JP2004509912A - アミノグアニジンを含有する化粧用又は皮膚科学的配合物 - Google Patents

Abstract

本発明は、アミノグアニジン並びに／又はその誘導体及び構造的類似体の活性含有量により特徴付けられる化粧用又は製薬学的配合物及び望まない皮膚色素沈着を撲滅するための化粧用又は皮膚科学的配合物を製造するためのアミノグアニジン並びに／又はその誘導体及び構造的類似体の使用に関する。

Description

【０００１】
本発明は美容及び局所的皮膚科学的美白化（ｃｏｓｍｅｔｉｃ　ａｎｄ　ｔｏｐｉｃａｌ　ｄｅｒｍａｔｏｌｏｇｉｃａｌ　ｓｋｉｎ　ｌｉｇｈｔｅｎｉｎｇ）のため又は皮膚日焼け（ｓｋｉｎ　ｔａｎｎｉｎｇ）、特に紫外線により引き起こされる皮膚日焼けを防止するためのアミノグアニジン並びに／又はその誘導体及び構造的類似体を含有する化粧用又は皮膚科学的製剤（ｃｏｓｍｅｔｉｃ　ａｎｄ　ｄｅｒｍａｔｏｌｏｇｉｃａｌ　ｐｒｅｐａｒａｔｉｏｎｓ）に関する。
【０００２】
好ましい態様では、本発明は、例えば、望ましくない色素沈着（ｐｉｇｍｅｎｔａｔｉｏｎ）、例えば、局所的色素沈着過剰（ｌｏｃａｌ　ｈｙｐｅｒｐｉｇｍｅｎｔａｔｉｏｎ）及びふさわしくない色素沈着（例えば、肝斑、ソバカス）の如き皮膚における美容又は皮膚科学的変化の予防及び処理のため又は個々の皮膚の種類について極めて適切に色素沈着されている皮膚のより大きい面積の純粋に美白化のための化粧用及び皮膚科学的製剤に関する。
【０００３】
皮膚の色素沈着は、例えば、皮膚の種類に依存して、個々に又は種々の寸法の集団で存在する色素形成性細胞として基底細胞の横の表皮の最下層、基底層に見いだされるべきメラノサイトにより引き起こされる。メラノサイトは、特徴的細胞小器官として、紫外線により刺激されるときより多くメラニンを形成するメラノソームを含む。このメラニンはケラチノサイトに輸送されそして多少顕著な褐色がかった又は褐色皮膚色を引き起こす。
【０００４】
メラニンは、チロシンが酵素チロシナーゼの作用下に３，４−ジヒドロキシフェニルアラニン（ドーパ）、ドーパキノン、ロイコドーパキノン、５，６−ジヒドロキシインドール及びインドール−５，６−キノンを介して最終的にメラニンに転換される酸化プロセスの最終段階として形成される。
【０００５】
皮膚色素沈着過剰に関する問題は多くの異なる原因を有しそして、多くの生物学的プロセスの現象、例えば紫外線（例えば、そばかす、夏日斑（Ｅｐｈｅｌｉｄｅｓ））、遺伝的素因、傷の治癒もしくは傷痕になる期間中の皮膚のふさわしくない色素沈着又は皮膚の老化（例えば老人性ほくろ（Ｌｅｎｔｉｇｉｎｅｓ　ｓｅｎｉｌｅｓ））を伴っている。
【０００６】
皮膚色素沈着に反対の作用をする活性成分及び製剤は知られている。実際には、本質的にヒドロキノンをベースとする製剤が使用されるが、一方ではこれらは数週間適用した後にのみその効果を示し、他方、過度に長い間のその適用は、毒物学的理由から、必ずしも危険がないとはいえない。コウジ酸、アスコルビン酸及びアゼライン酸及びそれらの誘導体の如き物質をによるチロシナーゼの阻害もよく知られているが、それは美容的及び皮膚科学的欠点を有する。
【０００７】
本発明の目的はこれらの欠点を緩和することである。
【０００８】
驚くべきことに、この目的は、有効含有量のアミノグアニジン並びに／又はその誘導体及び構造的類似体により特徴付けられる化粧用又は製薬学的製剤により達成される。
【０００９】
本発明の有利な態様は、同様に、皮膚の望ましくない色素沈着に対するアミノグアニジン並びに／又はその誘導体及び構造的類似体の使用、並びに皮膚の望ましくない色素沈着に対する化粧用又は皮膚科学的製剤を製造するためのアミノグアニジン並びに／又はその誘導体及び構造的類似体の使用であると考えられる。
【００１０】
アミノグアニジン並びに／又はその誘導体及び構造的類似体は、予防的に及び処理の意味の両方において望ましくない色素沈着に対する優れた活性成分であることが証明された。
【００１１】
本発明に従えば、化粧用又は局所的皮膚科学的製剤におけるアミノグアニジン並びに／又はその誘導体及び構造的類似体の含有量は、製剤の全重量を基準として１ｐｐｂ（１部／１０億＝１０^−７重量％）〜１０重量％、好ましくは１０ｐｐｂ（＝０．０１ｐｐｍ＝０．０１部／百万＝１０^−６重量％）〜５重量％、特に０．０５ｐｐｍ〜０．１重量％であることができる。
【００１２】
驚くべきことに、アミノグアニジン並びに／又はその誘導体及び構造的類似体は本発明の基礎となる目的を達成することが見いだされた。アミノグアニジン並びに／又はその誘導体及び構造的類似体を使用すること、又はアミノグアニジン並びに／又はその誘導体及び構造的類似体の有効含有量を有する化粧用又は局所的皮膚科学的製剤を使用することにより、望ましくない色素沈着に対する有効な予防を達成することが可能である。本発明に従えば、特に、望ましくない皮膚色素沈着、即ち、例えば、老人性ほくろの美容もしくは皮膚科学的処理のための、アミノグアニジン並びに／又はその誘導体及び構造的類似体、あるいはアミノグアニジン並びに／又はその誘導体及び構造的類似体を含有する化粧用もしくは局所的皮膚科学的製剤を使用することは非常に有利である。
【００１３】
アミノグアニジン並びに／又はその誘導体及び構造的類似体あるいはアミノグアニジン並びに／又はその誘導体及び構造的類似体の有効含有量を有する化粧用又は局所的皮膚科学的製剤による予防又は美容もしくは皮膚科学的処理は、通常の方法で、即ち、皮膚の冒された区域にアミノグアニジン並びに／又はその誘導体及び構造的類似体あるいはアミノグアニジン並びに／又はその誘導体及び構造的類似体の有効含有量を有する化粧用又は局所的皮膚科学的製剤を適用することにより行われる。
【００１４】
アミノグアニジン（グアニルヒドラジン）は、下記の構造
【００１５】
【化１】

【００１６】
により特徴付けられる。
【００１７】
それは水及びアルコール中に可溶性でありそしてエーテル中に不溶性である無色の物質である。アミノグアニジンは多くの酸との塩を形成する。それはヒドラジン、グアニジン及びホルムアミジン誘導体として反応することができ、そしてしばしば直接複素環に転化さることができそして本質的にその硫酸塩及びその炭酸水素塩の形態で使用される。
【００１８】
アミノグアニジン並びに／又はその誘導体及び構造的類似体は、種々の形態で存在することができる慣用の化粧用及び皮膚科学的製剤中に有利に組み込むことができる。それらは、例えば、溶液、油中水（Ｗ／Ｏ）型又は水中油（Ｏ／Ｗ）型のエマルション又は水中油中水（Ｗ／Ｏ／Ｗ）型又は油中水中油（Ｏ／Ｗ／Ｏ）型の多重エマルション、ヒドロディスパージョン（ｈｙｄｒｏｄｉｓｐｅｒｓｉｏｎ）又はリポディスパージョン（ｌｉｐｏｄｉｓｐｅｒｓｉｏｎ）、ゲル、固体スチック（ｓｏｌｉｄ　ｓｔｉｃｋ）又はエアゾルであることができる。
【００１９】
本発明の目的には、例えば、クリーム、ローション又は化粧用ミルク（ｃｏｓｍｅｔｉｃ　ｍｉｌｋ）の形態にある本発明に従うエマルションは有利であり、そして例えば、脂肪、油、ワックス並びに／又は他の脂肪物質及び水及びこの種の配合物に慣用される１種又はそれより多くの乳化剤を含有する。
【００２０】
本発明の目的には、皮膚及び髪の洗浄のための水性系又は界面活性剤製剤にアミノグアニジン並びに／又はその誘導体及び構造的類似体を加えることも可能でありそして有利である。
【００２１】
高品質化粧用組成物は大抵の場合に慣用の助剤及び添加剤なしでは考えられないことを当業者はもちろん知っている。これらは、例えば、体質剤（ｂｏｄｙｉｎｇ　ａｇｅｎｔ）、充填剤、香料、染料、乳化剤、追加の活性成分、例えば、ビタミンもしくはタンパク質、光保護剤、安定剤、昆虫忌避剤、アルコール、水、塩、抗微生物物質、タンパク質分解物質、角質溶解性物質等を包含する。
【００２２】
医薬配合物の処方に関する対応する要求は必要な変更を加えて適用される。
【００２３】
本発明の目的には、医薬局所的組成物は一般に有効濃度で１種又はそれより多くの活性成分を含有する。分かり易くするために、化粧用途と医薬用途並びに対応する製品間で明瞭に区別するために、ドイツ連邦共和国法律規定（例えば、化粧品規定、食品及び医薬法律）を参照されたい。
【００２４】
他の目的のための他の活性成分を既に含有する配合物への添加剤として本発明に従って使用される活性成分を加えることも有利である。
【００２５】
従って、本発明の目的には、化粧用又は局所的皮膚科学的組成物は、それらの組成に依存して、皮膚保護クリーム、クリンシングミルク、日焼け止めローション、栄養剤クリーム、日中又は夜間クリーム（ｄａｙ　ｏｒ　ｎｉｇｈｔ　ｃｒｅａｍ）等として使用することができる。ある例では、製薬学的配合物のためのベースとして本発明に従う組成物を使用することが可能でありそして有利である。
【００２６】
ある例では、日光スクリーンの形態で存在するこれらの化粧用及び皮膚科学的配合物も有利である。アミノグアニジン並びに／又はその誘導体及び構造的類似体の外に、これらは、好ましくは、少なくとも１種の紫外線Ａフイルター物質及び／又は少なくとも１種の紫外線Ｂフイルター物質及び／又は少なくとも１種の無機顔料も含有する。
【００２７】
しかしながら、その主な目的が日光に対する保護ではないが、それにもかかわらず依然として紫外線保護物質を含んでなる化粧用及び皮膚科学的製剤を提供することも、本発明の目的には有利である。かくして、例えば、紫外線Ａ及び紫外線Ｂフィルター物質が通常日中クリーム中に組み込まれる。
【００２８】
本発明に従う製剤は、有利には紫外線Ｂ領域の紫外線を吸収する物質を含んでなることができ、その際フィルター物質の全量は、例えば、製剤の全重量を基準として０．１〜３０重量％、好ましくは０．５〜１０重量％、特に１〜６重量％である。
【００２９】
紫外線Ｂフィルターは油溶性又は水溶性であることができる。油溶性物質の例は、
−３−ベンジリデンカンファー及びその誘導体、例えば、３−（４−メチルベンジリデン）カンファー、
−４−アミノ安息香酸誘導体、好ましくは２−エチルヘキシル４−（ジメチルアミノ）ベンゾエート、アミル４−（ジメチルアミノ）ベンゾエート、
−ケイ皮酸のエステル、好ましくは２−エチルヘキシル４−メトキシシンナメート、イソペンチル４−メトキシシンナメート、
−サリチル酸のエステル、好ましくは２−エチルヘキシルサリチレート、４−イソプロピルベンジルサリチレート、ホモメンチルサリチレート、
−ベンゾフェノンの誘導体、好ましくは２−ヒドロキシ−４−メトキシベンゾフェノン、２−ヒドロキシ−４−メトキシ−４′−メチルベンゾフェノン、２，２′−ジヒドロキシ−４−メトキシベンゾフェノン、
−ベンザルマロン酸のエステル、好ましくは、ジ（２−エチルヘキシル）４−メトキシベンザルマロネート、
−２，４，６−トリアニリノ−（ｐ−カルボ−２′−エチル−１′−ヘキシルオキシ）−１，３，５−トリアジン、
である。
【００３０】
水溶性物質は有利には、
−２−フェニルベンズイミダゾール−５−スルホン酸及びその塩、例えば、ナトリウム、カリウム又はトリエタノールアンモニウム塩、
−ベンゾフェノンのスルホン酸誘導体、好ましくは２−ヒドロキシ−４−メトキシベンゾフェノン−５−スルホン酸及びその塩、
−３−ベンジリデンカンファーのスルホン酸誘導体、例えば、４−（２−オキソ−３−ボルニリデンメチル）ベンゼンスルホン酸、２−メチル−５−（２−オキソ−３−ボルニリデンメチル）スルホン酸及びその塩
である。
【００３１】
本発明に従って使用することができる与えられた紫外線Ｂフィルターのリストはもちろん限定することを意図するものではない、
本発明に従う製剤において通常化粧用及び／又は皮膚科学的製剤中に存在する紫外線Ａフィルターを使用することも有利でありうる。このようなフィルター物質は好ましくはジベンゾイルメタンの誘導体、特に１−（４′−ｔｅｒｔ−ブチルフェニル）−３−（４′−メトキシフェニル）−プロパン−１，３−ジオン及び１−フェニル−３−（４′−イソプロピルフェニル）−プロパン−１，３−ジオンである。これらの組み合わせを含んでなる製剤は本発明の主題事項の一部も形成する。紫外線Ｂフィルター物質について特定された紫外線Ａフィルター物質の同じ量を使用することができる。
【００３２】
本発明の目的には、化粧用及び／又は皮膚科学的製剤は、紫外線に対して皮膚を保護するための化粧品で通常使用される無機顔料を含んでなることもできる。これらは、チタン、亜鉛、鉄、ジルコニウム、ケイ素、マンガン、アルミニウム、セリウム及びそれらの混合物の酸化物でありそして酸化物が活性な作用物質である改質剤である。二酸化チタンをベースとする顔料は特に好ましい。上記組み合わせのために与えられた量を使用することができる。
【００３３】
本発明に従う化粧用及び／又は皮膚科学的製剤は、このような製剤で慣用される化粧品用活性成分、助剤及び／又は添加剤、例えば、酸化防止剤、保存剤、殺バクテリア剤、香料、消泡剤、染料、着色効果を有する顔料、増粘剤、界面活性剤、乳化剤、エモリエント、モイスチャライザー及び／又は保湿剤、脂肪、油、ワックス又は化粧用及び／又は皮膚科学的配合物の他の慣用の成分、例えば、アルコール、ポリオール、ポリマー、泡安定剤、電解質、有機溶媒又はシリコーン誘導体を含んでなることができる。
【００３４】
本発明の目的で製剤に慣用の酸化防止剤を加えることは同様に有利である。本発明に従えば、有利な酸化防止剤は化粧用及び／又は皮膚科学的用途に慣用の又は適当ないかなる酸化防止剤であってもよい。
【００３５】
酸化防止剤は、有利には、アミノ酸（例えば、グリシン、ヒスチジン、チロシン、トリプトファン）及びそれらの誘導体、イミダゾール類（例えばウロカニン酸）及びそれらの誘導体、ペプチド、例えば、Ｄ，Ｌ−カルノシン、Ｄ−カルノシン、Ｌ−カルノシン及びそれらの誘導体（例えば、アンセリン）、カロテノイド類、カロテン類、（例えば、α−カロテン、β−カロテン、リコペン）及びそれらの誘導体、リポ酸及びそれらの誘導体（例えば、ジヒドロリポ酸）、アウロチオグルコース、プロピルチオウラシル及び他のチオール類（例えば、チオレドキシン、グルタチオン、システイン、シスチン、シスタミン及びクセリコシル、Ｎ−アセチル、メチル、エチル、プロピル、アミル、ブチル及びラウリル、パルミトイル、オレイル、γ−リノレイル、コレステリル及びそれらのグリセリルエステル）及びそれらの塩、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、チオジプロピオン酸及びそれらの誘導体（エステル、エーテル、ペプチド、脂質、ヌクレオチド、ヌクレオシド及び塩）及び非常に低い許容された用量（例えば、ピコモル〜μモル／ｋｇ）におけるスルホキシミン化合物（例えば、ブチオニンスルホキシミン類、ホモシステインスルホキシミン類、ブチオニンスルホン類、ペンタ−、ヘキサ−、ヘプタチオニンスルホキシミン）、（メタ）キレート化剤（例えば、α−ヒドロキシ脂肪酸、パルミチン酸、フィチン酸、ラクトフェリン）、α−ヒドロキシ酸（例えば、クエン酸、乳酸、リンゴ酸）、フミン酸、胆汁酸、胆汁抽出物、ビリルビン、ビリベルジン、ＥＤＴＡ、ＥＧＴＡ及びその誘導体、不飽和脂肪酸及びそれらの誘導体（例えば、γ−リノレン酸、リノール酸、オレイン酸）、葉酸及びその誘導体、アラニン二酢酸、フラボノイド、ポリフェール、カテコール類、ユビキノン及びユビキノール及びそれらの誘導体、ビタミンＣ及び誘導体（例えば、アスコルビルパルミテート、Ｍｇアスコルビルホスフェート、、アスコルビルアセテート）、トコフェロール及び誘導体（例えば、ビタミンＥアセテート）及びベンソビインのコニフェニルベンゾエート、ルチン酸及びその誘導体、フェルル酸及び誘導体、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ノルジヒドログアヤク樹脂酸、ノルジヒドログアヤク脂酸、トリヒドロキシブチロフェノン、尿酸及びその誘導体、マンノース及びその誘導体、亜鉛及びその誘導体（例えば、ＺｎＯ、ＺｎＳＯ_４）、セレン及びその誘導体（例えば、セレノメチオニン）、スチルベン類及びそれらの誘導体（例えば、スチルベンオキシド、トランス−スチルベンオキシド）及び本発明に従う適当な該活性成分の誘導体（塩、エステル、エーテル、糖、ヌクレオチド、ヌクレオシド、ペプチド及び脂質）よりなる群から選ばれる。
【００３６】
製剤中の酸化防止剤（１種又はそれより多くの化合物）の量は、配合物の全重量を基準として、好ましくは０．００１〜３０重量％、特に好ましくは０．０５〜２０重量％、特に１〜１０重量％である。
【００３７】
ビタミンＥ及び／又はその誘導体が酸化防止剤（１種又は複数種）として使用されるならば、配合物の全重量を基準として範囲０．００１〜２０重量％からのそれらのそれぞれの濃度を選ぶのが有利である。
【００３８】
本発明の目的で、化粧用及び／又は皮膚科学的配合物が溶液又はエマルション又はディスパージョンであるならば、使用される溶媒は、
−水又は水性溶液、
−油、例えば、カプリン酸又はカプリル酸のトリグリセリド類、しかし好ましくは、ひまし油、
−脂肪、ワックス及び他の天然及び合成脂肪物質、好ましくは脂肪酸と低炭素数のアルコール、例えば、イソプロパノール、プロピレングリコール又はグリセロールとのエステル又は脂肪アルコールと低炭素数のアルカン酸又は脂肪酸とのエステル、
−低炭素数のアルコール、ジオール又はポリオール及びそのエステル、好ましくはエタノール、イソプロパノール、プロピレングリコール、グリセロール、エチレングリコール、エチレングリコールモノエチルエーテル又はモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチル、モノエチル又はモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチル又はモノエチルエーテル及び類似生成物、
であることができる。
【００３９】
特に、上記溶媒の混合物が使用される。アルコール性溶媒の場合には、水を更なる成分であることができる。
【００４０】
本発明の目的のためのエマルション、オレオゲル又はヒドロディスパージョン又はリポディスパージョンの油相は、有利には３〜３０個の炭素原子の鎖長を有する飽和及び／又は不飽和の、分岐状及び／又は分岐していないアルカンカルボン酸と、３〜３０個の炭素原子の鎖長を有する飽和及び／又は不飽和の、分岐状及び／又は分岐していないアルコールとのエステルの群、芳香族カルボン酸と３〜３０個の炭素原子の鎖長を有する飽和及び／又は不飽和の、分岐状及び／又は分岐していないアルコールとのエステルの群から有利に選ばれる。このようなエステル油はその場合には、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテート、イソプロピルステアレート、イソプロピルオレエート、ｎ−ブチルステアレート、ｎ−ヘキシルラウレート、ｎ−デシルオレエート、イソオクチルステアレート、イソノニルステアレート、イソノニルイソノナノエート、２−エチルヘキシルパルミテート、２−エチルヘキシルラウレート、２−ヘキシルデシルステアレート、２−オクチルドデシルパルミテート、オレイルオレエート、オレイルエルケート、エルシルオレエート、エルシルエルケート及びこのようなエステル、例えばホホバ油の合成、半合成及び天然混合物よりなる群から有利に選ぶことができる。
【００４１】
更に、油相は分岐状及び分岐していない炭化水素及び炭化水素ワックス、シリコーン油、ジアルキルエーテルよりなる群、飽和又は不飽和の分岐状又は分岐していないアルコールの群及び脂肪酸トリグリセリド、即ち、８〜２４、特に１２〜１８個の炭素原子の鎖長を有する飽和及び／又は不飽和の、分岐状及び／又は分岐していないアルカンカルボン酸のトリグリセロールエステルの群から有利に選ぶことができる。脂肪酸トリグリセリドは、例えば、合成、半合成及び天然油、例えば、オリーブ油、ひまわり油、大豆油、落花生油、なたね油、アーモンド油、パーム油、やし油、パーム核油等よりなる群から有利に選ぶことができる。
【００４２】
本発明の目的には、このような油及びワックス成分の任意の所望の混合物も有利に使用することができる。ある場合には、油相の唯一の脂質成分としてワックス、例えば、セチルパルミテートを使用するのが有利なこともある。
【００４３】
油相は、２−エチルヘキシルイソステアレート、オクチルドデカノール、イソトリデシルイソノナノエート、イソエイコサン、２−エチルヘキシルココエート、Ｃ_{１２−１５}アルキルベンゾエート、カプリル／カプリントリグリセリド及びジカプリルエーテルよりなる群から有利に選ばれる。
【００４４】
Ｃ_{１２−１５}−アルキルベンゾエートと２−エチルヘキシルイソステアレートとの混合物、Ｃ_{１２−１５}−アルキルベンゾエートとイソトリデシルイソノナノエートとの混合物、及びＣ_{１２−１５}−アルキルベンゾエート、２−エチルヘキシルイソステアレート及びイソトリデシルイソノナノエートの混合物が特に有利である。
【００４５】
本発明の目的に有利な炭化水素はパラフィン油、スクアラン及びスクアレンである。
【００４６】
更に、シリコーン油（１種又は複数種）とは別に追加の含有量の他の油相成分を使用することは好ましいけれども、油相は有利には環式又は線状シリコーン油を含有することができ又は完全にこのような油からなることができる。
【００４７】
シクロメチコン（オクタメチルシクロテトラシロキサン）は本発明に従って使用されるべきシリコーン油として有利に使用される。しかしながら、本発明の目的には、他のシリコーン油、例えばヘキサメチルシクロトリシロキサン、ポリジメチルシロキサン、ポリ（メチルフェニルシロキサン）も有利である。
【００４８】
更に、シクロメチコンとイソトリデシルイソノナノエートの混合物及びシクロメチコンと２−エチルヘキシルイソステアレートとの混合物は特に有利である。
【００４９】
本発明に従う製剤の水性相は、場合により、有利には、
−低炭素数のアルコール、ジオール又はポリオール、及びそれらのエーテル、好ましくは、エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコール、グリセロール、エチレングリコール、エチレングリコールモノエチル又はモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチル、モノエチル又はモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチル又はモノエチルエーテル及び類似生成物、及び低炭素数のアルコール、例えば、エタノール、イソプロパノール、１，２−プロパンジオール、グリセロール及び特に１種又はそれより多くの増粘剤（ｔｈｉｃｋｎｅｒｓ）を含んでなり、この増粘剤は、各場合に個々に又は組み合わせにおいて、二酸化ケイ素、ケイ酸アルミニウム、多糖類又はそれらの誘導体、例えば、ヒアルロン酸、キサンタンゴム、ヒドロキシプロピルメチルセルロースよりなる群から、特に、ポリアクリレート、好ましくは、いわゆるカルボポール（Ｃａｒｂｏｐｏｌｓ）、例えば、カルボポール銘柄９８０、９８１、１３８２、２９８４、５９８４の群より特に有利に選ぶことができる。
【００５０】
本発明に従って使用されるゲルは、低炭素数のアルコール、例えば、エタノール、イソプロパノール、１，２−プロパンジオール、グリセロール及び水又は、増粘剤の存在下の上記した油を通常含んでなる。この増粘剤は、油性−アルコール性ゲルでは、好ましくは二酸化ケイ素又はケイ酸アルミニウムでありそして水性−アルコール性又はアルコール性ゲルでは、好ましくはポリアクリレートである。
【００５１】
固体スチックは、例えば、天然又は合成ワックス、脂肪アルコール又は脂肪酸エステルを含んでなる。本発明の目的のために化粧用スチックとして使用するために適当な通常のベース物質は、液体油（例えば、パラフィン油、ひまし油、イソプロピルミリステート）、半固体成分（例えば、ワセリン、ラノリン）、固体成分（例えば、ミツロウ、セレシン及び微結晶性ワックス及びオゾケライト）及び高融点ワックス（例えば、カルナウバろう、カンデリラろう）である。
【００５２】
本発明の目的には、エアゾル容器から噴霧することができる化粧用及び／又は皮膚科学的製剤のための適当な噴射剤は慣用の知られた、容易に揮発性の、液体化された噴射剤、例えば、それ自体で又はお互いの混合物として使用することができる炭化水素（プロパン、ブタン、イソブタン）である。圧縮された空気も有利である。
【００５３】
それ自体無毒性でありそして一般にエアゾル製剤の形態で本発明を実現するために適当な、しかし環境又は他の付帯する状況に対するそれらの有害な効果のため、回避されるべきである噴射剤ガス、特にハイドロフルオロカーボン及びクロロフルオロカーボン（ＣＦＣｓ）があることはもちろん当業者は知っている。
【００５４】
本発明の目的には、化粧用製剤は、有効含有量のアミノグアニジン並びに／又はその誘導体及び構造的類似体及びそのために通常使用される溶媒、好ましくは水の外に、有機増粘剤、例えば、アラビアゴム、キサンタンゴム、アルギン酸ナトリウム、セルロース誘導体、好ましくは、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース又は無機増粘剤、例えば、ケイ酸アルミニウム、例えば、ベントナイト、又はポリエチレングリゴールとポリエチレングリゴールステアレートもしくはジステアレートとの混合物も含んでなるゲルの形態にあることもできる。増粘剤は、例えば、０．１〜３０重量％、好ましくは０．５〜１５重量％の量で存在する。
【００５５】
下記の実施例は本発明を説明することを意図する。
【００５６】
【表１】

【００５７】
【表２】

【００５８】
【表３】

【００５９】
【表４】

【００６０】
【表５】

【００６１】
【表６】

【００６２】
【表７】

【００６３】
【表８】

【００６４】
【表９】

【００６５】
【表１０】

Claims (5)

1. 有効含有量のアミノグアニジン並びに／又はその誘導体及び構造的類似体により特徴付けられる化粧用又は皮膚科学的製剤。
2. 皮膚の望ましくない色素沈着に対する化粧用又は皮膚科学的製剤を製造するためのアミノグアニジン並びに／又はその誘導体及び構造的類似体の使用。
3. アミノグアニジン並びに／又はその誘導体及び構造的類似体が、製剤の全重量を基準として、１ｐｐｂ（＝１部／１０億＝１０^−７重量％）〜３０重量％、好ましくは１０ｐｐｂ（＝０．０１ｐｐｍ＝０．０１部／百万＝１０^−６重量％）〜５重量％、特に０．０５ｐｐｍ〜０．５重量％の濃度にあるか又はこの濃度で化粧用又は局所的皮膚科学的製剤中に存在する請求項１に記載の製剤又は請求項２に記載の使用。
4. 化粧用又は皮膚科学的製剤が、１種又はそれより多くの下記の活性成分及びその誘導体（α−リポ酸、フィトエン、Ｄ−ビオチン、コエンザイムＱ１０、α−グルコシルルチン、クレアチン、カルニチン、カルノシン、イソフラボン、タウリン）の追加の含有量により特徴付けられる請求項１に記載の製剤又は請求項２に記載の使用。
5. 追加の活性成分又はその誘導体が、製剤の全重量を基準として、０．０００１〜３０重量％の含有量で存在する請求項１に記載の製剤又は請求項２に記載の使用。