JP2004509459A - 変換器用コイルとその製造方法および利用法 - Google Patents

変換器用コイルとその製造方法および利用法 Download PDF

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Abstract

磁気歪がなく、ナノ結晶合金からなる磁心を備える変換器用コイルに関する。磁心は低いヒステリシス損と、矩形のヒステリシスループとを有する。磁心用の合金は、組成FeCoCuM’SiM’’を有し、M’はV、Nb、Ta、Ti、Mo、W、Zr、Hfの群に属する元素又はこれらの組み合せ、M”はC、P、Ge、As、Sb、In、O、Nの群に属する元素又はこれらの組み合せを表し、a+b+c+d+x+y+z=100%、0≦b≦15、0.5≦c≦2、0.1≦d≦6、2≦x≦20、2≦y≦18、0≦z≦10、かつx+y>18という各条件を満たす。この変換器は、自動車や鉄道の電流供給部、航空機の電流供給部で特に好都合に利用できる。

Description

【0001】
本発明は、磁心を備える変換器用コイル、変換器用コイルの利用法および変換器用コイルの磁心を製造する方法に関する。
【0002】
クロック周波数が20〜300kHzの変換器を備えるスイッチング電源は、例えば急速な負荷の変化にも係らず非常に正確に調節された電圧や電流を必要とする用途を初めとして、益々多彩な用途で用いられている。これは、例えばPCやプリンタ用のスイッチング電源である。
【0003】
相応の変換器用コイルと、これに接続されたスイッチング電源を備えるこの種変換器の基本構成は、例えば独国特許出願公開第19844132号明細書や、VAC企業広告TB−410−1.1988等に詳しく説明されている。
【0004】
変換器に関しては、原則として次の2通りの要求がある。
第1に、巻線損失を低減するために、巻線の抵抗ができるだけ小さいのが望ましい。このことは、導線の断面積を増やすと同時に、巻数を減らすことで実現できる。それに伴い同時に、変換器用鉄心材料の相互変調が大きくなり、それに伴ってヒステリシス損も多くなる。しかし変換器用鉄心体積の明らかな低減、およびこれに伴う部品体積の明らかな低減は、変換器用鉄心材料の固有損失が明らかに減る場合や、上側の使用限界温度が非常に高いので大きなヒステリシス損が許容される場合にしか実現できない。
【0005】
第2に、残留磁化Bから飽和磁化B迄の所謂誘導偏移ΔBRS=B−Bができるだけ小さいのが望ましい。誘導偏移ΔBRSは、調節が不可能な電圧−時間エリアを意味しているからである。作動周波数が上昇すると、変調のために変換器に提供される電圧−時間エリアは次第に減っていくので、ΔBRSによって惹起される広い電圧−時間エリアが一層強い影響を及ぼすようになる。このことは、鉄心の幾何学構成ないし鉄心の体積を増やすことで補償できるが、それは同時にヒステリシス損の上昇を引き起こす可能性がある。矩形のヒステリシスループをもつ変換器用鉄心は格別に高い残留磁化値を有しているので、作動周波数が比較的高い変換器に格別に良く適している。このような種類の矩形特性は、変換器材料が、巻線によって生成される磁場Hの方向に対して平行に、一軸異方性Kを有する場合に発生させられる。
【0006】
より小型のスイッチング電源を求める分野では、より高い作動周波数を採用することで対処している。特にPC用のスイッチング電源では、近年、スイッチング周波数が数百kHzに迄達している。
【0007】
この非常に高いスイッチング周波数は、ヒステリシス損が少ない変換器用鉄心材料を必要とする。電子部品の実装密度が高くなっていることや、送風機の経路を合理化したいという希望に応じ、変換器で許容される作動温度や、長期安定性に関する要求は著しく高まっている。こうした要求が特に厳格になるのは、100℃を超える雰囲気温度で変換器を使用しようとする際であり、これは、例えば自動車や産業用の用途で生じる場合がある。従来、上限は約130℃である。
【0008】
冒頭に挙げた独国特許出願公開第19844132明細書より、ナノ結晶合金からなる磁心を持つ変換器が公知である。同明細書に記載の変換器は、誘導偏移が小さいので、開閉調節の動作が優れることを特徴とする。しかし実施例に示された合金の例や、これに関連して同書に記載された変換器用鉄心の熱処理は、損失が過大なため、高い周波数で利用すべく最適化されていないことを示唆している。考えられる大きなヒステリシス損も無視している。そのため、可能な最大動作周波数が150kHzに限定されることは明白である。その上、開示された大半の使用例で、磁気弾性共振による過大な損失と騒音発生が予想される。
【0009】
従って本発明の課題は、10〜200kHz又はそれ以上の動作周波数で、良好なスイッチング動作と同時に低いヒステリシス損を示す変換器用コイルを提供することである。更に、そのために使用される磁心は、少なくとも150℃又はそれ以上の温度迄、非常に高い耐劣化性を有すると共に、磁心体積が非常に小さいことが望ましい。
【0010】
この課題は、請求項1に記載の変換器用コイル又は請求項7又は8の1項に記載の変換器用コイルの磁心の製造方法ないしは請求項14に記載のこのような変換器用コイルの利用法により解決される。本発明の思想の実施形態と発展例は、従属請求項の対象である。
【0011】
本発明は、組成FeCoCuM’SiM ”を持つナノ結晶合金からなる磁心を備えた変換器用コイルを対象とし、ここにM’はV、Nb、Ta、Ti、Mo、W、Zr、Hfの群に属する元素又はこれらの組み合せ、M”はC、P、Ge、As、Sb、In、O、Nの群に属する元素又はこれらの組み合せを表し、しかもa+b+c+d+x+y+z=100%であり、a=100%−b−c−d−x−y−z、0≦b≦15、0.5≦c≦2、0.1≦d≦6、2≦x≦20、2≦y≦18、0≦z≦10、かつx+y>18である。各組成に厳密に適合する熱処理後、この合金は、平均寸法D<100nmの金属組織粒子をもつ微晶質構造と、30%を超える体積充填率と、ヒステリシス損が低いと同時に可能な限り矩形のヒステリシスループと、焼鈍されていない状態に比べて著しく低減した|λ|<3ppmの磁気歪とを示す。しかも飽和磁化は、磁気歪の少ない他の合金では実現が不可能なB=1.1〜1.5Tの値である。今回実施した実験の枠内で初めて発見された、矩形ループをもつこの合金系の更に別の利点は、図9に一例として示すように、きわめて弱い略直線状の残留偏移の温度推移であり、ヒステリシス損が格別に好適である。
【0012】
本発明による合金選択の背景には、特定の合金組成でヒステリシス損Pfeと動的な残留偏移ΔBRSとの間に双曲線類似の関係があるという知見がある。この双曲線類似の関係を、Fe73.5CuNbSi15.76.8の合金を例にとって図1に図示する。
【0013】
ヒステリシス損Pfeと、動的な残留偏移ΔBRSとの関連性は、縦方向磁場内での熱処理により設定できる。かかる縦方向磁場での熱処理により、所謂縦方向異方性Kを設定でき、この際、Kが増すにつれてΔBRSは低下し、損失が増える。図1に示す関連性は、妨害異方性の影響により妨害をうける。縦方向異方性が低くなる程、妨害異方性の影響は一層強くなる。このことは、磁気歪を補正していない磁心に対する機械的な歪みの影響を示す図2から見白である。
【0014】
古典的な渦電流損失と、異常渦電流損失とを加えた総損失の大きさ、即ち磁心の自己加熱と使用上限温度は、特定の使用周波数時の変調率と大きさとを主に決定するので、本発明では、縦方向異方性Kの値を有意な最低限に抑える。
【0015】
縦方向異方性Kの値が低過ぎると、ヒステリシス特性の耐劣化性が低下しおよび/又は所謂磁気弾性的、構造的又はテープのトポロジー(表面粗さ)により生ずる妨害異方性の影響が著しく増大する。この両阻害要因は、残留磁化Bの低下を引き起こすと共に、それに伴い制御特性のむだ時間の原因となる残留偏移ΔBRSの増加を引き起こし、場合により静的・動的な保磁力も上昇させる。
【0016】
それと同時に、動的な残留偏移ΔBRSは周波数が増えるにつれて小さくなるという事実にも依拠できる。それにも係らず、Kの値を決める際には、できるだけ低い損失Pfeと、できるだけ高い残留磁化Bとの間で均衡のとれた、かつ製造的に安定した妥協点を探らねばならず、このことはナノ結晶合金の内部では、上記本発明の合金選択の場合にのみ可能である。
【0017】
相反するこの両方の量の妥協は、巻回したテープの方向に対して長手方向に延びる磁場、即ち所謂縦方向磁場で、本発明に従い合金の特性に適合化させた熱処理(焼鈍)をすることでのみ、的確に調整できる。それにより、非常に矩形のヒステリシスループ、所謂Z型ループが得られる。
【0018】
この種Z型ループでは、残留磁化Bの安定性と大きさは、妨害異方性と、誘導される一軸異方性Kとの間のバランスにより決まるので、誘導される一軸異方性Kが小さい場合、異方性バランスにおける異方性の磁気弾性割合ができるだけ小さくて周波数ができるだけ高いときに、十分に低い残留偏移ΔBRSが安定的に得られる。
【0019】
このことは、飽和磁気歪λと、機械的な応力σと、結晶異方性Kを除去することで達成される。この3つの互いに独立した物理量を同時に除去することは、上述の合金選択の場合、最適化した熱処理により同じく達成できる。
【0020】
磁心でのヒステリシス損を非常に小さくし、これに伴い、この磁心を用いた変換器の変調可能性を非常に大きくすると同時に、ヒステリシスループの矩形性に関する格別に優れた特性を得ることは、磁心が|λ|<0.2ppmの磁気歪値を有し、合金がFeCoCuM’SiM ”の組成を有し、ここにM’はV、Nb、Ta、Ti、Mo、W、Zr、Hfの群に属する元素又はこれらの組み合せ、M”はC、P、Ge、As、Sb、In、U、Nの群に属する元素又はこれらの組み合せを表し、しかもa+b+c+d+x+y+z=100%であり、0≦b≦0.5、0.8≦c≦1.2、2≦d≦4、14≦x≦17、5≦y≦12でかつ22≦x+y≦24の条件を満たすときに達成できる。
【0021】
驚くべきことに、最初に挙げたナノ結晶合金を選択することにより、結晶異方性Kと、飽和磁気歪λとをほぼ除去しているので、通常はK≦10J/mの範囲内である一軸縦方向異方性の最も低い値のとき既に、最適化した熱処理で非常に矩形のヒステリシスループを実現できる特徴も備えることが判明した。
【0022】
0.025×Bより小さい範囲内ある特に優れた残留偏移値ΔBRSは、使用する合金テープが、以下に述べる範囲内の粗面の実効深さを有する場合に限り生ずる。表面の粗面の深さとテープの厚さは、磁気特性に対する本質的な影響量である。粗面の実効深さR(eff)は、1つの主要な影響量である。粗面の深さR(eff)は、テープ方向に対し横向きに測定した、テープ上面とテープ下面の粗面の深さを合計し、これをテープの厚さで割ることで求められる。特に優れた残留偏移は、上に掲げた合金からなり、3〜9%、有利には4〜7%の粗面深さを有する合金テープで得られる。その様子を図10に示す。
【0023】
合金テープから磁心をつくる加工は、従来技術から公知の特殊な機械で巻回することで、ほぼ応力なしに行える。このとき、磁心の少ない損失と、ヒステリシスループの特徴的な矩形性とに関して高い要求が課せられるので、通常、機械的な応力がなくなるように特別な注意が必要である。
【0024】
次いで合金テープを巻回して磁心にする。磁心は、通常、空隙のない閉じた環状鉄心、楕円鉄心又は方形鉄心である。このような磁心をつくるため、合金テープをまず環状鉄心になるように円形に巻回してから、必要に応じ適当な形状付与工具を用い、熱処理中に相応の形状にする。適当なコイル枠を用いることで、巻回時に既に相応の形状が得られる。
【0025】
応力発生を防止するために、合金テープを巻回して磁心にする際、テープの層数が増えるに伴ない合金テープの引張力が連続的に減るように配慮するとよい。それにより、磁心に対して接線上で作用するトルクが磁心の半径全体にわたって一定に保たれ、半径が増すにつれて大きくなることがない。
【0026】
格別に小さい静的および/又は動的な保磁力と、これに伴い格別に好都合な損失値は、合金テープが少なくとも表面に電気絶縁層を備えている場合に、少ない残留偏移と同時に得られる。このことは、一方では磁心の応力除去の向上をもたらすと共に、他方では、格別に低い渦電流損失を得ることも可能にする。
【0027】
急速硬化技術を用いて製作した軟磁性の非晶質テープは、典型的には、厚さd<30μm、特に<20μm、一層好ましくは<17μmを有する。
【0028】
電気的絶縁のため、絶縁層の品質に関する要求事項に応じ、含浸法、連続法、吹付法又は電解法等をテープに適用する。或いは絶縁を、巻回した又は積み重ねた磁心の含浸絶縁ででも達成できる。絶縁媒体を選択する場合、絶縁媒体が一方ではテープ表面によく付着すると共に、他方では磁気特性の劣化につながる恐れのある表面反応を起こさぬよう留意する。本発明で用いる合金では、Ca、Mg、Al、Ti、Zr、Hf、Siの各元素の酸化物、アクリル酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩およびクロム酸塩が、効果的かつ適合する絶縁材であることが判明した。この際、マグネシウムを含む液体状の前駆製品としてテープ表面に塗布され、合金に影響を及ぼさない特別な熱処理の間に、厚さが50nm〜1μmであり、MgOからなる稠密な層に改変されるMgが特に効率的である。
【0029】
ナノ結晶化に適した合金からなる磁心は、一般に、ナノ結晶組織を調整するために、合金組成に応じて450〜690℃の正確に調節された結晶化熱処理を施す。典型的な保持時間は4分〜8時間である。
【0030】
合金に応じ、この結晶化熱処理を真空中又は不活性の保護ガス又は還元性の保護ガスの中で実施する。何れの場合も、場合により元素固有の吸収材料やゲッター材料等の助剤によって整える必要がある材料固有の純度条件に配慮する。
【0031】
このとき、正確に調節された温度と時間の組み合せによって、ここで適用している合金組成において、他ならぬ磁気歪の影響が微晶質粒子と非晶質残留相によって補正され、必要とされる略|λ|<3ppm、特に|λ|<0.2ppmという低い磁気歪が生じるという事実を利用する。
【0032】
合金や磁心の実施形態に応じて、磁場なしで、又は巻かれたテープの方向に対して縦方向の磁場(「縦方向磁場」)、又はこれに対して横向きの磁場(「横方向磁場」)内で、焼鈍を行う。特定のケースでは、これらの磁場配列のうちの2つ或いは3つの組み合せを時間的に相前後して、又は並行して適用することもできる。
【0033】
略完全な磁気歪の解消が既に達成されている合金Fe73.5CuNbSi15.76.8に適用される熱処理の温度/時間プロフィルを、図3aに示す。この図に示す7K/分という最初の加熱率は、約1〜20K/分の範囲内で任意に変更できる。但し経済的な理由から、実際問題としては、製造技術的に実現可能な範囲でできるだけ高い加熱率が選択される。
【0034】
鉄心体積に応じ定まり、典型的には約0.1〜1K/分の間にある450℃以降での加熱率の著しい減速は、そこで始まるナノ結晶化時に温度補正をする役目を果たす。これに加えて、数分間にわたる加熱休止を設けることもできる。
【0035】
約570℃の一定の高温では、磁気歪が「ゼロ通過」を有する体積割合に結晶粒子が非晶質残留相で達する迄、ナノ結晶組織が成熟する。この成熟温度を変えることで、合金の珪素含有率の変動を補正できる。
【0036】
この際、例えば15.7原子%の珪素含有率の場合には、約570℃でλ=0に達する。16.0原子%の珪素含有率の場合は約562℃であり、16.5原子%の場合は約556℃である。
【0037】
これよりも高い珪素含有率は、テープの脆化を促進してしまう。これより低い珪素含有率、例えば15.4原子%の含有率のときは、成熟温度を約580℃又はこれより更に高い温度に上げなくてはならない。この場合には、保磁力と同時に動的な残留偏移ΔBRSを高める有害な硼化鉄の形成が始まる。
【0038】
温度状況に応じ、保持時間を程度の差こそあれ広く変化させることができる。典型的なインターバルは、570℃で15分〜2時間である。温度がこれ以下のときは、保持時間を延長できる。温度がこれより高い又は取り扱うべき磁心が非常に小さいときは、上記よりも短い時間、例えば5分の時間で、既にナノ結晶の2相構造の高い成熟度が得られる。
【0039】
冷却率の影響は比較的小さく、できるだけ高い一定の冷却率が好ましい。但しその前提条件は、冷却相が常に同一の所定の進行をすることである。例えば冷却率は、約1〜20K/分が好適である。場合により生じる影響は、縦方向磁場温度を僅かに修正することで補正できる。このことは、特に結晶化熱処理を磁場のない状態でなく、横方向の磁場を印加した状態で行う場合に当てはまる。結晶化熱処理の際に横方向の磁場を印加すると、これに続く縦方向磁場相で、縦方向異方性Kを非常に正確に設定できるので、動的な残留偏移ΔBRSとヒステリシス損Pfeも非常に正確に設定できる。しかもそれに伴い、積み重ねた磁心を焼鈍する途中での散乱の可能性が明らかに減少する。
【0040】
一軸縦方向異方性Kは、一定した高い縦方向磁場の印加により設定される。ここで基礎に置く本発明で確認しているように、誘導される一軸縦方向異方性の大きさは、磁場温度の高さにより調整でき、或いは磁場熱処理の時間や、印加される磁場の強度によっても広く調整できる。高い縦方向磁場温度TLFは大きなK、従って少ない動的な残留偏移ΔBRSにつながる。低い縦方向磁場温度はそれと逆の作用をする。厳密な関連性は、既に最初に述べた図1から明らかである。Kに対する温度の影響は運動力学上の理由から強力であるのに対し、保持時間の影響は、ある程度の時間よりも長くなるとむしろ弱い。
【0041】
更に、Kの大きさは縦方向磁場の強度に影響され、縦方向磁界強度に伴いKも絶えず上昇していく。保磁力が小さいと同時に残留磁化が多い「優れた」矩形のZ型ループを生成する前提条件は、磁心を焼鈍の間に各部位で飽和磁束密度迄磁化することである。このとき縦方向磁界強度は、典型的には約10〜20A/cm迄であり、飽和に達するために必要な磁界強度Hは、使用するテープの幾何学的な品質が不均一であればある程高くなる。とはいえ、5A/cm或いはそれ以下の縦方向磁界強度で既に満足のいくZ型ループが得られる。縦方向磁場が減少する際、飽和に対する静的な残留磁化の比率はB/B>60%であり、この比率は周波数が高くなる程急速に増加する。従って周波数が高く、例えば100kHzかそれ以上であれば、この場合にも、少ない残留磁化との組み合わせで低い損失を実現できる。
【0042】
2回の連続する熱処理を実施することも、本発明の範囲に含まれる。これを、2回の連続する熱処理を含み、効果の点では図3aに示す熱処理に準ずる図3bに図示する。図3aと図3bは、何れも同一の合金を対象としている。このとき1回目の熱処理は、100nm以下のナノ結晶粒子を含み、体積充填率が30%を超える本来のナノ結晶合金を形成する役目を果たす。2回目の熱処理は、「縦方向磁場」内で行う。この2回目の熱処理は1回目の熱処理より低い温度で行え、テープ方向に対し縦方向に異方性軸を形成する役目を果たす。その代替案では、1回の同一の熱処理で、まずナノ結晶合金構造を形成し、次いで合金テープの方向に対し縦方向に異方性軸を誘導する(図3a参照)。
【0043】
それ以外に、磁場なしでの処理および/又は制御すべきテープの方向に対して一時的に縦方向又は横方向の磁場内での処理を、各合金組成に厳密に適合化させてうまく定義された順序にすることで、異方性領域を拡張して微調整できる。
【0044】
ほぼ理想的な残留磁化、即ちΔBRS≒0であり、特に耐久性の高い矩形ループが必要な場合、ナノ結晶相の生成と、異方性軸の形成とを同時に行ってもよい。そのためには磁心を目標温度迄加熱してナノ結晶構造が生成する迄保持し、その後再び室温迄冷却する。希望する縦方向異方性の大きさに応じ、縦方向磁場を熱処理全体を通じて、目標温度に達してから初めて又はそれより後で加える。全体的に、この種磁場熱処理では、異常渦電流損失の比較的高い割合につながる高いK値が生じ、かかる処理を経た変換器は、特に比較的低い周波数に適する。
【0045】
目標温度への加熱はできるだけ急速に行う。即ち、例えば1〜15℃/分の率で行う。この際、磁心で内部的な温度補償を得又は格別に微細で稠密な粒子構造を得るため、結晶化が始まる温度領域の中および/又は下で、即ち、例えば460℃以上の結晶化温度以下で、1℃/分よりも低い、減速された加熱率を用い、或いは数分間にわたり一定の高温に保つことさえできる。
【0046】
次に粒度分布が均一で粒子間の間隔が小さく、できるだけ細かい粒子を得るべく、磁心を例えば4分〜8時間、550℃前後の温度に保つ。この際の温度は、合金の珪素含有率が低ければ低い程高く選べる。その際、例えば非磁性鉄−硼素相の形成の開始や、テープ表面での表面結晶の成長が、目標温度の上限となる。
【0047】
次に異方性軸を設定し、それに伴い矩形のヒステリシスループを設定すべく、縦方向磁場を印加した状態で、磁心を0.1〜8時間、キュリー温度T以下、即ち260〜590℃に保つ。その際誘導され、テープ方向に対し縦方向の一軸異方性Kは、縦方向磁場内の温度を高くすればする程大きくなる。この際残留偏移ΔBRSは、残留磁気の増大に伴い連続的に減少するので、最も低温の際に最大値が生じる。ヒステリシス損はこれと反対に増加する。次いで、縦方向磁場を印加しながら磁心を0.1〜20℃/分で、例えば25〜50℃の室温に近い温度迄冷却する。これは経済的な理由から有利である。他方、キュリー温度以下でのヒステリシスループの安定化のため、磁場なしの冷却は回避すべきである。
【0048】
巻回した合金テープの方向に印加する磁場、即ち縦方向磁場の磁界強度は、磁心のこの方向で飽和磁化Bに達するのに必要な磁界強度より明らかに強くなるよう選ぶ。例えばH>0.9kA/mの磁界強度で良好な結果が得られ、この際誘導される異方性は縦方向磁場に伴い絶えず増加する。
【0049】
熱処理後、磁心を固化させる。利用可能な体積、熱に関する状況、機械的な応力不安定性等に応じ、例えば含浸、塗装、被覆等にて、硬質のエポキシ層や軟質のキシリレン層等の適当なプラスチック材料を施し、封止する。かくして完成した変換器用鉄心に、次いで、各々少なくとも1つの巻線を施す。この際、体積が節約される軟質の固定部材の使用も、線の太さが大きいにも係らず、特に前述した合金領域に殆ど磁気歪がないことから可能である。
【0050】
次に、幾つかの実施例を参照しながら本発明について詳しく説明する。各実施例で検討する様々な熱処理を、添付の図面に示す。
【0051】
第1実施例
Fe73.42Cu0.99Nb2.98Si15.766.85の合金からなり30×20×10mmの寸法の応力なしに巻回された磁心によって、格別に優れた物理的な結果が得られており、そのテープ表面の粗さの実効深さR(eff)は4.5%、平均のテープ厚は20.7μmであった。
【0052】
図4aと図4bは、適用した熱処理の温度−時間プロフィルを示す。まず、7K/分の加熱率で磁心を約450℃の温度迄加熱した。このとき磁場は印加していない。その後、次に始まるナノ結晶化時の発熱に伴い磁心が制御不能に過熱するのを防ぐため、加熱率を0.15K/分迄減速した。この比較的低い0.15K/分の加熱率で、500℃迄更に加熱した。次いで1K/分の加熱率で、565℃の最終一定温度迄更に加熱した。この565℃の温度で、磁心を略1時間にわたり保持した。この一定温度で、非晶質合金マトリクスの結晶粒子が、磁気歪がほぼ消失する体積割合に達する迄、合金組織を成熟させた。次いで、5K/分の冷却率で390℃迄冷却した。390℃に達したとき、15A/cmの強さの縦方向磁場HLFを加えた。この縦方向一定磁場の中で、前述の温度のまま磁心を5時間放置した。それにより、一軸縦方向異方性Kを設定した。引き続き、5K/分の冷却率で磁心を室温迄冷却した。図4bはここで説明した「モジュール式」の熱処理を示す。即ち磁場のない結晶化処理と、縦方向磁場内での熱処理とを時間的に分けており、結晶化熱処理の後に磁心を室温迄冷却した。
【0053】
約565℃の温度で1時間の熱処理をした後、磁心はλ=0.12ppmの磁気歪を有し、これは実質的に磁気歪がないことを意味する。引き続き1.5kA/mの縦方向磁場内で、TLF=390℃にて5時間の処理をした後に発生する縦方向異方性は、ヒステリシス損がPfe=85W/kg(50kHzの周波数と0.4Tの磁場で測定)である誘導偏移ΔBRS=63mTを惹起した。
【0054】
磁気歪をほぼ完璧に補正し、酸化マグネシウムを含む絶縁材をテープ下面に片側だけ塗布したことで、磁心の磁気特性は、体積を節約する熱放出性の良いエポキシ焼結層で封止した後でも劣化しない。この磁心に、太さ4×0.8mmの導線を6回の巻数で巻きつけた。クロック周波数120kHz、出力275Wのスイッチング電源は、この変換器素子で直接制御される5V出力部の150Wの最大電力消費下に、変換器で制御される3.3V出力部において完全に安定した出力電圧を示した。
【0055】
若干小型である点を除き同一の、20×12.5×8mmの寸法の磁心を、3.3V出力部における20Wの負荷の下で、上述したスイッチング電源に組み付けたところ、変換器の磁心で著しい過熱が発生した。この磁心は、鉄の断面積が1/1.7だけ小さいため、過大な電圧/時間面によりあまりに強力に変調されたためである。そのため、この電源は完全な機能性は備えていなかった。
【0056】
第2実施例
第1実施例と同一と合金組成と寸法の、応力なしに巻回した磁心を用いたが、ヒステリシス損Pfeを減らすため、2時間に短縮して、約315℃の低い縦方向磁場下の温度を加えた。この熱処理を図5aに示す。更に図5bは、第1実施例で基本的性格について説明したモジュール式の同じ熱処理を示す。
【0057】
2時間に短縮した加熱時間と、約315℃という低い縦方向磁場下の温度とで生じるヒステリシス損Pfeは、僅か62W/kgに過ぎなかった。但し、動的な誘導偏移ΔBRSは137mTに上昇した。結果的に、これと結びつく変換器のむだ時間が大きくなりすぎたため、3.3V電源出力部の出力電圧は、10Wの負荷の下で、直接制御のほぼ無負荷の5V出力部と共に崩壊した。
【0058】
第3実施例
阻止方向に反転する際の回復電流を高めたパワーダイオードを使用する場合、変換器の保磁力を所定の値に高めることが必要になる。このため、第1実施例と同じ合金組成と寸法を有する磁心を、強度HLF=30A/cmの縦方向磁場内での約575℃の温度での1段階の熱処理により、最高の縦方向異方性Kになる迄焼鈍した。その結果、非常に低い動的な誘導偏移ΔBRS=25mTが得られたのに対し、ヒステリシス損Pfeは50kHz/0.4Tで160W/kgに増加した。ヒステリシス損が過大なので、変調を低減するため、電圧/時間面は同じままで、変換器用鉄心を30×20×17mmの寸法迄大型化せざるを得なかった。適用した熱処理を図6に示す。しかし回復効果と無関係に、このように縦方向異方性が高く誘導偏移が小さい変換器は、例えば(しばしば補助変換器とも呼ばれる)分散的な機内電流供給で生じるような、可聴領域よりも僅かに高い周波数で利用するのに良く適している。メイン供給部から分岐する、何倍もの個数が必要となる変換器制御の電源供給部も、例えば現代の鉄道或いは特に航空機用として考えられる。かかる場合、1.1Tを超えるナノ結晶合金の比較的高い飽和磁化が大きな利点となる。高い変調可能性は、鉄の断面積の低減と、これに伴う鉄心重量の低減を可能にするからである。この利点は、磁心が放熱性の良いエポキシ被覆を備えることで、一層大きくなる。このことは最終的に、誘導偏移を左程上昇させないとするなら、飽和磁気歪の非常に小さな値によってのみ可能である。しかも、特に迅速で著しい温度変化に曝される航空機の機内電源では、図9に示す合金系の好都合な温度推移が利点となる。
【0059】
第4実施例
例えばPC用スイッチング電源で普通に用いる非常に高いクロック周波数で使用するため、ヒステリシス損を最低限に抑え、体積を最適化した変換器を得るべく、Fe73.31Cu0.99Nb2.98Si15.826.90の合金からなり、応力なしに巻回した30×20×10mmの磁心を用いた。その粗さの実効深さR(eff)は7.8%であり、平均のテープ厚は16.9μmであった。
【0060】
粗さの実効深さが比較的大きく、テープの厚さが小さいため、50kHz/0.4Tの際のヒステリシス損Pfeは比較的少なく、55W/kgであった。そのため、この磁心は200kHz又はそれ以上の高いクロック周波数の際にも利用可能であった。但し一軸異方性Kが低いと、磁気歪がほぼ完全にないにも係らず、容器に防護トレイを必要とするある程度の応力不安定性を生じ、このことは幾何学的、熱的な欠点と結びついていた。
【0061】
第5実施例
合金Fe74.4Co1.1CuNbSi12.5は優れた製造性を持ち、これと関連して粗さの実効深さが非常に小さいので、この合金からなり、同じく応力なしに巻回した30×20×10mmの寸法の磁心を製造した。この場合に得られたテープ表面の粗さの実効深さR(eff)は2.2%であり、平均のテープ厚は23.4μmであった。
【0062】
556℃での結晶化熱処理後に生じた飽和磁気歪λは約3.7ppmで、不完全にしか補正されていなかった。それにも係らず、十分に低い誘導偏移ΔBRSを維持するため、最大の一軸異方性K値を設定すべく磁心を、この温度で、縦方向磁場内で焼鈍した。その結果、23mTの非常に低い誘導偏移ΔBRSと、50kHz/0.4Tでの220W/kgのヒステリシス損Pfeを得た。
【0063】
更に、30kHz周辺並びに120kHz周辺の周波数の際に、磁気弾性共振現象に基づく過大なヒステリシス損が発生した。このように製作した磁心は、経済的に見合うような形では、この磁気弾性共振の範囲外にある比較的低い周波数でしか利用できなかった。このことは、同一条件下で別の動作条件を想定した場合、変換器の過熱とこれに伴う変換器の破損につながると考えられる。
【0064】
第6実施例
第1実施例と第5実施例に準ずる方法で、Fe74.5CuNbSi14.5の合金からなる磁心を製作した。飽和磁気歪λは、ここでは略1.8ppmであった。堅固に硬化するプラスチックでこの磁心を被覆し、それに伴い機械的な歪みが発生した。このことは、周波数<100kHzのとき、動的な誘導偏移ΔBRSの上昇につながる。略10kHzの周波数では略128mTの誘導偏移が生じた。100kHzを上回る周波数では、動的な誘導偏移は第1実施例の磁心に比べて僅かしか上昇しなかった。特に、実施例1のスイッチング電源に組み込んだ後では、同一の特性が得られた。
【0065】
本発明による変換器の特に新規な利用法の1つは、車内電気システムが42Vに切り換えられる、自動車の車内電気システム用電源での用途である。かかる車内電気システムは、通常様々な電圧レベルを持つ。一応用例として、42V/3kWの供給部に由来する12V/500W電源を、変換器で制御する回路を経て得た。この際の出力部は、内燃機関エンジンでの50kHzの作動周波数と85℃の雰囲気温度で、長期的に短絡防止されていた。用いたのは、プラスチック製トレイ内で18回の巻数を持つ40×25×20mmの寸法の磁心であった。構成形態は、3×1.3mmの銅エナメル線を巻きつけた開放型であった。
【0066】
最近の駆動構成では、電流を得るため電気駆動装置を用いている。例えばかなり以前から燃料電池が話題となっている。この際、燃料電池は最善の効率を得るべく約60℃に維持せねばならず、水冷式の冷却体を用いるのが通例である。かかる冷却システムを、重量や設計容積を減らすため、12V/42V供給部に共用する。そのため、既に述べた規格の電源において、熱放出性の良いエポキシ樹脂外装を備える38×28×15mmの寸法の磁心を使用した。この磁心は、2×1.3mmの銅エナメル線からなる46回の巻数を有し、アルミニウム鋳造ケーシングに格納した。この磁心に、アルミニウム鋳造ケーシング内で更に熱放出性の良いエポキシ注型を施した。このようなケーシングと注型の組み合せで、非常に優れた冷却体接続部が実現したが、これは、使用したほぼ磁気歪のない本発明の磁心によってのみ可能となったものである。
【0067】
後掲の3つの表に示す寸法決めの例は、前述した応用回路のための実施例1および2による合金からなり、本発明による変換器の典型的な寸法を掲げたものである。実際には70〜200kHzのスイッチング周波数でシングルエンドフォワード回路として形成するのが普通のコンピュータ用スイッチング電源、即ちPC用スイッチング電源やサーバー用スイッチング電源が、特に注目に値する。
【0068】
例1:PC用スイッチング電源の、変換器で制御される短絡防止された分路電圧U1、f=150kHz、雰囲気温度45℃、即ち変換器の最大の超過温度=75K。最大のデューティ比τ=0.5、最小の中継器出力電圧24V。
【表1】
Figure 2004509459
【0069】
例2:サーバー用スイッチング電源の、変換器制御される短絡防止された出力電圧、f=100kHz、雰囲気温度60℃、最大のデューティ比τ=0.3、最小の中継器出力電圧23V。2種類の解決法を具体化。
【表2】
Figure 2004509459
【0070】
例3:パワー電源の、変換器制御される短絡防止された出力電圧、f=50kHz、雰囲気温度45℃、最大のデューティ比τ=0.5、最小の中継器出力電圧40V。
【表3】
Figure 2004509459
【0071】
本発明により、低い損失と高い飽和磁化を有し、体積が最適化された変換器用コイルを提供できる。変換器用の磁心を製作するには、ヒステリシス損と動的な残留偏移との間の機能的な関連性を設定するため、熱処理の一環として横方向磁場処理および/又は縦方向磁場処理を、本発明に従い的確に、用途に最善に適合化した設定と組み合せで適用する。このとき中心的役割を果たすのは、縦方向磁場下の温度および/又は横方向磁場処理と縦方向磁場処理との巧みな組み合わせによって、一軸縦方向異方性を数的に制御することである。
【0072】
各組成に正確に適合化した熱処理の後、磁心の基本となっている合金は、例えば平均寸法D<100nmの金属組織粒子と、例えば30%を超える体積充填率とを備える微晶質構造を有すると共に、同時にヒステリシス損が少なく、可能な限り矩形のヒステリシスループと、焼鈍していない状態に比べ著しく低減した|λ|<3ppmの磁気歪とを示す。しかも飽和磁化は、磁気歪が少ない他の合金では達成不可能な、例えばB=1.1〜1.5T(T)である。
【0073】
本発明の更に別の利点は、この合金系では、図9に一例を図示するように、残留偏移とヒステリシス損との温度推移が極めて微弱でほぼ直線状になることである。このとき、ヒステリシス損の負の温度推移が格別に好都合である。
【0074】
かくして製作した磁心の優れた温度特性と劣化特性は、最大160℃迄の利用を可能にする。当初は低い損失しか生じないので、劣化の進行を無視できるからである。このことは、ナノ結晶合金では一般に最高130℃が利用限界温度であるという従来の通説に反する。例えば図1に示す従来の変換器鉄心は、100kHzの周波数とBmax=0.2Tの変換時、Pfe>140W/kgの損失を示す。従ってこの場合、劣化による一層の損失増加を無視できない。
【0075】
本発明では最初から損失が減り、それに伴い利用限界温度が高くなるので、一般的な変換器や、特に高い動作温度で利用する変換器でも、この磁心の利用が可能となる。例えば自動車や産業用の駆動装置で利用でき、その際、例えばエンジン制御の一環として直接エンジンに取り付けられる変換器を具体化できる。そこではエンジンが直近にあり、エンジン制御部が完全にカプセル化されているために、従来公知の磁心の作動限界温度が許すよりもはるかに動作温度が高いのが普通である。この場合、変換器鉄心の巻回を、DIN172に定める相応の温度インデックスを備える電気導体で設計するのが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】ヒステリシス損と動的な残留偏移との関係を示す線図。
【図2】磁気歪を補正していない磁心に対する機械的な歪の影響を示す線図。
【図3】aおよびbは熱処理の温度・時間経過を示す線図。
【図4】aおよびbは熱処理の温度・時間経過を示す線図。
【図5】aおよびbは熱処理の温度・時間経過を示す線図。
【図6】aおよびbは熱処理の温度・時間経過を示す線図。
【図7】aおよびbは熱処理の温度・時間経過を示す線図。
【図8】熱処理の温度・時間経過を示す線図。
【図9】温度による残留磁化とヒステリシス損の変化を示す線図。
【図10】粗面の実効深さによる動的な保持力と残留推移値の変化を示す線図。

Claims (14)

  1. ナノ結晶合金からなる磁心を備える変換器用コイルにおいて、
    前記合金が組成FeCoCuM’SiM”を有し、ここにM’はV、Nb、Ta、Ti、Mo、W、Zr、Hfの群に属する元素又はこれらの組み合せを表し、M”はC、P、Ge、As、Sb、In、O、Nの群に属する元素又はこれらの組み合せを表し、a+b+c+d+x+y+z=100%であり、a=100%−b−c−d−x−y−z、0≦b≦15、0.5≦c≦2、0.1≦d≦6、2≦x≦20、2≦y≦18、0≦z≦10、かつx+y>18という各条件を満たしており、
    磁心は矩形のヒステリシスループを有すると共に、|λ|<3ppmの飽和磁気歪を有しているコイル。
  2. 0≦b≦0.5、0.8≦c≦1.2、2≦d≦4、14≦x≦17、5≦y≦12、かつ22≦x+y≦24という各条件を満たすことを特徴とする請求項1記載のコイル。
  3. 飽和磁気歪が|λ|<0.2ppmであることを特徴とする請求項1又は2記載のコイル。
  4. 粗さの実効深さR(eff)が3〜9%であることを特徴とする請求項1から3の1項に記載のコイル。
  5. 粗さの実効深さR(eff)が4〜7%であることを特徴とする請求項4記載のコイル。
  6. 周波数が100kHzで磁化振幅が0.2Tのとき、損失(Pfe)が140W/kgよりも少ないことを特徴とする請求項1から5の1項に記載のコイル。
  7. 請求項1から6迄の1項に記載の変換器用コイルの磁心を製造する方法であって、
    非晶質合金からなる薄いテープを鋳造し、
    この薄いテープを応力なしに巻回して磁心とし、
    この磁心を、1〜20K/分の加熱率で、非晶質合金の結晶化温度を上回る第1の目標温度迄加熱し、
    8時間又はこれより短い時間にわたって磁心を第1の目標温度に保ち、
    この磁心を、1〜20K/分の冷却率で、合金のキュリー温度を下回ると共に非晶質合金の結晶化温度を下回る第2の目標温度迄冷却し、
    H>0.5kA/mの縦方向磁場の下で、8時間又はこれより短い時間にわたって磁心を第2の目標温度に保ち、
    室温迄磁心を冷却する
    各工程を備える方法。
  8. 請求項1から6迄の1項に記載の変換器用コイルの磁心を製造する方法であって、
    非晶質合金からなる薄いテープを鋳造し、
    この薄いテープを応力なしに巻いて磁心とし、
    この磁心を、1〜20K/分の加熱率で、非晶質合金の結晶化温度を上回る第1の目標温度迄加熱し、
    8時間又はこれより短い時間にわたって磁心を第1の目標温度に保ち、
    室温迄磁心を冷却し、
    この磁心を、1〜20K/分の冷却率で、合金のキュリー温度を下回ると共に非晶質合金の結晶化温度を下回る第2の目標温度迄加熱し、
    H>0.5kA/mの縦方向磁場の下で、8時間又はこれより短い時間にわたって磁心を第2の目標温度に保ち、
    室温迄磁心を冷却する
    各工程を備える方法。
  9. 第2の目標温度が290〜520℃であることを特徴とする請求項7又は8に記載の方法。
  10. 熱処理全体を磁場なしで実施することを特徴とする請求項7記載の方法。
  11. 第1の目標温度への加熱を横方向磁場の中で行うことを特徴とする請求項7、8又は9記載の方法。
  12. 一定の高温での保持および/又はこれに後続する冷却段階を横方向磁場の中で行うことを特徴とする請求項11記載の方法。
  13. 第1の目標温度への加熱を、450℃迄は1〜20K/分の間の加熱率で行い、その後は0.15K/分の加熱率で行うことを特徴とする請求項7から11の1項に記載の方法。
  14. 請求項1から11の1項に記載の磁心を備える変換器用コイルを、自動車電圧供給部のスイッチング電源に利用する利用法。
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