JP2004508826A - ヒトおよびラットpgc−3、ppar−ガンマ共活性化および該分子のスプライスバリアント - Google Patents

ヒトおよびラットpgc−3、ppar−ガンマ共活性化および該分子のスプライスバリアント Download PDF

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Abstract

遺伝子PGC−3 PPARガンマ活性化補助因子―3、および脂肪組織におけるペルオキシソーム増殖活性化受容体−Y、PPAR−Yの転写活性を制御する際のその役割。PGC−3は、ヒト白色脂肪組織で高発現され、そして肥満、並びにインスリン非依存性糖尿病、インスリン抵抗性症候群、異常脂質血症、およびアテローム性動脈硬化症などの他の関連する障害の治療に使用するための、新規療法剤の開発に有用性を有する。

Description

【0001】
本発明は、代謝制御に、そして特に、肥満に関与するヒト遺伝子に関する。本発明はさらに、該遺伝子にコードされるタンパク質に、そしてその生物学的活性を制御する手段に関する。さらに、本発明は、肥満、並びにインスリン非依存性糖尿病(NIDDM)、インスリン抵抗性症候群、異常脂質血症(dyslipidemia)、およびアテローム性動脈硬化症などの他の関連する障害を調節する療法剤を同定するための、該遺伝子およびタンパク質の使用に関する。
【0002】
肥満は、脂肪組織の過剰な集積から生じ、そして先進国および発展途上国において、増大しつつある公衆衛生上の問題である。非常に太り過ぎの個体は、NIDDM、冠動脈心疾患、いくつかの癌および消化疾患発生の有意な増加を示す。
【0003】
現在の治療は満足できるものではなく、そして新規薬剤を開発する必要がある。主要な問題は、肥満を制御する機構、および代謝機能障害の発展における体脂肪蓄積増加の役割が不明であることである。明らかであるのは、肥満が、エネルギー摂取および消費間の不均衡から生じることである。エネルギー消費は、基礎代謝、身体活動および順応性熱産生の改変によって、影響を受ける可能性がある。
【0004】
ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体−γ(PPARγ)は、核ホルモン受容体のペルオキシソーム増殖因子活性化受容体ファミリーの最近同定されたメンバーである(Tontonozら, Genes Dev.(1994)8, 1224−1234)。このタンパク質の発現は、脂肪細胞分化過程の非常に早い時期に誘導され、そして線維芽細胞で異所的に発現された際、該受容体の活性化因子に反応して、脂肪生成を誘導する。PPARγの合成および天然存在リガンドが同定されてきている。NIDDMの治療に用いられるインスリン増感剤の一種であるチアゾリジンジオン類(TZD類)は、PPARγに結合し、そしてこれを活性化することが示されてきている。TZD類は、ネズミおよびヒト前脂肪細胞が、脂肪を貯蔵する成熟した脂肪細胞に分化するのを促進する。PPARγのTZD活性化はまた、多くの脂肪細胞遺伝子の転写を制御することも示されてきている。リガンドの存在に加え、PPARγの活性は、活性化補助因子および抑制補助因子の存在によっても影響を受けることが示されてきている。PPARγと共に、細胞で共発現すると、これらのタンパク質は、PPARγの転写活性を非常に増加させるかまたは抑制することが示されてきている。細胞タイプ間でのこれらの活性化補助因子および抑制補助因子の発現の相違は、異なる組織由来の細胞間でPPARγが仲介する転写活性の相違が観察されることを説明する可能性がある。
【0005】
1つのこうした活性化補助因子がPGC−1である(Puigserverら, Cell(1998)92, 829−839)。この90kDa核タンパク質の発現は、低温への曝露に際して、マウスの筋肉および褐色脂肪で非常に増加する。PGC−1とPPARγの共発現は、順応性熱産生プログラムの側面を活性化することが示されてきている。
【0006】
しかし、PGC−1は、ヒトに見られる脂肪組織の大部分を構成する白色脂肪組織では発現されない。したがって、白色脂肪組織において、PPARγの活性を制御するタンパク質の同定は、ヒト肥満の進展を理解するのに非常に重要である。
【0007】
本発明において、我々は、PGC−3のクローニングおよび同定、並びに脂肪組織におけるPPARγの転写活性を制御する際のその役割を開示する。PGC−3は、ヒト白色脂肪組織において高発現され、そして該タンパク質の特徴的な活性に関与することが知られるドメインにおいて、PGC−1と配列相同性を共有する。PGC−3aおよびPGC−3bと称するPGC−3の2つの別個の変異体が同定されており、これらはPGC−3遺伝子の選択的スプライシングから生じる。PGC−3cと称するさらなるスプライスバリアントが同定された。スプライスバリアントの各々の全長cDNAおよびタンパク質配列を提供する。本発明はさらに、PGC−3が、肥満、並びにインスリン非依存性糖尿病、インスリン抵抗性症候群、異常脂質血症、およびアテローム性動脈硬化症などの他の関連する障害の治療に使用するための、新規療法剤の開発に有用性を有することを開示する。本発明はさらに、こうした療法剤を同定する方法を提供する。
【0008】
別に定義しない限り、本明細書に用いるすべての技術的および科学的用語は、本発明が属する技術分野の当業者が一般的に理解するのと同一の意味を有する。本明細書に引用するすべての刊行物および特許は、本明細書に援用される。
【0009】
用語「PGC−3」は、本明細書において、スプライスバリアント、PGC−3aおよびPGC−3b両方と共に、PGC−3cを含む。
本発明の1つの側面にしたがって、我々は、
(a)(配列番号2、配列番号2の1−600位、配列番号2の400−1002位、および配列番号2の200−800位)
または
(b)(配列番号4、配列番号4の1−600位、配列番号4の400−996位、および配列番号4の200−800位)
または
(c)(配列番号8、配列番号8の1−600位、配列番号4の400−1023位、および配列番号4の200−800位)
のいずれか1つから選択されるメンバーに、少なくとも約90%の相同性を有するポリペプチドをコードする核酸配列を含んでなる、単離されそして精製されたポリヌクレオチド分子を提供する。
【0010】
本発明の単離され、そして精製されたポリヌクレオチドには、配列番号1に示すヒトPGC−3a cDNA配列および配列番号3に示すヒトPGC−3b cDNA配列および配列番号7に示すヒトPGC−3c cDNA配列を含んでなる配列が含まれる。
【0011】
さらに、我々は、PGC−3に高い度合いの相同性を有するラットクローンもまた同定し、そして配列決定した(実施例5を参照されたい)。ラットPGC−3配列に基づくポリヌクレオチドおよびポリペプチド分子は、ヒト配列との類似性により使用してもよい。ラット配列は、高い度合いの配列相同性(78%配列同一性)を示し、そしてしたがって、ラットは、代謝の動物モデルとして有用であると期待される。
【0012】
したがって、本発明のさらなる側面において、我々は、配列番号9、配列番号9の1−600位、配列番号2の400−990位、および配列番号9の200−800位のいずれか1つに、少なくとも約90%の相同性を有するポリペプチドをコードする核酸配列を含んでなる、単離されそして精製されたポリヌクレオチド分子を提供する。
【0013】
本発明のさらなる側面において、我々は、単離されそして精製された本発明のポリヌクレオチド分子の断片を提供する。「断片」によって、例えば約8−50塩基の(例えば10−30塩基または15−35塩基の)プローブまたはプライマーとして有用な短い配列から始まって、50、100、200、500または1000塩基までのより長い配列までの、相補的DNAおよびRNA配列を含む、ポリヌクレオチド分子の近接領域を意味する。実際、ポリヌクレオチド分子のいかなる好適な断片も、さらなる研究、療法または診断目的のため、有用な断片である可能性がある。さらなる好適な断片には、その末端が、分子内で、Rsa1、Alu1およびHinf1のいずれかの組み合わせのような、1種類以上の制限部位によって規定されるものが含まれる。
【0014】
さらなる側面において、我々は、本発明の単離されそして精製されたポリヌクレオチド分子の相同体(homologue)およびオルソログ(orthologue)を提供する。好ましい相同体およびオルソログは、配列番号1および配列番号3に示すPGC−3 cDNA配列に80%を超える、好適には85%を超える、例えば90%の配列相同性を示す、ポリヌクレオチド分子である。相同体は、同一種由来のポリヌクレオチド分子、すなわち相同ファミリーメンバーであってもよく、あるいは、相同体は、IRS、並びにNIDDM、肥満およびアテローム性動脈硬化症などの他の関連する障害の新規療法を開発するのに有用な、ヒトなどの異なる種由来の類似のポリヌクレオチド分子であってもよい。オルソログという用語によって、別の種において、機能的に同等である分子を意味する。個々の相同体およびオルソログの全配列は、配列番号1または配列番号3に示す配列のいずれかの好適な部分から出発し、ハイブリダイゼーション、PCRおよび配列決定技術などの慣用技術を用いて決定してもよい。
【0015】
本発明のさらなる側面において、我々は、本発明のポリヌクレオチド分子に特異的にハイブリダイズ可能な、単離されそして精製されたポリヌクレオチド分子を提供する。「特異的ハイブリダイズ」によって、ポリヌクレオチドが、ストリンジェントな条件下で、塩基対相互作用により、本発明のポリヌクレオチド分子または対応する相補配列にハイブリダイズすることを意味する。ストリンジェントな条件下でのハイブリダイゼーションのための実験法は、当業者に公知である。例えば、50%ホルムアミド、5xSSC(150mM NaCl、15mMクエン酸三ナトリウム)、50mMリン酸ナトリウム(pH7.6)、5xデンハルト溶液、10%デキストラン硫酸、および20μg/ml変性サケ精子DNAを含んでなる溶液中で、42℃で一晩、ハイブリダイゼーションフィルターをインキュベーションし;その後、フィルターを0.1xSSC中、約65℃で洗浄してもよい。ハイブリダイゼーション技術は、Sambrook J., Fritsch E.F.およびManiatis T., Molecular Cloning a Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1989に完全に記載される。
【0016】
さらなる側面において、我々は、本発明のポリヌクレオチド分子を含んでなる発現ベクターを提供する。
多様な哺乳動物発現ベクターを用いて、本発明の組換えポリペプチドを発現することが可能である。組換え発現に適した、商業的に入手可能な哺乳動物発現ベクターには、pcDNA3(Invitrogen)、pMC1neo(Stratagene)、pXT1(Stratagene)、pSG5(Stratagene)、EBO−pSV2−neo(ATCC 37593)、pBPV−1(8−2)(ATCC 37110)、pdBPV−MMTneo(342−12)(ATCC 37224)、pRSVgpt(ATCC 37199)、pRSVneo(ATCC 37198)、pSV2−dhfr(ATCC 37146)、pUCTag(ATCC 37460)、lZD35(ATCC 37565)、pLXIN、pSIR(CLONTECH)、およびpIRES−EGFP(CLONTECH)が含まれる。
【0017】
バキュロウイルス発現系もまた、本発明で用いて、生物学的に活性であるポリペプチドを高収量で産生することが可能である。好ましいベクターには、商業的に入手可能な、CLONTECH、BacPakTMバキュロウイルス発現系およびプロトコル(CLONTECH、カリフォルニア州パロアルト)が含まれる。
【0018】
さらに好ましいベクターには、ヒト・ベータグロビン遺伝子座調節領域を含んでなる、マウス赤白血病細胞(MEL細胞)発現系と共に使用するためのベクターが含まれる(Daviesら, J. of Pharmacol. and Toxicol. Methods 33, 153−158)。
【0019】
本発明のポリヌクレオチド分子を1以上含んでなるベクターは、その後、精製し、そして適切な宿主細胞に導入してもよい。したがって、さらなる側面において、我々は、本発明のポリヌクレオチド分子を含んでなる形質転換宿主細胞を提供する。
【0020】
本発明のポリペプチドは、細菌、植物細胞、昆虫細胞、真菌細胞、並びにヒトおよび動物細胞などの、多様な宿主で発現させることが可能である。真核組換え宿主細胞が特に好ましい。例には、酵母、ヒト、ウシ、ブタ、サルおよびげっ歯類起源の細胞株を含む哺乳動物細胞、並びにショウジョウバエ(Drosophila)およびカイコ(silkworm)由来細胞株を含む昆虫細胞が含まれる。使用可能であり、そして商業的に入手可能な哺乳動物種由来の細胞株には、L細胞L−M(TK−)(ATCC CCL 1.3)、L細胞L−M(ATCC CCL 1.2)、HEK 293(ATCC CRL 1573)、Raji(ATCC CCL 86)、CV−1(ATCC CCL 70)、COS−1(ATCC CRL 1650)、COS−7(ATCC CRL 1651)、CHO−K1(ATCC CCL 61)、3T3(ATCC CCL 92)、NIH/3T3(ATCC CRL 1658)、HeLa(ATCC CCL 2)、C127I(ATCC CRL 1616)、BS−C−1(ATCC CCL 26)およびMRC−5(ATCC CCL 171)が含まれる。
【0021】
リン酸カルシウム形質転換、DEAE−デキストラン形質転換、陽イオン脂質仲介リポフェクション、エレクトロポレーションまたは感染を含む、いくつかの技術のいずれか1つを介して、発現ベクターを宿主細胞に導入し、本発明のポリペプチドを発現してもよい。
【0022】
形質転換宿主細胞は、増殖させ、そして例えば限界希釈によってクローニングし、そして解析して、組換えポリペプチドの発現レベルを決定する。本発明のポリペプチドを発現する形質転換宿主細胞の同定は、本明細書に記載する抗体との免疫学的反応性および/または生物学的活性の検出を含む、いくつかの手段によって、達成してもよい。
【0023】
本発明のポリペプチドは、例えば、タンパク質精製を容易にするために付加する、1以上のさらなるポリペプチドドメインとの、融合タンパク質として発現してもよい。こうしたさらなるポリペプチドの例には、固定金属上での精製を可能にする、ヒスチジン−トリプトファンモジュールなどの金属キレートペプチド(Porath, J., Protein Exp. Purif. 3:263(1992))、固定免疫グロブリン上での精製を可能にするプロテインAドメイン、およびFLAGS伸長/アフィニティー精製系(Immunex Corp、ワシントン州シアトル)で利用するドメインが含まれる。精製ドメインおよびコード領域の間に因子XAまたはエンテロキナーゼなどの切断可能リンカー配列(Invitrogen、カリフォルニア州サンディエゴ)を含むと、精製を容易にするのに有用である。好ましいタンパク質精製系は、未変性条件下で、6xHisタグ化タンパク質を精製するためのCLONTECH、TALONTM非変性タンパク質精製キットである(CLONETECH、カリフォルニア州パロアルト)。
【0024】
したがって、さらなる側面において、我々は、本発明のポリペプチドを産生する方法であって、本発明のポリヌクレオチドを含んでなる形質転換宿主細胞を、前記ポリペプチドの発現に適した条件下で培養することを含んでなる、前記方法を提供する。
【0025】
本発明のさらなる側面において、我々は、配列番号2に示すヒトPGC−3aアミノ酸配列、または(配列番号2の1−600位、配列番号2の400−1002位、配列番号2の200−800位)から選択されるメンバーに少なくとも約90%の相同性を有する配列番号2の変異体、あるいは生物学的に活性であるその断片を含んでなる精製ポリペプチドを提供する。
【0026】
本発明のさらなる側面において、我々は、配列番号4に示すヒトPGC−3bアミノ酸配列、または(配列番号4の1−600位、配列番号4の400−996位、配列番号4の200−800位)から選択されるメンバーに少なくとも約90%の相同性を有する配列番号4の変異体、あるいは生物学的に活性であるその断片を含んでなる精製ポリペプチドを提供する。
【0027】
本発明のさらなる側面において、我々は、配列番号8に示すヒトPGC−3cアミノ酸配列、または(配列番号8の1−600位、配列番号8の400−1023位、配列番号8の200−800位)から選択されるメンバーに少なくとも約90%の相同性を有する配列番号8の変異体、あるいは生物学的に活性であるその断片を含んでなる精製ポリペプチドを提供する。
【0028】
本発明のさらなる側面において、我々は、配列番号10に示すラットPGC−3アミノ酸配列、または(配列番号10の1−600位、配列番号10の400−990位、配列番号10の200−800位)から選択されるメンバーに少なくとも約90%の相同性を有する配列番号10の変異体、あるいは生物学的に活性であるその断片を含んでなる精製ポリペプチドを提供する。
【0029】
変異体は、参照ポリヌクレオチドまたはポリペプチドと異なるが、その本質的な特性のいくつかを保持する、ポリヌクレオチドまたはポリペプチドである。例えば、PGC−3ポリペプチドの変異体は、1以上のアミノ酸置換、欠失および/または付加によって異なるアミノ酸配列を有していてもよい。変異体は、保存的変化(アミノ酸類似性)を有してもよく、ここで、置換されたアミノ酸は、類似の構造的または化学的特性を有する(例えばイソロイシンでのロイシンの置換の場合である)。あるいは、変異体は、非保存的変化を有してもよい(例えばトリプトファンでのグリシンの置換の場合である)。どのそしてどのくらい多くのアミノ酸残基を置換、挿入または欠失していてもよいか、そして生物学的活性に対してこれが有するであろう影響を決定する際の手引きは、当業者によって、本開示から無理なく推論可能であるし、そして当該技術分野に公知のコンピュータープログラム、例えばDNAStarソフトウェアを用いて、さらに見出すことが可能である。
【0030】
アミノ酸置換は、例えば、残基の極性、電荷、溶解性、疎水性、親水性、および/または両親媒性における類似性に基づいて、行ってもよい。陰性荷電アミノ酸には、例えば、アスパラギン酸およびグルタミン酸が含まれ;陽性荷電アミノ酸には、リジンおよびアルギニンが含まれ;そして類似の親水性値を有する非荷電極性頭部基を持つアミノ酸には、ロイシン、イソロイシン、バリン、グリシン、アラニン;アスパラギン、グルタミン;セリン、スレオニン、フェニルアラニン、およびチロシンが含まれる。
【0031】
アミノ酸の適切な置換には、非誘導体化残基の代わりの、化学的に誘導体化した残基の使用が含まれる。D−異性体および他の既知の誘導体もまた、天然存在アミノ酸に対して置換することが可能である。例えば、米国特許第5,652,369号、アミノ酸誘導体、1997年7月29日発行を参照されたい。置換例を表1に示す。
【0032】
「相同性」は、本説明において、ヌクレオチド配列またはアミノ酸配列の類似性または同一性の尺度である。相同性を性質決定するため、最も高次の同一性マッチが得られるよう、対象配列を並列させる。同一性は、公表されている技術を用いて計算可能である。2つの配列間の同一性を決定するコンピュータープログラム法には、例えばDNAStarソフトウェア(DNAStar Inc.、ウィスコンシン州マディソン);GCGプログラムパッケージ(Devereux, J.ら, Nucleic Acids Research 1984, 12(1):387);およびBLASTP、BLASTN、FASTA(Atschul, S.F.ら, J Molec Biol 1990, 215:403)が含まれる。本明細書に定義するような相同性は、公知のコンピュータープログラム、BESTFIT(Wisconsin Sequence Analysis Package, Unix(登録商標)用バージョン8, Genetics Computer Group, University Research Park, 575 Science Drive, Madison, Wis. 53711)を用いて、慣用的に決定される。BESTFITまたは別の配列並列プログラムを用いて、特定の配列の参照配列への類似性を決定する際、典型的には、同一性パーセンテージが、参照ヌクレオチド配列またはアミノ酸配列の全長に渡って計算され、そして相同性において、参照配列中のヌクレオチドまたはアミノ酸残基総数の約10%までのギャップが許容されるように、パラメーターを設定する。
【0033】
さらなる側面において、我々は、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドの多型変異体を提供する。多型は、1個体および別の個体間のポリヌクレオチドまたはポリペプチド配列における変動である。DNA多型は、アミノ酸配列の変動につながるかもしれず、そしてその結果、タンパク質構造および機能的活性の改変につながる。多型はまた、mRNA合成、成熟、輸送および安定性にも影響を与える可能性がある。アミノ酸変化を生じない(サイレント多型)かまたはいかなる既知のコンセンサス配列も改変しない多型は、それにもかかわらず、例えば、mRNAフォールディングまたは安定性を改変することによって、生物学的影響を有する可能性がある。
【0034】
多型の知識を用いて、特定の薬学的剤を用いた療法に最も適した患者を同定するのを補助してもよい(これはしばしば薬理遺伝学と呼ばれる)。薬理遺伝学はまた、薬剤選択過程を補助する薬学的研究で用いてもよい。多型は、ヒトゲノムをマッピングし、そして疾患の遺伝子構成要素を解明するのに用いてもよい。薬理遺伝学に関する詳細な背景および多型検出の他の使用に関しては、以下の参考文献を参照されたい:Linderら(1997), Clinical Chemistry, 43, 254;Marshall(1997), Nature Biotechnology, 15, 1249;国際特許出願WO 97/40462、Spectra Biomedical;およびSchaferら(1998), Nature Biotechnology, 16, 33。
【0035】
本発明のポリペプチドを、他の細胞内および膜関連タンパク質との相互作用は維持されるが、そのエフェクター機能および生物学的活性は除去されるように、遺伝的に操作してもよい。この方式で遺伝的に修飾したポリペプチドは、優性ネガティブ突然変異体として知られる。優性ネガティブ突然変異体の構築において、天然ペプチドの活性に必要な部位で少なくとも1つのアミノ酸残基位を変化させ、活性が減少しているかまたは検出可能な活性を欠くペプチドを産生する。適切な細胞タイプにおける優性ネガティブ突然変異体の過剰発現は、内因性ポリペプチドの影響を下方制御し、それによって、代謝調節に関与する生物学的機構を明らかにする。
【0036】
同様に、本発明のポリペプチドは、そのエフェクター機能および生物学的活性を増進するように、遺伝的に操作することが可能である。生じた過剰活性ポリペプチドは、優性ポジティブ突然変異体として知られる。天然ペプチドの活性に必要な部位で、少なくとも1つのアミノ酸残基位を変化させて、増進した活性を有するペプチドを産生する。適切な細胞種における優性ポジティブ突然変異体の過剰発現は、内因性天然ポリペプチドの反応を増幅し、細胞代謝を調節する制御機構を強調する。
【0037】
したがって、さらなる側面において、我々は、本発明のポリペプチドの優性ネガティブおよび優性ポジティブ突然変異体を提供する。
本明細書に開示する新規配列を、本発明の別の態様で用い、アンチセンス構築物の使用によって、細胞におけるPGC−3遺伝子の発現を制御することが可能である。例えば、アンチセンス発現構築物は、pREP10ベクター(Invitrogen Corporation)を用いて、容易に構築可能である。転写物は、該構築物でトランスフェクションした細胞において、遺伝子の翻訳を変調すると予期される。アンチセンス転写物は、天然遺伝子転写物の翻訳を変調するのに有効であり、そして本明細書に記載する影響(例えば組織生理の制御)を改変することが可能である。本明細書に開示するmRNAのいずれかの部分に相補的であり、そしてハイブリダイズ可能なオリゴヌクレオチドが、療法使用に意図される。in vivo活性を示すオリゴヌクレオチド配列を同定する方法を詳細に記載する、米国特許第5,639,595号、「新規薬剤および試薬の同定」、1997年7月17日発行が、本明細書に援用される。アンチセンス分子はまた、当業者に知られる技術を用いて、アンチセンス療法に使用するために合成してもよい。これらのアンチセンス分子は、DNA、ホスホロチオエート類またはメチルホスホネート類などのDNAの安定誘導体、RNA、2’−O−アルキルRNAなどのRNAの安定誘導体、あるいは他のオリゴヌクレオチド擬似体であることが可能である。生理学的に安定なアンチセンス分子の合成および効果を記載する、米国特許第5,652,355号、「ハイブリッドオリゴヌクレオチドホスホロチオエート」、1997年7月29日発行、および米国特許第5,652,356号、「逆位キメラおよびハイブリッドオリゴヌクレオチド」、1997年7月29日発行が、本明細書に援用される。アンチセンス分子は、マイクロインジェクション、リポソーム被包によって、または該アンチセンス配列を宿するベクターからの発現によって、細胞に導入してもよい。
【0038】
さらなる側面において、我々は、本発明のポリペプチドに特異的な抗体を提供する。
抗体は、適切な方法いずれかを用いて調製可能であり、例えば精製ポリペプチドを利用して特異的抗体を調製してもよい。用語「抗体」には、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、並びに例えばF(ab’)、Fabおよび一本鎖Fvなどの多様な種類の抗体構築物が含まれる。抗体は、約10−1以上のKで抗原に結合するならば、特異的に結合すると定義される。結合の親和性は、慣用的な技術、例えばScatchardら, Ann. N.Y. Acad. Sci., 51:660(1949)に記載されるものを用いて、測定可能である。
【0039】
ポリクローナル抗体は、多様な供給源、例えばウマ、ウシ、ヤギ、ヒツジ、イヌ、ニワトリ、ウサギ,マウスまたはラットから、当該技術分野に公知の方法を用いて、容易に生成することが可能である。一般的に、抗原は、典型的には、非経口注射を通じて宿主動物に投与する。抗原の免疫原性は、アジュバント(例えばフロイントの完全または不完全アジュバント)の使用により増強可能である。追加免疫後、少量の血清試料を収集し、そして抗原に対する反応性に関して試験する。こうした測定に有用な多様なアッセイの例には:Antibodies:A Laboratory Manual, HarlowおよびLane(監修), Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1988に記載されるもの;それと共に、向流免疫電気泳動(CIEP)、ラジオイムノアッセイ、放射免疫沈降、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、ドットブロットアッセイ、およびサンドイッチアッセイなどの方法が含まれる。米国特許第4,376,110号および第4,486,530号を参照されたい。
【0040】
モノクローナル抗体は、公知の方法を用いて、容易に調製可能である。例えば、米国特許第RE 32,011号、第4,902,614号、第4,543,439号および第4,411,993号;Monoclonal Antibodies, Hybridomas: A New Dimension in Biological Analyses, Plenum Press, Kennett, McKearnおよびBechtol(監修),(1980)に記載される方法を参照されたい。
【0041】
本発明のモノクローナル抗体は、本明細書に援用される、Alting−Meesら, 「モノクローナル抗体発現ライブラリー:ハイブリドーマに代わる迅速法」, Strategies in Molecular Biology :1−9(1990)に記載されるものなどの、別の技術を用いて、産生可能である。同様に、組換えDNA技術を用い、特異的に結合する抗体をコードする遺伝子の可変領域を取り込んで、結合パートナーを構築することが可能である。こうした技術は、Larrickら, Biotechnology, :394(1989)に記載される。
【0042】
単離・精製後の抗体を用い、確立されたアッセイプロトコルを用いて、試料中の抗原の存在を検出することが可能である。
本発明のさらなる側面において、我々は、代謝制御に使用するための、PGC−3の活性を変調可能な療法剤を同定する方法であって:
(i)(a)配列番号2に示すアミノ酸配列、または(配列番号2の1−600位、配列番号2の400−1002位、配列番号2の200−800位)から選択されるメンバーに少なくとも約90%の相同性を有する配列番号2の変異体、あるいは生物学的に活性であるその断片;
または
(b)配列番号4に示すアミノ酸配列、または(配列番号4の1−600位、配列番号4の400−996位、配列番号4の200−800位)から選択されるメンバーに少なくとも約90%の相同性を有する配列番号4の変異体、あるいは生物学的に活性であるその断片;
または
(c)配列番号8に示すアミノ酸配列、または(配列番号8の1−600位、配列番号8の400−996位、配列番号8の200−800位)から選択されるメンバーに少なくとも約90%の相同性を有する配列番号8の変異体、あるいは生物学的に活性であるその断片;
のいずれか1つを含んでなるPGC−3ポリペプチドと、候補化合物モジュレーターとを接触させ
そして
(ii)PGC−3ポリペプチドの活性に対する、候補化合物モジュレーターの影響を測定する
ことを含んでなる、前記方法を提供する。
【0043】
本明細書において、「活性」は、療法剤が、インスリン抵抗性症候群、並びにインスリン非依存性糖尿病、異常脂質血症、肥満およびアテローム性動脈硬化症などの他の関連障害に関連する細胞過程を媒介する能力を指す。
【0044】
PGC−3活性の変調は、刺激または阻害いずれかを含んでなる。したがって、PGC−3の活性を変調可能な療法剤は、PGC−3の活性を刺激するかまたは阻害するかいずれかの剤である。用語「PGC−3活性のモジュレーター」および「PGC−3モジュレーター」もまた、本明細書において、PGC−3の活性を刺激するかまたは阻害するかいずれかの剤を指す。本発明の療法剤は、代謝の制御に;特に肥満に、そしてインスリン抵抗性症候群、並びにインスリン非依存性糖尿病、異常脂質血症、およびアテローム性動脈硬化症などの他の関連する障害の調節に、有用性を有する。
【0045】
本発明のさらなる側面において、我々は、PGC−3の活性を変調する化合物を同定するスクリーニングを提供し、本発明は、こうしたスクリーニング、およびin vivoでPGC−3の活性を変調するための、該スクリーニングから得ることが可能な化合物の使用に及ぶ。
【0046】
スクリーニングにおいて試験することが可能な潜在的な療法剤には、一般的に「小分子」として知られる単純な有機分子、例えば2000ダルトン未満の分子量を有するものが含まれる。スクリーニングはまた、合成ペプチドライブラリーおよびペプチドファージライブラリーを含む、ペプチドライブラリーなどの化合物ライブラリーをスクリーニングするのにも使用可能である。他の適切な分子には、抗体、ヌクレオチド配列およびPGC−3の活性を変調するいかなる他の分子も含まれる。
【0047】
PGC−3活性の阻害剤または刺激剤が同定されたら、医薬化学技術を適用して、その特性をさらに洗練し、例えば有効性を増進し、そして/または副作用を減少させることが可能である。
【0048】
本発明を行うのに使用可能な多くのスクリーニング法があることが認識されるであろう。代謝制御に使用するためのPGC−3モジュレーターを同定するのに使用可能な、適切なスクリーニング法の例には、平衡状態の結合混合物の迅速なろ過、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、ラジオイムノアッセイ(RIA)および蛍光共鳴エネルギー移動アッセイ(FRET)が含まれる。FRETに関するさらなる情報については、国際特許出願WO 94/28166(Zeneca)を参照されたい。潜在的な薬剤候補を同定する方法は、Bevan Pら, 1995, TIBTECH 13 115に概説されている。
【0049】
PGC−3の活性を変調可能な化合物を同定するのに好ましい方法は、シンチレーション近接アッセイ(SPA)である。SPAは、リガンドが可逆的な方式で選択的に結合するであろう、受容体などのアクセプター分子でコーティングされた蛍光微小球体(fluomicrospheres)の使用を伴う(N BosworthおよびP Towers, Nature, 341, 167−168, 1989)。該技術は、水性媒体に容易に放散する、低エネルギー放射を放つ同位体で標識したリガンドの使用を要する。アッセイ中のいかなる時点でも、結合した標識リガンドは蛍光微小球体にごく近接し、放出されたエネルギーが蛍光を活性化して光を生じるのを可能にするであろう。対照的に、非結合標識リガンドの大部分は、エネルギー移動を可能にするには、蛍光微小球体から遠すぎるであろう。結合したリガンドは光を生じるが遊離リガンドは生じず、これにより結合リガンドおよび遊離リガンドを分離する必要を伴わずに、リガンド結合の度合いを測定することを可能にする。
【0050】
細胞アッセイ系を用いて、代謝制御に使用するためのPGC−3モジュレーターをさらに同定してもよい。
したがって、本発明のさらなる側面においては、(本明細書に定義するような)PGC−3ポリペプチドを発現する宿主細胞と、候補化合物モジュレーターとを接触させる。
【0051】
本発明の方法で使用するのに好ましい細胞アッセイ系は、2ハイブリッドアッセイ系である。2ハイブリッド系は、相互作用するタンパク質対が、転写因子の活性化ドメインをそのDNA結合ドメインとごく近接させることで転写因子の機能的活性を回復してレポーター遺伝子の発現を誘導する能力、を利用する(S FieldsおよびO Song, Nature, 340, 245−246, 1989)。Clontech MatchmakerTM系などの商業的に入手可能な系およびプロトコルを、本発明で使用可能である。
【0052】
他の好ましい細胞アッセイ系には、サイクリックAMP、細胞内カルシウムイオン、またはアラキドン酸代謝産物遊離などの、細胞内シグナル伝達分子のレベル変化を測定することが含まれる。これらはすべて、公表された標準法および商業的に入手可能な試薬を用いて、測定可能である。さらに、これらの細胞内変化を「レポートする」であろう、細菌lacZ、ルシフェラーゼ、エクオリンまたは緑色蛍光タンパク質などの「レポーター」遺伝子でトランスフェクションされている適切な細胞株に、本発明のポリヌクレオチドをトランスフェクションしてもよい(Egertonら, J. Mol, Endocrinol, 1995, 14(2), 179−189)。
【0053】
本発明のさらなる側面において、我々は、療法による、ヒトまたは動物身体の代謝性疾患の治療法で使用するための、新規PGC−3モジュレーターまたは薬学的に許容しうるその塩を提供する。
【0054】
本発明の化合物を用いて治療可能な代謝性疾患の例には、インスリン抵抗性症候群、インスリン非依存性糖尿病、異常脂質血症、肥満およびアテローム性動脈硬化症が含まれる。
【0055】
本発明のさらなる側面にしたがって、我々は、新規PGC−3モジュレーター、または薬学的に許容しうるその塩を、薬学的に許容しうる希釈剤またはキャリアーと組み合わせて含んでなる、薬剤組成物を提供する。
【0056】
該組成物は、経口使用に適した形、例えば錠剤、カプセル、水性または油性溶液、懸濁物またはエマルジョン;局所使用に適した形、例えばクリーム、軟膏、ゲルまたは水性もしくは油性溶液もしくは懸濁物;鼻使用に適した形、例えば吹入剤(snuff)、鼻スプレーまたは点鼻液;直腸使用に適した形、例えば座薬;吸入による投与に適した形、例えば乾燥粉末などの細分割粉末、微小結晶型または液体エアロゾルとして;舌下または頬側使用に適した形、例えば錠剤またはカプセル;あるいは非経口使用(静脈内、皮下、筋内、血管内または注入を含む)に適した形、例えば無菌水性または油性溶液または懸濁物であってもよい。一般的に、上記組成物は、慣用的賦形剤を用いて、慣用的方式で調製してもよい。
【0057】
本発明はまた、PGC−3に単独でまたは部分的に媒介される代謝性疾患または医学的異常を治療する方法であって、こうした治療を必要とする温血動物に、上に定義するようなPGC−3モジュレーターの有効量を投与することを含んでなる、前記方法も提供する。
【0058】
本発明はまた、代謝性疾患の治療に使用するための医薬品産生における、PGC−3モジュレーターの使用も提供する。
単一剤形を作り出すために1以上の賦形剤と組み合わせられる活性成分の量は、治療する被験者および特定の投与経路に応じて必然的に変わるであろう。例えば、ヒトへの経口投与に意図する処方は、一般的に、例えば、総組成物重量の約5から約98パーセントの間で変化してもよい、適切でそして好適な量の賦形剤と共に配合された、0.5mgから2gの活性剤を含有するであろう。投薬単位型は、一般的に、約1mgから約500mgの活性成分を含有するであろう。
【0059】
PGC−3モジュレーターの療法的または予防目的のための用量サイズは、当然、免疫疾患の性質および重症度、患者の年齢および性別、並びに投与経路にしたがい、医学の公知の原理にしたがって、多様であろう。
【0060】
一般的には、療法または予防目的にPGC−3モジュレーターを用いる際、必要な場合には分割用量で投与される、例えば、kg体重あたり0.5mgから75mgの範囲の一日用量が与えられるように投与されるであろう。一般的に、非経口経路を使用する場合、より低い用量が投与されるであろう。したがって、例えば、静脈内投与には、例えば、kg体重あたり0.5mgから30mgの範囲の用量を、一般的に使用するであろう。同様に、吸入による投与には、例えば、kg体重あたり0.5mgから25mgの範囲の用量を使用するであろう。
【0061】
以下の表、実施例および図に言及することによって、本発明をここで例示するが、本発明はこれに限定されない。別に示さない限り、用いる技術は、Sambrook, FritschおよびManiatis, Molecular Cloning a Laboratory Manual, 第2版, 1989, Cold Spring Harbor Laboratory Pressなどの公知の分子生物学教科書に詳細に記載されるものである。
【0062】
配列番号1は、全長ヒトPGC−3a cDNAを示す。
配列番号2は、ヒトPGC−3aタンパク質配列を示す。
配列番号3は、ヒトPGC−3b cDNAを示す。
【0063】
配列番号4は、ヒトPGC−3bタンパク質配列を示す。
配列番号5は、ヒト脂肪細胞cDNAから単離した3’RACE産物の配列を示す。
【0064】
配列番号6は、ヒト心臓cDNAから単離した5’RACE産物の配列を示す。
配列番号7は、ヒトPGC−3c cDNAを示す。
【0065】
配列番号8は、ヒトPGC−3cタンパク質配列を示す。
配列番号9は、全長ラットPGC−3 cDNAを示す。
配列番号10は、ラットPGC−3タンパク質配列を示す。
【0066】

表1
保存的アミノ酸置換の例
【0067】
【表1】
Figure 2004508826
【0068】
表2
プライマー配列
【0069】
【表2】
Figure 2004508826
【0070】
表3
実施例4で用いるプライマー
【0071】
【表3】
Figure 2004508826
【0072】
表4
ラットPGC−3を配列決定するのに用いたプライマーの詳細
【0073】
【表4】
Figure 2004508826
【0074】
【実施例】
実施例1
部分的PGC−3 cDNAの単離
方法:
表2に列挙するPCRプライマーCME9748およびCME9749を合成し、そしてヒト脂肪cDNA(ヒト脂肪細胞Marathon Ready cDNA、Clontech カタログ#7447−1、Clontech、英国ベージングストーク)から347bp産物を増幅するのに用いた。
【0075】
その後、cDNA端迅速増幅(RACE)として知られる技術を用いて、PGC−3 cDNAの3’端を増幅した。RACEは一般的に用いられる分子生物学技術であり、使用者が、cDNAテンプレートに沿って一方に配列を伸長し、そして同定するのを可能にする。これによって、使用者が、cDNA配列の小片から出発して、完全cDNA配列を得ることが可能になる。該方法のより完全な説明については、Chenchick A, Moqadam FおよびSiebert P. 1996 Laboratory guide to RNA:Isolation, analysis and synthesis. Wiley−Liss Inc. p273−321を参照されたい。今回我々は、商業的に入手可能なRACE PCRキット、ヒト脂肪細胞Marathon ReadyTM cDNA(Clontech、英国ベージングストーク)を用いた。これは、同一テンプレートから5’および3’RACE両方を行う準備ができた、アダプター連結二本鎖cDNAの既製のヒト脂肪細胞「ライブラリー」である。Marathon RACE反応においては、製造者の指示にしたがい、AP1アダプタープライマー(Clontechより)(表2)およびMarathon ReadyTM cDNAと共に、PGC−3遺伝子特異的プライマーCME9748(表2)を用いた。
【0076】
結果:
この反応で1.5kb PCR産物が増幅され、そして該産物を、1.5%アガロースゲルを用いたアガロースゲル電気泳動によって非特異的DNAから分離し、エチジウムブロミド染色によって視覚化した。そして製造者の指示にしたがって、DNA抽出キット(Qiaex IITM、Qiagen)を用いてゲルから1.5kb PCR産物を単離し、TOPO TATMクローニングキット(Invitrogen)を用いてPCR2.1TMベクターに精製PCR産物をクローニングした。クローニングしたPCR産物は、キット(Invitrogen)に供給されるベクターM13配列決定プライマー、並びにPGC−3遺伝子特異的配列決定プライマーCME9726、CME9727、CME9778およびCME9776(表2に列挙)を用いて、完全に配列決定した。3’RACE産物の配列を図5に示す(配列番号5)。配列番号7の3’端の予測されるタンパク質配列は、135aa領域に渡って、ヒトPGC−1の配列に50%同一であることが見出された(図7を参照されたい)。配列番号7のこの小さい領域はまた、ラットPGC−1配列(EMBL寄託番号:AB025784)とも53%の同一性を共有した。
【0077】
3’端が異なるcDNA配列を持つ、PGC−3の2つの変異体が見出された。これらの2つの変異体を、PGC−3aおよびPGC−3bと名づけた。
実施例2
ヒト心臓cDNAライブラリーからの全長PGC−3aクローンの単離
方法:
プライマーCME9830およびCME9850(表2)は、PGC−3a 3’RACE産物配列に基づいて合成した。これらを用い、製造者の指示にしたがって、Origeneヒト心臓cDNAライブラリーマスタープレート(ORIGENE LHT−1001、Origene、米国)をPCRスクリーニングした。
【0078】
結果:
マスタープレートのPCRスクリーニングによって、PGC−3a cDNAに関して陽性である、いくつかのウェルが同定された。これらのウェルに対応するサブプレートをOrigeneから得て、そして続いて、PCRスクリーニングの周期を行い、PGC−3a cDNAを含有する個々のクローンを同定した。
【0079】
PGC−3aを含有するクローンを同定しそして配列決定した。こうして、PGC−3aの完全cDNA配列(配列番号1)が単離された。PGC−3a cDNA配列は、3009ヌクレオチドのコード領域を含んでなり、該領域は1002アミノ酸のタンパク質をコードし、その計算される分子量は110kDaであり、そして推定される等電点は4.933である。PGC−3aのタンパク質配列を配列番号2に示す。
【0080】
実施例3
ヒト乳房脂肪細胞cDNAからのPGC−3aおよびPGC−3bのPCR増幅
方法:
PGC−3aまたはPGC−3bいずれかを特異的に増幅するであろうPCRプライマーを合成した(CME9830、CME9831、CME9850、表2)。
【0081】
ヒト乳房脂肪細胞によって、PGC−3aおよびPGC−3bが両方発現されるかどうか調べるため、上記プライマーを用いてPCRを行い、ヒト乳房脂肪細胞cDNAからPGC−3aおよびPGC−3bを増幅した。用いたPCR条件は、94℃1分間、その後、30周期の94℃30秒間、その後、68℃4分間であった。用いたDNAポリメラーゼは、Advanced BiotechnologiesのExtensorTMであった。PCRは、Molecular Cloning, a laboratory manual, Sambrook, FritschおよびManiatis, 第2版, 1989に記載される標準法にしたがって行った。順方向PCRプライマー(CME9830)を、PGC−3b(配列2)を特異的に増幅するように設計した逆方向PCRプライマーA(CME9831)または配列3のPGC−3a(3’RACE産物)を特異的に増幅するように設計した逆方向プライマーB(CME9850)いずれかと組み合わせて用いた。
【0082】
結果:
それぞれ、図1のレーン1および2に示すように、PGC−3bの561bp(CME9830/CME9831)およびPGC−3aの491bp(CME9830/CME9850)の特異的PCR産物を得た。
【0083】
PGC−3bの完全cDNA配列を配列番号3に示す。PGC−3b cDNA配列は、996アミノ酸のタンパク質をコードする2991ヌクレオチドのコード領域を含んでなる。PGC−3bのタンパク質配列を配列番号4に示す。
【0084】
実施例4
部分的PGC−3c cDNAの単離
実施例1に記載するようなRACEとして知られる技術を用いて、PGC−3c cDNAの5’端を増幅した。この方法は、Roche 5’/3’RACEキット(カタログ番号1 734 792)を用い、そして製造者の指示にしたがって行った。遺伝子特異的プライマー(SP1A、表3に列挙)、AMV逆転写酵素(キット中に供給)およびデオキシヌクレオチドミックス(キット中に供給)を用いて、総ヒト心臓RNA(Stratagene、カタログ番号735012−41)から第一鎖cDNAを合成した。製造者の指示にしたがい、High Pure PCR産物精製キット(Roche Diagnostics Corporation、米国インディアナ州インディアナポリス、カタログ番号1 732 668)を用いて、第一鎖cDNAを精製した。その後、キットと共に供給される試薬および指示を用い、末端トランスフェラーゼを用いて、cDNAの3’端に、ホモポリマーA−テールを付加した。その後、遺伝子特異的プライマー(SP2A、表3を参照されたい)およびオリゴdTアンカープライマー(表3を参照されたい)を用いたPCRによって、cDNAを増幅した。得たcDNAは、入れ子式特異的プライマー(SP3A、表3を参照されたい)およびPCRアンカープライマー(表3を参照されたい)を用いた第二のPCRによって、さらに増幅した。生じた5’RACE産物をベクターにクローニングした。クローニングしたPCR産物を完全に配列決定した。5’RACE産物の配列を図、配列番号6に示す。PGC−3cの全長cDNA配列を配列番号7に示す。PGC−3cの予測されるタンパク質配列を配列番号8に示す。
【0085】
実施例5
全長ラットPGC−3 cDNAの単離
ヒトPGC−3 cDNA配列を用いた相同性検索によって、PGC−3に高レベルの相同性を有する、専売データベース中のラットクローンを同定した。このクローンを得て、そしてプライマーCVGI169、CVGI170、CVGI171、CVGI172、CVGI281、CVGI282、CVGI283、CVGI390、CVGI391、CVGI457、CVGI458、CVGI535(配列情報に関しては表4を参照されたい)を用いて配列決定した。全長ラットPGC−3 cDNA配列を配列番号9に示す。ラットPGC−3の予測されるタンパク質配列を図、配列番号10に示す。図13は、ヒトPGC−3aおよびラットPGC−3タンパク質配列の比較を示し、該分子が、高い度合いの(78%同一性より高い)配列相同性を有することを示す。
【0086】
実施例6
ヒトPGC−3 mRNA発現の組織間比較
製造者が示唆するプロトコルにしたがって、TRI試薬(Sigma−Aldrich)を用いて、ヒト脂肪細胞から総RNAを抽出した。各脂肪細胞試料由来の総RNA2μgを用い、製造者の指示にしたがってPromega逆転写系(Promega;カタログ番号A3500)を用いて、cDNAを生成した。心臓、骨格筋、腎臓、肝臓、肺、心臓および膵臓cDNAは、Clontech(Clontech、カタログ番号K1420−1およびK1421−1)から得た。プローブおよびプライマー配列をPGC−3用に設計し、そしてこれらは:PGC−3順方向プライマー;5’−TGCTGGCCCAGATACACTGA−3’、PGC−3逆方向プライマー;5’−GGCTGTTATCAATGCAGGCTC−3’、PGC−3プローブ;5−FAM−CGTCAGGGAAAAGCAAGTATGAAGCCAT−TAMRA−3’であった。ABI Prism7700配列検出システム(PE Applied Biosystems)上の96ウェルプレートにおいて、各標的遺伝子に関するTaqman PCRアッセイを四つ組で行った。各25□l Taqman反応に関して、0.01−1ng cDNAを、最終濃度1xTaqmanユニバーサルPCRマスターミックス(PE Applied Biosystems)、300nMの順方向および逆方向プライマー、並びに200nMのプローブと混合した。PCRパラメーターは、50℃2分間、95℃10分間、40周期の95℃15秒間および60℃1分間であった。ABI Prism7700使用者広報#2(PE Applied Biosystems)に先に記載されるように、比較Ct法によって、結果を解析した。簡単に言えば、各PCRに関して、閾値周期(Ct)を計算した。これは、増幅されたDNAが、任意の閾値より高く検出可能である場合のPCR周期を指す。Ct値は、半定量的であり、そして特定のcDNA試料内に存在する標的配列の量に関連する。四つ組Ct試料を平均し、そしてハウスキーピング遺伝子(GAPDH;PE Applied Biosystemsによって供給)に関して得たCt値で割ることによって規準化した。こうして、各cDNAに関する平均□Ct値を得る。これらの値を、異なるcDNA試料間で直接比較して、各標的遺伝子に関する相対発現値を得ることが可能である。図4は、上に列挙するヒト組織におけるPGC−3 mRNAの平均相対発現を示す。同一組織種の多数の試料をアッセイした場合には試料番号が付けられており、例えば、大網脂肪細胞S24は、大網脂肪細胞試料番号24から得たデータを指す。これらの結果は、PGC−3がヒト乳房脂肪細胞、大網脂肪細胞および皮下脂肪細胞で高発現されることを立証する。PGC−3の高レベル発現はまた、肺および心臓試料でも観察された。PGC−3の発現は、ヒト腎臓、骨格筋、膵臓および肝臓試料ではより低かった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、それぞれレーン1および2に、乳房脂肪組織cDNAから単離した、PGC−3bの561bpおよびPGC−3aの491bpの特異的PCR産物を示す。PGC−3b特異的PCR産物は、PCRプライマーCME9830およびCME9831(表2)を用いて得た。PGC−3a特異的PCR産物は、PCRプライマーCME9830およびCME9850(表2)を用いて得た。
【図2】図2は、PGC−3aおよびPGC−3bとPGC−1との比較を示し、これらの分子が生物学的活性に重要であると考えられる特定の位置において配列相同性領域を共有することを示す。
【図3】図3は、ヒトPGC−3aおよびラットPGC−3タンパク質配列の比較を示し、これらの分子が高い度合いの配列相同性を共有することを示す。
【図4】図4は、ある範囲のヒト組織におけるPGC−3 mRNAの平均相対発現を示す。TaqmanTM蛍光PCR技術(PE Applied Biosystems)を用い、列挙したヒト組織由来のcDNA試料に対して、四つ組で定量的リアルタイムPCRを行った。ハウスキーピング遺伝子(GAPDH)に対してPGC−3の発現を規準化した比を、すべての組織に関して計算した。SC=皮下。同一組織タイプの多数の試料をアッセイした場合には、試料番号を付した(例えば、大網脂肪細胞S24は、大網脂肪細胞試料番号24から得たデータを指す)。AU=任意の単位。

Claims (23)

  1. (a)(配列番号2、配列番号2の1−600位、配列番号2の400−1002位、および配列番号2の200−800位)
    または
    (b)(配列番号4、配列番号4の1−600位、配列番号4の400−996位、および配列番号4の200−800位)
    または
    (c)(配列番号8、配列番号8の1−600位、配列番号4の400−1023位、および配列番号4の200−800位)
    のいずれか1つから選択されるメンバーに、少なくとも約90%の相同性を有するポリペプチドをコードする核酸配列を含んでなる、単離されそして精製されたポリヌクレオチド。
  2. 配列番号1に示すヒトPGC−3a cDNA配列または少なくとも8塩基からなるその断片を含んでなるポリヌクレオチド。
  3. 配列番号3に示すヒトPGC−3b cDNA配列または少なくとも8塩基からなるその断片を含んでなるポリヌクレオチド。
  4. 配列番号7に示すヒトPGC−3c cDNA配列または少なくとも8塩基からなるその断片を含んでなるポリヌクレオチド。
  5. 前記請求の範囲のいずれか1項記載のポリヌクレオチドの相同体またはオルソログであって、配列番号1に示すPGC−3a cDNA配列に80%より高い配列相同性を有する、ポリヌクレオチドの相同体(homologue)またはオルソログ。
  6. 前記請求の範囲のいずれか1項記載のポリヌクレオチドの相同体またはオルソログであって、配列番号3に示すPGC−3b cDNA配列に80%より高い配列相同性を有する相同体またはオルソログ。
  7. 前記請求の範囲のいずれか1項記載のポリヌクレオチドの相同体またはオルソログであって、配列番号7に示すPGC−3c cDNA配列に80%より高い配列相同性を有する、ポリヌクレオチドの相同体またはオルソログ。
  8. 配列番号10の1−600位、配列番号10の400−990位、および配列番号10の200−800位のいずれか1つに少なくとも約90%の相同性を有するポリペプチドをコードする核酸配列を含んでなる、単離されそして精製されたポリヌクレオチド分子。
  9. 前記請求の範囲のいずれか1項記載のポリヌクレオチドを含んでなる発現ベクター。
  10. 前記請求の範囲のいずれか1項記載のポリヌクレオチドを含んでなる形質転換宿主細胞。
  11. 配列番号2に示すヒトPGC−3aアミノ酸配列、または(配列番号2の1−600位、配列番号2の400−1002位、配列番号2の200−800位)から選択されるメンバーに少なくとも約90%の相同性を有する配列番号2の変異体、あるいは生物学的に活性であるその断片を含んでなる精製ポリペプチド。
  12. 配列番号4に示すヒトPGC−3bアミノ酸配列、または(配列番号4の1−600位、配列番号4の400−996位、配列番号4の200−800位)から選択されるメンバーに少なくとも約90%の相同性を有する配列番号4の変異体、あるいは生物学的に活性であるその断片を含んでなる精製ポリペプチド。
  13. 配列番号8に示すヒトPGC−3cアミノ酸配列、または(配列番号8の1−600位、配列番号8の400−1023位、配列番号8の200−800位)から選択されるメンバーに少なくとも約90%の相同性を有する配列番号8の変異体、あるいは生物学的に活性であるその断片を含んでなる精製ポリペプチド。
  14. 配列番号10に示すラットPGC−3アミノ酸配列、または(配列番号10の1−600位、配列番号8の400−990位、配列番号10の200−800位)から選択されるメンバーに少なくとも約90%の相同性を有する配列番号10の変異体、あるいは生物学的に活性であるその断片を含んでなる精製ポリペプチド。
  15. 請求項11−14のいずれか1項記載のポリペプチドの優性ネガティブ突然変異体。
  16. 請求項11−14のいずれか1項記載のポリペプチドの優性ポジティブ突然変異体。
  17. 請求項11−15のいずれか1項記載のポリペプチドに特異的な抗体。
  18. 代謝制御に使用するための、PGC−3の活性を変調可能な療法剤を同定する方法であって:
    (i)(a)配列番号2に示すアミノ酸配列、または(配列番号2の1−600位、配列番号2の400−1002位、配列番号2の200−800位)から選択されるメンバーに少なくとも約90%の相同性を有する配列番号2の変異体、あるいは生物学的に活性であるその断片;
    または
    (b)配列番号4に示すアミノ酸配列、または(配列番号4の1−600位、配列番号4の400−996位、配列番号4の200−800位)から選択されるメンバーに少なくとも約90%の相同性を有する配列番号4の変異体、あるいは生物学的に活性であるその断片;
    または
    (c)配列番号8に示すアミノ酸配列、または(配列番号8の1−600位、配列番号8の400−996位、配列番号8の200−800位)から選択されるメンバーに少なくとも約90%の相同性を有する配列番号8の変異体、あるいは生物学的に活性であるその断片;
    のいずれか1つを含んでなるPGC−3ポリペプチドと、候補化合物モジュレーターとを接触させ
    そして
    (ii)PGC−3ポリペプチドの活性に対する、候補化合物モジュレーターの影響を測定する
    ことを含んでなる方法。
  19. 候補化合物モジュレーターをPGC−3ポリペプチドを発現する宿主細胞と接触させる、請求項18に記載の方法。
  20. 請求項18または請求項19に記載の方法により同定されるPGC−3モジュレーター。
  21. 請求項20に記載のPGC−3モジュレーターまたは薬学的に許容しうるその塩を、薬学的に許容しうる希釈剤または担体と組み合わせて含んでなる薬剤組成物。
  22. PGC−3に単独でまたは部分的に媒介される代謝性疾患または医学的状態を処置する方法であって、こうした処置を必要とする温血動物に、請求項20または請求項21に記載のPGC−3モジュレーターの有効量を投与することを含んでなる方法。
  23. 代謝性疾患の処置に使用するための医薬品産生における、請求項20に記載のPGC−3モジュレーターの使用。
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