JP2004508359A - アリール置換テトラヒドロインダゾール、及び、gaba−a受容体に対するリガンドとしてのそれらの使用 - Google Patents

アリール置換テトラヒドロインダゾール、及び、gaba−a受容体に対するリガンドとしてのそれらの使用 Download PDF

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Abstract

化学式(I)[式中の可変記号R、R、R、n、及びArは、本明細書で定義される]の化合物、及び、それらの医薬適合性の塩が開示される。これらの化合物は、GABA脳受容体に対する非常に選択的なアゴニスト、アンタゴニスト、または逆アゴニストであり、あるいは、GABA脳受容体に対するアゴニスト、アンタゴニスト、または逆アゴニストのプロドラッグであり、それ故、これらの化合物は、不安症、鬱病、ダウン症候群、睡眠障害、発作性障害、ベンゾジアゼピン系薬剤の過剰投与の診断及び治療に有用であり、そして、記憶機能を増強させるのに有用である。

Description

【0001】
(発明の背景)
本出願は、2000年9月6日に出願された米国仮出願第60/230,256号(これをもって、その全体が参照により本明細書に組み入れられる)による優先権を主張するものである。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、アリール置換テトラヒドロインダゾール、より詳細には、GABA受容体のベンゾジアゼピン部位へ結合するアリール置換テトラヒドロインダゾールを提供する。また、本発明は、そのような化合物を含む薬剤組成物、及び、中枢神経系(CNS)疾患の治療におけるそのような化合物の使用にも関係する。
【0003】
(関連技術の説明)
GABA受容体スーパーファミリーは、主要な阻害性神経伝達物質であるγ−アミノ酪酸、即ちGABAがそれを通じて作用する種々のクラスの受容体のうちの一つである。程度こそ等しくないものの、哺乳類の脳に広く分布するGABAは、その作用の多くを、塩化物コンダクタンス及び膜分極における変質の原因となるGABA受容体と呼ばれるタンパク質の複合体を通じて達成する。
【0004】
GABA受容体サブユニットに対する数多くのcDNAsが明らかにされている。今日までのところ、少なくとも6α、3β、3γ、1ε、1δ、及び2ρサブユニットが同定されている。一般的に、天然のGABA受容体は、典型的には、2α、2β、及び1γサブユニットからなることが認められている(Pritchett & Seeburg、Science 1989年;245:1389−1392、及び、Knightら、Recept.Channels、1998年;6:1−18)。メッセージ分布、ゲノム位置決定、及び生化学的試験結果等の証拠は、自然に生じる主要な受容体の組み合わせがαβγ、αβγ、αβγ、及びαβγであることを示唆している(Mohlerら、Neuroch.Res.1995年;20(5):631−636)。
【0005】
ベンゾジアゼピンは、GABA受容体と連合したベンゾジアゼピン結合部位との相互作用により、それらの薬理学的作用を発揮する。ベンゾジアゼピン部位に加え、GABA受容体は、幾つかの他のクラスの薬剤に対する相互作用部位も含んでいる。これらは、ステロイド結合部位、ピクロトキシン部位、及びバルビツール酸誘導体部位を含む。GABA受容体のベンゾジアゼピン部位は、この複合受容体上に存在する一つの別個な部位であり、GABAに対する相互作用部位や、この受容体に結合する他のクラスの薬剤に対する相互作用部位とは重複しない(Cooperら、「神経薬理学の生化学的な基礎(The Biochemical Basis of Neuropharmacology)」、第6版、1991年、pp.145−148、Oxford University Press、New York)。初期の電気生理学的研究は、ベンゾジアゼピンの主要な作用が、GABA作動性阻害の増強であることを示した。ベンゾジアゼピン部位へ選択的に結合して、GABAがGABA受容体チャンネルを開く能力を増強する化合物は、GABA受容体のアゴニストである。同一の部位と相互作用するが、GABAの作用をマイナス方向に活性調節する他の化合物は、逆アゴニストと呼ばれている。第三のクラスに属する化合物は、ベンゾジアゼピン部位へ選択的に結合するが、GABA活性に対する影響を殆ど持っていないか、あるいは全く持っておらず、但し、この部位で作用するGABA受容体アゴニストまたは逆アゴニストの作用を遮断することができる。これらの化合物は、アンタゴニストと呼ばれている。
【0006】
ベンゾジアゼピン部位で作用する薬剤の重要なアロステリック活性調節効果は早期に認められており、そして、異なる受容体サブタイプにおける活性の分布は、薬理学的な発見が集中的に為されている領域である。ベンゾジアゼピン部位で作用するアゴニストは、不安解消効果、鎮静効果、及び催眠効果を示し、一方、この部位で逆アゴニストとして作用する化合物は、不安誘発効果、認識機能増強効果、及び前痙攣効果を引き出すことが知られている。ベンゾジアゼピンは、不安寛解剤としての薬剤学的使用の長い歴史を有しているが、これらの化合物は、しばしば、数多くの望ましくない副作用を示す。これらは、認知障害、鎮静、運動失調、エタノール効果の増強作用、及び、耐性及び薬物依存性に対する傾向を含み得る。
【0007】
また、GABA選択性リガンドは、他のCNS活性化合物の効果を増強する作用も示し得る。例えば、選択的セロトニン再摂取阻害物質(SSRIs)は、単独で使用したときよりも、GABA選択性リガンドと組み合わせて使用した場合の方が高い抗鬱活性を示し得るという証拠がある。
【0008】
国際出願WO第00/40565号は、テトラヒドロインダゾール誘導体について開示している。
【0009】
(発明の要約)
本発明は、好適には、高い親和性と高い選択性の両者をもって、ヒトGABA受容体を含むGABA受容体のベンゾジアゼピン部位へ結合する、アリール置換テトラヒドロインダゾールを提供する。
【0010】
従って、本発明は、化学式Iの化合物、及び、化学式Iの化合物を含む薬剤組成物を提供する。
【0011】
更に、本発明は、有効量の本発明の化合物を用いて、CNS疾患を患っている患者を治療する方法を含む。患者は、ヒトまたは他の哺乳動物であってよい。また、有効量の本発明の化合物を用いて行われる、CNS疾患を患っているヒト、飼いならされた友人的な動物(ペット)、または家畜動物の治療も本発明に包含される。
【0012】
別の態様では、本発明は、他のCNS活性化合物の作用を増強する方法を提供する。この方法は、別のCNS活性化合物と共に、有効量の本発明の化合物を投与することを含む。
【0013】
その他、本発明は、組織切片におけるGABA受容体の位置決定用プローブとしての本発明の化合物の使用にも関係する。
【0014】
従って、本発明の広い態様は、次の化学式I:
【化19】
Figure 2004508359
の化合物、または、それの医薬適合性の塩に向けられており、ここで、式中:
nは、0、1、または2であり;
及びRは、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ニトロ、シアノ、アミノ、モノ−またはジアルキルアミノから独立的に選択され;
は、水素またはCアルキルであり;
Arは、アリール、あるいは、飽和、不飽和、または芳香族のヘテロ環式の基であり、ここで、ヘテロ環式の基の各アリールは、場合によっては置換されており;
nが0または2のときには、Arは、場合によってはGで置換されており、
nが1のときには、Arは、少なくとも1つの基Gで置換されており、ここで、
Gは、次の化学式:
【化20】
Figure 2004508359
の基を表していて、ここで、
Wは、酸素、NH、N−アルキル、N−アシル、イオウ、またはCR[ここで、R及びRは、同一または異なるものであって、水素、アルキルを表しており、もしくは、RとRが一緒になって、3−7個の炭素原子を有する飽和または部分的に不飽和の炭素環式の環を形成していてよい]であり;
【化21】
Figure 2004508359
は、独立的に、線状または分枝状の炭素鎖を表しており、それらの炭素鎖は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、モノまたはジアルキルアミノ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、及びハロアルコキシからなるグループから独立的に選択される1個、2個、または3個の置換基で置換されていてよく;
xは、0、1、2、または3であり;
yは、0、1、2、または3であり;
Zは、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキル(アルコキシ)、アミノ、モノまたはジアルキルアミノ、あるいは−NRCOR[ここで、R及びRは、同一または異なるものであって、水素またはアルキルを表しており、もしくは、RとR及び、それらが結合されている原子とがヘテロシクロアルキルを形成している]であり、あるいは、
Zは、アリール、もしくは、飽和、部分的に不飽和、または各環が5個から8個の環員からなる1個から3個の環の芳香族のヘテロ環式の基であり、そして、ヘテロ環式の基の場合、そのような環のうち少なくとも1つにおいては、1個から約3個のヘテロ原子は、N、O、及びSからなるグループから選択され、ここで、各アリールまたはヘテロ環式の基は、場合によっては置換されている。
【0015】
また、本発明は、本発明の化合物を製造する中間体及び方法も提供する。
【0016】
(発明の詳細な説明)
化学式Iの好適な化合物は、式中の基R及びRが水素、メチル、及びエチルを含み、特に好適には水素であり、Rが水素またはメチルであり、Arが好適にはフェニルまたはピリジルであるような化合物である。
【0017】
化学式Iの特別な化合物は、式中:
及びRが、各出現毎に:
水素、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルキル、C1−6ハロアルコキシ、ニトロ、シアノ、アミノ、モノ−またはジ(C1−6)アルキルアミノ;
から独立的に選択され;
Arは、フェニル、ピロリル、フラニル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリジジニル、ナフチル、インドリル、キノリニル、またはイソキノリニルであり、場合によっては、それらのそれぞれが、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1−6ハロアルキル、C1−6ハロアルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルキル、ハロ(C2−3)アルケニル、ハロ(C2−3)アルキニル、C1−6アルコキシ、モノまたはジ(C1−6)アルキルアミノ、及びG(nが1のときには、Arは少なくとも一つの基Gで置換されることを条件として)から独立的に選択される置換基で一置換、二置換、または三置換されており;
Gは、次の化学式:
【化22】
Figure 2004508359
の基であり、ここで、
Wは、酸素、NH、N−アシル、N−アルキル、イオウ、またはCR[ここで、R及びRは、同一または異なるものであって、水素、直鎖または分枝鎖のC1−6アルキルを表しており、もしくは、RとRが一緒になって、3−7個の炭素原子を有する環状部分を表していてよい]であり;
Zは、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキル(アルコキシ)、アミノ、モノまたはジアルキルアミノ、あるいは−NRCOR[ここで、R及びRは、同一または異なるものであって、水素またはアルキルを表している]であり、もしくは、
Zは、フェニル、ピロリル、フラニル、チエニル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ベンゾイミダゾリル、ナフチル、インドリル、イソインドリル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾ[b]チオフェニル、ベンゾ[d]イソオキサゾリル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、またはピペラジニルであり、場合によっては、それらのそれぞれが、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、C1−3ハロアルコキシ、ハロ(C1−3)アルキル、ハロ(C2−3)アルケニル、ハロ(C2−3)アルキニル、C1−6アルコキシ、及びモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノから独立的に選択される置換基で一置換、二置換、または三置換されており;そして、
【化23】
Figure 2004508359
は、独立的に、線状または分枝状の炭素鎖を表しており、それらの炭素鎖は、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノ、モノまたはジ(C1−6)アルキルアミノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルキル、及びC1−6ハロアルコキシからなるグループから独立的に選択される1個、2個、または3個の置換基で置換されていてよく;
xは、0、1、2、または3であり;そして
yが、0、1、2、または3である;
ような化合物を含む。
【0018】
そのような化合物を、以後、化学式IIの化合物と呼ぶ。
【0019】
化学式IIの化合物に対する好適な基R及びRは、水素、メチル、及びエチルを含み、特に好適には水素である。化学式IIの化合物の場合、Rは、好適には水素またはメチルであり、そして、Arは、好適にはフェニル、ピリミジニル、ピリジジニル、ピリジル、またはピラゾリルであり、より好適には、Arは、フェニル、ピリジル、またはピリジジニルである。
【0020】
本発明に包含される他の特別な化合物は、一般式Iの化合物であって、式中: nが0、1、または2であり;
及びRは、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ニトロ、シアノ、アミノ、モノ−またはジアルキルアミノから独立的に選択され;
は、水素またはC1−6アルキルであり;
Arは、アリール、あるいは、飽和、不飽和、または芳香族のヘテロ環式の基であり、ここで、ヘテロ環式の基の各アリールは、場合によっては、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、アジド、アルカノイル、アミノ、モノまたはジアルキルアミノ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、カルボキサミド、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、アリールオキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アリールアルコキシ、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルからなるグループから独立的に選択される1個、2個、3個、または4個の置換基で置換されており;
nが0または2のときには、Arは、場合によっては、Gで置換されており、ここで、
Gは、次の化学式:
【化24】
Figure 2004508359
の基を表し、ここで、
Wは、酸素、NH、N−アルキル、N−アシル、イオウ、またはCR[ここで、R及びRは、同一または異なるものであって、水素、アルキルを表しており、もしくは、RとRが一緒になって、3−7個の炭素原子を有する飽和または部分的に不飽和の炭素環式の環を形成していてよい]であり;
【化25】
Figure 2004508359
は、独立的に、線状または分枝状の炭素鎖を表し、それらの炭素鎖は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、モノまたはジアルキルアミノ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、及びハロアルコキシからなるグループから独立的に選択される1個、2個、または3個の置換基で置換されていてよく;
xは、0、1、2、または3であり;そして
yは、0、1、2、または3であり;そして
Zは、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキル(アルコキシ)、アミノ、モノまたはジアルキルアミノ、あるいは−NRCOR[ここで、R及びRは、同一または異なるものであって、水素またはアルキルを表しており、もしくは、RとR及び、それらが結合されている原子とがヘテロシクロアルキル環を形成している]であり、または、
Zは、アリール、もしくは、飽和、部分的に不飽和、または各環が5個から8個の環員からなる1個から3個の環の芳香族のヘテロ環式の基であり、そして、ヘテロ環式の基の場合、そのような環のうち少なくとも1つにおいては、1個から約3個のヘテロ原子は、N、O、及びSからなるグループから選択され、ここで、各アリールまたはヘテロ環式の基は、場合によっては、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、アジド、アルカノイル、カルボキサミド、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アミノアルキル、アリール、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アミノ、モノまたはジアルキルアミノ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、アリールアルキル、アリールアルコキシ、ヘテロアリール、及びヘテロシクロアルキルからなるグループから独立的に選択される1個、2個、3個、または4個の置換基により各環で置換されており;あるいは、
nが1のときには、Arは、少なくとも1つの基Gで置換されており、ここで、Gは:
【化26】
Figure 2004508359
を表し、また、ここで、
(i)Wはイオウであり、そして、
【化27】
Figure 2004508359
並びにZは、上で定義されている通りのものであり;
(ii)Wは、酸素、NR10[ここで、R10は、水素、アルキル、またはアシルである]であり、あるいは、Wは、CR[ここで、R及びRは、同一または異なるものであって、水素、アルキルを表している]であり、ここで:
【化28】
Figure 2004508359
は、独立的に、線状または分枝状の炭素鎖を表し、それらの炭素鎖は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、モノまたはジアルキルアミノ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、及びハロアルコキシからなるグループから独立的に選択される1個、2個、または3個の置換基で置換されていてよく;
xは、0、1、2、または3であり;そして
yは、1、2、または3であり;そして
Zは、ヒドロキシ、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキル(アルコキシ)、アミノ、モノまたはジアルキルアミノ、あるいは−NRCOR[ここで、R及びRは、同一または異なるものであって、水素またはアルキルを表しており、もしくは、RとR及び、それらが結合されている原子とがヘテロシクロアルキル環を形成している]であり、または、
Zは、アリール、もしくは、飽和、部分的に不飽和、または各環が5個から8個の環員からなる1個から3個の環の芳香族のヘテロ環式の基であり、そして、ヘテロ環式の基の場合、そのような環のうち少なくとも1つにおいては、1個から約3個のヘテロ原子は、N、O、及びSからなるグループから選択され、ここで、各アリールまたはヘテロ環式の基は、場合によっては、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、アジド、アルカノイル、カルボキサミド、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アミノアルキル、アリール、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アミノ、モノまたはジアルキルアミノ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、アリールアルキル、アリールアルコキシ、ヘテロアリール、及びヘテロシクロアルキルからなるグループから独立的に選択される1個、2個、3個、または4個の置換基により各環で置換されており;
(iii)Wは、CR[ここで、RとRは一緒になって、飽和または部分的に不飽和の炭素環式の環を形成している]であり、ここで、
【化29】
Figure 2004508359
は、独立的に、線状または分枝状の炭素鎖を表し、それらの炭素鎖は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、モノまたはジアルキルアミノ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、及びハロアルコキシからなるグループから独立的に選択される1個、2個、または3個の置換基で置換されていてよく;
xは、1、2、または3であり;そして
yは、0、1、2、または3であり;そして
Zが、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキル(アルコキシ)、アミノ、モノまたはジアルキルアミノ、あるいは−NRCOR[ここで、R及びRは、同一または異なるものであって、水素またはアルキルを表しており、もしくは、RとR及び、それらが結合されている原子とがヘテロシクロアルキル環を形成している]であり、または、
Zが、アリール、もしくは、飽和、部分的に不飽和、または各環が5個から8個の環員からなる1個から3個の環の芳香族のヘテロ環式の基であり、そして、ヘテロ環式の基の場合、そのような環のうち少なくとも1つにおいては、1個から約3個のヘテロ原子は、N、O、及びSからなるグループから選択され、ここで、各アリールまたはヘテロ環式の基は、場合によっては、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、アジド、アルカノイル、カルボキサミド、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アミノアルキル、アリール、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アミノ、モノまたはジアルキルアミノ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、アリールアルキル、アリールアルコキシ、ヘテロアリール、及びヘテロシクロアルキルからなるグループから独立的に選択される1個、2個、3個、または4個の置換基により各環で置換されている;
ような化合物を含む。
【0021】
このグループの化合物を、以後、化学式IIIの化合物と呼ぶ。
【0022】
化学式IIIの好適な化合物は、式中:
nが1であり;
Arが、フェニル、ピロリル、フラニル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリジジニル、ナフチル、インドリル、キノリニル、またはイソキノリニルであり、それらのそれぞれは、少なくとも1つの基Gで置換されており、そして、場合によっては、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1−6ハロアルキル、C1−6ハロアルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルキル、ハロ(C2−3)アルケニル、ハロ(C2−3)アルキニル、C1−6アルコキシ、及びモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノから独立的に選択される置換基で一置換、二置換、または三置換されており;
ここで、Gは:
【化30】
Figure 2004508359
を表し、ここで、
Zは、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキル(アルコキシ)、アミノ、モノまたはジアルキルアミノ、あるいは−NRCOR[ここで、R及びRは、同一または異なるものであって、水素またはアルキルを表している]であり、もしくは、
Zは、フェニル、ピロリル、フラニル、チエニル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ベンゾイミダゾリル、ナフチル、インドリル、イソインドリル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾ[b]チオフェニル、ベンゾ[d]イソオキサゾリル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、またはピペラジニルであり、場合によっては、それらのそれぞれが、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、C1−3ハロアルコキシ、ハロ(C1−3)アルキル、ハロ(C2−3)アルケニル、ハロ(C2−3)アルキニル、C1−6アルコキシ、及びモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノから独立的に選択される置換基で一置換、二置換、または三置換されており;そして、
【化31】
Figure 2004508359
は、独立的に、線状または分枝状の炭素鎖を表しており、それらの炭素鎖は、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノ、モノまたはジ(C1−6)アルキルアミノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルキル、及びC1−6ハロアルコキシからなるグループから独立的に選択される1個、2個、または3個の置換基で置換されていてよく;
xは、0、1、2、または3であり;そして
yが、0、1、2、または3である;
ような化合物を含む(これらの化合物を、以後、化学式III−Aの化合物と呼ぶ)。
【0023】
化学式III−Aの好適な化合物は、式中;
Arが、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリジジニル、またはピラゾリルであり、それらのそれぞれは、少なくとも1つの基Gで置換されており、そして、場合によっては、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルコキシ、ハロ(C2−3)アルケニル、ハロ(C2−3)アルキニル、C1−6アルコキシ、及びモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノから独立的に選択される置換基で一置換、二置換、または三置換されており;
Zは、水素、ヒドロキシ、C1−6アルコキシ、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3アルコキシ)、アミノ、モノまたはジ(C1−6)アルキルアミノ、あるいは−NRCOR[ここで、R及びRは、同一または異なるものであって、水素またはC1−6アルキルを表している]であり、もしくは、
Zは、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、またはピペラジニルであり、場合によっては、それらのそれぞれが、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルコキシ、C1−6アルコキシ、またはモノ及びジ(C1−6)アルキルアミノから独立的に選択される置換基で一置換、二置換、または三置換されており;そして、
【化32】
Figure 2004508359
は、独立的に、メチレン基を表しており;ここで、
xは、0、1、2、または3であり;そして
yが、0、1、2、または3である;
ような化合物を含む。
【0024】
化学式III−Aの他の好適な化合物は、式中のxが0であるような化合物である。
【0025】
化学式III−Aの更なる他の好適な化合物は、式中:
Zが、水素、ヒドロキシ、C1−6アルコキシ、C3−7シクロアルキル(C1−3アルコキシ)、アミノ、あるいはモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノであり、もしくは、
Zが、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、またはピペラジニルであり、場合によっては、それらのそれぞれが、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、C1−6ハロアルキル、C1−6ハロアルコキシ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルコキシ、C1−6アルコキシ、及びモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノから独立的に選択される置換基で一置換、二置換、または三置換されている;
ような化合物である。
【0026】
化学式III−Aの更に一層好適な化合物は、式中:
Zが、アミノ、モノまたはジ(C1−6)アルキルアミノであり、もしくは、
Zが、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、またはピペラジニルであり、場合によっては、それらのそれぞれが、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、C1−2ハロアルキル、C1−2ハロアルコキシ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、及びモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノから独立的に選択される置換基で一置換、または二置換されている;
ような化合物である。
【0027】
化学式IIIの更に好適な化合物は、式中:
nが1であり;
Arが、フェニル、ピロリル、フラニル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ナフチル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、ピラゾリル、またはピリジジニルであり、それらのそれぞれは、少なくとも1つの基Gで置換されており、そして、場合によっては、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルコキシ、ハロ(C2−3)アルケニル、ハロ(C2−3)アルキニル、C1−6アルコキシ、あるいはモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノで一置換、二置換、または三置換されており;
ここで、Gは:
【化33】
Figure 2004508359
を表し、ここで、
【化34】
Figure 2004508359
は、独立的に、線状または分枝状の炭素鎖を表し、それらの炭素鎖は、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノ、モノまたはジ(C1−6)アルキルアミノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C3−7シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルキル、及びC1−6ハロアルコキシからなるグループから独立的に選択される1個、2個、または3個の置換基で置換されていてよく;
xは、0、1、または2であり;
yは、1、2、または3であり;そして
Zが、ヒドロキシ、C1−6アルコキシ、C3−7シクロアルキル(C1−3アルコキシ)、アミノ、モノまたはジ(C1−6)アルキルアミノ、あるいは−NRCOR[ここで、R及びRは、同一または異なるものであって、水素またはC1−6アルキルを表している]であり、もしくは、
Zが、フェニル、ピロリル、フラニル、チエニル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ベンゾイミダゾリル、ナフチル、インドリル、イソインドリル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾ[b]チオフェニル、ベンゾ[d]イソオキサゾリル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピリジジニル、またはピペラジニルであり、場合によっては、それらのそれぞれが、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルコキシ、ハロ(C2−3)アルケニル、ハロ(C2−3)アルキニル、C1−6アルコキシ、及びモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノから独立的に選択される置換基で一置換、二置換、または三置換されている;
ような化合物を含む(これらの化合物を、以後、化学式III−Bの化合物と呼ぶ)。
【0028】
化学式III−Bの好適な化合物は、式中:
Arが、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリジジニル、またはピラゾリルであり、それらのそれぞれは、少なくとも1つの基Gで置換されており、そして、場合によっては、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルコキシ、ハロ(C1−3)アルキル、ハロ(C2−3)アルケニル、ハロ(C2−3)アルキニル、C1−6アルコキシ、及びモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノから独立的に選択される置換基で一置換、二置換、または三置換されており;
Zが、ヒドロキシ、アルコキシ、シクロアルキル(アルコキシ)、アミノ、モノ−またはジ(C−C)アルキルアミノ、あるいは−NRCOR[ここで、R及びRは、同一または異なるものであって、水素またはC−Cアルキルを表している]であり、もしくは、
Zが、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、またはピペラジニルであり、場合によっては、それらのそれぞれが、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルキル、C1−6アルコキシ、及びモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノから独立的に選択される置換基で一置換、二置換、または三置換されており;そして、
【化35】
Figure 2004508359
は、独立的に、メチレン基を表しており;ここで、
xが、0、1、2、または3であり;そして
yが、1、2、または3である;
ような化合物を含む。
【0029】
化学式III−Bの一層好適な化合物は、式中のxが0であるような化合物である。
【0030】
化学式III−Bの更なる他の一層好適な化合物は、式中:
Zが、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、C−Cシクロアルキル(C−C)アルコキシ、アミノ、あるいはモノ−またはジ(C−C)アルキルアミノであり、もしくは、
Zが、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、またはピペラジニルであり、場合によっては、それらのそれぞれが、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルコキシ、C1−6アルコキシ、及びモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノから独立的に選択される置換基で一置換、二置換、または三置換されている;
ような化合物である。
【0031】
化学式III−Bの更に一層好適な化合物は、式中:
yが、1、2、または3であり;
Zが、アミノ、あるいはモノ−またはジ(C−C)アルキルアミノであり、もしくは、
Zが、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、またはピペラジニルであり、場合によっては、それらのそれぞれが、C1−6アルキル、あるいはモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノで独立的に一置換、または二置換されている;
ような化合物である。
【0032】
化学式III−Bの特に好適な化合物は、式中:
Zが、アミノ、モノまたはジ(C−C)アルキルアミノであり、もしくは、
Zが、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、またはピペラジニルであり、場合によっては、それらのそれぞれが、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、あるいはC1−6アルキルで独立的に一置換、または二置換されている;
ような化合物である。
【0033】
化学式III−Bの他の特に好適な化合物は、式中のZがモノまたはジ(C−C)アルキルアミノであるような化合物である。
【0034】
化学式III−Bの更なる他の特に好適な化合物は、式中のyが1、2、または3であり、そして、ZがC−Cアルキルアミノであるような化合物である。
【0035】
化学式III−Bの更に別の特に好適な化合物は、式中のR及びRが、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−2ハロアルキル、C1−2ハロアルコキシ、ニトロ、シアノ、アミノ、並びにモノ−及びジ(C1−6)アルキルアミノから独立的に選択されるような化合物である。
【0036】
化学式III−Bの他の特に好適な化合物は、式中のR及びRが、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−2アルキル、C1−2アルコキシ、C1−2ハロアルキル、及びC1−2ハロアルコキシからなるグループから独立的に選択されるような化合物である。
【0037】
化学式IIIの他の一層好適な化合物は、式中:
nが1であり;
Arが、フェニル、ピロリル、フラニル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ナフチル、インドリル、キノリニル、ピラゾリル、ピリジジニル、またはイソキノリニルであり、それらのそれぞれは、少なくとも1つの基Gで置換されており、そして、場合によっては、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルコキシ、ハロ(C2−3)アルケニル、ハロ(C2−3)アルキニル、C1−6アルコキシ、及びモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノから独立的に選択される置換基で一置換、二置換、または三置換されており;
ここで、Gは:
【化36】
Figure 2004508359
を表し、ここで、R10は、水素、C1−6アルキル、またはC2−6アシルであり;
【化37】
Figure 2004508359
は、独立的に、線状または分枝状の炭素鎖を表し、それらの炭素鎖は、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノ、モノまたはジ(C1−6)アルキルアミノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C3−7シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルキル、及びC1−6ハロアルコキシからなるグループから独立的に選択される1個、2個、または3個の置換基で置換されていてよく;
xは、0、1、または2であり;
yは、1、2、または3であり;そして
Zが、ヒドロキシ、アルコキシ、C3−7シクロアルキル(C1−3アルコキシ)、アミノ、モノまたはジ(C1−6)アルキルアミノ、あるいは−NRCOR[ここで、R及びRは、同一または異なるものであって、水素またはC1−6アルキルを表している]であり、もしくは、
Zが、フェニル、ピロリル、フラニル、チエニル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ベンゾイミダゾリル、ナフチル、インドリル、イソインドリル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾ[b]チオフェニル、ベンゾ[d]イソオキサゾリル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピリジジニル、またはピペラジニルであり、場合によっては、それらのそれぞれが、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルコキシ、ハロ(C2−3)アルケニル、ハロ(C2−3)アルキニル、C1−6アルコキシ、及びモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノから独立的に選択される置換基で一置換、二置換、または三置換されている;
ような化合物を含む(これらの化合物を、以後、化学式III−Cの化合物と呼ぶ)。
【0038】
化学式III−Cの好適な化合物は、式中:
10が、水素またはC−Cアルキルであり;
Arが、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリジジニル、またはピラゾリルであり、それらのそれぞれは、少なくとも1つの基Gで置換されており、そして、場合によっては、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルコキシ、ハロ(C1−3)アルキル、ハロ(C2−3)アルケニル、ハロ(C2−3)アルキニル、C1−6アルコキシ、及びモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノから独立的に選択される置換基で一置換、二置換、または三置換されており;
Zが、ヒドロキシ、アルコキシ、シクロアルキル(アルコキシ)、アミノ、モノ−またはジ(C−C)アルキルアミノ、あるいは−NRCOR[ここで、R及びRは、同一または異なるものであって、水素またはC−Cアルキルを表している]であり、もしくは、
Zが、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、またはピペラジニルであり、場合によっては、それらのそれぞれが、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルキル、C1−6アルコキシ、及びモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノから独立的に選択される置換基で一置換、二置換、または三置換されており;そして、
【化38】
Figure 2004508359
は、独立的に、メチレン基を表しており;ここで、
xが、0、1、2、または3であり;そして
yが、1、2、または3である;
ような化合物を含む。
【0039】
化学式III−Cの一層好適な化合物は、式中のxが0であり、そして、R10が水素またはメチルあるような化合物である。
【0040】
化学式III−Cの更なる他の一層好適な化合物は、式中:
Zが、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、C−Cシクロアルキル(C−C)アルコキシ、アミノ、あるいはモノ−またはジ(C−C)アルキルアミノであり、もしくは、
Zが、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、またはピペラジニルであり、場合によっては、それらのそれぞれが、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルコキシ、C1−6アルコキシ、及びモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノから独立的に選択される置換基で一置換、二置換、または三置換されている;
ような化合物である。
【0041】
化学式III−Cの更に一層好適な化合物は、式中:
yが、1、2、または3であり;
Zが、アミノ、あるいはモノ−またはジ(C−C)アルキルアミノであり、もしくは、
Zが、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、またはピペラジニルであり、場合によっては、それらのそれぞれが、C1−6アルキル、あるいはモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノで独立的に一置換、または二置換されている;
ような化合物である。
【0042】
化学式III−Cの特に好適な化合物は、式中:
Zが、アミノ、モノまたはジ(C−C)アルキルアミノであり、もしくは、
Zが、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、またはピペラジニルであり、場合によっては、それらのそれぞれが、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、あるいはC1−6アルキルで独立的に一置換、または二置換されている;
ような化合物である。
【0043】
化学式III−Cの他の特に好適な化合物は、式中のZがモノまたはジ(C−C)アルキルアミノであるような化合物である。
【0044】
化学式III−Cの更なる他の特に好適な化合物は、式中のyが1、2、または3であり、そして、ZがC−Cアルキルアミノであるような化合物である。
【0045】
化学式III−Cの更に別の特に好適な化合物は、式中のR及びRが、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−2ハロアルキル、C1−2ハロアルコキシ、ニトロ、シアノ、アミノ、並びにモノ−及びジ(C1−6)アルキルアミノから独立的に選択されるような化合物である。
【0046】
化学式III−Cの他の特に好適な化合物は、式中のR及びRが、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、Cアルキル、C1−2アルコキシ、C1−2ハロアルキル、及びC1−2ハロアルコキシからなるグループから独立的に選択されるような化合物である。
【0047】
化学式I、II、及びIIIの好適な化合物は、式中のRが水素であるような化合物である。
【0048】
別の特別なグループの化合物は、化学式IVの化合物、即ち、式中:
nが0または2であり;
及びRが、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−2アルキル、C1−2アルコキシ、C1−2ハロアルキル、及びC1−2ハロアルコキシからなるグループから独立的に選択され;
Arが、フェニル、ピロリル、フラニル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリジジニル、ナフチル、インドリル、キノリニル、またはイソキノリニルであり、場合によっては、それらのそれぞれが、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1−6ハロアルキル、C1−6ハロアルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルキル、ハロ(C2−3)アルケニル、ハロ(C2−3)アルキニル、C1−6アルコキシ、モノまたはジ(C1−6)アルキルアミノ、及びGから独立的に選択される置換基で一置換、二置換、または三置換されており;ここで、
Gは:
【化39】
Figure 2004508359
を表し、ここで、
Wは、窒素、酸素、またはCR[ここで、R及びRは、同一または異なるものであって、水素、あるいは、直鎖または分枝鎖のC1−6アルキルを表している]であり;
Zが、水素、ヒドロキシ、C1−6アルコキシ、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3アルコキシ)、アミノ、及びモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノからなるグループから選択され;もしくは、
Zが、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、モルホリニル、フェニル、ピリジル、ピラゾリル、ピリミジニル、またはピリジジニルであり、場合によっては、それらのそれぞれが、ハロ(C−C)アルキル、ハロ(C−C)アルコキシ、ハロゲン、C1−6アルキル、ヒドロキシ、及びC1−6アルコキシからなるグループから独立的に選択される1個、2個、または3個の基で置換されており;
【化40】
Figure 2004508359
は、線状または分枝状の炭素鎖を表し、それらの炭素鎖は、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、モノまたはジ(C1−6)アルキルアミノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルキル、及びC1−6ハロアルコキシからなるグループから独立的に選択される1個、2個、または3個の置換基で置換されていてよく;
xが、0、1、2、または3であり;そして
yが、0、1、2、または3である;
ような一般式Iの化合物である。
【0049】
化学式IVの好適な化合物は、式中のArが、フェニル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、またはピリジジニルであって、場合によっては、それらのそれぞれが、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1−6ハロアルキル、C1−6ハロアルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルキル、ハロ(C2−3)アルケニル、ハロ(C2−3)アルキニル、C1−6アルコキシ、モノまたはジ(C1−6)アルキルアミノ、及びGから独立的に選択される置換基で一置換、二置換、または三置換されているような化合物である。
【0050】
化学式IVの一層好適な化合物は、式中のArが、フェニル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、またはピリジジニルであって、それらのそれぞれが、少なくとも1つのGで置換されており、そして、場合によっては、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、トリフルオロメチル、アミノ、並びにモノ−及びジ(C−C)アルキルアミノから独立的に選択される1個または2個の基で置換されているような化合物である。
【0051】
化学式III−B及びIII−Cの好適な化合物は、式中のR及びRが、各出現毎に、水素、メチル、及びエチルから独立的に選択されるような化合物を含む。
【0052】
化学式III−B及びIII−Cの特に好適な化合物は、R及びRのうちの3個を越えない基が水素以外であるような化合物である。
【0053】
化学式III−B及びIII−Cの他の特に好適な化合物は、式中のR及びRのうちの1個、2個、または3個がメチルまたはエチルであり、そして、残りのR及びR置換基が水素であるような化合物を含む。
【0054】
化学式III−Aの特に好適な化合物は、式中のR及びRのうちの1個、2個、または3個がメチルまたはエチルであり、そして、残りのR及びR置換基が水素であるような化合物である。
【0055】
化学式III−Aの他の特に好適な化合物は、式中のArが、フェニル、ピリジジニル、またはピリジルであり、それらのそれぞれが:
a)ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、ニトロ、アミノ、並びにモノ−及びジ(C−C)アルキルアミノから選択される一つの基で置換されているような化合物;及び、
b)C−Cアルキルアミノ、ジ(C−C)アルキルアミノ、アミノ、モルホリノ、ピペラジニル、4−(C−C)アルキルピペラジニル、ピペリジニル、または場合によってC−Cアルキルで置換されたピペリジニル:で置換されたC−Cアルコキシで置換されているような化合物である。
【0056】
化学式III−B及び化学式III−Cの特に好適な化合物は、式中、フェニル、ピリジル、またはピリジジニルであり、それらのそれぞれが:
a)ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、ニトロ、アミノ、並びにモノ−及びジ(C−C)アルキルアミノから選択される一つの基で置換されているような化合物;及び、
b)C−Cアルキルアミノ、ジ(C−C)アルキルアミノ、アミノ、モルホリノ、ピペラジニル、4−(C−C)アルキルピペラジニル、ピペリジニル、または場合によってC−Cアルキルで置換されたピペリジニル:で置換されたC−Cアルコキシで置換されているような化合物である。
【0057】
本発明は、アリール置換テトラヒドロインダゾールを提供する。本発明の好適な例は、高い親和性をもって、ヒトGABA受容体を含むGABA受容体のベンゾジアゼピン部位に結合する。特に好適な化合物は、高い選択性をもって、ヒトGABA受容体を含むGABA受容体のベンゾジアゼピン部位に結合するような化合物である。どんな特定の理論にも拘束されることを願うものではないが、化学式Iの化合物とベンゾジアゼピン部位との相互作用は、これらの化合物の薬剤学的有用性をもたらすものと確信される。
【0058】
更に、本発明は、CNS障害の症状を改めるのに充分なある量の本発明の化合物を用いて、そのような治療を必要としている患者を治療する方法も含む。αβγ及びαβγ受容体サブタイプにおいてアゴニストとして作用する本発明の化合物は、パニック障害、強迫性障害、及び一般的不安性障害等の不安性障害;外傷後性ストレス障害及び急性ストレス障害を含むストレス障害を治療するのに有用である。また、αβγ及びαβγ受容体サブタイプにおいてアゴニストとして作用する本発明の化合物は、抑鬱性または双極性障害の治療や睡眠障害の治療にも有用である。αβγ受容体サブタイプ、またはαβγ及びαβγ受容体サブタイプにおいて逆アゴニストとして作用する本発明の化合物は、ダウン症候群、アルツハイマー病及びパーキンソン病等の神経変性疾患、及び発作関連痴呆に由来するものを含む認知障害を治療するのに有用である。αβγ受容体サブタイプにおいてアゴニストとして作用する本発明の化合物は、てんかん等の痙攣性障害を治療するのに有用である。ベンゾジアゼピン部位においてアンタゴニストとして作用する化合物は、ベンゾジアゼピンの過剰投与の影響を逆転するのに有用であり、また、薬剤中毒及びアルコール中毒を治療するのにも有用である。
【0059】
また、本発明による化合物及び組成物を用いて治療され得る疾患及び/又は障害は、以下のものも含む:
「鬱病」、例えば、鬱病、非定型鬱病、双極性障害、双極性障害の鬱病相。
【0060】
「不安症」、例えば、一般的不安障害(GAD)、広場恐怖症、パニック障害+/−広場恐怖症、社会恐怖症、特異的恐怖症、外傷後性ストレス障害、強迫性障害(OCD)、気分変調、気分の混乱及び不安を伴う適応障害、分離不安障害、予期不安急性ストレス障害、適応障害、循環気質。
【0061】
「睡眠障害」、例えば、一次性不眠症、概日リズム睡眠障害、睡眠異常NOS、悪夢障害及び夜驚症を含む錯眠、鬱病及び/又は不安症あるいは他の精神障害に対する二次的な睡眠障害、物質誘発性睡眠障害を含む睡眠障害。
【0062】
「認知障害」、例えば、認知障害、アルツハイマー病、パーキンソン病、軽度認知障害(MCI)、加齢性認知低下(ARCD)、発作、外傷性脳損傷、エイズ関連性痴呆、及び、鬱病、不安症、または精神病関連性痴呆。
【0063】
「注意欠陥障害」、例えば、注意欠陥障害(ADD)、及び注意欠陥多動障害(ADHD)。
【0064】
また、本発明は、GABA受容体の活性調節による、例えば不安症、鬱病、睡眠障害、または認知障害の治療等、GABA受容体の活性調節に感応性の障害を治療するための、包装された薬剤組成物を含む、本発明の化合物を含有する薬剤組成物も提供する。この包装された薬剤組成物は、治療上有効量の少なくとも1種類のこれまでに説明されているGABA受容体モジュレーターを保持する容器と、その包含されているGABA受容体リガンドが患者におけるGABA受容体の活性調節に応答性の障害を治療するために使用されるべきものであることを指示する使用説明書(例えば、ラベル表示)とを含む。
【0065】
別の態様では、本発明は、他のCNS活性化合物の作用を増強する方法を提供し、その方法は、別のCNS活性化合物との組み合わせにおいて、有効量の本発明の化合物を投与するステップを含む。そのようなCNS活性化合物は、これらに限定するものではないが、以下のものを含む:不安症に対する、セロトニン受容体(例えば、5−HT1A)アゴニスト及びアンタゴニスト;不安症及び鬱病に対する、ノイロキニン受容体アンタゴニスト、またはコルチコトロピン放出因子受容体(CRF)アンタゴニスト;睡眠障害に対する、メラトニン受容体アゴニスト;及び、アルツハイマー痴呆等の神経変性障害に対する、ニコチン様アゴニスト、ムスカリン様作用物質、アセチルコリンエステラーゼ阻害物質、及びドーパミン受容体アゴニスト。特に、本発明は、SSRIとの組み合わせにおいて、有効量の本発明のGABAアゴニスト化合物を投与することにより、選択的セロトニン再摂取阻害物質(SSRIs)の抗鬱活性を増強する方法を提供する。
【0066】
組み合わせ投与は、Da−Rochaらによる、J.Psychopharmacology(1997年)11(3)211−218;Smithらによる、Am.J.Psychiatry(1998年)155(10)1339−45;または、Leらによる、Alcohol and Alcoholism(1996年)31 Suppl.127−132;に開示されているのと類似の仕方で実施することができる。また、それぞれ、PCT国際公開公報第WO 99/47142号、第WO 99/47171号、及び第WO 99/47131号における、ニコチン様アゴニスト、ムスカリン様アゴニスト、及びアセチルコリンエステラーゼ阻害物質との組み合わせにおけるGABA受容体リガンド3−(5−メチルイソオキサゾール−3−イル)−6−(1−メチル−1,2,3−トリアゾール−4−イル)メチルオキシ−1,2,4−トリアゾロ[3,4−a]フタラジンの使用についての検討も参照のこと。また、この点に関して、PCT国際公開公報第WO 99/37303号には、SSRIsとの組み合わせにおいて、あるクラスのGABA受容体リガンド、1,2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジンの使用について検討されているので、この公報も参照のこと。
【0067】
また、本発明は、Ro15−1788等のベンゾジアゼピン化合物がGABA受容体に結合するのを阻害する方法にも関係し、その方法は、本発明の化合物をGABA受容体を発現する細胞と接触させるステップを含み、ここで、本化合物は、生体外においてベンゾジアゼピンがGABA受容体に結合するのを阻害するのに充分な濃度で存在する。この方法は、例えば生体外におけるベンゾジアゼピン化合物のGABA受容体への結合の阻害にとって充分であると考えられるある量の化学式Iの化合物が与えられる患者において、ベンゾジアゼピン化合物がGABA受容体へ結合するのを生体内において阻害するステップを含む。一つの実施形態では、そのような方法は、ベンゾジアゼピン薬の過剰投与を治療するのに有用である。ベンゾジアゼピン化合物がGABA受容体に結合するのを阻害するのに充分であると考えられる化合物の量は、実施例8で説明されているアッセイ等のGABA受容体結合アッセイにより、容易に決定することができよう。生体外における結合能を決定するために使用されるGABA受容体は、様々なソースから入手することができ、例えば、ラット皮質の調製物から、あるいは、クローン化ヒトGABA受容体を発現する細胞から得ることができる。
【0068】
また、本発明は、シグナル伝達活性、特にはGABA受容体の塩化物イオンコンダクタンスを変質させるための方法にも関係し、その方法は、そのような受容体を発現する細胞を有効量の本発明の化合物に晒すステップを含む。この方法は、例えば生体外におけるGABA受容体のシグナル伝達活性の変質にとって充分であると考えられるある量の化学式Iの化合物が与えられる患者において、GABA受容体のシグナル伝達活性を生体内において変質させるステップを含む。GABA受容体のシグナル伝達活性を変質させるのに充分であると考えられる化合物の量は、実施例9で説明されているアッセイ等のGABA受容体シグナル伝達アッセイにより決定することができる。
【0069】
本発明により提供されるGABA受容体リガンド及びそれの標識誘導体は、潜在的薬剤がGABA受容体に結合する能力を決定する際の標準物質及び試薬としても有用である。
【0070】
また、本発明により提供されるGABA受容体リガンドの標識誘導体は、ポジトロンエミッショントモグラフィー(PET)イメージングのためのラジオトレーサーとして、あるいは、シングルフォトンエミッションコンピューター断層撮影(SPECT)のためのラジオトレーサーとしても有用である。
【0071】
ここで説明されている本化合物は、1つもしくはそれ以上の不斉中心を有していてよい。非対称的に置換された原子を含む本発明の化合物は、鏡像異性的に高められた形態またはラセミ形態で単離されてよい。当技術分野においては、如何にして光学的に活性な形態を調製するかは、例えば、ラセミ形態(ラセミ化合物)の分割による方法、不斉合成による方法、光学的に活性な開始材料から合成する方法等、広く知られている。ラセミ化合物の分割は、例えば、分割試薬の存在下における結晶化;鏡像異性的に富化された分割試薬で誘導体化し、結果として生じたジアステレオマーを当技術分野において広く知られた手段により分離し、そして、例えば加水分解または水素化等の通常の化学的手段により、鏡像異性的に富化されたその誘導体化試薬を取り除く方法;あるいは、例えばキラルHPLCカラムを用いるクロマトグラフィー;等、慣習的な方法により果たすことができる。
【0072】
オレフィン、C=N二重結合等の多くの幾何異性体がここで説明されている本化合物に存在し得、すべてのそのような安定した異性体も、本発明で意図されている。本発明の化合物のcis、trans Z及びE幾何異性体が開示されており、それらの異性体は、異性体の混合物として、あるいは、分離された異性体として単離され得る。特定の立体化学または異性体に関する形態が特定的に指示されていない限り、(鏡像異性体及びジアステレオマーの)すべてのキラル、及びラセミ形態、並びにある構造のすべての幾何異性形態が意図されている。
【0073】
本発明の幾つかの化合物は、互変異性体として存在し得る。別な具合に特定されていない限り、一つの互変異性体についての説明またはクレイムは、他の互変異性体をも包含すべく意図されている。
【0074】
本明細書で使用する場合、「置換された」という用語は、その指定された原子の正規の原子価を越えないことを条件として、また、その置換が安定な化合物をもたらすことを条件として、指定された原子上に存在するいずれか1つもしくはそれ以上の水素が、指示されたグループからの選択物で置き換えられることを意味している。置換基がケト(即ち、=0)の場合には、その原子上の2個の水素が置き換えられる。芳香族部分にはケト置換基は存在しない。本発明は、本化合物において見出される原子のあらゆる同位体を含めるべく意図されている。同位体は、原子番号は同じであるが、異なる質量数を有するそれらの原子を含む。限定的な意味でなく、一般的な例を挙げれば、水素の同位体は、トリチウム及びジュウテリウムを含む。また、炭素の同位体は、11C、13C、及び14Cを含む。
【0075】
何らかの可変記号が、ある化合物に対する何らかの構成成分または化学式において1回より多く出現する場合、各出現時におけるそれの定義は、あらゆる他の出現時におけるそれの定義とは独立している。従って、例えば、ある基が0−2個のRで置換されるべきことが示されている場合、その基は、2個までのR基で随意的に置換されてよく、そして、各Rは、Rの定義から独立的に選択される。また、複数の置換基及び/又は可変記号の組み合わせは、そのような組み合わせが安定な化合物をもたらす場合にのみ許される。
【0076】
それが単独であろうと、あるいは、「ハロアルキル」及び「アルキルスルホニル」等の他の用語内であろうと、「アルキル」という用語が使用される場合、それは、1個から約12個の炭素原子を有する線状即ち直鎖状の基と分枝鎖の基を包含する。好適なアルキル基は、1個から約10個の炭素原子を有する「低級アルキル」基である。より好適には、1個から約6個の炭素原子を有する低級アルキル基である。アルキルの例は、これらに限定するものではないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、及びsec−ペンチル等を含む。好適なアルキル基はC−Cアルキル基である。特に好適なアルキル基は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、3−ペンチルである。本明細書で使用する場合、C−Cアルキルという用語は、1個から6個の炭素原子を有するアルキル基を含む。好適な例は、メチル及びエチルである。
【0077】
「アルキルスルホニル」は、スルホニル基に結合されたアルキル基を包含し、ここで、アルキルは上で定義された通りのものであり、従って、化学式−SO(アルキル)で表される基を意味している。より好適なアルキルスルホニル基は、1個から6個の炭素原子を有する「低級アルキルスルホニル」基である。そのような低級アルキルスルホニル基の例は、メチルスルホニル、エチルスルホニル、及びプロピルスルホニルを含む。
【0078】
「アルキルスルフィニル」という用語は、二価の−S(=O)−原子に結合された、1個から10個の炭素原子からなる線状または分枝状のアルキル基を含む基を包含する。
【0079】
「N−アルキルアミノ」及び「N,N−ジアルキルアミノ」という用語は、それぞれ、1個のアルキル基で置換されているアミノ基、及び、2個のアルキル基で置換されているアミノ基を指している。より好適なアルキルアミノ基は、窒素原子に結合された、1個から6個の炭素原子からなる1個または2個のアルキル基を有する「低級アルキルアミノ」基である。適当な「アルキルアミノ」は、N−メチルアミノ、N−エチルアミノ、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ等、モノまたはジアルキルアミノであってよい。
【0080】
「アルキルチオ」という用語は、二価のイオウ原子に結合された、1個から10個の炭素原子からなる線状または分枝状のアルキル基を含む基を包含する。「アルキルチオ」の一つの例は、メチルチオ、(CH−S−)である。
【0081】
「シクロアルキル」という用語は、3個から10個の炭素原子を有する基を包含する。より好適なシクロアルキル基は、3個から7個の炭素原子を有す売る「低級シクロアルキル」基、即ち、C−Cシクロアルキルである。それらの例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、及びシクロヘプチルを含む。
【0082】
「C−Cシクロアルキルアルキル」という用語の場合、このC3−7シクロアルキル基は、そのアルキル基を通じて、好適にはC−Cアルキル基を通じて、より好適にはC−Cアルキル基を通じて、その親分子部分に結合されている。この用語は、これらに限定するものではないが、シクロプロピルメチル、及びシクロヘキシルメチルを包含する。
【0083】
本明細書で使用する場合、「カルボキサミド」という用語は、化学式−C(O)NR’R’’の基を意味しており、ここで、式中のR’及びR’’は、同一または異なるものであって、水素またはアルキルを表している。好適なカルボキサミド基は、R’とR’’の両方が水素であるような基である。
【0084】
「アルケニル」という用語は、2個から約10個の炭素原子を有する不飽和の直鎖状及び分枝鎖の基を包含する。そのような基は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含んでおり、その二重結合は、この鎖に沿ったいずれの安定したポイントで起こっていてもよい。アルケニル基の例は、これらに限定するものではないが、エテニル及びプロペニル等の基を含む。
【0085】
「アルキニル」という用語は、2個から約10個の炭素原子からなり、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有する直鎖状及び分枝鎖の基を包含する。その炭素−炭素三重結合は、この鎖に沿ったいずれの安定したポイントで起こっていてもよい。アルキニル基の例は、これらに限定するものではないが、エチニル及びプロピニル等の基を含む。
【0086】
「アルコキシ」は、酸素架橋を通じて親分子部分に結合された、上で定義されている通りのアルキル基を包含する。アルコキシの例は、これらに限定するものではないが、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソ−プロポキシ、n−ブトキシ、2−ブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペントキシ、2−ペントキシ、3−ペントキシ、イソペントキシ、ネオペントキシ、n−ヘキソキシ、2−ヘキソキシ、3−ヘキソキシ、及び3−メチルペントキシを含む。より好適なアルコキシ基は、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、及びイソブトキシを含む。
【0087】
本明細書で使用する場合、「アルカノイル」及び「アシル」は、カルボニル架橋を通じて結合された、上で定義されている通りのアルキル基、即ち、−CO(アルキル)を指している。それらの例は、アセチル、プロピオニル、及びブチリルを含む。
【0088】
「アリール」という用語は、その環構造に炭素原子のみを含む芳香族の基を指示すべく使用される。従って、「アリール」という用語は、少なくとも1つの芳香環を含む芳香族炭化水素環系を指している。その芳香環は、場合によっては、他の芳香族炭化水素環または非芳香族炭化水素環に縮合されているか、あるいは、別な仕方でそのような環に結合されていてよい。アリール基の例は、例えば、フェニル、ナフチル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン、インダニル、及びビフェニルである。好適なアリール基は、フェニル、1−ナフチル及び2−ナフチルを含むナフチル、及びアセナフチルを含む。より好適なアリール基はフェニル及びナフチルを含む。ここで、それらのアリール基は、置換されていないか、あるいは、特定されている場合、1つもしくはそれ以上の置換可能な位置において、種々の基で置換されている。従って、そのようなアリール基は、場合によっては、例えば、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、モノ−またはジ−(C−C)アルキルアミノ、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cハロアルキル、C−Cハロアルコキシ、アミノ(C−C)アルキル、モノ−またはジ(C−C)アルキルアミノ(C−C)アルキルで置換される。
【0089】
「ハロアルキル」という用語は、1つもしくはそれ以上のハロゲンで置換された、特定数の炭素原子を有する、分枝鎖の飽和脂肪族炭化水素基と直鎖状の飽和脂肪族炭化水素基との両者を含めるべく意図されている(例えば−C、ここで、v=1から3までであり、w=1から(2v+1)までである)。ハロアルキルの例は、これらに限定するものではないが、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、ペンタフルオロエチル、及びペンタクロロエチルを含む。好適なハロアルキル基は、ハロ(C−C)アルキル基であり;特に好適には、トリフルオロメチル、ペルフルオロプロピル、及びジフルオロメチルである。
【0090】
本明細書で使用する場合、「ハロアルコキシ」は、酸素架橋を通じて親基に結合された、上で定義されている通りのハロアルキル基を表すべく意図されている。好適なハロアルコキシ基は、ハロ(C−C)アルコキシ基である。ハロアルコキシ基の例は、トリフルオロメトキシ、2,2−ジフルオロエトキシ、2,2,3−トリフルオロプロポキシ、及びペルフルオロイソプロポキシである。「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素を示している。
【0091】
本明細書で使用する場合、「ヘテロシクロアルキル」という用語は、安定した5−員から7−員の単環式の環系、あるいは、少なくとも1つの非芳香環を含む7−員から10−員の二環式の環系であって、上述の環が、炭素原子と、N、O、及びSからなるグループから独立的に選択される1個から4個のヘテロ原子とからなるような環系を意味すべく意図されている。そのヘテロシクロアルキル環またはヘテロシクロアルキルの二環式の環系は、ベンゼン環に縮合されていてよい。このヘテロ環の窒素は、場合によっては、第4級化されていてよい。このヘテロシクロアルキル基のS原子とO原子との合計数が1を越えているときには、これらのヘテロ原子は相互に隣接していないことが好適である。また、このヘテロシクロアルキルのS原子とO原子との合計数が1を超えていないことも好適である。ヘテロシクロアルキル基の例は、これらに限定するものではないが、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、ピロリル、ホモピペラジニル、ピペラジニル、ホモピペリジニル、ピペリジニル、テトラヒドロフラニル、モルホリニル、アゼチジニル、2H−ピロリルを含む。
【0092】
無毒の医薬適合性の塩は、これらに限定するものではないが、塩酸、硫酸、リン酸、二リン酸、臭化水素酸、及び硝酸等の無機酸の塩、あるいは、ギ酸、クエン酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、コハク酸、酢酸、乳酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、2−ヒドロキシエチルスルホン酸、サリチル酸、及びステアリン酸等の有機酸の塩を含む。同様に、医薬適合性のカチオンは、これらに限定するものではないが、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アルミニウム、リチウム、及びアンモニウムを含む。当業者であれば、広範囲の様々な無毒の医薬適合性の付加塩が認識されよう。本発明は、化学式Iの化合物のプロドラッグも包含する。
【0093】
また、本発明は、化学式Iの化合物のアシル化されたプロドラッグも包含する。当業者であれば、無毒の医薬適合性の付加塩、及び、化学式Iにより包含される化合物のアシル化されたプロドラッグを調製するために使用され得る様々な合成方法論が認識されよう。
【0094】
薬剤の調製
当業者であれば、化学式Iにより包含される化合物の無毒な医薬適合性のプロドラッグを調製するために使用され得る様々な合成の方法論が認識されよう。また、当業者であれば、本発明の化合物の溶媒和物を調製するために使用され得る、水、エタノール、鉱油、植物油、及びジメチルスルホキシド等、広範囲の様々な無毒の医薬適合性の溶媒が認識されよう。
【0095】
一般式Iの本化合物は、通常の無毒な医薬適合性の担体、佐剤、及び賦形剤を含む投与単位調剤の形態において、経口的に、局所的に、非経口的に、吸入または噴霧により、あるいは経直腸的に投与することができる。丸剤、カプセル剤、エリキシル剤、シロップ剤、甘味入り錠剤、トローチ剤等の形態における経口投与が特に好適である。本明細書で使用する場合、非経口的という用語は、皮下注射、皮内注射、脈管注射(例えば静脈注射)、筋肉注射、脊髄注射、髄腔内注射、あるいは、注射様の技法または注入法を含む。更に、一般式Iの化合物と医薬適合性の担体とを含む薬剤調合物が提供される。一般式Iの1種類もしくはそれ以上の化合物が、1種類もしくはそれ以上の無毒の医薬適合性の担体及び/又は希釈剤及び/又は佐剤、及び、もし望ましい場合には他の活性成分と共同で存在していてよい。一般式Iの化合物を含有する薬剤組成物は、例えば、錠剤、トローチ剤、甘味入り錠剤、水性または油性の懸濁剤、飛散性の粉末剤または顆粒剤、乳剤、硬質または軟質のカプセル剤、あるいはシロップ剤またはエリキシル剤として、経口的に使用するのに適した形態であってよい。
【0096】
経口的に使用すべく意図された組成物は、薬剤組成物を製造するための当技術分野において既知のどんな方法に従って調製されてもよく、そして、そのような組成物は、薬剤学的に上品で口に合う調合物を得るため、甘味剤、香味剤、着色剤、及び保存剤からなるグループから選択される1種類もしくはそれ以上の物質を含んでいてよい。錠剤は、錠剤を製造するのに適した無毒の医薬適合性の賦形剤との混合物の形態において活性成分を含有する。これらの賦形剤は、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム、またはリン酸ナトリウム等の不活性な希釈剤;顆粒化剤及び崩壊剤、例えばコーンスターチ、またはアルギン酸;結合剤、例えばデンプン、ゼラチン、またはアカシア;及び、滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、またはタルク;であってよい。これらの錠剤は、コーティングされていなくてもよいし、あるいは、胃腸管内における崩壊及び吸収を遅らせ、これにより、作用を長期にわたって持続させるための既知の技術によりコーティングされていてもよい。例えば、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリル等の時間遅延材料を使用することができる。
【0097】
また、経口的に使用するための調合物は、硬質のゼラチンカプセル剤として提供されてもよく、この場合、活性成分は、不活性な固体希釈剤、例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、またはカオリンと混合される。更に、経口的に使用するための調合物を軟質のゼラチンカプセル剤として提供することもでき、この場合、活性成分は、水、または油性の媒質、例えばラッカセイ油、流動パラフィン、あるいはオリーブ油と混合される。
【0098】
水性懸濁剤は、水性懸濁剤を製造するのに適した賦形剤との混合物の形態において活性材料を包含する。そのような賦形剤は、懸濁化剤、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴム、及びアカシアゴム等である;分散剤または湿潤剤は、自然に生じるホスファチド、例えばレシチン、または、アルキレンオキシドと脂肪酸との縮合物、例えばステアリン酸ポリオキシエチレン、または、エチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合物、例えばヘプタデカエチレンオキシセタノール、または、エチレンオキシドと脂肪酸及びヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合物、例えばポリオキシエチレンソルビトールモノオレアート等、または、エチレンオキシドと脂肪酸及びヘキシトール無水物から誘導される部分エステルとの縮合物、例えばポリエチレンソルビタンモノオレアートであってよい。また、水性懸濁剤は、1種類もしくはそれ以上の保存剤、例えばp−ヒドロキシ安息香酸エチルまたはp−ヒドロキシ安息香酸n−プロピル、1種類もしくはそれ以上の着色剤、1種類もしくはそれ以上の香味剤、及び、1種類もしくはそれ以上の甘味剤、例えばスクロースまたはサッカリン等も含んでいてよい。
【0099】
油性懸濁剤は、活性成分を、例えばラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油、またはヤシ油等の植物油中に、あるいは、流動パラフィン等の鉱油中に懸濁させることにより調合することができる。油性懸濁剤は、増粘剤、例えば蜜ロウ、硬質パラフィン、またはセチルアルコールを含み得る。口に合う経口用調製物を得るため、これまでに説明されているもの等の甘味剤、及び香味剤を加えることができる。また、アスコルビン酸等の酸化防止剤を加えることにより、これらの組成物を保存することもできる。
【0100】
水を加えることにより水性懸濁剤を調製するのに適した飛散性の粉末剤及び顆粒剤は、分散剤または湿潤剤、懸濁化剤、及び1種類もしくはそれ以上の保存剤との混合物の形態において活性成分を提供する。適当な分散剤または湿潤剤、及び懸濁化剤は、上で既に述べられているもので例証される。付加的な賦形剤、例えば甘味剤、香味剤、及び着色剤も存在していてよい。
【0101】
また、本発明の薬剤組成物は、水中油型乳剤の形態であってもよい。その油相は、植物油、例えばオリーブ油またはラッカセイ油、あるいは、鉱油、例えば流動パラフィン、もしくはこれらの混合物であってよい。適当な乳化剤は、自然に生じるゴム、例えばアカシアゴムまたはトラガカントゴム、あるいは、自然に生じるホスファチド、例えばダイズ、レシチン、及び、脂肪酸とヘキシトール、無水物から誘導されるエステルまたは部分エステル、例えばソルビタンモノオレアート、並びに、上述の部分エステルとエチレンオキシドとの縮合物、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレアートであり得る。また、乳剤は、甘味剤及び香味剤も含んでいてよい。
【0102】
シロップ剤及びエリキシル剤は、甘味剤、例えばグリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール、またはスクロースと共に調合されてよい。また、そのような調合物は、粘滑薬、保存剤、香味剤、及び着色剤も含んでいてよい。これらの薬剤組成物は、滅菌注射用水性懸濁剤または油脂性懸濁剤の形態であってよい。この懸濁剤は、上で述べられているような適当な分散剤または湿潤剤及び懸濁化剤を用いて既知の技術により調合されてよい。また、滅菌注射用調製物は、非経口的に許容可能な無毒の希釈剤または溶媒中における滅菌注射用溶液剤または懸濁剤であってもよく、例えば1,3−ブタンジオール中における溶液剤として調製することができる。使用され得る許容可能な賦形剤及び溶媒の中でもとりわけ好適なものは、水、リンゲル液、及び等張食塩水である。その他、無菌の不揮発性油も、溶媒または懸濁媒質として常套的に使用されている。この目的上、合成のモノ−またはジグリセリドを含め、あらゆるブランドの不揮発性油を使用することができる。加えて、オレイン酸等の脂肪酸も注射用調製物に使用することができる。
【0103】
また、一般式Iの化合物は、例えば薬剤を直腸投与するための、坐剤の形態において投与することもできる。これらの組成物は、その薬剤を、通常の温度では固体であるが、直腸温度では液体になり、それ故、直腸内で溶けてその薬剤を放出するような非刺激性の適当な賦形剤と混合することにより調製することができる。そのような材料は、ココアバター及びポリエチレングリコールである。
【0104】
一般式Iの化合物は、無菌媒質中において、非経口的に投与することもできる。その薬剤は、使用される賦形剤及び濃度に応じて、賦形剤中に懸濁させることもできるし、あるいは、賦形剤中に溶解することもできる。有利には、局所麻酔薬、保存剤、及び緩衝剤等の佐剤をその賦形剤中に溶解させることができる。
【0105】
人間以外の動物に投与する場合、その動物用の食料及び飲料水に本組成物を加えることもできる。動物が、1回の食事で、もしくは、1日の過程全体を通じて適切な量の本化合物を摂取するように、これらの動物用の食料及び飲料水組成物を調合するのが便利であろう。また、食料または飲料水に加えるための事前混合物として本組成物を提供することも便利であろう。
【0106】
上で指示されている状態の治療においては、1日につき体重1キログラム当たり約0.1mgから約140mgまでのオーダーの用量レベル(1人の患者につき1日当たり約0.5mgから約7g)が実用的である。一回量剤形を作るために担体材料と混合され得る活性成分の量は、治療される宿主、及び、個々の投与様式に応じて変わるであろう。投与単位剤形は、一般的に、約1mgから約500mgまでの範囲の活性成分を含むであろう。
【0107】
また、投与回数も、使用される化合物、及び、治療される個々の疾患に応じて変わり得る。しかし、殆どの障害の治療では、1日4回かそれ未満の投与計画が好適である。不安症、鬱病、または認知障害の治療では、1日1回または2回の投与計画が特に好適である。睡眠障害の治療では、急速に効果的な濃度に達する単回投与が望ましい。
【0108】
しかし、あらゆる個々の患者に対する特定の用量レベルは、使用される特定の化合物の活性度、年齢、体重、一般的な健康状態、性別、食餌、投与時間、投与経路、及び排泄速度、薬剤の組み合わせ、並びに、治療を受ける個々の疾患の重症度を含む様々な要素に依存することが理解されよう。
【0109】
本発明の好適な化合物は、これらに限定するものではないが、経口的バイオアベイラビリティー、低毒性、血清タンパク質に対する低い結合性、及び、生体外並びに生体内における望ましい半減期を含む望ましい薬理学的特性を有している。CNS疾患を治療するために使用される化合物の場合には血液脳関門の透過が必要であるが、一方、末梢疾患を治療するために使用される化合物の場合には、しばしば、その化合物の低い脳内濃度レベルが好適である。
【0110】
種々のアッセイを用いてこれらの望ましい薬理学的特性を予測することができる。バイオアベイラビリティーを予測するために使用されるアッセイは、Caco−2単層細胞を含むヒト腸単層細胞を横切る輸送についてのアッセイを含む。化合物の毒性を予測するためには、培養肝細胞に対する毒性を用いることができる。また、人間におけるある化合物の血液脳関門の透過は、静脈注射により化合物が与えられた実験動物におけるその化合物の脳内濃度レベルから予測することができる。
【0111】
血清タンパク質に対する結合性は、アルブミン結合アッセイから予測することができる。そのようなアッセイは、Oravcovaらによるレビュー(Journal of Chromatography B(1996年)、第677巻、1−27頁)で説明されている。
【0112】
化合物の半減期は、化合物の投与回数に逆比例する。生体外における種々の化合物の半減期は、Kuhnz及びGieschen(Drug Metabolism and Disposition、(1998年)第26巻、1120−1127頁)により説明されているようなミクロソーム半減期のアッセイから予測することができる。
【0113】
化合物の調製
実施例
本発明の特定の化合物を調製するための以下の実施例により本発明を更に例証するが、それらの実施例は、そこに記載されている特定の手順に本発明の範囲または精神を限定するものとして解釈されるべきものではない。当業者であれば、以下の実施例で実証されているような本発明により包含される化合物を製造するために、開始材料を変えることができ、且つ、付加的なステップを使用し得ることが認識されよう。また、当業者であれば、上述の幾つかの変形態様を達成するためには、種類の異なる溶媒または試薬の使用が必要になり得ることも認識されよう。また、あるケースでは、上述の変形態様を達成するため、反応に関する官能性の保護が必要になる場合もあり得る。一般的に、そのような保護基の必要性、並びに、そのような基の付着及び除去に必要な条件は、有機合成の技術分野における熟練者にとっては明らかであろう。
【0114】
別な具合に特定されていない限り、すべての試薬及び溶媒は、標準的な商業的グレードのものであり、それ以上に精製することなく使用される。例えば空気下、窒素下、水素下、アルゴン下等、反応を実行させるのに適切な雰囲気は、当業者にとっては明らかであろう。
【0115】
本発明のピラゾールカルボキサミドは、一般的に、国際出願公報第WO 00/40565号で概要説明されている手順に従って調製することができる。本発明の化合物のAr基は既知の手順に従って調製することができる。例えば、国際出願公報第WO 97/2624号、及び第WO 01/16103号を参照のこと。
【0116】
化学式Iの化合物の代表的な調製法が図式Iに描かれている。
【0117】
【化41】
Figure 2004508359
この図式によれば、化学式Aの酸を、例えば、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩等のカップリング剤とジメチルアミノピリジン等の塩基との存在下におけるDMF/DCMの混合物中において、アミンAr−NHと反応させる。代替的に、例えばクロロギ酸エチルを用いて、その酸から活性なエステルを調製し、その後、その活性なエステルを、例えばトリエチルアミンまたはジメチルアミノピリジン等の塩基の存在下におけるDMFまたはTHF等の適当な溶媒中において、アミンAr−NHと反応させる。
【0118】
代表的なAr−NH基の調製法が、以下の図式II(1)、(2)、及び(3)に描かれている。
【0119】
【化42】
Figure 2004508359
Figure 2004508359
図式II(1)及び(2)において、pは0または1−6の整数であり、R及びR14は、水素またはアルキルを表しており、好適には水素またはC−Cアルキルを表している。図式II(3)において、R18及びR19は、独立的に水素またはアルキルを表しており、好適には水素またはC−Cアルキルであり、もしくは、NR1819が、モルホリニル、ピペリジニル、またはピペラジニル等のヘテロシクロアルキル基を表している。
【0120】
図式Iに示されているような化学式Iの化合物を調製するためのAr−NH基として有用な幾つかの置換ピリジルアミンの代表的な調製法が、以下の図式IIIに描かれている。図式IIIにおいて、R30は、水素、あるいは、2個までのR基で置換されたヒドロカルビルを表しており、好適には、水素、または、2個までのR基で置換されたアルキルを表している。
【0121】
【化43】
Figure 2004508359
図式IIに示されているような化学式Iの化合物を調製するためのAr−NH基として有用な他の代表的な置換アニリンの調製法が、以下の図式IVに描かれている。図式IVにおいて、R35は、水素またはC−Cアルキルを表しており、好適にはエチルを表している。
【0122】
【化44】
Figure 2004508359
実施例1 開始材料の調整
【化45】
Figure 2004508359
実施例1a.4−オキソ−4,5,6,7,4−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸エチルエステル
エタノール(100mL)中における2−エチルオキサリルシクロヘキサン−1,3−ジオン(Synthesis、1976年、722)(9.50g、45mmol)、ヒドラジン一水和物(2.2mL、45mmol)、及び酢酸(2.6mL、45mmol)の溶液を室温で6時間攪拌する。減圧下において溶媒を蒸発させ、結果として生じる残分を酢酸(100mL)中に溶解し、120℃に加熱して、窒素下において3時間攪拌する。次いで、その反応混合物を略室温にまで冷却し、濃縮する。得られた濃縮物をクロロホルム(200mL)中に溶解した後、10%のNaCl(100mL)で処理し、1Mの炭酸ナトリウムで中和する。その有機層を分離し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、そして、その溶媒を蒸発させることにより、4−オキソ−4,5,6,7,4−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸エチルエステル(7.65g、純度90%、収率73%)が得られる。H NMR(CDCl) δ 0.95(t、J=7.1Hz、3H)、2.17(クインテット、J=6.4Hz、2H)、2.58(t、J=6.8Hz、2H)、3.00(t、J=6.2Hz、2H)、4.44(q、J=7.3Hz、2H)。MW(計算値)208.220;MS(M+H) 209。
【0123】
【化46】
Figure 2004508359
実施例1b.4−オキソ−4,5,6,7,4−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸
メタノール(20mL)中における4−オキソ−4,5,6,7,4−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸エチルエステル(純度90%、1.84g、8.0mmol)の溶液を10NのNaOH(4mL)で処理し、窒素下において60℃で90分間攪拌する。その反応混合物を略室温にまで冷却し、減圧下において溶媒を蒸発させる。結果として生じた残分を水(30mL)中に溶解し、ブライン(30mL)で処理した後、濃塩酸でpH2に酸性化することにより、多量の沈殿物が生成する。その混合物を0℃に冷却し、濾過し、その固体を水(5mL)で洗い、そして、真空オーブン内で乾燥させることにより、4−オキソ−4,5,6,7,4−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸(0.99g、66%)が得られる。H NMR(DMSO−d) δ 2.18(クインテット、J=6.2Hz、2H)、2.66(t、J=6.4Hz、2H)、2.95(t、J=6.2Hz、2H)。
【0124】
実施例1c.4−[N−トリフルオロアセチル−(メチルアミノメチル)]アニリン
【化47】
Figure 2004508359
アセトニトリル(60ml)中におけるp−ニトロベンジルブロミド(5.40g、25mmol)の溶液を、0°のアセトニトリル(50mL)中における水性メチルアミン(65mL、40wt.%、0.75mol)の攪拌溶液に滴下させながら加える。更に15分間攪拌した後、その溶液をブライン中に注ぎ、ジクロロメタンで2回抽出する。それらを合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、そして、真空下で濃縮することにより、4−(メチルアミノメチル)ニトロベンゼン(4.04g)が得られる。
【0125】
ジクロロメタン(10mL)中における無水トリフルオロ酢酸(4.46mL、31.6mmol)の溶液を、0°のジクロロメタン(25mL)中における4−(メチルアミノメチル)ニトロベンゼン(4.04g、24.3mmol)とピリジン(2.16mL、26.7mmol)の攪拌溶液に滴下させながら加える。更に30分間攪拌した後、その溶液を3.6Nの塩酸水溶液中に注ぎ、ジクロロメタンで抽出する。その有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、そして、真空下で濃縮することにより、4−[N−トリフルオロアセチル−(メチルアミノメチル)]ニトロベンゼン(6.55g)が得られる。
【0126】
粗4−[N−トリフルオロアセチル−(メチルアミノメチル)]ニトロベンゼン(6.55g)をエチルアルコール(75mL)中に溶解し、パーボトル(Parr bottle)中の10%Pd/C(655mg)に加え、水素(50PSI)下において4時間振とうする。その混合物をセライトを通じて濾過し、そして、真空下で濃縮することにより、4−[N−トリフルオロアセチル−(メチルアミノメチル)]アニリン(5.75g)が得られる。
【0127】
実施例1d.4−アミノ−(N−トリフルオロアセチル−2−メチルアミノエトキシ)ベンゼン
【化48】
Figure 2004508359
N,N−ジメチルホルムアミド(10ml)中におけるp−ニトロフェノール(1.39g、10mmol)、2−クロロエトキシトリメチルシラン(3.2ml、20mmol)、炭酸カリウム(4.15g、30mmol)、炭酸セシウム(163mg、0.5mmol)、及びヨウ化ナトリウム(149mg、1mmol)の混合物を75°で19.5時間加熱する。環境温度にまで冷却した後、その混合物を酢酸エチルで希釈し、濾過する。その濾液を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、次いで、水で2回洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過した後、真空下で濃縮し、そして、シリカゲル(1:1の酢酸エチル/ヘキサン)で精製することにより、4−ニトロ−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン(1.25g)が得られる。
【0128】
塩化チオニル(10mL)中における4−ニトロ−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン(1.13g、6.2mmol)を還流下で3時間加熱した後、真空下で濃縮する。その残分を氷水浴中において冷却した後、飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加え、その沈殿物を収集し、水ですすぎ、そして、乾燥させることにより、4−ニトロ−(2−クロロエトキシ)ベンゼン(909mg)が得られる。
【0129】
イソプロピルアルコール(15mL)中における4−ニトロ−(2−クロロエトキシ)ベンゼン(781mg、3.9mmol)と水性メチルアミン(15mL、40wt.%)の混合物を密封チューブ内において100°で4時間加熱する。氷水浴中において冷却した後、その混合物をブライン中に注ぎ、ジクロロメタンで2回抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、そして、真空下で濃縮することにより、4−ニトロ−(2−メチルアミノエトキシ)ベンゼン(697mg)が得られる。
【0130】
0℃のジクロロメタン(5mL)中における4−ニトロ−(2−メチルアミノエトキシ)ベンゼン(766mg、3.9mmol)とピリジン(0.35mL、4.29mmol)の溶液に、無水トリフルオロ酢酸(0.72mL、5.08mmol)を滴下させながら加える。0℃で3.5時間攪拌した後、その混合物を1.2Nの塩酸水溶液中に注ぎ、ジクロロメタンで抽出する。その有機層を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、次いで、ブラインで洗い、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、そして、真空下で濃縮することにより、4−ニトロ−(N−トリフルオロアセチル−2−メチルアミノエトキシ)ベンゼン(1.06g)が与えられる。このニトロ化合物を、水素(55PSI)下において、パーボトル(Parr bottle)に入ったエチルアルコール(18mL)中における炭素上の10%パラジウムで2.25時間処理することにより、4−アミノ−(N−トリフルオロアセチル−2−メチルアミノエトキシ)ベンゼン(709mg)が得られる。
【0131】
実施例2.4−オキソ−4,5,6,7,4−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸4−[2−(プロピルアミノ)エトキシ]フェニルアミド
【化49】
Figure 2004508359
無水DMF(3.0mL)中における4−オキソ−4,5,6,7,4−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸(180mg、1.0mmol)とトリエチルアミン(0.56mL、4.0mmol)の−5℃溶液に、クロロギ酸エチル(0.24mL、2.5mmol)を加える。その混合物を0℃で2時間攪拌した後、[2−(4−アミノ−フェノキシ)−エチル]−プロピル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(294mg、1.0mmol)を加える。結果として生じた混合物を室温で16時間攪拌し、次いで、50℃で1時間攪拌する。その後、メタノール(2mL)と4MのKOH(1mL)を加え、50℃における攪拌を更に1時間続ける。次いで、その反応混合物を水(30mL)中に注ぎ、1MのHClで中和した後、5%の重炭酸ナトリウム(30mL)で処理し、酢酸エチル(50mL)で抽出する。その酢酸エチル層を水(50mL)で洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。得られた残分をクロロホルム(3mL)中に溶解し、トリフルオロ酢酸(2mL)で処理し、室温で3時間攪拌する。その反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、1Mの炭酸ナトリウム(100mL)で洗い、無水炭酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。結果として生じた粗生成物を、溶離液としてクロロホルム−メタノール−酢酸(80:16:4、v/v/v)を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、95mg(26%)の4−オキソ−4,5,6,7,4−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸4−[2−(プロピルアミノ)エトキシ]フェニルアミドを得た。H NMR(CDCl) δ 0.95(t、J=7.3Hz、3H)、1.68(クインテット、J=7.5Hz、2H)、2.19(m、2H)、2.65(m、2H)、2.94(t、J=7.5Hz、2H)、3.00(m、2H)、3.24(m、2H)、4.28(m、2H)、6.50(bs、2H)、6.92(d、J=9.0Hz、2H)、7.69(d、J=9.0Hz、2H)、12.3(s、1H)。MW(計算値)356.429;MS(M+H) 357。
【0132】
実施例3.4−オキソ−4,5,6,7,4−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸[3−フルオロ−4−(2−(モルホリン−4−イル−エトキシ)フェニル)−アミド
【化50】
Figure 2004508359
4−オキソ−4,5,6,7,4−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸(188mg、1.0mmol)、無水DMF(4mL)、無水ジクロロメタン(8mL)、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(287mg、1.5mmol)、DMAP(183mg、1.5mmol)、及び3−フルオロ−4−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−フェニルアミン(288mg、1.2mmol)の混合物を、窒素下において、室温で3日間攪拌する。その反応混合物を10%のNaCl(50mL)中に注ぎ、クロロホルム(2×50mL)で抽出する。それらを合わせたクロロホルム抽出液をNaCO上で乾燥させ、濾過し、そして、その溶媒を減圧下で蒸発させる。結果として生じた残分を、溶離液としてクロロホルム−メタノール−酢酸(70:24:6、v/v/v)を用いる分取シリカゲルプレートでのクロマトグラフィーにかけることにより、白色の固体として、130mg(32%)の純粋な4−オキソ−4,5,6,7,4−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸[3−フルオロ−4−(2−(モルホリン−4−イル−エトキシ)フェニル]−アミドが得られる。H NMR(CDOD) δ 2.19(クインテット、J=6.0Hz、2H)、2.65(m、6H)、2.86(t、J=5.5Hz、2H)、2.95(t、J=6.2Hz、2H)、3.77(t、J=4.6Hz、4H)、4.20(t、J=5.5Hz、2H)、7.01(t、J=9.0Hz、1H)、7.36(m、1H)、7.83(dd、J=13.2Hz及び2.4Hz、1H)。MW402.432(計算値);MS(M+H) 403。
【0133】
実施例4.4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸[6−(2−プロピルアミノ−エトキシ)−ピリジン−3−イル]−アミド
【化51】
Figure 2004508359
4−オキソ−4,5,6,7,4−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸(188mg、1.0mmol)、無水DMF(4mL)、無水ジクロロメタン(8mL)、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(287mg、1.5mmol)、DMAP(183mg、1.5mmol)、及び[2−(5−アミノ−ピリジン−2−イルオキシ)−エチル]−プロピル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(354mg、1.2mmol)の混合物を、窒素下において、室温で3日間攪拌する。次いで、その反応混合物を10%のNaCl水溶液(50mL)中に注ぎ、クロロホルム(2×50mL)で抽出する。それらを合わせたクロロホルム抽出液をNaCO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して残分を得る。その残分をクロロホルム(10mL)中に溶解し、トリフルオロ酢酸(5mL)で処理した後、窒素下において、室温で5時間攪拌する。得られた反応混合物を減圧下で蒸発させ、結果として生じた残分を、クロロホルム(80mL)と1MのNaCO(50mL)との間で分配する。それらの層を分離し、そのうちのクロロホルム層を無水NaCO上で乾燥させ、濾過し、濃縮する。その濃縮物を、2000μmのシリカゲルプレートと溶離液としてクロロホルム−メタノール−酢酸(70:24:6、v/v/v)を用いる分取薄層クロマトグラフィーで精製することにより、白色の固体として、150mg(42%)の4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸[6−(2−プロピルアミノ−エトキシ)−ピリジン−3−イル]−アミドが得られた。H NMR(CDCl) δ 0.95(t、J=7.3Hz、3H)、1.70(クインテット、J=7.7Hz、2H)、2.22(t、J=6.1Hz、2H)、2.67(t、J=6.0Hz、2H)、2.92(t、J=7.5Hz、2H)、3.06(t、J=6.0Hz、2H)、3.29(t、J=4.9Hz、2H)、4.51(t、J=4.8Hz、2H)、6.49(d、J=8.8Hz、1H)、7.80(dd、J=8.8Hz及び2.6Hz、1H)、8.62(d、J=2.6Hz、1H)。MW357.417(計算値);MS(M+H) 358、m.p.120℃。
【0134】
実施例5.4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸[6−(2−エチルアミノ−エトキシ)−ピリジン−3−イル]−アミド
【化52】
Figure 2004508359
標記化合物は、実施例4において上で説明されている手順を用いて、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(287mg、1.5mmol)とDMAP(183mg、1.5mmol)の存在下における4−オキソ−4,5,6,7,4−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸(188mg、1.0mmol)と[2−(5−アミノ−ピリジン−2−イルオキシ)−エチル]−エチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(338mg、1.2mmol)の反応から得ることができる。白色の固体として、収量:120mg(35%)の所望の生成物が得られた。H NMR(CDOD) δ 1.17(t、J=7.1Hz、3H)、2.24(クインテット、J=6.4Hz、2H)、2.70(t、J=6.4Hz、2H)、2.75(q、J=7.0Hz、2H)、2.98(t、J=6.2Hz、2H)、3.03(t、J=5.1Hz、2H)、4.41(t、J=5.3Hz、2H)、6.82(d、J=9.0Hz、1H)、8.11(dd、J=8.8Hz及び2.4Hz、1H)。MW343.390(計算値);MS(M+H) 344。
【0135】
実施例5a
以下の化合物は、本質的に、実施例1、2、3、及び4に関して上で説明されている手順に従って調製される。
【0136】
a)4−オキソ−4,5,6,7,4−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸3−フルオロ{4−[2−(プロピルアミノ)エトキシ]}フェニルアミド;
b)4−オキソ−4,5,6,7,4−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸3−フルオロ{4−[2−(エチルアミノ)エトキシ]}フェニルアミド;
c)4−オキソ−4,5,6,7,4−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸3−フルオロ−[(6−プロピルアミノ)−ピリジジン−3−イル]アミド;
d)4−オキソ−4,5,6,7,4−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸3−フルオロ−[(6−ブチルアミノ)−ピリジジン−3−イル]アミド;
e)4−オキソ−4,5,6,7,4−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸4−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]フェニルアミド;
f)4−オキソ−4,5,6,7,4−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸[6−(3−(ジメチルアミノ)プロポキシ)−ピリジル−3−イル]−アミド;
g)4−オキソ−4,5,6,7,4−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸[6−(3−(ジエチルアミノ)プロポキシ)−ピリジル−3−イル]−アミド;
h)4−オキソ−6,6−ジメチル−4,5,6,7,4−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸[6−(3−(ジエチルアミノ)プロポキシ)−ピリジル−3−イル]−アミド
実施例6
本発明の放射性標識プローブ化合物の調製
本発明の化合物は、放射性同位体である少なくとも1種類の原子を含む前駆体を用いてそれらの合成を実施することにより、放射性標識プローブとして調製することができる。この放射性同位体は、好適には、炭素(好適には、14C)、水素(好適には、H)、イオウ(好適には、35S)、またはヨウ素(好適には、125I)のうちの少なくとも1つから選択される。そのような放射性標識プローブは、放射性標識プローブ化合物の特注合成を専門とする放射性同位体供給業者により都合よく合成される。そのような供給業者は、Amersham Corporation,Arlington Heights,IL;Cambridge Isotope Laboratories,Inc.Andover,MA;SRI International,Menlo Park,CA;Wizard Laboratories,West Sacramento,CA;ChemSyn Laboratories,Lexena,KS;American Rdiolabeled Chemicals,Inc.,St.Louis,MO;及びMoravek Biochemicals Inc.,Brea,CA;を含む。
【0137】
また、トリチウム標識プローブ化合物は、トリチウム化された酢酸中における白金触媒交換反応を介して、トリチウム化されたトリフルオロ酢酸中における酸触媒交換反応を介して、あるいは、トリチウムガスを用いる不均一触媒交換反応を介して、触媒作用を利用することにより都合よく調製することもできる。また、そのような調製は、先行するパラグラフでリストアップされているいずれかの供給業者による特注放射性標識として都合よく実施することもできる。更に、トリチウムガスを用いるトリチウム−ハロゲン交換反応や、不飽和結合の遷移金属触媒トリチウムガス還元反応、あるいは、ケトン、アルデヒド、及びイミンのホウトリチウム化ナトリウム還元反応により、トリチウムを導入することもできる。
【0138】
実施例7
受容体オートラジオグラフィー
受容体オートラジオグラフィー(受容体マッピング)は、先行する実施例で説明されているようにして調製された本発明の放射性標識化合物を用い、Kuharにより「薬理学における現行のプロトコル(Current Protocols in Pharmacology)(1998年)」(John Wiley & Sons、New York)のセクション8.1.1から8.1.9で説明されているようにして、生体外で実施される。
【0139】
実施例8
結合アッセイ
このアッセイは、GABA結合親和性に対する標準的なアッセイである。Thomas及びTallman(J.Bio.Chem.1981年;156:9838−9842、及び、J.Neurosci.1983年;3:433−440)が説明している結合アッセイを用い、GABA受容体のベンゾジアゼピン部位に対する本発明の化合物の高い親和性と高い選択性が実証される。
【0140】
ラット皮質組織を切除し、25容量(w/v)のBuffer A(0.05MのTris HClバッファー、4℃においてpH7.4)中でホモジナイズする。この組織ホモジネートを、低温(4℃)下において、20,000×gで20分間遠心分離する。生じた上澄み液をデカントして、そのペレットを同じ容量のバッファー中で再度ホモジナイズし、20,000×gで再び遠心分離する。この遠心分離ステップの上澄み液をデカントし、そのペレットを−20℃で夜通し保管する。次いで、このペレットを解凍し、25容量のBuffer A(オリジナル重量/容量)中に再懸濁させ、20,000×gで遠心分離し、その上澄み液をデカントする。この洗浄ステップをもう1回繰り返す。最後に、そのペレットを50容量のBuffer A中に再懸濁させる。
【0141】
100μlの組織ホモジネートと、100μlの放射リガンド(0.5nMのH−Ro15−1788[H−フルマゼニル]、比放射能:80Ci/mmol)、及び試験化合物または対照物質(以下を参照)を含むインキュベーション用調製物を作成し、Buffer Aで全量を500μlにする。4℃で30分間インキュベーションした後、遊離リガンドと結合リガンドを分離するため、Whatman GFBフィルターを通じて迅速に濾過する。それらのフィルターを新鮮なBuffer Aで2回洗浄し、液体シンチレーションカウンターで計数する。非特異的な結合(対照物質)は、10μMのジアゼパム(Research Biochemicals International,Natick,MA)を用いるH Ro15−1788の置換により決定される。データを三重に収集してそれらを平均し、各化合物での全特異的結合(全特異的結合=全結合−非特異的結合)の阻害百分率を算出した。
【0142】
阻害百分率を決定するため、上述の方法による曲線毎に得られた10−12Mから10−5Mまでの化合物濃度範囲にわたる11個までのポイントを伴う競合結合曲線を得る。Ki値は、Cheng−Prussof方程式により算出される。このアッセイを用いて試験した場合、化学式Iの好適な化合物は1μM未満のK値を示し、本発明のより好適な化合物は500nM未満のK値を持ち、そして、特に好適な化合物は100nM未満のK値を持つ。
【0143】
実施例9
電気生理学
以下のアッセイを用いて、本発明の化合物がGABA受容体のベンゾジアゼピン部位においてアゴニストとして作用するか、アンタゴニストとして作用するか、あるいは逆アゴニストとして作用するかが決定される。
【0144】
アッセイは、White及びGurley(NeuroReport 6:1313−1316、1995年)、並びに、White、Gurley、Hartnett、Stirling、及びGregory(Receptors and Channels 3:1−5、1995年)に記載されているものに変更を加えた方法で実施される。電気生理学的な記録は、−70mVの膜保持電位における2電極電圧固定技法を用いて実施される。アフリカツメガエル(Xenopus Laevis)卵母細胞が酵素的に単離され、それぞれ、α、β、及びγサブユニットに対して4:1:4の比で混合された非ポリアデニル化cRNAが注入される。Whiteらの発表文献に記載されているα、β、及びγサブユニットの9種類の組み合わせのうち、好適な組み合わせは、αβγ、αβγ、αβγ、及びαβγである。好適には、各組合わせにおけるサブユニットcRNAsのすべてがヒト・クローンであるか、あるいは、すべてがラット・クローンである。一連のこれらの各クローン化サブユニットはGENBANKから入手することができ、例えば、ヒトαのGENBANK登録番号はX14766であり、ヒトαのGENBANK登録番号はA28100であり;ヒトαのGENBANK登録番号はA28102であり;ヒトαのGENBANK登録番号はA28104であり;ヒトβのGENBANK登録番号はM82919であり;ヒトβのGENBANK登録番号はZ20136であり;ヒトβのGENBANK登録番号はX15376であり;ラットαのGENBANK登録番号はL08490であり、ラットαのGENBANK登録番号はL08491であり;ラットαのGENBANK登録番号はL08492であり;ラットαのGENBANK登録番号はL08494であり;ラットβのGENBANK登録番号はX15467であり;ラットβのGENBANK登録番号はX15468であり;そして、ラットγのGENBANK登録番号はL08497である。各サブユニットの組み合わせに対し、1μMのGABAが適用されたときに>10nAの電流振幅が得られるように、各構成サブユニットに充分なメッセージが注入される。
【0145】
誘発可能な最大GABA電流の<10%を誘発するGABA濃度(例えば、1μM−9μM)に対して種々の化合物を評価する。濃度/効果の関係を評価するため、各卵母細胞を、漸増する種々の濃度の化合物に晒す。化合物の有効性は、電流振幅における変化百分率として算出される;100*((Ic/I)−1)、ここで、Icは、試験化合物の存在下において観測されたGABA誘発電流振幅であり、そして、Iは、その試験化合物の不在下において観測されたGABA誘発電流振幅である。
【0146】
ベンゾジアゼピン部位に対する化合物の特異性は、濃度/効果曲線の完成後に決定される。先に適用された化合物を取り除くべく充分に卵母細胞を洗浄した後、その卵母細胞を、GABA+1μMのRO15−1788に晒し、続いて、GABA+1μMのRO15−1788+試験化合物に晒す。化合物を加えたことによる変化百分率を、上で説明されているようにして算出する。1μMのRO15−1788の不在下において観測された電流振幅における変化百分率から、RO15−1788の存在下において観測された変化百分率を減算する。平均有効性の計算や標準的な方法によるEC50値の計算では、これらの正味の値が使用される。平均有効性及びEC50値を評価するため、この濃度/効果データがそれらの細胞にわたって平均され、論理計算式に当てはめられる。
【0147】
今や、本発明、及び、本発明を製造及び使用する仕方並びにプロセスは、本発明が関わる技術分野におけるあらゆる熟練者が同一物を製造及び使用できるように、完全、明快、簡潔、及び正確な用語を用いて記述されている。これまでに行われてきた説明は、本発明の好適な実施形態について述べたものであり、以下の特許請求項で説明されている通りの本発明の精神または範囲から逸脱することなく、それらに種々の変更が為し得ることを理解すべきである。発明に関わる主題を詳細に指摘し、且つ、明確に主張するため、本明細書を以下の特許請求項で終結させる。

Claims (61)

  1. 次の化学式:
    Figure 2004508359
    [式中:
    nは、0、1、または2であり;
    及びRは、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ニトロ、シアノ、アミノ、モノ−またはジアルキルアミノから独立的に選択され;
    は、水素またはC1−6アルキルであり;
    Arは、アリール、あるいは、飽和、不飽和、または芳香族のヘテロ環式の基であり、ここで、ヘテロ環式の基の各アリールは、場合によっては、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、アジド、アルカノイル、アミノ、モノまたはジアルキルアミノ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、カルボキサミド、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、アリールオキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アリールアルコキシ、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルからなるグループから独立的に選択される1個、2個、3個、または4個の置換基で置換されており;
    nが0または2のときには、Arは、場合によっては、Gで置換されており、ここで、
    Gは、次の化学式:
    Figure 2004508359
    の基を表し、ここで、
    Wは、酸素、NH、N−アルキル、N−アシル、イオウ、またはCR[ここで、R及びRは、同一または異なるものであって、水素、アルキルを表しており、もしくは、RとRが一緒になって、3−7個の炭素原子を有する飽和または部分的に不飽和の炭素環式の環を形成していてよい]であり;
    Figure 2004508359
    は、独立的に、線状または分枝状の炭素鎖を表し、それらの炭素鎖は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、モノまたはジアルキルアミノ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、及びハロアルコキシからなるグループから独立的に選択される1個、2個、または3個の置換基で置換されていてよく;
    xは、0、1、2、または3であり;そして
    yは、0、1、2、または3であり;そして
    Zは、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキル(アルコキシ)、アミノ、モノまたはジアルキルアミノ、あるいは−NRCOR[ここで、R及びRは、同一または異なるものであって、水素またはアルキルを表しており、もしくは、RとR及び、それらが結合されている原子とがヘテロシクロアルキル環を形成している]であり、または、
    Zは、アリール、もしくは、飽和、部分的に不飽和、または各環が5個から8個の環員からなる1個から3個の環の芳香族のヘテロ環式の基であり、そして、ヘテロ環式の基の場合、それらの前記環のうち少なくとも1つにおいては、1個から約3個のヘテロ原子は、N、O、及びSからなるグループから選択され、ここで、各アリールまたはヘテロ環式の基は、場合によっては、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、アジド、アルカノイル、カルボキサミド、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アミノアルキル、アリール、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アミノ、モノまたはジアルキルアミノ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、アリールアルキル、アリールアルコキシ、ヘテロアリール、及びヘテロシクロアルキルからなるグループから独立的に選択される1個、2個、3個、または4個の置換基により各環で置換されており;あるいは、
    nが1のときには、Arは、少なくとも1つの基Gで置換されており、ここで、Gは:
    Figure 2004508359
    を表し、また、ここで、
    (i)Wはイオウであり、そして、
    Figure 2004508359
    並びにZは、上で定義されている通りのものであり;
    (ii)Wは、酸素、NR10[ここで、R10は、水素、アルキル、またはアシルである]であり、あるいは、WはCR[ここで、R及びRは、同一または異なるものであって、水素、アルキルを表している]であり、ここで:
    Figure 2004508359
    は、独立的に、線状または分枝状の炭素鎖を表し、それらの炭素鎖は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、モノまたはジアルキルアミノ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、及びハロアルコキシからなるグループから独立的に選択される1個、2個、または3個の置換基で置換されていてよく;
    xは、0、1、2、または3であり;そして
    yは、1、2、または3であり;そして
    Zは、ヒドロキシ、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキル(アルコキシ)、アミノ、モノまたはジアルキルアミノ、あるいは−NRCOR[ここで、R及びRは、同一または異なるものであって、水素またはアルキルを表しており、もしくは、RとR及び、それらが結合されている原子とがヘテロシクロアルキル環を形成している]であり、または、
    Zは、アリール、もしくは、飽和、部分的に不飽和、または各環が5個から8個の環員からなる1個から3個の環の芳香族のヘテロ環式の基であり、そして、ヘテロ環式の基の場合、それらの前記環のうち少なくとも1つにおいては、1個から約3個のヘテロ原子は、N、O、及びSからなるグループから選択され、ここで、各アリールまたはヘテロ環式の基は、場合によっては、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、アジド、アルカノイル、カルボキサミド、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アミノアルキル、アリール、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アミノ、モノまたはジアルキルアミノ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、アリールアルキル、アリールアルコキシ、ヘテロアリール、及びヘテロシクロアルキルからなるグループから独立的に選択される1個、2個、3個、または4個の置換基により各環で置換されており;
    (iii)WはCR[ここで、RとRは一緒になって、飽和または部分的に不飽和の炭素環式の環を形成している]であり、ここで、
    Figure 2004508359
    は、独立的に、線状または分枝状の炭素鎖を表し、それらの炭素鎖は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、モノまたはジアルキルアミノ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、及びハロアルコキシからなるグループから独立的に選択される1個、2個、または3個の置換基で置換されていてよく;
    xは、1、2、または3であり;そして
    yは、0、1、2、または3であり;そして
    Zは、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキル(アルコキシ)、アミノ、モノまたはジアルキルアミノ、あるいは−NRCOR[ここで、R及びRは、同一または異なるものであって、水素またはアルキルを表しており、もしくは、RとR及び、それらが結合されている原子とがヘテロシクロアルキル環を形成している]であり、または、
    Zは、アリール、もしくは、飽和、部分的に不飽和、または各環が5個から8個の環員からなる1個から3個の環の芳香族のヘテロ環式の基であり、そして、ヘテロ環式の基の場合、それらの前記環のうち少なくとも1つにおいては、1個から約3個のヘテロ原子は、N、O、及びSからなるグループから選択され、ここで、各アリールまたはヘテロ環式の基は、場合によっては、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、アジド、アルカノイル、カルボキサミド、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アミノアルキル、アリール、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アミノ、モノまたはジアルキルアミノ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、アリールアルキル、アリールアルコキシ、ヘテロアリール、及びヘテロシクロアルキルからなるグループから独立的に選択される1個、2個、3個、または4個の置換基により各環で置換されている]
    の化合物、または、それの医薬適合性の塩。
  2. 前記式中:
    nが1であり;
    Arが、フェニル、ピロリル、フラニル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリジジニル、ナフチル、インドリル、キノリニル、またはイソキノリニルであり、それらのそれぞれは、少なくとも1つの基Gで置換されており、そして、場合によっては、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1−6ハロアルキル、C1−6ハロアルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルキル、ハロ(C2−3)アルケニル、ハロ(C2−3)アルキニル、C1−6アルコキシ、及びモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノから独立的に選択される置換基で一置換、二置換、または三置換されており;
    ここで、Gは:
    Figure 2004508359
    を表し、ここで、
    Zは、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキル(アルコキシ)、アミノ、モノまたはジアルキルアミノ、あるいは−NRCOR[ここで、R及びRは、同一または異なるものであって、水素またはアルキルを表している]であり、もしくは、
    Zは、フェニル、ピロリル、フラニル、チエニル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ベンゾイミダゾリル、ナフチル、インドリル、イソインドリル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾ[b]チオフェニル、ベンゾ[d]イソオキサゾリル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、またはピペラジニルであり、場合によっては、それらのそれぞれが、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、C1−3ハロアルコキシ、ハロ(C1−3)アルキル、ハロ(C2−3)アルケニル、ハロ(C2−3)アルキニル、C1−6アルコキシ、及びモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノから独立的に選択される置換基で一置換、二置換、または三置換されており;そして、
    Figure 2004508359
    は、独立的に、線状または分枝状の炭素鎖を表しており、それらの炭素鎖は、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノ、モノまたはジ(C1−6)アルキルアミノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルキル、及びC1−6ハロアルコキシからなるグループから独立的に選択される1個、2個、または3個の置換基で置換されていてよく;
    xは、0、1、2、または3であり;そして
    yが、0、1、2、または3である;
    ことを特徴とする、請求項1記載の化合物または塩。
  3. 前記式中:
    Arが、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリジジニル、またはピラゾリルであり、それらのそれぞれは、少なくとも1つの基Gで置換されており、そして、場合によっては、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルコキシ、ハロ(C2−3)アルケニル、ハロ(C2−3)アルキニル、C1−6アルコキシ、及びモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノから独立的に選択される置換基で一置換、二置換、または三置換されており;
    Zは、水素、ヒドロキシ、C1−6アルコキシ、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3アルコキシ)、アミノ、モノまたはジ(C1−6)アルキルアミノ、あるいは−NRCOR[ここで、R及びRは、同一または異なるものであって、水素またはC1−6アルキルを表している]であり、もしくは、
    Zは、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、またはピペラジニルであり、場合によっては、それらのそれぞれが、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルコキシ、C1−6アルコキシ、またはモノ及びジ(C1−6)アルキルアミノから独立的に選択される置換基で一置換、二置換、または三置換されており;そして、
    Figure 2004508359
    は、独立的に、メチレン基を表しており;ここで、
    xは、0、1、2、または3であり;そして
    yが、0、1、2、または3である;
    ことを特徴とする、請求項2記載の化合物または塩。
  4. 前記式中のxが0であることを特徴とする、請求項3記載の化合物または塩。
  5. 前記式中:
    Zが、水素、ヒドロキシ、C1−6アルコキシ、C3−7シクロアルキル(C1−3アルコキシ)、アミノ、あるいはモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノであり、もしくは、
    Zが、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、またはピペラジニルであり、場合によっては、それらのそれぞれが、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、C1−6ハロアルキル、C1−6ハロアルコキシ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルコキシ、C1−6アルコキシ、及びモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノから独立的に選択される置換基で一置換、二置換、または三置換されている;
    ことを特徴とする、請求項4記載の化合物または塩。
  6. 前記式中:
    Zが、アミノ、モノまたはジ(C1−6)アルキルアミノであり、もしくは、
    Zが、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、またはピペラジニルであり、場合によっては、それらのそれぞれが、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、C1−2ハロアルキル、C1−2ハロアルコキシ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、及びモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノから独立的に選択される置換基で一置換、または二置換されている;
    ことを特徴とする、請求項4記載の化合物または塩。
  7. 前記式中:
    nが1であり;
    Arが、フェニル、ピロリル、フラニル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ナフチル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、ピラゾリル、またはピリジジニルであり、それらのそれぞれは、少なくとも1つの基Gで置換されており、そして、場合によっては、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルコキシ、ハロ(C2−3)アルケニル、ハロ(C2−3)アルキニル、C1−6アルコキシ、あるいはモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノで一置換、二置換、または三置換されており;
    ここで、Gは:
    Figure 2004508359
    を表し、ここで、
    Figure 2004508359
    は、独立的に、線状または分枝状の炭素鎖を表し、それらの炭素鎖は、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノ、モノまたはジ(C1−6)アルキルアミノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C3−7シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルキル、及びC1−6ハロアルコキシからなるグループから独立的に選択される1個、2個、または3個の置換基で置換されていてよく;
    xは、0、1、または2であり;
    yは、1、2、または3であり;そして
    Zが、ヒドロキシ、C1−6アルコキシ、C3−7シクロアルキル(C1−3アルコキシ)、アミノ、モノまたはジ(C1−6)アルキルアミノ、あるいは−NRCOR[ここで、R及びRは、同一または異なるものであって、水素またはC1−6アルキルを表している]であり、もしくは、
    Zが、フェニル、ピロリル、フラニル、チエニル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ベンゾイミダゾリル、ナフチル、インドリル、イソインドリル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾ[b]チオフェニル、ベンゾ[d]イソオキサゾリル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピリジジニル、またはピペラジニルであり、場合によっては、それらのそれぞれが、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルコキシ、ハロ(C2−3)アルケニル、ハロ(C2−3)アルキニル、C1−6アルコキシ、及びモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノから独立的に選択される置換基で一置換、二置換、または三置換されている;
    ことを特徴とする、請求項1記載の化合物または塩。
  8. 前記式中:
    Arが、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリジジニル、またはピラゾリルであり、それらのそれぞれは、少なくとも1つの基Gで置換されており、そして、場合によっては、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、C1− アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルコキシ、ハロ(C1−3)アルキル、ハロ(C2−3)アルケニル、ハロ(C2−3)アルキニル、C1−6アルコキシ、及びモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノから独立的に選択される置換基で一置換、二置換、または三置換されており;
    Zが、ヒドロキシ、アルコキシ、シクロアルキル(アルコキシ)、アミノ、モノ−またはジ(C1−6)アルキルアミノ、あるいは−NRCOR[ここで、R及びRは、同一または異なるものであって、水素またはC−Cアルキルを表している]であり、もしくは、
    Zが、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、またはピペラジニルであり、場合によっては、それらのそれぞれが、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルキル、C1−6アルコキシ、及びモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノから独立的に選択される置換基で一置換、二置換、または三置換されており;そして、
    Figure 2004508359
    は、独立的に、メチレン基を表しており;ここで、
    xが、0、1、2、または3であり;そして
    yが、1、2、または3である;
    ことを特徴とする、請求項7記載の化合物または塩。
  9. 前記式中のxが0であることを特徴とする、請求項8記載の化合物または塩。
  10. 前記式中:
    Zが、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、C−Cシクロアルキル(C−C)アルコキシ、アミノ、あるいはモノ−またはジ(C−C)アルキルアミノであり、もしくは、
    Zが、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、またはピペラジニルであり、場合によっては、それらのそれぞれが、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルコキシ、C1−6アルコキシ、及びモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノから独立的に選択される置換基で一置換、二置換、または三置換されている;
    ことを特徴とする、請求項9記載の化合物または塩。
  11. 前記式中:
    yが、1、2、または3であり;
    Zが、アミノ、あるいはモノ−またはジ(C−C)アルキルアミノであり、もしくは、
    Zが、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、またはピペラジニルであり、場合によっては、それらのそれぞれが、C1−6アルキル、あるいはモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノで独立的に一置換、または二置換されている;
    ことを特徴とする、請求項9記載の化合物または塩。
  12. 前記式中:
    Zが、アミノ、モノまたはジ(C−C)アルキルアミノであり、もしくは、
    Zが、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、またはピペラジニルであり、場合によっては、それらのそれぞれが、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、あるいはC1−6アルキルで独立的に一置換、または二置換されている;
    ことを特徴とする、請求項9記載の化合物または塩。
  13. 前記式中のZがモノまたはジ(C−C)アルキルアミノであることを特徴とする、請求項9記載の化合物または塩。
  14. 前記式中のyが1、2、または3であり、そして、ZがC−Cアルキルアミノであることを特徴とする、請求項9記載の化合物または塩。
  15. 前記式中のR及びRが、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−2ハロアルキル、C1−2ハロアルコキシ、ニトロ、シアノ、アミノ、並びにモノ−及びジ(C1−6)アルキルアミノから独立的に選択されることを特徴とする、請求項13記載の化合物または塩。
  16. 前記式中のR及びRが、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−2アルキル、C1−2アルコキシ、C1−2ハロアルキル、及びC1−2ハロアルコキシからなるグループから独立的に選択されることを特徴とする、請求項14記載の化合物または塩。
  17. 前記式中:
    nが1であり;
    Arが、フェニル、ピロリル、フラニル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ナフチル、インドリル、キノリニル、ピラゾリル、ピリジジニル、またはイソキノリニルであり、それらのそれぞれは、少なくとも1つの基Gで置換されており、そして、場合によっては、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルコキシ、ハロ(C2−3)アルケニル、ハロ(C2−3)アルキニル、C1−6アルコキシ、及びモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノから独立的に選択される置換基で一置換、二置換、または三置換されており;
    ここで、Gは:
    Figure 2004508359
    を表し、ここで、R10は、水素、C1−6アルキル、またはC2−6アシルであり;
    Figure 2004508359
    は、独立的に、線状または分枝状の炭素鎖を表し、それらの炭素鎖は、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノ、モノまたはジ(C1−6)アルキルアミノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C3−7シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルキル、及びC1−6ハロアルコキシからなるグループから独立的に選択される1個、2個、または3個の置換基で置換されていてよく;
    xは、0、1、または2であり;
    yは、1、2、または3であり;そして
    Zが、ヒドロキシ、アルコキシ、C3−7シクロアルキル(C1−3アルコキシ)、アミノ、モノまたはジ(C1−6)アルキルアミノ、あるいは−NRCOR[ここで、R及びRは、同一または異なるものであって、水素またはC1−6アルキルを表している]であり、もしくは、
    Zが、フェニル、ピロリル、フラニル、チエニル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ベンゾイミダゾリル、ナフチル、インドリル、イソインドリル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾ[b]チオフェニル、ベンゾ[d]イソオキサゾリル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピリジジニル、またはピペラジニルであり、場合によっては、それらのそれぞれが、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルコキシ、ハロ(C2−3)アルケニル、ハロ(C2−3)アルキニル、C1−6アルコキシ、及びモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノから独立的に選択される置換基で一置換、二置換、または三置換されている;
    ことを特徴とする、請求項1記載の化合物または塩。
  18. 前記式中:
    10が、水素またはC−Cアルキルであり;
    Arが、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリジジニル、またはピラゾリルであり、それらのそれぞれは、少なくとも1つの基Gで置換されており、そして、場合によっては、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルコキシ、ハロ(C1−3)アルキル、ハロ(C2−3)アルケニル、ハロ(C2−3)アルキニル、C1−6アルコキシ、及びモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノから独立的に選択される置換基で一置換、二置換、または三置換されており;
    Zが、ヒドロキシ、アルコキシ、シクロアルキル(アルコキシ)、アミノ、モノ−またはジ(C−C)アルキルアミノ、あるいは−NRCOR[ここで、R及びRは、同一または異なるものであって、水素またはC−Cアルキルを表している]であり、もしくは、
    Zが、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、またはピペラジニルであり、場合によっては、それらのそれぞれが、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルキル、C1−6アルコキシ、及びモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノから独立的に選択される置換基で一置換、二置換、または三置換されており;そして、
    Figure 2004508359
    は、独立的に、メチレン基を表しており;ここで、
    xが、0、1、2、または3であり;そして
    yが、1、2、または3である;
    ことを特徴とする、請求項17記載の化合物または塩。
  19. 前記式中のxが0であり、そして、R10が水素またはメチルあることを特徴とする、請求項18記載の化合物または塩。
  20. 前記式中:
    Zが、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、C−Cシクロアルキル(C−C)アルコキシ、アミノ、あるいはモノ−またはジ(C−C)アルキルアミノであり、もしくは、
    Zが、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、またはピペラジニルであり、場合によっては、それらのそれぞれが、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルコキシ、C1−6アルコキシ、及びモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノから独立的に選択される置換基で一置換、二置換、または三置換されている;
    ことを特徴とする、請求項19記載の化合物または塩。
  21. 前記式中:
    yが、1、2、または3であり;
    Zが、アミノ、あるいはモノ−またはジ(C−C)アルキルアミノであり、もしくは、
    Zが、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、またはピペラジニルであり、場合によっては、それらのそれぞれが、C1−6アルキル、あるいはモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノで独立的に一置換、または二置換されている;
    ことを特徴とする、請求項19記載の化合物または塩。
  22. 前記式中:
    Zが、アミノ、モノまたはジ(C−C)アルキルアミノであり、もしくは、
    Zが、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、またはピペラジニルであり、場合によっては、それらのそれぞれが、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、あるいはC1−6アルキルで独立的に一置換、または二置換されている;
    ことを特徴とする、請求項19記載の化合物または塩。
  23. 前記式中のZがモノまたはジ(C−C)アルキルアミノであることを特徴とする、請求項19記載の化合物または塩。
  24. 前記式中のyが1、2、または3であり、そして、ZがC−Cアルキルアミノであることを特徴とする、請求項19記載の化合物または塩。
  25. 前記式中のR及びRが、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−2ハロアルキル、C1−2ハロアルコキシ、ニトロ、シアノ、アミノ、並びにモノ−及びジ(C1−6)アルキルアミノから独立的に選択されることを特徴とする、請求項23記載の化合物または塩。
  26. 前記式中のR及びRが、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−2アルキル、C1−2アルコキシ、C1−2ハロアルキル、及びC1−2ハロアルコキシからなるグループから独立的に選択されることを特徴とする、請求項24記載の化合物または塩。
  27. 前記式中のRが水素であることを特徴とする、請求項5記載の化合物または塩。
  28. 前記式中のRが水素であることを特徴とする、請求項9記載の化合物または塩。
  29. 前記式中のRが水素であることを特徴とする、請求項14記載の化合物または塩。
  30. 前記式中のRが水素であることを特徴とする、請求項26記載の化合物または塩。
  31. 前記式中:
    nが0または2であり;
    及びRが、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−2アルキル、C1−2アルコキシ、C1−2ハロアルキル、及びC1−2ハロアルコキシからなるグループから独立的に選択され;
    Arが、フェニル、ピロリル、フラニル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリジジニル、ナフチル、インドリル、キノリニル、またはイソキノリニルであり、場合によっては、それらのそれぞれが、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1−6ハロアルキル、C1−6ハロアルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルキル、ハロ(C2−3)アルケニル、ハロ(C2−3)アルキニル、C1−6アルコキシ、モノまたはジ(C1−6)アルキルアミノ、及びGから独立的に選択される置換基で一置換、二置換、または三置換されており;ここで、
    Gは:
    Figure 2004508359
    を表し、ここで、
    Wは、窒素、酸素、またはCR[ここで、R及びRは、同一または異なるものであって、水素、あるいは、直鎖または分枝鎖のC1−6アルキルを表している]であり;
    Zは、水素、ヒドロキシ、C1−6アルコキシ、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3アルコキシ)、アミノ、及びモノまたはジ(C1−6)アルキルアミノからなるグループから選択され;もしくは、
    Zは、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、モルホリニル、フェニル、ピリジル、ピラゾリル、ピリミジニル、またはピリジジニルであり、場合によっては、それらのそれぞれが、ハロ(C−C)アルキル、ハロ(C−C)アルコキシ、ハロゲン、C1−6アルキル、ヒドロキシ、及びC1−6アルコキシからなるグループから独立的に選択される1個、2個、または3個の基で置換されており;
    Figure 2004508359
    は、線状または分枝状の炭素鎖を表し、それらの炭素鎖は、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、モノまたはジ(C1−6)アルキルアミノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルキル、及びC1−6ハロアルコキシからなるグループから独立的に選択される1個、2個、または3個の置換基で置換されていてよく;
    xが、0、1、2、または3であり;そして
    yが、0、1、2、または3である;
    ことを特徴とする、請求項1記載の化合物または塩。
  32. 前記式中のArが、フェニル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、またはピリジジニルであって、場合によっては、それらのそれぞれが、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1−6ハロアルキル、C1−6ハロアルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル(C1−3)アルキル、ハロ(C1−3)アルキル、ハロ(C2−3)アルケニル、ハロ(C2−3)アルキニル、C1−6アルコキシ、モノまたはジ(C1−6)アルキルアミノ、及びGから独立的に選択される置換基で一置換、二置換、または三置換されていることを特徴とする、請求項31記載の化合物。
  33. 前記式中のArが、フェニル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、またはピリジジニルであって、それらのそれぞれが、少なくとも1つのGで置換されており、そして、場合によっては、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、トリフルオロメチル、アミノ、並びにモノ−及びジ(C−C)アルキルアミノから独立的に選択される1個または2個の基で置換されていることを特徴とする、請求項31記載の化合物または塩。
  34. 前記式中のR及びRが、各出現毎に、水素、メチル、及びエチルから独立的に選択されることを特徴とする、請求項14記載の化合物。
  35. 前記式中のR及びRのうちの3個を越えない基が水素以外であることを特徴とする、請求項34記載の化合物または塩。
  36. 前記式中のR及びRのうちの1個、2個、または3個がメチルまたはエチルであり、そして、残りのR及びR置換基が水素であることを特徴とする、請求項14記載の化合物または塩。
  37. 前記式中のR及びRのうちの1個、2個、または3個がメチルまたはエチルであり、そして、残りのR及びR置換基が水素であることを特徴とする、請求項6記載の化合物または塩。
  38. 前記式中のR及びRのうちの1個、2個、または3個がメチルまたはエチルであり、そして、残りのR及びR置換基が水素であることを特徴とする、請求項26記載の化合物または塩。
  39. 前記式中のArが、フェニル、ピリジル、またはピリジジニルであり、それらのそれぞれが:
    ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、ニトロ、アミノ、並びにモノ−及びジ(C−C)アルキルアミノから選択される一つの基で置換されていることを特徴とする、請求項5記載の化合物または塩;及び
    −Cアルキルアミノ、ジ(C−C)アルキルアミノ、アミノ、モルホリノ、ピペラジニル、4−(C−C)アルキルピペラジニル、ピペリジニル、または場合によってC−Cアルキルで置換されたピペリジニル:で置換されたC−Cアルコキシで置換されていることを特徴とする、請求項5記載の化合物または塩。
  40. 前記式中のArが、フェニル、ピリジル、またはピリジジニルであり、それらのそれぞれが:
    ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、ニトロ、アミノ、並びにモノ−及びジ(C−C)アルキルアミノから選択される一つの基で置換されていることを特徴とする、請求項9記載の化合物または塩;及び
    −Cアルキルアミノ、ジ(C−C)アルキルアミノ、アミノ、モルホリノ、ピペラジニル、4−(C−C)アルキルピペラジニル、ピペリジニル、または場合によってC−Cアルキルで置換されたピペリジニルで置換されたC−Cアルコキシで置換されていることを特徴とする、請求項9記載の化合物または塩。
  41. 前記式中のArが、フェニル、ピリジル、またはピリジジニルであり、それらのそれぞれが:
    ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、ニトロ、アミノ、並びにモノ−及びジ(C−C)アルキルアミノから選択される一つの基で置換されていることを特徴とする、請求項19記載の化合物または塩;及び
    −Cアルキルアミノ、ジ(C−C)アルキルアミノ、アミノ、モルホリノ、ピペラジニル、4−(C−C)アルキルピペラジニル、ピペリジニル、または場合によってC−Cアルキルで置換されたピペリジニル:で置換されたC−Cアルコキシで置換されていることを特徴とする、請求項19記載の化合物または塩。
  42. 当該化合物または塩が:
    4−オキソ−4,5,6,7,4−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸4−[2−(プロピルアミノ)エトキシ]フェニルアミド、または、それの医薬適合性の塩;
    4−オキソ−4,5,6,7,4−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸[3−フルオロ−4−(2−(モルホリン−4−イル−エトキシ)フェニル]−アミド、または、それの医薬適合性の塩;
    4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸[6−(2−プロピルアミノ−エトキシ)−ピリジン−3−イル]−アミド、または、それの医薬適合性の塩;
    4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸[6−(2−エチルアミノ−エトキシ)−ピリジン−3−イル]−アミド、または、それの医薬適合性の塩;
    4−オキソ−4,5,6,7,4−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸3−フルオロ−{4−[2−(プロピルアミノ)エトキシ]}フェニルアミド、または、それの医薬適合性の塩;
    4−オキソ−4,5,6,7,4−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸3−フルオロ{4−[2−(エチルアミノ)エトキシ]}フェニルアミド、または、それの医薬適合性の塩;
    4−オキソ−4,5,6,7,4−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸3−フルオロ−[(6−プロピルアミノ)−ピリジジン−3−イル]アミド、または、それの医薬適合性の塩;
    4−オキソ−4,5,6,7,4−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸3−フルオロ−[(6−ブチルアミノ)−ピリジジン−3−イル]アミド、または、それの医薬適合性の塩;
    4−オキソ−4,5,6,7,4−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸4−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]フェニルアミド、または、それの医薬適合性の塩;
    4−オキソ−4,5,6,7,4−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸[6−(3−(ジメチルアミノ)プロポキシ)−ピリジル−3−イル]−アミド、または、それの医薬適合性の塩;
    4−オキソ−4,5,6,7,4−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸[6−(3−(ジエチルアミノ)プロポキシ)−ピリジル−3−イル]−アミド、または、それの医薬適合性の塩;
    4−オキソ−6,6−ジメチル−4,5,6,7,4−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸[6−(3−(ジエチルアミノ)プロポキシ)−ピリジル−3−イル]−アミド、または、それの医薬適合性の塩;
    であることを特徴とする、請求項1記載の化合物または塩。
  43. 少なくとも1種類の医薬適合性の担体または賦形剤と組み合わされた請求項1による化合物または塩を含む薬剤組成物。
  44. GABA受容体のシグナル伝達活性を変質させるための方法であって、当該方法が、そのような受容体を発現する細胞と、検出可能な程度に該細胞の電気生理学を変質させるのに充分な濃度で請求項1による化合物または塩を含む溶液とを接触させるステップを含み、ここで、該細胞の電気生理学における検出可能な変質がGABA受容体のシグナル伝達活性の変質を指し示すことを特徴とする、GABA受容体のシグナル伝達活性の変質方法。
  45. GABA受容体のシグナル伝達活性を変質させるための方法であって、当該方法が、そのような受容体を発現する細胞と、GABA受容体を発現する細胞の生体外における塩化物コンダクタンスを検出可能な程度に変質させるのに充分な濃度で請求項1による化合物または塩を含む溶液とを接触させるステップを含むことを特徴とする、GABA受容体のシグナル伝達活性の変質方法。
  46. 該細胞の電気生理学における前記検出可能な変質が、該細胞の塩化物イオンコンダクタンスにおける変化であることを特徴とする、請求項45記載の方法。
  47. 前記細胞が、異種GABA受容体を組み換え体により発現する細胞であり、そして、該細胞の電気生理学における前記変質が、細胞内記録法またはパッチクランプ記録法により検出されることを特徴とする、請求項46記載の方法。
  48. 前記細胞が、動物の生体内において接触がもたらされる神経細胞であり、前記溶液が体液であり、そして、該細胞の電気生理学における変質が該動物の行動における再現可能な変化として検出されることを特徴とする、請求項46記載の方法。
  49. 前記動物が人間であり、前記細胞が脳細胞であり、そして、前記体液が脳脊髄液であることを特徴とする、請求項48記載の方法。
  50. GABA受容体のシグナル伝達活性を変質させるための方法であって、当該方法が、GABA受容体を発現する細胞を、ヒトGABA受容体を発現する細胞への生体外におけるRO15−1788の結合を阻害するのに充分な濃度で、請求項1による化合物または塩に晒すステップを含むことを特徴とする、GABA受容体のシグナル伝達活性の変質方法。
  51. 不安症、鬱病、睡眠障害、またはアルツハイマー痴呆を治療するための方法であって、当該方法が、そのような治療を必要としている患者に、有効量の請求項1の化合物または塩を投与するステップを含むことを特徴とする治療方法。
  52. 細胞または組織サンプル中におけるGABA受容体の存在を実証するための方法であって、当該方法が:
    複数の整合化された細胞または組織サンプルを調製するステップ;
    (請求項1のどの化合物または塩とも事前に接触されていない)少なくとも1つの該整合化された細胞または組織サンプルを、第一の計量されたモル濃度における請求項1の選定された化合物または塩の検出可能に標識された調製物を含む対照溶液と(細胞及び組織サンプル内のGABA受容体にRO15−1788が結合できるような条件下において)接触させることにより、少なくとも1つの対照サンプルを調製するステップであって、前記対照溶液は、更に、第二の計量されたモル濃度における該選定された化合物または塩の非標識調製物も含んでおり、この第二の計量された濃度は、前記第一の計量された濃度よりも高く為されている、少なくとも1つの対照サンプルの調製ステップ;
    (請求項1のどの化合物または塩とも事前に接触されていない)少なくとも1つの該整合化された細胞または組織サンプルを、該第一の計量されたモル濃度における前記選定された化合物または塩の検出可能に標識された調製物を含む実験溶液と(細胞及び組織サンプル内のGABA受容体にRO15−1788が結合できるような条件下において)接触させることにより、少なくとも1つの実験サンプルを調製するステップであって、前記実験溶液は、それ以外には、上記第一の計量された濃度と等しいか、それより高い濃度における請求項1の何らかの化合物または塩の非標識調製物を含まないように為されている、少なくとも1つの実験サンプルの調製ステップ;
    非結合状態の該選定された化合物または塩を取り除くべく、上記少なくとも1つの対照サンプルを洗浄して、少なくとも1つの洗浄された対照サンプルを作成するステップ;
    非結合状態の該選定された化合物または塩を取り除くべく、上記少なくとも1つの実験サンプルを洗浄して、少なくとも1つの洗浄された実験サンプルを作成するステップ;
    前記少なくとも1つの洗浄された対照サンプル中において残存するあらゆる結合状態の検出可能に標識された選定化合物または塩の検出可能な標識の量を測定するステップ;
    前記少なくとも1つの洗浄された実験サンプル中において残存するあらゆる結合状態の検出可能に標識された選定化合物または塩の検出可能な標識の量を測定するステップ;
    前記少なくとも1つの洗浄された実験サンプルのそれぞれにおいて測定された検出可能な標識の量を、前記少なくとも1つの洗浄された対照サンプルのそれぞれにおいて測定された検出可能な標識の量と比較するステップであって、
    ここで、前記少なくとも1つの洗浄された実験サンプルにおいて検出された検出可能な標識の量が、前記少なくとも1つの洗浄された対照サンプルのいずれかにおいて検出された検出可能な標識の量よりも大きいことを指示する比較結果が、その実験サンプル中にGABA受容体が存在していることを実証するものである、比較ステップ;
    を含むことを特徴とする、細胞または組織サンプル中におけるGABA受容体の存在の実証方法。
  53. 前記細胞または組織サンプルが組織切片であることを特徴とする、請求項52記載の方法。
  54. 前記検出可能な標識が、放射性標識、あるいは、直接的または間接的な発光標識であることを特徴とする、請求項52記載の方法。
  55. 前記各細胞または組織サンプルが組織切片であり、前記検出可能な標識が、放射性標識、あるいは、直接的または間接的な発光標識であり、そして、該検出可能な標識が、前記少なくとも1つのサンプルのそれぞれに対してオートラジオグラムを作成すべく、オートラジオグラフィーにより検出されることを特徴とする、請求項52記載の方法。
  56. サンプル中における前記検出可能な標識の量の各測定が、上記オートラジオグラムを観察することにより実施され、そして、上記比較が、それらの該オートラジオグラムの曝露濃度の比較であることを特徴とする、請求項52記載の方法。
  57. 容器中に請求項43の薬剤組成物を含有するパッケージであって、当該パッケージが、更に:
    不安症を患っている患者を治療するための該組成物の使用説明書;または、
    鬱病を患っている患者を治療するための該組成物の使用説明書;または、
    睡眠障害を患っている患者を治療するための該組成物の使用説明書;
    のうちの少なくとも1つを含む指示書を包含していることを特徴とする、薬剤組成物のパッケージ。
  58. 容器中に請求項43の薬剤組成物を含有するパッケージであって、当該パッケージが、更に:アルツハイマー痴呆を患っている患者を治療するための該組成物の使用説明書、または、患者における認識機能を増強させるための該組成物の使用説明書;のうちの少なくとも1つを含む指示書を包含していることを特徴とする、薬剤組成物のパッケージ。
  59. 薬剤を製造するための、請求項1による化合物または塩の使用。
  60. 不安症、鬱病、睡眠障害、またはアルツハイマー痴呆を治療するための、請求項1による化合物または塩の使用。
  61. 請求項1の化合物を調製するための方法。
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