JP2004506392A - 同期ハンドオーバの際のタイミングアドバンスの適合化方法 - Google Patents
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Abstract
無線通信システムの第1の基地局(BS1)から第2の基地局(BS2)へ同期ハンドオーバを行う際に移動端末機(MS)のタイミングアドバンスを適合化する方法を提案する。端末機が2つの基地局から受信した時間基準(N1,N2,N2a,N2d)のあいだの時間オフセット量(Δt,Δta,Δtd)を測定し、端末機(MS)によってハンドオーバ前に第1の基地局(BS1)への送信に使用されていたタイミングアドバンス値(TA1)を測定された時間オフセット量に基づいて補正する。ここでタイミングアドバンス値を2つの基地局(BS1,BS2)の同期の精度(Gsync)から導出された値(2Gsync)のぶんだけ低減し、タイミングアドバンス値(TA2)として第2の基地局(BS2)へ送信する。
Description
【0001】
本発明は、無線通信システムの第1の基地局から第2の基地局へ同期ハンドオーバする際に移動端末機のタイミングアドバンスを適合化する方法、およびこの方法が適用される無線通信システムに関する。
【0002】
時間多重を行う無線通信システムでは、各端末機に対して通信のたびに基地局からタイムスロットが割り当てられる。このタイムスロットは基地局へのデータ送信が許可される時間インターバルであり、周期的に反復される。タイムスロットの長さは無線信号が端末機から基地局への距離を進むのにかかる時間までも考慮の要件となるほど短い。端末機の無線信号が実際に受信機に割り当てられているタイムスロットで基地局へ達することを保証するために、基地局は各端末機ごとに規則的に信号の伝搬時間を評価し、その測定から導出されたいわゆるタイミングアドバンス値を端末機へ送信する。タイミングアドバンス値とは、信号が適切な時間窓内で基地局に達することを保証するために、基地局から送信された時間基準に比べて信号をどれだけ進めなければならないかを示すものである。
【0003】
無線信号はしばしば端末機と基地局とのあいだの複数の経路へ同時に送信され、これらの経路は異なる長さひいては異なる伝搬時間を有するので、各端末機どうしはガードインターバルによって分離されている。ガードインターバルの内部では端末機の信号は主たる伝搬経路よりも長い伝搬経路を有しており、これについて基地局に達した信号の端末機のタイミングアドバンスが測定される。基地局は他の端末機の信号に重畳される。こうして信号成分は基地局のシンボル推定の品質を改善するために用いられる。
【0004】
ただし、ガードインターバルに続くタイムスロットの割り当てられている端末機の信号があまり早くに到達してガードインターバルに部分的に重畳してしまうと、基地局は受信の時間窓内の信号の位置を適切に識別することができなくなる。このような場合には基地局は当該の信号をコネクションまたは伝送のセッションに割り当てることができず、信号は失われてしまう。
【0005】
GSMシステムなどの第2世代の移動無線通信システムでは、隣接するセルどうしの時間基準は一般に同期されていない。これは第1のセルから第2のセルへ端末機をハンドオーバする際に端末機のタイミングアドバンスを第2のセルのために完全に新たに測定しなければならないことを意味する。そうでないと第2のセルで行われる当該の端末機との通信が受信の時間窓に対して正確に同期されない。そのあいだに加入者局は場合によっては0のタイミングアドバンス値を送信する必要がある。あまりに早く信号が到達すると基地局ではこれが排除されてしまうが、基地局から端末機への距離に比例する考慮すべき遅延量は重大なものとなる。
【0006】
UTRATDDなどの新しい無線通信システムでは隣接するセルどうしの同期が行われている。つまり時間基準または無線フレームが同時に2つのセルに送信される。したがって同期された2つのセルのあいだでのハンドオーバ、いわゆる同期ハンドオーバを行おうとしている端末機は、ハンドオーバを行う2つの基地局の時間基準をそれぞれの距離に相応する遅延量とともに受信する。2つの基地局が完全に同期している理想的な場合には、端末機はその現在地において2つの時間基準の相対時間オフセット量を測定し、そこから旧い基地局に相当していたタイミングアドバンス値の知識を用いて新たな基地局に相当する値を導出する。このため端末機は正確なタイミングアドバンスにより新たな基地局へ直ちに送信を行うことができ、その際に新たな基地局によるタイミングアドバンスの測定や測定結果の伝達を待機する必要がない。
【0007】
第2の基地局の時間基準の同期が完全にエラーなく行われることはほとんどないということは明らかである。同期エラーが発生すると、端末機は新たな基地局に対してタイミングアドバンスの値を過大に計算してしまい、相応に送信をきわめて早く行ってしまう。その結果この端末機の信号の一部が先行のタイムスロットのガードインターバル中に新たな基地局へ到達し、失われてしまいかねない。同期エラーの符号および値は既知ではないので、端末機で新たな設定を行う際にはタイミングアドバンス値を考慮することはできず、新たな基地局での信号と割り当てられている時間窓とを同期させることは不可能となる。
【0008】
本発明の課題は、無線通信システムの第1の基地局から第2の基地局へ同期ハンドオーバする際に移動端末機のタイミングアドバンスを適合化する方法を提供し、第2の基地局によるタイミングアドバンス値の新たな測定を省略して、しかも端末機がタイミングアドバンス値を検出するときのエラーに基づくデータ損失が発生しないようにすることである。
【0009】
本発明は、2つの基地局のあいだの実際の同期エラーを個々のハンドオーバの個別のケースで表示することはできないが、2つの基地局のあいだの同期の精度を一般的に表示することはできるという考察に基づいている。すなわち、同期エラーの値の上方の限界値を推定し、この限界値が所定の確率で上方超過されないようにするのである。
【0010】
端末機が2つの基地局の時間基準のあいだの時間オフセット量に基づいて求めたタイミングアドバンス値、すなわち加入者局による送信の遅延量を既知の同期の精度に依存して低減することにより、低減されたタイミングアドバンス値とともに送信された端末機の無線信号は、割り当てられているタイムスロットの開始時点またはそれ以前には第2の基地局に発生しなくなる。これに対して無線信号が当該のタイムスロットに続くガードインターバル内部へ入ることは許容される。
【0011】
有利にはタイミングアドバンス値の低減分は時間単位ごとに示される同期の精度の2倍の量である。
【0012】
同期の精度がひどく劣化している場合には、測定された時間オフセット量に基づいて補正されるタイミングアドバンス値の低減により、無線信号の主要部分がガードインターバルまたは当該の基地局において次に続く他の局のタイムスロットへ落ちこんでしまう。このような場合には、有利には、タイミングアドバンス値の補正を完全に度外視して、第2の基地局への送信に0のタイミングアドバンス値を使用する。この場合には第2の基地局によるタイミングアドバンス値の新たな測定が必須である。
【0013】
有利にはハンドオーバに関与する2つの基地局の同期の精度がハンドオーバプロセス中にシグナリングされる。これによりネットワーク管理者はハンドオーバに関与している基地局の各組の同期の精度を個々のケースで計算または測定することができる。またこのようにして得られた精度は前述の2つの基地局のあいだのハンドオーバを行おうとする全ての端末機で使用することができる。
【0014】
これに代えて同期の精度を発見的に推定することもできる。例えば同期の精度が2つの基地局間の距離に比例すると仮定する。第1の受信局までの距離は端末機にとってハンドオーバに使用されるタイミングアドバンス値から既知である。第2の基地局までの距離が第1の基地局までの距離と類似のオーダーであるとすれば、端末機はタイミングアドバンス値から直接に同期の精度の推定値を導出することができる。
【0015】
技術的な処理については、2つの基地局の組を同期の精度に応じて複数のクラスへ分類し、ハンドオーバを行う当該の組の属するクラスを端末機へシグナリングすると有利である。このようにして同期の精度のシグナリングを小さなビット数での伝送に制限することができる。端末機がクラスの上方の限界値を同期の精度の値と見なす場合、基地局での信号の早期の到達は精度の実際の値とは無関係に確実に回避される。
【0016】
有利にはクラスの数は少なくとも3つである。そのうちの1つとして、有利には、同期の精度が良好で測定された時間オフセット量に基づいて補正されたタイミングアドバンス値の低減を完全に予測することができるクラスが含まれる。このようなクラスは有利には、同期の精度が100ns〜500nsの限界値を上回らない局の組を含む。
【0017】
別のクラス分類として、有利には、タイミングアドバンス値を同期の精度から導出された値のぶんだけ低減することが有効である組と、同期の精度が劣化しており、タイミングアドバンス値を第2の局で完全に新たに測定するほうが有利である組とを区別する。こうしたクラス分類の限界値は有利には500ns〜2.5μsの範囲にある。
【0018】
本発明の他の特徴および利点を以下に実施例に則して添付図を参照しながら説明する。図1には本発明で使用される無線通信システムの概略的なブロック図が示されている。図2にはハンドオーバの際に端末機によりタイミングアドバンス値が求められることを説明する時間図が示されている。図3、図4には求められるタイミングアドバンス値に対する同期エラーの作用が示されている。図5には端末機によりタイミングアドバンス値が求められるときに同期の精度が考慮されることが示されている。
【0019】
図1には本発明の方法が適用される無線通信システムの構造が示されている。このシステムは相互にネットワーク化された複数の移動交換局MSCを有しており、これらは固定ネットワークPSTNへのアクセスを形成する。さらに移動交換局MSCはそれぞれ少なくとも1つの基地局コントローラBSCに接続されている。各基地局コントローラBSCにより少なくとも1つの基地局、ここでは基地局BS1,BS2へのコネクションが形成される。このような各基地局は無線インタフェースを介して端末機MSなどの端末装置へメッセージのコネクションを形成する。端末装置は相応のセルZ1,Z2内に含まれている。
【0020】
無線通信システムの無線ユニットを表すためにここでは以下にGSMシステムで使用されているターミノロジを用いる。ただし本発明で解決しようとしている問題は、隣接するセルの基地局どうしで相互に同期を行う全ての時間多重方式の無線通信システムに共通するものである。したがって以下に使用する“基地局”とはGSMまたはこれに類似のシステムに制限されるものではなく、任意の他の時間多重方式の無線通信システムの無線局を含むものとする。
【0021】
図2には第1の基地局BS1から第2の基地局BS2へハンドオーバを行う際に端末機MSのタイミングアドバンス値を適合化させる手法において2つの基地局で完全な同期が達成される理想的なケースが示されている。それぞれの基地局と端末機とは、図2では、矢印の時間軸線により、時間的に発生するイベントが整列されたかたちで示されている。完全な同期はここでは2つの基地局BS1,BS2がフレームの開始などの時間基準を正確に同時に送信していることを意味する。このことは図中、時点t=0で基地局BS1,BS2から出る2つの直線N1,N2でシンボライズされている。時間基準N1は端末機MSへ時点t=d1/cで達する。ここでd1は基地局BS1と端末機MSとの距離である。遅延量d1/cはタイミングアドバンス値TA1の値となり、端末機MSの基地局BS1への送信に用いられる。
【0022】
加入者局MSはハンドオーバ前の自身のタスクの時間制御にローカルなタイムスケールを使用している。これは基地局BS1から伝送される時間基準に基づいている。したがって時間基準N1の到達時点は加入者局MSでは基地局BS1に関連するタイムスケールt’のゼロ点t’=0として定義される。
【0023】
端末機MSには基地局BS1への送信のための時間インターバルが割り当てられている。この時間インターバルは時点t=t1で開始され、図ではBS1の時間軸線に沿ったハッチングによりシンボライズされている。端末機MSの送信する信号が基地局に当該の時間窓内で達するようにするためには、予め時点t=t1−TA1で送信を開始しなければならない。端末機のローカルなタイムスケールは基地局BS1に対してTA1だけ遅れているので、これは端末機のタイムスケールt’では時点t’=t1−2×TA1に相応する。
【0024】
基地局BS2の時間基準N2は時間基準N1よりもΔt=(d2−d1)/cだけ遅れて端末機MSへ到達し、ここでΔd2は基地局BS2と端末機MSとの距離である。時間基準BS2の到達により端末機MSに対してローカルなタイムスケールの新たな時点t”=0が定義され、ここから基地局BS2への送信の時点が定められる。
【0025】
2つの時間基準の到達時点のあいだの間隔Δtは、基地局BSが正確に機能を行うために端末機MSによりタイミングアドバンス値を補正すべき尺度量である。端末機MSは新たなタイミングアドバンス値としてTA2=(d1/c)+Δtを定める。これはt”=t1−2×TA2から基地局BS2へバーストを送信し始めた。バーストはt=t1からの所望の時間で基地局BS2へ到達する。
【0026】
図3には基地局BS1,BS2のあいだの同期エラーのケースが示されている。基地局BS2はその時間基準を基地局BS1よりもEsyncだけ早く送信する。これにより端末機MSによって測定される2つの時間基準N1,N2の到達時点間の差は基地局から端末機への伝搬時間の実際の差を表さず、Esyncのぶんだけ小さくなっている。この差Δtに基づいて端末機MSで計算されたタイミングアドバンスの新たな値TA2はEsyncだけ小さくなっている。出力点t”=0はBS2に関連する端末機のタイムスケールでEsyncだけ図2のケースよりも早くなっている。つまり端末機MSで計算された送信時点はEsyncだけ遅いt”=t1−2×TA2となる。端末機の信号に対する基地局BS2の受信の時間窓は基地局BS2の時間軸線のハッチングによりシンボライズされており、これは基地局BS1の受信の時間窓よりもEsyncだけ早い。したがって端末機MSの信号は基地局BS2へ2Esyncの遅延量をともなって到達する。ただしこの遅延量は基地局BS2による信号の評価を阻害せず、基地局BS2は受信されたバーストのミッドアンブルを識別し、このミッドアンブルで受信されたバーストのシンボルの推定を時間順に行える状態にある。
【0027】
図4には図3の逆のケースが示されている。ここでは基地局BS2がフレームを基地局BS1よりも遅延量Esyncだけ遅れて送信する。したがって端末機MSは時間基準の到達時点の大きな時間差Δtを測定する。この時間Δtから計算されたタイミングアドバンス値はかなり大きく、これによると端末機MSはきわめて早く送信を開始することになる。すなわち信号には2×Esyncの時間オフセット量が生じ、割り当てられた時間窓(図中では基地局BS2の時間軸線のハッチングによりシンボライズされている)の開始前に基地局BS2へ到達してしまう。この場合基地局はもはやミッドアンブルを正確に識別できず、受信された信号は端末機MSには割り当てられない。しかもこのとき基地局BS2が信号を誤って先行の受信タイムスロットを有する他の端末機へ割り当ててしまうことさえあり、そうするとハンドオーバを行う端末機MSの受信が阻害されるだけでなく、他方の端末機のほうも障害を受ける。このような状況は特に確実に回避しなければならない。
【0028】
図5に則して以下に説明するように、前述の危険は本発明の方法により回避される。まず基地局の組BS1,BS2に対して同期の精度Gsyncが求められる。これは限界値であり、同期エラーEsyncの値によって所定の時点で例えば95%の設定確率で上回られないように定められている。同期の精度Gsyncは測定により求めてもよいし、または2つの基地局で使用される手段の同期およびその精度の知識に基づいて場合により計算で求めてもよい。この算出は任意の時点でハンドオーバ前に行われるので、図5には示されていない。
【0029】
基地局BS1から基地局BS2へのハンドオーバを行おうとしている端末機MSには同期の精度Gsyncが一方の基地局からシグナリングされる。端末機MSはすでに図2に関連して説明したように、2つの基地局の時間基準N1,N2の到達時点間の差Δtを測定する。ここから新たなタイミングアドバンス値TA2が第2の基地局BS2との通信に対して、式
TA2=TA1+Δt−2Gsync
にしたがって計算される。これにより、2つの基地局BS1,BS2が完全に同期しているケースでは、端末機MSの信号がハッチングにより示されている受信の時間窓に比べて2×Gsyncだけ遅延している時間インターバルF0内で基地局BS2に到達することになる。
【0030】
基地局BS2が基地局BS1に比べてGsyncだけ早く送信すると仮定すると、これは図に破線で示されている時間基準線N2aに相応しており、端末機MSは時間差
Δta=((d2−d1)/c)−Gsync
を測定する。これによりタイミングアドバンス値
TA2a=TA1+Δta−2Gsync=TA1+((d2−d1)/c)−3Gsync
が得られる。
【0031】
このタイミングアドバンス値は図2の場合よりも3Gsyncだけ小さい。同時に基地局BS2での端末機MSの信号の受信の時間窓はGsyncだけ早くなっている。これにより端末機MSの信号は受信の時間窓に対して全体で4Gsyncだけ遅延した状態で時間インターバルFaで基地局BS2へ到達する。
【0032】
これに対して基地局BS2が基地局BS1に対する遅延量Gsyncを有しており、これが図5に一点鎖線で示されている時間基準線N2dに相応すると仮定すると、時間基準の差
Δtd=((d2−d1)/c)+Gsync
が得られる。したがってタイミングアドバンス値は
TA2d=TA1+Δtd−2Gsync=TA1+((d2−d1)/c)−Gsync
となる。このタイミングアドバンス値は完全に同期している場合よりもGsyncだけ小さい。一方で基地局BS2の受信の時間窓が基地局BS1に比べてGsyncだけ遅延しているので、端末機MSの信号は基地局BS2では割り当てられた受信の時間窓Fdに正確に一致する。
【0033】
端末機MSの信号が基地局BS2にあまりに早く到達してしまう危険性を正確に評価することができ、これを実際の同期エラーの値Esyncおよび符号に無関係に排除することができる。
【0034】
基地局BS1,BS2の同期が劣化して、Gsyncが例えば2.5μsの大きな値を取る場合、前述の方法はタイミングアドバンス値のいっそう大きな低減を導入して適用され、タイミングアドバンス値が負となることさえある。これは第2の端末機MSと第2の基地局BS2とのあいだの負の距離に相応することになり、一見すると物理的にナンセンスである。しかし前述の計算では値TA2<0である場合にはつねにTA2=0がセットされる。タイミングアドバンス値の過度な低減を回避するために、さらに有利には、同期の精度についての前述の限界値を定義し、前述の方法が無線通信システム内で同期が当該の限界値よりも大きい基地局の組のみに制限されて適用されるように定義する。この限界値よりも劣化した同期の基地局間でのハンドオーバの際には端末機MSは第2の基地局との通信に対して、基地局BS2が測定値を調整する命令を伝達してくるまでるまでタイミングアドバンス値TA2=0を使用する。
【0035】
本発明の有利な実施例によれば、2つの基地局間のハンドオーバの際に、2つの基地局に対して求められた同期の精度を端末機へシグナリングすることは必須ではなく、当該の基地局の組がそれぞれの精度のクラスに対して有する帰属度のデータを伝送するだけでもよい。このようにして精度のシグナリングに必要なビット数はクラスの数の2を底とする対数関数まで低減される。実際には4つまたは3つのクラスを設ければ充分である。
【0036】
すなわち、第1のクラスは典型的には約±100nsの精度を有する厳密に結合された局の組が属している。このような2つの局のあいだでハンドオーバが行われる際には、前述の精度Gsyncは、新たなタイミングアドバンス値TA2を定めるとき最悪のケースで400nsの信号の遅延を生じさせる。これは例えばUMTS無線通信システムでは拡散係数16の2チップの持続時間(1チップ=約250ns)に相当する。したがってこの精度クラスに属する基地局の組のあいだのハンドオーバでは、同期の精度を新たなタイミングアドバンス値を定める際に完全に無視することができる。なぜならここから得られる時間オフセット量がミッドアンブルの推定ひいては基地局BS2でのシンボル推定に影響を及ぼさないからである。
【0037】
第2のクラスには典型的に±500nsの平均の同期の精度Gsyncを有する基地局の組が属している。Gsyncがこの値であると、TA2を定める際に最悪のケースでは基地局BS2へ信号が到達するまでに2μsの遅延を考慮しなければならない。
【0038】
第3の精度クラスには、同期精度が劣化していてTA2を定める際にきわめて大きい不都合な信号遅延が基地局BS2で発生してしまう前述の基地局の組が属する。
【0039】
端末機MSに基地局BS1,BS2の第2のクラスの帰属度がシグナリングされたとき、このクラスの上方の精度の限界値がGsyncとしてTA2を求める際の基礎となる。
【0040】
3つのクラスが使用される場合、例えばGsync<200nsの基地局の全ての組が第1のクラスに、200ns<Gsync≦1μsの基地局の組が第2のクラスに、またGsync>1μsの基地局の組が第3のクラスに分類される。Gsyncを考慮することにより得られる信号遅延量を個々のケースでできる限り小さく保持するためには、第2のクラスをさらに細かく分割することが望ましい。したがって200ns<Gsync≦500nsの局の組の第1のサブクラス2a、500ns<Gsync≦1.5μsの局の組の第2のサブクラス2bへのさらなる分割を行うことができる。このような場合、端末機MSがサブクラス2aの局のあいだでハンドオーバされる場合は500nsの精度を、サブクラス2bの局のあいだでハンドオーバされる場合には1.5μsの精度を基礎とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用される無線通信システムの概略的なブロック図である。
【図2】タイミングアドバンス値を求める手法を説明する時間図である。
【図3】タイミングアドバンス値に対する同期エラーの作用を示す図である。
【図4】タイミングアドバンス値に対する同期エラーの作用を示す図である。
【図5】タイミングアドバンス値を求める際に考慮される同期の精度を示す図である。
本発明は、無線通信システムの第1の基地局から第2の基地局へ同期ハンドオーバする際に移動端末機のタイミングアドバンスを適合化する方法、およびこの方法が適用される無線通信システムに関する。
【0002】
時間多重を行う無線通信システムでは、各端末機に対して通信のたびに基地局からタイムスロットが割り当てられる。このタイムスロットは基地局へのデータ送信が許可される時間インターバルであり、周期的に反復される。タイムスロットの長さは無線信号が端末機から基地局への距離を進むのにかかる時間までも考慮の要件となるほど短い。端末機の無線信号が実際に受信機に割り当てられているタイムスロットで基地局へ達することを保証するために、基地局は各端末機ごとに規則的に信号の伝搬時間を評価し、その測定から導出されたいわゆるタイミングアドバンス値を端末機へ送信する。タイミングアドバンス値とは、信号が適切な時間窓内で基地局に達することを保証するために、基地局から送信された時間基準に比べて信号をどれだけ進めなければならないかを示すものである。
【0003】
無線信号はしばしば端末機と基地局とのあいだの複数の経路へ同時に送信され、これらの経路は異なる長さひいては異なる伝搬時間を有するので、各端末機どうしはガードインターバルによって分離されている。ガードインターバルの内部では端末機の信号は主たる伝搬経路よりも長い伝搬経路を有しており、これについて基地局に達した信号の端末機のタイミングアドバンスが測定される。基地局は他の端末機の信号に重畳される。こうして信号成分は基地局のシンボル推定の品質を改善するために用いられる。
【0004】
ただし、ガードインターバルに続くタイムスロットの割り当てられている端末機の信号があまり早くに到達してガードインターバルに部分的に重畳してしまうと、基地局は受信の時間窓内の信号の位置を適切に識別することができなくなる。このような場合には基地局は当該の信号をコネクションまたは伝送のセッションに割り当てることができず、信号は失われてしまう。
【0005】
GSMシステムなどの第2世代の移動無線通信システムでは、隣接するセルどうしの時間基準は一般に同期されていない。これは第1のセルから第2のセルへ端末機をハンドオーバする際に端末機のタイミングアドバンスを第2のセルのために完全に新たに測定しなければならないことを意味する。そうでないと第2のセルで行われる当該の端末機との通信が受信の時間窓に対して正確に同期されない。そのあいだに加入者局は場合によっては0のタイミングアドバンス値を送信する必要がある。あまりに早く信号が到達すると基地局ではこれが排除されてしまうが、基地局から端末機への距離に比例する考慮すべき遅延量は重大なものとなる。
【0006】
UTRATDDなどの新しい無線通信システムでは隣接するセルどうしの同期が行われている。つまり時間基準または無線フレームが同時に2つのセルに送信される。したがって同期された2つのセルのあいだでのハンドオーバ、いわゆる同期ハンドオーバを行おうとしている端末機は、ハンドオーバを行う2つの基地局の時間基準をそれぞれの距離に相応する遅延量とともに受信する。2つの基地局が完全に同期している理想的な場合には、端末機はその現在地において2つの時間基準の相対時間オフセット量を測定し、そこから旧い基地局に相当していたタイミングアドバンス値の知識を用いて新たな基地局に相当する値を導出する。このため端末機は正確なタイミングアドバンスにより新たな基地局へ直ちに送信を行うことができ、その際に新たな基地局によるタイミングアドバンスの測定や測定結果の伝達を待機する必要がない。
【0007】
第2の基地局の時間基準の同期が完全にエラーなく行われることはほとんどないということは明らかである。同期エラーが発生すると、端末機は新たな基地局に対してタイミングアドバンスの値を過大に計算してしまい、相応に送信をきわめて早く行ってしまう。その結果この端末機の信号の一部が先行のタイムスロットのガードインターバル中に新たな基地局へ到達し、失われてしまいかねない。同期エラーの符号および値は既知ではないので、端末機で新たな設定を行う際にはタイミングアドバンス値を考慮することはできず、新たな基地局での信号と割り当てられている時間窓とを同期させることは不可能となる。
【0008】
本発明の課題は、無線通信システムの第1の基地局から第2の基地局へ同期ハンドオーバする際に移動端末機のタイミングアドバンスを適合化する方法を提供し、第2の基地局によるタイミングアドバンス値の新たな測定を省略して、しかも端末機がタイミングアドバンス値を検出するときのエラーに基づくデータ損失が発生しないようにすることである。
【0009】
本発明は、2つの基地局のあいだの実際の同期エラーを個々のハンドオーバの個別のケースで表示することはできないが、2つの基地局のあいだの同期の精度を一般的に表示することはできるという考察に基づいている。すなわち、同期エラーの値の上方の限界値を推定し、この限界値が所定の確率で上方超過されないようにするのである。
【0010】
端末機が2つの基地局の時間基準のあいだの時間オフセット量に基づいて求めたタイミングアドバンス値、すなわち加入者局による送信の遅延量を既知の同期の精度に依存して低減することにより、低減されたタイミングアドバンス値とともに送信された端末機の無線信号は、割り当てられているタイムスロットの開始時点またはそれ以前には第2の基地局に発生しなくなる。これに対して無線信号が当該のタイムスロットに続くガードインターバル内部へ入ることは許容される。
【0011】
有利にはタイミングアドバンス値の低減分は時間単位ごとに示される同期の精度の2倍の量である。
【0012】
同期の精度がひどく劣化している場合には、測定された時間オフセット量に基づいて補正されるタイミングアドバンス値の低減により、無線信号の主要部分がガードインターバルまたは当該の基地局において次に続く他の局のタイムスロットへ落ちこんでしまう。このような場合には、有利には、タイミングアドバンス値の補正を完全に度外視して、第2の基地局への送信に0のタイミングアドバンス値を使用する。この場合には第2の基地局によるタイミングアドバンス値の新たな測定が必須である。
【0013】
有利にはハンドオーバに関与する2つの基地局の同期の精度がハンドオーバプロセス中にシグナリングされる。これによりネットワーク管理者はハンドオーバに関与している基地局の各組の同期の精度を個々のケースで計算または測定することができる。またこのようにして得られた精度は前述の2つの基地局のあいだのハンドオーバを行おうとする全ての端末機で使用することができる。
【0014】
これに代えて同期の精度を発見的に推定することもできる。例えば同期の精度が2つの基地局間の距離に比例すると仮定する。第1の受信局までの距離は端末機にとってハンドオーバに使用されるタイミングアドバンス値から既知である。第2の基地局までの距離が第1の基地局までの距離と類似のオーダーであるとすれば、端末機はタイミングアドバンス値から直接に同期の精度の推定値を導出することができる。
【0015】
技術的な処理については、2つの基地局の組を同期の精度に応じて複数のクラスへ分類し、ハンドオーバを行う当該の組の属するクラスを端末機へシグナリングすると有利である。このようにして同期の精度のシグナリングを小さなビット数での伝送に制限することができる。端末機がクラスの上方の限界値を同期の精度の値と見なす場合、基地局での信号の早期の到達は精度の実際の値とは無関係に確実に回避される。
【0016】
有利にはクラスの数は少なくとも3つである。そのうちの1つとして、有利には、同期の精度が良好で測定された時間オフセット量に基づいて補正されたタイミングアドバンス値の低減を完全に予測することができるクラスが含まれる。このようなクラスは有利には、同期の精度が100ns〜500nsの限界値を上回らない局の組を含む。
【0017】
別のクラス分類として、有利には、タイミングアドバンス値を同期の精度から導出された値のぶんだけ低減することが有効である組と、同期の精度が劣化しており、タイミングアドバンス値を第2の局で完全に新たに測定するほうが有利である組とを区別する。こうしたクラス分類の限界値は有利には500ns〜2.5μsの範囲にある。
【0018】
本発明の他の特徴および利点を以下に実施例に則して添付図を参照しながら説明する。図1には本発明で使用される無線通信システムの概略的なブロック図が示されている。図2にはハンドオーバの際に端末機によりタイミングアドバンス値が求められることを説明する時間図が示されている。図3、図4には求められるタイミングアドバンス値に対する同期エラーの作用が示されている。図5には端末機によりタイミングアドバンス値が求められるときに同期の精度が考慮されることが示されている。
【0019】
図1には本発明の方法が適用される無線通信システムの構造が示されている。このシステムは相互にネットワーク化された複数の移動交換局MSCを有しており、これらは固定ネットワークPSTNへのアクセスを形成する。さらに移動交換局MSCはそれぞれ少なくとも1つの基地局コントローラBSCに接続されている。各基地局コントローラBSCにより少なくとも1つの基地局、ここでは基地局BS1,BS2へのコネクションが形成される。このような各基地局は無線インタフェースを介して端末機MSなどの端末装置へメッセージのコネクションを形成する。端末装置は相応のセルZ1,Z2内に含まれている。
【0020】
無線通信システムの無線ユニットを表すためにここでは以下にGSMシステムで使用されているターミノロジを用いる。ただし本発明で解決しようとしている問題は、隣接するセルの基地局どうしで相互に同期を行う全ての時間多重方式の無線通信システムに共通するものである。したがって以下に使用する“基地局”とはGSMまたはこれに類似のシステムに制限されるものではなく、任意の他の時間多重方式の無線通信システムの無線局を含むものとする。
【0021】
図2には第1の基地局BS1から第2の基地局BS2へハンドオーバを行う際に端末機MSのタイミングアドバンス値を適合化させる手法において2つの基地局で完全な同期が達成される理想的なケースが示されている。それぞれの基地局と端末機とは、図2では、矢印の時間軸線により、時間的に発生するイベントが整列されたかたちで示されている。完全な同期はここでは2つの基地局BS1,BS2がフレームの開始などの時間基準を正確に同時に送信していることを意味する。このことは図中、時点t=0で基地局BS1,BS2から出る2つの直線N1,N2でシンボライズされている。時間基準N1は端末機MSへ時点t=d1/cで達する。ここでd1は基地局BS1と端末機MSとの距離である。遅延量d1/cはタイミングアドバンス値TA1の値となり、端末機MSの基地局BS1への送信に用いられる。
【0022】
加入者局MSはハンドオーバ前の自身のタスクの時間制御にローカルなタイムスケールを使用している。これは基地局BS1から伝送される時間基準に基づいている。したがって時間基準N1の到達時点は加入者局MSでは基地局BS1に関連するタイムスケールt’のゼロ点t’=0として定義される。
【0023】
端末機MSには基地局BS1への送信のための時間インターバルが割り当てられている。この時間インターバルは時点t=t1で開始され、図ではBS1の時間軸線に沿ったハッチングによりシンボライズされている。端末機MSの送信する信号が基地局に当該の時間窓内で達するようにするためには、予め時点t=t1−TA1で送信を開始しなければならない。端末機のローカルなタイムスケールは基地局BS1に対してTA1だけ遅れているので、これは端末機のタイムスケールt’では時点t’=t1−2×TA1に相応する。
【0024】
基地局BS2の時間基準N2は時間基準N1よりもΔt=(d2−d1)/cだけ遅れて端末機MSへ到達し、ここでΔd2は基地局BS2と端末機MSとの距離である。時間基準BS2の到達により端末機MSに対してローカルなタイムスケールの新たな時点t”=0が定義され、ここから基地局BS2への送信の時点が定められる。
【0025】
2つの時間基準の到達時点のあいだの間隔Δtは、基地局BSが正確に機能を行うために端末機MSによりタイミングアドバンス値を補正すべき尺度量である。端末機MSは新たなタイミングアドバンス値としてTA2=(d1/c)+Δtを定める。これはt”=t1−2×TA2から基地局BS2へバーストを送信し始めた。バーストはt=t1からの所望の時間で基地局BS2へ到達する。
【0026】
図3には基地局BS1,BS2のあいだの同期エラーのケースが示されている。基地局BS2はその時間基準を基地局BS1よりもEsyncだけ早く送信する。これにより端末機MSによって測定される2つの時間基準N1,N2の到達時点間の差は基地局から端末機への伝搬時間の実際の差を表さず、Esyncのぶんだけ小さくなっている。この差Δtに基づいて端末機MSで計算されたタイミングアドバンスの新たな値TA2はEsyncだけ小さくなっている。出力点t”=0はBS2に関連する端末機のタイムスケールでEsyncだけ図2のケースよりも早くなっている。つまり端末機MSで計算された送信時点はEsyncだけ遅いt”=t1−2×TA2となる。端末機の信号に対する基地局BS2の受信の時間窓は基地局BS2の時間軸線のハッチングによりシンボライズされており、これは基地局BS1の受信の時間窓よりもEsyncだけ早い。したがって端末機MSの信号は基地局BS2へ2Esyncの遅延量をともなって到達する。ただしこの遅延量は基地局BS2による信号の評価を阻害せず、基地局BS2は受信されたバーストのミッドアンブルを識別し、このミッドアンブルで受信されたバーストのシンボルの推定を時間順に行える状態にある。
【0027】
図4には図3の逆のケースが示されている。ここでは基地局BS2がフレームを基地局BS1よりも遅延量Esyncだけ遅れて送信する。したがって端末機MSは時間基準の到達時点の大きな時間差Δtを測定する。この時間Δtから計算されたタイミングアドバンス値はかなり大きく、これによると端末機MSはきわめて早く送信を開始することになる。すなわち信号には2×Esyncの時間オフセット量が生じ、割り当てられた時間窓(図中では基地局BS2の時間軸線のハッチングによりシンボライズされている)の開始前に基地局BS2へ到達してしまう。この場合基地局はもはやミッドアンブルを正確に識別できず、受信された信号は端末機MSには割り当てられない。しかもこのとき基地局BS2が信号を誤って先行の受信タイムスロットを有する他の端末機へ割り当ててしまうことさえあり、そうするとハンドオーバを行う端末機MSの受信が阻害されるだけでなく、他方の端末機のほうも障害を受ける。このような状況は特に確実に回避しなければならない。
【0028】
図5に則して以下に説明するように、前述の危険は本発明の方法により回避される。まず基地局の組BS1,BS2に対して同期の精度Gsyncが求められる。これは限界値であり、同期エラーEsyncの値によって所定の時点で例えば95%の設定確率で上回られないように定められている。同期の精度Gsyncは測定により求めてもよいし、または2つの基地局で使用される手段の同期およびその精度の知識に基づいて場合により計算で求めてもよい。この算出は任意の時点でハンドオーバ前に行われるので、図5には示されていない。
【0029】
基地局BS1から基地局BS2へのハンドオーバを行おうとしている端末機MSには同期の精度Gsyncが一方の基地局からシグナリングされる。端末機MSはすでに図2に関連して説明したように、2つの基地局の時間基準N1,N2の到達時点間の差Δtを測定する。ここから新たなタイミングアドバンス値TA2が第2の基地局BS2との通信に対して、式
TA2=TA1+Δt−2Gsync
にしたがって計算される。これにより、2つの基地局BS1,BS2が完全に同期しているケースでは、端末機MSの信号がハッチングにより示されている受信の時間窓に比べて2×Gsyncだけ遅延している時間インターバルF0内で基地局BS2に到達することになる。
【0030】
基地局BS2が基地局BS1に比べてGsyncだけ早く送信すると仮定すると、これは図に破線で示されている時間基準線N2aに相応しており、端末機MSは時間差
Δta=((d2−d1)/c)−Gsync
を測定する。これによりタイミングアドバンス値
TA2a=TA1+Δta−2Gsync=TA1+((d2−d1)/c)−3Gsync
が得られる。
【0031】
このタイミングアドバンス値は図2の場合よりも3Gsyncだけ小さい。同時に基地局BS2での端末機MSの信号の受信の時間窓はGsyncだけ早くなっている。これにより端末機MSの信号は受信の時間窓に対して全体で4Gsyncだけ遅延した状態で時間インターバルFaで基地局BS2へ到達する。
【0032】
これに対して基地局BS2が基地局BS1に対する遅延量Gsyncを有しており、これが図5に一点鎖線で示されている時間基準線N2dに相応すると仮定すると、時間基準の差
Δtd=((d2−d1)/c)+Gsync
が得られる。したがってタイミングアドバンス値は
TA2d=TA1+Δtd−2Gsync=TA1+((d2−d1)/c)−Gsync
となる。このタイミングアドバンス値は完全に同期している場合よりもGsyncだけ小さい。一方で基地局BS2の受信の時間窓が基地局BS1に比べてGsyncだけ遅延しているので、端末機MSの信号は基地局BS2では割り当てられた受信の時間窓Fdに正確に一致する。
【0033】
端末機MSの信号が基地局BS2にあまりに早く到達してしまう危険性を正確に評価することができ、これを実際の同期エラーの値Esyncおよび符号に無関係に排除することができる。
【0034】
基地局BS1,BS2の同期が劣化して、Gsyncが例えば2.5μsの大きな値を取る場合、前述の方法はタイミングアドバンス値のいっそう大きな低減を導入して適用され、タイミングアドバンス値が負となることさえある。これは第2の端末機MSと第2の基地局BS2とのあいだの負の距離に相応することになり、一見すると物理的にナンセンスである。しかし前述の計算では値TA2<0である場合にはつねにTA2=0がセットされる。タイミングアドバンス値の過度な低減を回避するために、さらに有利には、同期の精度についての前述の限界値を定義し、前述の方法が無線通信システム内で同期が当該の限界値よりも大きい基地局の組のみに制限されて適用されるように定義する。この限界値よりも劣化した同期の基地局間でのハンドオーバの際には端末機MSは第2の基地局との通信に対して、基地局BS2が測定値を調整する命令を伝達してくるまでるまでタイミングアドバンス値TA2=0を使用する。
【0035】
本発明の有利な実施例によれば、2つの基地局間のハンドオーバの際に、2つの基地局に対して求められた同期の精度を端末機へシグナリングすることは必須ではなく、当該の基地局の組がそれぞれの精度のクラスに対して有する帰属度のデータを伝送するだけでもよい。このようにして精度のシグナリングに必要なビット数はクラスの数の2を底とする対数関数まで低減される。実際には4つまたは3つのクラスを設ければ充分である。
【0036】
すなわち、第1のクラスは典型的には約±100nsの精度を有する厳密に結合された局の組が属している。このような2つの局のあいだでハンドオーバが行われる際には、前述の精度Gsyncは、新たなタイミングアドバンス値TA2を定めるとき最悪のケースで400nsの信号の遅延を生じさせる。これは例えばUMTS無線通信システムでは拡散係数16の2チップの持続時間(1チップ=約250ns)に相当する。したがってこの精度クラスに属する基地局の組のあいだのハンドオーバでは、同期の精度を新たなタイミングアドバンス値を定める際に完全に無視することができる。なぜならここから得られる時間オフセット量がミッドアンブルの推定ひいては基地局BS2でのシンボル推定に影響を及ぼさないからである。
【0037】
第2のクラスには典型的に±500nsの平均の同期の精度Gsyncを有する基地局の組が属している。Gsyncがこの値であると、TA2を定める際に最悪のケースでは基地局BS2へ信号が到達するまでに2μsの遅延を考慮しなければならない。
【0038】
第3の精度クラスには、同期精度が劣化していてTA2を定める際にきわめて大きい不都合な信号遅延が基地局BS2で発生してしまう前述の基地局の組が属する。
【0039】
端末機MSに基地局BS1,BS2の第2のクラスの帰属度がシグナリングされたとき、このクラスの上方の精度の限界値がGsyncとしてTA2を求める際の基礎となる。
【0040】
3つのクラスが使用される場合、例えばGsync<200nsの基地局の全ての組が第1のクラスに、200ns<Gsync≦1μsの基地局の組が第2のクラスに、またGsync>1μsの基地局の組が第3のクラスに分類される。Gsyncを考慮することにより得られる信号遅延量を個々のケースでできる限り小さく保持するためには、第2のクラスをさらに細かく分割することが望ましい。したがって200ns<Gsync≦500nsの局の組の第1のサブクラス2a、500ns<Gsync≦1.5μsの局の組の第2のサブクラス2bへのさらなる分割を行うことができる。このような場合、端末機MSがサブクラス2aの局のあいだでハンドオーバされる場合は500nsの精度を、サブクラス2bの局のあいだでハンドオーバされる場合には1.5μsの精度を基礎とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用される無線通信システムの概略的なブロック図である。
【図2】タイミングアドバンス値を求める手法を説明する時間図である。
【図3】タイミングアドバンス値に対する同期エラーの作用を示す図である。
【図4】タイミングアドバンス値に対する同期エラーの作用を示す図である。
【図5】タイミングアドバンス値を求める際に考慮される同期の精度を示す図である。
Claims (9)
- 端末機(MS)が2つの基地局(BS1,BS2)から受信した時間基準(N1,N2,N2a,N2d)のあいだの時間オフセット量(Δt,Δta,Δtd)を測定し、端末機(MS)によってハンドオーバ前に第1の基地局(BS1)への送信に使用されていたタイミングアドバンス値(TA1)を測定された時間オフセット量に基づいて補正する
無線通信システムの第1の基地局から第2の基地局へ同期ハンドオーバを行う際に移動端末機のタイミングアドバンスを適合化する方法において、
タイミングアドバンス値を2つの基地局(BS1,BS2)の同期の精度(Gsync)から導出された値(2Gsync)のぶんだけ低減し、タイミングアドバンス値(TA2)として第2の基地局(BS2)へ送信する
ことを特徴とする移動端末機のタイミングアドバンスを適合化する方法。 - 導出された値は時間単位で示される同期の精度(Gsync)の2倍である、請求項1記載の方法。
- 同期の精度(Gsync)が所定の限界値を超過した場合、第2の基地局への送信に使用されるタイミングアドバンス値(TA2)をゼロへセットする、請求項1または2記載の方法。
- 同期の精度(Gsync)を端末機へシグナリングする、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
- 2つの基地局の組(BS1,BS2)を同期の精度に応じていずれかのクラスへ分類し、当該の組の属するクラスを端末機(MS)へシグナリングする、請求項4記載の方法。
- クラスの数は少なくとも3つである、請求項5記載の方法。
- 第1のクラスと第2のクラスとを分ける精度の第1の限界値は100ns〜500nsの値であり、同期の精度が当該の第1の限界値よりも良好である場合には同期の精度から導出される値をゼロへセットする、請求項5または6記載の方法。
- 第2のクラスと第3のクラスとを分ける精度の第2の限界値は500ns〜2.5μsの値であり、同期の精度が当該の第2の限界値を下回って第2のクラスに入る場合には同期の精度から導出される値を当該の第2の限界値の2倍へセットする、請求項5から7までのいずれか1項記載の方法。
- 既知の精度で相互に同期されている複数のセル(Z1,Z2)を有する無線通信システムにおいて、
端末機(MS)を2つのセル(Z1,Z2)間でハンドオーバする際に当該の2つのセル(Z1,Z2)の同期に関するデータが端末機(MS)へシグナリングされる
ことを特徴とする無線通信システム。
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