JP2004511423A - ガラス半製品を切断する方法及び設備 - Google Patents
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Abstract
本発明は、ガラス半製品(1)を所定の切断線(4)に沿って切断する方法及び設備に関する。少なくとも1回のマーキング工程及び少なくとも1回の加熱工程中、合焦手段(32)で合焦された共通のレーザ光線ビーム(52)が所定の切断線(4)に沿って移動する。合焦手段(32)は、調整可能な合焦手段である。調整可能な合焦手段(32)は、マーキング工程中、レーザ光線ビーム(52)を実質的に所定の切断線(4)上に合焦させ、加熱工程中、レーザ光線ビームの焦点(53)を所定の切断線(4)から実質的に遠ざけるようにする。
Description
【0001】
本発明は、ガラス半製品を切断する方法及び設備に関する。
【0002】
本発明による方法及び設備は、平板ガラス業界及び中空ガラス業界の両方で利用できるが、以下、中空ガラスへの本発明の適用についてより詳細に説明する。
【0003】
飲みグラス、花瓶などの中空ガラスの製品の製造は、一般的には、「クラッキングオフ(cracking−off)」と呼ばれる作業を含む。
クラッキングオフは、最終的なガラス製品本体を有するガラス部品から、最終的なガラス製品本体を構成しないけれども熱成形法に起因して生じたガラスの塊を分離する作業である。このガラスの塊は、一般的には、ガラスが粘性状態にあるときにこのガラスにガラス半製品の形状に一致した所望の形状を与えるために行われているプレス成形又は吹込み成形作業中、ガラスの半製品を最初に構成するガラスの塊を保持する部分である。最終的な製品本体を構成しないガラス半製品のこの部分は、一般的には、「モイル」と呼ばれている。
【0004】
クラッキングオフは、熱間法又は冷間法によって実施されるのが良い。
【0005】
熱間クラッキングオフ中、クラッキングオフを生じさせるべき領域の付近で、ガラスをそれが展性状態になる軟化点よりも高い温度に昇温させ、分離すべきガラスの2つの部分を十分に引き離すことによって分離させる。ガラスの2つの塊が互いに分離するとき、表面張力が作用し、厚肉の丸い縁部を生じさせる。この方法は、一般的には、低品質の製品に利用される。
【0006】
冷間クラッキングオフ中、クラッキングオフを生じさせる領域の付近で、ガラスを熱間クラッキングオフさせる場合よりも低い温度まで昇温させる。ガラスは、脆弱な範囲内にとどまり、この加熱の目的は、単に、機械的な張力を導入することにある。この機械的張力が、例えば、低温金属物体との接触の影響を受け又は低温空気ジェットの影響を受けて解放される際、機械的張力が脆弱な材料中に伝搬し、クラッキングオフを引き起こす亀裂を生じさせる。冷間クラッキングオフの場合に利用される方法は、マーキング工程を含む場合が多く、このマーキング工程の目的は、ガラスよりも硬い工具の機械的作用によって、ガラス製品の表面上に、掻き傷に見える場合のある表面欠陥を生じさせることにあり、この表面欠陥は、亀裂が急に始まるときに亀裂の伝搬を誘導するのに役立つ。この方法の結果として、薄肉であるが鋭利な縁部が生じ、この縁部は、ガラス仕上品に必要な性質を与えるために、種々の研磨作業を研磨工具によって、施されなければならず、これらの研磨作業は、一般的には、平坦化、面取り、火炎研磨又は口焼き、縁部に十分な機械的強度を与える強靱化と呼ばれている。最終結果として、薄く且つ十分に強固な縁部が得られる。冷間クラッキングオフ作業を行うことは、熱間クラッキングオフ作業を行うことよりも複雑であり、より高い品質のガラス半製品に用いられる。
【0007】
平坦化作業は、特にベルギー国特許第670,504号明細書に記載されている。
【0008】
冷間クラッキングオフ作業の性能を最適にすることにより、できるだけ欠陥を含まず且つ最終形態にできるだけ近い縁部を得ることができ、その結果、多量の材料を除去する必要なしに、平坦化作業を容易に実施することができる。
【0009】
従来方法による冷間クラッキングオフ作業は、良好な結果を常に与えているわけではなく、特定の形状のガラス半製品、例えば、広がり形状ガラス又は実質的に円筒形であるが断面が多角形のガラスについては、再現性が不十分になっている。ダイヤモンドチップ又はカーバイド又はセラミックのチップ又はホイールによってマーキングを行うのに用いられる機械設備は、加工すべきガラスの種々の幾何学的形状に適合することができるために、多数の調節を可能にしなければらず、全ての場合において、機械設備は、製造の変更の度に、専門家の定期的な保守及び介入を必要とする。
【0010】
ある場合には、材料を加熱し且つ材料中に工具の格子(grid)と等しい必要な欠陥を生じさせるための1又は2以上のレーザ光線ビームを用いる、冷間クラッキングオフ法に似ている方法が提案された。
【0011】
国際公開第98/56722号パンフレットにより、ガラス半製品をクラッキングオフする方法が知られている。この方法は、2つの連続した工程を有し、第1工程においては、回転しているクラッキングオフすべき半製品に、1又は2以上の連続レーザ光線ビームの作用を施し、第2工程においては、クラッキングオフすべき半製品の実質的に1回転又はクラッキングオフすべき半製品の少なくとも1回転について、第1工程において1又は2以上の連続レーザ光線ビームの作用を受けた領域に、互いに離れて位置し且つクラッキングオフが実質的に生じる実質的に連続した線を構成する一連の連続点を形成するように合焦された少なくとも1つのパルス化されたレーザ光線ビームの作用を施す。
【0012】
その結果、簡単で実施が安価且つ容易な平坦化によって容易に除去することができる小さい程度のでこぼこを除いて、非常に均一でほとんど平らなクラッキングオフ縁部になる。この方法により、非常に再現性の高い方式でこの均一な縁部を得ることができる。加うるに、或る特定のガラス半製品、特に円筒形又は実質的に円筒形等の単純な形状の半製品について及び肉厚が概略的に2mm未満のガラス半製品については、この方法により、あらかじめ平坦化する必要なしに、直接、口焼きステーションで加工することができるクラッキングオフ縁部を得ることを可能にする。
【0013】
国際公開第98/56722号パンフレットに記載された方法の主な欠点は、性質の異なる少なくとも2つの別々のレーザ光線ビーム、即ち、連続レーザ光線ビームとパルス化されたレーザ光線ビームを用いる必要があるということであり、これにより、この方法を実施する設備が複雑になり、設備の据え付けコスト及び稼動コストを増大させる。
【0014】
本発明の目的は、国際公開第98/56722号に記載された技術の利点をもたらしながら、更に他の利点及び他の産業上の利用可能性をもたらす方法及び設備を提供することにある。
【0015】
本発明は、ガラス半製品の表面上の所定の切断線に沿ってガラス半製品を切断することを目的としてガラス半製品を加工する方法であって、合焦手段によって合焦されたレーザ光線ビームが所定の切断線に沿って移動している間、合焦されたレーザ光線ビームが所定の切断線上に実質的に合焦される、マーキング工程と呼ばれる少なくとも1つの工程と、一定のレーザ光線ビームが、所定の切断線上に合焦されることなく、所定の切断線に沿って移動している間、一定のレーザビームによって照射されたガラス半製品の表面の部分が所定の切断線に跨る、加熱工程と呼ばれる少なくとも1つの他の工程と、を有する方法である。
本発明による方法では、同一のレーザ光線ビームが、マーキング工程及び加熱工程中、所定の切断線に沿って移動し、合焦手段は、調整可能な合焦手段であり、この調整可能な合焦手段は、マーキング工程中、同一のレーザ光線ビームを実質的に所定の切断線上に合焦させ、加熱工程中、同一のレーザ光線ビームの焦点を所定の切断線から確実に遠ざけるようにする。
【0016】
本発明の方法において、レーザ光線ビームが所定の切断線に沿って移動するとき、加工すべきガラス半製品とレーザ光線との間に相対運動が生じ、この相対運動は、加工すべきガラス半製品及び/又はレーザ光線の移動によって達成されることに注目すべきことが重要である。
【0017】
本発明による方法における1つの実施形態によれば、マーキング工程中、ガラス半製品を、合焦されたレーザ光線ビームの焦点と所定の切断線とがいかなる時においても実質的に一致するように移動させることにより、合焦されたレーザ光線ビームが所定の切断線に沿って移動し、加熱工程中、ガラス半製品を、合焦されたレーザ光線ビームによって照射された部分がいかなる時においても所定の切断線に跨るように移動させることにより、合焦されたレーザ光線ビームが所定の切断線に沿って移動する。
【0018】
レーザ光線ビームを合焦させる手段は、特に、凸レンズからなるのがよい。この場合、レーザ光線ビームの合焦を、特に、凸レンズをレーザ光線ビームの軸線に沿って移動させることによって調節することができる。
有利な1つの実施形態によれば、レーザ光線ビームの軸線に沿う凸レンズの移動は、リニア電気モータのシャフトを移動させることによって引き起こされ且つ制御される。
【0019】
マーキング工程中、ガラス半製品の表面上に投射されるレーザ光線ビームは、パルス化されたレーザ光線ビームであるのがよい。
【0020】
上述のように、レーザ光線ビームは、マーキング工程中、ガラス半製品の表面上の所定の切断線の上に実質的に合焦される。マーキング工程中、物理的に最も狭く且つ出力が最も集中する場所に相当するレーザ光線ビームの焦点が、ガラス半製品の表面上又はこの表面の手前側又は向こう側のほんの短い距離(例えば、数ミリメートル)のところに位置していることを理解することが重要である。ガラス半製品の表面との合焦されたレーザ光線ビームの衝撃点のところにおいて、照射されている表面が非常に小さい(直径が500μm未満、例えば、100μm未満である)ことが重要である。
【0021】
マーキング工程中、ガラス半製品の表面上に投射されるレーザ光線ビームは、パルス化されたレーザ光線ビームであるのがよい。
この場合、ガラス半製品の表面上に投射されるパルス化されたレーザ光線ビームは、互いに2mm未満の距離だけ分離され且つ直径が500μm未満である一連の衝撃ゾーン(zone)又は領域を表面上に形成する。
これらの衝撃ゾーンの直径は、例えば、100μm未満、場合によっては、50μm未満である。
衝撃ゾーンは、好ましくは、1mm未満の距離だけ互いに分離されている。この距離は、例えば、100μm〜800μmである。
パルス化されたレーザ光線ビームの物理的性質は、所定の切断線と実質的に一致する点欠陥がガラス半製品の表面上に現れるのに十分に高い放射線密度のパルス化されたレーザ光線ビームの作用を、衝撃ゾーンが受けるものであることが有利である。
用語「点」は、本明細書においては、厳密な幾何学上の意味で理解すべきでないことは明らかであり、点欠陥は、概略的には、直径が500μm未満、場合によっては、50μm未満の小さなクレータである。
【0022】
しかしながら、マーキング工程中、ガラス半製品の表面上に投射されるレーザ光線ビームは、連続レーザ光線ビームであってもよい。
この場合、マーキング工程中、ガラス半製品の表面上に投射される連続レーザ光線ビームは、この表面上に、幅が500μm未満の連続衝撃線を生じさせる。この連続衝撃線の幅は、例えば100μm未満、場合によっては、50μm未満である。
特に、マーキング工程中、ガラス半製品の表面上に投射される連続レーザ光線ビームの物理的性質は、所定の切断線と実質的に一致した亀裂がガラス半製品の表面上に現れるのに十分に高い放射線密度で、連続衝撃線が照射されるものである。
【0023】
加熱工程中、ガラス半製品の表面上に投射されるレーザ光線ビームは、連続レーザ光線ビームであっても良いし、パルス化されたレーザ光線ビームであっても良い。
このレーザ光線ビームは、ガラス半製品の表面上に、幅が2mm〜10mmの衝撃線を生じさせる。この線の幅は、例えば、約3又は4mmである。
加熱工程中、レーザ光線ビームの物理的性質及び照射条件は、ガラス半製品の表面の幾何学的形状を変えず、しかも、照射ゾーンの加熱により、照射ゾーンにおけるガラスの塊の中に機械的応力を生じさせるような放射線密度を、照射された表面部分が受けるものである。
【0024】
本発明による方法は、少なくとも1回のマーキング工程及び少なくとも1回の加熱工程を有している。
しかしながら、種々の加工サイクルを利用できる。
かくして、加工サイクルは、マーキング工程の実施後に加熱工程が行われても良いし、マーキング工程、加熱工程、マーキング工程が連続的に行われても良いし、加熱工程の実施後にマーキング工程が行われても良いし、加熱工程、マーキング工程、加熱工程が連続的に行われても良い。
【0025】
本発明による方法は、組成及び形状の両方に関して非常に異なる複数のガラス半製品の切断に適している。
これらのガラス半製品は、「通常の」ガラス(例えば、ソーダ−石灰−シリカ(石英)ガラス)で作られていても良いし、鉛の含有量が高いガラス(クリスタルガラス)で作られていても良い。
ガラス半製品は、平板ガラスの半製品であっても良いし、中空ガラスの半製品であっても良い。
【0026】
中空ガラスの半製品、例えば、飲みグラス(ステム付き又はステム無し)、花瓶などの場合、所定の切断線は、一般的には、閉曲線を形成する。
この閉曲線は、一般的には、1つの平面内に位置する。この場合、少なくとも1回のマーキング工程及び少なくとも1回の加熱工程中、中空ガラスの半製品をこの平面と垂直な軸線の回りに回転させる。
【0027】
本発明による方法は、特に、中空ガラスの半製品のクラッキングオフに非常に有利であることが判明しており、このことは、形状が円筒形の半製品についてだけでなく、広がり形態又は凹形形態を備えたガラス半製品についても当てはまる。クラッキングオフの箇所におけるガラス半製品の厚さは、場合によっては、1mm未満であるが、この厚さは又、相当大きなものであってもよく、例えば、5mmまでの範囲であっても良いし、或いは、5mmを超えても良い。
【0028】
本発明による方法により、簡単で実施が安価且つ容易な平坦化によって容易に除去することができる小さい程度の凹凸を除いて、非常に均一でほとんど平らなクラッキングオフ縁部を得ることを可能にする。また、本発明による方法により、この均一な縁部を非常に再現性の高い方式で得ることを可能にする。加えて、或る特定のガラス半製品、特に円筒形又は実質的に円筒形等の単純な形状の半製品について及び肉厚が概略的に2mm未満のガラス半製品については、この方法により、あらかじめ平坦化する必要なしに、直接、口焼きステーションで加工することができるクラッキングオフ縁部を得ることを可能にする。
【0029】
マーキング工程中、ガラス半製品の表面上に投射されたレーザ光線ビームがパルス化されたレーザ光線ビームであっても良いし、連続レーザ光線ビームであって良いことは上述した。加熱工程中、この表面上に投射されるレーザ光線のビームも又、パルス化されたレーザ光線ビームであっても良いし、連続レーザ光線ビームであって良い。
【0030】
加熱のために利用されるレーザ光線ビームの種類は、マーキングのために利用されるレーザ光線ビームの種類と異なっていてもよい場合があり、例えば、加熱については連続レーザ光線ビームを利用し、マーキングについてはパルス化されたレーザ光線ビームを利用しても良い。
しかしながら、利用するレーザ光線ビームの種類は、加熱及びマーキングについて同一であってもよい。かくして、大抵の用途について、マーキング工程及び加熱工程において同一周波数でパルス化された同一のレーザ光線ビームを利用し、1つの工程から次の工程に変更する際にレーザ光線ビームの焦点の位置だけを変更することによって、非常に良好な結果が得られることが分かっている。
【0031】
この場合の問題は、加工すべきガラス半製品の表面上に投射されるレーザ光線ビームの種類であって、レーザ供給源の種類でないことを理解すべきである。
【0032】
連続タイプのレーザ供給源を用いれば、加工すべきガラス半製品上に連続レーザ光線ビームを投射することが確実に可能である。
しかしながら、連続タイプのレーザ供給源を用いた場合であっても、電子チョッピングにより、次に加工すべきガラス半製品上に投射できるパルス化されたレーザ光線ビームを得ることも可能である。
【0033】
同様に、パルスタイプのレーザ供給源を用いれば、加工すべきガラス半製品上にパルス化されたレーザ光線ビームを投射することが確実に可能である。
しかしながら、パルスタイプのレーザ供給源を用いた場合であっても、パルス化の頻度又は周波数及びサイクル比、即ち、完全な1サイクルの時間に対する1サイクル中の高エネルギの放出持続時間の比を増大させることにより「疑似連続」レーザビームを得ることも可能である。放出エネルギが一定のエネルギレベルを中心に僅かに振動する「疑似連続」レーザビームは、本発明で論じる場合、連続レーザビームであると考える。
【0034】
また、本発明の別の目的は、ガラス半製品の表面上の所定の切断線に沿ってガラス半製品を切断することを目的としてガラス半製品を加工する設備であって、レーザ光線ビームの供給源と、合焦手段を含んだ、レーザ光線ビームを誘導するための誘導システムと、制御ステーションとを有し、マーキング工程と呼ばれる少なくとも1つの工程において、所定の切断線に沿って移動し且つ合焦手段によって所定の切断線上に実質的に合焦されたレーザ光線ビームをガラス半製品の表面上に投射することができ、加熱工程と呼ばれる少なくとも1つの工程において、所定の切断線に沿って移動し且つ所定の切断線上には合焦されていないレーザ光線ビームをガラス半製品の表面上に投射することができ、このレーザ光線ビームによって照射されたガラス半製品の表面部分が所定の切断線に跨る、設備である。
本発明による設備において、合焦手段は、調整可能な合焦手段であり、この調整可能な合焦手段は、マーキング工程中、レーザ光線ビームの供給源によって放出されたレーザ光線ビームを所定の切断線上に合焦させることができ、加熱工程中、所定の切断線上に投射された前記放出されたレーザ光線ビームの焦点を所定の切断線から確実に遠ざけるようにすることができる
【0035】
本発明の設備では、合焦手段は、レーザ用の凸レンズであるのが良い。
合焦手段は、移動可能な合焦手段であり、この移動可能な合焦手段は、マーキング工程中、レーザ光線ビームが所定の切断線上に合焦されるような位置にあり、マーキング工程中、レーザ光線ビームの焦点を所定の切断線から確実に遠ざけるようにする位置にあるのがよい。
【0036】
ビーム誘導システムは、合焦手段が取り付けられたキャリジを含むのが良い。
本発明の1つの実施形態によれば、キャリジは、合焦手段をレーザ光線ビームの軸線に沿って移動させることができる。
特定の実施形態によれば、本発明による設備は、キャリジを移動させることができるリニア電気モータを有する。
【0037】
合焦手段は、自動制御ステーションによって調節されるのが有利である。
本発明による設備の有利な1つの実施形態によれば、合焦手段は、移動可能な合焦手段であり、この移動可能な合焦手段は、マーキング工程中、レーザ光線ビームが所定の切断線上に合焦されるような位置にあり、マーキング工程中、レーザ光線ビームの焦点を所定の切断線から確実に遠ざけるようにする位置にあり、制御ステーションは、合焦手段の位置を調節する。
この場合、誘導システムは、合焦手段が取り付けられたキャリジを含むことが良く、制御ステーションは、キャリジの移動を制御することにより、合焦手段の位置を調節できる。
制御ステーションは、キャリジの移動をレーザ光線ビームと平行な方向に制御できるのが良い。
【0038】
本発明による設備は、ガラス物体の表面上の所定の切断線の位置を検出する装置を有することが良く、制御ステーションは、所定の切断線の検出位置に応じて合焦手段の位置を調節することができる。
【0039】
本発明による設備は、レーザ光線ビームの周波数及びパルス化のモードを調節できる変調装置を有することが有利である。
この変調装置は、制御ステーションによって制御されるのが良い。この変調装置により、マーキング工程と加熱工程の両方において、加工すべきガラス物体上に投射されるレーザ光線ビームの周波数及びパルス化のモード(特に、サイクル比)を調節することを可能にする。
【0040】
本発明による設備では、誘導システムは、レーザ光線のビームの方向を変更することができる少なくとも1つのレーザ用ミラーを有するのが良い。この誘導システムは、位置及び/又は向きを調節することができる少なくとも1つのレーザ用ミラー(31)を有するのが良い。
この場合、制御ステーションは、少なくとも1つのレーザ用ミラーの位置及び/又は向きの変化を制御することによって、レーザ光線ビームの方向を調節できるのが良い。
このような場合において、本発明による設備が所定の切断線の位置を検出する装置を有するとき、制御ステーションは、所定の切断線の検出位置に応じて少なくとも1つのレーザ用ミラーの位置及び/又は向きを調節することができるのが良い。
【0041】
本発明による設備は、一般的には、加工すべきガラス半製品を保持することができる少なくとも1つの装置を有する。この装置は、ガラス半製品を移動させることができる可動装置であるのが良く、特に、この装置は、ガラス半製品をレーザ光線ビームの軸線と垂直な平面内で移動させることができるのが良い。
より詳細には、本発明による装置は、ガラス半製品を回転させることができるのが良く、特にこのガラス半製品上に投射されるレーザ光線ビームの軸線と垂直な軸線の回りに回転させることができるのが良い。
【0042】
本発明による設備は、加工すべき多数のガラス半製品を保持し、移動させ、場合によっては回転させることができる多数の装置を含むのが良い。
かかる場合、本発明による設備は、ガラス半製品を保持することができる装置のステップ式に並進させるための装置を含むのが良い。
【0043】
本発明による設備は、特に、中空ガラスの半製品を保持し、回転させ、そしてステップ送り式に駆動することができる装置を含むのが良い。
【0044】
加工すべきガラスの半製品を保持し、回転させ、場合によっては回転させることができる装置は、制御ステーションによって制御されるのが良い。
【0045】
本発明による設備が装備するレーザ光線ビームの供給源は、出力が調節可能な供給源であるのが良い。この供給源は、位置及び/又は向きが調節可能な供給源であるのが良い。
【0046】
これらの場合、制御ステーションは、レーザ光線ビームの供給源の出力及び/又は位置及び/又は向きを調節することができるのが良い。
【0047】
本発明の特定の実施形態によれば、誘導システムは、レーザ光線ビームを2以上の偏向された即ち向きが異なるレーザ光線ビームに分割することができるデフレクタを含む。これらの偏向されたレーザ光線の各々を、ガラス物品を本発明による方法に従って及び上述の装置を用いて加工するのに用いることができる。
【0048】
本発明の他の特徴及び利点は、本発明による方法の3つの例示の実施形態の説明及び本発明の設備の実施形態の非限定的な例として与えられているに過ぎない、添付の図面を参照した以下の説明から明らかになろう。
【0049】
図1に示すグラフ図は、パルス化されたレーザ光線ビームの放出出力を時間の関数として示している。レーザ光線ビームのこの変調モードでは、放出出力ピーク部が、放出出力がゼロである時間空間によって明確に分けられている。
放出サイクルの頻度又は周波数、サイクル比、即ち、放出サイクルの総時間に対する高エネルギの放出継続時間の比、及び高エネルギ放出期間中のレーザの出力は、使用状況に従って制御し且つ調節することができるパラメータである。
パルス化されたレーザビームの周波数及びサイクル比を増大させることによって、図2のグラフが示すように、疑似レーザビームを得ることができる。この場合、放出出力は、所定の出力値を中心に小さい振幅で振動する。
【0050】
図3〜図6に示す本発明による実施形態によれば、加工すべきガラス半製品1は、ステム又はベース2及び広がり部分3を有する中空回転本体である。
所定の切断線4は、ガラス半製品1の外面上に閉曲線を形成している。所定の切断線4は、ガラス半製品1の対称軸線A−Aと垂直な平面内に位置している。
【0051】
ガラス半製品1は、そのベース2が回転チャック10内に保持されている。ガラス半製品1のベース2は、上方に向けられ、広がり部分3は、下方に向けられている。
回転チャック10は、図示していない駆動装置の一部を構成している。
ガラス半製品1は、その対称軸線A−Aの回りに回転する。
【0052】
ガラス半製品1は、レーザ光線ビームの供給源20とレーザ光線ビーム50の誘導システム30とを有する設備によって加工される。
誘導システム30は、レーザ光線用のミラー31とレーザ光線用の合焦手段32とを有している。
【0053】
レーザ光線ビームの供給源20は、レーザ光線ビーム50を放出し、レーザ光線ビーム50は、下方に差し向けられる。
レーザ光線ビーム50は、ミラー31に当たる。ミラー31は、反射したレーザ光線ビーム51が加工すべきガラス半製品1に差し向けられるような向きに配置されている。
反射したレーザ光線ビーム51の軸線は、切断線4の平面内に位置し、ガラス半製品1の対称回転軸線A−Aを通っている。したがって、反射したレーザ光線ビーム51の軸線は、対称回転軸線A−Aと垂直である。
反射したレーザ光線ビーム51がガラス半製品1上に投影される前、反射したレーザ光線ビーム51は、合焦手段32を通る。
【0054】
合焦手段32は、レーザ用の凸レンズである。
凸レンズ32は、この凸レンズ32によりレーザ光線ビームの軸線の向きを変えないような向きに配置されている。
したがって、合焦手段32から出てくる合焦されたレーザ光線ビーム52の軸線は、ミラー31によって反射されたレーザ光線ビーム51の軸線と一致している。
【0055】
合焦手段32は、支持体34によってキャリジ(carrige)33に取り付けられている。
キャリジ33は、レール35上を摺動する。
キャリジ33、かくして、レンズ32の移動によって、合焦されたレーザ光線ビーム52の焦点53の位置を調節することができるので、合焦手段32は調整可能な合焦手段である。
キャリジ33に組込まれ、再循環式のボールを有し、予圧が加えられた装置によって、キャリジ33はレール35上を隙間なしに又はガタなしに摺動する。
【0056】
合焦手段32の支持体34は、支持体38に取り付けられたリニアモータ37のシャフト又は軸39に弾性継手36によって連結されている。
【0057】
ミラー31、合焦手段32、支持体34付きのキャリジ33、レール35、弾性継手36及びシャフト39付きのモータ37は全て、誘導システム30の一部を構成している。
【0058】
リニアモータ37のシャフト39の運動方向は、レール35の軸線と平行であり、このレール35の軸線は、反射したレーザ光線ビーム51及び合焦されたレーザ光線ビーム52の軸線と平行である。
弾性継手36により、合焦手段32の支持体34が、たまに生じる横方向応力を受けることなしに、レール35上をキャリジ33によって摺動することを可能にする。
レール35上におけるキャリジ33、支持体34及び合焦手段32の位置は、リニアモータ37のシャフト39の位置によって決定される。
リニアモータのシャフト39の位置は、リニアモータ37用の電子式調節システム(図示せず)によって調節可能である。
電子式調節システムは、本実施形態の設備の制御ステーション(図示せず)によって制御される。
制御ステーションは、リニアモータ37のシャフト39の位置、移動速度及び移動加速度を定める。
【0059】
本発明の方法は、少なくとも1回のマーキング工程及び少なくとも1回の加熱工程を有する。
【0060】
図3及び図4は、マーキング工程中における本実施形態の設備の働きを示している。
【0061】
マーキング工程中、リニアモータ37用の電子式調節システムは、リニアモータ37のシャフト39及びかくして合焦手段32を、合焦されたレーザ光線ビーム52の焦点53とガラス半製品1の表面上の所定の切断線4とが実質的に一致するように位置決めする命令を制御ステーションから受け取る。
【0062】
マーキング工程中の所与の時点で照射されたガラス半製品1の表面の部分60を、図7及び図8に示す。この部分60は、所定の切断線4上に位置する点に対応し、この部分60の直径は、0.5mm未満、代表的には、約0.1mm未満である。
【0063】
回転チャック10がガラス半製品1をその対称軸線A−Aの回りに回転状態に維持しているので、レーザ光線ビーム52は、ガラス半製品1の1回転により、所定の切断線4上に合焦された状態で切断線4全体にわたって移動する。
ガラス半製品1の回転速度は、代表的には約100〜500回転/分である。
【0064】
図5及び図6は、加熱工程中における本実施形態の設備の働きを示している。
【0065】
加熱工程中、リニアモータ37用の電子式調節システムは、リニアモータ37のシャフト39及びかくして合焦手段32を、合焦されたレーザ光線ビーム52の焦点53をガラス半製品1の表面上の所定の切断線4から確実に遠ざけるように位置決めする命令を制御ステーションから受け取る。合焦されたレーザ光線ビーム52と切断線との交差部と、合焦されたレーザ光線ビーム52の焦点53との間の距離は、典型的には、約20〜150mmである。
【0066】
加熱工程中の所与の時点で照射されたガラス半製品1の表面の部分61を図7及び図8に示す。加熱工程中に照射されたこの部分61は、マーキング工程中に照射された部分60よりも相当大きい。
加熱工程中に照射された部分61は、所定の切断線4を跨ぐように重なり且つ直径が代表的には約228mmであるゾーン又は領域に対応している。
【0067】
回転チャック10がガラス半製品1をその対称軸線A−Aの回りに回転状態に維持しているので、合焦されたレーザ光線ビーム52は、ガラス半製品1の1回転により、焦点53が所定の切断線4から確実に離れた状態で切断線4の全体にわたって移動する。
【0068】
1以上のマーキング工程及び1以上の加熱工程の実施後、互いに異なる工程の効果が組み合わさり、それにより、ガラス半製品1の一部分5の分離を、本質的には所定の切断線4に沿って生じさせる。
ガラス半製品が回転チャック10によって保持されているときに所定の切断線4の下に位置するガラス半製品の一部分5は、「モイル」という技術用語で呼ばれている。
したがって、図3〜図6に示す加工方法は、ガラス半製品のクラッキングオフを行う方法である。
【0069】
図9に示すガラス半製品を加工するための設備は、本発明による設備であり、2つのマーキング及び加熱ステーション100,100′と、冷却ステーション200と、平坦化ステーション300と、面取りステーション400と、洗浄及び排液ステーション500と、口焼きステーション600とを有する設備である。
【0070】
図9の設備は、請求項1に記載された方法によって、4つのガラス半製品を同時に加工できるようになっている。
【0071】
ガラス半製品1は、中空回転本体である。ガラス半製品1の各々は、回転チャックによって保持され、この回転チャックは、ガラス半製品1をその対称軸線の回りに回転するように維持している。
ガラス半製品のための所定の切断線は、上記対称軸線と垂直な平面内に位置している。
【0072】
回転チャックは、ステップ式駆動システムの一部を構成している。
回転チャックは、方向Dにステップ式に移動する、閉じられたコンベヤベルトに取り付けられている。コンベヤベルトは、ステップ毎に、4つの回転チャックを備えたコンベヤベルト部分に相当する距離にわたって移動する。
かくして、駆動システムは、2つのマーキング及び加熱ステーション100,100′の前に4つのガラス半製品1を連続的に持って行く。2つのマーキング及び加熱ステーション100,100′は各々、2つのガラス半製品1を同時に加工する。
【0073】
加熱及びマーキングステーション100,100′は、反射したレーザ光線ビーム151,151′をそれぞれ、レーザ光線用のミラー131,131′によって向きを変えた2つのレーザ光線ビーム154,154′及び155,155′に分割するデフレクタ140,140′を有する点において、図1〜図6に示すマーキング及び加熱ステーションと異なっている。
2つのマーキング及び加熱ステーション用の誘導システムはそれぞれ、2つのレーザ光線ビーム154,154′及び155,155′を、レーザ光線ビームの軸線が所定の切断線の平面内に位置し且つレーザ光線ビームに対応するガラス半製品1の対称回転軸線を通るようにガラス半製品1に差し向けることができる手段140,140′及び141,141′を有している。
【0074】
マーキング工程中及び加熱工程中におけるレーザ光線ビーム154,154′及び155,155′を合焦させることの調節は、図3〜図6に示した上述の方法で行われる。
【0075】
2つのマーキング及び加熱ステーションの前に位置した4つのガラス半製品1のクラッキングオフの実施後、ステップ式駆動システムは、クラッキングオフが行われた4つのガラス半製品を冷却ステーション200に向かって移動させ、それと同時に、クラッキングオフすべき4つの新たなガラス半製品をクラッキングオフステーション100,100′の前に配置する。
【0076】
冷却ステーション200は、4つのモイル検出器201を装備している。
各モイル検出器201は、モイル検出器201の前に位置したガラス半製品が依然としてそのモイルを有しているかどうかをチェックする。モイルがガラス半製品から分離されていない場合、モイル付きのガラス半製品は自動的に排出される。
【0077】
ガラス半製品の冷却後、ステップ式駆動システムは、ガラス半製品を平坦化ステーション300に移送し、この平坦化ステーションにおいて、クラッキングオフされたガラス半製品のクラッキングオフ縁部が平坦化される。
クラッキングオフされたガラス半製品の縁部の平坦化後、ステップ式駆動システムは、クラッキングオフされたガラス半製品を、ガラス半製品の縁部を面取りするステーション400に移送する。
クラッキングオフされたガラス半製品の縁部の面取り後、ステップ式駆動システムは、クラッキングオフされたガラス半製品を洗浄及び排液ステーション500に移送する。
クラッキングオフされたガラス半製品の洗浄及び排液後、ステップ式駆動システムは、これらのクラッキングオフされたガラス半製品を乾燥ステーション600に移送し、次いで、クラッキングオフされたガラス半製品の縁部の強化又は強靱化する装置を有することが有利である口焼きステーション700に移送する。
【0078】
〔実験例 1〕
250Wのレーザ源を含む、上述し且つ図3、図4、図5、図6及び図8に概略的に示した形式の設備によって、中空ガラス物品をクラッキングオフする。
【0079】
ソーダ−石灰−シリカ(石英)ガラスで作られている、製造すべき製品は、図3に示す種類のもの、即ち、対称軸線に対して約45°で広がる形状を有するいわゆるステムグラスであり、このステムグラスは、クラッキングオフされる線のところにおいて、直径が105mmで、厚さが1.2mmである。クラッキングオフすべき製品を、ステムのベースによって、ガラス物品の対称軸線と一致する回転軸線を有する軌道内に固定して、250回転/分の速度で回転させる。
この回転している製品に、以下の加工サイクルを適用する。即ち、10kHz(30%のサイクル比)でパルス化され且つ物品の表面上(所定の切断線のところ)に合焦されたレーザビームで、製品を3秒間マーキングし、次いで、合焦要素を、同一のレーザビームが製品に当たるところにおいて4mmの直径を持つように(0.1秒よりも短い時間で)移動させ、(所定の切断線に跨る)環状帯域を同一のレーザビームで2秒間加熱し、クラッキングオフを生じさせる。
【0080】
前もってつけられたマーキングによる破損部の誘導のおかげで、達成されたクラッキングオフは、製品のベースと平行な平面を完全に辿っている。
【0081】
〔実験例 2〕
200Wのレーザ源を備えた、実験例1で用いた設備と類似している設備を用いることにより、クリスタルガラス物品をクラッキングオフする。クリスタルガラス製品は、直径80mmの筒体の形態の側壁を有し、クラッキングオフする箇所の厚さが2mmであり、このクリスタルガラス製品を、その成形の終わりで、口焼きにより酸化鉛の反射層で被覆する。
【0082】
このクリスタルガラス製品を200回転/分の回転速度で回転させ、以下の加工サイクルを施す。即ち、5kHz(50%のサイクル比))パルス化され且つ製品の表面上(所定の切断線のところ)に合焦されたレーザビームで、製品を1.5秒間マーキングし、次いで、合焦レンズを、同一のレーザビームが製品に当たるところにおいて3mmの直径を有するように(0.1秒よりも短い時間で)移動させ、(所定の切断線に跨る)環状帯域を同一のレーザビームで3.5秒間加熱し、次いで、合焦レンズを、同一のレーザビームがもう一度製品の表面上に合焦するように(0.1秒よりも短い時間で)更に移動させ、5kHz(50%のサイクル比)でパルス化され且つ切断線上に合焦されたレーザビームで製品をマーキングし、クラッキングオフを生じさせる。
【0083】
クラッキングオフは、良好な品質のものである。製品に適用される加工サイクルから見て、第1のマーキング工程により、酸化鉛の反射層を穴あけすることを可能にし、深さ方向の加熱を向上させる。最終のマーキング工程は、破断を生じさせる微小欠陥の線を生じさせることによって、クラッキングオフを引き起こす。
【0084】
〔実験例 3〕
実験例1で用いた設備と同一である250Wレーザ源を備えた設備を用いることにより、中空ガラス製品をクラッキングオフする。
【0085】
(ソーダ−石灰−シリカ(石英)ガラスで作られている)製造すべき製品は、円筒形の物質で作られた側壁及び平らなベースを有し、その断面は、丸みのついたコーナ部を備えた正方形である。平均直径は、60mmであり、ガラスは、クラッキングオフ箇所では2mmの厚さを有している。
ガラス製品を350回転/分の回転速度で長手方向軸線回りに回転させ、以下の加工サイクルを施す。即ち、10KHz(30%のサイクル比)でパルス化され、製品の表面上ではなく、製品に当たる箇所でビームの直径が約4mmになるような点上に合焦させたレーザビームで、所定の切断線に跨る環状帯域を3.5秒間加熱する。合焦レンズを、同一のレーザビームが物品の表面と実質的に一致するように(0.1秒よりも短い時間で)移動させ、10kHz(5%のサイクル比)でパルス化され且つ製品の表面上に合焦されたレーザビームで、製品を0.5秒間マーキングし、クラッキングオフを生じさせる。
【0086】
達成されたクラッキングオフは、製品のベースに平行な平面を完全に辿っている。最終のマーキング工程は、所定の切断線に微小欠陥を導入することによって、破断を開始させる。
製品の表面は、回転表面ではないけれども、合焦要素の被写界深度により、製品の表面上への許容される合焦を可能にする。
実験例3で加工された製品に関し、クラッキングオフされる線の箇所における製品の半径は、半径の平均値に対して±3mmしか振動しないことに注目すべきである。
【0087】
回転体ではない、軸線に対する所定の切断線の距離が平均値から非常にずれている(例えば、5mm以上)製品を加工するためには、合焦要素の位置を物品の形状の関数としてそれに連動させ、レーザ光線ビームの焦点をマーキング工程中、回転中の製品の表面上に維持することが有利であり、また、このようにすることが必要な場合がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】
パルス化され且つ1つのモードに従って変調されたレーザ光線ビームの放出出力を時間の関数として示すグラフである。
【図2】
パルス化され且つ図1と異なるモードに従って変調されたレーザ光線ビームの放出出力を時間の関数として示すグラフである。
【図3】
マーキング工程における、本発明による設備の一部分及びこの設備によって加工されるガラス半製品を示す正面図である。
【図4】
マーキング工程における、本発明による設備の一部分及びこの設備によって加工されるガラス半製品を示す平面図である。
【図5】
加熱工程における、図3と同様の図である。
【図6】
加熱工程における、図4と同様の図である。
【図7】
加工後のガラス半製品を、図4及び図6の矢印C−Cの方向に見た図である。
【図8】
図7の部分的な拡大図である。
【図9】
本発明による設備の概略的な平面図である。
本発明は、ガラス半製品を切断する方法及び設備に関する。
【0002】
本発明による方法及び設備は、平板ガラス業界及び中空ガラス業界の両方で利用できるが、以下、中空ガラスへの本発明の適用についてより詳細に説明する。
【0003】
飲みグラス、花瓶などの中空ガラスの製品の製造は、一般的には、「クラッキングオフ(cracking−off)」と呼ばれる作業を含む。
クラッキングオフは、最終的なガラス製品本体を有するガラス部品から、最終的なガラス製品本体を構成しないけれども熱成形法に起因して生じたガラスの塊を分離する作業である。このガラスの塊は、一般的には、ガラスが粘性状態にあるときにこのガラスにガラス半製品の形状に一致した所望の形状を与えるために行われているプレス成形又は吹込み成形作業中、ガラスの半製品を最初に構成するガラスの塊を保持する部分である。最終的な製品本体を構成しないガラス半製品のこの部分は、一般的には、「モイル」と呼ばれている。
【0004】
クラッキングオフは、熱間法又は冷間法によって実施されるのが良い。
【0005】
熱間クラッキングオフ中、クラッキングオフを生じさせるべき領域の付近で、ガラスをそれが展性状態になる軟化点よりも高い温度に昇温させ、分離すべきガラスの2つの部分を十分に引き離すことによって分離させる。ガラスの2つの塊が互いに分離するとき、表面張力が作用し、厚肉の丸い縁部を生じさせる。この方法は、一般的には、低品質の製品に利用される。
【0006】
冷間クラッキングオフ中、クラッキングオフを生じさせる領域の付近で、ガラスを熱間クラッキングオフさせる場合よりも低い温度まで昇温させる。ガラスは、脆弱な範囲内にとどまり、この加熱の目的は、単に、機械的な張力を導入することにある。この機械的張力が、例えば、低温金属物体との接触の影響を受け又は低温空気ジェットの影響を受けて解放される際、機械的張力が脆弱な材料中に伝搬し、クラッキングオフを引き起こす亀裂を生じさせる。冷間クラッキングオフの場合に利用される方法は、マーキング工程を含む場合が多く、このマーキング工程の目的は、ガラスよりも硬い工具の機械的作用によって、ガラス製品の表面上に、掻き傷に見える場合のある表面欠陥を生じさせることにあり、この表面欠陥は、亀裂が急に始まるときに亀裂の伝搬を誘導するのに役立つ。この方法の結果として、薄肉であるが鋭利な縁部が生じ、この縁部は、ガラス仕上品に必要な性質を与えるために、種々の研磨作業を研磨工具によって、施されなければならず、これらの研磨作業は、一般的には、平坦化、面取り、火炎研磨又は口焼き、縁部に十分な機械的強度を与える強靱化と呼ばれている。最終結果として、薄く且つ十分に強固な縁部が得られる。冷間クラッキングオフ作業を行うことは、熱間クラッキングオフ作業を行うことよりも複雑であり、より高い品質のガラス半製品に用いられる。
【0007】
平坦化作業は、特にベルギー国特許第670,504号明細書に記載されている。
【0008】
冷間クラッキングオフ作業の性能を最適にすることにより、できるだけ欠陥を含まず且つ最終形態にできるだけ近い縁部を得ることができ、その結果、多量の材料を除去する必要なしに、平坦化作業を容易に実施することができる。
【0009】
従来方法による冷間クラッキングオフ作業は、良好な結果を常に与えているわけではなく、特定の形状のガラス半製品、例えば、広がり形状ガラス又は実質的に円筒形であるが断面が多角形のガラスについては、再現性が不十分になっている。ダイヤモンドチップ又はカーバイド又はセラミックのチップ又はホイールによってマーキングを行うのに用いられる機械設備は、加工すべきガラスの種々の幾何学的形状に適合することができるために、多数の調節を可能にしなければらず、全ての場合において、機械設備は、製造の変更の度に、専門家の定期的な保守及び介入を必要とする。
【0010】
ある場合には、材料を加熱し且つ材料中に工具の格子(grid)と等しい必要な欠陥を生じさせるための1又は2以上のレーザ光線ビームを用いる、冷間クラッキングオフ法に似ている方法が提案された。
【0011】
国際公開第98/56722号パンフレットにより、ガラス半製品をクラッキングオフする方法が知られている。この方法は、2つの連続した工程を有し、第1工程においては、回転しているクラッキングオフすべき半製品に、1又は2以上の連続レーザ光線ビームの作用を施し、第2工程においては、クラッキングオフすべき半製品の実質的に1回転又はクラッキングオフすべき半製品の少なくとも1回転について、第1工程において1又は2以上の連続レーザ光線ビームの作用を受けた領域に、互いに離れて位置し且つクラッキングオフが実質的に生じる実質的に連続した線を構成する一連の連続点を形成するように合焦された少なくとも1つのパルス化されたレーザ光線ビームの作用を施す。
【0012】
その結果、簡単で実施が安価且つ容易な平坦化によって容易に除去することができる小さい程度のでこぼこを除いて、非常に均一でほとんど平らなクラッキングオフ縁部になる。この方法により、非常に再現性の高い方式でこの均一な縁部を得ることができる。加うるに、或る特定のガラス半製品、特に円筒形又は実質的に円筒形等の単純な形状の半製品について及び肉厚が概略的に2mm未満のガラス半製品については、この方法により、あらかじめ平坦化する必要なしに、直接、口焼きステーションで加工することができるクラッキングオフ縁部を得ることを可能にする。
【0013】
国際公開第98/56722号パンフレットに記載された方法の主な欠点は、性質の異なる少なくとも2つの別々のレーザ光線ビーム、即ち、連続レーザ光線ビームとパルス化されたレーザ光線ビームを用いる必要があるということであり、これにより、この方法を実施する設備が複雑になり、設備の据え付けコスト及び稼動コストを増大させる。
【0014】
本発明の目的は、国際公開第98/56722号に記載された技術の利点をもたらしながら、更に他の利点及び他の産業上の利用可能性をもたらす方法及び設備を提供することにある。
【0015】
本発明は、ガラス半製品の表面上の所定の切断線に沿ってガラス半製品を切断することを目的としてガラス半製品を加工する方法であって、合焦手段によって合焦されたレーザ光線ビームが所定の切断線に沿って移動している間、合焦されたレーザ光線ビームが所定の切断線上に実質的に合焦される、マーキング工程と呼ばれる少なくとも1つの工程と、一定のレーザ光線ビームが、所定の切断線上に合焦されることなく、所定の切断線に沿って移動している間、一定のレーザビームによって照射されたガラス半製品の表面の部分が所定の切断線に跨る、加熱工程と呼ばれる少なくとも1つの他の工程と、を有する方法である。
本発明による方法では、同一のレーザ光線ビームが、マーキング工程及び加熱工程中、所定の切断線に沿って移動し、合焦手段は、調整可能な合焦手段であり、この調整可能な合焦手段は、マーキング工程中、同一のレーザ光線ビームを実質的に所定の切断線上に合焦させ、加熱工程中、同一のレーザ光線ビームの焦点を所定の切断線から確実に遠ざけるようにする。
【0016】
本発明の方法において、レーザ光線ビームが所定の切断線に沿って移動するとき、加工すべきガラス半製品とレーザ光線との間に相対運動が生じ、この相対運動は、加工すべきガラス半製品及び/又はレーザ光線の移動によって達成されることに注目すべきことが重要である。
【0017】
本発明による方法における1つの実施形態によれば、マーキング工程中、ガラス半製品を、合焦されたレーザ光線ビームの焦点と所定の切断線とがいかなる時においても実質的に一致するように移動させることにより、合焦されたレーザ光線ビームが所定の切断線に沿って移動し、加熱工程中、ガラス半製品を、合焦されたレーザ光線ビームによって照射された部分がいかなる時においても所定の切断線に跨るように移動させることにより、合焦されたレーザ光線ビームが所定の切断線に沿って移動する。
【0018】
レーザ光線ビームを合焦させる手段は、特に、凸レンズからなるのがよい。この場合、レーザ光線ビームの合焦を、特に、凸レンズをレーザ光線ビームの軸線に沿って移動させることによって調節することができる。
有利な1つの実施形態によれば、レーザ光線ビームの軸線に沿う凸レンズの移動は、リニア電気モータのシャフトを移動させることによって引き起こされ且つ制御される。
【0019】
マーキング工程中、ガラス半製品の表面上に投射されるレーザ光線ビームは、パルス化されたレーザ光線ビームであるのがよい。
【0020】
上述のように、レーザ光線ビームは、マーキング工程中、ガラス半製品の表面上の所定の切断線の上に実質的に合焦される。マーキング工程中、物理的に最も狭く且つ出力が最も集中する場所に相当するレーザ光線ビームの焦点が、ガラス半製品の表面上又はこの表面の手前側又は向こう側のほんの短い距離(例えば、数ミリメートル)のところに位置していることを理解することが重要である。ガラス半製品の表面との合焦されたレーザ光線ビームの衝撃点のところにおいて、照射されている表面が非常に小さい(直径が500μm未満、例えば、100μm未満である)ことが重要である。
【0021】
マーキング工程中、ガラス半製品の表面上に投射されるレーザ光線ビームは、パルス化されたレーザ光線ビームであるのがよい。
この場合、ガラス半製品の表面上に投射されるパルス化されたレーザ光線ビームは、互いに2mm未満の距離だけ分離され且つ直径が500μm未満である一連の衝撃ゾーン(zone)又は領域を表面上に形成する。
これらの衝撃ゾーンの直径は、例えば、100μm未満、場合によっては、50μm未満である。
衝撃ゾーンは、好ましくは、1mm未満の距離だけ互いに分離されている。この距離は、例えば、100μm〜800μmである。
パルス化されたレーザ光線ビームの物理的性質は、所定の切断線と実質的に一致する点欠陥がガラス半製品の表面上に現れるのに十分に高い放射線密度のパルス化されたレーザ光線ビームの作用を、衝撃ゾーンが受けるものであることが有利である。
用語「点」は、本明細書においては、厳密な幾何学上の意味で理解すべきでないことは明らかであり、点欠陥は、概略的には、直径が500μm未満、場合によっては、50μm未満の小さなクレータである。
【0022】
しかしながら、マーキング工程中、ガラス半製品の表面上に投射されるレーザ光線ビームは、連続レーザ光線ビームであってもよい。
この場合、マーキング工程中、ガラス半製品の表面上に投射される連続レーザ光線ビームは、この表面上に、幅が500μm未満の連続衝撃線を生じさせる。この連続衝撃線の幅は、例えば100μm未満、場合によっては、50μm未満である。
特に、マーキング工程中、ガラス半製品の表面上に投射される連続レーザ光線ビームの物理的性質は、所定の切断線と実質的に一致した亀裂がガラス半製品の表面上に現れるのに十分に高い放射線密度で、連続衝撃線が照射されるものである。
【0023】
加熱工程中、ガラス半製品の表面上に投射されるレーザ光線ビームは、連続レーザ光線ビームであっても良いし、パルス化されたレーザ光線ビームであっても良い。
このレーザ光線ビームは、ガラス半製品の表面上に、幅が2mm〜10mmの衝撃線を生じさせる。この線の幅は、例えば、約3又は4mmである。
加熱工程中、レーザ光線ビームの物理的性質及び照射条件は、ガラス半製品の表面の幾何学的形状を変えず、しかも、照射ゾーンの加熱により、照射ゾーンにおけるガラスの塊の中に機械的応力を生じさせるような放射線密度を、照射された表面部分が受けるものである。
【0024】
本発明による方法は、少なくとも1回のマーキング工程及び少なくとも1回の加熱工程を有している。
しかしながら、種々の加工サイクルを利用できる。
かくして、加工サイクルは、マーキング工程の実施後に加熱工程が行われても良いし、マーキング工程、加熱工程、マーキング工程が連続的に行われても良いし、加熱工程の実施後にマーキング工程が行われても良いし、加熱工程、マーキング工程、加熱工程が連続的に行われても良い。
【0025】
本発明による方法は、組成及び形状の両方に関して非常に異なる複数のガラス半製品の切断に適している。
これらのガラス半製品は、「通常の」ガラス(例えば、ソーダ−石灰−シリカ(石英)ガラス)で作られていても良いし、鉛の含有量が高いガラス(クリスタルガラス)で作られていても良い。
ガラス半製品は、平板ガラスの半製品であっても良いし、中空ガラスの半製品であっても良い。
【0026】
中空ガラスの半製品、例えば、飲みグラス(ステム付き又はステム無し)、花瓶などの場合、所定の切断線は、一般的には、閉曲線を形成する。
この閉曲線は、一般的には、1つの平面内に位置する。この場合、少なくとも1回のマーキング工程及び少なくとも1回の加熱工程中、中空ガラスの半製品をこの平面と垂直な軸線の回りに回転させる。
【0027】
本発明による方法は、特に、中空ガラスの半製品のクラッキングオフに非常に有利であることが判明しており、このことは、形状が円筒形の半製品についてだけでなく、広がり形態又は凹形形態を備えたガラス半製品についても当てはまる。クラッキングオフの箇所におけるガラス半製品の厚さは、場合によっては、1mm未満であるが、この厚さは又、相当大きなものであってもよく、例えば、5mmまでの範囲であっても良いし、或いは、5mmを超えても良い。
【0028】
本発明による方法により、簡単で実施が安価且つ容易な平坦化によって容易に除去することができる小さい程度の凹凸を除いて、非常に均一でほとんど平らなクラッキングオフ縁部を得ることを可能にする。また、本発明による方法により、この均一な縁部を非常に再現性の高い方式で得ることを可能にする。加えて、或る特定のガラス半製品、特に円筒形又は実質的に円筒形等の単純な形状の半製品について及び肉厚が概略的に2mm未満のガラス半製品については、この方法により、あらかじめ平坦化する必要なしに、直接、口焼きステーションで加工することができるクラッキングオフ縁部を得ることを可能にする。
【0029】
マーキング工程中、ガラス半製品の表面上に投射されたレーザ光線ビームがパルス化されたレーザ光線ビームであっても良いし、連続レーザ光線ビームであって良いことは上述した。加熱工程中、この表面上に投射されるレーザ光線のビームも又、パルス化されたレーザ光線ビームであっても良いし、連続レーザ光線ビームであって良い。
【0030】
加熱のために利用されるレーザ光線ビームの種類は、マーキングのために利用されるレーザ光線ビームの種類と異なっていてもよい場合があり、例えば、加熱については連続レーザ光線ビームを利用し、マーキングについてはパルス化されたレーザ光線ビームを利用しても良い。
しかしながら、利用するレーザ光線ビームの種類は、加熱及びマーキングについて同一であってもよい。かくして、大抵の用途について、マーキング工程及び加熱工程において同一周波数でパルス化された同一のレーザ光線ビームを利用し、1つの工程から次の工程に変更する際にレーザ光線ビームの焦点の位置だけを変更することによって、非常に良好な結果が得られることが分かっている。
【0031】
この場合の問題は、加工すべきガラス半製品の表面上に投射されるレーザ光線ビームの種類であって、レーザ供給源の種類でないことを理解すべきである。
【0032】
連続タイプのレーザ供給源を用いれば、加工すべきガラス半製品上に連続レーザ光線ビームを投射することが確実に可能である。
しかしながら、連続タイプのレーザ供給源を用いた場合であっても、電子チョッピングにより、次に加工すべきガラス半製品上に投射できるパルス化されたレーザ光線ビームを得ることも可能である。
【0033】
同様に、パルスタイプのレーザ供給源を用いれば、加工すべきガラス半製品上にパルス化されたレーザ光線ビームを投射することが確実に可能である。
しかしながら、パルスタイプのレーザ供給源を用いた場合であっても、パルス化の頻度又は周波数及びサイクル比、即ち、完全な1サイクルの時間に対する1サイクル中の高エネルギの放出持続時間の比を増大させることにより「疑似連続」レーザビームを得ることも可能である。放出エネルギが一定のエネルギレベルを中心に僅かに振動する「疑似連続」レーザビームは、本発明で論じる場合、連続レーザビームであると考える。
【0034】
また、本発明の別の目的は、ガラス半製品の表面上の所定の切断線に沿ってガラス半製品を切断することを目的としてガラス半製品を加工する設備であって、レーザ光線ビームの供給源と、合焦手段を含んだ、レーザ光線ビームを誘導するための誘導システムと、制御ステーションとを有し、マーキング工程と呼ばれる少なくとも1つの工程において、所定の切断線に沿って移動し且つ合焦手段によって所定の切断線上に実質的に合焦されたレーザ光線ビームをガラス半製品の表面上に投射することができ、加熱工程と呼ばれる少なくとも1つの工程において、所定の切断線に沿って移動し且つ所定の切断線上には合焦されていないレーザ光線ビームをガラス半製品の表面上に投射することができ、このレーザ光線ビームによって照射されたガラス半製品の表面部分が所定の切断線に跨る、設備である。
本発明による設備において、合焦手段は、調整可能な合焦手段であり、この調整可能な合焦手段は、マーキング工程中、レーザ光線ビームの供給源によって放出されたレーザ光線ビームを所定の切断線上に合焦させることができ、加熱工程中、所定の切断線上に投射された前記放出されたレーザ光線ビームの焦点を所定の切断線から確実に遠ざけるようにすることができる
【0035】
本発明の設備では、合焦手段は、レーザ用の凸レンズであるのが良い。
合焦手段は、移動可能な合焦手段であり、この移動可能な合焦手段は、マーキング工程中、レーザ光線ビームが所定の切断線上に合焦されるような位置にあり、マーキング工程中、レーザ光線ビームの焦点を所定の切断線から確実に遠ざけるようにする位置にあるのがよい。
【0036】
ビーム誘導システムは、合焦手段が取り付けられたキャリジを含むのが良い。
本発明の1つの実施形態によれば、キャリジは、合焦手段をレーザ光線ビームの軸線に沿って移動させることができる。
特定の実施形態によれば、本発明による設備は、キャリジを移動させることができるリニア電気モータを有する。
【0037】
合焦手段は、自動制御ステーションによって調節されるのが有利である。
本発明による設備の有利な1つの実施形態によれば、合焦手段は、移動可能な合焦手段であり、この移動可能な合焦手段は、マーキング工程中、レーザ光線ビームが所定の切断線上に合焦されるような位置にあり、マーキング工程中、レーザ光線ビームの焦点を所定の切断線から確実に遠ざけるようにする位置にあり、制御ステーションは、合焦手段の位置を調節する。
この場合、誘導システムは、合焦手段が取り付けられたキャリジを含むことが良く、制御ステーションは、キャリジの移動を制御することにより、合焦手段の位置を調節できる。
制御ステーションは、キャリジの移動をレーザ光線ビームと平行な方向に制御できるのが良い。
【0038】
本発明による設備は、ガラス物体の表面上の所定の切断線の位置を検出する装置を有することが良く、制御ステーションは、所定の切断線の検出位置に応じて合焦手段の位置を調節することができる。
【0039】
本発明による設備は、レーザ光線ビームの周波数及びパルス化のモードを調節できる変調装置を有することが有利である。
この変調装置は、制御ステーションによって制御されるのが良い。この変調装置により、マーキング工程と加熱工程の両方において、加工すべきガラス物体上に投射されるレーザ光線ビームの周波数及びパルス化のモード(特に、サイクル比)を調節することを可能にする。
【0040】
本発明による設備では、誘導システムは、レーザ光線のビームの方向を変更することができる少なくとも1つのレーザ用ミラーを有するのが良い。この誘導システムは、位置及び/又は向きを調節することができる少なくとも1つのレーザ用ミラー(31)を有するのが良い。
この場合、制御ステーションは、少なくとも1つのレーザ用ミラーの位置及び/又は向きの変化を制御することによって、レーザ光線ビームの方向を調節できるのが良い。
このような場合において、本発明による設備が所定の切断線の位置を検出する装置を有するとき、制御ステーションは、所定の切断線の検出位置に応じて少なくとも1つのレーザ用ミラーの位置及び/又は向きを調節することができるのが良い。
【0041】
本発明による設備は、一般的には、加工すべきガラス半製品を保持することができる少なくとも1つの装置を有する。この装置は、ガラス半製品を移動させることができる可動装置であるのが良く、特に、この装置は、ガラス半製品をレーザ光線ビームの軸線と垂直な平面内で移動させることができるのが良い。
より詳細には、本発明による装置は、ガラス半製品を回転させることができるのが良く、特にこのガラス半製品上に投射されるレーザ光線ビームの軸線と垂直な軸線の回りに回転させることができるのが良い。
【0042】
本発明による設備は、加工すべき多数のガラス半製品を保持し、移動させ、場合によっては回転させることができる多数の装置を含むのが良い。
かかる場合、本発明による設備は、ガラス半製品を保持することができる装置のステップ式に並進させるための装置を含むのが良い。
【0043】
本発明による設備は、特に、中空ガラスの半製品を保持し、回転させ、そしてステップ送り式に駆動することができる装置を含むのが良い。
【0044】
加工すべきガラスの半製品を保持し、回転させ、場合によっては回転させることができる装置は、制御ステーションによって制御されるのが良い。
【0045】
本発明による設備が装備するレーザ光線ビームの供給源は、出力が調節可能な供給源であるのが良い。この供給源は、位置及び/又は向きが調節可能な供給源であるのが良い。
【0046】
これらの場合、制御ステーションは、レーザ光線ビームの供給源の出力及び/又は位置及び/又は向きを調節することができるのが良い。
【0047】
本発明の特定の実施形態によれば、誘導システムは、レーザ光線ビームを2以上の偏向された即ち向きが異なるレーザ光線ビームに分割することができるデフレクタを含む。これらの偏向されたレーザ光線の各々を、ガラス物品を本発明による方法に従って及び上述の装置を用いて加工するのに用いることができる。
【0048】
本発明の他の特徴及び利点は、本発明による方法の3つの例示の実施形態の説明及び本発明の設備の実施形態の非限定的な例として与えられているに過ぎない、添付の図面を参照した以下の説明から明らかになろう。
【0049】
図1に示すグラフ図は、パルス化されたレーザ光線ビームの放出出力を時間の関数として示している。レーザ光線ビームのこの変調モードでは、放出出力ピーク部が、放出出力がゼロである時間空間によって明確に分けられている。
放出サイクルの頻度又は周波数、サイクル比、即ち、放出サイクルの総時間に対する高エネルギの放出継続時間の比、及び高エネルギ放出期間中のレーザの出力は、使用状況に従って制御し且つ調節することができるパラメータである。
パルス化されたレーザビームの周波数及びサイクル比を増大させることによって、図2のグラフが示すように、疑似レーザビームを得ることができる。この場合、放出出力は、所定の出力値を中心に小さい振幅で振動する。
【0050】
図3〜図6に示す本発明による実施形態によれば、加工すべきガラス半製品1は、ステム又はベース2及び広がり部分3を有する中空回転本体である。
所定の切断線4は、ガラス半製品1の外面上に閉曲線を形成している。所定の切断線4は、ガラス半製品1の対称軸線A−Aと垂直な平面内に位置している。
【0051】
ガラス半製品1は、そのベース2が回転チャック10内に保持されている。ガラス半製品1のベース2は、上方に向けられ、広がり部分3は、下方に向けられている。
回転チャック10は、図示していない駆動装置の一部を構成している。
ガラス半製品1は、その対称軸線A−Aの回りに回転する。
【0052】
ガラス半製品1は、レーザ光線ビームの供給源20とレーザ光線ビーム50の誘導システム30とを有する設備によって加工される。
誘導システム30は、レーザ光線用のミラー31とレーザ光線用の合焦手段32とを有している。
【0053】
レーザ光線ビームの供給源20は、レーザ光線ビーム50を放出し、レーザ光線ビーム50は、下方に差し向けられる。
レーザ光線ビーム50は、ミラー31に当たる。ミラー31は、反射したレーザ光線ビーム51が加工すべきガラス半製品1に差し向けられるような向きに配置されている。
反射したレーザ光線ビーム51の軸線は、切断線4の平面内に位置し、ガラス半製品1の対称回転軸線A−Aを通っている。したがって、反射したレーザ光線ビーム51の軸線は、対称回転軸線A−Aと垂直である。
反射したレーザ光線ビーム51がガラス半製品1上に投影される前、反射したレーザ光線ビーム51は、合焦手段32を通る。
【0054】
合焦手段32は、レーザ用の凸レンズである。
凸レンズ32は、この凸レンズ32によりレーザ光線ビームの軸線の向きを変えないような向きに配置されている。
したがって、合焦手段32から出てくる合焦されたレーザ光線ビーム52の軸線は、ミラー31によって反射されたレーザ光線ビーム51の軸線と一致している。
【0055】
合焦手段32は、支持体34によってキャリジ(carrige)33に取り付けられている。
キャリジ33は、レール35上を摺動する。
キャリジ33、かくして、レンズ32の移動によって、合焦されたレーザ光線ビーム52の焦点53の位置を調節することができるので、合焦手段32は調整可能な合焦手段である。
キャリジ33に組込まれ、再循環式のボールを有し、予圧が加えられた装置によって、キャリジ33はレール35上を隙間なしに又はガタなしに摺動する。
【0056】
合焦手段32の支持体34は、支持体38に取り付けられたリニアモータ37のシャフト又は軸39に弾性継手36によって連結されている。
【0057】
ミラー31、合焦手段32、支持体34付きのキャリジ33、レール35、弾性継手36及びシャフト39付きのモータ37は全て、誘導システム30の一部を構成している。
【0058】
リニアモータ37のシャフト39の運動方向は、レール35の軸線と平行であり、このレール35の軸線は、反射したレーザ光線ビーム51及び合焦されたレーザ光線ビーム52の軸線と平行である。
弾性継手36により、合焦手段32の支持体34が、たまに生じる横方向応力を受けることなしに、レール35上をキャリジ33によって摺動することを可能にする。
レール35上におけるキャリジ33、支持体34及び合焦手段32の位置は、リニアモータ37のシャフト39の位置によって決定される。
リニアモータのシャフト39の位置は、リニアモータ37用の電子式調節システム(図示せず)によって調節可能である。
電子式調節システムは、本実施形態の設備の制御ステーション(図示せず)によって制御される。
制御ステーションは、リニアモータ37のシャフト39の位置、移動速度及び移動加速度を定める。
【0059】
本発明の方法は、少なくとも1回のマーキング工程及び少なくとも1回の加熱工程を有する。
【0060】
図3及び図4は、マーキング工程中における本実施形態の設備の働きを示している。
【0061】
マーキング工程中、リニアモータ37用の電子式調節システムは、リニアモータ37のシャフト39及びかくして合焦手段32を、合焦されたレーザ光線ビーム52の焦点53とガラス半製品1の表面上の所定の切断線4とが実質的に一致するように位置決めする命令を制御ステーションから受け取る。
【0062】
マーキング工程中の所与の時点で照射されたガラス半製品1の表面の部分60を、図7及び図8に示す。この部分60は、所定の切断線4上に位置する点に対応し、この部分60の直径は、0.5mm未満、代表的には、約0.1mm未満である。
【0063】
回転チャック10がガラス半製品1をその対称軸線A−Aの回りに回転状態に維持しているので、レーザ光線ビーム52は、ガラス半製品1の1回転により、所定の切断線4上に合焦された状態で切断線4全体にわたって移動する。
ガラス半製品1の回転速度は、代表的には約100〜500回転/分である。
【0064】
図5及び図6は、加熱工程中における本実施形態の設備の働きを示している。
【0065】
加熱工程中、リニアモータ37用の電子式調節システムは、リニアモータ37のシャフト39及びかくして合焦手段32を、合焦されたレーザ光線ビーム52の焦点53をガラス半製品1の表面上の所定の切断線4から確実に遠ざけるように位置決めする命令を制御ステーションから受け取る。合焦されたレーザ光線ビーム52と切断線との交差部と、合焦されたレーザ光線ビーム52の焦点53との間の距離は、典型的には、約20〜150mmである。
【0066】
加熱工程中の所与の時点で照射されたガラス半製品1の表面の部分61を図7及び図8に示す。加熱工程中に照射されたこの部分61は、マーキング工程中に照射された部分60よりも相当大きい。
加熱工程中に照射された部分61は、所定の切断線4を跨ぐように重なり且つ直径が代表的には約228mmであるゾーン又は領域に対応している。
【0067】
回転チャック10がガラス半製品1をその対称軸線A−Aの回りに回転状態に維持しているので、合焦されたレーザ光線ビーム52は、ガラス半製品1の1回転により、焦点53が所定の切断線4から確実に離れた状態で切断線4の全体にわたって移動する。
【0068】
1以上のマーキング工程及び1以上の加熱工程の実施後、互いに異なる工程の効果が組み合わさり、それにより、ガラス半製品1の一部分5の分離を、本質的には所定の切断線4に沿って生じさせる。
ガラス半製品が回転チャック10によって保持されているときに所定の切断線4の下に位置するガラス半製品の一部分5は、「モイル」という技術用語で呼ばれている。
したがって、図3〜図6に示す加工方法は、ガラス半製品のクラッキングオフを行う方法である。
【0069】
図9に示すガラス半製品を加工するための設備は、本発明による設備であり、2つのマーキング及び加熱ステーション100,100′と、冷却ステーション200と、平坦化ステーション300と、面取りステーション400と、洗浄及び排液ステーション500と、口焼きステーション600とを有する設備である。
【0070】
図9の設備は、請求項1に記載された方法によって、4つのガラス半製品を同時に加工できるようになっている。
【0071】
ガラス半製品1は、中空回転本体である。ガラス半製品1の各々は、回転チャックによって保持され、この回転チャックは、ガラス半製品1をその対称軸線の回りに回転するように維持している。
ガラス半製品のための所定の切断線は、上記対称軸線と垂直な平面内に位置している。
【0072】
回転チャックは、ステップ式駆動システムの一部を構成している。
回転チャックは、方向Dにステップ式に移動する、閉じられたコンベヤベルトに取り付けられている。コンベヤベルトは、ステップ毎に、4つの回転チャックを備えたコンベヤベルト部分に相当する距離にわたって移動する。
かくして、駆動システムは、2つのマーキング及び加熱ステーション100,100′の前に4つのガラス半製品1を連続的に持って行く。2つのマーキング及び加熱ステーション100,100′は各々、2つのガラス半製品1を同時に加工する。
【0073】
加熱及びマーキングステーション100,100′は、反射したレーザ光線ビーム151,151′をそれぞれ、レーザ光線用のミラー131,131′によって向きを変えた2つのレーザ光線ビーム154,154′及び155,155′に分割するデフレクタ140,140′を有する点において、図1〜図6に示すマーキング及び加熱ステーションと異なっている。
2つのマーキング及び加熱ステーション用の誘導システムはそれぞれ、2つのレーザ光線ビーム154,154′及び155,155′を、レーザ光線ビームの軸線が所定の切断線の平面内に位置し且つレーザ光線ビームに対応するガラス半製品1の対称回転軸線を通るようにガラス半製品1に差し向けることができる手段140,140′及び141,141′を有している。
【0074】
マーキング工程中及び加熱工程中におけるレーザ光線ビーム154,154′及び155,155′を合焦させることの調節は、図3〜図6に示した上述の方法で行われる。
【0075】
2つのマーキング及び加熱ステーションの前に位置した4つのガラス半製品1のクラッキングオフの実施後、ステップ式駆動システムは、クラッキングオフが行われた4つのガラス半製品を冷却ステーション200に向かって移動させ、それと同時に、クラッキングオフすべき4つの新たなガラス半製品をクラッキングオフステーション100,100′の前に配置する。
【0076】
冷却ステーション200は、4つのモイル検出器201を装備している。
各モイル検出器201は、モイル検出器201の前に位置したガラス半製品が依然としてそのモイルを有しているかどうかをチェックする。モイルがガラス半製品から分離されていない場合、モイル付きのガラス半製品は自動的に排出される。
【0077】
ガラス半製品の冷却後、ステップ式駆動システムは、ガラス半製品を平坦化ステーション300に移送し、この平坦化ステーションにおいて、クラッキングオフされたガラス半製品のクラッキングオフ縁部が平坦化される。
クラッキングオフされたガラス半製品の縁部の平坦化後、ステップ式駆動システムは、クラッキングオフされたガラス半製品を、ガラス半製品の縁部を面取りするステーション400に移送する。
クラッキングオフされたガラス半製品の縁部の面取り後、ステップ式駆動システムは、クラッキングオフされたガラス半製品を洗浄及び排液ステーション500に移送する。
クラッキングオフされたガラス半製品の洗浄及び排液後、ステップ式駆動システムは、これらのクラッキングオフされたガラス半製品を乾燥ステーション600に移送し、次いで、クラッキングオフされたガラス半製品の縁部の強化又は強靱化する装置を有することが有利である口焼きステーション700に移送する。
【0078】
〔実験例 1〕
250Wのレーザ源を含む、上述し且つ図3、図4、図5、図6及び図8に概略的に示した形式の設備によって、中空ガラス物品をクラッキングオフする。
【0079】
ソーダ−石灰−シリカ(石英)ガラスで作られている、製造すべき製品は、図3に示す種類のもの、即ち、対称軸線に対して約45°で広がる形状を有するいわゆるステムグラスであり、このステムグラスは、クラッキングオフされる線のところにおいて、直径が105mmで、厚さが1.2mmである。クラッキングオフすべき製品を、ステムのベースによって、ガラス物品の対称軸線と一致する回転軸線を有する軌道内に固定して、250回転/分の速度で回転させる。
この回転している製品に、以下の加工サイクルを適用する。即ち、10kHz(30%のサイクル比)でパルス化され且つ物品の表面上(所定の切断線のところ)に合焦されたレーザビームで、製品を3秒間マーキングし、次いで、合焦要素を、同一のレーザビームが製品に当たるところにおいて4mmの直径を持つように(0.1秒よりも短い時間で)移動させ、(所定の切断線に跨る)環状帯域を同一のレーザビームで2秒間加熱し、クラッキングオフを生じさせる。
【0080】
前もってつけられたマーキングによる破損部の誘導のおかげで、達成されたクラッキングオフは、製品のベースと平行な平面を完全に辿っている。
【0081】
〔実験例 2〕
200Wのレーザ源を備えた、実験例1で用いた設備と類似している設備を用いることにより、クリスタルガラス物品をクラッキングオフする。クリスタルガラス製品は、直径80mmの筒体の形態の側壁を有し、クラッキングオフする箇所の厚さが2mmであり、このクリスタルガラス製品を、その成形の終わりで、口焼きにより酸化鉛の反射層で被覆する。
【0082】
このクリスタルガラス製品を200回転/分の回転速度で回転させ、以下の加工サイクルを施す。即ち、5kHz(50%のサイクル比))パルス化され且つ製品の表面上(所定の切断線のところ)に合焦されたレーザビームで、製品を1.5秒間マーキングし、次いで、合焦レンズを、同一のレーザビームが製品に当たるところにおいて3mmの直径を有するように(0.1秒よりも短い時間で)移動させ、(所定の切断線に跨る)環状帯域を同一のレーザビームで3.5秒間加熱し、次いで、合焦レンズを、同一のレーザビームがもう一度製品の表面上に合焦するように(0.1秒よりも短い時間で)更に移動させ、5kHz(50%のサイクル比)でパルス化され且つ切断線上に合焦されたレーザビームで製品をマーキングし、クラッキングオフを生じさせる。
【0083】
クラッキングオフは、良好な品質のものである。製品に適用される加工サイクルから見て、第1のマーキング工程により、酸化鉛の反射層を穴あけすることを可能にし、深さ方向の加熱を向上させる。最終のマーキング工程は、破断を生じさせる微小欠陥の線を生じさせることによって、クラッキングオフを引き起こす。
【0084】
〔実験例 3〕
実験例1で用いた設備と同一である250Wレーザ源を備えた設備を用いることにより、中空ガラス製品をクラッキングオフする。
【0085】
(ソーダ−石灰−シリカ(石英)ガラスで作られている)製造すべき製品は、円筒形の物質で作られた側壁及び平らなベースを有し、その断面は、丸みのついたコーナ部を備えた正方形である。平均直径は、60mmであり、ガラスは、クラッキングオフ箇所では2mmの厚さを有している。
ガラス製品を350回転/分の回転速度で長手方向軸線回りに回転させ、以下の加工サイクルを施す。即ち、10KHz(30%のサイクル比)でパルス化され、製品の表面上ではなく、製品に当たる箇所でビームの直径が約4mmになるような点上に合焦させたレーザビームで、所定の切断線に跨る環状帯域を3.5秒間加熱する。合焦レンズを、同一のレーザビームが物品の表面と実質的に一致するように(0.1秒よりも短い時間で)移動させ、10kHz(5%のサイクル比)でパルス化され且つ製品の表面上に合焦されたレーザビームで、製品を0.5秒間マーキングし、クラッキングオフを生じさせる。
【0086】
達成されたクラッキングオフは、製品のベースに平行な平面を完全に辿っている。最終のマーキング工程は、所定の切断線に微小欠陥を導入することによって、破断を開始させる。
製品の表面は、回転表面ではないけれども、合焦要素の被写界深度により、製品の表面上への許容される合焦を可能にする。
実験例3で加工された製品に関し、クラッキングオフされる線の箇所における製品の半径は、半径の平均値に対して±3mmしか振動しないことに注目すべきである。
【0087】
回転体ではない、軸線に対する所定の切断線の距離が平均値から非常にずれている(例えば、5mm以上)製品を加工するためには、合焦要素の位置を物品の形状の関数としてそれに連動させ、レーザ光線ビームの焦点をマーキング工程中、回転中の製品の表面上に維持することが有利であり、また、このようにすることが必要な場合がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】
パルス化され且つ1つのモードに従って変調されたレーザ光線ビームの放出出力を時間の関数として示すグラフである。
【図2】
パルス化され且つ図1と異なるモードに従って変調されたレーザ光線ビームの放出出力を時間の関数として示すグラフである。
【図3】
マーキング工程における、本発明による設備の一部分及びこの設備によって加工されるガラス半製品を示す正面図である。
【図4】
マーキング工程における、本発明による設備の一部分及びこの設備によって加工されるガラス半製品を示す平面図である。
【図5】
加熱工程における、図3と同様の図である。
【図6】
加熱工程における、図4と同様の図である。
【図7】
加工後のガラス半製品を、図4及び図6の矢印C−Cの方向に見た図である。
【図8】
図7の部分的な拡大図である。
【図9】
本発明による設備の概略的な平面図である。
Claims (59)
- ガラス半製品(1)の表面上の所定の切断線(4)に沿ってガラス半製品を切断することを目的としてガラス半製品を加工する方法であって、
合焦手段(32)によって合焦されたレーザ光線ビーム(52)が所定の切断線(4)に沿って移動している間、合焦されたレーザ光線ビーム(52)が所定の切断線(4)上に実質的に合焦される、マーキング工程と呼ばれる少なくとも1つの工程と、
一定のレーザ光線ビームが、所定の切断線(4)上に合焦されることなしに所定の切断線(4)に沿って移動している間、一定のレーザビームによって照射された前記表面の部分(61)が所定の切断線(4)に跨る、加熱工程と呼ばれる少なくとも1つの他の工程と、を有する方法において、
同一のレーザ光線ビーム(52)が、マーキング工程及び加熱工程中、所定の切断線に沿って移動し、前記合焦手段(32)は、調整可能な合焦手段であり、この調整可能な合焦手段は、マーキング工程中、前記同一のレーザ光線ビーム(52)を実質的に所定の切断線(4)上に合焦させ、加熱工程中、前記同一のレーザ光線ビーム(52)の焦点(53)を所定の切断線(4)から確実に遠ざけるようにすることを特徴とする方法。 - マーキング工程中、合焦されたレーザ光線ビーム(52)の焦点と所定の切断線(4)とがいかなる時においても実質的に一致するようにガラス半製品を移動させることにより、合焦されたレーザ光線ビーム(52)が所定の切断線(4)に沿って移動し、加熱工程中、合焦されたレーザ光線ビーム(52)によって照射された部分(61)がいかなる時においても所定の切断線(4)に跨るようにガラス半製品を移動させることにより、合焦されたレーザ光線ビーム(52)が所定の切断線(4)に沿って移動する、請求項1に記載の方法。
- 前記合焦手段(32)は、レーザ用の凸レンズからなる、請求項1又は2に記載の方法。
- レーザ光線ビームを合焦させることの調節は、前記凸レンズ(32)をレーザ光線ビームの軸線に沿って移動させることによって行われる、請求項3に記載の方法。
- 前記凸レンズ(32)の移動は、リニア電気モータ(37)のシャフトを移動させることによって行われ且つ制御される、請求項4に記載の方法。
- マーキング工程中、ガラス半製品(1)の表面上に投射されるレーザ光線ビーム(52)は、パルス化されたレーザ光線ビームである、請求項1〜5の何れか1項に記載の方法。
- マーキング工程中、ガラス半製品(1)の表面上に投射されるパルス化されたレーザ光線ビーム(52)は、互いに2mm未満の距離だけ分離され且つ直径が500μm未満である一連の衝撃ゾーン(60)を前記表面上に形成する、請求項6に記載の方法。
- 前記衝撃ゾーン(60)の直径は、100μm未満である、請求項7に記載の方法。
- 前記衝撃ゾーン(60)の直径は、50μm未満である、請求項7に載の方法。
- 前記衝撃ゾーン(60)は、互いに1mm未満の距離だけ分離されている、請求項7〜9の何れか1項に記載の方法。
- 前記衝撃ゾーン(60)は、互いに100μm〜800μmの距離だけ分離されている、請求項7〜9の何れか1項に記載の方法。
- パルス化されたレーザ光線ビームの物理的性質は、所定の切断線(4)と実質的に一致する点欠陥がガラス半製品(1)の表面上に現れるのに十分に高い放射線密度のパルス化されたレーザ光線ビームの作用を、前記衝撃ゾーン(60)が受けるようなものである、請求項7〜11の何れか1項に記載の方法。
- マーキング工程中、ガラス半製品(1)の表面上に投射されるレーザ光線ビーム(52)は、連続レーザ光線ビームである、請求項1〜5の何れか1項に記載の方法。
- マーキング工程中、ガラス半製品(1)の表面上に投射される連続レーザ光線ビームは、前記表面上に、幅が500μm未満の連続衝撃線を生じさせる、請求項13に記載の方法。
- 前記連続衝撃線の幅は、100μm未満である、請求項14に記載の方法。
- 前記連続衝撃線の幅は、50μm未満である、請求項14に記載の方法。
- マーキング工程中、ガラス半製品(1)の表面上に投射される連続レーザ光線ビームの物理的性質は、所定の切断線と実質的に一致した亀裂がガラス半製品(1)の表面上に現れるのに十分に高い放射線密度で、前記連続衝撃線が照射されるものである、請求項14〜16の何れか1項に記載の方法。
- 加熱工程中、ガラス半製品(1)の表面上に投射されるレーザ光線ビーム(52)は、連続レーザ光線ビームである、請求項1〜17の何れか1項に記載の方法。
- 加熱工程中、ガラス半製品(1)の表面上に投射されるレーザ光線ビーム(52)は、パルス化されたレーザ光線ビームである、請求項1〜17の何れか1項に記載の方法。
- 加熱工程中、ガラス半製品(1)の表面上に投射されるレーザ光線ビーム(52)は、幅が2mm〜10mmの衝撃線を前記表面に生じさせる、請求項18又は19に記載の方法。
- 加熱工程中、ガラス半製品(1)の表面上に投射されるレーザ光線ビーム(52)の物理的性質及びこの加熱工程中の照射条件は、前記表面の幾何学的形状を変えず、しかも、照射されたゾーンの加熱により、前記照射ゾーンにおけるガラスの塊の中に機械的応力を生じさせるような放射線密度を、照射された表面部分(61)が受けるものである、請求項18〜20の何れか1項に記載の方法。
- マーキング工程の実施後に、加熱工程が行われる、請求項1〜21の何れか1項に記載の方法。
- マーキング工程、加熱工程、マーキング工程が連続的に行われる、請求項1〜9の何れか1項に記載の方法。
- 加熱工程の実施後に、マーキング工程が行われる、請求項1〜9の何れか1項に記載の方法。
- 加熱工程、マーキング工程、加熱工程が連続的に行われる、請求項1〜9の何れか1項に記載の方法。
- ガラス半製品(1)は、中空ガラスの半製品であり、所定の切断線(4)は、閉曲線を形成している、請求項1〜25の何れか1項に記載の方法。
- 前記閉曲線は、平面内に位置し、マーキング工程及び加熱工程中、前記中空ガラスの半製品をこの平面と垂直な軸線回りに回転させる、請求項26に記載の方法。
- ガラス半製品(1)は、平板ガラス半製品である、請求項1〜27の何れか1項に記載の方法。
- ガラス半製品(1)の表面上の所定の切断線(4)に沿ってガラス半製品を切断することを目的としてガラス半製品を加工する設備であって、
レーザ光線ビームの供給源(20)と、
合焦手段(32)を含む、レーザ光線ビームを誘導するための誘導システム(30)と、
制御ステーションと、を有し、
マーキング工程と呼ばれる少なくとも1つの工程において、前記設備は、所定の切断線(4)に沿って移動し且つ前記合焦手段(32)によって所定の切断線(4)上に実質的に合焦されたレーザ光線ビーム(52)をガラス半製品(1)の表面上に投射することができ、
加熱工程と呼ばれる少なくとも1つの工程において、前記設備は、所定の切断線(4)に沿って移動し且つ所定の切断線(4)上には合焦されていないレーザ光線ビームをガラス半製品(1)の表面上に投射することができ、このレーザ光線ビームによって照射された前記表面の部分(61)が所定の切断線(4)に跨る、前記設備において、
前記合焦手段(32)は、調整可能な合焦手段であり、この調整可能な合焦手段は、マーキング工程中、レーザ光線ビームの供給源(20)によって放出されたレーザ光線ビーム(52)を所定の切断線(4)上に合焦させることができ、加熱工程中、所定の切断線(4)上に投射された前記放出されたレーザ光線ビーム(52)の焦点(54)を所定の切断線(4)から確実に遠ざけるようにすることができる、設備。 - 前記合焦手段(32)は、レーザ用の凸レンズである、請求項29に記載の設備。
- 前記合焦手段(32)は、移動可能な合焦手段であり、この移動可能な合焦手段は、マーキング工程中、レーザ光線ビーム(52)が所定の切断線(4)上に合焦されるような位置にあり、マーキング工程中、レーザ光線ビーム(52)の焦点(53)を所定の切断線(4)から確実に遠ざけるようにする位置にある、請求項29又は30に記載の設備。
- 前記誘導システム(30)は、前記合焦手段(32)が取り付けられたキャリジ(33)を含む、請求項31に記載の設備。
- 前記キャリジ(33)は、前記合焦手段(32)をレーザ光線ビーム(52)の軸線に沿って移動させることができる、請求項32に記載の設備。
- 前記装置は、前記キャリジ(33)を移動させることができるリニア電気モータ(37)を有する、請求項33に記載の設備。
- 前記合焦手段(32)は、前記制御ステーションによって調節される、請求項29〜34の何れか1項に記載の設備。
- 前記合焦手段(32)は、移動可能な合焦手段であり、この移動可能な合焦手段は、マーキング工程中、レーザ光線ビーム(52)が所定の切断線(4)上に合焦されるような位置にあり、マーキング工程中、レーザ光線ビーム(52)の焦点(53)を所定の切断線(4)から確実に遠ざけるようにする位置にあり、前記制御ステーションは、前記合焦手段(32)の位置を調節する、請求項35に記載の設備。
- 前記誘導システム(30)は、前記合焦手段(32)が取り付けられたキャリジ(33)を含み、前記制御ステーションは、前記キャリジ(33)の移動を制御することにより、前記合焦手段(32)の位置を調節できる、請求項36に記載の設備。
- 前記制御ステーションは、前記キャリジ(33)の移動をレーザ光線ビーム(52)と平行な方向に制御することができる、請求項37に記載の設備。
- 前記設備は、所定の切断線(4)の位置を検出する装置を有し、前記制御ステーションは、所定の切断線(4)の検出位置に応じて前記合焦手段(32)の位置を調節することができる、請求項31〜38の何れか1項に記載の設備。
- 前記設備は、レーザ光線ビームの周波数及びパルス化のモードを調節することができる変調装置を有する、請求項29〜39の何れか1項に記載の設備。
- 前記変調装置は、前記制御ステーションによって制御される、請求項40に記載の設備。
- 前記誘導システム(30)は、レーザ光線ビームの方向を変更することができる少なくとも1つのレーザ用ミラー(31)を有する、請求項1〜41の何れか1項に記載の設備。
- 前記誘導システム(30)は、位置及び/又は向きを調節することができる少なくとも1つのレーザ用ミラー(31)を有する、請求項42に記載の設備。
- 前記制御ステーションは、前記少なくとも1つのレーザ用ミラー(31)の位置及び/又は向きの変化を制御することによって、レーザ光線ビームの方向を調節することができる、請求項43に記載の設備。
- 前記設備は、所定の切断線(4)の位置を検出する装置を有し、前記制御ステーションは、所定の切断線(4)の検出位置に応じて前記少なくとも1つのレーザ用ミラー(31)の位置及び/又は向きを調節することができる、請求項44に記載の設備。
- 前記設備は、加工すべきガラス半製品(1)を保持することができる装置(10)を有する、請求項29〜45の何れか1項に記載の設備。
- ガラス半製品(1)を保持することができる前記装置(10)は、ガラス半製品(1)を移動させることができる可動装置である、請求項46に記載の設備。
- ガラス半製品(1)を保持することができる前記装置(10)は、ガラス半製品(1)をレーザ光線ビーム(52)の軸線と垂直な平面内で移動させることができる、請求項46又は47に記載の設備。
- ガラス半製品(1)を保持することができる前記装置(10))は、ガラス半製品(1)を回転させることができる、請求項46〜48の何れか1項に記載の設備。
- ガラス半製品(1)を保持することができる前記装置(10)は、ガラス半製品(1)をレーザ光線ビーム(52)の軸線と垂直な軸線(A−A)の回りに回転させることができる、請求項49に記載の設備。
- ガラス半製品(1)を保持することができる前記装置(10)は、多数のガラス半製品を保持することができる移送ラインを構成するように増設される、請求項46〜50の何れか1項に記載の設備。
- 前記移送ラインは、ステップ送り式駆動装置である、請求項51に記載の設備。
- 前記移送ラインは、中空ガラス半製品を回転させるようになっている、請求項46〜52の何れか1項に記載の設備。
- ガラス半製品(1)を保持することができる前記装置(10)は、前記制御ステーションによって制御される、請求項46〜53の何れか1項に記載の設備。
- レーザ光線ビームの前記供給源(20)は、出力が調整可能な供給源である、請求項29〜54の何れか1項に記載の設備。
- 前記制御ステーションは、レーザ光線ビームの供給源(20)の出力を調節することができる、請求項55に記載の設備。
- レーザ光線ビームの前記供給源(20)は、位置及び/又は向きが調節可能である、請求項29〜56の何れか1項に記載の設備。
- 前記制御ステーションは、レーザ光線ビームの供給源(20)の位置及び/又は向きを調節することができる、請求項57に記載の設備。
- 前記誘導システムは、レーザ光線ビームを2以上の偏向されたレーザ光線ビームに分割することができるデフレクタを有する、請求項29〜58の何れか1項に記載の設備。
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