤の各カルボキシ基に対して、1当
量の各アシル化剤(I)および(II)が存在する。例えば、1モルのオレフィ
ンポリマーと1モルの無水マレイン酸との反応から誘導される無水物には、2当
量が存在する。
【0107】 ポリアミンの当量は、この分子に存在する窒素の総数で除算したポリアミンの
分子量である。ポリアミンが結合化合物(III)として使用される場合、3級
アミノ基は数に入れられない。逆に、ポリアミンが塩形成アミン(IV)として
使用される場合、3級アミンは数に入れられる。市販のポリアミン混合物の当量
は、窒素の原子量(14)をポリアミンに含まれる%Nで除算することによって
決定され得;従って、34の%Nを有するポリアミン混合物は、41.2当量を
有する。アンモニアまたはモノアミンの当量は、その分子量に等しい。
【0108】 ポリオールの当量は、この分子に存在するヒドロキシル基の総数で除算したそ
の分子量である。従って、エチレングリコールの当量は、その分子量の1/2で
ある。
【0109】 結合化合物(III)として使用されるヒドロキシアミンの当量は、この分子
に存在する−OH、>NHおよび>NH2基の総数で除算したその分子量に等し
い。逆に、ヒドロキシルアミンが塩形成アミン(IV)として使用される場合、
その当量は、この分子に存在する窒素基の総数で除算したその分子量である。
【0110】 アシル化剤(I)および(II)は、従来のエステルおよび/またはアミド形
成技術に従って、結合化合物(III)と反応し得る。これは、通常、必要に応
じて通常液体の、実質的に不活性の、有機液体溶媒/希釈剤の存在下で、アシル
化剤(I)および(II)を結合化合物(III)とともに加熱する工程を包含
する。少なくとも30℃から最も低い分解温度を有する反応成分および/または
生成物の分解温度までの温度が、使用され得る。この温度は、約50℃〜約13
0℃の範囲内、そしてアシル化剤(I)および(II)が無水物である1実施態
様においては約80℃〜約100℃であり得る。逆に、アシル化剤(I)および
(II)が酸である場合、この温度は、典型的に、約100℃〜約300℃の範
囲内であり、約125℃〜約250℃の範囲内の温度が頻繁に利用される。
【0111】 この反応によって作製される生成物は、典型的に、アシル化剤(I)および(
II)のそれぞれの充填、ならびに結合化合物(III)の反応性部位の数に依
存する統計学的混合物の形態である。例えば、等モル比のアシル化剤(I)およ
び(I)がエチレングリコールと反応する場合、生成物は、以下の混合物から構
成される:(1)50%の化合物であって、ここで、1分子のアシル化剤(I)
が、エチレングリコールによって、1分子のアシル化剤(II)へ結合されてい
る化合物;(2)25%の化合物であって、ここで2分子のアシル化剤(I)が
、エチレングリコールによって一緒に結合されている化合物;ならびに(3)2
5%の化合物であって、ここで2分子のアシル化剤(II)が、エチレングリコ
ールによって、一緒に結合されている化合物。
【0112】 アシル化剤(I)および(II)と、塩を形成するアンモニアまたはアミン(
IV)との間の反応は、従来の技術を使用して塩形成条件下で実施される。典型
的には、これらの成分は、共に混合されて、そして約20℃から最も低い分解温
度を有する反応成分および/または生成物の分解温度までの範囲の温度へ(1実
施態様において約50℃〜約130℃、そして1実施態様において約80℃〜約
110℃)、必要に応じて通常液体の、実質的に不活性の、有機液体溶媒/希釈
剤の存在下で、所望の塩生成物が形成されるまで、加熱される。
【0113】 以下の実施例は、上で議論される成分(C)の調製を示すために提供される。
【0114】 (実施例C−1) 12リットルの4ツ口フラスコに、Adibis ADX 101G(751
3グラム)を充填する。Adibis ADX 101G(これは、Lubri
zol Adibisから入手される製品である)は、ポリイソブテン置換無水
コハク酸混合物から構成され、ここで、60重量%が、第1ポリイソブテン置換
無水コハク酸であり(ここでこのポリイソブテン置換基は、2300の数平均分
子量を有し、そして80重量%のメチルビニリデン異性体含有量を有するポリイ
ソブテンから誘導される)、そして40重量%が、第2ポリイソブテン置換無水
コハク酸である(ここで、このポリイソブテン置換基は、1000の数平均分子
量を有し、そして85重量%のメチルビニリデン異性体含有量を有するポリイソ
ブテンから誘導される)。この生成物は、30重量%の希釈オイル含有量、およ
び1.4のコハク酸率(未反応ポリイソブテンについて補正した後)を有する。
このフラスコは、オーバーヘッドスターラー、熱電対、N2入口を先端に付けた
添加漏斗、および凝縮器を備える。無水コハク酸混合物を、95℃で攪拌および
加熱し、そしてエチレングリコール(137グラム)を、5分間にわたって添加
漏斗を介して添加する。得られた混合物を、4時間、102〜107℃で攪拌お
よび維持する。ジメチルアミノエタノール(392グラム)を、反応温度が10
7℃を超えないように、この混合物へ30分間にわたって充填する。この混合物
を、2時間、100℃〜105℃で維持し、そして濾過し、褐色の粘性生成物を
得る。
【0115】 (実施例C−2) 3リットルの4ツ口フラスコに、Adibis ADX 101G(1410
グラム)を充填する。このフラスコは、オーバーヘッドスターラー、熱電対、N 2 入口を先端に付けた添加漏斗、および凝縮器を備える。無水コハク酸混合物を
、攪拌し、61℃に加熱する。エチレングリコール(26.3グラム)を、5分
間にわたって添加漏斗を介して添加する。得られた混合物を、攪拌し、105〜
110℃に加熱し、4.5時間その温度で維持する。この混合物を96℃に冷却
し、そしてジメチルアミノエタノール(77.1グラム)を、反応温度が100
℃を超えないように、この混合物へ5分間にわたって充填する。この混合物を、
1時間95℃で維持し、次いで4時間160℃で維持する。生成物は、褐色の粘
性生成物である。
【0116】 成分(C)は、約0.1〜約15重量%、そして1実施態様においては約0.
1〜約10重量%、そして1実施態様においては約0.1〜約5重量%、そして
1実施態様において約0.1〜約2重量%、そして1実施態様においては約0.
1〜約1重量%、そして1実施態様においては約0.1〜約0.7重量%の濃度
で、本発明の乳化した水ブレンドした(emulsified water−b
lended)燃料組成物に存在し得る。
【0117】 (アミン塩(D)) 本発明の組成物の別の成分は、成分(C)とは異なる、水溶性の無灰分(as
hless)(すなわち、金属がない)、ハロゲン−、ホウ素−、およびリン−
のない、アミン塩である。本明細書中に使用される用語「アミン」はアンモニア
を含む。
【0118】 1実施態様において、アミン塩(D)は、以下の式によって表され、 k[G(NR3yy+ nXp- (D−1) ここで、式(D−1)において、Gは水素、または1〜約8の炭素原子、そして
1実施態様においては1〜2の炭素原子の有機中性基であり、そしてyの原子価
を有し;各Rは、独立して、水素、または1〜約10の炭素原子、そして1実施
態様においては1〜約5の炭素原子、そして1実施態様においては1〜2の炭素
原子のヒドロカルビル基であり;Xp-は、pの原子価を有するアニオンであり;
そしてk、y、nおよびpは、独立して少なくとも1であり、但し、GがHであ
る場合、yは1であり、そしてさらに、但し、正電荷のk個のy+の合計は、負
電荷のn個のXp-の合計に等しく、その場合、アミン塩(D)は電気的に中性で
ある。1実施態様において、Dは、1〜約5の炭素、そして1実施態様において
1〜2の炭素原子の、ヒドロカルビルまたはヒドロカルビレン基である。1実施
態様において、Xy-は、硝酸イオンであり(y=1);1実施態様においてこれ
は酢酸イオンである(y=1)。アミン塩の適切な例には、硝酸アンモニウム(
NH3・HNO3)、酢酸アンモニウム(NH3・HOC(O)CH3)、硝酸メチル
アンモニウム(CH3NH2・HNO3)、酢酸メチルアンモニウム(CH3NH2
HOOCCH3)、エチレンジアミン二酢酸(H2NCH2CH2NH2・2HOO
CCH3)、尿素硝酸塩(H2NC(O)NH2・HNO3)、および尿素二硝酸塩
(H2NC(O)NH2・2HNO3)。
【0119】 式(D−1)に示すように、エチレンジアミン二酢酸は以下のようなそのイオ
ン形態で記載され得る: [H3NCH2CH2NH32+ 2CH3CO2 この場合、式(D−1)において、Gは−CH2CH2−であり;Rは水素であり
;yは2であり;nは2であり;pは1であり;そしてXp-はCH3CO2 -であ
る。
【0120】 1実施態様において、本発明の組成物のアミン塩(D)は、エマルジョン安定
剤として機能し、すなわち、それは、本発明の乳化した水ブレンドした燃料組成
物を安定化するように作用する。アミン塩(D)を有する組成物は、アミン塩(
D)を有さない組成物よりも、エマルジョンとしてより長い安定性を有する。
【0121】 1実施態様において、アミン塩(D)は、燃焼向上剤(combusion
improver)として機能する。燃焼向上剤は、水ブレンドした燃料組成物
の質量燃焼速度を増加させるその能力によって特徴付けられる。燃料内の水の存
在は、内燃機関のパワー出力を減少させることは公知である。燃焼向上剤の存在
は、エンジンのパワー出力を改善する効果を有する。エンジンの改善されたパワ
ー出力は、しばしば、質量燃焼速度対クランク角のプロットにおいて見られ得る
(この角は、ピストン棒(これは、次にピストンに接続される)に接続されたク
ランク軸の回転の角度に対応する)。このようなプロットは、図2に示され、そ
してこれは、さらに以下の「実施例」において議論される。燃焼改質剤(com
bustion modifier)を有する燃料についての質量燃焼速度は、
燃焼改質剤を欠く燃料についての質量燃焼速度よりも高い。燃焼向上剤の存在に
よって生じた改善されたパワー出力は、セタン向上剤によって生じる点火遅れに
おける改善とは区別され得る。いくつかのセタン向上剤は燃焼向上剤として機能
し得、そしていくつかの燃焼向上剤はセタン向上剤として機能し得るが、燃焼向
上剤の実際の性能特性または効果は、明らかに、点火遅れにおける改善とは区別
される。点火遅れを改善することは、一般的に、燃焼の開始を変化させることに
関し(すなわち、これらは、図1のx軸において、ピーク質量燃焼速度が生じる
ところに影響する)、一方、パワー出力を改善することは、ピークシリンダー圧
(すなわち、図1のy軸上のピーク質量燃焼速度の振幅)を改善することに関す
る。
【0122】 アミン塩(D)は、乳化した水ブレンドした燃料組成物の、約0.001〜約
15重量%、そして1実施態様においては約0.001〜約1重量%、1実施態
様においては約0.05〜約5重量%、1実施態様においては約0.5〜約3重
量%、そして1実施態様においては約1〜約10重量%のレベルで存在する。
【0123】 (本組成物の他の任意の成分) (共界面活性剤(E)) 乳化剤としての成分(C)の存在に加えて、本発明の組成物はまた、他の乳化
剤を含み得、これは、共界面活性剤(cosurfactant)として存在し
得る。これらの乳化剤/共界面活性剤は、イオンまたは非イオン化合物を含み、
これは、約2〜約10、そして1実施態様においては約4〜約8の範囲の親水−
親油平衡(HLB)を有する。これらの乳化剤の例は、McCutcheon’
s Emulsifiers and Detergents、1993、No
rth American&International Editionに開
示される。いくつかの一般的な例には以下が挙げられる:下アルカノールアミド
、アルキルアリールスルホネート、アミンオキシド、ポリ(オキシアルキレン)
化合物(アルキレンオキシド繰り返し単位を含むブロックコポリマー(例えば、
PluronicTMs)を含む)、カルボキシル化アルコールエトキシレート、
エトキシル化アルコール、エトキシル化アルキルフェノール、エトキシル化アミ
ンおよびアミド、エトキシル化脂肪酸、エトキシル化脂肪酸エステルおよびオイ
ル、脂肪酸エステル、グリセロールエステル、グリコールエステル、イミダゾリ
ン誘導体、レシチンおよび誘導体、リグニンおよび誘導体、モノグリセリドおよ
び誘導体、オレフィンスルホネート、ホスフェートエステルおよび誘導体、プロ
ポキシル化およびエトキシル化された脂肪酸またはアルコールまたはアルキルフ
ェノール、ソルビタン誘導体、スクロースエステルおよび誘導体、スルホネート
またはアルコールあるいはエトキシル化されたアルコールまたは脂肪酸エステル
、ドデシルおよびトリドデシルベンゼンまたは縮合ナフタレンまたは石油のスフ
ホネート、スルホスクシネートおよび誘導体、ならびにトリデシルおよびドデシ
ルベンゼンスルホン酸。
【0124】 1実施態様において、共界面活性剤はポリ(オキシアルケン)化合物であり、
1実施態様において、ポリオキシアルケン化合物はエチレンオキシドおよびプロ
ピレンオキシドコポリマーのコポリマーである。1実施態様において、このコポ
リマーは以下の式によって表されるトリブロックコポリマーであり、
【0125】
【化22】 ここで、この式で示されるように、式(E−1)のxおよびx’はプロピレンオ
キシドの繰り返し単位の数であり、yはエチレンオキシドの繰り返し単位の数で
ある。このトリブロックコポリマーは、BASF Corporationから
商品名「PLURONICTMR」界面活性剤として入手可能である。1実施態様
において、このトリブロックコポリマーは、約1800〜約3000の数平均分
子量を有する。1実施態様において、このトリブロックコポリマーは、約215
0の数平均分子量を有し、20℃で液体であり(約−25℃の融点/流動点を有
する)、450cpsのBrookfield粘度を有し、そして0.1、0.
01、および0.001%濃度においてそれぞれ約41.9、44.7および4
6.0dyne/cmの表面張力(25℃)を有する。それは商品名「PLUR
ONICTM 17R2」として入手可能である。1実施態様において、このトリ
ブロックコポリマーは、約2650の数平均分子量を有し、20℃で液体であり
(約−18℃の融点/流動点を有する)、600cpsのBrookfield
粘度を有し、そして0.1、0.01、および0.001%濃度においてそれぞ
れ約44.1、44.5および51.4dyne/cmの表面張力(25℃)を
有する。それは商品名「PLURONICTM 17R4」として入手可能である
【0126】 1実施態様において、ポリ(オキシアルキレン)化合物は式RO(CH2CH2 O)nHによって表されるアルコールエトキシレートであり、ここでRは8〜3
0個の炭素原子のヒドロカルビル基であり、1実施態様では約8〜約20個であ
り、1実施態様では約10〜約16個の炭素原子であり;そしてnは約2〜約1
00の範囲であり、1実施態様では約2〜約20であり、1実施態様では約2〜
約10である。1実施態様において、Rはノニルフェニルであり、1実施態様で
は、Rはノニルフェニルでありnは約4である。それは、Rhone−Poul
encから商品名「IGEPALTMCO−430」として入手可能である。それ
は約44%エチレンオキシドを有し、約8.8のHLB値を有する。それは、芳
香の香りをもち、25℃で1.02の密度、25℃および100℃でそれぞれ約
(160〜260)および(8〜10)の粘度;−21±2°Fの凝固点;なら
びに−16±2°Fの流動点;を有する薄黄色液体である。1実施態様において
、Rはノニルフェニルであり、nは約6である。それはRhone−Poule
ncから商品名「IGEPALTMCO−530」として入手可能である。それは
約54%エチレンオキシドを有し、約10.8のHLB値を有する。それは、芳
香の香りをもち、25℃で1.04の密度、25℃および100℃でそれぞれ約
(180〜280)および(10〜12)の粘度;−23±2°Fの凝固点;な
らびに−18±2°Fの流動点;を有する薄黄色液体である。
【0127】 1実施態様において、上記アルコールエトキシレートのRは、直鎖C9-11アル
キル基であり、そしてnは約2〜約10の範囲であり、そして1実施態様では約
2〜約6である。これらのアルコールエトキシレートは、Shell Inte
rnational Petroleum Companyから商品名「NEO
DOLTM」アルコールエトキシレートとして入手可能である。1実施態様では、
nは約2.7である。それは商品名「NEODOLTM91−2.5」として入手
可能である。それは、約281の数平均分子量、約42.3重量%のエチレンオ
キシド含有率、約−31〜−2°Fの融解範囲、約0.925の比重(77°F
)、100°Fにて約12cStの粘度、約200mgKOH/gのヒドロキシ
ル価、および約8.5のHLB数を有する。1実施態様において、nは約8.2
である。それは、商品名「NEODOLTM91−8」として入手可能である。そ
れは、約519の数平均分子量、約69.5重量%のエチレンオキシド含有率、
約45〜68°Fの融解範囲、約1.008の比重(77°F)、100°Fに
て約39cStの粘度、約108mgKOH/gのヒドロキシル価、および約8
.5のHLB数を有する。
【0128】 1実施態様において、共界面活性剤は、少なくとも1つのソルビタンエステル
を含む。
【0129】 このソルビタンエステルとしてソルビタン脂肪酸エステルが挙げられ、ここで
このエステルの脂肪酸成分は約10〜約100個の炭素原子のカルボン酸を含み
、1実施態様では約12〜約24個の炭素原子を含む。ソルビタンは、無水ソル
ビトール、主に1,4−ソルビタンおよびイソソルビドの混合物である:
【0130】
【化23】 ソルビタン(一無水ソルビトールまたはソルビトール無水物としても公知であ
る)は、ソルビトールから一分子の水の除去によって誘導され得る無水物の一般
名である。本発明のソルビタン脂肪酸エステルは、ソルビトールおよびその無水
物の脂肪酸との部分エステルの混合物である。これらのソルビタンエステルは、
以下の構造によって表され得、モノエステル、ジエステル、トリエステル、テト
ラエステルまたはそれらの混合物のいずれか1つであり得る。
【0131】
【化24】 式(E−III)において、各Zは独立して水素原子またはC(O)R−を示
し、各Rは相互に独立して、約9〜約99個の炭素原子、より好ましくは約11
〜約23個の炭素原子のヒドロカルビル基を示す。ソルビタンエステルの例とし
て、ソルビタンステアレートおよびソルビタンオレエート(例えば、ソルビタン
ステアレート(すなわち、モノステアレート)、ソルビタンジステアレート、ソ
ルビタントリステアレート、ソルビタンモノオレエートおよびソルビタンセスキ
オレエート)が挙げられる。ソルビタンエステルは、ICIから商品名Span
TMおよびArlacelsTMとして市販される。
【0132】 このソルビタンエステルとしてまた、ポリオキシアルキレンソルビタンエステ
ルが挙げられ、ここでこのアルキレン基は約2〜約30個の炭素原子を有する。
これらのポリオキシアルキレンソルビタンエステルは、以下の構造によって表さ
れ得、
【0133】
【化25】 ここで、式(E−IV)において、各Rは独立して約2〜約30個の炭素原子の
アルキレン基であり;R1は約9〜約99個の炭素原子、より好ましくは約11
〜約23個の炭素原子のヒドロカルビル基であり;そしてw、x、yおよびzは
繰り返しオキシアルキレン単位の数を表す。例えば、ソルビタン脂肪酸エステル
のエトキシ化は、一連のより親水性の界面活性剤を誘導し、これはエチレンオキ
シドと反応するソルビタンのヒドロキシル基の結果である。これらのエトキシ化
ソルビタンエステルの1つの主な市販クラスは、約2〜約80個のエチレンオキ
シド単位、1実施態様では約2〜約30個のエチレンオキシド単位、そして1実
施態様では約4個、1実施態様では約5個、そして1実施態様では約20個のエ
チレンオキシド単位を含むエトキシ化ソルビタンエステルである。それらは、C
algene Chemicalから、商品名「POLYSORBATETM」と
して、およびICIから商品名「TWEENTM」として入手可能である。代表的
な例は、ポリオキシエチレン(本明細書中では「POE」)(20)ソルビタン
トリステアレート(Polysorbate65;Tween65)、POE(
4)ソルビタンモノステアレート(Polysorbate61;Tween6
1)、POE(20)ソルビタントリオレート(Polysorbate85;
Tween85)、POE(5)ソルビタンモノオレエート(Polysorb
ate81;Tween81)、およびPOE(80)ソルビタンモノオレエー
ト(Polysorbate80;Tween80)である。この表記法で使用
されるように、括弧内の数字は組成物中に存在するエチレンオキシド単位の数を
いう。
【0134】 1実施態様において、共界面活性剤は少なくとも1つの脂肪酸ジエタノールア
ミドを含む。この脂肪酸ジエタノールアミドは、アミド形成条件下で、脂肪酸を
ジエタノールアミドと1:1モル比で反応させることによって形成される1:1
脂肪酸ジエタノールアミドである。これらの1:1脂肪酸ジエタノールアミドは
、Witco Corporationから商品名「SCHERCOMIDTM
として入手可能である。これらの1:1脂肪酸ジエタノールアミドを形成するた
めに使用される脂肪酸は、モノカルボン酸脂肪酸であり得るか、またはそれらは
天然油(例えば、トリグリセリド)から誘導され得る。有用な脂肪酸およびそれ
らの供給源として、ラウリン酸、ミリスチン酸、ココヤシ酸、ココヤシ油、オレ
イン酸、トール油脂肪酸、リノール酸、大豆油、ホンアンズ種油、小麦胚種油お
よびそれらの混合物が挙げられる。1実施態様において、脂肪酸ジエタノールア
ミドはオレイン酸から誘導される。それは、「Oleamide DEA」とも
いわれる商品名「SCHERCOMIDTMSO−A」として市販される。それは
透明な琥珀色の液体であり、約5の最大酸価、約40〜60のアルカリ価を有し
、そして最小で85%のアミドを含む。
【0135】 存在する場合、共界面活性剤は乳化する量で存在し、すなわち、それはエマル
ジョンとして本組成物を維持するために十分な量で存在する。1実施態様におい
て、それは、約0.005〜約20%のレベルで存在し、1実施態様では約0.
005〜約10%のレベルで存在し、そして1実施態様では約0.005〜約1
%のレベルで存在する。
【0136】 (有機ニトレートセタン向上剤(F)) 本発明の1実施態様において、本組成物は、少なくとも1つの有機セタン向上
剤をさらに含有する。この有機ニトレートセタン向上剤として、一水酸基または
多水酸基を有し得る置換または非置換の脂肪族または脂環式アルコールの硝酸エ
ステルが挙げられる。好ましい有機ニトレートは、約10個までの炭素原子を有
し、好ましくは、2〜約10炭素原子を有する置換または非置換のアルキルまた
はシクロアルキルニトレートである。このアルキル基は、直鎖または分枝、ある
いは直鎖または分枝のアルキル基の混合物のいずれかであり得る。本発明の使用
に適切なニトレート化合物の特定の例として、メチルニトレート、エチルニトレ
ート、n−プロピルニトレート、イソプロピルニトレート、アリルニトレート、
n−ブチルニトレート、イソブチルニトレート、sec−ブチルニトレート、t
ert−ブチルニトレート、n−アミルニトレート、イソアミルニトレート、2
−アミルニトレート、3−アミルニトレート、tert−アミルニトレート、n
−ヘキシルニトレート、n−ヘプチルニトレート、n−オクチルニトレート、2
−エチルヘキシルニトレート、sec−オクチルニトレート、n−ノニルニトレ
ート、n−デシルニトレート、シクロペンチルニトレート、シクロヘキシルニト
レート、メチルシクロヘキシルニトレートおよびイソプロピルシクロヘキシルニ
トレートが挙げられる。2−エトキシエチルニトレート、2−(2−エトキシ−
エトキシ)エチルニトレート、1−メトキシプロピル−2−ニトレート、4−エ
トキシブチルニトレートなどのようなアルコキシ置換した脂肪族アルコールの硝
酸エステル、ならびに1,6−ヘキサメチレンジニトレートのようなジオールニ
トレートもまた、適している。特に好ましくはないが、高級アルコールの硝酸エ
ステルもまた有用である。このような高級アルコールは、約10個を超える炭素
原子を含む傾向にある。約5〜約10個の炭素原子を有するアルキルニトレート
が好ましく、第一級アミルニトレートの混合物、第一級ヘキシルニトレートの混
合物、および2−エチルヘキシルニトレートのようなオクチルニトレートが最も
特に好ましい。
【0137】 本組成物中の有機ニトレートセタン向上剤の濃度は、本発明の水ブレンド燃料
組成物の水の添加によってもたらされるセタン価の減少を防ぐために十分な任意
の濃度であり得る。一般に、燃料への水の添加は、燃料のセタン価を低下させる
ように作用する。承認される一般的規則として、燃料のセタン価は水の各1%添
加あたり1/2単位だけ低下する。セタン価の低下は、点火遅れを生じ、これは
セタン向上剤/改良剤の添加によって防がれ得る。一般に、有機ニトレートセタ
ン改良剤エステルの量は、水ブレンド燃料組成物の約0.05〜約10重量%の
範囲にあり、1実施態様では約0.05〜約1重量%の範囲にある。
【0138】 (不凍剤(G)) 本発明の1実施態様において、本組成物は不凍剤をさらに含む。この不凍剤は
一般にアルコールである。本発明のための不凍剤として有用な適切なアルコール
の例として、エチレングリコール、プロピレングリコール、メタノール、エタノ
ール、およびそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0139】 この不凍剤は、本組成物が作用可能な温度範囲内で凍結することを防ぐために
十分な任意の濃度で存在し得る。1実施態様では、それは水ブレンド燃料組成物
の約0.1重量%〜約10重量%のレベルで存在し、1実施態様では、約0.1
〜5重量%のレベルで存在する。
【0140】 (実施例) アシル化剤(C)(I)の調製は実施例1に例示される。追加の例は、’75
3特許、欧州特許第0561600A2号、および’175特許に見られ得る。
【0141】 (実施例1) ポリイソブテンの1当量に対して約1.91のコハク酸基の比を有する、10
00部(1.69当量)のポリイソブテン置換したコハク酸アシル化剤(EP0 561 600 A2の実施例1に従って調製した)、および1151部の4
0Neutral油の混合物を攪拌しながら65〜70℃まで加熱する。N,N
−ジメチルエタノールアミン(151部;1.69当量)を加え、その結果この
反応混合物は82℃まで発熱する。この反応混合物を93℃まで加熱し、この温
度に2時間保持する。この温度を160℃まで調節し、数時間(10〜15時間
)この温度に保持し、次いで濾過し、室温まで冷却し、生成物を得る。この生成
物は、0.90重量%の窒素含有率、13.0の全酸価、39.5の全塩基価、
100℃で50.0cStの粘度、40℃で660センチストーク(cSt)の
粘度、15.6℃で0.925の比重、および75℃の引火点を有する。この生
成物はエステル/塩である。
【0142】 (実施例2) 実施例1の1000部(1.69当量)のポリイソブテン−置換コハク酸アシ
ル化剤および1039部の40ニュートラルオイルの混合物を、攪拌しながら7
5〜80℃に加熱する。ジエタノールアミン(125部;1.69当量)を添加
し、この結果、この反応混合物は90℃に発熱する。この反応混合物を、116
℃に加熱し、そして、最短で4時間、この温度に維持する。次いで、この反応混
合物を濾過し、そして室温に冷却して、生成物を得る。この生成物は、0.83
重量%の窒素含量、23.0の全酸価、23.0の全塩基価、100℃での12
0cStの粘度、40℃での5000cStの粘度、15.6℃での0.938
の比重、および85℃の引火点を有する。この生成物は、エステル/塩である。
【0143】 (実施例3) マレイン酸無水物の直接アルキル化(塩素を使用することのない)によって生
成される1000部のポリイソブテニル無水コハク酸(Texacoからの「T
LA(登録商標)−629C」、名目上分子量1000のポリイソブチレンから
誘導され;けん化価79mgKOH/g;40℃および100℃で、それぞれ、
24,400および400cStの動粘性率)、585部のヘキサデセニル無水
コハク酸および121部の100ニュートラル鉱物油の混合物を、99℃の温度
に加熱し、攪拌しながら、この温度に1時間維持する。その後、78部のエチレ
ングリコールを、この混合物に添加する。この混合物を、95〜104℃に3時
間維持する。その後、225部のジメチルエタノールアミンに、0.5時間かけ
て、この混合物に添加し、そして、この反応混合物を95〜104℃で2.5時
間維持し、次いで、70℃に冷却して、所望の生成物を得る。この生成物は、エ
ステル/塩である。これは、約1.75重量%の窒素含量を有する。
【0144】 本発明の範囲内の幾つかの例示的な水ブレンド燃料組成物を、表1に開示する
。これらの量は、重量部である。
【0145】
【表1】 1ポリイソブテン置換アシル化剤(約1.7〜2.0のコハク酸基のポリイソブ
テン当量に対する比を有するアシル化剤;実施例1のEP 0 561 600 A2)とジメチルエタノールアミンを、約1:1の当量比(約2モルのアミン
に対して約1モルのコハク酸基;実施例1の生成物)で反応させることによって
調製されるエステル/塩 2ポリイソブテン置換アシル化剤(約1.7〜2.0のコハク酸基のポリイソ
ブテン当量に対する比を有するアシル化剤)とジエタノールアミンを、約1:1
の当量比(約2モルのアミンに対して約1モルのコハク酸基;上の実施例2の生
成物)で反応させることによって調製されるエステル/塩 3ヘキサデセニル無水コハク酸とジエタノールアミンを、それぞれ約1:1.
35のモル比で反応させることによって調製されるエステル塩。
【0146】 4「SC−150」(Ohio Solvent)の名称で利用可能な芳香族
溶媒で、60℃の引火点を有し(PMCC)、そして最初および最後の沸点が、
それぞれ、188℃および210℃である。
【0147】 5Pluronic 17R2(BASF Corp.);明細書を参考のこ
と。
【0148】 本発明のアミン塩(成分(D))の利点は、図1に示され得る。この図は、ア
ミン塩(硝酸アンモニウム)を用いて(図1(b))、そして用いず(図1(a
))、作製された組成物の性能を示す。全ての組成物は、ディーゼル燃料、水、
および0.35重量%の2−エチルヘキシルニトレート、および表1の界面活性
剤1および3(界面活性剤1の界面活性剤3に対する重量比は、6:1)からな
る添加組成物を含む。これらの組成物は、すべて水ブレンド燃料マクロエマルジ
ョンであり、乳白色の外観を有する。このエマルジョンの安定性は、どのくらい
の割合の水ブレンド燃料組成物が、白色エマルジョンとして残るか(65℃で)
を、水ブレンド燃料エマルジョンが最初に成分の混合によって調製されたときか
ら1週間追跡することによって、視覚的に決定される。従って、白色エマルジョ
ンの割合が、添加組成物(界面活性剤、有機ニトレートセタン向上剤(2−エチ
ルヘキシルニトレート)および必要に応じて硝酸アンモニウムを含む)の重量%
に対してプロットされる。
【0149】 硝酸アンモニウムを含む組成物は、硝酸アンモニウムを含まない組成物よりも
、エマルジョンとしてのより長い安定性を有することが、図1から理解され得る
。硝酸アンモニウムを含む組成物とそれを欠く組成物との間の安定性の差は、よ
り低いレベルの添加組成物(約0.4〜約2.5重量%の添加組成物)において
、より顕著となる。この方法によるエマルジョン安定性の測定において、約10
の精度誤差が存在する。
【0150】 図2は、種々の燃料組成物における質量燃焼速度のクランク角に対するプロッ
トである。この燃料組成物は、以下の成分を含む:1)ディーゼル燃料自体、2
)20%の水を含む水ブレンドディーゼル燃料;3)20%の水および1%の硝
酸アンモニウムを含む水ブレンドディーゼル燃料;および4)20%の水および
10%の硝酸アンモニウムを含む水ブレンドディーゼル燃料。任意の添加された
硝酸アンモニウムを含まないディーゼル燃料における水の存在は、純粋なディー
ゼル燃料のみと比較して、ピーク(最適)質量燃焼速度を減少するのに役立つ。
しかし、水ブレンドディーゼル燃料における硝酸アンモニウムの存在は、水ブレ
ンドディーゼル燃料のピーク質量燃焼速度を増加し、従って、ディーゼル燃料に
おける水の存在によって引き起こされるエンジンのパワー損失を相殺するのに役
立つ。硝酸アンモニウムの存在によって引き起こされるピーク質量燃焼速度の増
加の程度はまた、硝酸アンモニウムのレベルに依存する。従って、硝酸アンモニ
ウムが1%存在する場合よりも、硝酸アンモニウムが10%存在する場合に、こ
のピーク質量燃焼速度は高い。ここで使用される割合は、全水ブレンド燃料組成
物の重量%に関する。
【0151】 (実施例4) この実施例は、本発明の水ブレンド燃料組成物を作製するために使用され得る
濃縮物を例証する。以下に示される数値は、重量部で表わされる。以下に示され
る界面活性剤3および有機溶媒は、実施例3に示されたものと同じである。
【0152】 D E 実施例C−1の生成物 34 − 実施例C−2の生成物 − 34 界面活性剤 6 6 有機溶媒 23.2 23.2 2−エチルヘキシルニトレート 23.8 23.8 水性硝酸アンモニウム 13 13 (54重量%硝酸アンモニウム)。
【0153】 (実施例5) この実施例は、実施例4に開示される濃縮物を使用する、乳化された水ブレン
ド燃料組成物を開示する。以下の表において、全ての数値は、重量部で表わされ
る。
【0154】 F G ディーゼル燃料 79〜81 79〜81 水 18〜20 18〜20 濃縮物D 1.5〜3 −−− 濃縮物E −−− 1.5〜3。
【0155】 上に参照される記述のそれぞれは、本明細書中で参考として援用される。他に
示されない限り、本明細書中で参照される、各化学物質または組成物は、商用等
級物質であると解釈されるべきであり、この商用等級物質は、異性体、副産物、
誘導体、および商用等級で存在すると通常理解される他のそのような物質を含み
得る。しかし、他に示されない限り、各化学成分の量は、商用物質に通常存在さ
れ得る任意の溶媒または希釈油を除いて存在する。本明細書中に記載される量、
範囲および限界比が、組み合わせられ得ることが理解されるべきである。
【0156】 本発明は、その好ましい実施態様に関係して説明されてきたが、種々の改変が
、本明細書を読んだ当業者に明らかになることが理解されるべきである。従って
、本明細書に開示される本発明は、このような改変を添付の特許請求の範囲内に
あるものとして包含することが意図されることが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、%白色エマルジョン対、界面活性剤、有機硝酸セタン向上剤(一実施
態様において、硝酸アンモニウム(図1(a))を含む添加剤組成物のレベルの
プロットである。図1(b)において、硝酸アンモニウムは添加剤組成物中に存
在しない。
【図2】 図2は、内燃機関における、質量燃焼速度対クランク角のプロットである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 29400 Lakeland Boulev ard, Wickliffe, Ohi o 44092, United State s of America (72)発明者 シフェリ, エリザベス エイ. アメリカ合衆国 オハイオ 44123, ユ ークリッド, エッジクリフ ドライブ 20680 (72)発明者 ランガー, デボラ エイ. アメリカ合衆国 オハイオ 44026, チ ェスターランド ロック ヘイベン ロー ド 12404 (72)発明者 ウエストファール, デイビッド エル. アメリカ合衆国 オハイオ 44107, レ イクウッド, モリソン アベニュー 2117 (72)発明者 デイブ, ハーシダ アメリカ合衆国 オハイオ 44143, ハ イランド ハイツ, ロングスプール ロ ード 495 (72)発明者 フィリッピニ, ブライアン ビー. アメリカ合衆国 オハイオ 44060, メ ンター−オン−ザ−レイク, サウス ウ インズ ドライブ 5800, アパートメン ト 132 (72)発明者 アブラハム, ウイリアム ディー. アメリカ合衆国 オハイオ 44121, サ ウス ユークリッド, メリーマウンド ロード 3835 Fターム(参考) 4H013 DC01 DC03

Claims (48)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乳化された水−ブレンド燃料組成物であって、以下(A)〜
    (D): (A) ガソリンまたはディーゼル範囲で沸騰する炭化水素; (B) 水; (C) 少乳化量の少なくとも1つの燃料−可溶性塩であって、(C)(I)
    約16〜500個の炭素原子を有する少なくともアシル化剤と、(C)(II)
    アンモニアおよび/または少なくとも1つのアミンとを反応させることによって
    作製される、燃料−可溶性塩;ならびに (D) 水−ブレンド燃料組成物の約0.001〜約15重量%の、少なくと
    も1つの水溶性、無灰分、ハロゲン−、ホウ素−、およびリン−なしのアミン塩
    であり、成分(C)とは異なる、アミン塩 を含有する、乳化された水−ブレンド組成物。
  2. 【請求項2】 成分(A)が、前記水−ブレンド燃料組成物の約50〜約9
    9重量%のレベルで存在する、請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 成分(B)が、前記水−ブレンド燃料組成物の約1〜約50
    重量%のレベルで存在する、請求項1に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 成分(C)が、前記水−ブレンド燃料組成物の約0.005
    〜約10重量%のレベルで存在する、請求項1に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 成分(C)(I)が、少なくとも1つのモノカルボン酸また
    はその反応性の等価物を含む、請求項1に記載の組成物。
  6. 【請求項6】 成分(C)(I)が、少なくとも1つのポリカルボン酸また
    はその反応性の等価物を含む、請求項1に記載の組成物。
  7. 【請求項7】 成分(C)(I)が、以下の式: 【化1】 によって対応して表される、少なくとも1つのヒドロカルビル−置換された酸ま
    たはコハク酸無水物を含み、ここで、Rが、ヒドロカルビル基である、請求項1
    に記載の組成物。
  8. 【請求項8】 成分(C)(I)が、少なくとも2種のヒドロカルビル−置
    換されたコハク酸または無水物の混合物を含み、ここで、少なくとも1つのRが
    、約8〜約25個の炭素原子のヒドロカルビル基であり、そして少なくとも1つ
    のRが、約50〜約400個の炭素原子のヒドロカルビル基である、請求項7に
    記載の組成物。
  9. 【請求項9】 Rが、ポリイソブテン基である、請求項7に記載の組成物。
  10. 【請求項10】 前記ポリイソブテン(polyisobutenene)
    基が、平均で約35〜約400個の炭素原子を有する、請求項9に記載の組成物
  11. 【請求項11】 Rが、ヘキサデセニル基である、請求項7に記載の組成物
  12. 【請求項12】 成分(C)(I)が、少なくとも1つのヒドロカルビル−
    置換されたコハク酸アシル化剤を含み、該ヒドロカルビル−置換されたコハク酸
    アシル化剤が、少なくとも1つのヒドロカルビル置換基および少なくとも1つの
    コハク酸基からなり、ここで、該ヒドロカルビル置換基が、オレフィンポリマー
    から誘導され、該アシル化剤が、該置換基の当量の各々に対して平均で少なくと
    も1.3個のコハク酸基のその構造内の存在によって特徴付けられる、請求項1
    に記載の組成物。
  13. 【請求項13】 成分(C)(II)が、少なくとも1つのモノアミン、ポ
    リアミンまたはヒドロキシアミンを含む、請求項1に記載の組成物。
  14. 【請求項14】 成分(C)(II)が、以下の式: 【化2】 によって対応して表される、1級、2級、3級のアルカノールアミン、ならびに
    それらの2つ以上の混合物からなる群から選択され;ここで、上記式において、
    各Rが独立して、1〜約8個の炭素原子のヒドロカルビル基であり、そして各R
    ’が独立して、約2〜約18個の炭素原子のヒドロカルビレン基である、請求項
    1に記載の組成物。
  15. 【請求項15】 請求項1に記載の組成物であって、成分(C)(I)が、
    以下a)およびb)を共に、(c)によってカップリングすることによって作製
    され、ここで、a)は、少なくとも1つのポリイソブテン置換されたコハク酸ま
    たは無水物(該コハク酸または無水物のポリイソブテン置換基は、約50〜20
    0個の炭素原子を有する)であり;b)は、少なくとも1つのヒドロカルビル−
    置換されたコハク酸または無水物(該コハク酸または無水物のヒドロカルビル置
    換基は、約8〜約25個の炭素原子を有する)であり;(c)は、少なくとも1
    つのカップリング剤であり、該カップリング剤は、(i)2つ以上の1級アミノ
    基、(ii)2つ以上の2級アミノ基、(iii)少なくとも1つの1級アミノ
    基および少なくとも1つの2級アミノ基、(iv)少なくとも2つのヒドロキシ
    ル基あるいは(v)少なくとも1つの1級または2級アミノ基および少なくとも
    1つのヒドロキシル基を有する、組成物。
  16. 【請求項16】 前記カップリング剤(c)が、少なくとも2つのヒドロキ
    シル基を有する、請求項15に記載の組成物。
  17. 【請求項17】 前記カップリング剤が(c)が、エチレングリコールを含
    む、請求項32に記載の組成物。
  18. 【請求項18】 成分(C)(II)が、ジメチルエタノールアミンを含む
    、請求項36に記載の組成物。
  19. 【請求項19】 成分(C)(I)が、以下の式: 【化3】 によって表される、少なくとも1つの化合物を含み、ここで、R1が、約35〜
    約300個の炭素原子のポリイソブテン基であり、そしてR2が、約10〜20
    個の炭素原子のヒドロカルビル基であある、請求項1に記載の組成物。
  20. 【請求項20】 請求項1に記載の組成物であって、前記アミン塩(D)が
    、以下の式: k[G(NR3yy+nXp- (D−I) によってそのイオン形態で表され、ここで、式(D−I)において、Gが、水素
    、または1〜約8個の炭素原子の有機中性ラジカル(yの価数を有する)であり
    ;各々Rは独立して、水素、または1〜約10個の炭素原子のヒドロカルビル基
    であり;Xp-は、pの価数を有するアニオンであり;そしてk、y、nおよびp
    は独立して、少なくとも1であり、ただし、GがHである場合、yは1であり;
    そしてさらにただし、正電荷のk個のy+の合計は、該アミン塩が電気的に中性
    となるように、負電荷のn個のp-の合計に等しい、組成物。
  21. 【請求項21】 前記アミン塩(D)が、硝酸アンモニウム、硝酸メチルア
    ンモニウム、二酢酸エチレンジアミン、二硝酸尿素、およびそれらの少なくとも
    2つの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  22. 【請求項22】 (E)(C)とは異なる乳化量の少なくとも1つの共界面
    活性剤をさらに含有し、該(E)が、約2〜約10の範囲内の親水性親油性バラ
    ンス(HLB)を有する、請求項1に記載の組成物。
  23. 【請求項23】 成分(E)が、(a)ポリ(オキシアルキレン)化合物;
    (b)ソルビタンエステル;および(c)脂肪酸ジエタノールアミドからなる群
    から選択される、少なくとも1つの化合物を含む、請求項22に記載の組成物。
  24. 【請求項24】 成分(a)が、エチレンオキシドとプロピレンオキシドと
    のコポリマーを含む、請求項23に記載の組成物。
  25. 【請求項25】 成分(a)が、式RO(CH2CH2O)nHのアルコール
    エトキシレートを含み、ここで、Rが、8〜30個の炭素原子のヒドロカルビル
    基であり、そしてnが約2〜約100の範囲である、請求項23に記載の組成物
  26. 【請求項26】 成分(b)が、ソルビタンモノオレエートまたはソルビタ
    ンセスキオレエートを含む、請求項23に記載の組成物。
  27. 【請求項27】 成分(b)が、ポリオキシアルキレンソルビタンエステル
    を含み、ここで、該アルキレン基が、約2〜30個の炭素原子を含む、請求項2
    3に記載の組成物。
  28. 【請求項28】 成分(b)が、ソルビタンポリオキシエチレンモノオレエ
    ートを含む、請求項23に記載の組成物。
  29. 【請求項29】 前記脂肪酸ジエタノールアミド(c)が、オレイン酸とジ
    エタノールアミンとを約1:1のモル比で反応させることによって誘導される、
    請求項23に記載の組成物。
  30. 【請求項30】 (F)少なくとも1つの有機ニトレートセタン向上剤をさ
    らに含有する、請求項1に記載の組成物。
  31. 【請求項31】 成分(F)が、2−エチルヘキシルニトレートを含む、請
    求項30に記載の組成物。
  32. 【請求項32】 (G)少なくとも1つの不凍剤をさらに含有する、請求項
    1に記載の組成物。
  33. 【請求項33】 成分(G)が、エチレングリコール、プロピレングリコー
    ル、エタノール、メタノール、およびそれらの2つ以上の混合物からなる群から
    選択される、請求項32に記載の組成物。
  34. 【請求項34】 乳化された水−ブレンド燃料組成物であって、以下(A)
    〜(D): (A) ガソリンまたはディーゼル範囲で沸騰する炭化水素; (B) 水; (C) 少乳化量の少なくとも1つの燃料可溶性塩であって、(C)(I)と
    (C)(II)とを反応させることによって作製され、該(C)(I)は、(C
    )(I)(a)約20〜約500個の炭素原子のモノカルボン酸またはその反応
    性等価物、(C)(I)(b)約16〜500個の炭素原子のポリカルボン酸ま
    たはその反応性等価物からなる群から選択される、少なくとも1つのアシル化剤
    であり、そして該(C)(II)は、アンモニアおよび/または少なくとも1つ
    のアミンである、燃料可溶性塩;ならびに (D) 水−ブレンド燃料組成物の約0.001〜約15重量%の、少なくと
    も1つの水溶性、無灰分、ハロゲン−、ホウ素−、およびリン−なしのアミン塩
    であり、成分(C)とは異なる、アミン塩 を含有する、乳化された水−ブレンド組成物。
  35. 【請求項35】 水−ブレンド燃料組成物であって、以下(a)〜(e): (a) 約60〜約95重量%のガソリンまたはディーゼル燃料; (b) 10〜40重量%の水; (c) 約0.1〜2重量%の少なくとも1つの塩であって、(i)と(ii
    )とを反応させることによって作製され、ここで、該(i)が、少なくとも1つ
    のヒドロカルビル置換基および少なくとも1つのコハク酸基からなる少なくとも
    1つのヒドロカルビル−置換されたコハク酸アシル化剤であり、ここで、該ヒド
    ロカルビル置換基が、オレフィンポリマーから誘導され、該アシル化剤が、該置
    換基の当量の各々に対して平均で少なくとも1.3個のコハク酸基のその構造内
    の存在によって特徴付けられ、該(ii)が、アンモニアおよび/または少なく
    とも1つのアミンである、塩; (d) 約0.001〜1重量%の硝酸アンモニウム;ならびに (e) 約0.01〜約1重量%の2−エチルヘキシルニトレート を含有する、組成物。
  36. 【請求項36】 水−ブレンドディーゼル燃料組成物であって、以下(a)
    〜(e): (a) 約60〜約95重量%のディーゼル燃料; (b) 約10〜約40重量%の水; (c) 約0.1〜約2重量%の少なくとも1つの塩であって、該塩は、少な
    くとも1つのアシル化剤とアンモニアおよび/または少なくとも1つのアミンと
    を反応させることによって作製され;該アシル化剤は、以下(i)および(ii
    )を共に、(iii)によってカップリングすることによって作製され、ここで
    、該(i)は、少なくとも1つのポリイソブテン置換されたコハク酸または無水
    物(該コハク酸または無水物のポリイソブテン置換基は、約50〜200個の炭
    素原子を有する)であり;該(ii)は、少なくとも1つのヒドロカルビル−置
    換されたコハク酸または無水物(該コハク酸または無水物のヒドロカルビル置換
    基は、約8〜約25個の炭素原子を有する)であり;該(iii)は、少なくと
    も1つのカップリング剤であり、該カップリング剤は、(a)2つ以上の1級ア
    ミノ基、(b)2つ以上の2級アミノ基、(c)少なくとも1つの1級アミノ基
    および少なくとも1つの2級アミノ基、(d)少なくとも2つのヒドロキシル基
    あるいは(e)少なくとも1つの1級または2級アミノ基および少なくとも1つ
    のヒドロキシル基を有する、塩; (d) 約0.001〜約1重量%の硝酸アンモニウム;ならびに (e) 約0.01〜約1重量%の2−エチルヘキシルニトレート を含有する、組成物。
  37. 【請求項37】 乳化された水−ブレンド燃料組成物であって、以下(A)
    〜(D): (A) ガソリンまたはディーゼル範囲で沸騰する炭化水素; (B) 水; (C) 少乳化量の少なくとも1つの燃料可溶性塩であって、該塩は、以下(
    I)第1のポリカルボン酸アシル化剤、(II)第2のポリカルボン酸アシル化
    剤から構成され、該第1のポリカルボン酸アシル化剤は、約20〜約500個の
    炭素原子を有する少なくとも1つのヒドロカルビル置換基を有し、該第2のポリ
    カルボン酸アシル化剤は、必要に応じて、約500個までの炭素原子を有する少
    なくとも1つのヒドロカルビル置換基を有し、該ポリカルボン酸アシル化剤(I
    )および(II)は、共に、(III)連結基によってカップリングされ、該連
    結基は、2つ以上の1級アミノ基、2つ以上の2級アミノ基、少なくとも1つの
    1級アミノ基および少なくとも1つの2級アミノ基、少なくとも2つのヒドロキ
    シル基、あるいは少なくとも1つの1級または2級アミノ基および少なくとも1
    つのヒドロキシル基を有する連結化合物から誘導され、該ポリカルボン酸アシル
    化剤(I)および(II)は、(IV)アンモニアまたはアミンを用いて塩を形
    成する、塩;ならびに (D) 約0.001〜約15重量%の水可溶性塩であり、成分(C)とは異
    なる、水可溶性塩 を含有する、水−ブレンド燃料組成物。
  38. 【請求項38】 前記第1のカルボン酸アシル化剤(I)が、ポリイソブテ
    ン置換されたコハク酸または無水物であり、そして前記第2のカルボン酸アシル
    化剤(II)が、ポリイソブテン置換されたコハク酸または無水物である、請求
    項37に記載の燃料組成物。
  39. 【請求項39】 前記第1のアシル化剤(I)および前記第2のアシル化剤
    (II)が、少なくとも50重量%のメチルビニリデン異性体含有量を有するポ
    リイソブテンから誘導される、請求項37に記載の燃料組成物。
  40. 【請求項40】 前記アシル化剤(I)の前記ポリイソブテン置換基が、約
    2000〜約2600の数平均分子量を有し、そして前記アシル化剤(II)の
    前記ポリイソブテン置換基が、約700〜約1300の数平均分子量を有する、
    、請求項38に記載の燃料組成物。
  41. 【請求項41】 前記連結化合物(III)が、ポリオール、ポリアミンま
    たはヒドロキシアミンである、請求項37に記載の燃料組成物。
  42. 【請求項42】 前記アミン(IV)が、モノアミン、ポリアミンまたはヒ
    ドロキシアミンである、請求項37に記載の燃料組成物。
  43. 【請求項43】 前記連結化合物(III)が、エチレングリコールである
    、請求項37に記載の燃料組成物。
  44. 【請求項44】 前記アミン(IV)が、ジメチルアミノエタノールである
    、請求項37に記載の燃料組成物。
  45. 【請求項45】 請求項37に記載の燃料組成物であって、前記塩(C)が
    、(I)第1のポリイソブテン置換されたコハク酸または無水物(該第1の酸ま
    たは無水物のポリイソブテン置換基は、約2000〜約2600の数平均分子量
    を有する)、(II)第2のポリイソブテン置換されたコハク酸または無水物(
    該第2の酸または無水物のポリイソブテン置換基は、約700〜約1300の数
    平均分子量を有する)から構成され、該ポリイソブテン置換されたコハク酸また
    は無水物(I)および(II)は、共に、(III)エチレングリコールから誘
    導される連結基によってカップリングされ、該ポリイソブテン置換されたコハク
    酸または無水物(I)および(II)は、アンモニアまたはアミンを用いて塩を
    形成する、燃料組成物。
  46. 【請求項46】 成分(D)が、硝酸アンモニウムである、請求項37に記
    載の燃料組成物。
  47. 【請求項47】 内燃機関に燃料供給するプロセスであって、該機関を請求
    項1に記載の燃料組成物で燃料供給する工程を包含する、プロセス。
  48. 【請求項48】 内燃機関に燃料供給するプロセスであって、該機関を請求
    項37に記載の燃料組成物で燃料供給する工程を包含する、プロセス。
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